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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

7月20日 

http://mainichi.jp/articles/20160721/k00/00m/040/119000c
新専門医制度
1年延期へ 地域偏在を懸念

毎日新聞2016年7月20日 21時43分(最終更新 7月20日 21時43分)

 日本専門医機構は20日、医療の質の確保を目的に来年4月から導入予定だった新専門医制度について、1年間先送りする方針を決めた。今月から研修医の募集を始めることになっていたが、都市部の大学病院などに医師が集中し、地域偏在に拍車を掛けかねないとの懸念が強く、2018年まで導入を延期した上で、対応策を検討する。

 同日午後の機構の理事会で決定した。理事会後に記者会見した吉村博邦理事長(北里大名誉教授)は「拙速に始めれば研修医にも地域にも問題がある。立ち止まって検討し、いい制度をつくりたい」と述べた。

 現在、専門医制度は100種類以上ある。学会ごとに認定しているため質にばらつきがあり、患者が医療機関を選ぶ参考になりにくいと指摘されてきた。新制度では認定を第三者機関の日本専門医機構に一元化。2年間の臨床研修を終えた医師が原則3年間、内科や外科などの研修を受けると「専門医」として認定される。

 しかし、研修を実施するのは大学病院などに限られるため、都市部に医師が偏る「地域偏在」がさらに進むとの声がある。【有田浩子】



http://www.medwatch.jp/?p=9744
【速報】専門医、来年はできるだけ既存プログラムで運用、新プログラムは2018年目途に一斉スタート―日本専門医機構
2016年7月20日|医療・介護行政をウォッチ

 新専門医制度の一斉スタートは再来年(2018年)を目途とし、来年度(2017年度)はできるだけ既存プログラムでの運用を各学会にお願いする―。

 日本専門医機構は20日に理事会を開き、このような方針を固めました。25日の社員総会に諮ります。

 なお、各学会の責任で新プログラムの運用も可能ですが、その際には地域医療へどのような配慮をするのかを学会と機構とで話し合うことになります。

ここがポイント!
1  『検討の場』の精査で、新プログラムにはいくつかの課題が浮上
2  新プログラムを運用する場合には、地域医療への配慮について学会と機構で協議

『検討の場』の精査で、新プログラムにはいくつかの課題が浮上

 新たな専門医制度は、専門医の認定と、専門医を養成するプログラムの認証を日本専門医機構が統一した基準で行うことを柱としており、2017年4月からスタートする予定です。しかし養成プログラムについて「ハードルが高すぎ、地域の医師偏在を助長する可能性が高い」などの指摘がなされており、日本医師会と四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)は、日本専門医機構に対して次のような要望を行っていました。

▽「地域医療」「公衆衛生」「地方自治」「患者・国民」の代表による幅広い視点も大幅に加えた『検討の場』を設けて、その検討結果を尊重すること(その際も、プロフェッショナルオートノミーを尊重する)

▽『検討の場』において医師偏在が深刻化しないか集中的に精査し、懸念が残るプログラムについては2017年度からの開始を延期し、現行の学会専門医の仕組みを維持すること

 日本専門医機構はこの要望を受け止め、20日に『検討の場』(専門医研修プログラムと地域医療にかかわる新たな検討委員会、仮称)を設置。さらに総合診療を除く18の基本領域との協議を行いました(関連記事はこちらとこちら)。

 その結果、新プログラムの運用には、例えば次のような課題があることが分かりました。

▽来年から後期研修(専門医)を受ける医師は8-9000名程度だが、各プログラムの定数合計は1万8-9000名となる。またほとんどの領域で、過去の採用実績と定数との格差が2-3倍あり、各領域でみても大都市に専攻医が集中してしまう可能性が高い

▽施設における指導医の要件が厳しく、これまで専門医の養成を行ってきた施設が連携施設になれないケースが出ている

新プログラムを運用する場合には、地域医療への配慮について学会と機構で協議

 こうした状況が詳らかになったことで、20日の理事会では新専門医制度を来年(2017年)4月から一斉にスタートすることは困難と判断。一斉スタートを1年延期し「2018年を目途に一斉に新プログラムの運用を開始する」方針を固めました。この1年の間に、「領域別の一定の幅を持たせた定数」や「あるべき専門医の姿」などについて検討し、課題を解決する考えです。

