Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

9月5日 

http://www.kahoku.co.jp/naigainews/201609/2016090501001383.html
<資格不正取得>聖マリアンナ医師新たに関与
2016年09月05日月曜日 河北新報

 全国の複数の精神科医による「精神保健指定医」資格の不正取得問題で、新たに関与が疑われている100人前後の中に聖マリアンナ医大病院(川崎市)の医師2人が含まれていたことが5日、分かった。同病院では昨年4月に問題が発覚し、不正取得した11人と指導した医師12人の指定医資格が取り消されており、今回判明した医師はこれらとは別という。
 厚労省は同病院の問題を受け、過去5年間に資格を申請している医師の症例リポートを調査。その結果、同じ患者の同一期間の症状を扱ったリポートを多数確認し、診療記録などから医師や指導医100人前後の不正への関与疑いが判明した。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG05H2V_V00C16A9CC0000/
精神保健指定医取得、聖マリアンナ医大で2人不正疑い
2016/9/5 13:36日本経済新聞 電子版

 措置入院の判断などをする国家資格「精神保健指定医」を不正取得したとして23人の医師が取り消し処分を昨年受けた聖マリアンナ医科大病院(川崎市)で、23人とは別に2人の医師(1人は退職)が同資格を不正取得した疑いがあることが大学への取材でわかった。

 23人は、指定医の資格取得に必要な症例リポートを使い回すなどの不正をしたとして処分された。今回の2人は当時の調査に「リポートが手元に残っていない」と答えていたという。2人が資格を取り消されれば、同病院で2010年以降に資格を取った13人全員が不正による取り消し処分を受けることになる。

 厚労省は同病院の昨年の問題を受け、過去5年間に資格を申請した医師の症例リポートを調査。同じ患者の同じ期間の症状を扱ったリポートを多数確認し、指導医も含めると100人前後が不正に関与した疑いが判明した。今回の2人はこれに含まれる。



https://www.m3.com/news/general/455965
不正疑惑の精神指定医「深刻なモラルの欠如」…診療報酬優遇制度も背景に
2016年9月5日 (月) 読売新聞

 100人規模の精神科医が「精神保健指定医」の資格を不正に取得した疑いが浮上した異例の事態。背景には何があったのか。

 厚労省は、指定医が資格を取得する際、多様な症例をリポートにして提出するよう義務付けている。診療の妥当性を判断するために、リポートは、1週間に4日以上診療した患者に限定され、同じ患者の同一期間のものは認めていない。不正がないよう、指導医には診療内容の指導やリポートへの署名も求めている。

 同省が今回問題視しているのは、診療に十分関わっていないのに、リポートを作成した疑いがある医師が多数いたことだ。所属する医師に不正取得の疑いが出ている中部地方の大学病院の精神科教授は、「同一の症例がないかをチェックすべきだったのに管理が甘かった。申し訳ない」と話す。

 同病院では、実際には指導していない指導医がリポートに署名することもあったといい、医師が本当に診療に当たったかを確認する態勢になかった。厚労省幹部は「指導医には、厳正なチェックを求めており、確認が不徹底だったと言わざるを得ない」と憤る。

 こうした背景には、精神科医にとって、指定医にしかできない業務が多くあるため、なるべく早く資格を取得したいという事情もあるという。

 また、病院側にとっては、強制入院を伴う診療態勢を組むには一定数の指定医が必要となるほか、診療報酬の優遇措置もあり、指定医は多いに越したことはない。例えば通院患者の初診で一定要件を満たせば、一般の精神科医より1・5倍高い診療報酬が設定され、指定医がいる病院へ報酬加算措置もあるため、経営面のメリットとなっている。

 今回の問題について、患者支援活動を続けるNPO法人「地域精神保健福祉機構」の島田豊彰専務理事は、「不正に資格を取得した指定医が、強制入院や身体拘束に関わっていたとすれば重大な問題だ。指定医の制度を一から見直すべきだ」と語る。

