Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

8月14日 

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/266682
社説
群馬大手術死 許せない患者軽視の医療

2016年08月14日 10時36分 西日本新聞

 患者の命をこれほど軽視した医療が許されるはずはない。

 群馬大病院で同じ男性医師の手術を受けた患者が相次いで死亡した問題で、第三者調査委員会が報告書を公表した。浮き彫りになったのは、病院のずさんな安全管理と深刻なモラルの欠如である。

 2009年度、男性医師の肝臓切除手術などを受けた8人が死亡した。異常な事態だ。医師の資質や技量が疑われて当然だった。

 ところが、一時休止しただけで、手術は漫然と継続された。死亡症例検討会はほとんど行われず、記録も残っていない。第三者委は病院側が適切に対応していれば、その後の手術死を防ぎ得た可能性を示唆している。遺族の怒りや無念は察して余りある。

 10年度以降、男性医師は高難度の腹腔(ふくくう)鏡手術も手掛けるようになる。手術死は続いた。病院の調査では、計30人が死亡した。

 見かねた同僚が、手術の中止を指導教授に進言したが、受け入れられなかった。それどころか、教授は死亡件数を過少に記載して論文を発表し、先進医療の実績をアピールしていた。倫理の欠如にはあきれるばかりだ。

 群馬大病院は手術数の増加を経営の柱に据えた。年間の手術件数は20年で倍増し、病院規模の許容量の限界にまで増えていた。

 医師の負担は過剰になる。丁寧な術後管理や患者への説明にも十分な時間を取れない。必要な倫理審査の手続きも行われなかった。

 第三者委が「患者中心の医療とは大きく乖離(かいり)した」とする群馬大病院の医療は、すなわち経営優先の医療と言わざるを得ない。

 群馬大病院は第三者委の提言を踏まえ、再発防止に着手した。信頼を取り戻すには、遺族の意見も取り入れて抜本的な病院改革を断行し、成果を示すしかない。

 群馬大病院で確認された一連の問題について、第三者委は「全国の病院にも多かれ少なかれ存在する」と鋭く指摘している。

 患者本位の医療を実践しているか-。全ての病院が改めて自己点検をしてほしい。

=2016/08/14付 西日本新聞朝刊=



https://www.m3.com/research/polls/result/135
意識調査
結果新専門医制度、「1年延期」、支持する?

カテゴリ: キャリア・働き方 回答期間: 2016年8月6日 (土)~12日 (金) 回答済み人数: 1869人

 日本専門医機構は、2017年度から開始予定だった新専門医制度について、19の基本診療領域のいずれも「1年延期」することを決定しました。これから専門医の取得を目指す若手医師・医学生、専門医の更新を控えている医師、専門研修の受け入れ準備を進めてこられた指導医、各研修病院など、それぞれの立場で影響を受けていることと思います(『「新専門研修プログラム」、2017年度は併用含め6領域』を参照)。
 そこで今回の決定、さらには専門医の取得についてのお考えをお聞きいたします。
新専門医制度の「1年延期」は半数が支持、「移行の必要なし」も半数  
 
「1年延期を支持するか」との質問に、全体では46.8%が支持すると回答。ただ、「どちらとも言えない」も25.0%と、4人に1人が選び、判断しかねる医師も少なくありません。
 
 その一因として、そもそも新専門医制度に関する情報が、十分に伝わっていなかったことが挙げられます。「日本専門医機構および所属学会から十分に入手できたか」との問いには、「あまり入手できず」(33.8%)、「ほとんど入手できず」(30.8%)を合わせると、計64.6%にも上りました。この辺りも、新専門医制度に対する現場の不満につながっていたと考えられます。

 現時点では、2018年を目途に19の基本領域のいずれも新専門医制度に移行する予定。今後の検討課題としては、「専攻医の地域による偏在対策」「専攻医の診療科による偏在対策」「基本診療領域とサブスペシャルティの関係の整理」が3割前後。注目されるのが「そもそも新専門医制度に移行する必要はない」が開業医で5割、勤務医で4割を超えた点です。

 今回の調査は医師限定で、回答総数は1869人、内訳は開業医424人、勤務医1445人。

 新専門医制度については、実に数多くの医師からご意見をいただきました。M3.com医療維新でご紹介します。また本ページのコメント欄では、引き続きご意見を受け付けています。

Q1 新専門医制度の「1年延期」という決定を支持されますか。
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開業医 : 424人 / 勤務医 : 1445人
※2016年8月12日 (金)時点の結果

Q2 これまで新専門医制度に関する情報を、日本専門医機構および所属学会から十分に入手することができましたか。
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開業医 : 424人 / 勤務医 : 1445人
※2016年8月12日 (金)時点の結果

Q3 新専門医制度は、「1年延期」し、2018年度から開始予定です。今後の検討課題は、何だとお考えですか。【複数回答】
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開業医 : 424人 / 勤務医 : 1445人
※2016年8月12日 (金)時点の結果

Q4 新専門医制度において、専攻する診療科および研修施設の決定の際、初期の臨床研修と同様の考え方で「マッチング」制度を導入する案について、どうお考えですか。

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開業医 : 424人 / 勤務医 : 1445人
※2016年8月12日 (金)時点の結果

