Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

6月22日 

https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/54289/Default.aspx
中医協総会 高額薬剤議論 薬価引き下げ、使用の最適化両輪に薬剤費適正化 年度内にもGL策定へ
2016/06/23 03:52 ミクスオンライン

抗がん剤・オプジーボを皮切りに議論となっている高額薬剤問題について、厚生労働省保険局は6月22日の中医協総会で、薬価の引下げだけでなく、最適化使用による施策を講じることで適正化を図る考えを明らかにした。新薬の承認段階から薬価収載まで一貫した最適化使用の施策をはりめぐらすことで、市場規模を決める価格、総量、両面からの適正化を進める考えだ。今夏にも官民対話などを通じ、製薬業界など関係業界を含めて幅広く意見を聴取する方針で、同省は2017年3月末までの最適化使用ガイドライン策定に向け、調整を進める。

6月2日に政府が閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2016」(骨太方針)には、「革新的医薬品等の使用の最適化推進」が盛り込まれており、今年度中の検討、17年度中に結論を得ることが求められている。

この日の中医協総会で、厚労省保険局の中山智紀薬剤管理官は高額薬剤問題について、「そもそもの薬価をそもそもどうするかという問題とともに、使用の最適化を図ることが非常に大事なことだと思っている」と述べた。厚労省は、新薬の薬事承認時点で医師要件、施設要件を明確にすることで、投与できる症例数を限定する。条件明を明確化するために、関連学会とPMDAが最適化使用ガイドラインを策定。これに該当しない場合は、医療保険の算定を認めない。いわば、薬事承認を司る医薬・生活衛生局と保険局が連携し、一貫した施策の構築を目指す。すでに後発医薬品の数量シェア引き上げなどで、先発品の総量にはメスが入っているが、新たなメスが入る格好だ。

◎薬事承認から収載まで「現行のままでもよいのではないか」

薬事承認から原則60日で収載される現行のルールの見直しを問う声が一部診療側からあがっていたことについても中山薬剤管理官は触れ、「最適化使用も含めて、対応できるということであれば現行のままであってもよいのではないかと考えられる」と述べた。

そのほか、消費税増税が2018年10月まで延期されたことを受け、今年度中の薬価調査は実施しないことも報告された。



http://mainichi.jp/articles/20160622/ddl/k40/040/404000c
くらしQ
DMATの熊本支援 医療提供転院など日ごろの連携が現場で奏功 /九州

毎日新聞2016年6月22日 地方版 福岡県

 熊本地震の発生後、被災地には全国の災害拠点病院からDMAT(災害派遣医療チーム)が続々と入り、医療機関の被害状況確認、避難所での医療支援などに当たった。派遣医師や看護師から活動状況や課題を聞いた。【青木絵美】

 ■過酷な支援現場

 4月14日の前震発生を受けた15日未明、福岡県の田川市立病院のDMATチームに熊本へ出動の指示が出た。メンバーは医師2人、看護師2人の計4人。

 看護師の七呂(しちろ)清隆さん(40)は「出動に備えて地震から30分後には道路状況を把握していた」といい、移動中もメールなどで他病院のチームと連絡を取りながら、活動拠点となる熊本市の熊本赤十字病院に入った。

 まず、熊本県内の医療機関の被災状況や患者受け入れの可否を専用システム端末で確認する作業に加わった。情報が届かない個人病院などには電話を入れて聞き取り、状況を整理していく。

 午後になると、外来の救急患者が多く受診していた熊本市内の東病院の応援へ。外傷患者の処置や、入院患者に当面必要な薬の在庫を確かめるなどした。

 過酷を極めたのが、15日夜〜16日未明の任務だ。電気、水道などライフラインがまひした益城(ましき)町の東熊本病院で、北九州や鹿児島から集まった6チームと共に、入院患者の転院を進めていた最中、本震が襲った。身構えできないほどの揺れで、病院前にいた七呂さんも地面に倒れ込んだ。

