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12月28日 

https://news.biglobe.ne.jp/domestic/1228/jj_161228_9946285958.html
「法廷で真相聞きたい」=執刀医ら提訴の父親—女子医大事故
時事通信12月28日(水)18時17分

 東京女子医大病院(東京都新宿区)で手術を受けた2歳の男児が死亡した事故で、執刀医ら2人を提訴した40代の父親が28日、東京都内で記者会見し、術後の管理などに携わった他の医師や看護師も訴える方針を明らかにした。父親は「医師らからは、いまだに説明も謝罪もない。法廷で全員から話を聞かせてもらう」と話した。
 父親は「事故直後は『原因究明が自分たちの責務』と言ったのに、その後説明を一切拒否して答えない」と執刀医らの姿勢を厳しく批判。「あんなに元気だった息子が、わずか7分の手術でなぜ亡くなったのか。それを知りたい」と強調した。 

[時事通信社]



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG28H9V_Y6A221C1CC1000/
死亡男児の両親、東京女子医大の医師提訴 鎮静剤過剰投与
2016/12/28 21:52 日本経済新聞

 東京女子医大病院(東京・新宿)で2014年2月、男児(当時2)が鎮静剤「プロポフォール」を大量に投与された後に死亡した事故で、男児の両親が28日、手術を担当した主治医と執刀医の2人に計1億5千万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。

 訴状などによると、男児は14年2月18日に首の腫瘍を除去する手術を受け、集中治療室で人工呼吸器をつけた状態だった同21日に死亡した。男児にはプロポフォールが成人許容量の2.7倍投与されていた。プロポフォールは人工呼吸器をつけた子供への使用が原則的に禁じられている。

 病院側が設置した外部の専門家による調査委員会は15年2月、男児の死因がプロポフォールの長時間・大量投与に起因する「プロポフォール注入症候群」とした報告書をまとめた。

 両親は訴状で「主治医らから麻酔薬を使うことを聞いていれば、手術を受けることはなく、死亡することはなかった」と主張。術後管理で主治医らが麻酔科と連携しなかった点も事故の一因と指摘した。

 都内で記者会見した男児の父親は「法廷の場で医師から真相を聞きたい」と訴えた。今後、別の医師や看護師に対しても提訴を検討しているという。

 両親から相談を受けた警視庁は、手術後の安全管理を怠ったことが男児の死亡につながった可能性があるとして、業務上過失致死容疑で捜査。医師から事情を聴くなどしている。

 東京女子医大病院は「ご遺族の判断であり、コメントは差し控える」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/489881?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161228&dcf_doctor=true&mc.l=198276663&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 奈良・勾留医師死亡事件
男性医師の勾留中死亡、奈良地裁、遺族の請求棄却
警察の暴行の有無は言及せず、「公平な訴訟指揮と思えず」

2016年12月27日 (火) 橋本佳子(m3.com編集長)

 奈良地裁(木太伸広裁判長)は12月27日、奈良県の山本病院に勤務していた男性医師(当時54歳)が、奈良県桜井警察署に勾留中の2010年2月、呼吸停止になり搬送先病院で死亡した事件で、奈良県を訴えた遺族の請求を棄却した。遺族は、勾留中の留置業務管理者である奈良県に過失があるとし、9682万5418円の損害賠償を求めていた。代理人弁護士の小泉哲二氏は、「公平な訴訟指揮とは、とても思えない」と問題視、2017年1月4日までに控訴する方針。

 遺族は、「男性医師は急性腎不全に起因する多臓器不全によって死亡した」と主張していたが、判決は、本件全証拠によってもこの主張は認められないと判断。「留置業務管理者や搬送先の病院が、男性医師を入院させた上で必要な検査・治療を行っていれば、死亡することはなかった」との遺族側の主張は、「その前提を欠く」として退けた。遺族側は、取調官による殴打で傷害を負い、横紋筋融解症を発症したことが急性腎不全の原因と指摘していたが、判決では取調官の行為等には言及していない。

 判決後、会見した遺族は、「勾留中、どんな様子だったのか、なぜ下肢などに痣ができたのかなど、私が一番知りたかったことが判決には全然記載されていない。また裁判に提出しても採用されていない意見書もあり、奈良地裁で十分な審理が尽くされたとは考えていない。高裁で審理してもらうことが、私にとって一番納得する方法」と語った。

