Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

1月28日

https://news.yahoo.co.jp/byline/takerodoi/20180127-00080935/
「西高東低」を2025年度までに縮小!…これは医療の話 
土居丈朗 | 慶應義塾大学経済学部教授
1/27(土) 18:52 YAHOO ニュース

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「西高東低」は冬の気圧配置だけでない。1人当たり医療費も(厚生労働省資料より)

1人当たり医療費の「西高東低」現象は、長年にわたり起きていて、知る人ぞ知る現象だった。今、初めてご覧になる方もおられるだろう。

厚生労働省が毎年公表している「医療費の地域差分析」によると、冒頭の図のように、都道府県別に1人当たり医療費をとると、概ね西日本の県で全国平均値より高く、東日本の県で低い。図の横軸(値が0)よりも上に棒グラフが伸びると、その県は全国平均値より高いことを意味する。横軸よりも下に棒グラフが伸びると、全国平均値より低いことを意味する。

もちろん、高齢化が他県より進む県だと、1人当たり医療費は高くなる。若年者より高齢者の方が1人当たり医療費は多くなるからだ。都道府県によって異なる年齢構成は、冒頭の図では調整済みである。年齢構成調整済みの1人当たり医療費を、北は北海道から南は沖縄県まで順に並べると、左側(東日本の県)では下側に棒グラフが伸び、右側(西日本の県)では上側に棒グラフが伸びる傾向がある。これを指して、「西高東低」と呼んだ。

2015年度において、1人当たり医療費が最も多い県は福岡県で、最も少ない県は新潟県である。冒頭の図は指数で示しているが、実額でいうと、1人当たり年間医療費は最も多い福岡県で64.1万円、最も少ない新潟県で46.6万円と、17.5万円の差がある。全国平均は53.7万円である。

こうした地域差があることが、なぜ問題なのか。

それは、わが国は「国民皆保険」で、全員が何かの公的医療保険に加入していて、同じように保険料を払っているのに、地域によって費やしている医療費が多いところと少ないところがあるからだ。しかも、あらゆる治療の単価(診療報酬)は、国が決めていてどの地域でも同じなのにである。

医療費を多く費やしたからといって、医療保険料や税金の負担が個人的により重くなることはない(患者負担は多くなるといえども)。でも、医療費の財源は、患者負担は1~3割であって、残りの7~9割は保険料と税金で皆が負担を分かち合っている。医療費をより多く使う県は、同じような負担でたくさん医療の給付を受けていることになり、より少なくしか使わない県は、医療費を多く使っていないのに他県の分までも負担をより多く負わされることになる。それは、公的医療保険制度が都道府県別の完全独立採算にはなっていないことに起因する。

もちろん、健康な人は医療費がかからないが、病弱な人やけがをした人は医療費が多くかかる。そうした個人差は、ここでは都道府県別に分析しているから、この「西高東低」現象には影響しない。なぜなら、どこの地域でも、10万人や100万人という単位でみれば、統計的にみて病弱な人やけがをする人は一定割合いるし、健康な人も一定割合いて、個人差は統計上薄まる(統計学の用語でいうと大数の法則が成り立つ)からである。最も多い福岡県の人が、最も少ない新潟県の人より、平均的にみて顕著に病弱だという話は聞いたことがない。もし、どこの都道府県でも同様の疾病率(病気にかかる確率)であれば、年齢構成調整済みの1人当たり医療費は、ほぼ同じになって不思議ではない。

なのに、現実にはそうではないことを、冒頭の図は物語っている。つまり、保険料や税の負担はほぼ同じなのに、受けている医療の給付(医療費)が都道府県によって異なるということだ。

過疎部で医師不足とか病院の閉鎖とかが問題となっていて、都市部との間で受けられる医療に格差があるという現象もある。ただ、冒頭の図を見ると、過疎部の県で1人当たり医療費が少なく、都市部の都府県で多いというわけでは決してない。だから、僻地医療の問題は別途解決すべきだが、それと「西高東低」とは様相が少し異なる。

医療費の「西高東低」現象の背景には、単純化していえば、同じ傷病で似たような状態でありながら、地域によってその治療法が異なり、割高な治療法を使っている地域もあれば、うまく医療費をかけずに治療ができている地域もあるということである。逆に見れば、1人当たり医療費が高い県では、恩恵を受けているというより、同じ傷病でもより割高な治療費(の患者負担)を払わないと治してもらえないという意味で不幸なことでもある。同じように医療保険料や税金を負担してお互いに支えあっているのだから、せめて医療費で目に余る地域差があれば縮められるようにしてはどうか。

それに、医療保険料は、毎年のように引き上げられ、将来どれほど負担増になるか先行きが見えない。国民に負担に余力があって、こうした地域差に目くじらを立てなくてもよいではないかというならいざ知らず、さすがに負担増にも限界があるというなら、こうした地域差をより良い形で縮小する方策が望まれる。

ここでいう地域差の縮小は、あらゆる差異を遮二無二なくせ、というわけではない。同じ傷病で似たような状態の患者に、うまく医療費をかけずに治療ができる地域があるなら、その好事例を他の地域でも見倣えば、なくせる不合理な地域差を是正できる。つまり、地域差の縮小は、好事例に他地域も倣うということだ。そうすることで、わが国全体の医療費をうまく節約できる。

地域差縮小の方策

医療費を抑制できれば、我々が支払う保険料や税金の負担をより軽くできる。ただ、必要な医療が受けられないことがあってはいけない。必要な医療を適切に残しつつ、患者の健康のためにもなっていない医療費があれば、それを節約してゆく。ではどうすればよいか。

冒頭の図をみると、「西高東低」現象の要因を分解すると、最も大きいのは「入院」(赤色の棒グラフ)によって起きていることがわかる。既に政府もその原因を突き止めていて、入院医療費が1人当たりで多い西日本の県では、人口に比して概ね、病床(病院のベッド)が多かったり、入院患者の割合(入院受療率)が高かったりしていた。だから、病床の配置を患者のニーズにマッチさせるように再編することで、不必要な病床をなくし、必要な病床を整備することができ、全体として医療費を節約できる。この取組みが、「地域医療構想」である。「地域医療構想」についての詳細は、拙稿「少子高齢化社会でも日本の医療費は見直せる 地方の医療を救う『病院再編』とは?」を参照されたい。

「地域医療構想」は、2025年度までに各地域で病床の機能分化と再編を進めるよう、2015~2016年に各都道府県で既に策定された。これを踏まえ各都道府県が策定する「第7次医療計画」が、2018年度から6か年計画でスタートする。「地域医療構想」に盛り込んだ入院医療での地域差を縮小する取組みは、「第7次医療計画」がスタートする2018年度から、いよいよ本格化する。

入院医療だけではない。外来医療についても、「第7次医療計画」と同時期に策定し実行する「第3期医療費適正化計画」で改善に取り組む予定である。「第3期医療費適正化計画」では、特定健診・保健指導の実施率向上、後発医薬品の普及、糖尿病の重症化予防、多剤投薬や重複投与の是正について、具体的な医療費抑制額も含めて、各都道府県で策定し実行することとしている。その中でも、キーワードとなるのが、地域差の縮小である。効能がほぼ同じでより安価な後発医薬品の使用促進や、飲み合わせが悪く副作用が生じる恐れのある多種類の薬を同時に処方しないようにする取組みなどが、他県より遅れていれば、それを是正するよう努力することで、その地域の患者の健康のためにもなるし、医療費を抑制することにも貢献する。

医療費の地域差縮小の先にあるもの

上記の話は、既に昨年までに議論が進んでいるもので、最新ニュースというわけではない。なのに敢えてなぜ、今取り上げたか。それは、1月23日に開催された経済財政諮問会議で、今夏に取りまとめる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)2018」に、基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化の達成時期、その裏付けとなる具体的かつ実効性の高い計画を盛り込むための議論がキックオフしたからである。

同会議で内閣府が公表した「中長期の経済財政に関する試算(2018年1月試算)」では、基礎的財政収支の黒字化が後退する姿が示された。その含意は、拙稿「経済成長率低下は、基礎的財政収支にこう影響した:内閣府中長期試算の含意」で述べた通りだが、要するに、2020年代前半にかけてさらなる歳出改革が必要であることが浮き彫りとなった。

内閣府の「中長期試算(2018年1月試算)」には、前掲した「地域医療構想」や「第3期医療費適正化計画」の改革効果は織り込まれていない。もちろん、介護や教育など他の歳出改革も織り込まれていない。実は、介護にも、医療と似たような地域差があり、その地域差の縮小が2020年代前半にかけて求められる。介護でも、他県の好事例に倣えば、質を落とさずに介護費を適切に抑制できる。ただ、介護の話は稿を改めることにしたい。

歳出改革は医療だけではないが、関係者も合意の上で「地域医療構想」や「第3期医療費適正化計画」が取りまとめられ、その中で地域差の縮小が進められようとしている。これらは、当然ながら、第一義的には国民のQOL(生活の質)向上のためだが、意義ある副次的な効果として基礎的財政収支の改善にも貢献する方策となる。追加的な負担増を避けつつ、国民のQOL向上にも資する方策を、積極的に推進してゆくことが求められる。



https://dot.asahi.com/dot/2018012400075.html
国が推進する「総合診療医」を、現役医師がオススメしない理由 
連載「メディカルインサイト」
上昌広2018.1.26 07:00 dot.朝日

 東京を中心に首都圏には多くの医学部があるにもかかわらず、医師不足が続いている。そのような中、現役の医師であり、東京大学医科学研究所を経て医療ガバナンス研究所を主宰する上昌広氏は、著書『病院は東京から破綻する』で、医学生にも人気の「総合診療医」について解説している。

*  *  *
 近年、厚生労働省は「一人の人間を全人的に診る総合的な診療に対応できる医師の養成」を目指しています。

 NHKも「総合診療医ドクターG」という番組を放送しており、人気を博しているようです。ホームページには「病名を探り当てるまでの謎解きの面白さをスタジオで展開する!」と書かれています。新聞でも、「総合診療医」について好意的な記事が目立ちます。医学生にも、「総合診療医」になりたいという人が珍しくありません。

 しかし、総合診療医の実態は、世間一般のイメージからかけ離れています。

 私は、総合診療医に憧れている医学生に対しては考え直すように勧めています。厚労省が言うように「一人の人間を全人的に診る総合的な診療に対応できる医師」が養成できれば、実に素晴らしいことです。しかし、医師は一つの診療科に習熟し、一人前になるまでに、10年近くかかるといわれています。いくつかのジャンルで習熟できたとしても、全ジャンルでエキスパートになることは、現実的ではありません。

 厚労省が総合診療医を勧めるのは、患者や医師にとってメリットがあるからではありません。総合診療医が厚労省にとって都合がいいからです。

 私は、その本当の理由を医療費削減だと考えています。 

 総合診療医の議論が始まったのは1980年代です。当時、医師誘発需要説・医療費亡国論が議論されていました。厚労官僚の友人は、「一人の医師が複数の専門領域を診ることができれば、医療費は抑制できると考えたようだ」と言います。

 このように考えるのは、我が国に限った事ではありません。経済協力開発機構(OECD)は「健康増進のための最も費用対効果が高い方法はGeneral Practitioner によるプライマリケアである」と述べています。総合診療医を推進する理由は、患者満足度ではなく、金ということになります。

 医師不足が社会問題化したため、厚労省にとって、総合診療医の価値がさらに上がりました。総合診療医を育成すれば、医師不足を緩和できるかもしれないと考えているからです。つまり、総合診療医推進は、専門医偏重の医療界、特に大学に疑問を持つ医師と、医療費抑制や医師不足対策を進めたい厚労省の思惑が合致した結果と考えられるのです。

