Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

11月10日 

http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20161110290399.html
夫らが研修医労務改善申し入れ
新潟市民病院での自殺問題で

【社会】 2016/11/10 09:00 新潟日報

 新潟市民病院に勤務していた当時30代の女性研修医がことし1月に自殺し、過労が原因として遺族が労災申請している問題で、女性の夫と代理人弁護士は9日、新潟市役所を訪れ、市民病院の医師の労働時間削減などを篠田昭市長宛に申し入れた。

 弁護士によると、2015年6月に市民病院で勤務していた全研修医43人の電子カルテから労働時間を調べた。その結果、過労死の恐れが大きくなるとされる月80時間を超えて時間外労働をしていた医師は35人に上ったという。

 女性の夫と弁護士は「もっと事態を重く受け止めてほしい」と述べ、労働時間を正確に把握するシステムの構築などを市に求めた。

 取材に対し、女性の夫は「労災申請をしても妻は戻らないが、同じ目に遭う人をなくしたい」と訴えた。

 申入書を受け取った市民病院の高橋豊管理課長は「可能な限り月内に対応したい」と話した。



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/1110505621/
患者情報、厚労省が一元管理へ...医療・介護現場などで活用〔読売新聞〕
yomiDr. | 2016.11.10 10:40
(2016年11月9日 読売新聞)

 厚生労働省は、病院などが持つ患者の治療・服薬歴、健診結果のデータベース化に乗り出す。一元化した情報を全国の医療や介護現場で活用したり、治療法の開発に役立てたりする。2020年度からの運用開始を目指す。

 患者個人の治療情報などはこれまで、病院や自治体が個々に管理していた。データベース化で、患者とかかりつけ医、介護ヘルパーらが情報を共有して、救急搬送時や災害時、認知症になった時でも、最適の診療を受けられるようにする。患者自身は、自分の情報に常時、アクセスできる。医療機関は人工知能を使い、患者の病気の原因や最適な治療法を探るために活用する。

 また、データを、患者の同意を得たうえで匿名化し、行政や研究機関、企業などに提供し、創薬や医薬品の安全対策などの研究に役立てる。



https://www.m3.com/news/general/475492
オプジーボ、500値下げへ 政府、年度内にも がんの高額新薬
2016年11月10日 (木) 共同通信社

 優れた効果はあるものの、極めて価格の高い新型がん治療薬「オプジーボ」について、政府は9日、本年度中にも薬価を500引き下げる方向で最終調整に入った。対象患者が急拡大し、医療保険財政を圧迫するとの指摘が出ていた。

 政府は社会保障費の圧縮に向け、医療・介護で高齢者の負担増なども検討しているが、高額薬の値下げは一般国民の理解が得やすいと判断したとみられる。厚生労働省は16日にも開く中央社会保険医療協議会(中医協)の会合で提案する見通し。

 厚労省はこれまで、値下げは2017年4月に最大でも250にとどめ、18年4月に追加で引き下げる2段階の実施方針を示していたが、首相官邸などとの協議の結果、時期を前倒しし、値下げ幅も拡大する方向になった。

 既存の薬価改定ルールのうち、年間販売額が予想以上に増えた場合に最大500値下げする特例を援用する考えだ。

 オプジーボは当初、一部の皮膚がんを対象に保険適用され、100ミリグラム約73万円の薬価が認められた。その後、肺がんへの効能追加で対象患者が拡大したが、薬価は見直されていなかった。

 欧米での価格が日本の半分以下であることから、経済財政諮問会議の民間議員らから500以上の引き下げを求める声が出ていた。

 ※オプジーボ
 「免疫チェックポイント阻害剤」という新しいタイプのがん治療薬で、点滴で投与する。一般名はニボルマブ。ヒトの体にはがん細胞などを排除する「免疫」の機能がある一方、がん細胞への攻撃にブレーキをかける分子もある。こうした分子の活動を「阻害」することで免疫の力を回復させ、がん治療に活用する仕組み。国内では小野薬品工業(大阪市)が、2014年9月に発売。現在の薬価では、患者1人への投与で年間3500万円かかるとされる。



https://www.m3.com/news/general/475578
在宅看取り、浸透せず 京都、届け出医療機関で実施ゼロも
2016年11月10日 (木) 京都新聞