 また来年(2017年)4月からの専門医養成については、「できるだけ既存プログラムで運用する」ことを各学会に要請します。

 もっとも学会の事情によっては新プログラムを動かさざるを得ないところも出てきます。その際には、新プログラム(暫定プログラム)の運用を学会の責任で行うことが可能です。ただし、地域医療への配慮を行うことも必要なため、例えば「暫定的に、過去の採用実績を勘案した定員(例えば1.2倍)を設ける」「暫定的に、指導医要件などを緩和し、従来の養成施設が連携施設となれるようにする」などの措置をとれないか、学会と機構で話し合うことになります。ただし、1.2倍などの数字は確定的なものではありません。例えば過去の採用実績が1名であったA病院のX診療科では、来年も1名しか採用できないことになり、ゼロ名であったところではどうすればよいのかが不明です。このため「1.2倍」はあくまで例示にとどまります。

 この話し合いによって、2018年度からの「次のステップ」に繋げられることが期待されます。

 なお、既存の仕組みがない「総合診療専門医」についても、同じように2018年を目途に正式スタートとなりますが、すでに総合診療専門医を目指している医師に混乱を与えないよう、来年(2017年)4月から試行的・暫定的に養成をスタートできないか機構内で早急に検討することになっています。

 25日の社員総会での了承を待って、この方針が確定します。



https://www.m3.com/news/iryoishin/443119
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医制度、全19領域とも「1年延期」へ
「2018年度を目途に一斉スタート」目指す

2016年7月20日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本専門医機構は7月20日の理事会で、19の基本診療領域の全てについて、新専門医制度は「2018年度を目途に一斉にスタートする」方針を決定した。6月の時点では、同機構認定の新専門医制度に移行するか、学会独自で実施するかの判断は各学会に委ねられていたが、2017年度は各学会が従来通り、専門医制度を運営する(『新専門医制度、2017年度の全面実施見送りへ』を参照)。7月25日に予定されている社員総会で了承が得られれば、正式決定となる。

 同機構理事長の吉村博邦氏は、「ここは一度立ち止まって、国民や地域の方々の懸念を払拭できるよう、機構と学会が連携して問題点を改善し、2018年度を目途に一斉にスタートできることを目指す。2017年度については、研修医や国民の混乱を回避するために、各学会に責任を持って制度を運営してもらう」と説明した。今回の方針決定には、新専門医制度に移行した場合、全19領域の専攻医の募集定員の合計が約1万9000人で、後期研修医の過去採用実績の約8000人の2倍以上となることから、専攻医が都市部に集中する懸念がある上、新専門医制度に移行する領域と移行しない領域の混在が、専攻医の混乱を招くという判断が働いた。

 新たに基本診療領域に加わる総合診療専門医については、「既存の学会はないので、日本専門医機構の正式な運用としては差し控える。ただし、研修医の混乱を回避するために、新たな方策を考え、暫定的な試行について検討したい」(吉村理事長)。

 ただし、各学会に対しては、日本専門医機構から、(1)できるだけ既存の専門研修プログラムを用いる、(2)暫定プログラムを用いる場合には、基幹施設と連携施設の関係を再検討するほか、指導医の資格を緩やかにするなど、従来、専門研修を実施していた施設が引き続き専門研修を行えるようにするなどの工夫をする、(3)地域医療を混乱させないために、例えば、専攻医の募集定員は、昨年度実績の1.2倍に抑えるなどして、都市部に専攻医が集中しないように配慮する――などの要請を行う。暫定プログラムとは、日本専門医機構は、新専門医制度の開始を念頭に、専門研修プログラムの1次審査を終えており、そのプログラムのこと。

 既に2017年度の方針については学会独自での実施を決定しているケースもあるが、日本内科学会や日本外科学会をはじめとする未決定の学会は、日本専門医機構からの要請を踏まえて検討し、2017年度の専門医研修に向けた準備を早急に進めることになる。

 さらに日本専門医機構は、「2018年度を目途に一斉にスタート」を目指し、今後、改めて新専門医制度の在り方を検討する。サブスペシャルティについても、内科と外科を中心に、基本診療領域との関係を整理した上で、2018年度のスタートに臨む。2017年度の募集定員を「昨年度実績の1.2倍」に抑えることも、地域医療の混乱を避けるためのあくまで目安で、2018年度以降、どんな指標を設定するかも含めて検討する。

 今回の方針決定は、専門医の更新にも関係する。既に産婦人科、形成外科、病理、リハビリテーション、整形外科の4科については、新専門医制度の基準に基づく更新が始まっている。決定事項ではないが、これらの領域に限っては引き続き、新制度での更新を行う見通し。

