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9月17日 

http://medg.jp/mt/?p=7010
Vol.209『アメリカで学んだ進路の決め方』~医学部進学の違い~
医療ガバナンス学会 (2016年9月16日 06:00)
マサチューセッツ大学  王 洋
2016年9月16日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

 私は、去年の秋よりアメリカのボストンの大学で生物学の勉強をしている。将来はメディカルスクールを目指している。大学で多くの学生と交流していると、日本とアメリカの進路、進路に対する考え方 に大きな違いがいることに気づいた。
 日本は将来の進路を決める時期が少し早いと思う。日本では文系、理系を高校2年生になる前に決めなければならない。しかし、16、17歳の少年、少女は十数年という短い時間の中で、将来の仕事を決められるであろうか?日本の平均寿命85歳とし、退職は65歳である。大学卒業を23歳とすると、42年間つまり人生の半分を16、17年間の経験で決めていいのだろうか?
 特に医者、弁護士などは生涯の職となる。アメリカでは医学部、法学部の入り方が日本とは異なってくる。アメリカでは、まず4年制の大学を卒業し、メディカルスクール、ロースクールにその後また4年間通うことになる。また、4年制の大学でも2年生までは教養の勉強が中心となり、2年生の終わり頃に専攻を決めることができる。さらに、80パーセントの学生が専攻を一度は変更したことがある。つまり、アメリカでは医学の道に進むかどうか、日本より4年も多く考える時間があるのだ。

 アメリカでは、将来の進路について考える時間も多いいが、実際に興味のある分野の現場に立ち入る機会も多いい。私は、次の学期からEMTのコースを受講する。EMT (Emergency Medical Technician) は日本でいう救急救命士のことである。このコース終了後、ライセンスを取得し、EMTとして働くことができる。メディカルスクールを目指す多くの学生はこのコースを受講する。
 私は、ライセンス取得後、実際にEMTとして働き、医療現場に立ち入り、本当に医学の道に進みたいのかをもう一度確かめたいと思っている。他にも、病院でのボランティア活動、医療関係の研究所でのインターンシップなど、アメリカでは自分自身が将来何を職にしたいのかを見つける機会が多いいのだ。大学生だけでなく、高校生でも病院でボランティア、研究所でインターンシップなどができる。高校時代に留学していた高校では、近くの州立大学と連携し、夏のインターンシップなどが行われていた。

 では、多くの経験を経て、医学の道に進みたいと決意したとき何をすればいいのか?まずはメディカルスクールに入ることだ。アメリカのメディカルスクールに入るには、学部、学科などは関係がない。各大学が指定している科目の単位を取得するだけであり、専攻などは関係がない。ほとんどの大学は、生物、化学、物理、数学の受講を必要としている。また、MCATというメディカルスクールに入るための統一試験、いわゆる、日本のセンター試験のようなものを受ける必要がある。GPAもとても大切だ。
 メディカルスクールに入るためには少なくともGPA3.5(4.0が満点)は必要と言われている。全米の4年生大学の卒業平均GPAはだいたい3.1で生物学部の平均は3.02、化学学部は2.78である。それらに加え、ボランティア活動、推薦状、スポース、音楽、アートなど学業に関係のない課外活動などもが採点の対象になる。また、メディカルスクールを受験する時期も人それぞれだ。4年制大学を卒業し、医学に関係のない仕事を何年かし、その後メディカルスクールに入学する人もいる。アメリカのメディカルスクールは多くの経験のある学生を求めている。日本とは違い、入試の点数のみで決めるのではなく、一人一人の才能、経験またコミュニケーション能力を評価している。

 私は現在、学校のテニスチームに所属し、大学のマスコットでもある鷹 (River Hawk) の生態調査を行っている研究室で活動をしている。私たちの観察している鷹は一年生の住む寮(18階建てで町では一番高いビル)の上に住んでいる。鷹の家族にもドラマがあり、驚いた。今年の6月に継父の鷹が子供の鷹をビルの上から突き落とした事件などもあった。
学校内に新たな建物が建設されたため、鷹が新しい建物に衝突し、負傷する事件が去年に比べ増えた。友人の一人はボランティアで毎週中学校に行き数学を教えながら、カヌーのチームに所属し、毎朝5時からの朝練にも参加している。ルームメイトは私と同様にメディカルスクールを目指しており、平日は授業終了後に遺伝子学の研究室でボランティアをしており、毎週末になると学費を稼ぐためにアルバイトをしている。

 アメリカでは、医者になる前までに多くの分野でいろいろな経験ができるが、それなりに時間も精力も必要だ。メディカルスクールを目指している生徒はプレッシャとストレスに勝てず、学士卒業前に医師になるのを諦めてしまうケースが多いい。友人で大学2年生の秋、医師の道を諦め、今では機械工学の勉強をしている。アメリカでは、4年制の大学プラス4年間のメディカルスクールで8年間かかるのに対し、日本では6年間で卒業できる。高校卒業の段階で医者になると決意したのならば、2年も早く卒業できる日本の医学部に行く方がいいと思う。

 アメリカのメディカルスクール制度が合う人も日本の医学部制度に合う人も人それぞれだ。日本では開業医が多く、その開業医の子供が病院を引き継ぐことが多いい。しかし、アメリカでは、開業医が比較的少なく、子ども自身が将来を自分で考えることができ、時間もある。それに比べ、日本の開業医は結局医者になるのだから2年間も多くの時間と費用を費やすことに必要性を感じない人が多いいのだ。
 その影響で、日本ではアメリカのような制度を導入することが難しいのだ。しかし、高校生で生涯の職を決めるのが困難中、韓国のような6年制医学部制度もあり、4年制のメディカルスクール制度もある医学教育も魅力的だ。進路に迷っているのならば、日本国内の大学だけではなく、海外の大学に目を向けるのも一つの手だと思う。

1997年 広島市生まれ
2004年 上海市高安路第一小学校に一年間在学
2012年 アメリカ ニューメキシコ州Onate High Schoolに一年間留学
2015年 跡見学園高等学校卒業
2015年 アメリカ マサチューセッツ大学入学



https://www.m3.com/news/iryoishin/456154?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160917&dcf_doctor=true&mc.l=178379955
シリーズ: 群馬大学腹腔鏡死亡事故
群馬大外科医や教授らの処分、想定せず - 上田裕一・群大“事故調”委員長に聞く◆Vol.4
「事故で懲戒処分」すれば事故報告上がらず

インタビュー 2016年9月16日 (金)配信聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)、高橋直純(m3.com編集部)

――これだけの時間をかけて調査、報告書の作成を行い、先生方としては「事実確認は十分にできた」とお考えなのでしょうか。

 事実の確認はできましたが、委員の中には、「まだ足りない」という認識もあります。今回対象としたのは死亡事例のみで、手術の成功事例は検討していません。本来なら、成功例と死亡例の差はどこにあったのかを検討していくことが重要です。

 また我々が対象としたのは18症例で、日本外科学会が検討した全ての症例(編集部注:計50症例を検討)を実施したわけではないからです。本来、この委員会がどこまでやらなければいけないかについて、議論したこともあります。

 ただ群馬大学長から依頼された外部委員会の役割は、「(腹腔鏡下手術の死亡)8例+(開腹手術の死亡)10例」の検討であり、この業務量を他にも広げるには委員長としても限界がありました。

 また「第三者」と言いながら、私が個人的に声をかけた委員で調査したという問題が、もう一つありました。この点に対する批判はこれまでありませんが。

――それはどのような意味でしょうか。

 「第三者」で構成する調査委員会は、医療の分野に限らず、他の業界でもあります。では、その「第三者性」はどこで保障されているのでしょうか。(委員の一人である)長尾(能雄)先生(名大医学部附属病院副院長)は群馬大の出身ですが、群馬大の医局ではありません。一方で、私は卒業大学は違いますが、日本外科学会に所属していますから、「外科学会の仲間」とも言えます。

 第1回の委員会後の記者会見では、「これは警察の捜査とは違う。私はある方向から見る。他の委員は、別の方向から見るけれども、全方位性の検証はできない。だから調査には限界がある」ことを認識することから始めると説明しました。今回の調査がベストでも、事故調査の“ひな型”になるとも思っておらず、「ある方向から検討して、このような結論になったが、その手法が正しかったのか」という評価はしなければいけないと思っています。

 ただ、今回の報告書は、「経験を持った委員が集まった結果」と自分の中では評価しています。経験のない委員で構成された第三者委員会による調査は、掘り下げ方が浅かったり、最後のイベントだけを見て、それに至る背景要因を調査せず、“氷山の上”だけは調査できたけれども、“氷山の下”は報告書から欠落することは起こり得ます。

――報告書をまとめるに当たって、どのように報告書が使われるかについて想定されていたのでしょうか。

 報告書を渡すのですから、患者さん側が民事に使うのは、仕方がないと思っていました。調査の途中でも、患者側の弁護団から面談の求める要望書が届いていました。

――それはどう対応されたのですか。

 調査中という理由で、全て断りました。

――「過失あり」としていた2015年3月の群馬大の院内調査報告書から、先生方の外部委員会による調査で、組織の問題に舵を切り、報告書にも随所に「個人の法的責任の追及を目的とはしていない」と記載されています。群馬大は、7月29日付けで関係者の処分を行い、その内容を8月2日の記者会見で公表しています(『群大、執刀医と教授を解雇処分(8月4日追記)』を参照)。この事態は想定されていたのですか。

 想定していません。外部委員会の委員からも、私のところに「何か声明を出さなくていいのか」という連絡も来ました。

 また報告書の日付は、7月27日付けではなく、30日にも報告書は修正し追補を付けているので、我々が記者会見をした7月30日付けにすればよかった、という意見もあります。27日にしたのは、メディアから、記者会見の前に読み込む時間が必要なことから、報告書がほしいとの要望があったからです。

