Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

11月29日 

http://sp.yomiuri.co.jp/economy/20161129-OYT1T50153.html?from=ytop_main4
DeNA医療サイト、誤り指摘で記事の公開中止
2016年11月29日 23時37分 読売新聞

 IT大手ディー・エヌ・エー(DeNA)は29日、健康や医療に関する同社のインターネットサイト「WELQ(ウェルク)」の記事の公開を中止すると発表した。

 同サイトは、外部ライターなどから集めた記事を掲載していたが、内容が誤っているといった指摘が相次いでいた。

 DeNAは同サイトを2015年秋に開設した。独自に編集した記事や外部ライターに依頼したもののほか、ネット利用者からも記事を募り、一般的な美容や健康に加え、高度な専門知識が必要な医療関連の情報も提供してきた。DeNAによると、同サイトを月1回以上閲覧する利用者は延べ2000万人にも上るという。同社にとっては、閲覧数が伸びるほど広告収入が増える仕組みだった。

 だが、今月に入り、記事の内容の誤りや、他のサイトの記事を無断で掲載しているのではないかとの指摘が相次ぎ、対応を検討していたという。

 今後は、医師や薬剤師など専門家による監修体制を整え、問題がないと判断した記事から順次掲載を再開するという。

 同社は「多大なるご迷惑をおかけし、深くおわびする」とのコメントを出した。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/50086.html?src=catelink
医師の勤務実態などで約10万人を調査へ- 厚労省、ビジョン策定に反映
2016年11月29日 20時00分 CB News

 厚生労働省は29日、医師の勤務実態や働き方の意向などを把握するため、約10万人の勤務医を対象に全国調査を実施すると発表した。同省によると、「これほど大規模な医師への働き方の調査は初めて」としている。【松村秀士】

 厚労省の「医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会」が今年6月に公表した中間とりまとめでは、医師の働き方や勤務状況などの実態について、より精度の高い推計を行った上で、将来の医療提供体制のあり方と医師の新しい働き方を示すビジョンを策定すると明記。さらに、医師の働き方や勤務状況などの現状を把握するため、今年度中に「新たな全国調査を行う」とされた。

 また、先月に開かれた厚労省の「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」では、医師の勤務実態などについて詳細に把握すべきとの意見が出た。

 こうした指摘などを踏まえ、厚労省は来月8日から14日にかけて、全国の病院や診療所に勤務する医師約10万人を対象に、勤務実態やキャリア意識などに関する全国規模の調査を実施する。

 主な調査内容は、▽出身地や出身医学部の所在地、家族構成、年収 ▽他職種との役割分担やキャリア意識といった将来の働き方 ▽将来の勤務地の意向―など。厚労省は早ければ来年1月にも調査結果をまとめ、同ビジョン検討会に報告して、その議論に反映させる方針だ。



https://www.m3.com/news/general/481268
医師の勤務実態調査へ 厚労省、10万人規模
2016年11月29日 (火) 共同通信社

 厚生労働省は29日、今後の医師需給の検討に生かすため、医師の勤務実態などに関する全国調査を実施すると発表した。勤務医や開業医計約10万人を対象に、1週間の勤務状況やキャリア形成に関する希望などをアンケートする。

 塩崎恭久厚労相は同日の記者会見で「医療を囲む環境には大きな変化が起きている。(有識者会議で)調査の分析結果を議論し将来の医療ビジョンや医師需給を考えてもらいたい」と述べた。

 厚労省によると、調査は12月8~14日の1週間で実施。病院や診療所計約1万2千施設を無作為に選んで調査票を送る。毎日の勤務実績を記録してもらうほか、将来の働き方についての希望や地方で勤務する意欲があるかなども尋ねる。

 医師の勤務実態を正確に把握することで医師需給の推計に生かすほか、女性医師の勤務環境改善や、地方の医師不足是正のための基礎資料とする。来年1~2月に将来の医療ビジョンに関する有識者会議で結果を報告する。



http://www.medwatch.jp/?p=11375
専門医整備指針の改訂案に対する全自病の声明、同様の見解である―日病・堺会長
2016年11月29日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 新たな専門医制度の整備指針案に対して、日本医師会の横倉義武会長や全国自治体病院協議会の邉見公雄会長が「地域医療への更なる配慮」を求める要望などを出しているが、日本病院会も同様の見解である―。

