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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

9月23日 

https://www.kobe-np.co.jp/news/touban/201809/0011658519.shtml
高砂市民病院めぐり検討委設置へ 経営見直しなど
2018/9/20 20:00神戸新聞NEXT

 厳しい経営が続く高砂市民病院(兵庫県高砂市荒井町紙町)について、市は20日までに経営形態の見直しを含めて検討する諮問機関「高砂市民病院のあり方検討委員会」を設置する方針を決めた。同日の市議会本会議で市は「10月にも初会合を開き、本年度中の答申を見込んでいる」とした。(本田純一)

 同市民病院は、医師不足や患者数の減少が深刻。2016年に「新改革プラン」を策定し経営改革に取り組んでいるが、単年度の資金不足が続いている。

 市は一般会計からの繰入金で赤字分を補っており、17年度は約4億8千万円に上った。18年度は前年度を上回る資金不足を見込み、現在のペースが続くと、補てん額は6億円を超えるという。市は「加古川中央市民病院の開設などで、高砂市民病院の利用者が減っている」と説明する。

 市は安定的な経営が維持できないと判断し、検討委の設置方針を決定。18日の定例会初日に設置に関する条例案を提出した。検討委の委員は11人で、大学病院の教授や医療関係者、学識経験者らを想定。10月に第1回会合を開き、3、4回程度話し合うという。市の直営にこだわらず、独立行政法人や民営への移行などを含め、病院が持続する方法を模索する。

 本会議で提案理由を説明した市に対し、市議からは「もっと早く取り組むべきだったのではないか」「市民の声を盛り込むことができるのか」などの声が上がった。

 登幸人市長は「専門家の意見を真摯に受け止め、答申後はできるだけ早く対策を講じたい」と強調した。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201809/CK2018091702000138.html
【茨城】
県西の再編、2病院竣工 「救急」「外来」役割を分担

2018年9月17日 東京新聞

 県西地域の三病院の再編に伴って新設された「県西部メディカルセンター」(筑西市)と「さくらがわ地域医療センター」(桜川市)で十六日、竣工(しゅんこう)式があり、関係者が地域医療体制の整備を祝った。いずれも十月開院で、メディカルセンターは救急、地域医療センターは外来を中心にして、役割を分担する。

 県西地域では「筑西市民病院」と「県西総合病院」(桜川市)の公立二病院が急性期の医療を担ってきたが、医師不足などにより、いずれも機能維持が困難になっていた。

 このため、両市や県が協議し、二病院を筑西市内のメディカルセンターに統合。桜川市内には、外来やリハビリが中心の地域医療センターを開設することを決めた。

 地域医療センターは公設民営方式で、桜川市内の医療法人「隆仁会」が指定管理者となる。隆仁会の「山王病院」(桜川市)は閉院する。

 中核病院のメディカルセンターは、早期の手術や入院が必要な患者を主に受け入れる。病床数は二百五十床で、診療科は内科や外科、皮膚科・形成外科など九科目。開院後は独立行政法人「県西部医療機構」が運営する。

 筑西市の須藤茂市長は竣工式で、「地方の医療を取り巻く環境は大変厳しいが、メディカルセンターは地域に必要とされる病院になると確信している」と語った。

 一方、北東へ約十キロ離れた桜川市の地域医療センターは、病床数は百二十八床で、診療科は内科や耳鼻咽喉科など九科目。

 竣工式で大塚秀喜市長は「メディカルセンターをはじめ、地域の医療機関とより一層、連携を深める」とあいさつした。 (越田普之)
map2_20180923113901fb0.jpg(G3作成)



https://www.m3.com/news/iryoishin/623288
シリーズ 改革進む医学教育
昨今の医学生気質、“幼さ”が気になる - 札幌医科大学◆Vol.2
三浦医学部長「健全な批判に耐え得る医師を養成」

スペシャル企画 2018年9月17日 (月)配信橋本佳子(m3.com編集長)

――札幌医科大学では、医学部の「2023年問題」に対応するために、臨床実習の時間を延長するだけでなく、それを実効性のあるものにするために、さまざまな工夫をされています。

 これは本学だけ、また医学生だけに限らない問題だと思いますが、最近は過保護に育ったのか、“幼い学生”が多いように思います。医師国家試験に合格した後に、彼らを待ち受けているものが何かをあまり理解していないと思うこともあります。そうした学生に、さまざまな課題に気付くようになってもらうためには、どのような工夫や仕掛けが必要かを日々考えています。


札幌医科大学医学部長の三浦哲嗣氏
――「彼らを待ち受けているものが何かをあまり理解していない」とは、どのような意味なのでしょうか。

 今進められている「医師の働き方改革」などの議論次第で、医師の必要数は増減しますが、厚生労働省の医師需給推計によると、2028年頃に約35万人で需給は均衡するとされています(『医師需給2028年頃に均衡、「週60時間程度に制限」で』を参照)。

 医学部の学生定員は、あと2年はおおむね現状維持というのが国の方針ですが、その後は減員も検討されることでしょう(『医学部定員、「2022年度以降、減員に向けた議論が必要」』を参照)。歯学部の入学定員については、既に削減が始まっています。今の学生たちは、大学を卒業して医師免許を取得しさえすれば、就職先には困らないと思っているようですが、医師需給が均衡すれば、医師が各施設から選ばれるようになる時代が来ることは間違いありません。

――札幌市内の医師数は多いものの、北海道全体で見れば、医師不足に悩んでいる地域が多いのではないでしょうか。

 確かにそうですが、状況は徐々に変わってきています。例えば、以前は言動に問題のある医師がいても、医師を派遣してもらう側の市町村は「背に腹は代えられない」と黙っていたものの、最近は「○○医師をやめさせてもらいたい」という声が上がるようです。

 医師の需給でもう一つ重要なのは、社会が必要とする診療科が変化してくること。例えば、形成外科。札幌医大の形成外科には、小耳症の手術のために、全国の患者さんが受診してきます。乳がん術後の乳房再建も含め、今後も症例が減少しないと思われる形成外科手術がある一方で、少子高齢化社会に伴ってニーズが減る手術もあるのではないでしょうか。また、ウイルス感染に対するワクチンや治療薬の開発によって、発症頻度が今後減少する疾患も少なくありません。

 また内科は、一般内科の担当範囲が広くなり、サブスペシャルティ領域はより特化されて狭くなっていく可能性があります。私の専門について言えば、拡張型心筋症による心不全などは循環器内科が診るべき疾患として残るものの、高血圧や加齢を基盤とした高齢者の心不全の多くは、一般内科が主体的に診る病気となると思います。そうしたことは認知症も同様で、一般内科は、頻度の高い内科系症例のより多くをカバーしていくことになるでしょう。今年から開始された内科の新専門医制度のプログラムも、こうした流れに合致しています。一方、サブスペシャルティはさらに専門化、細分化が進んでいくと思います。

――加齢が原因と思われる疾患の多くは、内科で診るようになるということですか。

 はい。加齢や生活習慣と関連が深い疾患の多くは、これまで以上に一般内科が診療することになっていき、サブスペシャルティの専門医との協力関係も変わっていくように思います。また、将来的にはAI(人工知能)もますます発展してきます。AIが担えず、医師がやるべき診断学とは何なのかを考える必要もあります。