Q5 専門医取得をめぐるご自身の悩みや不安、さらには新専門医制度への意見、提言などがありましたら、ご自由にお書きください。
回答を集計中です。



https://www.m3.com/news/iryoishin/449519
シリーズ: m3.com意識調査
「お気軽専門医」の淘汰のために振り回された
新専門医制度、「1年延期」、支持する?【自由意見◆Vol.1】

2016年8月14日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

Q 専門医取得をめぐるご自身の悩みや不安、さらには新専門医制度への意見、提言などがありましたら、ご自由にお書きください。

新専門医制度の「1年延期」は半数が支持、「移行の必要なし」も半数

【新専門医制度とその混乱ぶりに異議】
・ まず変革ありきで開始された感が否定できません。これまでの制度で何が問題だったかを、地域差も考慮して、もっと徹底的に討論すべきではなかったでしょうか。医療の偏在化にますます拍車がかかるような気がします。【勤務医】
・ 現在の専門医制度は基本診療科やサブスペにおいて、健全に適切に運用されている。地域診療と専門医制度は本来別次元で考えるべき問題。乱立する「お気軽専門医」の淘汰のために、この数年我々は振り回されたのではないでしょうか。【勤務医】
・ ここまで準備して新制度が始められないのであれば、1年延期しても無理でしょう。診療報酬とリンクさせることへ反対、専門医の地域偏在が問題と言っていますが、これは医師会の先生方の既得権維持を主張しているとしか思えません。医師会は医師の代表ではありません。開業医の代表です。医師会としっかり立ち向かってほしいと思います。【勤務医】
・ 直前に、反対意見が多いからと言って延長するのは納得できない。各診療科学会も、これまでに問題点は数多く想定されていたのだから、もっと早く反対できたはずで、泥縄感は否めない。各学会にも大いに責任があり、執行部は猛省してもらいたい。【勤務医】
・ そもそも、新専門医制度に移行しようとするとき、各学会が問題点を挙げられず、「長いものには巻かれろ」の感じで、国民の生活に医療がどのように必要なのかを考えられないことが情けない。各学会は十分反省すべきである。【勤務医】
・ (1)当初は導入に賛成していたが、内容が臨床現場と解離(内科では抄録のpeer reviewが必要な点など)しており、ハードルが徒に高過ぎる点が制度の再考の余地ありと思い直すに至った、(2)内科医師のライフ設計(女性医師の妊娠出産や若手医師の育児など)に対する配慮が足りない、(3)サブスペとの整合性がいまだ熟していない、(4)そもそもリサーチマインドは内科の実診療において必須の「アイテム」であるのか。大学や大病院に所属する医師の傲慢ではないのか(内科学会の新専門医制度に関する教育病院会議における演者の意見表明に偏りはないのか)【勤務医】
・ 偉いと思っている人が勝手に決めており、現場の意見を聞くべきである。【勤務医】
・ 医療形態や医療教育の地域格差を是正せずに画一的な変革を進めるのは、患者や被教育者を無視した悪行である。【勤務医】
・ 延期になろうが、既に指導医の集約化が始まっています。当院では脳神経外科が消滅し、他の科も指導医が引き上げされています。【勤務医】
・ 官僚主体の変革ではなく、現場の医師、患者のための変革となるべき。【勤務医】
・ 結局、専門医機構(天下り機関?)の独り勝ちを目指している印象がぬぐえない。厚労省が医師の人事を掌握したいという内なる野望をかついでいるだけではないか。【勤務医】
・ 研修制度自体が失敗だったのに、さらに新専門医制度で失敗するのは目に見えている。【勤務医】
・ 判断が紆余曲折すぎてとても不安でした。何でもよいので早く決めてほしかった。【勤務医】
・ 専門医を宣伝、政治の道具にすることがおかしい。そもそも医師の専門性の担保であったはず。【勤務医】

・ 制度移行の必要性が不明な上に、状況が二転三転。学会に所属する会員全員で決を取り、半数以上の反対であれば即刻、廃案にすべき。【開業医】
・ 新専門医制度は都会の病院や大学が中心となる制度であり、医局に人が集まれば地域の病院に臨床医が派遣されると考える。ただ、それまでの期間が大変で医師不足が起こる。また、更新は困難になると考えられる。【開業医】
・ 今までの制度でも開業医は専門医を取得するのが非常に困難な環境にあり、さらに複雑な制度となれば専門医を維持することも不可能になる。大学や大病院勤務のDR向けの制度である。【開業医】
・ 新研修医制度で、地方の医療の崩壊を招いたと言われるのに、再度、同じような轍を踏むようで、心配している。【開業医】
・ 地域や診療科などの個々の実情を十分に考慮することなく、中央の一部の官僚や医師の考え方に基づき、全国で画一的に施行されることに危惧を抱く。【開業医】
・ ずっと放置していた制度を今さら手を付けても、いいものができるわけがない。医療行政の怠慢が招いた混乱だ。【開業医】
・ 学会の意向と関係なく、突然始まった新専門医制度には、違和感を覚える。特に、外科系開業して、ほとんど内科の開業医と変わらないことをしており、更新そのものが無理だと思える。無力感を感じる。【開業医】
・ 本当の専門医である町の開業医より、特殊な病気しか診ない大学病院の医師の方が専門医であるという不思議な制度設計に疑問があります。【開業医】
・ 大人の身勝手さで、子供達を路頭に迷わせないようにしなくては。【開業医】


  1. 2016/08/15(月) 05:59:05|
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