 小泉弁護士も、「判決では、男性医師の死因が何だったのか、その特定は判断から除外しており、急性腎不全から多臓器不全を発症し、死亡したことが認められないという理由だけで、われわれの請求を棄却している。留置中の状況についての判断は、われわれの関心事だったが、意図的に排除したのではないか」と指摘した上で、「公平な訴訟指揮とはとても思えない」と述べ、二つの問題があるとした。「男性医師は急性心筋梗塞による死亡とされているが、それを否定する一番重要な意見書が採用されていない。また勾留中の留置管理記録も開示されていない。大変不透明な判決」(小泉氏)。年末年始を挟むことから、控訴は2017年1月4日までに行う予定。

 民事裁判で遺族側の意見書を提出するとともに、奈良県警の対応を問題視し、奈良県警察本部に2016年11月に刑事告発した、岩手医科大学法医学講座教授の出羽厚二氏は、「医学的かつ科学的な検討がもう少しされてしかるべきだったのではないか。その上で、裁判所に判断してもらいたかった」とコメント(『勾留中の男性医師死亡、法医が刑事告発したわけ』、『告発から9日目の受理、「異例に早い」と担当弁護士』を参照)。「司法解剖の際に、予断を持たないよう、臨床データは見ずに行うと法廷で述べていた司法解剖医の意見をどれほど取り入れていいのか。大いに疑問がある」(出羽氏)。

 CK高値、「横紋筋融解症と心筋梗塞の併存あり得る」と奈良地裁

 男性医師は当時、勤務していた山本病院で2006年6月16日、助手として入った肝臓腫瘍切除術の医療事故で患者が死亡、2010年2月6日に業務上過失致死容疑で逮捕された。2010年2月6日に逮捕、その19日後の2月25日、勾留中の奈良県桜井署で呼吸停止になり、搬送先の病院で死亡が確認された。奈良県警は男性の死因を「急性心筋梗塞」としていたが、死因に疑問を持つ遺族が奈良県に損害賠償を求めて、2013年2月19日に提訴。

 判決で、急性腎不全を否定したのは、(1)死亡前日の2月24日に受診した病院での検査で、血中尿素窒素値や血清クレアチニン値は基準を上回っていたものの、高カリウム血症を示す所見はなかった、(2)死亡当日、病院に搬送された際、オムツが尿で重くぬれており、これは腎機能の低下の程度が軽度なものであったことの現れ、(3)司法解剖における腎臓組織検査で、尿細菅上皮の脱落は認められたが、尿細管上皮の壊死や尿細管内円柱は認められず、腎組織に死因となり得るような障害を発見できなかった――という理由からだ。

 一方で、(1)男性医師は、心房性期外収縮の現病歴があり、逮捕当日の2月6日に受診した病院で、狭心症と診断された、(2)司法解剖等の結果、心臓に急性心筋梗塞の初期像や以前からの心筋障害の存在をうかがわせる間質の線維化が認められる――という理由から、「動脈硬化等による血管狭窄のために冠状動脈の血液量が減少し、心筋が虚血になって壊死した状態で、不整脈等を起こして、急性心筋梗塞により死亡した可能性が高い」と判断している。

 死亡前日の検査で、CK(クレアチニンキナーゼ)が1万4280U/Lと高値だったことについて、出羽氏らは「打撲等による高度の骨格筋の崩壊(筋挫滅)を生じ、これにより、横紋筋融解症、ミオグロビン尿症、急性腎不全がそれぞれ引き起こされ、多臓器不全となって死亡したと一元的に考えるのが合理的。それとは別に急性心筋梗塞が発症して、短期間に心肺停止になったと考えるのは多元的でありすぎる」と主張していた。これに対し、判決では、「横紋筋融解症と心筋梗塞が併存することが、医学的にあり得ないものと認めるに足る根拠はない」と判断、出羽氏らの主張によっても死因が急性心筋梗塞である可能性は否定できないとした。

