Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

7月4日 

http://www.medwatch.jp/?p=9523
【速報】新専門医制度、日本専門医機構の吉村新理事長「7月中に方向性示す」考え
2016年7月4日|医療・介護行政をウォッチ

 日本専門医機構は4日に理事会を開き、新理事長に吉村博邦氏(地域医療振興協会顧問、北里大学名誉教授)を、新たな副理事長に山本英俊氏(山形大学医学部長)と松原謙二氏(日本医師会副会長)の2氏を選任しました。

 理事会後に記者会見に望んだ吉村新理事長は、「7月中に機構として一定の方向を示す」「できれば各学会がそろって同じ土俵でスタートすることが望ましい」などの考えを述べています。

吉村新理事長、「各学会がそろってスタートすることが望ましい」ともコメント

 来年度(2017年度)から新専門医制度がスタートする予定ですが、「地域・診療科における医師偏在を助長する」「専門医の認定や養成プログラムの認証を行う日本専門医機構のガバナンスに問題がある」などの課題が指摘されています。

 そうした中、日本医師会と四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)は連名で次のような要望書を日本専門医機構に提出していました。

▽ 一度立ち止まり、専門医を目指す医師の意見を聞くとともに、「地域医療」「公衆衛生」「地方自治」「患者・国民」の代表による幅広い視点も大幅に加えた『検討の場』を設けて、その検討結果を尊重すること(その際も、プロフェッショナルオートノミーを尊重すべき)

▽ 『検討の場』において医師偏在が深刻化しないか集中的に精査し、懸念が残るプログラムについては2017年度からの開始を延期し、現行の学会専門医の仕組みを維持すること

 

 そうした中で日本専門医機構は執行部体制を刷新。4日の理事会では、新理事長に吉村博邦氏(地域医療振興協会顧問、北里大学名誉教授)を、新たな副理事長に山本英俊氏(山形大学医学部長)と松原謙二氏(日本医師会副会長)の2氏が選任されました。

 理事会終了後に記者会見を行った吉村新理事長は、「各学会とも連携しながら理事会で議論を詰め、社員総会を7月中に開催し、そこで一定の方向性を出す」考えを述べています。日医・四病協は「検討の場」を設けることを要望していますが、理事会を「検討の場」とするのか、新たに「検討の場」を設置するかどうかについて吉村新理事長は明言を避けています。

 また「方向性」が何を指すのかはもちろん今後の検討に委ねられていますが、吉村新理事長は「各学会がバラバラに動くのではなく、できれば同じ土俵で一斉にスタートすることが望ましい」との見解も述べています。したがって、「2017年4月から、すべての基本料領域で新制度(プログラム制)に移行する」あるいは「すべての基本領域で旧制度(現行制度)を継続する」という可能性が高くなってきました。



http://www.huffingtonpost.jp/masahiro-kami/new-system-for-medical-specialist_b_10798936.html
特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所 理事長
迷走する「新専門医制度」 医学会幹部と厚労省による"共謀"の産物には法律違反の可能性も

上昌広
投稿日: 2016年07月04日 13時19分 JST  ハフィントンポスト

新専門医制度が迷走している。今回も、このことを論じたい。

6月7日、塩崎恭久厚労大臣は新専門医制度への懸念を表明し、プロフェッショナル・オートノミーの下、医師がお互いの立場を超えて話し合い、国民のニーズに応えるシステムを構築するように要請した。
このメッセージは、専門医認定機構の幹部だけでなく、「実質的に彼らと「共謀」している医系技官(厚労省幹部)」への批判だった。

なぜなら、新専門医制度は、医学界の幹部と厚労省が二人三脚で推し進めたものだからだ。

医系技官と専門医認定機構の「共謀」のポイントは、専門医資格と処方権の連動だ。イレッサ薬害事件以降、厚労省は一部の薬剤の処方を学会が認定する専門医に限定してきた。例えば、話題のオプジーボが処方できるのは、皮膚悪性腫瘍指導専門医やがん薬物療法専門医が在籍する施設だけだ。

今後、特定の診療行為を専門医に限定する規制は益々強化されるだろう。厚労省、学会の何れにも都合がいいからだ。

厚労省にとっては、医療統制に使える手段が増える。
学会にとっては、新たな利権の創出だ。専門医資格の有無が、病院収入に直結するため、若い医師が就職する際には専門医資格が必須となる。学会は何もしなくても、会員が増え、会費収入が入ってくる。

日本外科学会などの「腐敗」は、さまざまなメディアで批判されている。

また、「スタンプラリー」を求め会員が長蛇の列をなす光景が、いまやありふれた光景だ。専門医資格を更新するために、学会に参加した証の判子だけもらい、帰ってしまう。何のための学会かわからない。

日本は法治国家だ。こんなメチャクチャなことは法的に出来ないようになっている。厚労省と専門医認定機構は、法律を無視して横車を押したことになる。

例えば、この制度が運用されれば、全ての後期研修医が三十代半ばまで、強制的に有期雇用の非正規職員になるしかない。

また、直接、労働契約を結ばない専門医認定機構が「カリキュラム」を通じて、若手医師の職場や居住地域を決めてしまう。憲法違反の可能性が高い。

新専門医制度は、派遣法にも違反する。学会は人材派遣業者ではない。それなのに、新専門医制度では、若手医師を拠点病院・連携病院などに強制的に異動させる。

もし、合法的にやろうとすれば、全ての若手医師を基幹病院が雇用し、協力病院には「研修」の名目で派遣するしかない。その場合、人件費、保険、年金は基幹病院が負担する。基幹病院の経営戦略上、これでいいのだろうか。

