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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月11日 

https://www.asahi.com/articles/ASL374SXDL37UBQU00N.html
医師不足でお産施設、集約へ 秋田の住民に危機感
加賀谷直人2018年3月7日16時00分 朝日新聞

 鹿角・小坂地域で唯一お産ができるかづの厚生病院(秋田県鹿角市)の分娩(ぶんべん)機能が今秋、大館市立総合病院に集約される。産婦人科医を派遣している秋田大学などの医師不足が理由だ。人口減少対策として移住を推進する鹿角市にとって大きな痛手で、市や住民は医師を探す取り組みを始める。

小児・産婦人科の医師確保へ新制度 水戸市

 鹿角市で4日、「お産ができる鹿角を望む住民集会」を市民団体が開いた。参加した出産を控えた女性や住民からは、集約化に対する切実な声が相次いだ。

 「暴風雪の時、救急車は大館に着くのか。ましてや乗用車だとどうなるのか」「妊婦が置き去りにされている。鹿角がなくなる不安がある」……

 市内から大館市までは1時間以上かかる地域も多い。冬季のみならず遠隔地での出産に不安は強い。

 鹿角・小坂地域の産婦人科医療はこれまで、かづの厚生病院が中核病院として担ってきた。秋田大学と岩手医科大学が、産婦人科に常勤医を1人ずつ派遣して支えてきた。

 だが、遠い鹿角市に医師を派遣する負担や医師不足を理由に一昨年12月、秋田大などは同地域に住民票がない人の「里帰り出産」を中止すると通告。昨年2月に実際に中止され、さらに分娩機能の集約も求められた。県や市などは再考を繰り返し求めたが、今秋からの実施が決まった。

 ログイン前の続き集約化で分娩が約200件増える大館市立総合病院は増設工事を実施し、今秋までの完成をめざす。工事終了までは、かづの厚生病院の分娩機能は維持されるという。集約後の外来診療態勢については協議中だ。

 市は集約化はやむを得ないとする一方、産婦人科医を探して、分娩機能再開をめざす考えだ。新年度に医師確保を担う非常勤職員を配置し、県とも連携して首都圏などで活動する。

 住民も危機感を共有している。4日の集会では、住民の手で医師を探すなどの行動案を採択した。集会を主催した市民団体の一つ、「鹿角の産婦人科を守る会」の安保大介代表は「住民の力で波紋を大きくしよう」と参加者に呼びかけた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/590848
日本vs.米国、医師2732人を徹底調査!
「日本の医療、問題ありすぎ、どこから手を付ける?」◆Vol.15
【日本】自国の医療制度の課題

スペシャル企画 2018年3月10日 (土)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 日本の医師に「自国の医療制度の課題」を尋ねたところ、さまざまなキーワードが挙がった。その内容は、医師不足、医師の勤務環境・働き方、新専門医制度、大学、医療事故、診療報酬、医療費、国民皆保険、政治・行政・団体の在り方、医療の在り方など、多岐にわたり、「ありすぎて、どこから手を付けていいのか分かりません」との意見も見られた。

◆医師不足
・地方、分野別の必要医師数の確保。(35-39歳男性、公立病院)
・医師の適正配置が困難であること。医師を疲弊させない適正な受診者数で経営的に成り立つ保険点数が確保されていないこと。(45-49歳女性、診療所勤務医)
・研修医制度の見直し。この制度で巷から医師が消えました。基準看護の見直し。この制度で看護師が消えた。(55-59歳男性、公立病院)
・医師不足、医師の時間外における免責、医師の応召義務、医師法21条の見直し、安楽死や尊厳死の合法化、看護師業務の拡大、等々。(60-64歳男性、公的病院)
・医師をサポートする職種を考えていくことが必要。医師を増やしても医師のモチベーションは下がってしまう。(65-69歳男性、民間病院)
・地方の医師が少ない。仕事がきつい科(外科、産婦人科など)の医師が少ない。(70-74歳男性、診療所勤務医)
・医師数を行政主導で増やし続けていること。数が増えても地域医療は良くならない。(70-74歳男性、公的病院)

◆医師の勤務環境、働き方
・医師の過労問題、救急外来のコンビニ受診。(25-29歳男性、公的病院)
・給与体系や訴訟対策など医師の立場の確保、患者の質の維持。(30-34歳男性、大学病院)
・大学の給料が安すぎ。バイトに行く意味が分からない。バイトに行かずに暮らせるくらい給料を上げるべき。(40-44歳男性、大学病院)
・楽な科と多忙な科でそれほど報酬に差がないためか、マイナー科へひかれる人が多いように感じる。(40-44歳男性、民間病院)
・主治医制がメインであること。当直を正式な勤務と見なしていないこと。(40-44歳女性、民間病院)
・資格を取るまでの課程を考慮した待遇の区分けができていない。(45-49歳男性、公的病院)
・法的に強制的に休暇を取らせることをしない。(45-49歳男性、大学病院)
・医師個人の裁量に頼る部分が多すぎて燃え尽きてしまう。(45-49歳男性、公的病院)
・医師の自己犠牲に頼りすぎてきた。医療にはカネがかかる、ということをまずは政治家が理解し、それを国民全体に教育し、正当なコストを払う覚悟をすべき。(50-54歳男性、開業医)
・勤務医の労働条件。昔と比較して随分楽になったとは思うのだが、それでも過労死が後を絶たない現状は改善すべき。ただし、一方で時間だけを無駄に拘束し、内容のない労務を残業とみなす風潮と慣習は問題である。(50-54歳女性、開業医)
・主治医制度による医師の時間的、精神的な拘束。(50-54歳男性、民間病院)
・法的に医師が守られていない。(60-64歳男性、公立病院)
・医師の職業上のプライドが低くなってきていると思われ、その原因は金銭的な評価が高く成ってきているためと思われます。(70-74歳男性、民間病院)

◆新専門医制度
・専門医制度に見られる画一化、縦割り化。(35-39歳男性、民間病院)
・新たな専門医制度への移行は中止すべきである。また、医療費抑制ありきの行政、医療費亡国論が医療体制の崩壊につながりかねない。(60-64歳男性、民間病院)

◆大学
・医局制度の崩壊による地域医療の崩壊。(45-49歳男性、民間病院)
・大学病院は研究機関として、臨床は民間病院で、それぞれ役割を設けて手厚く補助し育成する。今の予算では研究は何もできない。(50-54歳男性、民間病院)

◆医療事故
・待遇改善、医療訴訟をはやらせた責任、医療事故についての刑事罰追及という訳の分からない考え方の是正等々。(30-34歳男性、民間病院)
・医療事故と言われるものに対する医師個人の保護。不可抗力で起こった事態に対しての訴訟リスクを考えると、防衛的に診療しなければならないか、と頭をよぎることはある。(45-49歳男性、公立病院)

◆診療報酬
・高額な抗がん剤などをいかに制限できるか。(25-29歳男性、公立病院)
・労働が過酷な科の診療報酬を上げるべき。(35-39歳男性、民間病院)
・診療報酬の是正と医療従事者の待遇改善。(40-44歳男性、民間病院)
・新薬などの薬価が高すぎ、このまま保険医療を継続していくのが困難ではないかと考える。(40-44歳男性、公立病院)
・薬価の問題(特に抗がん剤)。(50-54歳男性、民間病院)

◆医療保険制度、医療費
・保険財政に由来する問題点を、現場に負担させている点。不要なことや、適応がないことができないことを現場の人材だけでなく、普段から広報しておくことが望ましい。仮に患者さんが目にしていなくても理解を求める時に説明しやすいのではないか。(35-39歳男性、大学病院)
・医療従事者に医療費の削減のため負担を強いており、医療費の増大を全て医者のせいにすること。(40-44歳女性、公立病院)
・医療費増大が医者のせいにされること。マジメな病院ほど、赤字になること。(40-44歳男性、公立病院)
・明らかに能力の低下した医師が排除できない。また当たり前のように報酬が受け取れる体制はおかしい。(45-49歳男性、民間病院)
・保険料未払いの患者が皆保険の恩恵を受け続けていること、高齢者医療費が高すぎること。(50-54歳男性、公的病院)
・総額の抑制は必要であり、次の2点が重要。(1)高価な薬品と機器・材料の値下げ(一方で開発に関わる研究の助成は拡大すべき)、(2)医療機関と人材の適正配置。また、低所得者の自己負担に関しては、今の軽減策では不十分。(50-54歳男性、民間病院)
・社会保障費を無理矢理、ある一定範囲内に抑え込もうとしていること。(55-59歳男性、公立病院)
・臨床現場に即した、正当な保険請求のできる保険制度。(60-64歳男性、開業医)
・無料で医療を受ける人が多すぎること。(60-64歳女性、民間病院)
・保険制度を支える少子化+高齢化による財源の先細り。(60-64歳男性、開業医)
・当然ながら、医療費が高騰しており世代間の負担が不公平であること。これまでの医療が患者教育を怠けてきたつけがあること。(60-64歳男性、診療所勤務医)
・財政の先行きに不安があり、現在の医療制度を続けるならば、保険制度が破たんすることが考えられます。(60-64歳男性、公的病院)
・医療保険制度は、国民に最低限以上の医療を保証したもので、最高のレベルまで公的医療保険で面倒を見るのは行き過ぎ、先端医療や高額医療は民間保険に任すべき。(60-64歳男性、開業医)
・ありすぎて、どこから手を付けていいのか分かりません。戦後間もないころまでは、今の皆保険制度は、恐らく世界最高でした。今は機能不全を起こしています。(65-69歳男性、その他)