 我が国の財政状況を鑑みれば、確かに医療費抑制は課題の一つでしょう。私も、総合診療医を増やすことが医療費の抑制に貢献する可能性は十分にあると思います。ただし、これはあくまで政府の視点です。これが国民にとって、本当にいいことかはわかりません。

 この問題を考える際には、正確な情報を国民と共有し、オープンに議論すべきです。

※『病院は東京から破綻する』から抜粋



https://www.nishinippon.co.jp/nnp/oita/article/388884/
揺れる竹田市の救急医療 医師会病院で「拒否」増 「適正な受け入れ水準に戻した」 [大分県] 
2018年01月25日 06時00分 西日本新聞朝刊

 竹田市医師会が運営する竹田医師会病院(同市)で、元院長の懲戒解雇に端を発し、混迷が続いている。元院長が不在となった2017年12月に救急拒否の件数が増加。市民からの不安の声を受けて、市は病院に救急医療体制の確保を要請した。一方、病院側は「今までが無理をして受け入れており、適正な水準に戻しただけだ」と主張する。竹田市は県内でもとりわけ高齢化が進む自治体だけに、地域医療の危うさも見え隠れする。

 元院長は石井一誠氏(42)。関係者によると、医師会は「看護師へのパワハラや患者情報の漏えいなど、コンプライアンス(法令順守)違反があった」として昨年12月1日から自宅待機とし、同22日付で懲戒解雇にした。石井氏は「事実誤認で不当解雇」と大分地裁竹田支部に地位保全の仮処分を申し立てている。

 病院は内科、外科、整形外科、小児科、リハビリテーション科を掲げ、ベッド数は156ある総合病院。石井氏が16年1月に院長に就任し、同4月に2次救急病院の指定を受けた。竹田市の2次救急指定病院は他に大久保病院(同市久住町)があるが、市中心部からは約11キロ離れている。同市は救急患者の受け入れ数に応じて補助金を出しており、補助金額(16年度)は医師会病院が1660万円で、大久保病院は1400万円だった。

■院長解雇が影響か

 竹田市消防本部などによると、16年4月以降の医師会病院の救急受け入れは、ほぼ100%。毎月の拒否件数は0~2件だった。しかし17年12月は「専門外」「他の患者対応のため」などの理由で23件を断った。受け入れ要請の約3割に当たる。

 医師会側は「医療体制に変化はなく、救急治療も変わらず行う。拒否件数については、そもそもマンパワーが足りておらず、専門外の措置も行って医療過誤の可能性もあったので、適切に受けられる範囲に切り替えただけ」と説明する。24日には市役所を訪れ、非公開で同様の説明をしたという。

 同本部によると、現段階で拒否に伴う深刻な影響はない。ただ、市民からは「救急病院として今後、大丈夫なのか」「救急をやめるのではないか」といった懸念が出ている。「石井氏がいなくなった影響ではないか」という指摘もある。

■熊本県からも関心

 こうした事態について、ある医療関係者は「専門外でも応急処置などできることはある。点滴のルート確保だけでも全然違う」と指摘する。病院関係者の1人は「医師会病院が拒否すれば、場合によっては大分市まで運ばなければならない。けがや病気への対応が地域で完結できなくなり、住民に申し訳ない」と声を潜める。

 竹田市の高齢化率は44・29%(17年3月末現在)で県内では姫島村に次ぐ高さ。住民の男性(70)は「みんな医師会病院を救急病院として頼っている。税金が入っているなら、地域医療を充実させる責任を果たすために行政も対策を練るべきだ」と話した。

 県境を越えた熊本県阿蘇地域でも関心を呼ぶ。同地域は16年4月の熊本地震で熊本市内への交通アクセスが悪くなり、医師会病院と冬季の救急について協力態勢を構築しているためだ。阿蘇地域の医師会や消防の関係者は「今のところ影響はない」としつつも「推移を見守りたい」と状況を注視している。

■市は医師確保要請

 「ドクターヘリやDMAT(災害派遣医療チーム)の出動などで石井院長が果たしてきた役割は大きい。その院長がいなくなると、市民の不安は計り知れないものがある」。同市の首藤勝次市長は、17年12月27日付の自身のブログに書いた。市は18年1月9日付で医師会病院に提出した要請書で石井氏の解雇に伴い医師数が減ったことから、2次救急病院として体制を堅持できるよう速やかな医師の確保に加え、市民の不安の払拭(ふっしょく)などを求めた。

 県医療政策課は「患者の行き場がなくなるような状況ではないと認識しているが、救急態勢の維持に向け、いま一度、関係病院や機関で意思疎通を図りたい」としている。高齢化は進み、社会保障費が膨らむ中、医師の不足や偏在、過重労働の問題も指摘されている昨今。医療サービスの受け手である市民も含め、あらためて地域医療を考えることが求められている。



http://www.medwatch.jp/?p=18436
医師不足地域で勤務した医師を「社会貢献医」として認定、2020年度の施行目指す―社保審・医療部会 第59回(2) 
2018年1月25日|医療計画・地域医療構想 MEDWATCH

 医師不足地域で勤務した医師を、厚生労働大臣が「認定社会貢献医」(仮称)として認定する新制度について、2020年度の施行を目指す―。

 1月24日に開催された社会保障審議会・医療部会で厚生労働省は、このような内容の医療法・医師法改正案の概要を示しました。認定制度の創設には、医師不足地域での勤務を医師個人に促す狙いがあり、認定された医師を雇用する医療機関に「経済的インセンティブ」を与えることで、医師不足地域で勤務したい医師を医療機関も後押しする仕組みにします。厚労省は、今年(2018年)の通常国会への法案提出を目指しています。

 医療部会では、▼早急に実施する医師偏在対策▼地域医療構想の進め方▼救命救急センターの充実段階評価の見直し―などが議題となっています。本稿では、医師偏在対策の概要をお伝えします。

ここがポイント!
1 「認定受けた医師」であることを管理者要件にするまでに一定の経過期間
2 都道府県の体制強化は3段階で実施
3 医療計画に、外来医療の提供体制確保策も記載

「認定受けた医師」であることを管理者要件にするまでに一定の経過期間

 今般の医師偏在対策の柱は、(1)医師少数地域での勤務を医師に促す環境整備(2)都道府県の体制強化(3)外来医療機能の偏在などへの対応―です。

今般の医師偏在対策は、▼医師の少ない地域での勤務を促す環境整備▼都道府県における体制整備▼外来医療機能の不足・偏在等への対応―3つの柱で構成される (図 略)

 このうち(1)の環境整備は、▼医師不足地域にある医療機関での医師の勤務環境を良くする▼医師個人に、医師不足地域での勤務にメリットを感じさせる―の両面から進めます。

医師不足地域で一定期間以上勤務した医師を「認定社会貢献医」(仮称)に認定する制度が創設される。医療機関には、認定を受けた医師を雇用することなどにインセンティブが付与される (図 略)

 現状、医師不足地域での勤務に対して医師が抱くイメージには、「自分の代わりに働く医師がいないため、休みがとりづらい」「自分の専門外の患者にも対応せざるを得ないが、別の医師からアドバイスをもらいづらい」のようにネガティブなものもあります。

 そこで厚労省は、次のような対策に取り組む方針です(どちらも法改正は不要)。

▼都道府県が医師不足地域に医師を派遣するに当たり、複数人を交代で派遣することで、休みをとりやすくする
▼医師不足地域に派遣された医師が、専門外の患者に対応できるように、地域の中核病院の医師が助言などを行う

 一方で、今般の医療法改正では、「医師不足地域で一定期間勤務した医師」を厚生労働大臣が「認定社会貢献医」に認定する制度を2020年4月に創設。一定の経過期間を置いた上で、この認定を受けた医師でなければ「厚生労働省令で定める病院」の開設者(院長)に就任できないと規定する見通しです。

 「厚生労働省令で定める病院」としては今のところ、地域医療支援病院のうち、医師派遣機能を有する病院が当たると想定されています。ただし、全国に543施設(2016年10月時点)ある地域医療支援病院の多くが、医師派遣機能を有していないのが実情で、「厚生労働省令で定める病院」の範囲は、今後も重要な論点になりそうです(関連記事はこちら)。

 なお、厚労省医政局総務課の榎本健太郎課長は、認定された医師を雇用する病院などを「予算面や税制面でも併せて評価する」ことにより、認定を目指して医師不足地域で働く医師を増やしたい考えを強調しています。この点、病院に与えられるインセンティブの例には「診療報酬上の評価」も挙がっています。2020年度以降の診療報酬改定で、何らかの加算が創設される可能性もあり、地域医療支援病院以外の病院にとっても注目すべき制度となります(関連記事はこちら)。

都道府県の体制強化は3段階で実施

 (2)の「都道府県の体制強化」について今般の法改正では、「A県出身の医師が、A県内の大学医学部に入り、卒後2年間の臨床研修をA県内の病院で行うと、臨床研修修了後もA県内で勤務する割合が高い」という厚生労働省調査結果を踏まえた対策を、都道府県が講じるための体制整備が、▼第1段階(改正法の公布日に施行)▼第2段階(2019年4月施行)▼第3段階(2020年4月施行)の―3段階で進められる見通しです。

都道府県が大学などとしっかりと連携し、地元出身医師の養成・定着策などを講じることが求められる(図 略)

 まず第1段階(改正法の公布日に施行)では、都道府県の医師確保関係の会議体が、「医師派遣については地域医療支援センター運営委員会」「専門医養成については都道府県協議会」のように乱立している状況を改め、「地域医療対策協議会」で一括して協議する体制に再編します。地域医療対策協議会には、大学医学部やその付属病院、主要な医療機関の関係者を参加させることで、後述する「地元出身者枠」の設置のような医師確保対策を、大学などと連携して実現させやすくします。

 次に第2段階(2019年4月施行)では、都道府県知事が大学医学部に対して「地元出身者枠」や「地域枠」を設けるよう要請できる権限を付与します。また都道府県に、医療計画の中で「医師確保計画」を規定するよう義務付けます。医師確保計画は、「地域の医療需要に見合う医師確保の目標値」などで構成され、その達成に向けた協議は地域医療対策協議会で行うことになります。「医療需要」を計算する際には、▼今後の総人口や人口構成の変化▼患者の流出入▼交通アクセス―などを加味します。なお、施行日から一定の猶予期間が設けられ、例えば、第7次医療計画の中間見直し時期(2021年4月)までに、医療計画に追記することが求められる見通しです。

 さらに第3段階(2020年4月施行)で、都道府県知事に▼臨床研修病院の指定権限▼臨床研修病院ごとの研修医定員の設定権限―を付与し、都道府県自ら「地元出身者らに魅力的な研修医プログラム」を用意できる体制を整えます。ただし、都道府県の裁量をあまりに大きくすれば、臨床研修の質を確保することが難しいため、研修の質を担保するために、大本となる「臨床研修病院の指定基準」や、「都道府県ごとでの研修医定員」は引き続き国が定めます。

 これら都道府県知事の権限強化によって、医師不足地域にある医療機関では、必要な医師数を確保しやすくなると期待されます。

医療計画に、外来医療の提供体制確保策も記載

 (3)の「外来医療機能の偏在対策」は、地域医療対策協議会ではなく、医療関係者が地域ごとに集まって検討していくことになります。具体的には、今般の法改正で、外来医療の提供体制に関する「協議の場」(医療提供者や保険者、住民代表などで構成)を、二次医療圏単位で都道府県知事が設置する規定が設けられる見通しです(2019年4月施行)。いわば「外来版の地域医療構想調整会議」に当たり、地域医療構想調整会議を充てることも認められます(関連記事はこちら)。この「協議の場」では、現存する外来医療機関の数や診療科などを踏まえて、「救急の外来患者にどの医療機関が対応するか」や「医療設備・機器などの共同利用をどう進めるか」などを話し合います。さらに、都道府県が医療計画に、外来医療に関する提供体制を確保するための施策などを記載することも求められるようになります(2019年4月施行)。