かくの如く、新専門医制度を巡る議論は杜撰だ。指導者の未熟さを反映しているのだろう。

厚労省と任意団体が協力し、独占的な権限をもつことは、全体主義的な社会システムであり、不埒な指導者が出てくれば容易に暴走する。民主主義の対極だ。このようなシステムを避けることこそ、二十世紀の教訓だ。

いまこそ、学会は、その本義に立ち返って議論したらどうだろう。学会の本来の目的は会員の交流だ。近年、IT技術が進化し、会員の交流は容易になった。

学術誌も増えた。論文を発表する際にも、わざわざインパクトファクターの低い日本の学会誌に投稿する必要はない。従来型の日本の学会モデルが通用しなくなっている。学会は変わらねばならない。

ところが、彼らがとった対応は不誠実だった。専門医資格で若者を縛り付けようとした。医療現場への統制を強めたい医系技官と思惑が一致し、事態はこじれた。

こんなことをしていたら、わが国の学会に将来はない。どうすれば、会員の情報交換を活発にできるかを考えるべきだ。おそらく、徹底した情報開示と、権威勾配のない自由な議論の場の提供だ。

* 本稿は『医療タイムス』の連載を加筆修正したものです。



https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2016/07/04/133148568
12病院が合同説明会
7月4日大分合同新聞夕刊

 新人医師の臨床研修先に県内の病院を選んでもらおうと、医学部生を対象にした説明会が大分市のソレイユであった。県と県内12病院の主催。県内外から約40人が出席した。
 2006年から毎年実施。受け入れ先の候補となる12病院の担当者が、特徴や研修プログラムなどを説明しアピールした。病院ごとにブースを設け、研修医らが学生からの質問に答える時間もあった。
 大分大学医学部5年の首藤航太さん(22)=大分市=は「研修医の日常業務など資料にはない生の声がとても参考になりました」と話していた。



http://news.e-expo.net/world/2016/07/post-101.html
製薬会社からの食事提供で医師の処方パターンが変化する可能性
2016年7月 4日 12:41 [薬剤情報]  健康美容EXPO

製薬会社から平均20ドル(約2,000円)未満の食事を1回提供された医師は、提供されていない医師に比べて、ジェネリック薬ではなくその会社が売り込むブランド薬を処方する比率が2倍になることが、新たな研究で判明した。研究著者で米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)フェローのColette DeJong氏によると、食事の回数や金額が増大するほど、ブランド薬を処方する比率も上昇したという。

米国研究製薬工業協会(PhRMA)のガイドラインでは、医師への食事や物品の提供は100ドルまで認められているが、今回の研究では、提供された食事の多くは低額のものであった。「フォーマルな夕食への招待ではなく、ピザを提供するような形であることが多い」とDeJong氏は説明する。

研究の上席著者であるUCSFのAdams Dudley氏は、「医師の処方パターンを変えるのは金額ではなく、製薬会社に借りがあるという気持ちだ。メディケア受給者の場合、自己負担額の中央値はジェネリック薬で1ドル、ブランド薬で40~80ドル。多種類の薬を利用する高齢者にとっては大きな負担となる」と話す。

ただし、今回の研究は因果関係を証明するものではなく、医師は、既に自身が好んで処方している薬剤の情報が提供されるイベントに出席する傾向がある可能性もあると、著者らは指摘している。

一方、PhRMAのHolly Campbell氏は今回の研究に疑問を呈し、「一部の薬剤に関する処方データだけを選り好みしている」と指摘する。また、製薬会社は薬剤の安全性や有効性の情報、新たな適応、副作用などを共有するため、定期的に医師と交流しており、さらに医師の処方パターンは自身の臨床的な知識や経験に大きく影響されると、同氏は付け加えている。

今回の研究では、医師の処方記録と製薬会社が医師に提供した飲食物の金額に関する2つの米国政府データベースを利用して、β遮断薬、ACE阻害薬、コレステロール低下薬、抗うつ薬の4つの薬剤クラス内でそれぞれ2013年に最も多く処方されたブランド薬を特定した。その結果、いずれのブランド薬も全く同一のジェネリック薬はないが、同クラス内に代替となる優れたジェネリック薬が存在していた。

この4種類のブランド薬に関連して、約28万人の医師が約6万3,500件、計140万ドルの利益供与を受けていた。うち95%は食事代で、平均費用は20ドル未満であった。約15万6,000人の医師が4クラスのいずれか1つ以上で20件以上の処方箋を書いていた。

処方量などの因子を考慮しても、食事の提供を1回受けた医師は、各クラス内で他の薬剤よりも、売り込まれたブランド薬を処方する比率がそれぞれ高かった。

この研究は「JAMA Internal Medicine」に6月20日オンライン掲載された。同誌の総合監修者であるRobert Steinbrook氏は、「製薬会社が医師への金品の提供を止め、もっと研究に投資するようになれば、医療システムはさらに改善されるはずだ」と、付随論説で結論づけている。(HealthDay News 2016年6月20日)

https://consumer.healthday.com/general-health-information-16/doctor-news-206/can-drugmakers-buy-doctors-brand-loyalty-with-cheap-meals-712075.html
Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
論文アブストラクト
http://archinte.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=2528290



http://www.news2u.net/releases/146604
【Z会】注目記事のご紹介「医学部の地域医療枠は損か得か」~医学部を目指す方への情報が満載のブログ「Z会X医学部 解体新書」より~
2016年07月04日 11時05分 News2u.net

