Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月15日 

https://www.m3.com/news/general/503298?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170215&dcf_doctor=true&mc.l=206621266&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
東北大自殺訴訟、請求棄却 研究者の長時間労働認めず
2017年2月15日 (水) 共同通信社

 東北大の助手だった阿部幸平(あべ・こうへい)さん=当時(24)=が2007年に自殺したのは、長時間労働や教授のパワーハラスメントが原因として、東京都北区の両親が東北大に約1億円の損害賠償を求めた訴訟で、仙台地裁は14日、請求を棄却した。

 判決理由で高宮健二(たかみや・けんじ)裁判長は「助手の日常業務は、自殺に至らしめる精神的負担を与えるほどではなかった。教授のパワハラも認められない」と指摘した。原告側は、時間外労働が100時間を超える月もあったと主張したが、判決は「長時間労働を客観的に裏付ける証拠はない」と退けた。

 判決によると阿部さんは07年6月、東北大病院薬剤部の助手になった。抗がん剤の研究をしていた同12月、病院の研究室から飛び降り自殺した。

 宮城労働局は12年3月、阿部さんに当時うつ病や長時間労働があったとして労災認定した。

 原告で父親の幸秀(ゆきひで)さん(61)は判決後「国の労災認定と司法の判断が食い違っている。命を守る労働環境の大切さを訴えるために控訴したい」と話した。東北大は「主張が受け入れられた」との談話を出した。



https://www.m3.com/news/general/503289
病院長、収監無理と意見書 薬投与理由、自宅を捜索 虚偽の有無捜査、京都
2017年2月15日 (水) 共同通信社

 実刑確定後も病気を理由に刑の執行が停止された暴力団幹部を巡り、京都府立医大病院の医師が虚偽の診断書や意見書を作ったとされる事件で、担当医の他に吉村了勇(よしむら・のりお)病院長も「薬の投与が理由で収監は無理」との趣旨の書類を作っていたことが14日、捜査関係者などへの取材で分かった。

 大阪高検は同日、指定暴力団山口組淡海一家の総長高山義友希(たかやま・よしゆき)受刑者(60)の刑を執行、大阪刑務所に収監した。京都府警は虚偽有印公文書作成・同行使の疑いで、同病院の医局や学長室に加え、奈良市の病院長の自宅も家宅捜索。押収した資料を精査し、診断書などの作成経緯を詳しく調べる。

 京都府立医大によると、他病院からの紹介を受け、2013年から高山受刑者を診察。暴力団関係者という認識はあったという。捜査機関からは病状などについて、腎臓移植手術で入院した14年から昨年10月までに計7回照会があり、病院長名で回答していた。回答書は担当医と吉村病院長が相談して書いていた。

 捜査関係者などによると、高山受刑者の担当医が昨年、府警の任意の事情聴取に「院長からの指示で虚偽の書類を書いた」と供述したことも判明。一方、聴取後には医大側に「院長の指示があったとは言っていない」と説明しているという。

 吉村病院長は14日、「(診断書の偽造は)ないです」と否定した。

 高山受刑者は恐喝罪などに問われ、13年6月に京都地裁で懲役8年の判決が言い渡された。14年7月に移植手術を受け、医師が「ウイルス性腎炎」など収監に耐えられない健康状態との診断書を作成。15年に判決が確定したが、収監されていなかった。府警は他の複数の医療機関に問い合わせて診断を誤りと判断した。

 確定判決によると、高山受刑者は05~06年、山口組ナンバー2で弘道会会長だった高山清司(たかやま・きよし)受刑者(69)と共謀し、土木建設工事の受注などに関するあいさつ料名目で、建設業の男性から計4千万円を脅し取った。09年には淡海一家の構成員と共謀し、同じ男性から500万円を脅し取った。



https://www.m3.com/news/general/503400
組長の病状虚偽報告、武田病院も強制捜査 容疑で京都府警
2017年2月15日 (水) 京都新聞

 京都府立医科大付属病院(京都市上京区)が、暴力団組長の収監を巡り、大阪高検などに虚偽の病状を記した文書を提出したとされる事件で、康生会・武田病院(下京区)も組長の病状について検察側に虚偽の内容を報告した疑いがあるとして、府警捜査2課は15日、虚偽診断書作成容疑で、同病院に強制捜査に入った。

 山口組系淡海一家(大津市)総長の高山義友希受刑者(60)の収監が1年半余り見送られてきた背景に、複数の病院が関与した疑惑が浮上した。武田病院は府立医大付属病院の「関係病院」の一つ。両病院が検察側に提出した病状報告はいずれも組長の容体の重さを強調していたといい、府警は、服役を免れようとした組長に加担した疑いもあるとみて慎重に捜査する。

 捜査関係者によると、昨年2月に高山受刑者の刑の執行停止が決まる直前に、武田病院の循環器系の医師が、施設収容により重い不整脈を生じる恐れがあるとする文書を大阪高検に提出していた。しかし、府警が複数の医療機関を通じて当時の診断結果を分析した結果、記載された症状の危険性はないことが判明。虚偽記載の疑いが強まったという。

 高山受刑者を巡っては、公判中だった2014年7月、府立医大付属病院で生体腎移植の手術を受けた。その後、重症化が懸念される「BKウイルス腎炎」を発症し、「拘禁には耐えられない」とする同病院長名の回答書が検察側に提出された。しかし、府警が同様に再確認したところ、高山受刑者は収容可能な健康状態であることがわかり、府警は14日、虚偽公文書作成容疑などで同病院や府立医大などを強制捜査した。

 府警は15日午前10時ごろ、武田病院や循環器系の医師の自宅など関係先の家宅捜索を一斉に始めた。



https://www.m3.com/news/general/503292
学長室、院長室にも捜査 虚偽診断書は否定
2017年2月15日 (水) 共同通信社

 暴力団幹部を巡り、虚偽の診断書を作ったとされる京都府立医大病院で、府警は14日午後も家宅捜索を続行。捜査の手は学長室や院長室まで及んだ。多数の報道陣に説明を求められた病院幹部は「(虚偽の診断書作成などの)そういったことはございません」と釈明に追われた。

 「どうかご理解をいただきたい」。報道対応に追われた病院事務方の幹部は困惑した表情で、同日午前からの混乱ぶりを謝罪する吉川敏一(よしかわ・としかず)学長のコメントを代読した。

 診断書を出した高山義友希(たかやま・よしゆき)受刑者(60)について、暴力団関係者と認識していたことは認めたが、院内での適正な手続きを取っていたことを強調した。



https://www.m3.com/news/general/503293
患者と府民におわび 京都府立医大がコメント
2017年2月15日 (水) 共同通信社

