Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月4日 

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27574280R00C18A3L60000/
全国ワースト2位の茨城県、医師不足解消へ躍起
(北関東フォーカス)
 
北関東・信越
2018/3/2 1:31日本経済新聞 電子版

 人口10万人あたりの医師数(2016年末時点)は180.4人で全国ワースト2位――。そんな茨城県で医師不足の解消に向けた動きが広がっている。県や市町村は18年度の予算案に県外からの医師誘致や修学金の支援制度といった医師確保策を盛り込んだ。つくば市では地元医療機関と組んで中高校生向けの「模擬医療体験」を始めた。若い世代の医療への関心を高めようとしている。

 1月下旬、平日の午後6時すぎ。つくばエクスプレス(TX)つくば駅近くのビルの多目的スペースに授業や部活動を終えた中高校生35人が集まってきた。部屋の中には看護師が控え、点滴スタンドなどがずらりと並ぶ。つくば市が筑波メディカルセンター病院と連携して17年度の事業として始めた「つくばメディカル塾」だ。

 中高校生には放課後、看護師にとっては仕事が忙しい時間帯の合間をぬって模擬の医療実習を無料で体験できる。「超音波診断装置での内臓の観察」「病理標本を用いたがん細胞の判別」などテーマ別に1年間で6回の講座を用意した。

 最終回となった1月下旬のテーマは「看護の仕事」。現役の看護師の指導を受けながら、点滴など本物の医療器具に触れながら体験できる。点滴の手順や患者の様子についての説明を熱心にメモを取る参加者も多い。注射針をシリコン製の模擬血管に挿入したり、点滴を受けている患者の歩行を介助したりと参加者は熱心に模擬体験に取り組んだ。

 「体験型だからこそ、実際の医療現場の雰囲気を感じてもらいやすい」(筑波メディカルセンター病院の軸屋智昭病院長)。中高校生のうちに「リアルな医療現場」を感じることができる貴重な機会。医療従事者をめざす気持ちを高めやすい。

 メディカル塾での体験を終えた県内の高校2年生の坂本凜さんは「看護の道への憧れや期待がより膨らんだ」と満足そうに話した。30人前後の定員に対し2倍以上の応募者が出るなど好評だったメディカル塾。18年度も引き続き実施していく予定だ。

 茨城県としても医師確保を重点課題に位置づけている。大井川和彦知事は2月23日に「茨城県医師不足緊急対策行動宣言」を発表。関連費用として約22億円を18年度予算案に計上した。

 その目玉の施策のひとつが病児保育支援体制の拡充だ。病児保育施設の整備というハード面ではなく、医師が電話1本でベビーシッターや保育ママなどを利用できるソフト面の体制を充実する。

 大井川知事は「医師が県内に定着するうえで最も大きな問題になっているのは女性医師の子育て環境だ」と強調する。子供が急に発熱しても簡単には診療時間の間は対応できないのが実情だ。こうしたことから非常勤として働くケースも多いという。今回の施策ではこうした問題が少しでも減るようにするのが狙いだ。

 このほか、医学部への進学を希望する人向けに県内の金融機関と連携して県が修学期間の利子負担を肩代わりする教育ローンも創設した。県外から医師を誘致するほか、医師や医療従事者向けの研修体制の強化にも取り組む方針だ。



https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/397867/
「当番医強制は違法」提訴 津久見の開業医「診療の自由制限」 
2018年03月01日 06時00分
=2018/03/01付 西日本新聞朝刊=」

 大分県津久見市で診療所を開業する40代男性医師が、市医師会が休日や夜間に救急患者を輪番で受け入れる当番医制度を会員に強制するのは「独占禁止法などに違反する」として、規定の無効確認を求めて大分地裁に提訴したことが28日分かった。

 訴状などによると、市医師会は昨年7月、当番医について「特段の事情がない限り、受けなければならない」という規定を決議した。

 これに対し、男性医師は当番医制度は必要としつつも「医師には診療の時間や場所を決める自由が保障されている。当番で医療スタッフの確保を迫られるなど、強制による負担は極めて大きい」と主張。医師会の規定は、事業者団体は、構成事業者の活動を不当に制限してはならないと定めた独禁法(8条4号)に抵触するとして提訴した。現在は、当番医の輪番から外れている。

