Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

1月3日 

https://www.m3.com/news/general/490837
“常勤医ゼロ”窮状救え!「高野病院を支援する会」発足
2017年1月2日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 福島第一原発から約22kmにある福島県双葉郡広野町の医療法人社団養高会高野病院(療養病床65床、精神療養53床、計118床)。2011年の東日本大震災に伴う原発事故後も避難をせず、診療を続けていたが、2016年末に院長が不在となり、常勤医ゼロの状態に陥った。12月31日の時点の入院患者数は102人。同病院の支援に向け、近隣の医師らが同日、「高野病院を支援する会」を発足した。

 代表を務める南相馬市立総合病院の医師、尾崎章彦氏は、「1カ月くらいであれば、われわれ南相馬市立総合病院の医師と全国からの支援医師で対応できるが、2、3カ月と続けていくのは容易ではない」と述べ、支援継続のため、多くの医師に協力を呼び掛ける。

 高野病院の院長は、高野英男氏(81歳)。常勤医2人だったが、震災後は1人に減り、非常勤医9人の協力を得て、診療を続けていた。2016年12月30日午後10時半頃、敷地内の院長宅で火災があり、高野氏と連絡が取れなくなった。焼け跡から見付かった遺体が高野氏と見られる。南相馬市立総合病院で検案後、福島県立医科大学で司法解剖された。遺体が高野氏本人か、また死因などが1月3日に判明する予定。

 高野病院は、精神科、神経内科、内科、消化器内科を標榜。広野町を含む双葉郡(6町2村)内で、原発事故後も稼働する唯一の入院施設。地域住民は激減したが、原発の廃炉作業や復興事業の従事者がいるため、入院は慢性期中心だが、年間約100件の救急対応も行う。

 尾崎氏は、2016年夏頃、高野病院の事務長らに、窮状を直接聞く機会があったという。「医師だけでなく、看護師などの確保に苦労をしていた。何かできないかと思っていたところに、今回の事故が起きた」。火事の翌12月31日には、南相馬市立総合病院院長の金澤幸夫氏が、高野病院や広野町を訪問。「南相馬市が、広野町の医療を支援する一環として、南相馬市立総合病院から、高野病院に医師を派遣する」という枠組みを作った。加えて、多くの医師の協力を得るために、尾崎氏らが立ち上げたのが、「高野病院を支援する会」だ。

 「高野病院を支援する会」の連絡先は、下記の通り。メールへの連絡には、尾崎氏ら南相馬市立総合病院の医師、もしくは高野病院事務長が責任を持って対応する。「この機会に、双葉郡にとって必要な高野病院の厳しい現状を広く世間一般に知ってもらい、中長期的には行政の支援が入るようにつなげていきたい」(尾崎氏)。

◆「高野病院を支援する会」:代表・尾崎章彦(南相馬市立総合病院医師)
takanohospital.volunteer.dr@gmail.com



http://www.minyu-net.com/news/news/FM20170103-138844.php
広野・火災で高野病院長不明 全国から医師募る、支援団体が発足
2017年01月03日 08時22分 福島民友新聞
 
 広野町にある高野病院の院長高野英男さん(81)方から出火、高野さんとみられる男性の遺体が見つかった火災を受け、医師派遣で協力する南相馬市立総合病院の医師有志が中心となり2日までに、「高野病院を支援する会」を結成、応援の医師を確保するための呼び掛けを全国に向けて始めた。

 民間の高野病院の常勤医は高野さん1人で、原発事故後も双葉郡内で唯一入院治療を続けてきた同病院の存続には応援の医師が欠かせない。同会はフェイスブックなどを通じて「急場をしのぐため支援の輪を広げる必要がある」と発信している。

 高野病院によると、年始のため外来診療は4日まで休診で、9日までは南相馬市立総合病院から医師の派遣を受ける。公的な医療支援の在り方が現時点で不確定の中、医師同士のネットワークを活用していち早く手を差し伸べた形で、同会の代表を務める南相馬市立総合病院の尾崎章彦医師(31)は「双葉郡への住民帰還や地域医療にとって正念場」と危機感を口にした。

 同会によると、南相馬市立総合病院のほか、同市の大町病院、相馬市の相馬中央病院、全国の医師がボランティアとして協力を申し出ており、「1月中はめどが立ちつつあるが、2月以降は持続が難しい」とする。尾崎医師は「行政の支援が決まるまでの橋渡しの役目となる」と話した。




https://www.m3.com/news/iryoishin/486040
シリーズ: 『「50歳以上ドクター」の悩みと未来』
リタイア時点での貯金目標、1億円超が3割◆Vol.14
過半数がリタイア後の家計状況に不安

