Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

8月12日 

https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0812504415/
スイッチOTC、候補成分要望の門戸拡大〔CBnews〕
厚労省、学会や消費者からも受け付け

CBnews | 2016.08.12 17:10

 厚生労働省は、医療用医薬品を一般用医薬品に転用する「スイッチOTC医薬品」の候補となる成分の評価システムについて、従来の医薬品関連学会からの要望に限定されていた仕組みを改め、医学系などの学会や一般消費者(個人)などからの要望も5日から受け付けるようにした。軽度の身体の不調は身近な一般用医薬品を利用する「セルフメディケーション」の推進につなげたい考えだ。

 医療情報データベースは、スイッチOTC医薬品をめぐっては、「日本再興戦略」改訂2014で、セルフメディケーションを推進するため、「産業界・消費者等のより多様な主体からの意見が反映される仕組みを構築する」とされた。こうした状況を踏まえ、厚労省の検討会議で課題や改善方法などを議論。厚労省は学会や団体、企業、一般消費者から要望の受け付けを始めることを決めた。

 受け付けた要望については、検討会議で、▽医療用医薬品としての使用実績 ▽要指導・一般用医薬品として適切と考える理由 ▽副作用の発生状況 ▽海外での使用状況― などの観点からスイッチOTC医薬品にすることの妥当性を科学的に検証する。

 厚労省によると、従来の評価システムでスイッチ候補の成分としてこれまでに22成分が公表され、このうち5成分がスイッチ化されている。新たな評価システムでは、厚労省が学会や消費者から提出された要望品目のリストを作成し、関係する医学会や医会の見解と共に検討会議に提出。検討会議の議論を経た上で候補成分を公表する見通しだ。

 要望の募集を通じて、スイッチOTC医薬品の開発などを促す狙いがあり、厚労省は「国民のセルフメディケーション実施における選択の幅が広がる」としている。

(2016年8月12日 新井哉・CBnews)



https://www.m3.com/news/general/449493
患者失踪、東電に賠償命令 原発事故原因で死亡と認定
事故・訴訟 2016年8月12日 (金)配信共同通信社

 認知症で福島県大熊町の双葉病院に入院中、福島第1原発事故が起き、職員の避難後に行方不明になった女性=当時(88)=の家族が、東京電力に4400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は10日、原発事故が原因で死亡したと認め、慰謝料など2200万円の支払いを命じた。

 東電は事故と失踪に因果関係はないと主張したが、水野有子(みずの・ゆうこ)裁判長は「女性は職員が一切いなくなって以降に外出しており、原発事故で職員が避難しなければ防げた」と指摘した。

 判決によると、女性は徘徊(はいかい)の症状があり2006年に入院。震災3日後の14日には病棟にいるのを職員が確認した。警察の指示で同日夜に全職員が避難。15~16日に自衛隊が残された患者を救出したが、女性はいなかった。家族の申し立てを受けた福島家裁相馬支部が13年に失踪宣告をした。

 原告代理人の新開文雄(しんかい・ふみお)弁護士は判決後に記者会見し、「緻密な認定だ」と評価する一方「女性が今もどこかに保護されている可能性がある」と争った東電の姿勢を非難した。東電は「判決の内容を確認し、真摯(しんし)に対応する」と発表した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/448005
シリーズ: 真価問われる専門医改革
「1年延期、正直ほっとしている」- 邊見公雄・全自病会長に聞く◆Vol.2
医学教育、医療提供体制も合わせ総合的検討を

2016年8月12日 (金) 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――新専門医制度を問題視する声が高まってきたことから、今年2月の社保審医療部会で、「専門医養成の在り方に関する専門委員会」の設置が決まり、3月、4月、5月と計3回開催されました(『新専門医、予定通り開始せず、2017年度は“試行”』を参照)。5月には、専門委員会座長の永井良三・自治医科大学学長が私案を提示しています。

  “永井私案”は、専攻医数の募集枠を設定する案。永井先生は、来年4月からスタートしなければならないと思っていたのではないでしょうか。


――ただし、結局は「1年延期」となりました。その背景には、政治的な動きが大きいのではないでしょうか。関西広域連合は、連合長の井戸敏三・兵庫県知事が中心となり、5月16日、新専門医制度に関する意見書をまとめています。邊見先生(赤穂市民病院名誉院長)が井戸知事に働きかけたのでは。