こんにちは。精神科医の東です。約4ヶ月ぶりの登場です。
 みなさんの中で進路に迷っておられる方はかなり多いと思います。医学部に絞ったとしてもどこの大学を目指すかにも色々迷われると思います。それについては以前書いてみましたので、ご参照ください。

 簡単に言えばどこでも将来の仕事にはそんなに関係ないから好きなところへ行きましょう、ということなんですが、一概にそうも言えないのが今回ご紹介する「地域枠」です。
 「地域枠」とはどういうものか、は大学によってもかなり違うので詳しくはご自身でしっかりと調べていただく必要があると思います。これは他人事として無責任に言っているわけではなく、非常に重要な問題ですのでパソコンorスマホの画面に穴が開くほどしっかりと資料を読み込んでいただければと思う次第です。紙の資料ももちろん良いですけど、インターネットをしっかり活用しましょう。・・・
 それはそうとして、ここでは地域枠の概要と、私の個人的な体験、感想を述べさせていただくことでみなさまのご参考になればというのが今回の趣旨です。あくまで個人的な見解であることを踏まえて、必ずあらためてご自身で確かめてくださいね。これは他人事として無責任に…(以下略)

 さて、地域枠というのは、各大学が作った、地域医療に従事する明確な意志を持った学生の選抜するための枠のことです。大学によっても異なりますが、学費や入学金分だけでなく、多くは月々10万円以上の修学資金を貸してもらえます。そして、その借りた期間の1.5倍の期間、つまり9年間(留年しなければ!)、その大学や地域の指定した病院あるいは診療科に従事することで返済が免除になる、というものです。返済免除ということは、つまりそれだけのお金が結果的には「もらえる」ということです。これだけ見れば、めちゃくちゃ「得」ですね。しかし、どうしてこんな「得」な話があるのか、何か事情があるのではないか、ということも考えなくてはいけません。

 なぜ地域枠というものが設定されたかというと、それは地域医療に従事する医師が足りないからです。なぜ足りないかというと、一言で言えば不人気だったからです。よく噂される誤解で、「医学部を出たあとどの診療科の医師になるかは成績で決まる」というものがありますが、そんなことはなくてどの診療科を選ぶかは基本的に自由なのです。ただ、卒後の初期臨床研修をどこで行うかは各病院に定員があるのでここでは面接その他で選抜されます。面接だけでなく試験もある病院もあります。しかし、初期研修のあとどこの病院で働くかは自由です。医師不足の現状を考えると一部の人気病院を除けば、かなり自由に選べます。

 大学の医局に入ればある程度医局の指示した病院で働く必要があるかもしれません。細かい経緯は省きますが、初期臨床研修制度導入などの影響で、今や医局に入らない医師も増えています。医局に入る入らないも含めて、基本的に相当な自由があると考えてよいと思います。どの診療科を選ぶかに関しては、何ら制限がありません。完全に自由です。
 と、このように自由であれば、当然偏りが出てきます。人の少ない地域、診療科が出てくるのは至極自然なことです。そこで、その偏りを是正するためにできたのが「地域枠」。大雑把に言うとそういうことです。
 なぜ地域医療に人気がないか、というと色々理由はあるでしょうが、ざっくり言うと、田舎に行きたくない、地域では十分な研修が出来ないという考え(思い込み?)があるからでしょう。他には、地域医療の魅力が十分知られていない、ということもあると思います。
 診療科としては、産婦人科、小児科、脳外科、外科などが人気がないようです。訴訟リスクや激務が主な理由だと言われています。

 さて、このような地域枠は2005年から急激に定員が増えてきました。初期臨床研修制度導入による医局入局者減とも関係があるかもしれません。全体的な医師不足もあるでしょう。しかし最近では医学部全体の定員の2割が地域枠になるまで増えてきたようです。そして最近はようやく地域枠出身の医師が現場に増えてきたところでもあります。

 さて、その地域枠に進むと将来どんな感じになるのか、というのが受験生としては気になるところですよね。地域枠出身の医師はまだ出てきたばかりなのでなかなか実態はわかりません。そんな時、非常に参考になるのが、自治医科大学(自治医大)出身医師です。 
 それでは次回、少し詳しくご紹介します。



http://news.ameba.jp/20160704-114/
「年寄りが先に逝く」という常識を復権せよ〈医学の勝利が国家を亡ぼす 最終回〉
2016年07月04日 05時50分 アメーバニュース

麻生太郎氏
 いずれ団塊の世代が後期高齢者になれば、医療費の膨張は今の比ではなくなる。それでも高齢者に延命治療を際限なく施せば、国家が亡びてしまう。この国を次世代に継承するために問われているのは、われわれの死生観である。すなわち、年寄りが先に逝く――。

 ***

「90歳になって老後が心配とか、わけのわかんないことを言っている人がこないだテレビに出てた。“おい、いつまで生きているつもりだよ”と思いながら見てました」

 6月17日、北海道小樽市の自民党支部大会でこう語ったのは、麻生太郎副総理兼財務相。参院選前という折から、失言を十八番(おはこ)とする政府重鎮が蒔いた新たなタネに、野党の党首は「高齢者に失礼」(民進党の岡田代表)、「人間の尊厳を否定する」(共産党の志位委員長)などと、こぞって噛みついたが、はたして、これは失言といえるのか。

