Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

1月10日 

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201701/20170110_61034.html
<高野病院>ファンド活用 寄付呼び掛け
2017年01月10日火曜日 河北新報

 福島県広野町は9日、院長が火災で死亡し、常勤医が不在となった高野病院を支援するため、ふるさと納税の対象となるクラウドファンディングを活用した寄付の呼び掛けを始めた。
 常勤医の確保など診療態勢が整うまでの間、ボランティアで診察に当たる医師の宿泊費や交通費に充てる。250万円を目標に、2月末まで寄付を募る。
 高野病院は福島第1原発が立地する双葉郡で唯一、入院医療を続ける民間病院。病院の管理者で、ただ一人の常勤医だった高野英男院長(81)が昨年12月末、自宅の火災で亡くなった。
 広野町の遠藤智町長は「全国から高野病院を支援したいとの声が届き、クラウドファンディングを利用することにした。入院患者を守り、地域医療の崩壊を防ぐため、全力で取り組みたい」と話した。



http://mainichi.jp/articles/20170111/k00/00m/040/053000c
高野病院
支援費用、1日で目標250万円達成…福島

毎日新聞2017年1月10日 20時36分(最終更新 1月10日 20時55分)

 東京電力福島第1原発事故後も避難せず診療を続けてきた福島県広野町の「高野病院」院長、高野英男さん(81)が火災で死亡し常勤医が不在になる中、町が支援に向けた寄付を始めたところ、開始1日で目標額の250万円に達した。ボランティアで病院を訪れ、診療に協力する医師の交通費や宿泊費に充てるため、インターネットで資金を募る「クラウドファンディング」で行った。3月末までまかなえる。

 9日から1口3000円で募集を始め、10日午後7時現在、全国198人から約305万円が寄せられた。税金が控除されるふるさと納税制度の対象で、寄付した人には呼びかけた遠藤智町長の礼状も送られる。

 募集は2月末まで続け、目標を超えた分は町の医療体制強化のために使う方針。遠藤町長は「予想以上に多くの方から温かい心を寄せてもらった。これを力に被災地の地域医療を守っていきたい」と感謝の言葉を述べた。現在は非常勤の医師9人に加え、ボランティア医師を募集するなどして、しのいでいる。【乾達】



https://www.m3.com/news/general/492464
大麻所持容疑で医師逮捕 福岡県警
2017年1月10日 (火) 共同通信社

 福岡県警久留米署は10日、大麻取締法違反(所持)の疑いで、久留米市東櫛原町、久留米大病院の医師津留俊昭容疑者(30)を逮捕した。
 逮捕容疑は昨年12月24日午後7時ごろ、自宅で大麻1・438グラムを所持した疑い。署によると「今まで大麻を使ったことは何度かあるが、自宅に持ち込んだことはない。自分のものではない」と容疑を否認している。
 署は自宅から大麻のほか、吸引器具とみられる金属製パイプ1本も押収した。昨年12月、大麻所持に関する情報提供が署にあったという。



https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170110-OYTET50029/
ニュース・解説
脳卒中死亡率に最大2.5倍の地域格差…最高は男性が岩手県宮古、女性が秋田県湯沢・雄勝

2017年1月10日 読売新聞

初の全国2次医療圏データまとまる

 年間11万人もの命を奪っている脳卒中(脳梗塞や脳内出血などの脳血管疾患)。埴岡健一・国際医療福祉大学大学院教授は、全国344の「2次医療圏」ごとに、年齢構成などを補正した後の脳卒中の死亡率(標準化死亡比)を割り出し、男女とも、最大約2.5倍の地域格差があることがわかった。1月10日発売の『中央公論』2月号で全リストを公表した。

 2次医療圏は緊急治療などの一般的な医療サービスを提供するエリアで、脳卒中に関して、2次医療圏ごとの死亡率が明らかになるのは初めて。

 脳卒中は、特に寒い朝には、血圧が上がって発症するケースが多く、注意が必要で、発症したら直ちに病院に行き適切な処置をしないと、命に関わったり後遺症が残ったりする。患者の搬送体制、受け入れ医療機関までのアクセス時間、医療機関の設備や医師の技量が文字通り致命的に重要となる。

 調査によると、男性でいえば、全国を100として示す死亡率は、最低の大阪府豊能(池田市、箕面市及び周辺部)が67.2なのに対し、最高の岩手県宮古(宮古市及び周辺部)では167.9だった。女性では、最低が香川県小豆(小豆郡)の62.6、最高が秋田県湯沢・雄勝(湯沢市、羽後町など)の160.6だった。

 脳卒中のリスク要因は、喫煙習慣や塩分の取り過ぎによる高血圧などが知られ、死亡率も塩分摂取が多い東北などで概して高い。しかし、東京・西多摩地区や栃木、茨城などにも高い地域がある。

 同じ都道府県内でも、地域によって格差が生じている。例えば福井県の男性死亡率は、都道府県単位では低い方から5位と優良だが、2次医療圏で比較すると、丹南(鯖江市、越前市及び周辺部)の79.5に対し、隣接する奥越(大野市、勝山市)が128.9と1.6倍も格差があった。

 こうした格差がどこから生じるのかについて、医療ジャーナリストの福島安紀氏は、同2月号の「東北だけじゃない!なぜ、西多摩、茨城、栃木は死亡率が高いのか」の中で、医療体制の差が反映している可能性を強く示唆している。また、予後のクオリティー・オブ・ライフを大きく左右するリハビリ機関の状況についてのルポも掲載されている。



https://medical-tribune.co.jp/rensai/2017/0110506130/
第3回:時代の変化と医師・患者関係の変化
ドクター元ちゃんの僕の話を聞いてみまっし!

