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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

12月16日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/575228
中央社会保険医療協議会
麻酔科医、「常勤」を高く評価
日医今村氏、「やむを得ず非常勤活用」

レポート 2017年12月15日 (金)配信水谷悠(m3.com編集部)

 外部から派遣される非常勤の麻酔医の活用が広がっていることについて、厚生労働省は12月15日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)に常勤の麻酔医への評価を充実させることを提案し、了承を得た。日本医師会副会長の今村聡氏は、「業者から派遣される麻酔科医への高い対価が負担になっている。医療の質、安全の面からも問題だ」と述べ、手術前も含めた医学管理を含めて常勤の麻酔医を重視する方向性を歓迎した(資料は厚労省のホームページ)。

 厚労省が提示した論点と、委員の主な意見は次の通り。

・麻酔科においては、外部から派遣される医師の活用が進んでいる一方で、その課題も指摘されている。また、麻酔科における診療の質を高める観点からは、
(1)手術前後も含めた総合的な医学管理
(2)院内における他の診療科および他職種との連携
の視点からの診療をより推進すべきと考えられる。

・これらを踏まえ、常勤の麻酔科医による総合的な医学管理をより重視するよう、麻酔科の診療に係る評価の在り方を見直してはどうか。

今村氏:方向性に賛成する。本来的には質、安全性を考えると常勤医が麻酔をするのが望ましいが、やむを得ず非常勤を活用している。麻酔科医は比較的増えているが、女性が多いことや、対象疾病が多い事から、医師不足感が強い。

 麻酔科医は術前にどういう麻酔を使うか、どう管理するかなどプランを作って麻酔に臨むものだ。術前の管理を見直す方向は大事だ。外部からの麻酔科医を使うにしても、病院のネットワークの中の麻酔科医と、業者からの派遣では違う部分もある。切り分けるのは難しいが、検討してほしい。

全日本病院協会会長・猪口雄二氏:大学病院でも40%が外部の麻酔科医を使っている。不足しているのは明らかだ。中小の病院では常勤の麻酔医を雇うのは厳しい。非常勤の麻酔科医と、手術をする医師の連携も大切だ。



http://www.medwatch.jp/?p=17742
麻酔科医の術前術後管理の重要性を勘案し、麻酔管理料の評価充実へ―中医協総会 第379回
2017年12月15日|2018年度診療・介護報酬改定 MedWatch

 麻酔科医において、術中の管理はもとより、「術前術後の総合的な医学管理」や、「執刀医を含めた他職種、さらには他診療科との連携」も極めて重要であることから、2018年度改定において「常勤の麻酔科医による総合的な医学管理」を重視すべき、手厚い評価を行ってはどうか―。

 12月15日に開催された中央社会保険医療協議会・総会で、こういった方向が概ね了承されました。常勤の麻酔科医配置を施設基準に据えている【麻酔管理料】の評価充実などが予想されます。

 また、がん患者の主治医が、産業医からの助言を踏まえて治療計画の見直しや再検討を行うことを評価する新点数の創設も行われます。

ここがポイント!
1 術中の麻酔管理だけでなく、術前術後の医学管理、執刀医との連携なども重視
2 がん治療の主治医、産業医の助言踏まえた「治療計画の修正・再検討」を評価
3 かかりつけ医からかかりつけ薬剤師への患者情報提供、診療報酬で評価すべきか

術中の麻酔管理だけでなく、術前術後の医学管理、執刀医との連携なども重視


医療現場においては「麻酔科医の不足、確保の難しさ」が大きな課題となっています。一般病院の6割、大学病院でも4割の施設で「外部からの麻酔科医」を要請していることが、日本麻酔科学会の調査で明らかになっています。

(図 略)
一般病院の6割、大学病院の4割で外部に麻酔医を要請しており、高額な報酬を支払うケースも少なくない
 
こうした「外部からの麻酔科医」には、▼要請しても常に来てもらえるわけではない▼謝金が高額である—などの問題点が指摘されており、一般病院では「1日当たりに換算して20万円」という高額な謝礼を支払うことで、どうにか麻酔科医を確保しているところもあります。この背景の一つに、「フリーランスの麻酔科医」の存在が指摘されます。特定の病院に所属せず、手術の都度に業務医薬契約を結ぶなどし、麻酔業務のみを行う医師のことです。

(図 略)
外部からの麻酔医には、さまざまな課題がある
 
ところで、麻酔科医の業務は「術中の麻酔」以外にも、「術前・術後の総合的な管理」や、「執刀医を含めた他職種・他診療科との連携」などさまざまありますが、外部からの麻酔科医では、こうした業務を円滑に行うことは困難です。診療側の今村聡委員(日本医師会副会長)は、「例えば、患者の身体状況などを勘案して、術前に、『どういった麻酔が最適か』『トラブルが発生した場合にどのように対応するか』など計画することが麻酔科医には求められる」点を強調しています。
厚生労働省保険局医療課の迫井正深課長は、こうした状況を踏まえ、「麻酔科医の診療の質を高めるためには、▼術前・術後の総合的な医学管理▼執刀医を含めた他職種・他診療科との連携—と言う視点に立った診療を推進する必要がある」との考えを明示。こうした総合的な診療は、「常勤の麻酔科医」でこそ十分に行うことが可能であることから、「常勤の麻酔科医による総合的な医学管理をより重視するよう、麻酔科の診療に係る評価の在り方を見直す」考えを提示しました。

具体的な点数設計は年明けの議論を待つ必要がありますが、例えば「常勤の麻酔科医配置」が施設基準に盛り込まれているL009【麻酔管理料(I)】とL010【麻酔管理料(II)】の点数を引き上げることなどが考えられそうです(管理料(I)は「常勤の麻酔科医が麻酔前後の診察を行い、かつ常勤の麻酔科医が全身麻酔などを行う」ことを、管理料(II)は「常勤の麻酔科医の指導の下で、麻酔担当医が麻酔前後の診察を行い、全身麻酔などを行う」ことを評価する)。

(図 略)
麻酔管理料では、常勤麻酔医の総合的な医学管理などを評価している
 
この見直し方向を診療側・支払側委員ともに支持しました。ただし、診療側の今村委員からは「派遣業者に麻酔医派遣を要請している場合と、医療機関ネットワークを組み、その中で他医療機関に麻酔医派遣を要請する場合とで、状況は異なると考えられ、評価も切り分けてはどうか」との、猪口雄二委員(全日本病院協会会長)からは「中小病院では常勤麻酔医の確保は難しい。適切なルートで麻酔医の派遣を受けることを前提として、非常勤の麻酔科医と執刀医とが連携して、術前・術後の医学管理を行うことも評価してはどうか」との要望が出されています。年明けの点数設計論議の中で、どのように調整されるのか、注目する必要があるでしょう。

がん治療の主治医、産業医の助言踏まえた「治療計画の修正・再検討」を評価

 医学・医療の進歩により、がんの5年生存率・10年生存率は高まっています。このため「仕事を辞めずに治療を継続する」ことが重視されています(治療と仕事の両立)。しかし、がんと診断されただけでも「死」を意識したり、治療で仕事を中断せざるを得ないことへの職場の理解不足などもあり、「治療と仕事の両立」はまだ難しいのが実際です。

厚労省は、こうした状況の改善を目的に、昨年(2016年)2月に「事業上における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」を公表。そこでは、企業に▼両立支援に関する意識啓発(同僚の理解が重要)▼相談窓口の明確化▼休暇や短時間勤務制度—などの環境整備を進めることや、主治医からの「治療と仕事の両立に向けた意見書」(●●の症状が出るので上司は配慮すべきなど)や、職場の産業医の意見などをもとに、事業主が「就業上の配慮」を行うことなどを求めています。

(図 略)
「事業上における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」の概要(その1)

(図 略)
「事業上における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」の概要(その2)
 
迫井医療課長は、この「治療と仕事の両立」を医療保険でもサポートする必要があるのではないかと考え、次のような「主治医と産業医との一連の連携」を診療報酬で評価する考えを示しました((1)から(3)のすべてがなされた場合にのみ診療報酬を算定できる)。
(1)主治医が、患者を通じて「文書で診療情報」を産業医に提供する
(2)産業医は、患者を通じて、就労状況を踏まえた「治療継続のための助言」を主治医に提供する
(3)主治医が、産業医からの助言を踏まえて、治療計画の見直しや再検討を行う

(図 略)
主治医と産業医の「連携」を評価する仕組み
 
 「治療と仕事の両立」は、さまざまな傷病で問題となりますが、医療保険でサポートするべきは、▼治療継続が生命予後に大きく影響する▼治療継続のために就労上の配慮が必要である▼就労継続のために治療上の配慮が必要である▼職業病や作業関連疾患でない―などの要件を満たす疾患に限るべきでしょう(例えば「過労で精神疾患を患った」ような場合には、配慮が必要ですが、労働災害保険でサポートされる)。迫井医療課長は、「2018年度改定では、まず『がん』を対象疾患とする」考えを明確にしています。今後、運用状況を見ながら、対象疾患の拡大について2020年度改定以降に検討されることになります。

(図 略)
主治医・産業医連携が評価される対象疾患について、当面は「がん」に限定
 
 こうした提案を、診療側・支払側委員は強く支持。2018年度改定で新たな診療報酬項目が創設されることになりますが、吉森俊和委員(全国健康保険協会理事)は、早くも具体的な点数設計を見据え「厚労省ガイドラインの遵守を要件に据えてはどうか」と提案しています。
ところで、(1)から(3)の連携では「主治医」と「産業医」のみが対象となっていますが、小規模な企業などでは産業医配置がないところも少なくありません。将来的に「小規模事業場への産業医配置の拡大」が重要となってきます。

(図 略)
50人未満の規模の事業場には産業医配置が義務付けられていない
 
また、主治医とは「当該がん患者の治療責任者」を意味すると、厚労省保険局医療課の担当者は説明しています。治療医療機関の設備や患者の希望などを踏まえ、「手術と放射線治療は高度な設備を有するA病院で受け、外来化学療法は通いやすい近隣のB病院で受ける」というケースもあります。しかし、A病院の治療とB病院の治療がまったく別個に行われるものではなく、通常、治療責任者は1人となり、この医師が産業医と連携した場合に診療報酬で評価されることになります。
なお、(1)の「主治医意見書の産業医への提出」だけでは、当該費用は「療養の給付と直接関係ないサービス等」として、全額患者負担となる点に留意が必要です。

 
 ところで、指定難病である▼スティーブンス・ジョンソン症候群(告示番号38)▼中毒性表皮壊死症(同39)—に対する「治療用コンタクトレンズ」治療の保険収載も了承されています。具体的には、当該コンタクトレンズ装用に必要な個別眼科学的検査の報酬算定を2疾病でも認めることとし、コンタクトれンスの費用は療養費の支給対象となります。

かかりつけ医からかかりつけ薬剤師への患者情報提供、診療報酬で評価すべきか

 このほか12月15日の中医協総会では、次のような項目も議題にあがりました。委員からは否定的な意見が強く出されています。

▼かかりつけの医師が、患者の診療データなどをかかりつけ薬剤師に提供することを診療報酬で評価すべきか
→支払側委員は厳格な要件を付与することを条件に、評価に理解を示したが、診療側の松本純一委員(日本医師会常任理事)や島弘志委員(日本病院会副会長)、今村委員らは「医薬連携は進めるべきだが、薬局で患者データをもとにした不要な保険外商品の勧めなどがなされる危険が高い。医療機関から薬局に直接提供するような信頼関係は醸成されていない」と猛反発

▼外来受診患者の多岐にわたる相談・要望に対する支援について診療報酬で評価すべきか
→診療側の猪口委員は「相談に真摯に文書で回答する」ことは評価に値するかもしれないと一定の理解を示したが、支払側の平川則男委員(日本労働組合総連合会総合政策局長)は「診療報酬での評価となれば医療関連の相談に限定されるだろう。それでは他の相談内容が切り捨てられないか」と懸念を示した

▼「個人の病理医」と連携した病理診断を診療報酬上、認めるべきか
→支払側・診療側の双方が「検査の質の確保」「責任所在の明確化」などの観点から明確に反対した(関連記事はこちら)



https://www.m3.com/news/iryoishin/575090
70.6%が専門医 取得、総合内科専門医が急増
2016年医師・歯科医師・薬剤師調査、女性医師21.1%に増加
レポート 2017年12月15日 (金)配信高橋直純(m3.com編集部)

 厚生労働省が12月14日に公表した「2016年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」で、医療法上で広告可能な専門医を取得している医師は、70.6%に達し、前回調査(2014年)の56.9%から約10ポイント上昇したことが明らかになった。特に総合内科専門医が6858人増と大幅に増加した(資料は厚労省のホームページ)。

 調査は医師法6条に基づき、厚労省が2年ごとに行っている。2016年12月31日時点での全国の届出「医師数」は31万9480人で、男性が25万1987人(78.9%)、女性6万7493人(21.1%)だった。女性医師は2014年比で8275人増加した。人口10万人当たりの医師数は251.7人で、6.8人増えた。

 医療法上は計56の専門医を広告可能としており、取得していない医師は2014年の12万7932人(43.1%)から2016年は11万9964人(39.4%)に減少していた。専門医取得状況の内訳を見ると、最も多いのは総合内科専門医で2万2522人。2014年から6858人増加していた。新専門医制度開始に向けて、2014年度から認定内科医から総合内科専門医への移行措置が始まったことが増加につながった背景にあるとみられる。

 次いで専門医数が多いのは、外科専門医で2万1168人(2014年比773人増)、消化器病専門医1万7814人(同1443人増)、整形外科専門医1万6 463人(同1094人増)、小児科専門医1万3551人(同1057人増)だった(2つ以上の資格を取得している場合は、それぞれで集計)。男女別では、男性では外科専門医が医師総数の8.1%、女性では小児科専門医の7.1%が、それぞれ最多だった。

