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2月16日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/503619
「かかりつけ医」機能の評価、報酬と実態にギャップ
日医調査、「地域包括診療料(加算)届出」は診療所の7.4%
2017年2月16日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会の「かかりつけ医機能と在宅医療についての診療所調査」の結果、かかりつけ医機能を評価する点数である地域包括診療料(加算)を届け出ているのは、診療所の7.4%、内科に限っても13.0%にとどまり、「在宅患者に対する24時間対応」の負担の大きさが低調な届出の一因であることが示唆された(資料は、日医のホームページ)。

 地域包括診療料(加算)の要件のうち、「かかりつけ医にとって重要と思う項目」は、「患者に処方されている全ての医薬品の管理」「患者が受診している全ての医療機関の把握」などが多かった一方、「常勤医師2人以上」など体制面を挙げる回答は少なく、診療報酬の要件が現実とそぐわないことも浮き彫りになっている。

 在宅医療についての調査でも、訪問診療を行っている診療所の50.6%が、在宅療養支援診療所(在支診)以外であり、同様に診療報酬上の評価と現場の実態が必ずしも合致していないことが分かった。

 2月15日の定例記者会見で、日医常任理事の松本純一氏は、この調査と、中央社会保険医療協議会で実施している検証調査の結果を基に、2018年度診療報酬改定に向けた、かかりつけ医機能と在宅医療の議論に臨んでいく方針を示した。「在宅患者への24時間対応がネックとなり、地域包括診療料(加算)は広がる見込みがない。また常勤医師2人以上も要件の一つだが、多くの診療所では常勤医師1人であり、かかりつけ医確保のため、現実的な要件にすべき。在宅医療については、在支診のみならず、それ以外の診療所への評価も必要」(松本常任理事)。

 日医会長の横倉義武氏は、かかりつけ医機能を果たす上でネックとなる「24時間対応」について、「1人の医師で対応困難な場合に、時間外と休日の診療に地域で対応する仕組みを検討している」と述べ、個々の医療機関ではなく、地域単位の体制作りの必要性を強調した。

 社会保障審議会医療保険部会などでは、かかりつけ医の普及を目指し「かかりつけ医以外を受診した場合」に患者から定額負担を徴収する改革案が議論されている。横倉会長は、「かかりつけ医をどのように定義付けるかは重要なポイント。この点をしっかりと議論することが必要」との考えも示した。今後、かかりつけ医機能関連の調査をさらに実施し、その結果を踏まえて日医としても議論を深める方針。

 調査は、日医会員のうち、診療所開設者または法人の代表者を兼ねる医師から20分の1を無作為抽出した3416人を対象に実施。回答は、2017年1月23日まで受け付け。有効回答数1603人(有効回答率46.9%)。主な結果は以下の通り。

◆かかりつけ医機能関連の主な調査結果
・2016年10月末時点で、地域包括診療料(加算)を届け出ているのは、全体7.4%、内科13.0%。「届出予定」は、全体8.0%、内科13.4%。
・「かかりつけ医にとって重要と思う項目」(複数回答)は、「患者に処方されている全ての医薬品の管理」44.8%、「患者が受診している全ての医療機関の把握」42.0%と4割を超えたが、「在宅療養支援診療所」11.7%、「常勤医師2人以上」9.3%にとどまった。
・「患者に処方されている全ての医薬品の管理」の実施は、全体19.7%、内科29.9%。「患者が受診している全ての医療機関の把握」の実施は、全体19.8%、内科30.6%。
・「現在実施していて負担の大きい項目」(複数回答)は、「在宅患者に対する24時間対応」49.8%、「患者に処方されている全ての医薬品の管理」27.9%など。

◆在宅医療関連の主な調査結果
・訪問診療所を行っている診療所のうち、在支診の「強化型」9.3%、在支診の「強化型以外」40.1%、在支診以外50.6%。
・通院患者に在宅医療が必要になった時、「自院で対応」28.0%、「自院中心で他院と連携」13.7%で、合計41.7%が、自院がかかわり対応すると回答。
・今後の取り組みは、「現在実施、今後拡大・維持」31.3%、「新たに取り組みたい」6.4%、「現状実施、今後縮小・中止」8.1%で、「現在も、今後も実施せず」は51.5%。



https://www.m3.com/news/iryoishin/503684
医師の喫煙率減少、男性10.9%、女性2.4%
日医調査、男性最多は泌尿器科、診療科で相違

2017年2月16日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会が2016年に日医会員を対象に実施した喫煙意識調査によると、喫煙率は男性医師10.9%、女性医師2.4%で、2000年の調査開始以来、着実に減少しており、一般国民と比べても喫煙率が低いことが明らかになった。ただし、男性医師では診療科により喫煙率には有意差が見られ、最も高い泌尿器科では17.5%、最も低い呼吸器科では3.5%だった(資料は、日医のホームページ)。

 喫煙に関連する要因は、飲酒頻度が多く、運動習慣がない、幸福度が低いなどが挙げられた。医師は患者に禁煙を指導する立場にあるが、「医師は立場上、喫煙すべきではない」「患者は喫煙すべきではない」との回答が、男性医師と女性医師ともに年々増加しているものの、禁煙指導には、「時間がかかる」「患者が初めから指導を拒否している」「(患者が)喫煙問題について、十分な教育を受けていない」などの問題が伴うことも明らかになっている。

 2月15日の定例記者会見で調査結果を公表した、日医副会長の今村聡氏は、「国民平均よりも、医師の喫煙率は低い。個人的な感想だが、喫煙は嗜好と依存の問題を伴うが、医師は禁煙を指導する立場であり、できれば喫煙率はゼロであることが望ましい」とコメント。喫煙意識調査は2000年以降、4年に1回実施している。今村副会長は、「喫煙率の減少幅が若干減少しており、今後、喫煙率がプラトーになるのを懸念している」とも付け加えた。

 政府は、受動喫煙防止法の制定を目指している。ただし、自民党の厚生労働部会では、反対意見や例外規定を設ける声が根強い。2月15日の同部会で受動喫煙防止対策のヒアリングを受けた今村副会長は、「これまでは、たばこ農家や販売業者、飲食店などの声を聞くことが主になっていたと思う」と指摘、患者や小さな子どもを持つ家庭など、禁煙を望む立場へのヒアリングは行われていなかったとし、日医としては受動喫煙防止を求めていく方針を示した。医療機関については、例えばホスピスなどでの喫煙を認める声もあるが、今村副会長は、「完全に分煙ができる条件であれば、認めることもあり得る」としつつ、例外規定が多いと法律が形骸化する懸念があるとした。

 第5回「日本医師会員喫煙意識調査」は、2016年1月から7月にかけて実施。日医会員から男性医師6000人、女性医師1500人を抽出、うち入院等の医師を除き、7218人に調査票を発送、5678人(78.7%)から回答を得た。うち年齢や性別、喫煙状況が不明な95人分を除き、5583人(77.3%)の回答を解析。主な結果は以下の通り。