2017.01.10 Medical Tribune

"入院するところ"から"治療するところ"に

 日本は欧米と比較して入院できる病院(病床)が多いということもあり、病気(もしくは様々な症状を持つ病気に準じる状態)の治療は病院に入院して行う、裏を返せば生活の場にはある程度元気な人だけがいるという環境の中にあったように思います。ただ、医療費の高騰そして今後の高齢化に伴う社会保障費の抑制の観点から、最近は医療全体をどんどん外来へとシフトさせてきています。

 といっても、ただ無理矢理にシフトさせているわけではありません。考え方によっては、今までは入院できるところがあったので、入院しなくてもいい患者さんまで入院していた可能性があります。すなわち、病院は治療をする所であり、治療が終わるまで入院して、終わってから退院するというふうに単に線引きをしてしまう考え方から、病院は入院が必要なこと(治療や検査)を行う場所であり、それが終わるもしくは外来でも可能となった段階で退院するという常識的な考え方に変化してきました。そして、最近は外来で可能な処置、治療がどんどん増えているのは間違いがないところです。

 入院していないとできないこと(外来ではできないこと)とは、どのようなものでしょうか? 一般的には手術や各種の検査、厳密なチェックが必要な指導、危険薬の使用時といったバックアップ体制が必要な場合などでしょう。ただ、30年以上臨床をしていて、以前は手術後にドレナージチューブを入れたまま退院して外来で管理したり、CVポートを入れて外来で栄養管理や化学療法をしたりする時代が来るとは、夢にも思いませんでした。すなわち、30年前いや20年ほど前には外来ではできないと思っていたことが、現在は可能になったのです。

 時代の流れであり、医療の進歩と言ってしまえばそれまでです。ただし、外科の領域では慣習的に行われてきたことが見直され、取って変わるということはなかなかあり得ないこと。その中で少なくともここ10年ぐらいの間における変化は、目まぐるしいものがあります。そして、もし昔自分が手術をした患者さんが今手術を受けたらどうなるか? いろいろなことが頭をよぎります。

手術以上に変化した患者管理

 現在、大腸がんのほぼ8割以上が鏡視下手術で行われていますが、それが当然といわれるようになってからまだ10年ぐらいしか経っていません。自分が医者に成り立てのころ、大腸がんといえば開腹手術、中でも直腸がんの手術は骨盤深部でも十分に視野を展開できるように臍上部より恥骨結合辺りまで切開して行っていました。ただ、変化したのは自分の目で直接見るか、カメラとモニターを通して間接的に見るか、という点と、使用する道具だけ。切除する場所や範囲は大きくは変わっていないともいえます。それよりも、大きく変わったのは患者管理でしょう。

 昔の大腸がんの手術の管理といえば、施設によって若干の差はあると思いますが、術前に1週間ぐらい入院して栄養管理を行い、3日ほど前から絶食(輸液)、術後は排ガスがあるまで床上安静(ほぼ3、4日)、だいたい7日目ぐらいから水摂取(約200mL)してもらい、その後に重湯、3分粥、5分粥、7分粥、全粥、軟飯、常食という感じで食上げが1、2日ごとに進み、それから様子をみて退院ということで、大体1カ月コース。直腸がんなら縫合不全の可能性が高いため、より慎重に、その1.5倍の期間を要することもありました。処置の方は、胃管は排ガスを認めるまで、抜糸は術後最低1週間以上(遅ければ2週間後)、腹腔内に留置してあるドレナージチューブは経口摂取がある程度進んでから、だいたい10日から2週間後に抜去していました。

 それが今は、クリニカルパスに準じて早いと入院期間全体で1週間、長い施設でも2週間ぐらいになっています。当然ながら、患者の回転は速くなり、忙しい病院では目まぐるしく患者の入れ替えが行われます。また、様々な診療報酬対策により、術後ごく早期はICUやHCUで管理されるようになったこともあり、少なくとも予定手術では胃管やドレナージチューブなどを消化器外科の一般病棟では見ることがないという状況にもなっています。

 他の消化器外科の疾患でも同様であり、結果としてガーゼ交換など消化器外科病棟の看護師の中心的(?)であった業務がどんどん減っています。消化器外科だけではなく他のいろいろな領域でも同様のことが行われつつあると考えると、近い将来、病棟は今の臓器別の編成ではなく、より効率的である超急性期、急性期、退院支援のような患者の状態別編成(PPC:Patient Progressive Care)に変化していくであろうことは容易に予想されます。そうなると、状況によって患者の病棟移動は当然のことになるでしょう。世の流れとして、医療の効率化はやむを得ません。社会全体にとっては必須と思いますが、個々の患者にも色々な形でそのしわ寄せが降りかかるのもある意味仕方がないのかもしれません。

若い患者にとってはかえって面倒?

