Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

10月11日 

https://www.m3.com/news/general/466511
遺族交えた事故調査を 「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」代表の永井裕之さん(75) 「検証―医療事故調査制度1年」
2016年10月11日 (火) 共同通信社

 事故の原因を究明し、同じ事故を起こさないための再発防止をする。その情報を共有することで日本の医療の質や安全性を高める。医療事故調査制度が始まって1年になるが、この本来の目的が、まだ医療界全体のコンセンサスになっていないと感じる。全ての医療者が「不幸な事故から学ぶ」という姿勢を持つことが制度定着の鍵になる。

 現状で「少ない」とされる第三者機関への届け出件数は、今後増えていくと思う。ただ医療安全に対するこれまでの取り組みの差によって、医療機関ごとの届け出にものすごくばらつきが出るだろう。「死亡を予期していたので調査はしないと言われた」「主治医は事故として調べた方がいいと言ったが、院長の反対で調査されなかった」。遺族からこうした相談を受けている。

 制度上、医療機関が「これは事故ではない」と門を閉ざしてしまえば、遺族が直接手を打つことはできない。家族の突然の死について「理由を知りたい」と思うのは自然なことだ。遺族は亡くなった患者の症状や変化も知っている。その訴えに真剣に耳を傾けて疑問を解明してほしい。「遺族の意見は不要だ」という医療関係者もいるが、崩れかけた信頼関係を再構築していくには、遺族を交えた事故調査が極めて大事だ。

 遺族はもっと声を出してほしい。交通安全や製品の安全は国民自らの問題になっているのに、医療の安全はまだ国民に溶け込んでいない。「医者任せ」ではなく「医療の消費者」の目線で発信していかねばならない。この制度は、医療とどう関わるかを国民レベルで考えるチャンスでもある。

 制度開始時から「小さく産んで大きく育てよう」と言ってきた。まだ生まれたばかりのよちよち歩き。6月の一部見直しでは、第三者機関に遺族の相談窓口をつくることなどが定められた。2年目に入ってこうした点を真剣に実行していけば、「栄養」となってより育つだろう。

 そして、さらに大きく育てるためには「密室」からオープンな医療にすることが重要だ。手術を録画する。患者の死亡事案を全て見直してみる。医療に携わる全員が自らの役割を全うし、互いに「おかしいことはおかしい」と言い合える風土や、患者の意見や相談を聞いてきちんと応える仕組みをつくることが求められている。

  ×  ×  ×

 ながい・ひろゆき 99年に東京都立広尾病院で起きた薬剤誤投与事故で妻悦子(えつこ)さん=当時(58)を亡くした。「医療の良心を守る市民の会」の代表も務めている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/466454
“医療の溝”、熊本地震で生じず、8000人以上が医療支援
第58回全日本病院学会シンポ、東日本大震災の教訓生きる

2016年10月10日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 10月8日に熊本市で開催された第58回全日本病院学会のシンポジウム「熊本地震と医療体制 県内・県外の動き」で、厚生労働省DMAT事務局次長で、国立病院大阪医療センター救命救急センター医長の若井聡智氏は、「東日本大震災で起きた“医療の溝”は、今回は起きなかった」と述べ、DMATを中心に今年4月の熊本地震に対する医療支援活動を総括した。

 “医療の溝”とは、発災直後の急性期で展開するDMATから、避難所などでの医療救護活動を行うJMATなどへの引き継ぎが、東日本大震災では必ずしもスムーズではなかったことを指す。DMATの活動は、発災からおおむね「48時間以内」を想定していたからだ。東日本大震災後、その在り方を見直し、「他の支援が組織的に行われるまでカバーすることが期待される」との方針を掲げた。「『それはDMATの仕事ではない』と言わず、『全ては被災者のために』という方針で活動するのがDMAT」と若井氏は説明。

 熊本地震におけるDMATの活動は、「前震」が起きた4月14日から4月23日までに及び、計508チーム(2196人)が参加した。負傷者の救命救急活動のほか、10病院、計1377人の患者避難などにも従事。並行して活動した他のチームとコーディネート会議などを重ねながら、急性期から亜急性期への支援とつなげた。

