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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

3月22日 

https://www.m3.com/news/general/513635?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170322&mc.l=212610019&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
臨床研究法案を可決 - 附帯決議に被験者の権利規定
2017年3月22日 (水) 薬事日報

 衆議院厚生労働委員会は17日、臨床研究の実施手続きや製薬企業から受けた資金提供について契約締結や公表を義務づける「臨床研究法案」を審議し、全会一致で可決した。採決に際して、被験者保護に万全を期すこと、今後省令で定める「臨床研究実施基準」などで被験者の権利尊重を明確に規定することなど9項目の附帯決議を採択した。

 質疑では、郡和子議員(民進)が「臨床研究法案の立法に当たっては、人間の尊厳や被験者保護の確保という観点が非常に重要にもかかわらず、企業と研究者の資金の関係に強く関心が向き、検討会では一度も検討されていない」と指摘した。

 その上で、第二次世界大戦がもたらした人権侵害など「過去の系統的な反省を行うことがなければ、近視眼的な企業と研究者の不適切な金銭関係の事案のみに焦点を当てた立法になってしまうのではないか」と懸念を表明。「実施基準においてGCPと同様に、被験者の人権保護と安全性保持、研究の信頼性確保が主軸となる原則にすることをしっかり規定してもらいたい」と迫った。

 塩崎恭久厚労相は、「研究対象者の人権保護などを確保することは極めて重要なこと。今後、省令で定める実施基準において、GCPと同様、明確に規定することを検討していくべきではないか」と応じた。

 また郡議員は、特定臨床研究を審査する「認定臨床研究審査委員会」を50程度に集約する方向について、特定臨床研究数を把握せずに50の臨床研究審査委員会で審査することが現実的なのか質した。

 塩崎厚労相は、特定臨床研究の新規申請件数を年間約800件程度と見込み、全国で現在50程度の認定臨床研究審査委員会で月1~2件の実施計画の審査を想定していることを明らかにし、「新規申請が年800件程度見込まれることを考えれば、実施計画の審査が滞ることはない」との考えを示した。

 その上で、附帯決議では、臨床研究法の施行に当たり、国際人権規約の規定の趣旨を尊重し、被験者保護に万全を期すこと、実施基準などで被験者の権利尊重を明確に規定することを求めた。

 また、実施基準の策定に当たって、ICH-GCPやGMPに準拠し、臨床研究の信頼性確保に努めること、治験と臨床研究の制度区分と活用方法を明確化すると共に、承認申請資料として臨床研究データを活用できる仕組みを検討すること、特定の認定臨床研究審査委員会に審査業務が集中することにより、業務の質や公正性が損なわれないよう運営環境の整備を図り、被験者の確実な保護に努めることなどを求めた。



https://www.m3.com/news/general/513637
救急車の出動、過去最多 16年621万件、高齢化で
2017年3月22日 (水) 共同通信社

 2016年の救急車出動は621万82件で、搬送者は562万889人に上ることが21日、総務省消防庁が発表した速報値で分かった。件数、搬送者ともに前年から2.6%増え、7年連続で過去最多を更新した。高齢化に伴う急病への対応が原因。熊本、鳥取は大地震で自然災害関連の出動が急増した。

 消防庁は、緊急性の低い転院搬送では救急車を利用しないよう呼び掛けているが、効果は限られている。担当者は「隊員はさほど増えておらず、過重な負担を抱えている」と指摘。けがや病気の際に救急車を呼ぶべきかどうかが分かるサイトの活用を自治体に求めていく方針だ。

 搬送者のうち、65歳以上は前年から10万7223人増え、全体の57.1%を占めた。出動理由別の搬送者は急病の64.2%が最多で、けがなどの一般負傷が15.1%、交通事故が8.5%と続いた。搬送された人の49.2%は、入院が不要な軽症者だった。

 出動件数は福島、静岡、滋賀、香川を除く43都道府県で前年より増えた。増加率は熊本県の7.9%が最も高く、沖縄5.8%、奈良5.4%と続いた。

 自然災害による搬送者は658人。全体に占める出動理由別の割合はわずかだが、大きな地震のあった鳥取、熊本、台風10号で被災した岩手は増加が目立った。消防庁は、出動理由が急病となっている中にも、避難生活のストレスに伴う病状悪化などが含まれているとみている。



https://www.m3.com/news/general/513635
臨床研究法案を可決 - 附帯決議に被験者の権利規定
2017年3月22日 (水) 薬事日報

 衆議院厚生労働委員会は17日、臨床研究の実施手続きや製薬企業から受けた資金提供について契約締結や公表を義務づける「臨床研究法案」を審議し、全会一致で可決した。採決に際して、被験者保護に万全を期すこと、今後省令で定める「臨床研究実施基準」などで被験者の権利尊重を明確に規定することなど9項目の附帯決議を採択した。

 質疑では、郡和子議員(民進)が「臨床研究法案の立法に当たっては、人間の尊厳や被験者保護の確保という観点が非常に重要にもかかわらず、企業と研究者の資金の関係に強く関心が向き、検討会では一度も検討されていない」と指摘した。