 "医師"と"患者"の関係、立場は変わらないとしても、取り巻く環境は時代とともに変化しています。昔は見て、聞いて、触るということが重要視されていましたが、現在は医療機器や種々の検査などの進歩により、その意義はほとんどないという医師もいます。ただ、患者は機械ではなく血の通った人間であることを考えると、そして少なくともスピリチュアル的なことを考えると、話を聞いたり、スキンシップしたりすることは全く無意味だとは言い切れないような気がします。

 「最近の医師はコンピューターの画面ばかり見て、自分の方に振り向いてくれない」とか、「看護師さんが病室に来ても点滴だけ見て声もかけてくれない」とか、いろいろな声を患者さんから聞きます。でもこれは、医療者と患者の関係だけでなく、他の職業でもいえることでしょう。昔は顔と顔を突き合わせて行われていたことが、ITの普及によりwebやメールなどに代わってきていることを考えると、医療にも同じ波が来ているのは間違いありません。

 そう考えると、前述のようなことを言われる患者さんは過去と比較しているのであり、もし若い患者さんが初めて診察を受けたり、入院したりしたとすると、現在の医療に違和感を覚えることはなく、かえって色々話しかけられると面倒くさいと感じるかもしれません。おそらく今がいろいろな意味で過渡期であり、今後10年ぐらい(時代の流れが速いので5年ぐらい?)経ったら、患者はウエアラブルなデバイスを身に着け、病棟には医療・介護用ロボットが行き来するような世界になっているような気がします。その時、医療者は患者を診るという点では何をしているのでしょうか。人間にしかできないことは何なのか。今から考えておく必要があるでしょう。

西村 元一(にしむら・げんいち)
1958年金沢市生まれ。1983年金沢大医学部卒。金沢大病院や富山県立中央病院などを経て、2008年金沢赤十字病院消化器病センター第一外科部長、2009年から同院副院長を兼務。2015年3月に進行胃がんが見つかり、闘病しながら精力的に啓発活動を続けている。がん患者や医療者が集う「がんとむきあう会」代表。ブルーリボンキャンペーン・アンバサダー。



https://www.m3.com/news/iryoishin/492408
シリーズ: 2016年の医療界:1000人アンケート
医療界、前年に比べ「悪くなった」が12ポイント増◆Vol.4
開業医が悪化を実感する割合高く

2017年1月10日 (火) 高橋直純(m3.com編集部)

Q  医療政策、メディアでの報道、世間一般の医療に対する見方などを総合的に見た医療界を取り巻く環境は、今年(2016年)と昨年(2015年)を比較してどうでしたか。
01101_2017011105450921b.jpg
 2015年と2016年を比較した医療界の総合的な環境について聞いたところ、「変わらない」が51.0%で過半数を占めた。一方で、「悪くなった」「とても悪くなった」が計44.1%を占め、2015年の調査(2015年と2014年の比較)と比較すると12ポイント増。「良くなった」「とても良くなった」は計4.8%で、2015年調査から横ばい2.5ポイントの減。前年と比べると悪くなっていると感じた医師が増えているという結果になった。(2015年の調査は『医療界の環境、「依然として厳しい」◆Vol.1』を参照)。

 開業医と勤務医の別で見ると、「悪くなった」「とても悪くなった」は開業医で計53.5%だったのに対し、勤務医では計39.5%にとどまった。例年、「悪くなった」とする回答は開業医が多いが、今年はさらにその傾向が強まっていた。

Q  仕事のやりがい、勤務時間や給与などの勤務条件、医師・患者関係、職場の人間関係など総合的に見た先生ご自身の仕事環境は、今年(2016年)と昨年(2015年)を比較してどうでしたか。
01102_20170111054511680.jpg
 職場環境では、「悪くなった」「とても悪くなった」が計27.4%で、2015年調査の計27.2%からほぼ横ばいだった。開業医と勤務医の別で見ると、やはり開業医の方が「悪くなった」と感じる割合が多かった。

■回答者の年齢
 回答者の平均年齢は51.9歳。3歳刻みの分布は以下の通り。
01103.jpg

【調査の概要】
・調査期間:2016年12月16日-2016年12月17日
・対象:m3.com医師会員
・回答者数:1015人(開業医338人、勤務医667人)



https://www.m3.com/news/general/492425
医療・介護全情報を集約 厚労省、ビッグデータ活用 20年度本格稼働目指す
2017年1月10日 (火) 共同通信社