 24時間体制で終末期患者らを診るため、在宅療養支援の診療所や病院として厚生労働省に届け出ている京都府内の医療機関のうち350が過去1年間、自宅での看取(みと)りを一度も行っていなかったことが8日までに分かった。支援医療機関が担当する患者の6割近くは、病院など自宅以外で亡くなっていた。超高齢社会で、国は自宅で最期を迎える「在宅看取り」を増やす考えだが、医師や患者の負担が大きく、十分に浸透していない。

 京都新聞が厚労省近畿厚生局に情報公開請求し、開示資料で判明した。府内の支援医療機関345施設のうち35・00(121施設)が、6月末までの1年間、自宅での看取り件数がゼロだった。担当患者で死亡した3238人のうち、在宅死は44・50(1442人)にとどまった。

 容体急変などに伴う緊急往診は支援医療機関の大きな役割の一つだが、21・40(74施設)が一度も行っていなかった。通常の往診と訪問診療、訪問看護のいずれもしていなかった施設は11カ所あった。

 厚労省によると、全国の全死亡者のうち、支援医療機関が自宅で看取ることができたのは12・80(2014年)にとどまり、多くの人が病院で亡くなっている。国は医療費削減の狙いもあって病院のベッド削減とともに在宅医療の拡充を掲げているが、現場の態勢や意識は整っていない。

 全国在宅療養支援診療所連絡会(東京都)は「全国でも、自宅での看取りを支援する本来の役割を果たせている支援診療所は3割程度しかないのではないか。行政が現状を調査し、チェックできる仕組みを早急につくるべきだ」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/475488
平均在院日数の地域差是正、基準病床数の算定式了承
第7次医療計画基本方針、有床診の「特例」拡大も

2016年11月10日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は11月9日の第6回会議で、2018年度から始まる第7次医療計画の基本方針に盛り込む基準病床数の算定式のほか、地域包括ケア推進の観点から、有床診療所を医療計画上の病床として算定せずに届出で新設できる特例を拡大する方針を了承した(資料は、厚労省のホームページ)。

 「5疾病5事業および在宅医療」については、PDCAサイクルを回し、医療提供体制の現状把握と施策立案、計画実行、評価を進めるための各種の「指標」の案が提示された。急性心筋梗塞は対象範囲を広げ、急性期だけでなく、回復期や慢性期の提供体制を整備するため、「心筋梗塞等の心疾患」に変更する。訂正などを求める意見が幾つか出ため、次回の会議で改めて議論する。

 医療機器のうち、放射線治療装置などの高額機器については、共同利用の状況や新規導入に向けた方針を、地域医療構想調整会議で協議し、適正配置や連携などにつなげる方針も盛り込む。病院とは異なり、医療監視を定期的に受けていない診療所に対し、CTやMRIの保守点検状況の報告を定期的に求める。


11月9日の会議資料が、各構成員に送付されたのは、前日の夜で、「十分な検討時間がなかった」との指摘も構成員から出た。

 基準病床数の算定に当たって用いる病床利用率は一般病床760、療養病床900(2010年から2015年の平均)を下限値とする。各都道府県の直近値が、下限値を上回る場合は、その値を上限値とする。

 平均在院日数は、近年の変化を見込み、かつ地域差を是正する観点から設定する。ブロックの平均在院日数が、(1)全国平均を下回っている(短い)場合は、当該ブロックの直近6年の短縮率、(2)全国平均を上回っている(長い)場合は、「全国値+α」と、当該ブロックの直近6年の短縮率を比較し、より高い短縮率――をそれぞれ用いる。「α」の値は今後の検討課題だ。当初、在宅医療等への移行が見込める患者分を反映させることも検討したが、近年の平均在院日数の短縮は、この層の患者分も含まれていると考えられ、今回は反映しない。

 有床診は、現行では在宅医療、へき地医療、小児・周産期医療を担うとして必要性が認められる場合には、既存病床数が基準病床数を上回る「病床過剰地域」であっても、特例として都道府県への届出で開設が可能。(1)急変時の入院患者の受け入れ機能(年間6件以上を想定)、(2)夜間看護師を1人以上配置し、入院患者のケアを行う機能、(3)患者からの電話等による問い合わせに対し、常時対応できる機能、(4)他の急性期医療を担う病院の一般病棟からの受入を行う機能(入院患者の1割以上を想定)、(5)看取りを行う機能(年2件以上を想定)、(6)全身麻酔、脊椎麻酔、硬膜外麻酔(手術時に限る)を実施する(分娩を除く)機能(年30件以上を想定)、(7)病院からの早期退院患者の在宅・介護施設への受け渡し機能――を担う場合、この特例を適用する方針。

