Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

11月19日 

http://news.livedoor.com/article/detail/12304316/
手術中のわいせつ容疑で逮捕された医師 病院側は徹底抗戦
2016年11月19日 10時26分 日刊ゲンダイDIGITAL

 全国の医療関係者がカンカンになっている。30代の女性患者にわいせつな行為をしたとして今年8月に柳原病院(東京都足立区)の外科医師S(40)が逮捕・起訴された事件。病院側は「不当逮捕」と徹底抗戦を続けているが、逮捕からもうすぐ3カ月。いまだに裁判所はS医師について「罪証隠滅の恐れがある」として、保釈を認めていない。

 同病院の関係者がこう言って憤る。

「検察は手術中に2度、女性の左乳首をなめ、自慰行為をしたと主張していますが、2度目の犯行があったとされる時間帯にS医師は他の病室にいたりと、矛盾点がある。病院側は麻酔後に起こる幻覚作用の影響があったと考えています。いずれにせよ、今年5月から続いた捜査もほとんど終わっているのに、いまだ勾留が解けないなんて“異常事態”ですよ」

■保釈署名2万人

 長引く勾留の影響で、S医師は心身ともに限界だという。

「独房に入れられ、精神的に参り、かなりやつれています。S医師には妻子もいて、家族の生活のことをとても心配していました。『外には仲間がたくさんいる』と何とか励ましています」(接見した関係者)

 東京保険医協会はS医師の早期釈放を求める嘆願書を先月に発表。早期釈放を求める「外科医師を守る会」も署名活動を続け、先月20日に全国の医師や看護師など医療関係者約2万人の署名を集め、東京地裁に提出している。柳原病院にも手紙や直接激励に来る医療関係者が続出しているという。医師が次々に署名しているのは他人事ではないからだ。麻酔の処置中や処置後に、患者に性的幻覚が生じるケースは、実際にあるのだという。海外では論文としても発表されている。

「署名者の中には『私も同じような目に遭った』という医師もいます。麻酔による患者の幻覚作用で、勘違いのクレームをつけられた医師は他にもたくさんいるのです。ちゃんとした証拠もなく、有罪判決が下されれば、誰も外科医になりたがらないですよ。他人事じゃないんです」(東京保険医協会関係者)

 全国の医師も注目する初公判は、今月30日に行われる予定だ。



http://www.excite.co.jp/News/column_g/20161119/Bizjournal_mixi201611_post-8463.html
ノバルティス、1兆円売上の薬で研究不正発覚…巨額寄付得た医学部、劇的効果の論文撤回
ビジネスジャーナル 2016年11月19日 06時01分 (2016年11月19日 23時20分 更新)

 近年、製薬会社による研究不正が伝えられることが多いが、医療界でよく知られるものに「ディオバン事件」がある。これは、ノバルティスファーマが開発した高血圧治療薬「ディオバン」をめぐって研究結果の改ざんや不明瞭な資金提供が行われていたもので、2014年6月にノバ社の元社員が逮捕されている。

 この事件について、研究論文が発表された当時から疑義を呈してきたのが、医師で臨床研究適正評価教育機構理事長の桑島巌氏だ。今年9月に『赤い罠 ディオバン臨床研究不正事件』(日本医事新報社)を上梓した桑島氏に、ディオバン事件および日本の臨床研究の現状について聞いた。

――なぜ、高血圧治療薬で研究不正が起きたのでしょうか?

桑島巌氏(以下、桑島) 事件の説明の前に、高血圧治療について簡単に説明します。高血圧の基準は時代とともに変わってきましたが、血圧が高いと血管が傷つき脳卒中や心筋梗塞などが起こりやすくなることがわかっています。現在の日本のガイドライン(治療指針)では「140mmHg未満(若年、中高年)を目指す」とありますが、15年にアメリカで行われた大規模臨床試験では「120mmHg未満を推奨する」という結果が出ています。近い将来、日本のガイドラインも高血圧の基準が変わると思います。

 高血圧治療は生活習慣の改善が第一ですが、薬による治療も重要です。血圧を下げる方法は大きく2つあり、ひとつは血流を減らすこと、もうひとつは血管を広げることです。高血圧患者は国内だけでも3000万~4000万人といわれており、薬剤の売り上げランキングでは降圧剤が上位を占めています。