 このような医師、医療を取り巻くさまざまな環境の変化と将来の見通しを、いかに学生に理解してもらうかが、医学教育において重要と考えています。しかし、最近の医学生は、社会的な問題への関心はそれほど高くはない上に、彼らのキャリア形成や社会的役割が、現状のものとは異なっていくことについて、認識があまりないようです。

――医学知識を教えること以上に、知識の学び方、物事の考え方、時代の変化をつかみ取る力などをいかに教えるかが重要になってくる。

 その通りです。社会への関心の低さは、学生自身のキャリアだけでなく、患者さんの捉え方でも障害を生んでいるように思います。臨床実習を見ていても、学生たちは、患者さんの背景をあまり考察していないような気がします。疾患についての知識を教えると同時に、患者さんや家族を取り巻く社会的な問題、つまり「病人」を形成する病気以外の部分にも、学生に気付かせることが重要と思います。

 例えば、患者さんの背景にある家庭環境や職業歴と疾患との関係。一般に頻度的には、社会経済的階層が低い人ほど病気になりやすく、怪我を負いやすい傾向にあります。また入院でも、外来でもそうですが、家族が病気になったり、あるいは介護が必要な状態になると、家族間や医療者との間にもさまざまな葛藤や軋轢が生じてきます。それが患者の病気や家族のQOLに影響を与えるわけです。病気の説明への理解や受け止め方も、患者さんの背景によって大きく異なります。こうしたことも、学生のうちから臨床実習で学んでもらわなければなりません。

 また最近、初期研修や後期研修を始めたばかりの医師の言動、さらには患者さんのクレームから気付くのは、立場の異なる他者の意見をよく聞こうとする姿勢が十分ではないということ。シンプルに言えば、担当医自身の「私の」患者さんという意識が強すぎてしまう。患者さんの意向と、自分の意向がぶつかると、極端なこと言えば、「私の(期待する)患者さん」ではなくなってしまう。彼らは、自分なりに一生懸命で、病気について考えてよく勉強しているのですが、自分とは異なった背景や立場にある患者さんが希望することを理解し、共感することがおろそかになりがちです。その結果、一生懸命に考えて患者さんに提案したことが受け入れてもらえないと、医師患者関係を損なうような言動を取ってしまうようなことになる。

 学生には、「『自分がしてほしいことを、隣人にもしなさい』とよく言われるが、『相手がしてほしくないことは、相手にしない』というルールを優先しないと、倫理的ではなくなる」というシンプルな説明をしています。患者さんを含めて他人とのコンフリクトの解決の仕方が、あまり上手ではない若い人が多いように思います。健全な批判に耐え、自分を成長させられる医師をいかに育成するかが課題だと思います。



https://www.medwatch.jp/?p=22491
「看護師の特定行為」実施の拡大に向けて、日看協に全面協力―日慢協・武久会長
2018年9月18日|医療・介護行政全般 MedWatch

 高齢化が進展する中では、「特定行為研修を修了した看護師」(以下、特定看護師)の活躍の場が広がっていきます。ただし、日本慢性期医療協会(日慢協)で特定看護師にアンケートをとったところ▼特定行為の対象となる症例がいない▼医師の理解が進んでいない―などの課題も明らかになってきています。

 日慢協の武久洋三会長は、9月13日に定例記者会見を開き、日本看護協会(日看協)に全面協力して、制度の拡充に努めるとともに、10月27・28日に特定行為研修の修了者に対する大規模なフォローアップ研修を実施する方針を明らかにしました(関連記事はこちら)。
 
特定看護師を対象に、日慢協で10月にフォローアップ研修を実施

 一定の研修(特定行為研修)を修了した特定看護師は、医師・歯科医師の包括的指示の下で、病院が独自に定めた手順書(プロトコル)に基づいて21区分・38行為の診療行為補助(特定行為)を実施することが可能になります(関連記事はこちらとこちら)。「医師の働き方改革」が強く求められる中では、医師等から看護師へのタスク・シフティング(業務移管)が必要とされ、極めて重要な取り組みとなります。厚生労働省の調べでは今年(2018年)3月末時点で1006名の看護師が特定行為研修を修了し、日慢協でも119名(さらに今年(2018年)9月には、さらに29名)の特定看護師を養成しています(関連記事はこちらとこちらとこちら)。
 
 今般、日慢協は119名の特定看護師にアンケート調査を実施(105名が回答)。今年(2018年)7月の1か月間に実施した特定行為としては、▼気管カニューレの交換(64.4%)▼中⼼静脈カテーテルの抜去(41.7%)▼褥瘡または慢性創傷の治療における⾎流のない壊死組織の除去(37.9%)▼脱⽔症状に対する輸液による補正(24.8%)▼感染徴候がある者に対する薬剤の臨時投与(19.2%)▼創傷に対する陰圧閉鎖療法(18.1%)—など、幅広い分野に及んでいることが分かりました。さらに、研修で身に着けた特定行為以外にも、「患者の異常を早期に発⾒し、主治医へ報告する」「連携施設入所者の⾎液データのチェック」「主治医・家族・スタッフ間の中⼼的役割として相談・説明等を⾏う」「看護師特定⾏為の実習受け入れやサポート」「院内指導、院外講師活動」などの取り組みも行っています。日慢協の特定行為研修では、21区分・38行為のうち9区分・16行為をカバーしており、慢性期医療や在宅医療においてオールラウンドに活躍する特定看護師が多い状況が伺えます。
 
ただし、アンケート結果からは、例えば次のような課題も浮かび上がってきました。

▽特定看護師業務について医師の理解が得られない(常勤医師の理解は得られてきたが、非常勤・当直医師の理解が得られない。訪問看護の場合、外部医療機関の主治医などに理解してもらえない)

▽患者や家族に特定⾏為自体を拒否される

▽通常業務中に特定⾏為ができない(決められた業務以外には時間がなく、実施できない)

▽特定⾏為を⾏うことに不安がある(実施できていない⾏為に対する知識・技術不⾜などもあり、医師から任せてもらいにくい)

 また研修で特定行為を身に着けたとしても、対象症例が少ない病院では、「知識・技術が薄れていってしまう」という不安もあるようです。

 日慢協は、こうした状況を踏まえ、10月27・28日に東京都内で「フォローアップ研修」を実施することを決定しました。武久会長は、「主に日慢協で特定行為研修を修了した特定看護師を対象にしたいと考えているが、もちろん、他機関で研修を修了した特定看護師の参加も歓迎する」考えです。フォローアップ研修では、▼実施できている⾏為の再確認▼実施出来ていない⾏為のシミュレーション▽新たに追加となった区分(PICC挿入、中⼼静脈カテーテル抜去)の研修▼特定看護師同士の情報交換▼事例検討—などが予定されています。また、矢野諭副会長は「実施した特定行為の評価」も重要テーマの1つになると指摘しました。上述したように、特定看護師は「医師の包括的指示」の下で、手順書(プロトコル)にそって医療行為の一部を実施しています。特定看護師の知識・技術水準が上がっていけば、当然、「看護師に任せられる範囲」も広がり、手順書も見直していく必要があるためです。
 
