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5月26日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/532074?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170526&dcf_doctor=true&mc.l=225111232&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
真価問われる専門医改革
新整備指針の「4つの対応方針」、厚労省検討会が了承
日本専門医機構、6月2日の理事会で改正予定

2017年5月25日 (木)配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省は5月25日、「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」(座長:遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所所長)の第2回会議を開催、専門医の取得は義務化しないことを明記するなど、日本専門医機構が提示した「専門医制度新整備指針」の4つの対応方針について了承した(資料は、厚労省のホームページ)。

 同機構は6月2日に開催する理事会で、25日の議論も踏まえ、「専門医制度新整備指針」の改正を行う予定。厚労省は、新専門医制度に関する通知発出と、都道府県への説明会を6月中に行う計画だ。同通知には、新専門医制度に関する最近の動向や都道府県協議会の目的・構成・進め方などを詳細に記載する方針。これらがスケジュール通りに進めば、2018年度からの新専門医制度のスタートがほぼ確定する見通し。

 4つの対応方針は、以下の通り。4月24日の本検討会の第1回会議で出された意見を踏まえ、5月12日の日本専門医機構理事会で議論された内容だ(『「専門医取得、義務ではない」、新整備指針に明記へ』を参照)。遠藤座長は、「新整備指針改正案は、理事会で確定するが、前回会議のさまざまな意見が反映されている。今日の意見に特段の配慮をすることを前提に、直近の理事会で整備指針の改定をお願いすることで、合意をする」と諮り、構成員の了承を得た。

◆「専門医制度新整備指針」の改正の主な内容
1.専門医取得は義務付けていないことを整備指針に明記
2.地域医療従事者や女性医師等への配慮したカリキュラム制の設置を整備指針に明記
3.研修の中心は大学病院のみではなく、地域の中核病院等であることを整備指針に明記
4.都道府県協議会に市町村を含め、研修プログラム承認後も、地域医療の確保の動向を日本専門医機構が協議会に情報提供し、協議会が意見を提出した際は、研修プログラムを改善することを整備指針に明記

 25日の検討会では、日本内科学会が新専門医制度の準備状況について、地域医療への配慮と、専攻医のキャリア形成への配慮という2つの視点から説明した(詳細記事は、別途予定)。地域医療への配慮については、(1)基幹施設は、当初よりも基準を緩和した結果、2016年度の段階の523(8割以上が市中病院)から545まで増加、(2)研修施設は、現行制度の1204施設から2.4倍の2937施設に増加、(3)研修施設の分布は、294医療圏から、全344医療圏に増加――などと説明。相馬市長(全国市長会副会長)の立谷秀清氏は、一部再考を求めたものの、「前回の会議で、地域医療を守る立場で発言した意見が、相当盛り込まれている」と述べた。

 また専攻医のキャリアへの配慮の中で、構成員からの評価が高かったのは、「J-OSLER」という、Web上で専攻医の登録、研修実績管理や研修評価などを行うシステム。研修の質の担保につながるほか、出産・育児等で研修を中断して再開した場合でも、研修実績が引き継ぐことができるメリットがある。そのほか、内科専門医では、初期の臨床研修、あるいはサブスペシャルティとの連動研修も可能とするなど、多様な研修プログラムを用意する方針。

 次回の第3回会議では、外科、小児科、整形外科、麻酔科、精神科、産婦人科、救急科の7領域の各学会からヒアリングを行う予定。これらの学会は、過去3年間の専攻医の平均採用実績が350人を以上であり、原則として都道府県ごとに複数の基幹施設を置く基準とすることが求められている(『新専門医制、8月から専攻医の募集開始を予定』を参照)。

 新整備指針、改正内容の実効性を求める

 第1回の本検討会の意見を集約し、厚労省は5月10日に日本専門医機構に対して対応を求める「事務連絡」を出していた。「専門医制度新整備指針」の対応方針は、それを踏まえたものだ。日本専門医機構理事長の吉村博邦氏が説明した(第1回の議論は、『「専門医取得、義務ではない」、新整備指針に明記か』を参照)。

 東京大学大学院国際保健政策学教授の渋谷健司氏は、「意見を反映してもらった」と述べた上で、日本内科学会以外の他の学会でも、地域医療等に配慮した制度設計になっているかを確認するため、基幹病院における大学病院と市中病院の割合、研修プログラム制と研修カリキュラム制の割合などのデータについて、次回以降の会議での提出を求めた。

 聖路加国際病院副院長の山内英子氏は、前述の「改正の主な内容」の「2」で、「研修プログラム制が原則だが、相当の合理的理由がある医師等は研修カリキュラム制による専門研修を行うなど、柔軟な対応」とされていることから、「非常にありがたい改正」と評価。その上で、専攻医が、途中で研修プログラム制から研修カリキュラム制への変更を求めても、プログラム責任者等が認めない場合の対応を質した。吉村氏は、「その辺りの手順は、(新整備指針の)運用細則で定める」と回答した。

