Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

11月12日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/476253?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161112&dcf_doctor=true&mc.l=189476356
シリーズ: 医師不足への処方せん
「医師1万6000人の実質増員策」、塩崎厚労相に提案
全国医学部長病院長会議、「シームレスな医師育成を」

2016年11月12日 (土) 橋本佳子(m3.com編集長)

 全国医学部長病院長会議と国立大学医学部長会議は11月11日、塩崎恭久厚労相と面談し、「実質医師数増員の提案」と「医師の地域への配置提案」を提出した。保険医療機関の責任者要件として医師不足地域での勤務を条件にするなどの規制的な医師偏在対策は講じなくても、対応可能な対策があるという提案だ。

 「実質医師数増員の提案」は、卒前の臨床実習から卒後の臨床研修、専門医研修までをシームレスに行うことが主眼。臨床研修の一部を臨床実習に前倒しすることで、1学年約8000人、2学年分で約1万6000人の医師を「実質増員」でき、専門医研修の一部を臨床研修に組み込むことによっても、専門領域の標準的な医療を提供できる医師を、今より2、3年早く養成できるとしている。全国医学部長病院長会議は、自民党の国会議員で組織する「医師偏在是正に関する研究会」(代表:河村建夫衆院議員)の10月7日の会議でも、同様の提案をしている(『「選択肢の多様化こそ医師偏在策」、医学部長病院長会議』を参照)。

 「医師の地域への配置提案」は、2005年から始まった山形大学と山形県内の病院などで組織する「山形大学蔵王協議会」をベースにした内容。地域の医療機関からの医師派遣要請は、大学の各医局ではなく、大学として一括して受けた後、大学だけでなく第三者も加えた協議会で、地域の患者数や県内全体の医師配置などを考え、対応する仕組み。

 全国医学部長病院長会議会長の新井一氏(順天堂大学学長)は、この時期に提案した理由について、「医師需給分科会が流会になるなど、医師育成についての議論の先行きが見えない状況にあるため、医学教育の現場から、率直な思いを改めて伝えたいと考えたため」と説明する。

 新井氏が言及した「医師需給分科会」とは、厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会」の下部組織であり、医師需給や医師偏在対策を2015年12月から議論してきた。しかし、塩崎厚労相主導の「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」が10月に発足、議論の舞台が変わった。この経緯は、社会保障審議会医療部会でも問題視された(『「医学部定員、2020年度以降も増員」をけん制』を参照)。「医師需給分科会」での議論はストップ、既に10月19日と11月2日の2回、開催予定だったが、流会となった。11月17日にも開催予定だが、流会の見通しだ。

 さらに新井氏は、「地域医療も重要だが、大学はそれだけをやっているわけではない。医師不足地域に一定期間、医師を強制的に派遣するのは、教育や研究への制限にもなる。女性医師などのキャリアパスにも障害を来す可能性があり、日本の医療の活力が失われる」と懸念する。これは、NPO法人「全世代」が、10月にまとめた提言を踏まえた発言だ(『「医師不足地域での勤務」、保険医療機関の責任者の条件』を参照)。

 国立大学医学部長会議常置委員会顧問の守山正胤氏(大分大学医学部長)も、「医師育成の在り方や医師偏在対策は、医学生、医師の立場で考えることが必要。医師が100人いれば、100人の個性がある」と指摘する。臨床研修制度についても、「卒前教育とオーバーラップしている部分があり、効率が悪い上に、研修医のやる気を阻害している面があることから見直しが必要」と、守山氏は話す。

 「脳、心臓、呼吸器、腹部」に対応できる医師養成

 今回の提案は、医師偏在対策の議論を機に、卒前と卒後の教育・研修の改革、シームレスな医師育成につなげたいとの狙いがある。2004年度から必修化された臨床研修制度は、必修化が当初の7診療科から3診療科に減るなどの一定の見直しは行われてきたが、「医学教育では、診療参加型の臨床実習が相当充実してきたものの、それを踏まえた改革が行われていない」との指摘が多い。