2016年12月31日 (土) 高橋直純(m3.com編集部)

Q リタイア後の家計状況について不安を感じていますか。
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 リタイア後の家計状況への不安を尋ねたところ、「大いに感じている」(15%)、「感じている」(37%)と、不安を感じている割合は52%だった。「どちらとも言えない」は25%、不安を感じていないは計23%だった。
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 開業医では不安を「感じている」のが44%だったのに対し、勤務医では57%と多かった。

Q リタイア時点での貯金の目標額はおいくらでしょうか。
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 リタイア時点の目標貯金金額では3000万円から1億5000万円の間に、6割が集まった。1億円以上は計35%だった。3億円以上も7%いた。
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 開業医と勤務医の別で見ると、開業医では最も多いのが「1億―1億5000万円未満」の20%、次いで「8000万円―1億円未満」が15%で続いた。勤務医では「3000万年―5000万円未満」が21%で最多。「5000万円―8000万円未満」も19%だった。

Q 家計への不安や対策があれば教えてください。

【開業医】
・これからまだ子供にお金が必要だが収入が減っている。
・マンション購入後の毎月の管理費などが掛かりそうなので少し心配。
・特にない、貯金が底をつけば何でもして働く。
・病気になった時 お金が続くか?
・老朽化した診療所兼自宅の建物を将来どうするのか。建て替えどころか取り壊しの費用さえ工面できるのか不安だが、解決策など思い付かない。開業医は体が資本だが、万一診療できなくなった場合どうするのか。健康保険、休業保険には加入しているがそれだけで解決できるのか不安。
・無駄遣いをやめなければと思っているのですが……。
・預貯金がない。
・病気やケガなどで働くことができなくなった時の収入が不安。
・子供はとりあえず医学部だが、今後の医学事情がどうなることやら、、、。
・財テクが上手くいかない。
・貯蓄も運用も不安定な時代なので、どれをとっても不安は残る。倹約に務めるしか無い。
・相続税対策が難しい。
・対策:不安がなくなるまで働く。
・公的年金のみでは不安であり、民間の年金システムを利用しているが、自分が老年になったらどうなるのかが分らない。資金だけは余裕を持っておきたいが、例えば介護保険の崩壊も危惧している。

【勤務医】
・健康で仕事が続けられるかどうかが、心配。
・病気の治療費。
・私生活を犠牲にして大学医局に奉仕したため結婚歴無く独身。孤独死するのが恐ろしい。
・子供がまだ小さいので、これから教育費がかかること。
・妻に管理を任せていたがきわめてずさんだったことが発覚し、今後介入していくつもり。
・子供に残すことを考えなければ、今のままで十分なのだが。
・家計の不安はあまりないが、健康の不安が強い。
・収入が自分しかないので、不安です。
・退職金なし。年金は期待できず。アルバイトが可能ならばいいかと。
・不安であるが、消費が多いので、貯蓄できない。
・まだまだ子供が2人大学へ進学予定、医学部ではないが医療系の私立であり、大変不安である。
・子供の進学によって大きく異なるが、おおよそ十分満ち足りているとは言えない。
・貯金が少ないので心配です。残り10年でどれだけ残せるかです。
・わずかでもアルバイトを続ける。
・たぶんリタイア後は、離婚され、孤独死するだろう。
・家を建て直したいがローンが終わっていない 非常勤の仕事も続けていくしかない。
・不動産と株も合わせると億は行くと思います。
・子どもがなかなか独立しないため、お金が貯まらない。
・預金だけでは不安なので、不動産投資で家賃収入を予定している。



https://www.m3.com/news/general/490684
精神指定医不正、90人以上、医業停止へ 厚労省処分 1~2カ月
2017年1月1日 (日) 毎日新聞社

 厚生労働省は、精神保健指定医の資格の不正取得について、2016年に資格取り消しとなった医師89人に行政処分を科すことを決めた。大半は診療行為を禁じる「医業停止」となる可能性が高い。取り消し前に資格を返上した医師6人も対象となる見通しで、90人以上の精神科医が医療行為をできなくなれば、地域医療に影響が出る恐れもある。