 第7次医療計画の基本方針は、2017年の2、3月頃に関連告示、通知を出す予定であり、「医療計画の見直し等に関する検討会」は今年内の取りまとめを目指す。

 診療報酬の算定件数、「指標」に活用
 医療計画に盛り込む、「5疾病」とは、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患だ。第5回会議の議論を踏まえ、PDCAサイクルを回す際の各種指標について議論した(『医療計画の5疾病対策、「回復期から慢性期」重要』を参照)。

 がんについては、均てん化の視点から、がん診療連携拠点病院がない2次医療圏に、地域がん診療病院を整備する一方で、放射線治療やゲノム医療、希少がん、小児がんなどの高度・希少な分野については、集約化を進める。その実現に向け、地域がん診療病院の整備状況を追加するなど、指標を見直す。

 脳卒中では、標準的な治療の普及、一貫したリハビリテーションの実施、合併症予防の促進が課題。標準的な治療の普及の視点から、最近のエビデンスを踏まえ、脳血管内治療の実施件数が追加されたのが注目点。

 急性心筋梗塞については、急性期だけでなく、回復期や慢性期の提供体制を整備するため、「心筋梗塞等の心血管疾患」とする。指標として、「来院後90分以内の冠動脈再開達成率」「心臓リハビリテーション実施件数」を追加するほか、「慢性心不全館患者の再入院率」など、回復期・慢性期についての指標も今後追加する予定。

 糖尿病では、発症予防・重症化予防に重点を置いた施策を実施するため、医療機関間の連携体制の構築、多職種による取り組みが課題。「糖尿病透析予防指導管理料」「外来栄養食事指導料」の算定件数など、重症化予防、多職種連携を狙う診療報酬を指標として活用する。

 精神疾患でも、多様な精神疾患ごとの医療機関の役割分担・連携の推進に向け、圏域ごとの体制の「見える化」を目指し、「抗精神病特定薬剤治療指導管理料」「依存症集団療法」などの診療報酬の届出件数を指標として使う。

 5事業とは、救急医療、災害医療、へき地医療、周産期医療、小児医療。「へき地保健医療計画」あるいは「周産期医療提供体制整備計画」を、「医療計画」に一本化するなど、各種施策を連動させるのが特徴の一つ。

 在宅医療については、「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」の議論を踏まえ、ストラクチャー指標ではなく、医療サービスの実績に着目した指標を充実させる(『第7次医療計画、「在宅医療」の方向性固まる』を参照)。

 「2次医療圏単位が原則」に異議も
 これらの考え方について、日本病院会副会長の相澤孝夫氏が問題提起したのが、「2次医療圏」単位で医療提供体制を整備する点だ。例えば、がんでは、がん診療連携拠点病院がない2次医療圏であっても、隣接する2次医療圏の拠点病院に受診可能であれば、地域がん診療病院を整備する必要性はないという指摘だ。「なぜ拠点病院がないのか、ないことによって、住民にどんな不都合が生じているのか、あるいはいないのか、などをしっかりと分析して、その中でどんな対策を取るべきかを検討すべき」と相澤氏は述べた。

 全日本病院協会会長の西澤寛俊氏は、急性心筋梗塞から、「心血管疾患」の回復期、慢性期まで対象疾患が広がった点について、「反対ではないが、急性期医療体制も不足している中で、一気にやるとかえって混乱するのではないか」と述べ、慎重な議論と対応を求めた。



https://www.m3.com/news/general/475637
自治医大病院の玄関付近で車暴走、女性1人死亡
2016年11月11日 (金) 読売新聞

 10日午後2時15分頃、栃木県下野市薬師寺の自治医大病院の正面玄関付近の通路で乗用車が暴走し、付近にいた女性3人をはねて建物に衝突した。

 警察によると、はねられた3人のうち、高齢の女性が死亡。女性2人も負傷、運転していた80歳位の男性も負傷したが意識はある模様だという。



http://www.medwatch.jp/?p=11160
5疾病・5事業、2018年度からの第7次医療計画で「指標」も含めて見直し―厚労省・医療計画検討会(2)
2016年11月10日|医療ニュースをウォッチ MEDWATCH

 5疾病・5事業のうち「がん」については、均てん化を継続しながら、ゲノム医療などについて集約化を図る。「脳卒中」については、t-PA療法指針の改訂や、脳血管内治療の科学的根拠の確立、さらにリハビリの推進などを目指す。さらに「急性心筋梗塞」については回復期や慢性期を踏まえて「心筋梗塞等の心血管疾患」に改める―。