 20日の理事会決定事項のもう一つの注目点は、「将来のわが国の人口構成や疾病構造などを勘案して、あるべき専門医の姿を検討する場を設ける」ことを決定した点。「わが国にどんな専門医が必要かという、大局的な大方針を決めていく」(吉村理事長)。2018年度からの新専門医制度に関する検討と並行して進める方針。

 そのほか、20日の理事会では、日本医学会連合推薦の理事枠2人のうち、未定だった1人が決定した。東京大学大学院医学系研究科教授の南学正臣氏だ。


 専攻医の募集定員、過去実績の3倍超の領域も

 日本専門医機構は20日、午後2時から午後4時まで、「基本領域連絡協議会」を開き、各基本領域の学会と地域医療への影響などについて意見交換。その後、午後4時から午後6時まで、「専門医研修プログラムと地域医療にかかわる新たな検討委員会」を開催。これらの議論を踏まえ、午後6時から午後7時すぎまで開かれた理事会で、今後の方針を決定した。

 「専門医研修プログラムと地域医療にかかわる新たな検討委員会」は、7月10日の理事会で設置が決まった「新たな検討の場」で、兵庫県知事の井戸敏三氏をはじめ、理事のうち学会関係者を除くメンバーのほか、独立行政法人地域医療推進機構(JCHO)理事長の尾身茂氏が加わった、計20人で構成。うち17人が出席した。

 これらの議論で、「各領域とも地域医療への配慮がかなりなされているが、領域によっては問題が含まれている」(吉村氏)ことなどが明らかになった。専攻医の採用実績があっても、指導医の要件が厳しくなり、基幹あるいは連携の研修施設になれない領域などがあったほか、各専門研修プログラムの専攻医の募集定員総数が、過去の採用実績の約2倍、場合によっては3倍を超す領域もあった。総合診療専門医については、医学部の「地域枠」の卒業生、卒後に義務年限がある自治医科大学の出身者、病院総合診療医などの扱いなどの検討課題が上がったという。

 「募集定員1.2倍」は暫定目安

 「専攻医の募集定員は、昨年度実績の1.2倍」について、日本専門医機構副理事長の松原謙二氏は、「あくまでも都市部に専攻医が集中しないように配慮するための暫定的な数値。今後ずっと適用されるものではない」と強調した。

 同じく副理事長の山下英俊氏も、「地域医療に配慮するためには、(募集定員の上限を設定するという)オプションがあると、ということ」と述べ、「1.2倍」は暫定的なものであることを強調。さらに2017年度にどんな専門研修プログラムで実施するかは、各学会で異なってくるとし、「暫定プログラム」という言葉を使ったのは、「問題点が出てくれば、次につなげる」という意味であり、2018年度の一斉開始に向けて、同機構と各学会が協同して検討していく方針を確認した。

 20日の理事会で、2017年度の専門医制度は、「学会独自」運営であり、総合診療専門医以外の基本方針は決まった。もっとも、新制度開始を1年延期したものの、専門医の質の向上と、地域医療への影響を最小限にし、これから専門医を目指す若手医師を含め、関係者の理解を得ることは、「複雑な方程式」を解くようなものであり、それ故に混乱が生じて今に至っている。1年延期でも、検討期間は1年もなく、どこまで軌道修正を図ることができるか、その見通しは現時点では立っていない。さらに「あるべき専門医の姿」を改めて検討するとしており、2018年度開始予定の新専門医制度の位置付けも再整理する必要が出てくるだろう。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49227.html
新専門医制度、18年度めどに先送り- 総合診療、来年度の養成は今後検討
2016年07月20日 23時00分 キャリアブレイン

 日本専門医機構(機構、吉村博邦理事長)は20日の理事会で、内科など19の診療領域の専門医の養成方法を、2018年度をめどに新制度へと移行させる方針を決めた。来年度からの移行を目指していたが、医師の地域偏在などに関する懸念をぬぐえず1年先送りした。【佐藤貴彦】

 新制度は、各学会が実施している専門医の認定を、すべての領域で第三者機関の機構が行うもので、専門医の質を担保することなどが目的。機構は、内科や外科などの18領域と「総合診療」の計19領域で、専門医の養成方法を新制度に移行させるために準備を進めていた。

 開始時期を先送りする場合、来年度にスタートする専門医の養成は、 18領域では従来通り、関係学会が主体となって実施する。一方、総合診療領域の専門医養成は、正式には18年度をめどにスタートさせるが、試行的にでも来年度から始めるべきとの声もあることから今後、その是非を早急に検討する。

 専門医養成の新制度をめぐっては、医師の地域偏在を悪化させるなど、地域医療に悪影響を及ぼす懸念があるとして、関係者を集めて再検討すべきとの声が医療現場から上がっていた。

