Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

7月14日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/441470
日医、医療基本法案、臨時国会への提出期待
「医療基本法(仮称)にもとづく医事法制の整備について」答申

2016年7月13日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医師会は7月13日の定例記者会見で、医事法関係検討委員会がまとめた「医療基本法(仮称)にもとづく医事法制の整備について」の答申を公表した(資料は、日医のホームページ)。同委員会による2014年3月の「医療基本法の制定に向けた具体的提言(最終報告)」で提言された、医療基本法(仮称)条文案からの変更は2点のみ。

 会見した日医常任理事の今村定臣氏は、「医療基本法(仮称)をめぐる検討はほぼ一巡した。今後、国会議員による具体的な法案作成の場に示していきたい。できるだけ早い機会に、できれば今度の臨時国会に、議員立法として法案提出してもらえれば」と期待を込めた。ただし、まだ調整が必要な点も残っており、「医療基本法(仮称)の制定に当たって、同法の条文そのものが、訴訟のもとになり得るのかについて若干の検討が必要。医療提供者が不利になるような決着は考えていない」と今村常任理事は説明した。

 医療基本法(仮称)とは、医療法や医師法をはじめとする、医療関連法規の「親法」という位置付けで、医療関連法規と憲法を媒介する働きを担う。医療基本法(仮称)条文案は、「基本理念、国・地方公共団体・医療提供者・医療提供施設・国民の責務」「医療提供体制を確保するための施策」「医療提供者等の権利と義務」「患者の権利と義務」などから成る(『「医療基本法」の早期立法化を目指す、日医』を参照)。

 今回の答申は、医療基本法(仮称)の制定後の医事法制全体をどのように再整備すべきかについて検討を重ねたもの。最終報告後に開催されたシンポジウムなどで出た意見も踏まえて整理した、(1)医療の不確実性、(2)計画体系の明示、(3)「介護」を医療基本法の対象に含めるか、(4)尊厳死、延命治療、生殖補助医療、(5)医師、医療提供者の権利に関する規定の仕方、(6)応召義務、(7)医療事故への対応、異状死体届出義務、(8)(患者の権利の具体的内容として)苦情調査申立権、(9)(患者の権利の具体的な内容として)医療政策決定過程への参加――の9つの論点について、医療基本法(仮称)条文案と、現行の個別法令の規定の在り方などを検討した。

 その結果、医療基本法(仮称)条文案から変更されたのは、(1)と(4)のみ。それ以外は検討したものの、条文案の追加等は不要と判断された。(1)については、条文化は難しいと判断したものの、新たに「前文」を設け、「医療とは、(中略)患者ごとに疾病の態様や患者自身が有する素因、体質、環境が異なることなどを受けて、その結果の確実性が一定であるとは保障されないという性格も有する(後略)」と記載。

 (4)については、医療基本法(仮称)が対象とする「医療」の定義の中に、「生殖補助技術や遺伝子を扱う医術を含む」と追加された。

 医師の専門分野や就業地の選択、「最も基本的な権利」

 (5)の医師の権利は、「保険診療の枠内では、医師が医学的判断に基づいて自由な裁量のもとに治療を進めることができにくい状況」があるとされることから、検討された。医療基本法(仮称)条文案の第15条(医療提供者の裁量)に、「医療提供者は、合理的な判断にもとづき、適切な医療を実施することができる」とあり、「(保険医は、厚生労働大臣の定める医薬品以外の薬物を患者に施用し、または処方されてはならないとある)療養担当規則のような硬直的な規定を是正する上で極めて有効に機能することが期待され、これ以上に詳細な規定を設ける必要はない」と結論付けられた。

 興味深いのが、(5)の関係で、医療基本法(仮称)条文案には盛り込まれなかったものの、医師の規制的配置をけん制する一文が答申に記載された点だ。「昨今、医師、医療従事者の地域的、業務的偏在の是正を目的とした、国による政策的な適正配置を推進することが議論されているが、医療に携わる専門職業人として、自身の専門分野や就業地を選択する自由は、最も基本的な権利として保護されるべきは当然である。本委員会では、この問題についての十分な検討ができなかったが、今後の課題として検討すべきことを提言する」。

