Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月18日 

https://www.m3.com/news/general/504271
認知症診療、さらに負荷 「既にぎりぎり」「3、4カ月待ちも」 受診増、早期治療に影響
2017年2月18日 (土) 朝日新聞

 認知症かどうか受診する人の急増で、一般の人を含む患者の早期治療に支障が出るかもしれない――。認知症ドライバーへの対策を強化する改正道路交通法の施行まで1カ月を切る中、治療拠点となる認知症疾患医療センターへの朝日新聞社の調査でこんな懸念が浮かび上がった。現場では専門医不足を補うため模索が始まっている。▼1面参照

 島根大学医学部付属病院(島根県出雲市)の新規の認知症患者は年約200人で、認知症疾患医療センターの予約から受診までの期間は今も1~2カ月かかる。新年度に「認知症のおそれ」と判定され、受診を求められる県内のドライバーは県警の推計で約800人。山口修平センター長は「受診待ちは3~4カ月になる可能性もある。治療を必要とする人への診療が遅れることが心配だ。医師会とも相談して対応を検討中」と話す。

 あずま通りクリニック(福島市)の小林直人院長が最もおそれるのも、緊急対応が必要な認知症患者への初期対応の遅れだ。

 認知症が疑われる人を早期診断につなげる「初期集中支援チーム」の運営を市から委託されている。3年半で約200軒の家庭を訪問したが、6割が一人暮らしか老老介護。幻覚や妄想で眠れない、何も食べていないといった命の危険がある人もいたという。

 小林院長は「優先順位を決めて対処しているが、通常診療と支援チームの活動との調整は今もぎりぎりだ。改正道交法施行後に診断要請が集中すれば、業務が成り立たなくなってしまう」と危惧する。

 診断後のサポート体制を心配する声もあった。いずみの杜(もり)診療所(仙台市)の山崎英樹医師は、免許更新などがきっかけの診断が「早期発見・早期絶望」につながらないような支援が必要と指摘。「認知症の本人が認知症と診断された人の相談に応じるピアカウンセリング、本人同士が語り合う本人ミーティングなど診断後支援の普及が不可欠だ」と提言する。

 調査では、免許取り消しにつながる診断に反発する患者からのクレーム・苦情についても尋ね、回答した73医療機関のうち81%の59機関が「懸念」「やや懸念」と答えた。

 認知症ではないと診断した人が事故を起こした場合など、診断の責任を問われる可能性については、「懸念」「やや懸念」との回答が79%の58機関に上った。

 ■開業医と役割分担、模索

 受診者が殺到した場合の混乱を避けるため、対策に乗り出す動きもある。

 千葉県旭市にある総合病院の国保旭中央病院は、同市を含む7市町をカバーする認知症疾患医療センターだ。昨年11月、地域の中小医療機関や開業医らが入る医師会の代表者ら約20人に集まってもらい、持田英俊センター長(57)が「役割分担」を呼びかけた。

 認知症は専門医でなくても診断できるため、かかりつけ医として日頃診ている患者が認知症かどうかが明らかな場合は、診断書を作成するよう依頼。画像検査の機器がなければ、センターの機器を使ってほしいと伝えた。そして、診断に迷ったり「運転を続けたい」との強い意向があったりするなど、対応が困難となった患者はセンターが対応するとした。

 ほかにも認知症患者を多く診る開業医を個別に訪ねて回り、おおむね賛同を得られているという。持田センター長は「センターがパンクするのを防ぎ、診断書の作成に迅速に対応するには、地域の医療機関との連携がカギを握る」と話す。

 開業医が多く入る日本医師会(日医)も、専門医に診断依頼が集中しないように協力する考えだ。横倉義武会長は1月の記者会見で、診断書作成に会員の医師が不安を持っていることを踏まえ、「長年診ている患者に対応できるよう、診断書作成の手引を3月までに策定するよう準備を進めている」と述べた。

 (森本美紀、十河朋子、編集委員・田村建二)

 ■運転対策、来月強化

 75歳以上のドライバーは、運転免許の更新時に認知機能検査を受ける。更新期間満了日の6カ月前から受けられる。

 今は「認知症のおそれ」と判定されても一定の交通違反がなければ医師の診断を受ける必要はなく、多くの人が免許を更新できている。3月12日施行の改正道路交通法では、「認知症のおそれ」と判定された更新希望者全員に受診を義務づける。さらに信号無視など一定の交通違反をした人も臨時の検査対象に加えた。

