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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

10月21日 

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201810/20181015_13012.html
<どうする登米の医療>(下)
経営難 効率化計画奏功せず
 
2018年10月15日月曜日 河北新報

 宮城県登米市の市立病院の医師不足と経営難が深刻だ。市は本年度、常勤医の確保ができず、運営する3病院4診療所のうち登米(とよま)、津山の2診療所を休止した。2005年の9町合併で新市が誕生して13年。合併前と同じ数の公立医療機関が存続する中、医師不足による収入減、非効率的な運営により、病院事業の累積赤字は150億円を超える。地域医療が崩壊しかねない登米市の現状を報告する。(登米支局・小島直広)

 「累積赤字が151億円ある。資金不足も発生し、経営は危機的な状況だ」
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 9月7日にあった登米市議会本会議。熊谷盛広市長は2017年度の市病院事業会計決算の厳しい現状を議員らに説明した。

<毎年十数億円も>
 05年の9町合併で誕生した登米市は南方、石越の2町を除く7町が運営していた5病院2診療所と債務を引き継いだ。05年度末の累積赤字は58億円だったが、その後急増。東日本大震災後の11年度から3カ年は横ばいとなったものの、14年度から再び毎年十数億円ずつ赤字が積み上がった。
 17年度は資金不足が約7億5000万円発生し、医業収益に占める割合は12.7%となった。地方財政法が定める10%基準を初めて上回ったため、市の病院事業は借り入れの際に県の許可が必要となる「起債許可団体」に転落した。
 巨額赤字の解消に向け、市も手は打ってきた。08年に「市立病院改革プラン」を策定。合併当時は五つだった病院のうち、08年度に登米(とよま)病院(旧登米町)、11年度によねやま病院(旧米山町)を診療所化して、経営効率化に取り組んだ。
 16年度から10カ年の市病院事業中長期計画もまとめた。医師確保に重点を置き、東北大医学部などとの連携を図ってきたが、勤務医の減少に歯止めがかからず、患者も減少して医業収益は右肩下がりが続く。
 常勤医の数を近隣自治体の拠点病院と比べると、人口13万の大崎市の大崎市民病院は161人、人口6万9000の栗原市の栗原中央病院が31人。これに対し人口8万の登米市民病院は18人と極端に少ない。

<「医師の集約を」>
 17年4月に就任した登米市の大内憲明病院事業管理者(元東北大医学部長)は「医師不足や医療を取り巻く時代の変化に、登米市が対応してこなかった結果だ」と断じる。
 大内氏が指摘するのは、医師免許を取得した医師に2年間の研修を義務付けた臨床研修制度への対応だ。登米市民病院は国から臨床研修病院(基幹型)の指定を受けていないため、研修医の受け入れができない。指定には17年度に2684人だった入院患者数を3000人にする必要がある。
 県によると、県内では登米市近隣の大崎市民病院、栗原中央病院、石巻と気仙沼の両市立病院を含む18病院が指定を受け、若手医師の定着を図っている。
 大内氏は「医師が地域に根付くには、若い時に勤務した初任地の経験が物を言う。登米市は若手が来たくとも来られない環境にあるから、医師が増えない」と指摘。「臨床研修病院指定は必須条件。入院患者数を増やすためにも拠点となる市民病院に医師を集約するしかない」と強調する。



https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201810/20181019_11020.html
<登米市議会>医師不足への危機感、市民と共有 市内5ヵ所で意見交換会 
2018年10月19日金曜日 河北新報

 宮城県登米市議会は18日、市民と議会の意見交換会を開き、「登米市の地域医療を考える」をテーマに、市立病院の医師不足問題などについて話し合った。
 意見交換会は市内5カ所で開かれ、うち2カ所で医療問題についての議論が行われた。中田農村環境改善センター(同市中田町)であった交換会には市議5人と市民25人が参加した。
 議会側が、国が進める地域医療政策の動向や地域包括ケアシステム、市の病院事業中長期計画や経営状況などについて説明し、参加者から意見を聞いた。
 人口8万の登米市で、3病院と4診療所(登米、津山は休診中)ある市立病院の医師が30人と他市に比べて極めて少ない現状について「医師不足は市の大問題」「市も議会ももっと危機感を持って取り組んでほしい」という声が上がった。
 医師免許取得者に義務付けられている臨床研修の受け皿病院がなく、若手医師が市内に勤務できない現状については「継続的に医者が来ることができるシステムを、早急につくる必要がある」との意見が出た。
 6日に市が主催し、約300人が聴講した市民公開シンポジウムも聞いた女性は「市長も病院事業管理者も、経営は非常にひどい状態だと言っていた。切迫感は大きく、市民が医療についてもっと真剣に考えていく必要がある」と訴えた。及川昌憲議長は「広く市民の声を聞きながら、きちんと向き合っていきたい」と述べた。
 19日は午後7時から、登米(とよま)、南方の両公民館で地域医療をテーマに意見交換会がある。連絡先は議会事務局0220(22)1913。



https://www.asahi.com/articles/ASLBL46LYLBLPLXB00H.html
香川)県立3病院に是正勧告 労基署 背景に医師不足 
多知川節子2018年10月19日03時00分

 香川県立の3病院が、医師らに違法な時間外労働をさせたとして、2015年から今年にかけて労働基準監督署から是正勧告を受けた。各病院が取材に対し、明らかにした。長時間労働が常態化する背景には、慢性的な医師不足の問題がある。

 勧告は、県立白鳥病院(東かがわ市)が15年11月と17年6月の2回、県立中央病院(高松市)と県立丸亀病院(丸亀市)が今年1月に各1回、受けていた。いずれも時間外労働に関する労使協定(36協定)を超えて働かせたとされた。

 白鳥病院では14年度、「過労死ライン」とされる月80時間を上回る月100時間超の時間外労働が、医師、技師、事務職で1人ずつあり、回数もそれぞれ4回、3回、9回にのぼった。

 医師は昨年度、技師は今年度に…人ずつ増やし、事務の業務分担も見直した。ただ、緊急の手術や重症患者への対応があり、医師の長時間労働は完全に解消できていないという。

 中央病院では昨年6月、最多の9人が月100時間を超えて時間外労働をしていた。最長で月198時間の医師もいた。勧告後に常勤医師7人を採用したが、「診療科によっては、なお不足気味で100時間超えが残っている」(事務局)という。

 精神科の救急拠点病院である丸亀病院は、精神科の医師2人が36協定の月上限70時間を超える時間外労働をしていた。20カ月間で1人は20回、もう1人も13回あり、最長で月217時間もあった。

 今年度、精神科医師1人を増やし、さらに募集を続けているが、採用に至っていない。事務局の担当者は「救急対応で精神科医が当直をせざるをえないが、特定の医師に偏らないよう平準化したい。法令順守と医師の健康管理の観点から是正に努めたい」と話す。

背景に医師不足 地域偏在も
 医師らの長時間労働は全国的な問題になっている。医師不足は県内でも顕著で、地域による人数の偏りや高齢化が課題だ。

 県によると、丸亀病院は精神科医が足りず、6病棟のうち3病棟を14年から休止している。白鳥病院では、10年の開院時に予定していた脳神経外科、耳鼻咽喉(いんこう)科、呼吸器外科の3科が開設できないままだ。中央病院も救急、麻酔など一部の診療科で人手不足感が強いという。

 厚生労働省の調査(16年)では、県内の医療機関における医師の届け出数は2683人。人口10万人当たり276人となり、全国平均(240・1人)を上回る。

 ただ、地域別でみると、高松エリアでは342・4人なのに対し、東讃の大川エリアは153・5人、小豆エリアは158・2人と平均を大きく下回る。指導医や症例が多い都市部に集中する傾向が強いといい、地域偏在は大きな課題だ。

 また、45歳未満の医師の割合は35・9%で、全国の41・5%を下回る。香川大医学部を卒業しても、臨床研修の段階で県外に出ることが多く、若手医師の確保も重要な課題という。

 こうした状況を受けて、県は修学資金を貸し付け、指定する医療機関で一定期間働けば返還を免除する「地域枠」を香川大医学部の入試で設けている。07年度に始め、今年度は14人分。県立病院でも、幹部が近隣県の大学を回り、地域貢献の視点から医師確保の依頼を続けているという。(多知川節子)



https://www.cbnews.jp/news/entry/20181019175148
市立病院の医師が「大量離職」、厚生病院と統合へ
岐阜県土岐市が再編案
 