 市医師会などによると、市内には15医療機関があり、眼科などの単科や70歳以上の医師を除いた11機関が当番医の対象。診療所は平日夜間(午後5~10時)と、日祝日(午前8時半~午後5時)の当番医を1カ月に3、4回担当する。報酬は、市の委託料を分配する形で夜間は7千円、休日は8500円が支払われる。

 市医師会事務局は「訴状が届いていないため詳細は分からないが、当番医への協力を引き続き依頼したい」と困惑。市医師会に所属する他の医師は「津久見市は医師が少なく、任意にして離脱者が増えれば、当番医制度が立ちゆかなくなる」と懸念を示した。

   ◇    ◇

■医師不足や高齢化背景 若手、地方を敬遠

 大分県津久見市の開業医が当番医の強制を「違法」と訴え、輪番を外れた背景には、医師の偏在や高齢化という地域医療の疲弊がある。九州では医師の負担を考慮し、小児科の夜間救急対応を縮小する動きも。現場からは「どこも同じ状況だ」と悲痛な声が上がる。

 「うちの病院は私1人で当番医を務めており、このままでは医療事故のリスクが高い」。提訴した男性医師は訴状で危機感を吐露する。津久見市医師会に所属する医師は、15機関の28人。市の人口はピーク時の半分以下の約1万7千人に減っており「今後、医師が増える見込みはない」(市健康推進課)状況だ。

 同県竹田市の救急病院、竹田医師会病院では「マンパワーが不足している」として、救急受け入れを断る例が増え、市民が不安を訴える事態になっている。

 「(2004年度導入の)新たな臨床研修制度に伴う都会への医師偏在が背景の一つだ」。医療関係者は指摘する。新制度では、それまでの大学病院の医局による差配でなく、新人医師が研修先を自由に選べるようになり、地方は敬遠された。最近は、救急対応が多い小児科や内科を避ける傾向があるという。

 宮崎市では、夜間の小児患者に対応する市夜間急病センター小児科を運営する同市郡医師会が、医師不足や高齢化を理由に「将来的な継続が難しい」として市などと協議している。

 センターは、地域の小児科の開業医約20人と宮崎大病院小児科の医師約10人が月1、2回の当直を交代で担当する。開業医の平均年齢は50代半ば。センターの高村一志所長は「4月以降は当直勤務を組むのも厳しい。続けたいが、自分たちの健康に関わる」と話す。

 小児科医の不足は都市部も例外ではない。福岡市は「医師不足で当直の頻度が高くなり、ゆとりがなくなった」として16年4月に、市内6カ所の急患診療施設のうち3カ所で小児科の診療を取りやめた。

 地域医療に詳しい原土井病院(福岡市東区)の原祐一医師は「当番医の問題は今後、他の地域でも間違いなく顕在化する」と指摘。行政の補助金を増やし、医師数に比較的余裕のある地域から当番医を招くなど、早急な対策の必要性を訴えた。



http://www.sankei.com/region/news/180226/rgn1802260019-n1.html
茨城県新年度予算案、医師不足解消へ22億円 医学生にゼロ金利ローン 
2018.2.26 07:04 産経新聞

 大井川和彦知事は、深刻な状況となっている県内の医師不足に危機感を強め、「県医師不足緊急対策行動宣言」を表明し、本格的な対策に乗り出した。平成30年度当初予算案に総額22億7643万円の政策パッケージを盛り込み、医師確保に全力を挙げる構えだ。 (鴨川一也)

                   ◇

 大井川知事は30年度当初予算案を発表した23日の記者会見で「人が住むのに医療機関が整っていることは最低限の環境だ。この問題に県民一丸となって取り組みたい」と強調した。28年の人口10万人に対する医師数で、茨城は189・8人と全国平均の251・7人を大きく下回る。都道府県別では14年以降ワースト2位が続いている。

 政策パッケージで目玉になるのが、医学部進学者向けの「実質金利ゼロ」の教育ローン創設だ。常陽銀行など県内金融機関と提携し、在学中最大6年間に生じる利子を県が負担。医師を目指す学生をバックアップし、卒業後は県内医療機関で一定期間勤務してもらう。

 また、県ゆかりの医師らの「UIJターン」の推進や、医科大新設・誘致の調査検討、外国人医師の受け入れ促進など「県外からの医師確保強化事業」に1億401万円を計上した。

 このほか、子育て中の医師が病気にかかった子供を預けられる仕組みの構築など「魅力的な医療勤務環境整備事業」=3824万円▽医師偏在解消に向けた「地域医療支援センター事業」=4331万円▽「ICT(情報通信技術)活用による医療体制強化支援事業」=2830万円-などを盛り込んだ。

