Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月19日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/504130
シリーズ: m3.com意識調査
開業医の約半数、「月1回以上」外国人診療
約6割が「自力で」外国人対応

レポート 2017年2月19日 (日)配信m3.com編集部

 m3.com意識調査『外国人向けの医療態勢は?』において、外国人患者の応対について聞いたところ、「月に1回以上は外国人の応対をしている」と回答したm3会員は40.4%だった。職種別では開業医の12.3%が「週1回以上」外国人の応対を行っており、「月1回以上」を含めると49.1%だった。
 一方、勤務医では、「週1回以上」が7.8%で、「月1回以上」も含めると38.4%と、勤務医よりも開業医で外国人応対の頻度は高かった。

◆意識調査の回答ページ ⇒ 『外国人向けの医療態勢は?』

Q1: ここ1年で、外国人の応対をした経験はありますか?
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 自身が対応不可能な言語圏の患者の場合の対応については、勤務医では「専門スタッフを置いている」が9.7%、「医療通訳のサイトやアプリを使用」が7.9%、「医療通訳サービスを利用」が6.1%など、合計23.4%が応対の態勢を有しているのに対し、開業医は「専門スタッフを置いている」が0.9%、「医療通訳サービスを利用」が3.9%、「医療通訳サービスを利用」が1.3%となった。自由意見では、自治体による紹介体制や診療体制、通訳スタッフの充実などを求める声が目立った。

Q2: 自身が対応不可能な言語圏の患者の場合、どのような対応をしますか?
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【調査の概要】
・調査期間:2017年2月7日―2月14日
・対象:m3.com会員(開業医、勤務医、歯科医師、薬剤師、看護師、その他医療従事者)
・回答者総数:1,384人(開業医228人、勤務医787人、薬剤師264人、看護師34人、その他の医療従事者54人、歯科医師17人)
・回答結果画面:『外国人向けの医療態勢は?』

Q4: 外国人の診療について、ご意見があればご記入ください。
・出稼ぎの東南アジア系の方が多いが、よく来られる企業の方は会社に通訳の方がおられ、同伴されている。入院中は通訳がいなくて困ったことがあるが、ある程度の例文を提供してもらい、対応していた。【看護師】

・15年ほど前、ヨーロッパにて主人が急病になった。慌てて救急車を呼んだが、英語対応でなくフランス語対応の救急車が来て困っていたところ、近くにいたエジプト人医師が助けてくれた。彼によると、ヨーロッパの医師は5カ国語が話せる必要があるとのこと。これだけグローバル化した日本では、医療に携わる人間は、やはり同じように5カ国語程度は話せるようになるべきであり、当面は最低でも英語位は流暢に話せるようになるべきです。【薬剤師】

・私がアメリカ留学した際、病気や妻の妊娠出産は全て英語でした。逆に日本にいるのなら、外国人が日本語で喋り日本語で会話するのが当然だと思っています。それが相手の国にいる最低限の礼儀のようなものではないでしょうか。【勤務医】

・日本に住んでいる場合、日本語が分かる友人と来ることが多いので、問題にならないことが多い。ただ、個人旅行者となると別かもしれない。日本は患者を選べないが、支払い能力のない旅行者に対する扱いはどうなるのか気になるところだ。【勤務医】

・自国で精査された後、セカンドオピニオン目的で日本へ来る患者が多い。自国でどのような治療や検査をされ、どのように説明されたのかといった背景が分からない場合が多く、診療情報提供や画像などが欲しいと感じることが多い。【勤務医】

・誰しも同じでしょうが、中国語圏の人は漢字で対応できますし、英語圏の人であれば片言の英語でなんとか対応できますが、それ以外は不可能です。以前タイの方を相手に対応しましたが、職場で通訳が出できる方がおられました。【開業医】

・多くが日本語の話せる友人同伴で来るケースが多いので、対応に苦慮した経験はほとんどありませんが、英語で診察くらいはある程度できるようにしなければと思いつつ、なかなかスキルアップできないのが現状です。【勤務医】