――大学に報告書を渡したのは、いつでしょうか。

 大学には7月27日に、文書を改変できないPDFの形で渡しました。その後、30日に正式に原本を渡しています(『死亡事故の背景、「手術数の限界を超え、悪循環」』を参照)。

――報告書を大学に提出する際、どんな言葉で渡されたのでしょうか。「この報告書で、責任追及はしないでもらいたい」などとは言われたのでしょうか。

 それは言っていません。学長に提出する際は、カメラ(報道陣)もたくさん来ていたので、渡しただけですが、それ以外の場では、雑談ベースですが、再発防止の目的で調査を行ったという趣旨は伝えています。

――大学から、執刀医らの処分の内容についてお聞きになったのはいつですか。

 何も聞いていません。

――今に至るまで、報道ベースでしか知らない。

 はい、そうです。

――8月2日に、群馬大が会見することはご存じだった。

 はい、それは知っていました。しかし、処分に関する会見とは思っておらず、我々の報告書を受けた大学側の対応を発表するものと考えていました。

 大学から公式な連絡はないので、我々の報告書に基づいて処分がされたとは考えていません。「何に基づいて処分がされたか」と聞かれると、我々の委員会と並行して動いていた「病院改革委員会」の報告書です。昨年10月にも「適格性が疑われる医師」という厳しい表現がなされましたが、この8月の最終報告書でも、少し緩くなりましたが、まだその表現が残っています(『適格性疑われる医師のチェック機構、働かず』を参照)。

 群馬大の対応は、名大が2002年の事故の際に、「職員を守る」として処分をしなかった対応とは正反対です(『“名大事件”が群大事故調査の手本』を参照)。名大は、当該外科医を退職させず、直属の上司にも異動は2年間は止めるよう依頼しています。群馬大が懲戒処分をしたのは、社会的な圧力に屈したというか、「そんな甘い処分では困る」という考えもあったのかなどは分かりませんが、「何かあると懲戒処分される」となれば、事故報告が上がらなくなります。

――「本来であれば、大学は処分をすべきではなかった」とお考えですか。

 再教育をすべきでしょう。ただし、今回の報告書ではそこまでは書き込んでいません。外科医のラーニングカーブの問題を検証し、どんな体制で教育し、外科医のレベルをどのように上げていくかなどまで踏み込んだ報告書に到達するには、少し時間が足りませんでした。今回の調査結果から書く根拠も乏しかったからです。

――先生方の外部委員会の報告書についての評価、評判はいかがでしょうか。

 群馬大の本部や医学部の方からは、「こんな報告書だとは思わなかった」と言われたことがあります。

――それはどんな意味なのでしょうか。

 どんな意味かは分かりません。そのほか、過去に私と一緒に事故調査をやった経験がある方からは、「ちょっと稀な報告書ですね」という評価をいただきました。

 群馬大のホームページで公開されていることをまだ知らない人も多いようですが、既に一部の人は報告書を読んでいてくれて、半分は私に対するお世辞でしょうが、「読んでいるうちに引き込まれた」「このような背景があったのか。一人の外科医の暴走のように捉えていたけれど、そうではなかったのか」などの声も聞きます。報告書の「おわりに」は、1ページ強ですが、委員の間で何度も推敲を重ね、委員全員の思いを込めており、ここを読んだ方からは「この報告書を機に、日本の事故調査のスタンスが変容することを期待している」との意見もありました。

 重大事故が起きた時に、ただ「困ったな」と思うのか、事故調査を次に生かすのかは、調査に関わる方々の心の持ち方に左右されます。これも最後の記者会見で話ましたが、委員の方々の本当に熱い思いがいつまで経っても冷めなかったのです。夜中の12時くらいまで議論したこともあります。

http://www.gunma-u.ac.jp/outline/hospital/g7901
群馬大学医学部附属病院医療事故調査委員会
http://www.gunma-u.ac.jp/wp-content/uploads/2015/08/H280730jikocho-saishu-a.pdf
群馬大学医学部附属病院医療事故調査委員会最終報告書(PDF 26.8MB)
http://www.gunma-u.ac.jp/wp-content/uploads/2015/08/gekagakkai-d.pdf
国立大学法人群馬大学医学部附属病院腹腔鏡下肝切除術等の医学的評価報告(PDF 88.1MB)



https://www.m3.com/news/iryoishin/459664?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160917&dcf_doctor=true&mc.l=178379956
シリーズ: 医療従事者の需給に関する検討会
「専攻医の定員、専門医機構や県の権限法制化」を検討
厚労省「医師偏在対策」、12月上旬取りまとめ

2016年9月16日 (金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「医師需給分科会」(座長:片峰茂・長崎大学学長)は9月15日に第7回会議を開催、専攻医の地域別・診療科別の定員を設定したり、日本専門医機構や都道府県の専門医の偏在対策に関する役割・権限を法律上、明記するなどの「医師養成過程を通じた医師偏在対策」と、「都道府県における医師確保対策」を今年末にかけて優先的に議論する方針を了承した(資料は、厚労省のホームページ)。

 「医師養成過程を通じた医師偏在対策」では、医学部定員の「地域枠」の卒業生が地域に確実に定着する方策の検討、臨床研修における研修医の募集定員の倍率設定なども検討課題。都道府県における医師確保対策については、医療計画における医師確保の目標を必ず定め、目標達成に実効性のある施策を講じることが課題。そのために医師数の指標を定め、医師の不足あるいは過剰な区域が分かるようにしたり、医師に関する全国的なデータベースを構築する。地域医療支援センターの役割強化なども検討する。

 もっとも、医師偏在対策の一つとして、専攻医の定員などを設定することには、やや賛否が分かれた。臨床研修制度は、医師法で定められた制度であり、国の関与は可能。一方、新専門医制度はそれと異なり、日本専門医機構と各学会が、プロフェッショナルオートノミーとして運営する制度であり、どの程度、国や都道府県が関与できるかという問題が残る。今後の在り方について、まさに日本専門医機構が議論している最中という事情もある。

 「医師需給分科会」は今年6月に、医学部定員を2019年度までは現行の9262人を最低でも維持するほか、医師の偏在対策を今年末に向けて検討することを骨子とした「中間取りまとめ」を了承した(『偏在対策「強力」に、「医師の働き方ビジョン」も策定』を参照)。その中で、「自主性を尊重した対策だけではなく、一定の規制を含めた対策を行っていく観点から、さらに強力な医師偏在対策について議論し、年内の取りまとめを目指す」と明記、「医師の配置に係る対策」(直接的な対策)が計10、「医師の就労環境改善等に関する対策」(間接的な対策)が計4、合計で14の医師偏在対策を検討項目として掲げた。

 そのうち、「医師の配置に係る対策」に含まれる8項目を、(1)都道府県における医師確保対策、(2)医師養成過程(医学部の地域枠、臨床研修、専門研修)――という二つの切り口に整理し、今後月2回程度、議論し、12月上旬に「医師偏在対策」の取りまとめを行う。

 並行して9月14日の社会保障審議会医療部会でも、今年末にかけて医師の偏在対策を議論することが確認されている(『「強力な医師偏在対策」を検討、年内目途に』を参照)。「医師需給分科会」の取りまとめは医療部会で集約し、次期通常国会への法案提出を目指す。


「偏在対策が先」、2020年度の医学部定員はその後

 会議の冒頭、片峰座長は、「中間取りまとめ」について、「医師偏在対策については、かなり踏み込んだ内容で、今後の改革に希望を持たせる内容だった」と説明、今後も議論に期待した。

 今後の議論の進め方について、医師偏在対策にとどまらず、「医学部定員の議論も必要」と求めたのが、岩手医科大学学長の小川彰氏。医学部定員は2008年度から2016年度までに1637人増加し、9262人に達している。2019年度まで今の医学部の暫定定員増は維持、かつ追加増員については慎重に検討、さらに2020年度以降の医学部定員は今後の検討課題になっている。全国医学部長病院長会議会長の新井一氏も、大学および受験生が対応する必要性から早い結論を求めた。

 何度か繰り返し、厚労省と構成員の間でやり取りがあったが、最終的に厚労省医政局長の神田裕二氏が、「2020年度以降の医学部定員は、これまでの暫定定員増の効果、今後検討する医師偏在対策の効果などを早期に検証し、結論を得ることになっている」という「中間取りまとめ」の結論を改めて説明、議論を収めた。

 日本医師会副会長の今村聡氏は、「規制的な手法」の取り扱いについて質問。「規制という言葉が独り歩きするのは非常に危険。規制という言葉があまりに広く使われている」と指摘し、まず何らかの対策を実施してそれでも駄目な場合に規制するのか、あるいは最初から規制するのかなど、整理が必要だとした。全日本病協会副会長の神野正博氏も、「医師偏在対策を検討した上で、医師養成数の話になるのだろう」と述べた上で、次のようにコメント。「規制が強ければ医師養成数は少なくて済み、規制が弱ければ医師養成数の増加は必要。ただし、どんな規制なのか、医療法、あるいは健康保険法の規制なのか、あるいはインセンティブを付けるのかなどについて整理が必要」。

 片峰座長は、「規制の在り方についても、議論が必要」と回答。慶應義塾大学商学部教授の権丈善一氏からは、「医師偏在対策については、研究レベルではもう結論が出ている。その方法を規制と呼ぶのかどうかという議論はあまり建設的ではない」との指摘も出た。その上で、権丈氏は、医師偏在が生じた要因にも触れ、バブル経済の崩壊以降、不安定になった日本の社会において、日本のエリート層の子供たちが医学部を目指すようになったことが挙げられるとした。都市部の進学校の高学生が地方大学の医学部に行き、卒業後はまた都市部に戻ってくる図式があり、その結果、地方の高校生の地元医学部への進学が難しくなっていることが、地方の医師不足を招いているという論理だ。