 厚労省は対象者の弁明を聞く手続きを始めており、来年3月にも医師の処分を決める医道審議会に諮る。医業停止期間は1~2カ月になる見通しだ。

 資格の不正取得は15年に聖マリアンナ医科大病院(川崎市)で発覚。他の医師が診察してまとめた症例リポートを使い回して審査を受けていた医師と、それを見逃した指導医計23人が取り消された。その後、厚労省が全国調査を実施し、指定医49人、指導医40人の不正が発覚。16年10月に資格取り消し処分を決めた。

 聖マリアンナ医大のケースでは指定医が医業停止1カ月、指導医は同2カ月の行政処分を受けた。今回もこれに準じた処分になるとみられるが、これだけの規模の精神科医が一斉に医業停止になった例はない。特に、指定医は一定の経験のある中堅以上が多く、病院の精神科トップや開業医もいるため地域医療への影響が心配される。このため、厚労省は関係する自治体に対応を検討するよう求めるとみられる。

 精神保健指定医は、自傷他害の恐れがある精神障害者を措置入院させるかどうかなどを判断する権限を持ち、診療報酬上の優遇もある。厚労省の資格取り消し判断を巡っては、一部医師が判断取り消しを求める訴訟を起こしている。【熊谷豪】



https://www.m3.com/news/general/490690
市立旭川病院、経営再建へ協定 旭川医科大が人材派遣 
2017年1月1日 (日) 毎日新聞社

 赤字が続く旭川市の市立旭川病院は、経営再建のため、旭川医科大(旭川市緑が丘東2の1)と連携協力に関する基本協定を締結した。連携強化による優先的な人材派遣で医師不足の解消を図り、医療体制を充実させて収益増を目指していく。

 市立旭川病院は近年、患者数の減少などで経営が悪化し、医師不足も深刻化しており、2017年度には資金残高がマイナスとなる可能性もある。協定の締結式に臨んだ西川将人市長は「経営状況は厳しさを増しているが、抜本的な解決策がなく、市民や議会に心配をかけ、重く責任を感じている」と述べ、病院の赤字体質脱却を期待した。

 旭川医大も過去に経費や人件費の削減などで経営改善に成功。吉田晃敏学長は3年後を目標に経営改善を図る考えを示した上で、入院病床の稼働率が60%台にとどまっていることから、病床数や人件費の削減など病院側の「身を切る改革」も必要だという認識を示した。

 さらに、独自の遠隔医療導入などを主導してきた吉田学長は「これからは競争より協調の時代。各病院のすみ分けが必要」と述べ、診療科の見直しを含めた相互補完的な地域医療体制の構築にも意欲を見せた。【横田信行】



http://www.sankei.com/life/news/170103/lif1701030019-n1.html
スーパースターがいらない病院の「ブランド化」 鹿児島・相良病院の経営戦略
2017.1.3 14:02 産経ニュース

 次々と医療機関や企業との業務提携を行い、規模を拡大している病院があります。鹿児島県鹿児島市にある相良病院は、来年度制度化される「地域医療連携推進法人」を見据えて医療機関と提携しグループを拡大しています。それらを推し進めているのは理事長である相良吉昭先生。どのような考えのもと、相良病院の経営をしているのでしょうか。

 病院の価値は診療だけではない

 -現在は、どのような活動をしているのですか?

 父の代に開業した相良病院をはじめ、その他3つの病院経営、そして業務提携した2つの医療機関をグループ化することで運営に携わり、グループ全体の経営戦略を考えていくのが主な仕事です。また患者さんのニーズを知ったり、各医療機関で働くスタッフとの信頼関係を保ったりするために、全ての医療機関で外来も担当しています。

 経営的観点から病院を見るとき、私は「企業」という言葉を使います。企業は自らの価値を高め、その価値を顧客に買ってもらい利益を得るとともに、さらに価値を高めていきますよね。同じような視点を、病院経営でも持っているべきだと思っています。病院と言うとどうしても診療に目が行きがちですが、効率や経営も含めて、「病院」の価値なのです。

 -そのような視点はどこで身につけられたのですか?