・医師が仮に話せたとしても、コメディカルも会話できなければ困難なので、外国語対応病院の方が患者様のためにもよいのではないですか?できもしないのに背伸びしないことです。私もできませんので。【勤務医】

・本院では作成していないが、各国語の問診マニュアルを作ってくと分かりやすい。日本語でもゆっくり話すと理解される場合が多い(患者は来日までに日本語を少しは学習されているようです)。【勤務医】

・診療所や病院へのかかりかた、現場で医療関係者にも役立つ主な訴えなどについて、一般的な知識・内容でよいので、自治体・国などが様々な言語の小冊子を用意してくれるとありがたい。【勤務医】

・回教の国の女性には、男性医師でも良いか必ず尋ねるようにしている。前任地では産科の緊急疾患の女性を男性医師が診察してトラブルになったことがあった。【勤務医】

・問題が多い。最低限、日本人の海外旅行時の受診程度の対応であろう。したがって、通訳を用意するのは受診者側であるべき。確実な支払いも必要。【勤務医】

・診察の時に携帯電話の翻訳アプリを用いて会話をしていきます。外来診察に特化したアプリがあればいいなと思います。【開業医】

・専門の領域であれば何とかなっているが、専門外の疾患だと単語が出てこない。上手に質問できない。【開業医】



http://news.livedoor.com/article/detail/12694996/
麻酔科医が一番儲かる? 「フリーター医師」の驚きの日給は○○万円! 『ドクターX』のような外科医はリアルに存在する?
2017年2月19日 18時0分 ダ・ヴィンチニュース

「私、失敗しないので」のキメ台詞とともに、米倉涼子演じるフリーランス外科医の大門未知子が、次々と難手術を成功させる医療ドラマ『ドクターX』(テレビ朝日)。昨年10月から放送されたシリーズ第4弾も、平均視聴率20.4%(ビデオリサーチ調べ)をマークし、同シリーズの人気の高さを証明して見せた。

 このドラマで初めて「フリーランス医師」の存在を知った人は多いだろう。フリー医師はリアルにいるのか、その稼ぎっぷりは? などの疑問に明快に答えてくれるのが、『フリーランス女医は見た 医者の稼ぎ方』(筒井冨美/光文社)だ。

 著者で麻酔科医の筒井冨美氏は、大学病院勤務医を経て2007年からフリーになり、これまでに100以上の病院を渡り歩いてきたという。そんな筒井氏による本書は、医師の働く環境、キャリアパス(出世)、年収の推移などが、病院や医師のタイプ別に明かされているほか、フリーランス医師の世界についても詳述されている。

「フリーランス医師には2つのタイプがいる」という。ひとつは、専門スキルを武器にいろんな病院を渡り歩く真正の「フリーランス医師」。著者もそのひとりで、1回の手術ごとに報酬契約を結ぶ。もうひとつは、専門スキルはないが医師免許はあるという「フリーター医師」だ。最近、医師免許を持つお笑い芸人などもいるが、本業がほかにあるフリーター医師は暇なときに、医師免許を活かしたアルバイト(予防接種・健康診断・忙しくない病院の当直など)をするそうだ。

 しかし予防接種などのアルバイトでもその報酬は、「半日3~5万円、1日5~8万円」が相場であり、年に200日ほど働けば年収1000万円超えが可能なのだ。では、「フリーランス医師」の収入はどうか。

 フリーになった後の収入の増減に関して著者は、「独立初年度(2007年)の年収は、大学病院時代の3倍になった」という。その報酬はスキルによって異なるが、半日5~8万円、1日10~20万円などが相場だという。

 では、何科の医師がフリーになれるのかというと、「多いのは麻酔科医で、稼げるのは帝王切開のできる産科医」なのだそう。つまり、限られた医科の医師しかフリーにはなれないのだ。その理由は「(麻酔科医は)患者の主治医にはならない後方支援的な業務なので一日単位でのアウトソーシングが可能」だからだ。加えて麻酔スキルは専門性も高いため、多くのフリー麻酔科医が全国の病院で活躍しているという。産科医の帝王切開スキルも、その特殊性・希少性からフリーになる医師が多いそうだ。

