Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月28日 

http://www.yomiuri.co.jp/economy/20170428-OYT1T50067.html
患者少なく市が年10億円補助、市立病院経営難
2017年04月28日 10時38分 読売新聞

 兵庫県川西市立川西病院(東畦野)の経営状況が悪化し、早急な改革が求められる事態になっている。

 医師や看護師数に比べて患者が少ないことに加え、新たに導入した施設や機器も十分に活用できていないのが原因。毎年、約10億円の補助金を出している市の担当者も危機感を募らせている。

 川西病院には現在、内・外・小児科など計13科があり、稼働中の病床は234。医師30人と看護師196人が正規職員として勤務する。

 経営悪化が表面化したのは2015年。14年度決算で、資金不足比率が25・8%に達し、国の経営健全化基準である20%を超えた。このため、経営健全化計画を作成し、総務大臣と県知事に報告しなければならない事態に陥った。

 昨年3月に市がまとめた同計画などによると、09年度初めに33人いた医師が11年度末には20人に減少。処遇改善などで、15年度初めには31人まで戻した。

 この過程で給与費が増えたが、患者の増加策が不十分で医療業務の赤字は09年度の約8億5000万円から、14年度には10億6000万円に拡大。収益に対する給与費の割合も74%と全国の公立病院の平均(56%)を大きく上回った。

 さらに、13年に行った緩和ケア病棟(21床)や無菌治療室の開設、心臓血管撮影装置の導入なども重荷となった。救急患者を断るなどして稼働率が上がらなかったためで、14年度に資金不足比率が急激に悪化した。

 危機感を強めた病院は、「補助金の適正額は2億5000万~3億円」(市担当者)とされる中、約10億円を受けているのに加え、市からさらに約7億円を借り、15年度の資金不足比率を13・8%に下げた。だが、抜本的な改革は行われず、赤字額は約9億7800万円と危機的水準のまま。このため、市が昨年12月に示した新経営改革プラン(16~20年度)でも、約10億円の補助金はなくせないとの見通しが示されている。

 公立病院はかつて、採算の取れない医療サービスを提供する役割があるとして、多少の赤字は許容される風潮があった。だが、総務省は「民間病院が多い都市部では、必要性の乏しい公立病院は廃止・統合を検討していくべきだ」と指摘。07年に経営効率化などを求める公立病院改革ガイドラインを作るなど、厳しい姿勢を示している。(脇孝之)

G3註:一般病床250床 (7:1)、第二次救急医療機関指定,  H27 総収支 △2.66億 (うち繰入金 8.55億)



https://www.m3.com/news/general/514404
高萩協同病院 小児・眼科、月内に休診 子育てに不安の声
2017年3月24日 (金) 茨城新聞

 県厚生農業協同組合連合会(JA県厚生連)が運営する高萩市上手綱の県北医療センター高萩協同病院(高橋良延病院長)は、30日で眼科の外来診療、31日で小児科の診療を終了する。高萩市議会は3月定例会最終日の22日、「地域医療が後退しないように要請する」内容の議員提案の決議を可決し、議長名で県厚生連に要請することになった。

 同病院は2006年4月に現在地に移転新築して開院。13年に泌尿器科が休診となり、現在は内科、外科、整形外科、産婦人科など10科で診療を実施している。小児科と眼科の休診は、現在の小児科医が高齢を理由に引退し、眼科医は所属病院から派遣を受けられなくなったのが原因。

 同病院では1月に眼科、小児科の診療終了を院内のお知らせ掲示板に貼り出すとともに、同病院の広報紙「リフレッシュ」(1月30日)にも掲載して患者らに伝えている。

 一方で4月から常勤の内科医は2人から3人となり外来だけでなく、入院対応が可能になるという。

 陳情は県厚生連労働組合が提出していた。陳情の採択を受けて、議員の決議では「診療体制の縮小につながるような政策方針を改め、公的医療機関として住民のニーズを反映した病院づくりを行うこと」などを求めている。

