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10月30日 

https://www.m3.com/research/polls/result/157?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161030&dcf_doctor=true&mc.l=186729792
意識調査
結果「医師の処方権 vs薬剤師の調剤権」

カテゴリ: 医療 回答期間: 2016年10月19日 (水)~25日 (火) 回答済み人数: 2246人

 10月19日の中医協総会で議論になったのが、医師の処方権と薬剤師の調剤権の在り方。健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏が、「薬剤師の調剤権を医師の処方権の間に格差があることを問題視し、同等に近づけるため、2018年度診療報酬改定の重点課題とする」旨を、この10月の日本薬剤師会の学術大会で講演したのがきっかけ。
  この発言を問題視したのが、日本医師会副会長の中川俊男氏。今回は薬の処方と調剤をめぐり、医師と薬剤師の皆様にお聞きします。

【調査結果】医師と薬剤師、意識の違いが鮮明に(2016年10月30日掲載)

  「後発医薬品への変更可」から「後発医薬品への変更不可」と、処方せんの欄が変更されるなど、診療報酬改定の度に、後発医薬品の利用促進が進められています。

  「変更不可」の欄をなくすべきとの意見もありますが、Q1の通り、勤務医と開業医を問わず、医師の7割以上は「必要」と回答。一方、薬剤師は6割が「不要」と回答。

  「処方せんは一般名処方」を原則とすべきか否かを尋ねたQ2では、開業医の63%、勤務医でも48%が「原則とすべきでない」と答えた一方、薬剤師は74%が「原則とすべき」。

 高齢患者の増加に伴い、複数の医療機関を受診、結果的に服薬管理が徹底されず、重複投薬あるいは残薬が問題になることがあります。保険薬局で残薬を確認した場合、どう確認すべきかを質問したところ、医師と薬剤師の間だけでなく、医師の間でも勤務医と開業医の間ではやや意見の相違が見られる結果となりました。「医師に疑義照会して対応」と回答したのは、開業医52%、勤務医36%、薬剤師18%です。ただ、「場合による」との回答も約3割を占め、「疾患あるいは薬の種類によっては調節可」と考える医師が、少なくないことが分かります。

 最後にお聞きしたのが、「リフィル処方せん」の是非。2018年度診療報酬改定に向けた議題の一つになりそうですが、「認めるべき」「どちらかと言えば認めるべき」の合計は、薬剤師の71%。これに対し、勤務医は48%、開業医ではさらに少なく23%にとどまります。

 m3.com医療維新で、自由意見に寄せられた結果をご紹介します。

Q1 処方せんの「後発医薬品への変更不可」の欄、必要?不要?
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開業医 : 446人 / 勤務医 : 981人 / 薬剤師 : 819人
※2016年10月25日 (火)時点の結果

Q2 「処方せんは一般名処方」を原則とすべき?
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開業医 : 446人 / 勤務医 : 981人 / 薬剤師 : 819人
※2016年10月25日 (火)時点の結果

Q3 保険薬局にて「患者の残薬」を確認、どう対応すべき?
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開業医 : 446人 / 勤務医 : 981人 / 薬剤師 : 819人
※2016年10月25日 (火)時点の結果

Q4 病状が安定した患者の「リフィル処方せん」(繰り返し同じ処方せんを用いること)、認めるべき?
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開業医 : 446人 / 勤務医 : 981人 / 薬剤師 : 819人
※2016年10月25日 (火)時点の結果

Q5その他、「医師の処方権」や「薬剤師の調剤権」、医薬分業についてご意見があれば、ご自由にお書きください。
 (次項)



https://www.m3.com/news/iryoishin/471485?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161030&dcf_doctor=true&mc.l=186729793
シリーズ: m3.com意識調査
後発薬処方で「適応外」、その責任は?
「医師の処方権 vs薬剤師の調剤権」◆自由意見1

レポート 2016年10月30日 (日)配信橋本佳子(m3.com編集長)

Q:その他、「医師の処方権」や「薬剤師の調剤権」、医薬分業についてご意見があれば、ご自由にお書きください。

【後発医薬品への「変更不可」の欄】

◆勤務医
・薬剤師の調剤権を認め、先発品など特定の薬剤を医師が指定できないならば、それによって引き起こり得る患者の不利益(副作用や効果が薄いなど)も、薬剤師が責任を取って診るようにする。「何かあったら医師に相談」のCMは迷惑。
・後発薬品への変更は、薬剤師の権限でもよいが、責任を持つべき。
・ジェネリック推進により、既に医師の処方権は侵害されている。後発品可とした場合は薬局の判断で変更されている。薬局で納入された差益の高いジェネリックの使用で副作用があった場合に、誰が責任を取るのかが問題である(どうせ医師ですが……)。調剤料が不当に院外薬局で高いのが納得できない。

◆開業医
・当院院内ですが、漢方と滅多に出ない薬は処方せんです。不整脈、降圧剤も先発とジェネリクの違いは明白です。AG(オーソライズド・ジェネリック)を増やすべきだと思います。患者さんを診察しないで投薬を決める、それくらいなら全部OTCにした方がすっきりする。全部自己責任。調子の悪い人だけ、医療機関を受診。
・後発品全てが先発品と同等の適応症を取得しているわけではない現状で、「適応外処方」となった場合の責任は誰が取る?