2018年10月20日 05:00 CB News

 岐阜県土岐市は、病院事業の再編・ネットワーク化と経営形態の見直しに関する案をまとめた。市立総合病院(350床)の医師の「大量離職」で外来や救急医療を縮小したため、近隣病院がしわ寄せを受けていた。医師不足による診療制限を解消するため、市立総合病院と同市と隣接する瑞浪市の東濃厚生病院(270床)と「経営一体化を図る」との方向性を打ち出している。【新井哉】

 土岐市の再編案によると、市立総合病院を中心とする半径10キロほどの圏内に8つの病院が集中しており、同市在住者の医療機関の利用は分散している。また、将来の人口減少による歳入の減少、少子高齢化への対応にかかる社会保障費の増加が見込まれており、市に財政的な余裕はない。

 市立総合病院については、現在地への移転・開院から29年が経過し、老朽化による大規模修繕が必要で、多額の費用負担が見込まれている。こうした状況に加え、2017年度末には医師9人が離職し、救急受け入れ態勢の維持が困難となった。

 9月6日に開かれた同市病院事業改革プラン推進委員会の会合では、委員から「東濃厚生と一緒にならない限り、大学医局は医者を出してくれない」「どの病院も医師の取り合いになっている。早く一病院化にならない限り、どんどん医師は減っていってしまう」などと統合を求める意見が相次いだ。

 こうした状況を踏まえ、再編案は、近隣病院と統合し、医療機能を再編する必要性を示している。統合の具体的な方法については、関係者の瑞浪市、東濃厚生病院を運営するJA岐阜厚生連と協議を行う方向性を明記。「JA岐阜厚生連が指定管理者となり、東濃厚生病院との経営一体化を図ることで、両病院間の連携強化、機能分化を進め、東濃中部における医療提供体制を確保する」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/636077
「現状を国民に知らせて世論作れ」保団連
損税、診療報酬改定、医師の働き方に課題
 
レポート 2018年10月19日 (金)配信岩崎雅子(m3.com編集部)

 全国保険医団体連合会(会長:住江憲勇氏)は10月18日、マスコミ懇談会を開き、「(行政を変えるためには)医療業界の現状を国民に知らせることで、地域と人と患者を巻き込んで世論を形成していく必要がある」と訴えた。住江氏は「国民の命、健康、暮らしをどう守るか、それを支える地域での第一線の医療機関をどう守るかという観点で情報を提供したい」と懇談会の趣旨を説明。▽消費税損税問題▽診療報酬改定の周知期間▽医師の働き方改革──の3 点を取り上げた。

 消費税損税問題では理事の馬場一郎氏が、損税発生の仕組みと診療報酬に上乗せする現在の損税対応策を説明。保団連が2018年3~4月に実施した「消費税負担額概算調査」の結果、無床診療所で年間平均218.6万円、有床診療所で年間平均767.9万円の損税が発生しているとし、「医療は非課税と言いながら、現実には患者が消費増税を負担することを国民に知ってほしい」と訴えた。

 馬場氏は、診療報酬による補てんは患者への負担転嫁だと強調。「診療報酬の上乗せでは限界があり、ゼロ税率を実現する必要がある」と主張し、「ゼロ税率は医療機関が潤うものではなく、患者のためだと理解してほしい」と述べた。

診療報酬改定周知「最低2カ月確保を」
 診療報酬改定に関しては、「改定内容の周知期間が短すぎる」と説明。診療報酬の改定内容は2018年3月 に公表され、疑義解釈は3月30日に通知された。保団連には医師から「準備が整わないまま4月1日になる」などの意見が届いているといい、理事の武田浩一氏は、「告知から実施まで、疑義解釈を含めて少なくとも2カ月以上の期間が必要」と強調。「レセプト出力のシステムが間に合わない可能性もあり、患者への説明もままならない。現場が混乱する」とした。

 また、診療報酬の複雑さにも言及。「会計窓口事務が煩雑で人件費がとても高く、医師と看護師を助ける人を雇えない矛盾がある」「在宅医療をやってみようかなという先生が、『診療報酬が複雑すぎる』とやめてしまう例がある」などと実情を述べた。

医師は「圧倒的に足りていない」
 医師の働き方改革では、日本医学会連合「労働環境検討委員会」委員の本田宏氏が、「地域医療の確保のためには人的支援、財政的支援が必要。このままでは、消費増税で地域診療機関がなくなる」と主張した。日本は国民1人当たりの診療医師数が、一番充足している徳島県でもOECD加盟国内の平均に満たないとし、「圧倒的に医師が足りないのに、厚生労働省 は『医師が余る』と人数を削減している」と指摘。「過労死ラインを超えれば、安全な医療は守れない」と訴えた。

 本田氏は医師の雇用環境改善に向け、フィジシャン・アシスタント(PA)導入の必要性も強調し、「PA導入を裏打ちする財源を確保していく必要がある」とした。医師の働き方改革に関しては、ドクターズ・デモンストレーションが10月27日、シンポジウム『医師不足・医療崩壊「働き方改革」でどうなる!?~あなたの命は守られますか?~』を開催する。全国自治体病院協議会副会長の原義人氏や、全日本病院協会副会長の美原盤氏らが登壇する予定だ(詳細は、全国医師ユニオンホームページ)。



https://www.news-postseven.com/archives/20181015_754804.html
医師の競争が激しいのは西日本、東日本では重大医療事故目立つ 
2018.10.15 07:00 ※SAPIO2018年9・10月号

 国民皆保険の制度下では病院に支払う受診料は全国一律。提供される医療サービスも同じと考えがちだ。だが、実際は東日本と西日本の医療環境は厳然たる格差がある。厚生労働省によると、人口10万人あたりの医師数が最も多いのが徳島県の315.9人、次いで京都府314.9人、高知県306.0人、最も少ないのが埼玉県160.1人、次いで茨城県180.4人、千葉県189.9人となっている(「2016年医師・歯科医師・薬剤師調査」より)。
 
 なぜ関東に医師が少ないのか。最大の要因は大学医学部が圧倒的に西日本に偏在していることだ。医療行政などを研究する医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏が問題の本質に迫る。

 * * *
 医師不足はそのまま地域の医療レベルに直結する。競争相手が多ければ、患者の取り合いになり、サービスの質の低い医療機関は淘汰される。

 福岡県久留米市のある開業医から、顧客となる患者を勧誘するためにバーに飲みに行き営業活動をすると聞いたときは本当に驚いた。患者が来るのを待つばかりの関東周辺の開業医とは大違いだ。

 大学病院においても関西では京都大と大阪大が、中国地方では広島大、岡山大、山口大が、九州・沖縄では8つの国立大学医学部が競い合っている。至近距離にライバルがいることで、必然的に医療レベルは高まる。

 一方、東日本では重大な医療事故が目立つ。2014~2015年には、群馬大学医学部附属病院や千葉県がんセンターで、過去、腹腔鏡手術のあと患者が相次いで死亡していたことが発覚。

 さらに、東京慈恵会医科大学附属病院で、肺がんの疑いがある男性の画像診断報告書を主治医が確認せず、約1年間放置した問題(2017年)や、東京女子医科大病院で抗てんかん薬を投与された女性が副作用で死亡した問題(2014年)など、医療事故の多さは医療レベルの低さを示している。

 こういうと、「東京に集中する全国メディアが報じるから目立つだけ」と反論する人がいる。しかし、医療の質につながる指標として大学病院の医師100人あたりの臨床論文発表数を調べてみると、上位4位まで非関東圏の医学部が占め、京大(1位)、阪大(3位)、神戸大(10位)と関西圏の医学部が健闘している。

 医学研究への力の入れ具合が、地域の医療レベルに反映しているのではないか。

●上 昌広 かみ・まさひろ/1968年兵庫県生まれ。1993年、東京大学医学部卒業。1999年、同大学大学院医学系研究科博士課程修了。東京大学医科学研究所特任教授などを経て2016年よりNPO法人医療ガバナンス研究所を立ち上げ、研究活動を続けている。『日本の医療格差は9倍』(光文社新書)、『病院は東京から破綻する』(朝日新聞出版)など著書多数。



https://news.nifty.com/article/domestic/society/12180-107742/
医療の首都圏一極集中は幻想 看護師も医学療法士も西高東低 
2018年10月19日 07時00分 NEWSポストセブン※SAPIO2018年9・10月号
上 昌広

