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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

8月3日 

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160803-OYTET50016/
連載
[教訓 群大手術死](下)「患者のため」見失う…正当化「最後の砦だから」

2016年8月3日読売新聞

 地域医療の最後の 砦とりで 。群馬大学病院は、こう呼ばれてきた。病院関係者の間では、手術死問題は「最後の砦として重症患者を引き受けているから」という考え方が根強い。


 「人手が少ないのに手術したのが悪いと言われればそうかもしれない。ではやめようとなった時に、誰が引き受けるんですか」

 群馬大病院幹部はそう漏らした。

 第三者調査委員会の委託で日本外科学会が行った死亡例の検証では、病状や体調から手術は無理な例や、手術の妥当性に疑問が残る例が半数を占めた。

 検証にかかわった医師は「患者の希望とか最後の砦とかいうことで正当化して、本来やってはいけない手術まで『やるしかない』という考えは、間違っているのではないか」と指摘する。

 リスクの高い手術を行うからには、人員確保はもちろん、外科医の技量、術前術後の診療レベルも十分でなければならない。患者に説明し、納得してもらうことも不可欠だ。群馬大では、いずれも不足があった。

 「手術が『できるか、できないか』ではなく、患者にとって『やったほうがいいか、やらないほうがいいか』と考えるべきだ」

 進行がん患者の抗がん剤治療を担う虎の門病院(東京)の高野利実・臨床腫瘍科部長は説く。手術できないと言われ絶望する患者は多く、中にはメリットがあるかどうかより、「手術さえしてくれれば」と思い詰める人もいる。そうした中、「実際には手術を行うメリットが小さくても、『できる』と言って手術してしまう医師もいる」という。

 「手術をしない選択肢を示すと、患者が『見捨てられた』と感じて落胆する」

 第三者調査委員会の調査によると、群馬大旧第二外科の執刀医・須納瀬豊医師も、手術以外の選択肢を示さなかった理由をそう説明している。

 死亡した患者の遺族には、須納瀬医師に「今なら手術できると言われた」という証言が目立つ。

 「今を逃したら治らないんだ」。ある遺族の女性は、そんな思いに駆られ手術を即決した。しかし、患者は術後、腹部の出血が止まらず、1か月もたたず亡くなった。最期の苦しみようは、 凄絶せいぜつ なものだった。

 「手術しなければ、あんなに苦しんで死ぬことはなかったと、ずっと後悔して自分を責めてきました」

 遺族たちは、愛する家族の死を悲しむだけでなく、自分が同意した手術の後、変わり果てた姿で苦しむ様子を見守るしかなかった経験に、深く傷ついている。

 <医療は医師のためにあるのではなく、患者の幸せのためにある。リスクの高い医療は、その医療が本当に有益であるか、患者が幸せになれるかを考えて提供しなければいけない>

 千葉市内の病院で起きた医療事故の調査報告書が今年5月、公表された。その最終章に、こんな一節があった。心臓手術を受けた患者8人が死亡したこの事例は、無理な手術や、リスクを過小評価した手術が多く、群馬大病院と似ていた。

 調査委員長を務めた三井記念病院の高本真一院長は「患者のために最良の方策は何か考えるのが医師の使命。それが今、見失われていないか」と語る。

 群馬大病院の手術死問題は、医療の原点を問い直す出来事でもあった。

 (この連載は高梨ゆき子、染木彩が担当しました)



http://this.kiji.is/133533016643798521?c=110564226228225532
医師に1億4千万円の賠償命令
陣痛促進剤の大量投与で障害

2016/8/3 20:32 共同通信

 広島県福山市の産婦人科医院で2008年、出産時に陣痛促進剤を大量に投与されたため長男(8)に障害が残ったとして、両親らが担当医に約1億5千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、広島地裁福山支部は3日、医師の過失を認め、約1億4千万円の支払いを命じた。

 判決理由で古賀輝郎裁判長は「担当医は陣痛促進剤の注意事項に従わず、一度に多くの量を投与した」と指摘。そのため長男が少なくとも約3時間半、低酸素状態となり、仮死状態で生まれ、脳性まひによる障害が残ったと判断した。長男の逸失利益を約4100万円、介護費用を約5700万円とし、慰謝料なども合わせて賠償額を算定した。



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO05604340T00C16A8CC0000/
危険ドラッグ輸入容疑で埼玉医科大病院医師を逮捕
2016/8/3 13:43 日本経済新聞