◆自由診療
・混合診療の解禁。医療報酬の減額による病院収支の悪化。(40-44歳男性、公的病院)
・自由診療を一般病院でも併用できるように。(45-49歳男性、公立病院)
・混合診療をもっと導入すること。医療にはお金がかかるということや医療は安全ではないことを一般人に認識させる必要がある。(60-64歳男性、民間病院)

◆生活保護
・生活保護が多すぎる。不正受給も多い。(30-34歳男性、公的病院)
・国民皆保険の破綻、生活保護者の医療費負担がないこと。(40-44歳男性、民間病院)
・生保の医療費無料が財政を圧迫している。(40-44歳女性、大学病院)
・生活保護者の厳密な認定、これがほとんど諸悪の根源。(55-59歳男性、民間病院)

◆政治、行政、団体の在り方
・臨床をよく知らない医系官僚に決定権がある。医師会の発言力が弱い。(50-54歳 女性、開業医)
・医師会の影響を受けすぎ。(50-54歳男性、民間病院)
・場当たり的な医療行政ではなく、もっと筋の通った一貫性のある医療行政を希望。(55-59歳男性、開業医)
・将来的展望に立った行政を行わせる政治的な判断。(60-64歳男性、大学病院)
・厚生労働省が、医療現場の問題を具体的に把握する必要があると思います。(60-64歳男性、民間病院)
・経済財政諮問会議の意見が偏向的。(60-64歳男性、公的病院)

◆医療の在り方
・不必要な医療が行われて財政が圧迫されている。(25-29歳女性、民間病院)
・必要のない医療行為や治療が数多くある。(50-54歳男性、公立病院)
・無駄な受診、無駄な検査の抑制。(50-54歳女性、開業医)
・無駄な医療をいかに防ぐか。(60-64歳男性、民間病院)
・統一した診断、治療方法、Manual化されてない。(60-64歳男性、民間病院)
・超高齢者の延命処置。生活保護者の喫煙や大量飲酒も、生活習慣改善しないため受診を繰り返され、見ていて何とかならんかと思う。(60-64歳男性、民間病院)
・終末期医療に医療資源が使われすぎている。(65-69歳男性、診療所勤務医)
・末期の高額医療のムダを減らすこと。(65-69歳男性、開業医)

◆高齢者医療
・高齢社会において、医療介護福祉に費用かかかる中、公費でどこまで負担するのか、どこまでサービスを提供するのかということ。(30-34歳男性、大学病院)
・高齢者の自己負担の増額は必須である。反発を和らげるためには、高齢者の収入の確保(年金と労働環境を含む)と一体で進める必要がある。(50-54歳男性、民間病院)
・高額医療の保険支出が多すぎる。高齢者からも相応の医療費負担をさせるべきである。(70-74歳男性、民間病院)
・老人の急激な増加に伴う給付水準の低下。(60-64歳男性、民間病院)

◆患者関連
・患者の安易な医療機関受診、複数医療機関の処方内容が各々の担当医で共有できないこと。(40-44歳男性、大学病院)
・患者負担額が安すぎるため軽症患者の受診機会が多くなり、薄利多売のような状態です。今後高齢者がさらに増えてくる過程で、これでは医師が何人いても医師不足になります。セルフメディケーションでは治らない本当に医療の必要な患者の診療で報酬を得られるようにすれば医師不足は補えると思います。(45-49歳男性、民間病院)
・予防医療に対して国民・企業の関心が低い。(50-54歳男性、民間病院)
・必要以上に医療サービスを享受しようとする(例えば軽症なのに救急車を呼ぶ、無料だから薬を多くもらうなど)人が出てこないようなシステムの構築。(75-79歳男性、診療所勤務医)

【調査概要】
日本
・調査対象:m3.com医師会員 1582人
・回答者プロフィール
 性別:男性1430人、女性152人
 年代:20代 54人、30代 209人、40代 360人、50代 615人、60代 293人、70代以上 51人
 勤務先:大学病院 176人、公立病院 232人、公的病院 115人、民間病院 551人
     診療所(勤務医) 173人、開業医 299人、その他 36人
・調査時期:2017年8月21日~8月25日(一部、9月に追加調査)

米国
・調査対象:M3USA医師会員 1150人
・回答者プロフィール
 性別:男性 797人、女性 353人
 年代:20代 33人、30代 385人、40代 264人、50代 253人、60代 184人、70代以上 31人
 勤務先:Academic / Teaching Hospital 319人、Ambulatory Surgery Center 7人、
     Community Hospital 252人、Private, office based practice 501人
     Public Clinic (outpatient facility) 55人、other 16人
・調査時期:2017年8月16日~8月31日



https://mainichi.jp/articles/20180306/ddm/004/070/028000c
医学部「地域枠」制度見直しを=山本佳奈・元南相馬市立総合病院内科医
毎日新聞2018年3月6日 東京朝刊

 東日本大震災から7年がたとうとしている。だが、福島県・浜通りにおける医師不足は深刻なままだ。私が勤務した南相馬市の人口10万人当たりの医師数は169人と、全国平均の249人を大きく下回る。私自身、昨年秋に内科の常勤医がいなくなった同じ市内の病院に出向した。多い日は100人もの患者さんの外来診察をしたり、非常勤医師が週1度やってくる診療科の外来日に大勢の患者さんが待合スペースを埋める様子を見たりしたが、この地域が医師不足であることを痛感した。

 地方の医師不足は、浜通りに限った話ではない。全国の地方の医師不足は深刻化して久しい。都市部への医師偏在を解決するため、国や都道府県が主導して多くの医学部に「地域枠」を設置した。地域枠とは、医学部入学と引き換えに、医師になったらへき地医療に従事することを誓約する仕組みだ。多くの場合、月20万~30万円の奨学金を得る一方、医師になったら9年間、当該自治体で働く「約束」をする。地域枠の拡大に伴い、2017年度には医学部定員の18%を占めるに至った。

 だが、この「地域枠」には問題が多い。自治体の多くは、奨学金を10%以上の年利で貸し付ける。そのため、地域枠の学生の借金は医学部卒業時に2000万~3000万円に上る。ただし、自治体が指定した医療機関で一定期間勤務すれば、奨学金の返済は免除される。

 憲法は就業の自由を認めており、就業場所は強制されないはずだ。だが、10%もの年利で奨学金を学生に押しつけ、勤務先や居住地を選ぶ自由を奪っている。米国も同様の制度があるが、義務労働の期間は短い。例えばアラスカでは医師不足の地域で3年働けば借金は免除される。日本の地域枠のある医学生は「年利に関する記載が入学願書になく、よく分からなかった」と話す。「9年間の勤務義務や高い年利を考えれば、もっと良い条件の奨学金があったかもしれない」と話す医学生もいる。

 さらに、厚生労働省は最近、離脱者(当該自治体以外で勤務する医師)を防ぐため、臨床研修の補助金減額などを講じて、全国の病院に借金を返済した医師を含めて雇用しないよう事実上の指示をした。この結果、地域枠の学生は借金を返しても希望する病院で働けなくなった。

 私は地方、それも震災で大きな打撃を受けた地域で働いたが、インターネットや交通手段が発達しており、場所に不便さは感じなかった。地域枠に関係なく、専門医資格を取得するための専門研修に福島県内で取り組む若手医師もいる。若手医師が希望する研修を受けられるような魅力的な体制を病院側が充実させれば、若手医師に勤務地を強制する必要はなくなるのではないだろうか。

 「地域枠」の存在は「へき地は強制された人が行くところ」という誤った印象を与えている側面もある。現行の「地域枠」は、医師偏在を解消するための数合わせに過ぎない。地域医療の問題を認識し、地域医療に取り組む医師を集めるにはどうすべきか。今一度立ち止まって考えるべきではないだろうか。

 ■人物略歴

やまもと・かな
 1989年大津市生まれ。2月まで福島県・南相馬市立総合病院や同市の大町病院勤務。



http://www.sanin-chuo.co.jp/www/contents/1520300768542/index.html
益田市医師会若手研修に共鳴 開業医ら親身に指導
2018年3月6日 山陰中央新聞

 地域の医師不足解消を目指す島根県益田市医師会が企画した若手医師の研修制度「親父(おやじ)の背中プログラム」で、4月に勤務医2人が赴任することが決まった。開業医らが親身になって指導し、経験や技術を伝える仕組みに地域医療を志す若者が共鳴した形で、制度定着へ向け幸先の良いスタートを切りそうだ。