◆薬剤師
・門前薬局で務めているものです。後発品に関しては、後発品の特徴を捉えて処方しているドクターは、経験上、皮膚科、眼科ぐらいだと思います。あとは実際問題、メーカーとの付き合い等が原因で「変更不可」を打っていると思います。大病院でもいまだ一般名が普及していないところもあり、変更不可を打たれると、時間帯によっては手配できず、その日のうちに患者さんに薬を渡せません。そういう病院の処方を受けると、変更不可にどう見ても意味が見いだせない時には、本当に患者さんの事考えているのか?と思ってしまいます。実際、どうしても在庫が直ぐに手配できず、「変更不可」が打ってある処方せんでも、ダメもとで疑義照会をかけると、あっさりOKが出ることもままあります。
・先発品に変更不可のチェックを入れる医師が多く、その理由も記載されない。特に乳児医療費用不要の処方薬が非常に多い。先発品希望ならば、後発品との差額を支払わせるべきと考える。
・後発品加算の足切りがどんどん上がり、薬剤師として後発品変更にいくら努力しても、処方箋欄の『変更不可』で何もできなくなってしまうという薬剤師の調剤権の弱さ……。日本は薬剤師の社会的な立ち位置も含め、弱すぎるのではないかなあと感じます。
・先発医薬品で「後発医薬品への変更不可」はまだいいが、後発医薬品の銘柄指定で変更不可はやめてほしい。よほど重要な理由があるならいいが、疑義照会するとあっさり変更できたりすると、病院と製薬メーカーの癒着ではないかと感じる。
・薬に関しては、医師が先発、後発、銘柄を決めるのではなく、全て薬剤師が患者と応対し、決めていく姿が本来の医薬分業である。
・後発品などの概念をやめて、先発品の特許が切れれば全て薬価の半額などと決めれば、後発品への変更における処方権や調剤権など議論しなくてもよいのでは?義務化して加算を止めれば、さらに医療費の節約になると思う。
・現時点では、後発品により消化管吸収性が異なることは明らかであり、患者治療を優先するのであれば、患者に合った医薬品を処方すべきである。ただ、漫然と処方している医師が多いことも事実ではあるが、患者のカルテを見ずに判断するほど、薬剤師の力量はない。

【一般名処方】

◆勤務医
・医師が薬剤を名指しできない制度は、医師は患者の治療に対し責任を負う義務があるにもかかわらず、患者の治療に最後まで責任を持つ権能を持たないことを意味し、権利・義務の対称性が保たれておらず、破綻していることは明らかです。自分にとって変えたい部分だけ主張し、その変更に伴う周りへのしわ寄せに一切の注意を払わず、図々しくもこのような破綻している制度を提起するという行動は全く了解不能です。
・一般名処方の場合に、先発品とジェネリック品で副作用の頻度に差があるとされております。その場合には薬剤の副作用の責任の所在がどこになるのか、よく分かりません。医薬品副作用救済機構においてどのように規定されているのかもよく分からないので、製品名で処方するのが責任の所在確認としては一番いいような気がします。

◆開業医
・患者の病状を鑑みて処方薬を指定して処方することは、医師の義務であり、また権利でもあります。調剤の段階で、薬剤師が勝手に他のジェネリックに変更することは、医師の処方権の侵害とも考えられます。日常診療で、ジェネリックで先発品とは異なる現象が起きることは度々経験しています。薬剤を一般名で処方して、どの薬剤が調剤薬局で処方されているかを医師が了解していないことは、恐ろしい現象とも感じています。

◆薬剤師
・一般名の薬剤に相当する、規格違いや合剤への変更も、疑義照会なしに変更できれば、患者さんとどのように薬を使うか?という話ができるようになると思います。そうすれば、もう少し患者さんが薬剤師との対話に意味が持てるようになるのではと思います。処方通りに薬を用意し、説明してくれるだけと思っている患者さんは多いと思います。でも、値段や飲む錠数の節約などができれば、医療費抑制や、コンプライアンス向上に役立つかと。大きい規格があるにも関わらず、小さい規格を何錠も処方するドクターもいますし。
・後発品への変更を行う場合、同一成分でも医薬品ごとに適応病名が異なるため、医師への確認が必要となる事例が生じる。処方せんに病名を書き、医薬品は一般名で処方し、適応病名が統一されればよいと考える。処方せんでは、医師の意図が全て読めるわけではい。しかし、ポリファーマシー、残薬を考えれば調剤権はもう少し力を持ってよいと考える。



https://www.m3.com/news/iryoishin/471486?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD161030&dcf_doctor=true&mc.l=186729794
シリーズ: m3.com意識調査
「残薬管理、疑義照会が前提」「リフィル処方、責任は?」
「医師の処方権 vs薬剤師の調剤権」◆自由意見2