「90歳のお年寄りが老後を心配していたら、普通は笑ってしまうでしょう。表面的な“舌禍”の話にしてしまっても、無意味です」

 臨床医の里見清一氏はそう指摘する。漢字が読めず、不用意な言葉が多い麻生氏だが、この発言は、人間は死すべきものだという動かぬ真理を伝えている。そこから目を遠ざけたら、より良く生きることも、より良い社会を築くことも、できないのではあるまいか。

 誤解がないように断っておくが、90歳の高齢者はすぐに死ぬべきだ、とはだれも言っていない。避けられない死をいたずらに忌避しても、むしろ人間の尊厳が損なわれかねず、そのうえ次世代にツケを回すだけだと指摘しているのである。


 麻生氏が俎上に載せた90歳の老人は、自らの生への執着を語ったのだと思われるが、解剖学者で東京大学名誉教授の養老孟司氏は、

「僕は、死とは社会的関係だけだ、と考えたほうがいいと思うんです」

 と言って、こう続ける。

「一人称の死、つまり自分の死は、考えても無駄だし、無いんです。“俺は死んでる”と思うときは、まだ生きていますから。また、今この瞬間も世界中で多くの人がご臨終ですが、そういう三人称の死は自分にまったく関係がありません。ですから身近な人間の死だけが死であって、死んで大変なのは周りなんです。死は自分のものではないという常識が、まだできていません。生死に関わることは社会問題なのだという常識が、必要だと思います」

 養老氏が言う「社会」をもう少し広げて考えてみたい。とめどない少子高齢化により、とりわけ団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年ごろには、医療費と介護費の合計が75兆円と、今より25兆円も増えそうだという。放っておけば、再三述べてきたように国家が亡ぶ。高齢者が生物としての「寿命」に逆らってまで高額な医療費を使いつづけ、その末に破綻が訪れれば、われわれの子や孫たちには、老後を心配する余裕すらなくなってしまう。その意味で死は「社会問題」なのである。

 ところが、死に正面から向き合う姿勢が日本人から失われた――。そう指摘する人は多い。終末期医療全般に取り組む東京大学名誉教授の大井玄氏も、その一人である。

「昔は8割の人が自宅で亡くなっていましたが、今は逆に、8割くらいの人が病院で亡くなっています。そう変化する過程でなにが起きてきたかというと、死を見なくなったのです。昔は死が今より身近なものでしたから、われわれは生老病死という自然のプロセスを、自然なものとして受け入れていました。ところが今日では、死を遠ざけることによって、死とはよくわからない、恐るべきものだ、という意識が非常に強くなったと感じます」

 その結果、医療の現場でなにが起きているか。厚労省出身の外科専門医で、日本医療政策機構エグゼクティブディレクターの宮田俊男氏が、その一例を語る。

「大学では、かなり高齢のがん患者でも亡くなる間際まで、抗がん剤を投与されている例があります。あるいは超高齢で肝硬変で亡くなるリスクが低い人に、肝炎ウイルスを消失させる超高額な薬を投じたり、近い将来には高齢の患者に人工心臓を装着し、重度の認知症があってもなかなか死ねないようになる。それで人間は幸せなのでしょうか」

 しかし、それは必ずしも、患者自身が望んでいることではないというのだ。

「いろんな患者さんを見てきて、明治、大正、昭和一桁までの方は、戦争で亡くなった知人のためにも生きる義務がある、とおっしゃいます。一方、それ以後に生まれた方は、“オムツや食事の介助が必要になったらどうしますか”と聞くと、10人中9人が“まっぴらごめん”と答えます」(国際医療福祉大学大学院の高橋泰(たい)教授)

■尊厳ある死は低コスト

 先の大井氏も言う。

「私が看取り医として直接対応するのが、胃瘻(いろう)の問題ですが、実は、人間は認知能力が相当低下していても、自分の身に関して環境から与えられる情報は、理解できるものなんです。たとえば、90歳近い認知症の女性が誤嚥(ごえん)作用を起こして入院され、担当の医師が“胃瘻をつけたほうがいい”と勧めた。ところが、私が患者さん自身に“お腹に小さな穴を開け、管から栄養を入れるのがいいと言う人もいますが、あなたはどう思いますか”と聞くと、顔をしかめて“嫌です!”と言ったんです。ほかの認知症高齢者も、同じ状況では同じ反応を示した。結局、患者が胃瘻について“嫌だ”と言う割合は、認知症の方も非認知症の方も8割で、数字がピタッと合いました」

 大井氏は、認知症の人にも備わる判断能力を、

「おそらく、われわれが40億年かけて進化する過程で育った能力で、“理性”と言ってもよいもの」

 と推測するが、死と向き合わないこの社会においても、実のところ、いたずらな延命を望む人は、決して多くないようなのだ。

 それについては、日本医師会も承知しており、横倉義武会長が言う。

「終末期の医療のあり方については、自分の意思をしっかり表示していただきたいと思います。最近では、入院時などにリビングウィルを示される高齢の方が増えてきました。今後は人間としての尊厳、生活の質を、より重視した対応が考慮される必要があると考えています。人間の尊厳と医療については、もっと議論を深めなければいけません」