 医療施設の従事者は30万4759人。男性78.9%、女性21.1%で、女性は2014年よりも0.7% 増加している。勤務先別では「病院(医育機関附属の病院を除く)」が14万7115人、「診療所」10万2457人、「医育機関附属の病院」5万5187人だった。

 平均年齢を見ると、病院と診療所を合わせた全体では49.6歳で2014年よりプラス0.3歳。病院全体では44.5歳。医育機関附属の病院では38.8歳、それ以外の病院では46.7歳と7.9歳の差がある。診療所の平均年齢は59.6歳だった。

 「従事する主たる診療科」では、最も多いのは内科20.0%。次いで整形外科7.0%、小児科5.6%だった。男女別の内訳では、男性は内科(21.2%)、整形外科(8.4%)、外科(5.6%)、女性は臨床研修医(8.4%)が最多で、内科(15.5%)、小児科(9.0%)、眼科(7.8%)となっている。主たる診療科別に平均年齢を見ると、肛門外科が58.5 歳と最も高く、臨床研修医を除くと、救急科が41.4歳で最も低くかった。

 本調査では不足が指摘される診療科の医師数の年次推移を分析しているが、小児科は1994年以降一貫して増加しており2016年は1万6937人。産婦人科・産科は2006年の1万74人を底に1万1349人まで増加している。外科も2006年の2万6470人を底に2万8012人になっている。



http://www.medwatch.jp/?p=17724
医師偏在対策の「管理者要件化」、このままでは実効性なくなる―全自病・邉見会長
2017年12月14日|医療計画・地域医療構想 MedWatch

 医師偏在対策の一案として挙がっていた「医師不足地域で勤務した経験を医療機関の管理者要件とする」方策について、後退してきている。このままでは、実効性が全くなくなってしまう―。

 全国自治体病院協議会の邉見公雄会長(赤穂市民病院名誉院長)は、12月14日の定例記者会見で、このような危機感を改めて示しました。医師偏在対策については、厚労省の「医療従事者の需給に関する検討会」と下部組織の「医師需給分科会」が12月18日に合同開催され、「早期に実行に移す具体策」が取りまとめられる見通しですが、邉見会長は、「このままでは、医師不足でお産ができない、手術が受けられない地域が増えてしまう」と警鐘を鳴らしています。
12月14日に記者会見を行った全自病の役員ら。向かって左から、原義人副会長(青梅市病院事業管理者兼青梅市立総合病院長)、中島豊爾副会長(岡山県精神科医療センター理事長兼名誉院長)、邉見公雄会長(赤穂市民病院名誉院長)、小熊豊副会長(砂川市病院事業管理者)、末永裕之参与(小牧市病院事業管理者)
12月14日に記者会見を行った全自病の役員ら。向かって左から、原義人副会長(青梅市病院事業管理者兼青梅市立総合病院長)、中島豊爾副会長(岡山県精神科医療センター理事長兼名誉院長)、邉見公雄会長(赤穂市民病院名誉院長)、小熊豊副会長(砂川市病院事業管理者)、末永裕之参与(小牧市病院事業管理者)
 医師の地域・診療科偏在の是正に向けては、「医療従事者の需給に関する検討会」と「医師需給分科会」が昨年(2016年)6月3日、「特定地域・診療科で一定期間診療に従事することを、臨床研修病院、地域医療支援病院、診療所等の管理者の要件とすることが考えられないか」と問題提起(関連記事はこちら)。この案は、医師に対して、「医師不足地域などで勤務しておけば、将来、管理者になりやすい」というインセンティブを与えることで、医師不足の地域・診療科での勤務を促せないかとの観点に基づくものです。
 こうした問題提起を基に、医師需給分科会で具体的な検討が進められ、今年(2017年)11月8日には、厚生労働省が、「医師少数区域」(全国的に見て医師が不足しているエリア)で一定期間勤務した医師を「認定」し、何らかのインセンティブを与える制度を設けてはどうかと提案(関連記事はこちら)。さらに11月22日、▼地域医療支援病院▼臨床研修病院▼社会医療法人▼公的医療機関▼地域医療機能推進機構(JCHO)が開設する病院―を挙げ、これらの「一部」を対象に、管理者が「認定」を受けていることを評価してはどうかと提案しました(関連記事はこちら)。

 こうした提案を、そもそも問題提起された「診療所等まで含めた管理者要件化」と比べると、対象医療機関の範囲は限定されています。また、「評価する」という表現は難解ですが、「認定を受けていなければ管理者になれない」とする(要件化)考え方から、「認定を受けた医師が管理者になるのが望ましい」とする考え方まで、幅広い内容が含まれているようです。

 しかし、こうした案に「医師自らの意に反して地方での診療を促す仕組みで、医師本人に不利益だ」と慎重な姿勢を示す構成員もおり、医師需給分科会が12月8日に大筋で取りまとめた「早期に実行に移す具体策」では、管理者が「認定」を受けたことを評価する対象医療機関が、「地域医療支援病院の一部」とさらに限定されています(関連記事はこちら)。

 地域医療支援病院は全国に543病院(2016年10月時点)あり、全病院(8442病院)の6.4%に当たります。邉見会長は、このままでは「早期に実行に移す具体策」が行われても、医師の地域偏在を解消できないと主張。「私たちは“旗”を下ろさない」と述べ、医師不足地域で勤務した実績を、より広範な医療機関の管理者要件とするよう今後も主張していく考えを強調しています。



https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2464222014122017CR8000/
医師数の地域格差2倍、徳島が最多 2016年末時点
2017/12/14 18:49 日本経済新聞

 人口10万人当たりの都道府県別の医師数の地域差が、2016年末時点で最大約2倍だったことが14日、厚生労働省の調査で分かった。人口増減の差が地域によって大きいことや、医師がどこでも開業できる「自由開業」などが要因とみられる。14年からやや改善したとはいえ、地域差がある実態が改めて浮き彫りとなった。厚労省は医師派遣などの対策をまとめ、医療法や医師法の改正案を来年の通常国会に提出する方針。

 厚労省が発表したのは「医師・歯科医師・薬剤師調査」で、2年ごとに実施している。医師数は31万9480人(前回比2.7%増)で過去最多を更新した。

 調査によると、都道府県別の人口10万人当たりの医師数で最も多かったのは徳島県(315.9人)。これに対し、最も少なかったのは埼玉県(160.1人)で、両県の地域差は1.97倍だった。14年は2.02倍だった。

 厚労省は要因を分析していないが、全国の医師数は増えているものの都市部の人口増加に追い付かず、地域格差が大きくなっているとみられる。

 医師数の地域差があると、特定の地域で医療が受けにくくなる恐れもある。厚労省は一定規模の病院で院長になるための基準の一つとして医師不足地域での勤務経験を有することを求める。さらに、大学病院などから医師派遣などの偏在対策を勧める計画策定も都道府県に義務付ける方針という。

 厚労省の担当者は「住民が医療を受けられなくなる事態を防ぐため、解消する対策をまとめ、実行していきたい」としている。



https://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20171213_7
県北、沿岸勤務を義務化 本県奨学金養成医師
(2017/12/13) 岩手日報

 本県の奨学金養成医師の配置調整を担う配置調整会議(座長・小林誠一郎岩手医大副学長)は、2021年度以降に義務履行が始まる奨学生医師に対し、履行期間中に県北、沿岸地域での勤務を義務付ける方向性を固めた。慢性的な医師不足は全県の課題で、県北、沿岸部と県央、県南部の医師の地域偏在も生じている。現在配置されている養成医師25人の内訳は19人が内陸、6人が県北・沿岸と地域差があるのが実態。計画的な人員配置が診療体制維持の一助となることが期待される。

 該当の奨学金を借りている現在5年生の医学生から適用。配置ルールによると、6~9年の義務履行期間中はおおむね2年単位で規模の大きい基幹病院や、中小規模の病院で勤務する。対象者には、いずれかの期間で県北、沿岸地域での勤務を義務付ける。

 奨学生医師の配置調整に関する基本方針に医師不足が深刻な沿岸等を優先する理念が盛り込まれており、取り組みを具体化。地域と関わり魅力を感じてもらうことで、義務履行後の定着につなげたい考えだ。



http://www.medwatch.jp/?p=17607
地域医療支援病院、医師派遣機能などに応じて経済的インセンティブ付与―医師需給分科会
2017年12月12日|医療計画・地域医療構想 MedWatch

 地域医療支援病院のうち、医師派遣機能やプライマリ・ケアの研修・指導体制などを有する病院に対して経済的インセンティブを与える。この病院の管理者(院長)が、幅広いマネジメント能力の一環として、「全国的に見て医師が足りない地域」(医師少数区域)での勤務経験を持っていれば、さらに評価する―。

 厚生労働省・医療従事者の需給に関する検討会の医師需給分科会は12月8日、このような医師偏在対策を大筋で取りまとめました。厚労省は、関連する医療法や医師法の改正案を、来年(2018年)の通常国会に提出したい考えです。医師偏在対策については、12月18日の医療従事者の需給に関する検討会(医師需給分科会との合同開催)でも話し合われます(関連記事はこちら)。

ここがポイント!
1 医師派遣や派遣前研修の実施がポイント
2 医療計画の中で、3か年の「医師確保計画」を策定
3 知事の権限を強め、「地元出身者に定着促す施策」講じやすく
4 派遣される医師の不安を「交代派遣」などで解消
5 認定医師へのインセンティブ強化策など「将来に向けた課題」も

医師派遣や派遣前研修の実施がポイント

 地域医療支援病院は、▼患者の紹介率・逆紹介率が一定以上である▼救急医療を提供できる▼建物や設備、機器を、地域の医師らが共同利用できる―といった要件を満たす病院で、都道府県知事が承認しています(2016年10月時点で543病院)。名称の通り、地域医療を提供する医療機関(診療所や中小病院)を支援する「基幹病院」の役割を果たすことが求められ、診療報酬でもA204【地域医療支援病院入院診療加算】(入院初日1000点)として評価されます。

 今後は、さらに医師偏在にも一定の役割を果たすことが期待され、その役割に応じてインセンティブが与えられることになります。インセンティブの内容は決まっていませんが、例えば、▼地域医療介護総合確保基金や補助金▼診療報酬▼税制優遇措置―が考えられ、分科会の構成員からは「診療報酬による評価」を求める声が多く上がっています。この点、中央社会保険医療協議会の会長を務めた森田朗構成員(津田塾大学総合政策学部教授)は「今の医療保険の財政では、プラスだけのインセンティブは無理だ」と指摘しており、「取り組みが不十分な医療機関の診療報酬(例えば【地域医療支援病院入院診療加算】)が引き下げられる」可能性もあります。

 インセンティブが与えられるポイントは2つあり、1つ目は、医師の地域偏在解消に向けた医師派遣機能を持つことです。単に医師を派遣するだけでなく、派遣された若手医師らが不安なくプライマリ・ケアを提供できるように、派遣前に研修を実施したり、派遣期間中に指導したりすることも求められます。

 2つ目のポイントは、医師派遣機能を持つ地域医療支援病院の管理者が、一定の基準を満たすことです。具体的には、「全国的に見て医師数が足りない医師少数区域で一定期間勤務したとして、厚生労働大臣から認定された医師(認定医師)」であり、「マネジメント能力を培う研修などで管理者に必要な力を身に付けている」場合に、さらに高く評価されます。

 つまり、地域医療支援病院に与えられる経済的インセンティブは今後、高い方から順に、(1)管理者が認定医師で、医師派遣機能などを持つ病院(2)管理者は認定医師でないが、医師派遣機能などを持つ病院(3)医師派遣機能などを持たない病院―と設定される見込みです。

 ただし、(1)の「認定医師であること」などへの評価は、「管理者が、この仕組みが施行された後に臨床研修を開始した医師であること」も要件です。認定医師になるために必要な「医師少数区域での勤務期間」は決まっていませんが、当面は、(2)と(3)の2区分で評価にメリハリが付けられると考えられます。

医療計画の中で、3か年の「医師確保計画」を策定

 そもそも、医師偏在への対策が改めて求められる背景には、医学部の定員(医師の養成数)を増やすだけでは地域や診療科ごとの偏りを解消できていない実態があります。

 例えば、昨年度(2017年度)の医学部定員は9420人で、2007年度の1.24倍です。しかし、2014年度の都道府県別の人口当たり医師数を見ると、最多の京都府と最低の埼玉県との間に、依然として2.02倍の格差があります。また同年の診療科ごとの医師数を1994年と比べると、医師数が1.34倍に増えているのに、外科は微減(0.64%減)しており、産婦人科は微増(3.97%増)にとどまっています。

 そこで厚労省はさらに実効性のある偏在対策を講じる必要があるとして、(a)都道府県による医師確保対策の実効性を確保する(b)医師不足の地域での勤務環境を整備する―方針で、前述の地域医療支援病院の評価見直しは、(b)の一部に当たります。ここからは、(a)と(b)それぞれのポイントを見ていきましょう。

 (a)では、都道府県が医療計画の一部として、3か年の「医師確保計画」を策定します。この計画は、「都道府県内における医師の確保方針」と「医師偏在の度合いに応じた医師確保の目標」「目標の達成に向けた施策内容」で構成されます。

 策定に当たっては、まず、都道府県内の現状を表すデータ(二次医療圏・診療科別医師数や医療施設・医師配置状況)と、人口や医療ニーズの変化などのデータを分析して、医師偏在の是正に向けた医師確保の方針を定めます。

 次に、この方針に基づいて、計画期間中に都道府県内で確保すべき医師数の目標を設定。さらに、この目標を達成するための対策として、「医師が少ない地域への医師派遣の在り方」などを決めます。計画期間終了後は、PDCAサイクルを回して計画の内容を順次見直していきます。

 都道府県知事は、全国的に見て医師が不足している「医師少数区域」や、過剰な「医師多数区域」も設定しておき、「医師少数区域への医師派遣を優先する」などして、実態に即した医師確保策を進めます。

