Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

9月9日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/456152?&dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160909&dcf_doctor=true&mc.l=176904186&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 群馬大学腹腔鏡死亡事故
「なぜ」事故が問題視されていなかったのか?- 上田裕一・群大“事故調”委員長に聞く◆Vol.2
担当医本人も誰も、何も隠してはいない

2016年9月9日 (金) 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)、高橋直純(m3.com編集部)

――先生は、これまで何件くらい事故調査に関わったのでしょうか。

 2002年の名大病院での調査が最初で、群馬大学医学部附属病院が18件目です。調査の基本的な姿勢は、名大病院の調査で学んだことを踏襲していますが、地域性があり、病院による相違も感じています。群馬大の調査報告書を公表した記者会見でも述べていますが、関東の方は関西と比べて、ヒアリングの際、遠慮されているというか、おとなしいと感じました。

――既に群馬大は院内調査で2015年3月に報告書をまとめており、マスコミ的に注目されている事故だったので、外部委員会の委員長の依頼をされた時は、どんな思いだったのでしょうか。

 最初は、やはり「断りたい」と思いました。大変な調査になると想定された上、奈良から群馬まで行くのは、時間がかかるという事情もありました。

 なぜ私が委員長に選ばれたかですが、調査経験があることが一つ。また「第三者性」から考えれば、私は外科医であっても、消化器外科ではなく、心臓血管外科が専門なので、専門性と所属学会が異なる上、仕事をしている地域も、卒業大学も違うからでしょう。さらに調査に関わった11カ月を振り返ってみれば、私が現役の外科医だったら、恐らく難しかったという思いもあります。今は管理職なので、自分の患者さんのことが気になることもなく、調査に集中できました。なかなか引き受け手が見付からない中、懇願され、「経験を生かせるのであれば、応えるべき」と最後は判断しました。

――委員会は2015年8月に第1回の会議を開催、計35回、議論は約210時間に及んでいます。議論を開始する際には、このくらいの時間がかかると想像されていたのでしょうか。

 こんなに時間がかかるとは、想像していませんでした。一つ一つの症例の医学的検討は日本外科学会への依頼が検討されており、これまでの経験から、「半年でできる」と思っていたのです。

 しかし、実際には予定通りには進まず、事故の背景を調べるのに、非常に時間がかかりました。もっとシンプルに同じパターンが繰り返されていると思ったのですが、対象とした18例の事故が起きた時期は、2009年から2014年の6年にわたるため、その間のさまざまな背景要因を調べる必要があったほか、治験で実施したのか、保険外診療かなど、レギュレーションの視点からも調査しなければならなかったからです。

 調査を通じて、私の心の中でものすごく大きかったのは、「なぜ」という思いです。「なぜ」事故が続いたのか、6年間問題にされていなかったのか……。執刀医本人も、誰も、何も隠してはいません。皆が状況を見ていたわけで、執刀医は、一番確定的な死亡診断書も書いていたわけです。同じことをやっていて、最後になって、「お前、何をしていたのか」と言われたら、それは気の毒でしょう。

――委員長を引き受けるに当たって、「このような方針で事故調査をする」などと決めていたことはありますか。

 2002年の名大病院の事故調査の時と同様に、「なぜ事故が起きたのか」について、「フィッシュボーン」の考え方でそれに至る要因について、その一つ一つの原因を探っていくという方針です。「絶対に、一人の医師の責任ではない」「一つの原因のせいにしてはいけない」という強い思いがありました。

――2015年3月に群馬大の院内事故調査委員会がまとめた報告書では、後から削除はされましたが、「過失あり」との言葉が記載されていました(『最終報告書から「過失あり」を削除、群大病院』を参照)。委員長を引き受けるに当たって、最初にこの報告書を見て、どう思われたのでしょうか。

 対象は8例でしたが、「すごいスピードで、短時間によくまとめた」と驚きました。ただ、中身を見ると、調査委員会は、いつも全員がそろっていたわけではなく、2、3人の委員のみで議論していたこともあります。その上、事故の背景要因を全然検討しておらず、医師がどんな勤務状況だったのかなども触れていません。

 ただ、「過失あり」と書いていなかったら、あの時点で調査が終了していたとも考えられます。旧第一、旧第二外科と分かれていた問題が、過去からずっと続いていたとの指摘がなされることもなかった。内部の人間が中心の調査委員会の限界であり、書きにくかったのでしょう。

――どんな事故調査が理想なのか、内部委員のみで実施するのか、外部委員を必ず入れるべきなのかなど、いろいろな意見があります。また大学であっても、当該診療科以外は「非専門家」の中で、専門的な事故調査をどのような形で進めるべきかなど、いろいろ難しい問題があります。

 今回の群馬大の外部委員会のケースが、私の理想形だと思います。群馬大の事故調査は、委員長として私が大学から指名されましたが、私は委員長を引き受けるに当たり、「他の委員の選任は、私に一任してください」とお願いしたのです。

 これまでの事故調査の経験から、人数的には6、7人くらいが妥当だと考えています。これ以上、増やすと、全員が集まる日程調整するのが難しいからです。

 他の5人の委員は、これまでの医療事故調査の経験を踏まえて依頼しました。一緒に事故調査を実施したことは一度もなかったものの、ある程度は知っている方々で、皆が事故調査の経験者でした。外科の症例検討会の雰囲気で調査を実施するとうまくいかないことは、皆の共通認識になっており、6人のうち外科医は私のみです(編集部注:上田氏のほか、医療安全分野の医師、看護師、弁護士、メディア研究者、患者代表の計6人)。

 どうしても外科医は、「スキルが足りなかった」など、技量に事故原因を見いだしがちです。あるいは、「致し方ない合併症だった」という結論に持っていく傾向もあります。外科の症例検討会的な調査に陥る懸念をなくすためには、外科医が少ない方がいい。