 新井氏は、「大学や病院など、地域が一体となり、シームレスな医師育成にコミットしていく。卒前教育と卒後研修のコンピテンシーのうち、オーバーラップしている部分を見直し、なるべく短期間、かつ個々の医師の特性を踏まえ、自由度を持って医師育成に取り組んでいくことが必要。その際に、医師の配置の在り方も、皆が一緒になって考えていけばいいのではないか」と提案する。

 「実質医師数増員の提案」は、臨床研修の一部を、医学部で行う臨床実習に組み込むことで、卒後1年目から一定程度の即戦力として期待できるため、「幅広い診療に従事できる医師を、現在より2年早く現場に配置できる」としている。その目安として、夜間や救急の現場での「脳、心臓、呼吸器、腹部(急性腹症)」への緊急対応能力を挙げ、臨床研修の修了時ではなく、開始前に身に付ける必要性を強調している。

 「住民(自治体)の要望、イコール医師不足」とは限らず

 「医師の地域への配置提案」のベースとなった「山形大学蔵王協議会」は、県内の医療機関がネットワークを構築し、地域の関係者が一体となって医療人の育成と地域医療の向上に取り組むのが目的。

 その一環として、地域の医師配置を検討する場として、山形大学内に、「地域医療医師適正配置委員会」を設置している。同大の教授に加え、山形県職員、地域の医療機関の代表者などで構成する。地域の病医院からの医師の人事に関する要望について、公正な第三者組織の立場からその要否や妥当性を検討するのが主な役割だ。医師にとっても、へき地などに一方通行で赴任するのではなく、地域の病院を循環して研修することが可能となるメリットがある。

 同協議会長で、全国医学部長病院長会議相談役の嘉山孝正氏(山形大学特任教授)は、「山形県のように、医師が少ない地域でも、行政、医師会、病院、大学などが一体となって取り組めば、対応は可能。最も医師がいるのは大学であり、大学を活用して、皆が納得できる医師の配置の在り方を検討するのが、蔵王協議会」と説明している。



https://www.m3.com/news/iryoishin/475932
シリーズ: m3.com意識調査
歳出切り詰め、25%が「医療分野」を挙げる
43%が消費増税を支持

2016年11月12日 (土) m3.com編集部

 m3.com意識調査「あなたが予算編成をするとしたら?」で、歳出削減すべき分野を尋ねたところ、m3.com会員の25%が「社会保障費(医療分野)」をあげた。歳入を増やすためとして「消費税」強化にも43%の支持が集まった。 (調査は2016年10月31日から11月7日に実施。回答総数は1623人、内訳は開業医272人、勤務医895人、歯科医師5人、看護師37人、薬剤師364人、その他の医療従事者 50人 )。

全ての調査結果はこちら⇒「あなたが予算編成をするとしたら?」

自由意見はこちら⇒「医療費切り詰めは無理」「議員、公務員給与を削減すべき」

Q 国の歳出で切り詰めるべきはどの分野と考えますか【複数選択】
11121.jpg

 歳出削減を強化すべき分野では、「公務員給与」「公共事業」が45%前後で最多だった。社会保障費(医療関連)は25%で、「防衛費」とほぼ同じだった。

Q 国の歳入を増やすために強化すべきはどの分野と考えますか【複数選択】
11122.jpg

 歳入で強化すべき分野では、「酒やたばこなどへの課税」が57%で最多だった。10%への増税が延期されている「消費税」にも43%が集まった。



http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/sapporo/1-0337193.html
市立札幌病院2年連続の赤字 15年度決算資金残高が年々減少
11/12 07:00 北海道新聞

 市立札幌病院の経営が厳しさを増している。2015年度決算では経常損失が約13億円に上り、2年連続の赤字となった。病床利用率の低迷が要因という。16年度にも病院事業会計の貯金に当たる資金残高が底をつく恐れがあり、外部専門家を含む経営健全化会議を設置し、改善に乗り出した。

 15年度決算によると、診療収益などを含む経常収益(収入)は216億6600万円で、前年度比4・8億円増。医師らの給与費などを含む経常費用(支出)は229億6500万円で、7・4億円増だった。前年度に比べて増収だったものの、支出の伸びが上回り、赤字幅が広がった。

