Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月25日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/509798
シリーズ AIが切り拓く医療の新時代
AI時代こそ、問われる医師の「人間力」
浜松医大・木村氏、問診し決定するのは医師

2017年3月25日 (土) 橋本佳子(m3.com編集長)

 「今後求められるのは、医療に関する知識が豊富で、診療ガイドラインを頭に叩き込む医師ではない。正しい薬を正しい患者の薬袋に入れる薬剤師も要らなくなる。このような仕事は、AI(人工知能)でもできる」

 こう指摘するのは、浜松医科大学医学部附属病院医療情報部教授の木村通男氏。AI(人工知能)が医療分野でも活用される時代に入り、「医師では診断が付かなかった急性白血病の治療法が判明」「AI、医師国家試験に合格も近い?」といったニュースが流れる度に、「AIが医師に取って代わるか?」といった懸念も聞かれる(『そうだ!Watson君に聞いてみよう!』、『医師国試、合格目前!1、2年後には“医師”?』などを参照)。しかし、木村氏の答えは、「ノー」だ。

 「そもそも患者は、医師が必要としている情報を全て話したり、最初から本当のことを話すとは限らない」と語る木村氏は、AIによる「診断」が可能であっても、診断に必要な情報を的確に引き出せるかどうかは、医師のインタビュー(問診)能力によるところが大きいと指摘する。「この先生には本当のことを言った方がよさそうだ、と思われる能力」(木村氏)を持ち、患者が話しにくいことを聞き出す。時には拡散する患者との会話の内容から、診療に必要な情報を選び出す。そうして集めた情報や検査結果を基に、AIが治療法を推奨しても、それを目の前の患者に本当に適用するか否かを最終的に決定するのは医師。治療を開始しても、患者のコンプライアンスがいいとは限らず、その遵守を促すのは医師をはじめとする医療者の役割になる――と木村氏は見る。

 2回目のAIブーム時代「抗生剤選択支援システム」を作成
 木村氏によると、今は「3回目のAIブーム」だという。1回目は1960年代で、大型計算機が民間でも使えるようになった時代。2回目は1980~1990年。

 木村氏は、東京大学工学部計数工学科卒業後に、医師免許を取得した経歴を持つ。木村氏自身も、この2回目のAIブーム時代に「抗生剤選択支援システム ANTICIPATOR」を開発した。これは、感染症の病名、検査結果のほか、判明している場合には起炎菌などを入力すれば、最適な抗生剤を推奨するシステムだ。当時も「医者は要らなくなるのか?」との声があったという。「しかし、必要な情報を入力するのが手間であるなど、そもそも使うのが大変で、使ってもらえなかった。また医師が日常的に使用する抗生剤の種類はそう多くはなく、求められていたのは、どんな薬剤が必要かという情報よりも、その薬剤を選ぶべき理由や薬物動態などのより深い知識、薬剤の用量計算などであり、『医師の代わり』ではなく、『医師の補助』だった」(木村氏)。

 「人工知能×医療」記事、5年で30倍
 ここ数年、急速に医療分野でも「AI」との言葉が使われるようになったのは、レセプトやカルテなどの診療情報の電子化が進んだことが大きい。SS-MIX標準ストレージ(厚生労働省電子的診療情報交換推進事業)を用いた、データの標準化も進んだため、データの利活用が容易になった。並行して、データの解析技術、コンピュータの処理速度、通信技術など、ICTはめざましい進歩を遂げた。

 新聞や雑誌のデータベース「日経テレコン21」で、「人工知能」「医療」という二つの言葉で検索した結果、ヒットした記事の「見出し」(タイトル)は、5年前の2012年は70件、2013年114件、2014年236件と推移したが、2015年から伸び759件、2016年には急増し2116件に上った。2017年は1、2月の2カ月間で既に581件、年間では3000件を優に超す勢いだ。

 「3回目のAIブーム」の特徴について、木村氏は「2回目までは、大量のデータを蓄積し、評価関数は人が定め、回答を導き出していた。今は評価関数もAIが作るようになっている」と説明。評価関数とは、ごく簡単に言えば、刻一刻と変わり得る事象を評価し、次に打つべき手を決定するための関数だ。

 2018年度診療報酬改定でAIの評価を検討
 政府の未来投資会議の構造改革徹底推進会合「医療・介護 - 生活者の暮らしを豊かに」の第4回(2016年12月7日)会議で、厚生労働省は(1)AIを用いた診療支援技術を確立し、2020年度までの実装を目指す、(2)2018年度診療報酬改定において、十分なエビデンスの基に、AIを用いた診療支援に向けたインセンティブ付けの検討を行う――と提示。

 日本医療研究開発機構(AMED)も、「臨床研究等ICT基盤構築研究事業及び医療のデジタル革命実現プロジェク」において、画像診断や病理診断へのAIの応用、AIを活用した診療支援システムの開発などを進める(『AIで画像診断支援、医師不足対策の一助にも』を参照)。

 AIが医療に急速に進む時代にあって、木村氏が医師に求めるのは、前述のようにインタビュー能力。例に挙げるのが、医師国試にチャレンジするAIだ(『医師国試、合格目前!1、2年後には“医師”?』を参照)。

 「医師国試の症例提示文には、回答のヒントになる『光って見える』、あるいは『不自然に見える』『わざとらしい』部分がある。それを見抜けるかどうかが正解できるか否かのカギ。日常診療でも同様で、患者が話している内容について意味づけを行い、あるいは『患者が言っていない』だろうと思われる言葉を引き出すことができるかが問われる。治療においても、最適な薬を選んでも、患者のコンプライアンスが悪ければ、効果は得られない。患者の状態が変化すれば、薬の変更も必要になる。外科手術においても、『微妙な手触り』を感じながら、さまざまな判断をしながら、医師は手を動かしているのであり、これらをAIが取って変わることは当面困難」



http://www.yomiuri.co.jp/local/shiga/news/20170324-OYTNT50165.html
野洲新病院3度目「ノー」・・・市議会
2017年03月25日 読売新聞 滋賀