 日本病院会の堺常雄会長は、28日に開いた定例記者会見でこういった考えを明らかにしました。

 総合診療専門医については、基本領域を「家庭医」「病院の総合診療医」共通のプログラムとし、サブスペシャリティ領域で個別のプラグラムを設定することなども提案しています。

ここがポイント!
1 日病執行部の中にはプロフェッショナルオートノーミーの限界を指摘する声も
2 総合診療専門医は「家庭医」と「病院総合診療医」の2タイプ、サブスペで特化した研修を


日病執行部の中にはプロフェッショナルオートノーミーの限界を指摘する声も

 「地域の医師偏在を助長しないようにすべき」との医療現場の指摘を受け、新たな専門医制度の全面スタートが1年延期(2018年4月から)されました。日本専門医機構の新執行部は、この1年の間に課題を解決することとし、新専門医制度の骨格となる「整備指針」の改訂に向けた議論を行っています。18日には機構の吉村博邦理事長(地域医療振興協会顧問、北里大学名誉教授)から、次のような改訂方向が報告されています。

▼研修プロセスを重視する「プログラム制」以外にも、到達目標で評価する「カリキュラム制」も可能にする

▼「研修施設群」の要件を柔軟にし、指導医がいない施設でも一定の条件を満たせば連携施設に準じた施設とし、研修養成施設となることを認める

▼専門医の認定や養成プログラムの1次審査などは各学会が同機構の基準に沿って行い、機構が「基準に則っているか」の2次審査行う

 これに対し、日医の横倉会長や全自病の邉見会長は「地域医療への配慮が十分でない」とし、「都道府県ごとに大学病院以外の医療機関も含め、複数の基幹施設を認定する」「ことなどを求める要望を行っています。

 28日の日病定例記者会見で堺会長は、「質の担保」を前提として、指導医がいない施設も養成施設となれることを認めてよいのではないかなどの感想を述べた上で、「日医や全自病と同様の見解である」ことを表明しました。ただし「定数の設定」や「マッチングの導入」は是非とも必要としています。

 また日病の常任理事会では「専門医の質の担保」が重視され、「医師の地域偏在など専門医の『量』の議論だけでなく、長いスパンで『質』の担保を図る必要がある。地域偏在については専門医制度だけでは解決できないが、入り口(地域別・診療科別などの定数)をコントロールしていく必要がある」との意見が出されたことが紹介されました。なお定数については、「個別サブスペシャリティ領域の定数を設定し、それを積み上げて基本領域の定数を考えるべき」との指摘も出ています。

 なお、専門医制度は日本専門医機構と学会とが協働して制度構築・運用していくことになっていますが、日病の常任理事会では「プロフェッショナルオートノーミーと言いながら、さまざまな課題を解決できていない現実がある。行政の関与を一定程度認めるべきではないか」との指摘も一部出されたといいます。

 さらに堺会長は、専門医制度をめぐる動向を俯瞰して「大学や学会への回帰という先祖返りが起きているように見える。国家的な視点、地域医療の視点を持った議論が必要ではないか」とコメントしています。

総合診療専門医は「家庭医」と「病院総合診療医」の2タイプ、サブスペで特化した研修を

 また堺会長は総合診療専門医について、大きく「家庭医」と「病院で総合診療に携わる医師」の2タイプがあることを改めて強調。両者の業務は重なる部分もあれば、異なる部分もあります。例えば、へき地で家庭医として活躍する医師はお産(分娩)に携わる機会が少なくないですが、病院で総合診療に携わる医師ではごくごく限られます(専ら産科医師が対応するため)。また、地域包括ケア病棟などで総合診療に携わる医師は、在宅患者の急変等に対応する機会があり、家庭医に比べて、より「救急医療との連携」が必要となってきます。堺会長は、病院の総合診療医に特に求められる役割として、▼外科における術前術後の管理  ▼地域包括ケア病棟における入院患者の総合管理  ▼ERでの初期対応  ▼初期研修医を含めた若手医師の教育・研修―などを例示しています。