 京都府立医大は14日、「(京都府警による)家宅捜索という事態を招いたこと自体、誠に遺憾。患者と府民におわびします」とする吉川敏一(よしかわ・としかず)学長のコメントを発表した。大学としても調査をする方針を示した。

 吉川学長は、府警の捜査に全面的に協力しているとした上で「なぜこのような事態になったのか、直ちに詳細な調査を行い、しっかりと公表したい」とした。



https://www.m3.com/news/general/503395
京都府立医大病院「手心は加えない」 虚偽診断を否定
2017年2月15日 (水) 京都新聞

 家宅捜索を受けた京都府立医大付属病院は14日夜、荒田均事務部長が報道陣の取材に応じ、計7回の捜査機関からの高山義友希受刑者の病状照会は吉村了勇(のりお)院長(64)の名義で回答していたと明らかにし、「医師として手心を加えることはない」と、虚偽記載ではないと反論した。

 捜査機関への回答書作成は「診療部長でもある院長が、主治医と表現などを相談して決める」と説明。しかし内容に関する院長の意向が不適切に反映された疑惑については「本来の姿でない内容を書くことはありえない」と否定した。

 高山受刑者は2013年1月に他の病院からの紹介で受け入れたという。早い段階で暴力団関係者であることは「分かっていた」とし、度々入院していた高山受刑者の腎臓移植の状況を「移植の判断から手術まで5カ月かかったのは標準的だ。移植後は内科医の目には普通でも、移植医からすると大変な病状というケースもたくさんある」と説明した。

 また、「家宅捜索という事態を招いたこと自体、誠に遺憾。患者と府民におわびします」とする吉川敏一学長(69)のコメントも読み上げた。

 病院の家宅捜索は夜まで続き、捜査員が「旅費」や「出張簿」と書かれた段ボール箱を台車に載せて運び出す姿などが見られた。

 また、大津市の淡海一家事務所には14日午後0時40分ごろ、京都府警の捜査員約30人が入った。機動隊員10人が警備する中、約1時間に渡って捜索を続けた。

■学長や院長宅も捜索

 京都府立医大の吉川学長宅(宇治市)には、14日午後2時20分ごろ、段ボール箱を抱えた京都府警の捜査員5人が家宅捜索した。敷地内のガレージに駐車中の乗用車も調べるなど捜索は6時間超にわたった。また、同日午後6時半過ぎ、府立医大付属病院の吉村院長宅(奈良市)にも捜査員が捜索に入った。



http://mainichi.jp/articles/20170215/ddn/041/040/010000c
虚偽診断書
組長手術、学長立ち会い 専門外、極めて異例 京都府立医大

毎日新聞2017年2月15日 大阪朝刊

 病気を理由に刑執行が停止された暴力団組長を巡る虚偽報告書作成事件で、京都府立医大付属病院(京都市上京区)で行われた組長の腎移植手術に、同大学の吉川敏一学長(69)が立ち会っていたことが14日、捜査関係者らへの取材で分かった。専門外の学長が手術に立ち会うのは極めて異例という。手術は周囲の医師らの反対を押し切る形で病院幹部の判断で行うことが決まっていたことも判明。京都府警は組長と病院側とのつながりも調べる。

 刑執行が停止されていたのは、指定暴力団・山口組の直系組織「淡海(おうみ)一家」総長、高山義友希(よしゆき)受刑者(60)。山口組ナンバー2の高山清司受刑者(69)らと共謀し、知人男性から多額の金を脅し取った恐喝罪などで、懲役8年の実刑判決が確定した。

 刑事訴訟法は、懲役刑が確定した者が収監により著しく健康や生命に影響を受ける場合、検察官が刑執行を停止できると規定している。大阪高検は病院の意見書などを踏まえ、昨年2月、腎臓の持病がある高山義友希受刑者の収監を見送った。

 腎移植手術は2014年7月、暴力団側からの依頼を受けて府立医大病院で行われ、吉村了勇(のりお)病院長(64)ら3人が担当した。病院関係者によると、外科ではなく消化器内科が専門の吉川学長も、執刀には携わらなかったが立ち会った。病院関係者は「一患者のために学長が手術に立ち会うことは考えられない。特別に個人的な関係があるのではと思った医局員は多いのではないか」と話す。

 病院側は、高山受刑者が暴力団組長であるため入院を断ると決めていたが、幹部の方針転換で一転して受け入れていたことも分かった。府警は14日、病院や大学の学長室に加えて吉村病院長の自宅も家宅捜索し、関係資料を入れた段ボール箱を次々と押収した。

 府も同日、病院を立ち入り検査した。今後、吉村病院長らから話を聞き、外部の専門家による調査委員会を設ける方針。吉川学長は家宅捜索を受け、「なぜこのような事態を招いたのか、ただちに詳細な調査をし公表したい」とのコメントを出した。



http://www.sankei.com/west/news/170215/wst1702150018-n1.html
【京都府立医大捜索】
捜査に専門性の「壁」 真相解明なるか…暴力団幹部の病状、診断書作成の経緯焦点

2017.2.15 08:50 産経ニュース

 大学病院の医師が病気をでっち上げ、暴力団幹部の「服役逃れ」に手を貸した-。京都府警が14日、強制捜査に乗り出した京都府立医大病院をめぐる疑惑。腎移植医療で国内トップクラスの実績を誇る施設だけに、「本当なのか」と業界に衝撃が広がった。病院側は同日夜、「疑惑はなかったと信じている」と釈明したが、暴力団幹部の実際の病状はどうだったのか、診断書作成の経緯に不審点はないのか…。真相解明に向けた捜査が始まった。

 「手心を加えることはあり得ない」。14日夜、報道陣の取材に応じた同病院幹部は陳謝しつつ、言葉をこう絞り出した。病院側は指定暴力団山口組系淡海(おうみ)一家の総長、高山義友希(よしゆき)受刑者(60)について、暴力団関係者と認識していたことは認めたが、適正な手続きを取っていたと強調。困惑した表情で「金品のお礼は一切ないはずだ」と話した。