 ◇市長「住民投票で是非問う」

 野洲市が2020年にJR野洲駅南口で開院を目指す新市立病院計画について、市議会は24日、新年度予算案から関連事業費を削減する議員提案の修正案2件を可決した。過去2度の関連予算案の否決を経て動き出していた事業は、再び暗礁に乗り上げることになり、山仲善彰市長は「これで計画の命脈が絶たれるなら、市の歴史の大汚点となる」として、建設推進の是非を問う住民投票を実施する考えを表明した。(名和川徹)

 市は、老朽化が進む民間の「野洲病院」の資産と事業を19年7月に引き継いで暫定的に市直営とし、20年10月に駅南口の市有地で整備する新市立病院へ移行する事業費86億円の計画を進めている。

 今回、市議から提案された修正案は、一般会計から関連事業費5700万円をカットし、病院用地取得費を計上した土地取得特別会計から約11億円を削減する内容。22日の予算常任委員会では修正案が賛成8、反対9で否決され、市が提案した原案が可決されていた。

 本会議では、駅南口での開院や市直営に反対する市議4人が修正案を提案。採決前の討論で、「他市の公立病院の厳しい現状も見渡し、計画を見直すべきだ」、「駅南口への設置に疑問を持つ市民の意見を排除すべきではない」と強調した。これに対し、市の計画を支持する市議からは「すでに病院設置条例案が可決されている」、「連携する滋賀医大との関係が崩れ、この機会を逃せば市は中核医療を失ってしまう」と主張した。

 修正案に対する採決は記名投票で実施。2件とも賛成9、反対9の同数となったため、坂口哲哉議長の裁決で修正案が可決された。

 市が提案した病院事業会計予算案は、同様に議長裁決で否決した。

 この結果、市は用地取得や実施設計を進められなくなり、事業は凍結状態になった。

 山仲市長は閉会後の記者会見で、「議員や市民の同意を得るため、丁寧に何度も説明してきたが、反対議員がさらに市民の合意が必要と指摘している。残された道は住民投票しかない」と強調。6月議会に実施のための議案や病院関連予算案を提案する考えを示した。

 病院計画を巡っては、市議会が、関連予算案を15年5月と11月の2度否決。その後、市民団体などによる署名集めや要望活動を経て、16年の2月議会で可決した。

 同年10月の市長選では、山仲市長が計画反対派2人を破って3選。同12月議会では病院設置条例案が、総務常任委員会で賛成2、反対4で否決されたが、本会議では賛成10、反対8で可決されていた。



https://news.nifty.com/article/domestic/society/12144-293957/
トランプ政権、オバマケア代替法案を撤回 共和党内にも反対論
2017年03月25日 15時45分 J-CASTニュース

米国のトランプ政権は2017年3月24日(現地時間)、医療保険制度改革(オバマケア)の代替法案について、下院本会議で否決される可能性が高いとして採択を見送り、法案を撤回した。

共和党のライアン下院議長は記者会見で、採択に先立ちトランプ大統領に法案の撤回が最善であると伝え、大統領もそれに同意したと語った。

オバマケアの見直しは、トランプ大統領が公約に掲げた最優先の課題だったが、野党・民主党だけでなく、共和党内の保守強硬派の議員らの反対意見が根強く、撤回に追い込まれた。



http://mainichi.jp/articles/20170325/dde/001/030/043000c
米国
医療保険改革 オバマケア代替案、撤回 共和党決定 政権に打撃 

毎日新聞2017年3月25日 東京夕刊

 【ワシントン西田進一郎】米与党・共和党の下院指導部は24日、トランプ政権が最重要政策の一つと位置付ける医療保険制度改革(オバマケア)を廃止して新たな制度に置き換える法案を取り下げることを決めた。下院本会議での採決を予定していたが、野党・民主党に加え、共和党内の保守強硬派などの反対が強いため可決の見通しが立たず、取り下げることでトランプ氏と合意した。政権発足後最初に取り組んだ重要法案でのつまずきは、トランプ政権にとって大きな打撃となりそうだ。

 トランプ氏と共和党議員らは、昨秋の大統領選と議会選で、オバマ前政権の看板政策だったオバマケアの「廃止、置き換え」を公約として訴えた。同党指導部は今月、オバマケアのうち保険加入の義務づけや罰則規定を廃止し、低所得者にも加入を促すための保険料補助をやめて年齢に応じた税額控除に変えることなどを柱とする法案を議会に提出。法案は、トランプ氏が議会の支持を得て政策を実現する能力を占う試金石とみられていた。

 しかし、党内の保守強硬派は政府の関与をより少なくするよう強く主張し、一方の穏健派は中高年の無保険者が出ることを懸念して反対。このため、指導部はホワイトハウスと連携し、法案を修正するなどして反対議員の切り崩しを続けてきた。

 下院(定数435、欠員5)で可決するためには過半数の216票が必要だ。ところが、米メディアによると24日時点で、237議席を占める共和党で35人以上が反対する意向を示し、採決すれば否決される見通しとなっていた。

 共和党のライアン下院議長は記者会見し、「可決に極めて近づいたが、(賛成票が)足りなかった。大統領に法案取り下げが最善の策だと伝え、合意した」と説明。そのうえで「我々にとって失望の日となった。これはつまずきだが、終わりではない」と強調した。