 急性心筋梗塞を否定する意見書、採用されず

 小泉弁護士は、「裁判官のこれまでの訴訟指揮から見ると、想定の範囲内の不当な判決」とし、「審理が十分に尽くされていない」と問題視するのは、二つの理由からだ。

 一つは、男性医師の勾留中の様子が分かる、留置管理記録の開示を求めたが、「警察が拒否したならまだ分かるが、裁判所自体が開示を決定しない」(小泉弁護士)。

 もう一つは、遺族側が提出した4つの意見書のうち、男性の死因が急性心筋梗塞か否かを最も詳細に検討している意見書が裁判所では採用されていないことだ。本意見書が提出されたのは2016年9月13日。一方で、同日に提出した出羽氏の3回目の意見書のほか、その後、9月26日に提出した意見書も採用された。本裁判は9月26日に結審、小泉弁護士は2回にわたり弁論再開を求めたが、認められなかった。

 男性医師は、死亡前日に受診した病院で、輸液2000mL、経鼻栄養などの処置を受けた。奈良県側の準備書面などでは、翌25日の死亡当日の朝、男性医師は自ら布団を片付けるなどの作業をしたとしている。裁判では24日のカルテや検査結果、司法解剖の結果が証拠として採用されているが、勾留中の様子についての客観的証拠はない。「自ら布団を片付けていたと言うが、とても納得できない。臨床経過からして不自然。では前の日の受診は何のためだったのか」。看護師でもある遺族はこう疑問視する。

 判決では、弁論再開しなかった理由として、裁判の完結が遅延し、不採用の意見書はより早い時期に提出できたことのほか、各証拠を基に検討しても男性医師の死因に関する判断は左右されないことなどを挙げた。

 刑事事件、計7時間半強の事情聴取

 今回の奈良地裁判決の刑事事件への影響について、小泉弁護士は「判決は、男性医師の痣については、慎重に判断を避けている」と指摘、勾留中に取調官の暴行があったか否かなどを争う刑事事件には、影響はないと見通した。

 なお、告発人である出羽氏は12月26日と27日の2日間、計7時間30分以上にわたり、奈良県警の事情聴取を受けた。告発状の内容を一つ一つ確認するためのやり取りだったという。「留置管理記録などの確認をしたかなどを私の方から質問しても、回答はなかった」(出羽氏)。



https://www.m3.com/news/general/490046?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161228&dcf_doctor=true&mc.l=198276662&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
補助金7600万円不適切 鳥取大医学部、国に報告
2016年12月28日 (水) 共同通信社

 鳥取大は27日、文部科学省から医学部(鳥取県米子市)に交付された4年分の補助金のうち、人件費と旅費の計約7600万円の使い方が不適切だったとする大学の調査委員会の最終報告を文科省に提出したと発表した。文科省は年度内にも大学に返還を求める方針。

 大学によると、不適切と判断したのは2013~16年度に「未来医療研究人材養成拠点形成事業」として受け取った補助金約2億4千万円のうち、人件費約7255万円と旅費約348万円。

 補助金で雇用されると対象の業務に専念する義務があるが、雇用された延べ11人のうち教員や技術補佐員ら8人が他の業務もしていた。旅費に関しても出張349件のうち、他の業務を兼ねたものが48件確認された。いずれも意図的ではなく、担当者の説明・理解不足が原因で、問題が表面化した今年8月以降は改善されたとしている。

 鳥取市の大学本部で27日記者会見した医学部付属病院の清水英治(しみず・えいじ)病院長は「職員や関係者に対するコンプライアンス教育を強化し、再発防止に努める」と陳謝した。一方、厚生労働省の補助金約6500万円については引き続き調査を続け、終わり次第、関係者の学内処分を検討する。



https://www.m3.com/news/general/490106?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161228&dcf_doctor=true&mc.l=198276668&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
病院側の賠償確定 高知、出産医療ミス訴訟
2016年12月28日 (水) 共同通信社

 高知赤十字病院(高知市)で生まれた子どもに重い脳性まひが残ったのは医師らによる分娩(ぶんべん)時のミスが原因だったとして、高知県内に住む両親と本人が運営元の日本赤十字社に損害賠償を求めた訴訟で、病院側が控訴期限までに控訴しなかったことが28日、分かった。1億8千万円余りの支払いを命じた9日の高知地裁判決が確定した。

 確定判決は、出産直前のデータから、自然分娩を継続した場合は子どもに脳性まひなどの後遺症が生じることが予見できたと判断。帝王切開などを検討、実施しなかった過失を認定した。