 ディオバンは、ノバ社が開発した「ARB」と呼ばれる血管を広げるタイプの降圧剤で、日本では00年11月に販売が開始されました。ARBとしては国内で3番目となり、激しい販売競争が繰り広げられ、各社はこぞってプロモーションに力を入れました。その過程で起きたのが、大学医学部を舞台にした臨床研究不正です。

●ノバ社、大学に2億円超の「寄付金」提供

――では、ディオバン事件の概要を教えてください。

桑島 薬剤のプロモーションは処方権のある医師が対象になるため、その薬剤を使った臨床試験の結果が重要になります。ディオバン関連では、00年代にノバ社の元社員が関わった5つの大規模臨床試験(JHS<東京慈恵会医科大学>、VART<千葉大学>、SMART<滋賀医科大学>、KHS<京都府立医科大学>、NHS<名古屋大学>)があり、「ディオバンが既存の降圧剤より脳卒中や狭心症を減少させる効果がある」などの結果が出されました。

 しかし、そのほとんどの論文が撤回されるという前代未聞の事態になっています。ノバ社だけでなく、武田薬品工業のARB降圧剤「ブロプレス」に関する臨床試験「CASE-J」でも、厚生労働省が広告について業務改善命令を出すなど、問題が多く指摘されています。

 前述した5つの臨床試験のうちのKHSをめぐってノバ社の元社員が薬事法違反で逮捕され、現在は元社員と法人としてのノバ社を被告とした裁判が進行中です。来年3月には判決が出る予定です。

――研究結果は、プロモーションにどのように使われたのでしょうか?

桑島 KHSの裁判では、02年頃からノバ社内で「100B計画」と称するディオバン売り上げ1000億円を目指す販売促進計画が立てられていたことが明らかになっています。単に血圧を下げるだけでなく「降圧を超えた臓器保護作用(脳卒中や心臓病を減少させる作用)がある」というデータを出すために、医学部の教授に「奨学寄付金」と呼ばれる資金提供をすることで、ディオバン関連の論文をたくさんつくるというものです。ノバ社は、KHSを行った京都府立医大の研究室には03年から07年にかけて約2億3000万円を提供していました。

 その影響かどうかはわかりませんが、ディオバン治療群でJHSでは脳卒中、狭心症などが39%減少、KHSでは45%も減少するという驚くべき結果となり、「ランセット」などの国際的な医学雑誌に掲載されました。ノバ社は、その結果を基に大規模なプロモーション活動を展開します。薬の宣伝で血をイメージする赤を使うことはあまりなかったのですが、ディオバンは赤をイメージカラーにしました。当時の医療系雑誌には、「選ばれしもの」というキャッチコピーとともに真っ赤なディオバンの記事広告が多数入っていました。

 その中では、日本高血圧学会の幹部たちが座談会を行い、「ディオバン有利」という研究結果をさかんにほめていました。ディオバンは09年には売り上げ1400億円を突破、日本ではこれまで1兆円以上を売り上げたとされています。しかし、長年高血圧治療に携わってきた私の臨床・研究の経験からは納得できない結果であり、海外で行われた同様の臨床研究の結果とも違っていました。私はシンポジウムなどで疑義を呈していましたが、当時はなかなか耳を傾けてもらえませんでした。

●ノバ社元社員、虚偽の肩書きで論文に関与

――研究の不正は、どのように発覚したのでしょうか?

桑島 きっかけは、12年に京都大学医学部付属病院の医師だった由井芳樹氏が「ランセット」に投稿した指摘です。それにより、JHSとKHSでは統計的にあり得ない血圧の変化があることが発見されました。その後も論文の問題点が次々と明るみに出てきて、学会や厚労省もようやく動き出しました。マスコミの力も大きく、特に「フライデー」(講談社)や毎日新聞の報道の功績は大きかったと思っています。

 厚労省が設置した調査委員会には、私も委員として参加しました。最終的に、厚労省は「法的強制力のない調査では真相究明に限界がある」として、ノバ社に対して被疑者不明のまま東京地方検察庁に刑事告発しました。その後、元社員が逮捕され、拘留期間も1年半の長期に及びました。そして15年暮れに公判が開始され、30回以上継続するという、これも異例の長期裁判となっています。

――具体的には、どのような不正が行われていたのでしょうか?