 私が大学を卒業する時、父の経営する病院の医師が父1人になってしまいました。そのため、大学病院に入局せず、すぐに父の病院で働き始めました。

 外来では患者さんが診察室に入る前に、父が来て「この患者さんはここに病気があるから、こう説明してこの薬を出しなさい」と全てを教えてもらいながらやっていましたね。薬も全然分かりませんし、臨床経験がないまま外来に出されるわけですから、すごく大変でした。

 しかし大学病院に行かず、しかも医師になりたての時から病院経営を間近で見ざるを得ない状況に置かれていたため、経営的視点が身についたのではないでしょうか。日常的に「こういう視点が足りないのではないか」「患者さんにとってこういう考え方が必要なのではないか」ということが、外来をしていてもよく目に留まりました。そんなところに気づく環境にあったということです。

 -相良病院の価値を高めていくために行ってきたことを教えてください。

 まず、離島医療を継続的に行い社会医療法人となり、その後「特定領域のがん診療連携拠点病院」として国に認めてもらうとことから始めました。

 高度な医療を提供できるのは大学病院かもしれませんが、乳がんに関しては一民間病院である相良病院もそれに匹敵する質の高さを保った医療を提供できます。そこで3年間、厚生労働省と話し合いを続け、認定していただきました。

 がん診療連携拠点病院等の一覧表(厚生労働省 平成28年4月現在)
 http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000103155.pdf

 最初はゼロからの交渉でしたね。飛び込みで厚労省の担当官のもとへ行き、「大学病院だから『がん拠点病院』というのはおかしい。民間の単科病院でも、質の高い医療をやっているところは、拠点病院に入れてほしい」とプレゼンし続け、全国で初めて認定していただきました。

 「地域医療連携推進法人」を見据えた病院経営統合

 -他の医療法人との業務提携を進めているも伺いました。

 はい、他の医療法人と提携して、グループ化を進めています。他の医療機関と提携を組むことは双方にメリットがあります。相良グループとしては企業価値を高められる、提携する医療法人としては経営面のサポートを受けられるということです。現在、2つの医療法人と提携しています。

 初めて提携した宮崎県にある医療法人ブレストピアは、乳がん症例数が全国第4位を誇っていました。相良グループと合わせると全国第2位。相良グループの価値を高めるには、患者数の多さが必要不可欠でした。

 ブレストピア側のメリットとしては、薬の仕入れや銀行金利、経営手法など、診療以外の機能を全て相良グループの本部が担ってくれるという点です。昨年1年間で3億円の経営改善が見られ、黒字化しました。

 また、2015年3月に鹿児島市の医療法人真栄会新村病院と「ヘルスケア・パートナーズ・ネットワーク」を開設しました。両法人の本部機能を統一し経営ノウハウを提供する代わりに、放射線治療や緩和ケアの必要な患者さんはこちらに紹介してもらうことにしています。そうすることによって経営効率を高め、お互いのブランド力を向上させています。

 さらに鹿児島県内の乳腺クリニックからも、経営がうまくいかないから買ってほしいという依頼があり、そのような医療機関を吸収してくことも始めました。県外でも、新しく相良グループの病院を立ち上げたいと言ってくれている先生がいるので、有床の乳腺クリニック設立の準備を進めています。


 -医療法人のグループ化は「地域医療連携推進法人」を見据えているのですか?

 そうです。ただ私たちはすでにグループとして機能していて、地域医療連携推進法人で想定されている内容と同じことを行っています。ですから仮に地域医療連携推進法人が制度として確立され認定されても、国から認められた正式な名称がつく程度の違いしかありません。

 ただ、もし本当にこれが制度化したら、できるだけ早い時期に設定していただけるように細部を整えています。このように変わり続けていくことが、またそれが価値を高める要素になりますから。

 相良流「病院」経営論とは

 -その他に現在進行中の活動はどのようなものがありますか?

 1点目は、総合診療医のいる離島に乳腺外科医を派遣する活動を、へき地医療に認めてもらうことです。社会医療法人として相良病院の乳腺外科医を、鹿児島県薩摩川内市に属する甑島へ定期的に派遣しています。この島は医師がいないので「へき地医療」に該当します。ところが徳之島や奄美諸島、沖永良部島に乳がんの医師を派遣するのは「へき地医療」と認められず、現在、完全に非採算事業です。それらの島に医師はいますが「乳がんを専門的に診られる医師」はいません。そのため「乳がんのへき地」です。この取り組みを事業化するため、各方面に働きかけています。

 2点目は、遠隔医療を進めています。東京・品川のオフィスに相良グループのCT、MRI、マンモグラフィの画像を飛ばし、読影後返送する仕組みを作りました。今後、病理診断もできるように計画しています。

 またへき地や離島と品川オフィスをつないだ遠隔診療を始めようとしています。患者さんのもとには現地の看護師さんがいるので血圧測定などをお願いし、薬の処方や、専門医への紹介などを、品川オフィスにいる専門の医師に行ってもらう予定です。最初は総合内科だけなので主に生活習慣病を診ることになると思いますが、今後は専門科目を広げていく予定です。

 -最後に相良先生が考える「経営」とはどのようなものか教えていただけますか?

