Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

6月18日 

http://mainichi.jp/articles/20160618/ddl/k05/040/044000c
県立脳血管研究センター
神経内科、態勢大幅に縮小 医師6人退職 物忘れ外来閉鎖 /秋田

毎日新聞2016年6月18日 地方版 秋田県

 県立脳血管研究センター(秋田市千秋久保田町、石川達哉センター長)が今年度から、神経内科の診療態勢を大幅に縮小した。認知症の専門医を含めた医師6人が相次いで退職したためだ。通常の外来の受け入れを4割程度に縮小し、認知症の人たちを対象とした「物忘れ外来」は閉鎖した。物忘れ外来を利用していた人たちはかかりつけ医を追って遠方まで出かけることもあるといい、当事者たちからは大切な医療拠点の復活を求める声が上がっている。【川村咲平】

 県立脳血管研究センターは研究所と病院の機能を併せ持ち、1969年に診療をスタート。現在は脳卒中の診療部や脳神経外科など10科目を抱える。この分野では県内を代表する医療機関の一つとして知られる。とりわけ2004年開設の「物忘れ外来」は週2日、診察や認知症の種類、原因を見極める「鑑別診断」を行ってきた。

 センターによると、神経内科は昨年度まで、リハビリテーションの担当医を含めて7人態勢だった。ところが昨秋以降、このうち6人が相次いで「一身上の都合」で退職する意向を示した。1人は家庭の都合で古里に戻り、別の1人は岩手県の病院に移った。

 このため、今年4月から神経内科の常勤医は1人に。外来はこれまで2人態勢で週5日診療に当たっていたが、1人態勢で週4日に縮小せざるを得なくなった。物忘れ外来に通っていた約500人は他の開業医や病院に引き継ぐなどした。

 こうした状況を、当事者たちはどう受け止めているだろうか。「認知症の人と家族の会」県支部の石村照子代表は「まさか物忘れ外来が閉鎖するとは思わなかった。県内医療にとって大きな打撃」と肩を落とす。

 県支部はこれまで、認知症に関する相談を受けた場合、立地条件や医療環境を考慮し、センターの受診を勧めていた。だが今は、センターの元かかりつけ医を目当てに、1時間半かけて転勤先の病院に通う人もいるという。石村代表は「少しでも早く元の態勢に近づけてほしい」と話す。

 センターは医師の補充を検討している。だが「全国的に神経内科医は多くなく、県内大学から育成する環境も限られている」と石川センター長は説明する。今のところ、状況を打開する特効薬は見いだせていない。

 石川センター長は「脳卒中を中心とする脳神経疾患と循環器疾患に対する医療の充実がセンターの最重要課題」と強調。その上で「認知症の人たちには県立リハビリテーション・精神医療センターとも連携し、必要な診断や検査を提供する」と話す。



https://www.m3.com/news/iryoishin/432717?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160618&dcf_doctor=true&mc.l=163334273
医学部が他学部と違う「二つの特徴」 - 北村聖・医学教育国際研究センター教授に聞く◆Vol.2
「これを言ったら、医学部受験者が減る」

2016年6月18日 (土) 聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――医学部の偏差値が上昇する時代にあって、入学してくる学生と、医学教育を担当する側が求める医学生との間にギャップなどが感じられるのでしょうか。

 ギャップがあると思い、私自身、あえて言葉に出して、「他の学部と違う、医学部の特徴」として学生たちに言っていることがあります。

 第一は、社会のニーズを意識して勉強してほしい、ということ。例えば、文学部に源氏物語を学びたい学生が入学して、源氏物語の大家である教員と2人で一生懸命に研究するとします。文学部はそれでいいけれど、医学部に遺伝子の分野を学びたい学生が入り、その研究ばかりをして済むわけではありません。超高齢社会にあって、遺伝子の分野に詳しい人ばかりを育てていても、社会のニーズに応えた大学とは言えない。遺伝子研究をやりたいなら、理学部などに行くべきでしょう。