 厚生労働省は6日、国内で実施する健康診断や医療・介護の全情報を集約した「保健医療データプラットフォーム」を創設する方向で検討に入った。集めた情報をビッグデータとして分析し、医療・介護の質を向上させ、効率化も図る狙い。2020年度の本格稼働を目指し、来週にも省内に「データヘルス改革推進本部」を設置する。

 厚労省は、過剰な医療の見直しや効果的な介護予防に生かすことで社会保障費の抑制を見込むが、個人情報の保護やデータベースを連結する仕組みの開発など課題も多い。推進本部はこうした課題への対応も議論し、夏までに中間報告をまとめる予定だ。

 現在、医療や介護の情報は別々のデータベースで管理されている。健康診断の記録も十分に蓄積されていないため、健康な時から治療や介護を受けるまでの状態の変化を一体的に分析することができない状況だ。

 厚労省の計画では、医療機関に支払われる診療報酬の審査などを通じて膨大な情報を扱う審査支払機関にビッグデータの管理を任せる。審査支払機関は公的な二つの組織があり、それぞれ情報を分析できる研究部門を置くなど体制を改める。

 介護分野でも現在より詳細な情報を収集するようデータベースの運用を見直し、18年度から両分野の連結作業を始める。

 19年度からは、さまざまな形式で実施されている健康診断の記録を標準化して統合。最終的には全情報を集約し、審査支払機関に運営させる。データは大学や民間企業にも公開し、研究開発にも活用する。

 ※審査支払機関
 医療機関からの請求を受けて、診療行為の内容を審査し、保険診療として認められた医療費を支払う。社会保険診療報酬支払基金と都道府県ごとに設置された国民健康保険団体連合会の二つがある。患者の加入先が企業の健康保険組合や協会けんぽの場合は支払基金、国民健康保険や後期高齢者医療の場合は国保連と取り扱いが分かれている。厚生労働省は支払基金の業務効率化のため、システムの刷新や組織体制の見直しを検討している。



https://www.m3.com/news/general/492465
懲戒処分無効の判決 補助金処理で研究者2人
2017年1月10日 (火) 共同通信社

 愛知県大府市の国立長寿医療研究センターで2013年、年度ごとに独立して会計処理しなければならない補助金を複数の年度で処理していたとして、研究者2人が受けた懲戒処分の無効を求めた訴訟で、名古屋地裁半田支部が処分無効を認める判決を言い渡していたことが10日、分かった。判決は昨年12月12日付。

 同センターは判決を不服として控訴した。

 品川英基(しながわ・ひでき)裁判官は「私利を図る目的はなく、研究者らが会計年度独立の原則の重要性の認識が乏しかった可能性を考慮すると、社会通念上相当と認められない」とした。

 訴えたのは同センターの研究室長と研究部長で、2人は「センターの経理システムに従って処理をしただけで、個人の責任はない」と主張していた。

 判決によると06~08年度、研究に必要な物品購入の際、単年度で支出しなければならない補助金を、複数の年度から支出する形で処理していた。研究室長は約795万円分、研究部長は約122万円分を充てたなどとしてそれぞれ停職1カ月と戒告の懲戒処分を受けた。



http://www.yomiuri.co.jp/chubu/news/20170110-OYTNT50305.html
研究費「返還義務なし」
2017年01月11日 読売新聞

■長寿研「処分無効」の2人 地裁半田支部

 愛知県大府市の国立長寿医療研究センターの研究者2人が2013年に研究費の不適切処理を巡って懲戒処分された問題で、2人が国から求められた計約810万円の研究費返還について、名古屋地裁半田支部が「返還義務はない」とする判決を言い渡していたことがわかった。判決は先月12日付。国側は控訴せず、判決は確定した。

 返還義務がないことの確認を求めて国を訴えていたのは、当時の研究室長と研究部長。室長が停職1か月、部長が戒告の懲戒処分を受けたが、2人は処分の無効を求める訴訟も起こし、1審の同支部が処分を無効とする判決を言い渡した。

 判決などによると、補助金などで研究に必要な物品を購入する際、会計年度独立の原則に基づいてその年度の補助金から支出しなければならないのに、物品購入に前年度や翌年度以降の補助金を充てる不正を行ったなどとして、室長が約700万円、部長が約110万円の返還を請求された。

 品川英基裁判官は判決理由で「研究者の間で会計年度独立の原則が重要なものとして受け止められていたかは疑問で、返還請求する際の要件となる経理上の重大な不正があったとまでは言えない」とした。



https://www.m3.com/news/general/492427
札幌など3病院を売却へ 日本郵政、合理化で
2017年1月10日 (火) 共同通信社

 日本郵政が全国で経営する逓信病院のうち、札幌、横浜、徳島の3病院を売却する方針を固めたことが6日分かった。4月1日からそれぞれ医療法人などが経営する見通し。不採算となっている病院事業の合理化が狙いだ。売却額は明らかになっていない。

