Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

2月7日 

https://www.m3.com/news/general/500881?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170207&dcf_doctor=true&mc.l=205317930&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
ガーゼ放置疑い書類送検 北九州の産婦人科院長
2017年2月7日 (火) 共同通信社

 福岡県警は6日、帝王切開手術をした女性(34)の体内にガーゼを放置し腹部に炎症を起こしたとして、業務上過失傷害の疑いで、北九州市小倉南区の産婦人科医院の男性院長(64)を書類送検した。院長は「確認不足だった。大変申し訳ない」としている。

 書類送検容疑は2012年4月、帝王切開手術で次男を出産した女性の体内にガーゼ1枚を放置、再び開腹手術をしなければいけない状態にした疑い。

 捜査関係者によると、女性は手術の約2週間後、腹部の痛みを訴え、別の病院でガーゼを取り出した。ガーゼは約25センチ四方で、止血に使われたとみられる。

 女性が院長に損害賠償を求めた訴訟は昨年12月、福岡地裁小倉支部で和解が成立した。



https://www.m3.com/news/general/500961
住基カード不正取得 京都の医師に懲役6年求刑
2017年2月7日 (火) 京都新聞

 患者名義の住民基本台帳カードなどを不正取得したほか、京都市から診療報酬を不正受給したとされる事件で、有印私文書偽造・同行使や詐欺などの罪に問われた精神科医の男(43)の公判が6日、京都地裁(中川綾子裁判官)であった。検察側は懲役6年を求刑し、弁護側は執行猶予付き判決を求めて、結審した。判決は3月7日。

 検察側は論告で、患者の名義を使用したことなどを挙げ、「医師という立場を悪用した職業的犯罪で強い非難に値する」と述べた。

 弁護側は、精神科医としての激務をこなすうち多量の抗うつ剤を服用するようになり、「薬剤の過剰摂取で自己抑制が効かなくなった」と情状酌量を求めた。

 起訴状によると、被告は2014年11月、患者を装って住民基本台帳カードとパスポートを不正に取得した。同年11月~15年1月、市内の男女3人に訪問看護サービスを行ったように装い、診療報酬を請求し、京都市から計67万円をだまし取った、としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/496236
総合診療専門医、学会の関与限定的で不安も-草場鉄周・北海道家庭医療学センター長に聞く◆Vol.2
開設20周年を迎えた北海道家庭医療学センター

2017年2月7日 (火) 高橋直純(m3.com編集部)

――家庭医の養成状況についてお聞きします。
 これまでに45人の日本プライマリ・ケア学会認定の家庭医療専門医が巣立って行きました。2017年4月からの後期研修は、定員6人のところ5人が加わる予定です。もともと定員4人でやっており、ちょっとずつ増えています。

 4年間の研修プログラムのうち、2年間は帯広協会病院での研修となります。2016年から提携が始まり、現在は総合診療科に医師7人を出向させています。そこでは、病院の中であっても家庭医療専門医の資格を持つ指導医が、総合診療医としての病院診療のあり方を直接指導しています。家庭医療専門研修プログラムの要件では、内科6カ月、小児科3カ月、救急3カ月、それと「総合診療Ⅱ」という病院の総合診療が最低6カ月で、1年6カ月は病院での研修が義務づけられています。病院での前半2年間は、入院医療も含めて病気の診断、治療の基盤作りに集中してもらいます。

 その後の2年間では都市部と郡部の診療所で1年ずつ勤務します。郡部と都市部では病態も、求められる役割もかなり違います。家庭医としての生き方と学び方、そして地域や診療所の多様性に合わせた働き方を指導医の下でじっくり身につけてもらいます。


――後期研修後にあるフェローシップとはどのようなものでしょうか。
 2007年から開始した家庭医療専門研修の修了者を対象としたコースで、『家庭医療学コア』『医学教育』『診療所経営』『臨床研究』の4領域で構成されています。フェローシップを設置したのは、後期研修を修了した人が地元に戻ってしまい、北海道に残らないケースが非常に多かったことがあります。残って、我々と一緒に活動してくれる人を確保するためにも、研修が終わっても魅力的な学びの場となるように整備しました。

 現在は北海道家庭医療学センター以外の研修プログラムを終えて家庭医資格を持つ医師がフェローシップに加わるケースもあって、より高みを目指した家庭医療指導医を志す医師が集う場となっています。

 フェローシップでは、診療所の副所長あるいは副院長という役割を与えられます。診療や運営に従事しながら、週に1回3時間、テレビ会議システムを使ってレクチャーを受けたり、課題報告をしたりします。後期研修中は診療の勉強だけで相当時間が取られるので、地域全体を見ていけるようになるには、このようなもう一段上の勉強が必要です。今後の日本の家庭医療発展の中核となる人材へ成長してもらうことを目指しており、後期研修3年とフェローシップ2年間で完結するような感じになってきています。今後は後期4年となるので、フェローシップは1年間となるかもしれません。

 家庭医療の理論は、後期研修中にも実践の中で学びますが、指導医になるためにはきちんと自ら関連する文献を読み込んで、人に詳しく説明できるレベルまで理解する必要があります。教育方法を学ぶことも重視しています。経営領域では、タイムマネジメントや人材管理、財務的な話など、診療所経営を自分でできるということを目指しています。

 臨床研究は今後さらに力を入れていきたい領域です。1学年3、4人のメンバーでチームを組んで研究します。家庭医療の実践の中で、良いことをやっているつもりではいても、自己満足で終わっている面もあるかもしれない。論文や学会発表としてきちんと検証、発信していく力を身に付けさせなければいけないと思っています。

――草場先生は日本プライマリ・ケア連合学会の副理事長でもあります。新専門医制度では「総合診療専門医」が19番目の基本領域として位置づけられますが、追い風になっているでしょうか。
 今までは一部でしか知られていませんでしたが、裾野は広がっていると感じています。一方で、昔の志望者は相当のハードルを乗り越えた分だけ、皆が熱い思いを持っていました。僕は100人の同級生がいる中で、卒業後すぐに大学を出るのが3、4人という時代で、さらに家庭医、総合診療に来るのは相当な覚悟を持った人ばかりでした。それから比べると今は隔世の感があります。研修の場の選択肢も増えて、昔とは目指す人の雰囲気がちょっと違うなと感じることもありますが、それは普通の人も入れるような良い時代になってきたことが背景にあると前向きに捉えています。

――新専門医制度は1年間の延期が決まり、現在も見直しの議論が進んでいます。
 見直しの議論が起こることで、不安を感じている現場は多いです。専門医制度そのものの見直しのきっかけは地域医療への悪影響、大学一極集中ということでしたが、総合診療は逆で、都市部から郡部に、大学から市中病院、診療所に人が移ることになり、そのような懸念解消に貢献できると思っていました。延期になったのは非常に残念です。

 見直しの範囲にしても、ダブルボードやサブスペシャルティのあり方など、これまで整理できていない部分だけかと思いきや、もっと根本的に見直したいという意見までも出ており驚いています。個人的には今までの議論をゼロにするのは非常におかしいと思っており、あくまでも2年間に渡って積み重ねた成果に基づいて微修正を加える議論であるべきだと考えています。

 総合診療だけでも既に400近いプログラムが出され、審査も終えています。それがまた仕切り直しとなると現場の負担も非常に大きいです。実施段階に入る中で見えてきた問題に対して見直しを行うのならば分かりますが、2年かけて作ってきたプログラムをやってもいないのにだめだと言って見直すというのは理解できません。

――総合診療専門医の養成はどのようになるでしょうか。
 全国で約400のプログラムがあって、指導医も1000人規模となります。一方で、実際に総合診療に入ってくれるのは、どんなに多く見積もっても400人ぐらいでしょう。ならすと1プログラム1人となり、おそらく専攻医が入職しないプログラムも相当出てきます。指導医も総合診療の実践経験はあっても、教育経験のある先生はまだ少なく、ミスマッチが起きてしまうことを恐れています。