 大井川知事は記者会見で「(ワーストの)埼玉は東京に近いこともあり、本当の不便度では茨城が一番厳しい環境にあるのではないか」と述べ、医師不足解消の必要性を強調した。」



https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27624590S8A300C1000000/
羽島市民病院に是正勧告 医師違法残業で岐阜労基署 
中部 日本経済新聞
2018/3/2 18:34

 岐阜県羽島市の市立羽島市民病院が時間外労働を可能にするための労使協定(36協定)の上限を超える違法残業を医師にさせたとして、岐阜労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが2日、病院への取材で分かった。外科の男性医師は昨年1月、103時間の残業をし、1カ月の時間外労働が「過労死ライン」とされる100時間を超えた。

 病院によると、勧告は昨年2月24日付。勧告前の協定では残業時間の上限を月45時間とし、特別条項では年6回まで月85時間を上限とする残業を認めていたが、男性医師は85時間を超える残業があった。病院が昨年2月、医師の勤務時間を労基署に報告して勧告を受けた。

 病院は救急医療に対応するため残業時間が月100時間に近くなることもあるとして、勧告後の昨年4月、特別条項の上限を月100時間とする協定を結び直し、外来診察や当直に入る医師を増員した。「医師不足が課題となっている。さらに人員を増やすよう努力する」と話している。

〔共同〕



http://www.medwatch.jp/?p=19330
医師の働き方改革に向け、議論の方向を再確認してもらうための提言行う—四病協 
2018年2月28日|医療現場から MedWatch

 医師の働き方改革に向けた議論が進められているが、目に見える表面の部分だけの議論や、一律に労働時間制限を行うような議論を行っていたのでは、本来目指すところと異なる方向に進んでしまう。医療機関の特性、1人1人の医師の状況を踏まえて、「ある程度の、自由に差配できる」仕組みを目指す方向で議論すべきである—。

 2月28日に開催された四病院団体協議会の総合部会で、こういった内容の提言・意見書を近くまとめる方針が固められました。総合部会後に記者会見を行った日本病院会の相澤孝夫会長は「提言・意見書を加藤勝信厚生労働大臣に提出する」考えも明らかにしています(関連記事はこちら)。

ここがポイント!
1 病院の事情、医師の状況など踏まえ、ある程度自由に労働時間等を差配できる仕組みを
2 我が国の専門医の在り方を根本から議論するために、四病協の委員会を設置

病院の事情、医師の状況など踏まえ、ある程度自由に労働時間等を差配できる仕組みを

「我が国の医療提供体制は、医師による『極めて長時間の労働』という自己犠牲の上に成り立っているが、このままでよいのか」という問題意識の下で、医師の働き方改革が必要とされています。

一方、医師にも「罰則付きの時間外労働規制」が適用されることとなりましたが、医師には応召義務が課せられるなどの特殊性があり、「医師への規制適用の在り方」を検討することが求められています。

厚生労働省は、この2点(医師の働き方改革、医師への規制適用の在り方)を議論する場として「医師の働き方改革に関する検討会」(以下、検討会)を昨年(2017年)8月に設置。検討会は2月27日に、これまでの議論を整理した「中間的な論点整理」と、各医療機関で直ちに実施すべき「医師の労働時間短縮に向けた緊急的な取組」をまとめています(関連記事はこちらとこちら)。

検討会では今後、▼タスク・シフティング(他職種への業務移管)▼タスク・シェアリング(医師間での業務共同)▼女性医師支援―などの「働き方改革」、「勤務医の特性も考慮した時間外労働規制の適用方法」を議論し、来年(2019年)3月に最終取りまとめを行います。

この検討会論議に関して、日本病院会・全日本病院協会・日本医療法人協会・日本精神科病院協会で構成される四病院団体協議会(四病協)では、「今のままの方向でよいのか」と疑念を呈し、意見をまとめて近く加藤厚労相に提出する方針を2月28日の総合部会で固めました。

具体的な意見のすり合わせはこれから行われますが、相澤・日病会長は「目に見える表面の事象だけを踏まえて議論を続けてしまうと、『医師が健康被害を起こさず、かつ医療の質を担保しながら、国民に適正な医療を提供する』という本来の目的とは異なる方向に進んでしまう。国は一律のライン(労働時間上限など)を決めているが、▼個々の病院の事情▼個々の医師の状況—はさまざまであり、各病院が個別医師の状況を見て、『ある程度、自由に差配できる』仕組みに向けた議論が必要である」と、大枠の考えを述べています。