知事の権限を強め、「地元出身者に定着促す施策」講じやすく

 出身地と大学の所在地が同じ「地元出身の医師」は、卒後長期にわたって地元に定着する割合が高いことが分かっています。これを踏まえて都道府県知事に、医師の出身地に着目した医師確保策を講じる権限が付与されます。

 具体的には、地元出身者に限った入学枠(地元出身枠)を設定するよう、知事が大学に要請できる制度を設けます。さらに、臨床研修病院の指定権限や、募集定員の設定権限を知事に与え、都道府県の中でのキャリアパスを整備しやすくします。募集定員には、「地元出身者らが入りやすい別枠」を設けることで、「地元出身者が、地元の病院での初期研修を志望したにもかかわらず、アンマッチになる」のを防ぎます。

 ただし、臨床研修の質を担保する必要もあることから、臨床研修病院の指定基準は従前どおり国が示します。また、都道府県ごとの募集定員上限は段階的に厳しく設定され、研修医の都市部集中が抑制されます。

 地元出身者枠の設定要請や、臨床研修病院の指定の前に、都道府県知事は、都道府県に設置された地域医療対策協議会(医師確保策を協議する場)を開き、「具体的な人数」などについて意見を聴きます。

 医師確保策に関わる会議体としては現在、この協議会だけでなく、「地域医療支援センター運営協議会」や「へき地医療支援機構」「専門医協議会」なども設置されています。“会議体の乱立状態”で、結果として地域医療対策協議会が機能していないケースもあることから、今後は、地域医療対策協議会に機能を統合し、ほかの会議体は原則廃止します。構成員も見直し、「具体的な医師確保対策の実施を担う医療機関」(例えば大学病院)を中心に据えます。

派遣される医師の不安を「交代派遣」などで解消

 一方、(b)の医師不足の地域での環境整備には、「勤務に関する不安解消」と「勤務へのインセンティブ付与」によって進められます。

 まず不安の解消に向けては、「医師不足の地域で働く間、代わりの医師がいないので休暇が取れない」といった事態を避けるために、「医師複数人での交代派遣」を支援します。交代派遣の仕組みでは、「医師が都市部に住みながら、グループ診療などで、医師不足の地域で週数回のみ診療する」ことも可能にします。

 また、「専門外の症例について他の医師に相談できない」状況では不安が生じるため、地域の中核病院などがバックアップし、派遣された医師に対する助言や後方支援を行います。上述した「医師派遣機能を持つ地域医療支援病院」が行う事前研修なども、こうした不安を払拭するための施策です。

認定医師へのインセンティブ強化策など「将来に向けた課題」も

 一方、「勤務へのインセンティブ」は、医師少数区域などにある医療機関(都道府県知事が、認定医師になるための勤務先として指定)で、一定期間以上勤務した医師を、厚生労働大臣が指定する認定医師制度を指します。

 上述の通り、地域医療支援病院の一部には、「管理者が認定医師であること」にインセンティブが与えられるため、「こうした病院の管理者になることを目指す」医師に対しては、認定医師制度が間接的にメリットをもたらします。

 ただし、医師需給分科会の構成員からは、「『認定医師が管理者であること』が評価される医療機関の対象を広げなければ、医師が認定を受けることにメリットを感じない」といった指摘もあり、対象医療機関の拡大が、「将来に向けた課題」に位置付けられています。

 「将来に向けた課題」には、このほか、▼臨床研修後の専門研修で、診療科ごと・都道府県別に定員を設定する▼無床診療所の開設に対して何らかの規制を設ける―ことがあります。いずれも、一部の構成員が、導入に慎重な姿勢を示したことから、すぐ実行に移されることにはなりませんが、医師の偏在が今後も解消されなければ、医師需給分科会などで、導入の是非を改めて検討することになります。



https://www.m3.com/news/iryoishin/568988
2017年度マッチングに対する全国医学部生アンケート
地域枠の医学生、「2年以上でも医師不足地域に勤務可」は16.7%◆Vol.5
「勤務期間」「給与など待遇」「代替医師」が左右

レポート 2017年12月12日 (火)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 医師の地域偏在対策の議論が、厚生労働省をはじめ、さまざまな場で議論される昨今、医学生等は医師不足地域(山間へき地、離島など)での勤務をどのように考えているのだろうか。

 「一般枠」と「地域枠」別で見ると、「地域枠」の方が、より長期でも医師不足地域での勤務を厭わない傾向が見られた。大きく差が付いたのが、「長期間でも勤務(2年以上)」で、「地域枠」16.7%に対し、「一般枠」は7.7%。「短期間なら勤務(2年未満)」も、「地域枠」(25.0%)の方が、「一般枠」(21.9%)よりも多い。

 一方、「どんな条件でも勤務したくない」は、「一般枠」(8.2%)が、「地域枠」(2.1%)の約4倍だった。

 「地域枠」の医学生は、入学の時点から地域医療への関心を持ち、大学側も医学部カリキュラムに「early exposure」として、低学年から地域医療の実習を組み込むなど、「地域枠」の医学生の地元定着策に取り組んでいる。医師偏在対策では、「地域枠」や「地元出身枠」を拡充する方向にあるが、これらの施策が一定の効果があることがうかがえる。

Q1.今後、医師不足地域(山間へき地、離島など)での希望を指示されたら、どう対応されますか?一番近いものをお選びください。(一般枠、地域枠別)
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 男女別では、男性と比べ、女性の方が、医師不足地域での勤務にやや消極的な結果だった。男性の回答で最も多かったのは、「短期間なら勤務(2年未満)」で25.2%、一方、女性の最多は「短期間なら勤務(1年未満)」で23.5%。

 また男性では、「給与など待遇が良いなら勤務」(16.8%)の方が、「出張時には代替医師がいるなど、自由度があるなら勤務」(11.7%)よりも高かったが、女性では逆で、前者は12.7%、後者は18.1%だった。

Q2.今後、医師不足地域(山間へき地、離島など)での希望を指示されたら、どう対応されますか?一番近いものをお選びください。(男女別)
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 さらに大学病院と市中病院の別で見ると、全体的な傾向はほぼ同じだが、大学病院の方が、「出張時には代替医師がいるなど、自由度があるなら勤務」「勤務後に留学などのインセンティブがあるなら勤務」を重視する回答が多かった。

Q3.今後、医師不足地域(山間へき地、離島など)での希望を指示されたら、どう対応されますか?一番近いものをお選びください。(大学病院、市中病院別)
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https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20171211-OYTET50002/
医師偏在対策、地方勤務医師の認定制度創設を…厚労省会議が報告書案
2017年12月11日 読売新聞 ニュース・解説

 厚生労働省の有識者会議は8日、医師が都市部に偏り、地方で不足する地域偏在問題への対策を盛り込んだ報告書案をまとめた。

 医師不足の地域で一定期間勤務した医師を国が認定する制度を創設し、地域勤務を後押しすることなどが柱だ。これを踏まえ、厚労省は医療法や医師法の改正案を来年の通常国会に提出する。

 認定制度は、若手やベテランを問わず全ての医師が対象で、勤務期間は今後検討する。全国約550の地域医療支援病院の一部では、認定医師であることを病院長に就く際に求めるが、対象をこれから臨床研修を受ける医師に限定する。診療所を開業する際の要件にすることについては、将来に向けた課題として意見があったことを盛り込むにとどめた。地方に医師を送り出す病院は、診療報酬などで経済的なメリットを得られる仕組みを検討すべきだとした。



https://www.m3.com/news/iryoishin/574086
医療従事者の需給に関する検討会
規制色弱まる、医師偏在対策の第2次中間取りまとめ案
「医師少数区域」勤務の評価拡大、将来の検討課題

レポート 2017年12月10日 (日)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会」の第16回医師需給分科会(座長:片峰茂・長崎大学前学長)は12月8日、第2次中間取りまとめ案を議論、おおむね了承をした。注目された「医師少数区域」での勤務実績のある医師を厚労省が認定する仕組みについては法制化するが、対象は若手に限らず全ての年代の医師とし、医師個人あるいは派遣する医療機関へのインセンティブで進めることを基本とする。インセンティブの一つとして、認定医師を医療機関の管理者の基準の一つとして評価する仕組みは、対象を地域医療支援病院の一部に限るなど、当初の議論よりは、規制度合いが弱まる取りまとめとなった(資料は、厚労省のホームページ。前回の議論は『「新規研修開始の医師」が対象、へき地等勤務が管理者要件』を参照)。

 第2次中間取りまとめ案の具体的な医師偏在対策は、以下の4つの柱から成る。

(1)都道府県における医師確保対策の実施体制の強化
 「医師確保計画」の策定、地域医療対策協議会の実効性確保など。
(2)医師養成課程を通じた地域における医師確保
 地元出身者枠の設定、臨床研修病院の指定・定員設定等の都道府県への移管・関与、臨床研修医の募集定員上限の抑制(2025年に1.05倍)、新専門医制度における行政の役割の明確化、都道府県別・診療科別の必要医師数の明確化など。
(3)地域における外来医療機能の不足・偏在等への対応
 地域別の外来医療機能の偏在・不足等に関するデータの可視化など。
(4)「医師少数区域」での勤務を促す環境整備の促進
 医師が疲弊しない持続可能な勤務環境の整備、「医師少数区域」に勤務する医師の認定制度の創設とインセンティブの整備、認定医師に対する一定の医療機関(地域医療支援病院の一部)の管理者としての評価など。

 さらに第2次中間取りまとめ案では、「将来に向けた課題」として、①専門研修における診療科ごとの都道府県別定員の設定、②認定医師に対する一定の医療機関の管理者としての評価、③無床診療所の開設に対する新たな制度の枠組みの導入――を挙げた。②については、「診療所を含めた他の医療機関も対象にすべき」と「仕組みの導入そのものが、医師本人、患者にとっても不利益がある」という両論併記となった。

 8日の会議で、最も議論になったのは、上記の(4)と②について。制度施行日以降に、臨床研修を開始する医師が将来、医療機関の管理者になる際に、「医師少数区域」の勤務経験を評価するか否か、評価する場合にその対象医療機関の範囲をどこまで広げるかが論点だ。

 「全ての医療機関が対象になると、(医師少数区域での勤務が)義務に近いものになる。これまでの議論で意見が分かれているので、一部の地域医療支援病院に限るとイメージ的に後退しているとは思うが、まずはこの形でスタートするのが妥当ではないか」(日本医師会副会長の今村聡氏)など、第2次中間取りまとめ案を支持する意見の一方、「診療所も含めて、全ての医療機関の管理者要件に入れる必要がある」(岩手医科大学理事長の小川彰氏)など医療機関の対象拡大を求める意見が対立した。

 片峰座長は、「少なくとも一部の医療機関を対象とすることで、大きく一歩を踏み出すことについてコンセンサスが得られれば、この分科会の案としてまとめさせてもらいたい」と提案、議論を収束させた。

 津田塾大学総合政策学部教授の森田朗氏は、認定医師に関する経済的インセンティブとして、「医師個人に対するのみならず、送り出す側の医療機関への手当ては診療報酬で可能だと思う。また受け入れる側への経済的インセンティブも付けるなど、さまざまな制度設計は可能だろう。経済的なインセンティブは最も強制感が少なく、効果がある方法だと思っている」とコメント。

 診療報酬での対応は厚労省保険局の管轄だ。厚労省医政局長の武田俊彦氏は、「さまざまな意見をなるべく集約化する方向で報告書をまとめ、関係局と議論をすることになると思う。ただ、(診療報酬での対応は)中心的なテーマとしてはなかなか書きにくい。その点を斟酌の上、報告書をまとめた上で、真摯に受け止めていく」と引き取った。

 第2次中間取りまとめ案は、8日に出た意見を踏まえて修正の上、12月18日開催予定の「医療従事者の需給に関する検討会」で議論。さらに社会保障審議会医療部会に諮り、2018年通常国会での医療法と医師法の改正法案の提出を目指す。医師需給分科会は、来年以降、2019年度に期限切れを迎える大学医学部の地域枠の在り方も含め、医学部定員の議論を行う予定。

 並行して厚労省医政局は、医師偏在対策に必要な各種データの整備も進める。同省は「改正法案が国会で通った後くらいまでには、用意したいと考えている」としているが、議論を深める意味から早期の公表を求める声も上がり、前倒しで仮データを公表する可能性もある。

 「認定医師」と医療機関管理者との関係、意見対立

 厚労省医政局は、認定医師と、医療機関の管理者との関係について、「管理者要件には、悪いイメージが先行しているので、『要件』という言葉は使っていない。医療機関の管理者に求められるマネジメント能力の一つの指標として、認定医師という基準を入れるという考え方」と説明する。

 第2次中間取りまとめ案では、管理者として評価する医療機関は、「まずは地域の医療機関と連携しながら地域医療を支えるという制度上の目的を有する地域医療支援病院のうち、医師派遣・環境整備機能を有する病院」とされた。全日本病院協会副会長の神野正博氏は、「地域医療支援病院の今の要件に、医師派遣機能は入っていない」と述べ、地域医療支援病院について、医師派遣機能を持つか否かで二分類するイメージになるのでは、と指摘した。

 議論になったのが、管理者として評価する医療機関の範囲。小川氏は、「最初は地域医療支援病院等となっており、『地域医療支援病院+アルファ』と考えていた。しかし、今回の案では、地域医療支援病院のごく一部となり、今までの議論から後退することになる。本来は、診療所を含めた全ての医療機関を対象にすべき。これは強制ではなく、将来開業するつもりもない医師については何ら強制力を持っているものではない」と対象施設の拡大を要望。

 神野氏も、「医療は医学の社会的に適用とされる。医学部を卒業した医師が社会と向き合うためには、地方の状況も見て将来の医師のキャリアを考えることが必要ではないか。社会を一定期間見るという意味で要件に入れてもいい」とコメント。