 さらに武久会長は、「日看協に全面協力し、より良い制度にしていく」考えも強調しています。日看協も、当然ではありますが特定行為研修を実施し、これまでに226名の特定看護師を輩出する、最大の養成機関です。両協会が手を取り合い、厚労省と歩調を合わせて特定行為・特定看護師制度を改善することで、より多くの、かつレベルの高い特定看護師が生まれ、それは患者・国民の利益にもつながると期待できます。
 
 特定看護師が活躍する分野は、ICUなどの高度急性期医療から、慢性期・在宅医療まで多岐にわたっていますが、とくに力を発揮するのは「慢性期・在宅医療分野ではないか」と武久会長は指摘。逆に、その分野で活躍するためには、多くの知識・技術が必要となり、可能な限り多くの区分・行為の特定行為研修を受けることが求められます。両協会が合同で特定研修を実施することなどにも期待が寄せられそうです。この点に関連して武久会長は「1つの特定行為しか実施できない看護師も、多くの特定行為を実施できる看護師も、同じ特定看護師である。これをどう整理していくかも今後の検討課題になろう」と見通します。
 
 また、「医師の理解不足」について矢野副会長は、「特定看護師について病院医師の理解は相当進んできているが、診療所医師にはまだまだ理解不足の先生もおられる。地域の医師会も巻き込み、『特定看護師?それは何か?』という医師がいなくなるよう、努力していく必要がある」とコメントしました。せっかく看護師が優れた知識・技術を身に着けても、医師が「包括的指示」をしなければ、それを発揮することはできず、「宝の持ち腐れ」になってしまいかねません。厚労省・医師会が中心となった「周知」にも期待が集まります。



https://www.medwatch.jp/?p=22564
「医師の自己研鑽が労働に該当するか」の基準案をどう作成し、運用するかが重要課題―医師働き方改革検討会(2)
2018年9月20日|医療計画・地域医療構想 MedWatch

 宿日直の許可基準を「現代の医療現場」にマッチしたものに見直していくとともに、例えば「宿日直明けの勤務について、一定のインターバルを置く」などの勤務環境改善策を講じることで、医師の長時間・過重労働を是正していく必要がある。また、症例検討や学会準備などの、いわゆる「自己研鑽」について、近く厚生労働省が「労働に該当するのか、純粋な自己研鑽なのか」の切り分け案を示し、これに基づいて「切り分けの妥当性」や「運用の確保」などに関する議論を行っていく—。

 9月19日に開催された「医師の働き方改革に関する検討会」(以下、検討会)では、こういった点についても議論になりました。

ここがポイント!
1 宿日直の許可基準を現代版に見直すとともに、勤務環境改善もセットで議論
2 労働と自己研鑽との切り分け基準、厚労省が近く具体案を示し、それをベースに議論

宿日直の許可基準を現代版に見直すとともに、勤務環境改善もセットで議論

 お伝えしているように、医師の働き方改革の実現に向けて、(1)タスクシフトや患者の受診の仕方など「今後目指していくべき医療提供の姿」(2)応召義務など「医療の特殊性」(3)宿日直の取扱いや時間外労働の上限など「制度」—という3分野の議論を併行的・総合的に進めています。

 9月19日の検討会では、(2)の応召義務、(3)の宿日直・自己研鑽について議論を深めました。今回は「宿日直」「自己研鑽」に関する議論を眺めてみましょう。

 このテーマは、9月3日の前回会合でも議題に上がり、宿日直については「まず、許可基準を現代の医療現場にマッチするよう見直してはどうか」との方向が厚生労働省から提示されています。構成員からは、この方向に異論は出なかったものの「医師の健康確保も併せて検討していくべき」「宿日直の問題は、人員不足や賃金などとは別のテーマとして捉えるべき」などといったなど注文が付いていました(関連記事はこちら)。厚労省は、こうした注文も踏まえ、例えば、次のように検討の方向をブラッシュアップさせています。

▽「医師の長時間・過重労働の是正が重要」との指摘を受け、今後、「当直明けの勤務の在り方」など勤務環境改善を通じた医師の健康確保についても議論を深める

▽宿日直許可基準について、現代の医療の実態を踏まえて、「何が業務(労働)に当たるのか」という切り分けを整理していく。その際、具体的な医療行為等が「業務に該当するか否か」を予め類型化しておくことが必要となる

▽宿日直許可基準の見直しについては、「例えば5年間程度の猶予期間を設けるべき」などの指摘を受け、見直し時期についても併せて検討する

▽「人手が不足している」「賃金支払いが過重になってしまう」という理由・観点で「宿日直許可基準を見直す」(いわば宿日直許可基準を緩めたり、特例を設ける)ことは、今般の改正労働基準法の趣旨(労働者の健康確保等)に照らして認められない

▽ただし、医師の少ない地域等では、医療政策上の対応を進めつつ(例えば医師確保対策など)、かつ医師の健康確保に配慮した上で、当面「時間外労働の上限を高く設定する」などの対応が図れないか、という面での検討も行う

 
 今後、こうした検討方向に沿って、例えば「宿日直明けの勤務に対する配慮(インターバルの設定など)」など勤務環境改善策も含めて、さらに議論を深めていくことになります。

労働と自己研鑽との切り分け基準、厚労省が近く具体案を示し、それをベースに議論

 自己研鑽については、▼労働に近いもの▼自身の知識・技術の向上のためのもの▼両者の性格を併せ持つもの―があり、この切り分けをどのようにしていくのか(基準の設定)、さらに、その基準に沿ってどのように運営していくのか、が重要論点となっています。

「労働に近い」ものが、「それは自己研鑽であり、労働とはみなさない(時間外に行っても割増賃金は支払わない)」とされれば、それは医師に不当な労働を強いることにつながります。一方、「医師個人のスキルアップのため」のものが、「これも労働であり、割増賃金を支払え」となれば、医療機関経営に悪影響をもたらします。また、曖昧な基準で「労働時間が増えては困るので、自己研鑽等はしないでほしい」とされれば、医師のモチベーション低下、知識・技術水準の低下につながり、結果として患者・国民が不利益を被ってしまいます。

 さらに、仮に基準が明確にされたとしても、ある業務が「労働に該当するのか」「自己研鑽に該当するのか」の判断は、医師でなければ判断が困難な部分もあり、労働基準監督署などが適切に運用できるのか、という問題もあります。

 厚労省は前回会合に、「労働とは言えないのではないか」という項目案を示しており、さらに詳細な「基準」案を作成し、近く検討会での議論に供する考えを示しています。この点、今村聡構成員(日本医師会副会長)らは「厚労省の基準案をスタート地点として、運用なども含めた議論を行うことになる。基準案を早急に示してほしい」と要請しています。

 また裵英洙構成員(ハイズ株式会社代表取締役社長)は、基準の運用について「ある行為が労働に該当するのか、純粋な自己研鑽なのか、国などで一元的に管理する必要がある。労働基準監督署によって、監督官によって判断が異なれば現場は大混乱に陥る」と指摘。

 ところで「自己研鑽」との文言からは、初期臨床研修医や専門医を目指す専攻医が対象になると思われますが、山本修一構成員(国立大学附属病院長会議常置委員長、千葉大学医学部附属病院長)は「医学・医療は常に発展しており、例えば特定機能病院の病院長であっても、常に自己研鑽して知識・技術を磨く必要がある」と指摘し、対象は医師全般とすべき旨を指摘しています。