 そのほか、今村氏は、「フリーランス医師への対応」についても質問。厚労省医政局医事課は、同課のみで議論が完結する問題ではなく、他部署と調整中であり、報告すべき事項があれば報告すると答えた。

 (1)都道府県における医師確保対策、(2)医師養成過程(医学部の地域枠、臨床研修、専門研修)についての主な意見は以下の通り。

1.都道府県における医師確保対策

 都道府県が策定する医療計画では「医療従事者の確保に関する事項」を記載するが、医師の目標数の設定やその目標を達成するための具体的施策に欠けるものが少なくない。目標数の設定などを通じて、地域の医師数の過不足を把握し、具体的な施策にいかにつなげるかが課題。

 青森県健康福祉部長の一戸和成氏は、目標設定などは国が指針を示せば対応は可能としたものの、「県にいかに権限が付与されても、“同じ土俵”で戦えるようにしないと、権限を発揮できない」と指摘した。要は、同一都道府県内で医師数の調整には限界があり、全国レベルで国が何らかの調整を行わない限り、医師偏在対策を実効性のあるものにするのは難しいという主張であり、国の関与を求めた。

2.医学部の「地域枠

 「地域枠」は以前からあったが、2008年度以降、医学部定員増に舵を切った以降、増加。2016年度においては、79大学中、「地域枠」の設定は71大学、うち「地元出身枠」を設定しているのは44大学。「地域枠」の入学者よりも、「地元出身枠」の方が臨床研修修了後、大学と同じ都道府県に勤務する割合が高いが、大学が導入している「地域枠」のうち、「地元出身枠」は約49%(「地域枠」1644人中、「地元出身枠」810人)。

 「医師偏在対策については、研究レベルでは結論が出ている」と述べた権丈氏が、一番効果があるとしたのが「地域枠」だ。加えて総合診療医の養成、地域医療への経験もカギとなり、これらと医学教育、医療機関の管理者の要件、保険医の指定をどう関連付けるかという、「3×3のマトリックス」で対策を考えることができると説明。

 もっとも、「地域枠」と言っても、奨学金の有無や卒業後の義務年限の場所や期間などの条件はさまざま。一戸氏は、奨学金を返済して義務年限を果たさないケースもあることから、「地域枠の運用を、奨学金に頼るのはもう限界」と指摘。小川氏は、「地域枠」の在り方は都道府県によってバラツキが大きく、さまざまなパターンがあることから、「地域枠」の制度の詳細を調べ、その効果を精査するよう求めた。この意見に対しては精査の作業も大変なことから、一戸氏は、成功事例を調べ、そこから在るべき「地域枠」を検討する方法もあり得ると提案。

3.臨床研修

 2004年度から必修化された臨床研修は、全国の臨床研修希望者数に対し、臨床研修募集者数が約1.3倍と多いことが、地域偏在を招いたとされる。2010年度から募集定員の上限設定が導入され、2020年度には約1.1倍まで縮小させる方針。

 一戸氏は、約1.1倍でも、なお開きがあるため、「倍率はより厳格してもらいたい」と要望。

 今村氏は、日医と全国医学部長病院長会議の2015年12月の緊急提言で、出身大学のある都道府県で臨床研修をする方法も、選択肢の一つとして検討するよう提案した(『医師のキャリア形成、大学が生涯にわたり支援』を参照)。

 神野氏も、臨床研修を出身大学と同じ都道府県で実施するか否かによっても、その後の勤務先が変わってくると指摘。出身地(出身高校の所在地等)、出身大学、臨床研修病院の所在地という、3つの組み合わせで地域定着の在り方を検討するよう提案。

 もっとも、臨床研修については、新井氏からは、「地域の医師偏在については、臨床研修必修化の影響が大きいと考えている。全国医学部長病院長会議では、ゼロベースで見直してほしい、と要望している」と訴え、医学教育、臨床研修、専門研修を総合的に検討することが必要だとした。

4.専門研修

 2017年度から開始予定だった新専門医制度は、「1年延期」され、日本専門医機構が現在、今後の在り方を検討中だ(『内科と外科のサブスペシャルティ取得、「短縮」も』を参照)。(1)プログラム作成や病院群の設定等に当たっては、日本医師会・四病院団体協議会から、都道府県等の十分な関与が求められており、全国知事会の要望にある通り、日本専門医機構、都道府県等の役割・権限を法律に明確に規定することをどう考えるか、(2)医師の地域偏在、診療科偏在を解消するための、専攻医の地域ごと、診療科ごとの定員等の設定についてどう考えるか――が論点。

 一戸氏は、「新専門医制度の地域医療への影響の検証を求められても、都道府県には権限がない」と指摘、地域ごとの専門医の数を設定したり、都道府県の役割を法律上、明示するよう求めた。

 片峰座長も、「専門医制度は、プロフェッショナルオートノミーとして医師偏在対策と結び付けるのはおかしい、という意見もあるが、対策の一つとして専門医の在り方を考えることは必要」と指摘。小川氏なども、本分科会で検討し、日本専門医機構に提案してもいい、と発言。神野氏も、各地域に必要な専門医の数を設定するなどして、規制をかけることはあり得るとした。

 これに対し、慎重な姿勢を見せたのは、今村氏。「専門医制度は、プロフェッショナルオートノミーで運営しており、日本専門医機構で今後の在り方について議論している。それを縛る議論をここでやってもいいのか」と問いかけた。

 片峰座長は、本分科会で日本専門医機構との意見交換の場を設けることを提案、厚労省は了承した。厚労省医政局医事課長の武井貞治氏は、専門医制度がプロフェッショナルオートノミーの考え方に基づいていることは尊重しつつも、本分科会でも医師偏在対策の一環として議論していくと説明した。



https://www.m3.com/news/general/459653?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160917&dcf_doctor=true&mc.l=178379962
岡山大医療ミス訴訟で和解、原告に解決金1300万円
2016年9月17日 (土) 毎日新聞社

 岡山大病院(北区)で目の病気の治療を受けた岡山市内の男性(56)が治療が適切でなく、視力が著しく下がったとして同大を相手取り、約5900万円の損害賠償を求めて岡山地裁(善元貞彦裁判長)に提訴し、14日、和解が成立した。原告側の弁護士によると、大学側が解決金1300万円を支払う内容で、過失を認めているという。

 訴状などによると、男性は昨年4月、同病院で左目にレーザーを当てたり注射をしたりする治療を受けた後、痛みを感じ、眼帯を外すと左目の視力が著しく低下していた。

 原告側の弁護士は「過失を認めた点は誠実な対応だと受け止めている。同様の事態が起こらないよう、再発防止に取り組んでほしい」と話した。【林田奈々】



https://www.m3.com/news/general/459631?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160917&dcf_doctor=true&mc.l=178379965
山梨市立産婦人科医院の概要判明 19床、利用年間700人
2016年9月17日 (土) 山梨日日新聞

 山梨市がJR山梨市駅近くに建設している市立産婦人科医院(仮称)の施設概要が15日、明らかになった。ベッドは19床設け、市内外から年間約700人の利用を想定している。未使用のベッドは産後ケアのスペースに充て、助産師が育児指導を行う。

 市健康増進課によると、同医院は山梨高西側で敷地が約5300平方メートル。鉄筋コンクリート平屋の一部2階建てで、延べ床面積は約1650平方メートル。来年3月の完成、同7月の開業を予定。指定管理者制度を導入して運営する方針だ。

 県によると、峡東地域では2014年に972人が出生している。同課によると、同医院のベッドがフル稼働すると年間千人前後が利用でき、同地域の全妊婦の受け入れが可能な規模とした。

 初産や実家が県外など遠くにある母親は育児への不安を抱え込むケースが多いといい、産後ケアでは助産師が授乳や沐浴などを中心に指導する。

 同医院については、15日に行われた市議会9月定例会の代表質問で、土屋裕紀氏(新翔会)と飯嶋賢一氏(山友会)がただした。



https://www.m3.com/news/iryoishin/434071
シリーズ: どうなる?「日本の未来の医療」
「医療の目的、高齢維持に非ず」「姥捨て山許すな」◆Vol.15-1
医療の本質問う声、患者教育の重要性も

医師調査 2016年9月17日 (土)配信m3.com編集部

 最後に、「これからの日本の医療のあるべき姿」について、医師509人(勤務医253人、開業医256人)に尋ねた調査の詳細は『高齢者の保険診療に制限、過半数の医師が支持◆Vol.1』を参照)。

Q.日本社会の変容を踏まえ、これからの医療のあるべき姿について、お考えがあれば教えてください。(任意)

<医療の本質とは?>

さらなる医療の進歩≠幸福【50代男性 内科系 開業医】
医療の目的は単なる高齢維持ではないはず。【50代男性 外科系 民間病院勤務】
枝葉末節にこだわるのではなく、もっと人生を豊かにする本質を見据えた医療が必要と考える。その意味では現代の医療は本質的ではないし、過剰であると思う。【40代男性 内科系 開業医】
平均寿命70歳くらいで良しとする社会構造に変えていくことが、社会として最も幸福を追求できる道だと思います。70歳くらいの平均寿命になれば、ほける心配はなくなるし、老後の心配をする必要もなくなります。退職して5年くらいで亡くなるのが、最も望ましいと思います。【50代男性 内科系 開業医】