 これに対し、今村氏は、前述のようにまずは地域医療支援病院の一部からスタートすることを支持。

 日本精神科病院協会常務理事の平川淳一氏は、「強制的なイメージを伴うので、今の時代に合っていない。僻地で医師が少ない地域に、国民を住まわせるなら、医師へのインセンティブでやるのではなく。国の責任として医療を提供する仕組みを作るべき。医師に“一肌脱げ”という仕組みを作るのはやはり違うと思う」、医療法人ゆうの森理事長の永井康徳氏も、「医療機関の管理者になるなら、医師不足区域に行くべきだ、という仕組みが、強制と取られるのは無理がない」と、それぞれ述べた。

 国際医療福祉大学医学部長の北村聖氏は、「『卒後の研修期間が4年で、うち2年程度は地方勤務。それが終わると開業権を得る』という制度になると言われかねない。こうした制度設計は慎重にやってもらいたい。いろいろな副作用が起きかねず、2年程度の地方勤務を義務とすると、多くの医学生は『2年間で、いかに楽に開業権を得るか』と考える。本来、地域で働く喜びを感じてもらいたいと思い作った制度なのに、そうではなくなってしまう」との懸念を呈した。

 そのほか、「医師少数区域」への勤務を促す情報提供の在り方も議論になった。

 神野氏は、「個人の行動変容に足りる情報提供」の必要性を指摘。ハイズ株式会社代表取締役社長の裴英洙氏は、「『こんな技術の研さんができた、こんな症例を経験できた』など、医師少数区域への派遣が、『行かされた』のではなく、『行ってよかった』と思えるような情報を出していくことが行動変容につながる」と指摘した。

 医師偏在対策の実効性、都道府県の担当者の能力に左右

 第2次中間取りまとめ案における医師偏在対策は、都道府県の役割が大きい。8日の会議では、その実効性なども議論された。

 聖路加国際大学学長の福井次矢氏は、「都道府県が効果的な医師派遣に向けて大学と話し合うとされているが、『持ち駒』がなく、実効性がない」と指摘。厚労省医政局は、地域枠の卒業生が今後増加していくと説明、それ以外の卒業生も合わせ、地域医療支援センターを強化していくなどして対応していくと説明。

 実効性のある対策を講じることができるか否かは、都道府県担当職員にも左右されるとの指摘もあった。慶應義塾大学商学部教授の権丈善一氏は、これまでは都道府県が医療政策に関わる責任を果たしていなかった一面があるとしたものの、2018年度以降は国保の財政責任は都道府県が持つなど、状況が変わってきているとの見方を示した。



https://www.cbnews.jp/news/entry/20171214204358
医師の地域偏在解消進まず、都道府県の格差2倍
昨年末、厚労省調べ

2017年12月14日 21:10 CB news

 人口10万人に対する医師の人数(医療機関の従事者ベース)が最も多い県と最も少ない県との間に2016年末現在、最大で約2倍の格差があることが、厚生労働省の調べで明らかになった。この値の全国平均は240.1人で、2年前に結果を公表した前回の調査から6.5人増えたが、都道府県間の格差はほとんど解消していない。特定の診療科や地域への医師の偏在を解消するため同省では、抜本的な対策を年内に固める。【兼松昭夫】

 調査は、厚労省が2年ごとに実施している「医師・歯科医師・薬剤師調査」で、16年の調査結果(概況)を14日に公表した。

 それによると、人口10万人に対して医師がどれだけいるかを示す「人口10万対医師数」(医療機関の従事者ベース)の全国平均は240.1人で、2年前の233.6人から6.5人、06年の206.3人からでは33.8人増えている。

 一方、今回の結果を都道府県別に見ると、人口10万対医師数が最も多いのは徳島の315.9人で、以下は京都(314.9人)、高知(306.0人)などの順だった。これに対し、最少は埼玉の160.1人。茨城(180.4人)、千葉(189.9人)でも少なく、下位3県を関東各県が独占した。

 今回の調査では、徳島と埼玉の格差は約2.0倍だった。2年前の調査でも、最多の京都(307.9 人)と最少の埼玉(152.8人)の格差は約2.0倍。さらに、06年の調査でも、最多の京都(272.9人)と最少の埼玉(135.5人)の格差は約2.0倍で、この10年間にほとんど解消していない。

■医師の高齢化も進行

 今回の調査結果によると、全国の病院勤務医の平均年齢は44.5歳で、06年(42.4歳)から2.1歳上昇した。勤務医の平均年齢は1986年の40.0歳から年々上がっている。

 一方、開業医など診療所の医師の平均年齢は59.6歳で、10年前の58.0歳から1.6歳上昇した。



http://www.medwatch.jp/?p=17710
2025年に向けた全病院の対応方針、2018年度末までに協議開始―地域医療構想ワーキング
2017年12月14日|医療計画・地域医療構想 MedWatch

 地域の医療関係者や医療保険者らが集まって医療提供体制の再編について話し合う「地域医療構想調整会議」では、区域内にある入院医療機関すべての「2025年に向けた対応方針」の協議を、遅くとも来年度(2018年度)末までに始める。とりわけ公立病院や「公的医療機関等2025プラン」対象医療機関の対応方針の協議は、今年度(2017年度)末までに始める―。

 「地域医療構想に関するワーキンググループ」(医療計画の見直し等に関する検討会の下部組織、以下、ワーキング)は12月13日、こういった内容の取りまとめを行いました(関連記事はこちら)。「地域医療構想調整会議を進めるに当たり、都道府県がすべきこと」を整理するもので、年明けの親会議(医療計画の見直し等に関する検討会)に報告します。

 「2025年に向けた対応方針」は、例えば「2025年時点で、A病院が急性期機能の病床を200床程度持つこと」といったように定めます。都道府県は、地域医療構想調整会議で毎年度、どれだけの病院についてこの対応方針が定められたかを取りまとめます。この取りまとめが、地域医療介護総合確保基金への予算配分とリンクします。

ここがポイント!
1 地域医療構想調整会議での「円滑な議論の進め方」を整理
2 公立病院などの役割は、「民間ではできないか」厳しくチェック
3 病棟稼働しない理由や増床の理由もチェックし、必要なら知事が権限行使
4 都道府県が提供すべき診療実績データを医療機能ごとに例示

地域医療構想調整会議での「円滑な議論の進め方」を整理

 2025年には、いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上となり、回復期や慢性期の医療ニーズが飛躍的に高まります。このため、地域における入院医療提供体制の再編(機能分化・連携の強化)が必要となり、都道府県は、「2025年における高度急性期、急性期、回復期、慢性期の機能別の必要病床数」などをまとめた地域医療構想を策定しています。いわば「2025年における入院医療提供体制像」に当たります。

 一般病床数や療養病床数の総量が「二次医療圏」単位で規制され、一定程度の医療が「二次医療圏で完結する」ように入院医療提供体制が構築されてきていることも踏まえ、入院医療提供体制の再編は「地域医療構想区域」(おおむね二次医療圏)単位で行われます。
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地域医療構想の実現に向けたプロセスでは、地域医療構想調整会議での協議がカギを握る
 再編は、各医療機関が自院の役割を再考して改める「自主的な取り組み」や、「地域の医療機関同士の協議」によって進めることが原則で、地域医療構想の実現につながる機能転換を行う場合には、都道府県に設置された「地域医療介護総合確保基金」から、病棟改修などの費用が補助されます。
 「地域の医療機関同士の協議」は、基本的に地域医療構想調整会議(以下、調整会議)で行います(非公式の下部組織などを活用することももちろん可能)。12月13日のワーキングでは、調整会議での協議が円滑に進むように、「個別の医療機関に関する協議の方法」や「都道府県が提供すべき情報」を整理し、取りまとめました。

公立病院などの役割は、「民間ではできないか」厳しくチェック

 「個別の医療機関に関する協議の方法」については、(1)2025年に向けた対応方針の決定に向けた対応(2)非稼動病棟を有する医療機関への対応(3)医療機関の新設や増床の許可申請への対応―を示しました。1つずつ見ていきましょう。

 (1)の2025年に向けた対応方針の決定に向けては、まず公立病院や公的医療機関等2025プランの策定対象となっている公的医療機関などの協議を、今年度(2017年度)中に開始し、具体的な対応方針を速やかに決定します。

 公立病院の対応方針をめぐる協議では、「2025年時点で担う役割が、本当に公立病院でないと担えないか(民間医療機関でもよいのではないか)」を厳しくチェックすることが必要とされました。一般的に、公立病院には「山間へき地・離島など、民間医療機関の立地が困難な過疎地等における一般医療の提供」や「救急・小児・周産期・災害・精神など、不採算・特殊部門に関わる医療の提供」などの役割が期待されています。

 しかし、例えば、「うちの構想区域の救急患者には、民間医療機関のB病院とC病院で対応できており、しかも2025年には救急患者が減る」といったデータ(診療実績や将来の医療需要など)がある場合、「公立病院のD病院が、無理に救急医療の体制を整備する必要はない。むしろ、B病院などから転院患者を受け入れて在宅復帰させる回復期機能を担うべき」といった結論を出すこともあり得ます。

 公的医療機関などの将来の役割を決めるに当たっても、「その病院でしか担えない役割かどうか」を、診療実績や構想区域の医療ニーズ、病床稼働率などのデータを基に確認していくことが求められます。

 一方、「公立病院・公的医療機関など以外の民間医療機関」の対応方針に関する協議は基本的に、来年度(2018年度)末までに開始すればよいとされています。ただし、事業計画を大幅に変更するような事情がある(例えば、開設者が変わる)民間医療機関については「速やか」に協議することが求められます。

 都道府県は、こうした調整会議での協議の進捗状況を毎年度取りまとめる必要があります。来年度(2018年度)以降、都道府県ごとの地域医療介護総合確保基金への予算配分は、この取りまとめの状況を考慮して行われます。

病棟稼働しない理由や増床の理由もチェックし、必要なら知事が権限行使

 (2)の「非稼動病棟」は、「過去1年間に入院患者を一度も収容しなかった病床のみの病棟」を指します。「病床機能報告」(職員数や手術件数、医療機能の現状・予定などの情報を、病棟単位で、医療機関が都道府県に報告する制度)で、こうした医療機関を都道府県が把握した場合、「病棟が稼動しない理由」や「病棟を今後どうするつもりか」を、調整会議で説明するよう求めます。

 もし、「病棟建て替えによる一時的な休棟」などであれば非稼働の正当な理由があると考えられます。しかし、理由が「本当は稼動して急性期機能を担いたいが、看護職員を確保できていない」といった内容で、かつ地域においては「2025年時点で、急性期機能の病床数が過剰になると予想される」ような場合には、都道府県知事の権限を使い、医療審議会の意見を聴きながら、病床数の削減を命令(公立病院など)・要請(民間医療機関)していくことになります。

 また、(3)の「医療機関の新設や増床の許可申請」があった場合、その医療機関の関係者も交えて調整会議で協議し、「新設や増床が、地域医療構想の方向性と反しないか」(例えば、構想区域で将来過剰になると予想される急性期機能の病床を増やすことにならないか)をチェックします。都道府県知事の権限には「開設許可にあたって不足する医療機能に係る医療を提供する旨の条件を付与する」もあるため、協議の結果によって行使します。

都道府県が提供すべき診療実績データを医療機能ごとに例示

 12月13日のワーキングでは、調整会議での協議が円滑に進むように、「都道府県が調整会議に対して提供すべき情報」が、(1)個別の医療機関ごとの医療機能や診療実績(2)個別の医療機関ごとの地域医療介護総合確保基金等の活用状況(3)公立病院などの役割の協議に必要な情報―の大きく3項目に整理されました。

 このうち(1)の診療実績などについては、「高度急性期・急性期機能」「回復期機能」「慢性期機能」の3つに分けて、次のとおり具体例を示しています。例えば、「高度急性期を担う」予定のある病院の診療実績を見て、「手術症例数が、同じく高度急性期予定の他病院に比べて著しく少ない」ことが分かった場合には、調整会議で、その病院が「高度急性期」を担うべきか否かを議論する必要があるでしょう。診療実績などのデータは、このように活用されることが期待されます。

▼高度急性期・急性期機能:幅広い手術の実施状況、がん・脳卒中・心筋梗塞等への治療状況、重症患者への対応状況、救急医療の実施状況、全身管理の状況など

▼回復期機能:急性期後の支援・在宅復帰への支援の状況、全身管理の状況、疾患に応じたリハビリテーション・早期からのリハビリテーションの実施状況、入院患者の居住する市町村との連携状況、ケアマネジャーとの連携状況など

▼慢性期機能:長期療養患者の受け入れ状況、重度の障害児等の受け入れ状況、全身管理の状況、疾患に応じたリハビリテーション・早期からのリハビリテーションの実施状況、入院患者の状況、入院患者の退院先など

 また、(3)の公立病院などの役割の協議に必要な情報は、「病床稼働率」や「紹介・逆紹介率」「救急対応状況」「医師数」「経営に関する情報」―などで、都道府県が医療機関ごとに整理し、調整会議で示すべきだとしています。こうした情報に基づいて、例えば、公立X病院が「救急対応」を十分にしておらず、民間病院が救急搬送患者の受け入れの大部分を担っているような場合には、「X病院は救急機能、つまり急性期機能を担うべきなのか」さらに「そもそも公立病院を設置する必要があるのか」などの議論を行っていくことになるでしょう。



https://www.m3.com/news/iryoishin/574840
リハビリでの医師の関与強化、介護報酬改定の議論が終結
田中分科会長「必ず検討すべきは私たち」

レポート 2017年12月14日 (木)配信高橋直純(m3.com編集部)

 厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長:田中滋・慶應義塾大学名誉教授)は12月13日、「2018年度介護報酬改定に関する審議報告」を取りまとめた。医療関連では、「リハビリテーションに関する医師の関与の強化」や「医療・介護の役割分担と連携の一層の推進」「医療と介護の複合的ニーズに対応する介護医療院の創設」などが盛り込まれた(資料は、厚労省のホームページ)

 審議報告は(1)地域包括ケアシステムの推進、(2)自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現、(3)多様な人材の確保と生産性の向上、(4)介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保――の4部構成になっている。