 日本尊厳死協会副理事長で医師の長尾和宏氏は、過剰な延命治療に警鐘を鳴らして、こう語る。

「今の日本は延命治療にお金をかけた結果、皮肉にも患者の尊厳を損ねている場合が多い。厚労省の調査によると、国民の7割が“終末期をすごしたい場所”として“自宅”を希望しています。誤解してはいけないのは、経済的理由で延命治療を控えろとか、在宅で看取れという話ではないということです。尊厳ある最期を求めていくと、自ずとコストがかかりにくいはずです。後期高齢者医療のコスト増加と、患者の求めている人生の最終章の医療との間に乖離が起きていることこそ、一番の問題です。望んでもいない過剰な延命治療が続き、それが社会の負担になっている現実を、直視する時期にきています」

 そして長尾氏は、

「医療経済の問題と終末期における人間の尊厳は、両立するものです」

 と訴えるが、「尊厳ある最期」の普及を悠長に待つにしては事態は切迫しすぎている。その間、たとえば年間3500万円かかる「ニボルマブ(商品名オプジーボ)」など、続々と登場する高価な「良い薬」を、漫然と延命治療に注ぎ込めば、やはり国家がもたない。

 だから里見清一氏は、

「75歳以上の患者には、原則として延命治療をやらず、対症療法をしっかり行う」

 ことを提案するのだ。

「若い人のようには働けない高齢者の割合が増え、医療が高度化してコストが増せば、今のままの医療を続けるのは原理的に無理。ほかに公平で、科学的で、倫理的にも正しい方法があれば、そちらがいいのですが、私は寡聞にしてほかの方法を耳にしたことがない。元厚労副大臣の鴨下一郎代議士は、余裕がある老人の負担を増やせとおっしゃっていましたが、それで足りるはずはない。また、余計に支払った分が自分の子や孫のためでなく、赤の他人の老人を養うために使われるとして、余裕のある老人は納得するのでしょうか」

 また、75歳という線引きについて、こう説明する。

「平均寿命のほうがいいのではないか、という方もいますが、最初は85歳で線を引き、消費税のように少しずつ下げていく、というほうが嫌でしょう。ペンシルベニア大学副学長のエゼキエル・エマヌエル先生のレポートにあるように、75歳をすぎると生産性が大きく落ちる。であれば、そのくらいの年齢で線を引くのが妥当だと思う。もちろん、すぐに死ね、というのではなく、その後には余生があり、そこで大病を患ったら寿命だ、ということです」

■普通に暮らしていればいい

 東京都立墨東病院の救命救急センター部長、濱邊祐一氏も、救急医療が高齢者に占拠されつつある現状を踏まえて、こう話す。

「救急医療に年齢制限をかけてはどうか。たとえば救命救急センターに入れるのは、75歳未満の患者さんのみで、それ以上はお断りにする。そうすれば、自分がやがて死ななければならないということが、国民レベルでわかってもらえる。そういうはかない希望を持っています。高齢者は死の迎え方を考える必要があります。それが、社会を継続する方法だと思うんです」

 われわれの子や孫に、この社会を引き継ぎ、国民皆保険制度を守る。そのために、必ずしも本人の幸せにつながらない延命治療は、控えようというのだ。

「日本はこの半世紀、金持ちも貧乏人も受ける医療は同じでした。そこに、いきなりギリシャのような破綻が訪れたら、どんな混乱が起きるか見当もつかない」

 と里見氏。試みに、ギリシャ在住のジャーナリスト、有馬めぐむさんに尋ねた。

「2009年秋に金融危機が発覚すると、翌年夏には、無料だった国公立病院の診療費の一部が自己負担になり、14年までに年金は平均で3割、最大5割カットされた。こうして年金生活者が貧困化し、中間層も給与カットとリストラで貧困層に。若者の失業率は6割を超え、公共サービスの停止は日常化。そんな中、それまで私立病院に通っていた層が国公立病院に流れたせいで、診療や手術がいつまでも行われず、処方箋をもらうのに何日もかかるのが常態化しました。治療に必要な薬もなく、医師や看護師の給与が十分に支払われず、人材が国外に流出するようになりました」

 日本がそうなることを望む人など、一人もいないのではないか。だが、そうならないための処方箋が、だれにも平等に訪れる「死」を自然に受け入れることだとすれば、あながち難しいことではないだろう。

 JT生命誌研究館館長の中村桂子さんが言う。ちなみに「生命誌」とは、生き物すべての歴史と関係を知り、生命の歴史物語を読みとる作業だという。

「私は今年80歳で、生物学的にあと何十年も生きられると思っていません。そんな中、今年5月に健診を受け、その結果をかかりつけ医に見せたんです。先生は“あなたが50代ならいろいろ言いますが、あなたの年齢では当たり前のこと。気にしないで普通に暮らしていればいい”と言われました。先生に“車だって乗るうちに油が漏れたりするでしょ”と言われて納得しました。長く使った車は性能は新車に劣っても、たくさんの思い出がある。老いていく自分もそういうものだと思います。今生きている自分をどう認めていくか。そう考えたほうが上手に年をとれると思います」

 そしてアンチエイジングに疑問を呈し、続ける。

「生物にはエイジ、つまり寿命があります。普通は70、80、90歳と衰えながらも、その姿のままで生きていくものです。ところが今の社会は完璧でいなければならないと考えるから、だれもがその先にある死を、大きなマイナスに感じるんです。私は“ライフステージ”を考えることが大事だと思う。人は赤ちゃんとして生まれ、老いて死んでいきます。当然ながら、人の一生はつながっています。政府や医療は個人を“高齢者”や“若者”という言葉で区切りますが、人生の中で今、どこにいるのかを見ることが大事だと思います」