 トランプ氏はホワイトハウスで記者団に「非常に僅差だ」と悔しさをにじませた。そのうえで「オバマケアは破綻している。(民主党上下両院トップの)ペロシとシューマーこそが敗者だ」などと民主党に批判の矛先を向けた。

 また、トランプ氏は、次に取り組む最重要課題として税制改革を挙げ、「大規模な減税を含む税制改革に非常に力強く取り組むだろう」と語った。

 ■ことば
オバマケア
 米国史上初めて公的補助を通じ国民に医療保険加入を原則、義務付けた医療保険制度改革を指す。当初、国民皆保険を目指した。加入者は推計2000万人増えたが、約3000万人が未加入。改革を進めたオバマ前大統領の名前に医療保険(ヘルスケア)を加えた造語。2014年に本格施行された。



http://mainichi.jp/articles/20170325/ddl/k22/040/215000c
酒気帯び運転
磐田市立病院の医師を懲戒免職 /静岡

毎日新聞2017年3月25日 地方版

 磐田市は24日、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で逮捕、送検された磐田市立総合病院第1医療部の男性医師(28)を懲戒免職処分にしたと発表した。また、管理監督責任を問い、同病院長を訓告、同部長を戒告処分にした。

 医師は16日に浜松市東区で現行犯逮捕され、静岡地検浜松支部は17日、処分保留で釈放。その後に行われた同病院の調査に対し、容疑を認めているという。【竹田直人】



http://www.asahi.com/articles/ASK3T31XMK3TUBQU006.html
「患者の満足度」を重視 大阪国際がんセンターが開業
合田禄、上田真由美
2017年3月25日09時27分 朝日新聞

 西日本で最も入院患者数が多い大阪府立成人病センターが老朽化にともなって移転し、名称が「大阪国際がんセンター」となって25日にオープンする。新病院は大阪城のすぐ西側で、病室の面積を1・5倍に広げるなど、治療だけでなく「患者の満足度」にも力を入れるという。

笑いはがんに効く? 大阪国際がんセンターで実証実験へ
がん患者の食事 治療のためにも栄養のこと考えよう(がん新時代)
 新病院は地上13階、地下2階建てで、総事業費は約290億円。手術室を9室から12室に、外来で抗がん剤治療をする場所も20床から34床に増やす。多方向から高い精度で放射線を当てる「強度変調放射線治療」(IMRT)ができる装置を3台備え、隣に建設中のがん細胞以外の正常な細胞を傷つけにくい重粒子線治療ができる施設とも連携する。

 府立成人病センター当時のがん入院患者数は年間約8千人で、近畿を中心に中四国や関東など全国から患者が集まった。新病院では、病床数は500病床と変わらないものの、2014年度に84・5%だった病床利用率を20年度に95%に高める計画だ。そのために医療設備だけでなく、病室やソフトの水準も高めた。

 茶色いじゅうたんに木目調の壁、ベッドの横にはゆったりしたソファが並ぶ。大きな窓からは大阪城が一望できる。新設する特別病室は広さ27~45平方メートルで高級ホテルのようだ。11室がこの仕様で料金は1日3万2400~5万9400円。高額な特別室を完備する患者数が全国最多のがん研有明病院(東京)や国立がん研究センター中央病院(東京)などに合わせた形だ。

 このほか、4人部屋の一般病室は約45平方メートル(追加料金なし)、個室は20平方メートル前後(1日1万6200円)で、いずれもこれまでより5割広くなる。

 ソフト面でも、院内のホールで在阪の四つのオーケストラが年間計16回、演奏会を開くほか、ウィッグや化粧品の展示会も月1回実施する。吉本興業や松竹芸能などと協力し、患者に漫才や落語を鑑賞してもらい、免疫細胞が活性化するかを調べる実験もする。

 広報担当者は「がん患者に選んでもらえる病院にしたい」と話す。

     ◇

 大阪国際がんセンター 橋下徹知事時代の2009年、府は設立から50年たち、老朽化が進んだ府立成人病センター(大阪市東成区)を大手前地区に移す方針を打ち出した。しかし、府議会の自民党が現地での建て替えを主張して対立。専門家による委員会の「大手前移転の方が工期が短く、患者への影響が小さい」との答申を経て、11年10月に府議会で大阪維新の会と公明などの賛成で大手前移転が決定した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/514733
シリーズ 真価問われる専門医改革
社会医学系専門医、2017年度からスタート
研修プログラムは48、専門医・指導医2000人超の見込み

2017年3月25日 (土) 橋本佳子(m3.com編集長)

 一般社団法人社会医学系専門医協会は3月25日、記者会見を開き、2017年度から開始する「社会医学系専門医制度」について説明、「条件付き認定」を含め、48の研修プログラムを認定し、経過措置として認定する専門医・指導医には2223人の申請があり、順次審査を進めていることを明らかにした。

 4月から6月にかけて、新規に研修を開始する専攻医を募集するほか、研修プログラム、専門医・指導医の申請も引き続き受け付ける。同協会理事長の宇田英典氏(全国保健所長会会長)は、「専門医・指導医は当初1000人規模での認定を予想していたが、それをかなり上回る申請が来ている。予想外にいいスタートが切れた」との見解を述べた。

 48の研修プログラムの内訳は、41が認定、7が条件付き認定(2017年3月18日現在)。「行政・地域」「産業・環境」「医療」の3分野での研修が必要だが、いずれかの分野が弱いために条件付き認定となっており、研修プログラムの修正で認定になる見通し。1つの研修プログラム当たりの募集専攻医数は、若干名から20数人程度。

