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Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月18日 

http://www.sankei.com/life/news/180217/lif1802170027-n1.html
埼玉・草加市立病院 産科を9月に休止 医師不足で 
産経新聞2018.2.17 12:10

 埼玉県草加市は16日、同市立病院の産婦人科の医師数が昨年末時点で5人から3人に減ったことを受け、9月から同科を一時休止すると発表した。現在、在籍する3人のうちの2人が年齢や健康上の不安を抱えており、24時間365日の診療体制の維持が困難になったという。

 同病院によると、8月に同病院で分(ぶん)娩(べん)を予約している妊婦については9月以降同科が休止することを伝える。患者には外来診療で対応する。

 同病院は引き続き、同科の医師の確保を進めるとしている。



https://www.asahi.com/articles/ASL2J6F25L2JUTNB011.html
基準満たさず腹腔鏡手術69件 埼玉・草加市立病院 
米沢信義2018年2月17日00時12分 朝日新聞

 埼玉県草加市立病院は16日、国の基準を満たさないまま、子宮がんの腹腔鏡(ふくくうきょう)手術を5年間に計69件実施していたと発表した。腹腔鏡手術より金額の低い手術をしたことにして診療報酬を請求していたという。請求額は約1億円で、健保組合などの保険者への返還を検討している。

 病院によると、腹腔鏡手術は主に非常勤のベテラン医師が担当し、2012年度から昨年度までに計69件を手がけた。腹腔鏡手術の診療報酬を請求する際、国の基準は常勤の病理医を配置するよう求めているが、同病院は基準を満たしていなかった。

 診療報酬は、点数の低い開腹術をしたとして請求。患者には腹腔鏡手術を施したと説明し、開腹術分の手術代を請求していた。

 これまでに患者の急変などの事故はなく、患者に新たに負担を求めることもしないという。高元俊彦事業管理者は「診療報酬の請求について認識不足があった」と陳謝した。(米沢信義)



http://www.yomiuri.co.jp/national/20180216-OYT1T50116.html
基準満たさず腹腔鏡手術、開腹として不正請求も 
2018年02月17日 07時46分 読売新聞

 埼玉県の草加市立病院は16日、必要な基準を満たしていないにもかかわらず、子宮がんの腹腔ふくくう鏡手術を行い、開腹手術をしたとする不正請求をして診療報酬を受け取っていたと発表した。

 2012年度からの累計で不正請求は69件、受け取った診療報酬と患者側の支払い分は計約1億円という。

 問題があったのは、58人に対する子宮体がん手術と、11人に対する子宮頸けいがん手術。国の基準では、早期の子宮体がんの腹腔鏡手術は、経験豊富な常勤医が配置されている場合に限り保険適用が認められている。子宮頸がんの場合は保険適用外だ。

 発表によると、同病院は保険適用の条件を満たしておらず、非常勤の男性医師(48)がすべて担当していた。高元俊彦・病院事業管理者は、この医師に手術を許可した理由を「良性腫瘍の腹腔鏡手術の施術例が多数あり、高度な技術があると判断した」と説明。手術を受けた患者から術後の異常の訴えはないという。不正請求をしていた理由としては、「開腹手術として請求できると解釈していた。診療報酬請求について理解不足だった」と述べた。



http://www.saitama-np.co.jp/news/2018/02/17/03_.html
手術名変えて診療報酬請求、草加市立病院が発表 保険適用の基準満たさない腹腔鏡手術を開腹手術として請求 
2018年2月16日(金) 埼玉新聞

 草加市立病院は16日、産婦人科の子宮がんの腹腔(ふくくう)鏡手術69件について、保険適用に必要な国の基準を満たしていなかったため、開腹手術として診療報酬請求していたと発表した。病院は「開腹手術として請求して問題ないと判断していた。医療行為自体に問題はない」としている。

 病院によると、同院では2012年度から累計で子宮体がん58件、子宮頚(けい)がん11件を腹腔鏡で手術していた。子宮がんの腹腔鏡手術は、国の基準として、常勤の病理医の配置などが定められているが、同院では非常勤の医師が派遣されていたなど、保険を適用して腹腔鏡手術をする基準を満たしていなかった。そのため腹腔鏡手術ではなく、開腹手術として診療報酬を請求していた。

 昨年9月、退職する産婦人科の女性医師が診療報酬請求事務の問題を指摘。病院は手術を担当した別の医師から話を聞き、有識者らによる委員会で検討したところ、有識者から診療報酬請求上、問題があるとされた。

 同院は厚生労働省に請求ミスを申し出るとともに、昨年9月以降は腹腔鏡手術を中止している。

 高元俊彦病院事業管理者は「担当医師は開腹術として請求して問題ないと判断していた。医療行為自体に問題はないが、このようなことが見過ごされてきたことに責任を感じている」と話した。

 会見で同院は女性医師を含め2人の退職者が出るなど、産科診療の継続が困難となったため、9月から産科を一時休止することも明らかにした。



http://news.livedoor.com/article/detail/14309090/
医師少ない日本に世界一病院が多いという謎 
2018年2月16日 11時0分 東洋経済オンライン

日本の医療を支える仕組みで、最も特徴的といえるのが「国民皆保険制度」です。社会保険方式の1つで、簡単に言えば、すべての人から少しずつおカネ(保険料)を徴収して、その集めたおカネを、医療を必要としている人に再分配するという仕組みです。

「皆」という字からわかるように、原則として日本では望むと望まざるとにかかわらずこの制度が適用されます。たとえば、自家用車を運転するとき、事故を起こさないという自信があれば保険に入らないという選択ができますが、「自分は病気にかからないから病院のお世話になることはない!」と思っていたとしても、給与から保険料が差し引かれるのを止めることはできません。

日本では誰でも医療機関にかかることができる

この皆保険制度のお陰で、日本では「誰でも・どこでも・いつでも医療機関にかかることができる社会」を実現しています。

僕はかつて脳神経外科の医師として働いた経験を持っています。ここまで患者さんの負担を抑えながら医療の質の高さと、アクセスのしやすさを両立している仕組みを持っているのは、日本だけだと言っても過言ではないでしょう。しかし、医師になってしばらくして日本の医療が危機的な状況にあると知りました。

拙著『脳外科医からベンチャー経営者へ ぼくらの未来をつくる仕事』でも指摘していますが、日本の医療の問題点の1つが国民皆保険制度です。今後維持できないのではないかという懸念が至るところで叫ばれ、中には「すでに破綻している」という見方もあります。

日本の医療費、年間いくらかご存じですか?

厚生労働省の発表では2015年にはおよそ42兆円のおカネが医療に使われています。あまりに額が大きすぎてピンと来ないかもしれません。このおカネは誰に使われていて、誰が負担しているのでしょうか。

42兆円のうちのおよそ6割が65歳以上の患者さんに使われています。75歳以上の患者さんで見ると全体の4割弱の医療費が使われています。人口に占める75歳以上の割合は13%程度ですから、いかに高齢者に対して医療費が使われているのかがよくわかると思います。

ただし、年齢が上がれば上がるほど病気をして医療を必要とする確率が上がるのは当然のことですので、高齢者が医療費を多く使っていることは不自然なことではありません。今後、高齢者の人口が増えることは明白であり、また高額な新薬も増えるだろうと考えると、医療費が増えていくことは防ぎようがありませんし、道理であるともいえます。

誰が負担しているのか

問題は、その42兆円を一体誰が負担しているか、です。日本の国民皆保険制度は、給与などから一部支払われる「保険料」と、患者が病院の窓口で支払う「患者自己負担」で支えられるのが原則です。
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しかし、その内訳を見てみると、保険料は全体の5割、患者自己負担は1割にすぎません。残りの4割は税金などの公費が支えているのです。「日本の医療財政は保険制度としては半分破綻している」と言う人がいるのはこのためです。

僕はこの事実を自分が研修医だったときに知って驚愕しました。医学部ではこのような医療経済のことを教えてくれません。もちろん、医療はインフラ、セーフティネットという意味合いを大きく持った産業ですので、国などが一部を支えることはおかしくありません。

しかし、保険の仕組みから考えれば、財源に補助が入らなければいけないのであれば、保険制度として自立していませんし、その補助の割合が4割となればなおです。

もし仮に、全てを保険料できちんとまかなうとしたら、僕たちは保険料をどのくらい納めなければいけないのでしょうか? 実際のところ、会社員の保険料は個人と会社が折半して負担しており複雑なのですが、ここでは「社会全体で見て、働いている人あたりどのくらい医療費を負担しなければいけないか」ということを考えてみます。

仮に現在の日本の就労人口を6000万人とならしたとすると、42兆円÷6000万人=70万円。つまり理論的には、働いている全ての人が年間70万円、月に5万円以上の社会的負担をすることで維持される仕組みが現在の国民皆保険制度なのです。

もちろん給与や家族の有無などで負担額は異なってきますが、「日本の医療費42兆円」という数字が、もう少し手触りをもって感じられると思います。

現状の保険料ですら高いという声は聞かれますが、現在、私たちが無意識にその恩恵を受けている医療制度は、本来このくらいの負担がなければ維持できないのです。

「医療費を支える人が減り、使う人が増える」

そして、少子・高齢化が進んでいる日本では、「医療費を支える人が減り、使う人が増える」のは明らか。2025年には医療費は50兆円を超える予想で、就労人口が5000万人とすると、1人あたり年間100万円の負担が医療を支えるためには必要になります。