人口10万人あたりの看護師・准看護師数
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 国民皆保険の制度下では病院に支払う受診料は全国一律。提供される医療サービスも同じと考えがちだ。だが、実際は東日本と西日本の医療環境は厳然たる格差がある。医療行政などを研究する医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏が格差問題の本質に迫る。

 * * *
 関東には医師が少ない。ひとりの医師が診察できる患者数は物理的に限界があるから、絶対数でなく人口比で見るべきだ。

 厚生労働省によると、人口10万人あたりの医師数が最も多いのが徳島県の315.9人、次いで京都府314.9人、高知県306.0人、最も少ないのが埼玉県160.1人、次いで茨城県180.4人、千葉県189.9人となっている(「2016年医師・歯科医師・薬剤師調査」より)。

 なぜ関東に医師が少ないのか。最大の要因は大学医学部が圧倒的に西日本に偏在していることだ。

 例えば、人口約398万人の四国には4つの医学部があるが、人口約4260万人の関東には25しかなく、人口比では2倍近い差がある。国立大学医学部に限れば、関東には5つで四国はすべてが国立大だから、実に9倍もの差がある。

 医師とともに働く医療スタッフの数も西高東低の傾向にある。医学部に比例して関東で看護学校や看護学部が少ないのに加え、特に看護師は女性の割合が高いことから医師以上に地元での就職傾向が強く、他地域への移住が期待できない。

 2014年、千葉県は県内59病院で合計2517床が稼働していないと発表したが、このうち38病院は看護師不足が理由だった。病床が閉鎖されれば、住民はまともな医療サービスを受けられなくなるばかりか、医療事故も起きやすくなる。

 リハビリを行う専門家である理学療法士も関東で不足している。最近のリハビリは、怪我や脳卒中の回復期だけでなく、心筋梗塞や呼吸器疾患、さらにはがんの手術後などにも行われるようになり、その守備範囲は拡大している。理学療法士が少なければ、適切なリハビリが行えないせいで、寝たきり患者が増えることも考えられる。

 関東で医師数を増やそうにもライバルを増やしたくない日本医師会がなかなか首を縦に振らないし、看護師、理学療法士の養成も遅きに失している。今後団塊世代が後期高齢者となって需要が激増すると、医師が少し増えたくらいでは大きく改善する見込みはない。

 さらに、医療先進地の西日本では、最近新たな動きがある。遠隔画像診断の技術を確立した、広島にあるエムネスという医療ベンチャーは医療とITを融合させて新たなサービスを展開しており、そこに目を付けた米グーグルは共同で日本での遠隔診断事業を進めようとしている。

 こうした事例には事欠かないほど、時代は動いている。少なくとも医療に関しては「首都圏一極集中」など幻想にすぎないことを認識するべきだ。

●かみ・まさひろ/1968年兵庫県生まれ。1993年、東京大学医学部卒業。1999年、同大学大学院医学系研究科博士課程修了。東京大学医科学研究所特任教授などを経て2016年よりNPO法人医療ガバナンス研究所を立ち上げ、研究活動を続けている。『日本の医療格差は9倍』(光文社新書)、『病院は東京から破綻する』(朝日新聞出版)など著書多数。



https://www.medwatch.jp/?p=22908
医師の働き方改革、地域医療提供体制が崩壊しないよう十分な配慮を―四病協 
2018年10月15日|医療現場から MedWatch

 地域医療を守りながら、医師の働き方改革を進める必要がある。宿日直許可基準については医師の働き方の実態を踏まえた見直しを行うとともに、厚労省医政局でガイドラインを定めて、医療行政当局が運用・監督することが求められる。より多職種にタスク・シフティングできるような仕組みを検討する。時間外労働の上限については、地域医療を確保するために「特例」「例外」を検討する必要がある―。

 日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会で構成される四病院団体協議会(四病協)は10月10日、根本匠厚生労働大臣に宛てて、こういった内容の「医師の働き方改革」に向けた要望を行いました(日病のサイトはこちら)。

「医療の質低下」「地域医療の崩壊」が生じないような働き方改革が求められる
 安倍晋三内閣の進める「働き方改革」の目玉の1つに「罰則付き時間外労働の上限規制導入」があります。時間外労働の限度を「1か月当たり45時間、かつ1年当たり360時間」等と定め、これらに違反した場合には事業主に罰則が科されることになります(労使合意による上限超過も可能だが、そこにも厳格な制限を課す)。

勤務医も、この時間外労働規制の対象に含めることとされましたが、医師の応召義務など、医療には特殊性があるため、「医療界の参加の下で検討の場(検討会)を設け、質の高い新たな医療と医療現場の新たな働き方の実現を目指し、規制の具体的な在り方、労働時間の短縮策等について検討し、結論を得る」こととされました。

検討会では、「単なる労働時間」の議論では、地域医療の確保が難しくなり、また将来の医療水準が低下してしまうことなどを危惧し、さまざまな角度から「医師の働き方改革」を検討。今年度末(2019年3月)の意見とりまとめに向けて、(A)働き方改革の議論を契機とした、今後目指していく医療提供の姿(▼国民の医療のかかり方▼タスク・シフティング等の効率化▼医療従事者の勤務環境改善—など)(B)働き方改革の検討において考慮すべき、医師の特殊性を含む医療の特性(応召義務など)(C)医師の働き方に関する制度上の論点(▼時間外労働の上限時間数の設定▼宿日直や自己研鑽の取扱い―など)—の3つのテーマを併行して議論していく方針を決め、これまでに「宿日直許可基準を現代の医療に合うように見直す」「自己研鑽と労働の区分けを明確にしていく」などの方向が固められています(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちらとこちら)。

さらに、検討会には「医療界の統一見解」となる「医師の働き方改革に関する意見書」も提示されました。また、日本医師会や四病協の幹部のみならず、若手医師も交えて、▼医師の労働時間上限に関する特別条項を設け、過労死ライン等を参考に労働時間上限を設定する▼「特別条項」を超えた労働をしなければならない時期等もあり、「特別条項の特例」を設け、第三者機関で特例の対象としてよいかの承認を得る―といった仕組みを検討する必要性を訴える内容となっています(関連記事はこちら)。

 
そうした中で四病協では、根本厚労相に宛てて(1)医師の応召義務(2)タスク・シフティング(3)宿日直許可基準(4)自己研鑽(5)時間外労働時間の医師特例―の5点について要望を行いました。今後、佳境を迎える検討会論議に大きな影響を与えそうです。

まず(1)の応召義務については、▼地域の医療提供体制▼医療機関の義務▼医師個人の義務―の関係、「労働時間規制と応召義務」の関係を明確に整理するよう求めています。この点、厚生労働省研究班では「応召義務は、倫理的規定に過ぎず、医師は厳しく捉え過ぎている」(これが長時間労働を招く一因)とし、今後、▼救急医療▼勤務時間外の対応▼病状等に応じた適切な医療機関への転院▼患者の迷惑行為―など、場面に応じた「応召義務の在り方」を体系的に示していく考えを示しています(関連記事はこちら)。

ただし四病協では、「常に労働時間規制が優先され、結果として患者の生命が脅かされることがあってはならない」と強調。国民の医療へのニーズや医師の社会的使命に鑑みた整理が必要と訴えています。

また(2)のタスク・シフティングについては、現在でも「特定行為研修制度」(定められた特定行為研修を修了した看護師は、医師の包括的指示の下に一定の医行為(特定行為)を実施できる)があり、医師の業務負担軽減に一役買うと期待されています。しかし現在の特定行為研修制度では、「個別行為(行為・分野ごとに特定行為研修が定められている)ごとにしか業務を担えない」ため、十分にタスク・シフティングを進められないと四病協は指摘。今後、例えば「術後の病棟管理業務」など、一連の業務を担えるよう、財政支援も含めた制度の見直しを行うよう求めています。

この点、特定行為研修制度の見直しが、医道審議会・保健師助産師看護師分科会の「看護師特定行為・研修部会」で議論されており、厚労省は「在宅」「介護」「周術期管理」という一連の行為を対象にした研修実施を可能とする仕組みを提案しています。四病協の要望とどこまで合致するのか、今後の部会論議にも注目が集まります(関連記事はこちら)。

さらに四病協では、▼薬剤師▼看護師▼臨床工学技士▼救急救命士―などの有資格者に対し、「一定の教育」の下で、役割分担にとらわれない業務移管が可能な仕組みも検討するよう求めています。特定行為研修制度を他職種にも広く拡大するイメージに近いかもしれません。