 (1)地域包括ケアシステムの推進では、「居宅介護支援事業所と医療機関との連携の強化」のために、「居宅介護支援の提供の開始にあたり、利用者等に対して、入院時に担当ケアマネジャーの氏名等を入院先医療機関に提供するよう依頼することを義務付ける」ことなどが盛り込まれた。介護医療院の基準の方向性も示された。(2)では「リハビリテーションに関する医師の指示の明確化等」として、リハビリテーションマネジメント加算の算定要件に、「医師は毎回のリハビリテーションの実施にあたり、詳細な指示を行うこと」を義務付けた。

 12月13日は取りまとめの議論とあって、各委員が今後の在り方について意見を述べた。医療関係者では、日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏は「地域包括ケアシステムは全世代全対象型に進化しており、さらに進化すると町作りになる。介護保険の事業者だけの仕組みでなくなるので、3年後に向けてより広く議論していく必要がある」、産業医科大学教授の松田晋哉氏は「介護は医療と比べて用語がばらばらになっている。用語の標準化をしていただきたい。新たな加算が設定されたが、効果を事後的に評価するような枠組みを事前に決めておくべき」、日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏は「東京都で特養をやろうとすると介護人材が集まらず、半分しかできないということが続出している。求人を出しても、よその施設から来る。次回改定の3年後、医療介護同時改定の6年後には困る。都会は非常に厳しい状況にあると伝えておきたい」とそれぞれ話した。

 田中分科会長は「検討すべきは必ず私たち。それぞれの分野の専門家として、政府に頑張ってほしいと言うだけでなく、我々自身が制度の将来や在り方について積極的に研究することをぜひしてほしい」と締めくくった。



https://www.m3.com/news/iryoishin/574810
地域医療構想
地域医療構想、「調整会議の進め方」の指針取りまとめ
WGで議論、公立・公的病院の役割の明確化がカギ

レポート 2017年12月13日 (水)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省「医療計画の見直し等に関する検討会」の「地域医療構想に関するワーキンググループ」(座長:尾形裕也・東京大学政策ビジョン研究センター特任教授)は、12月13日の第10回会議で、「地域医療構想の進め方に関する議論の整理(案)」を了承した。厚労省は年明けの「医療計画の見直し等に関する検討会」に諮り、今年度内に都道府県に対して発出する予定(資料は、厚労省のホームページ)。

 「議論の整理(案)」は、前回会議で出た意見を修正した内容(前回会議の議論は、『「調整会議」の運営指針、年内にも取りまとめ』を参照)。2017年度から本格化している地域医療構想の調整会議で、有意義な議論が円滑に進むことを目的としている。

 13日の会議でも、前回会議と同様に議論になったのが、公立・公的病院等の在り方。「議論の整理(案)」では、日赤や済生会、特定機能病院などの「公的医療機関等2025プラン対象医療機関」について、「構想区域の医療需要や現状の病床稼働率等を踏まえ、公的医療機関等2025プラン対象医療機関でなければ担えない分野へ重点化されているかどうかについて確認すること」と追記された。公立病院については、新公立病院改革プランの策定が従前から求められている。

 日本医療法人協会会長代行の伊藤伸一氏は、「公立・公的病院に近い役割を、民間病院が果たしている地域もある。それを俎上に載せて、民間病院が果たせない役割を、公立・公的病院等がやっていくという考え方でいいか」と確認。全日本病院協会副会長の織田正道氏も、「民ができないところを、公が担う。この点をまず明らかにすることが必要」と指摘した。

 日本医師会副会長の中川俊男氏は、「そのために作成するのがプランだ。プランと地域医療構想との間に齟齬があった場合には、プランを修正する。莫大な補助金等を繰り入れて、民間病院と同様のことをやるのではなく、公立病院は、公立病院にしかできないことに特化していくことが究極の方向」と指摘。「繰入金を入れてもなお赤字なのはなぜか。調整会議で何らかのアドバイスをしたり、公立病院を支援することも調整会議の役割だと思う」とも述べた。さらに中川氏は、大学病院についても、運営費交付金が減額されている現状にあり、「診療報酬で稼ぐという方針になり、民間病院と同様のことをやり始めている」という現状も問題視し、調整会議で構想区域における各医療機関の役割を再検討する必要性を指摘した。

 「議論の整理(案)」の柱は以下の通り。

1.はじめに
2.地域医療構想調整会議の進め方について
 1)地域医療構想調整会議の協議事項
 ア.個別の医療機関ごとの具体的対応方針の決定への対応
   【公立病院に関すること】【公的医療機関等2025プラン対象医療機関に関すること】【その他の医療機関に関すること】
 イ.病床が全て稼働していない病棟1を有する医療機関への対応
 ウ.新たな医療機関の開設や増床の許可申請への対応
 2) 地域医療構想調整会議での個別の医療機関の取組状況の共有
 ア.個別の医療機関ごとの医療機能や診療実績
  【高度急性期・急性期機能】【回復期機能】【慢性期機能】
 イ.個別の医療機関ごとの地域医療介護総合確保基金を含む各種補助金等の活用状況
 ウ.新公立病院改革プラン、公的医療機関等2025プランに記載すべき事項
 3)地域医療構想調整会議の運営
3.病床機能報告について
 1)病床機能報告における未報告医療機関への対応  
 2)病床機能報告における回復期機能の解釈
4.今後さらに議論すべき論点について
 1)地域医療構想の進捗状況
 2)病床機能報告制度の改善策
 3)介護医療院等への転換支援策
 4)知事権限の在り方
 
東京都と大阪府の調整会議の進捗状況
 13日の会議では、都市部の調整会議の議論の進捗状況として、東京都と大阪府の事例が紹介された。特に、大阪府は、現状は既存病床数が基準病床数を上回る「病床過剰地域」だが、2025年については、既存病床数は「病床の必要量」よりも下回る一方、基準病床数推計値よりも上回り、「真逆のトレンドになっており、どちらを信用すればいいのか、現場が混乱している」(大阪府の担当者)。

 この点について、中川氏は、大阪府のようなケースは、「基準病床数を毎年見直すことで対応することになっている」と解説し、「最終的には、『病床の必要量』に基準病床数が追い付くことになると思う」と述べた。

 さらに中川氏は、「回復期の病床が足りないとの議論があるが、病床機能報告の病床数と『病床の必要量』を単純に比較してはいけない」と釘を刺し、「回復期の病床が少ないという現場の実感はあるか」と質問。大阪府の担当者は、「今の医療ニーズに対して、回復期の病床が不足しているという声は聞かない」と答えた。「回復期リハビリテーション病床、地域包括ケア病床など、いかにも『回復期』という病床が必要だというわけではない。簡単に言えば、慌てる必要はなく、『病床の必要量』よりも既存病床数が少ないのであれば、前向きに整備すればよく、そのように捉えた方が医療に取り組んでいる側が安心する」(中川氏)。

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(2017年12月13日の地域医療構想に関するワーキンググループ資料)



http://blogos.com/article/265012/
医師不足の原因は「開業医の優遇」にある
(ジャーナリスト 沙鴎 一歩)
PRESIDENT Online2017年12月13日 15:15

「医師不足」が問題になっている。日本では年間約4000人ずつ医師は増えているが、都市部に集中しており、地方部では医師不足が深刻化している。ジャーナリストの沙鴎一歩氏は「医師不足は、医師の偏在に問題がある。地方勤務を制度化すべきだ」と訴える――。

■主因は「医師の偏在」にある

医療現場から「医師が足りない」との叫び声が上がって久しい。最近になってやっと問題が「医師数の不足」そのものにあるのではなく、「医師の偏在」にあることが指摘されるようになってきた。

医師そのものの数が足りないのか。それとも都市部に医師が集中し、地方で不足しているのか。診療科ごとに偏りがあるのだろうか。これまでさまざまな議論が尽くされてきたが、沙鴎一歩は10年前から問題は「偏在」にあると主張してきた。

医師が特定の診療科に集中する偏在や地域的偏りを解消しなければ、私たちの健康が危なくなる。

そもそも医師不足は、2004(平成16)年度から「臨床研修制度」が導入された結果、発生した。この制度は医師免許の取得後に2年間、診療研修を積む制度だ。それ以前の研修は出身大学の医局を中心に行われていた。それが同制度によって研修医が研修先の病院を自由に選択できるようになり、症例が多く勤務条件の良い都市部の民間病院に希望が集中し、大学病院が働き手の研修医を確保しにくくなった。

そこで大学は周辺の関連病院に派遣していた医師を次々と引き揚げた。その結果、医師が足りなくなったわけだ。

■不足しているのは「病院勤務医」

長時間の夜勤勤務など仕事がきつくなり、疲れ切った勤務医が病院を辞め、産婦人科や小児科が閉鎖されていく。救急隊が連絡しても「医師の手が足りない」と病院に断られる。医師不足が深刻化すると、こうした事態が全国で次々と発生する。

現在、勤務医は全国に30万人ほどいる。医学部の定員を増やすことで医師の数自体は年間、約4000人ずつ増えてきたが、それでも足りないというのだ。なぜだろうか。

不足しているのは病院勤務医だ。医師の数を増やしても、医師は楽に働けてそれなりにもうかる「ビル診」(オフィス街のビルの診療所)などの開業医に流れる傾向が強い。それに大学医学部の定員数を増やしても、実際に医師数が増えるには少なくとも10年はかかる。すぐには効き目が出ない。

■勤務医の労働環境をもっと改善せよ

拘束時間が長く、医療事故の訴訟が多いなどその勤務の過酷さから嫌われる産婦人科や小児科、麻酔科、救急医療といった診療科で働く病院勤務医の労働環境を改善しなければならない。

開業医の年収は勤務医の1.8倍にも上るといわれる。この問題を解消するためにこれまでも、診療報酬面で勤務医の収入を引き上げ、その分、開業医の診療報酬を引き下げてきた。いま、来年度の診療報酬改訂に向けて議論が真っ盛りだが、さらにこの政策を推し進めるべきだ。

医師を補助する医療クラーク(事務員)制度ももっと充実させたい。能力のある看護師や助産師を育て上げ、医師の仕事量を減らすことも重要だ。

地方の郡部などでは医師が不足している。この地域的偏在を解決するには、前述した問題の臨床研修医制度を臨機応変にその都度、見直していく必要がある。研修医が都市部に集中し、医師不足を表面化させた元凶だからだ。

■読売社説だけが「医師の偏在対策」をテーマに

ここまで書いてきたところで12月4日付の読売新聞の社説を見てみよう。

テーマが「医師の偏在対策」で、その見出しが「都道府県の調整力が問われる」である。テーマを「医師不足」としていないところは、まずまずである。問題が診療科ごとの偏在と地域的偏在にあるからだ。

読売社説はその冒頭で「地方の医師不足が深刻化している。地域医療を守るために、実効性ある是正策が求められる」と主張し、「厚生労働省の検討会が医師の偏在対策に関する論議を進めている。年内に報告書をまとめる」と書く。

4日の時点で「医師の偏在対策」を社説のテーマに選んだのは読売だけだった。厚労省の検討会による報告書がまとまれば、社説として選ぶ新聞社が多く出てくるだろう。そのときには各紙の社説を読み比べたい。

続けて読売社説は「柱となるのは、都道府県の役割と権限の強化である。医療計画の一環として、医師確保の目標や具体策を盛り込んだ『医師確保計画』の策定を法制化する」と書く。

さらに「確保計画に実効性を持たせるため、都道府県が大学医学部に『地元出身者枠』の設定・増員を要請する権限を設ける。臨床研修を行う病院の指定や定員の設定も、都道府県が担うようにする」と具体的に解説して厚労省の対策を評価する。

だが、果たして都道府県の役割と権限を強めることで医師不足は解決されるのだろうか。

■医療界の自主性に委ねた取り組みでは失敗

読売社説は「大学医学部・病院からの医師派遣についても関与を強める」とも指摘し、「現行では、医療計画に医師確保策を記載する規定はあるものの、内容に具体性を欠く事例が多い。医師の確保・定着にとって重要な医師養成課程に関する都道府県の発言力が小さいなど、対策に限界があることも一因だろう」と説明する。

そして「医療関係者の自主性に委ねた取り組みでは、是正されなかった。医療提供体制に責任を持つ都道府県の権限を強めて、一定の強制力を持たせる狙いは適切だ」と再び評価する。

都道府県の権限強化はいいが、それとともに医師法や医療法で医師自体をある程度、規制する必要があると思う。

■診療所の開業要件にすべきだとの声も

読売社説はその後半で「医師の4割は地方勤務の意思を持っている。20歳代では6割に上る。一方で、キャリア形成や労働環境に不安を抱く医師は多い」とも解説し、「都道府県と大学医局が連携し、地方勤務を組み込んだキャリア形成プログラムを作る。休日の代替要員確保などで負担軽減を図る。不安払拭に知恵を絞りたい」と主張する。

読売社説が主張するようにいろいろと知恵を絞ることは大切だろう。さらに大切なのは知恵を出したらそれを実行することだ。

「報告書には、地方勤務を経験した医師の認定制度の導入も盛り込まれる方向だ。一部の病院長の就任要件にして、医師不足地域での勤務を後押しする目的がある」
「認定を就任要件とする医療機関の範囲が狭ければ、効果は限られよう。検討会では、診療所の開業要件にすべきだとの声もある」

読売社説が紹介するように、こうした認定制度の創設も重要である。しかし反発も予想される。たとえ反対の声が上がったとしてもとにかく知恵を出したら自信を持って実行することだ。全国で実施する必要はない。まずは特定の地域で実験的にやってみることだ。

■診療科の「自由標榜制」を見直せ

沙鴎一歩は医師の偏在からくる医師不足を解消することは、簡単だと考えている。

繰り返しになるが、医師の偏在が解消されないのは、医師が勤務地や診療科を自由に選べるからだ。だからこの自由を医師法や医療法によってある程度制限する必要があると思う。