 日本郵政は2015年11月に上場し、投資家らから効率的な経営を求められている。これまで全国で10の逓信病院を運営してきたが、経営の厳しい病院が多い。名古屋など残りの7病院は当面、経営を続けるが、今後に関しては売却も含めて検討する。

 逓信病院は、地域の医療拠点として重要な役割を担っている。日本郵政は売却する3病院について、病院経営を専業とする医療法人などに事業を行ってもらう方が、患者や地域にとってメリットがあると判断したもようだ。

 関係者によると、売却先は、札幌が医療法人晴生会(茨城県鹿嶋市)、横浜が社会福祉法人恩賜財団済生会(東京)、徳島が医療法人平成博愛会(徳島市)。当局からの許認可を得た上で経営を移行する。

 逓信病院を巡っては、15年4月に仙台、新潟、神戸の3病院を売却し、16年3月末で大阪北逓信病院を閉鎖した。

 政府は保有する日本郵政株の売却益を東日本大震災の復興財源に充てる計画で、日本郵政は経営改革による株価向上を求められている。



https://www.m3.com/news/general/492423
長期入院3・9万人削減へ 精神科患者、20年度までに 地域移行で厚労省目標
2017年1月10日 (火) 共同通信社

 厚生労働省は、統合失調症などで精神科に長期入院する患者を2020年度末までに全国で最大3万9千人減らす目標を決めた。日本の精神科入院患者数は国際的にも高水準で、1年以上の長期入院は14年現在、18万5千人に上る。少人数で生活するグループホームなどを整備し地域社会で暮らせる人を増やす方針だ。

 長期入院は過去の隔離収容政策の影響が一因で、人権上の問題が指摘されている。以前にも減らす目標を掲げたが達成できておらず、実現には財源の確保のほか、医療関係者の協力や住民の偏見の解消が必要になる。

 厚労省の調査では、全国の医療機関で精神科に入院している患者は全体で28万9千人。このうち64%を占める長期入院患者を20年度末までに2万8千人~3万9千人減らす。目標値は、自治体がつくる18年度以降の障害福祉計画に反映させる。

 厚労省は患者が社会で安心して暮らせる「地域包括ケアシステム」の構築を目指す。高齢者の介護分野で導入が進む仕組みにならって、医療や福祉関係者らが連携できる協議の場を設け、患者が自宅やグループホームなどで幅広い支援を受けられるようにする。効果的な治療薬の普及も進める。

 現在いる長期入院患者の退院を促すほか、新規の患者の入院が長引かないようにして削減目標を実現させたい考え。新たに入院する患者のうち、3カ月後の退院者数を69%以上、6カ月後で84%以上、1年後では90%以上とする目標も定めた。

 厚労省は04年に示した精神医療の改革ビジョンで、10年間で約7万床を減らす目標を掲げたが、調査した02~14年に減少したのは1万8千床にとどまった。

 ※日本の精神科医療
 厚生労働省によると、2014年現在、精神疾患を持つ患者は全国で約392万人。このうち精神科に入院している患者は28万9千人で、減少傾向にはあるが小幅にとどまっている。入院患者の約6割は幻聴や妄想などの症状がある統合失調症だが、認知症も約5万3千人いる。高齢化が進んでおり、入院患者の過半数は65歳以上。日本の人口当たりの精神科病床数は先進国最多で、平均入院日数も約280日と長い。



http://mainichi.jp/articles/20170110/ddn/002/040/013000c
解説
精神科患者の長期入院3.9万人削減へ 地域生活中心へ医療大転換必要

毎日新聞2017年1月10日 大阪朝刊

 精神科の長期入院患者の削減目標を達成するには、これまでの入院医療中心から地域生活中心へ、精神科医療の大転換が必要で、相当の困難が伴う。

 患者と家族が自宅やグループホームなどで安心して生活するには、相談に乗る福祉の専門職や、訪問医療を提供する医師、看護師の存在が欠かせない。そうした環境をつくるには、財源と人材を大胆に付け替える必要がある。

 厚労省が過去に約7万床減らす目標を掲げながら、削減数がわずかにとどまっているのは、病院の収入である診療報酬の問題が大きい。訪問医療などにより多くの診療報酬を配分するように見直すべきだ。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50334.html
精神病床、入院患者の8割超は半年で退院を- 厚労省、社保審部会に基本指針案提示
2017年01月10日 14時00分 CB news

 厚生労働省は、障害福祉計画の基本指針で示されている精神病床の退院率の数値目標を見直す。6日に開かれた社会保障審議会障害者部会で基本指針案を示した。入院後3カ月時点と1年時点の退院率を見直すとともに、6カ月時点の退院率を新設し、8割超の患者を退院させる目標を設定する予定。【新井哉】

 厚労省は同部会に対し、都道府県や市町村が次期障害福祉計画(2018-20年度)を作成する際に参考とする基本指針案を提示した。精神病床の入院患者については、地域の医療や保健、福祉の連携支援体制を強化することで「早期退院が可能になる」と説明。20年度末までに入院後3カ月時点の退院率を現計画の基本指針と比べて5ポイント増の69%以上としたほか、新たに設ける6カ月時点の退院率を84%以上とした。