 井戸知事に私が言ったというより、「あうん」の呼吸。兵庫県は、県立柏原病院の小児科医不足の問題(『ケーキ屋での茶話会が「守る会」の発端』などを参照)のほか、公立八鹿病院など、これまで医師不足の問題で苦労をしてきており、県病院局は“医療崩壊”に敏感です。井戸知事もその辺りのことをよく分かっており、知事の方から私に話を聞きたいという話があったのです。また奈良県の荒井正吾知事は、関西広域連合の知事の一人で、社保審医療部会の委員でもあり、私の“戦友”。政治家の勘で、皆が「これは、あかん」と思ったのでしょう。

 井戸知事は、全国自治体病院開設者協議会会長の西川一誠福井県知事と親しく、5月17日の同協議会総会の冒頭で新専門医制度について問題提起し、「専門医数の制限や一定期間、医師不足地域への勤務の義務付けなどを講じ、医療提供体制の均てん化施策を早急に実行すること」などを求めた要望書をまとめ、関係省庁のほか、当時、自民党幹事長代行だった細田博之氏が会長を務める自治体病院議員連盟などに提出しています。細田さんの選挙区は、隠岐も抱える島根1区。医師不足の大変さをよく分かっておられた。自治体病院議員連盟も同日、塩崎恭久厚労相宛てに意見書を出す決議をしています。

――結局、5月から6月にかけて、「一度、立ち止まって」「1年延期」という判断に傾いていった(『新専門医制度、2017年度の全面実施見送りへ』を参照)。

 そもそも政治課題にならなくても、あのままでは、やはり問題であり、正直、延期になってほっとしています。「一度、立ち止まって」は、今年の医療界の流行語大賞になるでしょう(笑)。けれども、立ち止まる時間が少ない。1年しかないのだったら、本当に必死で、毎週くらい会議しないといけない。2年は延期してもらいたかった。2年かけて議論すれば、より良い専門医制度ができるかもしれないと考えています。医師のキャリアを考えた場合、サブスペシャルティをどうするかという問題があります。そこまで制度設計してスタートするなら、2年は必要でしょう。

 そもそも今の基本領域の専門医が全て悪いわけではありません。脳神経外科専門医のように、質が高く、かつ地域医療への影響が少ない体制で専門医を養成している領域については見直す必要性は乏しいでしょう。

 一方、今の専門研修プログラムでは、問題が起きそうな領域を先に検討し、進めるべき。例えば、整形外科では、基幹施設が全国で100程度しかありません。うち約80が大学病院だったら、「基幹施設は大学病院のみ」という県が出てきます。各基本領域の基幹施設は、全国の大学病院(本院)の2倍は必要なのでは、と考えています。あるいは、医師不足が続く産婦人科や小児科などでは、専攻医の枠をきちんと決めていくとか。

 そのほか、新たに基本領域の専門医となる、総合診療専門医の問題もあります。都市部の病院に勤務しないと取得できないような高いハードルでは問題であり、地方で活躍している医師たちが取得できる基準を考えていくことが必要です。

――新専門医制度は、「専門医の質」と同時に、「地域医療への影響」も念頭に置いて検討しなければいけない問題があることが、今回の一連の動きで改めて明らかになりました。

 その通りです。私は厚労省の「医療従事者の需給に関する検討会」の構成員、文部科学省の医学教育・歯学教育の「モデル・コア・カリキュラム改訂に関する専門研究委員会」の委員を務めています(『偏在対策「強力」に、「医師の働き方ビジョン」も策定』、『コアカリ、「総量のスリム化を念頭」』を参照)。さらに今、各地域で地域医療構想の策定も進んでおり、第7次医療計画の策定も2018年度から始まります。新専門医制度に限らず、これらを総合的に考えていけば、より良い医療提供体制ができるでしょう。



https://www.m3.com/news/general/449548
「誤投薬で入所者が死亡」遺族が施設を提訴
2016年8月12日 (金) 河北新報

 登米市の短期入所施設で生活していた宮城県美里町の女性=当時(93)=が死亡したのは、施設側が他の入所者の薬を誤って服用させたためだとして、遺族が10日までに、同市の運営法人に計2530万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。

 訴えによると、女性は2012年10月、施設と短期入所契約を締結。約1カ月半後、施設内で意識を失い、救急搬送先の病院で「糖尿病の薬を飲んだことが原因と考えられる」と指摘された。女性は意識が戻らず、13年2月に死亡した。