 
さらに(3)の宿日直許可基準については、検討会で議論されているように「現在の医師の働き方に即したもの」へ見直すとともに、▼厚労省医政局で「ある行為が宿日直許可基準に該当するのか」のガイドラインを作成し、医療行政当局が監督する(医療の専門家でない労働基準監督署では判断内容が区々となってしまうため)▼宿日直許可を受けられない勤務実態にある病院では、労務管理・勤務管理適正化に向けた財政支援を行う(宿日直許可を得られない場合、夜間の医師業務には時間外手当の支払いが必要となり、また時間外上限に達してしまうため、より多くの医師を雇用する必要がある)—よう求めています(関連記事はこちら)。

一方、(4)の自己研鑽については、「医師は、患者の治療に自ら参加することでしか十分な研鑽を積めない」点を重視し、「研鑽を抑制しないような制度」を検討するよう強く求めています。検討会では、「労働に近い自己研鑽」「労働に該当しない純粋な自己研鑽」などの区分けをすることが議論されていますが、例えば「自己研鑽の多くが労働に近い」とされれば、より早く時間外上限に達してしまうため、自己研鑽を十分に行えなくなってしまう可能性があります。また医師が自主的に自己研鑽を行おうとしても、病院側が労基法違反等を恐れ「早く帰宅しなさい。病院に残っていてはいけない」との指導を行えば、医師のモチベーションは下がりかねず、結果として「医療の質低下」につながる可能性があります。これは患者・国民にとっても大きな不利益となるため、現場の実態にマッチした仕組みが求められます(関連記事はこちら)。

なお、(5)の「上限の特例」に関しては、「一律に医師の労働時間を制限すれば、医療提供体制の崩壊につながる」ことを四病協は危惧。1人1人の医師の労働時間を制限した上で、今の医療提供体制を確保しようとすれば、「より多くの医師」を確保しなければなりません。しかし、現在でも「医師不足」が叫ばれている地域では、これ以上の医師確保は困難であり、また、医師が不足していない病院であっても「人件費の高騰」に直結してしまいます。一方、医師を増やさずに、労働時間を制限すれば、それは「医療提供の縮小」(救急医療の制限など)を意味します。四病協では、こうした状況を総合的に考え、「時間外労働の上限の『例外』『特例』に十分に配慮する」よう強く求めています。



http://www.sankeibiz.jp/business/news/181018/prl1810180902001-n1.htm
<医師653名が語る!>東京医大の不正入試のようなことが起きるのは何故?アンケートから浮かび上がる医師の深刻な労働実態 
2018.10.18 09:02 SANKEI Biz

 東京医科大学が大学入試において女子受験生を減点していた問題について、株式会社メディウェルは会員医師へアンケート調査を実施し、653名から得た回答結果を公表しました。
7つの自由回答項目で総計1,495件もの回答が集まり、東京医大の入試での女子減点に関する医師向けの調査として最大規模のものとなっています。

 URL: https://epilogi.dr-10.com/articles/3146/

 匿名の医師653人から寄せられた総計1,495件の本音の自由回答からは、東京医科大学の入試での女子受験生減点の背景には、先行する調査からはうかがい知れなかった単なる入試問題に収まりきらない、医師の労働環境をめぐる構造的な問題があることが浮かび上がってきます。

 本アンケートでは単なる入試問題の是非にとどまらず、その背景として考えられる、医師間の性差別の問題や、女性医師の割合増加に伴う医療現場への影響、また、医学部入試とその後の大学医局への入局との関係などについても調査しています。

 調査の概要については、以下のようになっています。

 ■調査概要
調査内容 : 東京医科大学での入試における女子減点や
その背景事情に関する医師へのアンケート調査
調査対象 : 株式会社メディウェルに登録している医師会員
調査時期 : 2018年8月28日~2018年9月9日
有効回答数: 653件
公開URL : https://epilogi.dr-10.com/articles/3146/

 ■結果の概要
・東京医科大学の入試での女子減点の対応については「必要」が55%
・医学部生・医師として性別による不当な扱いを受けた(見聞きした)経験は「ある」が44%
・67%の医師は「女性医師の割合の増加が医師不足や診療科の偏在につながる」と回答
・「女性医師の割合の増加により現場が回らなくなることが実際に起きている」と回答した医師は44%(「起きていない」の33%よりも多い結果)
・「本件の背景に、医学部入試が実態としてその後の医局員の選抜・確保の機能を兼ねていることがある」と考える医師が59%

 ■自由回答(一部抜粋)
<医学部生・医師として性別による不当な扱いを受けた(見聞きした)経験>
「どうせ辞めるから女は要らない、と公言してる医局があった」
「内科、外科などの入局時に3年間は妊娠しないという誓約書を書かされた」
「男性優先で症例を決める、医局派遣先は男性優先、バイト先も男性優先」
「手術をする際に女医は嫌だと言われた」
「パワハラが問題となっている病院で女性では耐えれないとの判断で男性医師が度々送り込まれる」
「男性医師への負担増、でも女性医師への給与は同じ。医師になってからはむしろ男性医師への逆差別と感じる」

 <東京医大の女子減点のニュースやその背景となる問題に関する自由回答>
「当直や時間外当番などしない女医でも男性医師と同じ1名と換算されるので、一緒に働く男性医師の負担は増えるだけです」
「表向きは良くない事だが、現実問題仕方ないのではないか。美容皮膚科医ばかり増えても国民は救えない。理想を語るばかりで現実を直視しないと医療現場は崩壊する」
「不可能な予測で女性の医師は皆が皆やる気が低いと言われるのは間違いと思います」
「職場環境の改善を怠り、そのしわ寄せを女子学生に押し付けていた形だと思われる」

 東京医科大学では、入試での女性減点の報道を受け、初の女性学長が就任する見通しとなっています。しかし、今回の調査を踏まえると、本件は一大学の問題として片づけられるものではなく、医師の働き方や医療体制に根付いた構造的な問題があることが浮かび上がります。

 これまで35,000人以上の医師の「納得のいくキャリア」の実現を支援してきた株式会社メディウェルは、医師の現場の意見が反映された本調査の公表を通じて、医師にとってより働きやすい環境作りに少しでも貢献できればと考えております。

 調査の詳細に関しましては以下のURLをご参照ください。
https://epilogi.dr-10.com/articles/3146/

 ■引用・転載時のお願い
・本調査結果の引用・転載時には、「株式会社メディウェル」による調査である旨の明記をお願いいたします。

 ・WEB上での引用・転載を行なう場合には、「株式会社メディウェル」による調査である旨の明記と、引用元のURL( https://epilogi.dr-10.com/articles/3146/ )へのリンク付与をお願いいたします。

 ■サービス・会社概要
【エピロギ】
URL : https://epilogi.dr-10.com/
サイト概要: 2015年より運営している医師向けキャリア支援ウェブマガジン

 【医師転職ドットコム】
URL : https://www.dr-10.com/
サイト概要: 2004年より運営している会員数35,000人以上の医師向け転職支援サイト

 【会社概要】
企業名 : 株式会社メディウェル( https://www.mediwel.net/ )
所在地 : 〒060-0001 北海道札幌市中央区北1条西5丁目2番地 興銀ビル9階
事業内容: 医療機関を対象とした経営コンサルティング事業、
病院経営に関する情報発信、
医療従事者の紹介事業、医療関係職員の研修、
セミナー並びに各種イベント企画、立案
代表者 : 代表取締役 中村 知廣



https://www.medwatch.jp/?p=22958
11月にも「大学医学部入試に係る規範」制定、不合理な入試制度には改善求める―医学部長病院長会議 
2018年10月17日|医療現場から MedWatch

 「国民に理解される医学部入試」制度とするため、1か月ほどかけて「各大学医学部の拠り所となる規範」を構築。その後、各大学医学部の選抜要綱などを精査し、必要があれば本年度(2018年度)中に改善を求める―。

 全国医学部長病院長会議は10月16日に緊急記者会見を開き、こうした方針を明確にしました(関連記事はこちら)。
 
規範に沿った入試制度を各大学で構築し、それを一定の範囲で公表することが必要
 一部の大学医学部において、学生の選考にあたり女学生や浪人生を不利に扱っていることが明らかになっています。そうした中で全国医学部長病院長会議では、「国民に理解される公正・公平な入試制度の実現」を目指し、(1)▼性別▼浪人年数▼内部進学▼地域枠—など「様々な入学枠に関する公平性」の考え方(2)募集要項など「受験生への事前の情報提供」の在り方—などの自律的な検討を開始しました(関連記事はこちら)。