先に述べた通り、医療は国全体のセーフティネットですので、実際には消費税などの税金による補助の増大が現実的ですが、これも国民全体が公的に負担しているおカネに変わりありません。

国民皆保険で支えられている日本の医療財政が、限界を迎えていることは明らかです。今の日本の医療をどうやったら持続可能なものとして維持していくことができるのかを、改めて考えていかなければいけません。

日本ではいたるところで医師が足りない、と叫ばれ医師の過重労働が問題となっています。

僕は初期研修医、脳外科医として働いていた経験がありますが、当時を今振り返ると「まあよく働いていたなあ」と思います。当時の感覚として、休日、残業という概念は全くありませんでした。問題だとは思いますが、自分の所定労働時間というものが存在していたかどうかすら知りません。

しかし、驚くことに、「医師が足りない、足りない」と叫ばれている日本ですが、病院の数はおよそ9000施設あり、これは世界ダントツの1位です。
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病院数世界2位のアメリカが5000ちょっとであることを考えると、日本の病院が「異常なほど」と言っていいくらい多いのが、よくわかると思います。医師が不足しているのであれば、病院の整理・統廃合を行い限られた医療資源を最大限に活用できるような環境を整えるべきです。

日本は世界で最も多くの病院を抱える国

しかし、現状は真逆。日本は世界で最も多くの病院を抱える国なのです。

医療現場で働いていた当時、僕は当直するたびに、“小さな病院がたくさん散在するのではなく、しっかりとした大きな病院が必要十分にあるほうが、病院スタッフ1人ひとりの負担は減るし、病院の設備や維持にかかるコストも割安になるし、ゆくゆくは患者さんのためになるのではないか”とずっと感じていました。

僕は比較的マンパワーに恵まれた病院で働いていましたので、人手不足を実体験で痛感したわけではないのですが、同じエリアに小規模の病院があったりすると、“なんでみんながバラバラにやっているのだろう”といつも疑問に思っていました。

たとえば、大きな病院まで車を飛ばしても1時間くらいかかってしまう、というようなエリアには、小規模でもある程度救急を受け入れられるような病院は必要だと思います。

しかし、大きな病院まで車で○分もあれば行けてしまうようなエリアのなかで、いくつもの病院が救急を受け入れるのは効率的とはいえませんし、近いエリア内で多くの病院がCTやMRIなどの高額の医療機器を導入して利用することも、全体としてみたら合理的でありません。

病院が多数散在しているということを、医師の数からも具体的に考えてみます。

たとえば、脳神経外科において、専門医は日本全体で約7000人登録されています。専門医を取る前の若手脳外科医は1学年300人×5年分として約1500人程度と推定されますので、計8000~9000人程の脳外科医が日本にいることになります。

一方、脳神経外科を標榜している病院は、日本全体で約2500病院存在しています。仮にすべての脳外科医がクリニックではなくて病院で働いているとしても、1病院あたり平均3~4人しかいない計算となります。

現場にいた僕の感覚ではありますが、計3~4人の脳外科医のチームでは、提供できる医療はかなり限られてしまいます。脳外科の手術には最低でも3人ほどの医師は必要ですし、その間の外来や病棟や救急対応を行う医師も必要です。

日本には3人程度の脳外科医チームで踏ん張っている病院が同じエリアに複数存在していることがありますが、このような3つの病院がくっついて、脳外科チームをつくったほうが患者さんのためにも働く側にとってもいいだろう、と思ってしまいます。

日本の医療の特徴

また、病院の数だけでなく、日本の医療の特徴として、民間病院を中心とした医療提供体制があります。

日本の約9000の病院のうち、約7割が民間病院(私立病院)で、3割が公的な病院です。普段はあまり気にしないと思いますが、病院は「◯◯会」のような医療法人が経営している病院に代表されるような民間病院と、「市立〇〇病院」や「国立〇〇病院」のような公的な病院の、大きく2つの種類に分けられます。

日本の社会保険のように公的な仕組みで医療財政をまかなっている国(ドイツ、フランス、イギリスなど)では、大半の病院が公的病院となっており、医療の提供体制が統制されています。イギリスでは医療は税金を財源としているため、医師は公務員です。

一方で、医療財政が民間の医療保険で成り立っている国の代表がアメリカです。アメリカでは75%が民間病院となっていて、医療はインフラというよりもサービスという側面が強くなります。

つまり、日本は公的な仕組みで医療の財政が成り立っている一方で、その財政を使って医療を提供する病院の多くが民間という、世界的にみると特殊な状況で成り立っているのです。民間病院の経営努力により、日本の医療費が抑えられているという現状もありますが、政府や公的な制度によって病院の数を規制することは難しくなります。



http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20180215/CK2018021502000035.html
ふるさと納税で医師を いなべ市、民間病院に制度活用 
2018年2月15日 中日新聞 三重

 地方の医師不足が問題となる中、いなべ市は2018年度、ふるさと納税制度を活用し、市内の民間病院の医師確保を目的とした寄付金を募る。市によると、民間病院の医師確保に限って同制度を利用するのは初めて。

 市によると、目標額は三千万円で、同市北勢町阿下喜の「三重北医療センターいなべ総合病院」への内科医の派遣に役立てる。県内外の医学部のある大学と交渉し、寄付金で地域医療を研究する講座を設置、代わりに内科医3人を3年間派遣してもらう計画だ。寄付金の不足分は市が支出する。

 寄付はインターネットのふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を通じ一万円から募集する。返礼品はペンやバッジなどの記念品を想定し、医師確保の経過はサイトを通じて報告する。市政策課の担当者は「返礼品競争ではなく、制度本来の古里を応援する趣旨から医師確保という目的に絞り、寄付者の充足感や共感につなげたい」と説明する。

 いなべ総合病院は1953年10月に開院し、JA三重厚生連(津市)が運営する。市内唯一の総合病院で内科、皮膚科、産婦人科など22科がある。内科医は以前は十一人いたが、退職に伴い今年4月には3人となるため、診療態勢に支障が出かねないと病院が市に相談した。

 同病院の奥田聖貴事務部長は「地方の病院にとって医師不足は課題。地域医療を存続させるために、より多くの支援をお願いしたい」と話す。日沖靖市長は「寄付を通じ、いなべ出身の人に故郷の医療の現状を知ってもらいたい」と強調する。

 (高島碧)



http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018021190095630.html
土岐市病院、4月から外来制限 内科初診、常勤医不足で 
2018年2月11日 09時56分 中日新聞 岐阜

 岐阜県土岐市の市立総合病院(病床数350)の内科が4月から当面の間、医師不足のため、紹介状がない患者の初診外来を休止することが分かった。

 関係者によると、内科の外来は紹介状があるか、既に通院中の患者で、電話予約した場合のみ診察する。

 同院の内科の常勤医師は昨年4月時点で14人だったが、他病院への移籍に伴い、今年4月から8人に減る。病院全体の医師数も、34人から25人に減少する見込み。

 土岐市は医師確保のため、市立総合病院と、隣接する同県瑞浪市でJA岐阜厚生連が運営する東濃厚生病院との統合を、瑞浪市などと検討している。3月末までに結論を出す見通し。

 厚生労働省は、大規模な総合病院に行く前に、近所の医院や診療所などで受診することを患者に推奨。総合病院側も、診療所などの紹介状の提示を求めることが増えている。

 病床数が500を超える大規模病院の場合、初診外来で紹介状のない患者に対し、特別な料金の支払いを求めるケースもある。

(中日新聞)
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http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20180215_12
18年度は12人が県内病院配置 本県奨学金養成医師 
(2018/02/15) 岩手日報

 県関係の奨学金養成医師42人が2017年度に初期研修を終え、現時点で12人が18年度から県内の公的病院に配置される見通しとなった。前年度当初に比べ2人多い。大学院進学などで配置猶予を希望するのは25人で、進路が「未定」は2人。養成医師の本格的な現場配置3年目となる18年度の配置数は計33人に上り、医師不足の改善効果が徐々に広がっている。

 県によると、18年度から新たに現場配置を希望する「3期生」12人の医療圏別配置先は盛岡5人、岩手中部4人、胆江、気仙、宮古が各1人。配置と未定、猶予のほか、3人は奨学金返還を予定している。

 これに対し、16年度に配置が始まった「1期生」、17年度の「2期生」の養成医師は計59人。このうち18年度の現場配置希望は21人で、猶予は31人。未定は7人だが、配置に前向きな医師もおり、調整を続ける。
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https://mainichi.jp/articles/20180214/ddl/k32/040/459000c
島根大病院
医師派遣にデータ 透明性確保目指す 人件費や充足率など 来年度から /島根
 
毎日新聞2018年2月14日 地方版 島根県

 島根大学医学部付属病院(出雲市塩冶町)は、県内の医療機関への医師派遣について、来年度から人件費や地域の医師充足率などのデータを活用することを明らかにした。島大病院は「派遣先の病院と教授との個人的な関係で決めるのではなく、客観的なデータに基づいて、公平で透明性の高い医師派遣をしたい」としている。【山田英之】