 予定の搬送順はすべてリセットされたが、安全を確認して残る患者の避難支援を再開。余震の中、救助隊が病棟からシーツに巻いて担ぎ出した患者を外で待ち受け、他院へ送り出す。避難完了は午前3時を過ぎていた。その後、転院先の一つとなった病院の支援に向かい、後発チームも続々と到着したため、16日夜に福岡に戻った。

 ■訓練交流の重み実感

 5月下旬、北九州市内で北九州周辺のDMAT隊員らが参加した研修会があり、熊本の活動事例が報告された。もともとは北九州市立八幡病院救命救急センターの田口健蔵・救急科部長(40)らが、近隣のチーム同士が顔を合わせ、技能を高め合う場にしようと2年前にスタートした。

 この積み重ねは今回「日ごろ、チームと現場の交流があったのでスムーズに活動できた」(七呂さん)といった声が上がるなど、緊迫した現場で安心感につながった。避難所へのDMAT派遣の調整などにあたった田口さんも「研修会を通じ、医師の専門分野や年齢、経験など実力が分かっていたのは心強かった」。

 また、被害が大きい病院で相次いだ入院患者の避難支援は、東日本大震災を機に日本DMATが研修を拡充した分野だった。田口さんは「精度を高める必要はあるが、大きな問題なく活動できたのは、机上訓練など準備の成果だろう」と話す。

 一方、本震に遭った隊員から「思い出すと眠れない」「涙が出る」といった訴えもあった。極限の状況下で活動する隊員のメンタルケア充実を、今後の課題に挙げていた。

 ★取材してひとこと

 七呂さんのチームの活動は被災病院の調査、医療の提供、患者の転院支援、と時間を追ってめまぐるしく変わっていった。北九州のように地域で取り組む細やかな研修機会は、災害ごとに増すDMATの役割を確実に担う上で力になり、地域住民にとっても心強いと感じた。

 ■ことば
DMAT(ディーマット)
 正式な名称は「災害派遣医療チーム」。1チームを医師、看護師、病院事務職員などの業務調整員の計4、5人で構成。都道府県知事が指定する各地の災害拠点病院に配置されており、大規模災害や多数の傷病者が出た事故で、発生間もない急性期(おおむね48時間以内)に活動する。日本DMAT事務局(大阪)によると、熊本地震では、全国(集計中の熊本県を除く)から計394チーム、1931人(4月14〜26日)が被災地に入り、このうち、九州・山口・沖縄からは計169チーム、779人が派遣された。



http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/06/22/10.html
栗橋病院の一部機能移転、久喜の住民ら要望書提出 撤回と存続求める
2016年6月22日(水) 埼玉新聞

 済生会栗橋病院(久喜市小久喜)の一部機能を加須市に移転する計画を巡り、久喜市の田中暄二市長をはじめとした地元住民らが20、21日の両日、同病院が加須市と結んだ覚書の白紙撤回と同病院の存続を求める要望書などを同病院の関係先に提出した。

 提出先は県済生会支部会長を務める上田清司知事、厚生労働大臣政務官の三ツ林裕巳氏、済生会本部理事長、県済生会支部長、同病院長の5人。提出機関は久喜市、同市議会、地元区長会や医師会などで、同病院の一部機能の移転計画の白紙撤回や同病院の存続などを求め、要望書や決議、陳情書を提出した。

 陳情書には地元の同市栗橋地区の住民をはじめとした同市、近隣自治体の幸手、春日部市、杉戸、茨城県古河市、五霞町などの住民1万4248人分の署名も添えられたという。

 提出者らは関係機関を訪問し、関係者らと会談。済生会の関係者は「まだ何も決まっていない」「地域医療構想を見据えて、どうするか話し合う必要がある」などと話したという。



http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201606/20160622_13019.html
<仙台厚生病院>カイゼン導入 医師負担軽減
2016年06月22日水曜日 河北新報