 「ウイルスによる腎炎を発症する危険性があり、収監すれば病状が悪化する」

 高山受刑者の刑務所収容をめぐり、府立医大病院側は「反対」の立場を鮮明にし、検察当局に診断書や意見書を提出していた。

 高山受刑者は裁判中の平成26年7月に腎移植手術を受けた。執刀医の一人が吉村了勇(のりお)院長だった。最高裁は27年6月に上告を退けていたが、病院側の判断を受け、検察は刑の執行を停止するに至る。



https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/201702/0009918816.shtml
警察OBが引き合わせ 府立医大学長と暴力団幹部
2017/2/15 21:59 神戸新聞

 京都府立医大と暴力団幹部の関係
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 刑の執行が停止された暴力団幹部を巡り京都府立医大病院(京都市)の医師が虚偽の診断書や意見書を作ったとされる事件で、京都府警OBが数年前、府立医大の吉川敏一学長(69)と幹部の指定暴力団山口組淡海一家の総長高山義友希受刑者(60)を引き合わせていたことが15日、捜査関係者への取材で分かった。

 診断書を作った府立医大病院の吉村了勇病院長(64)も高山受刑者と数年来の付き合いであることが判明、府警は病院側と暴力団の関係を調べる。

 捜査関係者によると、高山受刑者は2014年7月に府立医大病院で腎臓移植の手術を受けており、府警OBはこの直前に紹介したとみられる。



https://www.m3.com/news/general/503352
患者暴行死「共謀ない」2被告が否認 千葉地裁で初公判
2017年2月15日 (水) 朝日新聞

 千葉市中央区の石郷岡病院で2012年、精神科に入院していた男性患者(当時33)に共謀して暴行し、その際のけがが原因で2年後に死亡させたとして、傷害致死罪に問われた当時の准看護師2人の裁判員裁判の初公判が15日、千葉地裁であった。

 2人は千葉市若葉区の菅原巧(63)、千葉県市川市の田中清(67)の両被告でいずれも無職。菅原被告は「共謀して暴行したことはない」、田中被告は「共謀の意思疎通はない。暴行の事実はなく、正当な看護行為の範囲だった」と述べ、起訴内容を否認した。

 2人の起訴内容は、12年1月1日、同病院の保護室で、仰向けになっていた男性の顔を菅原被告が数回踏みつけ、田中被告は自分のひざで男性の首などを押さえつけるなどして頸髄(けいずい)損傷などのけがを負わせ、その時の負傷を原因とする肺炎で14年4月に死亡させたというもの。

 腎臓移植に詳しい国立大学病院の医師は「生体腎移植では、おおまかな目安として1~2カ月で退院し3カ月程度療養、その後社会復帰となるケースが多い」と話す。高山受刑者は判決確定時点で、すでに術後1年が経過していた。

 症例には当然、個人差がある。腎移植は専門性が高く、同じ診療データを見ても、医師によって判断が分かれる場合もあるという。府警の見立ては「病気は嘘だった」ということだが、病気か否かという診断の是非を立証するのは、それほど簡単ではないというのが医療関係者の見方だ。

 医師の診察行為をめぐる事件は過去にもあった。神奈川県警は14年8月、偽の診断書で保険会社から治療費を受け取ったとして、詐欺などの容疑で整形外科病院の院長を逮捕。暴力団関係者の「あそこの病院なら、すぐに診断書を出してくれる」という供述が摘発の端緒になった。

 医師が関わった診療報酬の不正受給も多数あるが、たいていは個人病院レベルにとどまり、今回のような公立の大規模病院で診断書偽造があったとすれば、極めて異例の事態だ。

 検察関係者によると、刑の執行停止を求められて診断書などの提出を受けた場合、刑事施設側の医師が診療データなどを基に、執行停止の妥当性をチェックしている。

 高山受刑者の場合、大阪高検は収監を見送る決定をした後も、何度か診療記録を取り寄せて容体を確認してきたが、「収監は困難」との刑事施設側の判断は変わらなかった。今後の捜査では、こうした基礎的なデータに捏造(ねつぞう)などがなかったかどうかもポイントになりそうだ。

 今回の事件の構図について、甲南大の渡辺修教授(刑事訴訟法)は「専門性のあるプロの判断を尊重するのが司法手続きの前提」と医師の信頼度の高さに言及。「職業倫理に反して虚偽の診断をすることを見越した制度設計は、そもそも困難だ」と指摘する。

 その上で「虚偽診断が事実であれば言語道断。社会の健全さを守るべきプロフェッショナルが全く信頼できないことを、社会にさらけ出してしまうことになる」と今後の司法手続きに与える影響の大きさに懸念を示した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/503419
2018年度臨床研修定員、58人減の1万1332人
東京、愛知、兵庫など大都市圏で減少幅大きく

2017年2月15日 (水) 高橋直純(m3.com編集部)

 厚生労働省の医道審議会医師分科会医師臨床研修部会(部会長:桐野高明・東京大学名誉教授)が2月15日に開催され、2018年度の臨床研修の定員が報告された。全体の定員は1万1332人で2017年度から58人減。都道府県別では東京都が21人減、愛知県、兵庫県が9人減、大阪府が8人減と大都市部中心に削減、増えたのは岡山県9人増、広島県6人増、秋田県5人増などとなった。

 入学定員増により、2018年度の研修希望者数(推定)は前年度比114人増の9940人。一方で研修希望者数と募集定員の差を毎年0.02倍ずつ縮めていくという方針により、2017年度の1.16倍から1.14倍に縮小したことから、全体の定員は58人減の1万1332人に減少した。

 同日の医師臨床研修部会では、「到達目標・評価ワーキンググループ」からの中間報告もされた(資料は厚労省のホームページ)。同WGは2014年に議論を開始し、2017年3月には初期臨床研修の到達目標を取りまとめることになっている。現在の到達目標では、経験目標として「疾病」や「症状」などが挙がっているが、見直しに当たっては、「症候」を今まで以上にメーンに据えるとしている。

 WG座長で、聖路加国際病院院長の福井次矢氏の説明に対し、「スチューデントドクターとして医学部生も臨床実習が増えている。初期臨床研修とどう違いがあるのか」という質問が出されると、「総論的には字面は一緒だが、卒前と研修医に求められる深さは違う。医師免許証があるかないで、実際の行動は全く違うと考えている」と説明した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/501683
シリーズ: 総合診療専門医はなぜ必要か?2学会幹部スペシャル座談会
「病院総合診療」はサブスペシャルティ◆Vol.7
研究も重視、総合診療「領域」の確立目指す