レポート 2016年10月30日 (日)配信橋本佳子(m3.com編集長)

Q:その他、「医師の処方権」や「薬剤師の調剤権」、医薬分業についてご意見があれば、ご自由にお書きください。

【疑義照会】

◆勤務医
・残薬確認に関して、「医師に疑義照会せず、薬剤師の判断で対応」とするのは、わざわざフェールセーフのためのダブルチェックを行わないという意見であり、医薬分業の趣旨を没却するもの。医療の質向上という最終目的を唾棄する態度に、強く人格を疑う。リフィル処方せんについても、同様。
・調剤はあくまでも処方せんに基づいて行われるべきもので、処方せんを超えた判断は許されるべきで無い。多剤服用が問題視されているが、薬剤師からのフィードバックが心もとない現状を整理すべき。調剤権云々ではなく、調剤料に見合った医師への情報提供・疑義照会をしっかりしてもらいたい。
・診断、処方を決めるのは医師の義務であり、権限です。調剤薬局が、患者の健康を無視して、勝手に薬剤を変えるのは、許せません。

◆開業医
・知らないところで勝手に残薬処理をされ、医療機関の特定疾患処方管理加算(65点)が減算される事例が出ている。医療機関に非はないのに、理不尽な査定が堂々とまかり通っている。中医協や日医はもっと声を上げるべき。
・患者の責任において服用中断してよい薬剤と、キチンと服用していることを前提に次の治療戦略につなげていく薬剤がある。また、薬局から突然疑義照会されても対応できない(他患者治療中、勤務時間外、カルテが手元にないetc.)。疑義照会の医科対価はどう請求する?
・処方ミスを防ぐ意味で、薬剤師からの疑義照会は積極的に受諾するべきだと思っており、実際役立つ場面も多々あり、助かっている。経済性追求も大事だが、安全性が第一。

◆薬剤師
・例えば、処方せんでアムロジン2.5mg2錠を朝食後に服用支持がある場合、ジェネリックならアムロジン錠5mg1錠に変更可能なのに、先発品では5mg錠にできない。この場合は現在の規則では、医師の疑義照会が必要な理由が分からない。価格的にも2.5mgを2錠出すより、5㎎1錠出す方が患者さんのメリット(価格、服用数の減少)も大きい。
・先日、容態の安定している患者様に処方日数を伸ばしてほしいと言われたので、医師へ疑義照会したところ、自分の処方に口を挟むなと言われました。容態も、安定していて血圧の薬1剤のみの患者様だったので、こんな患者様の場合、薬剤師の判断で、日数調整など行えたら、医療費も安くなるのではと、思いました。どちらにしても、日頃から疑義照会をして、いろいろな場面で薬剤師が医師をヘルプしていることは、事実だと認めてほしいですね。
・残薬は診療上の問題です。しかし、患者さんは服用していないことを伝えられえないのです。薬局からの問い合わせへの回答を待たずに、調整後の報告だけで済ませたい。医師との力関係があり、根本的には強制分業による解決しかないです。
・残薬があり疑義照会するが、医師の方でそのままでと指示がある。余っているから疑義照会している。削除、日数の変更は薬剤師の調剤権として認めてほしい。当然、病院、医師に対し、事後報告を必要とする。それによって患者を待たせなくて済み、患者も安心する。医師に話にくいと言う患者は多い。そのまま調剤を指示する医師は医療費削減を意識しているのか……。

【リフィル処方】

◆勤務医
・リフィル処方せんは、本当に患者の病状が安定しているのかの判断の責任の所在を誰がするのかはっきりさせてほしい。「患者の病状の安定している」ことの判断の責任を薬剤師、もしくは患者が自己責任で負うことであれば認めてもいいが。
・「リフィル処方せん」はいざ問題が生じた際にどこに責任が行くかが不明です。患者が望んでいたとしても、問題が起こったときは、患者は非を認めませんし、強いもの叩きの風潮のある近年の日本では病院か医師に責任を向けられてしまうので、病院や医師の自己防衛の面からは認めるべきではない、となってしまいます。

◆開業医
・病状が安定しているか否かは医師が責任を持って判断すべきであり、リフィルでもし問題が起これば薬剤師が責任を負えるのか疑問であろう。
・リフィル処方せんの「病状が安定した」は誰が判断するのですか。薬剤師が「診断」して、一見元気そうなら「安定した」ですか?もし病状が悪化したのを見逃していたなら、その責任をどうやって取るのですか?!
・漫然投薬の温床。他人への譲渡の危険。治療診断戦略を乱す。リフィル可能な薬剤と不可の薬剤を指定する?仮にそうしてもリフィル可能な薬剤だけで構成される処方せんは少ないのでは?結局、受診しないといけない。投与量・服用量等の医師処方せんの過誤チェック、併用禁忌薬のチェック、アレルギー歴の管理、複数医療機関からの重複投与チェック、服薬コンプライアンス等の患者指導etc。これだけでも「かかりつけ薬剤師」の仕事は大変なのでは?返戻、譲渡・転売、漫然投薬、重大疾患の治療機会の喪失などの責任全てを薬剤師が被っていただける?