 危険ドラッグ「ラッシュ」を中国から輸入したとして、埼玉県警などは3日までに、埼玉医科大病院の消化器内科医、近山琢容疑者(44)を医薬品医療機器法違反などの疑いで逮捕した。

 逮捕容疑は、昨年7月と今年5月、中国から指定薬物「亜硝酸イソブチル」を含んだラッシュ計約37グラムを国際郵便で輸入した疑い。埼玉県警によると「医療目的でなく、自己使用のため入手しようとした」と容疑を認めている。

 東京税関が4月に県警に情報提供し、合同捜査していた。〔共同〕



http://answers.ten-navi.com/pharmanews/7405/
高額薬剤 「使用」と「薬価」への切り込みで埋められる外堀―財源の行方めぐり思惑に溝も
2016/08/03 Answers News

小野薬品工業の免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」に端を発した“高額薬剤問題”。厚生労働省が対応策の検討を本格的に始めました。

厚労省は「使用」と「価格」の両面からこの問題に切り込む構え。適正使用のためのガイドラインを策定し、適応拡大に合わせて薬価を引き下げる仕組みを検討します。今年度の薬価制度改革では特例拡大再算定が導入され、費用対効果評価も試行的に始まりました。外堀は確実に埋められています。

新薬開発に莫大な費用を注ぎ込む製薬企業、画期的新薬を待ち望む患者、医療費の増加を食い止めたい政府――。診療報酬増額の財源を確保したい日本医師会の思惑も絡み、「三方よし」の実現は困難を極めそうです。

現行制度「高額薬剤に対応できない」 厚労省が見直し提案

7月27日の中央社会保険医療協議会(中医協)。高額な薬剤が相次いで登場し、医療保険財政を圧迫しかねない現状に、厚生労働省は「国民皆保険維持の観点から、従来の仕組みでは必ずしも十分対応を講じているとは言えない。薬価のあり方について抜本的な見直しを行ってはどうか」と提案しました。

引き金となったのは言うまでもなく、小野薬品工業の免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」。薬価は100mg1瓶で73万円。画期的な作用機序と高い有効性が評価され、高額な薬価となりました。

2014年9月の発売当初は悪性黒色腫に適応が限られていましたが、15年12月には非小細胞肺がんに広がり、対象患者は急増。今年春、財務省の審議会で専門家が「国が滅びかねない」と指摘して以来、画期的ともてはやされた新薬は批判にさらされる場面が多くなりました。

投与患者は5万人?1万5000人?

「オプジーボ」の薬価の問題に火をつけたのは、日赤医療センター化学療法科部長の國頭英夫医師。4月4日の財務省・財政制度等審議会財政制度分科会の会合で、非小細胞肺がん患者10万人強のうち「少なく見積もっても5万人が対象」とし、5万人が1年間「オプジーボ」を使うと、それだけで1兆75000億円の費用がかかるとの試算を公表。多くのメディアが取り上げました。

國頭医師は財政審の会合で、「オプジーボ」は▽効果が期待できる患者を治療前に特定できない▽有効な症例では効果が長期間続くためいつまで使うべきか分からない▽偽増悪(投与開始後に一旦腫瘍が大きくなり、その後縮小する)があるので「やめ時」が分からない――と指摘。こうした薬剤の適応が広がることで、「使う患者数が桁違いになり、一気に財政を圧迫することになる」と懸念しました。

一方、小野薬品が予想する16年度の新規使用患者数は悪性黒色腫で450人、非小細胞肺がんで1万5000人。非小細胞肺がんでの推定使用患者数は、15年12月17日の適応拡大承認から16年7月15日までで7045人と言います。

「ソバルディ」や「レパーサ」もやり玉に

高額薬剤問題は今に始まったことではありません。最近はとかく「オプジーボ」ばかりが注目されがちですが、昨年はギリアド・サイエンシズのC型肝炎治療薬「ソバルディ」と「ハーボニー」がやり玉に。12週間の投与で500万円を超える高薬価は、予想を超えて売り上げが拡大した医薬品の薬価を最大50%引き下げる「特例拡大再算定」導入のきっかけとなりました。

今年4月には、高脂血症に対する抗体医薬「レパーサ」(アステラス・アムジェン・バイオファーマ)が議論に。適応は▽スタチンでは効果不十分な高脂血症 ▽家族性高コレステロール血症―。ですが、4月13日の中医協では、通常の高脂血症患者にも「レパーサ」が投与されてしまうのではないかとの懸念が示されました。