 熊本地震ではさまざまな団体が医療支援に入ったが、若井氏のまとめによると、その数は6月1日までの間に、計1894チーム、8471人に上る。多い時で1日200チーム前後が活動した日もある。DMATのほか、チーム数が多かったのは、日赤救護班(339チーム、1894人)、日本医師会のJMAT(367チーム、1578人、活動は7月16日まで継続し、計568チーム、2556人派遣)、JRAT(大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会、386チーム、1329人)などだ。

 「前震」、「本震」、「余震」と続いた、熊本地震の特徴として若井氏は、(1)倒壊危機の病院の避難要請が持続、(2)避難者が家に帰れず、避難所が過密した上、車中泊が多かった、(3)死者、負傷者と比べ、倒壊家屋が多かった、(4)仮設住宅の建設が遅れ、避難が長期化した――などを挙げた。それ故、重要になったのが、さまざまな救護班の調整活動のほか、DVT・感染症・熱中症対策だ。益城町の避難所では、過密対策として、ゴールデンウイーク期間中、「リフレッシュ避難」と称して、近隣の温泉施設や青少年自然の家への宿泊支援を行った。さらに、被災者支援に当たる地元の行政職員などへの「支援者の支援」の重要性も強調。

 シンポジウムには、若井氏を含め、計6人が登壇。上益城郡医師会会長の永田壮一氏は、医師会としてのJMAT活動に加え、自身が運営する東熊本病院で患者全員の避難を迫られた経緯を紹介した。4月14日午後9時26分の「前震」後、食料などの準備はあったものの、電気をはじめ途絶えたライフラインの復旧のメドが立たないと分かったために、15日の深夜近くから入院患者の搬送を開始、その途中の16日午前1時25分に「本震」に見舞われた。DMATでの対応は難しくなり、消防のレスキュー隊の力を借り、搬送を終えた。幸い搬送に伴う患者死亡はなかった。

 フロアから上がったのは、「患者の避難は、どう判断すればいいのか」との質問だ。若井氏は、搬送自体にリスクが伴う上、経営的な問題も踏まえ、「非常に難しい問題だが、極力避難はしない方がいい」と答えた。いったん患者が他の病院等に移動してしまうと、その後に確実に戻ってくるかという懸念があるからだ。自家発電用の燃料不足が問題であれば、燃料を運び入れたり、食料を支援するなどの対応がまず求められるとした。今回患者搬送した10病院は、建物倒壊の恐れがあったり、スプリンクラーが作動し、病院が水浸しになるなどの被害を受けた。

「情報を制するものが全てを制する」

 各シンポジストの講演で共通していたのは、指揮命令系統の明確化、各支援チームをコーディネートする必要性だ。そのためには支援ニーズの把握と情報共有が重要になる。

 「情報を制するものが全てを制する」と情報収集・共有を迅速かつ的確に行い、チームとして対応する重要性を強調したのが、熊本市医師会理事の宮本大典氏。発災直後はホワイトボードを用い、アナログで対応、その後は、メール、FAX、facebook、ホームページなど、あらゆる手段を使い、医療機関の被害状況の把握、会員の安否確認、会員・市民への支援、情報共有・発信に取り組んだ経緯を紹介。「『日常の医療』はライフラインそのもの。その復旧が最重要課題だった」(宮本氏)。

 会員の被災状況把握に有効だったのは、FAX。複数回繰り返し送信できる上、「送信エラー」を確認できるからだ。エラーになった場合、日ごろ当該医療機関を訪問している医薬品卸からも情報を得るなど、あらゆる手段を使って状況把握に努めた。熊本市医師会からの「災害対策速報」もFAXで送った。

 ユニークなのが、facebookの活用。医師会のfacebookで情報発信すれば、アクセスする市民の年齢や性別が分かる。子供を持つ若い世代が多かったことから、受診可能な小児科医療機関のリストなどを掲載した。

 医師会の執行部役員と事務局の連絡にも、facebookの「Messenger」機能を活用した。複数人が実名でやり取りでき、一つの情報を書き込んだ場合、その情報を誰が読んだかが分かる仕組みになっているからだ。名付けて「24時間どこでも対策会議」。

「医師資格証」、被災地でも活用を

 全日本病院協会救急・防災委員会委員の大桃丈知氏は、AMATの活動を説明。支援の要請を待つのではなく、先遣隊を派遣、支援ニーズを把握し、「プッシュ型の支援」を行ったことが、熊本地震支援の特徴だ。日本医療法人協会と共同して、緊急的に他院の患者を受け入れたり、時間外診療が増加するなどした、二つの会員病院への支援のほか、避難所の巡回診療にも従事した。