<高齢者医療>

日本人は既に世界一の長寿である。今後は医療の質の向上よりも効率化(無駄の削減)に力を入れるべき。【50代男性 内科系 公立病院勤務】
長生きを求めることをやめるべき。日本人は欲望の塊となっている。【50代男性 内科系民間病院勤務】
長寿が本当にいいのか国民全体で考える環境を作り、コンセンサスを得て、医療の中止を検討することのできる医療界であってほしい。【60代以上男性 内科系 開業医】
超高齢者の医療費は削減してもやむを得ないのでは?【30代男性 それ以外 公立病院勤務】
次世代を全てに優先しないと国が滅びる。国の財政が傾けば、それこそ高齢者も共倒れ。【40代男性 内科系 開業医】
超高齢化社会へ向かう今、看取り医療の充実化を図るべき。【30代男性 内科系 民間病院勤務】
単なる延命治療は縮小すべきと考えます。【50代男性 内科系 民間病院勤務】
高齢少子化対策に対応とした医療対策の方針を明確にする。【60代以上男性 内科系 公立病院勤務】
高齢者の負担増加。年収により5割負担も導入。【60代以上男性 外科系 開業医】
高齢者に少し負担してもらう。【50代男性 外科系 開業医】
高齢者の終末期医療にお金をつぎ込むのでなく、若年者や労働者の特に労働衛生や予防医療に予算をかけるべき。【50代男性 外科系 公立病院】
高齢者の医療に一定の歯止めを加え、欧米レベルに近づけると、医療費も下がる。国民の感じ方をゆっくり変えていく努力が進んでいるので、変われるだろう。【50代男性 内科系 民間病院勤務】
健康保険の対象年齢の制限を設けるべき。【40代男性 外科系 民間病院勤務】
高齢者においては自由診療枠を拡大し、保険診療枠に制限をかますべき。【50代男性 内科系 開業医】
高齢者が増える時期はしばらく続きそうですが、それを乗り越えると逆に人口減少問題が起きるのでそれを見越した対応も今から考えておくべきである。【50代男性 外科系 開業医】
姥捨て山政策を許すな。【50代男性 内科系 開業医】

<終末期に関して>

無駄な延命治療を中止する。【50代男性 外科系 開業医】
無駄な延命治療はしないことを法制化する。【50代男性 内科系 開業医】
無駄な医療が行われている例も多いのでその点のチェックが必要。【60代以上男性 内科系民間病院勤務】
人は死ぬべきときに死ぬように啓蒙すべきと考えます。【40代男性 外科系 民間病院勤務】
やはり延命ありきの医療から脱却すべき。【50代男性 外科系 民間病院勤務】
終末時医療の制限(自由診療化)、先進医療機器の保険適応施設を限定する。【60代以上男性 外科系 開業医】
終末期の高齢者に延命的な高額医療が延々と行われている。しっかりと人生の終末期をどうするか考える必要がある。【50代男性 外科系 民間病院勤務】
延命だけの医療の保険給付は制限すべきである。【50代男性 それ以外 開業医】
科学的な側面のみではなく、人文的哲学的な側面からの高齢者医療や終末期医療への介入が望ましい。【50代男性 内科系 民間病院勤務】
ターミナルの治療がインテンシブすぎる。安らかに、眠れるよう。【50代男性 内科系 開業医】
尊厳死を認めるべき。【50代男性 外科系 民間病院勤務】
単なる老衰には治療しない。【50代男性 外科系 開業医】

<患者の責任と教育>

気軽に相談できる、かかりつけ医と高度医療を提供できる病院を分けて考えていく必要があると思う。専門医制度をもう少しうまく利用できないか。【50代女性 外科系 開業医】
患者教育を有機的に行うための制度の新設。米国では疾患ごとにNPOがあり、患者同志の体験談の共有とともに、自分の疾患について、学ぶことができる。一回の診察は、90分だが一度、説明を受け、資料をもらった場合、その後は患者の自己責任とされる。十分な説明を受ける権利があると同時に患者の自己責任も問われる。日本では、医師の説明責任について問われない変わりに、患者が何回も同じ事を聞いて来たり、常識的と思われることでも何回でも聞いて来て、実に時間の無駄になっている場合もある。医師側の責任と同時に患者側の責任も明確にしておくことも必要である。【60代以上女性 内科系 民間病院勤務】
患者の不安を取り除く医療から、医師の考えに基づく医療へ。テレビバラエティー番組での視聴者の不安をあおることが目的の番組の適正化。メディアに対する報道を規制し監督する機関が必要。世界的にもまれな疾病の症状を訴え、小さな町医者に何人も来院し、紹介精査が必要にならないように。医療費の無駄は、メディア(小説漫画を含む)の教育から。たとえ医者であっても。【60代以上男性 内科系 開業医】
患者さんの自己責任を経済的にも制度化する必要があると思います。喫煙者の保険料増とか、HbA1cの値で保険料が変わるとか、自制しないと負担が増えるような仕組みも必要と思います。また、予防に対して保険給付すべきだと思います。【50代男性 それ以外 大学病院勤務】
もっと医療制度の仕組みについて中学生くらいまでに勉強させてほしい。マイナンバー制を医療制度に取込み重複受診や投薬の無駄を省き、自己管理能力を国民に身に付けてもらう。自ら招いた生活習慣病には保険給付割合を下げる、自己負担率を引き上げるなど自己管理に導く格差を導入しては、と思う。【50代女性 内科系 公立病院勤務】

<国民的な議論>

これからの最良の医療についての、国民議論が少ない。医師会や政治家は将来に負担を押し付けて、自分たちの責任を果たしていない。国民の認識の拡大が重要であるが、メディアの自覚がない(売れないことには投資をしない)。【60代以上男性 外科系 公的病院勤務】
時代に合わせるか、否か?考える時です。【50代男性 内科系 開業医】
この様な議論を重ねて 、早急に皆で考えるべきである。【60代以上男性 外科系 開業医】
“人間の死”の在り方を、国民全体で議論する。【50代男性 内科系 民間病院勤務】
国民がコスト意識を持って、どの程度の医療を望むのか決めていく必要がある。【50代男性 外科系 民間病院勤務】
みながどのようにしたいかオープンによく議論していくべき。【40代男性 それ以外 民間病院勤務】
打ち出の小槌はないというコンセンサスを形成する。その上で、保険給付について何を制限するべきかのコンセンサスを形成する。【50代男性 それ以外 開業医】

<少子高齢化>

残念ながら長年の失政のため老若人口比率の適正化に失敗してしまったので、医療も縮小せざるを得ないでしょう。私が高齢者になる頃は、70歳までに死ななければ不届き者と思われる風潮になると思っています。【40代男性 外科系 民間病院勤務】
人口比率の偏在を医学界がなんとかするには、やはり出生率をどの目標にしなきゃいけなくて、そのためには女性への対応をどのようにするのかの提言なり、給付への意見をちゃんと披露しなければ自らの首を絞めることになるように思う。【40代男性 内科系 大学病院勤務】
少子高齢化は徐々に確実に進行していくわけだから、いずれは北欧のような高度な社会福祉を推進していく必要があると思う。【60代以上男性 外科系 開業医】

<その他>

これからの医療のあるべき姿を語る場にどうしてその当事者である若年層がいないのだろう。いや、正確には、その場に選出されないのだろう。今や寂れた田舎町の診療所では、なくてはならぬ、お手盛り「守る会」「友の会」「サポーターの会」のよう。20年後はどうせ野末の石の下、エライ方々が現在の我が身を削ってまで明るい未来を語れるのか。記憶と記録。いつ、誰が、何を発言し、いかに行動したのか。もはや「胸に手を当てよ」とは言わない。期待しない。とにかく、全てを記録していこうと思う。【40代男性 内科系 開業医】
小児母子医療にもっと手厚くしていってもいいと思います。受診ができても入院する病院がないなど、また、母子家庭などのお金のない部分への福祉、保育所問題など、高齢者に向きすぎている。【50代男性 内科系 開業医】
未来は暗い…。【40代男性 内科系 公立病院勤務】
高齢医師の定年制を考える必要があると思います。【60代以上男性 内科系 開業医】





https://www.m3.com/news/iryoishin/434073
シリーズ: どうなる?「日本の未来の医療」
「勤務医続けるのが情けない」「専門バカ増えた」◆Vol.15-2
医師の質の向上、課題とする声も

医師調査 2016年9月17日 (土)配信m3.com編集部

 前回『「医療の目的、高齢維持に非ず」◆Vol.15-1』に引き続き、「これからの日本の医療のあるべき姿」について、医師509人(勤務医253人、開業医256人)に尋ねた(調査の詳細は『高齢者の保険診療に制限、過半数の医師が支持◆Vol.1』を参照))。

Q. 日本社会の変容を踏まえ、これからの医療のあるべき姿について、お考えがあれば教えてください。(任意)

<医師の労働環境>

当たり前ながら、医師も一人の人間であり、その人権は守られるべきです。勤務医の多くが労基法違反状態で診療しなければ守られない現在の保険医療体制では、勤務医であり続けることが情けなく感じます。【50代男性 内科系 民間病院勤務】
ボランティア精神は敬意があってできるもの、もはや、ボランティアで医療を行うモチベーションがない。【50代 男性 内科系 開業医】
臨床経験に応じた診療報酬の実施、夜勤帯の診療報酬の増加、日勤帯の制限、女性医師の就業に関する指針、勤務実態に応じた評価、公的機関の勤務評価の変更。【50代女性 外科系 公的病院勤務】
医師の労働条件と施設集約化、保険診療、財源を考慮した医療の枠組みを構築する必要がある。少なくとも、最善の医療ではなく、支払い額相当の医療を受けるのが当然という社会的認識を一般化する必要がある。【50代 男性外科系 民間病院勤務】