――プログラムの質を担保するための、施設認定ではないのでしょうか。
 家庭医療専門医の認定は日本プライマリ・ケア連合学会が担っていますが、総合診療専門医は日本専門医機構が行うことになり、学会が全部管理できているわけではありません。学会が責任を持って関わる内科、外科などの基本18領域とは異なる枠組みになっています。ここは日本プライマリ・ケア連合学会にとっては葛藤が続くところです。この領域が伸びてほしいし、責任を持って関わりたいなと思うけれども、そうしたことが許されていない。専攻医を誰が守るのかという心配があります。

 そもそも専門医機構の理事会や社員総会の中には総合診療を専門とする人が一人もいません。プログラムの細かなところに影響してくる可能性もあり、これは危惧すべき状況だと考えています。積極的に関わっていきたいと思っていますが、なかなか許される状況ではなく残念です。



https://www.m3.com/news/general/500880
医師の個人情報を誤掲載 6千人分、愛知県HPで
2017年2月7日 (火) 共同通信社

 愛知県は6日、県内の医療機関で働く医師6735人の生年月日や、携帯電話番号などの個人情報を3週間にわたって、県のホームページ(HP)に誤って掲載していたと発表した。「セールスの電話が、よくかかってくる」と不審に思った医師が公開に気付き、県へ連絡した。

 県によると、1月17日のHP更新時に、職員が誤って個人情報を含めて公開。別の職員が掲載前に確認する手順だったが見落とし、今月6日までそのままになっていた。公開された情報には、ほかに性別や研修の受講状況などが含まれていた。

 個人情報が誤掲載されたのは、2015年1月以降に「難病指定医」として県から指定を受けた医師。すでに県外へ転出した医師も含む。本来は、難病患者が指定医を探すため、氏名や勤務先、担当の診療科などに限って公表している。

 県健康対策課は「不注意だった。チェック態勢を強化し、再発防止に努める」とし、近く全ての医師に謝罪するという。



http://www.huffingtonpost.jp/michiko-sakane/death-police_b_14633092.html
ぴんぴんコロリで死ぬと警察に通報?  ~不思議の国 日本の現実~
坂根みち子   医療法人 櫻坂 坂根Mクリニック 院長
投稿日: 2017年02月07日 14時28分 JST 更新: 2017年02月07日 14時28分 JST

最近こんな話がありました。

患者さんの親族(東京都在中 90歳)が自宅で亡くなっていました。いわゆるぴんぴんコロリだったようです。

家族が見つけて救急搬送になりましたが、死因がわからないということで警察へ連絡がいき、解剖のため寒い警察で何時間も待たされ大変な思いをしたとのことでした。

別の患者さんもやはり病院にかかっていなかった遠方の高齢の親が突然死し、警察が入って大変だったと、残された片親にせっせと病院通いを始めさせました。

多死社会を迎えているのに制度が追い付いていません。日本の「死」の扱いは犯罪をベースに考えるので、人が死ぬとまず警察に連絡がいってしまうのです。そこに、突然家族を失った人の心情に配慮する、グリーフケアの視点は全くありません。

本来医師は、死体を診て体表に犯罪が絡むような異状がなければ、死亡診断書(もしくは死体検案書)を書けます。が、表面から見てわかることは限られています。

したがって体表のチェックだけでは犯罪を見逃す可能性はあり得るわけです。犯罪が少ない国とはいえ、万が一見逃したらと思うと、よく知ったかかりつけの患者でなければ医師が診断書を書くことを躊躇してしまいます。その場合は、事実上警察が介入します。

日本の死因究明制度はきわめて貧弱です。亡くなった人の解剖率は2%程度で、死後の画像診断(AI)も費用が手当されておりません。

人も予算も圧倒的に不足しています。医師は法律や制度に疎いため、救急搬送された患者さんの死因が不明な場合、安易に警察に丸投げしがちです。

医師を中心とした死因究明システムがないために、医療についての知識が乏しい警察が「死」を管理している国なのです。

齢を重ねて、人は、心筋梗塞や不整脈など、最後は何かが起きて亡くなります。徐々に動けなくなって眠るように亡くなることもあります。いずれにせよ、これらは自然死と言えます。

残念ながら現在の日本では、高齢者がある日突然亡くなった場合、特にそれまで病院にかかっていなかった場合など「犯罪の可能性が否定出来ない」という前提で警察が介入するのです。

必要な場合に適切に死因が究明されるような制度を作ってこなかったつけが、世界一の高齢化社会で、高齢者の自然死を警察に届けられてしまうような状況を作り出してしまったのです。困ったものです。

ご存知かもしれませんが、明らかに亡くなっている人は救急搬送できません。

ただし亡くなった前後の微妙な時間だと、場合により救急隊が搬送してくれ、病院で死亡宣告され、晴れて一件落着ということもままあります。この場合、かかりつけ医がいれば、そこに問い合わせがいくことも増えてきました。

このパターンは一見問題ないようですが、人の命を救うための貴重な医療システムが全く別の目的で使われているのです。現場に看取りのために費やすゆとりはなく、救急医療はすでに各地で破綻しかけてします。

では、自宅で(犯罪とは関係なく)亡くなったのを見つけたら、どうしたらいいのでしょう。かかりつけ医がいて往診をしてくれる場合や、すでに訪問診療を受けている、と言った場合は問題ないでしょう。

では、かかりつけ医が、往診をしない診療所や病院だったら?

茨城県は医師数が全国下から2番目の医師不足の県です。その中で当院のあるつくば市は唯一全国平均を越えている場所です。

当院は普段は往診をしない診療所です。それでも先日看取りをしました。かかりつけで2,3カ月に一度通院している90歳の患者さんでした。この半年ほど、徐々に体が弱ってきているのを診てきました。もうそろそろある日亡くなっているということがあり得ます、とご家族にお話ししてありました。

ある朝、息子さん夫婦が見にいくと患者さんは亡くなっていました。前回の診察は何ヶ月も前です。どうしたらいいかという電話がありました。

今までの経過から、予期した死でしたので、昼休みには確認に行くので体だけ真っ直ぐにしてあとは触れないようにしておいてください、とお話ししました。

お昼休みにご自宅を訪ね、ご遺体を検案し死亡診断書でなく、死体検案書をお書きしました。胸部に皮下出血がありましたが、死因となるような異状ではないと判断し警察へは届けませんでした。

診断名は老衰です。このような場合は性善説で考えます。ここを疑ってしまったら、すべての死にたくさんの時間的、人的コストが必要になります。さらに解剖に当たる医師は圧倒的に足らず、現実には死因究明が必要と判断した場合に限定されます。

費用は、私は往診医を届けていないので看取りの加算が取れませんから約14000円(本人負担1400円)+診断書代のみでした。亡くなった後のエンゼルケアは、葬儀屋さんがやってくれますので任せます。

看護師一人連れて、死亡診断→診断書作成まで1時間以上かかりますので、経営上は問題かもしれませんが、通常は往診しない医療機関でもこういった形で看取りのお手伝いをすることは可能なのです。

救急車でかかりつけ医でない病院へ搬送するくらいなら、本当は自家用車で連れてきてくれるのか一番ですが、これは現在法律上認められていません。亡骸を車に乗せる時は死亡診断書を持っていないといけないのです。多死社会を迎えここは検討の余地があると思います。

この方は、ウィークデイに亡くなりましたので、こういった対応が可能でした。でも週末の場合は、当院に連絡してもつながりません。

次善の策として、「死」が予期出来ているレベルの患者カルテは家族なら見られるように公開しています。当院の電子カルテはクラウド型なのでそれが可能なのです。

残念ながらまだ上手く利用されたことはありません。救急病院の外来では、外部のPCにアクセス可能になっていないことがほとんどですので、家族が申し出ても見られないのです。