 記者会見に先立ち開催された25日の理事会では、日本職業・災害医学会、日本医学会連合を新規社員として認めた。その結果、社員は、8学会6団体となる(新規以外の7学会5団体は、日本衛生学会、日本産業衛生学会、日本公衆衛生学会、日本疫学会、日本医療・病院管理学会、日本医療情報学会、日本集団災害医学会、全国保健所長会、地方衛生研究所全国協議会、全国衛生部長会、全国機関衛生学公衆衛生学教育協議会、日本医師会)。

 副理事長に、今中雄一氏(日本医療・病院管理学会理事)が就任することも決定。業務執行理事会と、専門医・指導医認定委員会の下に分科会をそれぞれ設置することも決めた。分科会は、約3年後に行う専門医試験に向けた準備を進める。次回の理事会は6月に、社員総会は7月にそれぞれ開催予定(社会医学系専門医協会の事業年度は7月から翌年6月)。

 48の研修プログラムの過半数は都道府県

 社会医学系専門医協会は、関係学会・団体が協働して2015年9月に発足、2016年12月には一般社団法人化した。社会医学系専門医の活躍が想定される領域は、地域や国の保健・医療・福祉・環境行政、国際保健などと幅広い(『社会医学系専門医協会、700人超す医師登録』を参照)。

 研修プログラムは3年。「行政・地域」「産業・環境」「医療」の3つの分野について、「行政機関」「職域機関」「医療機関」「教育・研究機関」の4つの実践現場で研修する。

 48のうち、過半数は都道府県が運営するプログラムで、他にも10程度の都道府県が運営を検討している。2016年12月に厚生労働省が、都道府県等に対する事務連絡『公衆衛生医師の確保と資質向上にむけた「社会医学系専門医制度」の活用について』で、「医学系専門医制度を積極的に活用して、公衆衛生医師の確保と資質の向上を図り、地域の公衆衛生水準の向上の一助」にするよう求めた。「厚労省の事務連絡は、効果があったと見ている。都道府県等は、社会医学系専門医が、医師個人の資格ではなく、行政に携わる医師に必要な資格であり、その養成は行政の責務であると認識されるようになったのではないか」(宇田理事長)。

 国立病院機構災害医療センター(東京都)、国立保健医療科学院(埼玉県)、産業医科大学(福岡県)は、研修場所が複数の都道府県にまたがる研修プログラムを運営。これらを除くと、研修プログラムが1つのみが26府県、複数有するのが6都府県。

 臨床系では、19の基本領域を核に、新専門医制度が検討されている。宇田理事長は、「20番目の基本領域になることを視野に入れて取り組んでいく方針には変わりはない。ただし、臨床系の基本領域の専門医制度は長い歴史がある一方、我々はこれからスタートするところであり、日本専門医機構とすり合わせ等を行う段階ではない。(専門医制度という)“箱物”はできたので、“中身”を充実させ、質の高い社会医学系専門医を養成していくことが当面の課題」(宇田理事長)。



https://www.m3.com/news/iryoishin/505434
シリーズ 女医の悩み2017
仕事とプライベート「半々を希望」が女医の3割◆Vol.5
女性の長時間労働は減少傾向

2017年3月25日 (土) 高橋直純(m3.com編集部)

Q 仕事とプライベートにかける時間について、理想と現実の比率を教えてください。※例えば、仕事が80%の場合は、「8:2」をお選びください。
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仕事が80%の場合は、「8:2」
 仕事とプライベートのバランス、理想では女性医師の最多は「5:5」で32.9%だった。男性医師の最多は「7:3」で32.7%だった。
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仕事が80%の場合は、「8:2」
 「現実」では女性の最多は「8:2」「7:3」がともに20.6%、男性では「8:2」が32.7%だった。「8:2」を境に、男性は女性より仕事の割合が多いとする回答が多かった。

 2012年調査と比較してみると、「現実」では「7:3」以上の割合は、女性で2012年の70.0%から2017年は58.7%に、男性は82.5%から76.2%に減少していた。
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【調査の概要】
・調査期間:2017年1月9日-2017年1月10日
・対象:m3.com医師会員(30-49歳)
・回答者数:500人(女性医師252人、男性医師248人)



https://www.m3.com/news/iryoishin/514729
日病協、2018年度改定への要望書案を策定
入院基本料の評価基準の見直しなど

2017年3月25日 (土) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本病院団体協議会・代表者会議が3月24日に開催され、2017年度から議長に就任する同会議副議長の原澤茂氏(全国公私病院連盟常務理事)は会議後の会見で、2018年度診療報酬改定に向けた厚生労働省への要望案の骨子を説明した。

◆要望書案
(1)入院基本料の評価基準の見直しと病棟群単位の届出制度の改善
(2)急性期病床の「重症度、医療・看護必要度」の評価。内科系疾患の評価を充実してほしい
(3)DPCで問題になった重症度係数を妥当性にあるものにしてほしい。その他の係数も適切に評価するようにしてほしい
(4)療養病床の方向性の早期決定と看護配置基準の医療区分の見直し
(5)精神疾患患者の高齢化に対する対応
(6)特定入院料などの包括対象範囲の見直し。代替困難な高額薬剤、生命維持に不可欠なものは外出しを求める
(7)診療報酬体系の簡素化
(8)医療のICT化推進の診療報酬上の評価

 原澤氏は、要望書の前文に記載している病院の現状について、「控除対象外消費税問題や人件費の高騰などで苦境に陥っている」と説明。また、地域医療計画などに関連して、「2025年に向けた病院間の機能分化・連携が求められているが、地域によって医療資源の偏在が著しい。全国一律は横暴。診療報酬改定で、急性期医療においては病床数の削減に矮小化すべきではない」と主張した。