 では『ドクターX』の主人公のような外科医は? 著者の答えは「外科医でフリーランスというのはフィクション」。外科医は、患者の担当医をする/長期対応も必要/他の医師とチームワークで仕事をする、などの理由から、勤務医にならざるを得ない。ただし、「病院に籍を置きながら、アルバイトで出張手術をして稼ぎまくる凄腕外科医は多くいる」そうだ。

 こうした本書の少々、ゲスな活用法としては、例えば合コンなどで出会った医師の属性を聞けば、およその年収や出世コースが概算できるアンチョコになる。また、医者になるにはいくらかかるか、各種の医大解説などもあり、医師を目指す子を持つ親の必携書にもなる。さらにコラムでは、大学病院の様々な肩書の医師たちを、「会社でいえば~職」と教えてくれるため、医療ドラマをより楽しむガイドにもなる。まさに“オールアバウト医師”な1冊だが、一般ビジネスマン向けに「自身の働き方・キャリアパスを考えるヒント」としても使えることも加えておきたい。

文=町田光



http://mainichi.jp/articles/20170219/ddl/k28/040/284000c
日高医療センター
建て替え問題 病床縮小し存続へ 整備基本計画案で組合 /兵庫

毎日新聞2017年2月19日 地方版 兵庫県

 豊岡、朝来の2市でつくる公立豊岡病院組合が日高医療センター(豊岡市日高町岩中)の耐震化に向け建て替えを計画している問題で、病院組合は17日、整備基本計画案を発表した。病床廃止に住民の反対意見が出たことなどから、病床は廃止せず規模を縮小して存続する。公立豊岡病院への移転が検討されていた眼科センターは日高での継続となった。【柴崎達矢】

 昨年2~9月、学識経験者や地元代表などでつくる「日高医療センターのあり方検討委員会」が会合を開き、耐震化に伴いセンターに99ある病床をなくして出石医療センターに入院機能を集約する方針で報告書がまとめられた。

 計画案は昨年12月の組合定例議会で報告の予定だった。しかし「地域医療をまもる但馬の会」が病床廃止方針の撤回を求め署名を提出するなど反対意見があり、組合は計画案に盛り込む内容や作成時期の見直しを検討していた。

 計画案では、耐震性のある建物は継続活用する。一方、耐震性のない建物は補強または建て替え、2021年度に新本館稼働の予定。99病床のうち人間ドックに使う6床を除く93床を30程度に縮小する。縮小分について組合では、今年度の利用実績が1日あたり50人で、病床数を超える分は公立豊岡病院などでまかなえる、としている。眼科センターは日高に存続し、その上で豊岡病院への眼科設置も目指すという。

 計画案は17日、組合議会総務委員会で示された。3月1日開会の組合定例議会に提出される。井上鉄也管理者は「今後、議会や市民の理解を得て基本計画として正式に定め、市全体の医療の充実に努めたい」とコメントした。

「運動の成果」と評価 但馬住民集会に70人

 日高文化体育館(豊岡市日高町祢布)で18日、「日高病院の入院機能継続を!陳情実現めざす但馬住民集会」が開かれた。約70人が集まり、17日に整備基本計画案が発表された日高医療センターについて意見が交わされた。

 「地域医療をまもる但馬の会」(豊岡市)の主催。「兵庫の地域医療を守る会」(神戸市)代表の今西清さんが「日高医療センターの入院機能を守ろう」と題して講演し、公立豊岡病院組合議会議員の鈴木逸朗・朝来市議が議会報告を行った。

 鈴木市議は、ベッドを30床程度残すなどとした計画案について「(病床存続に向け)署名した人全員が納得はしないと思う」とする一方、計画案の「計画策定の考え方」の中に「公立病院として住民意見を尊重する」との項目が入った点を「運動の成果」と評価した。会場からは「30床でいいのか分からないが、足して二で割るような政治的決着ではなく、入院患者数などを調べて決めてほしい」などの意見が出た。