 その上で、第二次世界大戦がもたらした人権侵害など「過去の系統的な反省を行うことがなければ、近視眼的な企業と研究者の不適切な金銭関係の事案のみに焦点を当てた立法になってしまうのではないか」と懸念を表明。「実施基準においてGCPと同様に、被験者の人権保護と安全性保持、研究の信頼性確保が主軸となる原則にすることをしっかり規定してもらいたい」と迫った。

 塩崎恭久厚労相は、「研究対象者の人権保護などを確保することは極めて重要なこと。今後、省令で定める実施基準において、GCPと同様、明確に規定することを検討していくべきではないか」と応じた。

 また郡議員は、特定臨床研究を審査する「認定臨床研究審査委員会」を50程度に集約する方向について、特定臨床研究数を把握せずに50の臨床研究審査委員会で審査することが現実的なのか質した。

 塩崎厚労相は、特定臨床研究の新規申請件数を年間約800件程度と見込み、全国で現在50程度の認定臨床研究審査委員会で月1~2件の実施計画の審査を想定していることを明らかにし、「新規申請が年800件程度見込まれることを考えれば、実施計画の審査が滞ることはない」との考えを示した。

 その上で、附帯決議では、臨床研究法の施行に当たり、国際人権規約の規定の趣旨を尊重し、被験者保護に万全を期すこと、実施基準などで被験者の権利尊重を明確に規定することを求めた。

 また、実施基準の策定に当たって、ICH-GCPやGMPに準拠し、臨床研究の信頼性確保に努めること、治験と臨床研究の制度区分と活用方法を明確化すると共に、承認申請資料として臨床研究データを活用できる仕組みを検討すること、特定の認定臨床研究審査委員会に審査業務が集中することにより、業務の質や公正性が損なわれないよう運営環境の整備を図り、被験者の確実な保護に努めることなどを求めた。



https://www.m3.com/news/general/513728
【福島】南相馬市立総合病院 院長後任に及川氏
2017年3月22日 (水) 毎日新聞社

南相馬市立総合病院:院長後任に及川氏 /福島

 南相馬市は21日、今月末で退任する意向を表明していた市立総合病院の金澤幸夫院長の後任に、及川友好副院長(57)を充てる人事を内示した。4月1日付。

 及川氏は脳神経外科が専門で、いわき市出身。県立医大を卒業後、福島赤十字病院などで勤務し、2007年に市立総合病院の副院長に就任した。金澤氏とともに、東日本大震災後の地域医療の立て直しに当たり、今年2月に業務を始めた脳卒中センター開設の実質的な責任者だった。

 金澤氏は、体調不良で入院しているものの、院長退任後も同病院の医師として患者の診療にあたる見通し。【大塚卓也】



https://www.m3.com/news/general/513729
【宮城】大島診療所 後任決定 同市出身の森田医師 気仙沼
2017年3月22日 (水)毎日新聞社

大島診療所:後任決定 同市出身の森田医師 気仙沼 /宮城

 気仙沼市は、離島・大島の診療所「大島医院」の後任医師に、同市出身で千葉県八街(やちまた)市で整形外科医として勤務している森田良平医師(52)が内定したと発表した。森田医師は救急医療の経験が豊富で、気仙沼市立大島小・中の学校医も務める。

 市によると、大島医院は1970年に開業。市は土地や建物、医療機器などを無償貸与している。現在、同医院で勤務する4代目の山本馨医師(72)が「10年を区切りに家族のいる北海道に戻りたい」との理由で、3月末に退任することになった。このため市は、気仙沼大島大橋が開通する2019年まで、最低2年間勤務できる医師を募集していた。

 森田医師は6月1日に開業予定。4月1日からの2カ月間は、市の保健師による健康相談会や個別訪問で対応する。

 菅原茂市長は「医者として今後は地域医療に取り組みたいという意欲のある方。島民にとって大きな安心感につながる。島の皆さんに頼りにされる医師として活躍してほしい」と話した。【三浦研吾】



https://www.m3.com/news/general/513642
治療費不正請求の対策提案 マッサージ業者、監督強化
2017年3月22日 (水) 共同通信社

 マッサージや、はり・きゅうの施術事業者による健康保険適用の療養費(治療費)不正請求問題で、厚生労働省は21日、社会保障審議会の検討委員会に、事業者が患者に代わって療養費を請求する仕組みを制度化した「受領委任」を導入することを提案した。地方厚生局などによる指導監督の強化が目的。

 療養費は、患者がいったん全額を事業者に支払い、自己負担を除いた分を後で健康保険から受け取るのが原則。ただ実際には事業者が患者負担分だけを受け取り、残りを代理で請求する方法が広く行われている。これを制度化した受領委任では、行政による指導監督や処分が可能となる。