たとえば医学部卒業後に地方の病院で数年間勤務することを都心での開業の条件にする。そのかわり家族を養えるだけのじゅうぶんな給与を保証する。

また「自由標榜制」という診療科を自由に選べる制度も見直す。病院勤務医の不足する救命救急や産婦人科、一般外科などに一定の期間勤務しない限り、これも開業できないようにする。これらを実行すれば、医師の偏在はなくなるはずである。

■医療は医師のためにあるのではない

だが、こうした施策では、すでに開業している医師などは対象外になる。国の検討会が論議を進める「地方勤務を組み込んだキャリア形成プログラム」に対しては、「医学生や研修医ばかりに負担を押し付けている」という指摘もある。

ならば現実的対応のなかで、中高年の開業医にも交代で地方で働いてもらうシステムを作ってはどうだろうか。経験を積んだ医師が一定の期間、地方の病院で働くことによってその病院が活気付くことは間違いない。何よりもいちばん喜ぶのは患者だ。

こうした施策に対し、医療界は「医師は自由で、強制的に規制されるべき存在ではない」と強く反発するだろう。しかし医師は国民の健康を守る公共性の強い存在だ。そして医師不足、医師偏在で大きな損害を被るのは患者である。医療はだれのためのものか。医師のために医療があるのではない。患者のためにある。医療関係者はこれを忘れないでほしい。

患者側も厚労省など行政に任せっきりではいけない。医師の偏在をどう解決すべきか。真剣に考える必要がある。



https://www.m3.com/news/iryoishin/574794
>医療者の専従要件を緩和、女性働きやすく
リハビリ専門職の常勤換算も見直し

レポート 2017年12月13日 (水)配信水谷悠(m3.com編集部)

 厚生労働省は12月13日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)に、リハビリテーション専門職の常勤要件や、医療従事者の専従要件の緩和を提案し、了承された。リハビリ専門職で女性の割合が高いことや育児・介護休業法で3歳に達するまでの子を養育する労働者に対し、短時間勤務(6時間以内)の措置を取ることが事業所に求められていることに対応する。リハビリ専門職以外の医療従事者についても、既に11月8日の総会で提案ずみ(資料は厚労省のホームページ、11月8日の会議は『診療側、働き方改革で診療報酬上の対応求める』を参照)。

厚労省の提案と委員の主な意見は次の通り。

◆リハビリ専門職の常勤要件の取扱い
リハビリ専門職は女性の割合が多いことや、医師の指示の下で専門性の高い医療を提供していることを踏まえ、リハビリ専門職の専従・常勤配置等が要件となっている項目については、週一定時間の勤務を行っている複数の非常勤従事者の組み合わせにより、常勤配置されているものとみなしてはどうか。

◆専従要件の取り扱い
医療従事者の専従要件については、より効率的な医療提供を可能とする観点から、業務内容の類似性や対象患者数に応じた弾力的な現行の運用や、医療資源の少ない地域において適用されている緩和措置などを参考に、医療提供の質の確保に配慮しつつ、より弾力的な運用が可能となるよう必要な見直しを検討してはどうか。また、検討に当たっては、対象患者数が一定程度以下の場合や、当該業務を実施していない時間帯の取扱い等の視点で検討してはどうか。

【診療側】
・全日本病院会会長・猪口雄二氏: 常勤要件の取り扱いに賛成する。若年層で、フルタイムで働けない人たちが多く、そういう人が働きやすくするためには良い考えだ。リハビリ専門職以外の医療職全体にも広げることによって働きやすい環境が生まれるのではないか。専従要件も、働き手が今後減少することを考えると、医療の質を確保しつつ効率的な運営ができるよう、より弾力的にしていただきたい。
・日本医師会常任理事・松本純一氏: 女性に限らず男性も多様な働き方があってもいいのではないか。

【支払側】
・連合総合政策局長・平川則男氏: 複数の非常勤の組み合わせによる勤務は、要件は明確化すべきだ。育児・介護休業法による休暇を前提とし、事前に報告をすることなどをしっかりしないといけない。専従要件は、あくまで例外的で限定的な扱いにするべきだ。



https://www.cbnews.jp/news/entry/20171213153207
病床過剰地域、非稼働の病棟は削減対象に
地域医療構想「整理案」、WGが大筋了承

2017年12月13日 15:55 CB news

 厚生労働省は13日、医療計画の見直し等に関する検討会のワーキンググループに対し、地域医療構想の進め方についての「議論の整理案」を示し、大筋で了承された。病床過剰地域の病床を削減するため、病床がすべて稼働していない病棟を持つ医療機関に都道府県が措置命令・要請を出すことなどが柱。2018年1月に開催予定の同検討会で、この案を報告する。【新井哉】

 医師や看護師の退職者が出た際、後任を補充できずに病棟の稼働を一時的に休止するケースが少なくない。ただ、長期間稼働を休止してきた病棟を再稼働させた場合、特に患者が少ない地域では、近隣の医療機関との間で患者の“争奪戦”が起きかねない。厚労省は、医療機関が休止中の病棟を再稼働させた場合、その病床機能が地域医療構想区域内で「過剰な病床機能」となることを懸念している。

 厚労省は、こうしたケースを「過剰な病床機能へ転換するケース」として、地域医療構想調整会議で議論する必要があるとし、11月に都道府県にあてて事務連絡を出した。病床がすべて稼働していない病棟がある医療機関を確認した場合は、この医療機関を同会議に出席させ、稼働していない理由などを説明させるよう求めている。

 「議論の整理案」にも、この考え方が反映されており、同会議で「病棟を稼働していない理由」「病棟の今後の運用見通しに関する計画」を医療機関に説明させる。「病棟の維持の必要性が乏しい」と考えられた場合は、都道府県が医療審議会の意見を聴いた上で、非稼働の病床数の範囲内で病床削減の措置を命じたり、要請したりする。

 厚労省は今後、都道府県に「議論の整理」に関する通知を出し、各構想区域で非稼働の病床・病棟などの取り扱いを議論するよう求める方針だ。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201712/20171212_11036.html
<循環器センター撤退>跡地利用の老健施設 19年度後半にも開設見通し
2017年12月12日火曜日 河北新報 宮城

 栗原市栗原中央病院への機能移管に伴って閉鎖される同市瀬峰の宮城県循環器・呼吸器病センターについて、跡地を利用した老人保健施設が早ければ2019年度後半にも開設される見通しであることが11日、分かった。県は12日、県議会11月定例会の保健福祉常任委員会で整備スケジュールを示す。
 センター跡地の事業者に決まった医療法人「仁泉会」(八戸市)は、老健施設に外来向けの診療所も備え、地域医療の機能を継続して担う方針。施設の定員は120人で、60人規模の通所や居宅介護支援事業所も設け、県北地域で増加する介護需要に対応する。
 職員は介護福祉士40人、看護師22人など計約100人を想定。県は17年度中に同法人と仮契約を結ぶ。法人は18年度に改修の基本設計や職員募集を開始し、機能移管後の19年4月以降、改修工事に着手する。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201712/553980.html
7科必修化、コミュニケーション能力などの評価が追加
初期臨床研修の内容・評価基準が大幅改定へ

2017/12/11 加納亜子=日経メディカル

 厚生労働省の医師臨床研修制度の到達目標・評価の在り方に関するワーキンググループは12月7日、2020年度以降の初期臨床研修について議論。研修期間は計2年間以上と変更しないものの、内科、救急、地域医療に加え、外科、小児科、産婦人科、精神科を必修科目とすること、経験しなければならない疾患・病態を具体的に定め、コミュニケーション能力などの資質・能力についても評価基準を設けて修了認定を行うことを大筋で了承した。医道審議会の医師分科会医師臨床研修部会でこの案が了承されれば、2020年度以降の研修内容と評価の仕組みが大きく変わる。

 2004年の医師臨床研修制度創設時の必修科目は内科6カ月、外科3カ月、救急・麻酔科3カ月、小児科、産婦人科、精神科、地域医療が各1カ月で、2010年度の改定では内科6カ月、救急3カ月、地域医療1カ月と必修科目を大幅に減らし、外科、麻酔科、小児科、産婦人科、精神科から2つを選択必修としていた。

 ワーキンググループの案では、内科24週以上、救急12週以上、そして外科、小児科、産婦人科、精神科、地域医療をそれぞれ4週以上(8週以上行うことが望ましい)必修化。経験しなければならない29症候、疾病26疾病を具体的に示した。

 また同案では、初期臨床研修の評価方法も見直し、達成度評価を設けた。これにより、初期臨床研修の各分野・診療科のローテーション修了時には、医師および医師以外の医療職が研修医の到達目標の達成度を評価することとなり、研修修了時にはその評価を参考に、研修管理委員会が17項目の基準を満たしているかを総括的に評価して修了認定を行うことになる。

 達成度評価の対象となるのは、社会的使命と公衆衛生への寄与、利他的な態度、人間性の尊重などの「医師としての基本的価値観」や、医学・医療における倫理性、コミュニケーション能力、チーム医療の実践などの「資質・能力」、そして基本的な診療業務だ。達成度評価は4段階で、特別な理由がなければ3段階以上を合格ラインとして設定する。

 その他、これまでは研修で経験しなければならない症候・疾病が具体的に示されておらず、地域医療の研修期間でも急性期病院で手術ばかりを行っている医療機関もあることから、地域医療研修は原則として2年次に行い、「へき地・離島の医療機関、200床未満の病院や診療所」を選択することを定め、病棟研修では「慢性期、回復期病棟での研修を含むこと」など、研修を行う環境についてもより明確にした。



http://www.medwatch.jp/?p=17562
200床未満の医療提供施設で勤務するリハ専門職との連携を、多様な介護サービスで評価
―第155回介護給付費分科会(2)

2017年12月11日|2018年度診療・介護報酬改定 MedWatch

 自立支援・重度化防止に資する介護を推進するために、「外部のリハビリテーション専門職と介護サービス事業所との連携」への評価を拡充する。ただし、連携するリハビリテーション専門職が、許可病床200床以上の病院に勤務している場合は原則、評価しない―。

 12月6日の社会保障審議会・介護給付費分科会で厚生労働省が示した「審議報告」(2018年度介護報酬改定に向けた介護給付費分科会での議論を整理したもの)の案には、このような方針が盛り込まれています。

ここがポイント!
1 リハビリ提供する中小病院や診療所と、介護サービス事業所との連携を評価
2 グループホームへの准看護師配置も評価
3 老健退所前のカンファへのケアマネの参加も高く評価
4 有料老人ホームに、老健退所者の受け入れも促す
5 改定の4本柱は「地域包括ケアシステム」などで、診療報酬と足並み揃う

リハビリ提供する中小病院や診療所と、介護サービス事業所との連携を評価

 「審議報告案」を見ると、サービス類型などごとの見直しの方向性は、おおむね、メディ・ウォッチでこれまでにお伝えしてきた通りです。ただし、委員の意見を踏まえて一部が修正されています。

 具体的には、厚労省が示してきた見直し案のうち、(1)訪問介護の【生活機能向上連携加算】で、医療機関で勤務する理学療法士らとの連携も評価する(2)認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の【医療連携体制加算】に、手厚い看護体制が要件の新区分を設ける(3)居宅介護支援の【退院・退所加算】の報酬体系を見直し、「医療機関でのカンファレンスへの参加」をより高く評価する(4)特定施設入居者生活介護に【退院時連携加算】を創設し、医療機関からの退院直後の受け入れを評価する―について、当初案の一部を変更しています。1つずつ見ていきましょう。

 まず、(1)の【生活機能向上連携加算】は、▼「外部のリハビリテーション専門職」と、訪問介護事業所のサービス提供責任者とが共同で、利用者の身体状況などのアセスメントを行う▼アセスメント結果に基づいて訪問介護計画を策定する▼「外部のリハビリテーション専門職」から必要な助言を得つつ、訪問介護を行う―といったプロセスを評価するものです。

(図 略)
“訪問介護の【生活機能向上連携加算】の現行の算定要件では、訪問・通所リハビリテーション事業所が連携先だと規定されている

 現在、「外部のリハビリテーション専門職」として、「訪問・通所リハビリテーション事業所の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士」との連携だけが評価されていますが、厚労省は、「医療提供施設の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師」を加えることなどを、11月1日の介護給付費分科会で提案していました。
 しかし、鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)らが「地域包括ケアシステムで主な役割を担うのは中小病院や診療所だ」と主張してきたことから、厚労省は今般、連携対象を「リハビリテーションを実施している医療提供施設(原則として許可病床200床未満)の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師」に改めています。

 また厚労省はこれまでに、「外部のリハビリテーション専門職」との連携を、訪問介護以外のサービスでも評価する案を示してきました。例えば、▼【生活機能向上連携加算】を通所介護や定期巡回・随時対応型訪問介護看護などにも設ける▼介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)などの【個別機能訓練加算】に新区分を設けて、「外部のリハビリテーション専門職」との連携を評価する―などです。「審議報告案」では、これらについても、「外部のリハビリテーション専門職」が「原則として許可病床200床未満の医療提供施設」で勤務している場合などに限って評価するとしています。

 これらの修正を受けて鈴木委員は、「大病院・中小病院・診療所のうち、大病院は急性期機能に特化すべきで、医療機関の機能分化を促す良い提案になった」と評価しました。ただし、医療資源が乏しく、大病院が幅広い入院医療の機能を一手に担わざるを得ない地域もありますし、リハビリテーションに特化した200床以上の病院もあります。そうした病院との連携が、例外として【生活機能向上連携加算】などで評価されるかが注目されます。

グループホームへの准看護師配置も評価

 (2)の【医療連携体制加算】の見直しの内容も、鈴木委員の要望などを踏まえて一部変更されています。この加算には、医療ニーズが生じた入居者に対応可能な体制整備をグループホームの事業所に促す狙いがあり、「医療面からの適切な指導や援助を介護職員に行うことができる看護師1人以上の確保」が現在の主な要件です。事業所職員に看護師がいなくても、外部の病院や訪問看護ステーションとの連携により、24時間体制で連絡が取れれば算定できます。