桑島 問題になったディオバン関連の5つの臨床試験では、いずれも元社員が統計解析に関与していましたが、論文では社員であることを隠して「大阪市立大講師」という肩書きが使われていました。裁判の争点とは直接関係はないですが、利益相反の開示に重大な問題があったわけです。

 今回の裁判では、時効の関係でKHSのサブ解析論文に関しての不正操作と、それによる誇大広告の有無が争点となっています。被告は、ノバ社と元社員です。

 検察側は、元社員の自宅から押収されたUSBメモリに残っていたデータの中に、実際には存在しない架空の症例45例が発見されたことを証拠として提出しています。これに対して、弁護側は「参加医師たちが結果を改ざんした」との供述証拠を提出し、「改ざんは医師たちによるもの」と主張しています。元社員が統計解析を行ったことは間違いないのですが、「すべて医師の指示によるものであった」というわけです。

 一方、改ざんした医師は「ノバ社が資金提供している研究なので、やる以上はディオバン有利の結果を出す必要がある。教授の望むデータを提供すれば、人事で優遇されると思った」と証言しました。

●医師たちも製薬会社の資料を鵜呑みに

――なぜ、そのような不正が横行してしまったのでしょうか?

桑島 ひとつには、00年代前半の日本では、大規模臨床研究を行う環境基盤が整っていなかったことがあります。教授も基礎医学で実績のある人がほとんどで誰も大規模臨床研究をやったことがなく、データ管理や統計解析についても知識がないため、元社員に全面的に頼ってしまったのです。

 根本的には、医師と製薬会社の関係性に問題があります。日本は公的な研究資金が乏しいため、製会社からの資金提供がなくては研究活動が行えません。また、教授は偉くなると「学会長として学会を開催したい」と考えますが、現在、学会を行うのはホテルやコンベンションセンターが多く、高額な費用が必要になります。そのため、製薬会社に援助を求めてしまうのです。本来なら、昔のように大学の教室を使って教室員が手弁当で開催すればいいだけです。また、一般の臨床医も自分の専門分野しかわからず、製薬会社のつくった資料を鵜呑みにしてしまいがちです。

――ディオバン事件を受けて、日本の臨床研究はどうなっていくのでしょうか?

桑島 この事件で、薬に関する臨床研究の不正は犯罪であることが明確に示されました。製薬会社は自主規制を厳しくし、国も臨床研究を規制する法案がまもなく立法化します。したがって、今後、臨床試験は適正な方向に向かうと思います。しかし、一方で規制が厳しくなるということで、ただでさえ少ない日本の臨床研究がさらに減ってしまう恐れもあります。製薬会社から大学への資金提供の減少も、研究環境の悪化につながっています。

 私の基本的なスタンスは「反医療」「反製薬会社」ではありません。製薬会社から講演料を受け取って講演をすることもありますし、反目するのではなく協力しながら、最新の適正な医療を提供することが大切だと考えています。

 本書で一番訴えたかったのは、医師や研究者のあり方です。診療の指針となるガイドラインを作成する立場にありながら製薬会社の広告に登場することは許されないと思います。命を扱う立場だからこそ、倫理観と真実を追求するマインドを持ち続けるべきです。
(構成=編集部)



http://mainichi.jp/premier/health/articles/20161118/med/00m/010/001000c
証明された医師への報酬と処方の関係
石蔵文信 / 大阪樟蔭女子大学教授