 高知赤十字病院は「判決内容を厳正に受け止め、二度とこのようなことが起こらないように取り組んでいく」とのコメントを出した。



https://www.m3.com/news/general/489983
オプジーボ、胃がんも 来年度に承認見通し 治療適用を申請
2016年12月28日 (水) 朝日新聞

 小野薬品工業は27日、がん治療薬「オプジーボ」を胃がんの治療にも使えるように、審査を担う独立行政法人の医薬品医療機器総合機構に申請したと発表した。来年度に承認される見通しだといい、すでに使われている肺がんや腎臓がんなどに加え、患者数の多い胃がんにも活用の幅が広がることになる。

 オプジーボは、がん細胞が抑えている免疫細胞の攻撃能力を活性化させ、がんを攻撃する。小野薬品は胃がんのほか、あごや舌などのがんの治療にも使えるように申請している。ただ、高額なため、医療費を抑えたい政府は来年2月からオプジーボの薬価を半額に下げることを決めた。



http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/12/29/03.html
民事再生へ…武蔵野総合病院など川越の2医療法人 通常通り事業継続
2016年12月28日(水) 埼玉新聞

 医療法人武蔵野総合病院(川越市大袋新田、小室万里理事長)とグループの医療法人刀圭会本川越病院(同市中原町、同理事長)が、さいたま地裁へ民事再生法の適用を申請したことが28日、分かった。帝国データバンク大宮支店によると、負債額は計62億円(武蔵野約34億円、本川越約28億円)。

 両法人は「破産とは異なり、再建のための手続き。これまでと何ら変わらずに通常通り事業を継続し、入通院患者に対して医療サービスを提供していく」とし、今後の資金面についてはキャピタルメディカ(東京都港区)から支援を受ける方針を明らかにした。

 帝国データバンクによると、医療法人武蔵野総合病院は1967年11月設立。地域の中核病院として幅広い診療科目を有し、2005年3月期には年収入高約31億円を計上していた。しかし、診療報酬の改定や患者数の減少など取り巻く環境が厳しさを増す中、各種設備投資への負担や、本川越病院への多額の資金支援が重くのしかかった。

 医師や看護師の慢性的な人手不足も影響し、各種コストが上昇。16年3月期の年収入高は約27億8200万円となり、最終赤字約1億5千万円を計上した。資金繰りが悪化する中、自主再建を断念した。

 医療法人刀圭会本川越病院は58年12月設立。06年11月に民事再生法の適用を申請し、その後、医療法人武蔵野総合病院がスポンサーとなり、同法人をグループ化。「本川越病院」(70床)として経営していたが、業況は安定せず赤字が常態化していた。



https://www.m3.com/news/general/490182
鹿児島、6期連続赤字でクリニック破産
2016年12月28日 (水) 東京商工リサーチ

(医)拡海会(鹿屋市西原1、設立1987年3月12日、白浜浩司理事長)は12月15日、鹿児島地裁鹿屋支部より破産開始決定を受けた。破産管財人には鳥丸真人弁護士(鳥丸法律事務所)が選任された。負債総額は約4億3600万円が見込まれる。

 1987年3月、白浜外科医院の経営を目的に(医)白浜外科として法人設立。2011年3月、(医)拡海会に法人名を変更し、医院名も「西原外科クリニック」に改称した。2011年3月期の事業収益は8141万円に伸長したが、同期より事業費用が事業収益を上回る採算割れの状況に陥り、単年度で2419万円の欠損を計上、その後も赤字決算を余儀なくされた。このため、2015年までに医院の全面改装を実施し同年4月、医院名を「西原クリニック」に改称、診療科目も従来の外科、呼吸器外科、リハビリテーション科、麻酔科に内科、神経内科を加え、2015年3月期の事業収益は1億8222万円に伸長した。

 しかし、2015年7月、白浜朝海理事長が死去、白浜浩司氏が新理事長に就任したものの、2016年3月期の事業収益は1億6884万円に低下。既往投資の負担大きく借入金は約3億7000万円に膨張する中、金利負担も大きく、2011年3月期以降、6期連続の赤字を計上し、2億779万円の債務超過に陥っていた。「西原クリニック」は10月20日頃から閉業状態に陥っている。