自然死と思われる例で警察の介入を防ぐには、地域の医師が輪番制で、検案医をすることも考えられます。すでにやられている地域もあるでしょう。

でも医師不足でそこまで手が回らない地域がほとんどですし、その時もやはりかかりつけ医がいるなら情報確認は必要です。電子カルテが共有化されれば、死因の推定に有用です。

看護師に看取りを認めるようにという議論もあがっていたと思います。研修を受ければ十分可能です。医師の足りない地域ではとても助かると思いますが、医師の足りない地域は看護師も足りないという問題点もあります。それでも、高齢医師が一人で嘱託医をしている高齢者施設などでは認めてもいい方法の一つだと思います。

多死社会への対応は、地域のマンパワーに大きく左右されます。地域の実情に合わせて出来ることから始めていただきたいものです。

自然死を自然死として扱うには、死因究明が必要な「死」を拾い出すシステムとセットでなければいけませんが、少なくとも、死の判定を託された医師は、外表を検案し、かつ状況の聞き取りをして、極力看取りに力を貸すべきです。

自然死や病死と思われる死を安易に警察に引き渡してはいけないのです。

看取りをしやすくするための法的サポートとして、例えば、かかりつけの患者が亡くなって、かかりつけの医療機関までは、自家用車で運んで良いというのは如何でしょうか。

そこが診療所だった場合は、必要に応じて地域の病院まで自家用車で搬送して死因究明のために画像診断を受けるというのもありでしょう。

身内が亡くなった時に「警察を呼ばなければいけない」現状に人々は困惑し、救急搬送を依頼したり、不要な通院を重ねて右往左往しています。

診療関連死や自然死については、医療者がしっかり受け止めて警察の介入を防ぎ、「死」を日常生活の延長線上に取り戻す必要があるのです。



https://www.m3.com/news/iryoishin/500872
2例目の患者申出療養、阪大の植込み型補助人工心臓
「登録症例数を設定」、1例目に続き疑問視する声

2017年2月7日 (火) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の患者申出療養評価会議(座長:福井次矢・聖路加国際病院院長)は、2月6日の第4回会議で、患者申出療養の2例目を承認した。大阪大学医学部付属病院が行う、心臓移植を前提としない「耳介後部コネクターを用いた植込み型補助人工心臓による療法」(以下、本療養)で、適応は、心臓移植の適応になると判断される重症心疾患患者であるものの、心機能以外の理由により、心臓移植の基準を満たさない患者。1月23日に申請があり、6週間以内に告示する予定(資料は、厚労省のホームページ)。

 植込み後6カ月後の安全性評価が目的であり、研究期間は5年間、登録症例数は6例。患者申出療養に係る患者負担(全額)は1613万7000円(機器や植込み手術などの初期費用)で、入院費など保険給付される費用は982万7000円(うち患者負担は3割などの定率負担、高額療養費制度が適用されるため、実際の負担額はこれより少ない)。

 心臓移植を前提としない植込み型人工補助心臓の使用は、DT(Destination Therapy)と呼ばれ、海外では普及しているが、日本は保険適用されておらず、体外循環型補助人工心臓が用いられる。植込み型の方が体外循環型よりもQOLなどが高く、2016年から植込み型を用いた治験がスタートした。今回申請があったのは、心臓移植適応外である上、腎機能障害などがあり、同治験の対象外でもある患者。なお、今回の療法に用いる植込み型は、同治験で用いる機種とは異なる。

 承認は得られたものの、事前評価および6日の会議で議論になったのは、(1)2016年から実施中の治験との兼ね合い、(2)先進医療ではなく、患者申出療養として実施する是非、(3)6例という登録症例数の根拠、(4)登録症例数を定める意味――などの点だ。さらに患者申出療養は、将来的には保険収載を目指すため、本療法の医療費は高額であることから、費用対効果評価も今後の検討課題となるとの意見が出た。

 特に今後の課題として浮き彫りになったのは、(4)だ。日本医師会常任理事の石川正己氏は、登録症例数を定めることを問題視、「患者の思いに応え、患者の申出を起点とする」本制度の趣旨から外れる懸念があることから、患者の申出1例ずつを本会後で検討、確認するよう求めた。登録症例数を定めると、医療機関の側から、患者の本療養を勧めることが想定されるという。この点は、患者申出療養の1例目が承認された後の2016年10月の中央社会保険医療協議会でも、「形を変えた先進医療Bと受け取られかねない」などと問題になった(『「患者申出療養の趣旨から逸脱」、中川日医副会長』を参照)。

 しかし、福井座長は、「(患者申出療養は)将来の保険収載を考えているので、何らかの目標がないと、目的が分からなくなる」などと述べ、登録症例数の設定が必要とした。厚労省保険局医療課企画官の眞鍋馨氏も、本療養において、「選択基準」と「除外基準」が示されていることから、本療養の実施が了承されれば、6例が本療養に該当するかは、「患者申出療養評価会議で一つ一つ諮るのではなく、厚労省と阪大で相談する形で進めさせてもらいたい」と理解を求めた。

 厚労省保険局医療課長の迫井正深氏は、「中医協で患者申出療養の運用の在り方について指摘されたことは事実」と認めつつも、「個別の事例を審査するという制度設計ではない」と述べ、個々の患者の該当性ではなく、本療養の実施体制等が妥当であるか否かを審議するのが本会議の役割であるとした上で、今後中医協などで説明し、制度への理解を得るよう努めていくとして、引き取った。

 厚労省は、1例目をめぐる議論を踏まえ、今後の「対応方針(案)」を提示。「既存の制度で先進的な医療にアクセスできない中で困難な病気と闘う患者の思いに応えると同時に、一定のエビデンスの水準を保つために症例を集積するという臨床研究としての妥当性も考慮し、両者のバランスを取りながら、さらに、混合診療の解禁ではない形で、臨床研究計画書の作成を求めていく必要があると考える」との内容だ。

 患者申出療養の対象は、年齢要件が合わないなど、先進医療や治験の対象外になった患者や、未承認の薬や機器の使用を希望する患者が想定されている。比較対照がないため、有効性は示しにくい。京都府立医科大学生物統計学教授の手良向聡氏は、「有効性を言うのは難しい。安全性の評価がメーンになると思う」と述べ、今後の患者申出療養として、研究の実施期間や実施症例数の上限などを決めて、1例ずつ対象になるか否かを評価し、安全性に問題が出たら、そこで中止する方法もあり得ると提案した。

 技術専門員として、本療養の評価に当たった、東京医科歯科大学循環制御内科学教授の磯部光章氏は、関係学会内でもDTについてのコンセンサスはまだないと説明。DTを開始した場合にいつまで続けるなど、倫理的な問題も絡むことから、社会的なコンセンサスを踏まえつつ、治験等の検証が必要としたほか、初期費用だけでなく、メンテナンス費用も月100万円程度かかることも想定されるため、保険収載するのであれば費用対効果評価の検討も求められるとした。

 なお、6日の会議では、患者申出療養の1例目に当たる、東京大学医学部附属病院が行う、腹膜播種陽性または腹腔細胞診陽性の胃癌に対する「パクリタキセル腹腔投与および静脈内投与並びにS-1内服併用療法」の実施施設として、13施設が追加されたことが報告された(『東大の「患者申出療養」、条件付きで第1例目承認』を参照)。

 DTの治験は別途進行中
 DTの治験で用いられているのは、「HeartmateII」という植込み型補助人工心臓。心臓移植の適応は、65歳未満だが、同治験では65歳以上も対象とする点以外は、患者の「選択基準」と「除外基準」は類似している。

 一方、本療養は、腎臓機能障害の患者なども対象とするなど、治験よりも「除外基準」は緩やかであり、治験の対象外となった患者も、受けられる可能性がある。また本療養に用いるのは、耳介後部コネクターを用いた「Jarvik2000」で未承認機器だが、電源として腹部ケーブルを用いる「Jarvik2000」は、心臓移植までの橋渡し治療(Bridge to Transplant: BTT治療)用で保険収載されている。