 島大病院は今年度、42人の医師を各地に派遣している。来年度は4月時点で32人の派遣を予定し、年度途中にも派遣する医師を増やすという。

 島大病院では2016年3月、教授らによる医師派遣検討委員会を設置。県内の地域や診療科ごとの医師不足や医師偏在の問題解消に向けて、各医療機関からの派遣要請を審議している。

 派遣医師数は、地域ごとの常勤医数▽医師充足率▽地域や診療科ごとの医師の年代▽島大病院各診療科の診療費用請求額や医師の人件費から算出した派遣可能医師数--などのデータを分析して決定する。

 また、透明性を確保するため、県や「しまね地域医療支援センター」の担当者を、学外から委員に加えた。委員会メンバーの小村浩二・県健康福祉部次長は「県内の病院や診療所の医師充足率は80%に達していない。県西部は50~60代の医師が多く、医師の高齢化は厳しい状況になっている」と語る。

 井川幹夫病院長は「医師の偏在は大きな課題。地域や診療科ごとの偏在の解消に向けて、島大病院は役割を果たす使命がある」と話している。【山田英之】



https://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201802/0010989767.shtml
長時間勤務や人手不足… 病院の問題、神戸で意見交換 
2018/2/16 06:50 神戸新聞

 勤務医を中心に医師の長時間労働が問題となる中、医療職場の改善を考えるワークショップが15日、神戸市中央区の三宮研修センターであった。兵庫労働局などが初めて企画。市内外から集まった看護師や病院事務局長ら23人が、働きやすい職場を目指して意見を出し合った。(末永陽子)

 政府が昨年まとめた「働き方改革実行計画」では、医師は罰則付きの時間外労働規制の対象となったが、応召義務などから適用は5年間の猶予期間が設けられた。厚生労働省による調査では、勤務医では男性の4割、女性の3割で1週間の労働時間が60時間を超えていたという。兵庫県内でも、当直や救急をこなす医師の過労、看護師不足などが課題となっている。

 この日、4班に分かれて行われたワークショップでは、各病院に共通する課題が浮き彫りに。長時間労働に加え、所属する部署によって残業時間や有給取得率に偏りがある▽慢性的な人手不足▽上司からのパワハラ▽非正規の増加-などが出た。「激務で離職する若者が多く、残された看護師がさらに忙しくなるという悪循環に陥っている」など、深刻な現状を報告する声もあった。

 解決策として、書類作成を代行する「医療クラーク」の採用、時間給や週休3日制の導入、管理職の意識を変えるための研修が提案された。



https://mainichi.jp/articles/20180215/ddl/k28/010/411000c
川西病院
公設民営化で基本協定案 市が議会特別委に示す /兵庫
 
毎日新聞2018年2月15日 地方版 兵庫県

 川西市が公設民営化を進める市立川西病院を巡り、市議会市立病院整備調査特別委員会が14日開かれ、市は指定管理者に内定した医療法人「協和会」(同市)と交わす基本協定案を示した。市は指定管理者の選定議案として16日開会の市議会に提出、4月の協定締結を目指す。

 現在の川西病院は2019年度から、新設の「市立総合医療センター(仮称)」と「北部診療所」は21年度から運営委託する予定で、今回示されたのは川西病院に関する基本協定案。

 基本協定案と細則を定めた仕様書の案によると、指定管理者は現行の13診療科3専門センターの維持に努め、市は指定管理者の業務実施状況を定期的にモニタリング調査する。指定管理料は年間2億5000万円を見積もり、地方交付税交付金を充てる。運営上の赤字や資金不足は補填(ほてん)しないと明記した。

 委員会では、市議から「診療科を維持する担保がない」と指摘があり、市側は「協和会は6病院を運営し、医師を確保できると見込んだうえで指定管理者候補に選んだ。一般的な医師不足で診療科が閉鎖することはない」と回答した。

 21年度から運営委託予定の新病院については今夏までに基本構想を固め、改めて協定を結ぶ。【石川勝義】

〔阪神版〕



https://news.mynavi.jp/article/20180214-584390/
長時間労働で疲労困憊の医師たち。医療現場の労働環境は改善できるのか? 
2018/02/14 07:30:28 マイナビニュース

医師の過重労働の実際・・・4割は週60時間以上の勤務

今、医療現場での医師の過重労働が問題となっています。

週60時間以上勤務する医師の割合は、常勤医師の39%に達しています。診療科別にみると、産婦人科53%、臨床研修医48%、救急科約48%、外科系約47%となっており、日常的に緊急性を要する診療科の長時間勤務が目立ちます(平成28年厚生労働省調べ)。

全産業で週60時間以上勤務する従業者の割合は約7.8%ですので(平成28年総務省「労働力調査」)、やはり医師の長時間労働が際立つ結果となっています。

24時間365日人命を預かる仕事ですから、医師に求められる責任の程度は、他の業種とはまた異なってくるのは当然かもしれません。しかし、医師も人間です。いかに高い志を持っていようと、緊張感を保ちながら長時間休みなく診療にあたるのは不可能です。医療現場を支える医師たちの労働環境を改善するにはどうしたらよいのでしょうか。

雇用者(病院)側の問題…高額な給与が医師の労働者性を薄くしている

医師と病院の間で交わされる雇用契約は、慣例的にあいまいで不明瞭なことが多く、そもそも医師が労働者として認識されていないような風潮すらあるように感じます。

医師という職業が、高度な知識・技能を要し、雇用される段階でプロフェッショナルとして扱われることや、給与が他の業種に比べて比較的高額であることが、医師の労働者性を薄くしてしまっている要因かもしれません。

しかし、病院の指揮命令下で働く勤務医は、まぎれもなく労働者であり、病院側には医師の労働を管理・監督する義務があります。もちろん病院が勤務医に残業をさせれば残業代を支払う義務も生じます。

昨年7月に、定額の年俸制で働く医師について、年俸が高額だからといって、基本給と残業代が区別されていなければ、その年俸に残業代は含まれないとする最高裁の判断が下されました。

このことは、医師の給与の多寡にかかわらず、病院は残業を管理し残業代を支払わなければならいということであり、医師であっても労働者としてきちんと取り扱わねばならないという意味を持ちます。医師と病院の雇用関係について、今一度認識を改めなければならないでしょう。

医師側の問題…一人の医師がかかえる仕事量が多すぎる

医師になるためには、受験競争を勝ち残って医学部へ入り、6年間勉強の末に国家試験に合格し、さらに、卒業後も2年間研修医として実務を身に着けなければなりません。本人の努力に加え、経済的な負担もかなりのものです。医師の報酬が高いのも頷けます。しかし、報酬が高いということは雇用する側にすればコストがかさむということです。

医師の長時間労働が問題となっている背景として、一人の医師にかかる仕事量が多すぎることがあります。もし、これを複数人でシェアできる状態であればどうでしょうか。

医師業界全体として、医師になるためにかかる金銭的負担を下げる取り組みや、医師の報酬レベルの見直しなどをしていかなければ、新たに医師になる人も増えませんし、雇用環境も変化していかないように思います。

医師が大都市に集中しがちな状況の改善も求められる

また、医師が大都市周辺部に集中し、人手不足となった地方の医師の労働環境を圧迫していることも改善を要する問題です。

これまでは、人の命を守るという崇高な職業理念と高額な報酬により、少々負担の多い現場であっても医師は魅力ある職業でした。しかし、過酷すぎる労働環境がそれらの魅力を消し去ってしまえば、医師を志望する人も減ってしまうでしょう。

医師法には「医師は原則、診察、 治療の求めを拒むことはできない」と規定されています。人命を預かる仕事であるが故の大切な規定ですが、医師の過重労働の一因ともされています。責任感だけで過重労働に耐え続けても身体がもちません。医師自身も、自らのワークライフバランスを守るためにできることは何かを考える時期がきています。

(大竹 光明:社会保険労務士)



http://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=410822&comment_sub_id=0&category_id=142
「多死社会」の医療 在宅推進まだ物足りぬ 
2018/2/17 中国新聞