外来医療の提供体制については、二次医療圏単位で関係者が協議する(図 略)

 ほか、今般の法改正では、来年度(2018年度)から全面スタートする新専門医制度が、医師の地域偏在を悪化させる事態を招かないように、厚生労働大臣に、専門医の認定や養成を行う日本専門医機構に対して「必要な措置の実施」を要請する権限が与えられる見通しです(改正法の公布日に施行)。

厚生労働大臣から日本専門医機構に意見を述べる仕組みを法定する(図 略)

 この点、厚労省医政局医事課の武井貞治課長は、厚生労働大臣が、日本専門医機構のほか「専門医養成に携わる学会」に対しても、必要な要請を行える体制にしたいとの考えを示しましたが、釜萢敏委員(日本医師会常任理事)は、「行政が学会に対して権限を持つことは、学会の本来の有り様と相容れない」と慎重な姿勢を表明しました。その一方で、神野正博参考人(全日本病院協会副会長、猪口雄二・全日本病院協会会長の代理出席)は「学会に対する権限も確保した方が、偏在対策には有効だ」と主張しており、学会への関与の在り方が論点となりそうです。



https://medical-tribune.co.jp/news/2018/0122512632/
医師が長時間残業、杏林大病院に是正勧告...割り増し不足分3億円を支給〔読売新聞〕 
(2018年1月22日 読売新聞)

 杏林大学病院(東京都三鷹市)が、医師に労使協定(36協定)の上限を超える残業をさせ、残業代の支払いも不十分だったとして、病院を運営する杏林学園が、三鷹労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかった。

 同学園は、医師約600人に残業代の割り増し不足分計約3億円を支給した。

 同学園によると、病院に勤務する研修医を含む医師計約700人との間で、特段の事情が発生した場合の残業時間を最大月70時間とする労使協定を締結。

 しかし、同労基署から、医師の残業時間について、厚生労働省が「過労死ライン」とする2~6か月平均80時間を十数人が超え、月100時間を超えた医師も数人いたとの指摘を受けた。体調を崩した人はいなかったという。

 また、医師約600人の残業代の割り増し分も、労働基準法の割増率を下回っていた。同学園は昨年12月、同労基署の調査対象となった昨年4~9月の不足分を一括で支給した。

 担当者は「是正勧告を重く受け止め、改善に着手している」と話している。



https://www.kochinews.co.jp/article/155534/
室戸中央病院が内科外来 医療確保へ高知県室戸市と協定 
2018.01.27 08:30 高知新聞

 高知県室戸市と、室戸中央病院(同市室津)を運営する医療法人「愛生会」は26日、地域医療の提供に関する協定を結んだ。室戸病院(同市元甲)が今月末で閉院するのに伴うもので、愛生会は外来診療の強化や一般病床の確保などに努め、市は必要な機器の整備や医師、看護師らの雇用に対して経費を補助する内容。協定を受け、まずは室戸病院の常勤医師1人を2月から室戸中央病院で雇用し、内科の外来と往診を行う。



https://www.m3.com/news/iryoishin/582473
日病協議長「7対1、30%はハードル高い」
大学病院は「対策迫られる」
 
レポート 2018年1月26日 (金)配信水谷悠(m3.com編集部)

 日本病院団体協議会議長の原澤茂氏(全国公私病院連盟常務理事)は1月26日の記者会見で、同日の中央社会保険医療協議会総会で入院医療の再編・統合で現行の一般病棟入院基本料「7対1」に相当する「急性期一般入院料1」の「重症度、医療・看護必要度」該当患者割合の基準値が2018年度診療報酬改定での新定義で30%とすることが決まったことについて、「地域や病院によってクリアできないところもある。かなり厳しい、ハードルが高いと受け止めている」と述べて懸念を示した(『入院医療「7対1」相当の患者割合は新定義で30%』を参照)。

 副議長の山本修一氏(国立大学病院長会議常置委員長)は、「公益裁定による結論のため粛々と受け入れて対応しなければいけない」と述べた上で、特定機能病院入院基本料の該当患者割合は新定義で28%になるのではとの見方を示し、重症度、医療・看護必要度の基準として加わる「モニタリング及び処置等に係る得点(A得点)が1点以上、患者の状況等に係る得点(B得点)が3点以上で、かつ『B14 診療・療養上の指示が通じる』又は『B15 危険行動』のいずれかに該当」について、「大学病院は認知症やせん妄の患者が少ない。この基準で現行の25%から3ポイント分増えるかどうか。対策を迫られると認識している」と述べた。

 山本氏によると、1月26日の代表者会議で出た意見は、入院医療に関して「中間的な評価ができ、7対1から下りやすくなった」、「看護師の奪い合いをしなくてよくなる」など。また、働き方改革で医師をはじめとして医療従事者の常勤配置に関する要件が緩和され、複数の非常勤職員を組み合わせた常勤換算が可能になることについて、「働き方改革の方向性に一致する」として評価する声もあった。1月26日の中医協総会で提示された附帯意見案については、救急に関する項目がないため、追加してほしいとの意見が上がった。



https://www.m3.com/news/iryoishin/582223
「外科専攻医1人のみ」が3県という現実直視を - 末永裕之・日病副会長に聞く 
新専門医制度による医師偏在、検証データの公表不可欠
インタビュー 2018年1月26日 (金)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 新専門医制度はこの1月に2次募集を締め切り、2月には2018年度から研修を開始する専攻医数が確定するが、2017年12月に1次募集の採用数が判明した時点で、既に医師の地域、診療科偏在が増長する懸念が呈せられている。
 当初は2017年度からスタート予定だった同制度は1年延期されたが、仕切り直す以前の制度に対して早くから地域医療に影響する可能性を指摘していた一人が、日本病院会副会長の末永裕之氏(『新専門医制度、「大学医局」復権の懸念 - 末永裕之・日病副会長に聞く』を参照)。末永氏に、新専門医制度の現時点での受け止めをお聞きした(2018年1月25日にインタビュー。全1回)。

――1次募集の採用結果をどう見ておられますか。

 皆さんが心配されているように、「東京一極集中」「内科、外科の専攻医が減少」などの報道があります。シーリング(東京都など5都府県の14の基本領域の専攻医は、過去5年間の専攻医の採用実績を超えないとするルール)がかかっているのに、なぜ東京都の専攻医が増えたのでしょうか。「マイナーな科に専攻医が流れている」という話もありますが、シーリングがあるのはマイナー科でも同様です。

 私も「東京一極集中」などの傾向については、恐らくそうかもしれないと思っていますが、過去5年間の専攻医の採用実績などのデータが公表されていません。日本専門医機構がデータを公表しない限り、医師の地域、診療科偏在が増長したのか否か、確たることは言えないのです。

 もっとも、現時点で明らかなことがあります。それは1次募集で採用が決定した外科専攻医数を見ると、5人以下が14県、うち3県は1人のみという事実です。内科専攻医数も、1桁が2県、20人未満が計16県。

  外科専攻医が1、2人しかいない状態が続いたら、その県では中小病院はもちろん、県立中央病院クラス、さらには大学病院ですら成り立たなくなってしまうでしょう。もし私がこうした県の大学教授だったら、暗澹たる気持ちになります。

 内科でも同様です。専攻医数が最小の県は5人であり、9人、11人の県もあります。この程度の数では将来的に、県内の各病院が内科医確保に苦労するのは目に見えています。

  基本領域の中でも、内科と外科の専攻医を確保できない県は、本当に大変です。こうした県で働いている医師たちはとても不安に思うでしょう。それをどう解消していくかも課題です。専攻医が来なければ、「将来の見通しが暗い」と考え、それより上の医師も集まらなくなってしまうでしょう。

 日本専門医機構は問題があれば、早急に対応すると言っていました。仮に日本全体の総数として、内科や外科の専攻医数を問題なく確保できたとしても、専攻医少数の県がある以上、日本専門医機構は検証のためのデータを早く集め、地域医療の崩壊につながるようなことが生じていないかを検討し、必要があれば調整を図る必要があります。各学会も対応を検討する必要があると考えています。

――そもそも新専門医制度の運営の在り方を検証するためのデータが公表されておらず、現時点で比較可能な公のデータは「2014年医師・歯科医師・薬剤師調査」(2014年三師調査)です(『「内科15.2%減、外科10.7%減」、専攻医の領域別割合』、『京都50.8%増、東京50.0%増、専攻医の地域差は拡大』を参照)。

 日本専門医機構は、新専門医制度では、「本籍地」(基幹病院)の専攻医数として登録されるため、「現在地」(基幹病院から連携病院に派遣されている専攻医数)を踏まえて分析する必要があると言っています(『「大都市集中、内科激減は間違い」、日本専門医機構』を参照)。

 ただ、(末永氏が病院事業管理者を務める小牧市民病院のある)愛知県の場合には、県をまたいで派遣されている専攻医数はわずかです。「現在地」が重要であれば、それが明らかになるよう調査する必要があります。他にも1次募集による採用数と、2014年三師調査を比較できない理由を説明されていますが、それも推測にすぎません。だからこそ、医師偏在が増長したか否かを検証するためのデータを出してもらいたいと考えているのです(『四病協、専攻医登録で「丁寧な情報開示を」』を参照)。

  新専門医制度が始まり、問題が起きればそれを早く直すことが必要です。修正がないまま数年続いたら、その問題が固定化してしまいます。仮に東京都で研修したいために、内科専攻医の定員がいっぱいでマイナー科を志望した専攻医が多いとしたら、医師養成数を増やしても偏在対策には何の意味もないことになります。

  私は日本専門医機構の理事をしていた時に、「各地域の疾患別患者数を分析、どのくらいの専門医が必要かをシミュレーションし、それぞれの地域で必要な専門医を養成していくことが必要」と言ったことがあります(編集部注:末永氏は2016年6月まで同機構の理事)。その際は、「新専門医制度はより良い専門医を養成することが目的であり、医師偏在の問題を考えるのは行政の仕事」と言われました。しかし、今の状況を見るとそれでいいのでしょうか。これはプロフェッショナル・オートノミーの中で考えていかなければいけない問題だと思います。

 仮に大都市部の大学や病院に専攻医が集中するなら、地方の医療機関にいかに派遣するか、そのシステムを検討していかないと、地方の医療は崩壊しかねません。

――ところで愛知県では、「名大方式」、つまり初期、後期研修は市中病院で行い、その後に大学に戻る医師が多いとお聞きしています。

 はい。だから愛知県には、新専門医制度そのものについて、以前から反対の声がありました。医師は、基幹となる市中病院で5年以上研修して専門医を取得、その後に大学に戻るケースが一般的でした。しかし、新専門医制度では循環型研修のため、市中病院は、専攻医を一定期間、他の病院に派遣しなければならなくなります。その間はどう対応すればいいのでしょうか。

  なお、愛知県の人口10万人当たりの医師数は、47都道府県別で見れば少ないのですが、シーリングの対象になりました(編集注:2016年三師調査で38位)。シーリングはどんな基準でかけ、どんな制御が働いたのかについても、明らかにする必要があります。愛知県の場合、内科専攻医数が減っており、この減少した数値を基に翌年もシーリングがかかれば、どんどん内科専攻医が減少していくことになりかねません。

  循環型研修については、身分保障の問題もあると思います。私が日本専門医機構の理事をしていた時から検討していましたが、まだ規定はできていないと思います。給与や各種保険の扱いなどは病院によって異なってくるでしょう。給与もあまり出ず、生活のために当直のアルバイトなどに行くのは本末転倒です。そうした辺りの詰めも含めて、制度設計が甘いのでは、と思います。