 磯部氏は、DTの治験が進行中であることから、「判断が難しい」としながらも、患者の申出に基づいて、実施するのは反対するものではないとした。また「DTの適応は、まだ議論が収束していない。高額な医療であること、また生命予後はいいが、合併症が少なくない」などと述べ、学会でも適応について議論中であるとした。

 本療養は、治験、もしくは「先進医療B」として実施する選択肢もあり得る。実際、「Jarvik2000」の販売元であるセンチュリーメディカル社は、PMDAと治験の実施可能性について相談しているという。阪大は今回、治験を実施しない理由として、(1)患者の申出が出ている(既に体外循環型補助人工心臓を1年近く実施している患者)、(2)電源ケーブルが一部変更になっているだけで、保険収載されている腹部ケーブルの「Jarvik2000」とは、ポンプ機能には差はない、(3)治験は、実施許可に時間を要し、患者申出は迅速な審査な可能――などを挙げている。また優越性を求める試験デザインを組むことが困難などの理由から、先進医療の実施も難しいという。

 登録症例数を「6例」としたのは、既にBTT治療で保険収載されている補助人工心臓の治験は、6例で実施しているケースもある上、既に3人の適応候補者がおり、実施期間5年で6例程度は見込め、かつ実施費用が高額であるほか、「植込み後6カ月時点までのドライブライン感染の発生率」などの評価が6例でも可能なことが理由だ。



https://www.m3.com/news/iryoishin/500501?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170207&dcf_doctor=true&mc.l=205318121&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
「基幹施設は大学が基本」が招く産科医療の危機
地方から考える産婦人科専門医制度

2017年2月7日 (火) m3 山本佳奈 (南相馬市立総合病院研修医)

 1年間の開始延期が決まった新専門医制度。日本専門医機構は新しい理事会になったとはいえ、残念ながら根本的に制度は変わっていないようだ。

 私は2年間の初期研修を終え、この4月より産婦人科を専攻しようと考えている。専攻医を取得する場合、専攻医研修を開始する時点で日本産科婦人科学学会会員になる必要がある。2017年1月20日、その日本産科婦人科学会は専攻医の配置に関する声明を出した。「全基幹施設を対象に調査した結果、専攻医配置の地域間不均衡の拡大は認められなかった」と。だが、どう拡大が認められなかったのか、声明の中に根拠は全く示されていない。

 果たして本当にそうなのだろうか?福島県と神奈川県を例に挙げて議論したいと思う。

 私が初期研修を行った福島県の南相馬市立総合病院の産婦人科の常勤医は、たった一人だ。年間約230件ものお産を、常勤医一人でこなしている。一方、福島県立医科大学は常勤医18人に対し、年間分娩数は499件だ(2015年度)。常勤医一人当たりの分娩数はたったの24件である。どちらの施設で研修する方が、より経験を積むことができるかは一目瞭然だ。

 だが、南相馬は一人しか指導医がいないため、福島県立医大の連携施設の扱いだ。専門医を取得したければ、基幹病院である福島県立医大に所属しなければならない。どうすれば南相馬で研修ができるのかと、福島県立医大の産婦人科教授に相談したところ、「産婦人科医師が一人しかいない病院に専攻医は派遣することはない」と断言されてしまった。南相馬にいる方が、福島県立医大に所属するより約10倍近い出産を1年間で経験することができるのにも関わらず、研修すらできず専門医も取得できないというのは、おかしな話ではなかろうか。

 福島県だけの特殊な話ではないのか、とお思いの方も多いだろう。そこで、幾つか例に挙げて説明したいと思う。データは、各医療機関のホームページなどを参考に独自に作成したため、データの年度が医療機関により異なること、また非常勤医師数などは不明のため、完全に比較可能なデータとは言えない。しかし、データを分析するために、厚生労働省に照会したが存在しなかったため、やむを得なかった。エビデンスを持った政策展開をするためには、体制に不備があることを最初に指摘しておきたいと思う。

 まずは、図1をご覧いただきたい。神奈川県における主な基幹病院と連携施設の年間分娩数と、産婦人科の常勤医数を示したものだ。常勤医一人当たりの年間分娩数は、北里大学病院は92件、聖マリアンナ医科大学病院は21件、東海大学医学部付属病院は28件、横浜市立大学付属病院は19件であった。一方、連携施設における常勤医一人当たりの年間の最多分娩数は、日本医科大学武蔵小杉病院の202件であった。福島県だけでなく、神奈川県においても、大学病院よりも連携施設における常勤医師一人当たりの分娩数の方が圧倒的に多いケースがある。

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図1 神奈川県内の分娩施設と分娩数
・各医療機関のホームページを参考にデータを作成。
・2014年、2015年、2015年度のいずれかのデータ、日本医科大学武蔵小杉病院は2011年。
・カッコ内は、常勤医1人当たりの分娩数。

 次に、各医療機関のホームページで把握可能だった、全国の主な大学医学部の付属病院と、分娩で有名な市中病院の年間の分娩数と常勤医数を図2に示した。大学病院における常勤医一人当たりの年間分娩数は、東北大学医学部付属病院は91件、九州大学医学部付属病院は76件、 東京大学付属病院は19件、京都大学付属病院は13件だ。ちなみに母校の滋賀医科大学医学部付属病院は31件、福島県立医科大学付属病院は28件だ。一方、連携施設である市中病院を見てみると、淀川キリスト病院(大阪府)は178件、都立広尾病院(東京都)は152件、東京医療センター(東京都)は103件などだ。大学医学部付属病院における常勤医一人当たりの年間分娩数が、全国の有力な市中病院と比較して圧倒的に少ないことが分かる。

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図2 全国の主要大学と主要市中病院の産婦人科常勤医1人当たりの分娩数
・各医療機関のホームページを参考にデータを作成。
・2013年、2014年、2014年度、2015年度、2016年のいずれかのデータ、東北大学は2008年。

 であるにも関わらず、現行の産婦人科専門医制度では、大学病院を主とした大規模施設が認定されている基幹病院に所属しなければ、産婦人科専門医を取得できない。一人当たりの分娩数が市中病院よりも明らかに少ない基幹病院での6カ月以上の研修が義務づけられているから、これまたおかしな話だと言わざるを得ない。常勤医師一人当たりの分娩数の少ない病院にいなければいけない理由は、いったい何なのだろうか。

 基幹病院に属さないと専門医を取得しにくい今の産婦人科専門医制度は、基幹病院である大規模施設に若手の医師を集約化する。2013 年12月13日には日本産科婦人科学会から「わが国の産婦人科医療再建のための緊急提言」が出された。提言の中に「地域の基幹分娩取扱病院は、重点化・大規模化を迅速に推進し、勤務医の当直回数の削減、当直明け勤務緩和、交代制勤務導入等の勤務条件の改善が可能な体制とすること」という記載がある。

 この提言を読むと、日本産科婦人科学会は産婦人科医の待遇改善が喫緊の課題と考えているようだ。ところが、どうもやり方が適切でない。この提言の「真意」は分からないが、福島県で進行中の集約化が住民のためになるとは思えない。福島県内では福島市周囲の二次医療圏以外には、基幹病院が存在しなくなるからだ。

 分娩は地域性がとても強い。会津やいわきの妊婦が福島まで通うことなど、現実的でない。医師は集約できても、妊婦を基幹病院に集約化することは不可能だ。このまま産科医の集約化が進めば、住む場所によっては妊婦が平等に安心して出産を迎えることができなくなってしまうのは想像に難くない。現状に合わせて方向転換をする必要がある。

 もちろん、産婦人科専門医になるための研修は、分娩数だけではなく、婦人科を含め、幅広く研修する必要がある。また指導体制も充実していることが求められるが、幅広く研修する必要がある。また指導体制も充実していることが求められるが、何より分娩数が少ないことには、十分な研修ができないことは明らかである。