 なお、医事法関係検討委員会は、医師法21条についての検討を緊急的課題として議論したため、「医療基本法(仮称)をめぐる問題については、十分な検討の時間を充てることができなかった」としている(『医師法21条の届出、「犯罪と関係ある異状」に変更を』を参照)。



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0714504104/
医療基本法制定を働き掛けへ―条文案に「不確実性」の前文追加〔CBnews〕
CBnews | 2016.07.14 18:15 キャリアブレイン

 医療の基本理念などを定める「医療基本法」(仮称)の制定に向け、日本医師会(日医)は与野党に働き掛けを本格化する方針だ。早ければ、秋にも開催される臨時国会での成立を求めていく。

 日医は13日、「医療基本法に基づく医事法制の整備」について検討してきた医事法関係検討委員会の答申を公表した。同委員会は2014年3月、同法条文案を取りまとめた。それ以降、全国でシンポジウムを開催するなどして広く意見を聞いた上で、条文案についての議論を重ねてきた。

 2年間の議論の結果、条文案に具体的な医療提供者の義務や患者の権利に関する規定があることにより、医療提供者に対する訴訟が増えるとの懸念があるため、新たに「前文」を設け、その中に同法が理念法の性格を持っていることや、医療の不確実性などを盛り込むことになった。

 このほか、条文案の修正は、2条の医療の定義規定に「生殖補助技術や遺伝子を扱う医術」を追加したのみで、ほぼ条文案の通りとなる。13日に記者会見した今村定臣常任理事は、「今回の答申により、(医療基本法をめぐる)医事法関係検討委員会の議論は一巡した。今後は、この成果を国会議員の具体的な検討の場に示していきたい」と述べた。

(2016年7月14日 君塚靖・CBnews)



http://www.ryoutan.co.jp/news/2016/07/14/010568.html
医学系進学希望の中高生に医師が地域医療語る
両丹日日新聞2016年7月14日 

 福知山市土師の京都府立福知山高校(細野吾校長)は、福知山市民病院総合内科医長・川島篤志さんを招き、医療系進学希望者を対象に「医学進学プログラム」の特別講座を11日に開いた。高校1~3年43人、附属中学1、2年17人が受講し、地域医療の現場について学んだ。

 川島医長は「医師が見ているもの、聴いているもの、使っているもの」と題し、日々の業務内容や使っている道具などについて話した。道具の説明では、使用している聴診器などに生徒たちが触れる時間もあった。

 業務については、「医師は『診察』が大事だが『説明』も重要」として、患者に説明して理解してもらい、病気について正しく知ってもらう大切さを伝えた。

 また、医師の生活は多忙で、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)を保つのが難しいため、「一緒に協力して働いてくれる若手医師が必要」と強調し、若手の教育に力を入れていることも話した。質疑応答の時間も設け、生徒たちはグループごとに質問を投げかけていた。



http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/07/14/18564/?rt=nocnt
ANAも医師登録開始。しかしモヤモヤは晴れず…
薬師寺泰匡(岸和田徳洲会病院救命救急センター)
2016/7/14 日経メディカル

 JALに続き、ANAも医師登録システムを始めるらしいですね(参考)。以前、JALが日本医師会と一緒に医師登録制度を立ち上げますと発表したときも、こちらで取り上げました。

 機内で急病を発症した方が出た際、事前に登録した医師に客室乗務員が直接援助を依頼することで、機内でアナウンスするよりも迅速に対応できるという制度です。数秒の遅れが命取りになるような場合って気道緊急くらいなのではないかという思いは以前コラムを書いたときと変わっておりません。なので、この制度を導入することで直接恩恵を受けられる乗客が増えるという点については、僕は少し疑問を抱いています。


 一応ANAの制度をまとめると、
 ・ 7月から登録開始
 ・ 9月から国際線で運用する予定
 ・ 登録は医師免許で
 ・ 医師のインセンティブに関する記載は今のところなし
 ・ 故意と重過失以外はANAが賠償してくれる
ということです。