 県によると、赴任するのはそれぞれ三重県、北海道の病院に勤めている28歳、36歳の男性内科医で、当面は2年間にわたり、同医師会病院に所属する傍ら、地域に出向いて会員の開業医からへき地医療に必要な総合診療医としての知識、経験などを学ぶ。



http://www.sanyonews.jp/article/677841
新見でドクターネットワーク設立 地域医療発展へ交流や情報交換
(2018年03月05日 09時22分 更新)山陽新聞

 新見市出身やゆかりの医師、医学生らでつくる「市ドクターネットワーク」が発足した。会員は岡山県外を含む37人(2月末現在)。医師不足が叫ばれる中、交流や情報交換を通じ、地域医療の発展を目指す。

 市内の医療機関に勤務する若手医師9人が発起人となり、市とともに昨夏から準備を進めてきた。

 2月24日に市内であった設立総会には13人が出席。2018年度の事業として独自のホームページ開設や会員制交流サイト(SNS)のフェイスブックで会員を募るほか、年4回ニュースレターを発行することとした。将来的には地元へのUターン就職先を紹介するなど環境整備を進める。事務局は市市民課に置く。

 発起人の一人で会長に選ばれた溝尾妙子医師(渡辺病院)は「医師は少ないが、顔の見える関係で連携ができており、地域医療のポジティブな面を発信したい」と話していた。

 市によると、市内の医師数は31人(14年末現在)。人口10万人当たりに換算すると98・2人で県平均(299・3人)の約3割にとどまっている。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201803/20180305_43038.html
分娩機能集約に不安 鹿角で妊婦ら参加の住民集会
2018年03月05日月曜日 河北新報

 かづの厚生病院(秋田県鹿角市)が分娩(ぶんべん)機能を休止し大館市立総合病院(大館市)に集約される問題について、鹿角市民らが危機感を共有する「お産ができる鹿角を望む住民集会」が4日、鹿角市文化の杜交流館「コモッセ」で開かれた。二つの市民団体の主催で、約120人が参加した。
 かづの厚生病院は秋田大と岩手医科大から、大館市立総合病院は弘前大からそれぞれ医師の派遣を受けている。しかし出生数の減少や医師不足などから、大学側は大館・鹿角地域の分娩機能を大館市立総合病院に集約する方針を打ち出している。このため秋田県は大館市立総合病院の分娩室を増設する計画で、完成する今秋以降に機能が集約される予定。
 住民集会では妊婦や出産経験者ら6人が壇上に並び、地域で分娩できなくなる不安を口々に語った。大館市まで車で40分以上かかるため、妊娠6カ月の女性は「2人目、3人目を考えた時、不安を感じる」と訴えた。
 鹿角市は、新年度から医師確保を専門とする地域医療推進員を置く。今回の主催団体の一つ「鹿角の産婦人科を守る会」の安保大介代表は集会の冒頭「集約は大学の意向であり、鹿角で二度と分娩ができなくなることではない」と述べ、「市も産科医確保の取り組みを始める。住民一人一人の力をまとめて大きな力にしていくことが必要だ」と協力を呼び掛けた。



http://www.medwatch.jp/?p=19529
在宅医療の推進に向け「病院と在宅医療の協働体制構築」等をマイルストーンに置いてはどうか―全国在宅医療会議ワーキンググループ
2018年3月8日|医療計画・地域医療構想 MedWatch

 関係団体同士が協働して在宅医療の普及・促進に向けた取り組みを進める際、「地域の病院と在宅医療との共同体制の構築」や「ICT等最新技術の活用」「在宅医療実践に関する研究・教育」といった旗印を掲げ、より協働しやすい環境を整備してはどうか―。

3月7日に開催された「ワーキンググループ」で、厚生労働省からこういった提案がなされました。

ただし構成員の一部から疑問の声も出ており、今後、厚労省と新田國夫座長(全国在宅療養支援診療所連絡会会長)とで調整し、どのような形で4月開催予定の親組織「全国在宅医療会議」に報告するか、詰めていくことになりました。

ここがポイント!
1 在宅医療推進に向けて、7項目の中間目標・マイルストーン設置案を厚労省が提示
2 中間目標は、「KPIに基づいて進捗管理を行う」ような目標とは異なる

在宅医療推進に向けて、7項目の中間目標・マイルストーン設置案を厚労省が提示


 全国在宅医療会議は、「国民1人1人の希望に応じて入院医療と在宅医療を柔軟に選択できる」ような体制の整備に向けて、行政や各団体の目指すべき方向を揃え、また各組織の動きがその方向からずれていないかなどをチェックするための組織です(関連記事はこちら)。

在宅医療の推進に向けて、(A)在宅医療に関する医療連携モデルの構築(B)在宅医療に関する普及啓発モデルの構築(C)在宅医療に関するエビデンスの構築―の3点を重点項目と定め((A)と(B)をセットとし、2点を重点分野とすることもある)、行政(国、都道府県、市町村)と関係団体(医師会や病院団体、学会等)とが、互いに「どのような取り組みをすでに行っており、これから取り組んでいく予定なのか」を共有しています(関連記事はこちら)。

もっとも、上記(A)から(C)の重点項目・重点分野、非常に大きな概念であり、具体的な取り組みに落とし込んでいく際に、「「自団体の取り組み方向は誤っていないか」「他団体と協働して取り組んだほうが効果的かつ効率的な部分があるのではないか」といった疑問が生じます。また取り組みを進める上で、例えば「専門職同士の連携が十分でない」「そもそも専門職が地域で不足している」といった課題も浮かび上がってきています。

さらに団体間で、取り組み状況には「差」がありますが、これを放置せず、できるだけ足並みを揃えていくことが円滑な在宅医療の普及・促進のためには重要と言えます。

そこで全国在宅医療会議の下部組織である「全国在宅医療会議ワーキンググループ」(以下、ワーキング)では、▼2025年に向けた長期目標▼2020年に向けた中期目標—を設定し、団体同士が他団体の動きも見ながら協働していく方針を固めました(関連記事はこちら)。

さらに今般、厚労省医政局地域医療計画課の松岡輝昌・在宅医療推進室長は、中間目標として次の7項目を定め、関係団体同士が協働して在宅医療の普及・促進に向けた取り組みを進める際の「旗印」としてはどうかとワーキングに提案しました。例えば地域の医師会と病院団体が合同会議を開く際などに、「まず中間目標(1)の『地域の病院と在宅医療との協働体制の構築』に向けた議論から進め、その後(2)の『行政との連携』などを考えていくこととしてはどうか」という筋道をつけやすくする狙いがあります。

【中間目標】
(1)地域の病院と在宅医療との協働体制の構築
(2)行政と関係団体との連携
(3)関係団体同士の連携
(4)ICT等最新技術の活用
(5)国民への在宅医療に関する普及・啓発
(6)在宅医療に関わる関係者への普及・啓発
(7)在宅医療実践に関する研究および教育

 また、この7つの中間目標は、現場にあるさまざまな課題を解消し、上記(A)から(C)の重点項目の達成に向けた「マイルストーン」(経過点)の意味合いも持ちます。

例えば、地域には▼地域の病院と在宅医療との「水平連携」が不足している▼「かかりつけ医の在宅医療の参画」といった在宅医療推進を支える体制が十分でない―といった課題があることが関係団体から指摘され、これを解消していくために(1)の「地域の病院と在宅医療との協働体制の構築」という中間目標が設定されました。前述のように、この中間目標達成のために、地域の医師会と病院団体が、まず合同会議などを開催し、医療資源(在宅医療を提供する診療所等はどの程度あるのか、在宅医療を支える機能を持つ病院はどれだけ設置されているのか)や地域性などを十分に考慮し、「地域で実際に機能する」体制を練っていくことが求められると言えるでしょう。

在宅医療の推進に向けて、厚労省が提案した「中間目標」案(図 略)

中間目標は、「KPIに基づいて進捗管理を行う」ような目標とは異なる

この中間目標に対し、西澤寛俊構成員(全日本病院協会名誉会長、常任理事)は、「地域で関係団体が共通認識を持つために非常に重要だ」と述べ、厚労省の労をねぎらいましたが、さまざまな疑問・注文の意見も出されています。

鈴木邦彦構成員(日本医師会常任理事)は「すでに在宅医療の普及・推進に向けて、現場は取り組みを行っている。全国在宅医療会議が『方向』を示すことは理解できるが、『いつまでに何をすべき』と指示されても困る」と指摘。この点、松岡在宅医療推進室長は、「期限や数値を盛り込むものではなく、各団体が具体的な取り組みを行う際に、『うちはこの分野にはまだ乗り出していないな』などと気づいてもらうような指標と考えている」旨を説明し、例えば「●年までに●床整備する」とKPIを設け、進捗管理するような目標とは異なる点を強調しています(上述のようにマイルストーンである)。

また、川越雅弘委員(国立社会保障・人口問題研究所社会保障基礎理論研究部長)は、「(1)から(7)は手段であり、目標としてはイメージしにくい」と指摘。さらに、アバウトな書きぶりであり、他団体と協働する際に「具体的にどうこの中間目標を利用すればよいのか分かりにくい」との指摘もありました。

