Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

1月27日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/496226
「家庭医にかかる安心感」で患者増-草場鉄周・北海道家庭医療学センター長に聞く◆Vol.1
開設20周年を迎えた北海道家庭医療学センター

2017年1月27日 (金) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本における家庭医療、総合診療の実践、人材育成をリードする北海道家庭医療学センターが2016年に開設20周年を迎えた。これまでに45人の家庭医療学専門医を養成する一方で、センターが運営する診療所は2017年4月には9カ所に拡大するなど着実に経営基盤を固めていっている。センターの現状と、21年目の展望を理事長の草場鉄周氏に聞いた(2017年1月16日にインタビュー。計3回の連載)。

 草場氏の経歴やセンターの歩みについては「私の医歴書◆草場鉄周氏(北海道家庭医療学センター)」を参照。

――現在のセンターの経営状況についてお尋ねします。

 僕らは公的な機関ではなく医療法人であり、独立採算でやらなくてはいけません。現在は8カ所の診療所の運営に携わっており、直営で経営している診療所4カ所と、医師を出向させている診療所4カ所、さらに病院1カ所があります。直営の施設は十分な黒字を出しており、北海道家庭医療学センターの経営を牽引するパワーを持っています。

 一例を挙げると、室蘭市の本輪西ファミリークリニックは開設して18年目、私たちが直接経営するようになって9年目ですが、患者数は少しずつですが持続的に伸びています。室蘭市は人口も減少し高齢化も進んでいるのですが、地域住民に信頼されてじわじわ増えているのだと考えています。

――なぜ、患者さんが増えているのでしょうか。
 高度先進医療などと違って、一度来て「他と全然違う」と体感するものではないですが、家庭医にかかることの安心感、心地良さが評価されていると思います。「ここに来て医師、看護師、受付の人の顔を見るだけでほっとする」と言ってくれる患者さんもいます。チーム全体で家庭医療を提供するという雰囲気を持っていることは大きいと思います。

 来てくれる患者さんは、家庭医がいるということを認識されています。病気に対する不安や診療への期待などの胸の内をじっくり聞いてもらえるという安心感は、かかり続けることで育まれてきます。

――自治体の診療所などにも医師を派遣していますね。
 大学医局の派遣と違って、医療法人職員という身分のまま出向となります。公設民営のように自治体診療所を直接経営しているわけではなく、診療機能のみを委託され担っています。郡部にある自治体立施設が多く、経営的には黒字化は難しいです。

 家庭医、総合診療専門医への期待として、医療費の削減というものもあるかと思いますが、医療費削減目的のみで自治体が我々に診療を委託するということはゼロです。きちんと医療を提供して収入を得ないと医療機関の経営は悪化しますが、自治体財政にとっては医療費増加につながる面もあります。自治体の場合、入りも出も住民の財布なので経営のあるべき姿の評価は単純ではありません。

 良い医療を提供することで受診が減ったり、介護予防になったりするかもしれませんが、長生きすることで医療費が増えることもあります。このように、財政の視点からだけで家庭医を捉えることは危険ですので、あくまでも理想の地域医療を提供する医療人材として捉える視点が重要だと思います。

――運営に携わる診療所が増えています。
 決して拡大を目的にしているわけではないですが、センターが提供する研修プログラムを修了した人が活躍できるフィールドを確保しようとする努力が結果的にこうした流れにつながっています。力を持った人材が、診療所の所長として活躍してくれ、徐々に増えていきました。

 今年4月から北海道千歳市に新たなクリニックを開設しますが、その地域で働く能力と意思を持つ家庭医がいて、なおかつその地域の住民から家庭医に活躍してほしという強い期待が寄せられたことがうまくマッチしたので、進出することになりました。

 同じように自治体から家庭医が欲しいという要望はたくさん寄せられていますが、ほとんど応えられていません。希望してくれるところに家庭医を派遣したい気持ちは強くありますが、僕らもふんだんに医師が入職してくれる状況ではない。もっともっと努力せねばと思います。

 現在は、京都市の病院や福岡県の診療所にも、ご縁があって協力していますが、全国フランチャイズを作りたいということはなく、あくまでも北海道を中心にしながら丁寧に運営していきたいです。

――2014年のインタビューでは、今後の課題として「家庭医が働く診療所の経営の在り方」を挙げていました( 『“追い風”の今こそ、ふんどし締める◆Vol.10』を参照)。
 診療所経営のあり方もチャレンジの連続です。センター内でも、この4月に診療所の所長の異動を行います。今後は、異動を当たり前にしていきたいとも考えています。

