Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

11月24日 

https://www.m3.com/news/general/479701
奈良県警、法医の告発受理 「勾留中に暴行死」
2016年11月24日 (木) 共同通信社

 奈良県警は24日、逮捕後に桜井署で勾留中だった男性医師=当時(54)=が死亡したのは、取り調べ時の警官による暴行が原因として、岩手医大の出羽厚二(でわ・こうじ)教授(法医学)が提出した特別公務員暴行陵虐致死容疑の告発状を受理した。

 県警は「法と証拠に基づき適切に捜査する」としている。

 告発状によると、手術ミスの業務上過失致死容疑で逮捕された医師は2010年2月14~24日ごろ、取り調べ中に頭部や胸部、上下肢を殴打され、急性腎不全などの多臓器不全で死亡した。下肢に広範囲の皮下出血があり、暴行による打撲で生じたとしている。容疑者は特定していない。

 当時の司法解剖では、医師の死因は急性心筋梗塞と判断された。

 出羽教授は遺族の依頼を受け、遺体の鑑定書を調査。今月15日に告発状を提出していた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/475143
シリーズ: 『「50歳以上ドクター」の悩みと未来』
医学博士号、50歳以上は6割、若手は1割◆Vol.7
若手医師は専門医志向強まる

医師調査 2016年11月24日 (木)配信高橋直純(m3.com編集部)

Q 医学博士号の取得について教えてください。
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 医学博士号(博士号(医学))の取得状況を尋ねたところ、「取得済み」は50歳以上では64%に達した一方で、35歳以下では9%、「取得希望・準備中」の36%を足しても、計45%に留まり、若手医師の「博士号」離れが見て取れた。50歳以上の開業医、勤務医の別では、ほとんど傾向に差はなかった。

Q 専門医の取得について教えてください。
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 専門医については、50歳以上、35歳以下がともに「取得済み」が40%となった。一方、「取得準備中」「興味はある」を足すと、50歳以上が32%に対し、35歳以下では56%で、若手医師の「専門医」志向がうかがえた。

 50歳以上の開業医、勤務医の別では、「取得済み」では開業医、「取得準備中」が勤務医に多かった。「全く興味がない」は開業医が25%で、勤務医の9%より大幅に高かった。



https://www.m3.com/news/general/479628
高齢者負担拡大で国費圧縮 医療1千億、介護400億 所得に応じ、政府・与党 17年度、現役保険料増も
2016年11月24日 (木)配信共同通信社

 2017年度予算編成で政府、与党は23日、社会保障費の伸びを医療分野で1千億円程度、介護分野で400億円程度抑える方向で調整に入った。所得が比較的高い高齢者の負担軽減措置の縮小が柱。一方、大企業社員に介護保険料の負担増を求めるなどして、国民の理解を得たい考えだ。

 政府は財政健全化のため17年度、国費で賄う社会保障費を1400億円圧縮する目標を設定しており、達成に向け来月上旬にも具体的な実施時期や対象者数を固める。

 医療費の自己負担が高くなりすぎないように月ごとに上限を設けている「高額療養費制度」では、70歳以上で一定以上の所得がある人の上限額を引き上げる。高齢者は受診する頻度が高いとして、外来医療費の上限を現役世代より低額に抑える特例もあるが、低所得者を除き縮小。数百億円が抑制される見通しだ。

 75歳以上の後期高齢者医療制度では、専業主婦ら扶養家族だった人や低所得者の保険料を最大9割軽減している特例を、新たに75歳になる人から一部廃止する方針。既に軽減を受けている人についても数年間で段階的に保険料を引き上げ、17年度は200億~300億円の削減を見込む。

 療養病床に長期入院する患者のうち、医療の必要性が比較的低い人の光熱水費を現在の1日320円から370円に引き上げる。難病患者を除き、費用を徴収する範囲を医療の必要度が高い人にも広げる考えだ。

 超高額の抗がん剤「オプジーボ」は来年2月、薬価を半額に下げると既に決定。約180億円の削減効果がある。

 中小企業社員が入る協会けんぽへの国庫補助金は、財政に余裕があるとして300億~400億円減らす。

 介護保険では、40~64歳が支払う保険料の計算方法を見直し、収入に応じた「総報酬割」という仕組みを数年かけて段階的に導入する。17年度は数百億円の削減となる。

 介護サービスの利用者負担月額に上限を設ける「高額介護サービス費制度」で一般的な所得の人の上限額を引き上げる。

 ※政府の社会保障費抑制方針

 政府は、国の政策実行に必要な経費が税収などの基本的な歳入でどれだけ賄えているかを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2020年度までに黒字化するとの財政健全化目標を掲げている。これに基づき、高齢化などに伴う社会保障費の自然増を16~18年度の3年間で1兆5千億円に抑える方針で、年平均5千億円が目安。厚生労働省の17年度予算の概算要求では自然増を6400億円と見込んでおり、1400億円圧縮する必要がある。



https://www.m3.com/news/general/479703
柔道整復師ら21人行政処分 免許取り消しなど
2016年11月24日 (木)配信共同通信社

 厚生労働省は22日、刑事事件で有罪判決が確定したり、療養費を不正に請求したりした柔道整復師ら21人を免許取り消しや業務停止とする行政処分を発表した。12月6日に発効する。

 免許取り消しは、勤務先の整骨院で施術を受けに来た人に対し、わいせつな行為をしたとして準強制わいせつの罪が確定した北九州市の李栄煥(イ・ヨンファン)柔道整復師(37)。