 9日に開かれた「医療計画の見直し等に関する検討会」では、医療計画に盛り込む5疾病・5事業について、厚生労働省からこうした見直し案が示されました(関連記事はこちら)。

 またCTやMRIの保守点検を含めた医療安全状況を、各診療所が都道府県に報告することも行われることになります。

ここがポイント! [非表示]
1 5疾病・5事業の方向や、具体的指標を見直し
2 医療機器の安全管理や、共同利用の推進も目指す


5疾病・5事業の方向や、具体的指標を見直し

 お伝えしているように、検討会では2018年度からの第7次医療計画に向けて、都道府県が計画を作成する際の拠り所となる「基本方針」の策定・見直し論議を続けています。9日の検討会では、「5疾病・5事業」についての見直し方向も示されました。5疾病・5事業の構造を維持したまま、より充実した医療提供体制を構築するための見直しです(関連記事はこちらとこちら)。

 第6次の医療計画からは「都道府県でPDCAサイクルを回す」ことになっていますが、ベースとなる指標に「都道府県で収集できない項目がある」「課題と数値目標のつながりが明確でない項目がある」といった問題点があり、うまくPDCAサイクルが回っていないのが実際です。そこで厚労省は、5疾病・5事業の評価指標についても見直しを行うことにしています。

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PDCAサイクルを回すため、指標の見直しも行う

 例えば、5疾病の1つである「がん」について見てみると、「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」の議論整理を踏まえて、▼拠点病院のない2次医療圏に地域がん診療病院(拠点病院の要件を一部緩和している)を整備するなど「均てん化」を推進する▼ゲノム医療や高度放射線治療などについては「集約化」を図る―といった見直し方向が明確にされています。

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がん医療提供体制の見直し方向案

 指標については、新たに「拠点病院のない2次医療圏における地域がん診療病院の整備状況」を盛り込むほか、「診療ガイドライン等に基づき作成されたクリティカルパスを整備している医療機関」を「地域連携クリティカルパスに参加している登録医療機関数および適応患者数」に、また「悪性腫瘍手術・放射線治療・外来化学療法・緩和ケアの実施件数」を「がん診療連携拠点病院における標準的治療実施割合」に見直す考えも示されました。

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がんの指標見直し案

 この点、相澤孝夫構成員(日本病院会副会長)は「2次医療圏に拠点病院がない背景には、さまざまな事情がある。指標を『がん診療病院の整備』のみとすると、県は指標に沿って、無理にがん診療病院の整備を進めてしまう。『分析して課題を明らかにする』ことを明確にする必要がある」と指摘。厚労省医政局地域医療計画課の担当者は「分析の視点などを明らかにしたい」と明言しています。
 

 また、各疾病・事業についての見直し方向を見ると、次のような点が目立ちます(他の検討会の議論を待つ部分もある)。

【脳卒中】▼標準的治療(t-PA療法指針の改訂や、脳血管内治療の科学的根拠の確立など)▼一貫したリハビリの実施▼合併症予防の推進―など

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脳卒中医療提供体制の見直し方向案

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脳卒中の指標見直し案

【急性心筋梗塞】▼回復期・慢性期の体制整備(急性心筋梗塞を「心筋梗塞等の心血管疾患」と見直すなど)▼標準的治療の普及(カテーテル治療などの低侵襲な治療法など)▼一貫した医療提供体制の構築―など

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急性心筋梗塞医療提供体制の見直し方向案

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急性心筋梗塞の指標見直し案

【糖尿病】▼医療機関などの連携体制構築(重症化予防も踏まえて、定期的な眼底検査・栄養指導・腎機能検査なども提供できる体制)▼多職種による取り組み―など

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糖尿病医療提供体制の見直し方向案

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糖尿病の指標見直し案

【救急医療】▼地域連携の取組み(円滑な受入れ体制の整備や出口問題への対応など)▼救急医療機関等の機能の充実(救命救急センターの充実段階評価を見直し、地域連携の観点をより取り入れる。数年間受入れ実績がない救急医療機関は、都道府県による指定の見直しを検討する)

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救急医療提供体制の見直し方向案

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救急医療体制の指標見直し案

【周産期医療】▼計画の一体化と体制整備の充実(周産期医療体制整備計画を医療計画に一本化し、基幹病院へのアクセス範囲なども考慮した圏域の設定など)▼災害に備えた対応の充実(小児周産期災害リエゾンの養成など)▼精神疾患合併妊婦への対応―など