 以上のことを踏まえると、専攻医を大規模病院に集約化せず、連携施設と認定されている地域の施設に所属し、たくさん経験を積み、特殊な症例のみ大学病院や専門病院で経験できるような制度の方が、真の専攻医研修が行えるのではなかろうか。それが、妊婦が安心して出産を迎えることができる環境を整えることにもつながるのではなかろうか。そして、どこの施設で研修したとしても、最低限決められた症例数に達成すれば専門医になることができる、という多様性を認める制度にすれば、地域の医師不足も解消されるのかもしれない。



https://www.m3.com/news/general/500943
色のユニバーサルデザインを進める東京慈恵会医大教授岡部正隆さん 「時の人」
2017年2月7日 (火) 共同通信社

 生まれつき色の見え方が違うため、日常生活で困ることも多かった。同じような人は国内だけでも300万人以上いるが、身の回りの表示は配慮のないものばかり。この状況を変えようと、誰もが分かりやすい色使いや表示方法を提唱して15年以上。カラーユニバーサルデザインの取り組みは今や社会全体に広がっている。

 本業は解剖学の研究。2001年、同じ色弱の研究者と国内外の学会の空き時間に発表方法の改善を呼び掛けたところ、予想を超えた反響につながった。色覚が異なる人に世界がどう見えているのか、疑似体験できる画像処理ソフトがそれまで見えなかった「色の壁」をくっきり浮かび上がらせたのだ。

 「少数派が不利益を被らないための『翻訳装置』が必要だ」。04年に仲間とNPO法人を設立。国や自治体、企業に当事者の声を伝えて配慮を呼び掛けてきた。鉄道路線図や教科書、防災マップ、携帯電話の電源ランプ...。私たちの周りの色は確実に変わりつつある。

 小学生の時、木の幹を緑に塗った絵を描いて騒ぎになった。教諭がすぐ「色の見え方が違う人もいる。彼は見えた通りに描いただけ」と説明してくれたため、いじめにはつながらず、自分から周囲に助言を求めやすくなった。「色弱は障害ではなく、その人が持つ多様性の一部」との理解が常識になる日を夢想する。

 大学の研究室では古代魚の遺伝子解析に没頭する。夏は海、冬は雪山に2人の息子と繰り出すアウトドア派の48歳。



https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2017/02/07/131522027
中津市民病院小児救急センター 夜間診療取りやめ
大分合同新聞 2017/2/7

 中津市は7日、市民病院の小児救急センターについて、今年4月から常駐の小児科医による夜間の診療を取りやめ、24時間対応を縮小すると発表した。小児科医の確保が難しくなったため。新たに別組織の市立小児救急センターを設置し、平日午後10時までと休日は近隣の小児科医や大学、病院勤務医の協力で初期救急に対応する。

 現在のセンターは8人体制。市によると、このうち福岡大医局から派遣の7人が開業や女性医師の出産などが重なったことにより、2017年度から撤退することが決定した。
 県や大分大に協力を依頼して医師の確保に努めた結果、新規で4人を採用して計5人を確保できる見通しとなった。5人は日勤帯(午前8時半~午後5時)に開業医から紹介状を受けた患者と、入院治療に専念する。
 新センターは平日午後7~10時と休日午前9時~午後10時に開設。平日は近隣の小児科医15人程度が交代で、休日は各大学や大規模病院の勤務医が常駐する。夜間から早朝は専用電話で看護師が受け付け、受診が必要な場合は常勤医の呼び出しなどで対応する。
 この日、臨時記者会見を開き、奥塚正典市長は「難局を乗り切るため。県北の小児医療を守るため、安定的な運営基盤を構築していかなければならない」と強調した。
 市民病院は12年のリニューアルを機に、センターをオープン。県北3市と福岡県東部1市2町でつくる九州周防灘定住自立圏(人口約24万人)の拠点病院として、「365日24時間体制」を特色としていた。



https://www.m3.com/news/general/500958?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD170207&mc.l=205317969&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
「#7119」で救急相談 宮城で運用開始へ
2017年2月7日 (火) 河北新報

 宮城県と仙台市は新年度、短縮番号「#7119」でかかる電話窓口で、夜間や休日の救急相談に応じる事業を始める。看護師らが病気やけがの程度を聞き取り、処置を指示したり受診可能な病院を紹介したりする。緊急性の低い救急車の利用を減らすため消防庁が普及を促しており、東北では初の導入となる。

 相談は県全域が対象で、平日は午後7時から、土曜日は午後2時から共に翌日午前8時まで。日曜祝日は午前8時~翌日午前8時の24時間対応する。委託先の選定を経て、秋には運用を始める。

 県内で2015年に救急車を利用した人のうち、搬送先で入院不要の軽症と診断された人の割合は34.3%。全国平均の49.4%を下回り、都道府県別では鹿児島(33.8%)、長崎(33.9%)の両県に次いで3番目に低い。

 それでも、県医療整備課は「全体の3分の1を軽症者が占める現状はなお改善の余地がある」と指摘。「#7119」では、相談内容から救急要請が必要と判断すれば119番を薦めるといい、市健康政策課は「(119番をためらう)潜在的な重症者の救命にもつながる」と強調する。

 消防庁は昨年3月、各都道府県への通知で、救急車の適正利用の推進に資するとして「#7119」の導入を求めた。現在、東京都、大阪府、奈良県、福岡県、札幌市周辺、横浜市、和歌山県田辺市周辺の全国7地域で運用されている。



http://www.excite.co.jp/News/world_g/20170207/Postseven_490540.html
オランダでは年間5000人以上、米豪ら世界の「安楽死」事情
NEWSポストセブン 2017年2月7日 07時00分 (2017年2月7日 07時33分 更新)

 世界では、どれだけの人がどのようにして安楽死を迎えているのか。世界の安楽死事情を取材するジャーナリストの宮下洋一氏がレポートする。
 * * *
 安楽死は、「積極的安楽死」と「消極的安楽死」のふたつに分類される。前者は「医師が薬物を投与し、患者を死に至らす行為」。後者は「医師が治療を開始しない、または治療を終了させ、最終的に死に至らす行為」と定義される。
 オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、コロンビア、オーストラリア(ノーザンテリトリーの州都ダーウィン)では、そのいずれの行為も合法である。昨年6月には、カナダでも認められた。
 安楽死というと、一般的にイメージされるのは「積極的安楽死」で、オランダやベルギーが主流だ。主治医が患者の自宅を訪れ、家族や友人の前で、患者に致死薬を投与して死に導く。この方法で死を選ぶ患者は、家族に別れを告げ、自宅で死を迎えることが特徴だ。
 一方、「安楽死」とは別に「自殺幇助(ほうじょ)」という方法による死に方もある。こちらも、安楽死同様、「積極的自殺幇助」と「消極的自殺幇助」のふたつに分けて考えられる。
 前者は、「医師が薬物を投与するのではなく、患者自身が投与して自殺する行為」。後者は「回復の見込みのない患者に対し、延命措置を打ち切ること」で、一般的に日本語で表現される「尊厳死」がこれに当たる。
 自殺幇助を行なう代表国はスイスだ。同様の行為が許可されているのが、米国のオレゴン、ワシントン、バーモント、モンタナ、カリフォルニア、コロラドの6州である。…



https://www.m3.com/news/general/500933
医務技監の新設決定
2017年2月7日 (火) 共同通信社

 政府は7日の閣議で、国の医療政策の司令塔役となる「医務技監」のポストを厚生労働省に新設する厚労省設置法改正案を決定した。省庁の官僚トップである事務次官と同等の位置付けとする。今国会で成立を目指す。

 医師免許を持つ厚労省の医系技官を充てる方針で、今年夏の人事で誕生する見通



http://www.chibanippo.co.jp/news/national/385004
「全て私がやった」 元理事、初めて証言 銚子市立病院百条委
2017年2月7日 10:46 | 無料公開 千葉日報