 厚労省は11月15日の介護給付費分科会で、【医療連携体制加算】に新区分を設け、▼事業所の職員として看護師を常勤換算で1人以上配置している▼たんの吸引などの医療的ケアを提供している実績がある―の両方を満たす事業所を、より高く評価する方針を提示。これに対して鈴木委員が、「看護師の確保が困難だ。准看護師でも認めてほしい」などと強く要望していました。

 これを踏まえて「審議報告案」には、2つの区分を新設する方針が盛り込まれました。具体的には、事業所の職員として常勤換算1人以上の「看護師を配置している」事業所への評価と、「看護職員を配置している」事業所への評価をそれぞれ設けるとしています。

 「看護職員」には看護師と准看護師が含まれるので、「看護師の確保はできないが、准看護師であれば配置している」事業所でも、「看護職員を配置している」事業所向けの加算を算定できるイメージです。ただし、外部の看護師の関与(病院や訪問看護ステーションの看護師との連携体制の確保)が求められます。

老健退所前のカンファへのケアマネの参加も高く評価

 (3)の【退院・退所加算】の見直し案は当初、介護支援専門員(ケアマネ)が「医療機関で行われるカンファレンスに参加」して利用者の情報を収集したケースで高く評価するものでした(関連記事はこちら)。

 しかし、東憲太郎委員(全国老人保健施設協会会長)が、「介護老人保健施設(老健)が開催するカンファレンスには、行っても評価されないので行かないという事態を招かないか」と指摘したことから、「審議報告案」では、老健が開いたカンファレンスに参加した場合も、同じように評価するとしています。

有料老人ホームに、老健退所者の受け入れも促す

 また、(4)の【退院時連携加算】(特定施設入居者生活介護の新たな加算)も、当初案では、「医療機関から退院して特定施設(有料老人ホーム等)に入居した利用者」だけを算定対象としていました(関連記事はこちら)が、「審議報告案」では、「老健の退所後に特定施設に入居した利用者」も対象に加えるとしています。

 今年(2017年)6月に公布された改正介護保険法では、老健の役割を明確化し、「主として心身の機能の維持回復を図り、居宅における生活を営むことができるようにするための支援が必要である要介護者」を受け入れる施設だと規定しています(地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律)。居宅介護支援の【退院・退所加算】や特定施設入居者生活介護の【退院時連携加算】に関する対応案の修正は、この法改正の趣旨を踏まえたものだとも言えます。

改定の4本柱は「地域包括ケアシステム」などで、診療報酬と足並み揃う

 ちなみに「審議報告案」は、(I)地域包括ケアシステムの推進(II)自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現(III)多様な人材の確保と生産性の向上(IV)介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保―の4つの柱で整理されています。

 近くまとまる2018年度診療報酬改定の基本方針では、(a)地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進(b)新しいニーズにも対応でき、安心・安全で納得できる質の高い医療の実現・充実(c)医療従事者の負担軽減、働き方改革の推進(d)効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上―の4本柱が、基本的な視点となります(関連記事はこちらとこちら)。介護給付費分科会の「審議報告案」の4本柱と見比べると、同時改定らしく足並みが揃っています。

【更新履歴】
「外部のリハビリテーション専門職」との連携への評価について、一部「原則として許可病床200床以上」の医療提供施設に勤務している理学療法士等との連携が評価されると記載しておりましたが、「原則として許可病床200床未満」の誤りです。また、「特定施設(有料老人ホーム)」との記載を「特定施設(有料老人ホーム等)」と改めます。お詫びして訂正させていただきます。記事は訂正済みです。



https://www.m3.com/news/general/575180
市立札幌病院、44病床削減へ 稼働率低迷、効率化図る
地域 2017年12月15日 (金)配信北海道新聞

 市立札幌病院(札幌市中央区)は、28日をめどに、病床数を747床から44床減らし、703床に縮小する方針を決めた。縮小分は「休止扱い」とし、8階の半分の使用を中止する。病床の年間稼働率(2016年度)が70%と低迷しているため、規模縮小により経営効率を高める。

 33診療科がある同病院では、51床削減した15年に続く病床数見直しとなる。8階にある二つの病棟のうち、1病棟を休止して入院患者には別の病棟に移ってもらう。看護師ら医療スタッフも配置転換する。病棟ごと休止するのは初めて。当面は急な患者増に対応できるようベッドなど設備を残すが、問題がなければ許可の廃止も検討する。

 今回の見直しで各病棟にあった空き病床が減って人員配置が効率的に行え、看護体制を充実できるという。スタッフの時間外勤務短縮で労働環境改善や人件費圧縮を図り、光熱費や清掃費の圧縮も期待する。



https://www.m3.com/news/general/575089
【兵庫医大】ささやま医療センター存続
大学 2017年12月15日 (金)配信読売新聞

 篠山市が中核医療機関として存続を要望していた「兵庫医科大ささやま医療センター」(篠山市黒岡、180床)について、市と同大学は、来年7月で期間満了となる運営に関する協定を、最低7年間延長することで基本合意した。来年7月中に調印する。その後は地域医療の状況を分析した上で判断する――としているものの、基本的には存続の意向という。(中野真一)

 同センターは1997年、国立篠山病院の経営移譲に伴って兵庫医科大篠山病院となり、赤字で存続が危ぶまれたが、市と同大学が2008年に10年間の協定を結んで存続に合意。市は運営と整備に協力し、10年に病棟が建て替えられて現在の名称になった。

 新たな協定案では、市が年間1億8000万円を交付している運営補助金を3600万円増額。センターの経営努力によって黒字が出ても、累積赤字(約36億円)が解消するまでは継続することと、赤字経営下で地域医療・福祉の充実に貢献してきたことに対する評価も明記される。

 さらに、同市の「中核病院」と位置づけ、包括的な地域医療と介護の連携に取り組むことも協定に盛り込まれる。市民が健康で、住み慣れた地で暮らせるよう地域医療モデルの実現に向けた活動や研究、市民に対する健康・介護予防事業の実施も掲げられる。

 診療科目は内・外科、整形外科、リハビリテーション科、産科、婦人科、小児科、放射線科、麻酔科で現行通り。小児科と産婦人科の累積赤字が大きいが、子育て支援に力を入れる市が強く存続を求めた。

 酒井隆明市長は「協力、理解をいただいた兵庫医科大に感謝している。診療科目も維持でき、市民には大きな安心につながる」と話している。



https://www.m3.com/news/general/574783
「くらて病院」問題:「病院正常化が責任」 一般質問で町長 鞍手町議会 /福岡
地域 2017年12月14日 (木)配信毎日新聞社〔筑豊版〕

 常勤内科医全員が来年3月末で辞職を表明している地方独立行政法人「くらて病院」問題を巡り、前日延会となった鞍手町議会は12日、一般質問を再開した。同問題への責任の取り方を問われた徳島真次町長は「病院の正常化を進め、安心安全な地域医療体制を構築することが私の責任」と述べた。岡崎邦博議員の質問に答えた。

 11日の一般質問で、宇田川亮議員が「町長の答弁が二転三転している」と主張し、議会は延会していた。12日は、宇田川議員が、議会以外の場での患者や町民への謝罪と病院への不当介入をしない旨の誓約を改めて求めたのに対し、徳島町長は「どのような形か思いつかないが、やりたい」と答えた。11日は同様の質問に「承っておく」としていた。病院問題に関して議会特別委が徳島町長の病院人事などへの不当介入が原因とする報告書をまとめている。【武内靖広】



https://www.m3.com/news/general/574966
救急病院の設置困難 一般病床の確保へ協議 室戸市議会
地域 2017年12月14日 (木)配信高知新聞

 高知県の室戸市議会は12日、2人が一般質問。小松幹侍市長ら執行部の答弁要旨は次の通り。

 室戸病院が当直看護師の配置の困難を理由に、2014年7月から市内唯一の救急病院を外れた。同病院の一般病床(50床)についても、今年5月から入院患者の受け入れを休止している。医師や看護師の確保の必要性から、市内に救急病院を置くことは困難と考えている。病院の新設も難しい。一般病床を市内で何とか確保できないか、病院関係者らと協議している。

 救急搬送について、室戸病院が救急を廃止する前後の13年と16年で比べると、市外への搬送は557件から850件と293件増。救急車3台の年間走行距離の合計は5万6291キロから7万9346キロに増えた。



https://www.m3.com/news/general/574857
日医に配慮「選挙の恩」 厚労省は蚊帳の外 診療報酬本体プラス
行政・政治 2017年12月14日 (木)配信共同通信社

 来年度予算編成で最大の焦点だった診療報酬改定は、医師らの技術料や人件費に当たる「本体部分」を0・55%引き上げることで事実上決着した。前回の0・49%増を上回るプラス改定となった背景には、先の衆院選で支援を受けた日本医師会(日医)の恩に報いたいという安倍晋三首相の配慮がのぞく。所管する厚生労働省は最後に蚊帳の外となり、マイナスを主張していた財務省も白旗を揚げる結果となった。

 ▽深夜の電話

 「診療報酬の本体は0・55%プラスで決まった」。12日深夜、永田町と霞が関に情報が駆け巡った。その直前、ホテルの一室にこもった麻生太郎財務相が電話で話し込んでいた。相手は加藤勝信厚労相だった。午後11時すぎ、通話は終了。決着の瞬間だった。

 この時まで厚労、財務の両省は改定率の折り合いを付けられないでいた。この日午前に財務省が厚労省に提示したのは、前回2016年度改定並みの「0・5%増」。0・01%のプラスには国費で約11億円かかる。双方とも詰めの協議は数日続くとみていただけに、深夜の政治決着は寝耳に水だった。

 流れをたぐり寄せたのは日医の横倉義武(よこくら・よしたけ)会長だ。今年10月に世界医師会長に就任し、来年の日医会長選で4選を狙う横倉氏にとって、今回の報酬改定が本体プラスとなれば会員への格好のアピールになる。周囲にも「最低限、前回の0・49%は超えなければならない」と意欲を見せていた。世界医師会の仕事でタイに向かう14日を前に結論が出る形となった。

 ▽財務省「完敗」

 日医は20万票とも言われる医師の組織票を持ち、10月の衆院選で自民党を全面支援した。選挙後に官邸を訪れ、病院の経営悪化などを理由にプラス改定を求めた横倉氏に首相は「恩に報いる」と約束したという。

 診療報酬改定では本来、薬の公定価格である「薬価」の引き下げなどを通じて財源を積み上げ、本体の改定率を決めていく。ところが今回、厚労省は上層部も加藤氏から12日深夜に連絡を受けて初めて0・55%という数字を知ったほど。ある幹部は「数日後に決まると思っていた。完全に蚊帳の外だ」と嘆く。

 診療報酬の引き上げは、医療費の膨張と税や保険料の国民負担増につながることから、財務省は秋ごろから本体のマイナス改定を強く主張。麻生氏も「本体に厳しく対応する」と強調してきた。

 だが12日午前、麻生氏は官邸で首相と会談。横倉氏の顔を立てたい首相の意向に、最終局面で折れたとの見方が強い。財務省幹部は「完敗だ」と漏らした。



https://www.m3.com/news/general/574891
診療報酬改定:全体1.2%減 政府方針 「本体」はプラス改定

行政・政治 2017年12月14日 (木)配信毎日新聞社

 2018年度予算編成の焦点になっている診療報酬改定の概要が13日、大筋で判明した。政府は医師の技術料や人件費などに当たる「本体部分」をプラス0・55%とし、薬や医療材料の公定価格である「薬価」をマイナス1・7%程度とすることで最終調整している。診療報酬全体ではマイナス1・2%程度になる。同時に改定される介護報酬も週内には固まり、プラス0・5%前後になる見通し。障害者支援サービスの公定価格もプラス改定する方針だ。

 社会保障費は高齢化の進展に伴って年々増加しているが、来年度は自然増分を概算要求の段階から1300億円削減するのが政府目標。薬価は市場価格に合わせて下げることなどで1500億円程度削ることが可能で、医療や介護の制度改善も併せて、財源を工面する見通しは立った。残る本体部分の扱いで、関係者間の調整が続いていた。

 本体部分は前回改定で0・49%のプラス。日本医師会や自民党の厚生労働族が「医療従事者の人件費に手当てを」と0・6~0・8%程度の引き上げを主張する一方、財政規律を重んじる財務省は0・5%程度の引き上げにとどめたい意向だった。最終的に安倍晋三首相と麻生太郎財務相が協議し「四捨五入すれば0・6に届く数字」として0・55%で決着。国費で600億円程度に上り、患者の自己負担も増える。

 政府は22日に18年度予算案を最終的に確定させる。【阿部亮介、工藤昭久】



https://www.m3.com/news/general/574748
近畿大:病院移転 大阪狭山市から撤退へ 経営環境悪化で /大阪
大学 2017年12月13日 (水)配信毎日新聞社

 大阪狭山市にある近畿大医学部と付属病院の堺市への移転を巡り、近畿大は12日、当初の計画を変更すると発表した。移転後も大阪狭山市の現病院を規模を縮小して残す方針を撤回し、現病院は閉鎖に踏み切る。一方、移転に伴って閉鎖するとしていた医学部堺病院(堺市)は、経営譲渡を視野に存続を図る。これに対し、病院の存続を前提にまちづくりを進めてきた大阪狭山市は、「到底受け入れられない」と近畿大に再考を求めている。

 近畿大は2014年、大阪狭山市にある医学部と付属病院(929床)を23年4月に堺市南区の泉北ニュータウンの泉ケ丘駅前に移転する計画を発表。大阪狭山市への影響を最小限に抑えるため、現病院も300床程度に縮小した上で分院として存続させ、移転先の堺市にある医学部堺病院(440床)は閉鎖するとしていた。

 ところが、堺病院の閉鎖に対して地元の住民や医師会が反発。これを受けて近畿大は、移転後も現病院と堺病院の両方とも存続させて3病院体制とする案を検討した。しかし、この間に医師の退職が相次ぐなどして経営環境が悪化し、現病院、堺病院ともに経営体力の面から維持が難しくなったという。