 医学部に入学し、医師になるからには、国民や社会のニーズとして、どんな医師が求められているかを考え、それを学んでいくことが必要。人の話をよく聞く医師であったり、説明をしてくれる医師であったり、命を大事にしてくれる人であったり……。検査結果だけを見て、「あなたは癌です。当院ではもうやることはないほど末期です。どこかに行ってください」など、コンピューターでも言えるようなことしか言えない医師になってほしくはありません。

 第二の特徴は、医師は生涯学習をしなければいけない、ということ。私の親友に古典の先生がいますが、10年間も同じ資料を使っている。枕草子が改訂されることはありません(笑)。数学でも同じ。微分や積分の仕方、あるいは複素数が、最近変わったという話は聞かない。ところが医学の場合、今年卒業した医学生が、今持っている知識だけで、10年後も医療をやっていたら問題。20年後に、2016年の医学知識しか持っていなかったら、それはもう犯罪に近い。

 医師免許を取得した途端、「裕福な生活は確定」と考えたとしたら、それはうそ。最先端でなくてもいいけれど、その時々のスタンダードは学ばなければいけない。医師になる以上、「40歳になったら上がり、50歳になったらもう終わり、勉強しなくていい」というわけにはいきません。

 これら二つ、つまり「医師とは、社会のニーズをとらえ、一生勉強しなければいけない仕事である」と高校生に話したら、医学部を受験する人いなくなるのでは(笑)。

――高校生がイメージする医師像と、実際に求められる医師像との間のギャップを考えると、入学した当初は戸惑いも多いのでしょうか。

 戸惑いは多いと思いますね。どこの医学部でも同様でしょうが、入学試験の成績と、入学後の成績はほとんど関係しません。一つだけ関係するのは、国語。これに対して、一番関係ないのが数学。けれども入試では、数学を一番難しくして、数学ができる学生が入学してきている現状があります。

――医師像のギャップを埋めるための医学教育が求められる一方、医学教育で覚える知識は、5年前、10年前、20年前と比べても格段に増えています。医学教育を国際的な標準に合わせる「2023年問題」もあり、臨床実習も充実しなければいけない現実があります。

 「アクティブ・ラーニング」(編集部注:知識を教えるのではなく、学生が自ら学ぶ力や問題解決能力を習得する教育モデル)が盛んになっています。こう形容することもあります。「弁当を持たせて旅立たせるのではなく、獲物を捕る網と、その使い方を教えて旅立たせる」。それが生涯学習にもつながっていく。今の2016年の最先端の知識を教えても、10年経ったら、古くなってしまう。

 何かを調べるにしても、PubMed がいいのか、Google Scholarがいいのか。検索した結果を、どう目の前の患者さんに適用すればいいのか。あるいは検索できなかったらどうするのか。先輩に聞くべきか……。いろいろな悩ましい状況を設定して、その時々に最高の判断できるようなトレーニングをしていけばいい。その時に必要な情報は、タブレット端末が一つあれば検索ができる。

 「試験の内容が、教育を誘導する」という側面があるため、大学の試験や医師国家試験の内容も変わりつつあります。大学では、「3日前から頭が痛く、吐き気もする。そこで何を考える?」などと設定し、現場に則した試験を行っています。患者さんから話を聞けるかどうか。また何かを考えたら、それを検証するためにどんな検査を行うのか。検査結果が出たら、次に何の検査をするか。もちろん、ある程度の知識が必要ですが、求められるのは判断力です。

 例えば、医師国家試験でも、従来は、CTの画像を1枚見せ、「脳梗塞がどこにあるか」を問うといった問題だった。けれども今は違います。「ここに診療用の端末があります。自分で起動して、CTの画面を何十枚も見て、その中から所見がある画像を選び、所見を言ってください」というのが今の試験。多数の画像の中から所見があるものを選ぶ能力は、これまで全然見ていなかった。