 銚子市立病院の医師宿舎買い取り念書を巡る同市議会の調査特別委員会(百条委)が6日開かれ、これまで証人尋問を欠席してきた病院指定管理者(当時)の元理事が初めて証言した。元理事は「念書は賃貸で借りるための(貸主側の)条件だった」と説明。「交渉もはんこ(の押印)も、全て私がやった」などと念書を交わしたことを認めた。

 元理事は2010年、自身が管理していた元理事長の印鑑を使い、医師宿舎として借りたマンション6室を5年後に買い取る念書を、貸主側と独断で取り交わしたとされる。

 元理事は「一連の行為は私が一人でやった」とする一方、「(市当局に)必要な資金の申請方法は相談したが、賃貸借契約の内容そのものについては相談していない」などと証言。念書について「罰則規定はない。オーナーに所有権があり、買い取らなかった場合の損害の算出も不可能」と説明した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/501028
シリーズ: 新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会
医師の偏在対策と負担軽減、カギは「ワークシェア」
構成員4人プレゼン、PAの提言も、“強制配置”は反対

レポート 2017年2月7日 (火)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」(座長:渋谷健司・東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授)は2月6日の第10回会議で、4人の構成員がプレゼンテーションを行い、自由討論を行った。共通していたのは、医師の負担軽減、へき地での医師確保などのためには、医師同士、あるいは医師と他職種との間でワークシェアリングする必要性だ。一方で、強制的な方法では、医師偏在は解消できないとの声が上がった。

 愛媛県で在宅医療を展開する医療法人ゆうの森理事長の永井康徳氏は、「医師確保困難の打開策」として、グループ診療、多職種によるチーム医療、Web会議を活用した情報共有などを挙げ、「赤ひげ医者が自分の生活や人生を犠牲にして行うのではなく、曜日ごとの医師交代制勤務など、疲弊しない形のシステムで行うへき地医療」を実践する重要を強調した。同法人には常勤医10人、非常勤医1人がおり、都市部とへき地の二つの診療所を交代制勤務で支えている。

 一方で、「医師の医師不足地域への強制配置は、医師にとっても、住民にとっても不幸」と指摘、教育研修で医療者の自信を生み出し、やりがいたモチベーションを引き出すことが肝要だとした。同法人は、地域医療への取り組みなどにより、2016年の「日本サービス大賞地方創生大臣賞」(サービス産業生産性協議会主催)を受賞している。

 医師の働き方改革の視点から、PA(Physician Assistant)活用の必要性を説いたのが、聖路加国際病院 (東京都中央区)の乳腺外科部長・ブレストセンター長の山内英子氏。米国留学の経験などを踏まえ、PAについて、「医師の監督のもとに診察、薬の処方、手術の補助など、医師が行う医療行為の8割方をカバーする医療従事者」と紹介。米国では大卒者が、3年間の修士プログラムを経てPAの国家資格を取得後、州免除を取得して職務に就く。今後の人口構成や疾病構造の変化などにより増大するプライマリ・ケアのニーズ、専門的医療の双方において、PAが医師と分担することが可能であるとした。

 医療法人恒貴会訪問看護ステーション愛美園(茨城県桜川市)所長を務める中島由美子氏は、「看護職員の現状の課題と今後の活動」についてプレゼンし、「医師―看護師」と「看護師-介護職員」のタスクシフティングとタスクシェアリングの必要性を説いた。国際医療福祉大学大学院教授の堀田聡子氏は、「“Co-producer”としての住民・地域とそれを支える仕組み」と題して、地域に根ざした医療の実例を紹介。

 ビジョン検討会は、次回は2月20日に開催し、これまでのヒアリングなどを踏まえ、意見交換を行う予定。今年度内の最終取りまとめに向けた進め方については検討中であり、約10万人の医師を対象に実施した「医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査」の結果公表時期も未定。

 「常勤医10人、非常勤医1人」で二つの診療所支える
 医療法人ゆうの森は、2000年に松山市で在宅専門の「たんぽぽクリニック」を開設。現在は、常勤医10人、非常勤医1人のほか、MSW、看護師、リハビリスタッフなど多職種を雇用、職員数は約100人に上る。

 約5年前には、約80km離れた西予市で、閉鎖の危機にあった国保診療所を譲り受け、「たんぽぽ俵津診療所」として運営、この2月からは松山市内で有床診療所をオープン、外来も本格開始した。松山市内では、約480人の在宅患者、西予市では約60人の在宅患者を診るほか、外来診療も行う。

 特徴の一つは、「疲弊しないシステム」で、「たんぽぽクリニック」と「たんぽぽ俵津診療所」の運営を目指している点だ。医師は交代制により両クリニックで診療、多職種が参加するWEB会議を行い、情報共有と方針の統一を図り、医療レベルを向上させている。医師同士および職種間でワークシェアリングを行い、都市部の在宅専門診療所を運営しつつ、「過疎地域における医療と介護を中心とした地域作り、まち作りにより限界集落を阻止」(永井氏)した。多数の研修医を受け入れ、在宅医療の教育研修にも取り組んでいる。



http://diamond.jp/articles/-/117108
死にたくなれば「米国人以外の医師」日本人の研究が反響
井手ゆきえ [医学ライター]
2017年2月8日 ダイヤモンドオンライン

「女性医師(内科医)が担当した入院患者は男性医師が担当するよりも死亡率が低い」という衝撃的な論文を米国医師会の学会誌で発表し、米国のマスメディアに注目された日本人研究者が、今度は「アメリカ人医師よりも、米国外で医学教育を受けた外国人医師の方が患者の死亡率が低い」という内容の調査研究を発表し、再び米国内で大きな話題となっている。折しも、いまトランプ大統領による移民やイスラム圏7ヵ国などからの入国制限に関する混乱で、米国の医療サービスを質の高い診療で支えてきた外国人医師が、米国を避ける可能性が出てきたからだ。(医学ライター 井手ゆきえ)

米国医師の4人に1人は外国人医師
「入国禁止令」が研修医の採用にも影響


 米国の医師の4人に1人は、米国外で医学教育を受けた後、アメリカンドリームを求めて渡米した米国籍を持たない「外国人医師」だ。

 その多くはインド、パキスタンなど英語圏で医学教育を受けた医師や医学生だが、米国の(かつての)懐の広さを反映して、宗教や政治的立場を異にする中国やシリア、エジプト出身者もかなりの割合を占める。もちろん日本の医学部を出て米国で臨床医として活躍する日本人医師も"外国人医師"に含まれる。

 外国人医師たちは、米国の医学部出身の医師と比べ、へき地や貧困層の住む地域で診療を行う確率が高いことが知られている。彼らは地方の小さな施設や都市部の貧困層の健康を守るプライマリケアの担い手として、あるいは専門医として米国の医療を支えてきた。高齢者医療や腎臓内科など半数近くを外国人医師が占める診療領域もある。

 しかし1月27日、トランプ大統領が中東・アフリカ7ヵ国の人々の入国を禁止する大統領令に署名したことで、実際に再入国できず足止めをくらっている医師や、先行きが判らない7ヵ国出身の研修医の受け入れをためらう施設が続出。トランプ VS 連邦裁判所の成り行き次第で米国の医療の基盤が崩れる懸念が生じている。

30日死亡率で有意差
外国人医師はより質の高い医療を提供


 混乱が広がるなか、ハーバード公衆衛生大学院の津川友介氏は「外国人医師の入国を阻む政策はアメリカ人の健康に悪影響を及ぼす可能性がある」と断言する。その根拠は先日、津川氏らのチームがBMJ(英国医師会誌)に報告した調査研究だ。

 今回、津川氏らは、米国でメディケアの利用者(65歳以上の高齢者)を対象に、急性期病院時の入院データ約120万件と担当医約4万4000人の診療データを解析。海外で医学教育を受けた後、米国で医師免許を取得して働いている医師(以下、外国人医師)と米国で医学教育を受けた医師(以下、米国人医師)とで、入院後30日以内の死亡率を比較した。