◆「日本医師会員喫煙意識調査」の主な調査結果
・喫煙率は、4年に1回の本調査で毎回減少、男性医師(2000年27.1%→2016年10.9%)、女性医師(同6.8%→2.4%)。喫煙率の減少は、男性医師では、ほぼ全年齢、全診療科で観察された。ただし、男性医師では喫煙率の最多は泌尿器科(17.5%)で、耳鼻咽喉科(15.3%)、精神科(14.3%)と続き、一方、最低は呼吸器科(3.5%)で、次が循環器科(8.4%)、小児科(8.7%)など。
・男性医師における喫煙に陽性に関連する要因は、飲酒習慣、運動習慣、メンタルヘルス(日常生活が楽しくない、大きいストレス)、不幸せ感・日常生活満足度。
・喫煙に対する考えは、「医師は立場上喫煙すべきではない」(男性医師79.7%、女性医師81.8%)、「患者は喫煙すべきではない」(同59.4%、63.2%)。
・禁煙指導における障害は、「時間がかかる」(男性医師51.8%、女性医師48.7%)、「カウンセリングが診療報酬で保証されていない」(同23.4%、22.2%)、「患者が初めから指導を拒否している」(同17.5%、28.8%)、「喫煙問題について十分な教育を受けていない」(同12.4%、18.1%)など。



https://www.m3.com/news/general/503744
帝王切開の麻酔注射で脊髄損傷 両脚に後遺障害、賠償求め提訴
2017年2月16日 (木) 福井新聞

 福井市の福井県済生会病院で2015年、帝王切開による分娩時に麻酔注射を受けた30代女性が、脊髄を損傷し両脚に後遺障害が残ったとして15日、同病院を運営する社会福祉法人恩賜財団済生会(東京)に約5700万円の損害賠償を求めて福井地裁へ提訴した。同病院は局所麻酔の針が脊髄に達し損傷させた可能性が高いと認め昨年11月、女性に損害賠償を提示したが折り合わず、提訴となった。

 女性は15年12月に同病院で第3子を出産した福井市の主婦。訴状などによると、女性は脊髄近くにある「硬膜」の外側に管を入れる「硬膜外麻酔」の前段階として局所麻酔を施されたところ、両脚に激しい痛みが走った。無事出産したが、退院後も両脚に痛みや腫れなどが残ったままで、16年1月に病院に原因究明を申し入れた。

 同年8月までに局所麻酔の針が脊髄に達し損傷させた可能性が高いと病院側が認め、女性に労務が相当制限されるレベルの後遺障害9級との判断に基づき、約2080万円の損害賠償を提示。女性は後遺障害に伴う自宅改修や家族の負担増などが考慮されていないとして病院側に約4900万円の損害額を提示したが、病院側は拒否した。

 女性によると痛みやしびれは今も残ったまま。つえや車椅子が一生欠かせず、車の運転はできなくなった。女性の代理人弁護士は「夫も育児、家事、介護のため仕事を4年間休まざるを得なくなった」としている。女性は「子どもたちと自由に散歩したり抱っこすることもできなくなってしまった。二度と同じ事例が起こらないことを願っている」と話している。

 同法人の代理人弁護士は「訴状が届いておらずコメントできない」としている。



https://www.m3.com/news/general/503754
薬物事件の医師を再雇用 子ども精神医不足深刻 北九州市立療育センター
2017年2月16日 (木) 西日本新聞

 危険ドラッグ所持の疑いで書類送検され、北九州市立総合療育センター(同市小倉南区)を1月に依願退職した30代の男性精神科医について、センター側は翌日に再雇用する異例の対応に踏み切った。「代わりの医師がいない」ことを理由に苦渋の選択を迫られたという。専門医不足や患者との結びつきの強さなど、子どもの精神科医療を巡る厳しく特殊な現状が、事件を契機に浮かび上がった。

 男性医師は昨年12月に東京都内で危険ドラッグを所持したとして、1月18日に医薬品医療機器法違反容疑で書類送検された。「医師は神様のような存在。事件を知り、患者の親には激震が走った」。広汎性発達障害がある子どもが男性医師の診察を受けているという母親は、今も驚きを隠せない。

 同センターは障害児・者の医療などを担う機関。運営する同市福祉事業団によると、センター常勤の精神科医はこの医師だけで、発達障害やうつ病の中高生を中心に約450人を担当。「音楽療法を取り入れるなど名医として信頼が厚かった」(患者の母親)といい、初診は3~4カ月待ちだったという。

 医師は1月30日に依願退職したが、センターは「専門医が少なく、後任をすぐに見つけるのも困難」として翌日に臨時職員として再雇用。3月末まで勤務させることにした。今回の判断には「公的機関が法を犯した医師を雇うのか」と批判もあるが、患者や家族からは「診察を続けてほしい」との要望が大半という。

 松尾圭介所長は「精神科は担当医師と患者の関係性が強い」と説明。福岡県の開業医は「発達障害の患者は特に変化を嫌う。自傷行為の恐れもあり引き継ぎに時間はかかる」と理解を示す。

 精神科医療を必要とする子どもの数も増加傾向にある。厚生労働省の推計ではうつ病や統合失調症、広汎性発達障害などがある0~14歳の1日の外来患者数は、1999年の3800人から2014年は3倍超の1万2900人に増えている。

 松尾所長は、男性医師の患者の症状や治療歴を3月末までに文書化し、後任医師や他の医療機関に引き継ぐ考えだが「後任が確保できるか分からない。医師会や大学病院に呼び掛けるしかない」と話している。

   ◇    ◇

 患者増加、初診10カ月待ちも

 子どもの精神科の医療現場では、専門医不足が深刻な問題となっている。

 総務省が1月に発表した「発達障害者支援に関する行政評価・監視」勧告によると、全国27の専門医療機関のうち、約半数で初診まで3カ月かかり、中には10カ月待つケースもあった。患者の殺到などを懸念し、専門治療ができることを未公表にしている医療機関も2割ほどあったという。

 九州北部の40代医師は、専門医が少ない背景について「児童精神科を学べる大学病院が少なく、治療マニュアルも確立されていないため、敬遠する医師が多い」と話す。「特に中高生は思春期特有の心の変化があり、障害かどうかの見極めも難しい。高い専門性が求められる」

 「児童・思春期精神科」を備える東京都立小児総合医療センターでは、常勤医師12人が1日約130人を診察するが、年間千人程度が新たな患者として来院するという。田中哲副院長は「病院間、地域間で医師のネットワークを構築し、急な欠員に対応できる態勢づくりが必要だ」と訴えた。



https://www.m3.com/news/general/503778
昏睡少女に集団で性的暴行の疑い、医師ら3人逮捕 埼玉
2017年2月16日 (木) 朝日新聞