2016年11月19日 毎日新聞

報酬と薬の処方は無関係かと思ったら…

 医療関係者と製薬業界と言えば「少しうさんくさい関係があるのでは」と疑惑の目を向ける方もいるだろう。確かに、景気の良かった時にはどこの業界にもあったような関係があったかもしれない。しかし、現在はコンプライアンス(法律の順守)を重んじて、医師への研究資金援助や講演会謝礼に関してはおおむね公開されている。
 したがって、こうした「報酬」は薬の処方に影響を及ぼさないと思っていたら、衝撃的なデータが発表された。米エール大学のWilliam Fleischman氏らが米国306地域の病院医療圏を対象に、医師への報酬と、使用頻度の高い経口抗凝固薬(血液を固まりにくくして血管を詰まりにくくする薬。心筋梗塞<こうそく>や脳卒中の予防、治療に使われる)や非インスリン糖尿病治療薬の処方数との関係を調べたところ、製薬会社から医師に支払われる報酬が薬の処方日数の増加と関係があることが明らかになったのである。なお、「報酬」には、講演料、コンサルティング料、謝礼金、贈答品、飲食費、旅費などが含まれる(BMJ誌オンライン版2016年8月18日号)。
 これらの薬は対象地域の医師62万3886人により、1051万3173人の患者に4594万9454例処方されていたというから、かなり大規模な調査である。医師への報酬は抗凝固薬に関して6102万6140ドル(約66億円)、糖尿病治療薬に関しては、1億841万7616ドル(約117億円)あったというから驚きである。
 調査の結果、医師への報酬が1回増えるごとに、抗凝固薬の処方日数は94日、非糖尿病治療薬の処方日数は107日増加した。しかもこの増加は、非専門医に比べて専門医の方が大きかったという。例えば抗凝固薬の場合は非専門医で100日増えたのに対し、専門医は212日と倍以上、糖尿病治療薬では114日に対して331日と3倍も増えている。興味深いことに糖尿病治療薬の処方日数の増加に関して、報酬が飲食費の時は110日増えたが、講演料・コンサルティング料(おそらく現金であろう)の場合は484日増と4倍以上になっていた。

報酬「不払い」を決めた会社の講演会が激減

 以前は、私も製薬会社の依頼を受けて関連する薬の講演をして、報酬をもらっていた。講演する限りは自分である程度処方しないと感触もわからないし、データもまとめられないので、処方数が増える可能性は大いにある。さらにその薬がよく効き、副作用もなければ継続する可能性も高い。講演は専門医に頼むことが多いので、このようなデータになったかとは思う。しかし、こうした数字をはっきり見せられると、一般市民や患者さんの信頼を損なわないよう医師も襟を正す必要があるだろう。
 最近、ある大手外資系製薬会社がコンプライアンス強化のため、日本を含む全世界で、大学などの施設に研究などの目的で資金提供は続けるものの、医師個人に報酬を支払わない決定をした。つまり講演会に呼ばれても、交通費を含めて謝礼は一切なしである。医師、特に大学関係者からは、この“勇気ある決定”をした製薬会社はかなり冷ややかな目で見られているようだ。この会社の営業活動をしている医薬情報担当者(一般にMRさんと呼ばれている)は、各地でかなりつらい思いをしているらしい。当然、報酬のない講演会に貴重な時間を割いてまで行く医師はほとんどいないようで、この会社主催の講演会は激減した。
 現在のところ、このような厳格な規定に倣う製薬会社はないようだが、高額な薬が次々と販売されて医療費が高騰する中、今後は医師個人への製薬会社からの報酬は厳しい目で見られるようになるだろう。

石蔵文信
大阪樟蔭女子大学教授
いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から現職。



http://mainichi.jp/articles/20161119/dde/001/020/055000c
OECD
高額薬対応を協議 各国、医療費抑制に苦慮 来年1月

毎日新聞2016年11月19日 東京夕刊

 来年1月にパリで開かれる経済協力開発機構(OECD)の保健相会合で、高額な医薬品への対応を協議することが分かった。背景には、海外でも伸び続ける医療費を抑制するため、がん治療薬など最近次々と登場している高額薬への対応が求められていることがある。

 保健相会合の全体テーマは「次世代の医療改革」。この中で、高額な治療・医薬品や、非効率だったり無駄だったりする医療への対応などをテーマにした会合が設けられ、各国の閣僚が参加して協議する。高額医療、医薬品が議題になるのは珍しいという。

 日本では、肺がん患者1人当たりの治療で年約3500万円かかるとされる極めて高額のがん治療薬「オプジーボ(一般名ニボルマブ)」について、「社会保障財政を圧迫する」とみなされ、厚生労働省が、通常であれば2018年度実施の薬価改定を待たず、来年2月に特例的に半額に緊急値下げすることになったほか、高額薬の適正使用や値下げルールに関する検討が進んでいる。