 日本専門医機構では総合診療専門医の養成も1年延期しており(2018年度から機構プログラムでの養成開始)、2017年度については日本プライマリ・ケア連合学会による家庭医療専門医の養成プログラムを受講した専攻医について「不利にならないような配慮を行う」としています。この点について堺会長は、▼1階部分(基本領域)は両者(家庭医と、病院の総合診療医)に共通するプログラム ▼2階部分(サブスペシャリティ領域)はそれぞれに特化したプログラム―という形の仕組みなども検討する必要性を強調しました。



http://this.kiji.is/176150205837608440?c=110564226228225532
誤診の乳房切除で和解へ
兵庫・高砂市が謝罪

2016/11/29 10:57 共同通信

 兵庫県高砂市が運営する高砂市民病院による検体の取り違えで乳がんと誤診され、右乳房の一部を切除した20代の女性が、市に約1850万円の損害賠償を求めた訴訟で、市は29日、女性へ謝罪し、約620万円を支払う内容で和解する方針を明らかにした。12月21日に成立する予定。

 市によると、大阪地裁が提示した和解案に対し、双方が今月25日に合意した。今後の安全対策に万全を期すことなどの内容なども盛り込まれた。

 訴状などによると、女性は14年4月、病院での病理検査で乳がんと診断された。別の医療機関で切除手術を受けたが、がん細胞が検出されず、病院が誤診していたと判明した。



http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/11/29/05.html
校医の大量辞任…吉川市長が登録制導入の意向 医師会と関係改善
2016年11月29日(火) 埼玉新聞

 今年3月に吉川市の小中学校医らが大量辞任していた問題で、吉川市と吉川松伏医師会が「定期予防接種で同医師会非加入の医療機関と市が個別に委託契約を締結しないこと」「市民の健康増進に取り組むこと」の合意を巡り、中原恵人市長は28日、定例記者会見で、予防接種医療機関登録制度の導入の意向を示した。

 中原市長は「医師会に加入していない医療機関に登録してもらい、(市民が医師会に非加入の医療機関で公費予防接種を受けたとしても)市民はいままでと変わらず利用できるようにする。市民の利便性は下げない」と話した。

 市は予防接種の業務を医師会に委託しており、医師会非加入の医療機関では受診者が一時、予防接種の費用を立て替えなければならなかった。2015年の市長選で中原市長が当選後、市は医師会非加入の医療機関と個別契約を結んでおり、市議会では市と医師会の関係悪化が指摘されていた。

 松伏町と医師会が既に締結している災害協定についても、今回の医師会との合意による関係改善で、中原市長は医師会と協定締結を進める意向を示した。



http://www.medwatch.jp/?p=11379
一般病床数、療養病床数ともに3桁の減少―医療施設動態調査(2016年9月)
2016年11月30日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 今年(2016年)8月末から9月末にかけて、病院の一般病床数は162床、療養病床は197床減少。有床診療所数は27施設減少し、7629施設となった―。

 このような状況が、厚生労働省が毎月公表している医療施設動態調査から明らかになりました。

ここがポイント!
1 有床診の施設数、徐々に減少ペースが鈍化しているように見えるが
2 病院の一般病床は162床減、療養病床は197床減


有床診の施設数、徐々に減少ペースが鈍化しているように見えるが

 厚生労働省は毎月、全国の病院・診療所の増減を「医療施設動態調査」として公表しています。今年(2016年)9月末の医療施設総数は、全国で17万8920施設となり、前月に比べて92施設増加しました。施設数増加の最大の要因は「無床の一般診療所」の増加で、8月末時点に比べて93施設増えています。また歯科診療所も33施設の増加となりました。

 病院の施設数は、前月に比べて7施設減少し8442施設となりました。種類別に見ると、一般病院が7380施設(前月に比べて7施設減少)、精神科病院は1062施設(同増減なし)という状況です。