 厚労省の基準案が待たれますが、とくに「労働の性格と、自己研鑽の性格とを併せ持つ」ものについては非常に切り分けが難しいでしょう。これをどのように取り扱っていくのか注目が集まります。



https://www.medwatch.jp/?p=22541
2014年度消費増税への補填不足、入院料等の算定回数や入院料収益の差などが影響―消費税分科会
2018年9月19日|医療保険制度 MedWatch

 2014年度の消費増税(5%→8%)に対応するために特別の診療報酬プラス改定が行われたが、「補填不足」「補填のバラつき」があることが明らかになったが、その背景には課税経費率や診療報酬の算定回数などに関する「見込みと実績とのズレ」や、「入院料等が収益に占める割合を考慮していなかった」ことなどがある―。

 9月19日に開催された、診療報酬調査専門組織「医療機関等における消費税負担に関する分科会」で、厚生労働省保険局医療課保険医療企画調査室の樋口俊宏室長はこのような分析結果を報告しました。

 来年(2019年)10月に予定される消費税率引き上げ(8%→10%)時に、診療報酬プラス改定(以下、消費税対応改定)を行うとなった場合には、こうした点を踏まえ、例えば「医療機関等の消費税負担額を、より細かく的確に把握する」「病院の収益における入院料のシェアなどを考慮する」などの工夫を行うことなどが論点として浮上していますが、具体的な議論はこれからです。
 
ここがポイント!
1 2014年度の消費税対応改定、補填不足・補填のバラつきが判明
2 医療費シェアや課税経費率について、見込みと実績にズレがあった
3 上乗せを行った点数の算定回数について、見込みと実績にズレがあった
4 収益に占める入院料等のシェア(割合)を考慮していなかった
5 補填不足・バラつきの要因を踏まえて、今後、改善方策を具体的に議論

2014年度の消費税対応改定、補填不足・補填のバラつきが判明

 保険医療については「消費税は非課税」となっているため、医療機関や薬局(以下、医療機関等)が納入業者から物品等を購入する際に支払った消費税は、患者や保険者に転嫁できず、医療機関等が最終負担をしています(いわゆる「控除対象外消費税」)。このため、物価や消費税率が上がれば、医療機関等の負担もz増加することから、1989年の消費税導入時より「医療機関等の消費税負担を補填するために、特別の診療報酬プラス改定を行う」(以下、消費税対応改定)こととなっています(消費税導入時の1989年度、消費税率引き上げ時の1997年度と2014年度)。
 
 2014年度には消費税率が5%から8%に引き上げられたため、初診料や再診料、各種入院料といった「基本診療料」を引き上げる、消費税対応改定が行われました。厚生労働省が、この2014年度の消費税対応改定の効果を調べたところ、当初は▼医療機関等全体では、消費税負担に対し102.07%の補填(診療報酬収入の上乗せ)がなされた▼個別医療機関ではバラつきがある(例えば、一般病院では101.25%、精神科病院では134.47%の補填がなされたが、特定機能病院では98.09%、こども病院では95.39%にとどまる)—と分析されました(2015年11月、関連記事はこちら)。

 しかし、最新の補填状況を調査・分析する過程で、上記データに誤りがあることが判明(複数月にまたがる入院で入院日数を重複してカウントしており、入院料収益が見かけ上大きくなっていた。このため、入院料に上乗せされた消費税対応改定分が大きく見積もられていた)。厚労省の再調査・分析では、例えば、▼病院全体の補填率は2014年度82.9%(訂正前は102.36%)、2016年度85.0%にとどまる▼特定機能病院の補填率は、わずか2014年度61.4%(訂正前は98.09%)、2016年度61.7%であった―など、急性期病院を中心とした「大幅な補填不足」「医療機関ごとの大きなバラつき」が生じていることが分かりました(関連記事はこちら)。
 
医療費シェアや課税経費率について、見込みと実績にズレがあった

 厚労省が、「補填不足」「補填のバラつき」の原因を調査・分析したところ、次のような背景が浮かび上がってきました。

(1)課税経費率について、見込みと実績との間にズレがあった
(2)診療報酬の算定回数について、見込みと実績との間にズレがあった
(3)「収益に占める入院料等の割合」を考慮していなかった

 消費税対応改定は、▼医科(さらに病院と診療所)・歯科・調剤に、どの程度の財源を配分するか▼配分された財源の中で、どの基本料に何点の引き上げを行うか―という大きく2段階で検討されます。

 前者の「財源配分」については、「医科(さらに病院・診療所)・歯科・調剤の医療費シェア」と、「各分野の課税経費率」とを勘案して行われます。
 
 この点、(1)のように、とくに「病院:診療所」の比率が、▼2012年度は73.0:27.0→▼2014年度は76.1:23.9→▼2016年度は75.8:24.2—と変化していることが分かりました。ここから「病院に配分されるべき財源が、相対的に小さくなり、診療所に相対的に多くの財源が配分されてしまった」ことが伺えます。これが「病院において補填不足が生じ、診療所において過度の補填が生じた」こと(バラつき)の要因の1つになっていると言えます。
 
 さらに、病院については、「一般病棟入院基本料」1つをとっても、当時、7対1から15対1まで4種類ありましたが、サンプル数が少ない入院基本料もあったことから、2014年度改定では、「看護配置別に課税経費率を勘案することなく、例えば▼一般病棟入院基本料▼療養病棟入院基本料▼特定機能病院入院基本料―という具合に、いわば大くくりに課税経費率を見込み、それに基づいて財源配分を行う」こととなりました。しかし、例えば7対1と15対1では購入する物品の種類や量も異なるため、課税経費率には違いがあると想定されます。これが勘案されずに財源配分がなされたことが、「病院間の補填のバラつき」に結びついていると考えられます。

上乗せを行った点数の算定回数について、見込みと実績にズレがあった

 一方、後者の「点数設定」については、過去の診療報酬算定データ(2014年度改定では2012年の社会医療診療行為別調査)から、初診料や再診料、各種入院料の算定回数を見込み、それをもとに「何点の引き上げを行うことで適切に補填できるか」が判明します。この点、(2)のように、見込みと実績との間にズレが生じていたことが分かりました。

 例えば、一般病棟入院基本料では、見込みに対する実績の比率は78.2%、特定機能病院入院基本料では、同じく88.7%にとどまりました。算定回数が少なければ、消費税対応の「上乗せ分」の算定(=収入)も減ってしまいます。これが「補填不足」に大きく影響しているのではないか、と樋口保険医療企画調査室長は分析しています。
 
収益に占める入院料等のシェア(割合)を考慮していなかった

 ただし、例えば、療養病棟入院基本料の算定病院については、「算定回数の実績が見込みよりも小さい」(補填不足になる可能性大)にも関わらず、補填状況は100%を上回っており、課税経費率や算定回数だけでなく、別の要因によって補填のバラつきが生じていることが示唆されました。