 対応方針以外にも、「専門医制度新整備指針」について幾つかの意見が出た。日本医療法人協会会長の加納繁照氏は、専門医取得後の更新条件が厳しくなると、市中病院等の勤務医の更新が難しくなる懸念を呈した。吉村氏は、「更新についても、新整備指針では地域医療への配慮を求めている。地域に勤務している医師に、過度な負担が生じないようにする」などと回答。

 関連して山内氏も、専門医の更新と指導医取得のハードルが高いと、市中病院等に専門医・指導医が少なくなり、結果的に専攻医が採用できなくなる懸念もあるとした。参考人として出席した日本専門医機構副理事長の山下英俊氏は、「その通りだ。そのため以前よりも、指導医を取得しやすくした学会がある」と説明、地域の病院において指導医の確保が難しい場合の対応も検討するとした。

 都道府県協議会、活動への懸念も

 都道府県協議会とは、新専門医制度について、「地域医療に配慮した研修体制を形成するための、地域の医療の関係者が協議する場」。2016年1月に厚労省の「事務連絡」で、都道府県に設置を求めていた。47都道府県で設置済みだが、その運営状況がカギとなる。

 都道府県協議会の開催状況や議論の内容を質問したのは、日本医師会副会長の今村聡氏。厚労省医政局医事課長の武井貞治氏は、活動実績について現在照会中であり、「活発な県もあるが、(2017年度開始予定だった)新専門医制度が延期されため、開催を待っているところもある」と答えた。

 山内氏は、既存の地域医療支援センターと、都道府県協議会との関係について質問。武井課長は、「既存の仕組みと連携しながら進めていくのが前提」と回答した。

 全国自治体病院協議会会長の邊見公雄氏も、都道府県協議会が機能しているのは、山形県、山梨県、静岡県、島根県くらいにとどまると指摘。

 山内氏や邊見氏の発言を踏まえ、山下氏は、自身が医学部長を務める山形大学の「蔵王協議会」の例を説明。医師だけでなく、県内の全ての医療関係者が参加し、教育だけでなく、医療や研究などを総合的に協議する場であり、その一環として、新専門医制度を議論しており、総合的な組織での検討が有用であると説明した。

 相馬市長の立谷氏は、自治体の首長ではまだ新専門医制度自体への理解がないとし、「協議会が、どの程度、役割を果たせるのかは疑問」と述べ、協議会の活動をチェックしたり、全国的な議論をする場として、「全国レベルでの組織を作る必要があるのではないか」と提案した。これに対し、今村氏は、「全体を包括するような議論の場はあっていいが、まずは都道府県協議会を機能させることが大切」と述べ、都道府県協議会の実態について検証も、本検討会のミッションであるとした。

 奈良県知事の荒井正吾氏は、欠席したため、文書で、「都道府県協議会に対しては、日本専門医機構経由ではなく、協議会の求めに応じ、地域の基幹施設から直接情報を得る仕組み」など、地域の実情に応じて運営できる仕組みを求めた。



https://www.cbnews.jp/news/entry/20170526125421
専門医制度担う都道府県協議会、機能強化目指す
厚労省、担当者向けの説明会開催へ

2017年05月26日 14:00 CB news

 厚生労働省は、日本専門医機構が認定する専門研修プログラムの把握・調整を担う「都道府県協議会」に関する説明会を開催することを決めた。都道府県などの担当者を対象に来月中に開催する予定。専門医制度をめぐる最近の動向や協議の進め方などを伝え、協議会の機能・調整力の底上げを図りたい考えだ。【新井哉】

 専門医制度では、各領域(内科、精神科、外科など19領域)の研修プログラムを同機構が承認するが、都道府県、医師会、大学、病院団体などで構成する都道府県協議会と事前に協議することになっている。

 協議会は47都道府県で設置済みだが、関係者からは、自治体によっては十分機能しておらず、大学病院を中心とした研修プログラムが組まれた場合、医師の偏在が進みかねないといった懸念が出ていた。

 厚労省は昨年1月、協議会に関する通知を都道府県に出したが、協議会の枠組みが一部変更される見通しとなったため、協議会の目的、プログラムの把握・調整の進め方などを改めて周知する必要があると判断した。同機構の協力を得て6月中をめどに説明会を開催する方針だ。

 6月以降、各領域の研修プログラムの公開が相次ぎ、協議会を開催する回数が増えることが見込まれている。このため、厚労省は今年度の開催経費として前年度比2倍超の3100万円を補助する予定。



https://www.cbnews.jp/news/entry/20170526141253
地方にバランスよく若手・女性医師配置を
全自病が厚労省などに要望書

2017年05月26日 15:00 CB news

 全国自治体病院協議会(全自病)と全国自治体病院開設者協議会は26日までに、新専門医制度や精神科医療などに関する要望書を厚生労働省と総務省に提出した。新専門医制度については、地方にバランスよく若手・女性医師が配置されるような仕組みとし、勤務医の地域偏在を是正するよう求めている。【新井哉】

 要望書は、新専門医制度や精神科医療、地域医療構想・医師確保、看護師確保対策など12項目で構成。来年度から始まる新専門医制度については、地方の研修施設への専攻医の応募が少なく、地域医療の確保に支障を来す可能性があることを挙げ、「その対応は喫緊の課題」とした。