 2025年問題が差し迫っている。団塊の世代全てが後期高齢者となる節目の年で、その後には医療や介護のニーズが爆発的に高まる。今のままでは病院のベッドが不足し、収容しきれなくなる事態に陥りかねない。
 1年間に亡くなる人の数は、既に17年で推計134万人と戦後最多を記録している。問題の25年に150万人を超え、ピークの40年には170万人近くになると見込まれる。
 自宅や介護施設でも終末期の医療を受けられるよう、「多死社会」に即した選択肢づくりを急ぐ必要がある。
 厚生労働省が先ごろ決めた4月からの診療報酬の改定方針も、入院中心の医療から在宅医療への転換をさらに加速し、医療と介護との連携を強める内容となっている。
 大きな柱は、かかりつけ医の役割強化である。訪問診療や夜間・休日に対応する医師には初診時の報酬を上乗せする。介護施設での「みとり」を支えるため、特別養護老人ホームに医師が出向いて患者をみとった場合も報酬が出るようにした。
 いずれも、身近な地域で医療や介護を受けられる態勢づくりに沿うもので、一歩前進であるのは間違いない。
 ただ、報酬アップによる誘導には限界があろう。これまでの改定でも在宅医療には手厚くしてきた。にもかかわらず、日常的な訪問診療に取り組む病院は全体の約30%、診療所では約20%にとどまる。みとりまで担っているのは病院、診療所ともに約5%にすぎない。
 24時間対応の負担が二の足を踏ませているのは間違いない。今回、複数の診療所でネットワークを組み、往診に当たる場合の報酬を新設している。在宅医療に一歩踏み出すきっかけになるよう期待したい。
 それでも、医師頼みの構図は変わらない。忘れてはならないのが、医師の過重労働である。在宅医療の推進で、長時間労働や休日返上を押し付けることがあってはならない。
 とすれば、医療と介護との一層の連携は殊更欠かせない。
 同時改定となった介護報酬でも新しく、みとりに取り組む介護施設への加算が設けられた。着実に連携の足場を固めていくほかない。
 私たち患者や家族も、連携を取るべきだろう。
 「入院しないと不安」といった、行き過ぎた医療依存の意識はないか、自己点検をする必要がある。
 その点、広島県医師会などが患者に呼び掛けているアドバンス・ケア・プランニングの試みは参考になりそうだ。「先生に任せるけえ」と医師任せではなく、どんな治療を望み、何をしてほしくないか、医師と語らいながら伝えておく。そんな積み重ねは、かかりつけ医を育むことにもつながるだろう。
 終末期は「住み慣れた自宅で」との志向はもともと根強い。内閣府の意識調査でも、最期を迎えたい場所として55%が自宅を挙げる。実際には十数%しかなく、開きを埋めるのは医療と介護、そして患者や家族との連携にほかなるまい。
 みとりや在宅医療について学ぶ場を地域で増やし、リテラシー(理解し、考える力)をどれだけ高められるか。患者、家族の努力も不可欠である。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201802/20180217_33003.html
<岩手県立高田病院>地域医療の拠点再び 高台に新築、来月診療開始 
2018年02月17日土曜日 河北新報

 東日本大震災の津波で全壊した岩手県立高田病院(陸前高田市)が海抜51メートルの高台に新築され、現地で16日、落成式が開かれた。3月1日に診療を始める。これにより、震災で被災した岩手の県立病院は大槌、山田の両病院と合わせて3病院全てが再建された。
 新病院は鉄筋コンクリート2階で、延べ床面積は4265平方メートル。総事業費は37億7600万円。診療科は震災前と同じ8科で、病床は10床減って60床となった。職員は常勤医7人を含め72人。震災を教訓に、3日分の電力を供給するための発電機と燃料を備えた。
 高田病院は気仙医療圏で慢性期の患者や訪問診療に力を注ぐ方針。田畑潔病院長は「最期まで気仙で暮らせるよう、信頼される医療を提供する」と述べた。
 旧病院は津波で4階まで浸水。患者と職員の計22人が犠牲になった。震災発生から2日後には拠点をコミュニティー施設に移して救護活動を開始した。2011年7月に仮設診療所で診察を再開した。
 新病院は旧病院から約2キロ北東の内陸に移転。敷地内に旧病院の銘板を設置して震災を後世に伝える。



http://www.medwatch.jp/?p=18857
医療を将来に引き継げるかの重要な岐路、自覚持って地域医療構想を実現させよ―厚労省 
2018年2月13日|医療計画・地域医療構想 MedWatch

 現在、医療制度や国民皆保険制度を将来に引き継げるか否かの重要な岐路に差し掛かっている。その自覚を持って地域医療構想の実現に向けて取り組んでほしい―。

 厚生労働省医政局地域医療計画課の佐々木健課長は、2月9日に開催した2017年度の「医療計画策定研修会」で、都道府県の担当者にこうに呼び掛けました。

ここがポイント!
1 佐々木課長「課題は地域ごとでも、岐路に立たされている点は全国共通」
2 公民の役割分担、診療実績を踏まえて地域ごとに検討せよ
3 非稼働病床の削減など知事権限の行使も必要

佐々木課長「課題は地域ごとでも、岐路に立たされている点は全国共通」

 いわゆる団塊の世代が2025年に全員75歳以上の後期高齢者となることから、医療・介護ニーズが今後急速に増加していくと予想され、現在の医療提供体制では十分に対応できなくなってしまうと考えられています。そこで、各都道府県において「一般病床・療養病床という大きなくくりだけでなく、医療機能(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)ごとの必要病床数」などを定めた地域医療構想が策定されています(すでに全都道府県で策定済)。

 一方、各病院・有床診療所には「自院の病棟がどの機能を持つと考えているのか、また将来持たせようと考えているのか」を毎年報告する義務が課せられています(病床機能報告)。

 両者(地域医療構想と病床機能報告結果)には、大きな隔たりがあり、これを地域の医療関係者等が集う「地域医療構想調整会議」における議論の中で埋めていくことが、地域医療構想の実現に向けて極めて重要となります。具体的には、調整会議での話し合いを通じて「自院は急性期機能を担っているが、将来、地域の急性期患者は減ってしまう。将来的には回復期や慢性期機能に転換していくべきである」と病院自身が考えることが求められます。

 都道府県には、地域医療構想調整会議を各地域で開催し、医療関係者同士の協議をまとめる役割が求められています。厚労省は、各都道府県に向けて「地域医療構想調整会議をどのように運営すればよいか」をさまざまな場面を通じて、周知していく考えです。

 1つ目が、まさに2月8日開催の「医療計画策定研修会」、もう1つが2月7日に発出した通知「地域医療構想の進め方について」です(通知の内容については後述します)。

 1つ目の医療計画策定研修会の冒頭で佐々木地域医療計画課長は、「地域医療構想の達成に向けた課題が地域ごとに異なることもあり、進捗状況にばらつきが出ている」と指摘。その上で、「日本の人口動態などを考えると、今の医療制度・国民皆保険制度を守り、地域医療を守り、将来世代にバトンを渡せるかどうかの岐路に立っているということは全国共通だ。そうした段階であると自覚して、厚労省と一緒に責任を持って進めてほしい」と都道府県に呼び掛けました。

公民の役割分担、診療実績を踏まえて地域ごとに検討せよ

 厚労省の2つめの通知「地域医療構想の進め方について」では、主に次のような取り組みを都道府県に求めています(関連記事はこちら)。

(1)各医療機関が「2025年時点でどのような役割を担い、そのためにどのような病床(医療機能ごとの病床数)を有する方針か」を、地域医療構想調整会議で議論してもらい、合意に至った分を毎年度取りまとめる
(2)過去1年間に一度も患者が入院していない病棟(非稼働病棟)がある場合、その病床削減について地域医療構想調整会議で議論してもらう
(3)病床新設が申請された場合、地域医療構想調整会議で議論してもらう

 (1)の各医療機関の方針をどう協議するかは、大きく▼公立病院▼公的医療機関等▼その他の民間医療機関―で異なります。地域の基幹病院として機能することが多い「公立病院」「公的医療機関等」に関しては、今年度中(2018年3月末まで)、その他の民間医療機関については遅くとも来年度末(2019年3月末)までに「今後、地域でどのような役割を担うのか」を協議してもらうことになります。この点、厚労省医政局地域医療計画課の担当者は、「協議の結果をまとめるまでには時間がかかるかもしれないが、期限までに必ず議論をスタートさせるようお願いしたい」と訴えました。

 また、公立病院や公的医療機関等は、補助金が交付されるなど財政補填が行われるほか、税制上の優遇措置が設けられていることから、「民間医療機関では担えない分野」に重点的に取り組むことが求められます。ただし、「救急医療などの提供体制が厚い民間医療機関が複数ある」地域もあれば、「民間医療機関がほとんどない」地域もあり、厚労省医政局地域医療計画課の担当者は、「各医療機関の診療実績などを共有しながら、その地域に合った役割分担の在り方を話し合ってほしい」と求めました。まさに「地域ごとに医療提供体制を再構築していく」ことが求められると言えるでしょう。

非稼働病床の削減など知事権限の行使も必要

 都道府県知事には、「稼働していない病床の削減を要請・勧告(対民間医療機関)および命令(対公的医療機関等)」する権限が与えられています。それを踏まえて(2)については「非稼働病棟を持つ医療機関に、地域医療構想調整会議に出席のうえ、▼病棟を稼動していない理由▼再稼働させる予定の有無―などを説明してもらい、再稼働させる必要性や、非稼働のまま維持する必要性が乏しい場合は、病床削減を要請・命令する」よう求めています。

 また(3)の病床新設を申請した医療機関について、都道府県には「病床新設を認める代わりに、将来不足する医療機能を提供する条件を付ける」権限などが与えられています。地域医療構想調整会議での協議では、病床新設を申請した医療機関に「新設する病床で担う医療機能」などを説明させ、▼医療機関が説明したとおりの医療機能を新設病床で担わせれば、その医療機能の病床数が、地域でますます過剰になってしまう▼他医療機関の今後の機能転換の方針を踏まえても、病床不足が見込まれる医療機能が別にある―ような場合、知事権限を行使することが求められるでしょう。



https://www.m3.com/news/iryoishin/586685
シリーズ 医師の働き方改革とキャリア
次回以降「本丸」の上限規制など議論
医師の働き方改革に関する検討会
 
レポート 2018年2月16日 (金)配信水谷悠(m3.com編集部)

