Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

9月8日 

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49658
アメリカの「がん手術」、外科至上主義の日本とはこんなに違う
なんと6割が放射線治療

週刊現代講談社 2016/09/08

日本は「外科至上主義」

日本の医療とアメリカの医療は大きく違います。大戦時の軍事に対する両国の考え方のように異なるのです。

こう語るのは、元国立がん研究センターがん予防・検診研究センターのセンター長でグランドハイメディック倶楽部理事の森山紀之氏。氏はアメリカ、ミネソタ州にある世界屈指の名病院と言われるメイヨー・クリニックに在籍したこともあり、日米のがん治療の違いを知る第一人者だ。

まず、アメリカは医師の数が非常に多い。救急患者が運ばれてきたとしても、勤務時間が終わった医者はさっさと帰っていきます。それだけ人員に余裕があるわけです。

一方、日本では医療従事者が少ないなかで、きめ細かい医療を施すことを目的とする体制になっており、医者一人ひとりの負担が大きい。それぞれの医師の技量は高くても、多忙のためうっかりミスが起きてしまう可能性があります。診察に時間もかけられない。

日米で一人ひとりの医師の技術の差はない。むしろある領域においては日本人のほうが上かもしれません。しかし医療システム全体として見た場合、アメリカのほうがよくできている点があります。

日本とアメリカでは健康保険をはじめ、医療制度が大きく異なります。皆保険で誰もが一定レベルの良質な医療が受けられるという意味では、日本の医療は非常に優れているが、同時に医療に対するコストを下げるために無理が生じている面があるのです。

アメリカでは患者が医療保険に加入している場合でも、メリットが少なく無駄なコストばかりかかる医療行為が施された場合、保険会社から保険金が支払われない場合もある。

従って患者は本当に必要な検査はなにか、費用対効果の高い治療法はなにかという点に関してシビアにチェックするようになる。医療システム自体が安全性が高く、コストに見合った医療を選択するように出来上がっているのだ。

アメリカでは、病気になったとき最初にかかるのは、自分の『かかりつけ医』です。彼らは医療のコンサルタントのような役割です。がんが見つかった場合、まるでレストランのメニューを広げるような感じで『手術ならいくら、それに必要な検査はいくら、放射線治療をするならいくらかかる』とコストやリスク、メリットについて説明してくれます。

かかりつけ医は実際に治療に関わるわけではありませんので、客観的で公平な立場からベストな治療法を選択できるようアドバイスしてくれる。

日本の場合だと、最初にかかったのが外科の医師だと、どういう手術をするかということばかりが優先されがちで、果たして放射線治療がいいのか、抗がん剤治療がいいのかといった中立的な立場での治療方法が選ばれないこともあります。

日本とアメリカでは、がんの治療法も大きく異なっています。

手先が器用で職人気質を尊ぶ日本人は、外科手術を第一に選ぶ傾向にあります。実際、肝臓をはじめ、手術の難しい部位のがんの手術法には日本人の医者が考案したものが多くあります。トップクラスの日本人外科医の技術は世界一といっていいでしょう。外科手術は日本のお家芸で、がん治療といえばまず手術というのは、このような伝統に根差したものなのです。

アメリカは6割が放射線治療

テレビドラマでもアメリカは麻酔医や診断医が主人公になるものがありますが、日本で人気が出るのは花形の外科医が活躍するもの。『わたし、失敗しないので』という世界が好まれるのです。

患者のほうでも『何が何でも確実に命を助けてほしい』と、浪花節的な感性で医者に手術をお願いすることが多い。そうなると、たとえハードルが高くてもできるだけすべて悪いところを取ってしまおうという話になりがちです。

一方、アメリカでは放射線治療がさかんに行われている。アメリカのがん患者の6割が放射線治療を選択すると言われるほどだ。

アメリカには日本のような外科至上主義はありませんから、どの治療法がより最適か、コストとリスクに見合った医療行為なのかという点を冷静に判断します。そういう風土のなかで、効果が高い放射線治療が発達してきた。

私がメイヨー・クリニックで働いていたときには、放射線科だけで医師が90人もいました。加えてレジデント(研修医)も同じくらいの数いました。日本だったら一つの病院で、これだけの数の放射線科医を抱えているところはありません。