「レパーサ」の薬価は1キット2万3000円(2週間に1回投与)。従来薬に比べて高額で、長期に渡る投与が必要な薬なだけに、 「承認から原則60日、遅くとも90日以内に自動的に薬価収載するルールを含め、承認から収載までの流れを抜本的に見直すことが必要」 「中医協の裁量権で、例えば、レパーサの保険適用を家族性高コレステロール血症に限定できるルールを作るべき」 との意見が噴出。高額薬剤の問題は薬価だけでなく、薬価収載のあり方や適応症の制限といったところまで広がりを見せました。

適正使用へガイドライン、適応拡大で薬価下げ

厚労省が高額薬剤への対応策として7月27日の中医協に提案したのは、▽適正使用のためのガイドラインの策定▽適応拡大で対象患者が拡大した場合に、2年に1回の薬価改定を待たずに薬価を見直す仕組みの構築――の2点。「オプジーボ」については、18年度の次期薬価改定を待たずに薬価を引き下げることも検討します。

適正使用のためのガイドライン(最適使用推進ガイドライン)には、対象医薬品の使用が最適だと考えられる患者の選択基準や、適切に使用できる医師・医療機関の要件を盛り込む方針です。16年度は試行的な取り組みとして「オプジーボ」と「レパーサ」、そしてそれぞれの類薬で策定することになります。

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厚生労働省が想定する「最適使用推進ガイドライン」

これまでも、学会や製薬企業が主に安全性の観点から独自にガイドラインを策定する動きはありました。例えば「オプジーボ」の場合、小野薬品は▽専門医が在籍▽副作用に対応できる――といった要件を定め、これらを満たしたところにしか製品を納入しないといった措置をとっています。

国が主導して適正使用のためのガイドラインを作成するのは初めてのこととなります。政府の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2016」には、「革新的医薬品等の使用の最適化推進を図る」ことが盛り込まれており、厚労省の動きもこれを受けたもの。ガイドラインから外れた使い方がされた場合に、公的医療保険を適用しないことも視野に、具体的な検討が進むことになります。

診療報酬も絡みすれ違う思惑

7月27日の中医協では厚労省の提案に大きな異論はなく、今後、中医協の薬価専門部会で具体的な検討が進められることになりました。ただ、特に薬価の引き下げをめぐっては関係者間の思惑はすれ違っており、議論は難航も予想されます。

政府は当然、今回の対応によって薬剤費の増加に歯止めをかけることを狙っています。政府は16~18年度の社会保障費の伸びを1兆5000億円に抑える方針ですが、大きな制度改正のない17年度に年平均5000億円程度の抑制分をどう捻出するかは大きな課題。「オプジーボ」の薬価引き下げはその目玉となり得ます。

保険給付の増加に頭を悩ます医療保険者も、薬価引き下げを求める点で立ち位置は同じ。適正使用のガイドラインも厳格に運用し、医療費の支払いはガイドラインにもとづいて厳しく審査すべきと主張します。

薬価下げの財源は診療報酬に

一方、日本医師会は、薬価引き下げの必要性こそ認めるものの、生まれた財源は診療報酬本体の改定に充てるべき、との立場です。

仮に18年度改定を待たずに「オプジーボ」の薬価を引き下げた場合、その財源を診療報酬に充てるのは不可能で、イレギュラーな薬価引き下げは薬価財源が診療報酬に回らないという点で「非常にリスキー」(中川俊男副会長)との声も。ガイドラインについても、医師の裁量権を認めて柔軟に運用すべきと言います。

そもそも日医は「適応拡大で対象患者が急増した場合は、通常の改定を待たずに薬価を引き下げるべき」と強く主張してきましたが、7月27日の中医協では物言いがややトーンダウン。日医にとっては、「オプジーボ」の薬価引き下げは18年度まで待った方が、診療報酬改定の財源確保という面ではプラスとも言えます。消費増税の延期により、診療報酬改定財源の不足も懸念される中、日医が今後どのような主張を展開するかが、議論の行方に大きな影響を与えることになります。

皆保険とイノベーションの両立、納得感ある解決策は?