 現議長の神野正博氏(日本社会医療法人協会副会長)は、中医協で議論が進む入院医療の見直し(『7対1の要件厳格化、診療側と支払側で意見対立』を参照)については、「病床(機能区分)を入院基本料で全て切っていくことに対しては、これから理論的にも裏付けをしながら異議を申し続けていく」と指摘。

 医療と介護の連携に関連する議論(『看取りの問題「意思に反した搬送・救命措置等」』を参照)では、「中小病院は24時間医療をやっており、訪問看護、看取りの役割も成さねばならない。そういう点では、訪問看護における医療と介護の差を縮小してもらわなければはならない」と訴えた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/514443
シリーズ m3.com意識調査
昼休み「15分未満」、外科系が最多
ランチの平均予算は「500円前後まで」が8割

2017年3月25日 (土) m3.com編集部

 m3.com意識調査『お昼休みある?ランチ、食べている?』において、お昼休憩の実態について伺ったところ、「ほぼ毎日休憩が取れている」との回答は全体の68.7%で、「全く取れていない」は全体の7.9%だった。
 また、Q2の「お昼休みの平均取得時間」について、診療科別に見たところ、「30分未満」が最も多かったのは皮膚科系60.6%、次いで腎泌尿器科系58.2%、外科系が55.8%となっており、医師全体では38.0%が「休憩30分未満」と回答している。「15分未満」の回答割合が最も高かったのは外科系で28.5%だった。

◆意識調査の回答ページ ⇒ 『お昼休みある?ランチ、食べている?』

Q2: 平日のお昼休みは平均何分ですか?
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 Q3の「平日のランチはどうしていますか?」の問いに対しては、勤務医では「弁当持参」が24.8%、「コンビニなどで購入」が24.9%、「職員向け食堂など」が33.8%が多く、外食は5.9%にとどまった。開業医の場合、「自宅で食べる」の割合が24.8%と高く、「弁当持参」も24.8%、次いで「コンビニなどで購入」が15.0%となっている。
 Q4のランチの平均予算については、開業医で「約1,000円」の回答が32.2%だった以外は、多くの回答が500円未満または約500円に集中しており、「500円未満」「約500円」を合わせると全体の約80.9%を占めた。

Q3: 平日のランチはどうしていますか?
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Q4:  平日のランチの平均予算は?
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【調査の概要】
・調査期間:2017年3月16日―3月21日
・対象:m3.com会員(開業医、勤務医、歯科医師、薬剤師、看護師、その他医療従事者)
・回答者総数:1,609人(開業医286人、勤務医978人、薬剤師233人、看護師38人、その他の医療従事者64人、歯科医師10人)
 ※診療科別の回答数は、グラフの( )の数値参照
・回答結果画面:m3.com意識調査『お昼休みある?ランチ、食べている?』

Q4: お昼休みの過ごし方について、ご自身の工夫や習慣があれば教えてください。
・院内コールが減るので、その間にカルテを書いたり患者さんと会ったりすることが多い。もしくは書類書きかな。ご飯はスープ200円以内で済ます。お茶は当然ペットボトルに入れて持参する。缶コーヒーなんぞは絶対に買わない。せこいけど年間にするとバカにならないし、自動販売機で買う意味が分からない。別に腹一杯食べる必要無いと思う。【勤務医】

・なるべく作りたいが、現実には難しい。消化器内科で、検査、外来、病棟と業務に追われるので。当院では、検査のない科では週に半日の外来だけで、残りは全てフリーという、ゆとりのある科も複数あるのを知って愕然とした。【勤務医】

・できるだけ職員食堂を利用して、他部署・他部門のスタッフとのコミュニケーションを図るようにしています。リラックスした状態で会話ができ、様々な情報も得られ、仕事面でもとてもいい効果が得られていると思います。【看護師】
・午前外来が終了するのが14時では食べる時間がない。午後は処置、ムンテラ、救急対応…。54歳にもなって研修医のような生活。田舎病院の悲哀か?まあ丁度よいダイエットでもある。【勤務医】

・自分は休憩中、静かに過ごしたいのですが、一緒に休憩を取るスタッフの笑い声が大きく、特に女性だからか甲高い声なので苦痛。自分にはデスクがあるのでそこで仮眠を取ります。【看護師】

・12~14時が休憩時間で、その分だけ終業が18:30と遅くなっている。昼は小さなパンをまとめ買いして冷凍し、それだけを食べて済ましている。ランチの平均予算は100~150円。 【勤務医】

・医局が個人ブースになっているので、プライベートがかなり保たれていて助かります。一人でウェブセミナーや好きな音楽、Youtubeなどを鑑賞して過ごしています。快適です。【勤務医】