日本では同じような治療効果が予想されている場合でも、放射線治療より外科手術を受けたがる患者さんが多い。しかし例えば、前立腺がんなどの場合、手術をすると2人に1人は尿漏れなどの問題が生じて、場合によってはおむつをつけなければならなくなる。一方、放射線治療ですとそういう後遺症は残りにくい。

日本の放射線医療が遅れているかといえば、一概にそうとも言えません。むしろ、日本のほうが進んでいる分野もあります。例えば陽子線や重粒子線といった、最先端の放射線治療は、日本の技術、施設が世界で一番充実しています。

ではいったい何が問題なのかというと、まず放射線科医の数が非常に少ない。ある程度の大きさの市民病院で放射線治療をやっているところでも、放射線科医が常駐していないところがたくさんあります。そうなると他分野の医師も、放射線治療に対する理解や知識が深まりません。

だから、放射線科医の仕事の内容をよく知らない人は『あいつらは鉛筆で治療の設計図かなにかを書いているだけで、まともに働いていないんじゃないか』なんて言うわけです。そういう偏見がまだ一部の日本の病院には根強く残っているのですね。このような事情から、いい技術や施設があっても日本は放射線治療がなかなかアメリカほどには広がらないのです。

アメリカでは外科手術後、がんが再発した患者さんがいたとしたら、『放射線をやっているドクターと、抗がん剤をやっているドクターがいるから、それぞれの意見を聞いてみましょう』ということになります。しかし、日本では外科医が患者さんを抱え込んでしまう傾向にあり、放射線科になかなか回そうとしない現実がある。

繰り返しますが、日米に技術の差はありません。しかし医療体制、システムが違うのです。先ほど、戦時中における日米の例を出しましたが、これはがん治療にもあてはまります。日本は戦時でも個々の命中精度を上げることに力を傾けました。これは高度な外科手術を目指して個々の医師が切磋琢磨する医療の現場と似ている。

一方でアメリカは、『レーダーを使え、面倒だから弾幕を張ってしまえ』というふうに四方八方を撃ち続けるというシステム重視の考え方。物量、医師の数が違うのです。

制度の差、文化の違いなどがあるので、日米の医療を単純に比較して、優劣をつけることはとても難しい。しかし、アメリカの医療を見ることで、日本の医療の問題点が見えてくるのです。

「週刊現代」2016年9月10日号より



https://news.nifty.com/article/domestic/society/12151-11526/
来年度創設! 事務次官級ポストの「医務総監」は皆保険制度崩壊の序章か
2016年09月08日 17時00分 週刊実話

 厚生労働省には、門外漢とも思える「麻薬取締部=マトリ」や、厚労技官の一つで医師免許を持つ医系技官と呼ばれる、ざっと250人の集団が存在する。
 「厚労技官には医系以外に事務系技官も存在します。人事院による国家公務員採用I種試験の試験区分である『理工』や『農学』の合格者から採用されますが、医系技官、獣医系技官、看護系技官は同試験を受けていない特別な存在です。つまり、大ざっぱに言って医・獣医・看護学の知識はあっても法律の素養はありません。また医学博士と言っても多くが“ペーパードクター”であり専門医でもない。ところが、この医系技官が診療報酬を決めているのです。要は医療の価格統制を行っているわけで、現場の医療スタッフは彼らの判断で決めた価格に従わざるを得ない。厚労省は医療分野でも全国一律ルールを作るやり方をしますが、これは患者の状況が1人1人違うという医療の現場とは合っておらず、齟齬(そご)が各所で起こっているのです」(医療ジャーナリスト)

 現況、医系技官の最高ポストは、医政局長、健康局長、大臣官房技術総括審議官や地方厚生局長だ。また、防衛省(衛生担当防衛参事官)や内閣府(食品安全委員会)などでも幹部ポストがあり、道府県の主管部長ポストも多くが医系技官の出向者で占められている。
 この医系官僚に事務次官級のポストの創設が検討されている。米国の公衆衛生部門のトップである「医務総監(サージョン・ジェネラル)」がモデルらしい。
 日本にも戦前の陸海軍に軍医のトップとして「軍医総監」が存在していた。有名なのは明治の文豪、森鴎外(本名・森林太郎)で、彼は医学者として陸軍の軍医総監も務めていた。