2017年2月15日 (水)配信司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

司会 病院総合診療医について、今の構想をお教えください。総合診療専門医との関係をどうお考えでしょうか。

【田妻】 マイナーチェンジが必要な事態は当然起こり得るでしょうが、基本的な部分は、総合診療専門医の研修プログラムで十分達成できると思っています。

 広島大では、日本プライマリ・ケア連合学会認定の家庭医療専門医の取得を目指す「家庭医コース」と、日本病院総合診療医学会認定の病院総合診療認定医の取得に該当する「病院総合診療医コース」の2つのコースを用意しています。これまで育成してきた専門医や現在在籍している専攻医のうち、約8割はその後のキャリアとして病院での仕事を現時点では望んでいるように思います。ローテーションをする過程で、病院での総合診療に、自分の生きる場所を見い出し、やりがいを感じているのではないでしょうか。

 そうした医師たちのスキルをさらに伸ばしていくためには、2年間のフェローシップのような形で、「病院総合診療専門医」をサブスペシャルティとして位置づけるのがいいと考え、関係者と話を進めているところです。

【丸山】 医師のキャリアは、自分の思い、親の介護状況、経済的な問題、そのほか子どもの教育など、いろいろな事情で変わっていくわけです。病院で仕事をしていても、診療所に移ったり、開業医することもあり得る。ベースとして総合診療専門医の研修を3年間行い、サブスペシャルティとして病院総合診療の研修を行うことは、キャリアの選択肢の幅を広げる意味で、武器になると思います。

【前野】 今の専門医、総合診療専門医をめぐる議論の中で、「今は病院で総合診療をやっており、将来診療所で働く予定も、開業する予定はない。だから在宅医療の研修をやらなくても困ったことはなく、今後困ることもない」といった意見をよく聞きます。

 しかしながら、総合診療専門医の場合、将来的にキャリアが病院、あるいは診療所に分かれていくのは当然ですが、例えば、消化器病専門医の取得を目指している専攻医が「自分は将来肝臓をやるから消化管の研修は要らない」わけではないですよね。同じように、専門医レベルの総合診療医は、将来働きたいと思っている場が病院だけであったとしても、そのトレーニングの過程では両方を研修する必要があると思っています。

 何より、病院で働くにしても、「患者さんが来て、帰っていく場」としての地域を知ることは大変重要で、その意味でも、診療所研修は必要だと私は考えています。

【丸山】 その通りだと思います。

【林】 我々日本病院総合診療医学会は、2016年2月の第12回学術総会のシンポジウム「病院総合診療医経の期待-院内から、地域から」で、病院総合診療医の役割を10項目にまとめています(文末を参照)。その中で、「病院総合診療医は多くのことを期待されていることから、総合診療マインドを持つことは当然ですが、常に、深く、広く研鑽しなければならない」と提言しています。

【丸山】 「広く、深く研鑽」という意味においても、病院の大学のポテンシャルがものすごく高くなっていると思っており、また期待しています。大学において、教育や研究を担える総合診療専門医を育成していくということが、ものすごく大事。まだまだ数的に不足しており、プライマリ・ケア領域の研究も遅れているからです。

【林】 そうです。だからこそ、10の役割の一つに、「臨床研究や疫学的研究を通じて医学の発展に寄与する」を入れています。イギリスの例などを見ると、プライマリ・ケア医の研究は結構あります。

 いろいろな動物実験を経て、有効な薬を発見する。それが製品化され、使われるようになると、いわゆる研究者はそこで終わってしまう。しかし、長期に使った場合にどうか、また複数の疾患を持ち、複数の薬を使った場合に何か問題は起きないかなど、実際に診療を行う中で研究すべきテーマは数多くあり、研究を進めるにはプライマリ・ケア医の協力がないと難しい。その分野で日本は圧倒的に負けています。

【丸山】 その通りです。海外と日本では、ガイドライン自体が違います。日本はどうしても新薬を使うような流れになっていますが、これからはコスト面や本当にファーストチョイスとして妥当なのかなどの点も含めて、検討しなければならない。この辺りのプライマリ・ケアに関する研究も、今後、我々が進めていかなければいけない。

 課題はたくさんありますが、日本病院総合診療医学会とともに、日本においてこの領域を切り開いていきたいと思っていますので、一緒に頑張らせていただきたいと思っています。ぜひよろしくお願いします。

【前野】 大変充実した議論をありがとうございました。

【林】 今日は日本プライマリ・ケア連合学会の先生方と話ができ、大変有意義でした。また私自身、大学と地域、その両方での実践経験を生かして、今後また頑張っていきたい。田妻先生には、大学での総合診療の地位を高めていってほしいと思っています。

【田妻】 正直言って、結構荷が重い仕事だと思っています。大学の中で科を離れて行わなくてはならないミッション等がある中で、そうした大きな大学の流れと矛盾しない立ち位置で、この領域の成熟を常に意識していきます。その意味で、今まで進んできたプロセスは、私は良好だったと思っていますが、今、抱えている私たちの共通の課題・問題点は、かなりリスキーな面があり、これが先祖返りしないように正しい方向で、手順を踏んで行いたいと思っています。

【丸山】 議論しながら正当な手順を踏んで、真っ当に進みたいですよね。

【田妻】 そのように思っています。ぜひよろしくお願いします。

司会 今日は先生方、ご多忙の折、誠にありがとうございました。


病院総合診療医(Hospitalist)の役割
第12回日本病院総合診療医学会学術総会のシンポジウム「病院総合診療医経の期待-院内から、地域から」による
1.どのような疾患、どのような病態の患者でも診察する
2. 救急医療も行う
3. 未診断患者に対する速やかな診断
4. チーム医療の要となり、コンダクターとなり専門医およびコメディカルの力を発揮させる
5. 若い医師、コメディカルの教育
6. 家庭医と連携をとり支援し、専門医とも連携をとり専門的治療も実施
7. 高齢者など複数の疾患を併存している患者の診療
8. 臨床研究や疫学的研究を通じて医学の発展への寄与
9. 予防医学を実践し、健康な長寿社会造りを目指す
10. 地域包括ケアの要となり、地域の総合医療を向上させる



http://www.huffingtonpost.jp/coffeedoctors/primary-care-island-medician_b_14757640.html
離島は「プライマリケアの基礎」が身に付く場。離島の魅力を研究で伝える
2017年02月15日 17時03分 JST 更新: 5時間前 ハフィントンポスト

「離島医療に携わりたい」若手医師を増やす

離島医療の質を評価・検証する研究を行っている金子惇先生。金子先生は、あることをきっかけに離島に憧れ、沖縄県立中部病院「島医者養成プログラム」で3年間の離島医研修を積みました。東京に戻った現在も、研究を通して離島に関わり続ける理由は――。