・お昼のお弁当をガーっと胃に流し込むので精いっぱいという生活です。これがお昼休みと言えるのかどうか。お弁当を持参するのは買いに行く暇がないためです。【勤務医】

・看護師や事務職員の休憩時間に重なると食堂が混むので、可能な場合は早い時間に取る。取れるときに取らないと取りそびれる可能性も高いので。【勤務医】

・買い物や、銀行など、用事をすませるだけで終わってしまいます。食後のコーヒーくらいはゆっくり飲みたいと思っていますが、なかなか。【薬剤師】

・理想は15分の昼寝。あまりに疲れていた時はタクシーで飛ばして海を見に行った。たったの5分見ただけであったが 元気が出た。【開業医】

・患者の食事状態を見に行ったり、検査伝票を貼ったり、ナースが詰所にいない間にできる仕事をしており、実際休み時間ではない?【勤務医】

・家内の作った弁当を食べた後、仮眠をできるだけ取るようにしています。仮眠は仕事の能率を向上するという研究がありますので。【勤務医】

・息抜きする時間。仕事以外のことを考えたり、ぼーっとしたりして午後またたくさん考えられるようにリフレッシュする。【薬剤師】

・時間をずらした「昼時間の担当」を作り担当以外の日は45分間だけは なるだけ業務に拘束されないようにしている。【その他の医療従事者】

・気分転換になるように可能な限り外に出るようにしている。しかし、地方なので、お昼の選択肢は少ないのが不満。【薬剤師】



https://www.m3.com/news/iryoishin/514442
シリーズ m3.com意識調査
学生時代の友人との付き合い、5人未満
小学校時代の約束が30年後に実現

2017年3月25日 (土) m3.com編集部

 m3.com意識調査『学生時代の友人との付き合いは?』において、学生時代の友人との現在の関係について伺ったところ、現在も付き合いがある学生時代の友人は、35歳未満では「5~9人」が、それ以外の世代では「5人未満」が回答割合として最も多い結果となった。65歳以上では、「0人」の回答も22.0%と一定割合の回答があった。
 Q1で伺った学生時代の友人と会う頻度については、「年に数回」がどの世代でも最も多く、全体の39.3%だった。「ほぼ会うことはない」との回答は24.8%となっている。また、Q3の「いつの時代の友人か」については、どの世代も「大学時代の友人」が50%を超えており、高校、中学と学年が下がるにつれて割合が下がる結果となった。

◆アンケートの回答結果はこちら → 『学生時代の友人との付き合いは?』

Q1: 学生時代の友人とプライベートで、どのくらい会うことがありますか?

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Q2: 今も付き合いがある(年に1回以上)学生時代の友人は何人くらいですか?
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Q3: 学生時代の友人で、最も付き合いがあるのは、いつの時代ですか?
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【調査の概要】
・調査期間:2017年3月16日―3月21日
・対象:m3.com会員(開業医、勤務医、歯科医師、薬剤師、看護師、その他医療従事者)
・回答者総数:1,374人(35歳未満218人、35-50歳未満507人、50-65歳未満558人、65歳以上91人)
・回答結果画面:m3.com意識調査『学生時代の友人との付き合いは?』

Q4: 学生時代の友人との、その後の付き合いでの思い出やエピソードがあればご記入ください。
【勤務医】
・地方の国立大卒です。仲の良い仲間は全国に散らばりましたが、それでも毎年1回全員集まって旧交を深めております。開催地は持ち回りで決めており、毎年の旅行が楽しみです。【50-65歳・勤務医】

・年に1~2回会って現況報告をして、美味しく楽しく飲み食いして、学生時代の種々の話しで盛り上がって、次回は何処で会うか約束して散会する。【65歳以上・勤務医】

・主に寮で同じだった大学の同期と最低年1回は集まって飲む。それ以外の同期と病院内で会うことはままあるが、挨拶程度でお喋りもほとんどやらないし、一緒に飲む機会は今のところ、まず無い。高校まで九州、大学以降ずっと東日本なので、高校時代の同級生とはほぼ会う機会が無かった。そもそも仲が良いメンバーがほぼおらず、今でもたまに交流がある同級生は1人いるが、別の大学医学部に現役合格し、卒後はずっと沖縄の病院で働いている。【35歳未満・勤務医】

・学生時代に破天荒だった人物も、不惑を迎えると、だいたい皆、それなりの形にはまって生きている。安心すると同時に、なんか寂しい。【35-50歳未満・勤務医】

・大学以外の医師でない友人は、医師に反感を持っているケースが少なくなく(特に、他の学部の偏差値の高い学校の出身)、長く話をすると、徐々にそれが明確になり、無理して会わなければよかったと思うことが多い。【50-65歳・勤務医】

【開業医】
・公立の小中学校と同じ学校へ通い、偶然、私大附属高校も同じ学校へ進学した近所の同級生(政治経済学部卒)が、とある首長選挙に立候補した時、応援のためにまとまった金額を彼へ寄付した。彼は小学生の頃から、将来は政治家になりたいと言っていた。  私は私でずうずうしく、将来金持ちになって応援してあげるよ、などとたわいもない呆れた口約束をしていたが、その小学生の時の軽い口約束を、30年後に本当に果たすことができた。現在彼は、とある首長の二期目を全うしている。【50-65歳未満・開業医】

・地元では小中高校時代の友達で、遠くにいるのが大学時代の友達です。何かの機会に飲みに行くことが多いです。学会などで出会うのが、大学時代の友達や知り合いの方です。【35-50歳未満・開業医】

・小中学校はいじめに遭っていたので、卒業とともに一切の連絡を絶ちました。高校は進学校でしたがそれなりに楽しいこともあり、今でも付き合いのある友人が何人かいます。医学部は都会のセレブの集まりという感じで、貧乏な田舎者の自分には価値観が違いすぎて会話することさえしんどかったです。幸い今は趣味を通じて多くの友人ができましたが、医師・歯科医師は1人もいません。【35-50歳未満・開業医】

【薬剤師】
・普段から中高時代の部活のメンバーとは何人かで会っていましたが、卒業後10年後に部活のメンバー全員で集まることができました。 結婚している人や子供がいる人、それぞれのライフステージは異なりますが、学生時代に戻ったような感じで良い時間を過ごせました。【35歳未満・薬剤師】