◆薬剤師
・リフィルに関しては、現場で結構無診察処方に出くわすことを思うと、なぜ反対するのかが、もはや意味不明です。大学病院でも横行していますから。でも、仮にOKになったとして、運用方法もかなり厳しいかと思います。お金稼ぎたいドクターは、無診察処方を続けると思うので。
・慢性疾患において、「今日は薬だけなの」というケースが多々見られることから、結局ほかの体調不良等の訴えがなければ、漫然とDO処方を繰り返されているケースが多く、医師側もリフィルを強く否定できるだけの言い分はないと思う。
・薬剤の選択権はある程度薬剤師にゆだねるべきだと思う。リフィル処方せんは症状が安定していると判断するのは誰なのか?金儲けに一生懸命な門前の薬剤師のレベルにあまりにも差がありすぎて、任せられない感がある。リフィル処方せん導入後の患者の症状の変化に対して薬剤師が責任を持てるなら導入しても良いと思う。
・薬剤師の能力はまだリフィル処方せんに耐え得るところまで行っていない。かなり限定した薬剤師の資格にする必要があると思う。



http://president.jp/articles/-/20483
連載 命を紡ぐ 現場の声
9割が延命治療を拒否!平穏死をかなえる「リビング・ウィル」

長尾 和宏
一般財団法人日本尊厳死協会・副理事長 長尾和宏 取材・構成=田中響子
ライフ 2016.10.30  PRESIDENT Online

いまや、自分の死に方すら、自らが望むようにはいかない時代になっています。日本尊厳死協会の副理事長を務める医師の長尾和宏先生に、「自分の望む最期を実現する」方法をお伺いしました。

延命治療が行われる背景とは
「91.1%」――、この数字はNHKの朝の情報番組内で紹介された、日本人が「延命治療を行わないでほしい」と希望する割合です。これだけの数の人が延命治療を避けたいと願っているのに、その願いがかなって自分の希望通りの方法で死を迎えることができるのは、わずか数%しかいません。とても残念ですが、これが今の日本の現実です。

希望と現実がこのように大きく乖離する理由はいくつかありますが、そのひとつに親子間での死生観の違いがあります。

戦争経験がある80~90代はいくつかの死を見てある程度の覚悟ができている人が多く、延命治療を望む人は少数です。一方、戦後生まれの平和で豊かな時代に生きてきた子の世代は、死を見る機会が少なく、老いのために親が衰弱していく現実を受容できないケースをよく経験します。

老衰が進行し死が徐々に近づくに従い、食べる量も減っていきますが、これは動物の宿命です。しかし実際に親がそうなると混乱する子ども世代が多く、どれだけ親が延命治療を望んでいなくても胃に穴をあけて人工的に栄養を流し込む胃ろうを選択される人が少なくありません。しかしながら、もし栄養を入れすぎると、徐々に最期に向かって省エネモードになっている体に無理な負荷をかけることがあります。

医療者は、相反する親子の思いの間に挟まれ何度も話し合いますが、最終的には延命治療を施さざるを得ない場合があります。そうしなければ訴訟問題に繋がることもあるからです。老衰への延命治療には疑問を感じている現場の医師が少なからずいますし、医療者側も決して金目当てで延命治療をするわけではないのですが……。

また「延命治療=緩和医療をしない」でもありません。人は誰でも痛みを和らげる緩和医療を受ける権利を有していて、医療者はそれに応える義務があります。

尊厳死、安楽死、平穏死の違い
尊厳死と安楽死という2つの言葉がありますが、この2つの言葉はしばしば誤解・混同されます。尊厳死とは「不治かつ末期の状態になったときに延命処置は行わないが、痛みをとめる緩和医療はしっかり受けて、人間としての尊厳を保ちながら安らかな死を迎えること」で、安楽死は「まだ終末期ではなくても、本人の希望を受けて薬剤で死なせること」です。自然な死を見守るのか、意図的に死期を早めるのかの違いですが、誤った報道をしばしば目にします。欧米ではよく安楽死のニュースが出ますが、日本では安楽死は認められていません。

最近は、平穏死という言葉がよく出てきます。これは『「平穏死」のすすめ』を書かれた石飛幸三先生(「延命治療をしないで穏やかに人生を終える『平穏死のすすめ』」http://president.jp/articles/-/18599)が提唱する造語で、自然死、尊厳死とほぼ同義語です。平穏死の方が尊厳死よりより親しみやすい言葉だと思うので、私も「平穏死」を使っています。