 そんな試験を課すようにしたら、教える側も変わり、基本的な知識を教えるけれど、病棟実習に引っ張り出し、「君はどう思うのか」「次の検査は何をしたらいいか」「どう対応するか」などと、その場で考えてもらうような臨床実習をメーンに行うようになります。

 医学教育は、いい方向に言っていると思います。ただ、私たちの世代は、ひたすら暗記することで、医師国家試験を通ってきた。だから「覚えなくていい」となった時代でも、「これも知らないのか?」とつい言ってしまう(笑)。医師として30年、40年とやってきても、1回くらいしか診たことがない病気ばかり覚えてきたわけです。

※『週刊ダイヤモンド』6月18日号の第1特集「医学部&医者」との連動インタビュー。



https://www.m3.com/news/iryoishin/434114
シリーズ: 改革進む医学教育
「医学教育、大きな変貌を遂げた」
医学部長病院長会議、2015年度臨床実習時間は増加

2016年6月17日 (金) 橋本佳子(m3.com編集長)

 全国医学部長病院長会議は6月16日の記者会見で、2015年度の「医学教育カリキュラムの現状」を公表、臨床実習の時間が増加するなど、「医学教育は大きな変貌を遂げた」と説明した。

 同会議のカリキュラム調査ワーキンググループの座長を務める奈良信雄氏は、「この2,3年で医学部のカリキュラムは大きく変わっている」と説明、その要因として「2023年問題」に伴う、国際基準を踏まえた医学教育分野別評価の要請を挙げた。米国のECFMG(医師国家試験受験資格審査NGO団体)は、「2023年以降は、国際基準で認定を受けた医学校の出身者にしか申請資格を認めない」と通告している。

 同会議では2年に1回、医学教育カリキュラム調査を全国の医学部・医科大学を対象に実施している。2015年度の調査では、臨床実習は、平均2047時間、最大は3040時間、最小は1350時間だった。2011年度は平均1799時間(最大3040時間、最小1260時間)、2013年度は平均1911時間(同2925時間、1290時間)で年々増加していることが分かる。「2010年度に文部科学省の検討会で、『臨床実習には、少なくとも1500時間を充てるべきだ』との方針が出され、それ以降、次第に増加してきた」と奈良氏は説明。

 最近の臨床実習の特徴として、大学の附属病院だけではなく、学外の実習が増えている点が挙げられる。学外臨床実習は平均8週、ただし大学による差が大きく、最大は28週、最小は1週。海外での基礎研究・臨床実習も進み、基礎医学実習は平均8.5週、臨床実習は平均7.1週。

 臨床実習については、修了後の評価も重要になる。実習後にOSCEをやっているのは、80校中59校。2年前は56校だった。ただし、「海外では12のステーションを設けて、OSCEを実施しないと十分な評価はできないとされているが、12を超えて行うのは2校であり、全国平均は4.6。もう少し増やさなければいけない」と奈良氏は課題を挙げた。

 そのほか、医学教育カリキュラム調査では、講義形式ではなく、能動学修の一形態であるPBL/チュートリアルを導入しているのは80校中、70校、TBL(Team Based Learning)は43校。



https://www.m3.com/news/iryoishin/434399
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医の方針に相違?「医学会」と「医学会連合」
医学会連合が独自文書を予定、混乱招くのは必至

2016年6月18日 (土) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本医学会連合は6月17日の定時総会後に開いた幹部による会議で、新専門医制度について、可能な領域(学会)は、2017年度から予定通り新専門医制度を開始することを求める文書を、基本診療領域の18の学会理事長宛てに送付する方針を決めた。週明け6月21日頃の予定。

 日本医学会連合は、日本医師会内に置かれた「日本医学会」から独立した一般社団法人。日本専門医機構の発足を控え、同機構に「社員」を出すためには法人格が必要なことなどから、2014年4月に設立された(『高久氏、日本医学会長6期目、副会長4人に』を参照)。ただし、構成する会員(社員)は、日本医学会の分科会であり同じで、いずれも高久史麿氏が会長を務める。