 このため、機構は20日、各学会の担当者を集めて偏在対策などの状況を聞いた上で、機構の理事らで構成する「専門医研修プログラムと地域医療にかかわる新たな検討委員会」で協議。予定通りに新制度へ移行すると、各領域が募集する医師数がこれまでの2-3倍となり、都市部への偏在を起こす可能性があることなどから、その後の理事会で移行時期をずらす方針を了承した。

 さらに、来年度からの養成については原則、各学会が責任を持って行うこととするものの、できる限り既存の養成プログラムを活用するよう機構から要請する方針も決めた。

 また、新制度に向けて準備してきた養成プログラムを用いる学会に対しては、地域医療への悪影響の対策を講じるよう呼び掛けることとし、具体的には募集する医師数をこれまでの1.2倍程度まで抑えることや、養成に関与する医療機関数を増やすことなどを促すとした。

 こうした方針は、機構が25日に開く社員総会の了承を経て正式に決定される。社員には18領域の関係学会が含まれている。

■25人目の理事候補に東大・南学氏

 また機構は同日の理事会で、東大医学部附属病院の南学正臣副院長を25人目の理事候補者として了承した。南学氏の人事についても、25日の社員総会で諮られる。

 現在の理事は24人で、先月の社員総会で選任された。理事候補者の人選は、機構が設置した「役員候補者選考委員会」で進められ、候補者は当初25人いたが、委員の反対を受けて1人が外れた。25人目の理事候補者については、改めて選任することになっていた。



https://news.nifty.com/article/domestic/society/12198-64111/
危険ドラッグ密輸の元慶大病院医師に有罪判決
2016年07月20日 14時58分 TBS

 「危険ドラッグ」を密輸したとして逮捕・起訴された元慶応大学病院の医師の男に対し、横浜地裁は、執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。
 元慶應義塾大学病院の麻酔科の医師・藍公明被告(49)は去年9月、法律で規制されている指定薬物の成分を含む危険ドラッグ「RUSH」の小瓶10本をイギリスから国際郵便で密輸した罪などに問われました。

 これまでの裁判で、藍被告は、「快楽を得るために使いました」と述べ、検察側は、「性欲を満たすために犯行に及んだ悪質なもの」と指摘していました。

 20日、横浜地裁は「性行為などに使用する目的で指定薬物を輸入しようとした。動機や目的に酌むべき点はない」として、懲役1年6か月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。グレーのスーツ姿で出廷した藍被告は、判決を言い渡された瞬間、裁判官を見つめ、深くうなずいていました。(20日14:24)



http://mainichi.jp/articles/20160720/ddl/k12/010/216000c
銚子市立病院念書問題
前市長会見「百条委は無効」 /千葉

毎日新聞2016年7月20日 地方版

 銚子市立病院の医師宿舎を巡って不正な念書が作成された問題で、市議会調査特別委員会(百条委)の出頭要請に応じてこなかった野平匡邦前市長が、市内で記者会見し、「百条委は違法かつ無効で、出頭する義務はない」と主張した。

 野平氏は14日の会見で、無効の理由に、昨年6月の百条委の発議案で調査対象となる市の行政事務の内容が特定されていないことを挙げた。また「念書締結は民間法人の業務であり、調査対象にならない」とした。

 百条委は、野平氏と市立病院再生機構(清算手続き中)の元職員2人が出頭要請に応じなかったため、5月に3人を地方自治法違反(証人出頭拒否)容疑で告発する議案を賛成多数で可決している。【近藤卓資】



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201607/20160720_11036.html
循環器センター移管 知事「メリット大きい」
2016年07月20日水曜日 河北新報

 村井嘉浩知事は19日の定例記者会見で、宮城県循環器・呼吸器病センター(栗原市瀬峰)の診療機能と結核病棟を市栗原中央病院(同市築館)に移管する方向で検討していることについて、「安定的な医師確保など病院運営にとってメリットは大きい」と強調した。
 県が15日に現地で開いた説明会では、住民から移管先へのアクセスの不便さなど不満の声が挙がった。村井知事は「現在の施設の有効活用も含めて、地元の理解を得られるように努力したい」と述べた。
 天皇陛下が生前退位の意向を示されていることについても質問があった。村井知事は「ご本人の意思を尊重することが何よりも重要。政府として前向きに対応してほしい」と語った。
 31日投開票の東京都知事選を巡っては、「東京と地方の共存共栄を考えてほしい」と候補者に要望した。



http://www.qlifepro.com/news/20160720/ups-and-osaka-med-regional-medical-training-in-the-pharmaceutical-nurses-joint.html
【大阪薬大/大阪医大】医薬看合同で地域医療実習-学校法人合併後最初の成果
2016年07月20日 AM11:00 QLifePro