 仙台厚生病院(仙台市青葉区)が、無駄を省くトヨタ自動車の生産管理手法「カイゼン」を医療現場に導入し、業務の改善につなげている。職員の動線や機器の配置を見直し、医師事務作業補助者(MC)を積極的に活用した結果、医師らの負担は軽減され、受け入れ患者数が増加した。同病院を希望する研修医も増えており、医療界の注目を集めている。
 カイゼンを取り入れたのは消化器内視鏡センター。職員がインカム(相互通信式構内電話)を装着し、検査の準備態勢や機器の洗浄の進み具合を確認する。検査中の医師の脇にはMCが付き、同時進行で所見内容を記録していく。
 厚生病院は2009年、トヨタ自動車系のコンサルタント会社から指導を受けた。医師や看護師の動きをカメラで撮影し、作業ごとの所要時間を1秒単位でグラフ化。分析結果を基に議論を重ね、検査室のレイアウトや職員、患者が動くルートなどを整理した。
 井上紀子看護師長(48)は「病院とは違った視点で指摘してもらい、さまざまな気付きがあった。効率は格段に上がった」と話す。
 その後も病院独自にカイゼン運動を続け、昨年4月にセンターに配置したのがMC。検査にまでMCが立ち会い所見を記録するのは医療界でも珍しいという。
 事務作業をMCが担うことで医師の負担が軽くなり、医師1人当たりの月間検査数はカイゼン導入前の96件から144件に増加。患者が予約してから検査するまでの日数も短くなり、患者数が増えた。
 多くの検査を経験できるため、消化器内科には今年4月、東京や北海道、鹿児島の病院などから新たに研修医6人が加わった。病院は「医師本来の仕事に集中できる環境も若い医師に魅力的に映っている」とみる。
 職員の残業時間も着実に減少している。カイゼン導入前に比べ、医師は月間24.1時間から16.6時間に、看護師は9.6時間から6.1時間に減った。
 病院を経営する厚生会の目黒泰一郎理事長は「効率化しても雇用は減らない。忙しすぎる職場環境が改善され、職員のやりがいにつながっている」と話した。

[医師事務作業補助者]メディカルクラーク(MC)、メディカルアシスタント(MA)などとも呼ばれる。医師の指示の下、診断書の作成や診療記録の入力といった事務を補助する。資格は不要。2008年度から診療報酬制度の加算対象になった。



http://www.qlifepro.com/news/20160622/the-role-of-hospital-pharmacists-in-comprehensive-community-care.html
【日病薬】地域包括ケア、病院薬剤師の役割検討-同時改定のデータ収集も必要
2016年06月22日 AM10:30  QLifePro

■木平新会長を選任

日本病院薬剤師会は18日、通常総会を開き、2月の臨時総会で次期会長候補者に選出されていた木平健治副会長を新会長に選任した。木平新会長は、総会終了後の会見で、地域医療への取り組みの重要性を強調。2025年をメドに構築される地域包括ケアシステムの中で、病院薬剤師としてどう活躍できるかについて、早急に検討したい考えを示した。また、「他団体との関係構築も進め、病院薬剤師の存在を訴えていきたい」とし、日本薬剤師会だけでなく、複数の病院関係団体などとも緊密に連携していく方向性も示した。

前列中央の木平会長を中心に新たに選任された副会長ら
木平氏は、これからの病院薬剤師を考える上で、地域医療が重要なテーマになると指摘。キーワードとして、地域包括ケアシステムや地域包括ケア病棟、療養病棟などを挙げ、「この辺りで薬剤師がどう活躍できるかについて、川上純一副会長を中心に考えたい」とし、病院薬剤師が地域の中で「力を発揮でき、それに対する評価も得られるようなシステムを構築したい」との考えを示した。



http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/062200257/?rt=nocnt
破綻10年夕張市、医療縮小の先にあった「果実」
広岡 延隆
2016年6月23日(木)日経メディカル