 主な要因が、収入の6割を占める入院収益の伸び悩みだ。病床利用率が過去5年で最低の65・9%と低迷した14年度は、125億7千万円だった。

 15年度は年度途中で51床削減し747床にしたため、病床利用率は68・6%と若干改善。入院収益も128億1500万円と少し増えた。ただ、16年度も9月末までの病床利用率は69・8%。3年連続で70%を割ると、総務省から経営改善計画の提出を求められる。

 患者の在院日数が長くなると診療報酬が減る仕組みで、入院期間の短期化が進んでいるためという。経営改善には、新しい入院患者を獲得する必要があるが、市内の他医療機関との競合もあり、思うように増えていない。

 この影響もあって資金残高は年々減少し、15年度決算では10億5200万円となった。16年度も改善しなければ、一般会計からの繰り入れによる赤字補填(ほてん)が必要になる可能性がある。

 今月上旬には、外部コンサルタントを入れた経営健全化会議を立ち上げ、経費節減や委託業務内容の見直しなどの協議を始めた。新しい入院患者を増やすため、8月には札幌市内の診療所の医師が市立病院の医師に電話で直接、患者の紹介を依頼できる専用ダイヤルも開設した。病院側は「診療所との連携強化などで、経営改善を図りたい」としている。(坂本有香)



http://myjitsu.jp/archives/10988
ドクターXもビックリ! 心臓外科や循環器内科など「専門医制度」の限界
2016.10.28 07:30 まいじつ

臓器別の診療は、医療界がたどり着いたはずの先端医療だ。心臓外科や循環器内科など診療や治療が臓器別に細かく分類されていることから、日本では『専門医制度』とも呼ばれる。

しかし、患者は同じ検査を何度も受けさせられ、それによって医療費が増え、治療日数も長いなど、さまざまな弊害が指摘されていた。

「これに異を唱えたのがアメリカのオハイオ州にある、世界トップクラスの医療施設『クリーブランド・クリニック』です。臓器別に細分化されていた専門部署の垣根を取り払い、チーム一丸で患者をケアするシステムを作り上げたことで、オバマ大統領からも絶賛されています。まあ施設スタッフが4万2000名もいるからこそできることですが」(サイエンスライター)

日本でもこうした医療が行えるのか。このサイエンスライターは「そもそも医師と看護師が足りないので、日常診療で本格的なチーム医療を行うのは無理です」と否定する。

2012年の統計によると、日本の医師は人口1000名あたり2.3名。この数は、経済協力開発機構(OECD)に加盟している34カ国中で、下から6番目だ。しかも、日本は世界有数の高齢化社会が進行中で、医師不足はますます深刻な問題になりつつある。

「日本は新専門医制度に切り替えましたが、すでに縦割りの弊害が出ています。日本専門医機構は、日本医師会、日本医学会、全国医学部長病院長会議などからなる第三者機関との位置付けで、機構が専門医の認定と養成プログラムの評価・認定を行っています。しかし、実際には厚労省が仕切っているのです。よく言えば“官のお墨付き”がある資格ですが、それが質の高さを保障するものではありません」(同)

医師は医師免許取得後、2年間の初期研修(臨床研修)を義務付けられている。この2年のあいだに各診療科を循環しながら研修する。現在取り組まれている新専門医制度では、専門医資格取得のために初期研修終了後は、さらに3年以上の養成期間が義務付けられている。

「こんなことができるのは大学病院しかありません。診療科によっては、研修できる基幹病院が大学病院だけという県が20に上っています。ですから、一般的に大学病院は研究重視となり、その結果、医療水準が低くなるのです。そもそも、日本の医療はドイツ医療を模範としてきたため、研究、論文、実験に重点を置いています。臨床中心主義の米国とは異なっているのです」(同)