 日本医師会常任理事の石川広己氏は、JMATの活動を紹介。活動は7月16日まで継続し、計568チーム、2556人派遣。東日本大震災時に発足した、「被災者健康支援連絡協議会」などを通じて、他の医療関係団体と共同しながら活動した。若井氏が指摘したように、DMATからJMATなどへの引き継ぎは、スムーズに行ったものの、今後さらにJMATを充実させるため、(1)国の防災行動におけるJMATの位置付け強化、(2)日医生涯教育などにおける災害研修の充実、(3)JAXAなどとの協定に基づく、人工衛星を利用した情報共有手段の強化――のほか、被災地での「ニセ医者」活動の防止などのためにも、日医が発行する「医師資格証」の充実にも努めていく方針。

 2016年3月まで熊本赤十字病院の救急救命センター長を務めていた、熊本県赤十字血液センターの井清司氏は、「災害医療コーディネーター」を中心とした、「合同救護チーム」の重要性を強調。各チームが、バラバラに被災地入りしたのでは、的確な支援が行えないためだ。東日本大震災では、津波で甚大な被害を受けた石巻市での活動が有名だ(『「救護活動のブレーン集団」を結成 - 石井正・石巻日赤医療社会事業部長に聞く』などを参照)。熊本県でも、2013年6月以降、「災害医療コーディネーター」の養成に取り組んできた。

 長年災害医療に取り組んできた井氏は、熊本地震での医療支援全般を総括、「できたこと よかった」こととして、(1)大規模病院搬送、(2)ドクターヘリ終結(13機、5日間で75件搬送)、(3)県・保健所圏域・市町村の3階層の指揮調整系統ができた、(4)超急性期、急性期、回復期医療へのスムーズな移行、(5)課題別のプロジェクトチーム設置――などを挙げた。一方、「できなかったこと 反省」として、いまだDMAT、日赤、JMATその他チームの指揮統一が不十分であるほか、初期避難所のアセスメント様式の混乱・集計の遅れ、車中泊が多いなど避難実態の把握が困難だったなどがあるとした。さらに、「EMIS」(広域災害救急医療情報システム)の2次医療機関などでの活用も今後の課題とした。



https://www.m3.com/news/iryoishin/464410
シリーズ: 真価問われる専門医改革
1位は「出身大学」、脳神経外科研修プログラム選択理由
山口大の末廣氏らの専攻医調査、脳神経外科学会総会で発表

2016年10月11日 (火) 橋本佳子(m3.com編集長)

 山口大学脳神経外科講師の末廣栄一氏らが実施した日本脳神経外科学会の専攻医へのアンケートによると、同学会の専門研修プログラム選択理由として最も多かったのは、「出身大学だから」であり、大学医局入局率も89.9%と高く、脳神経外科の専門研修は、大学が中心的な役割を果たしている現状が明らかになった。「進化する脳神経外科とぼくらの羅針盤」をテーマに福岡市で開催された第75回日本脳神経外科学会総会で9月30日、専攻医セッション「専門医アンケートと生涯教育」で発表した。

 小児神経外科など症例数が少ない分野の研修充実度を聞いた質問では、大学病院のプログラムの方が、一般病院のプログラムよりも充実しているという結果もあり、脳神経外科の専門研修が大学中心となるのは、専門医取得条件として、幅広い疾患領域の経験が求められるという事情があると見られる。

 日本脳神経外科学会では、新専門医制度で導入予定の「研修プログラム制」を、2011年から導入済み。日本専門医機構が新制度用に行った1次審査を終えた脳神経外科の専門研修プログラムは94。今回のアンケート結果は、大学病院などの基幹施設と関連する施設が連携施設群を構成する研修体制が機能している現状を裏付ける内容とも言える。

 調査は2015年2月から約1カ月間、日本脳神経外科学会研修プログラム責任者経由で、各プログラムの専攻医を対象に実施。299人(回答率は約40%)の回答を集計。回答者のプロフィールは男性88.6%、女性11.4%、所属は大学病院の方がやや多く53.8%、一般病院は46.2%。アンケートでは、専攻医の背景、研修プログラムの満足度・充実度、将来の希望を聞いた。