 同病院の小児科が休診すると、市内には小児科が2医院となり、市民からは「出産―子育ての医療体制」などに不安の声が出始めている。

 市は同病院建設で、06~08年度に建設費5億円、当初5年間の運営費8千万円を負担。医師確保のため10~12年度で計5千万円を補助している。15年度からは国の救急告示病院の機能を持つ公的病院に対する交付金を活用して支援している。(飯田勉)



https://www.m3.com/news/general/524720
滋賀)守山市民病院、経営移行へ 済生会と協議に合意
2017年4月29日 (土) 朝日新聞

 守山市は28日、赤字を抱える守山市民病院(守山市守山4丁目)の経営を全国で病院を運営する「恩賜(おんし)財団済生会」(東京都)に移行する協議を始める、と発表した。病院財政の悪化や、医師の確保が難しいことなどが理由で、来年4月の新病院開設を目指すとしている。

 市民病院は1982年に、私立の病院を引き継いで発足。診療報酬の改定や、医師不足による患者数の減少などから、2016年度の決算見込みで累積赤字が約18億円になるなど、厳しい経営が続いている。

 市役所で記者会見した宮本和宏市長は「最重要課題の医師の確保が思うように進まず、市直営の病院経営は限界だ」と述べた。

 加えて、医師の高齢化や近隣の病院の診療態勢の充実などから、今後も経営の好転が見込めないとし、経営の移行に向けた協議入りを決断した、と説明した。

 新病院は、独立採算制とし、運営形態は今後、済生会側と協議する。内科や外科、小児科などの診療科の堅持▽救急・リハビリ機能の強化▽済生会のネットワークをいかした医師の確保――などを前提として協議を進めることで合意しているという。

 5月に市内で市民向けの説明会を開いて、経緯などを説明する予定。

 宮本市長は「今まで以上に充実した地域医療を提供していただけると考え、経営の移行が最善策だと判断した。市民にもしっかり説明したい」と述べた。(八百板一平)



http://www.medwatch.jp/?p=13515
看護必要度で内科系疾患の評価充実を、看護配置のみでない入院料の評価を検討せよ—日病協
2017年4月28日|2018同時改定 MedWatch

 2018年度の次期診療報酬改定では、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度について「内科系疾患の評価を充実」すべきである。また、入院料の設定は看護配置のみでなく、患者の状態像や病棟の機能をも加味してなされるべきであるが、この点については2018年度の次期改定にこだわらず検討すべきである—。

 日本病院団体協議会(日病協)の代表者会議は28日、このような内容の改定要望8項目を決定しました。原澤茂議長(全国公私病院連盟常務理事、埼玉県済生会支部長、埼玉県済生会川口医療福祉センター総長、4月から新議長に就任)と山本修一副議長(国立大学附属病院長会議常置委員長、千葉大学医学部附属病院長、4月から新副議長に就任)が、5月の連休明けに、厚生労働省保険局の鈴木康裕局長に宛てて提出する予定です。

1  病棟群の改善や、DPC重症度係数見直しなど8項目を第1弾として要望
2  病院団体も「患者の状態像や病棟機能を勘案した入医料」の導入に動き出した
3  25対1医療療養、介護医療院などへの円滑な移行のため「最低6年間」の延長を

病棟群の改善や、DPC重症度係数見直しなど8項目を第1弾として要望

 日病協は、全国公私病院連盟や国立大学附属病院長会議、日本病院会、全日本病院協会など13の病院団体で構成される協議会で、主に診療報酬に関する要望活動を行うために、各病院団体の足並みを揃える議論を定期的に実施しています。

 2018年度には診療報酬・介護報酬の同時改定が行われますが、▼控除対象外消費税(いわゆる損税)▼人件費の高騰—により病院経営が厳しい中で、「正しい医療を行う病院が適切に評価される」(山本副議長)診療報酬体系を構築する必要があるとし、28日の会議で次の8つの要望項目を決定しました。今回は第1弾の要望で「総論的」な内容にとどまりますが、10-11月頃に行う第2弾の要望では、より個別・具体的な内容を盛り込むことになります。