 この退院率はレセプト情報などを活用して算出したもので、それぞれの時点の退院率の高い都道府県の推計値を参考に目標を定めた。1年後の退院率については、この推計値に合わせて現計画の基本指針よりも1ポイント減の90%以上に修正した。

 また、精神病床に1年以上入院している患者についても、地域の精神医療などの基盤を整えることで「一定数は地域生活への移行が可能になる」と指摘。20年度末の1年以上の長期入院患者数は14年(約18万5000人)と比べて最大3万9000人減らせるとの見通しを示した。今後、基本指針案のパブリックコメントを募集した上で、今年度内に基本指針を公表する予定。



http://www.medwatch.jp/?p=11885
医療勤務環境の改善、ほとんどの病院院長が重要性を認識するが、取り組みにはバラつき―東京都
2017年1月10日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 病院管理者のほとんどが「医療勤務環境改善」が重要と認識しているが、病院の規模でその理由は若干異なっている。また200床以上の病院では医療勤務環境改善に積極的に取り組む方針を示しているが、200床未満の病院の中には消極的な所も一部ある―。

 東京都が6日に公表した「医療勤務環境改善に関する病院管理者(院長)意識調査」結果から、こういった状況が明らかになりました(都のサイトはこちら)。

 東京都では「「ES(従業員満足度:Employee Satisfaction)なくしてCS(顧客満足度:Customer Satisfaction)なし」という点を強調しており、医療の質や安全性向上のためには医療勤務環境の改善が不可欠と言えます。

東京都の設置する「医療勤務環境改善支援センター」、認知度は4割未満

 この調査は、東京都が都内に所在する全病院の管理者を対象に行ったもので、301病院が回答しています。病床規模別に見ると、▼500床以上:40病院 ▼400床-499床:19病院 ▼300-399床:25病院 ▼200-299床:32病院 ▼100-199床:73病院 ▼100床未満:112病院―となっています(200床以上が116病院、200床未満が185病院)。

 まず医療勤務環境改善に関する管理者自身の考え方を見ると、200床以上では96.6%、200床未満では91.9%が重要と考えています。その理由については、▼優秀な人材の確保・定着 ▼医療の質向上 ▼モチベーションの向上 ▼スタッフの満足度向上 ▼院長の責務―といった点があげられていますが、200床未満の病院では特に ▼優秀な人材の確保・定着 ▼モチベーションの向上 ▼医療の質向上―の3点に集中しています。規模の大きな病院では「特定の人材に頼らず、言わばシステムによって人材確保・定着や医療の質向上を担保している」と考えることができるかもしれません。
01104.jpg
医療勤務環境改善の重要性はほとんどの病院院長が認識しているが、病床規模によってその理由に若干の違いがある
 

 このようにほとんどの管理者が「医療勤務環境改善が重要」と考えていますが、その取り組み状況を見ると、「既に取り組んでいる」のは200床以上で77.6%、200床未満では60%、「これから取り組む予定」なのは200床以上で19.8%、200床未満で28.1%、「取り組む予定なし」は200床以上で0.9%、200床未満で10.8%となっており、規模の小さな病院で遅れていることが明確になりました。「取り組む予定なし」の理由としては、▼費用負担▼進め方が分からない―といった点を抑えて、「自院では特に改善の必要なし」という声が多くなっていますが、よりよい環境を目指した努力が待たれます。


 さらに具体的な取り組み内容を見てみると、次のようになっています。

▼全てあるいは一部スタッフの時間外労働時間を把握している:200床以上では97.4%、200床未満では97.3%

▼全てあるいは一部スタッフの年次有給休暇の取得状況を把握している:200床以上では91.4%、200床未満で89.2%

▼「夏季休暇」や「リフレッシュ休暇」など、特定の目的のための法定外有給休暇制度がある:200床以上では95.7%、200床未満では90.8%

▼スタッフの健診受診率(2015年度)を把握している:200床以上では96.6%、200床未満では94.1%

▼ストレスチェックを実施している、または実施予定がある:200床以上では97.4%、200床未満では94.1%

▼パワーハラスメント(パワハラ)、セクシャルハラスメント(セクハラ)などの被害にあったスタッフが相談できる体制・制度がある:200床以上では87.1%、200床未満では69.2%