 個々の病院の事情としては、例えば「大病院か中小病院か」「救急を担っているか」「都市部の複数病院がある地域に位置するか、地方で当該病院1つで地域医療をカバーしているか」など、さまざまな点があります。

また個々の医師の状況としては、例えば「初期臨床研修医か、専門医を目指す専攻医か、専門医として独り立ちしているか」「どの診療科に所属しているか」「体力は十分か」「年齢はどの程度か」「家族構成はどうか(独身か、子どもがいるのか、親の介護などを行っているか)」など、やはりさまざまな要素があります。

四病協では、こうした事情を踏まえた「柔軟な仕組み」の創設に向けた議論を、加藤厚労相に要望・提言していく考えです。相澤・日病会長は「アメリカでは、民間の第三者機関(病院団体)が、例えば『後期研修医(専門医を目指す専攻医)は、この程度の労働時間上限を設けてはどうか』といった提言をしている」ことを紹介し、四病協がこうした提言を行う組織を目指していることが伺えます。

我が国の専門医の在り方を根本から議論するために、四病協の委員会を設置


また、四病協では、▼新たに専門医制度に関する委員会を立ち上げ、少し根本に遡って「専門医の在り方」を検討し、提言する▼これまで各団体で行っていた「診療報酬に関する調査」を合同で行う(日病・全日病・医法協の3団体合同、日精協は独自実施)―方針も固めました。

専門医制度については、2018年度からの全面新制度実施に向けて「専攻医登録」が進められていますが、四病協内部には▼外科の専攻医が1人のみという県もある(群馬県、山梨県、高知県)▼専攻医登録の状況などを日本専門医機構に問い合わせても十分な答えが返ってこない―などの点を問題視し、「現在の仕組みの手直しでは、十分な改善は無理ではないか」といった意見も出ていると言います。相澤会長は「2019年度研修に向けた研修プログラム登録などがこの5月(2018年5月)から始まるようで、そこには四病協の議論は間に合わないと思う。もう少し長期で、根本から『我が国の専門医制度の在り方』を議論することになろう」と見通しています(関連記事はこちら)。



http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20180227_7
広田診療所に常勤医 陸前高田、4月1日着任 
(2018/02/27) 岩手日報

 昨年1月から不在となっていた陸前高田市広田町の国保広田診療所の常勤医師に、千葉県内の市立病院に勤めていた60代医師が就くことが26日、分かった。4月1日に新所長として着任する予定。東日本大震災から間もなく7年。津波で全壊した同診療所は昨年6月に再建され、待望の常勤医師も決まったことで地域に安心が広がる。

 新たな常勤医師は地域医療への思いが強く、認知症予防、緩和ケア、終末期医療などに力を入れている。1月に同市に訪れ、広田地域を視察。地域住民を代表して広田地区コミュニティ推進協議会の役員も同席し、地域の健康づくり活動について熱心に聞かれたという。

 同診療所は10年以上にわたり広田地区の医療を支えた近江三喜男医師(現田野畑村診療所長)が2016年12月末で辞職。市が後任を募集していたが、1年3カ月不在が続いた。

 高台の広田地区コミュニティセンター隣に本設施設が完成し、現在は県立高田病院や大船渡病院、雫石町在住の医師が交代で週3日診療している。4月からは常勤医師での体制に移る。



https://www.m3.com/news/iryoishin/588779
相澤日病会長「地域の医療機能考えるきっかけの一つ」
入院医療再編で見解、「重症度」には疑念
 
2018年2月27日 (火)配信水谷悠(m3.com編集部)

 日本病院会会長の相澤孝夫氏は2月27日に定例記者会見で、2018年度診療報酬改定で入院医療の評価体系の再編・統合が行われることについて、「入院基本料で方向付けがなされた。地域に合った医療機能をどうしていくのかを考えていく一つのきっかけになるのではないか」との見解を示した。2月24日の日病の常任理事会では「急性期、地域一般、療養病棟ができたということで、明らかな厚労省の方向性が出たのではないか」、「急性期一般入院料で段階を付けたことで病院としては選択肢が増え、今後経営を維持しながら地域に見合った医療を病院として提供していくことが考えやすく、やりやすくなった」などの意見があったという。