こうした意見・注文を受け、中間目標の確定は「新田座長預かり」とし、厚労省と文言や構成等を再検討した上で、親組織「全国在宅医療会議」(4月開催予定)に報告することとなりました。

全国在宅医療会議およびワーキングの当面のスケジュールイメージ(図 略)
 
あわせて重点項目の(B)「在宅医療に関する普及啓発モデルの構築」に向けて、ワーキングの下に小グループを設けることが決まっています。
国民の多くは、医療・福祉関係者「以外」であり、在宅医療について普及・啓発していくことは極めて難しいテーマです。この点、厚労省医政局の武田俊彦局長は「国としてはキャンペーンを行うこともできるが、大雑把なものとなってしまう。講演会などは市町村などで開催してもらうことになるが、『本当に来てほしい人』に足を運んでもらうには、地域包括ケアシステムに根差した医療・福祉関係者から声をかけてもらうことが必要であろう。国・自治体・関係団体などで得意な分野は異なっており、どう組み合わせるかを考えていく必要がある」と述べ、小グループでは、「普及・啓発のためには、どういった取り組みが必要か」「取り組みの中で、だれがどの部分を担うのか」といった点の議論に期待を寄せました。単に「2025年の地域包括ケアシステム構築に向けて時間がない。国がリーダーシップをとって、国民に対し、在宅医療の重要性などを普及・啓発すべきである」といった話をどれだけ行っても、実のある対策はとれないでしょう。

松岡在宅医療推進室長は、「人選を含めて、なるべく早く小グループを稼働させ、意見をまとめる必要がある」とコメントしています。

 
なお、一部構成員からは、いまだに本ワーキングと「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」(医療計画の見直し等に関する検討会の下部組織)とのすみ分けに関する疑問が出されています。この点について武田医政局長は、前述のように「全国在宅医療会議とワーキングは、在宅医療の推進に向けて、行政や各団体の目指すべき方向を揃え、また各組織の動きがその方向からずれていないかなどをチェックする会議体であり、ここで共有した理念等をもとに、医療計画の見直し等に関する検討会等で、具体的な整備目標(まさに医療計画)などを検討する」旨を確認。松岡在宅医療推進室長は「両会議体の所掌などを整理した資料」を準備する考えも示しています。

全国在宅医療会議では、上述の重点分野(A)から(C)を2025年に向けて構築していきますが、松岡在宅医療推進室長からは、例えば▼(A)の「医療連携モデル構築」は早期に進める必要があり、モデル構築後は「普及」がテーマとなるので、構築論議は不要になる▼(C)の「エビデンス」は常にアップデートしていく必要があり、議論に終わりはない―といった考えが示されています。下のようにグラデーションで議論のイメージを図示することができるでしょう。

2025年に向けた、全国在宅医療会議の検討スケジュール(図 略)



https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27763570W8A300C1CC1000/
看護師紹介料 病院が悲鳴 1億円超支払う施設も
2018/3/6 20:02日本経済新聞 電子版

 看護師不足が深刻化する中、病院などが人材紹介会社に支払う高額な手数料に頭を悩ませている。日本医師会総合政策研究機構(日医総研)によると、2016年度の手数料総額は1医療機関あたり548万円。3年間で1億円以上を支払った病院もある。決められた看護師の数を割り込めば診療報酬を減額されるため、各医療機関は人材確保に躍起になっている。

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 「また辞めてしまったのか」。昨年11月、神奈川県内の総合病院で行われた理事会で、顧問税理士の男性(46)は深いため息をついた。配られた稟議(りんぎ)書には、4人の看護師を採用するため、紹介会社に約400万円の手数料を支払ったと記されていた。

 約200床の急性期の総合病院。診療報酬の基準となる看護師配置を維持するには、代わりをすぐ雇う必要があるが「求人広告を出しても応募はない」。

 男性が理事を務める同県内の別の病院(約400床)はさらに負担が重い。医師や看護師らを合わせた紹介手数料は年間約1億2千万円に上り、年間収入の1%を超える。「有資格者は限られており、病院の多い都市部ほど人手不足が深刻。紹介会社を頼るほか手立てがない」と嘆く。

 日医総研が昨年末に発表した全国調査によると、16年度までの3年間に紹介会社を通じて看護職員を採用した医療機関は、回答した844施設のうち53.3%。16年度に支払った手数料総額は平均548万円で、14年度から約81万円増えた。3年間の手数料総額が1億円を超す病院も5施設あった。

 看護職員が「不足している」「今は足りているが不足することがよくある」と回答した医療機関は66.7%に上った。過去3年間に看護職員の欠員が発生した医療機関は40.7%あった。

 背景にあるのは慢性的な看護職員不足だ。日本看護協会(東京)によると、病院勤務の看護職員は計99万人(15年)。00年から約3割増えたが、急速な高齢化に追いつかない。入院患者7人に対し看護師1人を配置する「7対1」の基準を満たさなければ診療報酬が減額されるため、医療機関にとっては切実だ。

 一方で、就職を希望する看護職員向けのインターンシップや職場見学などの「職業体験プログラム」を設ける医療機関は53.1%。現役を退いた潜在看護職員向けに復職支援プログラムを導入した医療機関も19.7%にとどまる。

 調査を担当した日医総研の堤信之主任研究員は「紹介手数料の原資は国民が支払う診療報酬で、本来は医療の質向上に充てるべきだ。日本看護協会などが運営する無料の人材紹介を強化するなどの対策が急務だ」と指摘する。病院経営に詳しい高崎健康福祉大の木村憲洋准教授は「離職者が多い病院は労働環境に課題がある可能性もあり、院内で検証が必要だ」と訴えている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/589909
医療界全体で課題共有する第一歩 - 迫井正深・厚労省保険局医療課長に聞く◆Vol.1
入院・外来から薬価まで“オーバーホール”

インタビュー 2018年3月9日 (金)配信聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

 “2025年問題”を見据え、介護報酬と同時改定となった2018年度診療報酬改定。地域包括ケアシステムの構築が重要課題となり、医療と介護の連携が柱になったほか、一般病棟の入院基本料の再編、かかりつけ医機能の強化など、入院と外来ともに注目すべき改定が行われた。
 今改定を担当した厚生労働省保険局医療課長の迫井正深氏に、改定のポイントや改定の意図を読み解くための根底にある考え方などをお聞きした(2018年2月19日にインタビュー。計6回の連載)。

――2018年度診療報酬改定の改定率は全体で0.55%、医科は0.63%でした(『「2018年度改定、ネットでマイナス1.19%」、大臣折衝で決定』を参照)。この改定率で十分な改定が可能だったのかどうか、受け止めをまずお聞かせください。

 財政状況、一方で医療提供体制についても、それぞれ基本的に厳しい状況にあります。あり余るほどの財源をいただけるとは想定していませんでしたが、いかなる改定率であろうとも、厳しいなら厳しいなりに、メリハリを付けて改定を行うのが、私の立場です。


「診療報酬の『枝葉』ではなく、『木の幹』をぜひ見ていただきたい」(迫井正深課長)
――「医科:歯科:調剤」の改定率が「1:1.1:0.3」である点は、今回も変わりませんでした。これは規定路線なのでしょうか。

 各科配分は合理的な内訳を整理した上で設定されたものです。したがって、配分の変更は、関係者の合意の下で行う必要があり、かつ政治的な関心が高いので、一定の政治プロセスも必要になるでしょう。

――2016年度改定を担当された前医療課長の宮嵜雅則氏は、「前回、前々回の改定で取り組んだことを今改定で一歩進めていく。あるいは前回改定の修正すべき点は修正し、次回2018年度の同時改定につなげていく」と説明されていました(『2016年度本体改定財源、前回の5倍 - 宮嵜雅則・厚労省保険局医療課長に聞く◆Vol.1』などを参照)。迫井課長は、2025年、さらにはその後を見据え、今改定をどう位置付けておられますか。

 前回改定を引き継ぎながら、現在の医療が抱えているさまざまな課題の解決に向けて、将来目指すべき方向性とその実現のために必要な対応を確認したのが、今改定です。

 人口の急速な少子化・高齢化が進展し、疾病構造が変わってきた、そしてこれからも変わる――。これらの変遷が見えてきている中で、変わっていかなければいけないという問題意識は、多くの医療者が持っていると思います。入院で言えば地域医療構想、外来であればかかりつけ医機能の充実です。在宅医療や終末期医療についても、全て在宅という意味ではなく、一定のニーズに応えていく必要があります。

 ところが、入院、外来、在宅のいずれも、なかなか変革ができない。医療ニーズが大きな変化を遂げる中で、今後進むべき道が分かっていても動きにくい。何が障害やネックとなっているのか――。その課題をひも解くのが、今改定であり、皆さんが個別には感じておられる課題認識を、医療界全体で共有する第一歩になってほしいと思います。診療報酬の「枝葉」ではなく、「木の幹」をぜひ見ていただきたい。