 この点、樋口保険医療企画調査室長は(3)のように「『収益に占める入院料等の割合』を考慮していなかった」ことが、病院間の補填バラつきに関係しているのではないかと分析しています。療養病棟のように、収益に占める入院料等のシェアが大きければ、点数の上乗せ効果が大きく、補填が十分に行えることになりますが、特定機能病院などの急性期病院では手術や麻酔などの点数シェアが大きく、結果として「収益に占める入院料等のシェアが低い」場合には、点数の上乗せ効果は小さく、補填不足になりがちです。

補填不足・バラつきの要因を踏まえて、今後、改善方策を具体的に議論

 樋口保険医療企画調査室長は、こうした点を踏まえ、来年(2019年)10月に予定される消費増税への対応として、消費税対応改定を行うに当たっての「改善に向けた論点」を次のように提示しました。

●主に(1)の「課税経費率等に応じた財源配分」に関する改善

(a)病院・診療所の財源配分を行ったうえで、▼診療所の初診料・再診料の引き上げを行う▼病院の初診料・再診料を、診療所と同点数まで引き上げる▼残りの財源を入院料等の引き上げに充てる―という方式が「バラつき」の一因となっていることも考えられ、何らかの工夫ができないか
(b)看護配置をも勘案した課税経費率の把握などができないか
(c)基本料以外にも「個別診療報酬項目への配点」が考えられないか
(d)病院・診療所の課税経費率の比が変動していることをどう考えるか

●主に(2)の「算定回数」に関する改善

▽最新のデータ(2017年度のNDBデータを基にした、診療報酬の通年算定データ)を用いてはどうか

●主に(3)の「収益に占める入院料の割合」に関する改善

▽入院料への配点にあたり、「収益に占める入院料等の割合」などを考慮できないか

 このうち(a)では、「病院と診療所で初診料・再診料の上げ幅を変えるのだろうか」といった点も考えられそうですが、長年「病院と診療所で点数が異なる。一物二価は好ましくない」という議論を中央社会保険医療協議会で行い、2012年度にようやく統一することができた経緯などを考えると、極めて難しいと考えざるを得ません。どのような工夫が考えられるのか、今後の分科会論議に注目する必要があるでしょう。

 この点に関連して、支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、診療所の補填率が111.2%、病院の補填率が85.0%となっている過不足の原因が「初めに診療所の初診料等を引き上げ、それに合わせて病院の初診料等を引き上げ、残りを入院料に充てた」という仕組みにあると指摘しました。しかし、補填の過不足は、当初の「財源配分」によるところが大きく、課税経費率の補足等に主な問題があると考えるべきでしょう。厚労省保険局医療課の森光敬子課長も「点数の配分によって、財源が病院から診療所に移転するわけではない」と理解を求めています。

 なお、厚労省保険局医療課の担当者は、「『8%→10%』分においても、『5%→10%』分においても、補填率が100%に近づくように設定する」考えを強調しています。

 また(c)の「個別点数項目への配分」については、診療側委員はこぞって「反対」姿勢を強調しています。1989年度・1997年度の消費税対応改定では「個別点数への配分」がなされましたが、その後の改定により点数の改廃が行われ、「消費税対応分は、どこに何点乗っているのか」が見えなくなってしまいました。また、当該点数を算定しない医療機関等では、実質的に「補填されない」状況にもなってしまうのです。こうした点を踏まえて、2014年度改定で「基本料に上乗せする」方針が固まったため、診療側委員は「方針を崩すべきではない」と強調しています。

 一方、幸野委員は「診療所において初診料・再診料への上乗せ、いわば過補填(111.2%)の原因になっているのではないか」とし、個別点数項目への上乗せも考えるべきと主張しています。しかし、診療所の、いわば過補填は上述したように「財源配分」の問題であり、上乗せする点数項目を見直したとしても解消されるものではありません。また、上記の「点数統一化」の経緯を考えた場合、幸野委員の提案を診療側が受け入れる余地は極めて小さいでしょう。

 また、(b)の「看護配置別の課税経費率把握」には「医療経済実態調査におけるサンプル数の限界」があり、どこまで精緻化できるのか、今後のデータを待つ必要があります。さらに「収益に占める入院料等の割合」は医療経済実態調査からは直接把握できず、診療報酬算定回数等の積み上げなどをしなければなりません(つまり相当の労力が必要)。この点、診療側の猪口雄二委員(全日本病院協会会長)は「どのように入院料等に反映させるのかのイメージが十分にわかない」旨の疑問を示し、具体案を待つ姿勢を示すにとどめています。

 このように「精緻化」には、大きな「労力」が必要となる一方で、「どこまで精緻化しても、完全に過不足のない補填はできない」という限界もあります。各医療機関等が納得できる形で、「精緻化」と「労力」のバランスをどのようにとっていくのか、さらに、三師会(日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会)と四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)との合同提言(消費税対応改定を行った上で、補填の過不足を税制で調整する仕組み)なども絡み、今後の分科会論議に注目が集まります(関連記事はこちらとこちらとこちら)。



https://www.medwatch.jp/?p=22517
北海道大地震を受け、看護必要度など診療報酬算定上の当面の特例措置などを設定―厚労省
2018年9月18日|医療保険制度 MedWatch

 北海道で発生した大地震により、医療機関も大きな被害を受け、また患者の動向も通常とは大きく異なっています。このため厚生労働省は、「保険診療」「診療報酬」について通常とは異なる、特例の救済措置を行うことを9月14日に決めました(厚労省のサイトはこちら)(関連記事はこちらとこちら)。

西日本の豪雨被害における取扱いと同様の内容です(関連記事はこちら)。

ここがポイント!
1 仮設建物での診療等、従前からの継続性が認められれば「保険診療」可能
2 一時的に要件を満たさずとも、従前どおりの診療報酬請求が可能

仮設建物での診療等、従前からの継続性が認められれば「保険診療」可能

 今般の大地震により、建物等が損壊するなどし、やむを得ず「仮設の建物」で診療等を行う場合もあることでしょう。この点、▼場所的な近接性▼診療体制―などから保険医療機関等としての継続性が認められれば、仮設建物で実施した診療行為などを「保険診療」「保険調剤」として取り扱うことが可能です。原則論に立ち返れば、改めての保険指定が必要となり、それまでは自由診療とせざるを得ませんが、今般、柔軟な対応が図られています。

一時的に要件を満たさずとも、従前どおりの診療報酬請求が可能

 また、今般の大地震により「診療報酬の届け出に係る施設基準」などを満たせない医療機関が出てくると予想されます。例えば、▼職員が被災して通勤等できず、必要な看護配置が十分に満たせない▼被災者の緊急受け入れをせざるをえず、許可病床数を超えた入院医療を提供しなければならない―など、さまざまなケースが生じると考えられます。

 保険診療の原則に立ち返れば、こうした場合には「診療報酬の減額」「変更届け出」などを行わなければいけませんが、厚生労働省は被害の甚大さなどに鑑み、当面の間、たとえば次のような柔軟な対応をとること可能としています。

▼定員超過入院であっても診療報酬の減額措置は適用しない、DPC病院においても診断群分類点数表による算定を可能とする

▼被災者の受け入れにより、入院患者が一時的に急増等し入院基本料の施設基準を満たすことができない、あるいは被災地への職員派遣により職員が一時的に不足し入院基本料の施設基準を満たすことができない医療機関については、当面、「月平均夜勤時間数」(いわゆる72時間要件)については、当面、1割以上の一時的な変動があっても、変更の届け出を行わなくてよい(ただし、その旨を記録・保管する。被災地以外の医療機関にも適用)