・最近は年に一度は北海道と沖縄に離れていますが、旅行をするようにしています。お互いの伴侶も理解してくれて、一緒に4人で出かけます。大学時代の良き友です。パート週3日時間の余裕と職場の理解の賜物です。【65歳以上・薬剤師】

・毎月のように色んなサークルを作って集まります。サークルは古墳巡り、美味い物食べる会、テニス、家庭菜園、書道その他があります。夏には香港、マカオに行きます。【50-65歳未満・薬剤師】

・昨年に還暦を迎えたことで、定年になった同級生が多いのと、担任教授がノーベル賞を受賞したことで同期会が母校でありました。140人中97人が全国から参加しました。【50-65歳未満・薬剤師】

【看護師】
・看護学校の同級生5人で年2回くらいは集まって食事をしたり、温泉旅行に行ったりしている。卒業してから25年ほどになるが、みんな現役で働いているので、職場の愚痴を言い合ったりできるし、懐かしい話もできて盛り上がります。【35-50歳未満・看護師】

・お互い結婚や仕事など多忙で10年ほど音信不通の状態があったが、ふとしたきっかけで定期的に会うことになった。10年のブランクは感じないほど前の続きの話しができるような状態だった。【35-50歳・看護師】

【その他の医療従事者】
・卒後25年で初めて行われた中学の同窓会に行った時に、女子高だったせいもあるけれど、皆基本的には髪型・体型がほとんど変わっていなくて驚いた。【50-65歳・その他の医療従事者】



http://www.nikkei.com/article/DGXKZO14517010V20C17A3EA1000/
社説 フォローする
信頼できる臨床研究体制を

2017/3/26 日本経済新聞

 医薬品の臨床研究で、効果が高く見えるようにデータを改ざんしたとして薬事法違反に問われた製薬会社やその元社員を無罪とする地裁判決が出た。

 改ざんがあったことは認めたが、その研究論文は法律で規制する虚偽広告には当たらず、罪は問えないとの判断だ。

 しかし医療現場では、論文を見た医師の処方に影響を与える可能性は十分ある。人の命や健康に影響したり、医療費の無駄遣いにもつながったりしかねない大きな問題は残ったままだ。

 この事件の発覚を受け、政府は昨年の通常国会に、臨床研究の透明性を高めるための法案を提出している。監査や情報公開を義務付ける内容だ。法案は継続審議中だが、早期に成立させ、信頼できる研究体制の構築を進めてほしい。

 不正があったのは製薬大手ノバルティスファーマがつくる高血圧症治療薬のデータだ。同社は臨床研究の中心となった大学病院の医師らに多額の奨学寄付金を提供していたことも問題になった。

 医薬品や医療機器の開発・改良のためには、実際に人に使ってみて有効性や安全性を確かめる臨床研究が欠かせない。これらの研究には、被験者の安全の確保や外部からの監視の目などが必要になるはずだ。ただ現状では、国が新薬や新医療機器を承認するための研究を除いて、法的な規制はかかっていない。

 今回の不正事件も、すでに国が承認した高血圧治療薬の新たな効果を探る研究の中で起こったものであり、規制対象外だった。

 規制を強めればよいというものでもない。再生医療などの新しい技術の実用化には一定の自由度も必要だ。法律が制定された後も、関係者でよく協議し、医学の発展の芽を摘まないような柔軟さを保ってほしい。

 法規制以前の問題として、製薬企業や研究者は高度な倫理観を持つべきである。不透明な寄付金などによる癒着を排し、改めて襟を正してほしい。



http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/170325/evt17032522070030-n1.html
京都府立医大事件 異例の外部登用 次期学長に竹中洋・元大阪医科大学長
2017.3.25 22:07 産經新聞

 病気を理由に収監されなかった暴力団幹部について京都府立医大病院(京都市)が検察に虚偽の回答書を提出したとされる事件に関連し、府立医大は25日、学長選考会議を開催し、次期学長に元大阪医科大学長の竹中洋氏(68)を内定した。

 4月1日付で大学を運営する京都府公立大学法人が任命し正式決定する。任期は同日から3年間。府立医大卒業生以外の学長就任は珍しいという。

 4月から3期目の任期が始まる吉川敏一学長が暴力団幹部との関係を問題視され、医大の評議会が辞任を勧告。吉川学長は拒否していたが、一転して体調不良を理由に辞退していた。

 次期学長をめぐっては、竹中氏と府立医大付属図書館長兼総合情報センター長の丸中良典氏(64)の2氏を候補とする推薦届が出されていた。府立医大によると、教職員らによる投票の結果、竹中氏が45票、丸中氏が21票となり、面接などの内容も踏まえ、竹中氏を選んだ。

 竹中氏は耳鼻咽喉科学が専門で、大阪医科大卒。府立医大助教授や大阪医科大教授を経て、平成21~27年に大阪医科大学長。同年9月から一般社団法人医学・医療システム研究室(京都市)の代表理事を務める。



https://www.m3.com/news/iryoishin/512461
シリーズ 医師の働き方改革とキャリア
“ハイスペック”職員が医師をサポート - 坂根みち子・坂根Mクリニック院長◆Vol.2
【現状編】ACS、受診から救急搬送、PCIまで30分

2017年3月25日 (土) 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――先生の診療所の運営体制をもう少し詳しく教えてください。全員が女性で、スタッフ教育に力を入れておられます。

 基本方針として、私がいつも言っていることがあります。それは「残業は極力しない。プライベートの時間も大切にしてほしい」ということ。残業は、レセプト請求を行う一時期以外はほぼゼロ、有給消化率はほぼ100%です。有給取得に理由は不要で、遊びでの取得も奨励しています。育児や介護のために、1時間単位での取得もOKです。開院以来、できる限り、有給を取得しやすく少しずつ制度を変えています。