 専門的なことを調査する場合でも、「当該分野の専門の外科医」が調査に直接加わることがいいとは限りません。私は心臓外科医ですが、これまで担当した事故調査も、大半が専門外の外科領域で、群馬大事故は消化器外科の事故です。「専門家から見れば、当たり前」のことが、非専門家、領域の違う外科医から見ると、「そんなことをやっているのか」と見えることがあるのです。「その科の常識は、他科から見ると非常識」というケースは多々あるので、他領域の医師が入ることはメリットだと思います。一方で、同じ専門家同士だと、外部委員であっても、お互いが顔見知りなので、話しにくい場面もあります。

 また「弁護士を入れたら、大変なことになる」と言われる人もいますが、今回、弁護士の方に入っていただいたのは、医師という専門職が書いた文書が、一般の人にはどう受け止められるかという視点から検討し、極めて的確に指摘してくださると考えたからです。時に医療事故調査報告書に書く表現が、思わぬ形で責任追及に使われる可能性があります。私たちが専門的に書いても、それが正しく伝わらなかったらダメなのです。

 私は今回初めて知ったのですが、「頻回という言葉は、辞書に載っていない」と言われました。一般的には「頻繁」です。また断定的に書いていた表現について、「その根拠は何なのか」と一つ一つ確認を求められました。外科医は90数%の確率であれば断定的に書いてしまうものですが、「でも数%は違うでしょう」と言われたこともあります。弁護士さんはずっと議論に加わるわけではないものの、各要所で的確な指摘をしてくださった。



https://www.m3.com/news/general/457440?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160909&dcf_doctor=true&mc.l=176904399&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
兵庫・尼崎でも、はしか集団感染、関空利用せず
2016年9月9日 (金) 毎日新聞社

 兵庫県尼崎市は8日、市内の同じ保育所に通う幼児と保護者ら6人がはしかに感染したと発表した。6人は最近、集団感染が発覚した関西国際空港を利用しておらず、感染経路は不明。

 市によると、1~5歳の幼児4人と保護者の30代女性、アルバイト職員の30代女性。8月22日から男児(5)が鼻水や熱、発疹の症状を示し、受診した診療所から31日、保健所に届け出があった。

 一方、市はこの保育所の事例とは別に、関空に勤務する20代女性と中学3年生の女子生徒(14)の感染も確認したことを明らかにした。【伊藤絵理子】



https://www.m3.com/news/general/457187
タミフル服用後転落死、遺族の敗訴確定 最高裁
2016年9月9日 (金) 朝日新聞

 インフルエンザの治療薬「タミフル」服用後に転落死した愛知県内の中学生2人の遺族が、独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」(PMDA)を相手に、遺族一時金の不支給決定の取り消しを求めた訴訟の上告審で、遺族の敗訴が確定した。最高裁第三小法廷(岡部喜代子裁判長)が6日付の決定で、遺族の上告を退けた。

 一、二審判決によると、同県知立市の男子生徒(当時14)は2005年、同県蒲郡市の女子生徒(同)は07年に、いずれもタミフル服用後に自宅マンションから転落して死亡した。

 遺族は、タミフル服用の副作用で異常行動が起きたと主張。今年2月の二審・名古屋高裁判決は「異常行動はインフルエンザ自体によっても生じることがあり、タミフルとの因果関係を認めることはできない」として、不支給決定を妥当とした昨年3月の一審・名古屋地裁判決を支持した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/457155
シリーズ: 医師不足への処方せん
東北医科薬科大、新設医学部への懸念「対応済み」
文科省「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」

2016年9月8日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 文部科学省の「東北地方における医学部設置に係る構想審査会」(座長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は9月8日の第8回会議で、今年4月に医学部を新設した東北医科薬科大学について、教員採用に伴う地域医療への影響、医学生の入学状況や修学資金制度の活用状況などを確認、遠藤座長は、「対応が必要な事項については、着実に取り組まれていると考えており、適切な教育、運営を実施している」とまとめ、同大学の取り組みを評価した。

 政府は、東北地方の医師不足等への対応から、2013年12月、「東北地方における医学部設置認可に関する基本方針」を閣議決定、「東北に1カ所」という前提で医学部新設を認めたものの、東北地方から教員を採用することにより、地域の医師不足を招いたりすることなどがないよう配慮を求めていた。

 本構想審査会は、新設候補の中から東北医科薬科大学を選び、2015年8月の第7回会議で6項目の「今後の対応が必要な事項」を提示(『東北薬科大学の医学部新設、“お墨付き”』を参照)、第8回会議はその対応状況を確認する目的で開催された。これら6項目に着実に対応していると認められたほか、大学設置・学校法人審議会の下部組織と、東北医科薬科大学が運営する、東北地方の関係者を集めた「教育運営協議会」で、「二重のチェック」(遠藤座長)を受けることから、今後の構想審査会の開催は「座長預かり」となり、事実上、休会となる。

 7月の教育運営協議会でも報告済み

 東北医科薬科大学は、2015月8月の大学設置・学校法人審議会の答申、文科大臣の認可を経て、2016年4月に医学部を新設、一期生を受け入れた(『東北医科薬科大学、一期生100人が入学』を参照)。

 その後、今年7月に第8回教育運営協議会を開催し、入学者や教員採用状況などを報告した(『東北医科薬科大学、東北出身者は31%』を参照)。8日の第8回構想審査会に報告された内容も、それとほぼ同様の内容だ。東北医科薬科大学からは、理事長・学長の高柳元明氏ら、同大の幹部が出席した。

 高柳氏は、「東北地方以外からも、『東北地方の医療に貢献したい』という学生が全国から集まった」と述べ、東北地方の医療に貢献できる医師養成に取り組んでいく決意を改めて表明。

 医学生は定員100人に対し、合格者数は297人。実質競争倍率は7.7倍だった。修学資金枠はA方式(6年間の修学資金は3000万円、宮城県30人、他の東北5県1人ずつ)35人と、B方式20人(同1500万円+各県の修学資金、計20人)を用意。B方式は各県の審査が必要であり、ほぼ審査が終わり、計55人のいずれも確定する見通し。100人のうち、東北地方出身者は31人(31%)で、修学資金枠に限ると、55人中20人(36%)とやや割合は高くなる。受験生は、修学資金枠A、B 、一般枠の併願が可能であり、第一希望の枠で入学したのは65人。