 経営のために、突飛な医療をやろうとしてはいけません。医療者としてはまず、しっかりとした科学的根拠にのっとり質のいい医療をする。そして、いまは科学的根拠がなくても医療にとっては大事なところ、例えばへき地医療や患者さんの就労支援問題、患者さん家族の支援などを行う。保険制度外で収益性はないですが、乳がん治療をしていくためには必要な部分です。そのような非採算性事業、社会貢献までストーリーを持って行っていくことが、ブランドとなっていきます。そして、ブランド力を高め、さまざまな企業との交渉力を持ち連携していく。これが私の考える経営です。

 よく聞かれるのが、スーパードクターを雇用したり、最新鋭の医療機器を導入したりしてスーパースターを作るというもの。確かに患者さんは来ますが、その先生がいなくなったときや、他の医療機関にその医療機器や技術が導入されて一般化されたとき、その病院の価値は一気に落ち回復できません。そのような形式ではなく、病院全体をきちんとブランドとして作り上げることが大切です。その時に必要なのが、非採算性の活動や国の制度を反映させること、あるいは自らの活動を通して制度を作ること。「こういう医療がいい医療だから、こういう制度を作ってください」という政策への介入など、それらが大事だと思います。


相良 吉昭(社会医療法人博愛会 相良病院 理事長)
社会医療法人博愛会 相良病院 理事長川崎医科大学卒業後、すぐに父親が経営する相良病院へ就職。2011年より現職。これまで、全国で初めて乳がん領域においての「特定領域がん診療拠点病院」認定、シーメンス・ジャパン株式会社とのパートナシップ契約の締結、医療法人ブレストピアとの業務提携を行った。医療法人真栄会新村病院と「ヘルスケア・パートナーズ・ネットワーク」の設立し、地域医療連携推進法人の認定を目指している。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50309.html
待ったなし同時改定、どう議論進む?
2017年01月03日 12時00分 CB news

 2017年が幕を明けたばかりだが、来年4月に診療報酬・介護報酬の同時改定が控えているため、正月気分に浸りきれない人も少なくないはず。診療報酬は中央社会保険医療協議会(中医協)、介護報酬は社会保障審議会(社保審)の介護給付費分科会が、それぞれ改定に向けた議論の場だが、今月から待ったなしで進む検討のスケジュールなどを確認したい。【佐藤貴彦・ただ正芳】

■25年に向け、「極めて重要」な同時改定
 改定のペースは通常、診療報酬が2年ごと、介護報酬が3年ごとなので、2つが重なる同時改定は6年ごとだ。自宅や介護施設で暮らす高齢者らは、医療保険サービスと介護保険サービスの両方を必要とする場合が少なくないが、同時改定は、その報酬体系を整理し、医療・介護の連携を円滑にする絶好の機会と言える。

 国は団塊世代が75歳以上となる25年に向け、医療・介護の提供体制の整備を急ピッチで進めている。それまでに同時改定は2回あるが、2回目は24年度だ。あるべき提供体制の実現に向け、診療報酬・介護報酬による誘導策が講じられても、その効果は1年足らずでは表れにくい。

このため、厚生労働省の担当者は先月の中医協総会で、18年度の同時改定が「極めて重要な意味を持つ」と強調している。つまり次の同時改定では、抜本的な誘導策が図られる可能性が高い。

 気になるのは、誘導策がインセンティブになるか、それともペナルティーになるかだ。診療報酬・介護報酬がプラス改定で、十分な財源が確保されれば、インセンティブが設けられる可能性があるが、財源が十分に確保できなければ、ペナルティーによって医療機関・事業所の尻に火を付けるような施策が講じられかねない。改定率は年末までの予算編成過程で決まるが、例年以上に目が離せない。