リビングウィル(LW)の表明の仕方
自分が望まない延命治療を受けないためには、元気なうちに「リビング・ウィル(LW、尊厳死の宣言)」を書いておくことが大切です。LWとは「いのちの遺言書」とも呼ばれ、延命処置お断りという意思表示をする文書です。ちなみに、LWとエンディンングノートと遺書は別のものです。エンディングノートは遺産処理やお墓など死の周辺の希望を記しておくもので、遺書は亡くなった後のことですで、死んで初めて効力が発生します。LWは、死ぬまでのこと、つまり死ぬまでに自分が受ける医療について記した文書です。たとえ生きていても、もはや意思表示ができなくなる場合もあるので、そうしたケースを想定して書かれるものと考えてください。

一般財団法人・日本尊厳死協会は、LWの啓発・普及と保管を行う市民団体です。1976年に発足し、今年で40年目になりました。全国に約12万人の会員がいます。私は現在、協会の副理事長および関西支部長を拝命しています。

協会では2000円でLWを表明する会員になります。会員は万が一に備えてお財布やバッグなどに常にLWカードを持ち歩いています。LWに興味のある方は、協会に問い合わせください。

LWは元気で意思表示できるときに表明してください。もし認知症が進行して判断が難しくなったりすると表明できなくなりますので、できるだけ早めに作成することをお勧めしています。具体的には協会が用意した尊厳死の宣言書に署名・捺印するだけで簡単です。協会ではLWの原本を保管しており、LW表明についての問い合わせにも対応します。ご家族や身近な人にLWのコピーを配っておくこともお勧めします。もし気が変われば、LWはいつでも撤回できます。

アメリカでは国民の41%がLWを書いています。一方、日本は約12万人ですから、人口のわずか0.1%程度にすぎません。残念ながら日本ではいまだ死はタブーで、LWを書いて最期の医療を自己決定するという文化が成熟していません。しかし高齢化は今後ますます進みますし、医療も発達しているので、LWの意義が高まっていくでしょう。現場の医療者もLWがあるととても助かります。

長尾和宏(ながお・かずひろ)
医療法人社団裕和会理事長、長尾クリニック院長
東京医科大学卒業後、大阪大学第二内科に入局。95年兵庫県尼崎市で開業。複数医師による365日無休の外来診療と24時間体制での在宅医療に従事。メデイアでの発信が多い。「平穏死・10の条件」(ブックマン社)、『病院でも家でも満足して大往生する101のコツ』(朝日新聞出版)、『病気の9割は歩くだけで治る』(山と渓谷社)など著書多数。
日本尊厳死協会 電話 03-3818-6563 http://www.songe--nshi-kyokai.com



https://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20161030_8
北上の横川目診療所、廃止へ 31日、最後の診療
(2016/10/30) 岩手日報

 北上市和賀地区の横川目診療所が31日の診療を最後に廃止になる。同地区に二つしかない診療所の一つが廃止され、地域の利用者は約10キロ離れた江釣子地区への通院を余儀なくされる。高齢化が進む地域の住民は「通院を我慢する人が増える」などと懸念し、市に医療体制の維持を求める。

 市や同市の医療法人社団「敬和会」(金沢重俊理事長)によると、同診療所は1988年、国保診療所として開所した。2006年3月、医師の体調不良などで廃止。敬和会が翌月、市の依頼で施設を借り受け開設した。

 移行後、週3日午前診療を続けた後、10年から週2日になり、今年9月下旬から医師の高齢化などで週1回になっていた。当初1カ月約300人いた通院患者は現在約100人だった。

 敬和会は、存続策を検討したが、体制の維持が困難と判断し市に9月末報告。「急な休診は患者に迷惑をかけるためけじめをつけた。クリニックや他病院の紹介、訪問診療などで対応したい」と説明する。



http://www.asahi.com/articles/ASJBY7FQ2JBYUBQU00C.html
残薬減らし医療費削減を 舞鶴薬剤師会
福家司
2016年10月30日06時00分 朝日新聞

 京都府の舞鶴薬剤師会(木戸勝之会長)は、飲まれずに自宅などに眠っている薬を有効利用しようと、「ブラウンバッグ事業」を始めた。医療費の節約と患者負担の軽減につなげるのがねらい。府内初の試みで、12月まで実施する。

4月から始まる「かかりつけ薬剤師」 上手に使うコツ
 慢性疾患の薬を中心に、薬が正しく飲まれずに大量に残されているケースがある。舞鶴薬剤師会は、こうした薬を市内の37カ所の薬局に持ってきてほしいと、市民に呼びかけている。