 東北医科薬科大学医学部長の福田寛氏は、「東北地方の出身者は、入学生の約4割くらいであればいいと思っていた」と述べ、東北地方により確実に定着する医師養成のため、今後、東北地方出身の受験者増を図っていくとした。もっとも、修学資金枠Aの宮城県枠30人のうち、20人は東北地方以外の高校出身者であるなど、必ずしも出身地を問わなくても、東北地方への定着は期待できるとの意見も出た。

 修学資金枠Aの義務年限は10年(初期臨床研修期間は除く)、Bも9年程度(各県との協議による)。修学資金枠の医学生が卒業すれば、東北地方での活躍が期待される。1年次から、地域社会の歴史や生活感などを体験する「大学基礎論」(1日)を始めている。行き先は、修学資金枠の医学生は卒業後に勤務予定の東北各県、一般枠の医学生は希望する東北各県。5、6人でチームを組み、各県のどこに行き、何をするかは医学生自身が決めたという。「条件は、タクシーは使わず、公共交通機関を使うこと。(都市部ではなく、地方における)公共交通機関の不便さを実感したようだ」(東北医科薬科大学医学教育推進センター長の大野勲氏)。

 構想審査会の委員からは、修学資金枠が多い東北医科薬科大学の特徴を踏まえ、自治医科大学の運営を参考にすべきとの意見が出た。「自治医大は全寮制であり、医学生の横のつながりが非常に強い」(全国自治体病院協議会会長の邊見公雄氏)、「地域医療を担う医師の養成という点では、自治医大の経験は大きく、参考になる点は多いと思う。卒後の初期臨床研修、専門医研修なども、他の医学部・医科大学と少し違うと思うので、その辺りをどう準備するのか」(前国立病院機構理事長の桐野高明氏)といった意見だ。

 福田氏は、医学部新設前から、自治医大とは話し合いの場を持っていると説明、「全寮制の良さは感じているので、将来の課題として検討」と回答。大野氏は、自治医大の卒業生とは異なり、東北医科薬科大学の卒業生は初期臨床研修のマッチングに参加することから、いかに東北地方で研修できるようにするかが課題であるとし、卒業生のキャリアアップについては大学としても支援していくとした。

 今後毎年15人ずつ教員採用予定

 影響が注目された教員採用に伴う地域医療への影響については、2016年4月1日付の採用教員115人のうち、同大学以外から採用した79人の教員の元所属施設、計47機関に5月に調査した結果を報告。「状況の変化がなかった」(39機関)と「無回答」(6機関)を合わせると計45機関。一方、「状況の変化があった」は2機関で、「補充はできたが、前任者と同水準の能力が発揮できるまで時間がかかる」というのがその理由。

 2018年度までの計183人の採用予定者が決まっており、うち臨床系教員は146人、基礎系教員は37人。福田氏は、「質の高い教育を実施するためには、まだ教員が不足している」と説明。2017年度からの採用を目指し、臨床系を中心に15人の医師を追加公募中だ。今後も毎年度15人ずつ追加公募する予定であり、全学年がそろう完成年度(2021年度)には、医学部や大学病院本院に勤務する教員と教員以外の医師で、260人程度の体制を目指す。

 東北医科薬科大学には、地域医療への支援も求められている。既に週1回などの頻度で、宮城県38病院、宮城県以外の東北4県(秋田、岩手、山形、福島)8病院、それ以外の地域3病院などに医師を派遣している(2016年6月30日現在)。今後は宮城県以外への医師派遣も充実させるほか、将来的には常勤医の派遣も視野に入れている。



https://www.m3.com/news/general/457466
若手医師集まる環境を 高知市で新専門医制度のシンポ
2016年9月9日 (金) 高知新聞

 中四国の自治体病院関係者が集う会議がこのほど、高知市本町4丁目のザ クラウンパレス新阪急高知で開かれた。専門医の質を高める目的で導入される「新専門医制度」をテーマにシンポジウムが行われ、高知県内の病院長らが「若い医師が『高知で働きたい』と思える環境整備が必要」と語った。

 専門医は現在、診療科や分野ごとに学会が独自の基準で認定している。しかし医師の質への懸念や統一性に欠けるとの指摘があり、第三者機関の「日本専門医機構」が統一的な基準で新たに認定することになった。

 対象は医学部を卒業し、2年間の初期臨床研修を終えた医師。内科や外科など19の基本分野から一つを選び、医療機関で約3年の研修を受けた後、専門医の認定を受ける。当初は2017年度開始予定だったが、研修病院の要件などが厳しくなったことから、「研修医や指導医が都市部の大病院に集中し、地方の医師不足が進むのでは」との声が上がり、1年の延期が決まった。

 シンポジウムでは高知県内3病院の院長が意見を述べた。高知県立幡多けんみん病院の橘寿人院長は幡多けんみん病院の診療実績を示し、「幡多地域で(医療を)完結させたいが、年に2~3人は医師の増減があり、非常に不安定。常勤医のいない科もある」と現状を報告。高知大学と高知県との連携を挙げ、「若い医師のキャリア形成に不都合が起こらないように、オール高知で支援する必要がある」と語った。

 高知医療センターの吉川清志院長は、新設される「総合診療専門医」に言及。「地域で患者を治し、支えることのできるオールラウンドな医師が(これからの医療の)鍵を握る」と述べた。

 会議は全国自治体病院協議会に所属する中四国9県が持ち回りで開催。約160人が参加した。



https://www.m3.com/news/general/457473
医療事故で患者死亡 滋賀・彦根市立病院、手術中に血圧低下
2016年9月9日 (金) 京都新聞