 厚労省の案では、2017年度中に不正対策を強化して制度設計し、18年度中に受領委任を導入。制度への参加は、健康保険組合などの裁量を認めるとした。

 この日の議論では、すでに受領委任を実施している柔道整復で不正請求がなくならないことを理由に、健康保険組合など支払い側の委員からは反対や不正対策の充実を求める意見が続出した。厚労省は今月中に結論を取りまとめたい考えだ。

 また、厚労省は同日、柔道整復師による不正防止に向け、請求業務に携わる「施術管理者」には、3年間の実務経験と研修の受講を条件とすることを決めた。

 ※療養費の不正

 一般の医療費と同じように、マッサージ、はり・きゅうや柔道整復も一定の条件を満たせば健康保険から療養費(治療費)が支給され、患者負担は1~3割で済む。マッサージ、はり・きゅうの患者は高齢者が大半で、75歳以上が加入する後期高齢者医療では、厚生労働省の調査で、事業者の不正請求が過去約9年間で9億5千万円に上った。柔道整復でも、暴力団が関与した事件など不正が相次いでいる。



http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20170322-OYTNT50007.html
病院経営に助言 諮問機関…道設置方針
2017年03月22日 読売新聞

◆医師確保へ連携強化

 道は21日、病院事業の経営改善のため、新年度から新設する特別職「病院事業管理者」に対し、経営上の助言などをする諮問機関「病院事業推進委員会」を設置する方針を明らかにした。現在、道立病院に医師を派遣している道内の医大・医学部の関係者が参加する見通しで、医師確保に向けた連携強化を図る。

 同日の道議会予算特別委員会で、高橋はるみ知事が松浦宗信議員(自民党・道民会議)の質問に答えた。

 高橋知事は、病院事業管理者に、道立子ども総合医療・療育センター長で小児科医の鈴木信寛氏を起用する方針を固めている。知事が持つ人事や給与などに関する権限を移すことで、地域事情や業務に応じた手当措置、短時間勤務の導入検討など人材確保策を積極的に進め、道立病院の経営改革を実施する。

 道は2月、六つの道立病院の2020年度黒字化を目指す収支計画などを盛り込んだ「北海道病院事業改革推進プラン」の原案を策定。一般病床の一部を不足が見込まれるリハビリ重視の回復期病床に転換し、病床利用率の向上を図るなどの方針が盛り込まれており、同プランは3月中に正式決定する。

 道は現在、江差病院(江差町)、羽幌病院(羽幌町)、北見病院(北見市)、子ども総合医療・療育センター(札幌市手稲区)、緑ヶ丘病院(音更町)、向陽ヶ丘病院(網走市)の6病院を運営している。

 道立病院は、民間医療機関が参入しにくい地域での広域的な医療や特殊医療、高度・専門医療など地域に必要な医療を提供。一方、患者の減少などから赤字が続き、医師や看護師などの慢性的な不足が問題となっていた。



http://www.medwatch.jp/?p=12879
医療機関での看取り前の、関係者間の情報共有などを報酬で評価できないか―中医協・介護給付費分科会の意見交換(1)
2017.3.22 MedWatch

 在宅での看取りにおける円滑な医療・介護連携の確保、介護保険施設での看取りにおける外部医療機関からの医療提供の範囲、在宅患者が医療機関での看取りを希望した場合の情報共有の評価、などといった課題をどのように考えるべきか―。

 22日に開催された、「医療と介護の連携に関する意見交換」でこのようなテーマが議題となりました。

ここがポイント!
1 在宅での死亡患者でなければ、在宅ターミナルケア加算は算定できない
2 在宅での看取り、かかりつけ医・24時間訪問看護・後方病床の3点セットが不可欠

在宅での死亡患者でなければ、在宅ターミナルケア加算は算定できない

 2018年度には診療報酬と介護報酬の同時改定が行われます。いわゆる団塊の世代がすべて後期高齢者となる2025年に向けて、医療・介護ニーズが急速に高まるため▼病院・病床の機能分化・連携の推進▼地域包括ケアシステムの構築―が急がれますが、そこに向けて大きく舵を切る最後のチャンスが次期改定になります。そこで厚生労働省は医療・介護の双方にまたがる(1)看取り(2)訪問看護(3)リハビリテーション(4)関係者・関係機関の調整・連携―の4点について、中央社会保険医療協議会と社会保障審議会・介護給付費分科会との意見交換を行うこととしたものです(関連記事はこちらとこちらとこちら)。

 22日の会合では、(1)の看取りと(2)の訪問看護を議題としました。ここでは(1)の看取りについて見てみましょう。

 看取りは、現在、医療機関で行われるケースが8割を占めていますが、自宅療養などを希望する国民の意識に応えるため、▼在宅で行われる場合▼介護保険施設で行われる場合―には、適切なケアや計画作成などを評価する診療報酬(例えば在宅患者訪問診療料の在宅ターミナルケア加算や看取り加算など)と介護報酬(介護福祉施設サービス費の看取り介護加算や、介護保健施設サービス費のターミナルケア加算など)が順次整備されてきています。

看取りやターミナルケアを評価する診療報酬項目 (図 略)