 受け取った薬局は、処方した医療機関に連絡。薬が有効期間内であれば、次回は残っていた分の薬を処方しないよう医療機関に求めることで、処方量を減らすことを目指す。

 薬を持参する時に使ってもらおうと、薬剤師会は不織布の「ブラウンバッグ」を2千枚作った。舞鶴薬剤師会の桐村昌典副会長は、①継続して同じ薬を飲んでいる ②複数の医療機関から多くの薬を処方されてい る③介護を受けている、といった患者は特に残薬が多いと予想。こうした患者に「事業の効果が期待される」と話した。

 事業は、厚生労働省の「患者のための薬局ビジョン推進事業」として、府薬剤師会から舞鶴薬剤師会へ委託し、地元医師会や公的3病院などの協力で実施する。

 問い合わせはヘイワ薬局(0773・77・1078)。



http://mainichi.jp/articles/20161030/ddm/016/040/019000c
ドクター元ちゃん・がんになる
院外でゆったり本音を=金沢赤十字病院副院長・西村元一

毎日新聞2016年10月30日 東京朝刊

 10月10日、英国で生まれたがん患者のための相談施設「マギーズ・キャンサー・ケアリング・センター(マギーズセンター)」の一つとして、東京・豊洲(東京都江東区)に「マギーズ東京」がオープンしました。日本初のマギーズセンターです。

 マギーズセンターは病院の建物の外にあるため気軽に訪れることができ、患者や家族に居心地の良い空間を提供するのみならず、患者に寄り添いながらさまざまな状況で必要な意思決定を支援するなど、既存の医療機関にある「がん相談支援センター」や、患者同士が集まる「がんサロン」などとは異なる新たな患者支援の形になると期待されています。

 私がその存在を知ったのは2010年です。初めは「同じような施設が金沢にあったらいいな」と、あこがれる程度でした。しかし、この連載でも取り上げているように、医療者とがん患者、その家族との間のコミュニケーションの難しさを強く感じることが増え、病院の外、つまり生活の中に医療者と患者、家族との交流の場があり、医療者も白衣を脱いで参加して「本音」で対話ができれば、医療者と患者、家族、住民のズレを小さくできるのではないかと考え始めました。

 私は10年、金沢の仲間たちとともに「がんとむきあう会」を設立し、がんと向き合いながらも病人ではなく、その人らしくいることができる場作りを目指す活動に取り組んでいます。その仲間たちと「金沢一日マギーの日」と名付けたイベントを企画し、医療者と患者、家族が交流できる機会を毎年作ってきました。

 15年3月、自分自身ががん患者となりました。そして、他の患者の皆さんと話してみると、そのような「場」の必要性をさらに痛感することになりました。私の病状が落ち着いた15年12月からは毎月2~3回、仲間が所有する金沢市内の町家の一部を借り、「金沢マギー」を定期的に開催しています。

 金沢マギーには、毎回10人あまりの患者、家族が集まり、さまざまな悩みなどを話します。そこでよく出る訴えに「がん患者がゆっくりと安心して話したり、話を聞いてもらえたりする場所がない」があります。最近は病院で開く「がんサロン」が各地に広がっていますが、やはり「病院の中」という環境のため「圧迫感」があり、自由な話はしにくいようです。

 街中にもいろいろなサロンのようなものがあります。しかし、多くはがん以外の病気や生活の悩みにも対応しているため、「がんの悩みについて、どれくらい分かってもらえるか不安で、あまり自分のことは話せない」という人がいます。患者会も増えていますが、「医療者が同席していない中で話していると、患者同士の一方的な意見が多くなって心配になる」という声を聞きます。

 そこで、私たちはより積極的な取り組みを計画することにしました。=次回は11月27日掲載

 ■人物略歴
にしむら・げんいち
 1958年金沢市生まれ。83年金沢大医学部卒。金沢大病院などを経て、2008年金沢赤十字病院第一外科部長、09年から現職を兼務。13年から、がん患者や医療者が集うグループ「がんとむきあう会」代表。



http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03197_05
短期集中連載[全3回]
オバマケアは米国の医療に何をもたらしたのか?
■第2回 オバマケアの「デザイン」

津川 友介(米国ハーバード公衆衛生大学院(医療政策管理学)リサーチアソシエイト)
週刊医学界新聞  第3197号 2016年10月31日

(前回からつづく)

 政策が目的とする成果を達成するためには,科学的根拠に基づいた政策(Evidence-based policy)を「デザイン」することが必要不可欠である。臨床医学が病態生理とエビデンスを組み合わせるEBM(科学的根拠に基づく医療)を通じて患者の健康を最大化するように,医療政策学では理論(主に医療経済学の理論)とエビデンスを融合させること(図)で医療の質の向上や,医療費抑制をめざす。昔はデータが少なく医療政策学のエビデンスも乏しかったため,実務者の経験を基に政策をデザインするのが現実的であったのかもしれない。しかし,現在では理論もエビデンスも十分に存在するため,欧米では科学的根拠に基づいた政策のデザインがスタンダードとなっている。