 診療所医療の多様な選択肢を提供するのもセンターの役割だと思っています。医師の地域偏在を考える上で、重要なのが医師個人のライフサイクルの問題。総合診療 、家庭医療に関しては、他科と違って郡部に行くことで診療の経験が広がるという特色があり、独身時代や夫婦二人の時には田舎の生活でも良いという人も多いです。しかし、子供が修学する年になると、教育を考えて、「都市部だよね」となってしまう。

 だから、郡部にずっといてくれと言うつもりはなく、都市部に出た時でも家庭医療を続けられる場を作ることが僕らの役割です。都市部に出た時に就職先は病院となってしまいがちですが、家庭医療の実践にはやはり診療所です。しかし、開業となると自己の負担も大きく、失敗できない。だからこそ、我々が札幌や旭川で家庭医として働く場を提供したい。子供がある程度大きくなれば、また郡部に行くこともあるでしょうし、さらに年を取って体が弱くなったら都市部に戻るという循環もあるかもしれません。

 かつ、グループ診療が大切です。24時間一人で対応するのは大変です。これまでは開業医として、“自己犠牲”を払ってきた先生もたくさんいますが、そのモデルでは若い先生は難しい。我々の仕組みは自己責任、自己資金で診療所をやるのをやめて、センター全体で責任を負い、お互いに助け合おうというもの。分からない症例があれば、ビデオ会議システムなどで相談もできますし、病気になって診療できない時や旅行に行く時は、お互いに診療支援にいきます。

 今年3月には私も旭川のグループ診療所に診療支援に行く予定です。こうした環境を整えていけば、開業志向がない若い先生でも家庭医として働き続けられるイメージが持てるはずです。楽しくやって、自己実現もでき、結果的に社会貢献にもなるシステムを、我々が作らなくてはいけないと思っています。



https://www.m3.com/news/iryoishin/497766
シリーズ: 新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会
「強力な医師偏在対策を」、四病協神野氏が要望
日看協、四病協、現場の医師4人にヒアリング

2017年1月27日 (金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」(座長:渋谷健司・東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授)は、1月26日の第9回会議でヒアリングを行い、四病院団体協議会の神野正博氏(全日本病院協会副会長)は、「医師の偏在対策なくして、需給の議論はない。強力な偏在対策によって、初めて需給調整が可能」とし、保険医定数制や開業規制、総合診療医のアイデンティーの早期確立と臓器別専門医の抑制などの検討が必要だとし、偏在対策ができないのであれば医師の総数を増やすべきと主張した(資料は、厚労省のホームページ)。

 神野氏が挙げた医師の偏在対策は、厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会」の中間取りまとめで検討課題として挙がっている事項だ(『偏在対策「強力」に、「医師の働き方ビジョン」も策定』を参照)。ビジョン検討会の第8回会議でプレゼンテーションした日本医師会副会長の今村聡氏も、医師の偏在対策の重要性を強調し、この点では日医と四病協の意見は一致しているが、四病協の場合、「偏在対策ができなければ医師増が必要」と打ち出している点が異なる(『「14の医師偏在対策、議論深化を」、今村日医副会長』を参照)。

 神野氏は、医師偏在の現状をデータを用いながら提示、「地方では医師不足に拍車がかかっている」とした。例示した一つが、国際医療福祉大学医療福祉・マネジメント学科教授の高橋泰氏の研究データ(『東京「区中央部」の医師、10年で32%増』を参照)。例えば、2004年から2014年までの間に、東京都区中央部は人口当たりの医師数が32%増加した一方、僻地などでは減少した地域が少なくない。神野氏は、医師の需給をバケツの水にたとえ、偏在対策が的確になされれば、「小さなバケツ」で済み、少ない医師数でも、地方や全ての診療科に医師が行き渡るものの、「乏しい偏在対策」であれば、「大きなバケツ」(多数の医師)が必要であると主張した。

 総合診療に従事する医師の必要性を訴えたのが、亀田総合病院(千葉県鴨川市)総合内科部長の八重樫牧人氏。医療のニーズは、「日本で1000人が1カ月生活している」との想定の場合、外来受診者は307人である一方、入院する患者数は7.2人、大学病院に入院する患者数は0.3人にすぎないという研究結果などを踏まえ、「99.9%はコモンな病気であり、コモンな病気を診る専門医が数多く必要。それがプライマリ・ケア医」と主張。プライマリ・ケア医の増加効果として、予後改善効果、コスト削減効果などを挙げ、「医療の質も専門医に比べ劣らない」と説明。