 地域医療への影響も懸念される。不正に関与した医師が多ければ、措置入院や医療保護入院の受け入れができなくなる病院が出てくる恐れがある。

 首都圏の自治体の担当者は、「地域の精神科救急の体制にも影響が出る可能性があり、心配だ」と話す。

 精神医療の現状に詳しい藤本哲也・中央大名誉教授は、「指定医は人権の制限に責任を持つ立場だけに、不正に資格を得たのであれば、深刻なモラルの欠如と言わざるを得ない。二度と起きないよう、審査を適切に行う態勢を作らなければいけない」と指摘している。

          ◇

【精神保健指定医】  重い精神障害で自傷他害の恐れがある患者を強制的に入院させる「措置入院」や入院解除、家族の同意だけで入院させる「医療保護入院」を判断できる精神科医。精神保健福祉法に基づいて厚生労働相から指定を受ける。人権を制限する難しい判断が求められるため、指定には、精神科医として3年以上の実務経験に加え、資格を持つ指導医のもとで統合失調症や依存症、認知症など8症例以上を診療したリポートの提出が必要となる。指定医は昨年7月時点で全国に1万4793人いる。



https://www.m3.com/clinical/journal/16776
企業から医師へのお金が処方増に関連
BMJ2016年9月5日 (月)

Fleischman W et al. Association between payments from manufacturers of pharmaceuticals to physicians and regional prescribing: cross sectional ecological study. BMJ. 2016 Aug 18;354:i4189. doi: 10.1136/bmj.i4189.

 米国306カ所の紹介病院地域(hospital referral regions:HRRs)で、製薬企業から医師へ支払われたお金と医師の処方との関連を横断的地域相関研究で検討。処方薬費用をカバーするメディケア・パートDの経口抗凝固薬と非インスリン抗糖尿病薬の処方データ約4600万件を用いて解析した結果、企業から医師へのお金は当該薬の処方増と関連することが分かった。中央値13ドル程度の価値の支払いの一件増加は、経口抗凝固薬94日間分、抗糖尿病薬107日間分の処方と関連した(P<0.001)。

【原文を読む】
British Medical Journal
http://www.bmj.com/content/354/bmj.i4189



https://www.m3.com/news/iryoishin/455777
東大、論文不正疑惑の第二弾受け予備調査
医学部と分生研の2教授、計11論文に匿名告発

2016年9月5日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 東京大学は9月1日、論文不正疑惑を質す匿名の告発文を受け、予備調査を開始した。東大は8月にも、同じ差出人の匿名の告発文を受け取っており、予備調査を実施中だ(『東大、医学系4教授、11の論文不正疑惑を予備調査』を参照)。

 告発文は8月29日付けで、医学部と分子細胞生物学研究所(分生研)の2人の教授の研究室の計11の論文不正疑惑を指摘。東大本部に郵送で到着したのは8月31日、9月1日付けで受理した。受理日から、予備調査を行い、原則1カ月以内に本調査に入るか否かを決定する。

 告発文は、本文と研究資金リスト、画像データ等の問題点を指摘した資料を合わせ、計38ページ。問題視している論文は、医学部教授4本で、掲載誌はNature communications、Scientific Reportsなどで、掲載時期は2015年と2016年。分生研教授7本で、掲載誌はNatureが3本、Scienceが2本、Cellが1本などで、掲載時期は2005年から2015年にわたる。

 「改ざん、捏造が疑われる画像データ」「統計的な根拠の存在が疑われる杜撰なデータを含んでいる」と告発文は指摘。いくつかの問題については、告発に先立ち、「著者にも連絡が行く、Pubpeerにて指摘を行った。議論に応じず、科学的説明もなされていないものについて、機関による調査の必要性が高いと判断し、告発に含めることとした」と記述している。

 さらに、告発文では、医学部教授については同教授の論文撤回事例を挙げ、今年発表の論文でも不自然な図が見いだされることに、「大きな驚きと戸惑いを覚える」と記載。分生研教授についても、2012年に元教授の加藤茂明氏の研究室で論文不正問題が発覚したことを挙げ、「今回指摘する問題は、まさにその直前に分生研で行われたことを含んでいる。画像データの疑義は、加藤事件の際に行われた自己点検が徹底されていたなら発見できたはず」と指摘している(『33の論文不正、元教授ら11人関与、東大分生研』を参照)。