 OECD各国の財政状況も日本と同様に厳しく、医療費の抑制は重要なテーマだ。薬剤費の適正化や医療の効率化など制度改革が課題という。

 特に、関節リウマチなどの生物学的製剤や抗がん剤、C型肝炎治療薬などの新薬は、画期的な仕組みで高い効果が見込める一方、開発費や製造費が高いことによって価格が非常に高くなっており、各国は頭を悩ませている。

 昨年5月、米シカゴで開かれたがん治療の最大規模の学会、米国臨床腫瘍学会では、オプジーボなど免疫の仕組みを利用した新タイプのがん治療薬について、価格の高さが話題となる異例の会合となった。【細川貴代】



https://news.nifty.com/article/domestic/society/12152-213410/
大口病院が改善報告書を提出 横浜点滴連続殺人
2016年11月19日 05時00分 カナロコ by 神奈川新聞

 横浜市は18日、同市神奈川区の大口病院の点滴連続殺人事件を受けた臨時立ち入り検査での指導事項について、同病院から改善報告書が提出されたと発表した。

 市は10月11日に臨時検査を実施。医療法に基づく改善事項など13項目を文書で指導し、うち8項目について報告を求めていた。

 報告書では、医療法範囲外だが当面の間の院内の安全確保策として、警備員を事件前の1人から4人に増員し、防犯カメラも4台から8台に増設。点滴などへの混入防止のため、消毒薬は透明ではなく着色されたものに変更したなどとした。

 医療法などに基づいた改善事項では、院内感染対策委員会で周知すべきと判断した情報については口頭だけでなく掲示や資料配布を行うことや、ナースステーションのドアを閉めて診療録などを適切に管理するなどとした。

 市健康福祉局は「一応の安全が確保されたと判断した」とし、今月中に第三者委員会を開く見通しを明らかにした。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201611/CK2016111902000178.html
【栃木】
「おおむね理解」市政策審が答申 佐野市民病院譲渡

2016年11月19日 東京新聞

 佐野市が市民病院(同市田沼町)を民間に譲渡する方針に関し、市政策審議会(会長・三橋伸夫宇都宮大教授)は十八日、「おおむね理解する」と岡部正英市長に答申した。現在の医療法人への指定管理期間が二〇一八年三月で終わるのに合わせ、市は答申を受けて譲渡先の選定方法について協議を始めるという。
 答申書を受け取った岡部市長は「答申を十分尊重し、市民から信頼され、利用しやすい病院の存続につなげていく覚悟だ」とした。同席した市の幹部は「まずは市民にこれまでの経緯と答申内容について説明していきたい」と述べた。
 答申書には「特に留意する事項」として、市が譲渡先に医療サービスの向上に取り組ませたり、市民病院担当の部署を設置して譲渡先や関係機関と十分に連携したりすることを求める三項目の意見が付記された。 (稲垣太郎)



http://www.nikkei.com/article/DGXKZO09735940Z11C16A1EA1000/
新薬に納得できる価格を
2016/11/19付 日本経済新聞

 政府は、超高額の抗がん剤オプジーボの公定価格を、緊急的な措置として来年2月から今の半額にすることを決めた。1人の患者が1年間使えば、3500万円にもなるという今の値段のままで使用が広がれば、健康保険の財政が大きく悪化するとの判断だ。

 人口の高齢化に伴い医療費は増え続け、国民や企業の健康保険料や税の負担は重くなる一方だ。この状況を踏まえると、引き下げは妥当な措置と言える。

 しかし、いったん決まった価格を政府の裁量で臨時に引き下げるようなことが続けば、製薬企業の経営に影響が出てもおかしくない。膨大な投資を必要とする新薬の開発意欲もそぎかねない。医薬品の価格設定について、透明で、関係者の納得が得られるような新たなルールをつくる必要がある。

 健康保険で診療を受けた際に処方される医薬品は、一つ一つに公定価格が定められている。オプジーボのような、これまでにない画期的な新薬は、その開発にいくらかかり、どれほどの市場が見込めるかなどを総合的に考慮して、値段が決まる。

 オプジーボは当初、患者数が少ない一部のがんに使う薬として認可された。多額の開発投資の割に使用量は少ないと見込まれるので、高い単価がつけられた。しかし、その後、他のがんにも適用が広がって問題が顕在化した。