看取りやターミナルケアを評価する介護報酬項目 (図 略)

国民の6割程度は、「自宅での療養」を希望している (図 略)

 しかし、さまざまな課題も指摘されています。在宅での看取りでは、「がん以外の患者では予後予測が困難で、個別ケースに応じた対応が必要となることから、看取りへの対応が必ずしも十分でない」可能性が、また「さらなる医療・介護連携が必要」との課題が指摘されます。

 また介護保険施設での看取りでは、▼看取りを行わない方針の特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)が1割強ある▼有料老人ホームでは、死亡による契約修了者が多いが、負担感から看取りを行わない施設もある―といった課題があります。前者では、常勤の配置医が少ないため、医師法第20条【医師は(中略)自ら検案をしないで検案書を交付してはならない。ただし、診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない】を誤解し、看取りに二の足を踏んでいる特養ホームが一定程度ある可能性も指摘されています。

「施設内看取りを行わない」との方針を掲げる特養ホームが16.3%ある (図 略)

 さらに医療機関での看取りについては、▼情報不足などから患者・家族の希望と異なる救命措置などが施される例もある▼患者が医療機関での看取りを希望している場合には、事前の関係者・関係機関間での情報共有などが報酬上評価されない▼がん診療連携拠点病院以外での緩和ケアの状況が十分に把握されていない―といった課題が指摘されています。

 厚労省保険局医療課の迫井正深課長は、こうした課題に対処するため、次期同時改定では次のような点を検討してはどうかと提案しています。

【在宅での看取り】▽がん以外の患者の看取り期における医療の関与▽末期がん患者へのサービス提供にあたっての、医療職とケアマネジャーとのさらなる円滑な連携

【介護保険施設での看取り】▽特養ホームや居住系サービスが提供すべき医療の範囲▽外部医療機関が特養ホームなどの入所者に提供すべき医療の範囲

【医療機関での看取り】▽医療機関での看取りを希望している患者に対する、医療機関も含めた在宅医療の関係者・関係機関間における情報共有、医療機関が提供するべき医療の範囲▽緩和ケアの在り方

 上記の課題で述べたように、在宅で療養中の患者について▽死亡日▽死亡前14日以内―に2回以上の往診や訪問診療を行い、その患者が在宅で死亡した場合には、在宅患者訪問診療料に「在宅ターミナルケア加算」が上乗せされます(機能強化型の在宅療養支援病院で6000点など)。しかし、在宅療養中の患者が例えば「医療機関での看取り」を希望していた場合には、訪問診療や往診などを行うかかりつけ医師と入院先医療機関の医師との間で、緊密な情報連携を行っていても、報酬上の評価はなされません。今般の資料からは、次期改定において「結果(在宅での死亡)だけに着目せず、ターミナルケアや看取りの実質的なプロセスも評価していく」方針が伺えます。

在宅での看取り、かかりつけ医・24時間訪問看護・後方病床の3点セットが不可欠

 こうした論点について、委員間では活発な意見交換が行われました。

 いずれの場所で行われる看取りであっても、患者・家族の意向を医師らが十分に把握することが重要です。この点について松本純一委員(日本医師会常任理事、中医協)は「私が患者の看取りを行う前には、患者・家族と相当の時間を費やして話し合いを行う。しかし介護保険施設の入所者については、家族や施設職員と話せる機会が少ないように感じる」と指摘。このように連携のベースとなる話し合いが十分に行われれば、「患者・家族の医師に反する治療」などは激減することでしょう。

 中医協委員と介護給付費分科会委員の双方を経験している鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事、介護給付費分科会)も、「高齢者において医療と介護は一体化して提供しなければならない。例えば在宅での看取りであれば、▽かかりつけ医師▽24時間対応の訪問看護▽後方病床―の3つをセットで整える必要がある。また医療機関での看取りであっても、ケアマネジャーを含むチームで患者・家族の意向などをしっかり把握する必要がある」と指摘。次期改定において「在宅で看取りを行った場合に、診療報酬と介護報酬のいずれで評価するのかの明確化(例えば訪問看護では、医療保険でも介護保険でもターミナルケアを評価している)」や「医療機関での看取りに対する多職種連携などの評価」が必要と訴えました。

 また鈴木委員は、「特養ホームの配置医師に求められるのは、健康管理などでは済まなくなってきている。現在、業務内容や報酬はグレーになっているが、全体的に見直し、時代にあった特養ホームでの医療提供体制にしていく必要がある」とも指摘しています。

特養ホームで行われている医療行為の内容 (図 略)

 一方、齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事、介護給付費分科会)は高齢化の進展を見据え、老衰などにより亡くなる患者が増加すると指摘。しかし、「夜間オンコール体制などの施設では、看取りの体制がないために、急性増悪でないにもかかわらず、患者・家族の意向に反して病院に搬送されてしまうのは問題ではないか。多くの介護保険施設で看取れる体制を整備しなければ、『多死』時代に対応できない」と述べ、介護保険施設における看護師などの医療職常駐の必要性を訴えています。