 最後に採択された集会宣言では、計画案でベッドを残すとしたことを「住民・患者の思いと運動の成果」としつつも「現在のベッド数維持を強く願う」とした。医師確保に向けた勤務条件改善なども求めた。宣言は今月中に病院組合の管理者と議会に届けるという。

〔但馬版〕



http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20170219/CK2017021902000009.html
市民向け集団検診、胃カメラ車導入へ 山県市長がPR
2017年2月19日 中日新聞 岐阜

 山県市で五月、市民向け胃がんの集団検診で、全国で初めて胃カメラ巡回検診車が使われるのをPRするため林宏優市長が、同市高木の市保健福祉ふれあいセンターに止めた車内で、検診を体験した。

 市は従来のバリウムによるエックス線検査に加え、検査方法の選択肢を増やすことで受診率の向上を目指す。一回の巡回で約二十人が検診できる。この日は検診車が配備される岐北厚生病院(山県市高富)の医師や市職員ら約三十人が立ち会った。山内治副院長は「エックス線検査に比べて負担が少なく精度は高い」と説明した。

 約二十分で検診を終えた林市長は「先生に相談しながら検査を受けられ、安心感があった。身近な場所で多くの市民に受診してほしい」と呼び掛けた。

 検診車は日本成人病予防会県支部が導入。山県市のほか、九月には養老町を回る予定。

 (鳥居彩子)



http://www.minyu-net.com/news/news/FM20170219-150152.php
看護師ら相双地域「医療現場」見学 首都圏などから25人参加
2017年02月19日 08時46分    福島民友新聞

 求人検索エンジン開発のビズリーチ(東京)と福島相双復興官民合同チームは18日、首都圏などの看護師と介護職員を対象にした相双地域へのバスツアーを行い、参加者は本県の医療・介護の現状に理解を深めた。

 25人が参加。南相馬市の小野田病院と、楢葉町の特別養護老人ホーム「リリー園」を見学し、計6病院・施設の現状を聞いた。

 南相馬市で開かれたガイダンスでは、飯舘村唯一の特別養護老人ホームで、原発事故後も運営を続けている「いいたてホーム」の三瓶政美施設長が、震災前は130人いた職員が現在は59人と半数以下に減少し、利用者も震災前の約3分の1の34人になったことを説明。「避難指示解除後に帰村する住民から在宅サービズを望む声が多いが、入所者対応が手いっぱいで在宅までまわらない」と訴えた。

 参加者からは、就業体制や住宅事情、通勤時間などに関する質問が出た。参加した横浜市の看護師宮崎由希子さん(40)は「震災直後に避難するか葛藤したことなど、看護師の切実な思いを聞いて胸が熱くなった」と感想。また「人手不足がここまで深刻だとは思わなかった。今、ここで看護師として働く意義を感じている。真剣に考えたい」と話していた。



http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2017/02/post_14749.html
医の道、被災地で集大成 「帰還後押し」移住決意
2017/02/19 11:39 福島民報

 東京電力福島第一原発事故で全町避難が続く浪江町の新たな町営診療所の所長に医師木村雄二さん(72)=東京都江東区出身=が就き、3月28日に診療を始める。長年へき地医療などに関わり、被災地の復興に役立ちたい-と手を挙げた。「町民の健康を守り、帰還を後押しできれば」と浪江を医療人生の集大成の地にする覚悟で臨む。

 木村さんは東京医科歯科大を卒業後、結核や肺がんの研究に取り組んだ。肺がんの発症や治療に関わる酵素についての研究などで成果を収めた。その後、ネパールで地元医師の育成に携わった。帰国後は岡山や宮崎、長崎各県の離島やへき地など医療過疎地域で診療に当たってきた。

 古希を迎え「これからは家内と温泉地で暮らそうか」と考えていたが、インターネットに公開された馬場有町長へのインタビューを聞いた。「帰る町民がいても、お医者さんがいなければ駄目なんです」。東日本大震災後、被災地のために何かできることはないかという思いがくすぶっていた。すぐに町に連絡した。