■中医協、今年当初から集中的に検討
 また、同時改定に向けた中医協での検討スケジュールは、先月の総会で厚労省が提案し、大筋で了承されている=図=。通常の改定に向けた検討スケジュールと大きくは変わらないが、ペースがいつもより早く、今年の当初から集中的な検討が始まる点がポイントだ。中医協での議論には、今月から注目すべきだろう。
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 さらに、厚労省は主な検討項目として、▽患者の状態に応じた入院医療の評価など「医療機能の分化・連携の強化、地域包括ケアシステムの構築の推進」 ▽アウトカムに基づく評価など「患者の価値中心の安心・安全で質の高い医療の実現」 ▽認知症患者に対する医療など「重点分野、個別分野に係る質の高い医療提供の推進」 ▽薬価制度の抜本改革など「持続可能性を高める効果的・効率的な医療への対応」―の4つを提案し、既に中医協の了承を得ている。

 スケジュール通り進めば、夏ごろまでの「第1ラウンド」で、各検討項目の経緯や主な論点が明らかになり、秋ごろまでの「第2ラウンド」で、各項目の具体的な方向性について議論が深まり、年末までの「第3ラウンド」で、社保審の医療保険部会・医療部会がまとめる基本方針を踏まえた対応が議題となる。となれば、基本方針がまとまるのは通常12月だが、その時期も早まる可能性がある。

 なお、医療・介護の連携を円滑にするため、中医協と介護給付費分科会の委員の意見交換会が今年3月をめどに催される予定だ。12年度の同時改定に向けても、中医協と同分科会の「打ち合わせ会」が一度開催されたが、意見交換は数回にわたり実施すべきと主張する中医協委員もいる。

■介護給付費分科会、本格議論は4月から
 一方、介護給付費分科会は今年4月から介護報酬改定に向けて本格的な議論を開始する見通しだ。改定の基礎資料となる「介護事業経営実態調査」の結果が示される今年10月以降、諮問・答申に向けた具体的な議論が行われる。



http://www.asahi.com/articles/ASK135GVYK13UBQU007.html
がん緩和ケア、拠点病院以外でも充実を 厚労省検討会
竹野内崇宏
2017年1月3日16時44分 朝日新聞

 厚生労働省の有識者検討会は、がん患者の苦痛や不安を和らげる「緩和ケア」の現状と課題、今後の方向性について、「議論の整理」として報告書にまとめた。国が今年の夏にも策定する次期がん対策推進基本計画の参考にされる。全国に約400ある「がん診療連携拠点病院」以外の病院でも広く緩和ケアを受けられる体制作りなどを求めている。

 報告書によると、がん患者の約4割は拠点病院以外の病院で入院治療を受けているが、医師や看護師らでつくる「緩和ケアチーム」の設置は約1割にとどまる。また、医療従事者の理解不足のため、がん診断時から緩和ケアを提供することが不十分で、いまだに終末期のケアと誤解されている、という。

 このため、今後の方向性として、一般の病院の医師らへの研修の充実や、拠点病院を中心に「地域緩和ケア連携協議会」を2次医療圏ごとに立ち上げ、在宅医らも含めて地域全体で緩和ケアを推し進める体制づくりなどを求めている。

 また、治療法や療養場所だけでなく生活や仕事なども含め、患者が適切に意思決定ができるよう、様々な専門家らによる相談支援の強化も求めた。

■がん緩和ケアの今後の方向性について

・拠点病院以外の病院でも、医師に研修をして提供体制を充実させるべき
・拠点病院を中心に「地域緩和ケア連携協議会」を検討すべき
・緩和ケアの質を評価する指標や基準を確立すべき。患者体験調査や遺族調査なども定期的に実施すべき
・大学などで実習を組み込んだ実践的なプログラムを充実すべき
・がんだけでなく循環器疾患なども対象に加えるべき



http://www.medwatch.jp/?p=11848
介護老健施設、今後の報酬改定も見据えて在宅強化型を目指すべき―福祉医療機構
2017年1月3日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 2015年度における介護老人保健施設の経営状況を見ると、従来型では赤字施設割合が増加したのに対して、在宅強化型では赤字施設割合が縮小。今後の介護報酬改定でも在宅復帰支援を促す方向になると考えられ、従来型から在宅強化型への転換を検討すべき―。

 福祉医療機構(WAM)は先頃公表した2015年度の「介護老人保健施設の経営状況について」で、こういった提言を行っています。

ここがポイント!
1 在宅強化型では赤字施設割合が減少
2 通所利用率が高い老健施設ほど、事業収益も高い

在宅強化型では赤字施設割合が減少

 まず2014・15年度双方の決算データがある従来型施設461件、在宅支援加算型200件(在宅復帰・在宅療養支援機能加算算定施設)、在宅強化型81件の経営状況を見てみると、次のようになっています。