 新専門医制度では、こうした問題を解決した上で、若手・女性医師らの地方勤務の促進を図り、「勤務医の地域偏在や診療科偏在が是正されるよう進める」と要望。新専門医制度によって、こうした偏在が助長されないか国が責任を持って検証し、必要な対策を講じるよう求めている。

 地域医療構想については、構想に基づいて病床の機能分化・連携を推進する際は、「機能転換によって自治体病院の経営に影響を及ぼすことのないよう財政支援策を講じる」と要望。精神科医療に関しても「高齢化が進み、認知症対策をはじめ精神科と一般科が協同した地域医療体制の構築が喫緊の課題」とし、病院勤務医の不足と医師の地域偏在を抜本的に改善する必要性を挙げている。



https://www.cbnews.jp/news/entry/20170526104226
医師の働き方で今年秋にも見解
全自病

2017年05月26日 11:30 CB news

医師の働き方で今年秋にも見解

 全国自治体病院協議会(全自病)の邉見公雄会長は25日に記者会見を開き、医師の働き方に関する全自病としての見解を、早ければ今年秋にもまとめる方針を明らかにした。【敦賀陽平】

 政府が3月にまとめた「働き方改革実行計画」では、残業時間に罰則付きの上限規制を設ける法律の施行から5年間、医師の労働時間を規制の対象外にするとともに、2019年3月をめどに、医師の労働時間の規制の在り方について結論を得ることになっている。

 邉見会長は会見で、主治医が退院まですべての診療に責任を持つ「主治医制」や、正当な理由がなければ診察・治療を拒めない医師法の「応召義務」があることなどから、「医師の労働については(規制が)難しい」と指摘。その上で、「まだ2年間の猶予があるが、秋ぐらいまでに議論を煮詰め、パブリックコメントも頂いた上で、全自病の方針を国に出したい」と語った。

■病床の整備は「地域の実情で」

 また、邉見会長は地域医療構想に沿った地域ごとの病床再編ついて、「田舎では、自治体病院がほとんど救急車を受けているのに、『(自治体病院の)急性期病床を減らせ』『民間病院は税金をもらっていない。死活問題だから、お前たちから減らせ』と言う人が多いが、地域によって違う」と主張し、地域の実情に応じた病床の整備を改めて求めた。



http://www.medwatch.jp/?p=13877
専門医整備指針、女性医師に配慮した柔軟な対応などを6月2日の理事会で明記—厚労省検討会
2017年5月26日|医療計画・地域医療構想 MedWatch

専門医制度の憲法とされる「専門医制度新整備指針」に、▼専門医取得が義務でない▼プログラム制が原則だが、地域医療従事者や女性医師などに配慮し、カリキュラム制も含めた柔軟な対応を行う▼研修の中心は大学病院のみでなく、地域の中核病院なども含める—ことなどを明記する—。

25日に開催された「今後の医師養成の在り方と地域医療の確保に関する検討会」で、吉村博邦構成員(日本専門医機構理事長、地域医療振興協会顧問、北里大学名誉教授)がこのように報告。検討会の了承が得られたため、6月2日開催予定の日本専門医機構理事会で新整備指針が改訂・修正されます。

ここがポイント!
1 専門医制度新整備指針の見直し方針を検討会が了承、機構で6月に正式改訂
2 研修プログラムをチェックする都道府県協議会、6月に厚労省が運用通知を発出
3 内科学会、J-OSLERシステムで研修実績を把握し「柔軟な対応」を可能に

専門医制度新整備指針の見直し方針を検討会が了承、機構で6月に正式改訂

数多ある専門医の質を担保し、国民に分かりやすい制度とするため、「専門医の研修プログラム認証や、専門医の認定を各学会と日本専門医機構が共同して行う」新専門医制度が来年度(2018年度)から全面スタートする予定です。ただし、質の担保を求めるあまり「研修を行う施設(病院)の要件が厳しすぎれば、地域医療の現場から医師が去ってしまい、医師の地域偏在が進み、地域医療が崩壊してしまう」との指摘を受け、日本専門医機構では昨年(2016年)12月に策定した『専門医制度新整備指針』や、下部規定の中で「地域医療への配慮を行う」旨を示しました(関連記事はこちらとこちらとこちら)。

しかし、全国市長会などは「さらなる配慮が必要」と強く要請。4月24日の前回検討会でも、厳しい指摘が構成員から相次ぎ、日本専門医機構では新整備指針の見直しを検討。5月12日の理事会で次の4点を明記する見直し方向が固まり、25日の検討会にその旨が日本専門医機構の理事長である吉村構成員から報告されました。

(1)「専門医はすべての医師が取得しなければならないものでなく、医師として自律的な取り組みとして位置づけられるものである。国民に信頼される安全・安心な医療提供のための専門研修は適正に施行されるべき」旨を明記