離島医療の質的研究をすすめる

―現在は東京都内にある診療所に勤務されながら、東京慈恵会医科大学大学院で離島医療の研究に取り組んでいると伺いました。

そうです。東京都小金井市にあるむさし小金井診療所に勤務しながら、東京慈恵会医科大学大学院で離島医療の質を評価・検証するための研究に取り組んでいます。

研究の1つは、離島の診療所が地理的に自然と、大病院へのゲートキーパー役になっていることを示す研究です。私が3年間勤務していた沖縄県伊平屋(いへや)島の診療所から、大病院へ紹介・入院した患者数を算出。すると、診療所の受診者数は多いのですが、大病院への紹介や救急受診、入院は過去に行われた全国規模な調査より少ない結果が出ました。

それは、島の医師がプライマリケア医として機能している1つの目安になると考え、論文を投稿しています。さらにこの研究に普遍性を持たせるため、15離島で同時にデータを集め、大病院への紹介や救急受診、入院を分析しています。

また、単にゲートキーパーとしてトリアージしているからだけではなく、幅広い症状の治療や慢性疾患の定期診察、夜間・土日の診療を同一医師が行っていることが紹介・入院の少なさにつながっているのではと考えています。そこで8離島の先生方に協力を得ながら、65歳以上の方を対象にしたアンケートと、プライマリケアの質を評価するスコアシートをもとに、質の点数化を行い検証しようとしています。

―なぜ、離島医療についての研究を進めようと思ったのですか?

3年間の研修で、沖縄県の離島医療に携わってきました。そこで、離島医は限られた資源で最善を尽くすために、島の住民の方や行政の方と連携し、質の高い医療とケアを提供していると感じてきました。それを第三者に対して客観的に示したいというのが一つです。

もう1つは、離島で医師がやりがいを持って医療を提供できていることをアピールすることで、「離島医療に携わりたい」という若手の医師を増やしたいからです。モチベーション高く離島医療に携わろうとする若い医師が来ることは、島の住民の方にとっても望ましいのではないかと考えたからです。

ITも駆使し、子どもからお年寄りまで幅広い住民を診る

―東京都出身の金子先生。なぜ離島医療に憧れたのでしょうか?

大学5年生の時に、小笠原諸島の離島に旅行で行き、診療所も見学させてもらったことがきっかけです。大学を卒業したら長期休暇をなかなか取れないだろうと思い、子どもの頃に一度家族旅行で訪れ、楽しかった記憶が残っていた小笠原村に行きました。

ちょうど自分の進路についても考えていた時期で、私は「精神科に入局しよう」と、漠然と考えていましたが、まずは身体全体を一通り診られるようにしておいたほうがいいとも考えていました。そのような折に、小笠原村の診療所も見学させてもらったんです。

当時、小笠原村の診療所に勤務されていたのは、長年勤めているベテランの先生と、自治医科大学から派遣されていた医師4,5年目の先生が働いていました。その若い先生が一人でも内科や小児科、産婦人科など、どんな患者さんでも診ていました。自分とあまり歳が変わらないのにテキパキと診療されている姿に、感銘を受けたのです。

限られた資源の中でも医師としてやりがいを感じながら働いている姿を見て、「私も離島医療に携わってみたい」と思い、研修先として沖縄県立中部病院を選び、「島医者養成プログラム」に進むことに決めました。

―伊平屋島ではどのようなことに取り組まれてきたのですか?

伊平屋島には3年間いましたが、1年目は医学的知識を増やすことと、診療所の業務の効率化がメインでしたね。

沖縄県立中部病院にいる時には、定期外来の必要な患者さんを受け持つことが少なかったですし、外来診療を完全に一人で切り盛りすることもありませんでした。そのため、離島に赴任して初めて全てを一人で行う環境となったので、文字通り手探り状態でのスタートでした。診療の頼りは、ほとんど患者さんのカルテのみ。患者さんに次の予約をしてもらう時には、「いつも○カ月ごとに来ています」と教えてもらうことも多々ありました。

1年が過ぎると、日が経つほどに島の課題が見えてきて、他業種の方や行政の方、時には島の外部の方とも連携してさまざまなことに取り組んでいきました。

例えば医療における経済的負担を軽減するため、行政の方に本島で受診する妊婦健診の往復船代や、任意接種の一部のワクチン代に助成金を出す提案を進めてもらいました。伊平屋島には、4,5人子どもがいる世帯が珍しくなく、子どもや妊婦さんが多かったんです。

また高齢者に関わる問題もありました。300名近くいた高齢者の多くが、島で最期を迎えたいという思いを持っていました。ところが、介護が必要な方が入所できる小規模多機能型施設の定員は、わずか20名。需要と供給のバランスがあっていませんでした。施設の定員数を増やすわけにもいかず、入所を待つ高齢者に対する在宅ケアの必要性が浮き彫りになっていました。

そこで、入所を待つ高齢者の自宅に理学療法士の方と訪問し、理学療法士の方に室内の段差など危険な場所を指摘してもらって改善することで、高齢者が自宅でも安心して過ごせる環境づくりに力を入れました。

他には飲酒・喫煙者が多かったので、アルコール依存症治療や禁煙外来にも取り組みましたね。沖縄本島で精力的にアルコール依存症治療を行っている先生のご厚意で、インターネット電話のスカイプで依存症が気になっている方の相談に乗ってもらい、実際に本島に行っての治療につなげることができました。あとは、禁煙外来を始めたことで、高血圧気味だけれども普段は診療所に来ない方が、禁煙外来が終わっても高血圧予防の治療を継続してくれている例もありました。

―年齢や疾患に関係なく、さまざまなことに取り組まれていますね。

そうですね。あとは、島の住民の方にとっても便利になるかと思いICTを利用した血圧計を試験導入しました。オムロン株式会社の血圧計で、自宅に置いてもらって血圧を測ると、数値が自動的に診療所に送信されるシステムです。そして、その血圧計を使った感想を住民の方にインタビューしました。すると、興味深いことが分かりました。

高齢の方で特に女性で真面目な方だと、血圧計を「借りている」こと自体に抵抗があることが分かったんです。「人から物を借りていると助けを受けている気がして嫌だから返したい」という意見をもらいました。私としては便利でいいものだと思い導入したのですが、さまざまな考えの方がいることを知り、一方的に便利だと決めつけて物事を進めるべきではないことに気づかされ、とても勉強になりました。

「プライマリケア医」としての基礎は離島にあり

―離島で働く醍醐味はどんなところにあると考えていらっしゃいますか?