 彦根市立病院(滋賀県彦根市八坂町)は8日、1日に手術を受けた入院患者が2日後に死亡したと発表した。本来は死亡危険度の低い手術で、院内事故対策委員会は医療事故と判断。医療事故調査制度に基づき、この日までに第三者機関「医療事故調査・支援センター」に報告した。今後、同センターが原因調査を進める。

 同病院は「遺族の希望や、公表による真相究明への影響」などを理由に、患者の性別や年齢、病名、手術の具体的な内容などを一切明らかにしなかった。

 同病院によると、患者の手術中に血圧が急激に低下。集中治療室に移し治療を続けたが、3日に死亡した。手術は病院側から勧め、家族の同意も得たが、死亡の危険性については低いとの判断から説明しなかったという。同様の手術は院内で年に10~15回行っており、この数年内に死亡例はないという。

 死因は特定できていないが、病気の種類や状態などから「手術を受けていなければ患者が死亡することはなかった」とした。一方、医師の話やカルテなどから「予期しない死亡で、医療ミスとは考えていない」と釈明。医師は引き続き診療に当たっている、という。

 金子隆昭院長は「しんしに受け止め、外部の専門チームの意見を取り入れ、医療改善に向かいたい」と話した。



https://www.m3.com/news/general/457331
医療薬、子ども用法明示 厚労省、情報分析し提供へ 来年度から
2016年9月9日 (金) 朝日新聞

 市販薬よりリスクが高い医療用医薬品=キーワード=を子どもに安心して使えるように、厚生労働省は来年度から、子ども向けの用法・用量の目安や安全に関する情報を明示するための仕組みをつくる。全国から治療データを集めて専門家が安全性や有効性を評価し、その結果を添付文書に記載するよう製薬会社に求める。医療用医薬品は子どもに使う方法や量が示されていないものが多く、医師の裁量任せを改善して副作用を減らすほか、効果的な使用につなげるねらいもある。

 厚労省によると、製薬企業の臨床試験(治験)は大人を対象とする場合が多く、15歳未満の子どもに使う際の安全性が確認されている薬は少ない。子どもだと患者集めが難しく時間や費用がかかったり、臓器が未成熟で大人よりリスクが高かったりするためだ。

 医薬産業政策研究所の調査では、2003~09年に発売された207種類の医療用医薬品の約7割で、添付文書に子どもの用法・用量の記載がなく、「今も同様の傾向が続く」(厚労省の担当者)。たとえば、結核治療の抗菌薬「エタンブトール」や小児がんの治療に使われる抗がん剤「リツキシマブ」は、子どもへの必要性が高いが用法・用量は記されていない。

 現場では、医師が海外の例を参考にしたり、大人の用量をもとに体の表面積などから計算したりして処方している。「治療に使いたいが、副作用が出たときにトラブルになる懸念がぬぐえない」と使用をためらう場合もあるという。

 厚労省は昨秋、国立成育医療研究センター(東京都)に、子どもに投与された薬の量や方法、副作用のデータを登録する「小児医療情報収集システム」を立ち上げた。これらのデータを分析・評価するため、来年度、センターに医師や薬剤師らによる作業部会を設ける。評価が終わった薬剤から製薬会社に情報を提供し、添付文書に記載してもらう方針だ。同省の担当者は「多くの薬で子ども用に処方の目安がないのが現状で、副作用の実態もよくわからない。現場で安心して投薬できる環境づくりを進めていきたい」と話す。(黒田壮吉)

 ◆キーワード

 <医療用医薬品> 医師や歯科医師が患者に使用したり、処方したりする薬。効き目が強いが、副作用のリスクも高く、患者の病気や症状、体質に合わせて量や方法の調整が必要。一般用医薬品(市販薬)は様々な人が使えるよう効き目が調節され、医師らの処方箋(せん)なしに薬局で買える。



http://www.nishinippon.co.jp/nnp/medical/article/273503
患者の予期せぬ死亡、39件 医療事故調査制度、8月分届け出
2016年09月09日 17時23分 西日本新聞

 患者の予期せぬ死亡が対象の医療事故調査制度で、第三者機関の日本医療安全調査機構(東京)は9日、8月に医療機関から「院内調査」が必要として届け出があった事案は前月比7件増の39件だったと発表した。昨年10月の制度開始後の累計は356件で、うち院内調査の結果報告書が機構に提出されたのは139件となった。

 8月の届け出は全て病院(20床以上)の事案で診療所(20床未満)はなかった。関東信越が12件で最も多く、東海北陸8件、東北5件、近畿と中国四国、九州は各4件、北海道が2件。診療科別では外科が8件、内科と消化器科が各6件など。



http://www.medwatch.jp/?p=10355
消化器内科や呼吸器外科など、基本領域とサブスペ領域が連動した研修プログラムに―日本専門医機構
2016年9月9日|医療・介護行政をウォッチ

 消化器内科など内科系の13サブスペシャリティ領域と、消化器外科など外科系の4サブスペシャリティ領域については、内科・外科の基本領域と別個とは扱わず、基本領域とサブスペシャリティ領域が一定程度連動した専門医研修プログラムとすることを認める―。

 こういった方針が、7日に開催された日本専門医機構の理事会でまとまりました(関連記事はこちらとこちら)。

 各学会が柔軟性のある連動プログラムを作成し、それについて機構が確認するという形になる見込みです。

ここがポイント!
1 13の内科系サブスペと、4の外科系サブスペ、基本領域に近いと判断
2 機構と学会の役割分担を明確化、研修プログラム・専門医の1次審査は学会で13の内科系サブスペと、4の外科系サブスペ、基本領域に近いと判断

 新専門医制度では、当初、19の基本領域を1階とし、その上(2階部分)にサブスペシャリティ領域があるという形が考えられていました。しかし、例えば内科系では、「内科」という基本領域と、「消化器内科」などのサブスペシャリティ領域とで、研修内容にも一定の重複があり、連動しているのが実態であり、柔軟性のある研修プログラム構築を認めるべきとの指摘・要望が関係学会から出されていました。