<専門医と医師の質>

医師の質を上げること。幅広い知識を基礎にした専門医は全体数から見て、1/100くらいで良いでしょう。専門ばかを作る今の制度には反対です。【60代以上 男性 内科系 民間病院勤務】
医師はじめ医療従事者の資質向上。【50代男性 内科系 開業医】
医師の質の向上が必要である。【60代以上 男性 外科系 公立病院勤務】
医師のみならず社会全体のモラル低下を是正しなければ、質の高い医療を真摯に目指す医師が減る。【50代女性 内科系 開業医】
しっかりした医者の育成。【60代以上男性 外科系 公的病院勤務】
本当の専門医を作る。【60代以上 男性 外科系 診療所勤務】
予防医学の重視、医師の専門性、経歴の情報開示。【50代男性 それ以外 大学病院勤務】
現在専門医を取得しても医療報酬は取得してない医師と変わらない。専門医制度の意味がない。【40代男性 外科系 民間病院】
総合医プラスサブスペシャリストの増加が、重要。【40代男性 内科系 公的病院勤務】
総合医の報酬を増やす。【60代以上男性 内科系 開業医】
専門医の取得はこれから必要なのか?不必要なのか?医師会の入会は義務化にするのか?入っていない医師がいて困る。【40代男性 内科系 勤務医】
専門医の指導や説明などにもっと敬意を払い、報酬を確保すべき。薬や検査など物に対してだけに対価が発生するものではない。【60代以上 女性外科系 開業医】
専門ばかが増えた。【60代以上男性 内科系 公的病院勤務】

<医師の配置と地域偏在>

早急に医師の偏在を改善すべき。【50代男性 内科系 その他勤務医】
過疎地で従事する勤務医の給与を上げる。地域での勤務医が増えるような優遇策を取り、地域での生活、子供の教育、生活水準が都市と変わらないような待遇を与える。地域の医師会は弊害が多いので解体していく。【50代 女性 それ以外 民間病院勤務】
医師免許取得後10年は国の第3者機関が医師の配置を決めるべき。 【50代 男性 内科系 開業医】
医師の配置、人数を国が決定する。各病院の大学依存をなくす。【40代男性 外科系 民間病院勤務】
地域限定の医師資格制度。【60代以上男性 それ以外 民間病院勤務】
○市、○町あるいは○村限定で医療行為をできる自治体限定医師免許制度を導入すべき。【40代男性 それ以外 開業医】
地域医療の活性化、特に地方医師不在の偏在を改善すべきと思います。医師数は増やすべきではない。また研修医制度の必修化がさらに地域偏在化(大学に医師が戻らず医局機能が地方では破たんしているところも多く聞かれる)に拍車をかけていると思われるので適材適所に医師のマッチングを図り、できるだけ各都道府県の地域のグループ内で医師の定着化を進めるべき教育をすべきと思います。【40代男性 それ以外 勤務医】
道路や鉄道などの社会インフラを提供できない地域へ居住する場合は、医療も十分提供できないことはやむを得ない。住民の移動を促して居住圏の設定を考えるべきだ。携帯の電波カバーのようなユビキタスの医療を全国で提供することは不可能。【50代男性  外科系 勤務医】
大学医局の医師派遣機能の大学への移譲。【60代以上男性 それ以外 開業医】

<医師数>

現在の過疎地域では、10年後の医療機関数は半減以下になると思われる。一方小児科医やマイナー科目は過疎地域でも過剰か?【60代以上男性 内科系 開業医】
現在でも医師数は基本的に不足(当直帯の人手不足は解消していないなど)だが、今後の人口減を考えると現状維持で調度良いのでは。また僻地医療については、僻地の医療機関の維持を考えると、ある程度の医療機関(初療対応、慢性期フォローなど)は設置すべきだが、高度医療高度救急医療などを行う医療機関は集約化し、そこへのアクセス(ドクターヘリなど)の整備を行うことにより、効率化を図るべき。また保険制度については、風邪などは保険適用外とし、より高度な医療に対して保険適用を行うが、平均余命などを考慮して年齢による保険適用制限はやむを得ないと思われる。【50代男性 内科系 公立病院勤務】
宮崎県では、女子医学生が増えて、志の高い男子学生と交際結婚する際に、安全で楽な道へ導くケースが多く、彼夫の僻地勤務を女性が拒むために、都市部ばかり医者が増えてしまった。男女差別とは関係なく、本当に男の定員を増やせないものか?【50代男性 外科系 民間病院勤務医】
女性医師数が多すぎます。【50代男性 外科系 開業医】
義務教育(小中学校)のように、公設の医療機関がプライマリーの大半を担うように、制度を変える。多くの医師を公務員化する。現状での中途半端な自由競争をやめる。サービスは低下するだろうが、コストは削減できる。【40代男性 内科系 開業医】

<医療施設の集約化>

医療の質を担保するためにも、系列病院の見直し、医学部の整理縮小統廃合は必要になると思います。【60代以上男性 内科系 開業医】
病院の集約化と病院勤務医の待遇改善。【40代男性 内科系 公立病院勤務】
<医療技術の進歩>
医療技術の進歩のどの部分まで、保険でカバーするかが難しい。団塊の世代が減ってきたら、国民医療費がどのようになるか、財務省主導ではない、データの開陳が必要。【60代以上男性 内科系 勤務医】
高度先進医療をやめるべき。【50代男性 外科系 開業医】
医療に使える予算が限られている以上、高額な治療については制限が必要でしょう。【40代男性 内科系 開業医】
オーダーメイド化を進めていくべき。【40代男性 内科系 民間病院勤務】
タブレットのアプリが医者の代わりになるのでは?【40代男性 内科系 大学病院勤務】

<薬関係>

同種同効薬の制限。【60代以上男性 内科系 開業医】
投薬を減らすべきである。【50代男性 外科系 開業医】
多剤投与の是正。高額医療の検討。【60代以上男性 内科系 開業医】
先発薬の薬価の引き下げが急務である。【50代男性 内科系 開業医】
製造業のように業務の効率化を一層進めることが大切。【50代女性 それ以外 開業医】

<その他>

(1)主治医制度の確立、(2)フリーアクセスの制限(自分は小児科医であるが、汗疹、おむつかぶれで皮膚科へ、鼻汁が出たから耳鼻科へなどの無駄な受診をなくさせる)、(3)医師の卒後教育の充実(講演会、研究会、学会などの出席の義務化、地方の医師で出席できなければインターネット上の通信教育:試験なども行う。そうすれば無駄な薬剤の使用、念のために抗菌薬、胃薬、念のための検査など行うことが少なくなる)、(4)専門看護師制度の確立(リウマチ専門看護師、小児科専門看護師など)、(5)医師偏在の解消(地方の不便な土地では医師としての技術、知識の向上維持ができない。子供の教育にも支障、などを考えるとどうしても都会で仕事をしたい。しかし、これらが解消されれば、また、より高給で、魅力ある土地であれば、希望する医師も増えると思う。それにはその地方自治体がそれなりの努力が必要である。何もしないで自然に医師が集まるはずがない。医師に義務化することは不可能。徴兵制度ではない)。【60代以上男性 内科系 開業医】
元凶はどこか?「厚生労働省」か?「日本医師会」か?「大学教授」か?それとも「日本国民の考え方」か?【60代以上男性 内科系 開業医】
全く見通しがつかない【50代男性 外科系 開業医】



https://www.m3.com/news/iryoishin/434104
シリーズ: どうなる?「日本の未来の医療」
「財政優先の医療制度いじりは邪道」「高齢者の負担増加を」◆Vol.15-3
混合診療拡大?皆保険制度維持?目指すべき医療の姿

医師調査 2016年9月17日 (土)配信m3.com編集部

 アメリカの医師の高い自殺率の背景に、自由診療制度が関わっている。アメリカでは、製薬会社や保険会社が巨大な政治力を握り、薬剤費や民間保険料の高騰で、適切な医療を受けられない患者が増え、患者と企業の板挟みで苦しむ医師が増えているというのだ(『「財界人の意見で政策決定は危険」』を参照)。

 国民皆保険制度は、日本の医療の発展と国民の健康維持に大きく寄与してきた。しかし、少子高齢化や医療費の増大を受け、医療保険制度の改革は 不可避だ。社会保障費を抑制するため、保険診療の範囲を制限し、混合診療を拡大すべきとの意見がある一方で、金銭の多寡によらずに医療を受けられる社会を目指すべきとの意見も根強い。混合診療の拡大は逆に全体的な医療費の高騰につながるとの指摘もある。「あるべき医療の姿」とは何か。医療をどこまで経済的観点で評価すべきなのか。

 『「医療の目的、高齢維持に非ず」◆Vol.15-1』『「勤務医続けるのが情けない」「専門バカ増えた」◆Vol.15-2』に続いて、「これからの日本の医療のあるべき姿」について、医師509人(勤務医503人、開業医506人)に尋ねた結果を紹介する(調査の詳細は『高齢者の保険診療に制限、過半数の医師が支持◆Vol.1』を参照)。

Q. 日本社会の変容を踏まえ、これからの医療のあるべき姿について、お考えがあれば教えてください。(任意)

<税収と医療費>

良く分かりませんが、自然淘汰されるようになるでしょう。医者も患者も…。保険診療でも5割負担もあるかも…。【60代以上男性 内科系 開業医】
財政優先の医療制度いじりは邪道だ。人間を幸福にするために経済活動がある。経済格差は仕方ないとしても命に格差があってはいけませんね。【60代以上男性 内科系 開業医】
増税し、社会で医療を守る。消費税60%でもやむなしと考える。【50代男性 内科系 開業医】
税収を上げて医療の充実を行うしかないと思う。【50代男性 内科系 勤務医】
医療へのアクセスは国民の生命安全の確保の一翼を担うもので基本的人権に含まれているから、ハコモノより優先すべきと考えます。【50代男性 内科系 民間病院勤務】
現状を守るべき。【60代以上男性内科系 開業医】
民間私立個人病院の、全てとは考えていませんが、営利目的の医療をやめさせてほしい。【50代男性 外科系 民間病院勤務】
医療の関われる範囲を明確にして社会全体がそれを理解するようにすべき。【30代女性 それ以外 勤務医】
医療費は無限ではない。現在使用できる金額の中で、社会的に最もメリットがあるように配分すべき。現状維持か症状の進行を緩める程度の治療に無制限に医療費を投入すべきではない。根治が狙えないような病状においては、できる医療に制限を設けるべきである。【40代女性 外科系 大学病院勤務】
医療費はある程度押さえる方向に進むべきだと思います。【40代男性 外科系 公立病院勤務】
医療経済についてよく検討すべき。【40代男性 それ以外 大学病院勤務】
ある程度診療に制限を加えないといけない。【60代以上男性外科系公立病院勤務】
経済面を考慮するのもやむなしか。【40代男性 内科系 民間病院勤務】
競争原理をある程度取り入れるべき。【50代男性 それ以外 その他勤務医】
ある程度の受益者負担は止むなし (保険診療の制限)。柔整を自費にすべし。【50代 男性 内科系 開業医】