図 EBMと科学的根拠に基づく政策(筆者作成)
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オバマケアの「デザイン」における研究者の役割

 オバマケアによって米国は皆保険制度を達成した。もちろん制度設計上は,全ての国民を公的医療保険へ強制加入させることが最も簡単な方法であった。しかしそれでは既存の民間医療保険会社を廃業に追い込んでしまうことになるため,オバマ大統領は民間医療保険の市場に規制をかけつつ皆保険をめざす共存の道を選んだ。そのためには医療経済学の理論やエビデンスを基にした綿密にデザインされた制度が必要であった。そこでオバマ大統領は第一線で研究を続けている医療経済学者や医療政策学者にその「設計図」を描くよう依頼した。

 保健福祉省長官(日本の厚労大臣に相当する)のシンクタンクとも呼ばれるASPE(office of the Assistant Secretary for Planning and Evaluation;註)には,ハーバード大のリチャード・フランク(医療経済学者)やアーノルド・エプスタイン(医療政策学者)が政治任用の高官として勤務し,この他にも多くの医療経済学者・医療政策学者がオバマケアの設計にかかわった。ASPEでは常勤の研究者が毎日のようにデータ解析と政策評価を行っている。つまりオバマケアは,米国の最高の学者たちによる理論とエビデンスの結晶を,オバマ大統領をはじめとした政治家や官僚が実現した法律だととらえることができる。

医療経済学の知見がどのようにデザインに生かされたのか?

 オバマケア最大の挑戦は,国が保険加入を強制することなく皆保険制度を達成することであった。医療経済学の知見から,障壁となるのは「逆選択」と「リスク選択」という2つの「選択」であることが知られていた。よってオバマケアはさまざまな手段によりこの2つの選択を抑制しようとした。

1)逆選択
 医療保険に加入することによって得をするのは,病気になるリスクが高く,高額な医療サービスを使う人である。逆に健康でほとんど病院に行かない人にとっては,医療保険の還付額よりも保険料の方が高くついてしまう。一般的に不健康な人ほど,保険料が高いものの還付も手厚い医療保険に加入する傾向があり,この現象を「逆選択(Adverse selection)」と呼ぶ。

 医療保険は健康な人と病気の人を共にカバーして,病気の人の治療コストを皆で広く浅く負担することで初めて成り立つ。医療保険に入るかどうかを個人の自由にすると,健康な人は医療保険に加入しなくなり,加入者は病気を持っている人ばかりになる。そして医療費を使う人の割合が増えれば,保険制度を維持するためには保険料を上げざるを得なくなる。

 保険料が上昇すると,医療保険の加入者の中で比較的健康な人たちが,使っている医療サービスの量と比べて保険料が高すぎるということで翌年から保険に加入しなくなってしまう。医療保険の加入者に占める重症な病気を持った人の割合は年を経るごとに増え,保険料は徐々に高くなっていく。最終的には保険料が高くなりすぎて保険会社が提供できるプランがなくなり,医療保険の市場自体が消滅する。

 このように,逆選択によって市場自体が成り立たなくなってしまうことをハーバード大の医療経済学者デイビッド・カトラーは「逆選択の死の循環(Adverse selection death spiral)」と名付けた。この現象は1990年代半ばにハーバード大の職員向けの医療保険で実際に認められた1)。

 オバマケアはさまざまな手段を用いて逆選択が起こらないようにした。個人に対しては個人加入義務(Individual mandate)を課し,医療保険を買うだけの収入があるにもかかわらず加入しなかった場合には税金が高くなるようにした。米国では連邦政府の権力の範囲は憲法によって規定されているため,民間企業から医療保険を購入することを国が国民に強制することはできない。しかし国には課税徴税権があるため,医療保険を購入しない人へのペナルティーを罰金ではなく税金であると解釈することで,個人加入義務は合憲であると最高裁は判断した2)。

 個人だけではなく雇用者にも皆保険制度を達成するために責任を課した。50人以上の従業員がいる企業にはその従業員に医療保険を提供する義務〔雇用者に従業員への保険提供の義務(Employer mandate)〕が生じることとなり,医療保険を提供しないと雇用者に罰金が発生するようになった。

2)リスク選択
 医療保険会社は,保険料と使われた医療サービスに対する還付額の差額で利益を得る。よって,保険会社はできるだけ健康上のリスクが低く,利益になる顧客にしか保険プランを売らないようにしようとする。このように利益になる健康な顧客だけをいいとこ取りすることを「リスク選択(Risk selection)」と呼ぶ。

 そのため,オバマケア導入前は医療保険には厳しい加入審査(Medical underwriting)があった。この審査結果によって基礎疾患のある人や健康状態が悪い人には高額な保険料が設定され,場合によっては加入拒否されることもあった。オバマケアによって加入審査は禁止され,全ての人が健康状態にかかわらず保険に加入できるようになった〔保険発行保証(Guaranteed issue)〕。