 厚生労働省の医師の働き方改革に関する検討会(座長:岩村正彦・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は2月16日の第7回会議で、「医師の労働時間短縮に向けた緊急的な取り組み」と「中間的な論点整理」をまとめた。この日に出た意見も踏まえて文言の調整を行い、近く通知などの形で医療機関に実施を求める。

 厚労省医政局医事課医師養成等企画調整室室長の堀岡伸彦氏は会合後、「(検討会の)後半戦は『本丸』の(時間外労働時間の)上限規制の話に入らないといけない。具体的な時間の議論もしていただく」と述べた(資料は厚労省のホームページ、前回会議の記事は『働き方改革の緊急対策、労働時間管理など5項目は「当然」』を参照)。

 緊急的な取り組みは次の6項目から成る。
(1)労働時間管理の適正化
(2)「36協定」の自己点検
(3)既存の産業保健の仕組みの活用
(4)タスク・シフティング(業務の移管)の推進
(5)女性医師等に対する支援
(6)医療機関の状況に応じた取り組み

 討論で出た意見はほとんどが中間整理についてのものだったが、(5)について岡山大学医療人キャリアセンターMUSCATセンター長の片岡仁美氏が「育児は女性だけの話ではないので、男女共同参画の意味で項目名から『女性』を外してはどうか」と提案。岩村座長は「考え方はその通りだが、項目名としては『女性』があった方が分かりやすいのでは」と応じ、片岡氏も同意した。

 厚労省の堀岡氏は会合後に報道陣に対し、特に(4)の重要性を強調。2007年12月28日付け医政局長通知では「関係職種間で適切に役割分担を図り」としていたところを「原則医師以外の職種により分担して実施」と強い表現をしているとして、医療機関が推進するよう求めた。

 中間整理については、前回会議で骨子案を提示した後に構成員から厚労省に寄せられた意見を基に修正した案が提示された。「地域医療提供体制の確保の観点」の項目で「集約化の議論」との文言が削除されたことについて、千葉大学医学部附属病院病院長の山本修一氏が「集約化には微妙な問題があるのは承知しているが、小規模な自治体立病院が少人数で、かつ赤字を出しながらやっている実態がある。集約化をしなければ十分な医療ができず、医師は疲弊する」と指摘。「公的病院の集約化」などの表現で復活させることを求めた。

 次回以降の議論の主な論点となる時間外労働時間の上限規制では、順天堂大学医学部附属順天堂医院医師の猪俣武範氏が、大学の医師は臨床に加え研究、教育も担っていることを強調し、「次代の医療へのイノベーションを制限しない形でお願いしたい。特性に応じた検討をしてほしい」と要望。青葉アーバンクリニック総合診療医の三島千明氏も「診療科や専門分野で必要な時間も違う。各科や専門分野ごとに検討が必要だ」と述べた。

 「健康管理措置の充実」については、全国衛生部長会会長の鶴田憲一氏が「医師は健診の受診率が一番悪い」と指摘。日本医師会副会長の今村聡氏も「医師は医師に相談しないという調査結果も出ている。教育、養成課程で、医師自身が健康でなければいけないことを教えないといけない。これは中期的に大事だ」と同調した。

 16日の検討会には、厚労省副大臣の高木美智代、牧原秀樹両氏も出席。高木氏は最後に「この検討会は入り口だ。一朝一夕ではできないと思うが、できることから取り組んでいただけるよう、お願いしたい」と述べた。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/59513/Default.aspx
高知県の近森病院 院長を懲戒解雇 県条例違反の疑い報道を受け 
公開日時 2018/02/13 03:50 ミクス OnLine

 高知県高知市の社会医療法人近森会近森病院は2月9日の臨時理事会で、同院の院長に係る不祥事の報道を受け、近森正康院長の懲戒解雇を決定した。院長が男子中学生にみだらな行為を行ったとして県の青少年保護育成条例違反の疑いで8日に逮捕されていた。新院長は近森正幸理事長が兼任する。

 近森会の近森正幸理事長は8日付で、「患者様をはじめご家族の皆様に、大変なご迷惑とご心配をおかけして誠に申し訳ございません」とお詫びした。また9日の臨時理事会後には、「患者様をはじめご家族の皆様や多くの方々に、改めましてお詫び申し上げますとともに、医師をはじめ職員一同は、これまで通り誠心誠意、患者さまへの診療に専念致す所存でございますので、何卒ご理解をお願い申し上げます」とコメントしている。

 近森病院は、高知県の地域医療において、医療連携、病棟連携、チーム医療などの各分野で先進的な取り組みを行い、高い実績を誇っている。同院は救命救急医療に特化し、近森リハビリテーション病院などとの「垂直統合」で入院患者の在宅復帰を推進している。加えて、地域医療連携を徹底し、より密接な「アライアンス連携」を進めるなど、地域包括ケアのモデル施設として全国の病院経営者から注目を集めていた。近年は新たなビジネスモデルにも挑戦しており、多職種によるチーム医療への転換の実績も高く評価されてきた。こうした病院改革の実績を背景に、2017年1月には近森正康氏を院長に据え、組織改革に着手していた。



http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20180211-OYT1T50101.html
診療報酬改定 「在宅」支える体制作りを急げ 
2018年02月12日 06時00分 読売新聞

 団塊の世代が全て75歳以上になる2025年に向けて、効率的で質の高い医療提供体制への転換を着実に進めたい。

 18年度の診療報酬改定の内容が決まった。

 超高齢社会の医療ニーズに合わせ、病院中心から在宅重視への流れを加速させることが主眼だ。高コストの重症者向け病床は、要件を厳しくして絞り込みを図った。退院支援を担う回復期向け病床や在宅医療の報酬は手厚くした。

 高齢化に伴い、生活習慣病や認知症が増えた。高齢者の多くが複数の持病を抱える。手術などの集中治療で完治を目指す医療から、慢性病患者の暮らしを支える医療への転換が急務である。

 現状では、重症者向け病床が過剰になり、症状の重くない高齢患者らを多数受け入れている。適切なリハビリや在宅ケアがあれば、退院可能な人も少なくない。

 限られた人材と財源を配分し直し、医療の質向上と費用抑制を両立させることが大切だ。それが、高齢者の希望にも適かなうだろう。

 入院の報酬については、重症者の割合、治療やケアの内容などの実績評価も導入した。実情に合ったきめ細かな報酬体系に変えるのは、合理的である。

 看護師配置が基準の現行方式では、診療内容と報酬が必ずしも合致しない。報酬の高い重症者向け病床に病院が固執し、削減が進まない要因になっている。報酬見直しを病床再編につなげたい。

 在宅医療では、かかりつけ医の普及に重点を置いた。初診料に上乗せをつける。複数の診療所が連携して24時間対応する体制を整備した場合の加算を新設する。タブレット端末などを用いた「遠隔診療」の報酬も明確化した。

 病院との役割分担を図るため、紹介状なしで受診した患者に追加負担を求める病院の範囲は拡大する。患者の大病院集中や重複受診を減らす狙いは妥当だ。有効に機能させるには、かかりつけ医の質と量の確保が欠かせない。

 6年ぶりの介護報酬との同時改定となる今回は、介護との連携強化も大きなテーマだ。入退院時やリハビリでの情報共有、在宅や施設での看取みとりなど、様々な報酬を充実させた。現場での積極的な取り組みが望まれる。

 診療報酬による誘導だけでは、改革には限界がある。都道府県では、25年を見据えた地域医療構想を具体化するため、医療機関などとの調整が本格化する。今回改定の理念を実現できるかどうか、都道府県の力量も問われる。



https://www.m3.com/news/iryoishin/585800
シリーズ  中央社会保険医療協議会
地域包括ケア病棟入院料1は180点引き上げ
「自宅などから入棟1割以上」など要件に
 
レポート 2018年2月13日 (火)配信水谷悠(m3.com編集部)
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 2018年度診療報酬改定では、地域包括ケア病棟で、自宅などでの急変時に対応できるよう、入院料1で「自宅などから入棟した患者の割合が1割以上であること」との算定要件を追加し、点数は180点引き上げる。また、急性期一般病棟などと同様、基本的な評価部分と在宅医療提供など診療実績に係る評価部分を組み合わせた体系に見直す。

 入院前の居場所で患者の状態、手のかかり具合が異なるため、従来の「救急・在宅等支援病床初期加算」(150点)は自宅などからの入院と、自院や他院からの転棟、転院など「急性期後」を分けて評価し、前者は「在宅患者支援病床初期加算」として300点、後者は「急性期患者支援病床初期加算」として150点を加算する(資料は、厚生労働省のホームページ)。

2018年度診療報酬改定!徹底解説
◆地域包括ケア病棟入院料1:2738点(現行2558点)
 (生活療養を受ける場合にあっては)2724 点
【算定要件】(診療実績の評価に係る新要件)
ニ:当該病棟に入棟した患者のうち、自宅などから入棟した患者の占める割合が1割以上であること。
ホ:当該病棟において自宅等からの緊急入院患者の受け入れが3カ月で3人以上であること。
ヘ:以下の a、b、c または d のうち少なくとも2つを満たしていること。
 a. 当該保険医療機関において在宅患者訪問診療料の算定回数が3月で20 回以上であること。
 b. 当該保険医療機関において在宅患者訪問看護・指導料、同一建物居住者訪問看護・指導料または精神科訪問看護・指導料Ⅰの算定回数が3月で 100 回以上、または同一敷地内の訪問看護ステーションにおいて、訪問看護基本療養費または精神科訪問看護基本療養費の算定回数が3月で500 回以上であること。
 c. 当該保険医療機関において、開放型病院共同指導料(1)または(2)の算定回数が3月で 10 回以上であること。
 d. 介護保険における訪問介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、介護予防訪問看護または介護予防訪問リハビリテーション等の介護サービスを同一敷地内の施設等で実施していること。
ト:当該保険医療機関において、厚生労働省「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえ、看取りに対する指針を定めていること。