<保険外診療の拡大>

オプションの治療を指定すべき。金持ちでなければできない治療ということとなり、命を金で買うように思えるかもしれないが、実際、人の命はみな同じとは言えない。【50代男性 外科系 民間病院勤務】
ある一定水準以上の医療については自由診療にする必要があるのではないか。【40代男性 それ以外 民間病医勤務】
実質的には既に破綻状態にある国民皆保険にいつまでも縛られるべきではなく、保険給付の負担比率の見直しなども行うべきだと思う。消費税を医療などの社会保障に対する目的税とし、医療の財源も大いに検討する必要があるだろう。【50代男性 内科系 公的病院】
実験的な抗がん治療が多すぎると思います。高齢者の脊椎矯正手術も異常です。混合診療可能にすべきでしょう。【50代男性 外科系 民間病院勤務】
自費診療の範囲を上げる。延命治療の制限。医師以外の医療行為の範囲拡大。【60代以上男性 内科系 開業医】
混合診療を早く認めるべき。【30代女性 それ以外 大学病院勤務】
混合診療の拡大は避けられない。薬剤費の漸減も必要であり、ジェネリック医薬品の比率も高めるべき。【60代以上男性 内科系 診療所勤務医】
国民的合意が欠かせないが、混合診療を進める。【60代以上男性 外科系 その他勤務医】
民間の医療保険にて高額医療をカバーできる仕組みが必要。【30代男性 内科系 公立病院勤務医】

<保険診療の範囲の限定、見直し>

やはり、保険給付範囲を見直すべきでしょう。【60代以上男性 内科系 大学病院勤務】
保険給付範囲を限定すべきである。【60代以上男性 外科系 公的病院勤務】
保険医療は必要最小限にして高度医療はオプションで別料金にしないと、今のままではいずれ破綻する。【40代男性 外科系 公立病院勤務】
今までの何でも当たり前(受診先の選択や、時間外等も含め)は終わりにすべき。また自己管理のできない慢性疾患も給付制限を考えてほしい。【50代男性 それ以外 民間病院勤務】
保険給付の範囲の制限、生活保護者一人親家庭など負担の極端に低いのを解消する。【50代男性 外科系 開業医】
生活保護者の医療費の公費負担を見直す。【50代男性 内科系 公立病院勤務】
生活保護に対する医療費自己負担。【40代男性 内科系 民間病院勤務】
保険料負担少額者の医療を制限すべき。【50代男性 それ以外 開業医】
富裕層は自費診療。【50代男性 内科系 大学病院勤務】
年齢に応じて、医療内容を変えなければ仕方ないと思います。若い患者さんには、治癒を目指した医療を行い、高齢の患者さんにはケアを重視した医療を行うというような視点が必要ではないでしょうか?【60代以上男性 内科系 開業医】
医療保険制度を開放する。低所得の人の健康保険は国が保証する代わりにアクセスできる医療機関を限定する。高所得の人は自分でアクセスを選択できるようにする。外国からの医師国家試験の受験資格枠を拡大し、質の高い人員を確保する。全ての仕事を医師が行うのではなく医師の仕事を代行できる職分を作る。【50代男性 外科系 大学病院勤務】
医療保険制度の抜本的な改正。【50代男性内科系 大学病院勤務】

<国民皆保険制度の維持>

お金のある人、ない人に関わらず、同等の医療を受けられるようにする。【50代男性 それ以外 民間病院勤務】
やはり国民皆保険制度は維持するべきであろう。高齢化という波が以上医療費の高騰は当然である。そこを理解しないと何ともならない。【50代男性 外科系 開業医】
国民皆健康保険制度は堅持すべきです。【60代以上男性 内科系 開業医】
皆保険制度維持。【50代男性 外科系 開業医】
あるべき姿は、国民皆保険の維持でしょう。【50代男性 外科系 公的病院勤務】
国民皆保険を堅持しつつ医療費の削減の実施は可能だと考えています。この中で個人の意思を尊重する医療を行えればよいと考えています。【50代男性 内科系 民間病院勤務】
国民皆保険は維持しながら、応能負担とかも考える。【60代以上男性 外科系 開業医】
国民皆保険という制度は大切だと思いますが、あまりにリスクを持っていて当たり前の高齢者を優遇しているように思えます。また生活保護でも一時的でいいから窓口での支払いを義務付けるべきだと思います。さらに自己負担に応じて保険料を帰るようなシステムも検討してみてはいいかと思います(保険料が安いが病院にかかると5割負担とか)。【50代男性 それ以外 民間病院勤務】
国民皆保険制度の見直し【40代男性 内科系 大学病院勤務】、【50代男性 内科系 開業医】
生命の存続維持は生物に備わった基本的要求で、憲法でも保証していると思います。しかしQOLは個人の考え方によって異なります。QOLに関連する医療の個人負担増は必要です。それでも医療費が不足するのであれば、保険料の引き上げと、新規医薬品の個人負担増を検討する順番で良いと思います。【40代男性 外科系 大学病院勤務】
医療は個人の責任で受けるものであり、政府が皆保険で保証する必要性はない。夜警国家で良い。【50代男性 内科系 開業医】

<フリーアクセスの制限>

主治医制を採用し、スクリーニングを始めにかけることで、専門医への紹介数を減らす。そのためには、流れを作ることが重要。【50代男性 内科系 公立病院勤務】
時代遅れの開業医中心の医療とフリーアクセスを改革する必要あり。また患者の言いなりになるのが良い医療という間違った発想を是正する必要がある。【50代男性 内科系 民間病院勤務】

<政治と医療>

利益が関与しない形で、政治がからんだ統制が必要と考えます。【50代男性 内科系 民間病院勤務】
政治家の無駄遣いを、医療費に回してもらいたい。【60代以上男性 外科系 開業医】
行政と政治家の無駄遣いがなくなれば、それなりの医療ができるでしょう。もうどうしようもない高齢者の医療をやめる。柔整の保険給付をやめる。【50代男性 それ以外 開業医】
大企業のみを優遇し格差社会を招き、医療福祉を切り捨てる安倍内閣の倒閣運動を社会的弱者の患者と共に目指す。安倍内閣が存続する限り、日本の医療は崩壊への道をたどるしかない。【50代男性 内科系 開業医】
国の財政が悪いという嘘にだまされてはいけない。が、無駄をなくす。生活保護に高額な医療を受けさせない。受刑者はジェネリックにする。働き、納税する人たちを守る。【50代女性内科系開業医】
国が貧乏になればお金がなくなり、受けられる医療も悪くなると思います。【40代男性 それ以外 開業医】
一人一人にまじめにきちんと診察診断説明同意治療。そしてこれらの継続と連携ができる医師を育てるシステム作り。これは、政治経済の専門家を交えた、取り組みを10年20年のレベルで検討委員会を作って、いろいろなアイデアを公募し、透明性のある中で議論し、内容を深めて、実行に移す。机上の空論にならないように、いくつもの専門家集団を統合できる諮問会議を内閣府直属で作る。【60代以上男性 外科系 開業医】
医療は個人的な側面と社会保障という社会的面とがあり、成熟した社会においては、経済と発展/福祉と補償という二面性により政治家に利用されやすい。根本的な国民の要望をくみ取る議論と方策が必要で、かつ重要と思われる。【60代以上男性 内科系 民間病院勤務】
恣意的な統計の利用をやめて、正確な数値に基づいた医療政策が必要、社会的共通資本の考え方を重視すべき。【60代以上男性 内科系 開業医】
医師が多いから医療費が多くなる傾向にあり、もっと医療政策をうまくやってほしい。【60代以上男性 それ以外 公的病院勤務】
厚労省を分割し、医療や介護を担当する役所を作る。【50代男性 内科系 公的病院勤務】



http://jp.sputniknews.com/life/20160917/2786101.html
ベルギーの医師、初めて子どもを安楽死させる
2016年09月17日 21:35 Sputnik日本版

ベルギーでは、安楽死によって初めて不治の病の子供が息を引き取った。2014年、同国では、未成年者に安楽死を施すことを許可する法律が採択されている。リア・ノーヴォスチが伝えた。 施術の詳細は明らかにされていない。それは「例外的なケース」であったという。 現時点でベルギーは法律で致命的な病気の場合に未成年への安楽死が許されている唯一の国。施術の是非は特別委員会で審査され、両親の同意を得て実施される。オランダでは12歳の子供に人生からの自主的退場が許可されている。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20160917-OYT1T50054.html
県立病院で検体取り違え、調査委で原因究明へ
2016年09月17日 18時17分 読売新聞 山形

 山形県の県立中央病院(山形市)で乳がんなどの女性患者2人の検体を取り違え、誤った診断に基づいて手術が行われた問題で、同病院の後藤敏和院長らが16日、県庁で記者会見し、「県民の信頼を損なう事態で申し訳なく思っている」と陳謝した。