 経営していた接骨院で療養費を不正請求した詐欺罪や、収賄罪で有罪が確定した鹿児島県南大隅町の元町議宇野仁一(うの・じんいち)柔道整復師(65)は業務停止5年とした。

 処分の内訳は、免許取り消しが1人、業務停止3カ月~5年が19人、名称使用停止6カ月が1人。



http://mainichi.jp/articles/20161125/k00/00m/040/052000c
日大病院  筋弛緩剤3本を紛失…東京
毎日新聞2016年11月24日 19時49分(最終更新 11月24日 22時07分)

 日大病院(東京都千代田区)は24日、毒薬指定されている麻酔用の筋弛緩(しかん)剤「エスラックス」の50ミリグラム入り瓶3本を手術室の冷蔵庫から紛失したと明らかにした。9人分の致死量に当たるという。病院は事故調査委員会を設置し、医師、看護師から聞き取りをするなど経緯を調べている。

<千葉の病院でも>筋弛緩剤5本が紛失 盗難の疑い

 病院によると、19日午後2時ごろ、看護師が手術で使用する患者11人分の筋弛緩剤55本を薬剤師から受け取り、患者ごとに袋に分けて処方箋と一緒に手術室の鍵付きの冷蔵庫に入れた。21日午前9時半ごろ、麻酔科医が取り出そうとすると、1人分の3本が袋ごとなくなっていたという。(共同)



http://www.asahi.com/articles/ASJCT019CJCSUBQU01N.html
日大病院、筋弛緩剤を紛失
2016年11月25日00時31分 朝日新聞

 日本大学病院(東京都千代田区)は24日、手術の麻酔に使う筋弛緩(しかん)剤3本を紛失したと発表した。成人9人の致死量にあたるという。盗難の可能性もあるとして、警視庁神田署に届け出た。

 病院によると、紛失した筋弛緩剤は「エスラックス50ミリグラム」。毒薬に指定されている。21日の手術に使うため、19日午後2時ごろに看護師が薬剤部から受け取った患者11人分の計55本を、手術の準備室にある鍵付き薬品用冷蔵庫に保管。21日午前9時半に麻酔科医が冷蔵庫を開けたところ、担当患者分の3本がないことに気付いたという。

 冷蔵庫は常に施錠され、鍵は麻酔科医用と看護師用が1本ずつあった。保管から紛失発覚までに麻酔科医7人、看護師9人が鍵を扱える立場にいた。過って廃棄した可能性もあるという。

 病院は、筋弛緩剤は手術当日に薬剤部から受け取るように改め、薬品冷蔵庫専用の防犯カメラの設置を検討しているという。東京都にも紛失を報告し、22日に都の立ち入り検査を受けた。

 筋弛緩剤の紛失は今月、日本医科大学千葉北総病院でも発覚した。厚生労働省の担当者は「医療機関の安全を揺るがす事案が相次ぎ、誠に遺憾。各医療機関は薬の安全管理を徹底してほしい」と話している。



http://www.sankei.com/affairs/news/161124/afr1611240031-n1.html
愛知県の5千万円賠償確定 勾留中治療受けられず失明
2016.11.24 20:03 産経ニュース

 愛知県警で勾留中、適切な治療が受けられず失明したとして、名古屋市の男性(45)が県に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(大谷剛彦裁判長)は、県の上告を退ける決定をした。22日付。県に約5千万円の支払いを命じた二審判決が確定した。

 確定判決によると、男性は2011年1月、窃盗容疑で逮捕されて勾留。目の不調を訴え、同5月に精密検査が必要と診断されたが、7月まで受けられず、糖尿病の合併症で左目を失明した。

 一審名古屋地裁判決は請求を棄却。二審名古屋高裁は、5月の診察に立ち会った警察官が医師から失明の可能性を指摘されながら「症状は進行しない」と上司にうその報告をしていたことを挙げ、「正確に報告する義務を怠った」として県の責任を認めた。



http://www.medwatch.jp/?p=11315
第7次医療計画の作成指針の議論が大詰め、厚労省が叩き台示す―医療計画見直し検討会
2016年11月24日|医療・介護行政をウォッチ MedWatch

 2018年度からの第7次医療計画に向けて、厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」の議論が大詰めを迎えています。

 24日の検討会では、厚労省から意見取りまとめに向けた叩き台が示されました。基準病床数の算定式や、5疾病・5事業や在宅医療の整備や進捗状況の評価に向けた考え方が示されています(関連記事はこちらとこちら)。

 検討会では年内に意見を取りまとめ、年明けに厚労省から告示や関係通知が発出されますが、「医師需給」問題などは結論が年明けにまとまるため、「何段階かに分けた告示」が公布される可能性もあります。

ここがポイント!
1 基準病床数では、「平均在院日数の地域差是正」などを織り込む
2 脳卒中対策、構成員からは「排泄の自立」を勘案するよう求める意見も

基準病床数では、「平均在院日数の地域差是正」などを織り込む

 第7次医療計画は2018年度から6年間を対象としたものとなります。都道府県では2017年度中に計画を作成し、その拠り所となる指針などが今年度(2016年度)中に示される見込みです。

 検討会では指針策定に向けた「意見」(厚生労働大臣が意見に沿って指針を策定する)の整理を進めており、24日には厚労省から「叩き台」が示され、これに基づいた意見交換を行いました。叩き台は、大きく(1)医療計画全体(2)5疾病・5事業および在宅医療のそれぞれの連携体制―の2つのパートで構成されます。