 その上で、八重樫氏は、「私見」と断りつつ、「総合医(総合内科医、総合診療医、小児科医)が、少なくとも全医師の30%必要」と提案。この目標達成には、政策誘導が必要だとし、(1)今後開業するなら、総合医の資格取得を必須とする、(2)グループ開業を誘導する(かかりつけ医でも、オン・オフがはっきりする)、(3)地域ごとの必要医師数算定と調整、(4)かかりつけ医制度の導入、(5)出来高制ではなく、Pay-for-performance――などを挙げた。

 ビジョン検討会の次回(第10回会議)は、2月上旬の開催で、第8、9回のヒアリングを踏まえたフリーディスカッションの予定。その議論を踏まえ、最終的な取りまとめに入る見通し。ビジョン検討会の議論の重要なデータとなる、約10万人の医師を対象に実施した「医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査」の結果が注目されるが、非公開で行われた第9回会議後のブリーフィングで、厚労省医政局医事課長の武井貞治氏は、「2月に向けて、データクリーニングや詳細な分析を行っており、2月に公表できるように、急ぎ準備をしている状況」と説明、第10回会議後に公表されるか否かは現時点では未定だ。

 看護師の働き方改革、総合診療、AI
 第9回会議では、神野氏と八重樫氏のほか、日本看護協会会長の坂本すが氏、佐賀県の唐津市民病院きたはたの大野毎子氏、東京慈恵会医科大学脳神経学講座の高尾洋之氏、東京大学医科学研究所付属病院血液腫瘍内科の横山和明氏の4人へのヒアリングを行った。

 検討会後の厚労省ブリーフィングによると、日看協の坂本氏は、看護師の役割が現在大きく変わりつつあることから、今後の看護師に求められる資質、働き方、教育内容について説明。その中で、「夜勤回数が多いほど、離職率が高い」「夜勤のできる看護職の勤務負担が増大」などと指摘し、夜勤・交代制勤務改革の必要性を訴えた。また教育を充実する必要性を訴え、基礎教育を4年制に変えていくことが重要だとした。

 唐津市民病院の大野氏は、人口12.5万人、高齢化率29.3%(2015年)における唐津市における僻地診療、家庭医療の現状について説明。唐津市民病院は、56床の医療療養病床として運営している。常勤医5人のうち、3人が総合診療医(家庭医療専門医、もしくは総合内科医)。療養病床と総合外来を持ち、「地域密着型ハブ病院」として機能をしている。病診連携では、急性期病院とは紹介・逆紹介を行うほか、僻地を含む開業医の入院適応患者を受け入れ、療養病棟であっても、高齢者の急性期入院は頻繁だという。佐賀大学の総合診療部と連携し、医師のキャリアデベロップメントを考えながら、地域医療に貢献できる体制を構築しているのも特徴で、大野氏自身、研修日には大学の外来カンファレンスなどに参加している。

 慈恵医大の高尾氏は、病院におけるICT導入の現状を紹介。例として挙げた一つが、高尾氏らが開発した「Join」だ。これは、遠隔地にいる専門医が、スマートフォンを使ってMRIなどの医用画像の診断支援などを行うシステム。旭川医科大学での実証研究では、大動脈解離などの患者で、連携病院からの救急搬送の時間が短縮でき、予後改善や医療費削減につながる早期治療を実現できた。医療機器プログラムとして認証され、2016年度診療報酬改定では、「Join」を活用した場合に、「脳卒中ケアユニット入院医療管理料」の常勤医要件が緩和された。病院でICT化が進まない問題点として、(1)導入費に対する費用対効果、(2)業務内容の効率化を見える化できるか、(3)新しいことをやることへの抵抗感――を挙げる一方、ICTの活用で、仕事の効率化が可能であり、患者中心の医療につながると説明。

 東大医科研の横山氏は、同研究所で、臨床シークエンスを実施し、急性骨髄性白血病患者の治療法を見いだした実例などを紹介(『そうだ!Watson君に聞いてみよう!』を参照)。AIの使い方として、多数の情報の中から関連データ(論文や遺伝子変異など)を収集することは特異だが、それを臨床に適用していくのは医師の仕事であり、「できること」と「できないこと」を踏まえて、活用していく大切さを説いた。



https://www.m3.com/news/general/497715
科研費、若手応募しやすく 自由な発想重視と文科省
2017年1月27日 (金) 共同通信社

 文部科学省は27日、研究者個人の研究活動をテーマごとに選んで助成する科学研究費助成事業(科研費)について、自由な発想を重視し、実績の少ない若手研究者が応募しやすくなるような制度改革の方針をまとめた。