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO11159450X21C16A2LA0000/
HITO病院、全医師にタブレット 症例確認、業務効率化
2016/12/28 6:02日本経済新聞 電子版

 愛媛県四国中央市のHITO病院は医師、看護師らの労働環境改善に、IT(情報技術)を使った業務効率化に乗り出した。院内のどこでも医療情報を確認して診療できるよう、全医師にタブレット(多機能携帯端末)を配布。併せて文書や資料作成の負担を軽減するため、2017年夏をめどに医療スタッフや患者の話した内容を文字化する音声認識ソフトも院内全体に配備する。

 タブレットは米アップルのiPadを使う。32人の医師全員に今月中旬、1台ずつ配布した。まずは診断、治療法の検討に必要な症例集や診療ガイドラインを参照できるようにした。院内メール、スケジュールの確認も可能。今後は電子カルテも見られるようにしていく方針だ。

 従来、診療に必要な情報はパソコンが置いてある診察室などに行かないと確認することができなかった。一方、入院患者を回診するなど医師は頻繁に院内を移動する必要があり、IT機器の配置が効率化の妨げになっている面があった。

 音声認識ソフトは汎用品の言語変換機能を医療向けに改良。今月初め、先行的に入院病棟にあるパソコン4台に導入した。今後、医療スタッフが使うほぼすべての院内パソコン約100台に配備する。手持ちマイクで声を拾うが、胸などに取り付けるピンマイク型の開発も検討している。

 医療現場ではカルテなど文書や資料の作成が医師ら医療スタッフの負担になっている。音声認識ソフトで関係者が話した大筋の内容を文章化することで、すべて手入力するのに比べ負担軽減につなげることを狙う。

 リース導入のタブレットと音声認識ソフトの年間運用コストは合わせて1000万~2000万円の水準になるとみられる。同病院は「病院全体で本格的にタブレットや音声認識ソフトを活用するケースは、全国的にもまだ珍しいのではないか」(秘書広報室)という。

 HITO病院は社会医療法人石川記念会(四国中央市)が運営する地域中核病院。ベッド数は257床で年間総収入は約50億円。これまでにパソコン配備などで事務作業を効率化したが、医師や看護師の負担軽減は進まなかった。

 優秀な医療スタッフを確保していくには待遇改善に加え、働き方を改革して休暇をとりやすくするなども不可欠と考え、IT化をさらに進めることにした。IT化による業務効率化で患者に接する時間が増え、医療の質の向上にもつがると期待している。



https://www.m3.com/clinical/news/489857
生活習慣病、GL推奨薬の処方率低く
日本認知症学会学術集会で発表

QLifePro 医療ニュース2016年12月28日 (水)

 近年、患者数の増加が指摘されている認知症。その発症には脳血管疾患なども含めた生活習慣病がベースにあることが従来から指摘されている。東北大学が宮城県栗原市の地域住民を対象に行った認知症・寝たきり予防プログラム(栗原プロジェクト)での調査から、高血圧や糖尿病患者では関連学会などが策定した診療ガイドラインの推奨薬剤の処方率が低いことが明らかになった。同大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター高齢者高次脳医学寄附研究部門の今川篤子氏らが第35回日本認知症学会学術集会で発表した。

 栗原プロジェクトは宮城県栗原市在住の75歳以上の後期高齢者592例を対象に、2008~2010年に高血圧・糖尿病・冠動脈疾患・認知症の有病率や治療状況などについて調査を実施。今回の今川氏らの研究ではこれら対象住民全員のお薬手帳を調査し、この当時用いられていた「高血圧治療ガイドライン2004/2009」(日本高血圧学会編)、「糖尿病治療ガイド(2008-2009)」(日本糖尿病学会編)と照合した。

 対象住民の中で糖尿病や耐糖能異常者は126例、高血圧症や調査時に高血圧と診断されたのは504例。このうち糖尿病の124例と高血圧の440例は既にそれぞれの疾患と診断を受けていた。対象住民における有病率は、糖代謝異常が21%、高血圧症が74%だった。