10月16の緊急記者会見では、全国医学部長病院長会議「大学医学部入学試験制度検討小委員会」(以下、小委員会)の嘉山孝正委員長(山形大学医学部参与)が検討に向けた考えを詳細に説明しました。
 
嘉山委員長は、まず医学部における学生選抜の大原則が、「国民にとって良き医療人になりうる人材」を選ぶ点にあることを強調。臨床に携わる医師は、常に「患者という人間」を相手に業務を行うため、学力のみを備え(ペーパーテストの成績が良い)ていればよいというわけにはいきません。嘉山委員長は「疾患に罹患すれば心に痛み(pain)が生じる。これを取り除くのも医師の仕事である」と説明します。
こうした大前提に立って、各大学医学部では独自の「アドミッションポリシー(入学者受け入れ方針)」を固め、さまざまな入試制度を設けています。例えば北海道大学医学部では、通常の大学入試のほかに、▼AO入試(学力試験を課さず、高等学校における成績や小論文、面接などで人物を評価)▼学士編入試▼帰国子女入試―を実施しています。

現在、この各大学医学部独自の「アドミッションポリシー」について、「不適切なものがあるのではないか」「公平・公正な仕組みとなっていないのではないか」といった指摘が出ているのです。嘉山委員長は「小委員会で、どこまでアドミッションポリシーの独自性が認められるのかを早急に議論し、1か月ほどで『規範』を示す」考えを提示しました。例えば、一部大学では「現役・1浪には加点を行うが、2浪生には加点を行わない」、「男子学生に加点を行い、女子学生には加点を行わない」などの選抜ルールを設けているといいますが、これらが不合理なのか、合理的なのかを判断する基準となるイメージです。

非常に難しい議論となることが予想されます。例えば、東京女子医科大学では男子学生は入学できません。これは「性差別」に該当すると見ることもできますが、「女性医師の育成に特化する」という大学の考え方があり、さらに長年の歴史の中で国民から認容されているため「アドミッションポリシーとして認められる」と判断されそうです。しかし、新たに「女子医科大学を設置し、そこには男子学生は入学できない」というケースが生じた場合、アドミッションポリシーとして認められるかは極めて不透明です。

さらに「地域枠」についても、医師少数地域への対策として広く許容されていますが、人口減少が進み、仮に「医師不足が解消されてきた」暁には、「アドミッションポリシーとして認容できるか」という議論が生じる可能性もあります。

「どこまでがアドミッションポリシーとして許容され、どこからが『不公正・不公平』として許されないか」が規範の中で示されますが、どのような内容となるのか要注目です。

 
また、ある大学医学部が、例えば「多浪生よりも現役生の方が、将来、学力等が伸びるというエビデンスがある。これに基づき現役生を優先する」というアドミッションポリシーが合理的と判断され(そう判断されるかどうかは、現時点ではもちろん不明)、打ち立てたとして、それが受験生に公表されていることが求められます。多浪生は、そのアドミッションポリシーを見て、「やはり当該大学医学部に入学したい」と考えるか、「他大学医学部を目指そう」と考えるか、その検討の機会が与えられてしかるべきだからです。

ただし嘉山委員長は、▼「公表すれば、すべてが認められる」わけではない(当然、規範に合致しなければならない)▼あまりに細かい数字などを示すことが難しい場合もある―とし、公表の方針についても整理を行う考えを示しました。後者については、例えば「附属高等学校の成績優秀者について、別途の合格枠を設ける」というアドミッションポリシーが設定されたとして、「その人数までも公表すべきか」という問題です。

今後、各大学医学部では「規範」に則ったアドミッションポリシーを設定し、それを一定の範囲で公表することが求められるようになります。もっとも、来年度(2019年度)の入学生に関しては、各大学医学部ですでに入試要項等を固めているため、現時点で変更を求めるとなれば受験生も混乱しかねません。制度的には「2020年度の入学生に向けた入試」から規範が適用されることになります(もちろん、不合理な内容については、2019年度においても各大学において是正・改善することが求められる)。

さらに嘉山委員長は、規範に照らして「不合理」なアドミッションポリシーがあれば改善を求めていくことになるとも言及。現在、文部科学省で各大学医学部の入試要項等の詳細が調査されており、その結果を規範に照らし、必要があれば改善勧告などが出されることになるでしょう。
 


https://www.asahi.com/articles/ASLBK3VTRLBKUBQU00C.html?iref=com_apitop
公設民営の新病院、課題解決になるか 地域格差の懸念も 
太田康夫2018年10月17日15時00分 朝日新聞

 赤字経営が続く公立病院は閉鎖し、「公設民営」の新病院で将来の医療体制を整える――。兵庫県川西市がそんな基本構想案をまとめ、4年後の開院をめざしている。総事業費は274億円。計画は課題解決の「特効薬」なのだろうか。21日に投開票される市長選で誕生する新リーダーが、そのかじ取りを担う。

市立病院の公設民営化、指定管理者決まる 兵庫・川西
 構想を進めてきたのは、3期目の大塩民生市長(72)。市長選には立候補せず、今任期で引退する。市は、市民の意見を聴くパブリックコメントの受け付けをすでに終え、年内に計画を確定させる方針だ。

 市によると、閉鎖するのは、市北部にある市立川西病院(250床、東畦野5丁目)。築35年が経ち、市は「老朽化し、建て替える必要がある」とする。

 一方、新病院「市立総合医療センター」(仮称)は市が建設し、運営は市内の医療法人「協和会」が担う。市議会は3月、協和会を指定管理者とする議案を賛成多数で可決した。

 新病院は、中心市街地に移転する本院「キセラ川西センター」(400床、火打1丁目)と、現在の市立川西病院の敷地内につくる分院「北部診療所」からなる。協和会も市役所そばの協立病院(中央町、313床)を閉じ、新病院に統合する。

 市立川西病院の経営は「火の車」だった。

 医師不足による診療科や病床数の減少などで、経営は2002年度から赤字が続く。14年度決算では、資金不足比率が国の基準値を超え、「経営健全化団体」に転落した。

 市は毎年約10億円の補助金を病院に投じてきた。だが、市の財政も厳しいなか「それも限界」というのが、公設民営化の計画につながった。

 ただ、反発もある。

 一つは地域格差を不安視する声だ。市立川西病院がある北部地域では、総合病院の存続を求める運動が起きた。北部診療所には24時間対応の内科を置くが、入院や二次救急に対応する機能はなくなる。

 「安定した経営基盤を築くための計画。市民全体の利便性と医師らを確保しやすい立地を考えた」と市の担当者。だが、住民団体は計画撤回を求める署名を集め、今月までに計約1万7700人分を市に提出した。

 もう一つは膨らむ事業費への懸念だ。総額は昨年5月に公表された当初計画で176億円。それが今年7月の基本構想案で、98億円多い274億円になった。

 本院は一般病棟の377床が全室個室。7割の部屋で差額ベッド代を無料にする。市によると、患者や家族にとって快適で利用しやすい環境となるよう、協和会側が提案し、約10億円の費用を上積みした。このほか資材単価や建設コストの上昇などを見込んだという。

 借入金に対し、今後30年間に払う利子分を含めると、総事業費は355億5千万円にのぼる。

 協和会が50%(177億7千万円)を負担し、国からの財政支援として36%(128億7千万円)を地方交付税で見込む。市の負担は全体の14%(49億1千万円)になるという。



https://www.m3.com/news/iryoishin/634740
シリーズ 医師・看護師に聞く「タスク・シフティング」
タスク・シフティング、緒に就いたばかり-医師・看護師調査◆Vol.1
「医師は医師にしかできないことを」
 
レポート 2018年10月14日 (日)配信水谷悠(m3.com編集部)

 厚生労働省での議論が佳境に入ってきた「医師の働き方改革」。勤務医の負担を軽減するための対策の一つが、必ずしも医師でなくても可能な業務を他の医療職に移管する「タスク・シフティング」だ。その中でも、医師の包括的な指示のもと、一部の医行為を行える看護師を養成する「看護師の特定行為研修制度」(ポータルサイトを参照)が2015年10月にスタートするなど、看護師にはチーム医療で多くの役割を果たすことが期待される。「タスク・シフティング」の進み具合や医師と看護師の関係について、m3.com医師会員・看護師にアンケートを実施した。