▼被災者の受け入れにより入院患者が一時的に急増等、または被災地への職員派遣により職員が一時的に不足した医療機関については、「1日当たり勤務する看護師、准看護師または看護補助者(看護要員)の数」「看護要員の数と入院患者の比率」「看護師・准看護師の数に対する看護師比率」については、当面、1割以上の一時的な変動があっても、変更の届出を行わなくてもよい(ただし、その旨を記録・保管する。被災地以外の医療機関にも適用)

▼被災者の受け入れ、職員派遣等でDPCの参加基準(データ/病床比が0.875以上など)を満たせなくなったとしても、届出を行わなくてよい(ただし、その旨を記録・保管する。被災地以外の医療機関にも適用)

 
 また、厚労省は次のような取扱いを行うことも示しています。

▼被災地の医師等が、各避難所等を自発的に巡回し、診療を行った場合、保険診療として取り扱うことはできず、「都道府県知事の要請に基づき、災害救助法の適用となる医療」については、都道府県に費用を請求する

▼被災地の保険医療機関の医師等が、避難所に居住する疾病、傷病のため「通院困難」な患者に対し、当該患者が避難所にある程度継続して居住している場合に、定期的な診療が必要と判断され、患者の同意を得て継続的に避難所を訪問して診察を行った場合には、訪問診療料等を算定できる。

▼被災前から【在宅時医学総合管理料】【施設入居時等医学総合管理料】の対象となる医学管理を行っている患者が避難所に避難し、当該患者に当該医学管理を継続して行う場合でも、在総管等は「被災前の居住場所に応じた区分」に従って算定できる。ただし、避難場所が分散し、被災前の居住場所と比べて「単一建物居住患者の人数」が減少した場合には、減少後の人数に基づいて算定する

▼従前、定期的に外来診療を行っていた患者が、避難所等に避難し、そこである程度継続して居住している場合、その患者からの求めに応じて被災地医療機関の医師等が避難所等に赴き診療を行った場合には、【往診料】を算定できる。ただし、2人目以降は【再診料】を算定する(通常の往診料と同じ取り扱い)

▼被災地の保険医療機関において、透析設備が豪雨で使用不可能となっている場合、当面の間、被災地医療機関に豪雨前から継続して入院している慢性透析患者の転院を受け入れ、それが真にやむを得ない事情があった場合には、透析目的の他医療機関受診日でも入院料の控除は行わない

●定員超過入院等の取扱い
▼被災地の保険医療機関が、災害等やむを得ない事情で許可病床数を超過して入院させた場合、次のように入院料を算定する。
○原則
→「実際に入院した病棟(病室)の入院基本料・特定入院料」を算定する
○会議室など「病棟以外」への入院
→速やかに入院すべき病棟へ入院させることを原則とするが、必要な診療が行われている場合に限り、当該患者が入院すべき病棟の入院基本料を算定する(診療、看護内容を具体的に記録する)
○医療法上、本来入院できない病棟への入院(精神病棟に精神疾患でない患者が入院するなど)、診療報酬上の施設基準の要件を満たさない患者の入院
→入院基本料を算定する病棟では、入院した病棟の入院基本料を算定する(例えば、精神病棟に入院の場合は精神病棟入院基本料を算定する)
→特定入院料を算定する病棟では、医療法上の病床種別と当該特定入院料が施設基準上求めている看護配置により、算定する入院基本料を判断する(一般病床の回復期リハビリ病棟に、回復期リハの施設基準を満たさない患者が入院した場合には、13対1・15対1看護配置が求められているので【地域一般入院基本料】を算定する)

▼被災地以外の保険医療機関において、被災地の保険医療機関から、医療法上の許可病床数を超過して転院の受け入れを行った場合、次のように入院料を算定する
○原則
→実際に入院した病棟(病室)の入院基本料・特定入院料を算定する。
○医療法上、本来入院できない病棟への入院(精神病棟に精神疾患でない患者が入院するなど)、診療報酬上の施設基準要件を満たさない患者の入院
→入院基本料算定病棟では、入院した病棟の入院基本料を算定する(例えば、精神病棟に入院の場合は精神病棟入院基本料を算定)
→特定入院料を算定する病棟では、医療法上の病床種別と当該特定入院料が施設基準上求めている看護配置により、算定する入院基本料を判断する(一般病床の回復期リハビリ病棟に、回復期リハの施設基準を満たさない患者が入院した場合には、13対1・15対1看護配置が求められているので【地域一般入院基本料】を算定する)

 
●平均在院日数の計算方法
▼被災地の保険医療機関において、他医療機関で診療継続が困難となったために、転院患者を受け入れた場合、「転院患者を含めて」平均在院日数を計算する。この場合、施設基準(例えば【急性期一般入院料1】では18日以内)を超えた場合であっても、当面の間、従前の入院基本料を算定できる

▼被災地以外の保険医療機関において、被災地の保険医療機関から医療法上の許可病床数を超過して転院の受け入れを行った場合に、当面の間、「当該患者を除いて」平均在院日数を計算する

 
●要件を満たさない入院患者の取扱い
▼被災地の保険医療機関において、災害等やむを得ない事情により、特定入院料の届出病棟に診療報酬上の要件を満たさない状態の患者が入院(例えば回復期リハビリ病棟に回復期リハビリを要しない患者が入院するなど)した場合には、当面の間、「当該患者を除いて」施設基準の要件を満たすかどうかを判断する

▼被災地以外の保険医療機関において、災害等やむを得ない事情により、特定入院料の届出を行っている病棟に診療報酬上の要件を満たさない状態の患者が入院(例えば回復期リハビリ病棟に回復期リハを要しない患者が入院するなど)した場合に、当面の間、「当該患者を除いて」施設基準の要件を満たすかどうかを判断する

 
●重症度、医療・看護必要度を満たさなくなる場合の取扱い
▼被災地の医療機関が、災害等やむを得ない事情により患者を入院させたことにより、「平均在院日数」「重症度、医療・看護必要度」「在宅復帰率」「医療区分2・3患者割合」を満たさなくなった場合でも、当面の間、直ちに施設基準の変更届け出を行う必要はない。なお、ICU・HUCにおいて、やむを得ず「本来、当該治療室への入院を要さない患者」を入院させた場合、当該医療機関の「入院基本料」を算定した上で、これらの患者は「重症度、医療・看護必要度」を計算から除外する

▼被災地以外の保険医療機関において、当該被災地の保険医療機関から転院の受け入れを行ったことにより、「平均在院日数」「重症度、医療・看護必要度」「在宅復帰率」「医療区分2・3の患者割合」については、当面の間、「被災地から受け入れた転院患者を除いて」算出することができる。ICU・HCUに、やむを得ず「本来、当該治療室への入院を要さない患者」を入院させた場合については、当該医療機関の「入院基本料」を算定した上で、これらの患者を「重症度、医療・看護必要度」の計算から除外する



https://www.constnews.com/?p=57668
近大医学部附属病院等移転後の地域医療機能の確保で基本協定/医療法人などへの経営移譲を軸に検討/大阪府、大阪狭山市、近畿大学
2018.09.19 建設ニュース