(2)「基本領域の専門医研修はプログラム制が原則だが、▼専門医取得を希望する義務年限を有する医大卒業生▼地域医療従事者▼出産・育児などで休職・離職を選択した女性医師など▼介護・留学など合理的理由のある医師—などでは、カリキュラム制などの柔軟な対応を行う」旨を明記

(3)「全般的、幅広い疾患の症例の豊富な支柱病院を重要な研修拠点とし、大学病院に研修先が偏らないようにする。連携病院で採用した専攻医が希望した場合、長期間連携病院での研修を設定するなど柔軟なプログラムを作成する」旨を明記

(4)「機構の研修プログラム承認に際し、▼都道府県▼市町村▼医師会▼大学▼病院団体—などからなる都道府県協議会と事前に協議し決定する。承認後も、連携施設などの医師配置状況を含めて協議会に情報提供する。協議会の意見を受け、機構は協議会・関係学会と協議・調整し改善する」旨を明記

この見直し方向について、「(2)の柔軟な対応を担保するための仕組みが必要。指導医の要件についても臨床を重視すべき」(山内英子構成員:聖路加国際病院副院長・ブレストセンター長・乳腺外科部長)、「専門医資格の更新についてハードルが高くなりすぎないようにすべき」(加納繁照構成員:日本医療法人協会会長)、「基幹施設の状況について、日本専門医機構などを経由せず、直接、都道府県協議会に情報提供できる迅速な対応を図るべき。協議会では、研修プログラムだけでなく連携施設の医師配置も協議できるようにすべき」(荒井正吾構成員:奈良県知事、林修一郎・奈良県医療政策部長が代理出席)といった注文が付いたものの、大枠で了承されました。日本専門医機構では6月2日に理事会を開き、新整備指針の改訂を決定する予定です。

研修プログラムをチェックする都道府県協議会、6月に厚労省が運用通知を発出

上記のうち(4)の都道府県協議会は、地域の医師偏在が助長されないよう、都道府県単位で▼行政(都道府県・市町村)▼医師会▼病院団体—などの関係者が出席し、専門医研修プログラムについて「これまでに専門医研修を行っていた施設が漏れていないか」などをチェックする組織です。

厚生労働省は昨年(2016年)1月に、都道府県に対して「協議会設置に関する通知」を発出していますが、厚労省医政局医事課の武井貞治課長は、「最新の動向(新整備指針の見直しや、検討会での議論など)を踏まえて、改めて協議会の設置・運営に関する通知を6月に発出する」考えを示しました。

協議会は全都道府県で設置されていますが、専門医制度の全面施行が1年延期されたため開催状況にはバラつきがあるようです。今村聡構成員(日本医師会副会長)は「開催状況などを検討会に報告してほしい」と要望しています。

また山内構成員は、「専門医だけでなく、地域医療全体を包括して議論する協議の場とすべき」と提案。山下英俊参考人(日本専門医機構副理事長、山形大学医学部長)も「山形県では蔵王協議会として、▼大学▼医師会▼行政▼病院▼看護協会―などすべての地域医療関係者が集い、医師教育だけでなく、医療事故防止や研究などを総合的に検討している。多層的な組織で情報交換することが望ましい」と山内構成員に賛同しました。

この点、武井医事課長は、「都道府県協議会について、昨年(2016年)に発出した通知では『地域医療対策協議会などを活用する』よう示している」ことを説明。地域医療対策協議会は、▼行政▼医師会▼大学▼病院▼住民—らが参画し、都道府県内の医療提供体制や医師確保などについて幅広く協議する場であり、厚労省も山内構成員や山下参考人と同じ方向で考えていることが分かります。

なお、住民に最も身近な自治体である市町村の立場で出席した立谷秀清構成員(相馬市長、全国市長会副会長)は「都道府県協議会の全国組織を立ち上げる必要がある」と指摘。尾身茂構成員(地域医療機能推進機構理事長)も「全国と各都道府県とで情報をフィードバックしあうメカニズムが必要」と賛同しています。もっとも今村構成員は「まずは各都道府県で協議会を開催してもらうことが重要」と指摘し、全国組織の設置などは中長期的に考えるべき論点かもしれません。

内科学会、J-OSLERシステムで研修実績を把握し「柔軟な対応」を可能に

このように新専門医制度に対しては「地域医療への配慮」が強く求められています。25日の検討会では、内科領域における「配慮」に向けた取り組み状況も報告されています。

内科領域では、「専門医の質の担保」(必要な研修の確保)と「地域医療への配慮」との両立を目指し、次のような対応を行っています。

▼研修プログラムに参加する施設の基準を一部緩和し、基幹施設・連携施設・特別関連施設(一定要件を満たせば指導医が常勤していなくても、研修プログラムに参加できる)のない2次医療圏を解消した

▼研修プログラムの基幹施設は市中病院を中心とし、大学病院が連携施設になるケースもある

▼J-OSLERというWEBシステムを構築し、そこに研修実績などを登録することで研修状況をリアルタイムで把握できるようにした。これにより、一時研修が中断しても、過去の研修実績が研修再開時に引き継がれ、柔軟な対応(実質的なカリキュラム制)を可能としている