 薬価制度についても同様です。総ざらいして、これほどオーバーホールしたのは初めてのことではないでしょうか。新薬創出・適応外薬解消等促進加算についても、イノベーションにドライブをかけるために必要ではあっても、メリハリが弱かったのではないかと言われており、長期収載医薬品の在り方とセットで見直しました。もちろん、同加算や後発医薬品の薬価の在り方など、今後の推移を見る必要はありますが、考え方は首尾一貫しています。日本を創薬力のある企業を育成する産業構造を持った国家にしたいという方向性を皆で確認したわけです。

――今言われた「将来目指すべき方向性」とはいつ頃を想定しているのでしょうか。

 2025年は一つのマイルストーンですが、その姿は見えてきています。次は2035年、2040年、さらには2060年など、各節目で目指すべき課題は絶えずシフトしていきます。社会保障、医療は常により良きものを目指していくべき永遠のテーマです。

――全体で見た場合、どんな医療機能を持つ病医院が収入アップ、あるいはダウンするか、予想されていますか。大型門前チェーン薬局については、報酬が下がるのは確実だと思いますが。

 入院、外来、在宅、そして調剤とそれぞれで報酬を設定しているので、一概には言えないでしょう。先ほども触れましたが、今回、入院基本料は大幅に再編しました。外来についても、基本診療料をいかに位置付けるかという議論の中で、初診料の加算という形でかかりつけ医機能を評価しました。各医療機関はそれぞれ入院、あるいは外来機能を担っている中で、プラス評価が重なったケースもあれば、プラス評価が適正化評価と相殺されたケースもあると思います。



https://www.m3.com/news/iryoishin/590536
医師臨床研修部会
2020年度からの初期研修の見直し案を了承、7科必修化へ
質向上のため訪問調査の対象拡大、3月中にパブコメ開始

レポート 2018年3月8日 (木)配信高橋直純(m3.com編集部)

 厚生労働省の医道審議会医師分科会医師臨床研修部会(部会長:桐野高明・東京大学名誉教授)は3月7日、2020年度からの初期臨床研修の見直しに関する報告書案を了承、パブリックコメントを経て、2018年4月中には確定したものが公表される。外科・小児科・産科・精神科が必修に戻り、計7科が必修になるほか、医学部モデル・コア・カリキュラムとの整合を図り、都道府県が臨床研修病院の指定・募集定員設定を行うようになる。年間入院患者数3000人以上の基幹型臨床研修病院でも、訪問調査の対象となることも盛り込まれた(資料は、厚労省のホームページ)。

 2004年度の臨床研修必修化後、厚労省はおよそ5年ごとに内容を見直す報告書を作成している。事務局は、3度目の見直しとなる2020年度からのポイントを(1)卒前卒後の一貫した医師養成、(2)到達目標の見直し、(3)臨床研修病院の在り方、(4)地域医療の安定的確保――などと説明している。

 報告書の目次と、その概要は以下の通り。

1 卒前卒後の一貫した医師養成について
 ・医学教育モデル・コア・カリキュラムと整合的な到達目標を作成

2 到達目標・方略・評価について
 ・目標、方略、評価に分けて整理・簡素化
 ・経験すべき症例を必須29症候、26疾病に厳選
 ・必修診療科を内科、救急、外科、救急、産婦人科、小児科、精神科、地域医療の7科目とする

3 臨床研修病院の在り方について
 ・訪問調査を見直し、改善の見られない病院は指定取り消しの対象へ
 ・現在は対象外となっている年間入院患者数3000人以上の病院も対象へ
 ・プログラム責任者養成講習会の義務化
 ・第三者評価を強く推奨し、次回の見直しでの義務化を前提に検討

4 地域医療の安定的確保について
 ・募集定員を2025年度に1.05倍に
 ・大都市圏の定員を圧縮し、それ以外の地域では確保
 ・地域枠等の一部のマッチングを分けて実施
 ・都道府県が臨床研修病院の指定・募集定員設定を行う

5 その他
 ・大学病院に基礎研究医養成枠を設置

 委員や参考人からは「研修医自身、患者、医療制度に与えたアウトカムの検証をした方が良い」、「協力型病院が基幹型臨床研修病院になる際の要件について明確化すべき」などの指摘があったが、大筋で了承が得られた。今月中にパブリックコメントを実施し、4月には確定したものが公表される見通し。



http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20180308/CK2018030802000042.html
専門医が少なく「転院搬送」多発 上野総合市民病院
2018年3月8日 中日新聞 三重

 伊賀市消防本部の二〇一五~一七年の救急出動件数のまとめで、上野総合市民病院(四十九町)は、搬送された患者を別の病院に搬送する「転院搬送」が年平均百六十七件あったことが分かった。同規模で民間の岡波総合病院(上野桑町)と比べて四倍以上多い。背景に循環器、脳神経科系の専門医が少ないことがあるという。今月七日の市議会で、市側が明らかにした。

 この問題で一般質問した森川徹市議(自民爽風ク)は「専門の得手不得手があるのはしょうがない。消防と病院がもっと連携すべきだ」と、搬送前に救急隊と病院が情報共有を緊密にする必要性を訴えた。市民病院の副院長は「患者さんごとに症状は千差万別。消防と転院搬送の事後検証もしており、今後も連携していく」と答弁した。

 市民病院は、転院搬送した患者も「受け入れ件数」として換算し、受け入れ率(救急当番時間帯)97%などとしていた。市議は「転院搬送の患者はカウントすべきでない」と修正を求めた。

 消防本部によると、市民病院の救急搬送数(救急当番時間帯を含む)は一五年が二千四百二十九人(うち転院搬送百四十九人)、一六年は二千七百四人(同百六十二人)、一七年は二千三百二十七人(同百九十人)だった。平均で全体の7%近くを占めている。

 市民病院によると、転院搬送の対象となる心筋梗塞や脳卒中などの患者らは、初期処置の後、岡波や滋賀医科大の付属病院などへ搬送しているという。

 「伊賀の地域医療を守る会」事務局長の杉本博之さん(61)は「一刻を争う救急事案だけに、専門医がいない場合は、あらかじめ救急隊に伝え、経由時間を節約すべきだ」と指摘する。

 (飯盛結衣)



http://www.medwatch.jp/?p=19429
2017年、大規模病院で病床利用率低下、適正病床数の検討も進めては―日病、公私病連の調査結果から
2018年3月6日|医療現場から MedWatch

 2017年6月における病院の平均在院日数は14.84日で、前年同月より0.09日短縮。病床利用率は73.18%で、同じく0.11ポイント向上しており、病院全体では「平均在院日数の短縮と病床利用率向上」を両立できている。ただし大規模病院では利用率が低下傾向にあり、紹介患者の確保を強化するとともに、「適正な病床規模」の検討も進める必要がある。また、100床あたりの総収支差(総収益-総費用)は依然赤字基調であり、全体の約7割が赤字となっている―。

 こういった状況が、日本病院会と全国公私病院連盟が3月1日に公表した2017年の「病院運営実態分析調査の概要」から明らかになりました(日病のサイトはこちら)(前年の記事はこちら)。

ここがポイント!
1 大規模病院は急性期、中小規模病院は後方病床に「機能分化」が進んでいる可能性
2 大規模病院では病床利用率が低下、適正な病床数の検討を進める余地も
3 2017年、大規模病院で外来患者数が減少、外来の機能分化が進んでいる可能性
4 病院経営は赤字基調、人件費等の増加で7割の病院が赤字
5 入院患者の1日当たり単価、心臓血管外科15万1500円、小児外科10万6100円

大規模病院は急性期、中小規模病院は後方病床に「機能分化」が進んでいる可能性

 この調査は、両病院団体に加盟している病院について、毎年6月分(項目によっては6月末日)を対象に行われており、2017年調査では918病院から回答を得ています。設立母体別の内訳は、▽自治体:469(調剤客体の51.1%)▽その他公的:216(同23.5%)▽私的:196(同21.4%)▽国立・大学付属等:37(同4.0%)―となっています。

 まず平均在院日数を見ると、病院全体では14.84日で、前年(14.93日)から0.09日短縮しました。

 一般病院の平均在院日数を病床規模別に見てみると、次のような状況です。
▼全体:14.21日(前年から0.01日短縮)
▼700床以上:12.60日(同0.01日延伸)
▼600-699床:11.79日(同0.28日短縮)
▼500-599床:11.78日(同0.37日短縮)
▼400-499床:12.88日(同0.10日延伸)
▼300-399床:13.97日(同0.03日短縮)
▼200-299床:17.46日(同0.34日短縮)
▼100-199床:23.43日(同1.27日延伸)
▼99床以下:23.44日(同0.15日延伸)

700床以上の超大規模病院でわずかに、また200床未満の中小規模病院で若干、平均在院日数が延伸していますが、全体としては「短縮傾向」が伺えます。

病床規模別に一般病院の平均在院日数をみると、全体として短縮傾向にあるようだ(図 略)
 