 赤字が続く日本の国家財政。その最大の原因は、少子高齢化に伴って年々増え続ける社会保障費だ。中でも我々の生活に直接的に影響するのが医療。国民医療費は年間40兆円を超える。

 安倍晋三首相は、社会保障目的税である消費税の税率10%引き上げを先送りすることを決めた。景気動向とのバランスを考えた苦渋の判断だが、財政健全化が遠のいたことは間違いない。国家財政が危機に直面する時、医療サービスに何が起きるのだろうか。

 その時の姿を知る、手がかりがある。10年前の2007年に事実上、財政破綻して医療体制の大幅な縮小を迫られた夕張市だ。2009年から2013年まで4年間、同市で医療の現場を支えた夕張市立診療所前所長の森田洋之氏(南日本ヘルスリサーチラボ代表)に話を聞いた。

総合病院がなくなる

 2007年、市内唯一の総合病院だった夕張市立総合病院(171床)は19床に縮小。夕張市立診療所となった。市内には救急病院がなくなり、人工透析もできなくなった。CT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴画像装置)もない。2006年に38.7分だった救急車の病院到着時間は、2010年は67.2分へとほぼ倍増した。

 それが、破綻後の夕張市の状況だ。医療体制が万全でなくなったという事実が、住民の日常生活において大きな不安やストレスを与えたのは間違いない。

 だが、データからは、別の側面が浮かび上がる。「人口や年齢などの違いを排除して計算するSMR(標準化死亡比)はほぼ横ばい。死因として増えたのは、老衰だった」(森田氏)。それでいて2001~2006年に年間81万1000円だった高齢者一人当たりの診療費は、2007~2012年には76万9000円に減ったという。

 医療体制が大幅に縮小し、診療費も減った。それでも、健康面での被害は確認できない。なぜ、このようなことが起きたのだろうか。

 夕張市では、定期的に医師や看護師が患者宅に赴く「訪問診療」や「訪問看護」が増えた。森田氏は「医師と患者が普段から接触を持つことで、健康状態や価値観を理解して適切な治療を選択できるようになった。それが結果的に医療費削減につながった」と振り返る。

胃ろうを作ったケースはゼロ

 顕著な例が「胃ろう」だ。腹部に穴をあけて管を差し込み胃に直接栄養を補給する治療だ。高齢者の場合、胃ろうを作ると長期間寝たきりになるケースがままあり、医療費や介護費がかさむ要因とされる。日本の終末期医療における、1つの現実だ。もちろん、胃ろうによって体力を回復するケースもあり、治療としての価値をすべて否定するものではない。

 森田氏が夕張市に関わった4年間、胃ろうを作ったケースはなかったという。「選択肢を提示したことはあったが、患者が希望しなかった。周囲に胃ろうをしている人がいないこともあったのだろう。それが夕張の文化になっていた」。

 一回当たり4万円以上の費用がかかるとされる、救急車の出動も破綻前の半分になった。患者が普段往診に来る医師にまず連絡し、必要と判断すれば医師の方が自宅に出向くようになったからだ。

 重要なことは、住民の健康意識そのものが高まったこと。医療体制が万全でなければ、住民が常に「いざ」という時の場合を意識したり、そもそも病気にならないように気をつけたりするのが自然だ。普段、健康に気をつかわず生活し、病気になったら病院へ行けば良いという「医療機関への健康丸投げをやめた」(森田氏)わけだ。

 市民と医療関係者の努力で健康被害を抑制し、医療費も減らせた夕張市。日本の医療体制の、非効率的な部分をあぶり出すヒントが含まれている。

 夕張市の場合は周辺自治体が破綻しておらず、急性期治療については札幌市など近隣市の病院に頼ることができた。もしも、何の準備も無しに国家の財政そのものが危機に陥って全国で医療体制の縮小を迫られることになれば、過酷な現実が待ち受けるだろう。それを座して待ち、子どもや孫の世代にツケを支払ってもらおうというのは、不作為の罪と言わざるをえない。