 一方で、「重症度、医療・看護必要度」については「本当に急性期の病態を表すものかどうかはいささか疑念が残る」と指摘。従来の重症度、医療・看護必要度を基に、EFファイルやHファイルを見るのではなく、「急性期を示す病態はこうで、その中で、重症さ大変さがこういうところで示されると、根本的にデータを見ながら議論したほうがいいのではないか」 との意見があったことを紹介した。ただ、急性期の実態や患者の状態を示すインジケーターはどんなものがあるかという意見はなかなか出なかったと言い、「日病としても議論していく必要がある」と述べた。

 常任理事会では、2次医療圏について、「今の医療圏で完結していくのはかなり難しいのではないか。患者の移動もあり、人口構造の変化も著しい」との意見も出て、日病の医療政策委員会で検討していくことを明らかにした。相澤氏は、患者が病院を選択する結果として、実態として都道府県を越えて医療圏を構成しているところもあると指摘。「地域の医療体制を医療法で決めて医療計画にしていくと決まっているが、県に丸投げでいいのかも含め、日病の考え方をきちっと示していくことを医療政策委員会にお願いした」と述べた。

 この他、今回の診療報酬改定で加算や施設要件が増えたことについて、「簡潔にすると言いながら、ますます複雑怪奇になっていくのはいかがなものか」、「専従要件、常勤要件の緩和は、働き手が少ない中で、病院が工夫しながら一定の医療の質を担保するにはありがたい」などの意見があったことを紹介した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/588783
四病協、「働き方改革」の声明を作成へ
全日病・猪口氏「時間だけ厳しくすれば崩壊」
 
レポート 2018年2月27日 (火)配信水谷悠(m3.com編集部)

 四病院団体協議会の「病院医師の働き方検討委員会」は2月27日の会議で、医師の働き方改革の議論についての声明を今後発表する方針を決めた。厚生労働省の医師の働き方改革に関する検討会がまとめた中間的な論点整理についての見解を示すもので、委員の猪口雄二・全日本病院協会会長がたたき台を作成し、それをもとに検討する。猪口氏は「労働時間だけを厳しくすれば、特に救急、産科や僻地医療は崩壊すると危惧している。医師の仕事の特殊性ということもある」と述べた。

 6月以降、厚労省の「医療従事者の需給に関する検討会・医師需給分科会」に働き方検討会の中間的な論点整理が提出される見通しで、四病協の声明はそれに間に合うように出す方針。病院医師の働き方検討委員会委員長で日本病院会副会長の岡留健一郎氏は、医師の働き方改革の議論は「地域、診療科の偏在や新専門医制度とも密接に絡んでくる」と指摘した。



http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20180224_7
産科と小児科に特例 県関係奨学金養成医師の義務履行 
(2018/02/24) 岩手日報

 県関係の奨学金養成医師の配置調整を担う配置調整会議(座長・小林誠一郎岩手医大副学長)は産婦人科か小児科を志す養成医師に対し、義務履行の全期間を基幹病院の地域周産期母子医療センターで勤務することを特例で認める方向となった。中小規模の地域病院は両診療科がないケースもあり、医師が専門性を高められる環境を整え、履行後の県内定着にもつなげる。

 養成医師は基本的に、初期研修終了後の6~9年の義務履行で基幹病院と地域病院の両方で勤務する。新たな特例では、本来の地域病院勤務の期間も基幹病院の地域周産期母子医療センターで勤務し、現場で専門性を磨くことができる。

 主な勤務先は県立病院と北上済生会病院、盛岡赤十字病院の同センターと、センター協力病院(県立釜石)の計10病院とする方向で、調整を進めている。

 県によると、2018年度に配置調整対象となる養成医師101人(履行猶予予定なども含む)のうち現時点で3人が産婦人科、4人が小児科を希望し、早ければ19年度から特例対象者が出る見通し。沿岸勤務は他の診療科と同様、2年間義務付ける。



http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20180303/CK2018030302000036.html
月103時間、違法残業 羽島市民病院、昨年に是正勧告 
2018年3月3日 中日新聞 岐阜

 羽島市の羽島市民病院が、労働基準法に基づく労使協定(三六協定)で定めた「月八十五時間」の上限を超える時間外勤務を医師にさせたとして、岐阜労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが分かった。勧告は昨年二月二十四日付。

 病院によると、労使間では医師の時間外勤務の上限を「月四十五時間」とし、特別条項で年六回を限度に「月八十五時間」まで認める協定を結んでいた。病院側が昨年一月の勤務状況を労基署に報告した際、男性外科医師一人が、国が過労死ラインとする「月百時間」を超える百三時間の残業をしていることが発覚した。

