Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月14日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/520546
シリーズ 真価問われる専門医改革
パブコメは50~60件、賛否あり、新専門医制
運用細則は修正せず、Q&Aで制度解説予定

2017年4月14日 (金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本専門医機構は4月14日、理事会後に記者会見し、「専門医制度新整備指針」の運用細則についてのパブリックコメントの結果を公表、同機構副理事長の松原謙二氏は、「50~60件のパブコメが寄せられたが、賛成と反対の意見があり、今のところ大きな修正はない」との見通しを説明した。運用細則は3月の理事会で了承、3月21日から4月4日までパブリックコメントを求めていた(『新専門医制度の「運用細則」、引き続き意見募集』を参照)。

 各基本領域の学会は現在、専門医制度新整備指針と運用細則を基に、領域別の専門研修プログラム整備基準等の作成を進めている。各学会とのやり取りの過程で、運用細則の微修正はあり得るため、最終的な運用細則決定後に公表予定。

 もっとも、依然として新専門医制度を問題視する声は根強い。厚生労働省は、新専門医制度も検討事項に加えた、「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」を今月中に発足予定(『新専門医制度などで新たな検討の場、厚労省』を参照)。日本専門医機構理事長の吉村博邦氏も、メンバーに入る。

 こうした現状を踏まえ、吉村理事長は、「日本専門医機構の現状について、必ずしも十分に理解されていない」と述べ、「専門医制度Q&A」を同機構のホームページに近く掲載すると説明した。さらに新専門医制度については地域医療への懸念が呈せられていることから、地域医療に配慮した制度設計になっている旨の文書も公表予定であり、先の検討会でも説明すると見られる。

 19の基本領域のうち、総合診療専門医については、制度設計がまだ固まっていないが、「もう少しでコンセンサスに至ると思っている。(他の基本領域と)ぜひ一緒に2018年度から始めたいと考えている」(松原副理事長)。

 新専門医制度は、専攻医の募集を8月から開始し、2018年度から開始する予定になっている(『新専門医制、8月から専攻医の募集開始を予定』を参照)。厚労省の検討会発足の動き、総合診療専門医に関する検討の遅れなどを踏まえ、予定通りに進むのかが注目されるが、松原副理事長は、「今後の進展によっては遅れるかもしれず、あるいはそのまま実行するかもしれないが、2018年度の開始に向けて全力で努力をしているところ」と明言を避けた。

 14日の理事会は、「専門医制度Q&A」の議論に大半の時間を費やした。当初、14日にも公表予定だったが、以前の制度との変更点をはじめ、より詳細かつ分かりやすく記載すべきとの意見が出て、修正後の公表に変更された。そのほか同理事会では、形成外科、産婦人科、救急科の更新基準の変更が了承された。



https://www.m3.com/news/iryoishin/520537
シリーズ 真価問われる専門医改革
「国民不在の新専門医制度を危惧」、全国市長会
塩崎厚労相に緊急要望、「地域医療を預かる首長の意見も聞くべき」

2017年4月14日 (金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 全国市長会は4月14日、塩崎恭久厚労相に対し、「国民不在の新専門医制度を危惧し、拙速に進めることに反対する緊急要望」を提出した。「地域医療の実態を軽視した新専門医制度の議論が先行しており、このままでは国民医療の推進に大きな支障を来す」とし、地域医療を預かる責任のある首長等の意見や議論もなしに制度が構築されることを懸念した内容だ(資料は、全国市長会のホームページ)。緊急要望の提出は、4月12日に開催した同市長会の政策推進委員会で決定した。

 「日本専門医機構という、プロフェッショナルオートノミー(専門職自律)の建前のもとに、地域医療の実態を軽視した新専門医制度の議論が先行」と指摘、議論の進め方を問題視したほか、下記の6項目についても懸念があるとし、国民的議論を重ね、慎重に対応するよう求めている。

 医師など医療職の免許を持つ市長で構成する全国医系市長会は今年2月、塩崎厚労相に対し、新専門医制度に関する要望を提出していた(『「新専門医制度を危惧、拙速は反対」、全国医系市長会』を参照)。今回の緊急要望の6項目のうち4項目はほぼ一致し、基本な考え方は同じと言える。全国医系市長会の要望に盛り込まれた「総合診療医という専門医の矛盾。強引に専門医にあてはめるのは問題」の代わりに、全国市長会の要望では、「若手医師たちに義務的に医局生活を強いる理不尽」が入ったのは、「そもそも新専門医制度に反対しているため、各論ではなく、制度全体についての問題提起にしたため」(全国市長会副会長の立谷秀清・相馬市長)だ。

 なお、緊急要望が、会長代理の松浦正人・防府市長名なのは、全国市長会会長は現在は不在のため。

国民不在の新専門医制度を危惧し、拙速に進めることに反対する緊急要望
 1.中・小規模病院が危機に陥る懸念
 2.地方創生に逆行する危険と医師偏在の助長
 3.医師の診療活動開始年齢の遅延と医療コスト増大
 4.初期研修制度導入時に立ち返りPDCAで考えるべき
 5.若手医師たちに義務的に医局生活を強いる理不尽
 6.専門職自律という国民不在の議論


  1. 2017/04/15(土) 09:12:16|
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