 (1)の医療計画全体では、2025年に向けて▼病病連携、病診連携▼歯科との連携▼薬局との連携▼訪問看護ステーションとの連携―を進めることを確認。その上で、事実上の「地域における病床数上限」となる基準病床数の算定式について具体的に記載しています。

 準病床数の算定式については、これまでにメディ・ウォッチでお伝えしているとおり「病床利用率」や「平均在院日数」の考え方を一部見直すことになります。

 特に平均在院日数については、地域差の是正を進めることとしており、これまでの「経年変化」に加えて、▼平均在院日数の経年推移▼各地方ブロックの差異▼将来のあるべき医療提供体制の構築に向けた取り組み―の要素を勘案することになります。

 現在は、全ブロックともに一律に「平均在院日数が計画期間中に10%短縮する」ことを見込んでいますが、2018年度からは ▼平均在院日数が全国平均を下回るブロックでは、自ブロックの変化率 ▼平均在院日数が全国平均を上回るブロックでは、「全国値+α」と自ブロックの変化率を比較し、より大きな変化率―を見て、各ブロックの平均在院日数が設定されることになります。

 また、告示では具体的な平均在院日数が示されるにとどまり「α」の実態が個別に示されることはありませんが、厚労省医政局地域医療計画課の担当者によれば、直近6年間の平均在院日数の短縮率は全国平均で11%程度(全国値)、ブロックによっては13%程度となっており「全国値+α」は12%程度(激変緩和のため13%と11%の間をとるイメージ)になることが想定されています。

 なお、「医療資源投入量の少ない患者」(1日175点未満)の取り扱いについては、平均在院日数短縮に織り込むことが前回会合で了承されており、具体的に「どれだけの在院日数短縮として見込むか」は、今後、厚労省内で精査されることになります。

 ところで基準病床数については、ICUやHCUなどの取り扱いが注目されます。現在、都道府県によってICUなどを基準病床数の「内数」に入れて考えているところと、「外」と考えているところとあります。これは医療提供体制の整備において不公平を生むため、2018年度からは「原則として、基準病床数の内数と考える」(つまりICUなどのベッド数も既存病床数としてカウントする)ことが検討されています。もっとも、すでに整備されているICUなどは、この対象からは除外される見込みです。厚労省医政局地域医療計画課の担当者は「多様な治療室の類型が存在しており、診療報酬における施設基準などを参考にしながら、定義も含めて検討していく」との見解を示しています。

脳卒中対策、構成員からは「排泄の自立」を勘案するよう求める意見も

 (2)の5疾病・5事業などについては、厚労省の他検討会(例えば、がんについては「がん対策推進協議会」や「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」など)の議論を踏まえて、必要な見直しが行われます。また第6次医療計画で求められているPDCAサイクルを回しやすくするために、評価指標の見直しも行われます。

 大きな方向は11月9日の前回会合ですでに固められています。

 例えば5疾病のうち「脳卒中」については、▼標準的治療の普及(脳血管内治療の科学的根拠の確立など) ▼一貫したリハビリの実施(発症早期のリハビリ推進と、回復期・維持期リハビリへの間断なき移行など) ▼合併症予防の推進(誤嚥性肺炎予防のための口腔ケア実施に向けた医科歯科連携など)―といった方向が示されています。

 また指標としては、新たに ▼脳梗塞に対する脳血管内治療(K178-4『経皮的脳血栓回収術など』の実施件数 ▼脳血管疾患より救急搬送された患者の圏域外への搬送率 ▼嚥下機能評価の実施件数―を追加するほか、 ▽要介護認定患者のうち、脳卒中を主な原因とする患者の割合▽脳卒中患者のうち、地域連携診療計画加算の算定率―などを指標化できないかさらに検討するとしています。

 この点について齋藤訓子構成員(日本看護協会常任理事)は、「排泄の自立」の重要性を訴え、2016年度診療報酬改定で新設された『排尿自立指導料』の算定件数などを新たな指標に加えて進捗状況を評価してはどうかと提案しています。

 排泄の自立の重要性は、例えば日本慢性期医療協会の武久洋三会長らも強調しており、今後、積極的に検討していくべきでしょう。ただし、新設された診療報酬項目は概して算定件数が少ないため、それを評価指標として「なぜ進まないのか」という背景の分析にまで到達することは難しいようです。

 また在宅医療については、▼医療・介護サービスが地域の実情に応じて補完的に提供されるよう、都道府県や市町村関係者の『協議の場』を設置し、介護保険事業計画などと整合的な目標を検討する ▼協議の進め方やサービス付き高齢者向け住宅の整備計画、療養病床の動向など、在宅医療提供体制を考える上での留意事項について国から都道府県に示していく ▼在宅医療にかかる圏域設定や課題把握を徹底する ▼多様な職種・事業者が参加することを想定した施策(地域住民への啓発、入院医療機関に対する在宅療養可能な患者像の研修、入院医療機関とかかりつけ医療機関などとの情報共有のための協議など)を進める ▼医師会との連携などにより「在宅医療・介護連携推進事業」への支援を行う―といった方向が示されました。在宅においては、とくに「医療・介護連携」が極めて重要になり、こうしたテーマは社会保障審議会・介護保険部会などでも議論されています。

 さらに、評価指標については、▼在宅患者訪問診療料、往診料を算定している医療機関数 ▼24時間体制をとる訪問看護ステーション数 ▼歯科訪問診療料を算定している医療機関数 ▼在宅患者訪問薬剤管理指導料や居宅療養管理指導費を算定している医療施設数 ▼退院支援加算、退院後訪問指導料を算定している医療機関数 ▼ターミナルケア加算を算定している医療機関数―などを新たに設定し、在宅医療の実績を見ていく考えを明確にしています。