 日本医師会の医師資格証がなくても、医師免許さえ提示すれば登録できるということなので、医師にとってみればJALの登録よりも少しハードルが低くなっているかもしれません。ただ、登録することで僕らが得られる明確なメリットがイマイチ見えません。

「登録したら好きなだけ迅速に人を助けられるよ!」
という、何とも変な方向に前向きなシステムです。人の命の関わることですので、あまり茶化したくはありませんが、例えばレストランが音楽家に対して

 「うちで飯食ってる時にさ、客が望んだら好きなだけ演奏させてあげるよ。もし満足いかない演奏で客が不満を持ったらうちが謝るし。え? お礼? なにそれ?」

 とか言ったらどう思いますか? サービスをタダで提供する権利をもらってうれしい人っているんでしょうかね…。いや、もちろん僕は機内で呼ばれたらいつでも行こうと思ってはいるんですよ。でもこうやって医師登録制度を立ち上げるのって、医師がただの宣伝材料として扱われているような気がするのですが…気のせいでしょうか。

 というわけで、登録は悩みどころですね。実は僕ANA好きなんです(穴じゃないですよ…汗)。好きな人のためなら頑張れるように、いつもお世話になっているANAのためなら登録しようかな。とか言いつつ、登録の前後で自分のアクションが変わらないならどっちでもいいかなと思っています。

 航空機内の装備については、ANAがウェブサイトで公開しています。機内の医療用品については、2000年に運輸省航空局から通達された「救急の用に供する医薬品および医療用具について」で、最低限備えなければならない医薬品、医療器具が定められており、新幹線と比べるとかなり充実の装備となっております。よっしゃ登録してやるぜという意気込みをお持ちの方は、ぜひ一度ご確認ください。



https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0714504102/
賃金未払いで病院捜索...看護師ら100人分2000万円〔読売新聞〕
yomiDr. | 2016.07.14 13:55(2016年7月14日 読売新聞)

 医療法人常磐会(大阪市大正区)が運営する「ときわ病院」(同)が看護師や事務員ら約100人に給与計約2000万円を支払わなかったとして、大阪労働局と大阪西労働基準監督署は13日、最低賃金法違反と労働基準法違反の両容疑で同病院を捜索した。

 同労働局は押収した資料を分析し、病院運営の実態を調べる方針。

 関係者によると、同病院は経営悪化のため、昨年12月に入院患者の受け入れを停止。離職した看護師や事務員らに対し、昨年11月分の給与を支払わなかった疑いが持たれている。同労基署はこれまで、給与を払うよう指導してきたが、同病院は応じなかったという。

 読売新聞の取材に、同病院の職員は「院長が不在で対応できない」と話した。

 同病院は内科や整形外科などの診療を行っており、現在、外来患者の診療は続けている。



http://mainichi.jp/articles/20160714/ddl/k04/040/047000c
提訴
不当解雇で元准看、仙台市医療センター相手に /宮城

毎日新聞2016年7月14日 地方版 宮城県

 公益財団法人仙台市医療センターが運営する茂庭台診療所(仙台市太白区)に勤務していた元准看護師の女性(56)が13日、職場の異動命令を拒否したことなどを理由に不当に解雇されたとして、同法人に地位確認や未払い賃金などを求める訴訟を仙台地裁に起こした。女性側によると、同診療所では資格のない看護師がレントゲン撮影することがあったといい、県医療労働組合連合会が保健所などに対策を求めている。

 訴状などによると、女性は膝などに関節症があり、力の要る介護の仕事はできないとして病院側に了承を得た上で昨年2月に就職。半年後に同法人の運営する介護老人保健施設へ異動を命じられ、これを拒否したところ、同年11月に解雇通告を受けたとしている。女性はレントゲン撮影を拒否し、同年8月に休職命令を受けていた。