 気に掛かったのは妻の知珂子さん(75)のことだった。「原発事故で避難指示が続く地域に一緒に来てくれるだろうか」。決断を前に二人で町内を訪れた。除染廃棄物の入った袋が積まれた光景、人がいない街並み...。少ないながらも復興に向けて前向きに歩む町民の姿が目に焼き付いた。「人生の最後の仕事はここにしよう」。二人の気持ちは一致した。
 今年に入って浪江町に隣接する南相馬市に移り住み、今月から町役場内にある仮設の診療所で作業員らの診療に当たっている。いずれは町内に住み、住民の一人として生きていくつもりだ。

 町の居住制限、避難指示解除準備の両区域を解除する政府方針は3月31日。帰還した町民の健康を支えるのは自分だという使命感が次第に大きくなっている。「この場所に来たのは運命。できることを全力でやる」。体力も気力もみなぎっている。



http://healthpress.jp/2017/02/post-2806.html
連載「死の真実が〈生〉を処方する」第34回
診断書にまつわる数々の犯罪〜虚偽の記載・診断、偽造、改竄、隠匿、不正請求……

(滋賀医科大教授 一杉正仁)
2017.02.19 ヘルスプレス

 医師が書く診断書に虚偽の記載があった場合、医師や医療機関は責任を問われます。先日来、診断書の虚偽記載をめぐるニュースが話題をよんでいます。

 2月14日、京都府立医科大学附属病院の医師らが、実刑判決が確定した暴力団組長の健康状態について事実と異なる内容の報告書を検察に提出したとして、警察は病院などを捜索しました。

 記者会見を開いた吉村了勇病院長は、「虚偽の内容は一切ない」と主張し、組長との交際も否定。ところが、マスコミ報道によれば、京都府立医大の吉川敏一学長が暴力団組長と病院外で会食したと認めているとのこと。警察は病院と暴力団との関係について、実態の解明を進めています。

 また、2016年1月、60代の男性会社役員に性感染症と虚偽の診断をし、薬代名目で現金をだまし取った疑いで「新宿セントラルクリニック」(東京都新宿区)院長の林道也容疑者が逮捕されました。

 林容疑者は容疑を否認しているとのことですが、別の男性にも同様の虚偽の診断をし、治療薬を処方して現金約1万1000円を詐取した疑いで再逮捕されています。

 今回は、虚偽の記載をした場合の刑事責任について考えてみます。

大物政治家の自殺を隠して虚偽の診断書を発行

 昭和58(1983)年、自民党の中川一郎代議士が、北海道のホテルで亡くなりました。当初は「心臓病で急死」という報道でしたが、後に首吊り自殺であったことが判明。死亡を確認した医師は、「ある人から自殺であることを伏せてほしいと強く依頼され、虚偽の診断書を発行した」と聞いています。

 死亡診断書は、亡くなった原因を医学的に証明する文書です。この死亡診断書を記載できるのは医師のみ(特定の疾患に限っては歯科医師も可能)。したがって、たとえ強要されたなどの理由があっても、医師が虚偽記載をしたことになります。

 亡くなった例だけではありません。平成24(2012)年には、嘘の診断書を保険会社に提出し、保険金を騙し取ったとして、男ら3人が逮捕されました。

 これは、交通事故後に整骨院に通院していた男性が、通院期間を水増しして保険金を請求したとのこと。施術を行った整骨院の人物(柔道整復師だと思います)が、虚偽の診断書を記載。この整骨院経営者も逮捕されました。

 このように、医療に従事する者が診断書に虚偽の記載をすることは犯罪です。

診断書に虚偽の記載をすることは犯罪

 診断書や死亡診断書などに、虚偽や改竄、隠匿があった場合、医師や医療機関は責任を問われます。問われる責任は、刑事責任、民事責任、行政処分があります。今回はその中で、刑事責任について考えてみます。

 刑法では160条と161条で、虚偽診断書作成・同行使罪が規定されています。これは、医師が公務所へ提出すべき診断書、検案書または死亡診断書に虚偽の記職をしたときに成立します。