 戦後は医系技官のトップが旧厚生省の医務局長などに就き、日本の医療政策を取り仕切ってきた。今、日本の医療費は国家財政を押しつぶす規模で膨張し続けている。厚労省はその元凶を「国民皆保険制度」と考えているフシがあり、医務総監を言い出しっぺに“改悪”しようとの深謀遠慮あり、と見る向きもある。

週刊実話



http://www.yomiuri.co.jp/national/20160908-OYT1T50091.html
医療機関HPの誇大表示、取り締まり強化へ
2016年09月08日 16時53分 読売新聞

 美容分野などの医療機関がつくるホームページ(HP)をきっかけにした健康被害や契約トラブルを防ぐため、厚生労働省は2017年度、虚偽や誇大な表示があるHPに対する取り締まりを強化する。

 「100%安全」の文言や、化粧で美容整形の効果を強調した画像などを監視し、修正を求める。HPの適正化を徹底させるため、医療法を改正し、罰則規定の設置も検討する。

 美容整形や脂肪吸引、脱毛などのHPでは、施術の安全性や効果を偽ったり誇張したりして表示するケースが少なくない。全国の消費生活センターなどに寄せられる相談は、年間2000件以上。同省は、指針で医療機関に掲載の自粛を求めてきたが、十分に守られてこなかった。



http://www.kahoku.co.jp/naigainews/201609/2016090801001051.html
不正支出の生活保護費発見 150万円投書通りに
2016年09月08日木曜日 河北新報

 神奈川県藤沢市で生活保護費約157万円が不正に支出されたことが分かり、市が調査に乗り出したところ、担当部署内の金庫と壁の隙間を捜すよう促す匿名の投書が寄せられ、指定通りの場所から同額の現金が見つかったことが8日、市への取材で分かった。
 市は内部の職員による不正の可能性が高いとみて告訴する方針。
 市によると、不正な支出があったのは生活保護受給者が鍼灸院で治療を受けた際に支払われる医療扶助費。2013年1~8月に受給者10人の名前を使って計19件が架空請求されており、受給者の印鑑を押した受領書が偽造されていた。



http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016090890085729.html
論文データを改ざん、大府・国立長寿研の2人 
2016年9月8日 09時00分 (中日新聞)

 国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)は7日、論文著者の元研究員2人によるデータ改ざんや捏造(ねつぞう)が計14件あったと発表した。上司を含む計3人の処分を検討している。このうち2人は不服を申し立てる方針。

 元研究員はいずれも男性で既に退職している。センターによると、歯の幹細胞を他人の歯再生に生かす研究成果を発表した論文が米国などの科学誌に掲載されたが、昨年4月、データに加工などがあると告発があった。

 元研究員らの実験ノートなどを検証した結果、論文2本で改ざん7件、捏造7件を確認。改ざんは別の実験データの挿入や画像の入れ替えなどで、実験回数の根拠が不十分だったり、電子データの裏付けが確認できなかったりした部分は、捏造と認定した。

 元研究員側は「報告期限が迫ったために画像入れ替えなどで対応した」と説明、実験回数ルールの認識不足があったことなどを認めた。上司の女性部長も指導不足を認めたという。

 一方、元研究員の1人は、不正と認定された部分を自主的に再実験。「結果に影響はなかった」として、現在は修正された論文が科学誌電子版に掲載されている。この元研究員は7日、愛知県庁で会見し、データ加工などが不適切だったと認めたが「不正とは言えない」と主張。上司と不服申し立てをする考えを示した。



http://www.asahi.com/articles/ASJ982DVNJ98UBQU009.html
病院から在宅、進むの?(教えて2025年問題2)
生田大介2016年9月8日07時22分 朝日新聞

 東京都渋谷区のマンション1階の一室に、小さな診療所がある。ドアにかかる「えびす英(ひで)クリニック」という看板は見落としそうだ。常勤医は松尾英男院長(49)1人。患者の自宅に出向いて診察する在宅医療にほぼ特化しており、患者からの連絡には原則24時間いつでも対応する。