大阪薬科大学と大阪医科大学は今年8月、両大学の医学生、薬学生、看護学生が参加する3日間の合同地域医療実習を高知県のへき地で実施する。両大学を運営する学校法人が今春合併し、学校法人大阪医科薬科大学として新たなスタートを切った。医学・薬学・看護学が連携した特色ある大学づくりを進めており、具体的な最初の取り組みとして合同実習の実施に踏み切る。このほかにも今後、講義やチーム医療実習を合同で行ったり、共同研究を推進したりするなど、連携を段階的に強化していく。
8月3~5日の3日間、両大学の学生6人が高知県本山町にある町立国保嶺北中央病院(131床)を訪問。大阪医大の医学部6年生2人、看護学部4年生2人、大阪薬大の薬学部6年生2人が3人ずつ2班に分かれ、同院が展開するへき地での地域医療に同行する。

同院の医療チームが連携する地域の診療所に出向いたり、患者宅を訪れて診療を行ったりする様子を間近で見学し、へき地医療の実態を肌で感じる。「へき地医療はどんな問題を抱えているのかを把握し、その問題に対して医療チームや薬剤師としてどのように関わることができるのかを考えてもらうのが一番の目的」と大阪薬大臨床薬学教育研究センターの中村敏明教授は話す。

大阪医大が医師を派遣するなどつながりがあった同院での合同地域医療実習を、医学部と看護学部が以前から計画していた。その計画に薬学部も加わり、3学部の学生による合同実習が実現した。薬学部はこの合同実習をアドバンスト実習として取り扱う。

合同地域医療実習を皮切りに今後、医学・薬学・看護学の連携強化を段階的に進める計画だ。研究面では今年10月から、それぞれの学部や大学院で行われている研究の発表会を合同で開催する。相互の研究内容を知ることによって学部間の共同研究を促す。

教育面でも合同講義やチーム医療教育、3学部の学生がスモールグループディスカッションを行うチーム医療実習などを推進していきたい考え。3学部では薬学部の学生数が突出して多く、講義室の確保や人数のバランス調整など難題も立ちはだかるが、「学長同士で話し合いを進めている。できることからできる範囲で取り組んでいきたい」と大阪薬大の政田幹夫学長は話す。2~3年後には連携を本格化させたいという。

両大学は、少子化を控え単科大学としてそのまま生き残ることは難しいとの判断から今年4月、学校法人を合併し、理事会も統合した。

医療系総合大学を目指した大学づくりを進めており、5~6年後をメドに学校法人だけでなく両大学も統合して大阪医科薬科大学にする計画だ。



https://www.m3.com/news/general/443021
がん大国白書:第2部 検証・基本法10年/1(その1) 「良い治療」に負担 医療拠点遠く
2016年7月20日 (水) 毎日新聞社

 「治療に通う経済的な負担や、長時間の移動に伴う肉体的な負担も大きい。島に生まれた患者は仕方ないということでしょうか」

 日本海に浮かぶ離島、島根県隠岐の島町に住む自営業、藤田千鶴さん(63)は、島のがん患者や家族でつくる「サロン隠岐たんぽぽ」の代表世話人だ。自らも大腸がんを患い、島民が本土の医療機関にかかる際の負担軽減を行政などに求めてきた。島から松江市内の「がん診療連携拠点病院」へ通うには、最も安いフェリーを使っても片道4000円近く、3時間以上かかる。

 2006年6月に成立したがん対策基本法は、格差をなくし全国どこでも質の高いがん医療を提供する「均てん化」を目標に掲げた。より良い治療を求めてさまよう「がん難民」を解消するためだ。国はがん医療の中核的な役割を担う医療機関をがん診療連携拠点病院に指定してきたが、島にはない。

 01年に大腸がんの告知を受けた藤田さんは、松江市内の拠点病院近くに借りた月4万円のアパートから通院した。アパートを借り始めたのは約20年前。咽頭(いんとう)がんになった父親のためだった。検査も1泊する必要があり、節約のため借りた。その後、自分ががんになり、翌年には夫が前立腺がんと診断された。13年に三男がスキルス性胃がんと分かり、島へ戻って息を引きとるまでアパートを借りた。「治療方針を決めたり抗がん剤治療を受けたりするには本土の専門医にかかる必要がある。今も、島の患者の中には費用がないからと検査や治療をあきらめる人がいる」と藤田さん。