 受診は(1)公安委員会が指定する専門医の診断(臨時適性検査)(2)自分で選んだかかりつけ医らの診断書の提出――の二つの方法がある。(1)は公費でまかなわれ、(2)は自己負担がある。認知症と診断された人は、公安委員会が免許取り消し(停止)処分とする。

 ■返納後の移動手段、必要

 日本認知症学会理事の池田学・大阪大教授の話 交通事故の被害者の方のことを考えれば、運転免許の更新にどこかで線を引かないといけないのは確かだ。医師もそのことに役割を果たす必要があるが、多くの認知症疾患医療センターが懸念を持っているのは、運転をやめた人をサポートする社会の整備が遅れていることが大きく影響している。

 運転しなくても移動手段が確保され、安心して暮らせるなら、医師ももっと積極的に患者の診断に臨み、必要があれば、時間をかけてでも運転をやめるよう説得もできる。強制ではなく、患者が納得して免許を自主返納できる対策を急ぐ必要がある。



https://www.m3.com/news/general/504280
認知症診断、遅れる恐れ 免許更新時の対象、大幅拡大 朝日新聞社調査、拠点病院8割「懸念」
2017年2月18日 (土) 朝日新聞

 高齢ドライバーの認知症対策を強化した改正道路交通法が来月12日、施行され、医師の診断が義務づけられる人が一気に増える。安全対策が一歩前進するが、認知症診療拠点の医療機関を朝日新聞社が全国調査したところ、回答した73機関の8割超が受診者急増による「診断の遅れ」と「専門医不足」に懸念を示した。診療体制の整備が進まないと、一般の人を含む患者の診断・治療が遅れるおそれがある。▼2面=さらに負荷

 道交法では認知症の人は免許取り消し(停止)の対象と定められている。75歳以上の人は3年に1度の運転免許更新時に、記憶力・判断力などの認知機能検査を受ける。今は「認知症のおそれ」と判定されても、信号無視などの交通違反がなければ受診義務はなく、運転を続けられる。

 改正道交法では「認知症のおそれ」と判定された更新希望者すべてに診断が義務づけられる。信号無視や逆走などをした際にも認知機能検査を受けることになる。警察庁は、診断対象者が2015年の1650人から年5万人規模に増えると見込む。

 調査は昨年12月~今年1月に実施。認知症の地域医療拠点となる「認知症疾患医療センター」に指定された全国367(昨年10月時点)の医療機関から、無作為抽出した100機関に施行後の診療の課題を尋ね、73機関から回答を得た。

 認知症は症状進行を抑えるため、早期発見・早期治療が大切とされるが、受診者増の影響で診察を受けるまでの予約待ち期間が長期化し、診断が遅れることについて、84%の計61機関が「懸念がある」「やや懸念がある」と答えた。新規患者の予約待ち期間は、29%の21機関が現状も平均1カ月程度かそれ以上とした。

 また、全国に約1500人いるとされる専門医の不足について「懸念」「やや懸念」と答えたのは82%の計60機関に上った。

 警察庁運転免許課の岡本努・高齢運転者等支援室長は「専門医に負担が集中しかねないとの懸念は真摯(しんし)に受け止めている。そうした事態が起きないよう、日本医師会と連携し、都道府県警察が認知症診断に協力してもらえる医師のリストを作成中だ。かかりつけ医にも協力を求め、『どの病院にいけばよいか分からない』という対象者に情報提供できるようにしたい」とする。(編集委員・清川卓史、友野賀世)



http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/406637
救急搬送時に患者転落、けが 唐津市消防本部
ストレッチャー誤操作

2017年02月18日 09時20分 佐賀新聞

 唐津市消防本部は17日、救急搬送中の男性患者を救急車から降ろす際、ストレッチャーの操作を誤って地面に落とし、けがをさせたと発表した。

 同本部によると、昨年12月5日午後4時半すぎ、脳疾患の疑いがある市内の60代男性を病院に運び込む際、高さ約1メートルのストレッチャーから転落させ、左ひじに打撲を負わせた。