 公務所とは、公務員が職務を行う場所をさしますので、民間会社(保険会社や民間の勤務先)に提出する診断書に虚偽の記載があっても、本罪は成立しないと考えられています。

 前述の中川議員の自殺の例ですが、死亡診断書は、戸籍を抹消する際に市町村(公務所)へ提出される書類です。したがって、虚偽診断書作成・同行使に該当します。

 後半の例は、民間の保険会社に提出する書類に虚偽の記載をし、結果的に金を得ています。これは、「人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する」(刑法246条)に該当するので、詐欺罪が適用されます。

診療報酬の不正請求

 これらのケースは、残念ながらしばしば見られます。診療期間を偽るだけでなく、自ら診察していないにもかかわらず、病名を付けて診断書を発行することも罪になります。

 これは医師法20条の「自ら診察しないで治療し、診断書、処方箋を交付してはならない」に抵触します。公務所に提出する診断書では前記の虚偽記載が成立しますが、医師法20条は「公務所」に限らないので、民間会社へ提出する診断書についても責任を問われます。

 このほかにも、よく報道で耳にするのは診療報酬の不正請求です。これは診察していないにもかかわらず、診療したように見せかけて診療報酬の保険請求を行うことです。

 診療してないので患者から診療費は取れませんが、保険負担分を支払い基金に請求するのです。もちろん、前記の詐欺罪に相当します。

「転倒・転落」ではなく「病死及び自然死」に偽装

 平成19(2007)年に、九州のある老人福祉施設で、高齢の女性が入浴介助を受けている際に、ストレッチャーから転落する事故がありました。直ちに搬送された病院で、頭部打撲による脳挫傷と診断され、死亡が確認されました。

 もちろん、これは外因死ですから変死に相当します。通常であれば、変死の届出、現場の捜査、検視、死体検案などの手続が取られます。

 しかし、搬送された病院は、事故が起きた施設の関連病院であったようで、診断した医師は副院長の指示を仰いだ上で死亡診断書を作成。死因欄には脳挫傷と記入しながら、死因の種類の欄は「転倒・転落」ではなく、「病死及び自然死」に印を付けていました。

 この医師の行為は、死亡診断書に病死と見せかけるような虚偽記載をした上、警察にも届け出なかったとして、警察は同病院の副院長と担当医師を虚偽診断書等作成と医師法(届出義務)違反容疑で書類送検しました。

 事故が起きた施設の理事長は、搬送された病院の副院長が兼務。これらの事情も考慮し警察は、関連病院で患者を診断することで事故を隠そうとした疑いがあると判断しました。

 この例では、公務所に提出する死亡診断書(本来は死体検案書であるべきですが)に虚偽の記載(転倒・転落死→病死)をしたことで虚偽診断書作成が成立します。

 そして、異状死(変死)を届け出なかったことが医師法違反に該当します(異状死を認知した医師は24時間以内に所轄警察署へ届け出る。医師法21条)。

 仮に意図的な隠蔽がなかったとしても、診断書を正しく記載していなかったことは事実。異状死の屈出を「忘れた」では許されません。診断書などの文書や手続であっても、法を遵守することは当然のことです。

 過去の判例を調べてみると、手術中に患者が死亡した際、診療録を偽造・改竄・隠匿したなど、証拠隠滅罪に該当した例もありました。同業者として残念な限りです。

一杉正仁(ひとすぎ・まさひと)
滋賀医科大学社会医学講座(法医学)教授、京都府立医科大学客員教授、東京都市大学客員教授。



https://www.m3.com/news/iryoishin/504574
2017年度下期には「具体的な医療機関名を」、地域医療構想調整会議
医療計画と介護保険事業計画の整合性確保に向け協議の場

2017年2月20日 (月) 高橋直純(m3.com編集部)

 厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は2月17日の第9回会議で、2017年度の地域医療構想調整会議の進め方について、3カ月に1度のペースとする案が示された(資料は、厚労省のホームページ)。2017年度下期には「具体的な医療機関名を挙げた上で、機能分化連携、転換について具体的な決定」を求めるもので、国が定期的に「進捗確認」をするという。