■次世代を考えるのが生き物

 養老孟司氏も、

「当たり前ですが、死に方を考えるときには、生き方を考えないといけない」

 と説き、こう続ける。

「ホスピスの人が言うには、90歳をすぎた老人が、毎日、死にたくないと嘆いているそうです。では、90歳まで何をしてきたのか。きちんと勤め、決まった仕事をして、決まった給料をもらい、その間は相当我慢していた。でも、そういう状態は“生きている”のではないから、年をとってから生きようとする。みな“好きなことをする”とか言いますが、それは生きることを先延ばしにしたということ。だから最後のところで折り合いがつかなくなるんです。昔は、インテリは生きがいとか人生の意味とかについて、青臭い議論をしたものですが、今は年をとってからもやらなくなってしまった」

 生きることは死ぬことであり、死ぬことは生きることだ、という常識を取り戻す必要がある、ということだろう。先の大井氏は、

「救命救急など、一部の延命治療に年齢制限を設けるなど、ある種の手続きを制度的に組み入れるのは、だれもが自分の死に方について考えるための、いいチャンスになると思う」

 と、死についての学びの大切さを説く。

「今は老いや死について考えたくないという気持ちが強い。やはり老いと死については、周囲から教えられることが大切で、そういう学びの機会を、小学生のうちからどんどん与えてあげることです。老人ホームに行って入居者と遊ぶのでもいい。できるかぎりお年寄りと一緒にいるのが、一番手近なやり方です」

 より良く生きるためには、だれもが死と向き合い、死について考えなければいけない。それが子や孫に、真っ当な社会を引き渡すことにつながるのである。

 中村桂子さんが言う。

「30代でこの病気はまずいから治療しようとか、40代で糖尿の気があるから運動しようとか、80代なのだから無理して治療はしないとか、人の一生の中でその都度判断することです。そして、今は超高齢化への対処に追われていますが、本来は、今の30代が10年後にどうなるか、50代がどうなるか、それを予測して社会を構築していくべきだと思います。今は周りのことより自分のこと、という社会になってしまいましたが、今、われわれが考えなければならないのは、自分の世代ではなく、次の世代のこと。次世代のことを考えない生き物は滅びます。自らではなく集団のことを考えるというのは、生物学の基本なのです」

 麻生財務相がやり玉に挙げた90歳は、次世代のこと、集団のことを考えていたのだろうか。自身のライフステージにおけるそれぞれの地点を、矜持をもって生きることができていたのだろうか。むろん、無理をせずにさらに長生きできるなら、それに越したことはないが、今、心配すべきなのは自身の「老後」以上に、子や孫の将来である。

「私は、私の娘よりも先に死ぬべきだし、私の母は私より先に死ぬべきです。間違いなく、だれよりもそう思っているのは、私の母自身であるはずです」

 と里見氏。医学の勝利が国家を亡ぼすことにならないためにも、年寄りから先に逝く、という常識が息づく社会を、もう一度取り戻さなければなるまい。

「短期集中連載 医学の勝利が国家を亡ぼす 最終回 『年寄りが先に逝く』という常識を復権せよ」より

「週刊新潮」2016年6月30日号 掲載



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/49128.html
産科医療原因分析、迅速化目指し部会増設- 評価機構が運営委に報告
2016年07月04日 22時00分 キャリアブレイン

 分娩に関連して発症した重度脳性まひに関する「原因分析報告書」について、日本医療機能評価機構は4日、産科医療補償制度運営委員会に対し、報告書の作成の迅速化を図るため、原因分析委員会に部会を増設したことを報告した。これまでは6部会で1カ月当たり36件の報告書を作成してきたが、7月以降は7部会で同42件の作成が可能となる見通しだ。【新井哉】


 分娩の際に重度脳性まひを発症した子どもの経済的な負担を補償する産科医療補償制度では、制度を運営する同機構が、発症した子どもの保護者や関連する分娩施設に対して原因分析報告書を送る。

 ただ、近年は補償申請を促進する取り組みに力を入れた結果、2013年には291件だった審査件数が14年には2倍以上の706件に急増。15年も680件と高い水準となっている。09年1月の制度開始以来、2100件余りの審査件数があったが、分析報告書として作成されたのは960件(今年5月現在)にとどまっており、作成に時間がかかることが課題となっていた。

 こうした状況を改善しようと、昨年11月からは原因分析委員会の部会での審議件数を1カ月当たり4件から6件に増やしたほか、これまでに承認された原因分析報告書をもとに医学的評価の例文集などのツールを作成。また、部会で取りまとめた報告書を委員会の委員が専用のウェブシステムで確認・承認する仕組みを導入し、報告書の作成の迅速化を図ってきた。

 さらに今年4月には「原因分析報告書作成にあたっての考え方」(旧・原因分析報告書作成マニュアル)を改定したほか、委員会の下に新たに「第7部会」を設けた。同機構は運営委員会に対し、「これらの取り組みの効果を適宜確認しながら、継続的に進めていく」と説明。部会の増設などの取り組みを進めることで、報告書の作成期間の短縮につなげたい考えだ。



https://www.m3.com/news/general/438956?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160704&dcf_doctor=true&mc.l=165615820&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
利用者「遠くなる」 宮城県循環器センター移管
2016年7月4日 (月) 河北新報

 宮城県循環器・呼吸器病センター(栗原市瀬峰)について県は1日、市栗原中央病院(同市築館)への機能移管を検討していることを正式に表明した。地元の患者からは移管した場合のケアを徹底するよう求める声が相次いだほか、住民の中には交流人口の減少による地域への影響を不安視する人もいた。