初めての胃ろう、疑問に答える
食べる機能を維持するための体操とは
 「具合はどうですか」

 近くに住む104歳の女性患者に、松尾さんが声をかけた。開業した2001年から訪問を続けている。女性は年に数回程度、肺炎を起こすことがあり、息子(65)は「具合が悪くなったら先生がすぐ来て、病院に行くより早く治療をしてくれる。ありがたいです」と話す。

 外来を中心としながら在宅にも力を入れる施設も含め、24時間体制の「在宅療養支援診療所」は14年時点で約1万5千カ所あり、5年間で2割以上増えた。国民の半数以上が自宅で最期を迎えることを希望しているという調査結果も背景に、「病院から在宅へ」という方向性で、政府が診療報酬を手厚くするなどして誘導してきたためだ。

 全国の医療機関の病床数は13年で134万7千床。政府は昨夏、高齢化に伴うペースで病床を増やせば、25年には152万床が必要になるとの試算を発表。ただ、医師や看護師といった人手や財政の面から病床を増やすことは難しい。そこで、症状が比較的軽い30万人前後の入院患者を病院ではなく自宅や高齢者施設など「在宅」での療養に移すことで、病床は115万~119万床程度に減らせるという見通しを示した。

 政府は医療費抑制などのため、入院日数の短縮を促している。15年の一般病床の平均入院日数は16・5日で、10年間で3・3日短くなった。ただ、東京都足立区の在宅医は「昔に比べて、症状が重い人も病院がどんどん退院させている」と指摘。全国どこでも、在宅で病院並みの医療を続ける仕組みをつくる必要性に迫られている。

だが、特に地方は医師数が都市部ほど多くないこともあり、病床から出される患者の受け皿となる在宅医療の仕組みづくりが進んでいない地域も少なくない。

 東京大高齢社会総合研究機構の飯島勝矢教授は「在宅医療は各地で先駆的な医師らが進めてきたが、まだ取り組みに大きな差がある。自治体の熱意の差も大きい。地域偏在や質のばらつきをどうなくすかが課題だ」と話す。



http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20160909/CK2016090902000032.html
忙しい日々に「やりがい」 三重大医学生が伊賀で地域医療学ぶ
2016年9月9日 中日新聞

 伊賀市丸柱地区で、三重大医学部医学科一年の男女四学生が課外授業として、民泊しながら診療所で地域医療を学んだり、伊賀焼体験やまちづくり協議会と交流したりした。医療従事者が少ない地方では、医師の確保が課題となっている。課外授業は、専門科選択をする前の「医者の卵」たちに地域医療に関心を持ってもらおうと三重大と県内の市町が協働し、五年前から始まった。

 今年は課外授業に二十九市町で医学科百二十五人が取り組む。伊賀では五日から七日までの三日間、沢恵美加さん(19)、真弓尚樹さん(19)、瀬古彩音さん(19)、綿谷太生(たふ)さん(21)の四人が滞在。

 初日は、阿山地区唯一の医療機関である河合診療所(馬場)と近くの特別養護老人ホーム「ぬくもり園」(入所者八十人)を見学した。

 河合診療所では、山本均(ひとし)院長(56)が「生活相談のような話も何でも聞いてあげることが大切」と診察の心掛けを教えた。外来だけでなく老人ホームや企業への回診も仕事のひとつ。

 多忙な日々を送る大先輩の話を聞いた沢さんは「その分やりがいもある。将来、地元に戻って地域医療を目指したい」と意気込んだ。

 ぬくもり園では、高齢者の気持ちを知るため、おむつをはいて見学した。綿谷さんは「はき心地はよかった。思ったより吸水性があった」と驚く。真弓さんも「人にはかせてあげるとなると、難しそう」と介護の大変さを実感した。

 認知症の入所者との交流を体験し、コミュニケーションや相手への気配りなどを学んだ瀬古さんは「うまく会話ができなかった。職員の人は表情が豊かで目線を合わせていた」と振り返った。