【事業収益対事業利益率】

▼従来型:14年度・7.5%→15年度・7.2%(マイナス0.3ポイント)
▼在宅支援加算型:14年度・7.4%→15年度・7.3%(マイナス0.1ポイント)
▼在宅強化型:14年度・6.4%→15年度・6.1%(マイナス0.3ポイント)

【赤字割合】

▼従来型:14年度・14.8%→15年度・16.7%(プラス2.0ポイント)
▼在宅支援加算型:14年度・15.0%→15年度・15.5%(プラス0.5ポイント)
▼在宅強化型:14年度・18.0%→15年度・16.0%(マイナス2.5ポイント)
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従来型では、2014年度から15年度にかけて赤字施設が増加した
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在宅支援加算型では、2014年度から15年度にかけて赤字施設が若干増加した
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在宅強化型では、2014年度から15年度にかけて赤字施設が減少した

 利益率はいずれの施設類型でも悪化していますが、この原因については▼在宅強化型では人件費の増加(収益は増加)▼従来型では収益の悪化と人件費の増加―という違いがあります。

 また赤字施設割合を見ると、16年度単体でみると施設類型による大きな差異はないものの、従来型・在宅支援加算型では増加(つまり経営状況が悪化)している一方で、在宅強化型では減少(つまり経営状況が好転)していることがわかります。WAMでは、「今後の介護報酬改定でも在宅復帰支援を促す方向となる可能性が高い」と見通した上で、「従来型に比べて収益も高く、若干ではあるが赤字割合も低い在宅支援加算型へ、在宅支援加算型であった施設はその経験を踏まえ、さらに在宅復帰支援機能を高めた在宅強化型への転換を目指していく必要がある」と提言しています。

通所利用率が高い老健施設ほど、事業収益も高い

 またWAMでは「黒字施設と赤字施設との違い」についても分析しており、そこでは従来型・強化型のいずれにおいても、▼黒字施設のほうが規模が大きい ▼黒字施設のほうが入所利用率が高い ▼黒字施設のほうが通所利用率が高い―という点が浮かんできています。とくに「通所利用率」に着目すると、通所利用率が高いほど事業収益も事業収益率も高いことが分かっています。
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従来型・在宅強化型のいずれでも、黒字施設のほうが規模が大きく、入所・通所利用率が高い
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通所利用率が高い介護老健では、事業収益も事業収益率も高い傾向にある

 こうした状況を踏まえてWAMでは、▼小規模施設では、職員へのスキルアップ研修や ICT導入による事務負担軽減など、生産性を上げる取組みを行う▼医療と介護を支える中心的・中間的な存在として、在宅復帰支援機能の強化が求められていることなどを踏まえ、老健ならではのサービスを意識する―ことが重要と強調しています。



https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0103/ym_170103_6838943846.html
病院でもマイナンバーカード、保険証代わりに
読売新聞1月3日(火)7時54分

 政府は、2018年度にマイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにする方針を固めた。

 患者の本人確認を迅速にし、医療事務の負担を軽減するとともに、カードの普及を図る。厚生労働省が17年度当初予算案に、システム構築の関連費用などとして243億円を計上した。

 マイナンバーカードへの対応が整った医療機関では、専用機にカードを通せば、保険証がなくても診察や薬の処方を受けられるようになる。医療機関から診療報酬の請求を受ける「審査支払機関」が、健康保険組合などの委託を受け、システム上で保険の資格確認ができるようにしておき、医療機関からの照会に答える仕組みだ。

 医療機関は、転職や離職などに伴って失効した保険証が示されてもすぐに分からず、後で失効が判明するケースも少なくない。患者が加入している保険の種類が瞬時に確認できれば、こうした事態を防ぐことができる。



http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170103-00000037-asahi-soci
タクシー代わりに救急?実態調べます 消防庁が方針
朝日新聞デジタル 1/3(火) 18:23配信

 救急車の出動数が増え続ける中、総務省消防庁は、タクシーの代わりに出動を要請するなど必要性が低い利用の実態を調べる方針を固めた。不急の出動を減らすなど、効率的な運用につなげる。2018年にも始める。

 15年の救急車の出動数は10年前より1割以上増えて、初めて600万件を超えた。タクシー代わりや軽い症状で利用する例も含まれているとみられるが、詳細なデータはない。出動の要請が増えると、遠くの消防署から救急車が駆けつけることになり、現場到着が遅れる懸念がある。