 文科省では、ノーベル賞級の成果を生み出すような制度を目指そうと、有識者会議などで改革の在り方を議論していた。昨年、ノーベル医学生理学賞を受賞した大隅良典(おおすみ・よしのり)・東京工業大栄誉教授も、科研費などによる基礎研究への手厚い支援を訴えていた。

 新方針では、斬新な発想に基づいた研究を対象とする「挑戦的研究」への助成を拡大する。これまで最長3年で最大500万円だったが、6年で2千万円の枠を新設。論文などの実績よりも発想の新しさを重視して選ぶ。成果が出るまでに時間がかかる研究を見逃さずに支えるのが狙いで、2017年度の対象を選ぶ公募が既に始まった。

 また、400以上に細分化していた審査区分を300程度に減らし、区分ごとの審査の対象範囲を広げる。既存の研究分野に縛られずに応募できるようにする。今年9月に公募する18年度対象分から適用する。



https://www.m3.com/news/general/497636
新薬研究「費用対効果」を重視…医療研機構、支援先の選定で
2017年1月27日 (金) 読売新聞

 国の医療研究の司令塔である日本医療研究開発機構は新年度から、支援する研究の選定基準について、従来の「治療効果」に加え、「費用対効果」を重視する方針を決めた。

 製品開発が招く医療費の高騰を抑えるためで、開発費を抑える手法の研究支援も並行して進める。

 同機構は、政府の医療研究関連予算の3分の2にあたる年間1440億円を一元的に管理し、有望な研究を行う大学の研究者らに資金として分配している。国の医療イノベーション政策のもと、がん治療薬や医療機器、手術用ロボット、細胞を使った再生医療製品などが重要課題となった。

 現状では、開発コストの増大は製品価格に反映する。日本発のがん治療薬オプジーボ(肺の場合、1人当たり年間約3500万円、2月より半額)など高額な薬剤や医療機器が今後、相次いで登場すれば、医療費の高騰は避けられない。

 このため、同機構は研究支援の選定時、治療効果一辺倒だった基準に加えて、想定される価格が効果に見合っているかの判断を重視する。

 また、臨床試験(治験)を少ない患者で行う手法や、効果を短期間に見極める手法の開発など低コストで効果の高い製品を生み出す研究も手厚く支援する。薬剤が効かない患者を事前に判定する手法の開発にも積極的に助成していく。



http://www.nishinippon.co.jp/nnp/nagasaki/article/304101
常勤医、早急に確保を 平戸市の市立2病院改革、検討委が答申 [長崎県]
2017年01月27日 06時00分  西日本新聞朝刊 

 平戸市に二つある市立病院のあり方について協議してきた市立病院新改革プラン検討委員会(委員長・調漸長崎大副学長、6人)は26日、常勤医の早急な確保を求める答申書を黒田成彦市長に提出した。

 答申によると、患者数に対し必要な医師数は平戸市民病院は9・2人、生月病院は5・5人。現在、常勤医はそれぞれ7人、4人と不足しており、それぞれ非常勤医2人、1人を雇ってやりくりしている。常勤医の高齢化も進み、当直勤務などで中堅や若手の負担が増しているという。

 答申では「このままの体制ではさらなる常勤医の流出も懸念され、病院自体の存続が危ぶまれる」と指摘。「県や長崎大病院に積極的な支援策を呼び掛けるなど、あらゆる方策を駆使して、全力で医師確保を図っていく必要がある」と強く要請している。

 人口10万人当たりに換算した医師数(推計)は、県平均は約300人。平戸市は152人と大きく下回っており、市立病院が地域医療に果たす役割は大きい。

 また、答申は国の在宅医療の推進を受けて、平戸市民病院の一般病床58床、療養42床、生月病院の一般60床の病床数は維持しつつ、その中で回復期病床を増やす一方、休止中の訪問看護ステーションを再開するよう求めた。積極的な経営戦略の構築のため、外部登用を含め専門職員の確保も求めた。

 答申を踏まえ、市は2月までに、新改革プラン(2020年度まで)を策定し、実現を目指す。



http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2017/01/post_14685.html
東日本大震災
「福島第一原発事故」アーカイブ

2017/01/27 11:36 福島民報

相双地方 医療再生見通せず 国との協議平行線

 東京電力福島第一原発事故に伴う避難指示解除が今春に相次いで予定されている中、県や関係機関は相双地方の医療体制の再構築を急いでいるが、抜本的な対策を見いだせない状況が続いている。医師と看護師ら医療従事者不足に加え、再開が困難な医療機関も出ている。医療関係者は被災地に特化した特例措置などを国に求めているが、協議はかみ合わない。