 なお、5疾病・5事業などの医療計画の進捗状況を評価する指標について、厚労省医政局地域医療計画課の担当者は ▼各都道府県の状況を比較するために必要な項目は必須 ▼都道府県が自身の状況を確認するための項目(任意)―とグルーピングする考えを示しています。



http://www.huffingtonpost.jp/haruka-sakamoto/university_global_b_13195250.html
チェコの大学生活からグローバル化について考えたこと
坂本遙  チェコ共和国・国立パラツキー大学医学部生
投稿日: 2016年11月24日 15時07分 JST 更新: 2016年11月24日 15時07分 JST ハフィントンポスト

私はチェコの医学部のインターナショナルコースに所属している現在二年生の大学生です。チェコでの学生生活の中で、自分が"日本人"であると自覚する出来事を度々経験しました。また、"外国人である"故に怖い思いをしたこともあります。

日本は2020年のオリンピックへ向け外国人の誘致に取り組んでいます。2017年には国際的な医療人材の育成を目的とした国際福祉医療大学が開設する予定で、グローバル化に拍車がかかっています。私は留学生活を通して、グローバル化していく世の中では、自国の文化を知り、他の文化に興味を持つ事が大切だと考えるようになりました。

バルカン半島は「ヨーロッパの火薬庫」と呼ばれていました。この事からも分かるように、ヨーロッパは陸地続きの土地柄、島国の日本と比べて民族主義の影響を受けています。1960年代、チェコはチェコスロバキアとして存在し、ソ連の衛星国でした。

当時の首都・プラハでソビエト大使館付属学校に通っていた米原万里さんの著書『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』から当時の様子を垣間見る事が出来ます。作中では著者の3人の友人だった、ギリシャ人・ルーマニア人・ボスニア人の少女達の消息を辿る様子が描かれています。作中からは当時のヨーロッパの雰囲気や、彼女達の日常生活や人生に民族主義が影響を及ぼしていたことを読み取る事が出来ます。そして三人は出身地(所属民族の国)とは異なる地で生まれ育っています。

大学内には彼女達のように、育った国と出身が異なる友人が多いです。彼らに共通しているのは、所属民族に対して誇りを持っている点です。UKで育った人だとしても、英語以外に出身地の母語を話せる人がほとんどです。渡航直後は、彼らが自身の出身に対し誇りを持っている事が理解できませんでした。

所属民族に対し誇りを持っている背景には、彼らが"ある民族に属している"という自覚を持っていることが関与していると思われます。渡航直後の私は、自分が日本人であるという自覚はありませんでした。海外で生活をしているうちに徐々に自分の所属を意識するようになりました。

初めて自分が日本人だと意識した最初の出来事は、入学試験の時でした。私の通うパラツキー大学は入学試験のために大学の先生が来日します。昨年は5人の受験生がいましたが、驚いた事に、試験監督である先生が試験開始数分後に教室の外に出て行きました。

私は日本の大学入試も経験していますが、日本では不正行為に対して厳重に対策されていました。試験後、なぜ退出したのか尋ねてみると、このような回答が返ってきました。「日本人と台湾人はカンニングをしない。試験官がいると緊張するだろうから、教室の外に出た」と。

大学は、日本人はまじめに勉強するからもっときてほしい、と主張しています。入学後も大学では「日本人」に対し好感を持つ人が多い事も度々実感しています。

ある時、チェコ語の授業中にレントゲン(ドイツ語)を自国の言葉どう呼んでいるか話題になったことがあります。日本では、医療用語にドイツ語が少し使われているという話をしました。その話の後に、ポーランドの子に日本はドイツと仲が良いから、と言われました。発言した子はただ茶化していただけなのは分かっていましたが、私は第二次世界大戦のことを思い出し気まずい気分になりました。日本人として歴史を意識した出来事でした。

ヨーロッパは植民地を多く所有していた歴史もあり、人の行き来が日本より盛んです。この歴史背景の影響は、異文化に対して寛容な面がある反面、人種差別が身近な問題として存在している点に現れていると思います。チェコで生活する中で、日本人だから、と特別に差別された経験はないです。でもそれは、日本で育ったため、人種差別を意識したことがなく気づきにくいのかもしれません。

人種差別が身近に存在することを知った出来事がいくつかありました。私の住むオロモウツでは黒人やイスラム教の人が石を投げられる事件が過去に発生しています。大学内には宗教の関係でスカーフを頭に巻いている女性も複数います。彼女達のように見かけで別の人種だと分かる人が攻撃の対象となりました。

そして同級生の中には些細な事に対して人種差別だ、という人もいます。例えば、電車の乗車賃の割引に対してです。ISIC割引(外国人学生への割引)よりチェコ人学生への割引の方が安かったため、racismだと主張していました。

また、私がポーランド旅行時、バスに乗せてもらえなかった話をしたときも、それはracismだ、と言われました。私はバスを間違えていたので乗せてもらえなかったのだと思っていました。友人に指摘されて、英語で話したから乗せてもらえなかった可能性もあったことに気がつきました。この友人はインド育ちでUKに移住した人なので、人種差別には敏感なのかもしれません。

また、EUによる難民受け入れの政策に対しての抗議活動が度々プラハやオロモウツでありました。オロモウツはチェコ国内で6番目に大きい都市で、人口は約10万人です。日本の都市で比べてみると、宮沢賢治の出身地である岩手県花巻市の人口に近いです。こぢんまりとした田舎の都市で治安もよいです。