薬価の引き下げは新薬開発のインセンティブを奪いかねず、製薬業界からの反発は必至。イレギュラーな薬価引き下げは、政府内でくすぶる“毎年改定”につながりかねず、警戒感が広がります。

一方で、適正使用のためのガイドラインは、製薬企業にとっても悪い話ではありません。よく効く患者に絞って使われる方が、薬剤の価値が高まると考えられるからです。副作用のリスクを小さくするためにも必要なことでしょう。

先に述べたように、「オプジーボ」ではすでに、安全性の観点から要件を満たした医療機関にのみ製品を納入する措置をとっています。目先の売り上げに大きな影響を及ぼす可能性も高くはないでしょう。現時点では、どの患者に効くか事前に判別することが難しい中、投与患者の選択基準をどう設定するかが課題となります。

公的医療保険財政が厳しさを増す中、高額な薬剤に対する風当たりは強く、ある程度の薬価の引き下げはやむを得ないかもしれません。

ただ、こうした動きも行き過ぎれば、新薬開発へのモチベーションを奪ってしまうことになりかねません。国民皆保険の維持とイノベーション促進の両立は可能か――。特例拡大再算定をめぐる議論でもぶち当たったジレンマに、今度こそ納得感のある解決策を見出すことはできるのでしょうか。



https://www.m3.com/news/iryoishin/447164
在宅医療の整備目標、「サービス実績」導入
在宅医療及び医療・介護連携に関するWG、議論開始

2016年8月3日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」の下に設置された「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」(座長:田中滋・慶應義塾大学名誉教授)の第1回会議が8月3日に開催された。検討会は、2018年度からの第7次医療計画の作成指針等を検討しており、本WGは作成指針等に組み込む在宅医療と医療・介護連携に関する事項について議論する。計3回の議論を経て、9月末か10月上旬の取りまとめを目指す。

 第1回会議では、介護施設などの整備目標によっては在宅医療の目標設定も変わり得るため、医療計画と介護保険事業計画の整合性を図ることで合意。厚労省は、介護施設の整備状況は地域差が大きいことから、全国一律の計算方式を示すのではなく、「考え方やパターンなどを提示することを考えている」(厚労省医政局地域医療計画課在宅医療推進室長の伯野春彦氏)。在宅医療の目標設定に当たっては、増加するサービス高齢者住宅(サ高住)の実態を把握するよう求める声も挙がった。

 在宅医療体制の現状把握や目標設定に当たって、在宅療養支援診療所(在支診)や訪問看護事業所の数など「ストラクチャー」に関する指標を用いている都道府県が多いが、訪問診療は在支診以外の診療所も提供している。より実態を表す目標設定等にするため、「プロセス」などに着目したサービス実績を指標として導入する方針。例えば、診療報酬上で、退院支援加算や退院時共同指導料など、入院から在宅への移行、医療と介護の連携を推進する点数が設定されており、これらの算定状況などが候補になり得ると想定される。

 介護保険法の地域支援事業として、「在宅医療・介護連携推進事業」が2015年度からスタートした。2018年4月までに、全ての市町村は、(1)地域の医療・介護の資源の把握、(2)在宅医療・介護連携の課題の抽出と対応策の検討、(3)切れ目のない在宅医療と在宅介護の提供体制の構築推進――など、8項目から成る事業の実施が求められる。医療計画においても、同事業を施策の一つとして位置付けるとともに、都道府県による市区町村への支援なども盛り込むことを検討する。

 第7次医療計画の作成指針では、第6次までとは異なり、2025年の医療提供体制を念頭に置いた地域医療構想や、「在宅医療・介護連携推進事業」が制度上位置付けられた介護保険との関係の整理が、不可欠になっている。このため、本ワーキンググループのほか、「地域医療構想に関するワーキンググループ」での検討が進んでいる(『2025年の「病床の必要量」、基準病床数超す場合は?』を参照)。

 在宅医療の需要、「サ高住」の整備に左右

 厚労省が、第1回会議に提示した論点は三つ。(1)在宅医療と介護の整合性、(2)在宅医療にかかる医療連携体制、(3)在宅医療充実のための施策――だ。厚労省の医療介護総合確保促進会議が総合確保方針を今年末までに改定し、在宅医療に関連する骨子を医療計画と、市町村や都道府県が作成する介護保険事業(支援)計画に盛り込むことで、これらの実効性を担保する。

 (1)の論点の一つが、介護保険事業(支援)計画で、介護保険施設等の定員数に応じて、在宅医療の需要は変化する点であり、介護サービスの整備目標と整合的な形で、在宅医療の目標設定をすることには異論は出なかった。

 日本医師会常任理事の鈴木邦彦氏は、サ高住について、「急速な整備により、介護老人保健施設や介護特別養護老人ホームに空床ができている」と述べ、在宅医療の目標設定に当たっては、サ高住の実態を把握する必要性を指摘した。