▼公平で透明性のある給与制度のための給与テーブル(職層や勤続年数などに応じた給与水準)がある:200床以上では92.2%、200床未満では69.2%

01106.jpg
ハラスメント対策や給与テーブル作成については、200床未満の規模の小さな病院では遅れがちである

▼業務評価制度(職務能力や業務遂行状況に応じた評価制度)がある:200床以上では87.1%、200床未満では60.5%

▼職員満足度調査を行い、全職員または幹部に結果を公表している:200床以上では60.3%、200床未満では40.5%

01105.jpg
業務評価制度の導入や、職員満足度調査の実施・活用についても、200床未満の規模の小さな病院で遅れがちである

 ハラスメント対策や給与テーブル・業務評価制度などの構築には専門家の力を借りることも必要となるため、規模の小さな病院では遅れがちのようです。厚生労働省もこうした点を認識し、都道府県に対して「医療従事者の勤務環境改善に向けた年次活動計画」を策定するよう求めています。さらに東京都では、専門家を配置した「東京都医療勤務環境改善支援センター」を設置し、医療機関を訪問した上でアドバイスを行ったり、組織力向上に向けた研修講師の派遣などを行っています。しかしセンターの認知度については、200床以上で39.7%、200床未満で38.4%にとどまっています。改善の必要性を認識しながら、費用面・マンパワー面などで躊躇している病院では、各都道府県の「医療勤務環境改善支援センター」(2016年9月時点で43都道府県で設置済)への相談を検討してみてはいかがでしょう(関連記事はこちらとこちらとこちら)。「ES(従業員満足度:Employee Satisfaction)なくしてCS(顧客満足度:Customer Satisfaction)なし」と言われるように、医療の質や安全性向上のためには医療勤務環境の改善も不可欠です。


 なお、2014年10月から順次施行されている改正医療法では、病院・診療所の管理者に対して医療勤務環境の改善に向けた努力義務を課しています。東京都に所在する病院の管理者では、200床以上の81.0%、200床未満の77.8%しかこの点を認識しておらず、留意が必要です。



http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20170111/CK2017011102000051.html
岐阜
へき地医療「大病院との連携大事」 白鳥病院の内科医が講演

2017年1月11日 中日新聞

 地域医療を学ぶ公開講座が十日、岐阜市の岐阜大医学部であった。郡上市の県北西部地域医療センター国保白鳥病院の内科医、藤川耕(こう)さん(36)がへき地での医療経験を伝え「大きな病院と小さな診療所の連携を取ることが大事」と話した。

 藤川さんは二〇一二年から三年間、香川県直島の診療所で勤務した。その時「健康診断を受けた後の診療など、周りの病院との連携ができていない」と感じた。島は四国より本州の方が近いため、香川県に「岡山県内の病院でフォローできないか」と尋ねたが「自治体をまたいでいるため難しい」との理由で断られたという。

 一五年、岐阜県へ転勤。勤め先の県北西部地域医療センターは、郡上市だけでなく、白川村と高山市の一部地域で、病院と診療所が患者情報を共有しており「香川で悩んでいた課題が、岐阜では解決できていると感じた」と振り返った。

 医師になったばかりのころ、地域医療は「田舎に行って医療をするだけ」と思っていたという藤川さん。今では「大きな病院に支えてもらいながら、住民の健康を支えること」と定義する。例として脳梗塞の患者が診察を受けに来た場合「すぐ大学病院などに紹介するだけでなく、日ごろから住民に予防を呼びかけることも大切だ」と指摘した。

 今後は、地域の人口が減る中で医師の確保が課題になると指摘。「海なら舟、山なら車が必要になり、勤務を嫌がる若い医師が多いのも事実。医師の負担を減らすため病院間の連携を深めることが必要だ」と話した。

 岐阜大医学部付属の地域医療医学センターが主催。学生や教職員ら十五人が参加した。

 (鈴木凜平)



http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/eye/201701/549735.html
著名病院同士が合併、病院大再編時代の幕開け
2017/1/11 千田 敏之=編集委員 日経メディカル

『病院再編・統合ハンドブック』(第2版)
編集:日経メディカル開発、東日本税理士法人
判型:B5判、250ページ
発行:日経メディカル開発
定価:4000円+税
発行予定日:2017年2月23日(Amazonで予約受付中)

2015年に出版した『病院再編・統合ハンドブック』(第1版)の全面改訂版。2017年4月よりスタートする新制度「地域医療連携推進法人」と2015年に出された「新公立病院改革ガイドライン」を徹底解説。地域医療連携推進法人については、制度の分かりやすい解説に加え、政省令含め関連法律を全て掲載。実際に取り組む各地の事例も豊富に紹介している。

 2016年の暮れ、全国の病院経営者に衝撃的なニュースが走った。

 東京都杉並区に本拠を置き河北総合病院などを経営する社会医療法人・河北医療財団と、東京都多摩市に本拠を置き天本病院などを経営してきた医療法人財団天翁会が12月1日付で合併したのだ。存続法人は河北医療財団。天翁会は12月からは河北医療財団多摩事業部として、これまで通り経営を継続している。

 河北医療財団の理事長は、かつて日本病院会副会長を務め、現在は日本医療機能評価機構理事長も務める河北博文氏。長きにわたって日本の病院経営をリードしてきた一人だ。一方の天本病院を経営していた天翁会の前理事長・天本宏氏は、「老人の専門医療を考える会」の初代会長として、日本の老人医療の質向上に貢献してきた。また、日本慢性期医療協会初代会長、全日本病院協会副会長、日本医師会常任理事なども歴任した。