 遺族側は「女性は糖尿病の薬を服用しておらず、スタッフが他の入所者の薬を誤って渡したと思われる。誤投薬により命を失った」と主張する。

 施設の担当者は「この件については答えられない」と話した。



https://www.m3.com/news/general/449489
「夢の新薬」値下げ図る 皆保険揺るがす懸念 「表層深層」厚労省が高額薬対策
2016年8月12日 (金) 共同通信社

 治療によく効くと同時に価格も極めて高い新薬に関し、厚生労働省が対策に乗り出した。公的医療保険の財政が圧迫されかねないとの懸念からだ。特に標的となるのは、がん患者が"夢の新薬"と期待を寄せる「オプジーボ」。薬価改定は原則2年に1度で次回は2018年度だが、それを待たずに特例的に値下げする可能性も出てきた。

 ▽年3500万円

 「薬価の在り方全般について抜本的に見直すこととしてはどうか」。7月27日、薬価や診療報酬を決める厚労相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)。2時間近くの大半が高額新薬を巡る議論に費やされた。

 オプジーボは国内では小野薬品工業(大阪市)が一部の皮膚がんの治療用に14年9月に発売。免疫細胞のがんに対する攻撃力を回復させる全く新しい仕組みの治療薬だ。

 中医協は当初、想定患者数が年約470人に限られることから100ミリグラム約73万円という価格を認めた。体重60キロの人が1年間使うと約3500万円かかる計算だが、費用に上限を設ける「高額療養費制度」を利用すれば患者の負担は多い人でも月約30万円に収まる。

 ところが昨年12月、オプジーボの肺がんへの保険適用が認められ、対象患者が数万人に拡大。16年度の販売予測は1260億円と前年度の6倍に。今月5日には腎臓がんの一部への使用が承認され、血液のがんなどにも承認を申請中。使用は今後広がる勢いだ。だが、患者負担を除く費用を賄うのは保険財政。国民が払う保険料や税金にしわ寄せが及びかねない。

 ▽「国家を滅ぼす」

 国に先んじて一石を投じたのは日本赤十字社医療センター(東京)の国頭英夫(くにとう・ひでお)化学療法科部長だ。

 「医学の勝利が国家を滅ぼす」。月刊誌で昨秋、衝撃的なタイトルの論考をペンネームで発表。その後も学会などで「高額な新薬が、日本の医療を支えてきた国民皆保険体制や、国家財政を破綻させる」と訴えてきた。

 今年4月には財務省の財政制度等審議会に出席。仮に患者5万人が1年間オプジーボを使うと1兆7500億円かかるとの試算を示した。小野薬品の予測より1桁多い。国民医療費約40兆円のうち薬剤費は10兆円足らずだが、国頭氏は「高額薬が次々に出れば5兆円の防衛予算など全部飛ぶぐらい」と警鐘を鳴らす。

 オプジーボの課題は主に2点。一つは、治療効果がある患者は2~3割だが、投与前にどの患者に効くか分からないこと。次に、効果が持続する期間の見極めが困難で「やめどき」を決めにくい点だ。「結果的に無駄が多くなる」(国頭氏)。

 ▽新ルール

 加えて7月中旬、副作用での死亡例が複数判明。別の免疫療法との併用などが原因で、小野薬品や学会が注意喚起した。

 こうした事態を受け、厚労省が動く。同27日の中医協で対策案を提示。(1)新薬の適正使用指針を策定して対象患者の基準を設け、使用を副作用対応ができる医師と医療機関に限る(2)販売量が急増すれば、通常の薬価改定前でも値下げする新ルールを検討―が柱だ。

 厚労省の念頭には相次ぐ高額新薬の登場がある。高脂血症用のレパーサ、C型肝炎ではソバルディとハーボニー...。今後も開発が見込まれ、薬剤費抑制は急務だ。同省の強硬姿勢に製薬業界は「政府のイノベーション促進策に逆行」「新薬開発の意欲をそぐ」と反発。値下げ自体には賛成の日本医師会も「保険給付の範囲縮小につながらないように」とくぎを刺す。



https://www.m3.com/news/iryoishin/414637
高額新薬「薬価を考慮して保険収載も」、日医・中川副会長
財政審の議論受け、薬価算定の見直しを提案