 センターはJR瀬峰駅から徒歩圏内にあり、登米市から東北線で通う患者が多い。同市迫町の70代女性は「車がなくても通えるので便利だった。栗原中央病院は遠いし、今後どこに行けばいいのか…」と困惑した様子で話した。

 同地区から通院する千葉富美子さん(70)も「東日本大震災で停電した際、センターがあったから治療を続けられた」と振り返り、「災害時に患者が漂流しないか不安だ」と述べた。

 「赤字経営とは聞いていた。『ついにこの日が来た』という印象」と話すのは、瀬峰地区行政区長会の大黒昭夫会長(73)。「移管した場合の交通網を整備し、患者が困らないようにしてほしい」と語った。

 病院近くの瀬峰下田行政区の後藤哲弘区長(69)は「県立の医療機関は町の核。地域への影響は大きい」と指摘。施設の利活用の在り方について「瀬峰のランドマークになるような付加価値のあるものにしてほしい」と注文を付けた。

 佐藤勇市長は1日の定例記者会見で「重い内容と受け止めている。県には地元や利用者への説明をしっかり果たすよう求めていく」と強調した。

◎県、理解求める/県議会常任委

 宮城県は1日開かれた県議会保健福祉常任委員会で、栗原市にある県循環器・呼吸器病センターの診療機能と結核病棟を、市栗原中央病院に移管する方向で検討していることを報告した。

 渡辺達美保健福祉部長が概要を説明。大崎市民病院の移転開院でセンターが担ってきた循環器・呼吸器病医療の中心的役割が市民病院に移ったことや、栗原中央病院の機能強化と県北の医療体制充実を図る移管の目的などに理解を求めた。

 委員からはセンターがある瀬峰地区の住民やセンター勤務者の意見を反映させるよう求める意見や、移管後の結核病棟への県の関与などについて質問が出た。

 渡辺部長は「検討内容は中間報告。今後は住民や勤務者への説明会を開いて意見を聞き、最終報告をまとめる」と強調。結核病棟については「県が責任持って支援する」と語った。

 常任委ではまた、知的障害者施設「船形コロニー」(大和町)の建て替え基本構想も報告。障害福祉課の担当者は「入所施設にとどまらず、民間の障害者施設への情報発信を担うなど県全体の障害福祉拠点を目指す」と説明した。



https://www.m3.com/news/general/438974
診療報酬改定が打撃 医師不足で経営悪循環 公立病院
2016年7月4日 (月) 宮崎日日新聞

 高原町の高齢化率は県平均を上回る36・9%(2015年10月現在)。同町の国民健康保険高原病院には、肺炎や心疾患、がんなど高齢者に多い疾患の患者が入院する。7割ほどは寝たきりの状態。看護師の末永淳子総師長は「高齢者が退院するにはリハビリが必要になり、入院期間は長くなる」と語る。

 医療機関の収入になる診療報酬のうち、入院は患者の平均在院日数が延びるほど低くなる。長期入院を減らし、社会保障費を抑制しようとする国の意向を反映している。

 14年度の診療報酬改定は同病院にとってさらに厳しいものとなった。在院日数の平均が60日と見なされ、入院基本料が28%引き下げに。病院経営に打撃を与えた。

 14年度の入院の収益は前年度から6328万円のマイナスとなり、決算時に9900万円の資金が不足。15年度も資金不足が見込まれたため町が補正予算を組み、合わせて約2億円を補填(ほてん)した。

 病院財政の悪化は、町が進めていた道の駅や町総合体育館の建設計画を先送りする要因の一つにもなった。累積赤字は1億7810万円(15年3月末現在)と膨らみ続けているため「予定外の繰り出しが続けば一般会計を圧迫する」(町総務課財政係)と深刻だ。

 同病院は町内最多の56病床を抱え、宮崎大や鹿児島大から臨時の医師も雇用。人件費の負担も大きい。ただ仮屋田浩事務長は「採算が合わなくても、地域医療の拠点は守らなければならない」と話す。

 「常勤医の不足が患者数の減少を呼び、収益悪化につながる」。14年度末の累積赤字が4億5469万円となったえびの市立病院の馬越脇浩事務長は、医師不足が経営に与える影響を懸念する。

 02年度に7人いた常勤医は16年度は4人になり、主な診療科は内科と外科、整形外科のみ。このため毎年2千人ほど患者が減少している。医師を確保しようにも頼みの大学医局でも人材が不足しており難しい。「赤字化を改善できない悪循環に陥っている」と嘆く。

 国の社会保障抑制政策と医師不足が経営に打撃を与えている地方の公立病院。高原病院の末永総師長は「国は高齢者を支える地方の病院の役割や現状に目を向けてほしい」と訴える。

【メモ】

 診療報酬は治療や入院、調剤など診察行為の対価として支払われる報酬で1点10円で点数化する。患者は医療機関の窓口や薬局で1~3割を負担する。2年に1回改定され、2016年度は全体で実質1・03%の減少となった。



https://www.m3.com/news/general/438848
[国家試験] 2018年から適用の改定医師国家試験出題基準を公表 厚労省
2016年7月4日 (月) 厚生政策情報センター

平成30年版医師国家試験出題基準について(6/30)《厚生労働省》
 厚生労働省は6月30日、「2018年版医師国家試験出題基準」を公表した。医道審議会・医師分科会・医師国家試験出題基準改定部会が同日、取りまとめたもの。医師国家試験出題基準(ガイドライン)とは、試験委員が出題に際して準拠する基準で、試験の「妥当な範囲」と「適切なレベル」を項目によって整理している。