 日本医学会は、日本医師会と連名で、「地域医療に混乱を来さないよう、一度立ち止まり、集中的な精査を行い、対応方針を判断するよう求める」文書を、同じく18の学会理事長宛てに6月15日に送付したばかり(『『新専門医制で18学会に釘刺す、日医と医学会』を参照)。

 高久氏は6月18日、m3.comの取材に対し、「一度立ち止まって、という考え方には、私は反対。地域医療に支障を来さないように、日本専門医機構、各学会、医療関係者などがよく話し合って、可能な基本診療領域は、予定通り新専門医制度をスタートするよう求める内容になる予定」と説明。日本医学会と日本医学会連合の見解が異なれば、学会をはじめ、関係各方面への混乱が生じるとともに、医学会と医学会連合のガバナンスの不備を指摘する声が挙がるのは必至だ。

 日医は、四病院団体協議会とも、6月7日に新専門医制度に対する懸念を表明している。地方自治体の首長などからも本制度の再検討を求める声が挙がり、塩崎恭久厚労相が6月7日付けの談話と6月14日の大臣会見で、「一度立ち止まって」地域医療への影響なども踏まえ、検討するよう求めていた中、医療界が一致したかに見えたが、日本医学会連合の動き次第で足並みの乱れも想定される。

 もっとも、2017年度の専門医制度については、既に学会独自のスタートを決めている学会は少なくない。日本専門医機構は、役員選考を進めているが、新執行体制になっても、地域医療への影響などについての検討・準備、所要の見直しなどに時間がかかり、先行きが見えず、専攻医の募集に支障を来すと見ているからだ(『日本専門医機構の新理事候補、来週にも決定か』を参照)。

 日本皮膚科学会はいち早く6月2日の理事会、翌3日の代議員会で学会独自の実施を決定。日本脳神経外科学会も、早くから学会認定の形で実施する方針を決め、「理事のメンバーに図っている最中だ」(理事長の嘉山孝正氏)。これら2学会に続く形で、日本眼科学会と日本耳鼻咽喉科学会も6月17日の理事会で決定した。

 日本眼科学会理事長の山下英俊氏と、同学会担当常務理事の石橋達朗氏は、「2017年度の専門医制度については、塩崎厚生労働大臣のコメントにもあるように一度立ち止まり、機構の仕組みなどは利用せず、従来通り、学会独自で実施するという基本方針を理事会で決定した。詳細は今後、会員の意見も踏まえながら、決定する予定」とコメント。

 日本耳鼻咽喉科学会理事長の森山寛氏も、「新専門研修プログラムを使う予定だが、運営自体は学会独自で行う。指導医の要件や募集する専攻医などは、過去の実績を踏まえており、地域医療への影響は少なく、研修の質も担保できると判断した」と述べた。「来年4月に新たに専門医研修を開始する研修医にとってはタイムリミット」という視点も踏まえ、決定したという。日本専門医機構は、専門医研修のための専攻医の登録データベースを開発しているが、耳鼻咽喉科学会は利用しない方針。

 専攻医数が多く、特に地域医療への配慮が求められるのは、日本内科学会と日本外科学会の対応。内科学会は認定制度審議会、外科学会は専門医制度委員会をそれぞれ6月22日に開催予定で、その後、理事会を経て、学会としての方針を決定する。

 医学会のガバナンスに疑義
 日本医学会連合が、日本医学会とは別に文書を出すに至った直接のきっかけは、2017年度の事業計画案が審議された、6月17日の同連合の定時総会。同計画案の中で、「新専門医制度に関すること」という趣旨の短い一文しか記載されていなかったことから、眼科学会理事長の山下氏が、「6月15日の日医と日本医学会の文書が基本方針という理解か」など、その内容を質した。