Q: 勤務先でタスク・シフティングは十分に進んでいるとお考えでしょうか?
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 「進んでいる」は全体で7.5%。「進んでいない」が48.8%を占め、まだまだ十分に進んでいるとは言いがたい状況だ。勤務先の種別ごとに見ると、「進んでいる」が公的病院で12.9%と比較的多く、次いで診療所開業医の8.6%。公立病院は7.0%、民間病院は7.1%だった。いずれの勤務先でも「どちらとも言えない」が4割前後を占めている。これに対して、看護師も「進んでいる」が比較的多く、10.4%だった。

Q: タスク・シフティングの推進について、お考えをお聞かせください【任意】
【反対】
全くもって無意味、トラブルの元凶。【55歳男性、精神科、開業医】

【医師の仕事に専念するため、推進を】
医師にしかできないことに専念するためには重要。【57歳男性、消化器内科、民間病院】
業務の集中化が解消され、業務効率が上がる。【48歳男性、小児科、公立病院】
医師には、医師にしかできない業務を集約することで、病院全体の利益につながると考えています。【47歳男性、整形外科、民間病院】
チーム医療の一環として共通の意識のもとに行えば、円滑な医療行為ができる。【66歳男性、内科、診療所勤務医】
開業医なので看護師に任せられる事は、既にもう任せている。例えば、抜糸だったり傷の消毒、ギプス巻き直しだったり。【59歳男性、整形外科、開業医】

【連携は重要】
連携不足によるミスが生じる可能性があるため、連携をしっかりすることが重要。タスク・シフティングにより、患者さんの話をしっかり聞く時間を作ることが大切だと思う。【47歳女性、小児科、診療所勤務医】
看護師のミスは結局医者の責任(医師の管理下で行うことになるので)になる。看護師達は責任を一切負いたくないのが現状。タスク・シフティングには意識改革が必要。【40歳男性、麻酔科、大学病院】
責任の所在、医学的知識に関する医療スタッフのレベルの差など、さまざまな問題をはらんでおり、一概に推進するのは賛成ではない。内容を吟味した上で少しずつ移行していくのが良いと思う。【60歳男性、内科、公立病院】
最終的な責任まで負ってくれるのであれば推進してください。どうしようもなくなって、医師に回すことはやめてください。患者側も同様に、意識改革が必要です。あと司法も最後に泥をかぶった医師をターゲットにするのはやめてください。【46歳男性、麻酔科、公的病院】

【移管される側の負担は?】
初期研修医ができる程度のことは誰でもできるので、看護師でも問題ないと思います。しかし、現在の看護師の忙しさを改善することなく、タスク・シフトをすると、看護師の業務が増えるだけで意味がないと思います。当然、病院間の差はありますが。【38歳男性、その他、公的病院】
看護師が忙しくなりそう。【50歳男性、その他、民間病院】
良いとは思うが、仕事が増えるので看護師が嫌がりそう。【28歳男性、整形外科、公立病院】
医療関係の免許を有していない看護助手などにコメディカルの業務をタスク・シフティングしないと、今度はコメディカルがオーバーワークになると思う。【40歳男性、内科、大学病院】

【待遇】
医師と看護師の能力が近づく半面、給与の面も考えなければならない。【40歳男性、循環器内科、診療所勤務医】

【意識の問題も】
指示待ちでしか働かない方も多い。プロ意識の向上が必要。【41歳女性、耳鼻咽喉科、診療所勤務医】

【患者側の受け止め方】
これまで医師のみ行えた行為を看護師が行うことで、どのように研修するか、処置のレベルをどう保つか、ミスが生じた時の対応がすぐに単独で行えるか、責任の所在がどうなるか、などいくつかの問題があります。全てをクリアしたとして、今度は患者さんがそれをどう捉えるかも個々の患者さんで異なり、難しさがあります。【54歳男性、内科、開業医】
小児科なので、家族との信頼関係がないと、推進できないです。医師と看護師が共有でき、意識や知識、いろいろな考え方が同じでも、相手の感じ方が違う、家族などの人間性に左右されるので、とても難しいところだと考えます。【54歳女性、小児科、開業医】

【調査の概要】
・調査期間:2018年10月10日~11日
・対象:m3.com医師会員、看護師
・回答者数:勤務医252人、開業医251人、看護師500人



http://medg.jp/mt/?p=8636
MRIC Vol.207
専門医制度を止めるべき13の理由 ~今からでも遅くはない この制度は一旦止めるべき~
 
医療ガバナンス学会 (2018年10月15日 06:00)
つくば市 坂根Mクリニック
坂根みち子
2018年10月15日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

 本年度から専門医制度が開始されている。筆者は一開業医であり、専門医制度と何の利害関係もない。それでも制度の開始前から繰り返しこの制度を一旦止めるよう進言してきた(1)(2)(3)(4)。一番の理由は、本制度が、次世代のためにならないからである。つまり若い医師たちにとっては、彼らを育てる制度ではなく、管理するための制度設計になっている。人として当たり前の人生を過ごしながらキャリアを積むことが出来ない。さらにこれからの医療にとっては本来の目的である医師の質が向上する仕組みになっておらず制度を開始した意味がないからである。90%以上の若手医師が登録するシステムの大きな変更でありながら、あまりに拙速に事を運びすぎた。そして、検討不十分な制度のために地方の医療システムが暴力的に破壊されている。
 日本の医療界は、権威や利害関係を優先させて止めるべきものを止めずにたくさんの犠牲を払ってきた。陸軍軍医だった森鴎外らの「東大閥の権威」が脚気の原因をビタミンB1不足であると認めず、陸軍を中心に多くの脚気による死者を出したのは有名な話しである。また、1930年代にはハンセン病患者の隔離不要を唱えていた小笠原登医師の意見も「学会の権威」により潰され、らい予防法が廃止されるのは1996年まで待たなければいけなかった。
 医師の働き方改革も、長らくその必要性を指摘されてきたが、医療界は抜本的な改革を怠り、医師の健康を損ない、その家族に負担をかけてきた。結果として「患者の安全」を損なっている。今回の日本専門医機構の稚拙な事のすすめ方もまた、医師と国民に多大な負担を強いていくであろう。医療界は変革を嫌い一旦始めたことは検証せずに続ける傾向がある。

 この7月から日本専門医機構現理事長に就任した寺本民生氏は、「敢えて火中の栗を拾い」無償で理事長を引き受けられた(5)という素晴らしい方だが、残念ながら寺本新理事長もまた一旦立ち止まるという選択肢を持たれないようだ。
 今からでも遅くはない。しばらく現場が混乱したとしても、この制度により医療システムが壊滅的な被害を被る前に一度立ち止まった方が良い。

 以下に専門医制度を止めるべき13の理由を挙げる。

1.  専門医機構は未だにこの制度の目的である「質」の担保をしていない。各学会が行なっているものを検証せずに認証しているに過ぎない。それではこの制度を開始した意味がない。

2.  出産や子育てしながらの研修が困難になった。今までも女性医師が出産し、子育てしながら専門医を取得するには、大きな困難が伴ってきた。ところが、今回の制度では循環型プログラム制を採用しており、短期で各地を転々としながら研修しなければいけなくなり、出産場所、身分・経済的保障、保育園の確保等、持続可能なサポートシステムを構築することがより困難になった。夫婦ともに研修中の身分であれば、それぞれが各地を移動しなければならずさらに困難が伴う。そういった場合現状では大抵男性医師のキャリアが優先されてきた。今以上に女性医師の能力が発揮出来なくなる。女性医師の活躍を阻害する制度設計である。

3.  カリキュラム制が整備されず実害が出ている。妊娠出産・留学など、循環型プログラム制に登録出来ない人のためにカリキュラム制が整備されるはずであった。ところが実際には準備が間に合っておらず、選択肢がないまま、機構はカリキュラム制を選ぶ場合も、いずれかのプログラム制に登録するように勝手にルールを変更した。プログラム制の登録に関しても現場の一存で決められ、機構への相談も放置されている例が出ている(6)。