 こうした指摘を踏まえ、機構内部で検討した結果、まず ▽13の内科系サブスペシャリティ領域については、内科(基本領域)と連動 ▽基本領域に近い4の外科系サブスペシャリティ領域については、外科(基本領域)と連動―した柔軟な研修プログラムを作成することを可能とするとの方針が認められました。

 関係学会で連動する研修プログラムを作成し、それを機構で確認していく形になります。

 13の内科系サブスペシャリティ領域は、(1)消化器(2)循環器(3)呼吸器(4)神経(5)血液(6)内分泌・代謝(7)糖尿病(8)腎臓(9)肝臓(10)アレルギー(11)感染症(12)老年病(13)リウマチ―で、基本領域に近く、連動させることが妥当と判断されています。

 また4の外科系サブスペシャリティ領域は、(1)消化器(2)呼吸器(3)小児(4)心臓―で、同じく基本領域に近いと判断されました。

 なお機構の吉村博邦理事長(地域医療振興協会顧問、北里大学名誉教授)は、他の領域についても、基本領域とサブスペシャリティ領域との連動が可能か、関連学会も含めて機構の基本領域検討委員会で精査していく考えを示しています。

機構と学会の役割分担を明確化、研修プログラム・専門医の1次審査は学会で

 7日の理事会では、機構と学会の役割分担の明文化も行われました。例えば、これまで研修プログラムの1次審査は機構(各領域から委員を出してもらう)が行う形でしたが、今後は、機構が基準を定め、各学会において基準に沿って1次審査を行い、機構では「1次審査が基準に則って行われたかを審査する」という形になります。

 また専門医の認定についても同様に、機構が予め基準を定め、各学会がそれにそって1次認定を行い、機構が「1次認定が基準に則ったものかを審査する」形になります。

 このように機構と各学会との役割分担が明確になり、機構の業務負担が減少することから、研修プログラムの審査フィー(審査料)、専門医の認定フィー(認定料)も大幅に引き下げられます。

 例えば研修プログラムの認定については、これまで「1プログラム10万円+維持・管理費4万円(初年度)、以降5年後の更新時までに維持・管理費として年間1万円」とされてきましたが、「5年間で1万円」に引き下げられます。

 吉村理事長は近く社員総会を開き、了承を求める考えです。

 

http://www.medwatch.jp/?p=10349
2018年度改定では、15対1療養の新設や、早期にリハ開始する急性期病棟の評価充実を―日慢協・武久会長
2016年9月9日|医療・介護行政をウォッチ

 2018年度の次期診療報酬改定に向けて、「看護配置15対1の療養病棟の評価」や、「早期にリハビリテーションを行う急性期病棟の評価」などを、エビデンスを示した上で提言していく―。

 日本慢性期医療協会の武久洋三会長は、8日に開いた記者会見でこういった方針を明らかにしました。

障害者施設等入院基本料など、療養病棟でも届け出を認めるべき

 いわゆる団塊の世代(1947-51年の第1次ベビーブームに生まれた方)がすべて75歳以上になる2025年に向けて、医療(とくに慢性期医療)・介護のニーズが急速に高まるため、病床機能の分化・連携の推進や地域包括ケアシステムの構築が急がれます。こうした動きを促進するためには、やはり診療報酬や介護報酬による経済的誘導が重要となり、2018・2024年度に予定される診療報酬と介護報酬の同時改定の中身が注目されます。とくに医療・介護現場の準備期間を考えると、2018年度の同時改定がとりわけ重要になると考えられます。

 この注目を集める2018年度改定、うち診療報酬改定に向けて、武久会長は次のような項目を提言していく考えを明らかにしました。介護報酬改定の提言項目は別途発表されます。

(1)15対1療養病棟の評価
(2)療養病棟による障害者施設等入院基本料などの届け出
(3)リハビリテーション改革
(4)認知症対策の推進
(5)病院における「喀痰吸引の研修を受けた介護職員」の活動

 (1)は、現在の20対1・25対1療養病棟よりも手厚い看護配置を行っている病院の診療報酬上の評価を求めるものです。武久会長は「20対1療養病棟には、13対1や15対1の一般病棟よりも多く重症患者を受け入れている。しかし重症患者に適切に対応するためには20対1の看護配置では足りず、日慢協の会員病院では平均16.5対1に看護職員を加配している。25対1療養病棟が新たな施設類型に移行することも考慮し、15対1療養病棟の診療報酬上の評価を行って欲しい」旨を述べています。

 (2)の障害者施設等入院基本料などは、現在、一般病棟しか届け出ることはできません。しかし、武久会長は「障害者施設等は超慢性期でありケアが重要となるが、一般病棟の障害者施設等の中には4.3平米・10人部屋という狭い環境もある。これに比べて療養病棟は6.4平米・4人部屋であり、障害者施設等の届け出が療養病棟に認められないのはおかしい」と述べ、次期改定での是正を求めているのです(関連記事はこちらとこちら)。

 (3)のリハビリは、医療・介護の双方にまたがる分野の1つで、同時改定での診療報酬上の手当てが極めて重要です。武久会長はこの点について、「例えば脳血管疾患患者では、発症から1か月も経てば拘縮が始まり、リハビリの効果が出にくくなる。急性期で長期間入院し、拘縮が始まってから回復期や慢性期の病棟に転院したのでは、リハビリが困難である。手術後、早期にハビリテを開始するような急性期病院の評価を充実するべきである。そうした病院では、回復期や慢性期への転院も早期に行っている」と述べています。さらに「リハビリの包括評価」についても求めていく方針を明確にしています(関連記事はこちら)。

 また(4)では、高齢の認知症患者の多くが低栄養や脱水という身体合併症を併発している現状を説明し、「低栄養などが改善すると、認知症の症状も改善する。認知症疾患医療センターだけでなく、慢性期病院が認知症患者の身体合併症に対応した場合の評価も行うべきである」と主張しています(関連記事はこちら)。