 酒に酔って昏睡(こんすい)状態の少女に集団で性的暴行を加えたなどとして、埼玉県警は16日、船橋中央病院(千葉県船橋市)の研修医、***容疑者(31)=同県船橋市海神6丁目、準強姦(ごうかん)罪で公判中=ら3人を集団準強姦の疑いで逮捕、送検したと発表した。

 ほかに逮捕されたのは、東京慈恵会医科大学付属病院(東京都港区)の研修医***容疑者(31)=港区西麻布4丁目=と、東邦大医学部(東京都大田区)の大学生***容疑者(25)=大田区大森西3丁目。***、***両容疑者は黙秘し、***容疑者は容疑を認め「先輩(***容疑者)に誘われた」と供述しているという。

 発表によると、3人は昨年4月30日午後10時35分ごろ、***容疑者が契約していた大田区の部屋で、酒に酔って昏睡していた都内在住の10代後半の少女に集団で性的暴行を加えた疑いがある。***容疑者は同じ夜に1人でもこの少女に性的暴行をしたほか、別の10代後半の少女にも、昏睡中に性的暴行を加えたとして準強姦容疑でも逮捕された。

 当時、室内にはほかにも男女数人がいたが、県警は事件には関与していないとしている。

 県警吉川署などによると、***容疑者はこの日の逮捕容疑以外に、昨年7~9月、東京、神奈川、埼玉各都県の計5人の20代女性に性的暴行を加えたなどとして、同10月以降、計6件の容疑で逮捕され、準強姦罪などで起訴されている。***容疑者もこのうち1人への容疑で昨年12月に逮捕されていた。

 大学などによると、***、***両容疑者も東邦大出身で、2人は大学のサークル仲間。***容疑者は***容疑者と知り合いという。***容疑者らが知り合いの女性らに「飲み会をやろう」などと声をかけて、大田区西蒲田8丁目の部屋に誘っていたという。

 ***容疑者が埼玉県の20代女性に性的暴行を加えたとされる事件の裁判の冒頭陳述によると、***容疑者は大田区の居室を、酒瓶を置いたり照明を取り付けたりして飾っていた。室内の画像をメールで女性に送って「レンタルラウンジ」と説明し、バーベキューパーティーをしようと誘ったとされる。

 昨年9月、マンションに女性や知人らが集まり、***容疑者は暴行目的で女性らに罰ゲームなどの名目で多量の酒を飲ませ、熟睡した女性に暴行。その様子を自分の携帯電話で撮影していたとされる。


G3註:原文は実名報道



https://www.m3.com/news/general/503643
府立医大病院長が学会欠席 虚偽書類作成を否定
2017年2月16日 (木) 共同通信社

 暴力団幹部の虚偽診断書を作成した疑いが持たれている京都府立医大病院(京都市)の吉村了勇(よしむら・のりお)病院長は15日、理事長を務める日本臨床腎移植学会を欠席した。この日は神戸市内で複数のシンポジウムなどがあり、吉村病院長は一部で司会を務める予定だった。

 同学会の剣持敬(けんもち・たかし)副理事長によると、吉村病院長から15日に複数回電話があり、「行けないので代役を頼む。虚偽の書類作成について指示していない。証明できる」と話したという。



https://www.m3.com/news/general/503709
学長と暴力団幹部が会食 府警OB、懲戒処分で退職
2017年2月16日 (木) 共同通信社

 刑の執行が停止された暴力団幹部を巡り、京都府立医大病院(京都市)などの医師が虚偽の診断書や意見書を作ったとされる事件で、府立医大の吉川敏一(よしかわ・としかず)学長(69)が複数回、幹部の指定暴力団山口組淡海一家の総長高山義友希(たかやま・よしゆき)受刑者(60)と飲食を共にしていたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、京都府警OB(58)が数年前、吉川学長と高山受刑者を引き合わせ、その後、2人は京都市内で会食を重ねるようになったとみられる。

 府警OBは元警部補で、2014年6月、暴力団対策担当だった時に知り合った暴力団関係者と私的な交際をしたとして減給の懲戒処分を受け、依願退職していた。20~30年前に知り合った暴力団関係者と電話で連絡を取り合ったり、関係者が経営する会社に出入りしたりした。退職後は京都市内で警備業を営んでいたという。

 府警は既に吉川学長の自宅を家宅捜索しており、病院側が暴力団との関係を深めた経緯を詳しく調べる。

 府立医大病院の荒田均(あらた・ひとし)事務部長は取材に「(学長と高山受刑者は)一度、病院の敷地内で会ったことがあると聞いたが、親しい関係にはないと聞いている」と説明、虚偽書類の作成も否定した。

 高山受刑者は13年6月に京都地裁で恐喝罪などにより懲役8年の判決を受けた。

 府立医大によると、14年7月に府立医大病院で腎臓移植の手術を受け、吉村了勇(よしむら・のりお)病院長(64)らが「ウイルス性腎炎」などで収監に耐えられない健康状態との書類を作成した。

 15年7月に最高裁で判決が確定した後も、書類に基づき収監されていなかった。



https://this.kiji.is/204903419326727673?c=110564226228225532
京都府立医大、虚偽の診断書否定
組長と交際「一切ない」

2017/2/16 19:34 共同通信

 暴力団組長を巡る京都府立医大病院(京都市)の虚偽診断書作成事件で、同病院が16日、記者会見を開き、吉村了勇病院長(64)が「捜査機関などに回答した内容に虚偽はない」と説明した。暴力団組長との交際についても「一切ない」と否定した。

 回答した七つの書面は「いずれも公正・適切なもの」と断言。主治医の講師が作成した原案を訂正するよう指示したとされる疑惑に対しては「内容を変えるよう、指示してはいない」と否定した。京都府警の捜査について「なんでこんなことになったのか分からない」と話した。



http://www.asahi.com/articles/ASK2J55LBK2JPLZB00L.html
「虚偽の内容、一切ない」京都府立医大病院長、容疑否定
2017年2月17日01時10分 朝日新聞

 虚偽診断書作成容疑事件をめぐり、京都府警の家宅捜索を受けた京都府立医科大付属病院の吉村了勇院長は16日、記者会見を開いて「医師の立場から公正に適切に作成したもので、7通作成した意見書などは虚偽の内容では一切ない」と容疑を否定した。そのうえで「世間を騒がせたことは遺憾、残念なことと思っている」と述べた。

捜索受けた2病院側、容疑を否定 虚偽診断書事件

 付属病院は2014年、暴力団組長の高山義友希受刑者の腎移植手術を行った。吉村院長や担当医は翌15年8月、大阪高検へ提出した意見書で「腎炎発症のため、現状は拘禁に耐えられない」と記載。院長は当時の診断理由について「血液検査の結果などから、移植した腎臓の機能障害が見られた」と説明した。