地域包括ケア入院医療管理料1     2738点(現行2558点)
 (生活療養を受ける場合にあっては) 2724点
地域包括ケア病棟入院料2       2558点
 (生活療養を受ける場合にあっては) 2544点
地域包括ケア入院医療管理料2     2558点
 (生活療養を受ける場合にあっては) 2554点
地域包括ケア病棟入院料3       2238点
 (生活療養を受ける場合にあっては) 2224点
地域包括ケア入院医療管理料3     2238点
 (生活療養を受ける場合にあっては) 2224点
地域包括ケア病棟入院料4       2038点
 (生活療養を受ける場合にあっては) 2024 点

◆在宅患者支援病床初期加算:300点(1日につき)
当該病棟または病室に入院している患者のうち、介護老人保健施設、介護医療院、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム等または自宅から入院した患者に対し、治療方針に関する患者またはその家族等の意思決定に対する支援を行った場合に、入院した日から起算して14日を限度として、在宅患者支援病床初期加算として、1日につき300点を所定点数に加算する。

急性期患者支援病床初期加算は、現行の救急・在宅等支援病床初期加算と同じ150点で、要件も同様となる。

2018年度診療報酬改定!徹底解説 https://www.m3.com/special/news/shinryohosyu_kaitei.shtml



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/eye/201802/554864.html
記者の眼 従来とは一線を画す新たな医師偏在対策 
2018/2/15 土田 絢子=日経ヘルスケア

 多くの地域で長年の課題とされてきた医師不足。この課題に対して、国は2008年度から大学医学部の入学定員を増やしたり地域枠を設定するなど手を打ってきたが、一向に解消していない。今でも人口10万人対医師数を見ると最多の徳島県(315.9人)と最少の埼玉県(160.1人)の間には約2倍の開きがあるし(2016年の医師・歯科医師・薬剤師調査)、外科や産婦人科では長時間労働が常態化しているが、それらの診療科を選択する医師数はあまり増えていない。全国的に医師数を増やしても、都市部などの地域や一定の診療科に医師が集中し、その他の地域や診療科は医師不足のままになってしまうからだ(図1)。

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図1●医師偏在の現状 (出典:1月22日厚労省「医療計画の見直し等に関する検討会」資料)※クリックすると拡大表示します

 そこで医師偏在を抜本的に是正するため、新たな一手が打たれようとしている。昨年12月21日に厚生労働省「医療従事者の需給に関する検討会」が策定した「医師需給分科会 第2次中間取りまとめ」の提言である。関連する医療法や医師法の改正法案はこれから国会に提出され、実行に向けた検討が進められる。これらの内容が実現すれば、地域の医療提供体制の再編に関する議論に大きな影響を及ぼすだろう。

 提言の主なポイントは、(1)医師偏在の状況の徹底的な「見える化」、(2)医師の少ない地域での勤務を促す環境整備、(3)外来医療機能の不足・偏在等への対応、(4)医師養成過程への都道府県の関与、(5)都道府県の体制整備――の5つ。地域や診療科における医師の多寡を誰もが分かるよう可視化して医師や関係者に気づきを促し、必要な協議を通じて具体的な対策に結び付けることが重視されている。協議や対策は都道府県が主体となって行う。以下、この5つのポイントを説明していこう。

 (1)「医師偏在の状況の徹底的な『見える化』」は、国が「医師偏在の度合いを示す指標」を新たに導入し、医師が多い、少ないといった多寡を地域ごとに明らかにして全国ベースで客観的に比較できるようにする狙いがある(図2)。現在、「人口10万人対医師数」が地域ごとの医師数の比較に一般的に用いられているが、医療ニーズや将来の人口・人口構成の変化、患者の流出入といった要素は勘案されていない。新たに導入される指標はこのような項目も考慮したものとなる見込みだ。

 指標を基に都道府県は「医師少数区域(仮称)」と「医師多数区域(仮称)」を指定し、「医師確保計画」を医療計画の中で策定する。

 医師確保計画は、都道府県における医師確保の総合的な方針を示したもので、確保すべき医師数の目標値や、それを達成するための医師少数区域への医師派遣のあり方、医師養成過程を通じた医師の地域定着策などが記載される。計画の期間は3年で、PDCAサイクルの下で目標の進捗管理が図られる。

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図2●医師偏在の度合いを示す指標の導入 (出典:1月22日厚労省「医療計画の見直し等に関する検討会」資料)

 (2)「医師の少ない地域での勤務を促す環境整備」は、医師少数区域での勤務に関する負担を軽減して、医師に魅力を感じてもらえるような環境整備を指す。例えば、医師少数区域の医師が定期的に休暇を取得したり中核病院で研鑽することができるよう交代勤務の医師を派遣したり、専門外の症例に関して医師間で遠隔相談ができるようにする。また、医師少数区域で働く医師の希望に沿った中長期的なキャリアプログラムを都道府県や大学病院、医療機関などが協力して作成する。

 一方、医師少数区域内の指定された医療機関で一定期間以上勤務した医師を厚生労働大臣が認定する制度を創設する。1月24日に開催された社会保障審議会・医療部会では、この認定医を「認定社会貢献医(仮称)」と呼称し、広告可能事項に追加したり、地域医療支援病院などの管理者として評価するといった案が示された(図3)。

 なお、都道府県の要請に応じて医師を派遣する病院に対して経済的インセンティブを付与する方針も打ち出されている。

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図3●医師少数区域での勤務の環境整備 (出典:1月24日厚労省「社会保障審議会・医療部会」資料)

 (3)「外来医療機能の不足・偏在等への対応」は、無床診療所の開設が都市部に偏り、医療機関間の連携が個々の医療機関の自主的な取り組みに委ねられている現状への対策。まず、(1)で説明した医師偏在の指標により「地域ごとの外来医療機能の偏在・不足」を明らかにして、新たに開業しようとしている医療関係者にその情報を提供する(図4)。その際、地域ごとの疾病構造や患者の受療行動の特性など、どのような内容を「外来医療機能の偏在・不足」情報として可視化するかは事前に地域の関係者で協議する。

 加えて、地域での外来の機能分化・連携の方針(救急医療提供体制、グループ診療、医療設備・機器の共同利用など)についても協議する。議論の場としては、おおむね二次医療圏ごとに設置されている地域医療構想調整会議が活用できるとされた。
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図4●外来医療機能の不足・偏在などへの対応 (出典:1月22日厚労省「医療計画の見直し等に関する検討会」資料)

(4)「医師養成過程への都道府県の関与」は、「医学部」「臨床研修」「専門研修」の各過程において都道府県が医師偏在対策のために介入できる仕組み作りをいう。地元出身の医学部入学者はその都道府県に定着する割合が約80%と高いことが明らかになっているため、医師養成段階から医師偏在の解消に向けた取り組みを促す。

 例えば医学部に関しては、医師が少ない都道府県の知事が、管内の大学に対して地元出身の入学者枠の設定・増員を要請できるようにする。臨床研修に関しては、大学病院を含めた臨床研修病院の指定および募集定員の設定権限を国から都道府県に移管する。専門研修に関しては、国や都道府県が地域医療の観点から日本専門医機構などに対して意見を述べられるようにする。

 また、若い医師が将来の診療科別の医療ニーズを踏まえて診療科を選択できるよう、診療科ごとに将来必要な医師数の見通しを、国全体、都道府県ごとに明確化して国が医師に情報提供する(図5)。
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図5●「専門研修」における医師確保対策 (出典:1月22日厚労省「医療計画の見直し等に関する検討会」資料)

 以上述べた(1)~(4)の取り組みを都道府県が推進する上では都道府県の体制整備が重要だが(先述の5番目のポイント「都道府県の体制整備」)、それに関しては、都道府県の医療審議会が医師確保計画を策定し、「地域医療対策協議会」が具体的な方針を協議する場として提案された。

 地域医療対策協議会は2006年の医療法改正により都道府県の医療従事者の確保対策を議論する場として設置されたが、現状では未開催の都道府県もあり十分に活用されていない。しかも、都道府県によっては地域医療支援センター運営協議会、へき地医療支援機構や新専門医制度に関する都道府県協議会など、医師確保に関する会議体が乱立している。

 そこで地域医療対策協議会は医師確保計画で定められた内容を具体的に協議する機関と明確に位置づけられ、構成員を改めて機能を強化する方針が示された。併せて、ほかの各種会議体は原則として廃止される。

 そして地域医療対策協議会の決定事項を実行する部隊としては「地域医療支援センター」が位置づけられる。厚労省の第2次中間取りまとめでは、同センターの機能を高めるため、大学医学部・病院と連携する、医師の派遣先が理由なく公立・公的病院に偏らないよう医師派遣の方針を明確化する、といった方向性が示された(図6)。
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図6●都道府県の体制整備 (出典:1月22日厚労省「医療計画の見直し等に関する検討会」資料)