 このため、消防庁は今年度から統計の見直しに着手。自治体や専門家の意見を踏まえ、現場の救急隊が緊急性が低いと判断したケースのうち、無料であることが目的 ▽医療機関で優先的に診てもらうことが目的 ▽受診できる医療機関がわからなかったことによる要請 ▽軽いけが――など、9項目に当てはまるものを「必要性が低い」と位置づけて集計する。項目の内容は必要に応じて改定する。



http://mainichi.jp/articles/20170104/ddm/041/040/137000c
体外受精
夫に無断で受精卵移植 別居前に保存、女児出産 奈良の医院

毎日新聞2017年1月4日 東京朝刊

 不妊治療を手がける婦人科クリニック(奈良市)の男性院長が2014年、別居中の夫婦の凍結保存された受精卵を夫に無断で妻に移植していたことが分かった。この体外受精で妻は妊娠し長女を出産。院長側は毎日新聞の取材に「軽率だった」と無断移植を認めた。日本産科婦人科学会(日産婦)は倫理規定で移植ごとに夫婦の同意を得るよう求めており、この規定に抵触する恐れがある。

 生殖補助医療の専門家によると、受精卵の無断移植が表面化するのは初めて。夫婦関係にあったのは奈良県内の外国籍の男性(45)と日本人女性(45)。男性は昨年10月に女性と離婚し長女と親子関係がないことの確認を求め奈良家裁に提訴した。

 男性の代理人弁護士や訴状によると2人は04年に結婚。約7年前に不妊治療を始め、体外受精で複数の受精卵を凍結保存した。女性は受精卵を移植し11年に長男を出産したが、2人は13年秋から関係が悪化して別居。女性は14年春以降、凍結保存された残りの受精卵を数回にわたって移植し、15年4月に長女が誕生した。クリニックは2人が治療を始めた10年に移植の同意確認の書面を作ったが、以降はこの手続きを省いていた。

 男性は取材に「血縁はあっても娘と受け止める自信がない」と明かす。14年秋に女性の妊娠を知って問い詰めると、「年齢の問題もあるし、2人目をあきらめられなかった」と打ち明けられたという。移植を実施したクリニックの院長の代理人弁護士は「男性の同意を得ていると思って施術したが、慎重に確認すべきだった」としている。

 男性側は昨年12月、奈良家裁での第1回口頭弁論で「同意のない移植による出産を民法は想定しておらず、血縁を理由に親子関係は認められない」と主張した。女性側は無断移植を認めたが、「親子関係を否定する法律はない」として争う姿勢を示している。【原田啓之、三上健太郎】

体外受精に法追いつかず
 不妊に悩む夫婦の増加を背景に、体外受精の件数は増えている。日産婦によると、14年に全国の医療機関で行われた体外受精は10年前の3倍の39万3745件で、4万7322人が誕生した。だが、体外受精に関して夫婦の同意手続きを定めた法律は国内にはない。このため、日産婦は不妊治療を行う全医療機関に、倫理規定で移植ごとに同意を確認するよう求めている。

 過去には、生前に体外受精に同意していた夫が亡くなり、凍結保存された精子を使って妻が出産したケースで、子が自分と父との父子関係の確認を求めて裁判で争われたことがある。最高裁は10年前、父子関係を認めない判断を示す一方、立法による救済の必要性を指摘。今回のケースでも、長女は司法判断次第で戸籍上の父親を失う可能性がある。

 元日産婦理事長の吉村泰典・慶応大名誉教授は「受精卵は夫婦のもので、使用には双方の同意が不可欠だ。事実ならば、院長の行為は内規違反でお粗末だ」と批判。

 早稲田大法科大学院の甲斐克則教授(医事法)は「生まれてくる子の福祉の確保が最優先だ。国は不妊治療の基本的な枠組みや親子関係の規定を盛り込んだ法整備を早急に進めるべきだ」と話している。

 ■ことば
体外受精
 卵巣から卵子を取り出し、体外で卵子と精子を受精させ、受精卵を女性の子宮に戻して妊娠させる不妊治療の一つ。国内では1983年、体外受精児の誕生に初めて成功した。不妊治療は他に、排卵時に合わせ、精子を特殊な器具で子宮内に入れる「人工授精」もある。


  1. 2017/01/04(水) 05:43:35|
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