 女性の勤務していた昨年2〜5月、看護師が毎月20件ほどレントゲン撮影を担当していたという。提訴後の記者会見で女性は「患者に健康被害を与える可能性に耐えられず上司に意見したことが、解雇に結びついたと考えている。自分と同じ思いをする看護師を少しでも減らしたいと思い提訴した」と力を込めた。同法人の担当者は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。【本橋敦子】



http://www.yomiuri.co.jp/local/yamagata/news/20160714-OYTNT50227.html?from=ycont_top_txt
酒田市2診療所 独法に移管へ
2016年07月15日 読売新聞 山形

 ◆飛島 今後も常勤医不在

 地域医療体制の見直しを進めている酒田市は、2018年度をめどに市直営の飛島、松山の両診療所の運営を、日本海総合病院を運営する地方独立行政法人「県・酒田市病院機構」に移管する方針であることが分かった。これに伴い、常勤医が不在となっている飛島診療所には今後も医師を配置せず、従来通り出張やテレビ電話による診療で対応する方向となっている。

 市は経営安定化と医師・看護師の確保を見込めるとして、日本海総合病院を中心とした医療体制の整備を進めており、すでに市立八幡病院を同機構に移管する方針を示している。

 飛島診療所は昨年4月から常勤医が不在で、夏季は週2日、日本海総合病院から医師が派遣され、冬季はテレビ電話による遠隔診療を行っている。松山診療所では非常勤の医師3人が週3日診療している。松山診療所では、移管によって週5日に診療日数を増やせる利点があるという。

 飛島診療所については、最終的に同機構が常勤医が必要かどうか判断するが、年間診療者数が10人以下のため、市は「現行体制で特に問題はない」としている。

 市は今後、飛島、松山地区の住民に理解を求めていく。
07141



http://www.nikkei.com/article/DGXLZO04874360V10C16A7EE8000/
高齢者医療費 上げ議論 「後期」窓口負担や高額療養費
2016/7/15 0:41

 厚生労働省は14日、高齢者の医療費負担を引き上げる議論を始めた。月ごとの医療費の自己負担に上限を設けた「高額療養費制度」と後期高齢者の窓口負担の見直しが柱だ。医療費の膨張を抑えるのが狙いだが、高齢者の反発が予想される。参院選で政権基盤を強めた安倍政権が不人気政策にどこまで踏み込めるか試金石にもなりそうだ。

 厚労省は14日、社会保障審議会医療保険部会を開催。高額療養費見直しは年内に結論を出す。上限は政令改正で引き上げられ、来年度にも実施する。75歳以上の後期高齢者の窓口負担は2018年度まで検討を続ける。

 高額療養費は病気やケガで高額の治療費がかかった際、患者が窓口で払う月々の負担額に上限を設ける仕組み。年収で上限は異なる。年収800万円で70歳未満の人が月100万円のがん治療を受けると、実際の負担は17.2万円。70歳以上だと8.7万円になる。

 高齢化で財政負担は増しており、政府は昨年12月に経済・財政計画の工程表をまとめ「16年末までに結論」と明記した。

 焦点は負担増を求める範囲。部会では75歳以上を優遇する一方、70~74歳で「上限を上げるべき」との意見が出た。また預貯金などの資産を多く持つ人の負担を増やす案も出された。高所得者など条件によっては、現役世代に近い負担を求められる可能性もある。

 70歳以上の上限を一律で上げれば、最も歳出抑制効果が期待できる。だが、低所得者の負担も重くなるため、与党の反発は必至。年末まで調整が続きそうだ。

 昨年8月に見積もった社会保障費の伸びは年6700億円。政府は16~18年度の伸びを1兆5000億円に抑える財政再建目標を設定している。高額療養費を縮小すれば、数百億~1千億円程度の歳出抑制につながるとみられる。

 一方、後期高齢者の窓口負担を巡っては、部会委員から「医療保険制度の持続には引き上げは避けられない」として、現行の1割から2割に引き上げるべきだとの意見が出た。重い病気にかからない人まで対象になるため、見直しのハードルは高い。厚労省は時間をかけて議論する。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49204.html?src=topnewslink
医療費自己負担増やさない高齢者の基準は?- 社保審部会が制度見直しで議論
2016年07月14日 22時00分 キャリアブレイン