 主な結果は以下の通り。

◆専門研修プログラムを選んだ理由(最大3つまでの複数選択)

 1位は「出身大学だから」(132人)、2位は「多くの症例を習得できる」(90人)、3位は「高度な技術や知識を習得できる」(73人)。給与など待遇面や立地などを選んだ専攻医は少なく、数多くの症例を経験して研さんしたいという希望が強いことが分かった。

◆専門研修プログラムの満足度

 5段階評価(5が高評価)による満足度は、「研修プログラム」(最多は「4」で、41.5%の専攻医が選択)、「手術の症例数」(同「4」が39.8%)、「手術の質・領域の広さ」(同「4」が36.5%)、「指導体制」(同「4」が36.1%)については高かった。
 一方、これらと比較すると、「専門医研修に関する病院の体制」(同「3」が33.8%)、「処遇(給与・休暇・休養等)」(同「3」が40.8%)に関しては、やや満足度は低かった。

◆各分野の研修の充実度

 5段階評価(5が高評価)による充実度を大学病院と一般病院との間で比較すると、例えば、脳血管障害は「4」や「5」がいずれも多く、両者の差はなかった。脳腫瘍は「4」を選んだ専攻医が大学病院40.4%、一般病院31.9%であるなど、やや大学病院が優位。
 一方、これらの疾患と比較して、小児神経外科についてはいずれも低いものの、大学病院(最多は「2」で、28.0%の専攻医が選択、次が「3」で25.5%)と比べて、一般病院(同「1」が45.7%、次が「2」で20.3%)の充実度は低かった。「脊椎・脊髄」「機能的脳神経外科」についても、同様の傾向が見られた。

◆大学医局への入局の有無、医学博士、サブスペシャルティについて

 「卒業大学に入局」が最も多く56.5%、「卒業大学以外の大学医局に入局」の33.4%と合わせると、計89.9%。「入局する予定はない」5.4%、「分からない・まだ決めていない」4.7%。
 「医学博士を取りたいか」との質問には、「はい」が69.6%と高く、「いいえ」は7.7%、「分からない・まだ決めていない」22.7%。
 将来従事したいサブスペシャルティ(複数回答)は、最多が「脳血管障害」(199人)、以下、「脳血管内手術」(108人)、「脳腫瘍」(102人)、「救急」(61人)、「神経内視鏡」(53人)などと続いた。



http://news.biglobe.ne.jp/domestic/1011/mai_161011_0897599228.html
<医療事故>届け出、病院間で差 調査制度1年
毎日新聞10月11日(火)20時57分

 10月で開始から1年を迎えた医療事故調査制度。調査の仕組みができたことで明らかになる医療過誤がある一方、届け出や調査内容について病院間の差が大きいなど課題も多く、医療事故の遺族からは「信頼できる制度となるよう運用改善を続けてほしい」との声が上がっている。

 「医療事故かもしれない。病理解剖をしたい」。川崎市の増田渉さん(65)は昨年10月、医師からこう告げられ、衝撃を受けた。

 妻(当時71歳)が自宅で頭を打って動けなくなり、市内の病院に救急搬送された。検査の結果、心停止などで死亡の危険がある低カリウム血症が判明。体内にカリウムを注入する「中心静脈カテーテル挿入」という緊急処置が行われた。処置後間もなく血圧が低下し始め3日後死亡した。

 病院は外部の第三者を入れた調査を実施。14ページの報告書をまとめ今年3月、増田さんら遺族に説明した。カテーテル挿入の際に、椎骨(ついこつ)動脈を損傷して生じた出血性ショックが死因とされた。

 増田さんは「制度がなければ、ここまでの調査が行われ、情報が開示されることもなかっただろう」と一定の評価をするものの「病院側の視点に立った報告で十分に納得できるものではない」と話す。報告書では、経験の少ない研修医が緊急処置を担当した経緯や理由などに触れられていないためだ。

 制度に基づき、増田さんは先月、厚生労働省指定の第三者機関「日本医療安全調査機構」にも調査を依頼した。しかし、期待できるかどうか懸念もある。

 NPO法人「ささえあい医療人権センターCOML」理事長の山口育子さんのもとには「病院が事故として届け出てくれない」との相談が寄せられる。

 夫を亡くしたある女性は、病院に届け出を求めたが「過失の有無がはっきりしないので届け出ない」と説明された。制度では本来、過失の有無に関わらず届け出ることになっているが、病院が誤って解釈していた。