▼3年間じっくりと内科の研修を行う「標準研修コース」に加えて、早期のサブスペシャルティ領域研修を行う「サブスペ重点コース」や、余裕を持たせて内科領域とサブスペシャルティ領域の研修を行う「内科・サブスペ混合コース」など、多様な研修コースを準備し、専攻医の実情にあった研修を可能としている

この内科学会に取り組みを検討会構成員は高く称賛。とくに「J-OSLERシステムによって、研修実績・状況をリアルタイムで把握できることで、質を担保しながら柔軟な対応(実質的なカリキュラム制)を可能としている」と渋谷健司構成員(東京大学大学院国際保健政策学教授)は評価し、「日本専門医機構から各学会に対してこういったシステムの構築を呼びかけるべき」と提案しています。

なお立谷構成員から「内科学会の配慮は素晴らしいが、専門医資格取得要件の中に『論文』発表を含めている点に違和感を覚える」と指摘がありましたが、宮崎俊一参考人(日本内科学会副会長)や山下参考人は「データをもとにして1つの症例にじっくりと向き合うことが、優秀な医師養成のプロセスには不可欠である」と説明し理解を求めました。この点、渋谷構成員は「『2編の学術発表または論文発表』とされている。3年に2編程度の学術発表は必要であろう」とコメントし、内科学会の要件を支持しています。

検討会では、次回会合に▼外科▼整形外科▼産婦人科▼小児科▼救急医療▼麻酔科▼精神科—の7学会を招き、同様に「地域医療への配慮」に向けた取り組み状況についてチェックを行う予定です。なお武井医事課長は、今後の検討会論議について「専門医制度は、機構の整備指針→学会による整備基準→研修プログラムという流れで制度を詳細に規定していく。検討会でも同じ流れで議論していく必要があるのではないか」との考えを示しています。



https://www.m3.com/news/iryoishin/532301
真価問われる専門医改革
内科専門医、基幹施設8割以上は市中病院
厚労省検討会で説明、「J-OSLER」で質担保と柔軟な運用

2017年5月26日 (金)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 日本内科学会は5月25日、厚生労働省の「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」(座長:遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所所長)の第2回会議で、「新しい内科専門医制度 制度移行に向けた特徴的なポイント」と題して、地域医療への配慮と専攻医のキャリア形成への配慮という2つの視点から説明した(本検討会の議論は、『新整備指針の「4つの対応方針」、厚労省検討会が了承』を参照。資料は、厚労省のホームページ)。

 地域医療への配慮では、研修プログラム数は545で、基幹病院のうち市中病院が8割以上を占め、研修施設数は現行制度の2.4倍に増え、全344医療圏にわたる。キャリア形成についても、「J-OSLER」(専攻医登録評価システム)の活用で、研修の中断・再開・変更を容易にするほか、研修の質を担保。さらに早期のサブスペシャルティ取得にも配慮し、最短では初期研修修了後4年で、内科専門医とサブスペシャルティの取得が可能だ。

 同学会の説明に対して、相馬市長(全国市長会副会長)の立谷秀清氏は、一部再考を求めたものの、「前回(4月24日の本検討会)の会議で、地域医療を守る立場で発言した意見が、内科専門医制度には相当盛り込まれている」と受け止めた。さらに立谷氏は、早期にサブスペシャルティを取得する希望者を念頭に、内科専門研修では「初期研修の研修実績を大幅に取り入れて工夫」としている点を評価、新専門医制度の議論を機に、初期研修の見直しにも発展させるべきと主張した。

 東京大学大学院国際保健政策学教授の渋谷健司氏は、「J-OSLER」を評価。国際標準の専門医制度構築には、客観的なデータベースによる「見える化」と質の担保が重要である上、研修プログラム制と研修カリキュラム制の双方が可能な柔軟な制度にするためにも、「J-OSLER」などで研修実績の引き継ぎを容易にすることが求められるとし、内科以外の基本領域でも必要なことから、「日本専門医機構こそ、このようなデータベースを構築すべきではないか」と提案した。

 「内科専門医+サブスペシャルティ」、4年で取得可能

 内科専門医制度について説明したのは、認定医制度審議会副会長の宮崎俊一氏と、専門委員(認定医制度担当)の鈴木昌氏。

 地域医療への配慮では、研修施設の拡大が柱。2015年度頃に、新専門医制度に向けて検討していた時点では、研修プログラム数が200~300となる可能性も予見されたが、その後、基幹施設の条件を見直したり、施設基準を緩和した特別連携施設を設けた結果、2016年度の段階では523となり、うち8割以上は市中病院が占める。大学病院が連携施設になり、基幹病院の市中病院を補完する研修プログラムもある。

 さらに研修内容に柔軟性を持たせたり、各施設に手挙げを促した結果、研修プログラム数は545まで増え、研修施設(基幹、連携、特別連携の各施設の合計)は、現行制度の1204施設から、2.4倍の2937施設まで増加、うち200床未満が1723施設(58.7%)を占める。研修施設の分布も、現行の294医療圏から、全344医療圏に増加。