■職員補充難しく
 県によると、相双地方の病院に勤務する医師と看護師、准看護師、保健師ら看護職員の推移は【グラフ】の通り。医師は東日本大震災後に震災前の6割ほどに減った。その後、増減はあるもののほぼ横ばい状態だ。県などは背景に医療技術の維持・向上を望む医師が増える中、症例や患者の少ない被災地に人材が集まりにくい状況に陥りつつある-とみている。
01271_201701280546020bf.jpg

 看護職員は平成26年まで回復基調だったが、27年に713人、28年に711人と2年連続で減少した。
 9病院が稼働している相馬、南相馬両市を中心とする相馬地域では特に看護職員不足が深刻だ。全国からの応援派遣が26年を境に減少に転じたのに加え、定年退職を迎えた職員の補充がままならない。南相馬市のある病院は看護職員の定年退職が続く一方で、新規採用者を確保できていない。担当者は「入院機能を維持できるか先行きが不透明だ」と明かす。
 県は30年4月に富岡町での開所を目指している「ふたば医療センター(仮称)」でも医療従事者不足を想定しており、首都圏の自治体に昨年秋、看護師らの派遣を要請した。

■再開めど立たず
 双葉地域で休止中の5病院は現時点で避難指示解除後の再開のめどが立っていない。
 富岡町の今村病院は90床を備え、地域医療の中核を担っていたが震災による建物の損傷が激しく取り壊しを決めた。建て直し費用の捻出が困難な上、震災前に約1万6000人いた町民の帰還の規模が見通せず運営継続が困難と判断した。今村諭院長は町内の町立とみおか診療所で診察に当たっており、病院を新設するかどうかは未定という。
 震災と原発事故後、双葉郡内で唯一、避難せずに診療を続けていた広野町の高野病院は院長が亡くなり、医師や管理者の確保が課題となっている。県、町、福島医大などが協議しているが、継続的な診療体制は現段階で定まっていない。

■国関与が不可欠
 医療関係者は、医師確保に向けて研究論文の作成や臨床研究に取り組める環境づくりが肝要だと指摘する。
 県は「ふたば医療センター(仮称)」にその機能を担わせたい意向だ。入院機能、二次救急医療に加え、医師による教育・研究の機能を充実させ、医療人材確保の拠点にする。浜通りの医療関係者は「被災地勤務が医師の能力向上につながる国の仕組みづくりが必要だ」と訴える。
 また、被災地の病院関係者は医療環境の改善に向けて診療報酬の一つである「入院基本料」を引き上げる特例措置を求めている。引き上げは経営面の後押しとなり、勤務者の賃金アップにつながるとみているためだ。厚生労働省も被災地医療の再生に向けて国が前面に立った支援の必要性は認めているが、特例措置の創設については「適用の規模などを精査してからでなければ可否を判断できない」として消極的な姿勢を崩していない。
 浜通りの病院で組織する東電原発事故被災病院協議会は被災地の医療再生に国の関与を引き出すため、粘り強く要望していく構えだ。



http://mainichi.jp/articles/20170127/ddl/k20/040/224000c?ck=1
少女わいせつ
医師が無罪主張 地裁公判 /長野

毎日新聞2017年1月27日 地方版

 勤務していた長野市内の病院(昨年11月に懲戒解雇)で入院中の少女にわいせつ行為をしたとして準強制わいせつの罪に問われた千葉県松戸市竹ケ花西町、精神科医、●●●被告(47)の公判が26日、長野地裁(伊東顕裁判官)であった。伊藤被告は「わいせつな行為は一切行っていない」と起訴内容を否認した。

 検察側は冒頭陳述で、2015年12月、自ら主治医を務めていた少女(当時15歳)に、スマートフォン向け無料通話アプリを通じ「産婦人科の検査をやらないと退院できない」と言い、病室で少女の体を触るなどしたと述べた。弁護側は、被告は少女と連絡を取ったが「産婦人科の検査をする」などとは伝えておらず、当日に病院で会った事実は認めたがわいせつな行為はなかったと無罪を主張した。

 弁護人は閉廷後の取材で「少女と会ったのは診察のためだった」と改めて説明した。【安元久美子】

G3註:原文は実名報道。



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170127-OYTET50013/
2人死亡の鹿児島徳洲会病院、インフル感染65人に
2017年1月27日 読売新聞