 医療事故で母親を亡くした「医療の良心を守る市民の会」事務局長の川田綾子さん(45)は「ペラペラの報告書をまとめて終わりとする病院もあり、取り組みに大きな差がある。調査は病院やそこで働く医療者のためでもあることも踏まえて対応してほしい」と話す。【山田泰蔵、熊谷豪】



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49779.html
臨床研究中核病院に医療安全の責任者配置- 厚労省、施行規則改正で都道府県に通知
2016年10月11日 20時00分 CB News

 厚生労働省は都道府県などに対し、臨床研究中核病院の承認要件の見直しなどを含む医療法施行規則の省令の改正について、医療機関や関係団体に周知するよう通知した。省令の改正は、国際水準の研究や医師主導治験の中心的な役割を担う臨床研究中核病院の医療安全の確保が目的。医療安全管理責任者を配置することなどを求めている。【新井哉】

 1日に施行された改正省令では、医療安全管理責任者を配置し、医療安全管理部門と医療安全管理委員会、医薬品安全管理責任者などを統括させることを明記。インフォームド・コンセントに関しては、責任者の配置に加え、標準的な説明内容や規程を作成し、医療を受ける人の理解を得るよう促している。

 また、医療安全管理の適正な実施に疑義が生じたケースで情報提供を受け付ける窓口の設置を求めた。これについては、「情報提供者が単に情報提供したことを理由に不利益な取り扱いを受けることのないよう留意し、適切な運用を行う」として、病院外の機関に窓口を置くことも認めている。

 臨床研究中核病院については、厚労省の省令で定める基準で行われる「特定臨床研究」に関する計画を立案し、その計画を実施する能力を持つことなどが、承認を受ける際の要件となっている。現在、東大医学部附属病院や大阪大医学部附属病院など8施設が承認されている。

 臨床研究中核病院を含む大学病院の医療安全管理をめぐっては、群馬大医学部附属病院などで医療安全管理体制に関する問題が起きたことを踏まえ、大学病院が大半を占める特定機能病院で医療安全管理責任者の設置などが承認の要件となった。

 大学附属病院のガバナンスに関する検討会のとりまとめ案でも「管理者(病院長)1 人だけで病院の管理運営状況を把握するには限界がある」とし、管理者をサポートする体制を強化する必要性を挙げていた。



http://www.yomiuri.co.jp/adv/life/release/detail/00033537.html
薬剤師の47%が、「医師が必要以上を処方」を 残薬問題の一因と指摘 医師への働きかけや患者への聞き取りに苦慮し、 製薬会社への要望も多数
2016年10月11日 読売新聞

「残薬問題」の原因として大きなもの
月600万人が利用する日本最大級の病院検索・医薬品検索・医療情報サイト群ならびに医療者向けサービスを運営する株式会社QLife(キューライフ/本社:東京都港区、代表取締役:山内善行)は、「残薬問題」に対する現場の薬剤師の見方を調査した。調剤薬局に勤務している薬剤師300人を対象にインターネット経由で訊いたもの。

調査の結果、残薬の原因として8割が「患者の服用忘れ(漏れ)」を挙げつつ、4人に1人以上が他の理由(全6要因)をも指摘する結果となり、残薬問題の多面性・複雑性がうかがえた。また医療者側の原因としては、よく言われる「複数の医師による重複処方」よりも「医師が必要以上の量・日数を処方」を問題視する人の方が多く、病院門前薬局では58%、全体でも47%を占めた。

次に、こうした状況において「薬剤師が貢献できること」や「製薬会社が薬剤師を支援できること」を訊いたところ、昨今増えているブラウンバッグ(節薬バッグ)を製薬会社に提供してもらいたいなど、具体的な意見が多数寄せられた。一方で、医師への働きかけ、患者への聞き取りに薬剤師が苦慮している実情が多く語られ、製薬会社に両者への啓発情報を発して欲しい旨の要望があった。