 これらの内容を実現しようという厚労省の本気度は高い。昨年12月の経済財政諮問会議では加藤勝信厚生労働大臣が医師偏在対策の内容を議長の安倍晋三首相らに説明。関連する医療法・医師法の改正案を今年の国会に提出するとした。現在調整中ではあるが、目安となる施行スケジュール案も示されており、例えば、医師確保計画の策定や外来医療機能の偏在・不足等への対応は2019年4月、医師少数区域の一定期間の勤務経験を有する医師の認定制度は2020年4月などとされている。

 これらの内容が実現すれば、都道府県を中心に医師の偏在解消が進むことになりそうだ。一方で、既にスタートしている入院病床の適正配置を進める地域医療構想も主体は都道府県。将来的には各都道府県で医師確保計画と地域医療構想を通して、医師の配置や外来、入院病床は整合的に検討されることになるだろう。

 もちろん、取り上げた内容には様々な意見が出ると想定され、実現に向けた関係者間の調整は難しい局面もあるだろう。それでも、これから少子高齢化や人口減がますます進む日本で、医療提供体制の再編は待ったなしの段階に差し掛かってきている。医師の働き方改革にも対応しなくてはならない。“自然な成り行き”では医師の偏在解消が望めないことは確かであり、制度改革に向けた建設的な議論の必要性は高い。



http://www.medwatch.jp/?p=18852
新専門医制度、現時点で医師偏在は助長されていない―日本専門医機構 
2018年2月13日|医療計画・地域医療構想 MedWatch

 新たな専門医制度の専攻医登録状況を見る限り、専攻医は適正に配置されている。現時点で、医師偏在が助長されているとは認識していない―。

 日本専門医機構の松原謙二副理事長(日本医師会副会長)は、2月9日の定例記者会見で改めてこのようにコメントしました。

専攻医の勤務先をリアルタイムで把握する仕組みに基づいた議論が重要

 2018年度からの新たな専門医制度全面スタートに向けて、現在、専門医を目指す研修医(専攻医)の登録が行われています。

 日本専門医機構では、昨年(2017年)11月15日までの1次登録での採用状況(7791人分)を既に公表しています。現在、2次登録が終了し、その精査が行われています。

この専攻医登録結果について、例えば全国自治体病院協議会は▼群馬県、山梨県、高知県では外科領域の専攻医が1名しかおらず、将来、大学病院ですら外科手術ができない都道府県が現れるかもしれない▼10自治体で脳神経外科領域の専攻医がゼロ名、2自治体で皮膚科領域の専攻医がゼロ名などとなっている—などの点を踏まえ、「医師偏在が助長されているのではないか」と問題提起を行っています(関連記事はこちらとこちら)。

これに対し、松原副理事長は「登録状況を見る限り、専攻医は適正に配置されており、大きな問題が生じているとは認識していない。日本専門医機構の理事会にも、病院団体から参加を得ており、こうした旨を説明している」と改めてコメントしました。

もっとも、現在の専攻医登録データを基にした議論には限界があります。厚生労働省の「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」(検討会)では、「専攻医が実際にどこに勤務しているのか」が十分に把握されていないことが問題視されました。X医師が「▼A県の基幹施設▼B県の連携施設―で研修を行う」という専門医養成プログラムに登録したとします。登録はA県の基幹施設で行うため、X医師はB県の連携施設で勤務している間も「A県で勤務」とカウントされてしまうという問題です。また、大都市(例えば東京都)には専攻医が集中しがちですが、近隣県の連携施設での研修をプログラムに組み込んであれば、「大都市に集中しているように見えるが、近隣県への医師配置も同時に達成できている」ことになります(関連記事はこちら)。

日本専門医機構は、こうした問題点について「専攻医がリアルタイムで、どこに勤務しているのかを把握する仕組み」を構築する考えを明らかにしており(関連記事はこちら)、2月9日の定例会見では▼東京都の研修プログラムが、近隣県をどの程度カバーしているのかを明確にする▼基本領域学会に、リアルタイムでの専攻医把握に関するスケジュールを提示してもらう—方針が固まったことが報告されました。

この仕組みに基づけば、全自病の指摘するように「医師偏在が助長されている」のか、日本専門医機構の主張どおり「大きな問題は生じていない」のかが明確になるため、この仕組みやそれに基づくデータに注目が集まります。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/nhc/201802/554872.html
病院が地域で生き残るための「切り札」は?
2018改定で加速! 診療実績ない病院は淘汰へ
 
2018/2/16 日経ヘルスケアon the web

 2018年度診療報酬改定は、病院の規模や受け入れる患者像に応じた機能分化をさらに促進します。中小病院は地域の医療需要の変化を的確に捉えた上で、早期に自院の機能を見直すことが大きな経営課題です。

 医療・介護の経営誌『日経ヘルスケア』は、2月号の特集「中小病院の生き残り戦略2018」で、軽度急性期や急性期後の機能を整備して経営力をアップさせた地域密着型の病院のケースを紹介しました。

地域の医療需要や病院の規模に見合った機能選択を

 2018年度診療報酬改定の全貌が明らかになりました。改定の基本方針の一つが、「医療機能や患者の状態に応じた入院医療の評価」です。人口構造や疾病構造の変化により入院医療のニーズが多様化する中、医療機能の分化・強化や連携を推進し、地域に必要な医療を効果的・効率的に提供できる体制を整備する狙いがあります。

 こうした基本方針の下、入院医療においては多くの入院料が再編・統合(表1)。看護職員配置や平均在院日数などの「基本的な診療にかかる評価」(基本部分)と、重症患者割合や在宅復帰率などの「診療実績に応じた段階的な評価」(実績部分)の2階建ての構造になります。重症患者を受け入れたり、早期に退院させるといった「アウトカム」が問われ、一定の診療実績を上げられなければ高い入院料は算定できなくなるのです。

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表1 2018年度診療報酬改定における入院料の再編・統合の概要(中央社会保険医療協議会資料を基に編集部作成)

 2018年度改定では病院の規模に応じた機能分化の推進も色濃く打ち出されました。これまで「病床数500床以上」が要件とされていた診療報酬については、原則「400床以上」に基準が引き下げられます。そのため2018年4月以降、400床以上の病院でも地域包括ケア病棟入院料の届け出が1病棟に制限。一方、同入院料に上位ランクが新設され、要件には「病床数200床未満」が盛り込まれます。

 今後の病院運営を考える上では、地域の医療需要や病院の規模に見合った機能を選択することが一層重要になってくるといえそうです。

際立つ10対1病棟の稼働率低下

 ただ、現在の病院の運営状況に目を向けると、200床未満の中小病院が厳しい環境に置かれていることが分かります。厚生労働省が示した一般病棟入院基本料の区分別の病床稼働率の推移を見ると、多くの区分で稼働率が低下。特に落ち込みが目立つのが10対1入院基本料です。厚労省の資料によると、10対1病棟を持つ病院の約9割が200床未満の中小病院であり、こうした病院が稼働率低下に直面している実態がうかがえます。

 それでは今後、200床未満の中小病院が生き残る上では、どんな戦略が考えられるでしょうか。急性期病院として生き残るのであれば、脳神経外科や整形外科などの専門に特化する道がありますが、そうでなければ肺炎や熱発のように高度な医療資源の投入を必要としない医療を担ったり、在宅医療を手がけるなどして、地域に密着した病院を目指すことになるでしょう。

 具体的には、地域の高齢者を主な対象とした軽度の急性期医療(いわゆる「サブアキュート」)に加え、急性期を脱した患者の受け入れ(いわゆる「ポストアキュート」)、リハビリ機能を担うことが求められます。脳血管疾患や骨折などの後に自宅生活に戻れるよう、リハビリを提供する回復期の機能を担ったり、退院後に必要な介護サービスを利用できるよう、介護との連携機能も期待されます。

地域包括ケア病棟の要件見直しでさらに競争激化?