 糖尿病の診断確定例124例中、101例が高血圧を合併し、さらにこのうち33例が冠動脈疾患を有していた。糖尿病で高血圧はないものの冠動脈疾患を合併している例も6例いた。糖尿病治療ガイドでは心血管合併症を有する糖尿病での推奨薬剤はインスリン抵抗性を改善するチアゾリジン系やビグアナイト系の薬剤だが、調査対象でこれらが投与されていた遵守率は約12%にすぎなかった。また、高血圧症380例のうち耐糖能以上がなく、慢性腎臓病(CKD)もない220例では、ガイドライン推奨薬剤の処方割合が8割を超えていた。しかし、高血圧症で耐糖能異常がなくCKDがある67例、高血圧症と糖尿病・耐糖能異常がありCKDはない67例、3疾患いずれも合併している26例ではいずれも当時のガイドライン推奨薬剤であるアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE)、直接的レニン阻害薬(DRI)の処方割合は非推奨薬剤の処方割合よりも低く、3疾患合併例での推奨薬剤遵守率に至ってはわずか12%であった。

 また、この高血圧症380例を、同じく糖尿病・耐糖能異常と冠動脈疾患の合併の有無で分類したところ、耐糖能異常がない症例では冠動脈疾患の合併の有無にかかわらず推奨薬剤の遵守率が高く、糖尿病・耐糖能異常があり、冠動脈疾患を合併していない例でも遵守率は高かった。その一方で高血圧症、糖尿病・耐糖能異常、冠動脈疾患を全て合併する例では、推奨薬剤としてARB、ACE、DRIに加えカルシウム拮抗薬も挙げられており幅広いにもかかわらず、推奨薬剤の遵守率は半分以下の約47%だった。

 特に複数の疾患を合併している複雑な症例ほど推奨薬剤遵守率が低く、今川氏らは「推奨薬剤についての認識不足の可能性がある」と分析。同時に(1)虚血性心疾患合併の糖尿病例の場合に、糖尿病で推奨されている薬剤が心不全例には慎重投与であること、(2)虚血性心疾患合併糖尿病で降圧薬処方が必要なケースでは、腎機能低下の恐れや、心疾患で処方されている冠拡張薬の影響で目標血圧に達している可能性があること、(3)腎障害合併高血圧症の場合は推奨されているレニン系薬剤が腎機能悪化や高カリウム血症の副作用に注意が必要であることなどの理由から、推奨薬剤の処方が回避された可能性があることも指摘した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/490178
シリーズ: 始動する“医療事故調”
“事故調”支援団体の中央協議会、29団体で発足
会長は横倉日医会長、副会長に西澤氏と有賀氏

2016年12月28日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会をはじめ、29団体で組織する「中央医療事故調査等支援団体等連絡協議会」(中央協議会)が発足、12月28日に第1回会議を開催した。会長には日医会長の横倉義武氏、副会長には、全日本病院協会会長の西澤寛俊氏と、全国医学部長病院長会議の「大学病院の医療事故対策委員会」委員長の有賀徹氏がそれぞれ選任された。

 横倉会長は、医療事故調査制度においては、支援団体の活動が重要であるとし、「全国で1000近く指定されている。医療事故として報告するか否か、また院内調査を実施する際など、さまざまな場面で支援していくことが求められる。お互いの支援団体が共通の認識の下、連携していくことが必要。適宜開催して、各地域の取り組みが円滑に進むよう、連絡・協議を重ねていきたい」と抱負を語った。

 中央協議会の一員である日本医学会の会長で、医療事故調査制度の第三者機関である医療事故調査・支援センターに指定されている日本医療安全調査機構の理事長を務める高久史麿氏も、「センターにとって支援団体の存在は重要であり、各都道府県の医師会などが支援団体になっているが、これらの調整役として中央協議会が発足したことは、センターにとって非常に心強い」とコメントした。

 2015年10月からスタートした医療事故調査制度は、2016年6月の改正で各都道府県と中央にそれぞれ、支援団体の協議会を設置することが決まった。中央協議会については、日医をはじめ、9団体が発起人となり、その在り方を検討してきた。日医の医療事故担当である常任理事の今村定臣氏は、「法令や通知では、協議会の設置についての定めはあるが、具体的な設置手続きや方法の規定はないため、検討を進め、本日に至った」と説明。医療事故に該当するか否かの判断、医療事故調査を行う場合に参考とすることができる標準的取り扱いについての意見の交換、病院等の管理者が行う事故報告および医療事故調査や支援団体が行う支援の円滑な実施のための研修の実施、病院等の管理者に対する支援団体の紹介などの役割が想定されるが、「今後、優先順位を付けて、徐々に活動を広げていくことになる。中央協議会の活動は、地方協議会の活動の標準となるような活動にしなければいけない」(今村常任理事)。