 一般に、大規模な病院では急性期入院医療を提供し、中小規模病院では急性期後の患者に対する後方病床の機能を担っていると言えます。今般の結果からは、「大規模病院はさらに急性期に特化し、中小規模病院では後方機能を充実させている」と見ることができるかもしれません。今後、「入院基本料別の分析」などが期待されます(関連記事はこちらとこちら)。

大規模病院では病床利用率が低下、適正な病床数の検討を進める余地も

 次に病床利用率を見ると73.18%で、前年同月(73.07%)に比べて0.11ポイント向上しました。

 一般病院の病床利用率を、病床規模別に見ると次のような状況です。
▼全体:73.22%(同0.23ポイント向上)
▼700床以上:76.81%(同0.38ポイント低下)
▼600-699床:75.33%(同1.49ポイント低下)
▼500-599床:75.98%(同1.01ポイント向上)
▼400-499床:72.13%(同1.23ポイント低下)
▼300-399床:72.54%(同1.72ポイント向上)
▼200-299床:71.32%(同0.08ポイント向上)
▼100-199床:71.89%(同0.83ポイント向上)
▼99床以下:67.38%(同0.85ポイント向上)

病床規模別に一般病院の病床利用率を見ると、大規模病院で前月に比べて低下してしまっている(図 略)
 
 メディ・ウォッチでもたびたびお伝えしていますが、病院の収益性を高めるためには平均在院日数を短縮するとともに病床利用率を向上させることが不可欠です(関連記事はこちら)。単月の結果から断定することは困難ですが、今般の結果からは、「600床以上の大規模病院では両立できず、400床未満の比較的規模の小さな病院で両立できている」と考えることができそうです。
今後も同様の傾向が続くようであれば、一般に大規模病院で提供する「高度急性期」のニーズが減少し、中小規模病院で提供する「急性期後(post acute)・軽度急性期(sub acute)」ニーズが増加している可能性が伺え、600床以上の病院では「地域連携の強化による、重症患者の紹介確保」をさらに進める必要があり、あわせて「地域の医療ニーズを踏まえた適正な病床規模」の検討も行っていく必要があるでしょう。

2017年、大規模病院で外来患者数が減少、外来の機能分化が進んでいる可能性

 次に患者数の推移を見てみましょう。2017年6月における1病院当たりの入院患者は前年同月(7378人)に比べて153人増の7531人、外来患者も138人増の1万2266人となっています。

 一般病院の入院患者数を病床規模別に見てみると、次のようになっており、病床利用率と似た傾向が伺えます。
▼700床以上:2万151人(同2人増)
▼600-699床:1万5679人(同432人減)
▼500-599床:1万3244人(同126人増)
▼400-499床:1万336484人(同148人減)
▼300-399床:7803人(同178人減)
▼200-299床:5612人(同74人増)
▼100-199床:3506人(同76人増)
▼99床以下:1437391人(同46人増)

2017年6月の入院患者数、中小規模病院で増加が目立ち「急性期後患者の積極的受け入れ」が進んでいる可能性がある(図 略)
 
 また外来患者数は、次のようになりました。
▼700床以上:3万4762人(同2180人減)
▼600-699床:2万5417人(同1792人減)
▼500-599床:2万2942人(同540人増)
▼400-499床:1万7188人(同319人減)
▼300-399床:1万2574人(同519人減)
▼200-299床:9059人(同293人増)
▼100-199床:5926人(同158人増)
▼99床以下:2652人(同149人減)

2017年6月の外来患者数、大規模病院で減少しており、「紹介状なし患者からの特別負担徴収義務」などが効果を与えている状況が伺える(図 略)
 
厚生労働省は「大病院は専門・紹介外来に特化し、一般外来は中小病院やクリニックが担当する」という外来機能分化を進めています。また病院経営という面で見ても、スタッフの負担や収益性などを考慮すれば「大病院で軽症の外来患者を多く受け入れる」ことは決して好ましいことではありません。

今般の結果からは「600床以上の超大規模病院において、外来患者が減少している」状況が伺えます。2016年度診療報酬改定では「特定機能病院・一般病床500床以上の地域医療支援病院において、紹介状なしに外来を受診する患者から特別負担(初診時5000円以上、再診時2500円以上)徴収を義務付ける」ことが導入され(2018年度改定で400床以上の地域医療支援病院にも拡大)ましたが、その効果も一定程度現れていると見ることができそうです。

機能分化をさらに進め、大病院での高度治療が必ずしも必要ではなくなった患者は、地域の中小病院・クリニックへの逆紹介を進めていく必要があります(関連記事はこちら)。

病院経営は赤字基調、人件費等の増加で7割の病院が赤字

 さらに、回答病院のうち629病院(平均302床)について、2017年6月における100床当たりの収支に目を移すと、総収益は1億9896万1000円で、前年同月(1億9413万9000円)に比べて482万2000円・2.5%増加しています。一方、総費用は2億1095万円で、前年同月(2億650万1000円)に比べて444万9000円・2.2%の増加。依然として赤字基調(赤字額は1198万9000円で、前年より37万3000円の微減)です。

 収益の内訳を見ると、大きなものは▼入院収入:1億2919万1000円(同335万3000円・2.7%増)▼外来収入:5877万6000円(同168万7000円・3.0%増)―などとなっています。

 一方、費用の内訳は、▼給与費:1億725万1000円(同309万5000円・3.0%増)▼材料費(医薬品・医療材料):5265万8000円(同63万9000円・1.2%増)▼委託費:1599万円(同49万3000円・3.2%増)▼減価償却費・1361万3000円1364万6000円(同3万3000円・0.2%減)―などとなっています。

2017年6月、病院の支出は前年同月よりも増加しており、給与費や材料費などで増加が大きい(図 略)

2017年6月、病院の収益は前年同月よりも増加したが赤字基調は変わっていない(図 略)
 
2017年6月の医業収益を100とした場合、医業費用は106.2で「医業だけに絞っても赤字」となります。また、給与費が55.1、材料費(医薬品・医療材料)が27.0と言う状況です。

2017年6月の医業収益を100とした際、収益・支出の各項目がどの程度になるかを見ると、医業費用は106.2。医業だけでも赤字であるとことがわかる(図 略)

2017年6月の医業収益を100とした際、入院収益が66、外来収益が30といった比率である(図 略)
 
 また黒字病院と赤字病院の比率を見ると、2017年は黒字31.0%、赤字69.0%となりました。赤字病院の比率は、前年に比べて3.9ポイント減少しましたが、7割が赤字と言う厳しい状況は変わっていません。
 なお、注目される「医師の負担」に関連する事項として(関連記事はこちらとこちらとこちら)、「医師1人・1日当たり患者数」を見ると、入院の平均は4.3人で前年同月から0.2人減少しました。患者数が多いのは、▼精神科14.6人(同1.1人減)▼リハビリ科12.5人(同1.3人減)▼整形外科8.1人(同0.1人増)▼肛門外科7.3人(同0.5人減)—などの診療科となっています。

医師1人当たりの入院患者数を診療科別に見ると、▼精神科14.6人(同1.1人減)▼リハビリ科12.5人(同1.3人減)▼整形外科8.1人(同0.1人増)▼肛門外科7.3人(同0.5人減)—などで多い(図 略)

また外来の平均は7.5人で前年同月から0.1人減少しました。患者数が多いのは、▼肛門外科17.0人(同2.9人減)▼皮膚科16.3人(同1.0人減)▼眼科15.0人(同0.5人減)▼整形外科11.5人(同0.2人減)▼泌尿器科11.2人(同0.3人減)▼耳鼻いんこう科10.8人(同0.6人減)—などの診療科です。

医師1人当たりの外来患者数を診療科別に見ると、▼肛門外科17.0人(同2.9人減)▼皮膚科16.3人(同1.0人減)▼眼科15.0人(同0.5人減)▼整形外科11.5人(同0.2人減)▼泌尿器科11.2人(同0.3人減)▼耳鼻いんこう科10.8人(同0.6人減)—などで多い(図 略)
 
入院患者の1日当たり単価、心臓血管外科15万1500円、小児外科10万6100円

 最後に、DPC病院について、主な診療科別の入院患者1人1日当たり診療収入(つまり単価)を見てみると、次のような状況です。
▼総数:5万9600円(同900円増)
▼内科:4万8100円(同200円増)
▼呼吸器内科:4万5500円(同2000円増)
▼循環器内科:9万4800円(同5800円増)
▼消化器内科:4万9500円(同800円増)
▼皮膚科:4万3000円(同4300円増)
▼小児科:6万6700円(同2600円増)
▼外科:6万6200円(同1000円増)
▼呼吸器外科:8万9200円(同2600円減)
▼心臓血管外科:15万1500円(同1万1600円増)
▼消化器外科:7万2900円(同1600円減)
▼整形外科:5万8200円(同300円増)
▼小児外科:10万6100円(同8700円減)
▼リハビリ科:4万4100円(同7000円増)