 鹿児島市の鹿児島徳洲会病院で入院患者らがインフルエンザに集団感染した問題で、市保健所は26日、同日午後1時までに入院患者33人(60~100歳代)、職員32人(22~64歳)の計65人がインフルエンザと診断されたことを明らかにした。重症者はいないという。

 市保健所は同日、医療法に基づく立ち入り検査を行い、医師や看護師らから約2時間にわたり聞き取り調査を行った。同法の施行規則で義務付けられた院内感染対策の体制に問題がなかったかどうかを確認したほか、職員間での感染拡大を防ぐマニュアルの作成などを指導したという。

 市保健所の担当者は「事態の収束に向けて情報共有し、必要に応じて指導していきたい」と話した。

 同病院では、16日に事務職員2人がインフルエンザと診断され、21日頃から入院患者にも感染が広がった。発症者を個室に隔離したり、見舞客の面会を禁止したりする措置を取ったが、循環器系の疾患を抱えて入院していた男性患者2人(60、70歳代)が、23~25日に相次いで死亡。病院側は「死因は調査中だが、インフルエンザが影響を与えた可能性がある」としている。



http://www.yano.co.jp/press/press.php/001647
プレスリリース
民間中小病院の経営状況に関するアンケート調査を実施(2016年)

2017年01月27日 矢野経済研究所

※プレスリリース全文(PDF)
http://www.yano.co.jp/press/pdf/1647.pdf

調査要綱

矢野経済研究所では、次の調査要綱にて、国内の民間中小病院を対象にアンケート調査を実施した。

1.調査期間:2016年11月~12月
2.調査対象:民間中小病院
3.調査方法:郵送(留置)アンケート方式

<民間中小病院へのアンケート調査について>
本調査における民間中小病院とは、①一般病床数40床以上100床未満、②医療法人 または医療法人社団、③DPC/PDPS対象病院 または地域包括ケア病棟入院料及び地域包括ケア入院医療管理料(1・2)の対象施設のいずれにも当てはまる病院をさし、それらの病院を対象として経営状況に関するアンケート調査を実施し、45施設から回答を得た。


調査結果サマリー

◆民間中小病院における経営上の問題・課題は「職員の不足」と「建物の老朽化」
全国の民間中小病院(45件)に経営上の問題や課題を質問したところ、「職員の不足」が全体の80.0%を占めて最も多く、次いで「建物の老朽化」が同51.1%、「入院患者の減少」が同33.3%と、ハード面とソフト面の両面ともに選択された。特に医師や看護師など医療従事者の確保不足が経営に多大な影響を及ぼしていることがわかる。

◆ 在宅医療に対して積極的な民間中小病院は約 4 割に止まる
全国の民間中小病院(45 件)に在宅医療への対応状況を質問したところ、「在宅医療に対して積極的である」が全体の 42.2%を占め最も高く、次いで「どちらともいえない」が同 33.3%、「在宅医療に対して消極的である」が同24.4%の順となった。現在、国は地域包括ケアシステムの構築を推進しているものの、積極的に在宅医療に取り組むとする民間中小病院は約 4 割に止まっている。

◆ 地域医療構想による病床機能区分については、約 6 割の施設が見直しの必要はないと回答全国の民間中小病院(45 件)に対して、自院の病床の機能区分の変更について質問したところ、全体の 62.2%の施設が「病床の機能区分の見直しは必要ない」と回答した。これに対し「病床の機能区分の見直しが必要」への回答は同 28.9%に止まっており、民間中小病院においては地域医療構想による病床機能区分への影響はあまり受けないと捉えている結果となった。

◆ 資料体裁
 株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:press@yano.co.jp


プレスリリース
Copyright © 2017 Yano Research Institute Ltd.
【 調査結果の概要 】
1. 民間中小病院における経営上の問題・課題は「職員の不足」と「建物の老朽化」

全国の民間中小病院(45 件)に経営上の問題や課題を質問したところ、「職員の不足」が全体の80.0%を占めて最も多く、次いで「建物の老朽化」が 51.1%、「入院患者の減少」が 33.3%、「病床稼働率が低い」が 26.7%、「外来患者の減少」が 24.4%の順と、ハード面とソフト面の両面ともに選択された。民間中小病院においては、特に医師や看護師など医療従事者の確保不足が経営に多大な影響を及ぼしていることがわかる。

01272_20170128054605052.jpg
注 1.調査期間:2016 年 11 月~12 月、調査対象(集計対象):全国の民間中小病院 45 件、調査方法:郵送(留置)アンケート方式、複数回答