――いまだ基本領域とサブスペシャルティの関係も整理されていません。

 その点も含め、新専門医制度は「見切り発車」と言えるのではないでしょうか。

――プロフェッショナル・オートノミーがうまくいかなければ、行政の関与が強まる可能性があります。 

  だからこそ各学会、各地域の大学、地域の病院の先生方が声を上げ、まずは各種データの公表を求めていく必要があります。



http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52085
一度は廃院を決めた小さな病院の再生物語
地域包括ケアの重要拠点として専門医も続々参加へ
 
2018.1.26(金) 藤井 雅巳 JB PRESS

 2017年12月14日木曜日、東京都町田市の小高い丘の上に温かな風が吹いた。

 今までは、人気(ひとけ)も全くなかったとある小さな病院のロビーフロアは、地域の医療機関や介護・福祉施設、地元の高校の学生や地域の住民であふれ返っていた。

 それは、東京都町田市の自然豊かな丘陵地帯にひっそりと存在してきた「まちだ丘の上病院」が地域を支える医療機関として蘇生し、2025年問題*1へ挑戦蘇生するを始めた物語の序章である。

 実際にこの病院で起こった小さな奇跡とも言える物語を、事実関係と奇跡の要素要因を分析を踏まえながら紹介したい。キーワードは「夢(ビジョン)を持つこと」そして「有言実行」である。

*1=2025年問題:団塊の世代が75歳以上になり、全国で約43万人が施設と専門人材不足を背景に必要な介護を受けられない「介護難民」になると言われている世界的にも例をみない少子高齢化による問題。

類を見ない障害者の治療をする病院

 「まちだ丘の上病院」は、つい半月前までは「南多摩整形外科病院」という名称で呼ばれていた。地域の住民もそこに病院があるのかどうかも知らない、人気(ひとけ)のない丘の上に存在するこの病院は、実は知る人ぞ知る著名な医療機関だった。

 「南多摩整形外科病院」は、脳性麻痺による重度身体障害児(者)の機能改善を手がける、全国や時には海外から患者が指名で集まる医療機関だった。

 故・和田博夫博士の甚大なる尽力により、当時の美濃部東京都知事の政策的な後押しもあり、「南多摩整形外科病院」は産声を上げることとなった。その後、和田博士の急逝もあり、一時期はこの特異な専門医療を中断しなければならない時期があったという。

 しかしながら、病院を必要とする患者の会や多くの支援者の支えもあり、松尾隆前院長を迎えて、機能改善医療を再開するに至ったという歴史を持つ。多くの支えの中で歴史を刻んできた医療機関だった。

 しかし、継承者不在という全国の中小病院が等しく抱える課題は「南多摩整形外科病院」にとっても同様だった。

 しかも、あまりにも特殊な技能を持った医師によって支えられていたこの医療機関にとっては、経営の継承問題は人間国宝の伝統工芸を継承するかのごとく難しい課題だった。

 そんなアキレス腱を抱えながら存続していた「南多摩整形外科病院」に不幸が襲いかかることになる。院長が倒れたのである。2016年暮れのことだった。

 松尾隆院長は一命をとりとめ、その後現場復帰するも、長い休養期間と年齢という生命の限界には抗うことができず、「南多摩整形外科病院」は、かつての活気を取り戻すことはできなかった。

 そればかりではなく、期間損益で大幅な赤字計上を余儀なくされていたため、財政的にも窮状に瀕していた。そんな中、一人また一人と多くの医療専門スタッフは離れていった。

絶望の中訪れた転機、そして蘇生へ

 もはや、この病院が蘇ることはないのだろうか。多くの職員はそう考えていたに違いない。

 職員も含め、皆があきらめそうになりかけた時、この医療機関にとって大きな転機が訪れた。

 医療・福祉で地域を元気にする活動をしている諏訪中央病院名誉院長の鎌田實を所長とする我々「地域包括ケア研究所」との出会いがあり、経営の支援が決まった。

 そして、この厳しい状況下にありながらも未来に向かって歩み始めた医療機関に対して温かい心ある金融機関が現れた。融資実行を決断してくれたのだ。

 それらの出会いは、とても細い細い糸をたどるように偶然の出会いによって訪れた。しかし、その偶然は「夢(ビジョン)を持つこと」、そして掲げた目標を実践するという「有言実行」を成し遂げることを通じた、必然によってもたらされていると言えるのではないだろうか。

 病院の中に一握りの希望を持ち続けた職員がいたことがきっかけとなり、その希望を形にする方針と具体的な行動目標を示し、職員が皆で実行し切ったことが要因にほかならない。もう少し具体的に順を追って説明していきたい。

 2017年12月1日、ひっそりと「南多摩整形外科病院」はその歴史は幕を下ろした。「まちだ丘の上病院」として、蘇ったのだ。名誉院長には地域包括ケア研究所の鎌田實所長が就任した。

 そして、院長には最先端の外科医から教育者を経て、複数の医療機関の病院長を経験した経験豊富な金良一医師が着任した。

 院長は、我々が描く「温かい地域創り」に医療分野から取り組んで行く活動に共感して集まった夢(ビジョン)を共有した仲間だ。初めの「有言実行」は、組織の中心となる医師体制を構築することだ。

 本来なら潰れかけの病院へわざわざ飛び込んで来る医師はいない。ましてや輝かしいキャリアを持った医師であればなおさらだ。地域包括ケア研究所が医師体制構築という実現困難な有言実行を果たしたのだ。

 職員は当日を迎えるまで半信半疑だったに違いない。しかしながら、その日新たな院長を迎えたことは、組織に小さな自信をもたらした。

地域の多くの期待が後押しに

 閉院寸前まで来ていた病院は、こうしたメンバーに支えられて蘇った。そして、「まちだ丘の上病院」を地域にお披露目する12月14日を迎えた。

 これまで、地域の医師会にも入らず、自治会にも顔を出さず、地元の住民ですら知らないような外来患者数人という病院のお披露目などに人々は来てくれるのか。職員の多くはそんな不安を抱えながら当日に向け準備を進めてきた。

 我々が掲げたお披露目会の集客目標は50人だった。50人でもこれまでの経緯を考えると出来過ぎた数字かもしれない。しかし、蓋を開けてみれば、その目標の2倍以上、100人を超える参加者が足を運んでくれた。

 余ったら職員の夕食にでもしようかと思い、かなり余裕をもって用意していた弁当が足りず、用意した椅子も足りず、ついには立ち見の人々までが出るほどだった。

 これだけ多くの人が集まったのは、準備した職員が一丸となって決めた役割を果たしたこと、地域の住民や医療機関からの大きな期待(ニーズ)があったからにほかならない。

 2週間足らずの準備期間で、リストアップした約300の地域の医療機関や介護・福祉施設、訪問看護ステーション、地域包括支援センターへの案内を行い、地域住民には職員が手分けして個別訪問も行った。

 「ここで頑張らないでいつ頑張るのか」。職員の想いは1つになった。潰れかかり活気を失っていた職員の間に自然と笑顔と充実感が現れてくるようになった。

 また、地域を支える医療機関として「温かな医療」と「確かな医療」そして「共に歩む医療」という理念を掲げた「まちだ丘の上病院」が目指す医療は、まさに地域に求められているものだった。

 町田市は多摩丘陵の南端に位置し、古くは街道があり宿場として栄えた町だった。南北に長く古い町並みが残ることから交通の便が悪いことに加え、多くのほかの地域と同様に少子高齢化問題を抱える地域である。

 さらに丘陵地であるために坂道が多い地形は、地域の高齢者にとっても医療機関への通院は深刻な問題となっていた。そんな地域住民の抱える課題からくる期待は大きく、掲げた夢(ビジョン)が確かに地域の届いたのだろう。

 1つの出来事に過ぎないが、病院の職員には「有言実行」を果たした小さな成功体験になった。

 そして、何よりこの日を境に患者さんが病院に集まりだした。病床稼働は、新たな体制でスタートした12月1日から1か月で約30%増加し、1か月半経過したところで約45%の改善が実現した。

2025年問題への挑戦

 町田の丘の上に吹き始めた温かな風は、追い風となってくれたようだ。一度は潰れかけた病院を辞めていった職員が、再び戻ってきた。

 そして、新たに「まちだ丘の上病院」が取り組む医療を目指す仲間になりたい専門家が少しずつ集まり始めた。


 病床稼働改善によって必要になる看護師の採用計画は当初今年度3月末までに5人を計画していた。これは医療機関として充足させなければならない必達の基準だ。

 それが、2か月弱で5人の看護師が仲間になってくれ、採用計画を前倒しで達成した。この規模の病院ではいかに難しいことか。

 アベノミクスによる好景気と少子高齢化による生産年齢人口の減少もあり、人手不足は全国的にも深刻な問題だ。

 さらに、医療・介護の分野についていうと有効求人倍率は3倍以上にもなる。医療機関や介護施設は看護師集めに大変な苦労を強いられ、看護師や専門スタッフが集まらないという理由で潰れていく医療機関や介護施設は後を絶たない。

 そんな苦しい採用市場の中で、とても立地上利便性が良いとは言えない古ぼけた医療機関に専門スタッフが集まり始めたのだ。

 そこには、2025年問題を乗り越えるために地域を支えるという明確な夢(ビジョン)を掲げ、それを実行する有言実行型の組織へと変化し始めていたことが背景として挙げられる。

 夢(ビジョン)を持ち有言実行できる組織は、医療・介護の専門家の成長のための場としても望ましい環境と言える。

 まだ「まちだ丘の上病院」は、小さな小さな一歩を歩み始めたに過ぎない。まずは入院患者をもっと増やして、次に外来患者も増やしていかなければならない。融資を受けた借入金を、責任もって返済していかなければなない。

 まだマイナスからのスタートを切ったばかりで、一(いち)医療機関として自立しているとはとても言えない状況だ。

 しかし、この病院が立ち向かっていく課題は、病院と言う小さな単位でも、町田という地域に限ったことでもない。

 我が国は全国で約43万人が必要な介護を受けられない「介護難民」になると言われている世界的にも例をみない少子高齢化による2025年問題という大きな坂道に向かっていかなければならない。

 私たちの小さな一歩は、そんな日本の未来に向けた坂道を上る第一歩にほかならない。



https://www.cbnews.jp/news/entry/20180125202441
医師臨床研修、精神科など4科目を必修化へ
医道審の部会が報告書素案を大筋了承
 
2018年01月25日 20:45 CB NEWS

 厚生労働省は25日、医道審議会医師分科会医師臨床研修部会に対し、医師臨床研修制度の見直しに関する報告書の素案を示し、大筋で了承された。精神科と外科、産婦人科、小児科の4科目については、「必修分野とする」と明記した。厚労省は報告書を踏まえて研修制度を見直す方針で、2020年度からの必修は、従来の3科目(救急、内科、地域医療)に、精神科などの4科目が加わり計7科目になる見通し。【新井哉】

 精神科などの4科目をめぐっては、10年度に必修科目から外されたため、4科目の関連団体や関係者らが必修化を求めていた。

 素案では、「外科や小児科、産婦人科、精神科を含む複数の診療科をローテートすることで、研修医の基本的な診療能力に一定の向上が見られた」と指摘。一般的な臨床で頻繁にかかわる負傷・疾病に対応できるようになるため、4科目の必修化によって基本的な診療能力を身に付ける方向性を示している。

 また、「地域保健」とされている選択研修については、地域医療との混同を防ぐため、「保健・医療行政」とし、「国際機関、行政機関、矯正施設、産業保健等での研修も可能であることを明確化する」としている。次回の会合で、素案を修正した報告書案について議論する。早ければ3月中にも報告書が公表される予定。



http://www.medwatch.jp/?p=18453
公立・公的病院の役割、調整会議で見直せるのか?―社保審・医療部会 第59回(3) 
2018年1月25日|医療計画・地域医療構想 MedWatch