 吉村院長はまた、高山受刑者との関係について「診察室以外では会っていない」と説明。医科大の吉川敏一学長と高山受刑者の学外での交流については「存じません」と述べ、学長が手術に立ち会ったかについても「そうした事実は一切ない」と否定した。一方、高山受刑者の病状について、学長とやりとりしたかについては「回答を控える」とした。



http://mainichi.jp/articles/20170216/dde/041/040/049000c
虚偽診断書
組長収監逃れ 京都府立医大、院長自ら組長診察 退院後も月1回

毎日新聞2017年2月16日 東京夕刊

 病気を理由に刑執行が停止された暴力団組長を巡る京都府立医大付属病院(京都市上京区)の虚偽報告書作成事件で、腎移植手術で執刀した吉村了勇(のりお)病院長(64)が、術後も毎月、組長の検査を自らしていたことが捜査関係者らへの取材で分かった。府警は、組長が収監に耐えられる状態だったことを把握していた可能性があるとみて事情を聴く方針。

 指定暴力団・山口組の直系組織「淡海(おうみ)一家」総長の高山義友希(よしゆき)受刑者(60)は、恐喝罪などで起訴後に健康上の理由で保釈された。2014年7月に府立医大病院で腎移植手術を受け、15年7月には最高裁で懲役8年の実刑判決が確定したが、大阪高検が16年2月に刑の執行を停止した。

 捜査関係者や大学関係者によると、高山受刑者は手術から約1カ月後に退院。移植の拒絶反応や高血圧を抑える薬を飲んでいた。術後の管理をする担当医師は別にいたが、月1回は吉村病院長の診察を受けていたという。

 事件を巡っては、府立医大病院側が吉村病院長名義で「(高山受刑者が)収監に耐えられない」という内容の報告書を高検に提出。治療が難しく感染率が高いとされる「BKウイルス腎炎」などのため、「(刑務所にはない)最新の医療機器がなければ病状が悪化する」などとする意見も記していた。ただ、執刀医の一人が府警の任意の事情聴取に「病院長の指示で事実と異なる内容の報告書を書いた」と認め、他の病院の複数の医師が「収監は可能」との見解を示していた。府警は、府立医大病院側が高山受刑者を収監させないため、虚偽の報告書を作成したとみている。虚偽の報告書を作成したかについて、吉村病院長は毎日新聞の取材に「そんな事実はない」などと否定している。



http://blogos.com/article/210481/
京都府立医大捜査 山口組系組長と蜜月の陰に有名学長
- 西岡 研介
文春オンライン2017年02月16日 11:00 / BLOGOS

 2月14日夜、京都市上京区にある京都府立医科大学。管理棟5階の会議室には新聞やテレビの記者でごった返していた。

 府立医科大学附属病院側と記者とのやり取りが1時間ほど続いた後、筆者は手をあげて、こう質問した。

「高山受刑者の腎移植手術が行われた2014年7月の1カ月前に、吉川学長と高山受刑者が病院外で、個人的に、会われていたという情報を京都府警も把握しているんですが、事実ですか?」


 府立医科大学と附属病院に京都府警の家宅捜索が入ったのは、この9時間前のことだった。捜索は記者会見中も続いていた。

捜索の容疑は〈虚偽有印公文書作成罪〉。捜査関係者が強制捜査に至った経緯を解説する。

「京都の建設業団体幹部を恐喝した事件で、2015年6月に最高裁で懲役8年の実刑判決を受けた指定暴力団山口組系『淡海一家』総長、高山義友希は『腎臓の持病』を理由に判決確定後から今日まで1年半以上にわたって収監を免れていた。その高山が治療を受けていたのが、府立医大附属病院だった」

 高山受刑者(60)は、京都を地盤とする指定暴力団「会津小鉄会」の四代目、故高山登久太郎会長の実子で、父の引退後、山口組系弘道会に入り、淡海一家を設立。2009年に山口組の直参に昇格した。捜査関係者が続ける。

附属病院が提出した「ウソの回答書」

「高山が長らく腎臓病を患っていたのは事実だ。しかし保釈中の2014年7月に、親族から提供された腎臓の移植手術を受け、数カ月後には収監に耐えられるまでに回復した。手術後、大阪高検は数回にわたって、附属病院に対し〈高山が収監に耐えられる(まで回復した)か否か〉を照会したが、附属病院は〈ウイルス性の腎炎のおそれがあり収監には耐えられない〉などと虚偽の内容を記述した回答書を高検に提出していた」

 つまり、大学病院の医師たちが、ヤクザの親分のために、お上にウソをついていた疑いがあるというわけだ。が、移植手術から2年近く経っても高山受刑者の病状が回復しないことを不審に思った大阪高検が昨年6月、京都府警に健康状態を問い合わせたことから、今回の捜査が始まったという。捜査関係者が続ける。

「大阪高検から照会を受けた府警が、高山周辺から情報収集したところ、健康状態は良好であることが分かった。にもかかわらず、府立医大から〈収監に耐えられない〉との意見書が提出され続けていることに疑念を抱いた府警は、府立医大の内偵に入った。府立医大内部から極秘に高山総長の電子カルテ(従来、医師が診察の経過を記入していた紙のカルテを電子データ化し、病院のデータベースに保存したもの)の任意提出を受けたところ、腎機能の目安となるクレアチニンの数値が、電カル上では〈1.1〉などと正常値が記録されていた。

ところが、同時期に高検に提出された回答書には〈10.6〉などと実際の10倍もの異常値が記されていたことが分かった。回答書は高山の主治医である吉村了勇病院長(64)名で提出されていたのだが、実際に意見書を書いたとされるのは、吉村病院長が教授を務める移植・一般外科の講師(44歳)。そこで府警がこの講師を任意で聴取したところ、『吉村病院長の指示で書かされた』などと供述したことなどから、強制捜査に踏み切った」

 そして大阪高検が高山総長を収監するのと同時に、京都府警は附属病院の家宅捜索に着手。講師の勤務する移植・一般外科や病院長室だけでなく、府立医大のトップ、吉川敏一学長(69)の学長室、さらには学長の自宅にまで及んだという。捜査関係者がさらに続ける。

「今回の事件で、府警や京都地検は、吉川学長の関与も疑っている。というのも、府警が吉村病院長や医師の周辺を洗ったところ、高山が移植手術を受ける前段階で、吉村病院長や医師と、高山との病院外での接点は見つからなかった。ところが、府警がさらに内偵を進めたところ、移植手術が行われる約1カ月前、吉川学長が高山と院外で接触していたことが分かった」