 医療制度のムダをなくし、国の財政規律が緩まぬよう厳しくチェックすべきなのは当然だ。だが、我々にも自分を律し、医療機関への「健康丸投げ」をやめるという意識改革が求められている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/433734
シリーズ: m3.com全国医学部長・学長アンケート
医学部定員、「減らすべき」が6割強◆Vol.2
25の医学部長・学長、「増やすべき」はゼロ

2016年6月22日 (水) 成相通子(m3.com編集部)

全国医学部長・学長アンケート
 日本の医学部定員は、1970年代の1県1医大構想で新設医大の開学とともに増え続け、1980年代前半に8280人まで増えた。その後、医師過剰の懸念から徐々に削減され、2007年まで7625人で推移していた。2008年度に医師不足が深刻な都道府県への配慮から地域枠などの定員増員が始まり、2016年度には35年ぶりに医学部が新設され、医学部定員は過去最多の9262人に上った(文部科学省のホームページより)。

 厚生労働省は日本の医師数がOECD平均に近付きつつあることから、「医療従事者の需給に関する検討会」で、将来の医療需要の増減も見据えた医師数の適正な養成数についても検討を進めている(『医学部定員、増員維持か?削減か?』を参照)。しかし、病床当たりの医師数は諸外国より圧倒的に少なく、勤務医の過重労働問題も解決には程遠い(厚労省のホームページより)。女性医師が増加し、ワークライフバランスを重視する若手医師も増えている。一方で、医学部定員の増員などに伴う医学部低学年の学力低下への懸念も高まっている。

 今後、医学部定員数をどうすべきか。医学部長と学長に尋ねた(アンケートの概要は『低学年クライシス」、6割強が実感◆Vol.1』 を参照)。

Q. 厚労省では、2008年度以降に増員した医学部定員の在り方についての議論が進んでいます。日本全体での医学部定員について、2016年度の9262人からどうすべきとお考えでしょうか。

全国医学部長・学長アンケート結果
 最初の質問では、「増やすべき」「現状維持」「減らすべき」「分からない」の4つの選択肢から1つを選んでもらった。有効回答数は22。「減らすべき」を14人が選び、6割強を占めた。「現状維持」が8人で、「増やすべき」「分からない」を選んだ回答者はいなかった。

Q. 医学部定員についてお考えがあれば、お聞かせください。

 以下、最初の質問の選択肢とともにコメントを紹介する。


【現状維持】

* 学生定員増を実施したが、教員の増員は担保されていない。特に臨床実習期間の延長と質の充実を図る対策としては、教員数の増加が必要である。(富山大学医学部長 北島勲氏)
* 定員増の効果は、現在のところ、大都市圏および中核都市部にのみが恩恵を受け、都会と地方の地域格差をさらに拡大しており、地方都市では未だその効果は現れていないと感じております。そのため地方の医師不足の状態は今後も続くことが予想されます。その中で、地域枠など地域医療対策定員枠を削減することは、さらに地域格差を拡大させることになると考えられ、少なくとも地方大学医学部の定員は、現状維持とし、国による地域医療対策定員枠補助金の継続は必要であると考えます。(福井大学医学部 副学部長(教育担当)安倍博氏)
* 2018年度には定員を元に戻すといった議論が以前にありましたが、昨年から本年にかけて新たに医学部(東北、千葉)を増やした根拠が十分に説明されていません。都会偏在の医師数の是正をまず行うことが先決であると考えます。(大阪医科大学学長 大槻勝紀氏)
* 医師不足が叫ばれて久しいが、定員増によってそれが解消しただろうか。効果がでるのはこれからだろうが、現状では、近畿大学医学部に残る卒業生が大幅に増えたという状況ではない。医師不足は絶対数の不足だけでなく、偏在も問題だと言われる。大阪は都市部とされるが、大阪の中でも近畿大学医学部のある南河内は大阪では辺地で、医師不足は変わらない。また、医師が担当すべき仕事は、様々な検査や患者家族への説明など、以前に比べれば、格段に増えているし、今後も増えるだろう。現状では、医学部定員を減らす理由は見つからない。(近畿大学医学部長 伊木雅之氏)
* 当面は現状維持と考えるが、医師国家試験の難易度によって人為的に介入することは社会投資の効率性の面から、妥当性を欠くと思う。また、その結果としては社会的損失につながると考える。(産業医科大学学長 東敏昭氏)
* 我が国の医療にとっては現場で働く医師の数が重要で、医学部定員は最大の問題ではない。医学部を卒業してからの働きかたにはかなり大きな幅があり、いかにして勤務医の数を確保できるかが大きな問題。人材配置のための人事権と家庭を持つ女医の働き方が大きな影響を持つ。(匿名)