中国の言葉で「小医は病を癒し、中医は病人を癒し、大医は国を癒す」という言葉があって、その全てが離島には揃っている点です。

「病」は多種多様です。子どもから高齢者まで幅広い年齢層の方が診療所に来ますし、症状もハブに噛まれたり子どもが転んでけがをしたりするものから、不登校で学校に行きたくないなど精神的なものまであります。

また、患者さん本人だけでなくその家族も診ていますし、患者さんと診療所の外でも会うので、生活がまるごと分かります。道端でばったり会い、「こないだの風邪薬全然効かなかったよ」と言われて、治療の効果が直接分かることもしばしばあります。医師一人で責任は重いですが、治療の効果がダイレクトに分かり、自分の勉強につながるので、医師として大きく成長できる環境です。

さらには、コミュニティの人数が少ないのでお互いに顔の見える関係になりやすく、他業種の方との連携が取りやすいです。役所で人事異動があっても、新しく着任した人のことも前から知っていることが多いので、円滑なコミュニケーションが取れますし、取り組みの効果も見やすいです。大きな都市で他業種連携を行うための基礎力が身に着くと思うのです。

ですから、最初に言ったように私は、一人でも多くの若い医師に来てもらうべく、離島医療の魅力を、研究を通して伝えていきたいのです。



http://healthpress.jp/2017/02/post-2694.html
連載「病理医があかす、知っておきたい「医療のウラ側」」第17回
実態は<同意しないと進まない> インフォームド・コンセントは「納得した」に変えるべき

2017.02.13 Health Press

 「インフォームド・コンセント」や「インフォームド・チョイス」がもっとも進化している乳がん治療の現場では、乳がん告知のあと、生命予後や治療成績、その副作用・後遺症が説明されつつ、いくつかの「治療の選択肢」が提示される。

 そして、医師に「来週までに、ご自分で決めてきてください」と言われる。

 たしかにマニュアル通りなのだが、これでは知識に乏しい患者にとって、あまりに酷な要求である場合が少なくない。パニック状態に陥る患者さんがいても、ちっとも不思議ではない。

実態は、<よくわからないが同意しないと先に進まない>

 インフォームド・コンセントは「言うはやすく、行なうはかたし」が実態に近い。

 医療者側から見ると、説明文を準備した上で患者さんに医療の内容を説明して同意書にサインをもらえば(ICを確認すれば)一件落着。何か不都合があれば、その書類がそのときものをいう、といったところが実感・実態に近い。

 一方、患者さんにとって、インフォームド・コンセントに基づくインフォームド・チョイスは明白な「患者の権利」だ。とはいえ、多くの難解な医学用語を交えた説明を突然受けた患者さんは、「よろしいですね」もへったくれもない。

 「よくわからないけれど、同意書にサインをしないと先に進まない」と感じるのではなかろうか。

 多くの場合、この現実はどうしようもない。医学知識はとても広範かつ複雑で、ちょっとやそっと勉強したくらいで簡単にわかるようなしろものではない。圧倒的な医学知識の落差を埋めて、医師の言うことを100%理解することは、まず絶対に不可能! といってもいい過ぎではない。

 患者さんと直接お話しするとき、「もっとよく知りたかったら、ぜひ医学部に入学してください」と冗談を飛ばすことがある。

医学的内容は複雑怪奇・難解至極

 私は、インフォームド・コンセントの書面の「私は○○を理解しました。よって、△△に同意します」は何とも不適切だと思っている。「理解」を「納得」に置き換えるべきだと以前から主張し続けている。

 日々、医学生に医学を教えている立場からすると、授業で時間をかけて、ていねいに説明・解説した上で試験しても、学生たちは「ろくにできない」ことが多い。試験前には教科書やノートを見ながら復習をしているだろうに……。

 それほど医学的内容は複雑怪奇・難解至極だ。医学用語のひとつひとつを理解しないと、疾患の診断や治療を理解するのはなかなかおぼつかない。医師は、舌は「ゼツ」、左側は「サソク」、両側は「リョウソク」と発音する。「繊維」でなく「線維」という用語を使う。

 壊死(えし)、梗塞(こうそく)、浸潤、穿孔、断端、腫瘤、異型性と異形成、上皮と間質、冠動脈と肝動脈、腹膜・空腸・上行結腸などなどの用語が使われたとき、すっと理解できる患者さんがいるほうが不思議だ。

 「口腔」は医学では「こうくう」と読むが、本来は「こうこう」だ。 「肉芽」も「にくが」ではなく「にくげ」と読ませるのが医学界の風習だ。

「understand」は「理解する」ではなく「納得する」

 世界保健機構(WHO)や米国医師会(AMA)のインフォームド・コンセントの説明の英文原文を読み直すと、意外にも説明を「理解する」というニュアンスは乏しいようだ。

 「be aware of(気づく)」「be informed(知る)」といった単語が使われている。「better understanding」のために質問するチャンスを保証するとも記載されている。この「understand(わかる)」は、「理解する」ではなく「納得する」が近いと私は思いる。

 「私は納得しました」を英語に訳すと「I understand」になる。極言すれば、ICの説明内容に「理解」を求めるのは誤訳だといえる。

 私は、病理医はクールで客観的でありたいと常々願っているし、それができる人種ではないかと思っている。患者さんには、もっともっと病理医を活用してほしい。


堤寛(つつみ・ゆたか)
藤田保健衛生大学医学部第一病理学教授。慶應義塾大学医学部卒、同大学大学院(病理系)修了。東海大学医学部に21年間在籍し、2001年から現職。



https://news.biglobe.ne.jp/economy/0215/jj_170215_9914539426.html
残業上限、地域医療に配慮を=診察義務との整合性課題—日医会長
時事通信2月15日(水)19時6分

 日本医師会の横倉義武会長は15日の記者会見で、政府が導入を検討している残業時間の上限規制について「(医師の少ない)地域医療に混乱を起こさないよう考慮してもらいたい」と述べた。
 会長はまた、医師は求められれば診察しないといけない「応召義務」が医師法に定められていると指摘。今後は「応召義務と働き方改革との接点をどう求めていくか議論する」と語った。 



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201702/20170215_33039.html
<遠野病院>小児科常勤医を14年ぶり採用へ
2017年02月15日水曜日 河北新報 岩手