しかし、2015年10月31日と11月7日、2016年10月7日にメインの広場で移民への抗議活動がありました。2016年5月13日にはネオナチの集会が公園で行われました。大学から、外国人学生は活動日に広場や公園には近づかないように、と警告がきました。

これらの活動は、自分がチェコでは外国人であると強く意識した出来事でした。そして人種によって攻撃対象となりうることの恐怖を初めて、少しではありますが実感しました。民族主義の考えを強く持ちすぎ、他者への理解を欠いてしまう場合、このような排他的な姿勢(人種差別)も出てきてしまうのだと思います。

大学内では異なる文化を持った学生同士が互いを尊重し合っている場面が見受けられます。イベントで出される食事や学食のメニューは宗教の関係上食べられない食材がある人がいることを考慮して用意されます。友人と食事に行く時は食べられない食材を確認し合います。

同級生は日本の文化に興味を持っている人が多く、日本語を教えてほしいと言われる事も多いです。また、私の在籍するパラツキー大学には日本語学科があり、そこに在籍するチェコ人と交流する機会もあります。彼らの多くが、「日本語の響きがきれいだから日本語を学び始めた。」と言っていました。

同級生やチェコ人との会話の中で、文字(漢字、ひらがな、カタカナ)やオトマノペ、言葉遊びについて度々話していました。日本語を紹介しているうちに、日本語は独特な言語であり、素敵だと思うようになりました。なぜ、彼らが日本の文化に興味を持つのか尋ねてみることで、日本の文化に関して新たに知ったこともありました。

日本にいると、他の文化にふれる機会が少ないせいか、違いを意識することがあまりないように思います。多文化が溢れる環境に身を置いたことで自国の文化を見つめ直す機会を得られました。その結果、日本のことをもっと知り、何か尋ねられた際は答えられるようになりたいと思うようになりました。これらの経験を通して、違いを認識し受け入れていこうとすることで、自分の所属民族への誇りも生まれるのだということが分かりました。

それと同時に、自国の文化に興味を持ってもらうことの嬉しさも知りました。そのことに気づいてから、私は相手の国について普段から機会があるとき、尋ねるようにしています。尋ねると、皆嬉しそうに話をしてくれます。

互いの文化に興味を持つ事で、名前一つでも話は広がります。自分の名前に使われている漢字が持つ意味を教えたり、相手の名前の音に漢字をあてはめてみたりすることができます。話し相手が台湾人ならば、中国語ではこの漢字はこういう意味だ、と教えてくれます。

出身がインドのUKから来た人ならば、ヒンドゥー語ではどう書くのか教えてくれます。大学内の同じ勉強グループの人は、毎日日本語で挨拶してくれ、私はそれがとても嬉しいです。私も挨拶やお礼を出来る限り彼らの母語で覚えて返すようにしています。

ヨーロッパは多文化共生の実現と人種差別が身近に存在している地です。この環境に身を置き経験したことを通して、冒頭で述べた考えにいたりました。私は、グローバル化していく世の中でコミュニケーションを取る際は、自分のことを知り、相手に興味を持ち理解しようとする姿勢が大切だと考えています。これは、今後日本が外国人を受け入れていく上でも、日本人同士でコミュニケーションを取る上でも、大切なことではないでしょうか。



http://this.kiji.is/174363935371937268?c=39546741839462401
肺がん見落とし、21歳男性死亡
愛知・一宮市立病院、遺族と和解

2016/11/24 12:39 共同通信

 愛知県一宮市の市立市民病院は24日、悪性腫瘍の肺転移を調べる精査を怠り、2013年に当時21歳の男性患者が肺がんで死亡したと明らかにした。市は医療ミスを認め、男性の両親に約2400万円の損害賠償金を支払うことで和解した。

 病院事務局によると、男性は03年、12歳の時に県内の病院で皮膚がんの切除手術を行った。その後、市民病院の定期検査で09年と10年に肺に影が見つかったが、がん検出のための検査で異常がないと判断し、定期的な受診を求めなかった。

 12年、別の病院から転移性肺がんの疑いを指摘され、精密検査で既に病状が進行していたことが判明した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/479807
シリーズ: 奈良・勾留医師死亡事件
告発状受理、「皆様のお力添えのおかげ」

【寄稿】出羽厚二(岩手医科大学法医学講座教授)
2016年11月24日 (木) m3.com

 奈良県で勾留中の医師が死亡した事件で、遺族が奈良県に損害賠償を求めた民事訴訟の意見書のほか、本事案を容疑者不詳のまま、奈良県警察本部に刑事告発したのが、岩手医科大学法医学講座教授の出羽厚二氏(『勾留中の男性医師死亡、法医が刑事告発したわけ』を参照)。
 m3.com医療維新で取り上げたところ、m3.com内外でさまざまな議論が展開されている。出羽氏に現時点での議論の受け止めを綴っていただいた。

 まず私は臨床経験が乏しく、病理の知識は標準以下の人間です。鑑定依頼が殺到する実力派の鑑定医ではありません。時津風部屋事件も、法医学の人間であれば誰も間違えることはないレベルの事例だったと思います。今回の奈良の事例も医学的常識、もしくは一般的な常識として誰もが「おかしい」と思われるレベルのことだと思っています。