今回の結果について、東京理科大学薬学部臨床准教授の水八寿裕先生は以下のコメントをした。「今回は残薬の直接的要因に絞った実態確認と、薬剤師がそこで果たすべきことは何か、という2本立ての調査になっているが、後者のアクションがまだまだ不足していると思う。特に高齢の患者さんは自己負担割合が低いこともあり意識が乏しい印象があるが、そこで薬剤師が貢献できる余地は大きい。また医師へのフィードバック方法にも変化が必要で、疑義照会・お薬手帳などを活用して残薬解消提案をスムーズにできるよう、患者の考えを最大限に尊重しながら医療機関との協議をもっと進めるべきだ」

※本調査の報告書はhttp://www.qlife.co.jp/news/161011qlife_research.pdfからダウンロード可能

■「残薬問題」の原因として大きなものは何だと思いますか(複数回答)
https://www.atpress.ne.jp/releases/113944/img_113944_1.png

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■患者さんの「残薬問題」を解消するために、現場で薬剤師がすべきことは何で、そのために「製薬会社が薬剤師を支援できること」は何だと思いますか。

回答の多かった内容をテーマ分類すると以下のとおりであった。
 〇医師へのフィードバックや提案
 〇処方日数の短縮や、分割調剤
 〇服用手間・回数負担を減らす
 〇患者が残薬を打ち明けられる環境づくり
 〇患者への聞き取り強化
 〇患者のアドヒアランス意識を向上
 〇患者への残薬問題の啓発

また、具体的な回答文の例は以下のとおり。
〇医師へのフィードバックや提案
https://www.atpress.ne.jp/releases/113944/img_113944_2.png

〇患者が残薬を打ち明けられる環境づくり
https://www.atpress.ne.jp/releases/113944/img_113944_3.png

【調査実施概要】
▼調査主体
株式会社QLife(キューライフ)
▼実施概要
(1) 調査対象: 調剤薬局に勤務している薬剤師
(2) 有効回収数: 300人
(3) 調査方法: インターネット調査
(4) 調査時期: 2016/08/10~2016/08/20
………………………………………………………………………
▼株式会社QLifeの会社概要
会社名: 株式会社QLife(キューライフ)
所在地: 〒107-0052 東京都港区赤坂1-11-44 赤坂インターシティ10F
代表者: 代表取締役 山内善行  
設立日: 2006年(平成18年)11月17日
事業内容:健康・医療分野の広告メディア事業ならびにマーケティング事業
企業理念:医療と生活者の距離を縮める 
URL:   http://www.qlife.co.jp
2016年10月11日 提供元:@Press



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49775.html
改定後に減収、一般・療養・精神の約半数- 福祉医療機構調査
2016年10月11日 16時00分 CB News

 今年春の診療報酬改定後、医業収益が減少した医療機関が一般病院、療養型病院、精神科病院でいずれも半数近くに上ることが、独立行政法人福祉医療機構が行ったアンケート調査の結果で分かった。減収の理由について、一般病院の6割は「患者数の変化」を挙げており、同機構では、改定で診療報酬の要件が変わり、対象となる患者の確保に苦戦した結果、病床利用率の低下などが起こったと分析している。【敦賀陽平】

 調査は今年8月16-31日、同機構の融資先の病院を対象に、インターネット上で実施し、192施設から有効回答を得た。施設数は一般病院が78施設、療養型病院と精神科病院がいずれも49施設などで、病床規模は200床未満が半数超を占めた。同機構が改定の影響を調べるアンケートを実施したのは今回が2回目。

 前年度と改定後の収益の変化を尋ねたところ、「減収」と回答した病院は一般病院が48.7%、療養型病院と精神科病院が共に49.0%を占めた。一方、「増収」と回答した病院は一般病院が38.4%、療養型病院が28.5%、精神科病院が26.5%だった。

 増収と減収の理由については、いずれも「患者数の変化」を挙げる病院が多かった。増収の原因について同機構では、「集患の努力もあると思うが、制度変更に柔軟に対応できたほか、(周囲の医療機関の)機能分化が進んだ結果、患者をうまく確保できた」としている。

■7対1を「維持」が9割超
 7対1入院基本料(7対1)を算定する37施設を対象に、維持することが最も厳しい要件を聞いたところ、「重症度、医療・看護必要度」が全体の6割近くに上り、このうち「A項目」を挙げる病院が半数を占めた。今後の方向性については、7対1を「維持していく」と回答した病院が9割超に達した。



http://mainichi.jp/articles/20161012/ddm/001/040/209000c
医療事故
届け出促進へ 関係機関が統一基準 制度低迷打開