 サブアキュートやポストアキュート、回復期の機能を担うに当たっては、病棟再編が必要になることもあります。一般病棟からの転換先として最も有力なのは地域包括ケア病棟でしょう。

 2018年度改定では、地域包括ケア病棟を届け出る要件に「同一敷地内に訪問看護ステーションがあること」が追加されます。従来は在宅療養支援病院、在宅療養後方支援病院(直近1年間に在宅患者の緊急受け入れ実績3件以上)、二次救急病院、救急告示病院──のいずれかを満たす必要がありました。要件の選択肢が広がることで地域包括ケア病棟への転換がますます進み、競争が激化する可能性が高いため、病棟再編を検討する場合は早期の決断を迫られそうです。

 地域にリハビリを担う病院が少なければ、回復期リハビリ病棟への転換も選択肢の一つになり得ます。ただし、回復期リハビリ病棟の届け出病床数は2016年時点で7万9000床を超え、回復期リハビリテーション病棟協会が目標とする「人口10万人当たり50床」を既に上回っており、既に「量的整備」から「質的整備」のフェーズに入ったといえます。

 「回復期リハビリを担う病院」と周辺の医療機関や患者に認識してもらうためには、早めに意思決定した方がいいかもしれません。一方、一般病棟からの転換が増えれば既に回復期リハビリ病棟を運営している病院にとっては競争激化は避けられず、一層質の高いリハビリを提供することが求められそうです。

 病床稼働率が低下する中、中小病院が生き残るには2018年度改定の内容や地域の医療需要、医療提供体制を踏まえて自院の機能を見直す必要があります。今回の特集記事では、将来の医療・介護需要の予測や地域の医療提供体制の動向などを基に、各病院がどのような戦略を立てて病棟を運営しているのかを解説しました。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201802/20180215_61032.html
双葉郡の2次救急担う 医療センター4月23日開院 福島・富岡 
2018年02月15日木曜日 河北新報

 福島県は富岡町に整備を進める「ふたば医療センター付属病院」(30床)を、4月23日に開院する方針を明らかにした。東京電力福島第1原発事故で被災した双葉郡の2次救急を担うとともに、入院を通じた食事指導にも当たり、帰還した住民らの健康を守る。
 救急科と内科を開設する。平日は院長と非常勤医師4、5人、休日は非常勤医師2、3人を配置。第1原発の廃炉作業などに携わる関係者や住民らの救急外来に24時間対応する。
 入院による食事指導などは地域の糖尿病患者らを対象に実施。服薬方法なども指導する教育プログラムを用意する。
 出動が多い県所有のドクターヘリが使えない事態を想定し、多目的ヘリを民間から借りる形で導入。病院のヘリポートに常駐させ、患者搬送にとどまらず、患者家族の移送や医薬品の運搬などにも利用する。
 医療センターは付属病院内に入り、同病院と、2016年2月に開所した「ふたば復興診療所」(楢葉町)を管轄する。
 双葉郡内の医療機関は原発事故前、歯科などを含め80カ所にあったが、現在は仮設なども合わせて12カ所で、入院機能を持つのは1病院のみ。18年度の開設も2病院にとどまり、施設と医療・介護人材の確保が課題となっている。



https://www.m3.com/news/general/586756
震災7年:とうほくの今 陸前高田・津波で全壊、高田病院が高台に再建 90人態勢で来月1日開院 /岩手 
地域 2018年2月17日 (土)配信毎日新聞 岩手

 東日本大震災の津波で全壊し、患者と職員計22人が犠牲になった陸前高田市の県立高田病院が高台に新築され、16日に落成式が行われた。大槌病院、山田病院と合わせ、被災した県立3病院がすべて再建された。3月1日に開院する。【藤井朋子】

 同市気仙町にあった旧高田病院は、最上階の4階まで浸水して全壊。患者16人と職員6人が亡くなった。その後、同市米崎町の仮設施設で2011年7月に診療を、12年2月に入院を再開している。

 新病院は、海から約2キロ離れた同市高田地区の山を切り崩した造成地で、海抜51・2メートルの高台にある。鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積は4265平方メートル。総事業費は約28億8100万円。

 診療科は、内科▽外科▽小児科▽整形外科▽婦人科▽眼科▽耳鼻咽喉(いんこう)科▽リハビリテーション科――の8科で、病床数は震災前より10床少ない60床。常勤医は7人で、非常勤の職員を含む90人態勢で再スタートする。今後、病院の隣に市の保健センター(仮称)が整備され、連携して地域医療を支えていく。

 落成式には、達増拓也知事らが出席。陸前高田市の戸羽太市長はあいさつで「目指すのはノーマライゼーションという言葉の要らないまち、誰もが安心して暮らせる社会だ。この病院がその拠点になってほしい」と期待を寄せた。

 県医療局によると、仮設病院は現在、1日平均約180人が外来で受診し、その多くが高齢者という。新病院のX線テレビ室では、喉の形やのみ込み方に問題がないか調べる嚥下(えんげ)造影検査ができ、のみ込みやすい体位や適した食べ物の硬さなどを検討できる。また、院内に子どもたちが遊べるキッズルームも設けた。

 田畑潔院長(57)は「高齢の方が最後まで気仙で暮らせる地域づくりを支えながら、子どもたちも大切にする病院にしたい」と話した。



https://www.m3.com/news/general/586588
市立伊勢総合病院 院長と事業管理者を分離へ 経営改善に専念 三重 
地域 2018年2月17日 (土) 伊勢新聞

【伊勢】慢性的な赤字経営が問題となっている伊勢市立伊勢総合病院の運営体制を改善しようと、三重県伊勢市は経営担当の病院事業管理者が院長を兼務する現在の体制を改め、院長と管理者を分離させる方針を固めた。市議会3月定例会に条例改正案を提出する。可決されれば来年度中に新たな管理者を設け、新管理者は経営改善に専念する。

市が15日の市議会教育民生委員会で報告した。管理者は市長が任命した特別職で医師免許は不要。人事や予算編成など、病院経営において大きな権限を持つ。一方、院長は院内の医療行為の管理責任者で医師が務める。市は経営を効率化するため、平成16年4月から管理者が院長を兼ねている。

ただ、伊勢病院は16年度から本業の医業収支が毎年赤字となっている。16年度の医業収支は約2500万円の赤字だが、28年度の赤字額は9億5千万円まで増加。そのため、市議会からは管理者と院長を分離し、新管理者は経営改善に専念するよう求める声が度々上がっていた。

県内の市立病院では亀山市立医療センターが管理者と院長を分けている。



https://www.m3.com/news/general/586102
高知県の室戸病院存続を 住民3063人が市に署名提出 
地域 2018年2月14日 (水) 高知新聞

 1月末に閉院した室戸病院(高知県室戸市元甲)の存続や地域医療の確保を求め、地区の住民有志が市民3063人の署名を集めて13日、室戸市に提出した。

 室戸病院は内科や眼科、皮膚科などを備えた総合病院として、多くの市民に長年利用されてきたが、経営不振に伴い閉院した。署名は元地区の杉本忠士さん(72)らが中心となって1月中旬から集めてきた。

 この日、杉本さんらは市役所に小松幹侍市長を訪ね、署名を手渡した。

 小松市長は閉院までの経緯や、地域医療について県などと協議を続けている旨を報告。室戸中央病院(同市室津)と協定を結び、室戸病院が担ってきた内科外来を2月から引き継いでいることも説明した。

 住民たちは「『総合病院があってほしい』という声が多くある」「救急や入院は、田野(病院)、あき(総合病院)まで行かんといかん。とても困る」と切実な思いを伝えた。

 小松市長によると、市内の他の医療機関で医療サービスの拡充を図ることが当面の対策といい、「地域の医療を守るために全力で取り組む」としている。
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https://www.m3.com/news/general/586100
【新潟】十日町の上村病院、3月閉院 医療スタッフ不足や患者数減少で 
地域 2018年2月14日 (水) 新潟日報

 新潟県十日町市田中の一般財団法人上村病院が3月末で閉院し法人を解散することが分かった。医療スタッフ不足や患者数減少による収入減が理由。4月以降は同じ敷地内の福祉施設を運営する社会福祉法人が診療所を開設し、外来診療を継続する。入院中の患者約20人は、3月中旬までに全員退院する見通し。

 上村病院によると、現在の常勤医師は歯科も含め4人。看護師は二十数人で慢性的なスタッフ不足が続いていた。また、2014年に社会福祉法人「清津福祉会」を新設し、それまで病院内で運営してきた介護療養型医療施設と、併設の介護老人保健施設を、15年に特別養護老人ホームに転換。これに伴い計約200床のベッド数が現在の45床に大幅減少。病院収入も減った。16、17年度の2年間で計約3億円の赤字を見込む。

 現在45床の稼働率は50%割れを続けていることもあり、病院継続は限界と判断した。

 4月以降は、清津福祉会が「上村診療所」を開設し、外来を受け付ける。内科、外科、整形外科など9診療科と健康管理センターを設け、医師配置は現体制を維持。送迎バスも引き続き運行する。同福祉会の特養「桜湯の里」「桜湯の里2号館レインボー」は継続。十日町市から移管される「中里なかよし保育園」も予定通り4月に開園する。

 上村斉理事長・病院長は「すべてがこれまで同様というわけにはいかないが、地域住民の暮らし、医療と福祉、介護と子育てに役立てるよう精いっぱい努力する」とコメントした。



https://www.m3.com/news/general/586106
獨協日光医療センター新病院「5年以内に開院したい」 寺野理事長 
大学 2018年2月14日 (水) 下野新聞

 獨協医大を運営する獨協学園の寺野彰(てらのあきら)理事長は13日、下野新聞社の取材に応じ、日光産業団地(日光市森友、土沢)への移転・新築を目指している同大日光医療センター(同市高徳)について、5年以内に開院したい意向を示した。

 整備費は100億~150億円程度とし、県西部の地域医療を担い続けるには行政の支援が不可欠との考えを強調した。また小児科や産婦人科の設置も検討していることを明らかにした。

 新病院の役割について、寺野理事長は「最先端設備を置く(集中的な治療などに対応する)急性期病院」と説明。現在のセンターは16診療科で199床(ベッド)備えるが、「県から小児科、産婦人科新設を要望されている。(県の調整による増床で)230~240床程度になる可能性が高い」との見方を示した。医師や看護師向けの寮や、ドクターヘリ用のヘリポートを設ける考えも示した。



  1. 2018/02/18(日) 12:18:17|
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