 公立・公的病院が2025年に担う役割や、機能ごとの病床数について、地域医療構想調整会議(以下、調整会議)で今年度(2017年度)中に協議し、明確化させる―。

 1月24日に開催された社会保障審議会・医療部会では、厚生労働省医政局地域医療計画課の佐々木健課長が、「地域医療構想に関するワーキンググループ」(医療計画の見直し等に関する検討会の下部組織)が整理した「地域医療構想の進め方」を踏まえ、このような内容の通知を都道府県に宛てて発出する考えを示しました(関連記事はこちらとこちら)。

 医療部会では、公立・公的病院の将来の役割などを調整会議で優先的に話し合う方向性に複数の委員が賛同した一方で、公立病院などの役割を見直すことが本当にできるか疑問視する声も上がっています。

ここがポイント!
1 公立・公的病院の役割、「他病院では担えないか」確認
2 公立病院などの方針に「おかしい」と言えるか疑問も
3 将来の病床過剰状態を防ぐため、都道府県知事の権限強化へ
4 准看護師試験、都道府県が外部機関に委託できる制度に

公立・公的病院の役割、「他病院では担えないか」確認

厚労省は、「地域医療構想に関するワーキンググループ」が整理した「地域医療構想の進め方」の内容を通知にまとめて、都道府県に宛てて発出する方針だ(図 略)

 地域医療構想に関するワーキンググループが整理した「地域医療構想の進め方」についてはメディ・ウォッチでお伝えしています。おさらいすると、調整会議で次のような協議を行うよう求めています。

▼公立・公的病院の2025年時点の役割などについて、調整会議で今年度(2017年度)中に協議する
▼医療機能などを大きく変更する予定のある医療機関の役割についても、速やかに協議する
▼遅くとも来年度(2018年度)末までに、全医療機関の2025年時点の役割について協議する

 このうち、公立病院に関する協議では、公立病院が策定した「新公立病院改革プラン」(地域医療構想を踏まえた自院の役割などを明記)を基に、公立病院が2025年に、地域でどのような役割を担うべきかを話し合います。

 公立病院には「補助金などの財政補てん」や「税制上の優遇」がなされていることから、「民間医療機関では担えない分野」に重点的に取り組むことが求められます。そこで、例えば「近隣にある民間医療機関のA病院が救急医療に力を入れているが、公立B病院でも同様の役割を担うべきか」といった観点で検討し、「B病院ではA病院が対応できない患者をカバーする」のように公立病院の役割を見直す必要があります。

公立・公的病院の役割を協議するに当たっては、「補助金などの財政補てん」や「税制上の優遇」の状況も重視することが求められる(図 略)

 一方、「公的医療機関等2025プラン」は、公立病院以外の公的医療機関(日本赤十字社、社会福祉法人恩賜財団済生会、厚生農業協同組合連合会などが開設する医療機関)や、地域医療支援病院などが策定することになっています。

 これら医療機関にも「税制上の優遇」などがなされていることから、「公的医療機関等2025プラン」に記載された「自院の今後の役割」が、ほかの医療機関で担えない内容か調整会議で確認し、「税制上の優遇」などに見合う役割にする必要があります。

公立病院などの方針に「おかしい」と言えるか疑問も

 今般の医療部会では、加納繁照委員(日本医療法人協会会長)が、「公立病院や公的医療機でなければ担えない分野に重点化すべきことが明記され、非常に良いことだ」と述べたほか、中川俊男委員(日本医師会副会長)も、「民間との役割分担を踏まえて公立病院などの役割を確認する良い仕組みになった」と述べ、公立病院などの役割をめぐる議論が、各地の調整会議で進むことへの期待を示しました。

 ただし加納委員は、「繰入金の規模が、公立病院の役割を見直す上での重要な資料となるが、調整会議に示していない都道府県もある。繰入金情報を出すようにお願いしたい」と要望。中川委員は、「新公立病院改革プラン」や「公的医療機関等2025プラン」が調整会議で議論されない懸念があると訴え、佐々木課長は「全国で議論が進むように、さまざまな形で取り組みたい」と応じました。

 また、相澤孝夫委員(日本病院会会長)は、自身が理事長を務める地域医療支援病院が策定した「公的医療機関等2025プラン」について調整会議で今月協議したところ、「プランに対して何の意見も出なかった」ことを紹介しています。その理由を相澤委員は、「病院が『こうしたい』と言えば他の病院は『おかしい』と言えないし、『頑張る』と言われれば『頑張って』と言わざるを得ない」ためと考察し、厚労省から調整会議で協議するよう求めるだけでは、公立・公的病院の役割を適切に見直すことが、実際にはできないのではないかと問題提起しています。公立・公的病院の役割見直し論議を実際に進めるために、どのような方策が有効なのかが、今後の重要な検討課題となりそうです。

将来の病床過剰状態を防ぐため、都道府県知事の権限強化へ

 今般の医療部会には、2025年時点の必要病床数を超える病床新設を「許可しない権限」を都道府県知事に付与する方針も佐々木地域医療計画課長から報告され、了承されています(関連記事はこちら)。

赤枠の部分の権限を都道府県知事に付与するため、厚労省が、医療法などの改正を目指す(図 略)

 現行制度では、地域における病床数上限となる「基準病床数」を、現在の病床数が上回る地域(病床過剰地域)で、増床や病院新設を認めない権限が、都道府県知事に付与されています。ただし、「基準病床数」が直近の人口をベースに計算されているために、人口が今後大きく減少すると見込まれる地域(東京都の「島しょ医療圏」など)では、「2025年時点で必要とされる病床数<現在の病床数<基準病床数」という状況になっています。そうした地域では、知事が病床新設を認めざるを得ず、2025年時点で「実際のベッド数が、必要病床数よりもかなり多い」(過剰)状態になってしまいかねません。

 そこで、厚労省は医療法などを改正し、「2025年時点の必要病床数<現在の病床数<基準病床数」となっている地域で、病院新設が実質的に認められなくなるように、都道府県知事の権限を強化する方針で、今年(2018年)の通常国会への法案提出を目指します(関連記事はこちら)。

准看護師試験、都道府県が外部機関に委託できる制度に

 今般の医療部会では、准看護師試験の事務(出願受付や、試験・合格発表の実施など)を、都道府県が外部の「指定試験機関」に委託することを認める方針が、厚労省医政局看護課の島田陽子課長から示され、了承されています。

都道府県に掛かる准看護師試験の事務負担を軽減するため、厚労省は、保助看法改正を目指す(図 略)

 現行制度では、准看護師試験を他の都道府県と共同で行うことが可能で、昨年度(2016年度)は全国6グループに分かれて実施され、1万7841人が受験しています。しかし、共同で実施しても都道府県側の事務負担が大きいままという指摘があることから、厚労省は、2019年度の試験から、外部の「指定試験機関」への委託を認める考えで、今年(2018年)の通常国会への保助看法(保健師助産師看護師法)改正案の提出を目指します。日本医師会や病院団体は「准看護師の重要性」を以前より強調しており、この見直しで「都道府県の負担が減り、准看護師育成が継続される」ことを歓迎しているとみられます。



https://www.m3.com/news/iryoishin/581973
医師偏在対策に向けた医療法等改正は2段階で実施 「医師少数区域等」勤務医師にインセンティブ 
レポート 2018年1月25日 (木)配信長倉克枝(m3.com編集部)

 厚生労働省は1月24日に開催した社会保障審議会医療部会(部会長:永井良三・自治医科大学学長)で、医師偏在の解消を目指し、医師少数区域等で勤務した医師の評価制度創設を盛り込んだ医療法・医師法の改正法案の概要を示した。同省は医師法・医療法の改正法案の今年通常国会への提出を目指す。医師少数区域等で勤務した医師の評価制度など一部については2020年度から、その他は2019年度からと、2段階に分けて施行する予定だ。

 新設する医師少数区域等で勤務した医師に対する評価制度は、医師少数区域等で一定期間勤務した医師に対してインセンティブを与えるもの(『医師偏在対策、「一歩踏み込んだ」「全然進んでいない」』などを参照)。厚労省が評価・認定し、認定された医師でなければ厚労省令で定める病院の開設者になれない。一方で、「30歳くらいで地域で勤務して認定されたとして、(病院開設者になる時期の)20年後や25年後に新たに開設される地域医療支援病院は100施設くらいだと思うが、これはものすごく小さなご褒美だと感じる」(部会長代理の慶應義塾大学名誉教授の田中滋氏)とインセンティブが低いのではという意見のほか、この「医師少数区域等」の定義についても明確にすべきとする意見があった。

 また、改正法案には医学部、臨床研修、専門研修の医師養成過程を通じた医師確保対策も盛り込込む。臨床研修病院の研修医の定員数を都道府県知事が定めるなどとした臨床研修関連の対策については、2021年度研修開始分(医師臨床研修マッチングは2020年に実施)から適用する。

 専門研修では、国から日本専門医機構等に対して研修機会の確保の要請権限や、地域医療の観点から必要な措置実施を意見する仕組みを創設するとしている。日本専門医機構等には学会等も含まれるとの同省の説明に対して、委員からは「学会はそのような性質のものではない」(日本医師会常任理事の釜萢敏氏)とした異論が相次いだ。一方、改正法案で日本専門医機構の位置付けを明記することについては、同機構理事も務める、参考人で全日本病院協会副会長の神野正博氏は、「機構に情報公開を求めているが、なかなか出てこない。ガバナンスが利いていないのは非常に問題。厚労省から機構に対する権限を法的にも確保した方が、医師の偏在対策にも重要だと思っている」と述べた。



http://www.medwatch.jp/?p=18420
地域包括ケア病棟、自宅等患者を多く受け入れる中小病院の評価を手厚く―中医協総会 第386回(2) 
2018年1月24日|2018年度診療・介護報酬改定 MedWatch

 2018年度の次期診療報酬改定では、地域包括ケア病棟のうち、「自宅等から入棟した患者の割合」「自宅等から緊急入院した患者の受け入れ数」などが高い200床未満の病院に設置された病棟を高く評価する―。

 1月24日の中央社会保険医療協議会・総会に示された「短冊」には、こういった内容も盛り込まれています。同じ地域包括ケア病棟でも、病院の規模や自宅等患者割合で評価が異なることになり、今後の病床戦略にも影響が出てきそうです(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちらとこちらとこちら)。

ここがポイント!
1 自宅等入院患者割合の高い、中小病院に設置する地域包括ケア病棟の評価を充実
2 回復期リハビリ病棟、リハビリ実績指数の高い病棟を手厚く評価
3 看護必要度を測定する13対1病棟を高く評価、将来、重症患者割合の設定も
4 療養病棟は20対1に一本化、医療区分2・3患者割合に応じた点数を設定

自宅等入院患者割合の高い、中小病院に設置する地域包括ケア病棟の評価を充実

 2018年度には、急性期から長期療養に至る入院基本料・特定入院料の再編・統合という歴史的な診療報酬改定が行われます。急性期(7対1・10対1)の再編・統合については既にメディ・ウォッチでお伝えしており、今回は後方病床(地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟、13対1・15対1、療養病棟)の再編・統合案に焦点を合わせてみます(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちらとこちら)。

 まず地域包括ケア病棟については、看護配置13対1を基本部分とし、診療実績として「自宅等から入棟した患者の割合」「自宅等から緊急入院した患者の受け入れ数」などを勘案した4種類の入院料に再編・統合される方針が示されました(病室単位の地域包括ケア入院医療管理料も同様の再編・統合が行われる)(関連記事はこちら)。