 今回の改定は医学部で実施されている共用試験CBTの合格基準が全国的に統一されることに併せ、出題数の変更など、国家試験の制度見直しに対応した(p1参照)。

 具体的には、医師の基本的診療能力を問う「必修問題」は現状通りとし、「医学総論」と「医学各論」から「一般問題」として100題程度、医師国家試験の信頼性を損なわないように減らした。この結果、「臨床実地問題」の出題数の全体に占める割合を高め、分野ごとに必要な出題数が確保されるよう見直している(p183参照) (p185参照)。

 内容面では、地域医療や緩和ケア、薬剤耐性問題など医師に対する社会的要請などを含めた全般にわたる出題項目を見直している(p1参照)。なお、具体的な配点や合格基準は、医道審議会医師分科会で、別途、検討される(p182参照)。

 出題基準は2018年に実施される医師国家試験から適用。なお、2017年実施の国家試験は現在の2013年版医師国家試験出題基準が適用される(p1参照)。

資料1 P1~P29(2.2M)
資料2 P30~P82(2.7M)
資料3 P83~P128(2.5M)
資料4 P129~P178(2.5M)
資料5 P179~P399(11.4M)



https://www.m3.com/news/general/438854
小児がん患者らに空き部屋 筑波大病院、闘病生活支援 「ニュース産直便」
2016年7月4日 (月) 共同通信社

 国内の陽子線治療施設で最も多く小児がん患者を受け入れている筑波大病院(茨城県つくば市)で、遠くから来院する子どもとその家族が滞在できるように、周辺のアパートの空き部屋を低料金で提供するプロジェクトが始まった。先進医療を安心して受けられる環境を整え、闘病生活を支えたい考えだ。

 同病院によると、国内では年間約2500人が小児がんを発症。陽子線治療は、エックス線を使った従来の治療法よりもピンポイントに病巣へ照射できるため、周りの正常な組織への影響が少なく副作用を減らせるのが特徴だ。成長を妨げるリスクも低く、子どもに有用とされる。

 4月から小児がんの陽子線治療にも公的医療保険が適用されるようになり、同病院にも全国から患者が訪れている。一方で、1~2カ月かかる治療期間中は平日に毎日通院する必要があり、遠方に暮らす患者や付きそう家族の負担軽減が課題となっていた。

 そのため、地元の不動産会社と連携。6月から、病院から徒歩約5分のアパートで、1K2部屋の提供を始めた。電化製品や家具が備え付けられており、1日1500円で利用できる。光熱費や水道料金は無料だ。

 利用した埼玉県川口市の女性は5歳の娘の治療のため、これまで5~6時間かけて通院を続けてきた。「時間に余裕ができたのはすごく大きい。宿泊にお金をかけるよりも今は子どものために使いたいので、ありがたい」と話す。

 がんの子どもを守る会のソーシャルワーカー樋口明子(ひぐち・あきこ)さんは「見知らぬ土地へ不安な思いで治療に行く患者と家族にとって、病院の地元が自分たちを理解して支援してくれているということも分かるので、心の安心という点でも意味がある」と話している。



https://www.m3.com/news/general/438855
弱み握り、医院乗っ取り 元警官ら、不正受給常態化
2016年7月4日 (月) 共同通信社

 大阪市の歯科医院を巡る診療報酬詐欺事件で、元大阪府警巡査部長や徳島市の医療法人理事長らが逮捕されてから4日で1週間。経営難を背景に架空請求が常態化していた医院、不正受給という弱みを握り乗っ取りを図った元警官ら―。これまでの捜査で不正を重ねた構図が浮かび、府警は詐欺容疑で11人を逮捕、残る1人を指名手配し、全容解明を進めている。

 「2011年ごろから架空請求をしていた」。捜査関係者によると、逮捕された医療法人理事長の歯科医師賀川幸一郎(かがわ・こういちろう)容疑者(45)=徳島市=はこう供述した。

 賀川容疑者は02年に医療法人を設立し、徳島市で1医院、大阪市で2医院を運営。負債は年々増え、15年3月期は約1億7500万円に膨れ上がった。

 知人を通じ、他の整骨院などに通う患者の保険証のコピーを大量に入手し、診察を装った診療報酬明細書(レセプト)を作っていたとみられ、府警は経営難から不正に手を染めたとみている。

 一方、大阪府警の元巡査部長今野作治(こんの・さくじ)容疑者(56)=同府豊中市=らのグループが乗り込んできたのは約1年前。

 「知らない診察通知が届いた。どういうことだ」。逮捕前に取材に応じた賀川容疑者によると、受診していない患者の元に通知が届き、何らかのルートで架空請求に気付いた今野容疑者らが現金を要求してきた。

 さらに昨年7月、「医院はうちでやらせてもらう」と通告。大阪市浪速区の医院にメンバーを次々と送り込み、同7~9月、患者約50人分の計約360万円を架空請求したとされる。

 昨年10月、医院近くで詐取した診療報酬を取り合う騒ぎから110番され、府警の捜査がスタート。かつて暴力団捜査を担当し、懲戒処分を受けて依願退職した今野容疑者らが浮上し、ある捜査幹部は「府警として示しをつけるため、OBが関与した事件の実態を徹底的に解明したい」と話している。


  1. 2016/07/05(火) 05:46:01|
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