 島は医師不足が進み、隠岐広域連合立隠岐病院があるが、がん専門医がおらず、放射線治療の設備もない。14年の県の調査によると、がん医療を隠岐地域で完結できた患者は3割程度だった。

 一般的な医療サービスを整備するためほぼ複数市区町村ごとに設定する全国344の2次医療圏のうち、隠岐のように拠点病院がないのは75カ所。人口減の中、医療機関を増やすことは現実的ではないが、地方を中心に公共交通機関が衰退するなど通院の苦労は増す。今年4月、隠岐の島町は町民が本土へ行く船舶の往復運賃について、1回1600円の助成を始めた。通院以外も対象だが、藤田さんらの訴えもきっかけになった。

 「がん患者が、どこに住んでいても適切な医療を受けられるようにしてほしい。通院先の宿泊施設や療養中の患者が船などで移動中も横になれる環境づくりなど、交通費以外にもできる工夫はあるはず」。藤田さんの願いだ。

    ◇

 日本のがん医療の向上を目指して制定された、がん対策基本法が成立して10年。第2部は、基本法の理念がどこまで実現したのかを検証する。

がん大国白書:第2部 検証・基本法10年/1(その2止) 温存療法選べず全摘

 乳がん患者の6割が受ける胸のふくらみを残す温存療法を選べず、今も乳房全てを切除(全摘)する患者がいる。女性にとって乳房を失うことは、精神的に大きな負担だ。このため、がんとその周囲だけを切る温存療法が1970年代から広がった。一方、温存を選ぶと、術後に5~6週間、放射線治療を毎日受ける。再発の危険性を減らすためだ。

 「乳房を残す方法もありますが、それができるかどうかご家族と相談してください」。秋田市で乳腺外科診療所を開業する橋爪隆弘医師(56)は、月数回診察を担当する秋田県北部の病院で、乳がんが見つかった患者にこう話すことがある。

 同県は、国のがん診療連携拠点病院が6カ所、拠点病院と連携する医療機関もあるが、公共交通機関が少なく、多くのがん患者は自家用車で長距離を通院している。高齢になると家族に送迎を頼むしかない。橋爪医師によると、その病院では温存も可能な60~70代の乳がん患者のほぼ半数が、放射線治療の通院ができないという理由で乳房全てを切除する。車で30分ほどの距離でも温存を選ばない人がいる。「『仕事を持つ家族に迷惑はかけられないから』と話す人が多い」

 県外に治療の場を求める人もいる。胸腺がんになった秋田市に住む加賀屋淳子(あつこ)さん(57)だ。

 2011年に胸腺がんが見つかり、同市内で手術や放射線、抗がん剤の治療を受けたが再発。2年前に2回目の再発が分かり、抗がん剤治療を1年受けたが、がんの大きさは変わらなかった。不安に駆られているとき、姉から神奈川県内の病院が、がんにピンポイントで放射線を当てる「回転型強度変調放射線治療」という高度な治療を実施していると聞いた。秋田の主治医からは「これ以上、放射線をかけることは難しい」と説明されていたため、「地元で同じ治療を受けることは無理だろう」と、神奈川県で治療を受けることを決意した。

 放射線治療は通常、外来で受けるが、秋田からは通えない。このため、昨年夏、神奈川県内の病院に1カ月入院して受けた。がんは小さくなった。加賀屋さんは「自宅から通いながら受けられれば、もっと良かった」と振り返る。

 首都圏でも、住む地域でがん治療を完結させられるわけではない。千葉県には拠点病院が13施設あるが、8施設は都心に近い人口密集地に偏在している。県北東部に位置し、拠点病院と連携してがん医療に取り組む「さんむ医療センター」(山武市)では、放射線治療が必要な患者は30~40キロ離れた千葉市の病院などに紹介する。篠原靖志院長は「設備投資や維持費がかかる放射線治療装置の導入はハードルが高い。緩和ケアの充実などできるところから進めている」と話す。

 「均てん化といっても、都会と地方が同じ医療サービスを目指すことは現実的ではない」と橋爪医師は言う。「例えば、秋田県では秋田市以外の人口10万人当たりの医師数は全国平均以下、交通機関も十分にはない。地域ごとの最善の形を模索すべきだ」=つづく

    ◇

 この連載は細川貴代、下桐実雅子、河内敏康、高野聡、永山悦子が担当します。



http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS20H2W_Q6A720C1MM8000/
「高額な新薬」適正投与へ指針 厚労省、医療費を抑制
病院や医師に要件