 一般病院の中で、療養病床を持つ病院は3827施設で、前月から4施設減少、地域医療支援病院は536施設で、前月から1施設増加しました。

 診療所に目を移すと、有床診は7629施設で、前月から27施設減少しました。2年前の2014年9月末には8532施設、1年前の2015年9月末には7961施設であったことから、2014年9月末から2015年9月末の1年間で571施設減、2015年9月末から2016年9月末の1年間で332施設減少した計算です。

 また2016年に入ってからの有床診施設数の推移を見てみると、次のようになっています。

▼2016年1月末:7834施設
 ↓(23施設減)
▼2016年2月末:7811施設
 ↓(45施設減)
▼2016年3月末:7766施設
 ↓(26施設減)
▼2016年4月末:7740施設
 ↓(24施設減)
▼2016年5月末:7716施設
 ↓(18施設減)
▼2016年6月末:7698施設
 ↓(27施設減)
▼2016年7月末:7671施設
 ↓(15施設減)
▼2016年8月末:7656施設
 ↓(27施設減)
▼2016年9月末:7629施設

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前月(2016年8月末)から病院の一般病床・療養病床ともに3桁の減少となった

 
 徐々に有床診の減少ペースが鈍化しているようにも見えます。暦月の減少数にはやや幅があるため、前述のように「1年間の推移」など、比較的長いスパンで動向を見ていく必要があるでしょう。2018年度からスタートする第7次医療計画では、病床過剰地域において有床診が一般病床を届け出られる特例を拡大することになっています。こうした取り組みや、2016年度の診療報酬改定で減少スピードがどこまで鈍化するのか、今後の推移を見守る必要があります。

病院の一般病床は162床減、療養病床は197床減

 病床数に目を向けると、2016年9月末の全病床数は166万4525床で、前月から840床減少しました。

 このうち病院の病床数は156万1005床で、前月に比べて505床の減少です。種類別に見ると、一般病床は前月から162床減少して89万1398床に、療養病床は197床減少して32万8161床となりました。精神病床も前月に比べて128床減少しています。

 有床診療所の病床数は前月から335床減少し、10万3451床となりました。2014年9月末には11万3919床、2015年9月末には10万7626床となり、2014年9月末から2015年9月末の1年間で6293床減、2015年9月末から2016年9月末の1年間で4175床減少したことになります。施設数と同様に減少ペースが落ちてきており、今後の動向に注目が集まります。
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病院の病床数は減少傾向にあったが、2016年度に入ってから減少傾向にブレーキがかかったように見える
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療養病床は2016年度に入ってから減少のスピードを上げていたが、やはりブレーキがかかったように見える



http://mainichi.jp/articles/20161129/ddl/k29/040/594000c
生駒市立病院
患者数、計画の85% 2年目上半期 /奈良

毎日新聞2016年11月29日 地方版 奈良県

 昨年6月に開院した生駒市立病院の今年度上半期の利用患者数は外来が1日平均で112人と計画の85%、入院は同85人で87%だったことが、このほど開かれた病院の管理運営協議会で報告された。患者数は想定の半分の水準だった初年度実績を踏まえた計画値に届かず、市は「市民や地域医療機関への積極的な情報提供が必要」としている。

 報告によると、整形外科の常勤医が確保できたため、外科系の入院患者が23人と前年度からほぼ倍増。一方、救急患者を受け入れた880件のうち38件が他の医療機関に転送された。転送率は前年度より下がったが、脳神経外科の常勤医が確保されていないことが転送の要因の一つだ。

 地域連携については、他医療機関からの紹介患者の割合は41・2%で、前年度より9・6ポイントアップ。一方、患者を地域の医療機関に逆に紹介した割合は14・2%だった。【熊谷仁志】



http://mainichi.jp/articles/20161129/ddl/k37/040/500000c
損賠訴訟
「帝王切開で障害」控訴審 日赤病院と和解 高松高裁 /香川

毎日新聞2016年11月29日 地方版 香川県

 高松赤十字病院(高松市)で生まれた男児の脳に重度の障害が残ったのは不適切な判断で帝王切開手術をしたことが原因だったとして、同市の男児と両親が病院を運営する日本赤十字社(東京都)に損害賠償を求めた訴訟の控訴審は28日、高松高裁(生島弘康裁判長)で和解が成立した。