 この経緯を踏まえると、画期的新薬の適用範囲はその作用などから考えて、無理のない範囲で柔軟に設定することが必要ではないか。製薬企業と厚生労働省だけの密室の協議で値段を決めている今の仕組みを見直し、外部の目が入るような仕組みも必要だろう。

 費用対効果も踏まえるべきだ。既存薬に比べて効果の割に値段が高いといったことがわかる客観的な指標などがあれば、それを基にした値段の引き下げも理解を得やすい。

 技術の進歩に伴い、今後画期的な新薬は次々と登場する可能性がある。対応を急ぎたい。



https://www.m3.com/news/iryoishin/478330?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161119&dcf_doctor=true&mc.l=190933361
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医「整備指針」、地域医療に配慮し12月に改訂
カリキュラム制も可能、基本領域専門医「取得望ましい」に緩和

レポート 2016年11月19日 (土)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 日本専門医機構は11月18日の理事会で、新専門医制度の骨格となる「専門医制度整備指針」(2014年7月策定)を改訂し、研修プロセスを重視する「プログラム制」以外にも、基本領域のダブルボードの取得が容易になるよう、到達目標で評価する「カリキュラム制」も可能にするほか、地域医療への配慮から「研修施設群」の要件を弾力化し、指導医がいない施設でも加わることを認めるなどの見直しを行う方針を決定した。「プログラム制」は、2017年度から開始予定だった新専門医制度の特徴であり、大きな変更と言える。

 卒後2年間の臨床研修修了後、従来は19の基本領域の「いずれかの専門医資格を取得」としていた点も緩和、「取得が望ましい」とするほか、サブスペシャルティの専門医については「医師の自主的な判断で選択」という位置付けにする。

 さらに専門医制度の運営における日本専門医機構と各領域の学会の役割分担も明確化。専門医の新規認定・更新や専門研修プログラムの1次審査などは各学会が同機構の基準に則って行い、その2次審査を同機構が行うといった体制に変更する(『内科と外科のサブスペシャルティ取得、「短縮」も』を参照)。

  「専門医制度整備指針」改訂案は、12月9日の次回理事会に諮り、12月16日の社員総会で最終決定する。その後、各基本領域の学会は、改訂で修正された点を踏まえ、領域別の「専門研修プログラム整備基準」を改訂。各研修施設はそれを基に、専門研修プログラムを見直すという流れになる。

 理事会後に会見した日本専門医機構理事長の吉村博邦氏によると、18日の理事会では「専門医制度整備指針」と、基本領域とサブスペシャルティの在り方について主に議論したという。

 吉村理事長は「今後、医学の進歩などを鑑みて見直すこともあり得るが、基本領域は、総合診療専門医を含めて19とする」と改めて確認。その上で基本領域の専門医は、基本は「プログラム制」だが、「ダブルボードも認めており、カリキュラム制でも研修が可能になるよう、柔軟性を持たせる形で、整備指針の改訂を進めている」と説明した。一定期間の研修が要件になる「プログラム制」ではなく、研修の到達目標で質を担保する「カリキュラム制」の方が、例えば、救急領域の専攻医が、脳神経外科や麻酔科などの領域での研修・専門医取得などが容易になる。

 サブスペシャルティについても「カリキュラム制」が可能。内科領域は13、外科領域は4のサブスペシャルティとそれぞれ連携プログラムを検討中だ。それ以外のサブスペシャルティに関しても今後、関係する基本領域とサブスペシャルティが合同で、専門医制度の仕組みや医師像、研修プログラムなどを検討する予定。「日本専門医機構は、各サブスペシャルティの専門医の基準を早急に作成する。それを基に、各領域から提出された制度を検証し、適切と思われる領域については、サブスペシャルティとして認めていく」(吉村理事長)。日本専門医機構は、前身の日本専門医制評価・認定機構の時代に、内科系13と外科系4の領域も含め、29のサブスペシャルティを認めていたが、基準を満たせば、その数は増える。なお、総合診療専門医とサブスペシャルティとの関係については、総合診療専門医そのものの議論がまた途中であり、未定だという。