【減らすべき】

* 今後の人口減少により、医療機関の病床数も減少していくことが想定されることから、適正な医師数になるように入学定員を減少させる必要があると思われる。(旭川医科大学学長 吉田晃敏氏)
* 減らすべきですが、どのように減らすのかを議論すべきです。そもそも日本の大学、特に国立大学が西日本に偏在しすぎです。(福島県立医科大学医学部長 鈴谷達夫氏)
* 医師の需給に関する委員会(厚生労働省)のシミュレ-ションでも、このままの定員を継続すると医師過剰になるのは明らか。日本全体の人口減少も予想より早く進行している。医学部定員の増減が実際の医師数に反映されるのには時間がかかるので、早めの対応が必要。このような観点から、今、医学部を2校新設するというのは全く理解できない。(埼玉医科大学学長・医学部長 別所正美氏)
* 将来に必要人員数を想定の上、調整する必要があると考えます。(昭和大学医学部長 久光正氏)
* 長期的には定員を減らさざるを得ない。医療全体の質、個々の医師の質、さらに各医学部の質をそれぞれ担保しながら、慎重に適正定員に誘導すべきだと考える。併せて、医師の地域偏在、診療科偏在への有効な対策を迅速に講じる必要がある。(東京慈恵会医科大学学長 松藤千弥氏)
* 医学部定員は、OECDに準じた医師数を目標にすべきであるが、医学部定員増だけでは医師不足は解消せず、最大の原因である医師偏在を解消する必要がある。(聖マリアンナ医科大学医学部長 加藤智啓氏)
18歳人口が減少する中で、医学部定員のみ増やせば、質の悪い学生が入学して来る。(信州大学医学部長 池田修一氏)
* 新設大学ができた今、医師数が増大し、人口減少が進む中、医師過剰時代を迎えることになる。歯学部のような状態になると思う。(岐阜大学医学部長 湊口信也氏)
* 地域格差、医師偏在が声高に叫ばれる中で、平成20年から始まった定員増によって、いつの間にか新たに1400人を超える医学生を抱えることになってしまった。増員によるメリットは皆無ではありませんが、『低学年クライシス』は負の遺産?の一つであろうかと思います。ばらまきのごとくただ数を増やせば良いのではなく、各地域の実情を精査し確固たる計画に基づいて何人必要だから定員増するとするべきでしょう。そのためには標榜診療科の申請に制限をかけなければならないでしょうし、現在進行中の新専門医制度も関係してくるのではないですか?(愛知医科大学医学部長 岡田尚志郎氏)
* 国際的には、日本はまだ医師不足にあります。しかし、医学部の定員を増やすことだけで医療の地域間格差、診療間格差、外科医不足が解消されることはありません。定員を増やす前に、医学教育の出口における医療従事者の制度に手を加える必要があます。すなわち、適切なインセンティブを働かせることがまず必要です。(大阪市立大学医学部長 大畑建治氏)
* 入学定員は漸減すべきであり、特に130~140人という1学年に多くの学生を受け入れている大学は適正化が必要である。また、定員削減の議論を始めながら新規医学部を2つも作ろうとしている国の施策には大いに疑問を感じる。国家試験が完全に競争試験になっている現状で、医師になれない医学部卒業生を増加させることは大いに国家の損失である。(兵庫医科大学学長 野口光一氏)
* 現状は医師の偏在問題が解消しておらず、また地域枠等の増員した学生がまだ十分に医師として活躍できる状態まで到達していない。しかし、今後は徐々に増加してくることが予測され、医師の数は充足してくると考える。また少子高齢化が進み人口の減少が始まりつつあることから、将来的には削減を考える必要がある。さらに国が運営交付金の削減を継続している以上、教官数は減らさざるを得ず、それに合わせて学生数も減らす必要がある。(島根大学医学部長 山口修平氏)