 和解内容は双方とも非公表としているが、原告側は「納得できる内容だった」と取材に答えた。また、高松赤十字病院の網谷良一院長もコメントを発表し、「1審判決は産科・新生児医療の現場に大きな混乱をもたらす内容だったが、高裁の和解勧告で適切に是正された」とした。

 1審判決(2015年4月)によると、2003年2月、三つ子を妊娠していた母親が腹痛で高松赤十字病院に入院。胎児1人の死亡が判明し、緊急の帝王切開手術を受けて2人が生まれたが、1人に脳性まひなどの障害が残った。高松地裁は「帝王切開による早産が原因」とし、原告の請求通り約2億1100万円の賠償を命じた。病院側が控訴していた。【待鳥航志】



https://www.m3.com/news/iryoishin/480962
シリーズ: 降圧剤論文問題と研究不正
「ずさんな試験の責任は研究者らが負うべき」、白橋被告側弁護士
検察側、懲役2年6月、罰金400万円を求刑

2016年11月28日 (月) 高橋直純、軸丸靖子(m3.com編集部)

 ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員とノバ社に対する第37回公判が、11月25日に東京地裁(辻川靖夫裁判長)で開かれ、検察側は白橋伸雄被告に懲役2年6月、同社に罰金400万円をそれぞれ求刑した。白橋被告弁護人、ノバ社弁護人はともに無罪を主張した。白橋被告の弁護人は「ずさんな試験の責任は研究者らが負うべき」と訴えた。 2015年12月16日の初公判から、ほぼ1年となる次回12月15日に結審する見通し。判決は2017年3月16日の予定。

検察側「厳重処罰が必要」
 検察側は論告で、今回の事件を「『降圧を超えた効果』があるというプロモーションを行うため、試験データを自社に有利に改ざんして、虚偽の図表等を研究者らに提供して虚偽の論文を作成させ、投稿・掲載させたという前代未聞の悪質事案である」と指摘。本件は薬事行政への信頼、日本の臨床研究の国際的信頼を失墜させたとし、「一般予防の見地から厳重処罰が必要である」とした。

 白橋被告個人については、社内での評価や地位を得るために研究者らを利用して論文を作成させたとし、「犯行動機は極めて自己中心的で、その経緯にも酌量の余地はない」と指弾。 さらに、論文に疑義が呈された後は、口裏合わせなどの隠ぺい工作を行い、現在でも事実を全面的に否認し、「反省の情が全く見られず、厳しい非難に値する」と述べた。

 ノバ社には、「本件は被告人が統計解析を一人で担当したことが原因で発生したと認められるところ、そのような状況を作り出したのは被告会社であった。適切な管理・監督を行わず放置していたもので、その責任は大きいと言わざるを得ない」と指摘した。

 さらに検察は、個別の争点について、これまでの議論を基に、(1)白橋被告がKyoto Heart Study(KHS)で、非ARB群のイベントを水増ししたか、(2)それは意図的か、(3)意図的な改ざんの場合、本件公訴事実の対象となるCCB論文、CAD論文においてどのように影響するかを認識していたか、(4)CCB論文において、恣意的な群分けをしながら、論文記載の「12カ月以上使用している」という基準として図表やデータを研究者に提供したか、(5)CCB論文において意図的な改ざんを加えたデータを提供したか、(6)研究者らが作成した記事(論文)の記述につき、被告人が記述したと言えるか、(7)論文が薬事法66条1項の「記事」の「記述」に当たるか、(8)論文を作成、投稿、掲載する行為が薬事法66条1項の「記事」の「記述」に当たるか、(9)被告の改善行為が、ノバ社の業務に関連するか――に整理。いずれも立証されていると主張した。

「立証がなされたとは到底言えない」白橋被告弁護人
 検察の論告に対し、白橋被告の弁護人は、直接証拠は存在せず、全ての状況を通じて、状況証拠による立証活動しかなされておらず、「合理的な疑いを差し挟む余地のない程度の立証がなされたとは到底言うことはできない」として無罪を主張した。個別の争点についても「イベント数の水増しをした事実はない。仮に水増しされていたとしても第三者による行為である」、CCB論文の群分けについては「恣意的ではなく、一定の基準に基づいている。一定の基準と『12カ月以上』という論文の定義は、一致していないとは言えない。仮に一致していないと評価されるとしても、研究者らは、被告が行った群分けの実際の基準を認識していた」などと訴えた。