 日医、「専門医制度整備指針」改訂で「要望書」

 さらに吉村理事長は、「専門医制度整備指針」改訂に当たって、各団体から要望が挙がっていたために、柔軟性を持たせ、地域医療に配慮するなどの対応をしたと説明。「大学以外でも基幹施設になることができ、従来、専門医研修をやっていた病院が外れないようにしたほか、女性医師が妊娠・出産等で中断した場合などでも対応できるようにした。(整備指針を)頑なに設定した点に問題があったので、見直す。ただし、努力はするが、新専門医制度のみで、医師の地域の偏在を是正するのは難しい」(吉村理事長)。

 日本専門医機構副理事長で、日本医師会副会長の松原謙二氏は、同会が11月18日付けで「専門医制度整備指針」改訂についての「要望書」を提出したことを紹介。(1)都道府県ごとに、大学病院以外の医療機関も含め、複数の基幹施設を認定、(2)従来専門医を養成していた医療機関が専攻医の受け入れを希望する場合は、連携施設となれる、(3)専攻医のローテートは、原則6カ月未満では所属が変わらないようにする、(4)都市部の都府県に基幹施設がある研修プログラムは、原則として募集定員が過去3年の専攻医の採用実績平均を超えない、(5)専攻医の採用は、基幹施設だけでなく連携施設でも行える、(6)研修プログラム認定は、各都道府県協議会で、医師会、大学、病院団体等の地域の医療関係者の了承を得る、(7)妊娠などによる6カ月までの研修中断であれば、残りの期間で必要な症例を埋め合わせることで研修期間を延長せずに済み、6カ月以上の中断でも復帰後は中断前の研修実績を有効とする――という7項目だ。これらを反映した改訂にすることを理事会で了承した。

 同機構副理事長の山下英俊氏は、(2)の関連で、「改訂前の整備指針では、指導医あるいは専門医がいることが連携施設の条件になっていたが、地域の病院にはいないケースがある。研修プログラムで教育内容が担保されるのであれば、連携施設に準じる施設として研修施設群に加わることができるようにしたのが変更点。ただし、研修プログラム管理は必ずやってもらう必要があり、それは基幹施設が担当し、指導医がいない施設に対しては、基幹施設が支援するなどの対応はしてもらう」などと述べ、地域医療に配慮した新専門医制度に変更したと説明した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/478133?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161119&dcf_doctor=true&mc.l=190933362
シリーズ: 社会保障審議会
「かかりつけ医以外」で定額負担徴収、見送りへ
社保審医療保険部会、「かかりつけ医」の定義・普及が先決

2016年11月18日 (金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は11月18日の会議で、「かかりつけ医」以外を受診した場合に、定率負担に加え、定額負担を求める医療制度改革案を改めて議論、今年末に取りまとめる予定の制度改革案には盛り込まない方針で了承した(資料は、厚生労働省のホームページ)。

 定額負担徴収案については、10月26日の本部会でも議論したが、支持は得られず「見送り」で落ち着く見通しとなっていた(『「かかりつけ医」以外で「定額負担」、反対多数』を参照)。今回改めて議論したのは、26日の会議で諸外国の関連制度についての資料を求める意見が出ていたほか、財政制度等審議会の建議などでも定額負担徴収を求めていることなどが理由(『「最大の課題は社会保障分野」、財政審建議』を参照)。

 厚労省は、外来の機能分化の点から「かかりつけ医」を普及させることは必要としたものの、(1)診療科ごとに複数の「かかりつけ医」を認めるか、(2)受診頻度が低いという理由で「かかりつけ医」を持たない若者をどう考えるか――などの課題があり、「かかりつけ医」の要件を検討には、一定の時間を要すると論点を整理。一方で、2016年度診療報酬改定では、特定機能病院や500床以上の地域医療支援病院を紹介状なく受診した場合には、初診5000円、再診2500円の徴収を義務化するなど、外来の機能分化を進める施策を講じているとしている。

 健康保険組合連合会副会長の白川修二氏は、「(10月26日の)前回会議で、慎重論が多かったのは事実」と認めた上で、「選定療養という形で、紹介状を持たない患者に対し、保険外で一定の負担を求めるやり方がいいのか。保険内で徴収するやり方もある」などと述べ、今後は患者負担の在り方を幅広く議論していく必要性を指摘した。「3割負担が最大だが、1割、2割負担の人がいる。さらに高額薬剤の問題が議論になっているが、薬の負担をどうするかなどの点も含めて、一度整理して、この医療保険部会で議論すべきではないか」(白川氏)。