 関連して鈴木委員と武久洋三委員(日本慢性期医療協会会長、介護給付費分科会)は、「国家資格である介護福祉士であっても、診療報酬上は『看護補助者』と扱われるが、何らかの評価を検討すべきではないか」と提案しています。


 なお各種のターミナルケア加算などについて田中滋委員(慶應義塾大学名誉教授、介護給付費分科会長)は、「訪問を評価する加算、計画作成を評価する加算などさまざまである。哲学を揃えるべきではないか」と指摘。これについて厚労省老健局老人保健課の担当者は、「看取りやターミナルケアにおいて、どの職種が、どのような場合に、何をすべきか、それを報酬でどう評価すべきかを、各種加算の整合性も考慮しながら、議論してもらうことになる」とコメントしています。

 

https://www.m3.com/news/general/513622?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170322&dcf_doctor=true&mc.l=212613092&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
山梨唯一「無医村」に診療所…東京から医師移住
2017年3月22日 (水) 読売新聞

 山梨県内唯一の「無医村」の鳴沢村に今年10月、診療所が開設されることになった。

 東京都江戸川区の医師、稲垣智也さん(41)が村の求めに応じて移住を決めて開業するもので、19日は診療所の建設工事の無事を祈る地鎮祭が行われ、稲垣さんや村関係者らが参加した。稲垣さんは「地域のかかりつけ医として、病気やけがだけでなく、気軽に健康相談に来てもらえるような診療所にしたい」と話している。

 鳴沢村には、一般住民の誰でも利用できる病院や診療所が長年なく、村民は富士河口湖町の病院などに通っていた。

 村が2015年11月に村民を対象に行ったアンケート調査では、「近くに病院や診療所がないことが不安」という回答が最も多かった。これを受け、村が昨年7~8月、村内に診療所を開業する医師を募集し、稲垣さんが応じた。

 稲垣さんは東京都出身。山梨医科大卒で、妻は鳴沢村出身という縁が応募の決め手となった。村に移住し、診療所に併設する住宅で暮らす。

 診療所は、村立鳴沢小学校に近い国道139号沿いに建設される。内科を中心に外来患者の診療を行うほか、診療所に通えない高齢者のための在宅医療にも力を入れるという。村は土地や建物、医療機器の取得費として、総額6000万円を上限に補助金を交付する。

 小林優村長は「村内に診療所が出来るのは長年の悲願だった。村民が安心して暮らせる街づくりに貢献してほしい」と診療所の開設に期待している。



https://www.m3.com/news/iryoishin/510134
シリーズ 女医の悩み2017
中堅、内科、皮膚科、麻酔科で女性医師が多め◆Vol.4
男女ともに半数前後が医局人事で勤務先を決定

2017年3月22日 (水) 高橋直純(m3.com編集部)

Q 先生のご専門の診療科をお選び下さい。
03221_20170323055759247.jpg
単位:人
 男女ともに約250人ずつの30-49歳の医師を対象とした本調査(医師全体では女性の割合は20%程度※2012年時点)では、男女とも1位は内科だったが、女性がより多かった。2番目に多かったのは女性では皮膚科、男性では外科だった。

Q 先生の勤務先種別を一つお選びください。
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 勤務先では、女性医師が男性医師より多かったのは、診療所(勤務医)、公的病院、大学病院だった。

Q 現在の勤務先はどのようにして選びましたか。
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 男女で傾向に違いはなかったが、わずかに女性医師で医局人事が少なかった。

【調査の概要】
・調査期間:2017年1月9日-2017年1月10日
・対象:m3.com医師会員(30-49歳)
・回答者数:500人(女性医師252人、男性医師248人)



https://www.m3.com/news/iryoishin/513753
シリーズ 中央社会保険医療協議会
看取りの問題「意思に反した搬送・救命措置等」
同時改定に向け、中医協と介護給付費分科会で意見交換

2017年3月22日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省は3月22日、2018年度の診療報酬と介護報酬の同時改定を見据え、「医療と介護の連携に関する意見交換」の第1回会議を開催した。議事進行は、中央社会保険医療協議会会長の田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授が務め、中医協と社会保障審議会介護給付費分科会の両会から計14人が出席(資料は、厚労省のホームページ)。

 意見交換は、同時改定の具体的な検討に入る前に、診療報酬と介護報酬の両方に関係するテーマについて、現状や課題を明確化するのが狙い。22日に取り上げたテーマは、看取りと訪問看護。次回4月19日の第2回会議では、リハビリテーションと関係者・関係機関の調整・連携を取り上げる予定。

 看取りをめぐり最も議論になったのは、「在宅療養中で看取り期の患者が、患者や家族の意思にかかわらず搬送され、希望と異なる救命措置等が施されてしまう例が散見される」問題。今後、死亡者数が増加する「多死社会」にあって、事前に患者やその家族の意思をいかに確認するか、確認できた場合にその意思に沿った看取りができるよう体制を整える必要性が提起された。