診療科による増減があり、「心臓血管外科では大幅向上」「小児外科では大幅減少」などが目立ちます。

診療科別に入院患者の単価(1人・1日当たり診療収入)を見ると、心臓血管外科15万1500円、小児外科10万6100円などで高い(図 略)




http://www.yomiuri.co.jp/local/kanagawa/news/20180308-OYTNT50126.html
病院機構理事長を解任…医師大量退職で
2018年03月08日 読売新聞

 県立がんセンター(横浜市旭区)で、放射線治療科の医師が相次いで退職した問題で、黒岩知事は7日、センターを運営する県立病院機構の土屋了介理事長を解任したことを明らかにした。これに対し、土屋理事長は強く反発している。


 県は、土屋理事長が県の調査委員会の報告書に対して、機構内部の意見を集約せずに反論書を作成・公表したり、機構内部で十分な検討を行わないままセンターの病院長を降格させたりしたと指摘。医師確保や診療継続に支障をきたしかねない状況に陥らせたとしている。

 県は2月22日に土屋理事長の聴聞を実施し、「理事長として十分な資質を有していないと言わざるを得ない」と結論づけた。

 黒岩知事は「やむを得ない決断で、任命責任を重く感じている」とした上で、「すばらしい医療体制を作ることで県民の信頼を取り戻したい」と述べた。

 年度内は副理事長が理事長職を代行するといい、県は新理事長の人選を進める。

 土屋理事長は7日、「処分に強い憤りを覚える」とし、「処分取り消しを求めて法的手続きを取りたい。私は一つも間違ったことはやっていない」などとするコメントを出した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/590142
医学部5年生で留年増、厳しくジャッジか
全国医学部長病院長会議「医学生の学力に関するアンケート調査」◆Vol.1

レポート 2018年3月10日 (土)  大西裕康(m3.com編集部)

 全国医学部長病院長会議が、医学生の留年率や休学者数、退学者数などを調べるため毎年実施している「医学生の学力に関するアンケート調査」の結果から、1年生、3年生、5年生の留年率が上がっていることが分かった。5年生での留年増は、各大学が進めている臨床実習を始める時期の早期化が一因として挙がっている。また、絶対数は少ないものの休学者数は4年生でやや増え、退学者数は1年生でやや増加した。

 最新の数値となる2016年度について、経年変化を追える53大学(国立30校、公立2校、私立21校)が回答した結果などをまとめ、同会議が3月5日の定例記者会見で公表した。2016年度の留年者割合(入学定員増を補正)は1年生が181.8%(前年度比18.2ポイント増)、2年生136.5%(同8.6ポイント増)、3年生113.8%(同10.8ポイント増)、4年生119.2%(同16.4ポイント減)、5年生134.1%(同9.7ポイント増)、6年生100.3%(同3.3ポイント減)だった。

 留年率について同調査を実施した同会議の「医学生の学力問題検討ワーキンググループ」で座長を務める福島統氏(東京慈恵会医科大学教授)は、5年生の留年増について「気にしているのは臨床実習が早まっている点。より短い期間で基礎を学ばなければならず、クリニカルクラークシップがもっと一般的になると今までと違う評価基準も出てくる」と指摘。「職場に向かって適正度を高めるのが診療参加型臨床実習なので、(新しい体制に)適合できていない人が出てきているかどうかは、注意深く見ていかないといけない」と述べた。

 同会議の新井一会長(順天堂大学学長)も、臨床実習の評価が影響している可能性に言及。「どう評価するかというパフォーマンス評価は課題。一般論では、実習を評価するので、以前はほぼフリーパスだった5年生から6年生への進級を大学が厳しくジャッジしようという姿勢が影響している可能性はある」との見方を示した。

 休学者と退学者は変化が追える50大学(国立28校、公立2校、私立20校)の回答を集計。休学者数は全体的に横ばい傾向が続いているが、4年生(定員50人増の学年)では前年比31人増の125人。一方、2年生(定員65人増の学年)は同23人減の102人だった。

 退学者は1~3年生が数十人規模で横ばい、4~6年生は10人程度の規模で横ばいだが、1年生は同4人増の49人で、4年連続で増えた。

「脱ゆとり世代」と「ゆとり世代」、違いに有意差なし
 毎年実施している同調査で、今回は最初の「脱ゆとり世代」が2017年度に3年生となっていることを踏まえ、「ゆとり世代」の学生と違いがあるかを調べた。ただ、調査からは両者に有意な差は認められなかった。

 福島氏は、「今年は脱ゆとり教育の学生を迎えて3年目なので、変化があるか聞いてみたが、結論は、有意な差はなかった」と説明。脱ゆとり世代の学生については自由記載で回答を求めたが、「『良い』『悪い』『特に変わらない』など全部あった。教員も職員も変化を認めていないようだ」と述べた。

「脱ゆとり教育の学生」に関する自由記載抜粋

【学務系職員】
・学生の窓口として、日常の業務において学生に対応するに当たって、「ゆとり教育」を受けてきた学生と、「脱ゆとり教育」を受けてきた学生との間に違いを感じることはありません。

・自主性、主体性が無くなってきているように感じられる。協調性はあるように思われる。他人任せの傾向が強いように感じられる。
・「ゆとり教育」と「脱ゆとり教育」の学生を見て、学習に対する積極性が低くみられるのに対し、「脱ゆとり教育」の学生は学習に対して積極性を感じる。

【1~3年までを担当する教員】
・変化は感じていない。むしり「ゆとり教育」「脱ゆとり教育」にかかわらず、理科離れがあるように感ずる。

・学習態度は、いわゆる「ゆとり世代」の方が積極的で、現在の3年生以下の学年の方が受け身の傾向があるように思う。講義実習に関して、教員への質問などは相当減った。知識学力が不十分でも、「ゆとり世代」"では臆せず教員に話しかけたり、質問してくる傾向があった。

・現在の医学部3年生については、(これまでの学生と比べ)講義や実習などでの参加態度が非常に良くなっていると感じています。



https://www.m3.com/news/general/590894
県病院機構:前理事長が提訴へ 県に解任取り消し求め /神奈川
2018年3月11日 (日)配信毎日新聞社

 県立がんセンター(横浜市旭区)などを運営する県立病院機構の理事長を7日に県から解任された土屋了介前理事長が9日、県庁で記者会見を開き、県を相手取り解任処分の取り消しを求めて提訴する考えを明らかにした。機構幹部ら6人に対しても名誉毀損(きそん)などにあたるとして訴える方針。

 同センターの重粒子線治療施設の専門医が昨年に相次ぎ退職した原因について、県は土屋氏が外部に研修に出していた医師が退職した影響などを挙げていた。これに対し、土屋氏は当該医師が先進医療を行う「責任医師」の要件である経験年数を国に虚偽申請していたなどと反論。県は土屋氏が機構内部で集約せずに反論文を公表し、明確な理由を説明せずに病院長の降格人事を断行したことなどから解任に踏み切った。

 土屋氏は「法律違反はない」と解任理由に真っ向から反論し、「黒岩祐治知事や病院長が当該医師に資格がないことを知りながら責任医師の名称を使用させた」などと主張した。また、2月に土屋氏の解任を求める声明文を発表した康井制洋副理事長ら6人を「事実に基づかない一方的な主張で医師にあるまじき行為」と批判した。【堀和彦】



https://www.m3.com/news/general/590728
県立2病院、経営効率化へ病床削減 中央・河北、来月から
2018年3月9日 (金) 山形新聞

 県病院事業局は8日、中央と河北の2病院について、病床数を見直す方針を明らかにした。県立病院の経営効率化を図るためで、中央は50床、河北は24床をそれぞれ削減する。4月1日から実施する。

 新沢陽英病院事業管理者がこの日、県議会厚生環境常任委員会で報告した。

 同事業局によると、中央の病床利用率は80・6%(2016年度決算値)。平均在院日数の短縮や空床の増加などによる病床利用率の低下を理由とし、12ある一般病棟のうち一つの病棟を閉鎖して病院全体の660床から610床に減らすことにした。入院前からの相談や、入院時からの退院支援などを一元的に行う患者サポートセンター(仮称)の設置に向けた体制を強化し、18年度は試行的に実施する考えも示した。

 河北の病床利用率は75・4%(同)。入院患者数の減少を踏まえ、二つの一般病棟をそれぞれ60床から48床とし、病院全体で186床から162床に減らす。さらに夜勤体制、外来や手術室での看護体制の見直しによって人員配置の適正化を図る方針も明らかにした。



https://www.m3.com/news/general/590263
県立4病院 黒字化は困難 17年度見通し 患者減少で減収
2018年3月7日 (水) 上毛新聞 群馬

 厳しい経営環境が続く群馬県立病院全体の収支は2017年度も赤字となり、現行計画で目標に掲げる黒字転換が困難であることが6日分かった。患者の減少による減収が主な理由。県は「高度医療などの強みを生かして患者増を図り、引き続き経営の改善を目指す」としている。

 県立病院は心臓血管センター(前橋市)、がんセンター(太田市)、精神医療センター(伊勢崎市)、小児医療センター(渋川市)の4病院。病院事業会計の17年度補正予算案で、約8億7000万円の赤字となる見通しが示された。県は病院運営の指針となる第3次病院改革プランで17年度の黒字化を目指していたが、達成は困難となった。



https://www.m3.com/news/general/590089
川西病院:指定管理者議案を可決 公設民営化で市議会委 /兵庫
2018年3月6日 (火) 毎日新聞社 兵庫