大阪府、大阪府大阪狭山市、学校法人近畿大学の3者は、「大阪狭山市における近畿大学医学部附属病院等移転後の地域医療機能の確保に関する基本協定書」を結んだ。大阪狭山市は同病院移転後の跡地に医療機能を確保することが重要と位置付けている。協定は、跡地での医療について医療法人などへの経営移譲を軸に医療機能の確保に努めることや、近畿大学は、移転後も南河内医療圏における基幹病院としての役割を確実に果たすことなどの内容となっている。

近畿大学は2017年12月に同大学医学部附属病院を大阪狭山市から完全撤退すると公表、市などは病院の存続を求めていたが、ことし5月29日に、「移転後の跡地には、経営移譲を軸として医療の確保に努める」と回答していた。



https://www.medwatch.jp/?p=22559
医師は応召義務を厳しく捉え過ぎている、場面に応じた応召義務の在り方を整理―医師働き方改革検討会(1)
2018年9月20日|医療計画・地域医療構想 MedWatch

 応召義務は、倫理的規定に過ぎず、医師は厳しく捉え過ぎている嫌いがあり、これが長時間労働を招く一因になっている可能性がある。今後、▼救急医療▼勤務時間外の対応▼病状等に応じた適切な医療機関への転院▼患者の迷惑行為―など、場面に応じた「応召義務の在り方」を体系的に示していく—。

 9月19日に開催された「医師の働き方改革に関する検討会」(以下、検討会)で、厚生労働省研究班の岩田太参考人(上智大学法学部教授)から、こういった考え方が示されました(関連記事はこちら)。

 検討会では、年内には取りまとめに向けた骨子を固める予定であり、それに間に合うようなスケジュールで研究結果(体系的な整理)が報告される見込みです。
 
ここがポイント!
1 医師は応召義務を厳しく捉え過ぎ、これが長時間労働に結びついている可能性も
2 国民・患者の「医療機関へのかかり方」の在り方も、応召義務とセットでの検討が必要

医師は応召義務を厳しく捉え過ぎ、これが長時間労働に結びついている可能性も

 安倍晋三内閣の進める「働き方改革」の一環として、勤務医も「罰則付き時間外労働規制」の対象となります。ただし、医師には応召義務が課されるなどの特殊性があるため、「医療界の参加の下で検討の場(検討会)を設け、質の高い新たな医療と医療現場の新たな働き方の実現を目指し、規制の具体的な在り方、労働時間の短縮策等について検討し、結論を得る」こととされました。

 検討会では、労働時間だけでなく、勤務環境の改善などさまざまな角度から「医師の働き方改革」を検討することとし、来年(2019年)3月の報告書取りまとめに向けて、次の3分野を併行的かつ統合的に議論していくことになっています(関連記事はこちら)。
(1)働き方改革の議論を契機とした、今後目指していく医療提供の姿(▼国民の医療のかかり方▼タスク・シフティング等の効率化▼医療従事者の勤務環境改善—など)
(2)働き方改革の検討において考慮すべき、医師の特殊性を含む医療の特性(応召義務など)
(3)医師の働き方に関する制度上の論点(▼時間外労働の上限時間数の設定▼宿日直や自己研鑽の取扱い―など)

 9月19日の検討会では、(2)の応召義務、(3)の宿日直・自己研鑽について議論を深めました。ここでは「応召義務」に関する議論を眺めてみます。

 医師法第19条第1項では「診療に従事する医師は、診察治療の求めがあった場合、正当な事由がなければ拒んではいけない」旨が規定されています。これがいわゆる「応召義務」です。

 厚労省研究班(「医療を取り巻く状況の変化等を踏まえた医師法の応召義務の解釈についての研究」班)の主任研究者を務める岩田参考人は、法制度上、「応召義務は、医師(勤務医・開業医)が国に対して負担する公法上の義務」に過ぎないことをまず指摘しました。いわば「訓示的」「理念的」な規定であり、「応召義務違反を根拠に刑事責任・民事責任をとわれた事例や行政処分が行われた事例などは見当たらない」とも付言しました。

 もちろん、昭和20年代、30年代の医療提供体制が十分でない時代には、国民の生命・健康維持のために応召義務が十分な意味を持っていましたが、救急医療を初めとする医療提供体制が充実し、機能分化が進んでいる現代では、かつてとは応召義務の意味合いが変わってきているとも岩田参考人は指摘します。

 翻って、医師側は、応召義務を「極めて厳格な規定」であると感じており、これがために過度な長時間労働が発生している可能性があります。例えば、夜間救急の輪番制が敷かれている地域において、当番以外の医師のもとを診療時間外夜間に来院した患者に対して、「急を要しないと判断したため、当番医は●●病院である」と告げることが「応召義務違反に当たるのではないか」と恐れ、自らが時間外診療に従事してしまうようなケースが思い浮かびます。

 研究班では、こうした事態を解消(山本修一構成員:全国医学部長病院長会議「大学病院の医療に関する委員会」委員長・千葉大学病院長曰く「応召義務の呪縛からの解放」)するために、▼救急医療▼勤務時間外の対応▼病状等に応じた適切な医療機関への転院▼患者の迷惑行為―など、場面に応じた「応召義務の在り方」を体系的に示していくことになります。例えば、「●●のようなケースでは、診療時間外を理由に診療を断っても、応召義務違反とはならない」「○○といった代替の医療提供が確保されていれば、救急医療の現場であっても、受け入れを断ることが必ずしも応召義務違反となるわけでない」といった具体例を整理することが期待されます。

 検討会では、年内に報告書の「骨子」を固める予定としており、それに間に合うスケジュールで研究班から成果物(場面に応じた応召義務の体系化)の報告を受ける考えです。11月下旬頃までには、一定の成果が報告されることになるでしょう。

国民・患者の「医療機関へのかかり方」の在り方も、応召義務とセットでの検討が必要

 ところで応召義務と「対」で考えなければならないのが、「患者・国民の医療機関のかかり方」です。例えば、上述したように「夜間救急の輪番制が敷かれている地域であれば、当番医にかかる。またその情報を自らも求める」「緊急を要しない時間外診療などは避ける」など、国民・患者サイドが、適切な医療機関のかかり方をしなければ、いくら応召義務の体系化をしても画餅に帰してしまいます。この点、今村聡構成員(日本医師会副会長)は「患者に断りを伝えることも、医師の負担になる」と見通し、国民・患者の意識改革が不可欠との考えを強調しています。厚労省では、近く有識者の検討会議を設置する予定です。

 なお、豊田郁子構成員(特定非営利法人架け橋理事長)は、患者の立場から「受療の必要性が高いにもかかわらず診療を受けられなくなるのではないか」という点への不安を示しました。岩田参考人は「応召義務は、医師と国との関係を縛るもの」であると整理しており、医師と患者とが、一般の商取引などと同様の「契約」関係となれば、確かに豊田構成員の不安は理解できます。

 しかし、例えば医療法第15条第1項では、医療機関の管理者(院長など)に「勤務医等を監督し、医療機関の管理・運営につき、必要な注意をする」よう指示するなど、別途の規定で「適切な医療提供を行う」ことが義務付けられていると厚労省医政局医事課の担当者は説明しています。また、応召義務の有無に関わらず、医師が現に持っている高い倫理性に鑑みれば、「緊急対応等が必要な患者を前に、特段の理由なく診療を断る」ような事態は容易には想像できないでしょう。



https://www.m3.com/news/general/630771
弘前市:津軽・新中核病院 7市町村に順次説明 /青森
地域 2018年9月23日 (日) 毎日新聞