 社会保障審議会(社保審)の医療保険部会は14日に会合を開き、70歳以上の高齢者の医療費の自己負担を軽減する制度の見直しに向けて議論した。一カ月分の自己負担額の上限や、75歳以上の後期高齢者が医療機関の窓口で支払う医療費(窓口負担)の割合などについて、負担を増やす方向での見直しに反対する意見は出なかったが、複数の委員が、低所得者対策が必要だと主張した。所得ではなく資産に着目すべきとの指摘もあり、今後の議論では見直しの内容と併せて、見直し後も負担が増えないように配慮する対象者の基準が焦点となりそうだ。【佐藤貴彦】

 一カ月分の医療費の自己負担に上限額を設ける「高額療養費制度」では、高齢者の上限額が低く設定されている。また、窓口負担の割合は、6-69歳の人が3割なのに対し、高齢者は2割以下(所得が一定以上の場合は3割)で、中でも後期高齢者は1割とされている。

 こうした制度について、国は世代間・世代内で医療費の負担を公平にするため、見直しを検討することを決定。高額療養費制度については年内、窓口負担の割合については2018年度末までに結論を得ることとしている。

 14日の医療保険部会の会合では、厚生労働省の担当者が検討スケジュールを改めて説明。その後、委員らが意見交換した。

 この中で一部の委員は、「70歳以上(の上限額を)を70歳未満と合わせる形で速やかに見直す必要がある」「(後期高齢者の窓口負担について)2割負担を導入する方向で議論する必要がある」などと述べ、高齢者の負担を増やす方向で制度を見直すよう強く主張した。

 一方で、所得が低い高齢者の負担を増やさないために慎重な議論が必要だと複数の委員が指摘。高齢者が支払う保険料や介護保険サービスの利用料などにも配慮し、負担が一気に増えないようにすべきとの声も上がった。

 また、所得だけでなく、換金しやすい資産の保有状況などにも着目して議論するよう提案する委員もいた。

 高額療養費制度の見直し時期については、来年度からすぐに実施するよう求める意見と、高齢者への周知や関連するシステムの改修などのために、一定の猶予期間を設けた上で実施すべきだとする意見の両方が上がった。



https://www.m3.com/news/general/441738
専門医不足で初診1年待ちも 発達障害児療養で検討会議
地域 2016年7月14日 (木)配信高知新聞

 高知県保健医療計画が掲げる小児医療対策の進捗(しんちょく)状況を検証する「高知県小児医療体制検討会議」(委員長=藤枝幹也・高知大学医学部教授、16人)が7月12日夜、高知県庁で開かれ、発達障害児の専門医が不足している厳しい現状が報告されたほか、療育スタッフの連携や養成が課題に挙げられた。

 高知県の報告によると、高知県の発達障害児の診断や療育の中核を担う高知県立療育福祉センター(高知市若草町)は、小児科と精神科の3人の専門医が年間のべ約1万1千人の外来診療を担当。初受診する児童生徒は「申し込みから診察まで約1年間待ってもらっている状態」だという。

 委員の保育園長は「待っている間の保護者の不安はすごく大きい」と指摘。これに対し高知県担当者は、高知県立療育福祉センター以外の診断可能な病院を保護者らに紹介している現在の取り組みをさらに徹底し、「不安な期間を少しでも短くする」とした。

 また発達障害児の療育に携わる小児科医が高知県中央部に偏在し、郡部は極めて少ない現状が論議となり、高知県西部の小児科医は「訓練は1人の患者さんに2時間かかる。それを医師が引き受けると、救急などもあって回らない」と現状を説明。別の委員からは「(各地域で)医師と臨床心理士、理学療法士、作業療法士らが連携した継続的な支援が大切」との意見も出た。

 高知県は4年前から発達障害の専門医育成に着手。2016年度からは医師以外の専門人材の研修も始めた。また郡部から高知市に通うケースもあることから、集団生活への適応訓練などを発達の特性に応じて行う「児童発達支援センター」(現在は安芸郡田野町など5カ所)を2019年度末までに13カ所まで増やすことを目指している。


  1. 2016/07/15(金) 05:49:25|
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