 さらに(5)については、「特定研修を終えた看護師については、医師の包括的指示の下で、プロトコルに沿って一定の医療行為を行うことが認められた。しかし、介護職員が必要な研修を終えても、医療現場では看護職員に代わって喀痰吸引を行うことは認められていない。医療・介護の連携を進めるためにも、この点について改善が必要である」と述べました。

 武久会長はこうした提言を行うに当たり、エビデンスを示すことが重要と以前から主張しています。「2017年夏頃には改定の骨格が固まってしまう。年内に必要なエビデンスを揃え、厚生労働省に提言していく」との考えも強調しています。

 

http://news.mynavi.jp/news/2016/09/09/475/
全国の病院数は微減、産婦人科と小児科は連続減少 厚労省医療施設調査
[2016/09/09] マイナビニュース

厚生労働省がこのほどまとめた「2015年医療施設調査」によると、昨年10月1日時点 で全国の病院数は8,480施設で前年比13施設減った。診療科目別では産婦人科や産科を掲げている病院は1,353施設(前年比8施設減)で、25年連続の減少となった。

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表 施設の種類別にみた施設数(厚生労働省作成・提供)

同調査によると、病院については、一般病院が7,416施設、精神科病院が1,064施設の計8,480施設。また一般診療所は100,995施設で前年比534施設増。一般診療所のほとんどは無床。これに歯科を加えた全国の医療施設の総数は178,212施設で前年比666施設増えていた。

一般病院で減少が目立つのは産婦人科で1,159施設(前年比17施設減)。ただし産科を掲げている病院は9施設増えて194施設だった。小児科も前年より14施設減って2,642施設で22年連続の減少だった。一般病院で見られる産婦人科や小児科施設の減少は少子化や出生数が減っている影響とみられる。

全国の病院を「一般病床」「精神病床」「療養病床」で分け、過半数を占める「一般病床」でみた都道府県別の「人口10万対1日平均在院患者数」は高知県(839.6人)が最も多く、次いで大分県(805.1人)。一方少ないのは埼玉県(366.1人)や神奈川県(380.9人)など。

また、患者1人当たりの入院期間を示す「平均在院日数」は、全病床でみると前年より0.8日短い29.1日。一般病床は16.5日だが、療養病床や精神病床は長いために全病床では1カ月近くとなっている。国は、医療費削減と診療、治療レベル向上などを目的に「平均在院日数」の短縮を目指している。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49574.html
医療事故調のセンター調査が10件に- 日本医療安全調査機構
2016年09月09日 17時00分 キャリアブレイン

 日本医療安全調査機構は9日、昨年10月にスタートした医療事故調査制度で、医療事故調査・支援センター(センター)に再調査を依頼した事例数が8月中に1件増えて10件になったと発表した。また、医療事故が起きて同月にセンターに報告された事例数は39件だった。【君塚靖】

 この制度では、医療機関は医療事故をセンターに報告した上で、院内事故調査を開始し、報告書を取りまとめることになっている。一方、医療機関や遺族はセンターに対して、再調査の依頼をすることができる。

 10件の再調査依頼の内訳は、院内調査結果報告書を検証中なのが8件、報告書の検証作業準備中なのが1件、院内調査の終了を待っているのが1件。また、同月にはセンターへの院内調査結果の報告が27件あった。

 8月にセンターに報告された39件は、すべて病院からで、診療所からはなかった。診療科別の主な内訳は、外科が8件、内科が6件、消化器科が6件などだった。



http://www.asahi.com/articles/ASJ992JH4J99UBQU00B.html?iref=com_apitop
彦根市立病院で手術後に患者死亡 医療事故調に報告
大野宏2016年9月9日08時09分 朝日新聞

 彦根市立病院(同市八坂町)は8日、入院中の患者が手術後に予期せず死亡したとして、日本医療安全調査機構(医療事故調査・支援センター)に医療事故として報告したと発表した。昨年10月から始まった医療事故調査制度に基づき、今後調査する。結果判明まで半年ほどかかる見通し。

今の治療を続けても大丈夫か、という人へのアドバイス
 市立病院によると、患者は1日の手術中に急激に血圧が低下。集中治療室に移されたが、3日に死亡した。年間約10件行われる手術で死亡リスクは低く、手術の同意を求めた際には死亡リスクについて説明はしなかった。「人為的なミスはなかった」としているが、死因究明のため報告したという。手術内容や担当科は明らかにしていない。

 今後、滋賀県医師会や大学病院などでつくる調査支援団体の助けを得ながら院内調査に着手。結果をセンターに報告する。病院の事業管理者を兼ねる金子隆昭院長は「人一人が医療行為の過程で亡くなった事実を真摯(しんし)に受け止め、外部の専門チームの意見を入れながら改善していきたい」と話した。



https://sfcclip.net/message2016090901/
金曜5限、地域医療システム〜地域医療問題を通して問題解決能力を高める〜
2016年09月09日 SFC CLIP (Shonan-Fujisawa Campus, Keio Univ)

みなさんは「日本の地域医療」と聞いて何をイメージしますか。
身近な医療のこと?診療所で受ける医療?地方や田舎の医療?それとも最近問題となっている医師不足や救急患者のたらいまわし問題、あるいは高騰する医療費問題でしょうか。
日本の地域医療は多くの問題を抱えていますが、どれも解決が難しいものばかりです。
地域医療の問題を理解し、解決しようとするならば、とても複雑な医療制度・政策の理解だけでなく、医学的な知識も求められます。その上で本質的な問題・原因を突き止め、独創的な発想力で根拠に基づく効果的な政策を考案しなければなりません。さらに実現に向けて、利害対立する関係者と合意形成しなければなりません。
見方を変えれば、医療政策上の課題解決は、高度な問題発見・解決能力を身につける恰好のトレーニング機会と言えます。
日本の地域医療、医療政策について理解を深めたい、問題発見・解決能力を高めたい方にぜひおすすめしたいのが、秋学期金曜5限に開講される「地域医療システム」です。