 病院は勧告後、救急医療センターがあることなどを理由に、特別条項の上限を「月百時間」に引き上げた。さらに、非常勤医師を五人増員したほか、医師の書類作成などを補助する「医療クラーク」を増やすなどした。

 羽島市民病院事務局の担当者は「医師不足は全国的な課題。病院でも増員に努力しているが、すぐには確保できない」と話した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/589518
有床診の特例開設、「調整会議の協議」が前提
厚労省WG、「ノー」と言えば事実上開設困難に
 
2018年3月3日 (土)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省「医療計画の見直し等に関する検討会」の「地域医療構想に関するワーキンググループ」(座長:尾形裕也・東京大学政策ビジョン研究センター特任教授)と「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」(座長:田中滋・慶應義塾大学名誉教授)は3月2日、合同で会議を開催、都道府県知事が「有床診療所の病床設置の特例」に該当するかどうかを判断する際に、地域医療構想調整会議の協議を経るプロセスを踏むことを了承した。特例に該当すれば、病床過剰地域でも「届出」での有床診開設が可能だが、調整会議が「ノー」と言えば、事実上、難しくなる見通しだ。

 併せて、2次医療圏(構想区域)で追加的な病床を検討する場合、一般病床等ではなく、有床診療所の設置の検討を促すことも決めた。厚労省は、これらを盛り込んだ通知を、都道府県に対し、発出する予定。

 現在も僻地等で有床診を開設する場合、「許可」ではなく、「届出」でも可能。この4月から「有床診の病床設置の特例」として、地域包括ケアシステムにおける有床診の役割を期待し、在宅医療の提供や在宅患者の緊急時の受け入れ機能を有するなど、特例に該当する場合は「届出」の対象に追加する。さらに医療計画の病床規制の対象外とするため、病床過剰地域でも、有床診の開設が可能となる(文末を参照)。

 法律上は、都道府県知事は、特例に該当するか否かを判断するために、「都道府県医療協議会の意見を聴く」ことが要件。その前段階として、調整会議の協議を経るプロセスが入ることになる。調整会議が特例に該当しないと判断した場合、医療審議会や知事がその判断を覆すハードルは高い。

 調整会議が関与する仕組みになったのは、「ベッド数をできるだけ増やさないように調整している中で、有床診を突然開設できる特例ではないか。経済力がある法人が、訪問看護ステーションも併設するなど多機能の有床診を開設したら、地域医療の“市場荒らし”のようになる可能性がある」(全国有床診療所連絡協議会専務理事の玉城嘉和氏)、「病床を減らすかどうかを議論している際に、オーバーベッドでも一律に開設を認めると、問題が起きてくる」(全日本病院協会副会長の織田正道氏)などの懸念が生じているため。

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、「有床診の開設は、『届出で可能』という表現が誤解を招く。都道府県知事が、地域にとって必要がない、つまり特例に該当しないと判断した場合は、届出を認めない。その判断の手助けとして、届出の対象になり得るかを、調整会議、医療審議会がそれぞれ意見を言うことができる仕組みではないか。いずれもノーといったら、事実上、難しくなる」との解釈を示し、厚労省の見解を質した。

 厚労省医政局地域医療計画課は、法律上、調整会議や医療審議会の意見に強制力はないため、特例の対象になるか否かについては、「地域のニーズを踏まえて、特例かどうかを(都道府県知事が)判断する」と回答。「届出する場合は、保健所に相談に来ることになるだろう。まずは調整会議で説明してもらう。地域の実情を把握している調整会議の中で議論し、調整会議の意見を踏まえて、医療審議会が最終的には意見を言うことになっている」などと説明した。

 調整会議、都道府県により進捗に差

 そのほか、2日の会議では、「調整会議における議論の進捗状況」と「在宅医療の充実に向けた取り組み」についても議論した。

 2017年度から地域医療構想の実現に向けて、調整会議の議論が本格化した。ただし、全341構想区域の状況には地域差がある。例えば、公立、公的病院については、「新公立病院改革プラン」「公的医療機関等2025プラン」を策定し、プランの妥当性等を調整会議で議論することになっているが、策定したプランの全てについて議論を開始した都道府県もあれば、全く議論を開始していない地域もある。