 川西市が進める市立川西病院の公設民営化計画を巡り、市議会建設公企常任委員会は5日、市内の医療法人「協和会」を指定管理者と決める議案を賛成多数で可決した。26日の本会議の採決を経て、正式決定する見通し。

 委員会では委員長を除く市議8人のうち6人が賛成し、共産と自治市民クラブに所属する2人が反対した。赤字経営が続く川西病院には、市が年間約10億円を補助し、累積負債は昨年3月末現在で約40億円。

 賛成の市議からは「現在のままでは市民病院として存続不可能」という意見や、新病院を市北部から中心部に移すことを踏まえ、「北部の医療体制をしっかり維持してほしい」などの注文が出た。

 反対した市議は、2016年12月に協和会が指定管理者制度による連携を申し入れた結果、市が病院経営改革案を制度導入に向け舵(かじ)を切ったと言及。公募に応じたのが協和会だけで「出来レースだ」と指摘した。

 市側は協和会の連携申し入れが転機だったと認めつつ、公立病院を維持させるためであり、「指定管理者は公募で決めると協和会に伝えてあった」と説明した。

 住民でつくる「川西市北部に総合病院の存続を求める会」が昨年12月、市に1万2900人分の公設民営化の反対署名を提出。この日1524人分の署名を追加で出した。【石川勝義】

〔阪神版〕



https://www.m3.com/news/general/589928
緊急性なければ搬送せず 消防庁、判定マニュアル作成へ
2018年3月6日 (火) 朝日新聞

 全国的に出動が増えている救急車を有効活用するため、総務省消防庁は、救急現場で緊急性がないと判断された人を搬送しない際の、隊員の対応マニュアルや教育体制の整備を新年度から進める。こうした対応は一部の地域で取り組んでいるが、トラブルを懸念する声が出ていた。今年度末にまとめる検討会の報告書に方針を盛り込む。

 2016年の救急出動は10年前より97万件多い621万件、増加傾向が続く。10年で救急隊も全国で約300隊増えたが、現場到着にかかる時間は約2分延びている。出動数が多い都市部や1回の出動に時間がかかる過疎地などは、一刻を争う患者搬送が遅れかねず、地域によっては全ての救急車が出払う事態が起きている。

 こうした中、緊急度の高い人を把握し、出動態勢を手厚くしたり、適切な医療機関を選んだりする、緊急度判定を導入する消防本部が増えてきている。

 総務省消防庁の昨年度の調査では、全国の消防本部の74・9%が、救急現場で緊急性が低いと判断された人に、救急車以外の手段を勧める取り組みが「必要だと思う」と回答。同庁は昨年度の報告書で「緊急度を判定し、救急搬送の要否を判断することが求められる」と対応を促した。

 ただ、救急搬送が必要な人への「判断ミス」があった地域もあり、運ばない判断への慎重論は根強い。同庁の昨年度の調査でも、96・7%の本部が、後で容体が悪化した際の責任問題を不安に挙げた。

 こうした状況から、18年度に患者への説明、搬送しなかったときのアフターケア、記録の残し方などのマニュアルをつくるとともに、職員の教育体制づくりを目指す。速くて正確な判定のための技術開発も同庁の研究班(班長=森村尚登・東京大教授)が進める。19年度にいくつかの消防本部と協力してモデル地域で検証する方針だ。(阿部彰芳)

     ◇

 〈救急の緊急度判定〉 119番通報の時は通信指令員が患者の訴えや状態をもとに判断し、救急現場では隊員が患者を観察し、呼吸、脈拍などの情報も踏まえて決める。判定の過程や留意点をまとめた手順書を総務省消防庁が公表しているほか、独自に手順を決めている地域もある。同庁の報告書では、緊急度が低ければ「時間的余裕があるため、自力での受診が可能」としている。



https://www.m3.com/news/general/589929
「緊急でない」判断、誤りだったら…搬送現場のジレンマ
2018年3月6日 (火) 朝日新聞

 一刻を争う患者に救急車を優先したいが、緊急でないという判断に誤りがあったら――。救急搬送の現場にはジレンマがにじむ。

 緊急度判定に取り組む栃木県のある消防本部では、緊急性が明らかに低ければ、救急車を出さなかったり、現場で患者にタクシーなどの利用を促したりしている。「現場で搬送しないと判断する場合は車内で血圧などを測り、根拠を残すようにしている」と担当者。ただ判断は隊員に任されており、「国が一定の基準を示してくれれば参考になる」と期待する。

 総務省消防庁の今年度の調査では、732消防本部のうち279本部が救急現場で緊急度判定を実施。緊急でないと判断した際、84%は「本人の同意があれば搬送しない」、38%は「説明して搬送しない」を複数回答で挙げた。

 一方、判定をしていない453本部のうち83%は「(搬送せずに)容体が悪化したときの責任問題」を理由の一つとした。今後、実施するなら、「対応マニュアル」や「隊員の教育体制」が必要とする本部が8割に上った。背景には救急搬送しなかった男性が後で意識不明になったり、119番した大学生のもとに救急車を出さずに遺体で発見されたりする問題が過去に起きたことがある。マニュアルの整備などは現場の懸念を軽減するのが狙いだ。



https://www.m3.com/news/general/589797
【愛知】医師の残業、最大月178時間 労基署が是正勧告
2018年3月5日 (月) 中日新聞

 名古屋市立東部医療センター(千種区)が、労使協定(三六協定)で定めた時間外勤務の上限(月150時間)を超えて医師を働かせていたとして、名古屋東労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが分かった。勧告は昨年11月30日付。

 センターによると、医師4人が昨年4~9月に上限を超え、最大178時間に達した。いずれも若手で、外科系などを担当していた。同期間に「過労死ライン」とされる月80時間超の時間外勤務をしていた医師も、後期研修医を含めて約100人のうち47人が確認された。残業代はすべて支払っているという。

 労基署の勧告を受け、センターは時間外勤務の多い診療科に勤務体制の改善を求めたほか、当直明けの医師が所定の終業時間前に帰宅できる制度を導入。今年1月に上限を超える医師はいなくなったとしている。

 センターは以前から医師の確保に苦労しており、2月1日時点で10人の欠員が出ている。管理課の担当者は「医師不足の中、時間外勤務が一気に減ると、診療体制を維持するのが難しくなる。医療クラーク(医師事務作業補助者)を増やすなどして、労働環境の改善を進めたい」と話している。

 東部医療センターは病床数498床。2月、一般の救急病院で対応できない重篤な患者に、24時間体制で高度医療を提供する「救命救急センター」に愛知県から指定された。



https://www.m3.com/news/general/589659
東北に根付く人材を 37年ぶり新医学部の試み 被災地の医師確保
2018年3月5日 (月) 共同通信社

 2016年に医学部が新設された東北医科薬科大(仙台市)では、幅広い視野で診断する「総合診療医」を目指し学生が学んでいる。東日本大震災の復興支援として37年ぶりに認められた医学部。東北に根ざし、地域医療を担う医師の養成が与えられた使命だ。

 2月上旬、仙台市内の小松島キャンパスに約50人の1年生が集まっていた。「院内感染対策でチームを動かす上で必要なことは何」「担当者間のダブルチェックも大切」。チーム医療を体験する病院実習の成果を班ごとに発表し、熱心に議論する姿があった。

 現在いる学生は16、17年に入学した200人。地域に残る医師を育てようと、1学年の定員100人中55人を「修学資金枠」とし、東北の医療機関に10年程度勤務すれば奨学金の返還を免除する。東京都出身の松野大輝(まつの・だいき)さん(20)もその一人。「町が津波にのみ込まれるニュース映像が印象に残っている。被災地ではより一層、医師が必要とされており、宮城で働きたい」と語る。

 授業では東北6県の病院と連携し、お年寄りが住み慣れた地域で医療や介護を受ける「地域包括ケア」など、現場の医療に触れるカリキュラムを組む。土地ごとの医療の特性を把握し、愛着を持ってもらうため、研修は同じ病院で繰り返す。

 さらに、地方の病院で働きながら専門医の資格を取得できる環境を整え、卒業後の能力向上も支援する計画だ。

 東北だけでなく全国的にも都市部に医師が集中し、問題となっている。

 東北医科薬科大の医学生のうち、東北出身は約3割にとどまる。東北に根付かせるため、独自の仕組みを打ち出す試みは緒に就いたばかりだ。

 東北医科薬科大の医学教育推進センター長を務める大野勲(おおの・いさお)教授は、医師が地域に定着しない理由を「医学部の大半が都市部にあるので卒業後、なじみのない地方で働くとカルチャーショックが大きいのも背景だろう。地域に赴任することを使命と捉え、その土地を理解し、総合的な診療をできる人を育てていきたい」と話している。



  1. 2018/03/11(日) 13:38:28|
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