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO06910140V00C16A9CR8000/
論文不正調査、22本に広がる 東大
2016/9/5 23:45日本経済新聞 電子版

 東京大の2つの研究グループによる医療・バイオ系の研究論文11本に不正の疑いを指摘する新たな告発があり、東大が5日までに予備調査を始めたことがわかった。これとは別の医学系論文について、東大は8月に予備調査を開始したばかり。対象は合わせて6つの研究グループ、22本の論文に広がった。

 東大は月内にも本格的な調査に入るかどうかを決める見通しだ。



http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47797
懲りない東大医学部、またも論文捏造
ノバルティスファーマ事件でも責任取らず、改竄が組織の風土に?

2016.9.5(月) 上 昌広  JBPress

 東大医学部の研究不正が報じられている。

 私も、知人から告発文を受け取った。そこには不正の詳細な内容が記されていた。何人かの基礎医学の教授にお見せしたが、「100%アウト」と口を揃えた。「周到にデータをいじっており、悪質だ」と言う方もいた。

 告発されているのは、4つの研究室から発表された11の論文である。告発文は、私のツイッター(@KamiMasahiro)で紹介しておいたので、興味のある方はご覧いただければと思う。

 告発された4つの研究室のうち、最も問題なのは門脇孝氏が主宰する糖尿病・代謝内科だ。2003年の「ネイチャー」から2013年の「ネイチャー」まで、7つの論文で不正を指摘された。

組織ぐるみの不正

 以上の事実は、門脇研究室では、長年にわたり、組織ぐるみで、不正が続いていたことを意味する(参考1、2)。

 実は、この構造は、2012年に発覚した東大分子生物学研究所の加藤茂明教授(当時)の研究室の研究不正と同じである。詳細を知りたい方は、ウィキペディアをご覧いただきたい。

 告発された門脇教授は前東大病院長、日本内科学会の理事長も務める大物だ。私は、彼が不正をしたとは思わない。そんなことをする必要がないからだ。ただ、講座のトップとして責任がある。果たして、どんな形で責任を取るのだろうか。

 前出の加藤氏は、部下から報告を聞き、即座に東大を辞した。そして、学会などすべての公職から引いた。

 現在は、福島県浜通りの復興に全力を尽くしておられる。私たちの福島での活動のパートナーだ。写真は相馬市の星槎寮での光景で、一緒にいるのは加藤先生の弟子たちである。

 震災後、被災地に移り、診療している若い医師たちだ。加藤先生のお陰で、彼らが力をつけている。

 私は加藤先生を尊敬している。東大の誇りだと思っている。人は誰しも失敗する。重要なのは、その後だ。加藤先生の対応は見事と言うしかない。

 このことは地域の方々も分かっている。南相馬で学習塾を経営する番場さちこ先生の文章をご紹介したい。

告発にも東大本部は「問題なし」

 最近、嬉しいニュースがあった。いわき市のときわ会常磐病院に加藤先生の研究室が開設されたのだ。私は、もう一度、「ネイチャー」に論文を発表してほしいと思っている。私の夢だ。

 もちろん、難しいことは分かっている。ただ、加藤先生ならできると思う。多くの弟子が育ち、彼らが加藤先生に恩返ししたいと思っているからだ。

 加藤先生は医師免許を持たない研究者だ。彼の生き様から、科学者の矜持を垣間見た。一方、門脇教授は、医師免許を持つ臨床医だ。果たして、どのように対処するだろうか。

 ちなみに、門脇教授が不正を指摘されたのは、今回が初めてではない。2014年末にも匿名の告発者から指摘を受けたが、東大本部は「問題なし」と判断した。

 東大医学部は、これまでは、不正を指摘されても、黙りを決め込み、徒党を組んで保身を図ってきた。そして、周囲も表だって批判しなかった。

 ノバルティスファーマ事件以降、ずっとそうやってきた。人心は離れ、内部告発が止まらず、醜態を晒している。社会の信頼を完全に失ってしまった。

 ただ、東大医学部がすべてダメなわけではない。東大医学部の不祥事の多くが、私がかつて所属した旧第三内科関連だ。

 ノバルティスファーマから資金提供を受け、患者に無断で、診療情報を提供していた黒川峰夫・血液・腫瘍内科教授、同じくノバルティスファーマから資金提供を受けて論文を改竄した疑いがある小室一成・循環器内科教授など、旧第三内科の先輩だ。