毎日新聞2016年10月12日 東京朝刊

 医療死亡事故の第三者機関への報告を全医療機関に義務付けた医療事故調査制度で、日本医師会(日医)を中心にした関係機関の協議会が年内に発足し、届け出の統一基準作りを始めることが分かった。10月で制度開始から1年になるが、届け出は地域や病院間でばらつきがあり、当初見通しの3分の1以下と低迷している。日医は積極的で迅速な報告を医療機関に促す考えを示しており、統一基準が届け出拡大の後押しになると期待される。

 第三者機関「日本医療安全調査機構」が11日公表した9月末までの届け出件数は388件で、開始前に想定していた年間1300〜2000件を大きく下回った。医療法が対象を「医療に起因した予期せぬ死亡」としか定めておらず、施設側が事故として扱うことに及び腰になっているのが一因とみられる。
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 届け出が必要かどうかを医療機関に助言する支援団体は全国に約860あるが、解釈には差がある。例えば日医は、今年6月にまとめた手引で心臓手術中に急性循環不全で死亡した事故の調査例を示したが、約1000法人が加入する「日本医療法人協会」はガイドラインで、薬剤取り違えなどの単純過誤は報告対象外だとしている。

 ばらつきを是正するため、厚生労働省は6月に同法施行規則を改正。中央と各都道府県に支援団体などで作る協議会を設け、届け出や調査方法の統一的な基準を話し合うことにした。各地には既に医師会や看護協会、大学病院などで構成する協議会ができ、青森、福岡などでは医療機関からの相談窓口を医師会に一元化することが決まった。

 中央の協議会も、個人の責任追及を目的としない現行制度の導入を主導してきた日医が調整役になり、主要な医療関連団体が参加する見通し。日医の手引は「遺族が疑義を挟まなかったことを理由に届け出をためらうと、医療安全体制強化の機会を失いかねない」としており、今村定臣常任理事は「対象かどうか迷う場合には、届け出るのが望ましい」と話す。【熊谷豪】

 ■解説

患者らの信頼獲得へ 調査積み重ね不可欠
 医療事故調査制度は、鉄道や航空機の事故を調べる運輸安全委員会と異なり、事故が起きた医療機関が自ら調査主体となり、事故報告書は警察にも提出されない。この点で、専門性を持つ医療界の自律性を重んじた制度と言える。

 届け出の低迷を受け、日本医師会などによる統一基準作りが今後本格化するが、最終判断は医療機関がすることに変わりはなく、不届けに対する罰則もない。これに甘んじ、遺族側とのトラブルを避けようと届け出を怠れば、遺族は結局、警察の捜査や裁判に真相解明を頼るしかない。

 この制度ができた背景には、患者が点滴ミスで死亡した東京都立広尾病院事件(1999年)などで医師らの逮捕・起訴が相次いだことによる医療界の危機感の高まりがある。

 患者や遺族に信頼される制度にするには、医療機関が積極的に事故を届け出て、真摯(しんし)な原因調査を積み重ねていく必要がある。【熊谷豪】



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG29H8F_R11C16A0CC1000/
医療事故調査 届け出低調 初年度388件、想定の3割以下
2016/10/12 1:31日本経済新聞 電子版

 医療事故調査制度が始まって10月で1年。診療中の「予期せぬ死亡」の原因を究明し、再発防止策を探ることを目的に導入されたが、調査対象として届け出があったのは388件と、開始時に想定した件数の3割にとどまることが11日、第三者機関の日本医療安全調査機構(東京・港)のまとめで分かった。活用に消極的な病院が多いうえ、調査内容に遺族が納得できないケースもあり、関係機関の模索が続く。

 川崎市の会社員、増田渉さん(65)は昨年10月、市内の病院で妻の勝代さん(当時71)を亡くした。勝代さんは自宅で倒れて救急搬送。医師は脳の異常はないと判断したが、血液検査で筋力低下などが生じる低カリウム血症が見つかった。

 医師は心停止の危険性があるとして、静脈にカテーテルを挿入し、高濃度のカリウムを投与した。勝代さんの容体はその日のうちに急変し、3日後に死亡した。

 医師は増田さんに「第三者を入れて事実を明らかにする」と説明。同機構に届け出た。院内の事故調査委員会が診療経過を調べ、今年3月、増田さんは説明を受けた。

 病院長らが示した資料には「カテーテルが動脈を傷つけたことによる出血性ショック」と死因が記載されていた。ただ、なぜ、そうなったかという十分な説明はなく、増田さんは今も病院と協議を続けている。