2. 在宅医療に対して積極的な民間中小病院は約4割に止まる
全国の民間中小病院(45件)に在宅医療への対応状況を質問したところ、「在宅医療に対して積極的である」が全体の42.2%を占め最も高く、次いで「どちらともいえない」が同33.3%、「在宅医療に対して消極的である」が同24.4%の順となった。現在、国は地域包括ケアシステムの構築を推進しているものの、積極的に在宅医療に取り組むとする民間中小病院は約4割に止まっている。
図 2.現在の在宅医療への対応について
01273_201701280546076c5.jpg
注2.調査期間:2016 年 11 月~12 月、調査対象(集計対象):全国の民間中小病院 45 件、調査方法:郵送(留置)アンケート方式、単数回答、四捨五入のため図内の合計が一部異なる
 また、在宅医療に対する今後の対応について質問したところ、「在宅医療に対して従来よりも積極的
に取り組む」が全体の 51.1%を占め最も高く、次いで「現状維持」が同 40.0%、「わからない」が同 6.7%
の順となった。
図 3.今後の在宅医療への対応について
01274_2017012805460694b.jpg
注 3.調査期間:2016 年 11 月~12 月、調査対象(集計対象):全国の民間中小病院 45 件、調査方法:郵送(留置)アンケート方式、単数回答

3. 地域医療構想による病床機能区分については、約6割の施設が見直しの必要はないと回答
全国の民間中小病院(45件)に対して、自院の病床の機能区分の変更について質問したところ、全体の62.2%の施設が「病床の機能区分の見直しは必要ない」と回答した。これに対し「病床の機能区分の見直しが必要」への回答は同28.9%に止まっており、民間中小病院においては地域医療構想による病床機能区分への影響はあまり受けないと捉えている結果となった。

図 4.地域医療構想に対する取り組みとして、病床の機能区分の見直しについて
01275.jpg
注 4.調査期間:2016 年 11 月~12 月、調査対象(集計対象):全国の民間中小病院 45 件、調査方法:郵送(留置)アンケート方式、単数回答

さらに「病床の機能区分の見直しが必要」と回答した 12 施設(1 施設は回答無し)に対し、現在の自院
の病床の機能区分別の病床数と、2025 年時点における自院の病床の機能区分別の病床予定数につ
いて質問した。12 施設の機能区分別の病床数の比率を現在と 2025 年時点予定で比較すると、「回復期
機能」が 14.4%→35.3%へ増加したのに対し、「慢性期機能」が 37.5%→31.9%に減少、「急性期機能」
については 48.1%→32.8%と大きく下回る結果となった。

図5.2025年時点における病床の機能区分の予定について
n=12
01276.jpg
注 5.調査期間:2016 年 11 月~12 月、調査対象(集計対象):全国の民間中小病院 45 件のうち「病床の機能区分の見直しが必要」と回答した 12 件、調査方法:郵送(留置)アンケート方式、12 施設の機能区分別病床数を合算し、その構成比を算出した。

4. まとめ
わが国の医療提供体制の大きな特徴として挙げられるのは、民間中小病院の存在である。これまで、
民間中小病院は国民皆保険制度を維持し、保険あって医療なしという状況に陥らないように大きく貢献
してきた。
一方で、現在、地域において将来(2025 年)のあるべき医療提供体制を構築するために、各都道府
県では地域医療構想を策定している。地域医療構想の中では、「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢
性期」の機能ごとに、各都道府県における必要な病床数についても推計され始めている。わが国では、
今後の少子高齢化を乗り切るために、これまでの医療提供体制や制度を抜本的に見直すことが求めら
れており、国が民間中小病院に対して病床の機能区分変更を促す強制力を有していないことが問題視
され始めている。
今回のアンケート結果において、民間中小病院では医師や看護師など医療従事者の確保不足や建
物の老朽化が経営上の問題・課題であるとともに、病床の機能区分を調整するのが困難であることが浮
き彫りになったと考える。

※参考情報(その他の病院アンケート調査結果)
「リハビリテーション病院における脳卒中リハビリ実態アンケート調査を実施(2016 年)」(2016 年 11 月 29 日発表)

※プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
この調査結果掲載の資料

資料名:「2017年版 病院の将来」

お問い合わせ
プレスリリースの内容や引用についてのお問い合わせはこちらまでお願いいたします。
商品に関するお問い合わせはこちらまでお願いいたします。



http://mainichi.jp/articles/20170128/ddm/012/040/041000c
精神保健医
審査に面接、資格不正の続出受け 厚労省方針