 基本部分の基準を見ると、▼看護配置13対1以上▼一般病棟用の重症度、医療・看護必要度IまたはIIを満たす患者割合が一定以上▼院内への在宅復帰支援者の配置▼病棟への常勤PT・OT・STの配置▼疾患別リハビリテーション料の届け出—などが盛り込まれます。

 ここに診療実績を組み合わせ、次の4種類の入院料が設定されます。

【地域包括ケア病棟入院料1】:▼在宅退院患者割合が一定以上▼1人当たりの病室床面積が内法で6.4平米以上▼許可病床数200床未満▼入棟患者に占める「自宅等からの入棟患者」割合が一定以上▼自宅等からの緊急入院患者受入数が一定以上▼3か月間の「在宅患者訪問診療料」「在宅患者訪問看護・指導料等」「同一敷地内の訪問看護ステーションにおける訪問看護基本療養費等」「開放型病院共同指導料(Ⅰ)(Ⅱ)」などの算定回数が一定以上(選択要件)▼介護保険の訪問介護や訪問看護、訪問リハビリテーションなどの実施(選択要件)▼「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」等(以下、ガイドライン等)を踏まえた看取り指針の策定

【地域包括ケア病棟入院料2】:▼在宅退院患者割合が一定以上▼1人当たりの病室床面積が内法で6.4平米以上

【地域包括ケア病棟入院料3】:▼許可病床数200床未満▼入棟患者に占める「自宅等からの入棟患者」割合が一定以上▼自宅等からの緊急入院患者受入数が一定以上▼3か月間の「在宅患者訪問診療料」「在宅患者訪問看護・指導料等」「同一敷地内の訪問看護ステーションにおける訪問看護基本療養費等」「開放型病院共同指導料(Ⅰ)(Ⅱ)」などの算定回数が一定以上(選択要件)▼介護保険の訪問介護や訪問看護、訪問リハビリテーションなどの実施(選択要件)▼「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」等(以下、ガイドライン等)を踏まえた看取り指針の策定

【地域包括ケア病棟入院料4】:基本部分の要件(施設基準)を満たす

 現在の【地域包括ケア病棟入院料1】及び【地域包括ケア病棟入院料2】のうち、診療実績(「自宅等からの入棟患者」割合が一定以上など)が高い200床未満のところを新たな【入院料1】【入院料3】として高い報酬を設定することになります。

地域包括ケア病棟の再編統合、「自宅等からの患者受入割合」などに応じ実績評価を行い、自宅等患者割合の高い200床未満の中小病院の地域包括ケア病棟で手厚い評価が行われる (図 略)

また【救急・在宅等支援病床初期加算】を、▼急性期一般病棟からの転院・転倒患者の受け入れを評価する【急性期患者支援病床初期加算】▼自宅や介護施設などからの入院患者に対する、患者や家族の「治療方針に関する意思決定」支援を評価する【在宅患者支援病床初期加算】—に細分化し、後者を手厚く評価する方針も明確にされました。
これらから、「自宅などからの急性増悪患者・救急患者をより多く受け入れる」「200床未満の病院に設置される」地域包括ケア病棟では収益が増加(基本料のアップ+加算のアップ)することが予想されます。逆に、点数や基準値の設定如何によっては、「大規模病院に設置され、7対1の受け皿として機能している地域包括ケア病棟」では収益減少の可能性もあります。今後の病床戦略に大きな影響を与える見直し内容であり、詳細に注目する必要があります。

回復期リハビリ病棟、リハビリ実績指数の高い病棟を手厚く評価

回復期リハビリ病棟では、看護配置15対1以上、PT2名・OT1名配置などの基本部分と、リハビリ実績指数(リハビリ提供によるADL改善度合いを指数化したもの)や重症患者割合、自宅等退院患者割合などの診療実績に応じた段階的評価を組み合わせた報酬体系への見直し(6種類の入院料を設定)が行われます(関連記事はこちら)。

基本部分の基準を見ると、▼回復期リハビリの必要性が高い患者割合80%以上▼回復期リハビリが必要な患者への1日2単位以上のリハビリ提供▼病棟への専任・常勤医師1名以上配置▼看護配置15対1以上(回復期リハビリ病棟入院料1・2では13対1以上)▼看護職員に占める看護師割合4割以上(同、7割以上)▼看護補助配置30対1以上▼病棟への専従常勤PT2名以上、常勤OT1名以上配置(同、専従常勤PT3名以上、常勤OT2名以上、常勤ST1名以上配置)▼データ提出加算の届け出(回復期リハビリ病棟入院料5・6では200床以上の病院のみ)—などとなっています。

ここに診療実績を組み合わせ、次の6種類の入院料が設定されます。

【回復期リハビリ病棟入院料1】:▼病棟への専任・常勤の社会福祉士1名以上配置▼休日を含めた週7日間のリハビリ提供体制▼新規入院患者に占める重症患者割合が3割以上▼重症患者の3割以上が退院時に日常生活機能が改善▼自宅等退院患者割合が一定以上▼リハビリ実績指数が一定以上

【回復期リハビリ病棟入院料2】:▼病棟への専任・常勤の社会福祉士1名以上配置▼休日を含めた週7日間のリハビリ提供体制▼新規入院患者に占める重症患者割合が3割以上▼重症患者の3割以上が退院時に日常生活機能が改善(4点以上)▼自宅等退院患者割合が一定以上

【回復期リハビリ病棟入院料3】:▼新規入院患者に占める重症患者割合が2割以上▼重症患者の3割以上が退院時に日常生活機能が改善(3点以上)▼自宅等退院患者割合が一定以上▼リハビリ実績指数が一定以上

【回復期リハビリ病棟入院料4】:▼新規入院患者に占める重症患者割合が2割以上▼重症患者の3割以上が退院時に日常生活機能が改善(3点以上)▼自宅等退院患者割合が一定以上

【回復期リハビリ病棟入院料5】:▼リハビリ実績指数が一定以上

【回復期リハビリ病棟入院料6】:基本部分の要件(施設基準)を満たす

 【入院料1と2】【入院料3と4】【入院料5と6】は、それぞれセットで、「重症患者の受け入れ割合」や「リハビリ体制の充実度合い」に応じて階段が設けられます。各セットの中で、リハビリ実績指数に応じた階段が設定される形です。より効果的なリハビリを提供し、ADL改善効果が高い回復期リハビリ病棟が経済的にも高く評価される形になります。

回復期リハビリ病棟の再編統合、看護配置15対1以上、PT2名配置などを基本部分とし、「重症患者受入割合や重症患者のADL改善度合い」、さらに「リハビリ実績指数」に着目した実績評価を行う (図 略)

 こうした見直しに伴い、現在のリハビリテーション充実加算(1日6単位以上の濃厚リハビリ提供などを評価している)は廃止されます。
このほか回復期リハビリ病棟については、▼リハビリ実績指数が一定以上などの要件を満たす場合には、専従のPT・OT・STであっても「回復期リハビリ病棟退院から3か月以内の患者」に対し外来リハビリの提供、在宅患者訪問リハビリの提供を可能とする(専従要件の緩和)▼【回復期リハビリテーション棟入院料1】の要件に、管理栄養士のリハビリ実施計画作成への参画、管理栄養士・医師・看護師らによる計画に基づく栄養状態の定期評価と計画見直しなどを盛り込む▼【回復期リハビリテーション棟入院料1】の要件に「病棟への専任・常勤管理栄養士配置が望ましい」旨を盛り込む▼【回復期リハビリテーション棟入院料1】において、入院栄養食事指導料を包括から除外する(出来高算定可能)—といった見直しも行われます。

看護必要度を測定する13対1病棟を高く評価、将来、重症患者割合の設定も

13対1・15対1一般病棟入院基本料は、次の3種類の【地域一般入院料】に再編・統合されます。

【地域一般入院料1】:▼看護配置13対1以上▼看護職員に占める看護師割合7割以上▼平均在院日数24日以内▼入院患者について、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度Iの評価を行う

【地域一般入院料2】:▼看護配置13対1以上▼看護職員に占める看護師割合7割以上▼平均在院日数24日以内

【地域一般入院料3】:▼看護配置15対1以上▼看護職員に占める看護師割合4割以上▼平均在院日数60日以内

13対1・15対1の再編統合、15対1を基本部分とし、看護配置13対1以上とし、さらに重症度、医療・看護必要度の測定を行っているとこを手厚く評価する (図 略)
 
 【地域一般入院料1】では、重症度、医療・看護必要度Iの測定が必要となり(現在の一般病棟看護必要度評価加算を入院料に組み込む形)、このデータに基づいて2020年度以降の診療報酬改定で「重症患者割合」が導入される可能性があります。今から、「より重症な患者を受け入れる」ための取り組み(重症患者を紹介してくれるクリニックや介護施設などとの連携強化、必要に応じた救急患者受入、急性期を脱した患者の在宅復帰や介護施設への退院支援の充実など)を進めることが重要です。

療養病棟は20対1に一本化、医療区分2・3患者割合に応じた点数を設定

 療養病棟については、看護配置20対1に一本化し、ここに医療区分2・3患者割合に応じた実績評価部分が組み合わされます(療養病棟入院料1と2)。看護配置25対1などの療養病棟は「経過措置」として存続が可能ですが、「看護体制の強化、重症患者の受け入れ強化によって医療保険の療養病棟としての存続」を図るのか、「介護医療院などへの転換」を図るのか、などを早期に決断する必要があります(関連記事はこちらとこちらとこちら)。

【療養病棟入院料1】:▼看護配置20対1以上▼看護職員に占める看護師割合2割以上▼看護補助20対1以上▼医療区分2・3の患者割合が一定以上

【療養病棟入院料2】:▼看護配置20対1以上▼看護職員に占める看護師割合2割以上▼看護補助20対1以上▼医療区分2・3の患者割合が一定以上

【経過措置1】(当面2年間、減額された入院料を算定可能):療養病棟入院料2の基準のうち、▼看護配置20対1以上(ただし看護配置25対1以上は満たすこと)▼医療区分2・3の患者割合が一定以上—のいずれかのみ満たさない場合(現行の看護配置25対1である療養病棟入院基本料2が相当する)

【経過措置2】(2年間、さらに減額された入院料を算定可能):▼看護配置25対1—を満たさない場合(ただし看護配置30対1以上は満たすこと)(現行の療養病棟入院基本料2の経過措置が相当)

療養病棟入院料の1と2は、看護配置などは同じで、「医療区分2・3の患者割合」によって区分されます(例えば、入院料1では80%以上、入院料2では50%以上など)。

療養病棟の再編統合、医療区分2・3患者割合に応じた実績評価を行い、現在の療養病棟入院基本料2は経過措置としての存続のみ認められる (図 略)
 
 このほか療養病棟に関しては、▼医療区分3のうち「医師・看護職員により、常時、監視・管理を実施している状態」については、他の医療区分3・2の項目に1つ以上該当する場合に限り医療区分3として取り扱う▼在宅復帰機能強化加算について、点数および「一般病棟等から入院し、在宅へ退院した患者」割合の基準値を見直す▼日常生活の支援が必要な患者(ADL区分3)を多く受け入れ、手厚い夜間看護配置(16対1以上)を行い、身体拘束を最小化する病棟を評価する【夜間看護加算】を新設する▼救急・在宅等支援病床初期加算について地域包括ケア病棟と同様の見直しを行う(上述)▼200床以上の病院でデータ提出を義務付ける―などの見直しが行われます。



http://www.medwatch.jp/?p=18400
7対1・10対1を再編した急性期一般入院料、重症患者割合をどう設定するか—中医協総会 第386回(1) 
2018年1月24日|2018年度診療・介護報酬改定 MedWatch

 7対1・10対1一般病棟入院基本料を再編・統合し、7種類の「急性期一般入院料」を新設する。10対1看護配置・平均在院日数21日以内をベースとし、重症度、医療・看護必要度の基準を満たす患者割合に応じた段階的な点数設定とする—。