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周産期医療提供体制の見直し方向案

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周産期医療体制の指標見直し案
【小児医療】▼地域の実情に応じた体制整備(日本小児科学会の提言も踏まえた「小児地域支援病院(仮称)」の設定など)▼地域における人材育成と住民への情報発信の推進―など

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小児医療提供体制の見直し方向案

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小児医療体制の指標見直し案

医療機器の安全管理や、共同利用の推進も目指す

 さらに第7次医療計画では「医療機器の配置及び安全管理の状況等」について、▼高度な医療機器の配置状況に加え、稼働状況など等も確認し、保守点検を含めた評価を行う▼CT・MRIなどを有する診療所について、都道府県が保守点検を含めた医療安全の取り組み状況について、定期的に報告を求めることとする▼特に高額な医療機器(放射線治療装置など)については共同利用の状況や新たな導入に向けた方針などについて、地域医療構想調整会議で協議する―といった見直し方向も示されました(関連記事はこちら)。


 検討会では、年内に報告書をまとめる予定です。それに沿って厚生労働大臣が医療計画作成のための基本指針(告示)を定め、さらに、厚労省医政局長から基準病床数などを定めた「医療計画作成指針」、同局地域医療計画課長から5疾病・5事業等に関する通知が発出されます。これらに則って、来年度(2017年度)から各都道府県で医療計画の作成が行われる運びとなります。

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医療計画策定に係る指針などの全体像



http://www.medwatch.jp/?p=11149
医療資源投入量の少ない患者、基準病床数の「平均在院日数短縮」で勘案―厚労省・医療計画検討会(1)
2016年11月10日|医療・介護行政をウォッチ MEDWATCH

 2018年度からの第7次医療計画では、一般病床の基準病床算定式について▼地方ブロック毎の経年変化を踏まえた平均在院日数を設定する▼病床利用率は760を下限に都道府県の実情を一定程度踏まえることを可能とする―。

 9日に開かれた「医療計画の見直し等に関する検討会」では、このような「基準病床数」算定式の見直し案が了承されました。

 また医療資源投入量が175点未満の患者についても、計算式の中の「平均在院日数の短縮」の中で織り込むことも認められ、今後、厚生労働省で「175点未満の患者がどのような状態で、どのような経過を辿っているのか」を精査し、具体的な反映方法を探る予定です。

ここがポイント!
1 一般病床・療養病床の基準病床計算式を見直し
2 資源投入量少ない患者は「平均在院日数短縮」の中で勘案、具体的手法は今後
3 有床診療所、「届出」のみで一般病床の整備可能とする特例を拡大


一般病床・療養病床の基準病床計算式を見直し

 事実上の「地域における病床数」上限となる基準病床数の算定式については、2018年度からの第7次医療計画において次のような見直しを行うことが了承されました。

【病床利用率】(一般および療養)

▼一般病床は760、療養病床は900を下限値とし(2010-15年の平均)、「都道府県における直近の値」が下限値を上回る場合は、その数値を上限値として設定する

【平均在院日数】(一般)

▼平均在院日数の経年変化や、ブロック毎の平均在院日数の乖離などを踏まえ、地域ブロックごとに「2009から15年にかけての平均在院日数の変化率」(直近6年の短縮率)をベースとする(関連記事はこちら)

▼地域差是正のため、▽平均在院日数が全国平均を下回るブロックでは、当該ブロックの直近6年の短縮率を使う▽平均在院日数が全国平均を上回るブロックでは、当該ブロックの直近6年の短縮率と『全国値+α』とを比較し、より高い短縮率を使う(αは、地域差の是正を目的とした適正値を厚労省で設定し、告示する)

【流出入】(一般および療養)

▼流出先または流入元の都道府県と協議を行い定めた数とする

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2018年度からの第7次医療計画では、基準病床数の計算式が見直される

資源投入量少ない患者は「平均在院日数短縮」の中で勘案、具体的手法は今後

 このうち平均在院日数については、「医療資源投入量が少ない患者を勘案すべきか」というテーマが宿題として残っていました。地域医療構想策定ガイドラインでは、1日当たりの医療資源投入量が175点を下回る患者については、「慢性期」「在宅医療等」での対応を念頭に置くこととしています。仮に「医療資源投入量が175点未満となった患者をすべて在宅に移行する」という方針が決まった場合、「一般病床の基準病床数を減少する(平均在院日数が短くなるため)」という選択肢が浮上してくるため、ここをどう考えるかが、検討会の下部組織「地域医療構想に関するワーキンググループ」で宿題とされたのです。