2016/7/21 2:00日本経済新聞 電子版

 厚生労働省は抗がん剤などの高額な画期的新薬の適正使用に乗り出す。病院に一定の経験がある専門医を置き、緊急対応ができることなどを要件とする使用ガイドライン(指針)を作る。新薬は思わぬ副作用が出るほか、医療費も高騰しがちなため、医師や医療機関に対し投与の適正化を促す。指針の第1弾はがん免疫治療薬「オプジーボ」とし、指針を満たさない場合は公的医療保険を適用しない方針だ。

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 厚労省は近く開く中央社会保険医療協議会(中医協)で議論を始める。指針は各学会と共同で検討し、2016年度末までにまとめる。早ければ17年度中に適用する。

 画期的な新薬の中には1回あたりの価格が数万円以上になり、医薬品メーカーの年間売上高が1000億円規模になるようなものがある。こうした薬を使う場合、患者に対しては税金や保険料で賄う公的医療保険の適用などにより、実際の負担を抑えている。

 厚労省は今後、税金と保険料で患者負担を賄う部分が大きくなるとみており、医師や患者向けの指針を作って適正な投与を促す。病院と医師、患者向けに要件を設け、病院には入院設備があり24時間の診療が可能であること、医師には一定のがん化学療法の経験をそれぞれ求める方向だ。

 患者にも使用に一定の条件をつけるが、年齢で差別しないようにする。ただ投薬しても効き目がない場合もあり、どの患者に効果があるか調べ、一定の効果が期待できる患者に限ることも検討する。また地方などで治療が受けにくくならないよう目配りする方針だ。

 指針対象とする最初の新薬はオプジーボ。1人あたり年3500万円の超高額薬だが、手術のできない末期がん患者にも劇的な効果があると期待される。

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 ただ患者5万人にオプジーボを1年間使うと、薬代だけで1兆7500億円かかる。これは薬剤費全体の2割に相当する。日本医師会も「皆保険制度が維持できなくなる」との危機感を持ち、何らかの対策が必要とみる。

 厚労省はオプジーボと並行し、高コレステロール血症治療薬「レパーサ」の指針づくりも進める。今年4月に発売し、1キットあたりの価格は2万2948円。ただ繰り返し投与するため、患者負担は高くなりがち。厚労省は適正使用を促し、薬剤費の増加を抑えたい考えだ。

 12年度の薬剤費は8.5兆円と、この10年で2兆円増えた。近年はC型肝炎治療薬「ソバルディ」など、高額薬が相次ぎ登場している。中小企業の社員が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)では高額薬剤の使用が増え、15年度の保険給付費が6.3%増えるなど保険財政にも影響が出つつある。

 厚労省は指針の導入とともに、保険適用の対象とする病気を拡大する際に、価格も引き下げる案も検討する方針だ。医療費が膨張する中で、適用範囲が広くなりすぎているとの指摘もある。薬を使いたいという患者の希望に歯止めをかけるわけにはいかないため、医療費抑制とどう両立するかが課題になる。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/54377/Default.aspx
新薬ニーズ C型肝炎は減少 認知症は高水準を維持 医師調査
2016/07/21 03:51 ミクスオンライン

マーケティングリサーチサービスを展開する社会情報サービス(通称SSRI)とエムスリーはこのほど、医師の新薬ニーズを過去5年間にわたって時系列に分析したところ、C型肝炎はこの5年間でニーズがほぼ半減する一方、アルツハイマー型認知症は高水準を維持していることがわかった。当該疾患を診察している医師に新薬の登場を希望するかどうかを聞いたところ、C型肝炎では2011年に医師の28%が新薬を希望すると回答したが、15年にはこの割合が15%にまで下がった。専門医ではより大きな下げ幅となった。同様に認知症では11年が37%、15年が35%だった。

文末の関連ファイルに、認知症、2型糖尿病、高血圧症、脂質異常症、C型肝炎の新薬の登場希望割合に関する資料を掲載しました(7月21日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。

この分析は、エムスリーの医師会員約2万人を対象に約400疾患について診療患者数などを調査したデータベース「PatientsMap」をもとにしたもの。この調査では新薬の登場を希望するかどうかも聞いており、その結果の過去5年間のデータを分析した。

C型肝炎の新薬の登場希望割合は年々下がり、11年28%、12年28%、13年24%、14年20%、15年15%――と推移した。専門診療科である消化器内科の医師をみてみると、HPは11年47%が15年21%に、GPは同34%が17%に大きく下がった。両社は、「画期的な新薬の発売により、医師のニーズがより満たされ、『新薬希望』の割合が下がった」としている。