 検察側の立証に対しては、「個々の証拠力の低さを物量でカバーしようとするもので、質より量を重視したものと断じざるを得ない。証明力の低い証拠をどれだけ多数積み上げようとも、有罪にすることはできない」と問題視した。

 KHSについては「極めてずさんな臨床試験で、それに加担した自身の社会的責任を否定するものではない」としつつ、「ずさんな試験の責任は研究者らが負うべきものであって、補助したにすぎない被告人一人にその責めを負わせるべきではない」と主張した。

「業務に関したものではない」ノバ社側
 ノバ社側の弁護人は「KHSに不正があり、本件論文の記述に虚偽があるとすれば、さまざまな不正が不可分一体化した結果に他ならない」と主張している。特に白橋被告が研究者らを利用したとする「間接正犯」という検察側の論理構成について、「事務局医師らが、被告の道具として利用され、支配されていたとは到底言えない」と訴えた。

 また、仮に白橋被告によるイベントの水増しなどが存在したとしても、「被告人個人の判断に基づく個人的な行為であって、被告会社の業務の一環ではなく、被告会社の『業務に関した』ものではない」と強調した。

 最後にノバ社主任弁護人は 「本件は被告人の改ざんの有無が問題になっているが、研究不正が刑事罰に問われる問題かということもまた問われている。KHSが不適正な試験であったことは事実であり、ノバ社の問題意識が希薄であったことも反省すべきである。しかし、拡大解釈による訴追は学術研究の自由を妨げるものとなる」と述べた。



https://www.m3.com/news/general/481299
病院勤務犬 僕はミカ 患者癒やす優しい目 介助犬は断念……見つけた天職
2016年11月29日 (火) 毎日新聞社

 身体障害者を助ける介助犬の適性はなかったが、全国でも珍しい病院の「勤務犬」に転身、入院患者の癒やしの存在として活躍する犬がいる。スタンダードプードルの「ミカ」(6歳、雄)。聖マリアンナ医科大病院=川崎市=で週2回活動する。【釣田祐喜】

 黒い巻き毛に覆われた愛らしい姿で、心身の病や出産などで不安を抱えた人を勇気づける。担当医が先月、神戸市であった日本身体障害者補助犬学会で取り組みを発表した。

 勤務犬は、同病院小児外科の長江秀樹医師(41)らが導入。きっかけは2012年、白血病で入院していた子供に「犬と遊びたい」と頼まれたこと。病棟で犬と面会を実現させた。

 長江さんは13年、日本介助犬協会(横浜市)の高柳友子事務局長に相談した。たまたま協会で訓練中だったミカは繊細な性格で介助犬としては不向きとされた。だが、体をなでられると喜ぶなど、人と触れ合うのが好きで、協会は「動物介在療法に向いている」と判断。病院への貸与を決めた。

 担当の看護師が自宅で世話しながら、ミカの心身の調子を日々確認。病院の職員証も発行され、昨年4月から活動を始めた。医師でもある高柳さんによると、治療のパートナーとして特定の犬を病院で定期的に活動させるのは珍しいという。

 ミカは「出勤日」に産科、小児病棟などで1日当たり5~6人の患者と会う。今月14日の出勤日。産科病棟の病室では、切迫早産で入院中の女性(36)がミカと長江さんを迎えた。空きベッドに座ったミカの腰を女性がさすると、ミカは気持ち良さげに横たわった。女性は「点滴を何度も取りかえて憂鬱になりがちだが、ミカちゃんに触ると気持ちが落ち着き、頑張れる」とリラックスした表情。

 長江さんは「人では難しい、患者の『やる気のスイッチ』をミカは押せる」。ミカを訓練した日本介助犬協会の桜井友衣さんは「介助犬でなくても、新しい仕事で大切な役割を果たしている。ミカに『すごい』と伝えたい」と語る。


  1. 2016/11/30(水) 06:20:38|
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