 今後、重要な事項については中央協議会で協議するものの、下部組織として運営委員会を設置し、具体的な活動を展開していくとした。運営委員会の正式なメンバーは決まっていないが、発起人会を中心とした10人程度を想定している。

 医療事故調査制度をめぐっては、医療事故としてセンターに報告する考え方などに、支援団体による相違がある。統一的なガイドライン作成の予定の有無を問われた今村常任理事は、それを求める意見がある一方、画一的な方法でやることへの懸念もあると述べるに留まった。日医としては、報告対象か否かを迷う「グレーゾーン」については、再発防止や医療の質向上という制度の趣旨を踏まえ、報告して調査すべきとの考えで取り組んでいると説明。「日医は、センターから委託を受けて、医療事故調査の研修も実施している。制度の趣旨などを説明し、できるだけ統一的なやり方でやってもらいたい」(今村常任理事)。



https://www.m3.com/news/iryoishin/490169
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
安倍首相「診療報酬の議論は中医協で」
横倉日医会長、電話会談で確認

2016年12月28日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会会長の横倉義武氏は12月28日の定例記者会見で、安倍晋三首相の電話会談で、診療報酬については中央社会保険医療協議会で議論することを確認したことを公表した。

 経済財政諮問会議の民間議員が、12月21日の同会議で診療報酬の議論も行うよう発言。これに対し、日医は遺憾であるとし、見解を公表していた(『「まさに青天の霹靂、極めて遺憾」、日医が反論』を参照)。

 電話会談は12月26日に5分程度行われ、安倍首相は「経済財政諮問会議における民間議員の発言は、薬価の効果を知りたいという趣旨であり、診療報酬については中医協で議論していく」と述べたという。薬価の効果とは、費用対効果評価など、薬価制度改革の効果等のことだ。ただし、医療費総額に関しては諮問会議で議論することはあり得るという。

 さらに横倉会長は、民間議員の「院内処方、院外処方の在り方、あるいは技術料の在り方などについても、しっかりと諮問会議で議論していくべき」との発言について、諮問会議の議事録を確認し、技術料は調剤技術料を指すと解釈できるとした。



https://www.m3.com/news/iryoishin/489838
卒然卒後教育のシームレス化を要望、医学部長病院長会議
京大は国試対策のために卒業試験を廃止

2016年12月27日 (火) 高橋直純(m3.com編集部)

 全国医学部長病院長会議は12月26日の定例記者会見で、厚生労働省幹部に対して「医学部教育の卒然卒後のシームレス化」に関する説明を行ったことを報告した。卒前の臨床実習から卒後の臨床研修、専門医研修までをシームレス化することで短期的に1万6000-2万4000人の医師を現在より2-3年早く配置できるようになるという提案で、11月11日に塩崎恭久厚労相(『「医師1万6000人の実質増員策」、塩崎厚労相に提案』)、11月22日に神田裕二医政局にそれぞれ説明した。

 提案は2年間の初期臨床研修の内容の一部を卒前の臨床実習に前倒しすることで、「幅広い診療に従事できる医師」を現在より2年早く現場に配置できる。さらに、現在の初期研修と後期研修がシームレスになることで、「専門領域の標準的な医療を提供できる医師」が現在より2-3年早く配置できるというもの。全国医学部長病院長会議会長の新井一氏(順天堂大学学長)は提案の理由を「(医学部の国際認証取得への対応など)これまでの改革で、時が熟してきた」と説明。

 実現には医師国家試験の改革や、医学生の医行為の違法性の阻却を明確にすることなどが課題に挙げられている。同会議広報員会委員長の稲垣暢也氏(京都大学病院長)は京都大学の取り組みや現状を説明した。国際認証に向けて臨床実習の時間が50週以下から73週にまで増加させた。「臨床実習期間が半年以上増えている一方で、初期臨床研修はオブリゲーションが減り、2年目の研修が空洞化しつつある。しかし、専門研修では、特に内科、外科は2年ぐらい各科(サブスペシャルティ)を回らなくてはならず、若い医師たちの負担感が増えている」。臨床実習の充実とともに国試対策の時間の確保が必要になっていることから、京大では2年前から医学部の卒業試験を廃止したという。