地域医療システムとはどのような授業か

〜3ステップで「気づき」を得る〜
授業は
1. 地域医療システム概論
2. 医学概論
3. 政策ディスカッション
の3部で構成されています。

第1部は、日本の医療制度・政策の現状をインタラクティブに学びます。短期間で基礎的な勉強を一通りするため、ちょっと大変ですが、映像教材を使っての予習(事前学習)が必要です。また、分からないことや意見を発表することは、とても歓迎されます。

第2部では現役の医師や保健師をお招きし、医学知識を獲得すると同時に、医療現場への理解を深めます。若手の先生方が、SFCの学部生のために、やさしく、分かりやすく、教えてくれます。今年は、歯科医療、産科・婦人科医療、在宅医療・看取り、精神医療、へき地医療を予定しています。

第3部ではへき地医療、不妊治療、生活習慣病、終末期医療、精神医療など、医療政策上の重要課題を題材に取り上げ、第1・2部で学んだ知識を総動員して、課題解決に向けて議論します。

とても密度の濃い議論ゆえに、日本の医療問題について当事者意識が生まれるだけでなく、問題発見・解決に必要な「気づき」を獲得できるとして毎年好評を博しています。
来るもの拒まず。履修選抜は廃止しました
今年度から、多くの学生に受講してもらいたいという観点から、履修選抜を廃止しました。まさに来るもの拒まず、です。

第1回目は9月23日(金)5限に開講されます。
「学ぶってこういうことなのか」と感じる授業が待っています。
皆様のご参加、お待ちしております。
地域医療システムより



http://mainichi.jp/articles/20160909/ddl/k28/040/416000c
熊本地震
「指揮系統の確立重要」 支援の医師ら、現場の様子や教訓語る 加古川 /兵庫

毎日新聞2016年9月9日 地方版兵庫県

 東播磨地域から熊本地震の被災地に派遣された医師や看護師、保健師らによる支援活動報告会が8日、県立加古川医療センター(加古川市神野町神野)であり、医療や保健、行政関係者ら約100人に向けて現場の様子や教訓などを語った。【藤田宰司】

 同センターの災害派遣医療チーム(DMAT)は、ドクターヘリで傷病者を搬送するとともに、全国から集まったヘリの発着を指揮する調整部門の態勢づくりにあたった。板垣有亮・救急科医長は「トリアージや治療、搬送を円滑に行うためには、指揮・連携や情報伝達など活動を支える下地作りが大切だ」と話した。

 医師や看護師、薬剤師、歯科医師、事務職員らによる医療チーム「JMAT兵庫」は、24班延べ125人が益城町を拠点に活動し、被災者の診療や健康管理、公衆衛生対策などを行った。明石市立市民病院の小平博・救急総合診療科部長は「車中泊の実態を夜間巡回で調べたところ、1200人以上いた。指定避難所以外にも、畑や駐車場など20カ所に避難者が集まっており、実態の正確な把握はかなり難しかった」と話した。

〔播磨・姫路版〕



http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160909-110167.php
日曜・祝日も救急対応 10月から楢葉の「ふたば復興診療所」
2016年09月09日 09時04分 福島民友新聞  

 楢葉町の県立大野病院付属ふたば復興診療所(ふたばリカーレ)は10月から、現在平日のみの救急対応を日曜日・祝日にも拡大する。富岡町に「ふたば医療センター」(仮称)が開院するまでの対応で、県は「救急対応の空白期間をできるだけなくしたい」としている。

 リカーレは2月に診療を開始。平日の日中、内科と整形外科を診療している。入院機能はないが、交通事故などの救急患者を受け入れ、応急処置などを行っている。今月2日現在、延べ14人の救急患者に対応した。

 日曜日と休日の救急対応も日中となる予定で、医師2人、看護師2人で当たる。医師は福島医大からの派遣を検討している。平日の一般診療は、同センター開院後も継続する。



http://biz-journal.jp/2016/09/post_16600.html
STAP論文、海外有力大学が論文で引用…英研究者「小保方氏の研究は価値ある貢献」
文=上田眞実/ジャーナリスト
2016.09.10 Business Journal

 また海外の研究機関で小保方晴子氏筆頭の論文が引用され、再生医療の研究に貢献していることが明らかになった。引用されたのは日本では徹底的に否定された「STAP細胞論文」だ。
 STAP論文は「体細胞の分化状態の記憶を消去し初期化する原理を発見」として2014年1月29日に独立行政法人(当時)理化学研究所(理研)が発表し、同30日に英科学誌「ネイチャー」に掲載された。しかし、すぐに画像の不備などが見つかり、同年7月2日に取り下げられることを理研が発表した。この論文は、マウスから取り出した体細胞を酸性浴で培養すると、初期化され多能性を持つようになった、とする論旨が示されていた。論文には酸性浴のほか、細胞を初期化するさまざまな刺激方法が書かれており、発表された当時は「世紀の発見」として科学界のみならず、多くの衆目を集めた。
 今回、小保方氏のSTAP論文をリファレンス(参考文献)に上げたのは、米セントルイス・ワシントン大学メディカルスクールの研究者グループで、「ネイチャー」の姉妹版ウェブ媒体「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された「酸性状態の培養でがん細胞をOCT-4へ誘導する事を4つのがん細胞で認めた」という論文。今年6月15日に公開された。
 この論文には、このように実験結果が報告されている。
「OCT-4は、酸性環境などのストレスによって誘導される、細胞の脱分化の重要なマーカータンパク質である。我々はこの論文において、固形腫瘍内のがん細胞が置かれている慢性的な酸性環境(酸性浴で培養したこと)ストレスが原因となって、これらのがん細胞が、線維芽細胞および他の間質組織の細胞において、OCT-4を誘導することを、4つのがん細胞で認めたことを示しています」
 つまり、小保方氏が書いたSTAP細胞論文で示した「物理的ストレスによって体細胞が初期化した」と同じ効果が、がん細胞のストレス実験で確認されたことが報告されている。がん細胞は酸性浴で正常な細胞に戻せることが確認されたのだ。今後は、細胞ががんになるメカニズムの解明や、がん細胞の動きを抑制してほかの臓器へ転移することを防ぐ研究が目覚ましい発展を遂げる可能性もある。
 研究の進歩によっては、がんは不治の病ではなくなり、高額のがん治療費は過去のものになるかもしれない。日本の科学界で放逐されたSTAP細胞論文は、海外の研究者の間でがん細胞のように、しぶとく生き残っていた。これはひとえに、小保方氏の研究のユニークさの賜物だ。