 1999年に起きた都立広尾病院の点滴ミス事件などを契機に同制度の創設に向けた議論が始まった。導入までに長い時間がかかったのは「病院の責任追及に使われる」という病院側の警戒感が大きな要因だ。

 同機構によると、この1年間の届け出は388件。年1300~2000件という想定を大きく下回った。同制度では調査対象にするかどうかの判断は病院側に委ねられており、厚生労働省は「病院側の警戒感の根強さが届け出件数に表れている」とみる。

 責任追及は制度の目的ではないが「遺族が調査結果をもとに損害賠償を求めたり、刑事告訴したりするのはとめようがない」(同省)。全日本病院協会(東京・千代田)の飯田修平常任理事は「自分に不利となる可能性があるなか、医師や看護師らは調査でどれだけ本当のことを話すのか、疑問もある」。

 調査結果の内容もばらつきが大きく、厚労省は対象となる死亡事例の明確化、報告書の書式統一などの対策を進める。各地域の医師会などには改善策を話し合う協議会の設置を要請した。飯田常任理事は「医療者が萎縮せず、適正な調査ができる制度の在り方を議論していくべきだ」と話す。

 厚労省は6月の制度見直しで、日本医療安全調査機構が窓口となり、調査がなされず不満を持つ遺族の相談に応じ、遺族の要望を医療機関に伝える仕組みを整えた。同機構によると9月末までに7件の相談があったという。

 遺族側はさらに、現行では任意とされる遺族への説明を義務化することなど、制度の充実を求める。医療事故の被害者らでつくる「医療の良心を守る市民の会」の永井裕之代表は、「医療者は遺族に真摯に向き合い、遺族側も制度を理解することが必要。時間をかけ、信頼できる制度をつくる必要がある」と指摘した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/466665
シリーズ: 始動する“医療事故調”
“事故調”スタート1年、報告件数は388件
当初想定の2~3割、遺族のセンター調査依頼増加し6件

2016年10月11日 (火) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医療安全調査機構は10月11日、9月1カ月間の実績を公表、同機構が運営する医療事故調査・支援センターへの医療事故の報告件数は32件、2015年10月の医療事故調査制度の開始以来の合計は388件で、当初の想定を大幅に下回ることが分かった(資料は、同機構のホームページ)。

 制度開始前、報告件数は「年1300~2000件」との推計もあったが、その2~3割にとどまった。厚労省は今年5月の時点で、本制度の医療事故の定義に基づく推計ではないことなどを、推計と実際の報告数に開きがある理由として挙げていた(『“事故調”開始から7カ月、「光と影」』を参照)。

 同機構は毎月、実績を公表しているが、ここ数カ月の特徴は、センター調査依頼件数が増加傾向にある点だ。今年6月までは計4件だったが、7月5件、8月1件で、9月は6件に上り、制度開始から1年で計16件。9月の6件はいずれも遺族からの依頼だ。センター調査は、医療機関が医療事故としてセンターに報告した医療事故について、医療機関と遺族のいずれからも依頼が可能。センター調査の進捗は、院内調査結果報告書の検証中が12件、院内調査結果報告書の検証準備作業中が1件、医療機関における院内調査の終了待ちが3件という内訳だ。

 外科、内科、消化器科・整形外科が上位
 制度開始からの1年間を総括すると、388件の内訳は、病院362件、診療所26件。診療科別で最も多いのは、外科で69件、内科56件、消化器科と整形外科が34件、循環器内科25件、産婦人科22件などと続く。

 医療事故調査制度では、医療機関は、センターに報告した医療事故を調査し、その結果をセンターに報告することが求められる。388件中、調査を終え、報告されたのは161件。

 センターへの相談件数は1820件。内容による集計(1件で複数の相談あり)は2098件で、最も多かったのは、センターに報告すべき医療事故か否かの判断についての相談で753件(制度開始前の事例や生存事例に関する相談を含む)、報告の手続きに関する相談514件、院内調査の相談518件など。


  1. 2016/10/12(水) 05:31:37|
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