しばしば大学病院の専門医が問題を起こすのは、このような背景があるからだろう。



https://www.m3.com/news/iryoishin/475538
シリーズ: 改革進む医学教育
「教育こそ、我々大学人の使命」◆福井大学Vol.1
内木医学部長「最大の課題は2023年問題への対応」

2016年11月13日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

 医学部の「2023年問題」。2023年以降、米国で臨床に従事するためのECFMG(Educational Commission for Foreign Medical Graduates)への受験申請は、「国際基準で認証された医学部出身者に限る」とされた問題だ。その対応は、都市部の大学が先行していたが、地方の医学部も急ピッチで準備を進めている。その一つが、福井大学だ。

 福井大学の特徴として挙げられるのが、「臨床実習マネージメントシステム」(BS-LMS)と「医学科学生支援システム」。これらのシステムの概要紹介と、内木宏延医学部長へのインタビューを通じて、福井大学の医学教育改革の取り組みを計3回のシリーズでお届けする。

――医学部が抱える現状の問題をどう捉えておられますか。

 私は2016年4月に医学部長に就任しました。4年間の任期の中で、最も取り組まなければいけないのは、教育改革、具体的には「2023年問題」への対応です。

 医学教育改革は喫緊の課題であり、日本のどの医学部も直面している課題だと思います。我々も国際認証を取得するための準備を進めていますが、その過程を通じて福井大学のミッション、立ち位置を見つめ直す機会になっています。

 この準備は、当大学の医学部附属教育支援センターが中心となり、毎週定例のミーティングを開き、進めています。今改めて議論しているのが、「福井大学医学部の建学の精神、理念は何か」です。6年間の医学教育を受けた医学生のアウトカム、卒業時に身に付けるべきコンピテンシーを設定し、その実現に向けてカリキュラムを編成していくことが必要となりますが、その根底をなす理念、構成員の誰もが知っている短く口ずさみやすいモットーが我々の医学部には欠けていました。歴史の古い医学部、例えば、東京慈恵会医科大学なら、「病気を診ずして病人を診よ」という有名な建学の精神があります。

 他に誇れるような歴史がない分、自由な発想でいい。過去の偉人の言葉ではなく、私たち自身の、短く口ずさみやすい言葉で、私たちの全ての活動、未来に向かう決意を表現したいと考え提案したのが、「愛と医術で人と社会を健やかに」です。現在、全ての教職員、学生、同窓生にパブリックコメントを求めています。

 冒頭の「愛」という言葉には、「真理を探究する知への愛」と「人命を尊重し人間に共感する人への愛」という二重の意味を込めています。これらの愛は、車の両輪のように医学を発展させてきた原動力と言えます。「知への愛」は最先端の「医術」を開拓し、二つの「愛」と「医術」が結びつくことにより「人と社会を健やかに」することができます。また、「社会」には幅広い意味があり、福井大学の立ち位置として、「地域社会」など、いろいろな意味を込めることができます。

――「理念」の設定と並行して、どんな改革を進めているのでしょうか。

 「2023年問題」に対応するための一番の課題は、「アウトカムベース」の教育にいかに変えていくかです。従来は、基礎医学や臨床医学の勉強を重ね、臨床実習をすれば、良い医師を輩出できると考えていたわけです。一方、アウトカムベースとは、卒業時のコンピテンシー、あるいはディプロマポリシーとも言いますが、卒業時に備えておくべき能力を定め、そのアウトカムの達成を目指して、教育をデザインしていく教育の在り方です。各種カリキュラムを見直し、診療参加型の臨床実習の時間数も増やすほか、それを実現する体制の構築、教員の意識改革が不可欠になっています。

 卒業時のコンピテンシーは、どの医学部であっても、一定の水準の医学生を送り出すべきとの視点から、約8割は共通とし、残る約2割について、福井大学の特徴、個性を打ち出すという考えで決めています。まだ確定はしていませんが、「福井を愛する心」「地域を愛する力」を持ち、地域医療に従事する能力のほか、原子力発電所を抱える県として、緊急被ばく医療への対応能力などを盛り込む予定です。