 その結果、入院日から30日以内の死亡率は外国人医師11.2%、米国人医師11.6%で、外国人医師が担当した患者の30日死亡率は統計学的に有意に低いことが示されたのだ。これは患者の重症度や診療している病院などをすべて補正した後の比較である。

 これが事実なら、外国人医師が診療することで250人を診療するごとに、米国人医師が担当した場合に亡くなったかもしれない1人の生命を救っている計算になる。

 しかも外国人医師の担当については、入院の原因となった病気のほかにも複数の病気を抱え世帯年収が低くいなど、悪条件が重なる患者の比率が高く、より重症の患者を診ていたと推測される。もし患者の重症度に関するもっと詳細なデータがあった場合、外国人医師の治療成績は米国人医師をさらに上回る可能性すらあるのだ。

選ばれた人材が米国を忌避し、
別の国へ流出する可能性


 外国人医師の治療成績が優れていることに関して、津川氏は「米国の医学教育が劣っているという意味ではありません。そうではなく、彼ら外国出身の医師は、向上心があり、米国の医師免許の試験や就職活動などに成功してきた選りすぐられた人々なのです」という。

「これまで外国人医師は、米国の医療の4 分の1という"量"を担っていることが知られていました。しかし、今回の研究結果から彼らは米国人医師と同等か、それ以上に"質"の高い医療を提供していることが明らかになりました」

 自国での医学教育を終えたのち、米国の医師国家資格試験と不利な条件下での研修施設側からの選別という高いハードルを超えてきた彼らの背景を考えれば、当然といえば当然だろう。マイノリティであることは成功への強いモチベーションとなる。

「しかし、トランプ大統領の入国禁止令はこうした貴重な人材を他国へ追い出すことになりかねず、アメリカの医療の質が低下するという予期せぬ結果を生むかもしれない」と津川氏は懸念する。

 外国人医師の比率が米国並みの国は、英語圏だけでも英国、カナダ、オーストラリアがある。特にカナダのトルドー首相は、難民・移民を歓迎する姿勢を示しているだけに、米国を見限った外国人医師がカナダを目指す可能性はある。トランプ政権下の4年が米国の医療にどう影響するのか、不透明感は増すばかりだ。


つがわ・ゆうすけ ハーバード公衆衛生大学院(医療政策管理学)研究員。東北大学医学部卒業後、聖路加国際病院、世界銀行を経て現職。ハーバード公衆衛生大学院でMPH(公衆衛生学修士号)、ハーバード大学で医療政策学のPh.D.を取得。専門は医療政策学、医療経済学。ブログ「医療政策学×医療経済学」において医療政策におけるエビデンスを発信している



http://www.tomamin.co.jp/20170247431
医師確保の有利性強調 白老町立国保病院の公設民営化-町長が会見
(2017年 2/7)苫小牧民報

 白老町の戸田安彦町長は6日、町立国保病院の運営形態について、2022年の改築以降、一般財団法人苫小牧保健センター(沖一郎理事長)に経営を委ねる考えを明らかにした。1日に協議開始の覚書を交わしており、夏ごろまでに結論を出す。戸田町長は「医師など医療従事者の安定確保と効率的な医療サービスの充実が図られる」などと強調。今後、センター側に改築に向けた勉強会などに参加してもらい、協議を進める考えだ。

 公設民営化の理由について古俣博之副町長は、これまで大学病院などに医師派遣要請を進めてきたものの成果が得られていないとし、「自治体が行うよりも医師確保につながると考えた」と説明。協議は病院改築基本構想を土台に進めるが、センター側の意向も踏まえて見直す可能性も示唆した。これに伴い、今年度末までの策定を目指していた改築基本計画は夏以降の協議終了に合わせてまとめる。方針変更に伴う意見聴取は、町民が参加する病院改築基本方針策定検討委員会などの場を通じて進めていく考え。

 戸田町長は「町民の生命を守る公的病院として、町民から信頼される病院をつくらないといけない。町民が納得した形で一番良い方法を取っていきたい」と話した。



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201702/550108.html
医療・介護関係者が遵守すべき留意点を記載
改正個人情報保護法に向けガイダンス案を公表
本人同意の取り方・同意取得の除外基準も明記

2017/2/8 加納 亜子=日経メディカル

 今年5月30日に「個人情報の保護に関する法律」(以下、個人情報保護法)の改正法が全面施行される(関連記事)ことを受け、個人情報保護委員会と厚生労働省は1月31日に「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス(案)」(ガイダンス)を公表。個人情報を適正に取扱うために遵守すべき具体的な留意点・事例などを示し、パブリックコメントの募集を開始した。意見募集の締め切りは3月1日。

 同ガイダンスは、これまで活用されていた「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」(ガイドライン)に代わるもの。対象となる病院、診療所、薬局、介護保険法に規定されている居宅サービス事業の事業者などは今後、ガイダンスに記載されている内容を積極的に取り組むことが求められる。

 ガイダンスでは、個人情報保護法の改正内容に伴い、個人情報や要配慮個人情報の定義が追記され、一方で「個人情報取扱事業者」から個人情報が5000を超えない事業者を除外する記載が削除され、全ての医療機関が個人情報取扱事業者になることが示されている。

 その他、ガイダンスでは病歴などの要配慮個人情報を取得する際の同意の取り方を解説。「患者が医療機関の受付などで、問診票に患者自身の身体状況や病状などを記載し、保険証とともに受診を申し出ることは、患者自身が自己の要配慮個人情報を含めた個人情報を医療機関などに取得されることを前提としていると考えられる」と記載。また、要配慮個人情報を書面または口頭などにより本人から医療機関などが適正に直接取得する場合は、患者が情報を提供したことにより「本人の同意があったものと解される」と記した。

 また、医療機関が要配慮個人情報を第三者的に提供を受けた場合については、情報の提供元が本人から情報を得る際に同意を得ていることが前提になるため、「改めて本人から同意を得る必要はないと解される」とした。

 原則として、要配慮個人情報を取得する際には本人の同意が必要となるが、「急病その他の事態が生じたときに本人の病歴などを医師や看護師などの医療従事者が家族から聴取する場合」や「警察の任意の求めに応じて要配慮個人情報に該当する個人情報を提出する際」などでは「本人の同意を得る必要はない」という解釈も示した。

 さらに、今回の法改正により、患者の個人情報を第三者に提供する場合には、当該個人データを提供した年月日、影響した情報内容、本人の同意を得ていることなどを記録し、保管することが求められるようになる。ただし、国や地方公共団体、独立行政法人に提供する場合や、審査支払機関へのレセプト提出時、人の生命、身体または財産などの権利利益を保護するために個人データの提供が必要でかつ本人の同意を得ることが困難な場合などには、記録義務が免除されることも明記された。

 その他、法改正後は医療・介護関係事業者で個人データの漏えいなどの問題が発生した場合には、事実関係と再発防止策などを個人情報保護委員会に速やかに報告するよう努めるとともに、二次被害の防止、類似事案の発生回避等の観点から、(1)事業者内部における報告および被害の防止拡大、(2)事実関係の調査および原因の究明、(3)影響範囲の特定、(4)再発防止策の検討および実施、(5)影響を受ける可能性のある本人への連絡など、(6)事実関係および再発防止策などの公表の必要な措置――の6つの措置を講ずることをガイダンスは求めている。。



http://www.sanyonews.jp/article/484911
地域医療実習経て現状や課題報告 シンポで岡山大医学部1年生
(2017年02月07日 22時02分 更新)山陽新聞

岡山大医学部の学生が地域医療の現状や課題を報告したシンポジウム
 地域医療の在り方を考えるシンポジウムが7日、岡山市北区鹿田町の岡山大Jホールであり、過疎地などの医療機関で実習した同大医学部1年生が地域の現状や課題を報告した。

 地域医療の担い手育成を目的に同大が開設した地域医療人材育成講座の一環。昨年9月に岡山、広島、兵庫県の18医療機関で研修した22人のうち4グループ15人が発表した。