1月24日に開催された中央社会保険医療協議会・総会で、厚生労働省はこういった内容を盛り込んだ2018年度診療報酬改定の個別改定項目(いわゆる短冊)を提示。ただし、「重症度、医療・看護必要度の基準を満たす患者割合」をどの程度に設定するのかについて、診療側と支払側の意見には大きな隔たりがあり、今後の調整に注目が集まります(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちらとこちら)。

ここがポイント!
1 7種類の急性期一般入院料、中間評価では「DPCデータ」による重症患者割合を設定
2 現行の重症患者割合、支払側は30%、診療側は25%を主張
3 看護必要度の評価項目を一部見直し、開腹手術は4日までC項目に該当
4 DPCデータによる重症患者割合、現行25%と同水準の基準値は「23.0%」

7種類の急性期一般入院料、中間評価では「DPCデータ」による重症患者割合を設定

 2018年度改定に向けた議論がいよいよ佳境を迎え、短冊に基づく「点数や基準の詰め」に関する議論に入りました。1月24日には、改定内容のうち「地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進」に関する項目が議論の対象となり、「質の高い医療の実現・充実」や「医療従事者の負担軽減・働き方改革」などに関する項目は次回(1月26日)に議論されます。

 改定項目は膨大なため、ここでは「急性期入院医療」に関連の深い事項にポイントを絞って見ていきましょう。

 すでにメディ・ウォッチで何度かお伝えしているとおり、急性期から長期療養に至る入院基本料・特定入院料について、「看護配置などに基づく基本部分」と「診療実績に基づく段階的評価部分」とを組み合わせ再編・統合が行われます。急性期入院医療(7対1・10対1一般病棟入院基本料)については、次の7種類の「急性期一般入院料」に再編されます。もっとも高い「急性期一般入院料1」については、現在の7対1からの移行が見込まれるため、「看護配置7対1以上」「平均在院日数18日以内」という7対1の施設基準が設定されますが、ほかの入院料では「看護配置10対1以上」「平均在院日数21日以内」という10対1の施設基準がベースになります。しかし、厚労省保険局医療課の迫井正深課長は、統一基準・指標に基づく5段階の入院料を「急性期入院医療の将来イメージ」として提示しており、現在の7対1の施設基準を踏襲している「急性期一般入院料1」の基準も2020年度以降の改定で見直されていくことになりそうです(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちらとこちら)。

【急性期一般入院料1】(現行7対1相当):▼看護配置7対1以上▼平均在院日数18日以内▼データ提出加算の届け出▼重症度、医療・看護必要度IまたはIIが一定以上▼自宅等退院割合が一定以上▼常勤医師配置10対1以上

【急性期一般入院料2】(7対1と10対1の中間その1):▼看護配置10対1以上▼平均在院日数21日以内▼データ提出加算の届け出▼重症度、医療・看護必要度IIが一定以上▼届け出前3か月間、急性期一般入院料1を届け出ている

【急性期一般入院料3】(7対1と10対1の中間その2):▼看護配置10対1以上▼平均在院日数21日以内▼データ提出加算の届け出▼重症度、医療・看護必要度IIが一定以上▼届け出前3か月間、急性期一般入院料1を届け出ている

【急性期一般入院料4】(10対1+看護必要度加算1のイメージ):▼看護配置10対1以上▼平均在院日数21日以内▼データ提出加算の届け出▼重症度、医療・看護必要度IまたはIIが一定以上

【急性期一般入院料5】(10対1+看護必要度加算2のイメージ):▼看護配置10対1以上▼平均在院日数21日以内▼データ提出加算の届け出▼重症度、医療・看護必要度IまたはIIが一定以上

【急性期一般入院料6】(10対1+看護必要度加算3のイメージ):▼看護配置10対1以上▼平均在院日数21日以内▼データ提出加算の届け出▼重症度、医療・看護必要度IまたはIIが一定以上

【急性期一般入院料7】(現行10対1相当):▼看護配置10対1以上▼平均在院日数21日以内▼データ提出加算の届け出▼重症度、医療・看護必要度Iを測定している
7対1・10対1を再編統合し、7種類の急性期一般入院料(仮称)とする案を厚労省は提示した
7対1・10対1を再編統合し、7種類の急性期一般入院料(仮称)とする案を厚労省は提示した
 なお、2018年3月31日時点で「7対1を届け出ている病院」は【急性期一般入院料1】を、「200床未満で25%以上を満たさず、23%以上となっている7対1病院」「病棟群単位の入院基本料を選択している病院」は【急性期一般入院料2】を、「看護必要度加算を届け出ている10対1病院」は【急性期一般入院料4-6】を、一定期間取得できる経過措置が設けられる見込みです。

現行の重症患者割合、支払側は30%、診療側は25%を主張

 今後の議論で最大の争点となるのが「重症度、医療・看護必要度(以下、看護必要度)を満たす患者割合」(以下、重症患者割合)をどの程度に設定するかです。

 このテーマに関しては、(1)患者割合のそもそもの基準値を引き上げるべきか(2)項目の見直しを行った場合、基準値をどう見直すのか(3)計算方法として、現在の看護必要度評価票に代えて「DPCデータ(EF統合ファイル)」を用いた場合の基準値をどう設定するか—という3つの論点があります。それぞれについて見ていきましょう。

まず(1)は「現在の7対1の重症患者割合【25%以上】そのものを引き上げるべきか」という論点で、当初から診療側は「現状の25%を維持すべき」、支払側は「引き上げるべき」との姿勢を崩していません。

1月24日の中医協総会で支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、厚労省の提示した資料から▼現行の7対1病床を、重症患者割合に応じて3種類(7対1相当の急性期一般入院料1、中間的評価の急性期一般入院料2および3)に区分していくことになるが、現在の重症患者割合の基準値【25%以上】を維持したのでは、実績評価として妥当ではない(25%をクリアできない病院は12.8%程度にとどまり、9割近くの7対1病院が最も高い評価を得ることができてしまう)▼7対1と10対1とで重症患者割合の分布をみると、【25%】程度では混在しており、評価にメリハリを利かせることができない―とし、「30%以上」に引き上げるべきと改めて強調。同じく支払側の吉森俊和委員(全国健康保険協会理事)も「25%を維持したのでは、再編・統合の課題などを見極めることができない」と述べ、やはり「引き上げ」が必要と訴えています。

これに対し、診療側の松本純一委員(日本医師会常任理事)や松本吉郎委員(日本医師会常任理事)、今村聡委員(日本医師会副会長)、猪口雄二委員(全日本病院協会会長)は、▼報酬体系の大幅な見直しが行われ、ここに重症患者割合の見直しまで伴えば医療現場は大混乱する、現行並みの評価である「急性期一般入院料1」(7対1相当)と「急性期一般入院料7」(10対1相当)では現状の基準を維持するべき▼支払側の主張するように重症患者割合の基準値が30%以上に引き上げられば、68.8%程度の7対1病院は7対1の基準を満たせなくなり、病院経営が圧迫される—などの点をあげ。「25%の維持」を強く求めています。

なお、診療側の主張する「30%に引き上げられれば68.8%程度の7対1病院が7対1の基準を満たせなくなる」点について幸野委員は、「現在の報酬体系であれば7対1と10対1の格差が大きく、30%への引き上げは非現実的だが、新たな報酬体系では『7対1と10対1の中間的評価』(急性期一般入院料2と3)が設けられ、弾力的に対応可能となる」と反論しています。

両側の主張は、いまだ平行線を辿っており、「診療側と支払側のいずれかの主張を取り入れるのか」「両者の中間を探るのか」、今後の調整が注目を集めます。

現在の看護必要度項目に基づいて「重症患者割合25%以上」と基準を設定すると、7対1病院の12.8%程度が基準を満たさなくなる。「看護必要度の項目見直し」と「看護必要度の項目見直しおよびDPCデータへの置き換え」を行った場合、現在と同水準(12.8%が基準を満たさず)となるのは、それぞれ27.9%、23.0%である (図 略)

現在の看護必要度項目で重症患者割合を計算したとき、7対1病院の25%が「看護必要度の基準値」を満たさなくなるのは「重症患者割合26.5%以上」と設定したときである (図 略)

看護必要度の評価項目を一部見直し、開腹手術は4日までC項目に該当

看護必要度に関する(2)の論点は、評価項目について次の2点の見直しを行うというもので、これは中医協・総会で既に了承されています(関連記事はこちら)。

▼「A項目1点以上かつB項目3点以上」(現在は重症患者に非該当)のうち、「診療・療養上の指示が通じる」「危険行動」のいずれかに該当すれば、「重症患者に該当」と扱う

▼C項目の開腹手術(現在は5日間)について、所定日数4日に短縮する

 厚労省は1月24日の中医協・総会に、この2点の看護必要度項目見直しで、重症患者割合がどの程度変化するのかを示しました。

上述したように、現在の重症患者割合の基準値「25%以上」では、7対1病院の12.8%程度が基準を満たさないことが分かりました(単月分データ、1割以内の変動では救済措置があるため、直ちに7対1を取得できなくなるわけではない点に注意)。上記2項目の見直し後に、「12.8%程度が基準を満たさなくなる」(つまり現在の25%と同水準の基準値となる)数値を探ると「27.9%」であることが分かりました。

また、現在の重症患者割合の基準値を支払側の主張する「30%以上」とした場合、7対1病院の68.8%程度が基準を見たさないことも分かっています(同)。上記2項目の見直し後に「12.8%程度が基準を満たさなくなる」数値は、「35.2%」となります。

このため、仮に診療側の主張するとおり「現在の25%は維持する」ことになった場合、上記2項目の見直し後は「28%」に、支払側の要求する「現在の基準値は30%に引き上げる」ことになった場合、上記2項目の見直し後は「35%」に、引き上げられるものと見込まれます。

現在の看護必要度項目に基づいて「重症患者割合25%以上」と基準を設定すると、7対1病院の12.8%程度が基準を満たさなくなる。「看護必要度の項目見直し」と「看護必要度の項目見直しおよびDPCデータへの置き換え」を行った場合、現在と同水準(12.8%が基準を満たさず)となるのは、それぞれ27.9%、23.0%である (図 略)

看護必要度の評価項目2点見直して重症患者割合を計算したとき、7対1病院の25%が「看護必要度の基準値」を満たさなくなるのは「重症患者割合29.8%以上」と設定したときである (図 略)

DPCデータによる重症患者割合、現行25%と同水準の基準値は「23.0%」

看護必要度に関する論点(3)は、現在の「看護必要度評価票に基づく重症患者割合」に代えて、DPCデータ(EF統合ファイル、診療実績データ)に基づいて計算した重症患者割合を用いるケースです。

上述のように「7対1と10対1の中間的評価」(急性期一般入院料2と3)では、DPCデータによって重症患者割合を計算することが義務付けられますし、また他の病棟でも「看護必要度評価票に基づく重症患者割合」と「DPCデータに基づく重症患者割合」とを選択できることになります。

迫井医療課長は、この点について▼現在の看護必要度評価票に基づく看護必要度・重症患者割合を『一般病棟用の重症度、医療・看護必要度I』(以下、看護必要度I)とする▼DPCデータに基づく看護必要度・重症患者割合を『一般病棟用の重症度、医療・看護必要度II』(以下、看護必要度II)とする—考えを明示。看護必要度IIについては、次のような考え方も示しています。

▼届け出前3か月間の平均値を用いる(看護必要度Iは現行通り1か月の平均値)

▼看護必要度IIを選択できるのは、「看護必要度Iに基づく重症患者割合」と「看護必要度IIに基づく重症患者割合」の差が一定の範囲内にある病院に限る(詳細は、今後示される)