 たとえ保険に加入できるようになっても,保険会社が自由に保険料を設定できれば,不健康な人の保険料を高額にして事実上加入させないようにできる。これを防ぐ目的で,オバマケアは地域料率方式(Modified community rating)という保険料の算定方法を導入した。これにより,保険会社は保険料を決めるにあたりその地域のリスクを考慮することはできるものの,個々人の健康リスクに応じて保険料を変えることが禁止された。

 さらには,高齢者の加入を妨げることがないように,高齢者の保険料を若年者の保険料の3倍以内に抑えることが義務付けられた。オバマケアが唯一許したのが喫煙による差別化である。喫煙者には保険料を50%までであれば高くしてもよいとされた。

 こんなに規制を加えたら保険会社が倒産してしまうのではないかと思う読者もいるかもしれない。それを防ぐ仕組みもある。それらは頭文字をとって3 Rと呼ばれる。

・リスク補正(Risk adjustment)
健康な加入者の多い医療保険プラン(低リスクプラン)から,不健康な加入者の多いプラン(高リスクプラン)へ保険料の再分配を行う。年齢,性別,基礎疾患などが計算式に含まれる。この仕組みは恒久的になる予定。

・再保険制度(Reinsurance)
高額な医療費がかかる加入者がいると拠出基金(Contribution funds)から保険会社に対して補助金が出る。オバマケア導入によって急激に保険料が上昇することを防ぐ目的で,2014~2016年の期間限定で導入。

・リスク回廊プログラム(Risk corridor)
医療保険プランの利益や損失が一定の範囲に収まるように国が調整する。2014~2016年の期間限定で導入。

 この3 Rは保険会社間で勝ち組と負け組を作らないような制度設計となっている。加入者はどの保険プランにも自由に入れるようになった代わりに,保険プラン間で保険料の再分配が行われるため,保険会社は健康な人をえり好みする必要性が少なくなる。オバマケアは,民間医療保険をうまく生かしながら,規制を介して日本のような社会保険制度に近いシステムの達成をめざす制度であるととらえることもできる。

 オバマケアが医療経済学の知見を取り入れ,いかに2つの「選択」に対処したかを説明した。オバマケアは既存の市場を破壊することなく皆保険制度を達成しようとしているため,極めて複雑な制度になっている。先進国ではすでに何らかのインフラが存在している場合が多く,ゼロから作り上げることができることはまれである。例えば,英国のように医療費を税金で全てカバーし,全ての病院を国営にするような大改革を日本で行うのは現実的ではない。そういった点で,米国のように既存の市場や制度を生かし,医療経済学の理論やエビデンスを取り入れて巧みにコントロールする「次世代型の医療改革」は,日本にとっても示唆に富むものなのではないだろうか。

(つづく)

註:ASPEは保健福祉省長官の政策立案のアドバイザーであり,医療政策の調整,法整備,戦略的計画の立案,政策研究,政策評価,経済分析を担当する(公式ウェブサイトより)。

◆参考文献
1)Cutler DM, et al. Paying for health insurance:The trade-off between competition and adverse selection. The Quarterly Journal of Economics. 1998;113(2):433-66.
2)N Engl J Med. 2012[PMID:22809363]



http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/371689
大町町立病院、民営化を検討
経営移譲打診受ける

2016年10月30日 09時46分 佐賀新聞

 杵島郡大町町の水川一哉町長は28日、町立病院の民営化を検討していることを明らかにした。町民への説明会で新武雄病院(武雄市)から経営移譲の打診があっていることなどを伝えた。参加者からは町立での存続を求める声が上がった。

 「町立病院が来年3月で閉鎖される」などの話が広がり、町が同日夜、町公民館で説明の場を設けた。約250人が集まった。

 水川町長は建物が築後40年で耐用年数を超え、耐震基準を満たしていないことを説明、「建て替えが課題だが町財政を考えると困難」とした。患者数は1日平均外来数が2007年度の180人から15年度は92人に減り、病床利用率も現在は64・6%で、ピーク時から20ポイント以上落ち込んでいるため「本年度は8千万円の赤字」と見通しを示し、「病床削減など国の方針も考えると数年で廃院も視野に入る」とした。

 民営化について「廃院を避けるため診療所を残して有償譲渡することで複数の医療機関と協議している」とした。新武雄病院には内科、眼科、整形外科のある診療所開設を求めていることや、別の病院と指定管理運営の話もしたが、建て替えが必要で厳しいことなども説明した。

 出席者からは「入院施設がなくなるのは問題」「民間は利益が出ないと撤退する」「性急な話。時間をかけて検討すべき」などの意見が出た。水川町長は「まだ話を聞いている段階。条件などさらに詳しいことが分かってくればあらためて説明したい」と話した。

G3註:大町町立病院 一般病床60床 15対1
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  1. 2016/10/31(月) 06:21:19|
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