アンチエイジングの権威として知られる吉川学長

 吉川学長は1973年、府立医科大学を卒業後、第一内科(現在の「内分泌・糖尿病・代謝内科」)の助教授を経て2000年に教授に昇任した。その後、同大の免疫内科、消化器内科の教授などを歴任し、2011年に学長に就任。以降、2期6年にわたって学長を務め、改選期となる今年も続投に意欲を示し、三選を目指している。

 専門は消化器内科だが、免疫学、アンチエイジングの権威としても知られ「不老革命!」(朝日新聞社)や「アンチエイジング教室」(毎日コミュニケーションズ)など多くの著書を上梓。高視聴率を誇る教育バラエティ番組「世界一受けたい授業」(日本テレビ系)にも「若さと健康の世界的権威」として出演していた。府立医大関係者が語る。

「吉川学長は若い頃から〝政治〟に長けていて、京都府や病院関係者だけでなく、政財界にも幅広い人脈を持っています。2014年には『日本電産』の永守重信会長から70億円の寄付を受け、『最先端がん治療施設』を建設。昨年には『ローム』から20億円相当の『ホウ素中性子捕捉療法』装置の寄付が決まりました。これら多額の寄付が集まったのも学長の政治力の賜物です」

 だが、吉川学長の「幅広い人脈」は政財界だけではなかったようだ。前出の捜査関係者が再び語る。

「府立医大で高山総長の移植手術が行われる約1カ月前の2014年6月、吉川学長と高山受刑者は京都・先斗町のお茶屋の二階で会っている。二人を引き合わせたのは双方と親しい、現職の京都府警の捜査員だった。この捜査員は長らく暴力団捜査に従事していたが、府警内部で淡海一家との癒着が問題視され、組対(組織犯罪対策課)から外され、当時は所轄に飛ばされていた。後に淡海(一家)との関係が表面化し、依願退職するのだが、退職後の今も淡海の息のかかった警備会社の顧問に就いている」

 先斗町のお茶屋で、現役の暴力団幹部と大学学長が、現職警官の仲介で密会したのが事実とすれば、古都・京都の闇の深さが垣間見えるエピソードだが、前出の府立医大関係者によると、高山総長への厚遇ぶりは相当なものだったという。

「高山総長の手術は府立医大の中でも、生体腎移植手術で№1の腕を持つ講師が行い、手術には吉村病院長だけでなく、吉川学長自ら立ち会ったそうです」

筆者の質問に対する病院側の回答は?

 京都府警の捜査を受けて、府立医大が開いたのが、冒頭の記者会見だ。

 会見で、病院側は「回答書は、(患者の)その時々の病状に基づき医師の判断で書いたもので、(強制捜査を受けたことは)疑問だ」(荒田均事務部長)と捜索容疑を否定。講師が「吉村病院長の指示で(回答書に虚偽を)書かされた」と供述していることについても「病院長は『虚偽の事実など書いていない』、『(回答書は)講師と相談して書いた』と話している」などと否定した。

 そこで筆者が冒頭の質問をしたところ、荒田事務部長は「(日時などの)詳細は不明だが、学長は『(高山受刑者と)会ったことはある』と話されていた」と回答。ただしそれは「病院の敷地内でのこと」だという。

 西日本を代表する公立医科大学の医師たちが、現役の暴力団幹部の収監を遅らせるため、検察に虚偽の回答をしていたという前代未聞の捜査は今後、どこまで伸びるのか。



https://www.m3.com/news/iryoishin/503793
「長期処方が増加」診療所は35.5%、問題事例も
日医調査、一般名処方は約7割、後発品の不安も根強く

2017年2月16日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会の「かかりつけ医機能と在宅医療についての診療所調査」の結果、約1年前と比較して長期処方(30日超)の患者が「増えた」と回答した診療所は35.5%だった一方、「減った」診療所は6.9%であり、長期処方が増加している実態が明らかになった(資料は、日医のホームページ)。

 過去約1年で遭遇した長期処方が原因として考えられる事例として、「患者が薬をなくしてしまい、次回予約よりも前に再診」「大病院で3カ月投与(降圧剤)されて、低血圧になった」などが挙がり、調査の総括として、「長期処方には問題もある。患者の理解も得て、是正していく必要があるのではないか」と指摘。

 院外処方の際の「一般名処方加算」の算定診療所は、「加算1」と「加算2」で計69.8%に上り、一般名処方が普及している実態が分かった。同加算を算定していない診療所にその理由を聞いた質問では、「薬局や薬剤師の対応が不安」などの回答は減少、一方で後発医薬品の「品質」と「効果」の問題を挙げたのは、55.1%、51.3%といずれも5割を超えた。

 調査は、日医会員のうち、診療所開設者または法人の代表者を兼ねる医師から20分の1を無作為抽出した3416人を対象に実施。回答は、2017年1月23日まで受け付け。有効回答数1603人(有効回答率46.9%)。

 主な結果は以下の通り。調査では、かかりつけ医機能や在宅医療についても質問している(『「かかりつけ医」機能の評価、報酬と実態にギャップ』を参照)。

◆処方および後発医薬品関連の主な調査結果
・約1年前と比べた長期処方(30日超)の患者が、「かなり増えた」7.2%、「やや増えた」28.3%で、合計35.5%。一方、「やや減った」3.7%、「かなり減った」3.2%で、合計6.9%。「変わらない」は38.2%。
・長期処方が原因と考えられる問題事例は、「患者が薬をなくしてしまい、次回予約よりも前に再診」37.1%、「患者が服薬を忘れたり、中断したりしたため、病状が改善しなかったことがある」33.7%など(複数回答)。
・「薬局からの疑義照会や情報提供の頻度」が多いほど、「処方内容の変更頻度」が高い。疑義照会等が「頻繁にある」診療所では、処方内容の変更が「よくある」63.8%、「たまにある」34.0%、「ない」2.1%。
・「一般名処方加算」の算定診療所は、「加算1」(後発医薬品のある全ての医薬品を一般名処方した場合)を主に算定している診療所43.0%、「加算2」(1品目でも一般名処方したものが含まれる場合)を主に算定している診療所26.8%で、合計で69.8%。
・「一般名処方加算」を算定していない理由として、「患者にとって分かりづらい、患者に説明しづらい」41.7%(2014年調査42.5%)、「後発医薬品を信頼できない」41.3%(同36.4%)、「一般名処方という処方の仕方に抵抗がある」21.2%(同36.4%)、「薬局や薬剤師の対応が不安」15.5%(同30.3%)。



https://news.nifty.com/article/domestic/society/12159-0217m040058/
医薬品:買い取り時、身分確認…卸売業者に義務化
2017年02月16日 20時01分 毎日新聞

偽造医薬品の流通を防ぐ仕組み
偽肝炎薬問題受け


 高額なC型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が見つかった問題を受け、厚生労働省は16日、医薬品の卸売業者に買い取りの際の身分確認と連絡先などの記録を義務付ける通知を出した。今後、罰則のある医薬品医療機器法の改正も検討する。こうした規制強化で、今回の問題発覚前から確立されていた出所が不透明な薬が売り買いされる「裏ルート」の一掃を図る。