4.  機構に制度の抜本的改善の見通しがない。見切り発車したこの制度、あちこちから問題点を指摘する声が上がっているが、機構は問題対応能力を欠いている。原因のひとつに機構のメンバーの同質性が挙げられる。何度理事の首をすげ替えようが、選ばれるのはいつも同質の「子育てせずに医療に身を捧げてきた年配の男性集団」なので、発想が変らないのである。理事に子育てしながらキャリアを積んできた医師がたった一人もいないというのは絶望的である。かくして現場の声は反映されない。

5.  「循環型プログラム制」を強要したために良質の単一研修施設が潰された。何年にもわたり、各地で行なわれてきた研修方式が、大学病院を中心とした「循環型プログラム制」の強制により、無理矢理終了させられた。世界を見渡せば単一施設で継続して医師を育てる方式のほうが一般的であり、「質」の担保のためには短期で施設間を循環する方式が良いとは限らず、むしろ弊害が大きい可能性すらある(7)。多様な選択肢が必要であるが大学教授中心の機構ではそのような意見は通らない。きわめて理不尽である。

6.  医師の偏在と診療科の偏在がさらに進んだ(8)。東京の一極中集が進んだが、機構は「循環型なので最初の登録で東京が多いだけ」と詭弁を弄して事実を認めず(9)、かつ基本的なデータも開示してこなかった。今回寺本新理事長がようやく東京一極集中を認めたが、制度に無理矢理偏在対策を盛り込んでおきながら大失敗した責任は誰も取っていない。すでに地域医療が崩壊に向かっている地域が出ている(10)(11)。
診療科の偏在もさらに進んだ。研修が大変な内科、外科を選択する医師が減った(12)。産科、小児科、内科、外科の医師たちが減ってしまったら医療は成り立たない。これがどうして責任問題に発展しないのか不思議である。

7.  基本19領域が検討不十分のまま固定化されてしまった。専門医制度の始まりは厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」である(13)。この報告書が、制度の「憲法」として、しっかり検討されないまま開始された。この在り方検討会の座長だった高久史麿・前日本医学会長は、m3の「18の基本領域は既定路線で、根本から議論する予定はなかったのでしょうか」という質問に「(予定は)なかった。議論しておけば良かった」と答えている(14)。再検討が必要である。

8.  サブスペシャリティの検討も遅すぎる。今後は、サブスペシャリティ取得が従来の専門医に相当するが、未だに制度設計が不十分である。6年で医学部を卒業して、2年の研修を受け、そこから専門医の研修に入り、内科であれば3年研修して、そこから循環器内科等に枝分かれしていく。大学に入学してから12年以上拘束されてようやく専門医となる。人生のイベントの多いこの時期、これだけ長い拘束を課すことの検討も不十分だが、制度設計そのものが未完成のまま見切り発車したことの弊害は大きい。

9.  機構の事務局の事務処理能力が絶望的。 一部の理事と事務局長代行しか知らない情報が多すぎた。機構内で情報の共有が出来ていない。機構の理事でさえ実態がわからず、本来なら機構幹部がすべき講演会を“事務局長代行”が講演していた(15)。説明責任を果たしていないのだ。驚いたことに、それについて誰からもどこからもクレームがつかなかったようである。また国からデータベース構築のための予算がついているにもかかわらず、未だ基本的なデータベースが構築されておらず、必要な情報が公表されない。さらに最近、国から得た予算が適正に使われていないという情報さえある(16)。

10.  機構のガバナンスは危機的状況にある。今まで書いてきたような多くの深刻な問題に対して、機構は答えていない。2年毎にトップが代わり責任がうやむやとなっている。あまりの出鱈目ぶりにとうとう内部資料が流出した(17)が、内部資料の流出に対して第三者委員会を設置するという。機構のガバナンスの根本的な問題を放置して、内部資料流出の「犯人探し」を始めないか注視する必要がある。

11.  機構はすでに学会から独立した中立的な第三者機関ではなくなっている。専門医機構の在り方は、「学会から独立した中立的な第三者機関で認定する新たな仕組みが必要」ということで始まった。ところが、見切り発車したために、日本医師会や学会からお金を借り入れざるを得なくなり、独立性はすっかり消え去った。各所からの意向は無視出来なくなっているのである。
  
12.  当事者能力がないために、とうとう国の管理下へ入ってしまった(18)。 m3の記事から抜粋する。「先の通常国会で成立した改正医師法で、新専門医制度において、国が日本専門医機構等に対し、意見を言う仕組みが新設された。地域医療に重大な影響が及ぶ懸念がある場合など、特に必要があると認めるときなどは、「必要な措置」の実施を要請することができる。その対象は同法上、「医学医術に関する学術団体その他厚生労働省令で定める団体」となっている。省令案では、日本専門医機構だけでなく、基本領域の18学会を加え、計19団体とした。厚労大臣が、同機構を通さず、学会に直接要請ができる枠組みが誕生することになる」
来るべきものが来てしまったというべきか。

13.  機構が立ち止まれないのは借金のためである。何故、これほどひどい状況にもかかわらず一旦立ち止まることが出来なのか。図らずも、寺本新理事長がm3のインタビューに答えている(19)。「予算的に十分ではないのです。各学会からの借り入れも、再来年の3月には返済しなければいけません。サブスペシャルティの整備指針ができ、プログラム認定料などの収入が得られれば、少し余裕が出てくると思いますが」
拙速に始めて作ってしまった借金のためにさらに傷口を深くしている。

 まとめる。
 機構の暴走が行政の管理下に置かれる隙を作り、自滅した。
だが、制度を構築した重鎮たちは、若い医師たちと医療の将来に重い負担を残したまま、この制度を押し進めることが予想される。
 「質」のための制度が、大きく変質している。
 もう一度言う。この制度は一旦止めた方がいい。
 若い医師たちには、自分たちの問題として声を上げ、専門医制度を選択しないと選択肢をお勧めする。

参考
(1) Vol.054 「新専門医制度」の平成 30 年度からの開始に反対します
2017年3月9日http://medg.jp/mt/?p=7407
(2) 絶望の専門医制度 2017年1月25日http://medg.jp/mt/?p=7259
(3) Vol.148 日本専門医機構は新専門医制度の2018年度開始をごり押しするのか
2017年7月14日http://medg.jp/mt/?p=7704
(4) Vol.164 これから専門医を取ろうとしているドクターへ この制度の問題点を知ろう 2017年8月4日http://medg.jp/mt/?p=7749
(5) 真価問われる専門医改革
2018年9月17日 https://www.m3.com/news/iryoishin/629476
(6) 医療崩壊を招く専門医制度 ~日本専門医機構の欺瞞 ある女性医師の事例~
2018年5月24日http://medg.jp/mt/?p=8334
(7) Vol.167 新専門医制度の拙速な実施は日本の医療に大きな禍根を残す
進藤克郎2017年8月9日 MRIC  http://medg.jp/mt/?p=7760
(8) 2018年1月5日Vol.003 東京一極集中を招いた新専門医制度の弊害 ~医師偏在対策は予想通り大失敗~
2018年2月15日 http://medg.jp/mt/?p=8066
(9) 新専門医制度、現時点で医師偏在は助長されていない―日本専門医機構
メディウォッチ 2018年2月13日 HTTPS://WWW.MEDWATCH.JP/?P=18852
(10) Vol.193 「新専門医制度」が地域医療を崩壊に追い込んでいる
仙台厚生病院 遠藤希之2018年9月24日 MRIC http://medg.jp/mt/?p=8596
(11) Vol.142 新専門医制度に関する精神科の問題を岩手県から見た状況
村川泰徳2017年7月6日 MRIC http://medg.jp/mt/?p=7688
(12) Vol.008 なぜ新専門医制度が地域医療を崩壊させるのか
安藤哲朗2018年1月15日 MRIC http://medg.jp/mt/?p=8079
(13) 2013年の「専門医の在り方に関する検討会 報告書」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000300ju.html
(14) 新専門医制度、「自由標榜制の制限」が念頭に – 高久史麿・前日本医学会長に聞く
2017年11月1日 https://www.m3.com/news/iryoishin/564238
(15) 第36回臨床研修研究会、日本専門医機構事務局長代行が講演
2018年4月22日 https://www.m3.com/news/iryoishin/598898
(16) 医薬経済 2018年10月1日 P16-17補助金が消えた日本専門医機構 川口恭
(17) 専門医機構の内部資料が流出 日経メディカル 2018年7月10日
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201807/556913.html
(18) 厚労相「専門医機構+18学会に要請」が可能に
2018年9月28日https://www.m3.com/news/iryoishin/632100
(19) 真価問われる専門医改革
2018年10月6日 (土) https://www.m3.com/news/iryoishin/629480




https://www.asahi.com/articles/ASLBF5GRVLBFUBQU008.html
来春廃止の八代市立病院、2医療機関と病床引き継ぎ協定 
村上伸一2018年10月14日09時00分 朝日新聞