近年発売された経口投与の直接作用型抗ウイルス薬(DAA)には、インターフェロン及びリバビリンと併用する ▽ソブリアードカプセル(ヤンセン、13年12月発売) ▽バニヘップカプセル(MSD、14年11月発売)――、インターフェロンフリーの ▽ダクルインザ錠・スンベプラカプセル併用療法(BMS、14年9月発売) ▽ソバルディ錠(ギリアド・サイエンシズ、15年5月発売) ▽ハーボニー配合錠(ギリアド・サイエンシズ、15年9月発売) ▽ヴィキラックス配合錠(アッヴィ、15年12月発売)――がある。

ただ、今回の分析に用いた15年調査は、その調査時期が15年6月22日~9月14日であり、ヴィキラックスだけでなく、特に有効性が高いハーボニーの使用感を踏まえた新薬の登場希望割合になっていない可能性が高い。このため、医師のC型肝炎の新薬ニーズはさらに低くなっていると思われる。

このほか、認知症の新薬ニーズはこの5年間、33%~37%で推移していた。2型糖尿病、高血圧症、脂質異常症は一貫して10%台で、直近の15年は2型糖尿病が13%、高血圧症が12%、脂質異常症が11%――だった。



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO05071920Q6A720C1CR8000/
遺族意見記載なしが4割 医療事故調査報告、半年で提出49件
2016/7/21 0:42 日本経済新聞

 患者の予期せぬ死亡を対象とする「医療事故調査制度」で、第三者機関の日本医療安全調査機構(東京・港)は20日、昨年10月の制度開始以降の半年間に医療機関が提出した49件の報告書の分析結果を公表した。12%に再発防止策の記載がなく、遺族の意見を書いていないケースは44%に上った。

 同機構の木村壮介常務理事は「きちんと調査すれば、再発防止策は出てくるはず。制度の趣旨が医療機関側に十分浸透していない」と指摘した。

 昨年10月から今年3月までに医療機関が患者の死亡原因を調査し、同機構に報告書を提出したのは49件。このうち43件はなんらかの再発防止策を示していたが、3件は「再発防止策なし」とし、残る3件は何も記載がなかった。

 制度に関する厚生労働省の通知は遺族からの意見があった場合、報告書に記載することを求めているが、遺族の意見の記載があったのは15件にとどまった。意見なしと記載されていたのが10件、言及がなかったのは22件だった。

 同制度では「予期せぬ死亡」について「医療に起因すると疑われる死亡で、管理者が予期しなかったもの」と規定する。

 半年間の状況では、患者が死亡してから医療事故として届け出るまで平均21.9日、最長は146日かかっていた。制度の対象になるかどうか、医師が判断に迷うケースも多いとみられる。

 報告書の分析結果が公表されたのは今回が初めて。厚労省は現状を踏まえ、6月24日に医療法の関係省令を改正。対象となる死亡事例の明確化や調査報告書の書式統一を進めている。

 同制度は1999年の東京都立広尾病院の点滴ミス事件など重大な医療事故が相次ぎ、中立的な事故調査機関の設立を求める声が高まったことから、2014年6月の医療介護総合確保推進法の成立で導入された。病院や診療所は診療行為に関連して患者が予期せずに死亡した場合「医療事故調査・支援センター」への届け出と、院内調査の実施が義務付けられた。

 今年6月までの9カ月間の同制度に基づく医療事故の届け出は285件だった。現状のペースだと年400件程度にとどまり、制度設計の段階で予想していた年1300~2000件を大幅に下回る見通しだ。



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO05071940Q6A720C1000000/
手術中のミス、患者に伝えず 千葉県がんセンター
2016/7/20 23:53 日本経済新聞

 千葉県がんセンター(千葉市)で昨年12月、食道がんを患う県内の60代男性が食道摘出の手術を受けた際、医師らが機器の操作ミスで止血に手間取り、約2リットルの大量出血があったのに、患者側に伝えていなかったことが20日、関係者への取材で分かった。県には医療事故として報告していた。

 関係者によると、センターは手術後、患者側に「止血に苦労した」などと伝えていた。手術後の経過は良好という。

 センターの安全管理指針では、医療事故が発生した場合の対応として、速やかに患者や家族に状況を説明するとしている。センターは機器の操作ミスを認め「ミスと止血との因果関係はないと判断したため、患者側に伝えなかったが、確認したい」としている。〔共同〕


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