「小保方氏の研究は価値ある貢献」

 この論文を速報したSTAP細胞論文問題を追及するブログ「白鳥は鳥にあらず」を運営する元・文部事務官で、社会科学と図書館学の研究者でもある中村公政氏に話を聞いた。中村氏は「世界最大の人道危機」と呼ばれる「スーダン・ダルフール紛争」の人権擁護活動なども行っていた。
――今年に入り、相次いでSTAP細胞論文が追試されたり、研究に引用されたりしています。
中村公政氏(以下、中村) 独ハイデルベルク大学のSTAP細胞の追試を報告した論文と、今回私が紹介したセントルイス・ワシントン大学の論文は、掲載誌への投稿日が同じで、研究の主題も「がん細胞を酸性浴で多能性を確認する」と同じでした。ハイデルベルク大は研究者の予想に反して多能性の確認まで至らず、結果が思わしくなかった。しかし、アクセプト(編注:学術誌に投稿した論文が審査を受けて掲載されること)された論文内で、STAP論文共著者である笹井芳樹博士へ哀悼の意を表し、この研究が笹井氏の遺志を継承するものであることを示しました。ハイデルベルク大はSTAP論文に書かれた方法でがん細胞を使って実験し、その成果をオランダの学術誌に発表しました。
――ハイデルベルク大の論文では、「STAP論文のプロトコル(実験の手順)で試したが、予想に反して論文と同じ結果は出なかった」と報告されました。一方、セントルイス・ワシントン大学は酸性浴でがん細胞を初期化させることに成功しています。内容はSTAP細胞のプロトコルではありませんが、参考文献として引用されています。
中村 セントルイス・ワシントン大学の場合、投稿してから掲載されるまでの期間が大変長く、新実験が行われ論文の修正が行われた可能性があり、そこで小保方さんが3月に立ち上げたサイト「STAP HOPE PAGE」を参照したのではないでしょうか。
――3月10日に公開されたハイデルベルク大の論文よりも、6月15日に公開されたセントルイス・ワシントン大学の論文のほうが、がん細胞を酸性浴で多能性に導くことに成功しています。やはり「STAP HOPE PAGE」の公開が実験に良いヒントを与えた可能性も大いにありますね。
中村 はい、そう思います。そして程度はともかく、OCT−4マーカーの実験に成功しました。

――細胞が多能性を示すと発現するOCT−4マーカーが、がん細胞から確認されたということは、がんが初期化されたことを意味しますね。酸性浴で細胞のがんの記憶を消したということでしょうか。酸性ががんに及ぼす影響や、がんが治療薬にどう反応するかなど、がんを治療する研究にSTAP細胞論文が引用され、実験成功へのヒントになっています。海外と日本とではまったく対応が違います。
中村 小保方さんは「婦人公論」(中央公論新社/6月14日号)に掲載された作家・瀬戸内寂聴さんとの対談で、海外からのオファーがあると堂々と話しました。セントルイス・ワシントン大メディカルスクール(日本の大学院相当)は、日本では無名ですが現役ノーベル医学生理学賞学者を多数擁する名門です。もしも、そこから小保方さんにオファーがあったとしたら、STAP特許の問題が解決するかもしれません。
――セントルイス・ワシントン大の医学部はアメリカでもっとも入学が難しいといわれていますが、再生医療に関係するベンチャー企業とのつながりも深い。
中村 そうです。また、理研特別顧問の相澤慎一氏がSTAP細胞の検証結果を投稿したサイト「F1000Research」に、英ケンブリッジ大学のオースティン・スミス博士からレビューがあり「小保方氏の研究は科学コミュニティへの価値ある貢献だ」と感想を述べています。そして、「小保方氏が共著者でないこの論文について、小保方氏の同意が得られることがなお重要にもかかわらず、小保方氏と連絡が取れないのは残念だ」と述べています。

海外で引用され続けるSTAP論文

――このレビューからは、スミス博士が小保方氏の研究に多いに興味を持ったことがうかがえます。
中村 そうですね。この博士は幹細胞の専門家ですから、私は小保方さんがSTAP細胞を研究する道が途絶えたとは思えないのです。海外では5月頃からSTAP細胞論文に関する研究論文発表と特許取得への動きが盛んでした。その頃日本では「婦人公論」の寂聴さんとの対談に登場した小保方さんの姿に興味が集中していました。

――海外ではSTAP細胞論文が引用され、がん細胞治療の研究は進歩していますが、日本で話題になるのは「小保方さんのワンピースが白かった」などといったことばかりです。


中村 遺伝子の操作が不要なストレスの刺激という最先端とはいえない方法で、細胞が多能性を示すことを発見した小保方さんの研究は、それ自体とても重要です。キメラマウスができたかどうかではなく、基礎研究の発展に目を向けるべきなのです。
――ありがとうございました。
 海外では日本で吹き荒れた「噂の域」にすぎない研究者へのネガティブキャンペーンには興味を示さず、論文で報告された研究の概念、発見の価値に科学的意義を求めている。小保方氏の提唱したSTAP細胞の学術的価値に目を向けて、論文を修正する方向にならなかったのは日本の不幸といえる。日本は、自らの同調圧力で取り下げさせたSTAP論文が海外で引用され続けるのを、指をくわえて黙って見ていることしかできないのだろうか。
(文=上田眞実/ジャーナリスト)


  1. 2016/09/10(土) 06:49:59|
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