 岩手県立遠野病院(遠野市)が小児科の常勤医を14年ぶりに新規採用することが14日、分かった。現在の男性常勤医は2003年12月の着任以来、1人で外来診察や入院した重症児の治療に対応してきた。心身への過重な負担が長年の課題となっており、待望の増員で軽減を図る。
 遠野市に小児科専門の開業医はいない。現在いる40代の常勤医が過労や体調不良で勤務に支障が出れば、市内の子どもは遠隔地への通院が必要になる。入院機能も休止に追い込まれるため、勤務環境の改善が急務だった。
 同病院によると、新たに採用するのは関東地方の50代の男性医師。昨年11月に勤務を希望すると連絡があり、面接を経て採用を決めた。4月に着任する。
 15年度の小児科の外来患者は延べ7593人、入院患者は延べ125人。このほか乳幼児の健診や予防接種も受け持つ。岩手医大や他の県立病院の応援があるが、常勤医は1人で医療方針を決断する場面が多く、休日も患者の相談に応じるなど負担が大きい状態が長年続いていた。
 遠野病院の郷右近祐司院長は「増員により確実に負担は減らせる。入院機能を含めた小児科の維持も当面の見通しがつき、一安心だ」と話す。



https://www.m3.com/clinical/news/502588
新専門医、精神科にはなかった「あの雰囲気」
武田雅俊・日本精神神経学会理事長に聞く◆Vol. 1
2017年 年末年始学会理事長インタビューシリーズ

2017年2月15日 (水) m3.com

 2016-17年にかけ主要医学会理事長に最新事情を伺う本シリーズ、7番目に登場頂くのは日本精神神経学会の武田雅俊理事長(藍野大学学長)。「ある程度、現実と妥協することがあったとしても、トータルとして社会の役に立つのであれば進んで活動していく」。こう言い切る武田氏に、例年に増して社会的注目度の高かった2016年を振り返り、学会の目指す方向性を語っていただいた。新専門医制度をめぐる混乱から精神保健指定医の不正申請問題への対応、一部抗うつ薬の添付文書記載変更が示す臨床的意義など、多岐に渡った内容を全4回で紹介する。(2017年1月22日インタビュー、聞き手・まとめ m3.com編集部 軸丸靖子)

新専門医制度の混乱、「機構が張り切り過ぎた」

――2016年は精神神経領域に関係するいろいろな出来事があった年でした。学会としては新専門医制度をめぐる動きの影響も大きかったと思います。改めて、2016年の精神神経領域のトピックスを振り返っていただけますでしょうか。

 2016年に限って言えば、やはり専門医制度改革の中心となる日本専門医機構執行部の大改造が大きな出来事でした。それから、精神保健指定医資格の不正取得の問題。相模原障害者殺傷事件以降に巻き起こった、いわゆる措置入院を巡る議論もありました。一部抗うつ薬の添付文書の改訂も大きな変化です。それから細かいことのようですが、個人的には、ベゲタミン-A、B配合錠の販売中止は、非常に大きな変化になったと捉えています。

 今挙げた出来事が社会に及ぼすインパクトはそれぞれに異なりますが、学会として一番重要なのはやはり新専門医制度への対応です。それに関しては、2016年は多少振り回され、苦労した思い出があります。

 基本領域の一つに位置づけられている我々の学会では、新専門医制度への移行について、2016年の6月下旬に1年間の延期を決定しました。これは他の基本領域学会より早い決定だったと思います。その時点ではまだ他の学会がどう動くのかは全く不明で、どう足並みを揃えるかは多少気掛かりではありました。ですが、我々の学会の専門医制度委員会は、日本専門医機構の状況を見て「2017年度からのスタートは無理だろう」と判断した。それで1年延期を決めました。その判断は良かったと思っています。

 日本専門医機構の執行部が入れ替わることになった一番の原因は、やはり機構が張り切りすぎて、全部コントロールしようという姿勢で走ってきたことにあるでしょう。専門医制度は各学会が協力しなければうまくいかないものですが、準備段階から「もう少し各学会の意見を聞いてほしい」「もっと対等の立場でやってほしい」といった意見が出ていました。最終的には日本医師会が「地域医療が崩壊する」という“錦の御旗”を出して、「これまでの進め方では難しい」という結論に至った、そんなふうに理解しています。

 そういった経緯も見ていましたから、我々はあまり機構をあてにせず、精神科独自のプログラム整備基準を作って、粛々とできる範囲で最良のものを作っていく作業をしてきました。時間は限られており、各委員会や理事たちは間に合わせるのに皆一生懸命でしたので、1年延期を決めたときには一種の虚脱感みたいなものはありましたが、今は、2018年度からのスタートに向けてきちんと準備をしようということで進んでいます。

「失った若手をもう一度大学に」はない

 実を言えば、新専門医制度への移行に関しては、精神科には有利な、特殊性のようなものがあります。機構での議論にもしばしば表れていましたが、他の領域には「初期臨床研修で失った若い人材を新専門医制度でどうにか大学に戻そう」といった意識があったのです。「もう一度、大学を中心とした機関で専攻医を育てよう」という雰囲気があったわけです。その雰囲気に対して日本医師会が、「いや、もっと地域のことを大事にしてください」と発言した。簡単に言えば、大学以外の基幹施設を認めるよう、提案したわけです。

 この点に関して、精神科は元々、問題の少ない状況があったのです。2016年時点で用意した新しい精神科専門研修プログラムは149ですが、このうち大学病院を基幹施設とするものは80。残る69は大学以外を基幹施設とするプログラムです。「専門医を育てるならやはり大学が良い」とか「大学に専攻医を集めたい」といった発想は元々なかった。そういう意味で、大きな揺れ動きのようなものは無く、進めて来られているという面があります。

――では、実施が1年延期になったからといって、精神科に進もうとしている研修医、ないし指導医にとっての大きな変更はないのですね。

 そうです。従来のカリキュラム制からプログラム制に変わり、進捗状況をリアルタイムでフォローしていく、といういわゆるロジスティックスは変わるけれども、研修すべき内容ががらりと変わるということはありません。もちろん、新専門医制度で要求される共通項目などは追加になります。臨床経験を質・量の両面できちんとチェックしていくという面も変わるけれども、「基本的な精神科診療のトレーニング」という意味では、旧制度を引き継ぐ考えです。

 というのも、精神科の専門医というのはスタートしてまだ10年ほどしか経っていないのです。新専門医制度の基本領域の中では一番遅かったのです。専門医制度を始めて何十年も経っている領域では、この機会に見直したり刷新したりする部分が多くあるかもしれないけれど、精神科は比較的新しかったから、大幅な改訂はあまり必要なかったとも言えます。