 岡山県北部の医療機関で実習したグループは、真庭市内で医療機能のすみ分けを進める金田病院と落合病院の地域医療連携に触れ「地域には医師の偏在、過疎高齢化など切迫した問題があり、都市部より先進的な試みが行われている」と指摘した。

 他のグループも「地域医療で専門性を磨くのは困難だが、総合診療の力が身に付く」「住民の多くは住み慣れた地域で暮らしたい」などと感想を述べた。

 医学部の学生、医療関係者ら約110人が聴いた。



http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1702/07/news078.html
医師の診療支援と患者の病態維持改善効果を見込む:
NTTと東大、「病態悪化につながる患者行動」をAIで予測するシステムを開発

2017年02月07日 11時00分  @IT Database Expert

NTTは、東京大学と共同で糖尿病患者の「受診中断」を予測するモデルを構築したと発表。電子カルテから患者行動に関連する特徴量をAI技術を使って学習。受診中断を7割の精度で予測するという。
[@IT]

 日本電信電話(NTT)は2017年2月3日、東京大学大学院医学系研究科医療情報学分野、東京大学医学部付属病院企画情報運営部の教授を務める大江和彦氏らの研究グループと共同で、糖尿病患者の「受診中断」を予測するモデルを世界で初めて構築したと発表した。「受診中断」は、糖尿病患者の症状が悪化する原因の1つである患者行動で、約900人の糖尿病患者の電子カルテデータを利用して構築した。NTTグループのAI(Artificial Intelligence:人工知能)技術「corevo」の1つと位置付ける。

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予測モデルの概要図

 同モデルは、患者行動に関連する特徴量をAI技術を使って学習させ、受診中断を7割の精度で予測するというもの。これまでも受診中断の要因は研究されていたが、受診中断にはさまざまな要因が考えられるために、患者の性別や年齢などの傾向を見るにとどまっていた。新たに構築したモデルでは、中断リスクの高い患者をAIによる解析結果から抽出することで、医師が患者に対して積極的に支援できるようにすることを目的とする。

 同モデルでは、電子カルテデータから、予約した外来の不受診(予約不履行)と各患者の受診中断リスク順位の2つを予測する。実際に2011~2014年に東京大学医学部付属病院に糖尿病の治療で通院した約900人の患者の電子カルテデータを用いて評価したところ、予約不履行の確度を示すAUC(Area under the curve:値が1に近いほど判別能が高い)は0.958、F値(陽性的中率)は0.704、受診中断リスク順位の正解率は0.706という結果を得た。さらに、予約登録日や予約日の曜日、予約登録日と予約日の間隔なども予約不履行に影響を与えていることが分かったという。

 最近は、電子カルテデータの標準規格として2016年2月に厚生労働省が認定した「SS-MIX2」が普及してきている。同モデルはSS-MIX2標準化ストレージに準拠しており、同規格を導入する医療施設ならば容易に展開が可能という。対象データの規模を拡大により、さらに精緻な予測モデルの構築が期待できるとし、2017年度から複数の病院で受診中断リスク予測の評価試験を開始する考えだ。

 糖尿病患者は近年増加傾向にあり、厚生労働省の平成26年患者調査によると患者数は316万人に達している。糖尿病患者には治療の継続が必要とされるが、外来患者の約1割が受診を中断し、合併症の発症後に受診を再開するケースが多いことが問題となっていた。
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入力データの例



https://news.nifty.com/article/item/neta/12111-30814/
東大病院の「単純な」薬投与ミス・男児死亡、なぜ東大側の責任が否定される可能性?
2017年02月07日 06時11分 ビジネスジャーナル

 東京大学医学部附属病院が1月31日、医療ミスを公表した。

 東大病院のHP上に公表された情報によれば、2015年、別の患者用に準備した13種類の内服薬を、看護師が取り違えて入院中の男児に投与し、翌日に男児が亡くなったという。

 その原因は、投与の際に看護師が他の患者の処置や電話対応が重なったため、男児用の薬を作業台に置き、近くに置いてあった別の患者の薬と取り違えたためだという。薬には名前が書かれておらず、投与時に男児の名前の確認を怠ったというが、東大病院総務課は当サイトの取材に対し、「公表している情報以上のことはお答えできません」としている。

 では、事故を起こした東大病院や担当看護師などが、法的な罪に問われることはあるのであろうか。また、もし遺族が病院側に損害賠償を求める訴訟を起こした場合、どのような展開・結果が想定されるのであろうか。弁護士法人ALG&Associates弁護士の金崎浩之氏(医学博士)と金崎美代子氏に解説してもらった。

●死亡との因果関係

 報道によれば、東大病院における入院患者である10歳未満の男児に、看護師が別の患者の薬剤を誤って投与して、翌日男児は死亡したとのことです。

 医療ミスには、誤診や手技ミスなどといった純粋な医療ミスと、患者の取り違えや薬剤の添付文書の読み間違いなどといった業務フロー上のミスがありますが、本件は別の患者さんの薬剤を間違えて死亡した男児に投薬したということなので、後者に該当すると考えられます。

 前者のような医療ミスは、その診療行為が行われた当時の医療水準や医学的知見に左右される事柄なので、医療関係者の過失を論ずる際に高度な医学論争に発展することが珍しくありません。これに対して、後者の場合は、医学的知見と関連しない単純な人為的ミスですから、医学論争を経るまでもなく医療関係者の過失が認められる可能性は高くなります。

 当弁護士法人でも、近年、熊本県内で発生した患者取り違え事件を担当したことがありますが、医療機関側は過失についてまったく争わず、損害額をめぐって協議を重ね、和解で終結しました。そのような意味では、本件も単純な人為的ミスで生じた医療事故なので、東大病院側の「過失」は認められる可能性が高いと考えられます。

 ただし、この事件の場合は、「死亡との因果関係」について難易度の高い医学論争に発展する可能性があります。特に、患者がなんらかの重大疾患に罹患していた場合には、その疾患が原因で死亡した可能性も十分あります。そのような場合、医療機関側としては、当該疾患が原因となって患者は死亡したのであって、薬剤の誤投薬が原因ではないという反論をすることが考えられます。この事件についてみると、死亡した男児は、多臓器障害を患っており感染症も発症していたようです。多臓器障害だけでは疾患の詳細はわかりませんが、多臓器障害から多臓器不全に陥れば、それだけで十分死亡原因たり得る重篤な病態です。

 しかも、そこに感染症も合併していれば、多臓器不全に陥る可能性は十分にあると思われます。実際に、東大病院は、誤投薬と男児の死亡との関係について、なんらかの影響はあると考えられるとしても、どの程度の影響を及ぼしたかにつき医学的判断は困難というコメントを出していると報道されており、因果関係を争ってくる姿勢が読み取れます。仮に、この医療機関側の見解が裁判所に採用されれば、仮に過失はあるとしても死亡との因果関係がないという判断になり、医療機関側の責任は否定される可能性があります。

●医学論争の構図

 これに対して、患者側にできることは、誤って投与された薬剤によって男児が死亡したことを医学的に説明することです。少し考えてみるとわかるとおり、薬剤の誤投与で当然に患者が死亡するわけではありません。例えば、がん患者に対して、抗がん剤ではなく、間違えて風邪薬を投与したからといって、ただちに患者が死亡するとは考えられません。

 誤投与で患者が死亡したという以上、少なくともその患者の疾患や病状等との関係で禁忌とされる薬剤を誤って投与した場合でなければならないはずです。そうすると、患者側と医療機関側の論争は、「薬剤の誤投与による死亡vs.多臓器障害・感染症による死亡」という医学論争になると思われます。

 本件では、そもそも男児が重篤な疾患に罹患していて、それが死亡原因となった可能性があると判断され、医療機関側の責任が否定される余地はある事件だといえそうです。
(文=編集部、協力=金崎浩之(医学博士)、金崎美代子/弁護士法人ALG&Associates弁護士)


  1. 2017/02/08(水) 06:04:22|
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