組織のトップに君臨

 2人とも東大教授職にとどまり、黒川教授は総合内科のトップ、小室教授は日本循環器学会の代表理事に就任した。

 小室教授の不正は前職の千葉大教授時代のものだ。千葉大から論文撤回の要請を受けたが、これに同意しなかった。

 血圧のデータの約半分がカルテと一致しなかったことを「honest error(悪意のない間違い)」と言い訳した。情けない。東大医学部問題は三内問題と言って過言ではない。

 実は、旧第三内科は日本最古の伝統ある組織だ。大勢の「偉人」を排出してきた。

 ところが、門脇教授、小室教授、黒川教授など、昨今のリーダーたちは、先達が築いた遺産を駄目にした。恥ずかしく思う。

 東大は社会の公器だ。先人たちが築いた日本の財産だ。彼らの私物ではない。いまこそ、当事者は真摯な議論しなければならない。医師の自律が問われている。

参考
1: Yamauchi T, Kamon J, Ito Y, Tsuchida A, Yokomizo T, Kita S, Sugiyama T, Miyagishi M, Hara K, Tsunoda M, Murakami K, Ohteki T, Uchida S, Takekawa S, Waki H, Tsuno NH, Shibata Y, Terauchi Y, Froguel P, Tobe K, Koyasu S, Taira K, Kitamura T, Shimizu T, Nagai R, Kadowaki T. Cloning of adiponectin receptors that mediate antidiabetic metabolic effects. Nature. 2003 Jun 12;423(6941):762-9.

2. Okada-Iwabu M, Yamauchi T, Iwabu M, Honma T, Hamagami K, Matsuda K, Yamaguchi M, Tanabe H, Kimura-Someya T, Shirouzu M, Ogata H, Tokuyama K, Ueki K, Nagano T, Tanaka A, Yokoyama S, Kadowaki T. A small-molecule AdipoR agonist for type 2 diabetes and short life in obesity. Nature. 2013 Nov 28;503(7477):493-9. doi: 10.1038/nature12656. Epub 2013 Oct 30.



https://www.m3.com/news/general/456090
ホスピタルアート:病棟に癒やし 大崎の精神科病院「気軽に受診きっかけに」 /宮城
2016年9月5日 (月) 毎日新聞社

 大崎市古川の精神科病院「こころのホスピタル・古川グリーンヒルズ」(菅野庸院長)の病棟を絵で彩るホスピタルアートが注目を集めている。同病院は東日本大震災で建物の一部が損壊する被害を受け、6月に新築した病棟にホスピタルアートを取り入れた。菅野院長は「精神科を気軽に受診してもらうきっかけになれば」と話す。【本橋敦子】

 同アートは、仙台市の仮設住宅などで、芸術活動で被災者を支援している一般社団法人「MMIX Lab」(ミミックスラボ)の村上タカシ代表が監修。5階建ての病棟をフロアごとに5人のアーティストが担当し、コンセプトの異なる絵やデザインが楽しめる。

 同院は県内外から1日平均約60人の外来患者が受診。10~90代の約210人が入院しており、中には沿岸部で津波被害に遭った影響でうつ病を発症、仮設住宅の生活に耐えられずに同院で生活する患者もいるという。

 病棟の壁やドアに施されたアートには、仙台市地下鉄や八木山動物公園(同市太白区)をモチーフにした作品や、県内各地の特産物を表現した絵などがあり、地元を思い出せる工夫も。無口だった患者が絵を見て話すようになった事例があるといい、菅野院長は「仮設に住む人たちの心をケアしてきたアートが、精神科の患者さんを癒やしている」と手応えを語る。

 今後、閉鎖された仮設住宅で使われている壁画デザインを取り入れることも検討しているという。菅野院長は「病院らしくない精神科病院を目指しつつ、ホスピタルアートで復興の思いを引き継いでいきたい」と話している。

  1. 2016/09/06(火) 06:21:53|
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