 厚労省老健局介護保険計画課長の竹林悟史氏は、「特定施設入居者生活介護」の指定を受けているサ高住については総量規制も働くものの、それ以外の実態は把握できないとしつつ、サ高住や有料老人ホームなども含め、総合的に需給を見ていく必要があると答えた。

 日本慢性期医療協議会副会長の池端幸彦氏は、介護療養病床について質問。地域医療構想では、介護療養病床の「医療区分1」に該当する患者の70%は在宅に移行することが想定されているが、2017年度末の介護療養病床の設置期限後、「新たな類型」の創設も検討されている(『養病床、廃止か?延期か?いまだ意見対立』を参照)。伯野室長は、「在宅医療の需要推計には、新たな類型をどう見込むかとも密接に関係してくる」と答えたほか、この「在宅移行70%」についても、地域の介護保険施設の整備状況などにも変わってくるため、一律に割り当てるものではないとした。

 在宅医療、「プロセス指標」で実態把握

 (2)の「在宅医療にかかる医療連携体制」では、在宅医療体制の現状把握が、在支診や在宅療養支援病院(在支病)など、ストラクチャー指標が多いことから、医療連携体制をより実効的なものとするため、退院支援への取り組みなど、「プロセス」などに着目したサービス実績に着目した指標を充実させる方針。鈴木氏は、在支診や在支病以外の診療所や病院でも、在宅医療に取り組んでいる医療機関が多いことから、この方針を支持。他の委員も同様で、「高齢者におけるポリファーマシーへの対応は、主治医を含めて取り組むので、連携の指標の一つになる」(日本薬剤師会常任理事の有澤賢二氏)といった案も出た。

 一方で、池端氏からは、「在宅死亡率」などの指標を入れることには異論が出た。例えば、在宅で看ている患者が死亡直前の1週間に入院する場合など、ターミナル医療の評価は難しいことなどが理由だ。

 (3)の「在宅医療充実のための施策」のカギの一つが、「在宅医療・介護連携推進事業」。「第6次医療計画の作成時点では、この事業はなかった。在宅医療を進めていく上で、都道府県が市区町村をどう支援していくか、という視点を入れることによって、医療計画上でもうまく回せないかと考えている」(伯野室長)。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG03HAX_T00C16A8000000/
医療HPの誇大表現規制 トラブル受け厚労省方針
2016/8/3 20:28 日本経済新聞

 脱毛や脂肪吸引などの「美容医療」を巡るトラブルが相次いでいることを受け、厚生労働省は3日、美容医療に限らず全ての医療機関のホームページ(HP)での虚偽、誇大な表現を規制する新たなガイドラインを作成する方針を決めた。医療法を改正し、違反した場合には罰則を設けることも検討する。

 ガイドラインは、虚偽の内容や誇大な表現、不適切な表示を掲載しないよう求める。具体的には、効果があるように加工・修正した術前術後の写真や「絶対安全な手術」などの表現を禁じることを検討している。

 現行の医療法は、医療機関の広告に掲載できる項目を診療科名や手術の内容などに限定している。ただ、HPは利用者が自ら検索して閲覧するため広告には当たらないとして、別のHPに閲覧者を誘導する「バナー広告」などを除き、規制の対象外としてきた。

 しかし、美容クリニックがHPで施術効果や安価な料金を誇張するなど、契約トラブルや健康被害の相談が増加。厚労省は医療機関のHPを、引き続き医療法上の広告としては扱わないとした上で、不適切な表示を規制すると決めた。〔共同〕



http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160803-097607.php
医療の仕事に理解深める 郡山の星総合病院で高校生が職場体験
2016年08月03日 19時07分 福島民友

 郡山市の星総合病院は3日、同病院で高校生を対象にした職場体験を行い、参加者が医療の仕事について理解を深めた。

 進路選択に生かしてもらおうと夏休み期間中に毎年行っている。市内の高校を中心に2、3年生約60人が参加した。

 参加者は、病院にある職種や仕事について説明を受けた後、白衣を着て薬剤師や理学療法士、管理栄養士など興味のある職種別に分かれて業務を体験した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/447085
シリーズ: 群馬大学腹腔鏡死亡事故
群大、内科と外科「大講座制へ」
収益重視で手術数増加という指摘には反論

2016年8月3日 (水) 高橋直純(m3.com編集部)