 地域医療構想は、2025年を見据えて、「高度急性期、急性期、回復期、慢性期」という4つの医療機能について、構想区域ごとに必要病床数などを定める。2016年度中(2017年3月まで)に全都道府県で策定される予定。2017年度からは、各構想区域に設置する地域医療構想調整会議で「構想の実現」に向けての具体的な議論に入っていく。

 事務局を務める厚労省地域医療計画課が示した「進め方案」では、下記のスケジュールが想定されている。
・1回目(2017年4-6月):病床機能報告や医療計画、データブック等を踏まえた役割分担について確認
・2回目(7-9月):機能・事業等ごとの不足を補うための具体策についての議論
・3回目(10-12月):機能ごとに具体的な医療機関名を挙げた上で、機能分化連携もしくは転換についての具体的な決定
・4回目(2018年1-3月):具体的な医療機関名や進捗評価のための指標、次年度の基金の活用等を含む取りまとめを行う

 進捗状況は国が都道府県に確認するとしている。2017年度下期に具体名を挙げるとするスケジュールに、委員からは本当にできるのかという疑問も上がった。

 事務局は、先行している事例として青森県と岐阜県の検討内容などを紹介。青森県では国立病院機構弘前病院と弘前市立病院を統合し新たな中核病院を整備することや、国民健康保険黒石病院を回復期機能へ分化し病床削減、国民健康保険板柳中央病院を回復期、慢性期機能へ、町立大鰐病院を慢性期、介護老人保健施設等へ機能分化させることなどが検討されている。

  全日本病院協会会長の西澤寛俊氏は、病棟ごとの診療データが出ていない状況での議論を問題視。「ガイドライン(GL)をしっかり読んでほしい。病棟単位でこまめに見ていくことから始めようということだったが、その前に結論を出すのは、行き過ぎだと思う。スピード違反」として、紹介事例として取り上げることが不適切と抗議した。日本医療法人協会会長の加納繁照氏も「調整会議で一番大事なのはGLにあるように公私の役割の整理。現時点でこの2事例を出すのは危険なこと」と指摘した。

 事務局は「理想としては全部のデータがそろってからだが、今あるデータでも議論できることがある。県が勝手に決めたものではなく、病院の設置者も了解して構想ができている。データが出てから調整するやり方もあると思う」と説明した。

 事務局がヒアリングをした16都府県からは、調整会議を進める際の問題点として、(1)データブックを使いこなせておらず、自信を持って会議に出せない、(2)データの活用では有識者の協力を得たい、(3)広く病院関係者に委員に入ってもらったが、人数が多すぎて、調整会議のみででは、議論が円滑に進みにくい、(4)地域医療構想=病床削減と思っている委員がいると議論がずれていく―――などの意見が寄せられていた。

 レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)を活用したデータブックについても、自治体職員や特定の研修を受けた者しか見ることができない点について改善を求める声が挙がった。奈良県立医科大学教授の今村知明氏は「県からの依頼にも関わらず、核心を見せてもらうまで時間がかかった。スムーズにできるようにしてほしい」と要望した。

 日本病院会副会長の相澤孝夫氏は、データを使った議論が重要とした上で、「データは不完全であるにもかかわらず、データが全てを表しているかのように考えるのはすごく危険。NDBでは、患者住所が入っておらず診療圏分析ができない。本当に必用なデータを考えてほしい」と指摘した。

在宅医療のサービス必要量、2020年と2024年に向けて整備目標

 「在宅医療などの新たなサービス必要量」についても議論が行われた。現状で(1)医療区分1の70%、(2)入院受療率の地域差解消分、(3)一般病床でC3基準未満の患者(医療資源投入量175点未満の患者)―――に当たる患者に対して、「将来、介護施設や高齢者住宅を含めた追加的に対応する」ことで、2025年時点では29.7万-33.7万人程度になることが推計されている。整備目標は第7次医療計画の中間年で第8期介護保険事業(支援)計画が始まる2021年度時点と、第8次医療計画と第9期介護保険事業(支援)計画が始まる2024年時点の2段階で整備目標を立てる必要があると事務局は提示。