 それに対して、高久会長は、文書の取りまとめに時間がない中で、日医とやり取りした結果の文章であり、日本医学会としては、「文書の最後に、新しくできる専門医機構と学会とがよく話し合って、(地域医療などへの問題がないとされ)スタートできる学会は、予定通り来年度から開始するという一文を入れることで、一応了承した」と説明した。「日本医師会の下にある日本医学会」としての文書であり、「医学会連合としては、別の対応を考えたい」とも述べた。

 高久氏の回答に対し、誤解を生むとして問題視したのが、日本皮膚科学会理事長の島田眞路氏。公的な文書として、各学会に発出している以上、訂正があるならすぐにやるべきなのに、それもやらない日本医学会自体のガバナンスに疑義を呈した。「新しい専門医機構が発足しても、1年以内に始めるのは、非常に難しい状況。(14日の)塩崎厚労相の会見も、立ち止まって考えるよう求めている。なぜそれを無視できるのか」と高久会長に詰め寄った。

 「立ち止まって」という考え方には反対
 高久会長は、m3.comの取材に対し、6月15日の文書に関しては、自身のほか、4人の日本医学会副会長で相談したと説明。ただし、文書内容については日医とやり取りがあったものの、医学会の訂正依頼が全て反映されたわけではないという。来週21日に出す予定の文書は、日本医学会連合の会長、副会長のほか、日本内科学会と日本外科学会の理事長で構成する企画運営会議で原案を作り、理事にメールを送付し、文書を確認中だという。

 塩崎厚労相が、「一度立ち止まって」検討を求めていることについては、「一度立ち止まって、という考え方には、私は反対。今まで各学会は、お金とマンパワーをかけ、苦労して準備してきた。できるところからやり、訂正すべきところは、訂正する。立ち止まっていたら、きりがなく、財政的にももたなくなる」と回答。

 新専門医制度にめぐっては、地域医療への影響を懸念する声が強い。この点については、「それは、やってみないと分からない。ただ、今の状況から大幅に変わったら、それは問題なので、日本専門医機構や学会、関係者がよく協調してやってもらいたいとしか、日本医学会(連合)の立場では言いようがない」と高久会長はコメントしている。



https://www.m3.com/research/polls/result/119
意識調査
結果人間ドック、受けている?

回答期間: 2016年6月10日 (金)~16日 (木) 回答済み人数: 2711人

 フリーアナウンサーの小林真央さん(33)が、乳がんの治療を受けていることを夫で歌舞伎俳優の市川海老蔵さん(38)が会見で発表し、話題になっています。小林さんは約1年8カ月前に人間ドックを受診した際に乳がんが見つかり、現在「比較的深刻」な状態にあるそうです。

 労働安全衛生法で定められた1年に1回の健康診断や人間ドックは受診されていますか?

健康診断、医師の5人に1人を受けず

 1年に1回以上、健康診断(もしくは人間ドック)を受けることは、労働安全衛生法に定められていますが、医師の約5人に1人は受けていないとの結果になりました。勤務医は17%、開業医は21%が、健康診断も人間ドックも受けていないと回答しています。他の職種を見ると、看護師や薬剤師は受診していない方が10%台ですが、その他の医療従事者は22%が受けていないとしており、特別、医師の受診しない人の割合が高いとは言えないようです。

 人間ドックの中で、受けたい種類を尋ねたところ、医師は5割強が「一般的な人間ドック(生活習慣病などの早期発見を目的とした網羅的なドック)を選びました。次に人気だったのが、がんドックで3割強。その他のドックはいずれも10%未満でした。

 健康診断や人間ドックの有効性については、勤務医と開業医、いずれも、「有効だと思う」(47%)が「年齢や疾患などによる」(49%)を下回りました。一方で、「有効だと思わない」は5~7%と少なく、ほとんどの医師は、何らかの有効性があると判断しているようです。上記の質問で、医師の約2割は、1年に1回、健康診断も人間ドックも受けていないと回答していますが、有効性への疑念があるためというよりも、多忙など別の理由が受診していない背景にあるのでしょうか。