 伊賀地域では三病院(名張市立病院・上野総合市民病院・岡波総合病院)が交代で、夜間や休日の重症患者の受け入れをしている。三病院では、それぞれ専門性を強化したり、待遇改善を図ったりして、研修医に魅力をPRし、三年ほど前から少しずつ医師が定着しつつある。

 (飯盛結衣)



http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20160908-OYTNT50194.html
富岡に県立病院新設へ 18年4月目指す
2016年09月09日 読売新聞

◆住民帰還後押し

 入院が必要な重い容体の患者を受け入れる2次救急医療機関の双葉郡での建設場所について、県は富岡町に決め、新たな県立病院「ふたば医療センター(仮称)」として2018年4月の開設を目指すと8日、発表した。東京電力福島第一原発事故当時に同郡にあった4病院はいずれも休止中。避難指示の解除に合わせて、医療面での不便さや不安感を和らげ、住民の帰還を後押しする考えだ。

 発表によると、新病院の建設予定地は居住制限区域の富岡町王塚地区の農地約1ヘクタール。鉄骨2階延べ床面積3600平方メートルの病棟に30の病床を備える。医師は県立医大が確保し、看護師などは県や県厚生連の職員を充てる。総事業費は24億円程度と見込む。

 場所選定の理由について県は、診療所など同郡の他の医療機関と連携しやすい地理的な条件のほか、原発から近く、被曝ひばく事故に対応しやすいこと、常磐自動車道や国道6号とのアクセスが良いことなどを挙げた。

 原発事故前、同郡では今村(富岡町)、西(浪江町)、県立大野(大熊町)、双葉厚生(双葉町)の4病院が2次救急を担っていたが、原発事故でいずれも避難指示区域内に入り、休止中。現在は南相馬市やいわき市、福島市などの病院に搬送されている。

 4病院のうち、県は県立大野と双葉厚生の2病院の統合を進めていたが、原発事故で凍結されており、県は将来的には統合後の病院を大熊町で再開する方針。富岡町の新病院はそれまでの一時的な位置づけの医療機関で、再開後は廃止する予定だという。

 富岡町の宮本皓一町長は「来年4月の帰還を目指しているが、町民から『診療所だけでは不安で帰れない』という声を聞く。町だけでなく、双葉郡全体の復興に寄与すると県が判断したと思う」と話した。

2016年09月09日 Copyright © The Yomiuri Shimbun



https://www.m3.com/news/iryoishin/456879
シリーズ: 真価問われる専門医改革
内科と外科のサブスペシャルティ取得、「短縮」も
日本専門医機構、2018年度の新専門医制度は「学会メーン」

2016年9月8日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本専門医機構は9月7日の理事会で、2018年度からの新専門医制度について、各基本領域の学会がメーンに運営し、機構が第三者の立場から評価する体制に変更する方針を決めた。2017年度からの実施が当初想定されていた新専門医制度は、全てを機構で実施する体制だったため、機構の役割が大幅に変わり、大きな組織は作らない。

 例えば、専門医の新規認定・更新や専門研修プログラムの1次審査などは、各基本領域の学会が同機構の基準に則って行い、同機構がその結果について2次審査を行う体制で進める。当初予定の新専門医制度は、1次審査、2次審査ともに、日本専門医機構主導での実施を想定していた。審査基準についても柔軟性を持たせる見通し。専門医の認定証は、各学会の代表者名と日本専門医機構理事長名の連名とする。

 各研修施設に対するサイトビジットも同様に、各学会が基本的には行い、その結果を例えば、日本内科学会事務局が日本外科学会事務局にサイトビジットするなど、学会同士がピアレビューする方式などを想定。当初予定では、日本専門医機構が各研修施設に直接サイトビジットを行う体制だった。

 これらの変更に伴い、日本専門医機構に必要な事務局機能は縮小、各基幹研修施設が支払う専門研修プログラムの認定料も大幅に引き下げる。当初は、領域ごとに初年度10万円、2年目以降は1万円、5年間で合計14万円だったが、5年間有効の認定で1万円に引き下げる。専攻医や専門医が支払う専門医新規取得・更新料は、従来通り5年間有効の認定で1万円を想定。