 河北医療財団多摩事業部のウェブサイトにはこの合併について、「事業規模の拡大とサービス機能の相互補完を図ることができ、より安定した事業経営と将来的な事業基盤を強化することが可能となります。また、社会医療法人への統合合併により、更なる公益性の高い地域医療を目指すことができます」と書かれている。

地域医療連携推進法人、間もなくスタート
 折しも、2017年4月に「地域医療構想を達成するための1つの選択肢」という触れ込みの地域医療連携推進法人制度がスタートする。本コラム「記者の眼」でも2016年8月3日に「地方の病院を壊滅から救う“特効薬”」のタイトルでこの制度について紹介したが、1年前、2016年1月の段階では、河北医療財団はこの地域医療連携推進法人の設立を視野に地域での連携体制の構築を計画していた。同法人の広報誌『かわぴたる』2016年1月号に河北理事長自らが「我々の財団も積極的にこの様な機能を構築したい」と書いていたからだ。

 日本の病院医療を牽引してきた2人の経営者の法人同士が、「“連携”よりも強く“合併”よりも緩い制度」といわれる地域医療連携推進法人を“飛び越し”て、一気に合併に至ったという事実は興味深い。病院再編・統合の波が、いよいよ民間病院にも本格的に押し寄せて来ることを予感させる。

 なお、この2法人の合併の詳細については、近日、日経ヘルスケア、日経メディカル Onlineで詳報する予定だ。

再編を推し進める制度や仕組みが目白押し
 病院の再編・統合の流れが始まったきっかけの一つは、2007年12月に総務省自治財政局長通知によって示された「公立病院改革ガイドライン」だ。同ガイドライン以降、全国各地で公立病院の再編・統合が活発化した。

 同ガイドラインは2015年3月に「新公立病院改革ガイドライン」として改訂され、再編・統合の流れに拍車がかかった。新ガイドラインは、病院の「再編・ネットワーク化」、いわゆる病院統合に重点が置かれた。公立病院の統廃合を進めるため、統廃合などを伴う新築や建て替えには、事業費の40%が普通交付税で措置されるなど、財政支援の仕組みが大幅に見直された。一方で、運営費に係る交付税措置は減額が決まった。病床数に応じた地方交付税措置が、それまで許可病床を基に算定されていものが、稼働病床に変更された。経過措置があるとはいえ、病床稼働率が低い公立病院は将来、交付税が激減することになる。

 その結果、公立、公的、民間を問わず、近隣の病院との再編・統合が生き残り策としてクローズアップされだした。新ガイドラインにはそれを見越して、「地域医療構想を踏まえて当該公立病院の役割を検討した結果、公的病院、民間病院等との再編が必要になるケースも生じてくると考えられる」と記されている。
 
再編・統合を考える際の“参考書”
 そして、間もなく出そろう各都道府県の地域医療構想は、全国の病院に再編・統合をさらに迫るものとなるだろう。

 地域医療構想では、2025年の構想区域(2次医療圏)における各医療機能の必要量と、目指すべき医療提供体制が明記され、病院の“棲み分け”の議論が本格化する。「協議の場」(地域医療構想調整会議)における話し合いによって、医療機関が自主的に役割分担を決める──となってはいるが、本当に建設的な協議が行われ、実効性のある役割分担が実現できるかどうかは分からない。権限が強まった都道府県知事が主導権を取る形で、地域の病院の再編・統合を半ば強制的に進めていく可能性もある。

 そんな中、「自主的な機能分化・連携を推進する」ためのツールとして、2015年の医療法改正によって厚生労働省が用意したのが、地域医療連携推進法人というわけだ。

 昨年8月3日の「記者の眼」では、日本海総合病院(山形県酒田市)、カレスサッポロ(札幌市)と北海道医療大学、相良病院(鹿児島市)など、地域でリーダーシップを取る医療機関が地域医療連携推進法人設立の検討を始めたと書いた。その後も、地域医療連携推進法人への取り組みは増えている。12月には愛知県豊明市の藤田学園藤田保健衛生大学が、同大学附属病院を核に、愛知県東部地域の10を超える医療機関・介護施設と地域医療連携推進法人の設立に向け検討に入ったことが明らかになっている。

 診療報酬、介護報酬の同時改定を1年後に控えた今年、病院の再編・統合を真剣に検討する医療機関は、今まで以上に増えるだろう。その検討に際しては、2月に発刊予定の『病院再編・統合ハンドブック 第2版 地域医療連携推進法人と新公立病院改革ガイドライン 』(発行:日経メディカル開発、写真)をぜひとも参考にしていただきたい。筆者も編集に携わった同書は、地域医療連携推進法人制度が創設されるまでの経緯や仕組み、実際に検討を始めた医療機関のケースを豊富に紹介している。経営判断の一助となればと思う。


  1. 2017/01/11(水) 05:50:40|
  2. 未分類
  3. | コメント:0
<<1月11日  | ホーム | 1月9日 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する