【その他】

* 医療の今後のグランドデザインにより医療の需給を科学的に予測して検討すべきと考える。人口の今後の推移等による地域医療整備を含めた考察が重要と考える。(山形大学医学部長 山下英俊氏)
* 現在の臨時定員増については、時期が来れば予定通り廃止すべきである。その後の適正な医師定員数については、人口構成の変化による社会的ニーズの変化(量と内容)、医療供給体制の状況を踏まえて判断すべきである。また、併せて医師数の地域偏在に対する何らかの政策的配慮が必要と考える。(東北医科薬科大学医学部長 福田寛氏)

【現状維持or減らすべき】

* フランスのような医師偏在を解消するシステムを作らないのであれば、地方の医科大学の地域枠は維持するとともに、大都市圏の定員は減らした方がよいでしょう。(岩手医科大学医学部長 佐藤洋一氏)



https://www.m3.com/news/iryoishin/435486
シリーズ: 真価問われる専門医改革
日本医学会連合、新専門医制への独自文書取りやめ
「状況が変わり、かえって混乱招く」

2016年6月22日 (水) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医学会連合は、6月21日にも可能な領域(学会)は、2017年度から予定通り新専門医制度を開始することを求める文書を出す予定だったが、22日までに取りやめることを決めた。「声明を出すと考えていた時点から、日本内科学会が見解を出すなど、いろいろ状況が変わり、声明を出すことによって、かえって混乱を招く」(医学会連合事務局)ことが理由だという。

 日本内科学会は、6月20日に今後の対応方針を示した、「新しい専門医制度への取り組みについて」という見解を公表していた(『内科学会、「新専門医は7月末を目途に判断」』を参照)。

 新専門医制度をめぐっては、日本医学会と日本医師会が連名で、「地域医療に混乱を来さないよう、一度立ち止まり、集中的な精査を行い、対応方針を判断するよう求める」文書を、18の学会理事長宛てに6月15日に送付したばかりだった(『新専門医制で18学会に釘刺す、日医と医学会』を参照)。

 しかし、日本医学会会長の高久史麿氏は、「一度立ち止まって、という考え方には反対」として、日本医学会連合の立場で、別途文書を出すことを、6月17日の定時総会後に開いた企画運営会議で決定していた(『新専門医の方針に相違?「医学会」と「医学会連合」』を参照)。21日の時点では文書案を検討していたものの、最終的に出さないことを決めた。



https://www.m3.com/news/general/435520
VREの感染が収束 横須賀共済病院
2016年6月22日 (水) 神奈川新聞

 横須賀共済病院(横須賀市米が浜通)は21日、抗生物質が効きにくくなるバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の院内感染が収束したと発表した。ことし4月以降、新たな感染者は見つかっておらず、同日現在で入院患者のうち保菌者もゼロとなった。

 同病院は「今後も入院時スクリーニング検査、外来VRE追跡調査を実施して状況把握に努めるとともに、感染防止対策を強化したい」としている。


  1. 2016/06/23(木) 06:16:05|
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