 並行してカリキュラムの見直しを進めており、2016年度の新入生から、新しいカリキュラムを用いた教育を開始しています。臨床実習も、診療参加型に大幅に見直し、今の3年生が臨床実習に入る2018年度から新カリキュラムを用いる予定です。

 診療参加型臨床実習を進めるには、各種教育資料の充実のほか、各医学生に経験すべき症例を的確に割り振り、臨床実習の成果を確実に残していくことなどが必要です。効率的かつ効果的な臨床実習を進めるために、今、開発を進めているのが、「臨床実習マネージメントシステム」(BS-LMS:Bed Side-Learning Management System)です。実際に大学病院で稼働しているカルテと連動した教育システムで、来年度から試験的運用を始めます。BS-LMSは、他の大学に先んじた福井大学の特徴です。

――各種の医学教育改革を進めるに当たって、一番の難しさは何でしょうか。

 それは教員の意識改革です。教員全体で改革に取り組まなければ、「2023年問題」に対応はできません。

 私はこの夏以降、臨床系の教授一人一人のお部屋を訪問し、各講座の考え方や要望、症例数をはじめ臨床実習の充実にどこまで対応できるか、マンパワーは十分なのかなど、各診療科の事情をお聞きしました。そこで感じたのは、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」。臨床系教授懇談会など多数の教授が集まる場では聞けなかった重要な問題点が、個別のヒアリングで浮び上がってきました。

 医学教育改革は、価値観の衝突でもあります。「より良い医師を養成する」という目的は一致していますが、臨床実習に対する考え方、卒前と卒後の教育研修をどのようにデザインして進めるべきかについては、10人の教授がいれば、10通りの考え方があります。先進的に改革すべきと考える教授もいれば、古き良き医学教育にはそれなりの良さがあると考える教授もいます。その中で、いかに調整し、一つの方向に向けて皆が納得できる解を見いだしていくか、その難しさを感じています。

 今年8月の上旬には、福井大学医学部としては初めてのことですが、医学部教授全員が出席するワークショップも開きました。そこで議論したのが、福井大学の医学生が卒業時に身に付けるべきコンピテンシー、アウトカムです。

 「教育こそ、我々大学人の使命」という自覚を、教授をはじめ、全教員が共有しないと、医学部として生き残っていけません。このような意識改革が進めば、医学教育改革は進んでいくと考えています。

――最後に、日本の医学教育、医師養成全体に目を向けた場合、現状をどう捉えておられるか、お聞かせください。

 卒前の医学教育、卒後2年間の初期臨床研修を経て、その後の専門医を目指すための研修と進むわけですが、一番遅れているのは、初期臨床研修だと言われています。反対に、一番進んでいるのは卒前の医学教育改革でしょう。専門医研修も、2017年度からの新専門医制度の開始は1年遅れましたが、改革が進行中です。要するに、両者の改革が進んできたために、その間にある初期臨床研修が遅れを取っています。

 初期臨床研修は2004年度に必修化され、10年が過ぎました。医局を中心とした医師養成システムが崩れ、都市部と地方の医療の格差が生じてしまったものの、その問題解決には至っていません。また医学教育は、先ほどもお話した通り、アウトカム、つまり「卒業時の医師像」についての明確な目標に基づいて再構築されつつあります。それに対し、初期臨床研修は各診療科をローテーションし、各科の症例を経験するものの、結局、卒前の臨床実習の延長であり、茫洋としています。卒前から卒後、生涯教育に至るまで、シームレスな教育・研修体制の構築が必要だと考えています。


  1. 2016/11/13(日) 06:44:05|
  2. 未分類
  3. | コメント:2
<<11月13日  | ホーム | 11月11日 >>

コメント

個人情報等の削除希望に対応します Dr G3

誤った報道あるいは過剰な報道により、個人情報が転載されたかたは、 該当部分をお知らせ下さい。対応いたします。
返信は「非公開」でお送りください。
Doctor G3
  1. 2017/01/16(月) 06:02:20 |
  2. URL |
  3. Doc G 3 #-
  4. [ 編集 ]

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです
  1. 2016/11/13(日) 15:12:11 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する