 専攻医のキャリア形成については、(1)専攻医のさまざまなキャリア志向に応じた多様な研修コースを設定、研修の中断・再開・変更が容易になるよう、「J-OSLER」も導入、(2)修了要件の見直しやプログラムの改善をリアルタイムで客観的に検証するため、「J-OSLER」で研修状況等を把握、(3)早期のサブスペシャルティ取得志向に配慮(初期研修の研修実績を大幅に取り入れて工夫)――などの配慮をしている。

 現行制度は、「内科認定医研修1年+サブスペシャルティ研修3年」が基本。新専門医制度では、「内科専門研修3年+サブスペシャルティ研修3年」のほか、サブスペシャルティの早期取得を目指す場合、「内科・サブスペシャルティ混合タイプ」として最短4年の研修プログラムも可能だという。ただし、いずれの場合も、内科研修の修了要件は同じだ。

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内科専門研修の到達目標(日本内科学会、2017年5月25日の厚労省「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」提出資料)

 さらに、「研修プログラム制をフレキシブルに運用することによって、研修カリキュラム制と同様の研修を担保することができる」(宮崎氏)との考え方で、研修期間の途中でも、研修の延長を認めるほか、「J-OSLER」の活用で、ライブイベントなどで研修プログラムの中断・再開・変更の場合にも、研修実績を引き継ぐことが可能とした。「J-OSLER」は日本内科学会が独自に開発した、症例や病歴要約の登録、研修技能・技術の登録、指導医やメディカルスタッフの評価などを登録するシステム。

 「学術発表または論文発表」は高いハードルか
 相馬市長の立谷氏が再考を求めたのは、「所定の2編の学術発表または論文発表」が、修了要件になっている点。立谷氏は、「内科専門医は、当初はハードルが高く、優等生以外は排除する理屈に思えたものの、見直しにより、『皆が、がんばって内科専門医を取得してほしい』という制度に変わったと指摘、しかしながら、地域医療に従事する医師に論文執筆を課すのは、「間尺に合わない」としたほか、メディカルスタッフによる専攻医評価に疑義を呈した。そのほか、初期研修の研修実績を取り入れた内科専門研修になっている点は評価したものの、「初期研修が、日本の医療にどれほど大きな役割を果たしたのか。初期研修をもう少し改善すべきであり、そこから議論を始めなければいけない」との問題も提起した。

 論文への質問に、宮崎氏は、「学術発表または論文発表」であり、学術発表は地方会での症例報告でも可能であり、「医師の出発点として、3年間のうち2回程度は発表をした方がいい」と説明。メディカルスタッフによる評価については、「昨今、医療事故あるいは患者接遇などで紛争になることが多い。メディカルスタッフにも、日頃から専攻医の態度などを評価してもらうことが有意義ではないか」と答えた。

 東大の渋谷氏は、専門医制度のベンチマークになり得るとし、「症例報告はいいのではないか」と述べたほか、参考人として出席した日本専門医機構副理事長の山下英俊氏は、「症例報告には、学術的な目的のほか、患者の病態をゆっくりと考える機会を作る意味がある。ハードルを高くするというより、教育、優れた医師を育成するための大事なプロセス」とコメントした。

 専門研修のデータベース、必要との指摘
 「J-OSLER」について、渋谷氏は評価する一方、専門研修の客観的な質の担保のほか、研修プログラム制と研修カリキュラム制を柔軟に運用するためには、内科以外の領域でも同様のシステムが必要だとし、「日本専門医機構こそ、このようなデータベースを構築すべきではないか」と提案した。

 聖路加国際病院副院長の山内英子氏も、研修プログラムを変更する際に、「自分の症例を持って行けることはすばらしい」と評価、さらに外科系領域で使用している「NCD」(National Clinical Database)では、データを用いた研究も可能になったことから、「J-OSLER」のようなシステムは必要としたものの、入力する負担などの軽減は必要だとした。

 日本眼科学会理事長でもある山下氏は、眼科でもNCDの活用を検討したが、症例登録の在り方が異なることなどから難しいと判断した経緯を紹介、データベースの必要性は認めたものの、「各基本領域で統一するのは難しい」と答えた。

 日本医療法人協会会長の加納繁照氏も、「J-OSLER」について質問。費用がかかることから、「これは内科領域だけでなく、他の学会でも使えるのか。各基本領域でJ-OSLERのようなシステムを用意しなければならないのか」と質問した。

 宮崎氏は、初期とメンテナンス費用がかかるため、専攻医から使用料を徴収して運営することを想定していると説明。鈴木氏は、「内科領域への転用は可能かもしれない」と述べたものの、手技などの登録は想定していないと説明。

 そのほか、地域医療機能推進機構(JCHO)理事長の尾身茂氏は、総合診療専門医と連携について質問。「幅の広いジェネラリストを養成するため、研修の段階で何か協力できないのか。ぜひ考えてもらいたい」と求めた。宮崎氏は、総合診療専門医の3年間の研修のうち、1年間は内科研修になっていることから、「総合診療専門医の研修については、内科学会が全面的に協力する。J-OSLERの使用も求めていきたい」と回答した。



https://www.cbnews.jp/news/entry/20170525202235
専門医取得「義務付けていない」、指針に明記へ
機構が検討会に改訂案提示