 議論の口火を切ったのは、健康保険組合理事の幸野庄司氏。厚労省が複数挙げた看取りをめぐる問題の中で、一番問題であると指摘。その解決に当たっては、まず患者等の意思確認が必要だとし、例えば、75歳になり、高齢者医療制度に加入保険が代わり、新たに保険証が交付される機会を利用して、看取りに関する意思表示をしてもらうことを提案。

 日本医師会常任理事の松本純一氏は、なぜ意思に反した搬送・救命措置等が起きるのか、またどのくらいの件数があるのか、実態を質したほか、「急変したら、驚いて家族が搬送することはあり得る。生前に、かかりつけ医と十分に話し合って行くことが必要」とコメント。厚労省保険局医療課長の迫井正深氏は、意思に反した搬送・救命措置等があるとはしたものの、数値は把握していないと回答。どんなケースで起き得るのかなどの検討が必要だとした。

 日医常任理事の鈴木邦彦氏は特別養護老人ホームなどでのいわゆる老衰の場合も救急搬送されるケースがあり、特養の配置医師の役割も求められると提起した。「健康管理と療養上の指導が役割になっているが、これでは時代に対応できなくなっている。看取りへの対応が、配置医師の役割として含まれているかどうかは、グレーゾーンになっている」と指摘し、検討を求めた。

 迫井課長は、特養での看取りが少ないのは、医師法20条が限定的に解釈されていることも一因に挙げられるとした。同条のただし書きには、「診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない(診察しなくても、死亡診断書の交付可能)」とある。これが限定解釈されており、実際には「診療中の患者で患者の死亡後、24時間が経った後でも、改めて診察すれば、死亡診断書を交付することができる」と迫井氏は説明。

 全国老人保健施設協会会長の東憲太郎氏は、高齢者医療に長年従事している立場から、介護老人保健施設などでの死因は、老衰が増えていると説明。「事前にどんな話がなされていたのか、また死亡前にどのような医療が提供されていたのか、死亡時点で医師がいたのか、いなかったのであれば何時間後に医師が死亡を判断したのか」などの実態を基に、議論する必要性を指摘した。

 日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏からは、高齢者の場合、低栄養や脱水状態から死亡に至るケースが多いことから、看取りやターミナルの定義を明確にし、個人の尊厳や寿命を考え、必要な医療は提供するなど、過不足ない対応が求められるとした。

 もう一つのテーマである訪問看護については、日本看護協会から訪問看護ステーションの「24時間、365日対応」の体制構築に向け、報酬上での評価を求める声が上がったが、夜間等のニーズはあまりないとの指摘もあり、実態を踏まえた議論の必要性が指摘された。


 「人生の最終段階GL」の認知低く
 厚労省は、看取りについては下記を「検討の視点」として提示。

看取りについての「検討の視点」
(1)看取りに関する国民の希望への対応
・「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」を踏まえた対応など、医療従事者や国民の看取りに関する理解の状況について、どのように考えるか。
(2)場所に応じた看取りの実施
1)在宅における看取り
・末期の悪性腫瘍等の患者以外の介護サービス利用者の看取り期において、容体変化の不安を抱える家族や介護職を支えるための医療の関与について、どのように考えるか。
・末期の悪性腫瘍等の患者へのサービス提供に当たっての、医療職と介護支援専門員との円滑な連携の在り方について、どのように考えるか。
2)介護保険施設等における看取り
・ 特別養護老人ホーム及び居住系サービスの入所者の看取り期における医療ニーズに適切に対応するため、特別養護老人ホーム及び居住系サービスが提供するべき医療の範囲と、外部の医療機関等が提供するべき医療の範囲について、どのように考えるか。
3)医療機関における看取り
・ 在宅等で療養している患者やその家族が最終的には医療機関における看取りを希望している場合の、医療機関も含めた在宅医療の関係者・関係機関間における情報共有や、医療機関が提供するべき医療の範囲について、どのように考えるか。
・末期の悪性腫瘍等以外の患者を含む医療機関における緩和ケアを必要とする患者への緩和ケアの在り方について、どのように考えるか。

 前述の「意思に反した搬送・救命措置等」の関連以外にも、幾つかの意見が出た。

 鈴木氏は、看取り期における多職種連携に当たっては、かかりつけ医が、リーダーになって、在宅あるいは施設・病院など、患者側が選択できる体制構築の必要性を指摘。またその際、入院機能を持つ中小病院や有床診療所を活用し、かかりつけ医などを支えることも求められるとした。

 入院患者の高齢化が進んでいる現状を踏まえ、介護福祉士の処遇の問題を挙げたのは、武久氏。「介護福祉士は国家資格であり、介護施設では評価されている。しかし、病院にも介護福祉士がたくさんいるが、看護補助者と呼ばれている」と指摘し、改善を求めた。

 社保審介護給付費分科会の分科会長を務める慶應義塾大学名誉教授の田中滋氏は、診療報酬と介護報酬では、「ターミナルケア加算」の算定要件について、ターミナルケア体制の有無、ターミナルケア計画策定、ターミナルケア実施のいずれの場合でも、同様の名称が使用されているとし、「ベースにある哲学は一緒にした方がいいのではないか」と提案した。