 群馬大学医学部附属病院で同じ執刀医の腹腔鏡手術や開腹手術を受けた患者が相次いで術後に亡くなっていた問題で、群馬大学は8月2日に改革状況について都内で会見を開き、学長の平塚浩士氏と病院長の田村遵一氏は、医学系研究科の教育研究組織(医学部講座)の再編では、内科と外科では大講座制に再編すると説明した。また、遺族が要望している旧第二外科の執刀医と元診療科長の説明の機会について、大学として引き続き要請していくと約束した。一方で、収益重視のために手術数を増やしていったという指摘に対しては反論した。平塚学長は「県内医療の『最後の砦』としての信頼を回復し、地域の皆さまの医療と健康に貢献できるよう、一丸となって改革に取り組んでいく」と誓った。

「恐れの意識が足りていなかった」

 事故調や改革委の提言を受けて、一連の問題が起きた要因について平塚学長は「大学の責任は重いと思ったのが正直なところ。全体のガバナンスがなかった。そのために病院長の権限を強くする。医療人の意識改革が必要だが、簡単なことではなく、なかなか直らない思う。時間をかけて行く必要がある」、田村氏は「命を軽く見ているつもりはないが、慎重さや恐れの意識が群馬大学は私も含めて足りないのではと思う。大学は診療科の集まりという面がある。それでは問題ということで各大学は改革に努めてきたが、群大は遅れていた。もう一度検証して自分たちを見つめ直す」と述べた。

 承認取消となっている特定機能病院については、「信頼を一刻も早く得られるようにしたい」(田村氏)とした。群大では、病院コンプライアンス委員会を既に設定しており、今後の改善状況を定期的に確認し、公表していく。

大講座制、一人の教授で勝手に決められなく

 群大の医学系研究科では現在、外科では病態総合外科学(旧第一外科)と臓器病態外科学(旧第二外科)、内科では病態制御内科学(旧第一内科)、臓器別病態内科学(旧第二内科)、生体統御内科学(旧第三内科)という講座構成になっている。一方、群大病院では、今回の医療事故を機に、2015年4月から、旧第一、旧第二外科を統合し「外科診療センター」を、同様に内科も「内科診療センター」を発足させたが、医学系研究科に旧体制が残っていた。

 2017年度からは内科学、外科学として運営することにし、内科では、循環器 ▽ 呼吸器・アレルギー ▽ 内分泌代謝 ▽ 腎臓・リウマチ ▽ 血液 ▽ 脳神経、外科では ▽ 循環器 ▽ 呼吸器 ▽ 消化器 ▽ 乳腺・内分泌 ▽ 肝胆膵 ▽ 小児の各分野に責任者を置くことになる。田村氏は、「外から見ても分かりづらいと指摘があり、大講座制にした。基本的なところは共通なので、それぞれ一つの講座として運営する。一人の教授が勝手に決められなくなる効果があり、若手にとっては最初から専門に入らず、ローテンションで勉強できる」と強調した。同日に公表された「病院改革委員会」の最終提言では、この体制変更が、「形式的な改革に終わることのないよう」と釘を刺されている(『適格性疑われる医師のチェック機構、働かず』を参照)。

執刀医と元教授には説明を要請

 群大は、腹腔鏡手術や開腹手術を合わせ、計50例について日本外科学会に調査を依頼しており、委対象とした50例の遺族に対して説明をする方針(『死亡事故の背景、「手術数の限界を超え、悪循環」』を参照)。調査に当たってヒアリングを行ったのは事故調査委員会が対象とした18例のみだが、残り32例については医療の質・安全管理部長の永井弥生氏は「外科学会には全ての資料を提供しており、今の段階で十分医学的な検証ができている」と説明した。 遺族が要望している執刀医と元診療科長の説明の機会について、大学としてはこれまでも要請してきたと説明。2人は既に群大の職員ではないが、引き続き要請していくと約束した。

事故調の指摘に「収益重視ではない」と反論

 7月30日に公表された医療事故調査委員会の報告書では、問題の背景に「手術数拡大が院是とあった」と指摘している(『死亡事故の背景、「手術数の限界を超え、悪循環」』を参照)。このことに対し、田村氏は「今回不本意だったのは、経営のために手術が増えたと認識されていること。手術をすれば赤字になることもあり、利益追求でないことは承知してほしい。旧第二外科は難しい手術も多く合併症も多いので、DPC病院でもあり、収益性とは反対になる。頑張って手術数が増えるのは助かる患者が出てくるということで、医師の実力も付く。旧第二外科は先行する旧第一外科に負けないで頑張ろうとしたかもしれないが、収益重視ではなかった。群大は手術数が多いと指摘されているが、肝胆膵以外での手術成績が悪いということではない。内部では眼科の手術が多いので、他と比べてもしょうがないという意見もあった」と反論した。