 他の委員も、定額負担徴収案については、「かかりつけ医」という定義が明確でない以上、現時点での導入は見送るべきとの意見だったが、白川氏の発言に対しては、「かかりつけ医とは何かが整理されていない段階で、患者負担の議論が先行するのは問題」(東海大学教養学部教授人間環境学科教授の堀真奈美氏)などの指摘もあった。

 NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長の樋口恵子氏は、2016年度診療報酬改定の影響を検証する必要性を指摘した上で、「イギリスのGP(General Practitioner)の制度を入れるのは無理。医師の養成の仕方が違う。かかりつけ医についての定義などもなく、かかりつけ医として登録されれば、診療報酬をどう付けるかなどの議論がない状況では、なかなか普及しないだろう。方向性としては間違っていないが、もう少しゴールやそれに向けた中間点を示してもらいたい」と述べ、将来像を見据えた上で、かかりつけ医の在り方を議論するよう求めた。

 全国後期高齢者医療広域連合協議会会長の横尾俊彦氏(多久市長)は、学校教育の段階から、かかりつけ医をまず受診する、換言すれば大病院志向を是正するための教育の必要性を指摘する意見も出た。「重要なのは、風邪程度で大病院に駆け付けてしまうと、大病院での診療が本当に必要な人がアクセスできなくなってしまうこと。この点を教育の中で教えていくことが必要」。
社保審では年内数回の会議で、制度改革案を取りまとめる予定。

 「子どもの医療費助成で国庫負担減額」見直しへ

 そのほか、18日の社保審医療部会では、(1)子ども医療費助成に係る国保の減額調整措置、(2)高額介護合算療養費制度、(3)国保の保険料(税)の賦課(課税)限度額――についても議論。

 特に議論になったのは、(1)だ。市町村の単独事業として、少子化対策等の一環として、子どもの患者自己負担を助成する動きが広がっている。一方で、それに伴い生じる医療費の波及増分については、国保への国庫負担を減額する措置が講じられている。「子育て支援や定住支援として、市町村が何らかの工夫をすると、国庫負担が減額される措置は、半ばペナルティーとして受け止められている」(横尾氏)。

 厚労省は論点として、減額調整措置についての(1)見直しの対象範囲(年齢、自己負担・所得制限の有無、自治体の財政力など)、(2)見直しの時期、(3)見直しが国民の利益、少子化対策に寄与するものとなるようにすることに付いての検討――を挙げた。

 (1)については、「未就学児」までは、見直しの方針でほぼ意見が一致。全国町村会行政委員会委員の渡辺広吉氏は、市町村の立場から、「未就学児については、全ての市町村では何らかの対応している。減額調整措置を早急に廃止してもらいたい。市町村としても、子育て支援などの対策に努めていきたい」と見直しを要望。健保連の白川氏も、「市町村ごとに対象年齢や負担額が違い、『この市町村に住んだ方が得だ』などとなるのは、公的皆保険下ではおかしい」などと現行制度の問題を指摘し、見直しを了承、年齢は未就学児までとしたものの、「(医療費助成により)無駄な医療が生じていないかが常に気になっている」とも述べ、子ども医療費についても一定の自己負担を求めたり、所得に応じた対応が必要だとした。

 東京大学大学院法学政治学研究科教授の岩村正彦氏は、「どのような条件で調整すると、どんな財政影響があるか、資料を出してもらいたい」とデータを基にした議論を求めた。

 (2)の高額介護合算療養費制度については、高額療養費制度自体を見直す動きがあることから、合わせて「負担能力に応じた負担を求める」という視点から見直すべきとの意見が大勢を占めた。本制度は、医療と介護の自己負担額を合算し、所得に応じてその上限額を設定する制度だが、そもそも制度自体が複雑で、患者側に周知徹底されていない問題を指摘する意見も出た。

 (3)の国保の保険料(税)の賦課(課税)限度額は、保険者が必要な保険料収入を得る観点から、適宜見直しが行われてきた。2014年度から2016年度は3年連続で、4万円ずつ引き上げられてきた。2017年度の対応は18日の会議では結論が出ず、引き続き検討する。


  1. 2016/11/20(日) 10:39:37|
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