毎日新聞2017年1月28日 東京朝刊

 厚生労働省は27日、精神障害者を措置入院させる判断をする精神保健指定医の資格の不正取得が相次いだ問題を受け、審査に面接を導入する方針を決めた。現在はリポート提出だけで審査していた。こうした再発防止策を盛り込んだ精神保健福祉法改正案を通常国会に提出する。

 昨年10月に資格の不正取得で取り消し処分になった指定医49人は、自身が診察していない同僚の症例リポートを国に提出して資格を得ていた。

 このため、審査を厳格化し、面接で診療経験を確実に審査することにした。

 この日開かれた専門家会議に厚労省が示した案によると、指定医の取り消し処分を受けた医師については、再教育研修を受けることを資格再取得の要件にする。また、不正取得にかかわったものの処分前に指定を辞退した指定医が6人いたため、このような「処分逃れ」を防ぐため、辞退者は指定を5年間受けられないことにする。

 相模原市の障害者施設殺傷事件では、大麻精神病などを理由に容疑者が事件前に措置入院になったが、指定医が十分な治療や退院後のフォローをしなかったとされる。このため、指定医の専門性を向上するため、指定時の研修内容に薬物対応を加える。【熊谷豪】



http://mainichi.jp/articles/20170128/k00/00m/040/136000c
心臓移植
3例誤選定 あっせん順位ミス計5例

毎日新聞2017年1月27日 20時20分(最終更新 1月27日 22時16分)

 日本臓器移植ネットワークは27日、昨年10月から今月19日までに行われた脳死臓器移植20例のうち3例で、心臓移植のあっせんを受ける患者の選定を誤り、本来優先すべき患者とは別の患者に移植していたと発表した。移植を受けられなかったのは2人で、1人は2度飛ばされたという。あっせん順位を誤るミスは2014年、15年の腎移植各1例に続き、計5例となった。

 移植ネットの門田守人理事長らが緊急記者会見を開き、謝罪した。2人とも容体は安定しているといい、近く直接謝罪する。性別や年代、地域、移植実施日など詳細は明らかにしなかった。

 昨年10月に導入し、移植を待つ待機患者の情報を入力したコンピューターシステムで、待機日数を計算するプログラムに誤りがあったのが原因とみられるという。他の臓器でも誤りがあったのかは不明。厚生労働省は移植ネットに対し、このシステムであっせんした事例の検証や再発防止策などをまとめるまでシステムの使用を中止し、原則手作業で選定するよう、臓器移植法に基づき指示した。

 心臓の移植患者(レシピエント)を選択する際の優先順位は(1)親族間(2)病状の程度(3)年齢(4)血液型の適合--で決まる。条件が同じ場合は待機日数が長い患者が優先される。

 移植ネットによると、今月26日に新たな移植患者候補を大阪大病院(大阪府吹田市)に打診した際、同病院が入院中の患者2人について「第1候補と第2候補の順番が逆ではないか」と指摘し、誤りが発覚した。移植ネットが待機日数を再計算したところ、病状の悪化などで患者情報を修正する際に、日数が二重計算されるプログラムミスが見つかった。門田理事長は「一刻も早く正常化し、信頼を回復したい」と陳謝した。【五十嵐和大】

解説 見直しのさなか、また
 脳死臓器移植において、移植が必要な患者を公平に選ぶ作業は、日本臓器移植ネットワークのあっせん業務の根幹をなす。度重なるミスは移植医療そのものへの国民の信頼を損なう重大事だ。

 臓器のあっせんを巡っては、2014年11月、優先的に腎移植のあっせんを受けるべき患者に対し、提供を受けるか意思確認しないミスが発生。15年3月にも、コンピューター端末の操作を誤り、腎移植の優先順位が高い患者を飛ばすミスが生じている。

 いずれも人為的なミスだった。事態を重くみた厚生労働省は、15年に移植ネットへ異例の立ち入り検査を実施。移植ネットも常勤理事3人全員が辞任するなど、根本的な業務の見直しを迫られていた中で再び起きたミスだけに、問題は深刻だ。

 今回の原因について、移植ネットはプログラムミスとみているが、システムは15年に起きた人為的なミスを反省して導入したもの。より慎重な扱いが求められるはずで、システムの運用に当たる移植コーディネーターがなぜミスに気づかなかったのか疑問だ。移植ネットの関順一郎専務理事は「人為的なミスの可能性も含めて検証する」と話している。【五十嵐和大】


  1. 2017/01/28(土) 05:53:51|
  2. 未分類
  3. | コメント:0
<<1月28日  | ホーム | 1月26日 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する