 薬機法は薬局開設者と医薬品販売許可を受けた者以外の医薬品の販売を禁じ、違反には懲役3年以下または罰金300万円以下の罰則があるが、買うことを禁じる直接の規定はない。また同法施行規則は、卸売業者や薬局に取引相手の氏名の記録を義務付けているものの、身分確認までは求めていない。こうした法令の隙間(すきま)を縫って、販売許可を持たない医師や患者ら個人から薬を「秘密厳守」で安価で買い取り、市場に乗せて利ざやを稼ぐ商売が成り立っていた。

 15本見つかっているハーボニーの偽造品も、医薬品を即金で買い取る「現金問屋」と呼ばれる卸売業者が初めての取引相手から仕入れ、相手が名乗る名前を台帳にそのまま記入していた。本名でなかったとみられ、警視庁などが店舗に持ち込んだ複数の男女の行方を追っている。厚労省の通知は、継続した取引実績のある相手以外から買い取る際、(1)身分証明書の提示を求めて本人確認する(2)販売業の許可番号や連絡先なども記録に残す(3)添付文書や包装を確認し、異常のある場合は処方しない--ことを求めた。「秘密厳守」などをうたったネット広告の規制や、個人から買った側の罰則などは、今後法改正を含めた議論の中で検討する。【熊谷豪、山田泰蔵】

業界の自律性も課題…解説

 医薬品の卸売業者に買い取り時の身分確認を義務付ける厚生労働省の規制強化は、長年続いていた現金問屋を介した違法取引を排除するための効果的な対策と言える。だが、これだけで医薬品の流通の透明化を徹底できるわけではない。

 秘密厳守で薬を買い取る現金問屋は、医師の横流しによる医療機関の裏金作りの温床になっていると指摘されてきた。ハーボニーと同じC型肝炎薬ソバルディを巡っては、生活保護受給者が自己負担ゼロで処方された薬を現金問屋に売り飛ばす詐欺事件も起きている。医師や患者が薬を売るのは違法で、身元確認でこうした不正は発覚しやすくなる。

 一方で、店舗販売の許可を持った薬局が余剰在庫を転売するのは違法とは言えず、今後も続くとみられる。特に1本約153万円と超高額なハーボニーは薬局が在庫を抱える負担が大きく、だからこそ偽造品が出回る前から現金問屋による買い取り広告がネットに広がっていた。多様な商売はあっていいが、薬価より割安で、メーカーや大手卸が追跡できない薬の流通は、粗悪品や偽造品が紛れ込む素地にもなる。

 医薬品流通に詳しい三村優美子・青山学院大教授は「高額薬は、一定の要件を満たした薬局に優先して卸すのも一案」と指摘。医薬品の流通の健全化は、安全確保と並んで、公定の薬価に反映される市場価格の適正化につながる。由来不詳の薬を絶対に扱わない業界の自律性も必要だ。【熊谷豪】

C型肝炎治療薬の偽造品流通問題

 1月に奈良県の薬局から購入した患者が申し出たのを皮切りに、C型肝炎薬「ハーボニー」の偽造品のボトルが同県と東京都内で計15本見つかった。中身はビタミンのサプリメントや漢方の風邪薬などで、ボトルは大半が正規品。健康被害はなかった。何者かが金銭目的で中身をすり替えて卸売業者に持ち込んだとみて、警視庁などが調べている。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201702/20170216_33051.html
津波で壊滅的被害 医療の拠点ようやく
2017年02月16日木曜日 河北新報 岩手

 岩手県陸前高田市気仙町今泉地区に15日、済生会陸前高田診療所が開所した。社会福祉法人「済生会」(東京)が運営する。東日本大震災で壊滅的被害を受けた同地区で、社会的インフラが整備されたのは初めて。
 診療所は木造平屋で延べ床面積約320平方メートル。医師の伊東紘一所長(76)と看護師2人が常勤する。診療は内科が月~土曜日、整形外科が金曜日。
 訪問診療にも力を入れる。4月に応援医師を増員し、在宅患者数を増やす。所内に訪問看護ステーションを整備し、人員を確保して2019年の開始を目指す。
 今泉地区は大規模なかさ上げや高台造成が続き、大半の住民は地区外に分散した。本年度末にようやく災害公営住宅が完成する予定だが、宅地の引き渡しは17~18年度となる。市は市中心部からの乗り合いタクシー路線を設け、患者の利便性を確保する方針。
 市内の仮設住宅で暮らす元住民の佐々木元子さん(91)は15日、知人の車に乗って訪れた。同地区で家を再建する考えで「年を取っているので、診療所が近いと助かる。地元の人に会えて安心する」と喜ぶ。
 妻が同地区出身の伊東所長は「住民の生活を支援し、地域が元気になるようにしたい」と話す。
 済生会は復興支援の一環で、陸前高田市に診療所の開設を決めた。地盤のかさ上げなどを含め、総事業費は約5億5000万円。15年10月、同市竹駒町の仮設施設で診療を始めた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50589.html
救命救急センター評価に「地域連携」追加へ- 厚労省、入り口・出口問題対処で
2017年02月16日 16時00分 CB news

 厚生労働省は、救命救急センターの充実段階評価を見直すことを決めた。地域の医療機関との連携に関する評価項目を追加する方針で、救命救急センターに患者が集中する「入り口問題」と、状態が安定した患者の転院先が見つからない「出口問題」の解消につなげたい考えだ。【新井哉】

 厚労省は、全国の救命救急センターの充実度を点数化して評価しており、「専従の医師」、「救急医」の有無や、センター長が要件を満たしているかどうかなどを年度ごとに調査している。厚労省と都道府県は、この評価を基に問題のある施設に改善を促してきた。

 しかし、地域の医療機関との連携に関する具体的な評価項目がないため、救急医療関係者からは、「入り口問題」と「出口問題」の改善につながっているかどうかが分からないといった指摘に加え、「救命救急センターに高齢者が殺到している今の実情がおかしい」と、患者の流れを変える必要があるとの意見も出ていた。

■転院調整職員の配置などの追加検討へ

 こうした状況を踏まえ、厚労省は、地域連携の視点を評価に取り入れる必要があると判断。評価の項目・指標として、▽転院を調整する職員の配置▽二次救急医療機関やかかりつけ医などが参加したメディカルコントロール協議会の開催回数▽救急搬送の受け入れ困難事例の割合‐などを追加する方向性を示している。

 また、評価の対象となる「専従の医師」や「救急医」を配置せず、厚労省や都道府県が是正を求めても従わない救命救急センターもあるため、従来の評価項目についても、見直す必要があるかどうか検討している。来年度中に評価の改訂版を公表する予定。



https://www.m3.com/clinical/news/502589
指定医不正問題は「実利なき専門医」を変えるのか
武田雅俊・日本精神神経学会理事長に聞く◆Vol. 2