 来年3月末に廃止予定の熊本県八代市立病院をめぐり、八代市と熊本総合病院(同市)、八代北部地域医療センター(氷川町)の3者が12日、病床の引き継ぎや外来診療事業の譲渡に関する基本協定に調印した。厚生労働相の同意を得たもので、市立病院の66病床のうち、熊本総合病院が56床、八代北部地域医療センターが9床をそれぞれの病院内で増設し、外来診療は熊本総合病院が市立病院の仮設病棟にスタッフを派遣して運営することになる。

 熊本総合病院の島田信也院長は外来診療について「(今はない)整形外科を備えるなど、必要に応じて態勢を整え、地元の皆様方の要望に応えたい」と語った。八代市の中村博生市長は「安定して質の高い医療サービスをしていただけるよう、バトンタッチに全力で取り組む」と話した。



https://www.m3.com/news/general/635280
粗悪学術誌:削除応じず 掲載続け手数料請求 東京の医療機関被害 
その他 2018年10月17日 (水)配信毎日新聞社

 インターネット専用の粗悪な学術誌「ハゲタカジャーナル」が増えている問題で、東京都内の医療機関の研究論文が、ハゲタカとされる海外の学術誌に、執筆者の要望を無視する形で掲載され続けている。研究チームは論文を投稿後、粗悪学術誌と気付いて取り下げを求めたが、出版社側が応じない。著作権侵害の被害に加え、二重投稿に当たるため別の学術誌での発表も機会が奪われた状態だ。【鳥井真平】

 被害にあったのは、東京都立小児総合医療センターの堀越裕歩医長(43)らのチーム。「ハゲタカの存在を広く知ってほしい」と、毎日新聞の取材に応じた。

 堀越さんらは2017年11月、膝の骨髄炎に関する症例を論文にまとめ、ネット上で見つけた学術誌に投稿した。ホームページに掲載された論文リストを見ても、当初は粗悪だとは感じなかったという。

 ところが1週間後、出版社から論文掲載の承認の連絡と掲載料約40万円の請求が届いた。通常、査読には数カ月以上かかり、内容の問い合わせもあるため、早すぎる掲載決定に疑念を抱いた。

 この出版社を詳しく調べたところ、拠点はロンドンにあるとされ、専門家の間でハゲタカとして有名なインドを本拠地とする出版社との関連が判明した。研究費を交付する米国の政府機関から「公正さを欠き、虚偽がある」などと提訴されたこともあった。

 堀越さんが論文の取り下げを求めると、出版社から「値段が理由なら安くする」「取り下げる場合は手数料約11万円を請求する」と返信があった。「インドなまりの英語を話す人物から、値段交渉を持ちかける電話も複数回あった」という。

 堀越さんらは同12月、別の国内の学術誌に同じ論文を投稿し、査読が終わりに近づいた今年4月ごろ、ネット上の学術誌に既に論文が掲載されていることに気づいた。

 論文の二重投稿は捏造(ねつぞう)や改ざんと同様に研究不正とみなされるため、堀越さんらは、国内の学術誌から論文を取り下げるしかなかった。

 堀越さんは出版社に抗議し、論文の削除を求めたが返答はない。「出版社には『東京の大きな病院の論文も掲載している』とアピールできるメリットがあるのだろう。ハゲタカに加担してしまったことが腹立たしい。論文を『人質』にとられ、どうしようもない」と肩を落とす。

 毎日新聞社はこの出版社にメールで経緯を尋ねたが、14日までに回答はなかった。

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 ◆東京都立小児総合医療センターの 研究論文が掲載された経緯◆

<2017年>
11月10日 研究チームが論文を投稿
   17日 出版社から「掲載承認」のメール
      掲載料約40万円の請求
   20日 査読に疑問を持ち論文の取り下げ連絡
      出版社から値下げ交渉と取り下げ料約11万円の請求
   21日 出版社が論文を掲載
      返答を催促するメールが届く
   24日 再度、返答催促のメールが届く
12月    チームが別の学術誌に論文を投稿

<2018年>
 4月   既に論文が掲載されていることに気づき、別の学術誌に論文取り下げを連絡。出版社に抗議
 7月   抗議文を病院ホームページに掲載



https://www.m3.com/news/general/635875
【10月17日放送】クローズアップ現代+
「アートの力で健康長寿▽症状が改善!効果実証▽世界も注目」
 
テレビ 2018年10月18日 (木)配信Live on TV
10月17日(水) 22時00分~22時25分/1ch NHK総合

 今、アートの力で医療や介護を変えようという取り組みが世界中ではじまっている。アート作品であふれるとある病院では、患者の入院日数が短くなるなどのデータが出ている。人間の健康にも影響を与えるアートの力にせまる。

 香川県善通寺市の病院「四国こどもとおとなの医療センター」は、世界から注目を集めている。

 病院内にはからくり時計などのアートが設置されている。この病院がアートを取り入れたのは、入院のストレスから、患者が壁などを破壊する行為があとをたたなかったことがキッカケで、患者とともに壁にアート作品をつくったところ、破壊行為はなくなったという。この病院では、一緒に問題解決をしていくようなアートの“ものづくりのプロセス”を、「ホスピタルアート」と呼んでいる。

症状が改善 医療費も削減
 ロンドン市内の「チェルシー&ウェストミンスター病院」では、アートが取り入れられているだけではなく、実際にそれが患者にもたらす効果についても調査をしている。病院内の小児救急エリアには、子供が好きな動物の写真を飾るなどの工夫がされており、調査によれば87%の患者が「痛みが軽減した」と感じているという。さらに高齢者病棟では、プロのダンサーがダンスを教えるなどしており、多くの患者に認知症の改善がみられているという。

アートが変える終末期医療
 また、アートは完治が難しい終末期の患者の支えにもなっている。イギリスの「聖クリストファーホスピス」では、アート専門のセラピストなどが毎日のように患者の希望にそった創作活動をサポートしている。創作活動をしている患者は「病気のことを考えずに他のことに集中できるのがうれしい」などと話していて、創作活動を通じて患者の不安が和らいでいるという。

 こうした、医療や介護へのアートの導入を国家政策として進めようという議論もはじまっている。レベッカ・ゴードン=ネスビット博士は、「もちろんアートは特効薬ではありませんが、健康維持を助ける強い効果があります」などと述べている。イギリスは日本と同じように高齢化が進んでいて、医療費の削減が急務になっている。その方策の1つとして、アートが注目されている。

医療・介護の現場に革命
 医療とアートについてのトーク。武田真一さんが「大村智さんは膨大な絵画を収集していて、大学の病院に展示しているそうですが、患者さんの回復にはどんな影響があるのでしょうか?」と問いかけると大村さんは「患者さんだけではなくて、患者さんの親が絵を見て心を持ち直したことがありました」と述べた。栗栖良依さんは「アートというのは、出来上がった作品にばかり目がいきがちですが、アートを作り上げる過程にも良いことはあると思います」と述べた。

地域のつながりを育む
 アートを活かした病院づくりは、地域とのつながりも生み出している。「四国こどもとおとなの医療センター」では現在、10代~90代まで、140人以上がボランティアに登録。患者をはげますプレゼントづくりや花壇の手入れなど、特技をいかしてアートづくりに参加している。また、「金沢市立病院」は、年に1度3日間だけ美術館に変身する病院で、患者や市民からの公募作品を展示している。

健康・長寿・地域を変える
 医療とアートについてのトーク。田中泉さんは「紹介した病院では、他にも地域の多くの人たちがアートの活動に参加しています」などと述べ、病院で行われたヴァイオリンの演奏などの映像が流れた。栗栖さんは「アーティストは常識にとらわれない人たちなので、個人個人が属するコミュニティの間にある垣根を壊してくれる。それによって、地域が一体になっていく」、大村さんは「現代は科学技術が大きく進歩したが、心の問題が取り残されている。アートによって、科学技術の進歩と心の問題の歪を解決できたら良いなと思います」などと述べた。



  1. 2018/10/21(日) 09:42:06|
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