2017年05月25日 21:00 CB news

 日本専門医機構の吉村博邦理事長は25日、厚生労働省の医師養成と地域医療に関する検討会の会合で、専門医制度の整備指針の改訂案を示し、「専門医取得は義務付けていないことを整備指針に明記する」と述べた。この改訂案については、来月2日に開催予定の同機構の理事会で正式に決定される見通しだ。【新井哉】

 前回の会合で構成員から、「専門医取得は義務付けではない」などとの意見が出たことを踏まえ、厚労省は今月10日、同機構に対して整備指針の修正を含めた対応を求める事務連絡を出した。

 これを受け、同機構は改訂案をまとめた。それによると、専門医制度について、現在の整備指針では、法的に規制されるべきものではないと位置付けていたが、改訂案では、「専門医はすべての医師が取得しなければならないものではなく、医師として自律的な取り組み」と説明し、義務付けではないことを強調した。

 また、研修の中心となる施設に関しても、検討会で大学病院に偏ることを危惧する意見が出ていたため、改訂案では「地域の中核病院等」も研修の中心に位置付けた。

 その理由について、吉村理事長は「専門医となるのに必要となる全般的、幅広い疾患の症例の豊富な市中病院を重要な研修拠点とし、大学病院に研修先が偏らないようにする必要がある」と説明した。

 このほか、出産や育児などで休職・離職を選択した女性医師に配慮した研修を行うことや、同機構が各領域の研修プログラムを承認する際は、市町村を含めた都道府県協議会と事前に協議することも整備指針に記載する方針だ。



http://www.asahi.com/articles/ASK5V6GNWK5VUBQU014.html
「新専門医こそ地域医療の担い手」大学側が市長会に反論
野中良祐2017年5月26日19時33分 朝日新聞

 2018年度に開始予定の新専門医制度をめぐり、国公私立大学の医学部で構成する全国医学部長病院長会議は26日、地域医療に支障をきたすと懸念する全国市長会に反論する会見を東京都内で開いた。

 市長会は、新制度によって若手医師が中小規模の病院から、研修施設となる大学病院に移り、若手医師が医局生活を強いられるなどと危惧。卒後2年の初期臨床研修を終えた時点で総合診療ができるようにすべきだと主張している。

 これに対し、同会議会長の新井一・順天堂大学長は「過去の封建的な医局に焦点を当てている。地域医療の中心的役割を担う、現在の大学病院の役割を正しく理解していない」と反論。「現行では、2年の卒後研修をしても一人前の医師としてはまったく不十分。(新制度での)専門医こそがまさに地域医療の担い手になる」と語った。



https://www.m3.com/news/iryoishin/532401
真価問われる専門医改革
「大学病院への過度な不信感に基づく誤解」
全国医学部長病院長会議、全国市長会に反論

2017年5月26日 (金)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 全国医学部長病院長会議は5月26日に記者会見を開き、全国市長会の「国民不在の新専門医制度に対する緊急要望」に対する反論を、同25日に塩崎恭久厚労相に提出したことを公表した。

 反論は、卒後2年の臨床研修を修了しても一人前の医師としては不十分であり、卒後3~5年の専門研修の必要性を指摘。その上で、全国市長会の要望は、過去の封建的な「医局」のみに焦点を当てており、「大学病院への過度な不信感に基づく大いなる誤解」であるとし、現在の大学病院は、質の高い安心安全な医療、チーム医療の実践の場であり、地域医療や女性医師支援・キャリア支援にも積極的に行うほか、卒前と卒後のシームレスな医師養成の制度設計にも関わっていると説明。専門医制度と大学病院が、地域医療や我が国の医療・医学の発展において果たす役割は大きいとし、関係者の理解を求めている。

 同会議会長の新井一氏(順天堂大学学長)は、「確かに過去には硬直した医局システムがあったが、今はない。地域医療に貢献しているなど、大学病院の役割を正しく理解していないのではないかと懸念し、やはり反論せざるを得ないと考えた」と、反論に至る経緯を説明した。


 全国市長会の緊急要望は4月14日に塩崎恭久厚労相に提出(『「国民不在の新専門医制度を危惧」、全国市長会』を参照)。その後、厚生労働省の新専門医制度をめぐる議論において緊急要望が影響を及ぼしていたことから、国立大学医学部長会議も5月17日に、反論を公表していた(『「重大な事実誤認、看過できず」、国立大学医学部長会議』を参照)。

 5月26日の記者会見では、反論に関連して、新専門医制度、大学医局の役割や地域医療との関係についての質問が出た。新専門医制度については、前日25日の厚生労働省の検討会で、日本専門医機構の「専門医制度新整備指針」の改正方針が了承された(『新整備指針の「4つの対応方針」、厚労省検討会が了承』を参照)。