 法医学の人間が、警察を告発するのは「お行儀が悪い」ことと自覚しておりますが、そうでもしないとこの大きな問題が解決できないと思い、今回の告発に至りました。奈良県警の起こしたと思われる事件を奈良県警に告発するという奇異というか皮肉な状況ですが、他に告発先がありません。あるとすれば奈良の検察庁ですが、弁護士と相談の上であえて奈良県警にいたしました。予想では門前払いと思っていましたが、本日24日午前10時過ぎ奈良県警に告発状が受理されました。皆様のお力添えのおかげです。心より感謝申し上げます。最後にはしっかりと捜査がされて真相が解明されることを願っています。

 この件は書類送検されるでしょうから、最悪でも検察審査会までは持ち込めると思います。この男性医師の死亡事例は「留置所=矯正施設での死亡例」ということで、法務省の通達では検察官が自ら検視をしなければいけない事例です(矯正施設等に収容中の者が死亡した場合における検視等に関する取扱い及び検視調書等関係書類の保存について:平成15年11月27日 法務省刑総1291号依命通達)。通常の警察官による検視は代行検視と呼ばれ、検事の代わりに警察官がしているものです。つまり「こういう場合、警察官が疑われるのだから検事が自ら調べろよ」という意味なのです。ですから本件の最初の「見逃し」の責任は検察庁にあります。

 山本病院事件は、医療に携わるものとして重く悲しい出来事でした。亡くなられた男性医師は2006年の3月末から勤務を開始し、6月16日に逮捕容疑となった男性患者の肝臓腫瘍切除術に関与しました。勤務して3カ月未満です。またこの後間もなく病院を辞職しています(正確な勤務期間は遺族が年金手帳で調べる予定です)。もちろんこの事件には責任はあります。山本病院は1999年7月1日に開院し、2009年7月1日に院長と事務長が詐欺容疑で逮捕されるまでの10年間存続しました。

 しかし、開院直後から生活保護者を食い物にした医療に対して、匿名の多数の投書が奈良県に届いたと言われています。当然山本院長と数カ月勤務した男性医師では一連の事件に対する関与の度合いが異なります。「生活保護者を食い物にした医者にはバチが当たって当然」という声があるようですが、山本院長と男性医師を同一視してはいけないと思います。もっとも、山本病院事件と今回の勾留中の死亡は別問題として考えるべきであり、どのような罪を犯した被疑者と言えども、暴力的な取調が許されるはずはありません。男性医師の死亡により、肝臓手術死亡事件の全容の解明も、彼自身の弁明の機会も永遠に失われてしまいました。

 次に「逮捕容疑を認めている被疑者に警察が、なぜ過酷な取調をするのか」という疑問も当然あると思います。これはあくまで私の推測ですが、奈良県警と奈良地検の間の意見の対立が背景にあったと考えます。2009年9月9日、奈良県警は前記の肝臓腫瘍切除術に対して「傷害致死容疑」で山本病院の家宅捜索をしました。しかし、山本院長、男性医師の2010年2月9日の逮捕容疑は「業務上過失致死」でした。奈良地検が故意犯である「傷害致死」の適用に強行に反対したからと言われています。「不要な手術だった」との医師側の認識を裏付ける証拠がなかったからです。両者は一時険悪な雰囲気になったと言われています。2007年10月30日に奈良県より相談を受けてから2年以上に及ぶ捜査をした奈良県警の内部には、不満がたまったことでしょう。その間の捜査では慣れない医学用語に悪戦苦闘したはずです。奈良県警の欲しかったものは「不要な手術だった」との供述だったのではないでしょうか、あるいは山本病院の他の死亡事例に対する供述です。このような事情が過酷な取調に繋がったのではないかと思っています。

 山本病院事件のことは『ルポ医療犯罪』(出河雅彦著、朝日新書)に詳しく書いてありますので、御一読をお薦めいたします。

 「現代の警察官が死亡に至るようなリンチを働くか」という疑問もあるでしょう。私は当然殺意を持って暴行を加えたとは思っておりません。しかし、机の下で脚を蹴るなどの強圧的な取調があったのだろうと考えています。男性医師が死亡して一番狼狽したのは取調をしていた警察官自身のはずです。「死んでしまうほど強く蹴った覚えはないのに・・・」と思ったのではないでしょうか。しかし、顔などの目立つところを殴らず脚をけるのは、計算された悪質な行為と思います。

 「なぜ暴行を受けていることを接見時に訴えなかったのか」という疑問もわきます。任意の取調から5カ月、逮捕されて19日目の死亡です。容疑者として長期の取調を受けている者の心理状態は推し量れません。最後の弁護士の接見は2月17日です。誰かに違法な取調を訴える最後の機会は死亡前日の2月24日のC病院の受診時でした。しかし、24日の意識状態は既に低下していたと考えられます。C病院では心電図検査をしていないのに、頭部のCTは施行しているからです。23日には取調中に失禁しています。

 以上のような推測は法医学者がする筋合いではないことは十分承知していますが、私の告発を機に、さまざまな議論が沸き起こっていることを知り、書かせていただきました。

 最後に民事訴訟の原告側の意見書を書いた医師は私を含めて4人おります。救急医、循環器内科医、法医2人です。残念ながら我々が見ているのは、コピーされた司法解剖時の不鮮明な写真と限られた資料だけです。C病院の医師の話を聞いているわけでも、直接標本を見ているわけでもないことをご理解ください。