(1)入院基本料の評価基準見直しと、病棟群単位の入院基本料届け出の改善

(2)重症度、医療・看護必要度の評価における「内科系疾患」の評価充実

(3)DPCにおける重症度係数の妥当性確保と、他の係数の適切な評価

(4)療養病床の方向性の早期決定と、医療区分の見直し

(5)精神疾患の特性を踏まえた在宅移行の在り方と高齢化対策

(6)特定入院料における包括範囲の見直し

(7)診療報酬の簡素化

(8)ICT推進に向けた診療報酬上の適切な評価

病院団体も「患者の状態像や病棟機能を勘案した入医料」の導入に動き出した

 このうち(1)の前段にある「評価基準の見直し」では、「看護配置だけでなく、患者の状態像や病棟の機能をも加味した評価」を要望する構えです。ただし原澤議長は「では患者の状態像をどう評価するかという対案を検討してきた。例えば、手術直後には高度急性期であろうが、その後、患者が回復してくる状況を踏まえてどう入院料として設定するべきか。また疾患名で状態像を規定しようとしても、同じ疾患でも軽症から重症までさまざまである。対案を病院団体で固めることは難しく、厚生労働省で検討すべきテーマとも考えている。もっとも時間がかかるので、2018年度の次期改定で新評価基準を導入することは現実的には難しいかもしれない。」とし、要望書の中には「2018年度の次期改定にこだわらず、抜本的な見直しを検討すべき」旨が規定されます。

 なお、この日病協の見直し方針は、財政制度等審議会・財政制度分科会で示された考え方とも共通します。また米国では、看護配置をベースとする入院報酬は存在せず、患者の状態像や提供された医療内容に応じて入院報酬が支払われています(関連記事はこちら)。病院団体が、こうした考え方を積極的に導入しようと動き始めている状況に鑑みれば、そう遠くない将来、7対1・10対1といった看護配置をベースとする入院料は廃止され、「どのような患者を受け入れ、どのような医療を提供しているか」を勘案する入院料が導入されると考えられます。これまで以上に、「病院の実力」が報酬に反映されることになるでしょう。

25対1医療療養、介護医療院などへの円滑な移行のため「最低6年間」の延長を

 また(2)の看護必要度については、耳鼻科や皮膚科を抱える地域の総合病院で、7対1入院基本料の施設基準にある「看護必要度の基準を満たす患者(重症患者)割合25%以上」を満たせないところが出てくるので、内科系疾患の評価見直しを求める考えです。

 (4)の療養病棟については、懸案となっている「25対1医療療養」(療養病棟入院基本料2)について、「20対1」(療養病棟入院基本料1)や「介護医療院」(新たに創設される介護保険施設)への円滑な移行・転換に向けて、「介護療養病棟と同じく、最低6年間の経過措置延長が必要である」と要望することになります。

 さらに、(5)の精神医療に関しては、「精神病床入院患者の地域移行をあまりに推進するあまり、社会適応能力などが不十分なまま早期退院を余儀なくされ、結果として病状が悪化し再入院となるケースが多い」ことや、「長期入院患者の多くは高齢者で、認知症や他の合併症を発症している」ことなどを踏まえ、▼「精神疾患患者の個別性を踏まえた地域移行」を実現するための診療報酬上の配慮▼医療・福祉・介護の各分野における精神保健福祉法の切れ目ない支援体制整備―が求められる見込みです。

 また(8)のICT化については、すでにメディ・ウォッチでもお伝えしているとおり、安倍晋三内閣総理大臣などが提唱する「遠隔診療の評価」よりも、▼医療の質向上▼医療情報共有—に不可欠なICT化(例えば電子カルテの整備や維持・更新など)について診療報酬による評価の充実を求めていく考えです。

 

 なお、前述のとおり秋に行う第2弾要望では、より個別・具体的な項目として「病院における薬剤師業務の評価充実」などが盛り込まれる見込みです。原澤議長は、日病協の代表者会議において「院内調剤と院外処方では大きな点数の隔たりがある。薬剤師の初任給が、病院と保険薬局では15万円ほど違う地域もあり、病院薬剤師の確保が困難になっている。2018年度の次期改定で、病院内の薬剤師業務の評価充実を求める声が多い」ことを紹介しています。


  1. 2017/04/29(土) 08:57:57|
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