 ストレッチャーは水平に引き出せば、前後の脚が伸びて固定される。引き出す役目の救急隊員が重さで水平を保てず、脚が伸びきらずに傾いたとみている。

 3人で対応していたが、小隊長は医師への意識レベルなどの伝達を優先していた。隊員は「急いで病院に運ばなければいけないと考え、2人でもやれると思った」と話しているという。3人は翌日、消防長から口頭で厳重注意を受けた。男性の容体は現在、安定し、けがの影響はないという。

 折尾命消防長は「命を守るべき消防職員が市民にけがを負わせる、あってはならない事故」と陳謝した。再発防止策として、緊迫した状況でも3人での操作を徹底する。



http://kyoto-np.co.jp/top/article/20170218000018
吉川学長、組長と会食認める 京都府立医大調査に
【 2017年02月18日 08時21分 】 京都新聞

 京都府立医科大付属病院(京都市上京区)などが暴力団組長の収監見送りを巡り、検察庁に虚偽の病状を記した文書を提出したとされる事件で、府立医大の吉川敏一学長(69)が病院側の調査に対し、府警OBの紹介で山口組系淡海一家(大津市)総長の高山義友希(よしゆき)受刑者(60)と市内で複数回、会食したことを認めていることが17日、病院関係者への取材で分かった。

 大学のトップが指定暴力団の組長と交際していたことは、教育機関として倫理観が問われそうだ。

 捜査関係者によると、高山受刑者は2014年7月、府警元警部補(58)の引き合いを通じて、同病院で生体腎移植手術を受けたという。医局内では当初、手術に慎重な意見があったが、病院幹部の判断で一転して受け入れが決まったといい、府警が病院と暴力団との関係を調べている。

 吉川学長と高山受刑者との関係について、病院側は当初、院内で会ったことは認めたものの、院外での接触については「分からない」とし、会見で病院長も「答えられない」と述べた。吉川学長は強制捜査以降、会見に応じていない。

 しかし、病院関係者の説明によると、17日までの聞き取り調査に対し吉川学長は、市内で元警部補と食事中、偶然同じ店にいた高山受刑者(当時保釈中)を紹介されたとし、「(高山受刑者に)代金を支払ってもらったことはない」と、接待を否定する趣旨を説明。会食した時期は移植手術の直前だったという。

 また、康生会・武田病院(下京区)が虚偽診断書作成容疑で府警の家宅捜索を受けたことに対し、病院グループの武田隆久理事長は同日朝、同区の自宅前で報道陣に「当グループの医師が虚偽の診断書を作成することは絶対にないと確信している」とのコメントを読み上げた。高山受刑者との面識は「ありません」と述べた。 



http://mainichi.jp/articles/20170218/ddl/k06/010/006000c
小国町立病院
人工透析 中止理由、山形大「事実と違う」 支援、前向き姿勢強調 /山形

毎日新聞2017年2月18日 地方版

 小国町立病院で予定していた人工透析治療の中止が決まった問題で、同町は山形大医学部から2017年度の医師派遣の支援が確約されていない点を中止の理由の一つに挙げた。だが、同大の山下英俊医学部長らは毎日新聞の取材に「事実関係が違う」と述べ、実施に向けて支援に前向きだった姿勢を強調した。また、町が中止を決める前に相談を受けていないことも明らかにした。【佐藤良一】

決定前、町から相談なく

 1月13日、久保田功副学長、山下医学部長、今田恒夫准教授が取材に応じた。町と主にやり取りしたのは今田准教授だった。中止前の計画では、町立病院の透析担当医を公立置賜総合病院(川西町)で昨年12月~今年1月に研修を受けさせた後、同医学部が派遣する専門医師から週3回の指導を受けながら2月に治療をスタート。4月に独り立ちさせ、その後の支援は継続協議する予定だったという。

 町が透析実施の是非を検証したとする全8回の関係者会議を経てまとめた報告書「人工透析実施の是非に関する検証について」では、16年2月5日に盛田信明前町長と町立病院の阿部吉弘院長らが、今田准教授と協議した内容を記載。「4月以降は、一年一年事情が変わるので山大から医師を派遣することは確約できない」などの今田准教授の発言を盛り込んだ。