2017年 年末年始学会理事長インタビューシリーズ
2017年2月16日 (木)配信 m3.com

日本精神神経学会理事長の武田雅俊氏
◇Vol.1『新専門医、精神科にはなかった「あの雰囲気」』はこちら◇

指定医不正問題で浮かび上がった新たな議論

――精神科医と社会との接点というお話がありましたが、精神保健指定医認定の不正取得問題についても、お考えをお聞かせいただけますか。指定医は学会が認定するものではないとは思いますが。

 2016年に発覚した件は、数が多かったですね。2015年に聖マリアンナ医科大学病院で発覚したときは、不正取得した11人と指導医12人が処分を受けましたが、今回は100人近く(申請者49人、指導医40人を含む計101人)が処分を受けます。実際にこの3月には医業停止1カ月となる精神科医が100人近く出てくるわけです。地域の精神科医療がきちんと回るかどうかは、それなりに大事な問題になってきます。

 もちろん、指定医の認定には日本精神神経学会は絡んでおらず、取得のプロセスについて口を挟む立場にはありません。しかし、聖マリアンナ医大の一件に際しては、学会の立ち位置として、「不正取得はけしからぬことであり、不正申請をした人の多くが学会の会員であることから倫理的・道義的な責任を感じている」との声明を出しました。同時に、学会が運営する専門医制度でも、当該医師が不正を働いていないかについて調査・検証し、万一似たような不正が見つかれば厳正に対処する、との立場を示しました。

 実際に専門医制度に申請されていたケースレポートは全て見直し、症例の使い回しといった不正がないかを確認していきました。幸い、症例の使い回しや、担当医でない症例のレポートといった不正は見つからず、ほっとしたところです。

 その後まもなく今回の発表があったわけですが、我々が取るべき基本的なスタンスは前回と同じだと考えています。指定医の申請手続きについて学会は関知しないけれども、会員にそういった不届きな人物がいることは遺憾であり、専門医の方にも不正がなかったかについては調査していく、ということです。

「指定医だけ取ってそれで良し」は変わる?

 大事なのはそこからです。先ほども触れましたが、精神科の専門医制度がスタートしたのはわずか10数年前です。それ以前は、あたかも精神保健指定医が精神科の専門医であるかのようにやってきた歴史があります。この経緯を踏まえて多くの識者――多くの精神科医に共通する声かもしれません――から、「これを機に指定医と専門医の位置付けをもっと明確にした方が良い」という意見が出ています。「専門医はこういう資格で、指定医はこういう資格であるということを、もう少し整理しても良い」という意見です。

――確かに、専門医制度が始まる前からの先生方と、以降の先生方とでは、専門医を取得する意義、価値観の部分が、なかなか共有されないのかもしれませんね。

 そうです。今までは、精神科の専門医を取得しても、実利的なメリットは何もありませんでした。だから、「指定医だけ取ってそれで良し」とする精神科医もいたと思います。しかし今後、新専門医制度が始まれば専門医の意味付けも変わってくるでしょう。今の時代の精神科専門医のあるべき姿、そして精神保健指定医のあるべき姿というものを、もう一度整理しても良いのではないか、という議論はあります。ただしこれは、日本専門医機構の関与する専門医が、実際にどんな意味を持ってくるかに影響される部分になります。

措置入院制度の見直しは小手先?

――2016年に社会を揺るがした重大事件、相模原障害者施設殺傷事件以降の、措置入院制度を巡る議論に関しては、いかがでしょうか。

 我々の学会の中ではいま、大きく2つの意見があると思います。1つは事件を契機として措置入院制度のあり方、特に措置入院以降の対応を問題と考える意見。これは今厚生労働省の有識者会議で取りまとめに向かっている議論です(編集部注:1月27日に見直し案が取りまとめられた)。

 もう1つは、相模原事件の加害者には思想的な問題があったという特殊性を踏まえた意見です。相模原事件の加害者には、「障害者は生きている価値が無い」という思想・信条のようなものがあったといいます。しかし、それは彼の精神疾患の直接の結果ではない。そうした方を、本当に精神医療で診ていくべきなのか、それは司法・警察の範疇なのではないか。そうした要因があることをきちんと認識せずに、「制度だけ少し改めれば同様の事件は防げるだろう」という論に走りがちになっている行政に対して、学会として警鐘を鳴らした方が良いのではないか、という意見ですね。

 措置入院制度を焦点にし、小手先の修正だけ加えて事を納めるというのは、行政の常套手段かもしれませんが、極端な思想を持つ人による事件を防ぐことにはあまり役立たないと考えられます。我々精神科医の間には「それで十分とはならない可能性もあるよ」という視点・観点があることは、社会に対して発信していく必要はあると考えています。

――非常に重要な役割になりますね。

 ええ。とはいえ、今、有識者会議での議論に全面反対というのではありません。措置入院解除後のケアを自治体や地域医療と連携しながら行おう、入院外での精神科治療ケアを充実させていこうという方向性に関しては正しいと思いますから、それはぜひ進めてほしいと考えています(続く)。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201702/20170216_13008.html
<富士通>在宅医療の未来開く
2017年02月16日木曜日 河北新報

 震災はCSR(企業の社会的責任)に新たな視座をもたらした。主役は自らの社会的存在に覚醒した企業。地域や消費者との共存を探る姿があった。(「被災地と企業」取材班)

◎トモノミクス 被災地と企業[16]第3部 覚醒(3)いかす

 ICT(情報通信技術)と在宅医療が、東日本大震災の被災地で出合った。
 1人の患者を巡る医療・介護従事者のやりとり。
 ヘルパー「薬がなくなります。服用が適切でないようです」
 医師「あす診察します」
 薬剤師「薬を届け、服薬指導しました」
 血圧など体調に関する患者情報を専用ソフトに打ち込むと、瞬時に情報が共有される。医療と介護の現場で稼働するシステムは、移動中の医師のカルテ作成支援や夜間・休日の相談受け付けサービスを網羅。職種の壁を越えた連携を容易にし、患者と向き合う時間を最大化した。
 先駆的な技術が今、石巻市の在宅ケアを支える。インターネット上でデータを管理し情報共有できるクラウドシステムを活用し、富士通が開発した。