「群大病院の改革状況」概要
1 診療体制
(1)外科診療センターの設置(2015年4月から)
  5つの臓器別診療科に専任の診療科長を配置し再編統合
  共通運用マニュアルの作成
  週一回木曜午前7時からセンター合同カンファレンス
(2)内科診療センターの設置(2015年4月から)
  7つの臓器別診療科に専任の診療科長を配置し再編統合

2 医療安全管理体制
(1)インシデント報告体制の充実
  バリアンス報告対象の具体化(2014年10月から)
  医療の質・安全管理部門と他部門との連携強化
(2)インシデント・アクシデント等の能動的把握体制の構築
  全死亡症例のスクリーニング(2015年1月から)
  入院期間延長事例の検証
(3)死亡症例検証委員会の設置(2015年4月から)
(4)医療安全管理体制の強化
  複数部署・他職種でのカンファレンス調整や問題事例の積極的把握
  医療の質管理への介入
(5)インフォームド・コンセント及びカルテの記載の充実
  統一形式の説明同意文書の作成・承認体制の構築
  診療録ピアレビューの強化
  診療情報管理士によるカルテレビュー

3 医療安全教育
(1)医学生に対する医療安全教育の強化
(2)医療安全研修の充実

4 倫理審査、保険請求
(1)各種倫理に関する委員会の周知徹底
(2)臨床倫理委員会及び専門委員会の充実
(3)保険診療管理センターの設置(2014年12月から)

5 病院長のガバナンス
(1)医療安全管理体制の強化に伴う、病院長報告の強化
(2)診療科及び部門に対する病院長の院内巡視
(3)病院独自の内部通報要綱設置

6 コンプライアンスの遵守
(1)医学部附属病院コンプライアンス推進室の設置(2015年4月から)
  病院内に設置
(2)病院コンプライアンス委員会の設定(2015年4月から)
  学長の下に設置し、学外有識者を構成員に加えてチェック体制を強化

7 組織体制
(1)医学系研究科組織の見直し(2015年11月から)
  内科、外科は大講座制
(2)教授選考方法の見直し
  医学研究科にといて、選考委員会に外部委員を含める



http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/160803/lif16080322380015-n1.html
「医者の薬飲むな」週刊現代掲載で波紋 現場から反発の声「無用な混乱招く」
2016.8.3 22:38 産経デジタル イザ

★「医者の薬飲むな」徹底検証(上)

 週刊現代が8号連続で掲載した医療特集が波紋を広げている。「医者に出されても飲み続けてはいけない」とした薬特集では、一般的に広く処方されている多数の薬が危険視された。服用する患者らは不安を募らせる事態に発展し、現場の医師からは「無用な混乱を招いている」との反発の声も上がっている。 (三宅陽子)

 「もらっている薬は飲んではいけないのか…」

 千葉県松戸市の「松戸神経内科」で現在、服用する薬について、患者が主治医を詰問する場面が増えている。中には、深刻な面持ちで家族や友人から「飲んではいけないと言われた」と訴えてくる者もいる。

 「薬を飲む必要性について丁寧に説明すると納得していただけるが、『もう飲みたくない』という方も出ている」

 同院の高橋宏和医師はそう説明する。

 患者らが“不安の種”として挙げるのが、週刊現代が6月11日号から特集した医療記事だ。初回では「言いなりになっていたら寿命が縮みます」などの見出しとともに、生活習慣病などの治療に用いられる49種の薬を提示。次号以降も、薬の副作用にまつわる話などを紹介し、医療現場からは「異論」も上がる。

 「一番の問題点は、確率でいえば例外的な副作用を断りなく一般化し、全員に重篤な副作用が出るかのように印象を操作していることだ」

 高橋医師はそう語る。

 例えば、高コレステロール血症の治療薬クレストールは、横紋筋融解症を起こすことがあるなどとされたが、クレストールの添付文書に示された同症の発生確率は0・1%未満。確率で言えば1000人に1人以下だ。