 また、全国医学部長病院長会議の医学教育委員会委員長の山下英俊氏(山形大学医学部長)は「若い人たちはより実践的なことをやりたがっており、前倒しによって負担が増えるのは指導医」として、教育体制の改善が必要との考えを示した。

医学部の国際認証、今年度中に18校
 医学部での医学教育を評価する一般社団法人「日本医学教育評価機構(JACME;Japan Accreditation Council for Medical Education)」の活動状況について、同会議医学教育の質保証検討委員会委員長の奈良信雄理事(順天堂大特任教授・東京医科歯科大特命教授)が審査状況を報告(『日本医学教育評価機構が発足、国際的な質保証目指す』を参照)。今年度中に18校の審査が完了する予定で、JACME自身も来年中に世界医学教育連盟(WFME:World Federation for Medical Education)から認証を受ける。



http://www.yomiuri.co.jp/local/tochigi/news/20161228-OYTNT50263.html
独協医大病院 感染性胃腸炎、新たに31人
2016年12月29日 読売新聞

 患者や医療従事者計167人が感染性胃腸炎を発症し、うち1人からノロウイルスが検出された独協医大病院(壬生町)で28日、新たに患者31人の発症が確認された。計198人のうち、既に141人が治癒したという。同院の病床数は1167床で、全患者の1割以上が発症したとみられる。33の病棟の大半で発症しており、県南健康福祉センターは28日も立ち入り検査を実施し、感染経路などを調べている。

 感染を受け、同病院は入院患者への面会を原則禁止しており、28日は、お見舞いに来た家族や知人らが、持参した着替えや花束を病院に預けて帰っていた。同病院庶務課によると、重篤な入院患者への面会は個別で相談に応じるという。

 県健康増進課によると、県内48の観測医療機関の感染性胃腸炎の報告数は、12月12~18日の週で1機関当たり14・44人。警報基準の20人には達していないものの、例年より半月程度早く流行が始まっており、6年前の同時期に近い高水準という。

 同課は「例年、年が明けると流行は鈍化するが、3月まで患者数が高い水準で推移する」と、対策を呼びかけている。

 感染性胃腸炎の感染経路は、ウイルスに汚染された食品を食べる「経口感染」や患者の嘔吐おうと物の処理で消毒しきれなかったウイルスが塵などと一緒に舞い上がって、人が吸い込む「塵埃感染」などがある。

 県生活衛生課によると、県は食品を取り扱う飲食店や食品製造業者にせっけんを使った手洗いの徹底や、下痢、嘔吐の症状がある従業員を業務に従事させないことなどを呼びかけている。

 また塵埃感染を避けるため、嘔吐物を除去する際には、次亜塩素酸ナトリウムを含む消毒液や漂白剤で消毒するのが効果的という。



https://www.m3.com/news/general/489829
入院患者31人感染―うわまち病院、保菌者隔離、VRE
2016年12月28日 (水) 神奈川新聞

 横須賀市立うわまち病院(同市上町)は26日、抗生物質が効きにくくなるバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)を入院患者31人から検出したと発表した。いずれも発症はしておらず、病院は保菌者を隔離するなどして感染の拡大防止に努める。

 沼田裕一院長は「院内感染の可能性があると受け止めており、早期の全棟検査が重要だった。患者や家族にご心配とご迷惑をお掛けし、申し訳ない」としている。

 同病院は15日、入院患者387人を対象とした全棟検査を実施。30~90代の男女31人が陽性と判明した。うち13人が既に転・退院したほか、がん患者の70代男性が死亡したが、VREとの因果関係はないとしている。

 11月中旬から12月上旬にかけて、他の医療機関で同病院の元入院患者から複数の保菌者が見つかったとの報告があり、市保健所の指導を受けていた。同病院は専用病棟に保菌者を隔離。10月末に中断していた全患者対象の入院時検査を再開するなどの対策を講じる。

 三浦半島エリアでは2015年秋以降、横須賀共済病院(横須賀市米が浜通)と三浦市立病院(三浦市岬陽町)でも保菌者が確認されていた。


  1. 2016/12/29(木) 05:51:44|
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