 推計に当たっては一般病床から移行する分については「基本的には、外来医療により対応するものとして見込むこととしてはどうか」、療養病床分では「入院中の患者の状態や、退院後の行き先、新たな施設類型の創設による転換の動向等を踏まえたものとすることが必要ではないか」と提起し、「今後、介護サービスの整備により受け止めることとなる医療・介護のサービス量について、より精緻となるよう検討することが必要」と述べた。

 実際の作業に当たっては、構想区域ごとの推計を基に、市町村ごとに整備量(受け皿)を推計していくことになる。市町村単位の推計値がないなど検討に必要なデータがないことから、今後は「一定の仮定を置いての按分や補正」が必要になり、検討の対象となる見込み。

 また、医療計画と介護保険事業(支援)計画の整合性を確保するため、「協議の場」を設置することが必要になる。2次医療圏単位を原則とするが、老人福祉圏とずれが生じる場合は、都道府県が別に定めるとする考えが示された。協議の場では「対応すべき需要」「整備目標・見込み量」「達成状況の評価」などが議題として想定され、スケジュールのイメージとしては2017年7月から12月ごろが示されている。



http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/84867
医師の研修支援制度を拡充 沖縄県、産科医など確保へ 琉大地域枠卒業者を優遇
2017年2月19日 15:11 沖縄タイムス+プラス プレミアム

 慢性的に不足する産婦人科や脳神経外科などの医師を増やす一手として、沖縄県が2017年度から、後期研修医に貸与する研修資金制度を拡充する。琉球大学医学部地域枠を卒業した県出身者らが、医師確保が特に難しい4診療科を選択した場合、生活費などの研修資金を手厚くする。

(この先、有料記事)



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG18H5A_Z10C17A2CC1000/
京都府医大事件、学長・組長の関係焦点 虚偽診断の立証難しく
2017/2/19 23:49 日本経済新聞

 暴力団組長を巡る京都府立医大病院(京都市)の虚偽診断書作成事件で、府立医大の吉川敏一学長(69)と組長は京都府警OB(58)を介して関係を深めたとみられる。2人の結びつきが診断書作成につながったとみて、府警は実態解明を進めるが、専門家は立証の難しさを指摘している。

 事件では、恐喝罪などで懲役8年の判決が確定した暴力団山口組淡海一家の総長、高山義友希受刑者(60)の健康状態について、同病院の吉村了勇病院長(64)らが「収監に耐えられない」とする虚偽の回答書を作成、提出した疑いがある。大阪高検は回答書を基に刑の執行を約1年停止し、今月14日に高山受刑者を収監した。

 府警は収監に合わせ、府立医大病院などを強制捜査。吉川学長や吉村病院長の自宅、同病院と協力関係にあり、高山受刑者を診察した「康生会武田病院」(京都市)など、大規模な家宅捜索を実施した。

 捜査関係者によると、府警OBは暴力団捜査の経験があり、高山受刑者とは幼なじみとされる。医療過誤事件の捜査などを通じ、吉川学長とも面識があった。府警OBは取材に、2人を引き合わせたことは否定したが、高山受刑者から「腎臓移植をしたいが、受け入れるところはあるか」と電話で相談を受け、府立医大などに尋ねたという。

 一方、吉川学長が京都市内で複数回、高山受刑者と一緒に会食していたことが判明。学長も大学の調査に会食を認めた。

 府立医大病院は2014年7月、高山受刑者の移植手術を実施した。吉村病院長は今月16日の記者会見で「特別扱いをしたことはない」と強調。「虚偽の書類を作成したことは一切ない」「公正、適切に作成した」と全面否定した。

 NPO法人医療ガバナンス研究所(東京)の上昌広理事長は、医療行為の裁量の広さから立証は困難との見方だ。「医師が100人いれば100通りの判断がある。前例がなく、診察した医師の判断が間違っていると外部からは言えない」

 捜査幹部は吉村病院長らの反論を踏まえ「数値を基に他の医師から意見を聞いている。データ抜きに病気であるとは言えないはず」と話し、客観的なデータ解析から虚偽診断を立証していく考えを示した。〔共同〕


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