 7日の理事会では、サブスペシャルティについても、一部決定した。内科専門医は13のサブスペシャルティ、外科専門医は4のサブスペシャルティとそれぞれ専門研修プログラムの連動を可能とするため、サブスペシャルティ取得までの期間が短縮する可能性が出てきた。従来の「内科認定医1年+サブスペシャルティ(3年程度)」から、新専門医制度では「内科専門医3年+サブスペシャルティ(3年程度)」への変更が予定されていたため、サブスペシャルティ取得に時間がかかると問題視されていた。専門研修プログラムの連動の在り方は、今後、日本内科学会あるいは日本外科学会がそれぞれまず議論、その結果を日本専門医機構が審査する。それ以外の17の基本領域の専門医のサブスペシャルティの在り方は、各学会を交えながら、引き続き同機構で検討する。

 さらに、専門医の取得・更新に当たっては、単位取得の講習等が限られ、今年の各学会の総会・学術集会では、特定の講習に参加者が殺到するなどの問題も生じていた。目指すべき専門医像は変更しないものの、そのための道筋、つまり必要な単位取得の方法は、現場の医師が臨床を続けながらも容易になるよう、フレキシブルにする。

 日本専門医機構は、2017年度から開始予定の新専門医制度を「1年延期」し、「基本問題検討委員会」で、2018年度以降の在り方を検討していた(『「新専門研修プログラム」、2017年度は併用含め6領域』を参照)。同委員会は、既に8月24日、9月6日の2回開催。これまでの議論を整理した内容が、7日の理事会で承認された。

 当初、「基本問題検討委員会」は9月末を目途に2018年度の新専門医制度について一定の結論を得る予定だったが、「9月中はまず無理。議論すればするほど、議論しなければならないことが出てくる」(理事長の吉村博邦氏)ため、10月以降にずれ込む見通し。2018年度以降の新専門医制度の在り方は、最終的には社員総会に諮り、了承を得る。

 なお、2017年度から6領域のうち、病理を除き、「暫定プログラム」を使用する小児科、耳鼻咽喉科、「暫定プログラム」と現行プログラムを併用する整形外科、救急科、形成外科については、専攻医募集等に伴う地域医療への配慮がどのように行われるか、その検証を引き続き行う。

学会の主たる3業務を中心に議論

 7日の理事会後、記者会見した吉村氏が、理事会の内容を説明。同理事会では、(1)専門医の新規認定・更新、(2)専門研修プログラムの認定、(3)サイトビジット――という、日本専門医機構の主たる3つの業務の方針のほか、各種委員会の委員、サブスペシャルティの在り方を議論した。

 (1)から(3)については、前述のように「学会メーン」の体制に変更。例えば、専門研修プログラムの1次審査は、まず各基本領域の学会が行う。その上で、日本専門医機構の担当委員会に、19の領域の代表者に1人ずつ加わった組織で、1次審査が的確に行われているかという視点から2次審査を行う。専門医の新規認定・更新についても同様の体制を想定。

 各研修施設へのサイトビジットは、現行でも一部の学会は実施しているという。今後、新たに開始する学会については、基幹施設を中心にサイトビジットの実施を想定しているが、サイトビジットは手間がかかるため、どんな基準や方法で実施するかは今後の検討課題だ。

専門医の認定・更新の基準変更へ

 吉村理事長は、専門医の新規認定・更新について、「新規については、一定のレベルを課すが、更新については、地域で活躍している先生方に過度の負担のないように、何らかの対応をとってはどうかと検討している」と説明。

 副理事長の山下英俊氏は、専門研修プログラムは再検討するものの、コンセプトを変え、白紙に戻すのではなく、これまで検討してきた成果の上に見直すと説明。例えば、限られた講習受講しか単位を認めないなどのやり方ではなく、「非常にやりにくいところを、もう少しフレキシブルに現実問題として運用できるプログラムに変更する」(山下副理事長)。

サブスペシャルティの取得も柔軟に

 サブスペシャルティについて、内科は13領域、外科は4領域のサブスペシャルティとの連動プログラムを可能としたのは、「基本領域に準じる、かなり基本的な領域」(吉村理事長)という理由からだ。日本内科学会や日本外科学会がそれぞれ連動プログラムを検討し、日本専門医機構がその認定審査を行う。