 最後の最後に、小林多喜二の死因は「心臓麻痺」とされ、遺族からの解剖依頼を帝大(東大)、慶応、慈恵が断ったとされています。「心臓麻痺」は「急性心不全」「心筋梗塞」と名前を変えてなお亡霊のように漂っています。



https://www.m3.com/news/iryoishin/479797
第7次医療計画の基本方針、「意見とりまとめ」案を議論
一般病床の平均在院日数の変化率、「11%+1%」で計算

2016年11月24日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は11月24日の第7回会議で、2018年度から始まる第7次医療計画の基本方針に関する「意見のとりまとめ」(たたき台)について議論した。細かな修正・追加を求める意見は出たものの、過去の議論を集約した内容であり、基本的内容については異論はなかった(資料は、厚労省のホームページ)。今年内に再度議論、厚労省はそれを踏まえて基本方針案を策定、告示事項についてはパブリックコメントを募集する。告示、通知等は今年度内に出す予定。

 24日の会議では、一般病床の基準病床数算定に用いる平均在院日数の考え方も、明らかになった。基礎となるのは、直近6年間の平均在院日数の変化率で、全国平均は11%。各地方ブロックの平均在院日数の地域差是正が目的のため、平均在院日数が全国平均を上回っている(長い)場合は、「全国値(11%)+α」と当該ブロックの変化率を比較し、より高い変化率を用いる(『平均在院日数の地域差是正、基準病床数の算定式了承』を参照)。「直近6年間で最も変化率が大きいブロックの場合は、13%。全国平均の11%との間を取り、12%とする予定」(厚労省医政局地域医療計画課)。したがって、「α」は1%となる。

 医療計画では、一般病床と療養病床のほか、結核病床と精神病床の基準病床数も算定する。結核病床については厚生科学審議会結核部会で算定方式は変更しないことを決定。結核患者数は減少しており、一般病床と併せて結核病床を持つユニット化、高齢患者が多く合併症を有する結核患者への対応病床整備など、医療提供体制の見直しを進める方針。

 一方、精神病床については、厚労省の検討会で、入院医療から地域移行なども踏まえて、算定方式の見直しを検討している。その結論を待って、医療計画の基本方針に反映させる。なお、奈良県立医科大学教授の今村知明氏からは、一般病床の基準病床数は現行の考え方を変更していないが、精神病床の基準病床数は、地域医療構想の「病床の必要量」の考え方を取り入れている点を質す意見が出た。厚労省医政局地域医療計画課は、「そもそも一般病床と精神病床の基準病床数の算定式は異なる」と前置きした上で、一般病床は平均在院日数の短縮を、精神病床は将来の医療需要をそれぞれ見込んでいるものの、いずれも将来の医療提供体制の構築を目指すという点では整合性が取れていると説明。

 ロコモ、フレイル、具体的施策は?

 「意見のとりまとめ」(たたき台)は、(1)医療計画全体に関する事項、(2)5疾病・5事業および在宅医療のそれぞれの医療連携体制等に関する事項――という2つの柱から成る。複数の文言修正・追加の意見のほか、これまでの議論での指摘された事項を確認する意見などが出た。

 第7次医慮計画の変更点が、「5疾病・5事業」の一つである、急性心筋梗塞。「心筋梗塞等の心血管疾患」に変更し、対象疾患を広げるほか、急性期に限らず、回復期や慢性期も含める(『医療計画の5疾病対策、「回復期から慢性期」重要』などを参照)。

 人口の高齢化に伴い増加する疾患の追加を求める声が挙がったが、見送られ、「ロコモディブシンドローム、フレイル、肺炎、大腿骨頸部骨折等については、他の関連施策と調和を取りながら、疾病予防・介護予防等を中心に、医療・介護が連携した総合的な対策を講じることが重要である」との記載にとどまった。今村氏は「各論では全く触れていない。実際にはどのように対応するのか」と指摘。

 これまでの議論の過程で、浮上したのが、ICUやCCUを既存病床数に含めるか否かの取り扱いが、都道府県によって違う点だ(『ICUとCCU「既存病床数」に含めるか否か、結論出ず』を参照)。「都道府県により、取り扱いが違うという問題意識がある。まず現状を調査し、対応を検討する」(厚労省医政局地域医療計画課)。今後、ICUやCCUを新規に作る場合の取り扱いが規定される見通し。

 「5疾病・5事業および在宅医療」については、実効性を持たせるため、第6次医療計画からPDCAサイクルが導入された。その徹底に向け、指標も見直す。現行でも200以上の指標があり、「指標が多く、都道府県は手一杯ではないか」(日本病院会副会長の相澤孝夫氏)との指摘に対し、厚労省医政局地域医療計画課は、各都道府県の取り組みが比較できる指標と、それ以外の指標に仕分けをして提示する方針であると説明。

 なお、「医療従事者の確保等」については、「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」、「医療従事者の需給に関する検討会」等での議論を踏まえ、必要な見直しを行うこととする、という記載にとどまった。ビジョン検討会は、11月24日にも開催されたが、今年内は「中間取りまとめ」にとどまる見通しで、この部分が今年度内の告知・通知予定の基本方針に、どのように盛り込まれるかは未定(『「労働時間の基準設定」、NP・PA活用で働き方改革』を参照)。



https://www.m3.com/news/iryoishin/479784
シリーズ: 医師不足への処方せん
「労働時間の基準設定」、NP・PA活用で働き方改革
働き方ビジョン検討会第4回、構成員プレゼン