 訪問看護、「24時間365日体制」必要か
 訪問看護については、厚労省は下記の4点を「検討の視点」として提示。

訪問看護の「検討の視点」
・在宅への円滑な移行支援のための訪問看護の提供体制を整備する観点から、訪問看護ステーションの事業規模の拡大や、病院・診療所が行う在宅支援の拡大や人材育成を進めるための方策について、どのように考えるか。
・多様なニーズに柔軟に対応するために、訪問看護と他のサービスを組み合わせた複合型のサービス提供を推進することについて、どのように考えるか。
・患者・家族が安心して在宅での療養生活を送るための訪問看護の24 時間対応や急変時対応について、どのように考えるか。 ・ 末期の悪性腫瘍等の患者以外の介護サービス利用者の看取り期において、容体変化の不安を抱える家族や介護職を支えるための医療の関与について、どのように考えるか。

 日本看護協会常任理事の斉藤訓子氏は、「訪問看護ステーションに求められる役割を考えると、これからは24時間、365日対応は当たり前になる」と指摘、「病院の中のナースステーションが、街にやってきた」との発想で訪問看護ステーションを捉え、「24時間、365日対応」の報酬上での評価を求めた。

 しかしながら、東氏は、「24時間対応を否定するものではないが、緊急時訪問看護加算・24時間対応体制加算を届出している中でも、実際にどのくらいが、24時間対応しているのかが知りたい」と指摘。利用者への意向調査では、「24時間対応を望む」との結果だが、実際に夜間などにどんな訪問看護をやっているのかなどのデータがないと議論を深めるのは難しいとした。松本氏も、「24時間対応の体制は取っていても、実際に訪問しなければいけないケースは少ないのではないか」と指摘、また病院などの夜勤を嫌って訪問看護ステーションで働く看護師もいることから、24時間対応の場合、看護師の確保は難しいとした。

 民間介護事業推進委員会代表委員の稲葉雅之氏は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供している立場から、「あまり普及していない。夜中のニーズがあまりないのではないか」との現状を紹介した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/513744
シリーズ 真価問われる専門医改革
臨床研修「外科と精神科も必修に」、四病協が要望予定
総合診療専門医プログラムも「未研修なら外科も」

2017年3月22日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 四病院団体協議会は3月22日の総合部会で、2020年度に見直し予定の臨床研修制度について、外科と精神科を必修科目に入れるよう、厚生労働省に対し、要望する方針を決定した。3月中にも提出予定。臨床研修制度は、2004年度の制度開始当初は、必修は、外科と精神科も含め、計7科目だったが、2010年度から内科、救急、地域医療の3科目のみとなった。

 同部会後に会見した、日本精神科病院協会会長の山崎學氏は、同要望を出す経緯について、新専門医制度で19番目の基本領域の専門医として位置付けられる総合診療専門医の研修において、外科を入れるか否かの議論がきっかけだったと説明。

 総合診療専門医の研修プログラムは、現時点では、内科1年、救急3カ月、小児科3カ月に加え、総合診療の研修を18カ月以上を基本として検討されており、外科研修の扱いが焦点になっている。四病協では、「初期の臨床研修の選択科目で、外科を選んでいない場合には、外科研修をした方がいいという意見だった。内科中心の診療をしていても、外科の患者が来る可能性があり、その際のトリアージができないと困ると思う」(山崎会長)との意見。さらに「そもそも臨床研修において、外科が必修でないのは問題ではないか」と議論は発展、要望提出という結論に至ったという。

 四病協総合部会では、四病協から日本専門医機構に出している理事から、新専門医制度について、「3月17日の理事会で、専門医制度新整備指針の運用細則がまとまった。3月23日の社員総会で、了解すれば決定する予定」と説明があったという。四病協から出している理事も入った理事会での決定事項であり、運用細則の賛否について、山崎会長は、「総合部会として確認した。慎重に今後の経緯を見守る所存」と述べた。

 山崎会長は、新専門医制度に関する報告事項としてこのほか、(1)サブスペシャルティについては、日本専門医機構の基本問題検討委員会にワーキンググループを設置して、扱いを今後検討する、(2)専攻医の定数については、基本問題検討委員会で、毎年検討し、不都合が生じた場合には見直す、(3)基幹病院が支払う研修プログラムの認定料は、年1万円(消費税別)で、5年更新で計5万円(消費税別)、(4)サブスペシャルティの学会が支払う認定料(5年更新)は、会員数5000人以上は、100万円(消費税別)、5000人未満は50万円(消費税別)――などを紹介した。



http://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-465620.html
医師の残業規制は5年猶予 働き方改革で政府検討
2017年3月23日 02:00 琉球新報