 それ以外の領域についての基本領域とサブスペシャルティの関係やダブルボードの在り方などは、日本専門医機構の「基本領域連携委員会」で、各領域の学会の代表も交えて、協議する。



https://www.m3.com/news/general/457149
ときわ病院:給与未払い問題 10日最後に閉院へ /大阪
2016年9月8日 (木) 毎日新聞社

 医療法人常磐会が運営する「ときわ病院」(大阪市大正区)が看護師らの給与計約2000万円を支払っていなかった問題で、病院が10日の診療を最後に閉院し、事実上倒産することがわかった。残った従業員約10人は解雇されるとみられる。

 大阪西労働基準監督署は7月、病院が看護師ら従業員約100人の昨年11月分の給与計約2000万円を支払わなかったとして、最低賃金法違反(賃金不払い)の疑いで病院を捜索し、近く法人を書類送検する方針を固めている。

 労働局関係者によると、従業員らは相次いで解雇されるなどし、病院は昨年12月から入院患者の受け入れができず、外来診療のみ続けていた。病院の閉院により、労基署が事実上倒産したことを認定すると、国が従業員の未払い賃金(総支給額)の8割を立て替えることになり、元従業員らも含めて救済されるという。【山下貴史】



https://www.m3.com/news/general/457111
リスク低い手術で患者死亡 彦根市立病院、原因調査
2016年9月8日 (木) 共同通信社

 滋賀県の彦根市立病院は8日、入院患者が手術の2日後に死亡したと発表した。病院は、本来死亡するリスクの低い手術での「予期せぬ事故」として、医療事故調査制度に基づき日本医療安全調査機構(東京)に報告。第三者で構成する団体と病院が原因の調査を進める。

 病院は「公正な調査への支障や遺族の強い希望」を理由に、患者の性別や年齢、病名、手術の具体的な内容を一切明らかにせず、「死因も特定できていない」としている。

 病院によると、患者は今月1日の手術中に血圧が低下し、集中治療室(ICU)で処置中、3日に死亡。手術しなければ生きていた可能性があった。事前に同意書を取った際、医師は死亡のリスクについて言及しなかった。同様の手術は年10~15件実施し、医師も経験があった。ここ数年間で死亡例はなかったという。

 院内調査では、カルテや医師などの話から「現状ではミスと判断していない」としている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/457091
「日本の医師の技術料は高くない」横倉・日医会長
OECDデータにコメント

2016年9月8日 (木) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会の横倉義武会長は9月7日の定例記者会見でOECDのデータを基に「日本の医療費は世界3位」と報道されたことを受けて、「高齢化の割には高くなく、医師らの技術料も高くない状況にある」とコメントした。

 先進35カ国が加盟する経済協力開発機構(OECD)は毎年「OECD Health Statistics」を公表しているが、2016年版では「SHA(System of Health Accounts)の基準が変わり、訪問・通所介護、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)なども集計対象となったことから、日本の対GDP保険医療支出が上昇。世界3位になったことで、メディアでも注目された(『保健医療費、先進国3 位に 日本、GDP比で11%超』を参照)。

 横倉会長は対GDP保険医療支出は11.2%でOECD加盟国中3位であるが、ドイツ、フランスと同水準であると説明。一方で、日本は高齢化が進んでいるとして、「高齢化の割には高くなっていない」と説明した。

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日医作成資料より引用
 また、「一人当たりの診療技術料およびサービス料」はOECD平均を若干上回る程度で17位に位置するのに対し、「一人当たり医薬品およびその他の非耐久性医療材支出」は2位であり、上昇傾向が続いていると紹介。「日本は医薬品が経済危機のあった2009年以降も伸びているのが特筆できる。極めて高い水準にある」と分析した。

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日医作成資料より引用
 最後に、質問に応える形で、今回の会見の趣旨について「『世界3位』を過剰に評価すると、過剰に抑制しようとなる。本来であれば、医療従事者300万人の人件費に当たる技術料に目を配るべきではと間接的に述べたものだ」と説明した。

09083_20160909060111bf1.jpg
日医作成資料より引用


  1. 2016/09/09(金) 06:04:57|
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