2016年11月24日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」(座長:渋谷健司・東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授)は11月24日、第4回会議を開催、第3回会議に続き、構成員がプレゼンテーションした。本検討会は、(1)地域で市民と患者の生活を支える、(2)専門性の追求と人生の選択の両立、(3)生産性と質の向上、(4)経済活力(イノベーション・国際化)への貢献――という4つの視点で議論をしており、24日の会議では、(2)から(4)についての提案だった。

 (2)に関するプレゼンは、現場、行政、経営という3つの視点から検討する必要性を指摘、「本人意思の明確化」「制度的環境の整備」「技術的環境の充実」「働く場所の改革」という4つのメッセージを打ち出した内容。特に、女性医師の就労継続を重要課題とし、具体的施策として、「労働時間の基準設定」のほか、NP(Nurse Practitioner)、PA(Physician Assistant)の活用など、医療の担い手の見直しなどを挙げている。また経営者の理解がないと、医師らの働き方は変わらないことなども指摘。

 「労働時間の基準」では、米国の医師卒後臨床研修プログラムの評価・認証などを行うACGME(Accreditation Council for Graduate Medical Education)の例を紹介。ACGMEは、(1)1週間の労働時間を80時間、(2)継続しての24時間以上の勤務の禁止、(3)1週間に1日は休日、(4)3日に1回以上の当直を行ってはいけない――などの規則を定めている。

 (3)と(4)は関連したテーマ。「財源の有効活用」「専門性の拡張」「連携による空間デザイン」「共有による時間の運用」という4つの切り口で、生産性を向上させ、人口減少社会下の医療を乗り越える施策を盛り込んでいる。その中で重要視されたのが、「あらゆる情報を活用する」という視点。各種情報を収集、データ化して、それらをつなげば、結果的に、医療者の働き方や偏在の解消、生産性の向上につながるとの考えだ。

 本検討会は、今年内に中間的な取りまとめを行う予定。次回はこれまでのプレゼンを踏まえ、論点を整理、それを基にさらに議論を深める。

 なお、2018年度からの第7次医療計画策定のための基本指針の見直しが現在進められている。基本指針に関する告示や通知は2016年度内に出す予定で、その中に「医療従事者の確保等の記載について」との項目がある。この部分は、本検討会や「医療従事者の需給に関する検討会」の「医師需給分科会」の議論待ちだが、2016年度内に一定の結論がまとまるかは微妙な情勢。場合によっては、2017年度に入ってから基本指針が改訂される可能性もある(『第7次医療計画の基本方針、「意見とりまとめ」案を議論』を参照)。



http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/11/25/10.html
腸閉塞の男性、医療事故で死亡…蕨市立病院 遺族に2567万円補償
2016年11月24日(木) 埼玉新聞

 蕨市は24日、腸閉塞(へいそく)で市立病院に入院した市内の無職男性(67)が死亡した医療事故で、男性の遺族に対し補償として2567万円を支払う内容の示談が成立したと発表した。議会の同意を得て支払われる。

 市によると、男性は2014年10月20日午前、おう吐を訴えて入院。深夜におう吐が激しくなり、翌21日午前0時20分に死亡が確認された。直接の死亡原因は吐しゃ物が気道に詰まったことによる窒息死だった。同病院の50代の医師は軽い腸閉塞の可能性があると判断し、翌日に精密検査を行う予定だったという。

 男性の姉ら遺族に対し病院側による説明が行われたが、遺族側は納得できないとして15年11月から病院側に補償を求め、交渉が行われてきた。当初の診断とその後の措置について、全体として不十分な点があったと病院側が認め、和解が成立した。

 同病院の伊藤浩一事務局長(54)は「この医療事故を重く受け止め、同じことが二度と起こらないよう務めたい」と話している。



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO09857930T21C16A1MM8000/
薬価を毎年改定へ 後発薬値下げ、医療費抑制
政府調整

2016/11/23 2:00 日本経済新聞

 政府は薬の公定価格(薬価)を決める仕組みを見直す調整に入る。原則2年に1回の薬価改定を毎年実施し、価格を柔軟に引き下げる案が軸。新薬の原価など根拠となるデータの公表を義務付けたり、後発医薬品の価格を抑える方策も議論する。国の薬剤費支出を抑える狙いだ。

 25日の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)で民間議員が見直し案を提示する。諮問会議は厚生労働省などと連携して改革の方針を取りまとめる。

 価格の安い後発薬の普及で薬全体の流通価格は下落傾向にあるが、改定が2年に1回のため市場の実勢を反映しづらい。民間議員は国が負担する薬剤費の膨張を抑制するため、毎年薬価を下げられるようにしたい考え。下げすぎた場合は翌年の薬価調査で調整する。

 医師会や製薬業界はこれまでも「価格調査などの負担が増す」などの理由で毎年改定に反対しており、見直しに抵抗も予想される。

 民間議員は薬価の透明性向上に向け、製造原価の内訳や患者数の見込みなど詳細の公表を義務付けることも訴える。超高額のがん治療薬オプジーボのように、海外の2倍以上高い薬は速やかに公定価格を見直す仕組みも求める。厚労省も中央社会保険医療協議会(中医協)で見直し策を議論し、2018年度の薬価改定時に導入する方針だ。

 後発薬の価格は原則新発薬の5割に設定されている。民間議員は「国際的にみて高すぎる」と指摘し、20年度までに後発薬の普及率を80%に高めるため新発薬の3~4割に引き下げるべきだと提起する。

 製薬業界の研究開発投資促進も課題に挙げる。薬の効能に応じて一定額を加算するといった価格改定のルールをつくり、研究開発の意欲を高めるよう求める。


  1. 2016/11/25(金) 05:51:31|
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