 この点について、厚労省がNDB(ナショナルデータベース)のデータを用いて分析したところ、▽入院期間に関わらず、入院初日から退院日までのいずれの時点でも175点未満の患者が出現するが、入院後半に多くなる傾向がある▽入院期間が長くなるにつれて175点未満の患者出現頻度は、退院日に近づく傾向にある(ただし、極端に退院前日もしくは退院日近辺に集積してはいない)―ことなどが明らかになりました。

 こうしたデータも踏まえながら厚労省は、「基準病床数の算定式では平均在院日数の経年推移(短縮)を見込む」ことになっており、「175点未満の患者」も含んだ退院患者の増加を加味したものとなっていることを確認しています。平均在院日数の短縮とは「在宅移行を含めた退院患者の増加」を意味し、これは前述のように基準病床数算定式の中で勘案することが決まっています(A)。また、地域医療構想では医療資源投入量の少ない(175点未満)患者の在宅移行を推進するとしており、これは平均在院日数のさらなる短縮を意味します(B)。したがって「医療資源投入量が少ない患者」は、算定式における「平均在院日数の短縮」という考え方の中に織り込まれているとの考えを厚労省は示しています。

 検討会では、この考え方についても了承されています。ただし、上記の(B)、つまり「175点未満の患者の在宅移行による平均在院日数の短縮率」をどの程度見込むかについてはデータの解析が間に合っておらず、「今後、さらに精査する」ことになっています。

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1日当たりの医療資源投入量が175点未満(C3未満)の患者は、入院期間にかかわらず、入院の初日から退院日まで出現するが、比較的「入院後半」に多く出現する傾向が伺える

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入院期間が長くなるにつれ、医療資源投入量175点未満の患者の出現ピークは入院後半にシフトしていく

有床診療所、「届出」のみで一般病床の整備可能とする特例を拡大

 9日の検討会では、「有床診療所における特例」を拡大することも了承されました。

 現在でも、▽在宅医療▽へき地▽小児・周産期その他特に必要である―といった機能をもつ有床診療所は、病床過剰地域であっても、「届出」のみで一般病床を設置することが可能です(有床診特例)。

 しかし、有床診は減少の一途を辿っており、今般、この特例を下図のように拡大することが了承されました。厚労省医政局地域医療計画課の担当者は「病院から、有床診+介護老健施設へ転換するなどの選択肢を増やすことが狙い」と説明しています。ただし、既存の有床診はこの特例の対象にはならず、新規開設(無床から有床、病院から有床診など)のみが特例の恩恵を受けられます。

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有床診療所の特例を拡大する



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161111/k10010764531000.html
小児がん拠点病院 9割近く「医師や看護師など不足」
11月11日 4時17分 NHKニュース

子どもが亡くなる病気で最も多い小児がんの治療を専門的に行う全国15か所の小児がん拠点病院を対象にNHKがアンケート調査を行ったところ、9割近くの病院が「医師や看護師などが不足している」と回答し、専門的な人材の確保が課題になっていることがわかりました。
小児がんは年間2500人前後が発症し、患者数は少ないものの、各地の数多くの医療機関で治療され、適切な医療を受けられない実態があると指摘されてきました。

このため、厚生労働省は平成25年2月に全国15の医療機関を小児がん拠点病院に指定し、患者を集めて専門的な治療を行う態勢を整備しました。

NHKは、先月から今月にかけて、すべての小児がん拠点病院を対象に医療態勢の現状や課題についてアンケート調査を行いました。

この中で、医師や看護師など小児がんに対応する人員の態勢について聞いたところ、「不足している」、もしくは「どちらかと言えば不足している」と回答したのは合わせて13の病院で、全体の870に上りました。

不足している職種で最も多かったのは医師で、次いで、看護師、療養中の子どもを支援する「チャイルド・ライフ・スペシャリスト」などとなり、専門的な人材の確保が課題になっています。

国立がん研究センターがん対策情報センターの若尾文彦センター長は「小児医療そのものの人材確保が難しいなかで、拠点病院の場合は、さらに専門的な知識、技術を持っている医師を集めなければいけない。小児がん拠点病院に行けばしっかりとした治療が受けられる態勢を作っていくことが大事で、小児がん拠点病院に人材を集める対応が必要になってくる」と指摘しています。


  1. 2016/11/11(金) 06:22:04|
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