 ただ、取り違えの原因は特定できておらず、外部有識者らを含めた調査委員会を設置して原因を究明するという。

 発表によると、患者はいずれも県内の40歳代と80歳代の女性。40歳代女性はがんに類似する「葉状腫瘍」、80歳代女性は乳がんを患っていた。だが、6月下旬に細胞組織を採取する「針生検」を行った後、検体を取り違え、40歳女性を乳がん、80歳代女性を葉状腫瘍と誤診し、手術を行った。

 葉状腫瘍は転移の可能性が少ないとされるが、乳がんと誤診された40歳代女性に乳房温存手術を実施し、本来は必要のないリンパ節の摘出を行った。一方、80歳代女性は乳がんなのに乳腺部分切除手術を行ったのみで、転移の可能性が高いリンパ節を摘出しなかった。

 8月に手術で摘出した検体を病理診断したところ、取り違えが発覚した。2人の容体は安定しており、転移も確認されておらず、追加の手術は実施していないという。

 病院の説明によると、2人が針生検を行ったのは同じ日の別の時間で、同じ医師が担当した。採取した検体を入れる容器には事前に名前は記されておらず、検体を入れた後に、電子カルテから名前とバーコードが記されたラベルを印刷して貼り付ける。その後の病理検査では、機械でバーコードを読み取り、電子カルテと患者の情報を照合しながら検査を進めるという。

 星光副院長は記者会見で「職員を集めて検証を行ったが、明らかな取り違えの場所は分からない。名前のダブルチェックは行われていたはず」とした。また、「何が問題なのか分からない中で検査の過程を変えるのは危険」とし、事故後に特段の対策は取っていないことを明らかにした。

 原因の検証は、日本病理学会と日本乳癌がん学会からの推薦委員を加えた院内事故調査委員会で行う。結果が出るまでには数か月を要するという。患者への補償は事故原因の究明と並行して「真摯しんしに対応する」としている。



https://kumanichi.com/news/local/main/20160917002.xhtml
熊本市民病院、赤字3億6千万円 15年度決算
2016年09月17日 熊本日日新聞

 熊本市は2015年度の病院事業会計決算をまとめた。熊本市民病院は、医師退職の影響で患者数が減り、純損益が3億6091万円の赤字。前年度は会計制度見直しによる引当金計上で赤字となったが、実質的な赤字は7年ぶり。

 植木病院は新たに施設基準を満たしたことで診療報酬が加算され、11年ぶりに5384万円の黒字を計上した。

 2病院と芳野診療所を合わせた病院事業の総収益は、前年度比3・7%減の144億1309万円。総費用は28・4%減の147億2015万円だった。純損益は3億706万円の赤字。累積欠損金は73億1100万円となった。

 市民病院の延べ患者数は入院が3・5%減の12万2752人。外来が9・0%減の16万4907人だった。乳腺・内分泌外科の医師4人が同時期に他院に移ったほか、精神科の医師1人が退職したことで、患者数が減った。

 植木病院の延べ患者数は入院が3・5%減の3万6397人。外来が15・6%減の2万8124人だった。患者数が減った一方で、医師事務作業補助者を新たに雇用するなど、国の施設基準を満たして診療報酬が加算され、黒字を達成した。

 芳野診療所の延べ患者数(外来のみ)は2・1%増の2912人で、収益は5621万円だった。一般会計で赤字を穴埋めするへき地診療所のため純損益はない。(植木泰士)



http://mainichi.jp/articles/20160917/ddl/k43/040/295000c
熊本地震
立野病院が来年4月、健診など再開へ /熊本

毎日新聞2016年9月17日 地方版 熊本県

 南阿蘇村唯一の救急指定病院「阿蘇立野病院」を運営する「医療法人社団順幸会」は、来年4月に健診や検査などの一部事業を現地で再開させる方針を決めた。同院は熊本地震によって阿蘇大橋が崩落して村中心部と分断された立野地区にあり休止中。今も断水し、病院北側の山は崩落したが、給水車などを活用して健診などに対応できると判断した。

 同院には内科や外科などがあり、病床数88。今は村内の特別養護老人ホームに開設した診療所での診察の他、医師が村外の仮設住宅の巡回などを行っている。入院患者の受け入れ時期などを含めた全面再開などの時期は未定という。上村晋一院長は一部事業の再開について「南阿蘇村のみならず阿蘇地域の医療の復旧へ確実で大きな一歩になるのではないか」とコメントした。

 また村議会は15日、病院の再開に向けて裏山の砂防工事と水道の早期復旧を求める医療法人の陳情書を全会一致で採択した。立野地区で商店を経営し、熊本市東区に避難している松野質(ちかい)さん(89)は「病院が再開することで安心して住民も戻ることができるのではないか」と地区の再建に期待を寄せた。【中里顕】



https://dot.asahi.com/aera/2016091500204.html
「白い巨塔」で何が起きていたか 手術数競い合い、医局間争い…
by 辰濃哲郎
(更新 2016/9/18 07:00) AERA

 群馬大学附属病院で18人が死亡した医療事故の医療事故調査報告書。読み解くと、特定の医師の技量不足もさることながら、組織の問題が見えてくる。大学病院における経営重視の弊害が根底にはある。

 群馬大学医学部附属病院で起きた同一医師による18例の手術ミスを検証する医療事故調査報告書を読み解くと、根本的問題は、執刀したA医師(報告書の呼称に準ずる)よりも、指導的な立場にあったP元教授(同)ではないかと思えてくる。

 6人で構成された第三者による医療事故調査委員会は、当事者だけでなく病院関係者や遺族らから聞き取りを続け、35回、計210時間以上の審議を経たうえで報告書を作成、7月末に公表した。A医師の未熟な手術もさることながら、報告書の随所に「P元教授」への苦言と批判がつづられ、ときには「倫理にもとる」など厳しい言葉で指弾している。

 まず驚かされるのは、P元教授がA医師の手術で死亡例が相次いでいることを、報告を受けて把握していたことだ。A医師の術後死亡例は、開腹手術による肝切除で2009~12年度に10例、腹腔鏡による手術で10~13年度に8例の計18例あった。

 09年度に死亡例が続発したことから、P元教授は同年10月ごろに高難度の肝切除術を控えるよう、A医師に指示している。しかし、12月には再開し、膵臓手術を含めて3人の死亡例が相次いだ。このため、再び手術を休むようアドバイスしたが、一定期間の休止の後、P元教授の承認を得て再開している。

●部下の進言退ける

 さらにA医師は10年末から新たに腹腔鏡による肝切除術を始めて1年間で4例の死亡事故を起こしている。A医師の所属する第2外科(当時)の医師から、責任者であるP元教授に対して「危険なので中止させたほうが」との進言があった。

 医局のなかで上司にあたる教授にこうした苦言を呈することは勇気のいることだ。しかし、P元教授は進言を退けている。

 その理由についてP元教授は、調査委員会のヒアリングに対して「A医師はよく勉強し、技術訓練も実施している」「A医師への紹介がほとんどで院内外の医療者からの信頼も厚いと考えていた」と述べている。患者の命が相次いで奪われているというのに、だ。

 群馬大病院は有害事象が起きた場合に報告するインシデント報告制度があり、10年9月からは、術中、術後に予期せぬ有害事象が起きた場合に届け出る「バリアンス報告制度」も導入している。P元教授は、08年度から院内の医療業務安全管理委員会の委員を務めていたにもかかわらず、A医師から報告を受けていた18例のうち、1例しか報告していなかった。A医師は、バリアンス報告をしなかった点について「最終的には教授が報告するかどうかを決めていた」と説明している。

 もうひとつ大きな問題がある。治療方針や術式を決める症例検討会が毎週月曜日の夕方に開かれていたが、P元教授は半分程度しか出席していなかった。

 国立病院の院長経験者で技術認定取得医でもある、ある医師はこう言う。

「同じ医師によるミスは、症例検討会で術前、術後の経緯を検証すれば明らかになるはず。指導する立場の教授なら、全症例を把握するのは当然で、都内の大学病院なら考えられない。1県1医大というのんびりした環境で育まれたのだろう」

●1/3の陣容で術数維持

 群馬大病院の外科は第1外科(当時)と、P元教授を頂点とした第2外科に分かれていた。臓器別で分かれているわけではなく、同じ臓器を扱うライバル関係にあった。

 注目すべきは、その陣容と手術件数だ。第1外科で肝胆膵外科を担当するのは3~6人で、8年間で589件の手術をこなしている。一方の第2外科で同じ領域を担当するのはA医師含めて1~2人。同じ8年間の手術件数は573件にのぼる。このすべてにA医師が関わっていたわけではないが、3分の1の陣容で手術件数を維持すれば、しわ寄せが来るのは当然だった。

 この点について、報告書では「潜在的な競争意識のもと、それぞれ独自に診療を行っているのが実態であった」と分析したうえで、「弊害が長年にわたって改善されないままだった。このことが18事例の発生と、その発覚の遅れにもつながった」と結論づけている。

 04年の国立大学の独立行政法人化も追い打ちをかけている。大学病院も経営努力が求められるようになり、競争が激化していくなか手術件数の増加は、至上命題となっていく。

 100床当たりの手術件数をみると、群馬大病院は全国45の国立大学附属病院のうち、10年度が1位、11年度が3位、12~14年度は2位と、トップクラスの術数を維持している。

 手術件数は、11年から手術部長を兼務したP元教授の業績にもつながる。医学部の70年誌に、P元教授は「手術数の増加は目覚ましく、20年前の1993年から2012年で手術数が2倍となっている」と誇らしげに書いている。

●「倫理にもとる」

 未熟ながらも深夜まで手術数をこなすA医師は、いわば第2外科の業績を支える働き頭だったとも言える。P元教授がA医師を評価する理由は、こんなところにもあったのかもしれない。

 さらに驚くべきことがある。

 P元教授が12年に「The KITA KANTO Medical Journal」に投稿した論文だ。

「教室で行っている腹腔鏡下肝切除術」と題して、10年11月から11年10月までに実施された群馬大病院での症例を紹介している。20例中1例が胆汁漏れから肝不全になって死亡し、誤嚥性肺炎も1例あったものの、「通常の開腹手術でも起こる合併症であり、特に開腹手術に比べて多いとは考えてはいない」と記している。