 回答者総数は2711人、開業医590人 、勤務医1763人、歯科医師5人、看護師71人、薬剤師206人、その他の医療従事者76人でした。ご回答、ありがとうございました。


Q1 1年に1回、健康診断か人間ドックは受けていますか?
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開業医 : 590人 / 勤務医 : 1763人 / 歯科医師 : 5人 / 看護師 : 71人 / 薬剤師 : 206人 / その他の医療従事者 : 76人
※2016年6月16日 (木)時点の結果

Q2 人間ドックを受診するなら、どれを受診したいですか?(任意)
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開業医 : 569人 / 勤務医 : 1708人 / 歯科医師 : 5人 / 看護師 : 69人 / 薬剤師 : 203人 / その他の医療従事者 : 73人
※2016年6月16日 (木)時点の結果

Q3 健康診断や人間ドックの効果を疑問視する意見があります。一般的に健康診断や人間ドックは国民の健康の維持に有効だと思いますか?  ※ご意見は、コメント欄にご記入ください。
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開業医 : 590人 / 勤務医 : 1763人 / 歯科医師 : 5人 / 看護師 : 71人 / 薬剤師 : 206人 / その他の医療従事者 : 76人
※2016年6月16日 (木)時点の結果



http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20160619/CK2016061902000028.html
市民の人生の責任者に 34歳医師が志摩市民病院長
2016年6月19日 中日新聞 三重

 常勤医師4人のうち3人が退職した志摩市大王町波切の志摩市民病院で、今年4月から院長に就任した。赤字体質で市民から運営に疑問の声も上がる中、地域に根差した医療を提供しようと改革に取り組んでいる。総合診療科医として患者と向き合う江角悠太さん(34)に、市民病院の現状や目指すべき姿などを聞いた。(聞き手・安永陽祐)

 -もともと医師を目指していなかったと聞いたが、なぜ医師に。

 高校三年の時にたまたま見たアメリカ人医師「パッチ・アダムス」を描いた映画がきっかけ。医学だけでなく、すべてのものを使って一人の人を幸せにすることに尽力する医師。「医療者にとって死は敵ではない。患者に無関心になることが敵だ」という言葉が印象的で、常に患者の声に耳を傾けて何が必要かを考える。それに人生を注ぐのが彼のやり方。医師は百パーセント患者のために奉仕できる職業で、他人を幸せにすることが自分の幸せになることを感じた。

 -総合診療科は一般の人にはなじみが薄い。病院が力を入れる総合診療科とは。

 人を診る科。専門医は専門外の患者を断ることもあるが、総合診療科はすべての患者を受け入れる。腰が痛い、胸が痛い、目が痛い、頭が痛いといった各科に分かれる症状も、総合診療科はまず診る。その上で、自分で解決できなければ専門医の助言をもらったり、手術をお願いしたりすることもある。

 大前提は目の前で困っている患者さんに手を差し伸べ、助けること。一人一人の人生の責任者であるのが総合診療医。患者さんの主治医となり、医療をコーディネートする。

 -四月から江角さんが院長に就任した。運営態勢が変わったことで院内の変化は。

 就任前に市内五カ所で住民と病院の在り方を考えるタウンミーティングを開いた。賛否両論があり「給料泥棒だ」「病院運営費で新しい道路を造れ」など厳しい意見もあったが、スタッフに危機感が芽生えるきっかけとなった。改めて、税金で運営している市民病院としてやらなければならないことを示した。

 それは「患者を断らないこと」で、市民のための病院だからすべてを受け入れる。全部相談に乗ることを徹底させた。四十ある病床も昨年は七割くらいだったが今は満床。待っている人もいる。断らなくなったことで患者が増えてきた。収益も改善されてきている。