▼看護必要度IIを選択する場合には、地方厚生(支)局への届け出が必要(一定期間をおいてIとIIを変更することも可能)

 
 ところで、看護必要度の評価票と診療報酬項目(DPCデータ)とは内容が異なるため、看護必要度Iと看護必要度IIとで重症患者割合は異なります。これまでに、厚労省は「7対1病棟全体で見た場合、現行の基準(看護必要度I)に基づくと重症患者割合は28.8%だが、DPCデータに基づくと重症患者割合は23.3%になる」との分析結果を示していました(関連記事はこちら)。

1月24日の中医協総会には、さらに詳細な次のような分析結果が示されました。

▼現在の重症患者割合の基準値「25%以上」では、7対1病院の12.8%程度が基準を満たさないが、これと同水準となるDPCデータの重症患者割合(上述の(2)の看護必要度項目見直しを実施後)は「23.0%」である

▼現在の重症患者割合の基準値を「30%以上」に引き上げると、7対1病院の68.8%程度が基準を満たさなくなるが、これと同水準となるDPCデータの重症患者割合(上述の(2)の看護必要度項目見直しを実施後)は「31.5%」である

現在の看護必要度項目に基づいて「重症患者割合25%以上」と基準を設定すると、7対1病院の12.8%程度が基準を満たさなくなる。「看護必要度の項目見直し」と「看護必要度の項目見直しおよびDPCデータへの置き換え」を行った場合、現在と同水準(12.8%が基準を満たさず)となるのは、それぞれ27.9%、23.0%である (図 略)

看護必要度の評価項目2点見直し、DPCデータを用いて重症患者割合を計算したとき、7対1病院の25%が「看護必要度の基準値」を満たさなくなるのは「重症患者割合25.3%以上」と設定したときである (図 略)
 
今後、(1)の「現在の7対1の施設基準である重症患者割合25%以上」を維持するか、引き上げるかの議論を集中的に行い、その結果に基づいて、(2)(3)への対応は「機械的に行われる」見込みです。さらに、急性期一般入院料2-7のそれぞれいついて、「なだらかな傾斜」になるように重症患者割合と点数が設定されることになるでしょう。



https://www.sankeibiz.jp/compliance/news/180123/cpb1801231919003-n1.htm
医師に時間外労働100時間超 日赤和歌山が労使協定違反で是正勧告  
2018.1.23 19:19 メッセンジャー登録 Sankei Biz

 日本赤十字社和歌山医療センター(和歌山市)が労使協定(三六協定)で定められた1カ月100時間を超えて医師に時間外労働をさせたなどとして、和歌山労働基準監督署から昨年8月、是正勧告を受けていたことが23日、分かった。

 センターは医師との間で特段の事情がある場合、月100時間の残業を可能とする協定を締結。しかし、平成28年11月~29年4月、常勤医約200人のうち毎月10~20人の残業時間が上限を超過し、最長で150時間に達した。宿直勤務の医師に対し、時間外手当の未払いもあったという。

 同センターは勧告を受け、宿直勤務にかかる未払い分の計数千万円を支払った。同センターは「地域医療の質を担保しつつ、労働環境の改善にも努めたい」としている。



http://www.huffingtonpost.jp/tetsuo-ando/new-medical-system_a_23340706/
なぜ新専門医制度が地域医療を崩壊させるのか
実は今後の日本の地域医療に対してもっと重大な悪影響を及ぼすことが二つある。
 
安藤哲朗 安城更生病院 副院長/神経内科部長
2018年01月23日 16時26分 JST | 更新 2018年01月23日 16時26分 JST ハフィントンポスト

新専門医制度で公表された一次募集の結果は、内科激減、東京の大学一極集中という衝撃的なものであったが、これは十分予想された結果であった。少なからぬ研修医は、内科の新専門医制度が自分の将来にとって不具合であることや、地方では専門医資格を取得するのに苦労しそうなことを察知して、合理的な選択をした。まさに「上に政策あれば、下に対策あり」である。私の病院や近隣病院の研修医で、進路を内科とマイナー科を迷っていた研修医のほとんどがマイナー科を選択した。内科は専門医取得まで無意味にハードルが高くなったのに対して、マイナー科は従来とそれほど変わらないと考えたようだ。今までならば内科を選択してくれそうな素養を持っている研修医が、ことごとくマイナー科を選んだことに私は衝撃を受けた。

専門医機構と内科学会は、この結果を真摯に受け止めて、速やかに大胆な改善をするべきである。ところが、専門医機構は「偏在はない」と、内科学会は「内科志望者は減っていない」と合理的根拠を示さずに主張している。これでは制度の改善はままならない。

専攻医の内科激減、東京の大学一極集中による直接的な地域医療への悪影響も重大であるが、実は今後の日本の地域医療に対してもっと重大な悪影響を及ぼすことが二つある。

一つめは、地域医療に役立つ医師を育てるのが難しくなったことである。バトルフィールドに役立つ能力を身につける最も効果的な方法は、そのバトルフィールドに入って学ぶことである。忙しい地域医療現場では、たくさんのcommon diseaseの患者を効率よく診療する能力が必要で、その能力を身に着けるには、地域医療の現場に直接入って学ぶのが効果的である。都会の大学病院に入れば都会の大学で役立つ能力は身に着けやすいだろう。しかしその能力が必ずしも地域医療の現場で役立つ訳ではない。もちろん指導医の存在は重要で、地方の病院の中でも指導医の能力によって、研修効果は差があるだろう。その点で都会の大学病院には指導医が豊富にいるからよいという反論も予想される。しかし都会の大学病院の少なからぬ指導医は、専攻医教育よりも自分の研究業績をあげることに関心がある。総体的に、地域医療現場で後期研修をする医師が減少したことは、将来の地域医療を担う人材が減少したと言ってもいい。

二つめは、使命感を持って地域医療を担いながら研修医教育に努力してきた指導医達の士気を奪っていることである。日本各地の市中病院には多くの志の高い指導医がいる。しかし、新専門医制度によって施設基準のハードルが上がり、後期研修医を採用できなくなる場合もあり、強制的な循環型プログラムやローテートで教育や診療がしにくくなる。また新専門医制度のために大量の書類仕事の増加が見込まれ、時間を奪う形式的な委員会も増える。このような状況ですでにやる気をなくしつつある医師もいるだろう。社会共通資本としての医療は、医師集団の使命感、志に支えられているところが大きい(1)。かつてサッチャー政権時に医師達がmotivationを失ってイギリスの医療が崩壊したように、日本の医師達がこのままmotivationを失ったら、それを取り返すのは容易ではない。

超高齢社会、縮小社会に突き進む日本は重大な転換点に来ている。この局面でこの新専門医制度は日本の医療に致命的なダメージを及ぼす危険性がある。今後の日本の医療を守るために、速やかな制度の再検討が必要である。

参考文献
(1)宇沢弘文:人間の経済.新潮新書、2017.
(2018年1月15日「MRIC by 医療ガバナンス学会」より転載)



https://mainichi.jp/articles/20180125/ddm/008/070/157000c
解説
働き方改革と医療=国家公務員共済組合連合会理事長・松元崇
 
毎日新聞2018年1月25日 東京朝刊

 この正月、大阪府医師会の新春互礼会で会長が「働き方改革を突き詰めると、医療ができなくなる」と話したと報じられていた。「医師には応招義務(患者を診る義務)があり、研究や診療の時間など、いろいろな時間がある。その中で自分で勉強しながら医療・医学を学ぶ仕事だ」。働き方改革の議論にも、その理解が不可欠というのだ。

 私が勤めている国家公務員共済組合連合会も、年金事業などと並んで全国33カ所で病院経営を行っている。霞が関近くの虎の門病院などで、国家公務員に限らず地域の人々に頼られる医療を提供すべく、約1万8000人の職員が日夜励んでいる。医師たちは、研究熱心で、高度で良質な医療を提供するとの使命感にあふれている。まさに「自分で勉強しながら医療・医学」を実践している。

 そんな医師の働き方改革で悩ましいことの一つが、救急医療対応の宿日直だ。病気やけがは時を選ばない。そこで、夜間や休日にも医師が宿日直している。ところが、働き方改革ということで、宿日直の時間もすべて勤務時間にするようにといった指導が行われることがある。それでは、医師の勤務時間はすぐに時間外労働の限度を超えてしまう。また、残業代を支払うと病院経営は大幅なコスト増から赤字になりかねない。勤務医の給与は開業医より少ないとはいえ、年収で1000万円から2000万円なのだ。

 そんなこともあり、厚生労働省も「医師の働き方改革に関する検討会」を設置して2年後をめどに結論を出すことにしている。もちろん、医師のワーク・ライフ・バランスも大切だ。そういったことを踏まえたバランスの取れた議論によって、患者にとっても医師にとっても病院にとってもより良い医療の実現を期待したい。



https://medical-tribune.co.jp/news/2018/0125512649/
専門医機構、医師数の比較報道に異議
登録者数と三師調査結果の違いを説明
 
2018年01月25日 11:45 Medical Tribune

 1月15日に専攻医の2次登録の募集が終了し、新専門医制度下における各診療科の登録者数がおおむね明らかになった。日本専門医機構は1月19日、東京都内で記者会見を行い、副理事長の山下英俊氏が現在の登録状況について説明した。また、同機構で算出している登録者数は、研修プログラムの基幹病院が所在する都道府県に基づいている点を強調。一部報道で今回の登録者数と、厚生労働省が実施している三師(医師、歯科医師、薬剤師)調査の結果を比較していることについて、同副理事長の松原謙二氏が「両者は精度や算出方法が異なるため、その数値で新旧の同制度における医師数を比較するのは不適切である」と述べた。(関連記事:「新専門医、大都市圏で定員調整完了」)

三師調査の限界を指摘

 山下氏は2次登録の登録者数が約570人で、1次登録者数と合計すると約8,500人前後に達したと報告。

 2次登録の採否は2月15日に登録者へ通知される予定であるが、大都市圏とされる東京、神奈川、愛知、大阪、福岡の5都府県において、専攻医の偏りが助長される状況は避けられているとの見解を示した。なお、1次登録終了後、大都市圏では既に専攻医の定員を満たした研修プログラムに対して2次登録の申請を受け付けない措置が取られている。

 また松原氏は、一部報道において今回の登録者数と、厚労省が2年置きに公表している三師調査の結果を用いて新旧の専門医制度下における医師数の増減を比較していることを問題視。その比較は不適切であるとの考えを示した。

 同氏は論拠として三師調査の精度に限界があることを示し、「同調査の回答割合は8割程度で、医学部卒後3年目の若手医師でも約1割はこの調査に回答していない。よって、この数値は実数より過少になる傾向が強い」と解説した。

登録者数は基幹施設ごとに集計

 さらに山下氏は、地域別の医師数についても今回の登録者数と三師調査では算出方法が異なることに言及。

 新専門医制度下での登録者数は研修プログラムの基幹施設ごと、三師調査では医師が現在業務に従事している施設ごとに集計されているため差異が生じると説明した。

 例えば、同制度下における東京都の登録者数は約1,800人だが、三師調査では約1,200人と算出されている。

 この差異について、山下氏は「新専門医制度の専攻医(登録者)は、研修プログラムの基幹施設が所在する都道府県にとどまることなく、各地域の連携施設でも研修を受けながら地域医療を支えることになる」と強調。「数字だけに注目すると、新専門医制度によって東京都などの大都市に専攻医が集中しているように見えるが、実状は異なる」と補足した。

 なお、同機構は今後、各地域で実際に研修を受けている専攻医の数などを、そのときの状況に近い形で把握できるようなシステムの構築を目指しており、各学会に協力を要請しているという。

(陶山 慎晃)



  1. 2018/01/28(日) 10:34:58|
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