 津軽地域の新中核病院を巡り、国立病院機構弘前病院と弘前市立病院の統合による整備で弘前市と同機構などが合意したことを受け、弘前市は20日から津軽地域7市町村長への説明を始めた。21日は、桜田宏市長が黒石市役所を訪れ、新病院の整備に地域一体で取り組むよう高樋憲市長に理解を求めた。

 高樋市長との面談で、桜田市長は合意に達したことを伝えた上で「市長に就任後、中核病院を最優先事項として調整してきた」と説明。高樋市長は「津軽圏域の医療の充実はもちろん、県全体の医師補充対策にも大きな力になる」と歓迎した。説明は10月1日まで順次、行われる。

 合意内容によると、新病院は2022年早期の開設を目指す。病床規模は450床程度で、24の診療科で対応。整備費は総額約126億円を見込む。弘前市はこのうち40億円と、運営費として開設後40年間にわたり年2億5000万円を負担し、2次救急医療体制の強化や、若手医師の育成に取り組む。

 市は、28日の市議会で了承を得て、10月上旬に同機構などと基本協定を結ぶ予定。【藤田晴雄】



https://www.m3.com/news/general/630621
熊本市民病院、赤字37億円 地震被害で特別損失
地域 2018年9月21日 (金) 熊本日日新聞

 熊本市は2017年度の病院事業会計決算を公表した。熊本地震で病棟3棟のうち2棟が使用不能となっている市民病院(東区湖東)は、純損益37億6439万円の赤字だった。赤字は4年連続。

 地震があった16年度よりも、赤字幅が1億3306万円広がった。外来患者の減少や地震被害の特別損失を17年度に計上したためとしている。 地震があった16年度よりも、赤字幅が1億3306万円広がった。外来患者の減少や地震被害の特別損失を17年度に計上したためとしている。

 延べ患者数は入院が前年度比3・3%増の6617人だったものの、外来が14・9%減の6万6815人。「被災者に対する医療費減免が終了したことや、MRI(磁気共鳴画像装置)が使えないことが外来患者減につながった」と同病院。

 事業収益は共済見舞金の特別利益を計上したため13・8%増の54億5598万円。事業費用は施設被災に伴う特別損失が48億2802万円に上ったため9・4%増の92億2037万円だった。

 移転新築する新病院(東区東町)の開業は19年秋。市は18年度も厳しい経営が続くとみて、24億円の赤字を見込む。新病院の総事業費は約224億円で、起債残高は124億7327万円。起債償還に伴う17年度の収支不足5億1557万円は内部留保を充てた。

 一方で、植木病院の純損益は1億6625万円の赤字。一般入院患者が3・2%減の2万6110人、療養入院患者も8・9%減の9219人で、いずれも前年度を下回った。芳野診療所は一般会計で赤字を補填[ほてん]するへき地医療のため純損益はない。



https://www.m3.com/news/general/630089
八代市立病院 廃止へ 「外来」は現地譲渡 公立での存続望む声も
2018年9月19日 (水) 熊本日日新聞

 熊本県八代市が、本年度末に予定する市立病院(同市妙見町)の廃止に備え、病床の再編移転や外来診療の現地譲渡に向けた準備を進めている。しかし、宮地地域で唯一の医療機関であり、現地での診療が継続されるのか、住民の間では心配する声が消えない。

 市立病院は1952年開設。内科や外科など6診療科目があり、一般病床66床、結核病床30床を備える。熊本地震後は入院病棟を閉鎖し、現在は敷地内の仮設棟で外来診療のみ実施。1日の利用者は約30人という。

 市が廃止方針を示したのは昨年12月。「再建に約40~50億円掛かり、今後も年間約4~5億円の赤字が見込まれる」(市市長公室)ためだ。建物の地震被害が確認されなかったため、返済額の多くを国が実質肩代わりする災害復旧事業債が使えない事情もあった。

 医業収支の赤字額は熊本地震前の2015年度まで、1億円前後で推移。稼働率の低い結核病床の不採算分を補うなどの名目で、市の一般会計から年に1億数千万円を繰り入れて黒字を保っていた。

 市市長公室は「市立病院を再建しても、県内に過剰にある結核病床を残すのは難しく、一般会計から繰り入れる根拠がなくなる」と説明する。

 市などが7月に策定した再編計画では、一般病床65床を八代地域の2医療機関に分けて移す。結核病床は全廃するが、市内の熊本労災病院が診療環境を整備する予定だ。

 外来診療は公的医療機関に譲渡し、現地の仮設棟を引き継いでもらう。同市の熊本総合病院が継承に前向きな姿勢を示しており、運営法人や県、国を交えた協議が続いている。

 地元の関心は、現地での診療体制が維持されるかどうかだ。市が地元向け説明会を開いたのが7月末だったこともあり、不安解消には至っていない。

 7月に発足した「市立病院の存続を求める会」は宮地地域を中心に、公立での存続を求める署名活動を展開。代表世話人の塩崎重則さん(74)=古麓町=は「地域住民の命を守ってきた身近な病院。外来が残っても、採算が取れずに将来撤退されることはないのか」と話す。説明会の開催時期についても「署名を求めた時に初めて廃止方針を知った人もいる。正確な情報発信が不足している」。

 宮地、東町両校区のまちづくり協議会は市の方針に一定の理解を示しつつ、「整形外科を新設するなど、診療内容が充実した外来機能の現地での運営を実現させてほしい」と要望。公的医療機関に強く働き掛けるよう市に求めている。



https://www.m3.com/news/general/630076
中条第二病院の入院病棟閉鎖を発表 JA新潟県厚生連
2018年9月19日 (水) 新潟日報

 JA新潟県厚生連は18日、十日町市の中条第二病院(180床)の入院病棟を2019年3月末をめどに閉鎖する方針を正式に発表した。菊池正緒代表理事理事長は十日町市、津南町の両議会で説明した後、報道陣に「総合的に判断し、入院病棟の継続は困難」と語った。

 両議会への説明は非公開。出席者によると、厚生連は人口減少による収益悪化、医療スタッフの不足、建物の老朽化を閉鎖の理由に挙げ、外来のみの診療所とするとした。議員側から存続に向けた協議を求める意見が出たが、厚生連は「閉鎖は決定事項」などと応じなかったという。

 説明後、菊池理事長は取材に対し、約150人の入院患者の受け入れ先について「今後、個別に相談を始める」とした。

 存続を求める4万人分の署名が集まったことを「重く受け止める」としながらも、「再考は難しい」と強調。閉鎖までの期間が短く、転院先の確保が難しいとの見方に関しては「来年3月末とめどを示し、理解を得ながら進めたい」と述べるにとどめた。

 十日町市議会を訪れた「地域医療を守る住民の会」の大嶋育未代表世話人は「患者や家族に説明がないまま、方針が決定される。情報を隠さずに説明してほしい」と訴えた。



  1. 2018/09/23(日) 11:41:38|
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