 -医療提供には看護師らとの連携も重要になるが、改善した部分は。

 スタッフ間の風通しを良くしようと、週一回の朝礼も始めた。幹部間で決まったことや経営状況など細かいことまで伝えて、全員が病院の全体像を把握できるようにした。全職員が集まって意見を言える場も作り、そこで出た意見で既に取り入れたものもある。スタッフの意識が高まることで、より良い医療を提供できる。

 -市民病院は学生の研修を積極的に受け入れている。その狙いは。

 昨年一月から医学生や看護学生ら三十人ほどを受け入れた。この病院に思い入れができれば、彼らは戻ってくる。勤務地を選ぶときの大きな理由になる。そうすれば永続的に志摩に若い人がくるようになり、医療を充実させることができる。

 -赤字体質を批判されることが多いが、どうすれば市民に必要とされる病院となるか。今後の方針は。

 救急医療に力を入れたい。困った時に開いていてほしいのが病院。夜間診療も午後九時半までで、それ以降は救急車を呼ばないと医療を受けられないのが志摩市の現状。そこを解決したい。夜間診療を市民病院で担いたい。

 その第一歩として五月から、毎週土曜の午後九時半から翌朝までの診療を始めた。医師や看護師を増やして、さらに拡大していきたい。

 <えすみ・ゆうた>1981年、東京生まれ。三重大医学部を卒業後、沖縄県の徳洲会病院などで研修。2014年に世界一周客船「オーシャンドリーム号」の船医を務め、患者の希望に即した医療に取り組む。市民病院に赴任後、知人のメーキャップアーティストや似顔絵画家らを招き、患者の精神的なケアにも力を入れる。



http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/opinion/editorial/2-0064227.html
医療事故調査 信頼関係築ける制度に
06/19 08:50 北海道新聞 社説

 昨年10月に始まった医療事故調査制度について、厚生労働省は近く、運用の改善に乗り出す。

 医療現場で手術ミスが疑われるような死亡事故が起きた時、病院が第三者機関「日本医療安全調査機構」に届け出て院内調査を行い、結果を遺族と機構に伝える―。これが制度の仕組みだ。

 ところが、病院や医療団体によって事故の届け出基準にばらつきがある。このため、同省は基準の統一などを議論する協議会を設置するという。

 制度は不幸な事故の再発を防ぐため創設されたが、機構への届け出の判断に遺族側の意向が反映されにくいとの批判は少なくない。

 協議会には、さらに透明性や公平性を高めるための建設的な議論を求めたい。

 厚労省によると、制度開始以来、4月末までの7カ月間の事故報告は222件で、うち道内は10件だった。

 同省は当初、届け出が必要になる死亡事故は「年間最大2千件」と想定していたが、それを大幅に下回るペースだ。

 調査の対象が「予期せぬ」事故に限られている上に、「予期せぬ」の範囲もあいまいであることが影響している。

 現状では、届け出るかどうかを判断するのは病院側だ。そうである以上、できる限り客観的な基準が欠かせない。

 協議会の論議を通じて、調査対象の基準や院内調査方法の統一を図ってもらいたい。

 気になるのは、中央と地方に設置する協議会が、医療や病院関連団体など、病院側主体の構成となっていることだ。

 これでは患者、遺族側の視点が生かされまい。現在抱えている問題点が置き去りにならないか。

 医療事故で身内を失い、原因究明を求める遺族を救済するため、長年の議論の末に制度ができた経緯を忘れてはならない。

 運用面ではほかにも、調査結果の遺族への伝達で、書面による提示が「努力目標」にとどまるなど、改善が求められる点が残る。

 医療機関側が医療過誤訴訟などを懸念する事情は分かる。遺族側にとっても長期化しがちな訴訟の負担は重い。

 大切なのは、丁寧で真摯(しんし)な説明を通じて遺族と病院の信頼関係を築く姿勢である。訴訟などを減らすことにもつながるはずだ。

 そのためにも、患者や遺族の意見をもっと反映できる仕組みを整えてほしい。


  1. 2016/06/19(日) 10:03:25|
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