 厚労省医政局地域医療計画課は、「2017年度と2018年度に集中的に検討することが政府として示されている」とし、各都道府県に進捗状況を“見える化”するほか、都道府県への働きかけや研修などの支援を通じて、進めていく方針を説明。

 中川氏は、「進めたいといっても、何かをしないとなかなか進まない。どんな具体的な支援をしていくのか。このままでは、何年経ってもダメだろう」と指摘し、具体的な支援策を次回検討会までに提示するよう、厚労省に求めた。

 2017年度から開始する第7次医療計画は、1期6年だが、その中間年に見直しを行う。その際、地域医療構想や介護保険事業計画と整合性が取れた形で、在宅医療の提供体制を整備することが求められる。そのため、厚労省が都道府県における在宅医療に係る取り組み状況(在宅医療提供体制、在宅医療に関する協議の体制、主な施策など)を毎年度確認するほか、在宅医療における整備目標の策定プロセスの検証等を行う。これらを踏まえ、中間見直しに反映が必要な事項を整理する。

◆有床診療所の病床設置に関する特例
 地域包括ケアシステムを推進する上で、有床診療所の役割がより一層期待されるため、2018年4月1日から、病床設置が届出により可能になる範囲等を見直すとともに、届出による病床設置の際の医療計画への記載を不要とすることとする。
① 都道府県知事が、都道府県医療審議会の意見を聴いて、医療法第30条の7第2項第2号に掲げる医療の提供の推進のために、必要な診療所その他の地域包括ケアシステムの構築のために以下の機能を有し、必要な診療所として認めるもの。
ア 在宅療養支援診療所の機能(訪問診療の実施)
イ 急変時の入院患者の受け入れ機能(年間6件以上)
ウ 患者からの電話等による問い合わせに対し、常時対応できる機能
エ 他の急性期医療を担う病院の一般病棟からの受け入れを行う機能(入院患者の1割以上)
オ 当該診療所内において看取りを行う機能
カ 全身麻酔、脊髄麻酔、硬膜外麻酔または伝達麻酔(手術を実施した場合に限る)を実施する(分娩において実施する場合を除く)機能(年間30件以上)
キ 病院からの早期退院患者の在宅・介護施設への受け渡し機能
② 都道府県知事が、都道府県医療審議会の意見を聴いて、僻地の医療、小児医療、周産期医療、救急医療その他の地域において良質かつ適切な医療が提供されるために必要な診療所として認めるもの。
③ ①または②の診療所については、一般病床に加え、療養病床の場合であっても、届出による設置または増床を可能とする。



https://www.m3.com/news/general/589280
大学 vs 教授 解雇巡る法廷バトル次々 学長権限強まり 
2018年3月2日 (金)配信朝日新聞

 私立大学の教授らが解雇を巡り、大学側と訴訟などで対立するケースが相次いでいる。教職員組合によると、2014年に学長権限を強めた改正学校教育法が成立した後に目立つようになったという。

 名古屋芸術大(愛知県北名古屋市)を懲戒解雇された元教授2人は17年12月、解雇無効などを求めて提訴した。元教授は大学を運営する学校法人名古屋自由学院の教職員組合の正副委員長だ。

 訴状によると、元教授は17年10月、教職員用メールボックスに組合ニュースを投函(とうかん)したところ、就業時間内に組合活動をしたなどとして処分されたと主張している。元教授は「組合活動などを理由に解雇されたのは不当。大学内での自由な言論、表現活動、妥当な協議が非常に困難になっていることの象徴だ」と訴える。2月19日に第1回口頭弁論があり、学院側は請求棄却を求めた。取材に対しては、「訴訟継続中のためコメントできない」と文書で回答した。

 全国162の私立大の教職員組合が加盟する日本私立大学教職員組合連合によると、17年は少なくとも北海道や千葉県など計15大学で教職員の解雇をめぐる訴訟や不当労働行為の救済申し立てなどがあった。私大教連の担当者は「改正学校教育法が成立してから増えた」と話す。

 法改正は、グローバル競争力の強化など大学改革を進めやすくすることを目的に学長の権限を強めるのが狙い。14年8月には、文部科学省が「学長のリーダーシップの下で、戦略的に大学を運営できるガバナンス体制を構築することが重要」と全国の大学に通知した。

 私立大では、私立学校法で最終的な意思決定機関とされる理事会の権限が強まった。学長選の廃止や、教授会の審議なしでカリキュラムや学部を再編する動きが広がっている。



https://www.m3.com/news/general/589166
過労死ライン超残業の医師、月平均5・9人 滋賀の病院 
2018年3月1日 (木)配信京都新聞