 イノベーション(技術革新)の芽は、震災直後の混沌(こんとん)の中にあった。
 「有事こそクラウドの出番だ」。震災発生時、川崎市の自宅にいた同社のシステムエンジニア生川(なるかわ)慎二さん(47)は直感した。クラウドなら、インターネットに接続できれば設備が被災しても使える。情報管理の強力な武器になる。
 企画書を作り上げ、震災から4日後、経営陣直轄の支援チームが発足した。生川さんは仙台に飛んだ。
 自治体や避難所は混乱の極みだった。情報の整理が必要だ-。生川さんのチームは、宮城県内約470カ所の避難所の状況を集約するクラウドシステムを無償で構築。省庁や自衛隊も共有した。
 データを通し、最大被災地、石巻市の深刻な医療実態が浮かび上がってきた。
 生川さんは知人の医師に窮状を伝えた。東京で在宅医療に取り組む武藤真祐(しんすけ)さん(45)。武藤さんは震災前、高齢社会の包括サービスを考える団体を設立し、生川さんも参加していた。
 震災から約2カ月後、武藤さんは石巻に入る。被災を免れた病院は全て満床で、高齢者は行き場を失っていた。在宅医療の必要性が高まると確信した。

 「超高齢化社会を迎える2030年の日本が突如、石巻に出現した。医療と介護、生活支援を結び付けたモデルをつくらなければ」
 武藤さんは11年9月、「祐(ゆう)ホームクリニック石巻」を開院した。生川さんは会社に掛け合い、3年間、石巻市に住み、武藤さんを支援した。2人はクラウドを活用した医療・介護の新たな仕組みを作り上げる。
 富士通は13年1月、被災地で構築されたシステムを「高齢者ケアクラウド」として商品化した。
 「社会貢献をするために来たのではない。目指したのはビジネスを通して社会課題を解決すること」。生川さんは言い切る。
 被災地を見詰め、生み出された近未来の処方箋。被災者と医療、企業がそれぞれの「利益」を伴いながら安心の社会を育んでいく。
          ◇         ◇         ◇
 企業の社会的責任(CSR)。21世紀、世界の企業に浸透し始めた概念だ。東日本大震災後、東北の被災地には無数の企業が足を踏み入れ、試行錯誤を重ねた。艱難(かんなん)の地へ、生活の糧を、癒やしを、希望を。企業を突き動かした衝動は何だったのだろう。あれから間もなく6年。CSRを足掛かりに、あの日に返って経済社会を展望する。見えてくる明日を、私たちは「トモノミクス」と呼ぶ。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50593.html
在宅医療、多様な連携モデルが必要- 全国会議WGで委員
2017年02月16日 22時00分  CB news

 厚生労働省の「全国在宅医療会議」のワーキンググループ(WG)は16日、同会議の関係者が、在宅医療を推進するために取り組む重点分野や、それぞれが果たす役割について議論した。同省は、重点分野の「たたき台案」として、医療機関同士の連携モデルの情報を蓄積し、自治体の提供体制づくりにつなげることなどを提示。委員からは、地域ごとの事情に合わせた多様なモデルが必要との指摘が相次いだ。【佐藤貴彦】

 全国在宅医療会議は、在宅医療提供者と学術関係者、行政の全国レベルでの連携などを目的として、厚労省が昨年7月に設置したもの。WGはその下部組織で、関係者が力を合わせて取り組む重点分野などの検討を担っている。WGでの検討を踏まえ、同会議が来月に開く会合で、関係者ごとの役割などを確認する予定だ。

 16日の会合で同省は、重点分野と関係者ごとの役割のたたき台の案を提示。重点分野に、「在宅医療に関する医療連携、普及啓発モデルの蓄積」と「在宅医療に関するエビデンスの蓄積」を挙げた。

 このうちモデルの蓄積は、医療機関同士の連携体制や、それをつくるまでのプロセスなどの情報を集めるもの。自治体が在宅医療の提供体制をつくる際の参考にしてもらうことなどが狙いだとした。

 鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は、在宅医療にかかわる医療機関を2、3通りのパターンだけで考えることはできないと強調。医療現場の実態を無視したモデルが示されれば問題だと訴えた。

 また、城博俊委員(横浜市医療局長)は、医療・介護の資源や患者の家族構成、地域医師会の在宅医療に対する姿勢などにばらつきがあると指摘。自治体は、それぞれの特徴に合った環境を整える必要があると主張した。

 こうした意見を受けて厚労省の担当者は、モデルとして、幾つかのパターンを示す考えだと説明。「一つの形を国が示して、これをやりなさいというのはふさわしくない」と述べた。

■標準化に向けた関係者の役割案に反発

 一方、「在宅医療に関するエビデンスの蓄積」に関して同省は、学会と研究機関、日本医師会などの関係団体のそれぞれの役割を提案した。

 まず、関係団体の協力によって研究に必要なデータを集め、研究機関が研究成果を集約、それに基づいて学会が在宅医療の手法の標準化を図るといったものだったが、委員が反発。委員からは、標準化に向けて関係団体がより重要な役割を果たすべきといった指摘や、学会と研究機関を分ける必要がないといった指摘があった。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50587.html
大学病院本院など29病院がデータ出さず- 3月は加算不可に
2017年02月16日 15時00分 CB news

 厚生労働省は、大学病院本院を含む29病院で、匿名化した患者の診療情報などのデータの提出に不備があったとして、3月いっぱい「データ提出加算」の算定を認めないと、地方厚生局などに通知した。【佐藤貴彦】

 データ提出加算は、退院患者の病態や、入院中の医療行為の内容といった情報を定期的に報告する病院に対する診療報酬。入院料に上乗せされる。同加算を算定する病院は通常、3カ月ごとにデータを提出するルールで、締め切りや提出方法の決まりを守らない場合は、加算を1カ月間算定できなくなる。

 1月22日が、昨年10-12月分のデータの提出期限だった。29病院は以下のとおり。

 公立野辺地病院(青森県野辺地町)▽飯塚病院附属有隣病院(福島県喜多方市)▽内田病院(群馬県沼田市)▽さいたま赤十字病院(さいたま市中央区)▽康正会病院(埼玉県川越市)▽イムス富士見総合病院(同富士見市)▽総泉病院(千葉市若葉区)▽千葉脳神経外科病院(同稲毛区)▽成田富里徳洲会病院(千葉県富里市)▽陵北病院(東京都八王子市)▽あそか病院(同江東区)▽新渡戸記念中野総合病院(同中野区)▽水野記念病院(同足立区)▽柳原病院(同)▽市立大町総合病院(長野県大町市)▽知多厚生病院(愛知県美浜町)▽あま市民病院(同あま市)▽大仙病院(堺市西区)▽谷川記念病院(大阪府茨木市)▽近畿大医学部附属病院(同大阪狭山市)▽桜ヶ丘病院(和歌山県有田市)▽山口赤十字病院(山口市)▽栄光病院(福岡県志免町)▽佐賀市立富士大和温泉病院(佐賀市)▽泉川病院(長崎県南島原市)▽山都町包括医療センターそよう病院(熊本県山都町)▽大島郡医師会病院(鹿児島県奄美市)▽名瀬徳洲会病院(同)▽奄美中央病院(同)


  1. 2017/02/17(金) 06:51:15|
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