 近畿大は計画の変更について、11月末に府に正式に申し出た。今月6日には、大阪狭山市を含めた南河内地区の自治体にも説明し、理解を求めた。近畿大医学部の担当者は「医学部移転後も、医師派遣などを通じて南河内地区の医療に貢献する」としている。

 近畿大が完全に撤退することになる大阪狭山市は反発している。市の担当者は「産科と小児科の病床は、市内には近大病院にしかなく、完全撤退となれば影響は大きい」と話しており、近畿大に近く存続を求める申し入れをする考えだ。【大久保昂】



https://www.m3.com/news/general/574693
児玉市長「受け入れざるを得ない」 鹿角の分娩機能、大館へ
地域 2017年12月13日 (水)配信秋田魁新報

 かづの厚生病院(秋田県鹿角市花輪)の分娩(ぶんべん)機能を大館市立総合病院へ集約する秋田大などの方針について、児玉一市長は12日、「受け入れざるを得ない」との考えを明らかにした。その上で「外来診療や妊婦健診を継続するために、医師派遣など必要な対応を県や大学に要望する」とした。市議会の一般質問で答弁した。

 鹿角地域で唯一、お産を取り扱っているかづの厚生病院は、同病院と大館市立総合病院へ産婦人科医を派遣する秋田、岩手医科、弘前の3大学の教授の意向に基づき、今年2月に里帰り出産の受け入れを中止した。大学側は、少子化や医師不足、医療の安全性を理由に、大館・鹿角地域の産婦人科医療について「施設を集約化する方向性が必要」との考えも示していた。

 児玉市長は答弁で、こうした状況を踏まえ、大学側へ医師派遣継続を要望したり、地元出身医師にかづの厚生での勤務を働き掛けたりしてきたと説明。その上で「医師をすぐ見つけることは困難。現状では、3大学のチーム医療体制の方針を受け入れざるを得ない状況だ」と述べた。

 市いきいき健康課によると、今月上旬に鹿角市、小坂町、県、3大学、2病院が担当者会議を開き、集約に向けた協議を始めた。今後、大館市立総合病院の施設・人材面の受け入れ体制や、かづの厚生に勤務する助産師らの処遇などが課題になるとみられる。

 また、児玉市長は「(担当者会議の中で)集約化の内容が具体化され、体制が整うまでは、かづの厚生での分娩取り扱いが継続されることを確認した」とし、「市民が安心して出産できる環境づくりのため、市として可能な限り努力する」と語った。

 子育て世代の住民らでつくる「鹿角の産婦人科を守る会」の安保大介代表(36)は取材に対し「(3大学主導で)集約化が進められたとしても、鹿角に出産できる施設が必要との考えは変わらない。諦めずに医師を呼び込んだり、育てたりする活動を続けたい」と話した。



https://www.m3.com/news/general/574476
佐野市民病院:民営化問題 新法人へ譲渡決定 /栃木
地域 2017年12月13日 (水)配信毎日新聞社

 佐野市民病院の民営化問題で、佐野市は11日、現在の同病院指定管理者「医療法人財団青葉会」が設置する新法人に譲渡する方針を明らかにした。

 この日、12月定例市議会厚生常任委員会は、新法人への補助金の債務負担行為を計上した補正予算案を可決。本会議での議決を経て、新法人と譲渡に関する協定を結ぶ。

 債務負担行為は、民営化に移行する2018年度から5年間で最大15億円を交付する移行期間運営費補助金と、新病院建設などに充てるため21年度から10年間で最大30億円交付する施設整備補助金。市と新法人準備室との事前協議では、移行期間の補助金は、経営赤字の補填(ほてん)や電子カルテの更新費用などに充当。施設整備補助金は、新法人が現地建て替えを予定している新病院建設費約60億円のほぼ半額にあたるという。

 市によると、新法人は一般財団法人としてスタートし、病院経営にあたる。2年間の経営実績を踏まえ、20年度に医療法人、21年度に社会医療法人への移行を目指すという。社会医療法人の認証を受けるためには、黒字経営が必要で、市は18年度予算案に債務負担行為のうち5億円を計上する方針。【太田穣】



https://www.m3.com/news/general/574434
弘前市、中核病院構想で付属機関を検討
地域 2017年12月12日 (火)配信東奥日報

 弘前市立病院と国立病院機構弘前病院との統合による中核病院構想について、青森県弘前市は、市が主体となって中核病院を整備運営する計画を策定するため、付属機関の設置を検討していることが11日、分かった。年明けにも、臨時市議会で、付属機関を設置する条例の改正や予算措置に関する議案の可決を目指している。



https://www.m3.com/news/general/574159
人員増に医師偏在の壁 環境改善へハードル高く 「表層深層」特定機能病院に是正勧告
その他 2017年12月11日 (月)配信共同通信社

 医師の過労死や過労自殺が問題となる中、国は長時間労働抑制に向け対策を検討している。ただ、病院側が求める人員増に向けては、医師の偏在解消など解決が難しい課題が立ちはだかる。「知識や技術を身に付ける自己研さんも欠かせない」と他の労働者と同様の残業規制に疑問の声が上がり、労働環境の改善に向けたハードルは高い。

 ▽めど立たず

 「スタッフがどうしても集まらないが、地域医療を担う病院なので対応すべき業務が多く、労働時間が増えてしまう」。複数の医師が時間外労働のための労使協定(三六協定)で定めた上限を超えて働いていたとして、是正勧告を受けた国立大病院の担当者は漏らす。

 この病院は救命救急と心臓血管外科の医師について違法残業が指摘された。救命救急は募集しても集まらず、他の診療科からの応援でしのいでいる。ただ、高度な技術が求められる心臓血管外科は専門医しか担当できず、長時間労働を余儀なくされている。

 特定機能病院を対象にした共同通信のアンケートで、違法残業などを指摘する是正勧告が相次いでいることが判明。病院側からは、人員確保のため地域や診療科ごとの医師偏在の改善を求める声が目立った。厚生労働省は医師の少ない地域で一定期間勤務した場合の優遇措置を検討するなど是正への対策を始めたが、解消のめどは立たない。

 ▽人命

 働き方改革を進める政府は、医師にも将来的に残業時間の上限規制を導入する方針だ。厚労省は8月から病院経営者や医師、労働組合の担当者などが委員の検討会を設置、医師に合った規制の在り方を議論している。

 10月に開かれた3回目の会合では、委員を務める大和成和病院(神奈川県大和市)の畝大(うね・だい)医師が「人命がかかっており、勤務時間が長くなるのはやむを得ない」と主張した。医師17年目で年間100例超の心臓手術の執刀や指導をしている。

 畝氏は経験に基づき「未熟な技術は一瞬で患者の命を奪う」と強調。業務の一環として自己研さんの必要性を訴え、他の労働者と同様の規制はなじまないと説明した。

 その上で、ガーゼ交換などの簡単な処置や書類作成などを別の担当者に任せる「タスクシフティング」を負担軽減策として提案した。

 ▽疲弊

 畝氏のように強い使命感を持つ医師は多く、医師法で理由なく診療を拒めない「応召義務」もある。大分大病院は「義務との整合性を考慮に入れて施策を検討してほしい」と訴えた。

 また、診療業務の他にも、学習や論文執筆など自己の裁量による業務が非常に多いとして「大学病院に勤務する医師に対応した労務管理制度の創設を検討してほしい」(筑波大病院)との声も上がる。

 だが2016年度、過労死や過労自殺(未遂含む)で4人の医師が労災認定された。ある医師は「患者のために頑張るほど、自分の命が削られる」と漏らす。医療現場の疲弊は深刻だ。

 1999年に小児科医の夫を過労自殺で亡くした「東京過労死を考える家族の会」の中原(なかはら)のり子代表は「毎年人が死んでいる事実を振り返ってほしい。若く夢も希望もある人が気力体力を失わないようなシステムを構築してほしい」と訴えた。



https://www.m3.com/news/general/574156
法令順守の徹底必要 特定機能病院で是正勧告
その他 2017年12月11日 (月)配信共同通信社

 【解説】特定機能病院で違法残業などによる是正勧告が相次いでいることが分かった。医師らの過労死が後を絶たない中、病院側の労務管理が問われる事態と言える。多くの病院は医師不足に悩み、長時間労働抑制に国の対策も重要だ。ただ、勤務医は労働者であり、各病院は法令順守の徹底が働き方改革の前提だと認識する必要がある。

 「他の業種と比べ、医療機関は労務管理が遅れているとの指摘がある」。ある病院の担当者はアンケートにこう回答した。医師の働き方には、オンコール(呼び出し待機)や自己研さんなど、労働時間か否かの線引きが難しい部分があるのは事実だ。

 病院によっては勤務時間の正確な把握や、長時間勤務の医師らに注意喚起のメールを送るなどの対策に取り組むが「医療制度を根本的に見直す必要がある」と、病院側の自助努力には限界があるとの声も聞かれる。

 ただ、全国医学部長病院長会議が80の大学病院を対象に調査、11月に公表した結果では、労働者に時間外労働をさせるために必要な労使協定(三六協定)を締結していないと答えた施設は少なくとも10に上った。労働基準法の基本的ルールを守っていないと言え、病院側の労務管理には改善の余地が大きい。



https://www.m3.com/news/general/574157
残業規制に慎重意見 労働法制「マッチせず」
その他 2017年12月11日 (月)配信共同通信社

 共同通信が全国の特定機能病院に実施したアンケートでは、政府が導入を検討する残業時間の上限規制に「賛成」とした施設がある一方、恒常的な人員不足や、患者の命を預かる医師に「応召義務」のあることを理由に慎重な姿勢も目立つ。「応召義務のある病院と労働法制がマッチしていない」との声も上がった。

 「長時間労働抑制などの処遇改善は重要課題と認識しているが、人的資源に限りがあり、長時間労働を余儀なくされている」。東京医科歯科大病院は残業規制に賛成と回答したものの、医師らを増やす財源確保が難しいと説明した。

 政府案では残業の上限を「原則月45時間、年360時間」とし、繁忙期は最長で月100時間未満、年720時間までと設定しているが、富山大病院は「勤務実態にそぐわず、実現困難」と回答。より長時間の設定を求めるケースもあった。

 診療科ごとに業務内容が大きく異なることも、残業規制へのためらいにつながっている。神戸大病院は「一律の長時間労働対策は難しい」。特定機能病院は大学病院が多く、診療と教育、研究が一体だとの意見もあり、横浜市立大病院は「時間外労働として扱うべき業務を具体的に示してほしい」と求めた。

 医師は自分で働き方を決められないとの理由で、実際の労働時間にかかわらずあらかじめ決まった時間を働いたとみなす「裁量労働制」の適用は認められていないが、がん研究会有明病院(東京)は「研究や自己研さんを含む医師の勤務実態を考えると、裁量労働制などの適用が望ましい」と答えた。



https://www.m3.com/news/general/574155
違法残業で勧告全国19施設 特定機能病院も過重労働 対策急務、解消難しく
その他 2017年12月11日 (月)配信共同通信社

 高度医療を担う全国85の特定機能病院のうち、違法残業や残業代未払いなどで労働基準監督署による是正勧告を2015年9月以降に受けた施設が少なくとも19に上ることが9日、共同通信のアンケートで分かった。医師らの過労死や過労自殺が相次ぐ中、各地の拠点となっている特定機能病院でも医師らが厳しい労働環境に置かれている実態が浮き彫りになった。

 政府は働き方改革で残業時間の上限規制導入を検討するが、医師は原則診療を拒めない「応召義務」を理由に5年間、適用猶予としている。

 回答した病院からは、応召義務の見直しや医師の地域、診療科による偏在解消を求める意見が出た。国の対策が急務だが、いずれも解消には時間がかかり、過重労働の抑制は容易ではない。

 19施設が受けた勧告には医師のほか、看護師や事務職などに対する法令違反もある。

 国立循環器病研究センター(大阪府)は医師以外の職員の残業代が未払いだったとして勧告を受けた。同センターは、時間外労働に関する労使協定(三六協定)で、時間外労働が月300時間まで可能だったことが明らかになっている。

 神戸大病院(神戸市)は、勤務時間外に受けた講習に関して残業代を支払っていなかった。札幌医科大病院(札幌市)は、三六協定で1日当たりの労働時間の上限を設定していなかった。勧告はないが、藤田保健衛生大病院(愛知県)は、医師について三六協定を結んでいないと答えた。

 長時間労働抑制のため国に求める対策として「応召義務を外すしかない」(岐阜大病院)や「地域間における医師偏在の是正」(奈良県立医科大病院)などといった意見も寄せられた。

 既に進めている取り組みでは、患者への応対や事務処理など医師の業務を補助する「医療クラーク」の配置が目立った。

 アンケートは今年8月以降実施し、調査票を郵送した上で電話による担当者への聴き取りも行った。半数近くは回答しておらず、勧告を受けた施設はさらに多い可能性がある。

 ※医師の長時間労働

 厚生労働省研究班が昨年12月に実施した医師約10万人を対象にした調査では、病院や診療所に勤務する常勤勤務医は男性の27・7%、女性の17・3%が週60時間以上勤務。若手のほうが労働時間が長い傾向があった。業務量に比べて医師が不足し、当直明けも通常通り仕事を続ける慣行などが影響しているとみられる。病院などの勤務医は労働基準法上の労働者とされ、原則として裁量労働制は適用対象外となっている。

 ※特定機能病院

 医療法に基づき、高度医療の提供能力があるとして厚生労働相が承認する。全国に85あり、大半が大学病院。ベッド数400床以上、原則16以上の診療科を有し、医療事故に対応する安全管理部門があることや、通常の病院に比べ2倍程度の医師を配置するなど手厚い人員配置が要件となっている。群馬大病院などの医療事故を受け、厚労省は省令を改正し、患者の全死亡事例を院内の安全管理部門に報告することなどを要件に加えた。承認されれば入院料などの診療報酬が加算される優遇措置がある。



  1. 2017/12/16(土) 12:26:57|
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