 だが、これらの20例の手術にP元教授は立ち会っていない。報告書によると、電子カルテの手術実施欄にも、手術記録にもP元教授の名前があるが、「実際にはほとんど参加していなかった」という。つまり、参加していない手術実績を、自分の論文として仕立てていたことになる。

 さらに大きな問題がある。論文で示された期間での腹腔鏡手術による実際の死亡例は4例を数える。論文では、それが省かれたうえで「開腹手術に比べて多いとは考えてはいない」と結論付けている。

 部下の医師の実績を拝借して、なおかつ死亡例を省略して論文をまとめる。これでは、P元教授がA医師を利用していたと受け取られても仕方がない。

 報告書では、「P元教授が参加していないにもかかわらず、術者あるいは指導的助手として参加したかのように記録されていたことは、実態と異なる記録であり不適切である」と評された。死亡症例数が事実と異なる点についてはさらに厳しく、「このような論文を教室の業績として学術雑誌に発表していることは、医学者としての倫理にもとるといえる」と記している。

●P元教授には退職金

 A医師は、報告書が公表される直前の7月29日付で懲戒解雇相当(昨年3月に退職)、P元教授は諭旨解雇の処分を受けた。A医師には退職金は支払われないが、P元教授には支払われるという。

 大学病院の経営上の方針から手術件数を増やし、医局間の潜在的競争意識から情報共有もなされず、そのしわ寄せが脆弱な陣容を切り盛りしていたA医師にのしかかっていた。P元教授は、そのすべての場面にかかわるキーパーソンであったことは間違いない。

 経営中心の運営を余儀なくされ、大学や医局の名誉や業績が優先された場合、置き去りにされるのは、いつも患者だ。(ジャーナリスト・辰濃哲郎)


■群馬大病院を巡る医療事故の経緯

 群馬大病院では、2009~14年度に男性医師の肝臓手術を受けた18人が死亡した。執刀したのは、いずれも旧第2外科助教の40代男性医師(A医師)だった。14年11月に病院が会見して明らかにした。

 同大から依頼を受けた医療事故調査委員会は今年7月30日に、報告書を公表。監督する立場の診療科長だった男性教授(P元教授)が適切な対応を取らなかったなどとした。

 また、日本外科学会の調査では、A医師が所属していた旧第2外科の肝臓手術の死亡率が全国平均の約10倍だったこともわかった。

 これらの死亡事故を受け、厚生労働省は、高度な医療を提供できる特定機能病院の承認を昨年6月に取り消した。

※AERA 2016年9月19日号



https://www.m3.com/news/general/459882
提訴:秋田総合病院に賠償を求め 「副作用で失明」 /秋田
2016年9月17日 (土) 毎日新聞社

提訴:秋田総合病院に賠償を求め 「副作用で失明」 /秋田

 両目を失明したのは処方薬の副作用を知らされていなかったためだとして、秋田市の50代男性と妻が市立秋田総合病院に約1億4000万円の賠償を求めて訴訟を起こし、秋田地裁(斉藤顕裁判長)で16日に第1回口頭弁論があった。病院側は請求棄却を求めた。

 訴状によると、男性は2013年12月中旬、病院で肺非結核性抗酸菌症の治療薬「エブトール」を処方された。1カ月後からしびれなどの副作用に悩まされ、15年1月ごろに失明したとしている。

 原告側は「担当医には副作用や眼障害予防の方法などの説明を徹底し、非可逆的な視力障害の発生を防止すべき注意義務があった」と主張している。病院側は具体的な主張を次回以降に持ち越した。【山本康介】



https://www.m3.com/research/polls/result/142
意識調査
結果女性患者診療のリスク、どう対処していますか?

カテゴリ: 事故・訴訟 回答期間: 2016年8月30日 (火)~9月6日 (火) 回答済み人数: 2085人

 女性患者に診察を装ってわいせつな行為をしたとして、男性医師が準強制わいせつ容疑で逮捕されたニュースが注目を集めています。(『手術後女性にわいせつ疑い 医師の男を逮捕、警視庁』 『わいせつ容疑医師、勤務先病院が不当逮捕と抗議の声明』)を参照。
 特に男性医師にとって、女性に対する触診などの医療行為は、今回のようなわいせつ行為と患者が問題視するリスクをはらんでおり、難しい問題です。
 今回のアンケートでは、医師の皆様に女性の診療に対するリスクやその対処法についてお伺いいたします。

「男性医師」の67%がリスク感じながら診察 「トラブル経験」は6%

 女性患者の診察についてのリスクやトラブルの経験についてお伺いしたところ、男性医師1,811名、女性医師274名から回答をいただき、多くのご意見もいただきました。

 アンケート結果では、男性医師の67%が「女性診察時にリスクを感じる(「少し」と(非常に)の合計」と回答(Q2)。「触診をしない」と回答した男性を除くと、約80%の男性医師がリスクを感じながら診療を行っているという結果になりました。

 また、実際にトラブルになった、なりそうになったと回答した男性医師は全体の6%、114件となりました(Q3)。

 また、常に看護師を同伴させるべきという意見が多くを占めましたが、「人手不足で現実的には難しい」という意見も多く、普段触診を行っている男性医師のうち、22%が「単独で女性患者の触診を行っている」という結果になりました(Q1)。

 回答数は開業医 : 439人 / 勤務医 : 1646人で、男性医師が1811人、女性医師が274人でした。

 寄せられたご意見を医療維新でご紹介します。
「看護師同伴にすると診療効率が悪化」「自分の身は自分で守るしか」

Q1 女性患者に対して、触診する機会はありますか? 
09171_20160918084604fb2.jpg
(単一回答)
開業医 : 439人 / 勤務医 : 1646人
※2016年9月6日 (火)時点の結果

Q2 女性患者に触診等の医療行為を行う際に、リスクを感じますか? (単一回答)
09172_20160918084603c72.jpg
開業医 : 439人 / 勤務医 : 1646人
※2016年9月6日 (火)時点の結果

Q3 女性患者の触診をする際に、トラブルになった、なりそうになった経験はありますか?(単一回答)
09173_2016091808460282e.jpg
開業医 : 439人 / 勤務医 : 1646人
※2016年9月6日 (火)時点の結果

Q4 今回の事件のような、女性患者とのトラブルのリスクに対しての対処など、ご意見があればご記入ください。 
  次 項 



https://www.m3.com/news/iryoishin/459288
シリーズ: m3.com意識調査
「看護師同伴にすると診療効率が悪化」「自分の身は自分で守るしか」
「男性医師」の67%がリスク感じながら診察 「トラブル経験」は6%

2016年9月17日 (土) 玉嶋謙一(m3.com編集部)

◆m3.com意識調査「女性患者診療のリスク、どう対処していますか?」の結果はこちら ⇒「男性医師」の67%がリスク感じながら診察 「トラブル経験」は6%

Q:  女性(異性)患者とのトラブルのリスクに対しての対処など、ご意見があればご記入ください。

・どんなに注意しても、また、看護師と一緒に診察しても、診察が終わって後ほどに、投書されたことがあるので、何ともしようがありません。話しながら乳癌の触診健診していても文句を言われたので、それからは黙って診察して、その後に説明するようにしています。【勤務医】

・もちろん、初めから誰か女性を同伴で診察するのが予防方法の1つかもしれないが、それぞれの職種が忙しい合間に、患者の時間も割いて、タイミングを合わせて診察なんて、気を使いやっていたら業務として成り立たないと思う。【勤務医】

・基本的に看護師同伴での診察だが、看護師不足のため難しい時も多い。看護師同伴を待機すると診療が滞るし、待たずに単独で行うとこのようなリスクが出てくる。非常に悩ましい。【勤務医】

・自分は女性なので 逆に若い男性の方がリスクが高いです。総合診療医にて、下疳的問題含め男性の陰部も診療機会があるのできっぱり言えることは そういう趣味は全くなく、仕事で仕方なく触診しているだけですが危なそうな患者に関しては看護師やご家族などを部屋に入れた上での診療をする以外ないです。【勤務医】

・産婦人科女医です。当院では男性医師の内診には必ず女性の看護師が付くようにしていますが、たまに診察中に看護師が電話対応に抜けることも…。術後の病棟回診では単独で腹部の診察をすることもあります。当然、相手は全て女性なので、触診でなくとも、入院の個室も含め、診察室などで患者と男性医師の2人になるのは、やはりリスク管理としては問題で、男性医師が断然不利です。看護師などを一緒に同行させるなど、自分で身を守ることが重要だと思います。【勤務医】

・看護師同伴が好ましいし、実際に院内でもそれを順守するように言われているが、いかんせん看護師には同伴しなければならないという徹底した考えがないのか、なかなか浸透せず。結局自分のことは自分で守らなければならないのではと、思う。【勤務医】

・看護師さんが他の患者さんの看護中であるが、患者さんは少しでも早くみてほしいと希望していることも時にあります。が、現状では看護師さんがいない時の診察はできないと言わざるを得ないと思います。ただ、「なぜすぐに診察しないのか。私はこんなにつらいのに」などといい、結局、トラブルになるリスクもあります。【勤務医】

・受診してきているということは診察を求めているのだから、必要な触診は堂々とするべきで、看護師立ち合いが望ましいとは思うが、いなければいなくてもよい。やましい気持ちがなければ、気を使いすぎる方がおかしい。【勤務医】

・最近は女性が自意識過剰になったのか、医師のモラル低下なのか信頼関係に問題がある傾向があるように思います。一生懸命さは自然と伝わるものではないでしょうか。【開業医】


  1. 2016/09/18(日) 09:17:19|
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