 認知症の治療薬アリセプトについても、記事には「飲み続けると、暴力的になるケースがある」といったおどろおどろしい表現が踊る。

 「確かに、こうした症状がまれに起こるのは事実。ただ、『暴言を吐くようになった』といった報告があれば、薬の量を減らすとか、止めるといった判断が出てくる。記事は一度処方されると、自動的に同じ薬が続くような印象を与えている」(高橋医師)

 70種類以上の病気が原因になるといわれる認知症は、薬の処方も見極めが難しい。定期通院などを通じて薬の微調整・見直しが行われていくものだが、記事を読む限り、こうした治療過程は存在しないような印象さえ受けるという。

 記事では、抗血栓薬のプラビックスや高血圧治療に用いられる降圧剤(ARBなど)など、医療現場で広く用いられてきた薬も「飲み続けてはいけない」とされた。しかしそもそも、医療現場で用いられる薬は、専門家の間でその妥当性が話し合われ、処方する目安が示されている。

 例えば、高血圧治療なら、日本高血圧学会が出すガイドラインが存在する。その中では、ARBなども選択肢の一つとして示されており、医師はこうした指針を参考に受け持つ患者にとって「妥当」と考えられる治療を行っている。

 「薬には副作用があり得るが、使うことで得られるメリットもある。リスクに気をつけながら使っていくのが人間の知恵で、そこを一切無視して恐ろしい副作用があるから『飲むな』というのは不必要に患者を混乱と不安に陥れるだけ。それは非常に偏った見方ではないか」(高橋医師)

 現場の医師が訴えるのはリスクを踏まえて使用するという忘れてはならない視点だ。



https://www.m3.com/news/iryoishin/447184
日医、週刊誌の医療報道に懸念
かかりつけ医への相談を呼び掛ける

2016年8月3日 (水) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会常任理事の道永麻里氏は8月3日の定例記者会見で、週刊誌などを中心に近頃、医薬品や手術を否定する記事が多く出ている状況について、「一部の限られた側面だけを論じ、医療への適切なアクセスを阻害することになる」と懸念を示した。また、医薬品について不安がある時は、かかりつけ医に相談してほしいと呼び掛けた。

 具体的にどのメディアの記事が問題かという質問に対して、横倉義武会長は、「(名指しすると)日医が対決する形になることで、記事が先鋭化する心配がある。今回は国民の皆さまに、不安を覚えている時はかかりつけ医、処方してくれる先生に相談してほしいというメッセージ」と答えた。

 また、手術不信へのきっかけとなった、腹腔鏡手術で死亡事例が続いた群馬大学医学部附属病院について、横倉会長は「私も外科医であり、連続した事故は起きてはならないと思う。手術で亡くなる人はあるが、デスカンファレンスで徹底的に議論していた。そのような努力を繰り返してきた中で、日本の安全な医療がある。群大では、そういう姿勢が十分ではなかったと思う」と指摘した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/447183
日医、「かかりつけ医受診以外の定額負担に反対」
経済財政諮問会議の動きをけん制

2016年8月3日 (水) 高橋直純(m3.com編集部)

 日本医師会の横倉義武会長は8月3日の定例記者会見で、経済財政諮問会議で議題にあがった「外来受診時の定額負担」について、反対の意向を示した。

 7月26日に開催された経済財政諮問会議で、社会保障ワーキング・グループの主査を務める民間議員の榊原定征氏(経団連会長、東レ株式会社相談役最高顧問)が「今年は2つの大きな課題として、高額療養費の見直しと、かかりつけ医以外を受診した場合の定額負担の導入を関係審議会で検討をお願いしている。ぜひ今年中に改革をする方向で結論を出していきたい」と発言したことを受けたもの。2015年12月に公表された「経済・財政計画改革工程表」でも、「かかりつけ医普及の観点から、かかりつけ医以外を受診した場合における定額負担を導入することについて、関係審議会等において検討し、2016年末までに結論」と明記されている。

 横倉会長は、かかりつけ医の推進は日医も一致するところとした上で、定率負担に加えてさらなる自己負担として定額負担を徴収することは、「国民の理解を得られるか疑問」と指摘。かかりつけ医を持つよう普及に努める段階であるとし、「現状でかかりつけ医以外を受診した場合の定額負担を導入すれば受診抑制につながる。外来受診時の定額負担には改めて反対する」と述べた。また、受診時定額負担の検討の前に、高齢者の金融資産の多寡に応じた負担の検討など、応能負担の議論を先に行うべきであると指摘した。


  1. 2016/08/04(木) 05:57:59|
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