 新しいプログラムでは、理念の面で「もっと社会から安心して任せられるような精神科医を育てる」といったことを掲げています。精神科は社会との接点が比較的センシティブな科であり、歴史的に精神科医療に対する不満・不平があることを認識しているからこその理念です。ですが、研修内容に具体的にどういう工夫をしたかというと、今申し上げた通りであり、指導する内容も基本的には今まで通りとなります(続く)。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201702/550093.html
ニュース追跡◎医師・看護師のこっそり喫煙にメス
敷地内喫煙が発覚!数千万円の診療報酬返還も

2017/2/16 中西奈美=日経メディカル

 医師や看護師など、職員による病院敷地内での喫煙を問題視する報道が昨年秋から相次いだ。敷地内や屋内での禁煙が前提となる診療報酬項目を算定している医療機関は、職員の喫煙発覚で診療報酬の返還を求められた。

 「全面禁煙の兵庫医科大学病院、医師が一服」──。昨年12月6日付の神戸新聞に、こんな見出しが躍った。救命救急センターに勤務する30歳代の医師が喫煙していた事実が同大学への取材で明らかになったとして、「国から診療報酬の返還を求められる可能性がある」と報じた。

 診療報酬項目の中には、算定の施設基準として「屋内禁煙」や「敷地内禁煙」を定めているものがある。例えば、禁煙外来での指導を評価した「ニコチン依存症管理料」算定のためには、施設基準の1つとして「敷地内禁煙」を満たさなければならない。この他に、小児疾患や生活習慣病、呼吸器疾患などに関わる診療報酬でも、屋内禁煙が要件に入っているものが多い。

 職員が屋内や敷地内で喫煙している実態が明らかになれば、遵守していなかった期間分の要件に関係する診療報酬の返還を求められる。その額は病院の規模にもよるが、数千万円に上る可能性がある。算定件数が多い大病院では返還金額も膨らみ、経営面の打撃は大きい。「例えば、敷地内禁煙が算定要件となっている総合入院体制加算1(入院患者1人につき1日当たり240点、14日まで)を算定する医療機関では、1億円を超える損害が出てもおかしくない」(日本禁煙学会理事長の作田学氏)。

 兵庫医科大病院の場合、禁煙外来を設け、ニコチン依存症管理料も算定しているが、医師が喫煙していたのは来院者や学生を含む病院関係者に対して独自に禁煙を求めている場所。同大学病院が算定の際に届け出た敷地外の道路だったため、診療報酬の返還を求められることはなかった。

職員の喫煙現場を押さえられた

 病院敷地内での職員の喫煙が発覚し、診療報酬の返還を実際に求められた病院もある。

 島根県江津市にある島根県済生会江津総合病院は、昨年8月下旬、中国四国厚生局の適時調査(主に病院を対象に、施設基準の届け出事項が正しく守られているかを現場で確認する調査)で、「職員などが病院敷地内で喫煙している」との指摘を受けた。「来院者の目につきにくく、病棟などからも陰になっている公用車の車庫には吸い殻のほか、灰皿として使っていた空き缶が置いてあった」と同院事務部長の安食治外(はると)氏は振り返る。

 周辺住民などから、病院職員らの喫煙に関する苦情が寄せられていた。「苦情があるたびに、会議などで病院長から敷地内禁煙を呼びかけていた。その直後は喫煙者はたばこをやめるが、しばらくすると再び吸い始めることを繰り返していた」(安食氏)。

 中国四国厚生局の担当者は「適時調査中に喫煙している職員を現認し、院長などに敷地内禁煙が守られていない状況を伝えた」と話す。厚生局は同病院に、禁煙を遵守できていない期間を調査し、その期間中に敷地内禁煙を前提に算定していた診療報酬を自主的に返還するよう指導した。

 これを受けて同病院が行った調査でも、医師や看護師などが断続的に喫煙していた事実が裏付けられた。「屋内での喫煙もないとはいえない実態から、敷地内禁煙と屋内禁煙を算定要件に含む診療報酬を過去5年に遡って返還することに決めた」と安食氏は話す。禁煙外来は休診とし、「ニコチン依存症管理料1~3」など、全部で21項目の診療報酬を返還するという。総額では数千万円を超えるとの見込みだといい、現在も返還項目や金額について精査している。

 2003年に健康増進法が施行され、受動喫煙の危険性が指摘される機会が増えたこともあり、たばこの健康への影響を気にする人が増えている。医療従事者の喫煙に対する目も厳しくなっている。

 江津総合病院の件について、塩崎恭久厚生労働大臣は「病院の敷地内でまだたばこを吸う人が職員として存在することは信じられない。医療に関係する人たちの意識をしっかりと作り変えてもらいたい」と会見でコメント。禁煙が要件となる診療報酬の算定にかかわらず、業務時間の医療従事者の喫煙は今後、病院管理者などから厳しく取り締まりを受けることになるだろう。



http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14871655691935
自治医大、古河に教育拠点 赤十字病院内
3月2日開設
2017年2月16日(木) 茨城新聞

自治医科大学(栃木県下野市)の臨床研修医や医学生の教育、養成を担う同大古河地域臨床教育センターが3月2日、古河市下山町の古河赤十字病院(篠田宗次院長)内に開設される。センターに派遣された同大の教員医師と同病院内から選抜された常勤医師が、臨床研修医と学生を指導する。医師養成への貢献だけでなく同病院の医師のキャリア向上にもつながり、病院の活性化にも大きく寄与するとみられている。

自治医大の臨床教育センターは既に栃木県内の4病院に開設。古河赤十字病院は5番目で、本県内での開設は初めてとなる。

新設される古河地域臨床教育センターは、臨床研修医と学生の臨床能力を高める教育・研修▽総合診療医と総合診療の知識、技術、使命感を持った専門医の養成▽地域医療での医師派遣システム構築の研究▽持続的な医師確保システム構築の研究▽地域医療支援-などに取り組む。

同病院は自治医大出身の医師が多数を占め、高度先進医療などの分野で同大との結び付きが強い。また、地理的条件から同大付属病院に通院する住民の多い地域でもあり、臨床教育センターを通じた地域医療の一層の充実に期待が集まる。

古河赤十字病院は1952年、日本赤十字社県支部猿島診療所としてスタート。現在、一般病床198床、感染症病床2床の計200床。2次救急医療病院、地域医療支援病院、災害拠点病院などに指定されている。 (冨岡良一)

G3註:自治医大と古河日赤
0215_20170216060905136.jpg


  1. 2017/02/16(木) 06:12:24|
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