 政府は22日、働き方改革の焦点となっている罰則付きの残業規制について、厳しい労働環境になりがちな病院勤務の医師への適用を法律の施行から5年後に遅らせる検討に入った。医師は患者の数や診療時間などの業務量を自分で調整しにくいため、建設業や自動車の運転業務と同様に適用までの猶予期間を設け、その間に労働時間の短縮など勤務環境の改善を急ぐ。

 政府は関係団体などと最終調整しており、来週取りまとめる実行計画に盛り込むことを目指す。

(共同通信)



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170314-OYTET50030/
コラム 心療眼科医・若倉雅登のひとりごと
「正確無比な診断」「迅速に最適治療」期待する患者に…医師は応えられるか

2017年3月23日 読売新聞

 前回、患者の医師に対する信頼の根幹には、患者である自分に対し、正確無比な診断をし、最適な治療を迅速にしてくれるに違いないという前提があることを述べました。そして、医師は自分のために全力投球をしてくれるに違いないと信じてもいます。それは、医師の本来の役割ですから、是認せざるを得ません。

 しかし、実際には医療の側の環境、さらには、医師のよりどころである医学のレベルにもいろいろ事情があります。

 医師は、多数の患者さんに相対しなければなりません。自分の得意とする領域の、特定のパターンの患者さんならば、ある程度能率的に診ることもできますが、通常は、一人ひとり別の問題を抱え、背景も同じではありません。

 これを、物理的な時間制限の中で診ていくと、どうしても全員に「全力投球する」ことなどできません。医療環境をそういう理想に近づけるには、1人の医師が診る患者数を制限しなければなりませんが、そうするためには一人ひとりの医療費を値上げしなければ、病院、医院は成り立たない理屈になります。

 医療環境が悪ければ、当然見落とし、誤診、医療過誤が生じやすく、患者が望む迅速で、最適な治療は受けられません。

 時代とともに、医療情報はどんどん増え、患者側の要求度も上がっていくことは目に見えています。だから、今の日本の医療環境を直視して、将来の自分たちの医療環境を抜本的に設計する仕組みを今から考えていかなければいけないでしょう。

 さて、もうひとつ、医学のレベルの問題があります。

 大学や、卒後の臨床教育では、現在わかっている医学的知識を教えこまれ、治療技術を学びます。しかし、当然ながら、医学は万能ではありません。

 実際に医師になり、独立すればするほど、今の医学では改善させることのできない進行性の疾患、後遺症を持った患者さんたちの訴えにどう対処してよいか、立ち往生します。加えて、診断のつかない症例、解決策のない症状もおびただしくあるのです。

 仕方なく、医師自身もあまり納得しないままに、仮の診断名をつけるなどしてお茶を濁します。中には、自分ではわからない症例が来ると、いらだって、そんな症状はありえないと否定して怒り、「もう来ないでよい」などと 匙さじ を投げてしまう場合もあるようです。

 多分、医師のプライドが邪魔するのだと思います。

 しかし、医師は、そういうごまかしをせざるを得ない状況に、とても悩む生真面目な医師もいますし、わからない症例が増えて短気をおこしてしまう自分の姿、つまり、患者に対してだんだん意地悪になっていく自分を、持て余している医師の告白を聞いたこともあります。

 医学教育では、診断と治療は学びますが、診断がつかない場合、治療ができない場合の方策については、何ら対応方法が用意されていないのです。

 欧米の教科書には、治療という言葉の代わりに「マネジメント」(対処)という項目が掲載されていることがありますが、そういう考え方は医学が万能でない現在において大事な視点だろうと思います。(若倉雅登 井上眼科病院名誉院長)

若倉雅登(わかくら まさと)
井上眼科病院(東京・御茶ノ水)名誉院長
1949年東京生まれ。北里大学医学研究科博士課程修了。グラスゴー大学シニア研究員、北里大学助教授、井上眼科病院副院長を経て、2002年から同病院院長。12年4月から現職



http://www.joint-kaigo.com/article-3/pg657.html
救急車の出動、昨年は621万件 7年連続で過去最多を更新 高齢化が影響
2017.3.22 介護のニュースサイト Joint

総務省消防庁は21日、2016年の救急車の出動件数(速報値)が621万82件だったと公表した。搬送されたのは562万889人。ともに前年から2.6%の増加となり、7年連続で過去最多を更新した。

「平成28年の救急出動件数等(速報値)」の公表

急速に進む高齢化の影響が大きいとみられる。搬送者のうち65歳以上の高齢者は、57.1%を占める321万1591人。前年から10万7223人(3.5%)増えていた。

出動件数を要因ごとにみると、「急病」が64.0%で最多。次いで、「一般負傷」が14.9%、「転院搬送」が8.4%、「交通事故」が7.9%と続いている。

搬送者の49.2%は「軽症」。そのほか「中等症」が41.0%で、「重症」は8.3%、「死亡」は1.4%となっている。消防庁は「救急車利用マニュアル」で、「救急医療は限りある資源」などと説明。ためらわないですぐに救急車を呼ぶべき症状なども含め、「上手な使い方」を解説している。



  1. 2017/03/23(木) 06:01:42|
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