 全国医学部長病院長会議の「専門医に関するワーキンググループ」座長の島田眞路氏(山梨大学学長)は、「専門医取得は義務ではない」という新整備指針の改正方針について、「やはり患者を診る臨床医であれば、基本的には19の基本領域のいずれかで、きちんとした研修を受けてもらい、質を保証すべきと考えている」との見解を述べた。

 大学医局の役割に関して、同会議副会長で広報委員会委員長の稲垣暢也氏(京都大学医学部附属病院長)は、「良質な医師の養成が、医局の一番重大な使命だと考えている。地方では、医局人事で地域医療が保たれており、それを否定的に捉えると、逆に地域医療の崩壊につながりかねない」と理解を求めた。

 同会議医学教育委員会委員長の山下英俊氏(山形大学医学部長)は、「医局は、教育のためのシステムであり、山形大学は、医局機能を強化すると明言している」と紹介、医師は生涯にわたって教育・研修をしていく必要があり、それを支えるのが大学医局であるとした。一方で、医師の人事については、各医局独自に行うのではなく、「山形大学蔵王協議会」内に、「地域医療医師適正配置委員会」を設置、医師以外の人も交え、透明性を確保しつつ、適材適所を進めているという。

 さらに大学医局と地域医療との関係について、新井氏は、「大学医局は、医師の質保証と地域医療への配慮を両立させるための重要な機能を果たしている。それが否定されると、いったいどうなるのか」と提起した。「医師養成の基本は、屋根瓦方式であり、これができるのが医局」とし、新専門医制度では、研修プログラム制の採用により、地域医療に配慮しながら研修できる体制になっていると説明した。

 5つの柱で全国市長会に反論
 全国医学部長病院長会議は、全国市長会の6つの緊急要望に対し、5つに分けて反論。特に医師養成に携わる立場から強調したのは、「医師の診療活動開始年齢の遅延と医療コスト増大」と「.若手医師たちに義務的に医局生活を強いる理不尽」という二つの緊急要望への反論だ。

 「医師の診療活動開始年齢の遅延と医療コスト増大」については、「専門医となるためには、しかるべき研修施設で、しかるべき指導医・指導体制のもと、卒後臨床研修後3~5年の勉学、研修は必要最低限」と指摘。「現行制度では2年の卒後臨床研修を修了しても、一人前の医師としては全く不十分で、独り立ちはできない」とし、専門的な知識や技術を持たない医師が増えれば、結果として質と安全性が低い医療が蔓延することになり、「それこそが医療費の無駄遣い。国民の理解が得られるのか。大いに危惧する」と反論した。

 「.若手医師たちに義務的に医局生活を強いる理不尽」については、「過去において硬直した医局システムが存在したのは事実」と認めたものの、批判を真摯に受け止め、自己改革を進めてきたとし、現在の大学病院は、質の高い安心安全な医療、患者中心のチーム医療を実践し、地域医療、女性医師支援・キャリア支援、医学教育の改革や卒前・卒後のシームレスな医師育成の制度設計などにも積極的に関わっていると主張した。

 そのほか、「中・小規模病院が危機に陥る懸念」と「地方創生に逆行する危険と医師偏在の助長」については、「研修プログラム制を原則取ることで、地域の病院にも医師が循環することが担保される」「研修カリキュラム制は、例外的に認めている」とし、医師偏在は2004年度に始まった臨床研修制度にその原因があり、「新専門医制度は改善こそすれ、悪化させるものではない」と反論した。

 「初期研修制度導入時に立ち返りPDCA で考えるべき」に関しては、「まさにPDCAの発想で対応し、同制度の反省のもとに生まれたのが、新専門医制度と言える」と指摘。「専門職自律という国民不在の議論」については、プロフェッショナルオートノミー(専門職自律)は、医師の行動規範であり、「日本専門医機構が、専門職自律を専門医育成の基本的な概念とすることは、極めて自然」との見解を示した。



https://www.m3.com/news/general/532371
伊万里松浦病院の移転で特例適用を 松浦市が県に要望
2017年5月27日 (土) 長崎新聞

 松浦市は25日、誘致を目指す伊万里松浦病院(佐賀県伊万里市)を市に移転するために必要な特例措置の適用など10項目を県に要望した。

 松浦市は、伊万里松浦病院を市内に移転する方向で、病院を運営する独立行政法人地域医療機能推進機構と協議を進める。しかし同市を含む「佐世保県北医療圏」の病床数が基準を上回っているため、同機構は県と国から特例措置の適用を受ける必要がある。

 友広郁洋市長は市内に中核となる公的医療機関がなく、救急患者の7割が市外に搬送されている実情などを挙げ、病院移転の必要性を強調した。

 中村法道知事は「地域の医療ニーズに応えることは大きな課題。特例措置を視野に手続きが進められるよう、まずは地元で合意形成を図ってほしい」と応じた。

 このほか老朽化が進む松浦魚市場の再整備への支援や九州電力玄海原発の再稼働に絡む原子力防災対策の充実を国に働き掛けることなどを求めた。
伊万里松浦
G3作成:松浦市伊万里市の地図/県境をまたぐものの隣接のほぼ同一の生活圏


  1. 2017/05/27(土) 06:20:26|
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