 これに対し、今田准教授は、阿部院長からもう少し研修を延ばして今年4月から透析を開始できないかという提案を受けた発言だったとした。また、「私が言ったのは『年度を越えれば医局の人事も変わるので、医師派遣を17年2月ではなく4月からと言われても、16年2月の時点では見通せない』という意味で、サポートできないということではない」と反論した。

 さらに「記載内容に異議はないが、前町長や院長からの質問に答えた発言だったため、私の発言のみの記載では正確に意味が伝わらない可能性がある」と話した。そのうえで、「協議を重ねながら状況に応じたサポートが可能だし、常にその姿勢は変わらない」と強調した。

 今田准教授によると、昨年9月下旬ごろ、阿部院長が来訪し透析の実施が困難になったという報告を受けたという。その後、同10月21日に町は報告書に記載する今田准教授の発言部分のみをメールで送り、確認を求めたという。中止決定の報告を受けたのは同12月27日で、同7月の町長選で盛田氏を破った仁科洋一町長と阿部院長が訪れたという。

 この今田准教授の発言部分を根拠に、昨年10月25日の町議会臨時会で町の中止提案に賛成した町議もいる。この町議は「4月以降の大学病院からの協力は分からないという町長の検証報告だったが、医師の確保もできないで見切り発車した」と発言していた。

 山下医学部長は、地域医療を守るために県や各病院、医師会などとともに「山形大学蔵王協議会」として協力体制を組んでいることを説明。「小国町は透析中止の決定前にこの仕組みを活用してほしかった」と述べ、中止の前に相談を受けていたら、さまざまな形態の支援の在り方があったとの認識を示した。
仁科町長「専門医確保できず」

 小国町の仁科洋一町長は、毎日新聞のインタビューに応じた。町立病院の担当医師が指導を受ける専門医師の派遣について、山形大医学部から2017年度の派遣が確約されていなかったことを強調。「中止を決めた一番の理由は、治療をマネジメントする専門医が確保できなかったことだ」と述べた。

 また、町の担当者は昨年2月5日に同医学部と協議したメモを作成し、後に発言者ごとにまとめ、報告書に盛り込まれたことを明らかにした。そのうえで、「元のメモは廃棄して今はない」と話した。

 昨年10月の町議会臨時会で透析関連予算を削除した補正予算案が可決。町は同12月から患者を町外の病院へ送迎している。



http://mainichi.jp/articles/20170218/ddp/041/040/028000c
東京慈恵会医科大病院
がん放置被害の男性死去 亡き妻も医療事故に、再発防止へ活動

毎日新聞2017年2月18日 西部朝刊

 東京慈恵会医科大病院で、肺がんの疑いがあると指摘された男性(72)の画像診断報告書を主治医が確認せず、約1年間放置された問題で、病院は17日、男性が亡くなったと発表した。男性は14年前の妻の医療事故をきっかけに、医療安全を求めて活動しており「自分の問題を契機に、全国で対策が徹底されてほしい」と願っていたという。

 病院によると、男性は肝臓の病気で同病院に通院しており、2015年10月、貧血で緊急入院した。検査の結果、肺がんの可能性が指摘されたが、主治医らは画像診断の報告書を確認せず、男性は退院した。16年10月になり、男性の肺がんが見つかったが、すでに治療できない状態だった。病院側は「1年前に主治医が肺がんの可能性をきちんと受け止めず、結果的に発見が遅れた。その時点なら手術できる可能性があった」と謝罪した。

 この男性の妻も03年、別の大学病院でカテーテルが血管外に入る事故で意識不明になり、その後、死亡した。これをきっかけに、男性は医療事故の被害者や遺族でつくる医療過誤原告の会(宮脇正和会長)の役員として、被害者の相談に乗るなどの活動をしていた。

 宮脇会長によると、昨年12月に見舞った際、男性は「こういう事態になって悔しい。もっと生きたい」と無念さを語り、再発防止を託されたという。

 画像診断報告書の確認不足で治療の遅れなどが生じるケースは全国で起きており、日本医療機能評価機構によると15年には11件の報告があった。宮脇会長は「こうした情報は医療機関などに提供されているが、活用される仕組みがない」と話し、厚生労働省などに再発防止の徹底を求めていくという。【下桐実雅子】


  1. 2017/02/19(日) 06:20:46|
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