 賃金は、新人を除いて、「同一職種、同一賃金」。賞与は、常勤、非常勤を問わず支給しており、その金額は人事評価によって差を付けています。

――残業がほぼゼロとのことですが、朝は7時30分から診療されています。

 看護師と事務職は、早番、中番、遅番の三交代制。勤務時間は途中休憩を入れて、計8時間30分。それを4 月からは8時間にするため、体制の見直しを進めています。勤務時間はダラダラせず、本当に濃密に働いています。

 当クリニックの特徴は、先ほども触れましたが、看護師と事務職員のいずれもプロとして活躍できるよう、トレーニングをしていることでしょうか。

 問診は看護師の仕事。その結果を踏まえ、どんな検査をすべきかなど、まず看護師が考える。ACS (急性冠症候群)などで危ない状態で来る患者さんはたいてい初診。他の診療所に通っている患者さんでも、「胸が苦しい、だけど、大きな病院へ救急受診させるかどうか迷う場合は、坂根Mクリニックへ」という診診連携が進んでいます。

 ACSが疑われる患者さんだったら、看護師が問診を取りつつ心電図検査を行い、バイタルを確認します。もちろん何らかの判断に迷ったら、私に相談します。

 最も上手くいった例ですが、お昼休みの終わり頃に、「胸が苦しい」と当院を訪れ、クリニックの玄関先で倒れ込んだ患者さんがいました。ST上昇型の心筋梗塞(STEMI)でした。私はクリニックに隣接する自宅にいたのですが、私が戻るまでの間、看護師がバイタルを診て、点滴ラインを取るなどして、救命救急体制を取っており、医療クラークは救急病院への紹介状を書き始めていました。私が到着すると、口頭で指示したことを医療クラークがパソコンに追加入力して紹介状は完成。私が同乗して救急搬送、病院到着まで患者の受診からわずか約30分しか経っていませんでした。

 電子カルテは、診察室の一角にカーテンを引き、その陰で、医療クラークが入力しています。PCI、CABG、アブレーションなど、循環器系疾患でよく使う医学用語を理解しており、電子カルテも入力しやすいよう、心雑音でも、「apexで、Levine III/VI のsystolic murmurが聞こえる」などと私が口頭で言うと、その内容を選択肢から選んで簡単に入力できるように工夫しています。

 例えばステントも、DES、ベアメタルという種類があることを知っているため、紹介状を書く際には、抜け漏れがないように注意してくれます。生検が必要な時にDAPT(2剤の抗血小板薬)をどうするのかなど、細かく記載してくれます。紹介状の8、9割は医療クラークが作成しており、最後のチェックを私がやればいいだけ。本当に助かっています。

 さらにIT化も進めており、スタッフ間の日常業務のやり取りは、インカムを使っています。受付に来た患者さんはまず看護師がトリアージ。急いで対応した方がいい患者さんが受診した場合には、すぐに連絡が入ります。私からも、例えば、検査結果が電子カルテに入っていないときなどは、「どうなっている?」とインカムで聞く。スイッチ一つで、オン、オフができるので、インカムを使うと時間のロスなくやり取りができます。

――新人を除いて、「同一職種、同一賃金」とのことです。

 その代わりに、賞与に差を付けています。賞与は年に2回です。負担が大きいのは、早出と遅出の職員。早出の職員は、7時30分の受付開始に備え、7時すぎにはクリニックに来ます。午後は5時30分まで受け付けており、患者さんが多ければ、その分、帰りも遅くなります。一方、中出の勤務は職員も集まりやすい。朝や夜の勤務をカバーしてくれ、なおかつスキルのある人たちは、ボーナスが当然上がります。

 そのボーナスの原資には、過去半年分の黒字を充てると決めています。黒字が増えたら原資は増えますが、職員数も増えていれば、賞与が減ることもあり得るわけで、職員自身にさまざまな検討、工夫をしてもらっています。

 黒字を増やすには、コスト管理を徹底する。当院の医薬品や医療機器はナース、事務系の備品などは事務職員が、仕入れ先の選定から価格交渉までを全てやっています。必ず2社以上から見積もりを取り、競合させる。コストが下がれば、その分、賞与として跳ね返ってくるわけです。

 また今の勤務時間を8時間30分から8時間に短縮するために、例えば、看護師を1人新規に採用する場合、黒字を増やさなければ、賞与は減ります。本当に1人増やす必要があるのか、業務を見直せば増やさなくても済むのか、あるいは診る患者数を増やすことができるのか、そのためには問診の精度を上げることができるのか――。問診で不足している点があり、私が患者さんに聞き直すと、それだけ時間がかかります。問診のスキルアップは、看護師さんの質を上げる取り組みでもあります。

 医薬品の市販後調査や臨床研究などにも、看護師さんが積極的に取り組んでいます。まず患者さんに市販後調査の概要を説明し、同意を取る。その後、データ取得のための受診計画を立て、その受診を促すのもナースの仕事。看護師さんの協力がなかったら、私一人では市販後調査などは絶対に無理です。

 看護師や事務職員は、「自分たちに必ず還元される」というルールがはっきりしているので、本当に一生懸命です。その結果、私は医師にしかできない仕事に特化できます。医師の働き方改革を進めるに当たって、非常に重要なポイントでしょう。

 医師の仕事として最後まで残るのは、診療そのものと、労務管理。労務管理には細心の注意を払っており、定期的に職員とは面談するほか、何かあればいつもで相談に応じています。


  1. 2017/03/26(日) 06:20:08|
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