2016年4月7日 (木) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会の中川俊男副会長は4月6日の定例記者会見で、財政制度等審議会財政分科会で社会保障費抑制のため、薬剤の在り方を見直す議論がされたことについて、「抜本的な薬価の見直しをすべき。患者を前にした医師としては辛いことだが、医療経済学的なことを考えながら医療を行う時代に入ってきたのかと思う」とし、薬事承認と薬価算定に係る厚生労働省内の議論の仕組みの変革が必要と指摘した。横倉義武会長は「高額薬剤を保険収載するために、市販品類似薬を対象外にするのは全く別の問題」と述べた。

 4月4日に開催された財務省の財政制度等審議会財政分科会は、「薬剤を巡る状況」を議論した(資料は、財務省のホームページ)。日本赤十字社医療センター化学療法科部長の國頭英夫氏は「癌治療のコスト考察;特に肺癌の最新治療について」として、免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」(『肺がん治療でオプジーボを出来高算定』を参照)による医療保険財政への影響について問題提起。患者1人当たりの年間薬剤コストは約3500万円となり、対象患者が5万人の場合、年間1兆7500億円に達する可能性があると推計した。

 横倉会長は会見の冒頭で、「安全性と有効性が確認された薬品が速やかに保険収載されるのは、患者のみならず医療人が望んでいること。一方で持続可能な保険財政の観点から、医薬品の費用の適正化は進めるべき。国民皆保険の財政を揺るがすような高額な薬価の在り方については中医協の判断を仰がなくてはいけない」と指摘した。

 財政審の議論の中で、薬剤費抑制のため市販品類似薬の保険給付の見直しを求める提案が出されたことに対しては、横倉会長は「高額薬剤を保険収載するために、市販品類似薬を対象外にするのというのは全く別の問題。容認できない」と訴えた。

 中川副会長は、 薬事承認と薬価算定に係る厚労省内の議論の仕組みを問題視。薬事承認は医薬食品局、薬価算定は保険局と分かれている状況に対し、「局を横断的な議論をする場を設けるよう提案している」と説明した。

 「承認するが、保険収載すべきかどうか、という議論があっても良い。評価療養や先進医療、患者申出療養に留まる薬も今後あり得るかもしれない」とも説明。報道陣から会見後に真意を尋ねられると「これまでと同様、お金のあるないに関わらず必要な医療を受けるべき、保険適用させるべきという基本線は全く崩していない。ただ、特殊な超高額な薬品は特殊に扱うべきという時期が来たと思う」と述べた。混合診療の解禁という意図はないことを強調した。

 さらに中川副会長は、中医協と薬事・食品衛生審議会薬事分科会の両委員を務めている経験から、「薬事承認を決める際には、薬価は全く考慮されていない。薬価は関係ないというのは違うのでは」と指摘。一方で、「(薬価の情報を)知ったから薬事承認を絞ることはないだろう」とも述べた。

 薬価算定方式について、オブジーボでは2014年に悪性黒色腫(年間患者数500-4000人)を対象に保険適用された価格のまま、2015年に非小細胞肺がん(同約10万人)に拡大されたことなどを問題視し、「予測される市場が拡大され原価が下がったはずであり、薬価を見直すべきでは、と率直に思う。開発に費用がかかったとしても、あれだけ市場規模が大きければ十分回収できるはず」と指摘。診療報酬改定時に行われている薬価の見直しを、適応拡大や剤形追加時にもするよう提案した。

 2016年度改定から導入された「特例拡大再算定」(『「年間販売額1500億円超」のソバルディなど4成分』を参照)については、「(適用基準を)少なめに見て市場拡大再算定を適用するのと、精緻に市場規模を予測し基準を作るという二つの考えがあるが、日医としては適切な患者数を予測して適正な薬価を決めるべき」と述べた。

 中川氏はC型肝炎治療薬のソバルディ、ハーボニーのような根治し得る薬剤と、オブジーボのような延命のための薬剤では「同じ次元で議論することに無理があると感じる」と問題提起。「数カ月、半年、1年延命するために、これだけ莫大な金額をかけるのをどう考えるのか。今まではタブーだったが、日医としてこれから丁寧な議論をしていく必要がある」と強調した。

 横倉会長は薬価を巡る日医内の議論のきっかけについて「日本は医療の中で薬剤比率が高い。昨年末の診療報酬の財源確保の中で、そこを下げて技術(診療報酬本体)に付けるべきでは、という議論からだ」と説明した。


  1. 2016/08/13(土) 08:07:43|
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