 医師の長時間労働が社会問題となるなか、滋賀県の近江八幡市立総合医療センター(同市土田町)で2016年10月から17年7月にかけて、労災認定の際の目安といわれる「過労死ライン」(月100時間)を上回る時間外労働をした医師が月平均5・9人いたことが28日、分かった。

 市議会定例会の答弁で病院事業管理者の宮下浩明院長が明らかにした。調査は16年1月に新潟市民病院(新潟市)の研修医が過労自殺したことなどを受け、院長と研修医を除く92人を対象に行った。労使協定(三六協定)で月最大80時間の残業時間を定めているが、最長156時間を記録した外科医もいたという。

 同センターは「早急に対応の必要がある」と判断、昨年8月に面談などを通して医師の健康状態を調べたところ、全ての医師が「体力、気力ともに健全だった」としている。宮下院長は「医師の事務作業を代行することで負担軽減に努めている」と説明した。



https://www.m3.com/news/general/589408
専門医研修が3割減 県内希望 前年度比 外科と整形は1人 
2018年3月2日 (金)配信上毛新聞

 若手医師に分野ごとの知識や技術を身に付けてもらう専門医養成制度で、4月から 群馬県内で研修を希望する医師が 前年度より約3割少ない71人にとどまることが分かった。外科や整形外科はわずか1人で、県は1日の県議会本会議で「将来の 医療提供に支障を及ぼしかねない深刻な問題」と言及。医師が定着しやすい環境の整備に力を入れる。

 日本専門医機構(東京)が公表した第1次の研修先登録結果(昨年12月時点)によると、県内で研修を受ける予定の医師は内科23人、救急科5人、小児科4人、産婦人科2人―などだった。外科が1人しかいない都道府県は他に山梨、高知だけ。同じ北関東の栃木12人、茨城11人と比べると、少なさが際立っている。

 専門医の減少は、各病院で実施できる手術数の減少など医療サービスの低下につながる恐れがある。県は2月、専門医を目指す医師を対象にアンケートを実施。志望先を決めた動機を分析し、対策に生かす。若手への助成制度も充実させ、定着しやすい環境を整える考えだ。

 専門医養成制度を巡っては、指導体制が整った都市部の病院に医師が流出するとの指摘がある。県医師確保対策室は「実際に県外へ出てしまう医師がいるかは現時点では分からない」とし、今後、機構から開示されるデータを精査する。

 患者団体でつくる県難病団体連絡協議会の水沼文男会長(63)は、現状でも地方と都市の医療格差を感じることがあるとし「患者が安心できるよう、医師が『群馬にいたい』と思える政策に力を入れてほしい」と要望する。

 4月に始まる同制度は初期臨床研修を終えた若手医師が対象で、希望する診療科と研修先の医療機関を選ぶ。専門医はこれまで各学会が独自に認定していたが、基準が異なり領域も細分化していた。新制度では第三者機関の日本専門医機構が学会の養成プログラムをチェックし専門医を認定する。



https://www.m3.com/news/general/589373
医師残業、最大178時間 名古屋の病院に是正勧告 
その他 2018年3月2日 (金)配信共同通信社

 名古屋市立東部医療センター(同市千種区)が、時間外労働(残業)に関する労使協定(三六協定)の上限を超えて医師を働かせていたとして、名古屋東労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが2日、分かった。月150時間の上限に対し、最大で178時間に上っていた。勧告は昨年11月30日付。

 同センターは、一般の救急医療機関では対応できない患者に対し、24時間体制で高度な医療を提供する愛知県の救命救急センター。

 センター管理課によると、昨年4~9月に上限を超えて勤務した医師が4人いたことから、是正勧告を受けた。いずれも外科などに所属する若手医師。

 勧告を受け、外科や整形外科など残業時間が多い診療科に対し、特定の医師に業務が偏らないようにするなどの改善を求めた結果、今年1月には上限を超える医師がいなくなったという。2月からは当直明けの勤務も見直したとしている。

 杉原忠司(すぎはら・ちゅうじ)管理課長は「医師の欠員が続いているので、引き続き確保に努めるとともに労働環境の改善に努めたい。(過労死ラインとされる月100時間を超える)150時間の上限も、今後の状況を見た上で、見直せるか検討したい」と話している。



  1. 2018/03/04(日) 10:37:28|
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