Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

6月17日 

http://www.sankei.com/region/news/160617/rgn1606170007-n1.html
鹿島労災と神栖済生会、経営難の2病院を統合へ 茨城知事に報告書提出
2016.6.17 07:03 産経ニュース

 医師不足で経営難が続いている神栖市の鹿島労災病院(土合本町)と神栖済生会病院(知手中央)の今後の在り方を協議してきた、県医師会や同市、県などでつくる検討委員会(委員長・小松満県医師会長)は、両病院を統合する方針を明記した報告書をまとめ、橋本昌知事に提出した。平成32年度頃に約350床の新病院の開院を目指す。

 報告書によると、統合後の運営は、神栖済生会病院を運営している社会福祉法人恩賜財団済生会が引き継ぐ。整備に関しては(1)神栖済生会病院を増築(2)鹿島労災病院跡地に新築(3)別の場所に新築-の3案で検討を進める。また、空いた病院(別の場所に新築する場合は神栖済生会病院)を19床までの診療所にする。

 鹿島労災病院は平成24年度以降、毎年度10億円以上の赤字を出し続け、神栖済生会病院も平成26年度は約1億6千万円の赤字で厳しい経営が続いている。常勤医師も平成21年には両病院合わせて50人いたのが、25年には26人にまで減少し、「医療態勢が危機的状況」(保立一男神栖市長)に陥った。こうした事態を打開するため、検討委は今年2月から3回にわたり協議を続けてきた。

 報告書提出後、小松委員長は記者団に「このままだと両病院とも潰れる。県と市、両病院は地元住民に理解してもらいながら再編を進めてほしい」と語った。保立市長は「市だけでは(対応に)限界がある。両病院の再編の方向性が示されたことはありがたい」と経営統合を歓迎するコメントを発表した。

 鹿島労災病院は「今後具体的な検討や調整を行う。当面は今まで通り診療を継続していく」、神栖済生会病院は「若い医師が研修のために積極的に集まってもらえるような病院を作ることで、地域医療の充実を目指したい」としている。



http://www.medwatch.jp/?p=9301
看護必要度見直しの影響や、病棟群単位の届け出状況など2016年度診療報酬改定の影響を調査―入院医療分科会
2016年6月17日|2016診療報酬改定ウォッチ

 2016年度診療報酬によって、「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)の大幅見直しや重症患者(看護必要度を満たす患者)割合の引き上げなどが行われ、さらに「病棟群単位の入院基本料」届け出が経過的に認められることになりましたが、この状況が全国の病院でどのようになっているのかを、2016・17年度の2年度にわたって調査する―。

 こういった方針が、17日に開かれた診療報酬調査専門組織「入院医療等の調査・評価分科会」(以下、入院医療分科会)で固まりました。

 新たに提出が義務化されるDPCデータのHファイル(看護必要度の生データ)も活用しながら、病院の状況を調査し、2018年度の次期改定につなげていくことになります。

ここがポイント! [非表示]
1  看護必要度や地域包括ケア病棟の包括範囲、退院支援など入院医療の状況を調査、
2  DPCデータから「患者の重症度」を判定できないか
3  「『医師による指示の見直しの頻度』が少ない=医療の必要性が低い」わけではない
4  退院支援加算1と2、届け出病院の違いから「地域連携」のあり方が見えてくる


看護必要度や地域包括ケア病棟の包括範囲、退院支援など入院医療の状況を調査、

 現在の診療報酬改定は、「エビデンス」をベースとして実施されており、エビデンスの収集に向けてさまざまな調査が行われます。主に、入院医療における技術的な課題について調査・分析を行う入院医療分科会でも、2016年度改定の効果・影響を詳細に調査することになっています(関連記事はこちらとこちらとこちら)。

 17日の入院医療分科会では、厚生労働省から次のような調査を行う方針が示されました。

【2016年度調査】改定の効果・影響が比較的早期に現れる項目を調査

(1)一般病棟や特定集中治療室(ICU)における看護必要度見直しの影響:▽入院料届け出の意向▽病棟群単位の届け出状況▽重症患者割合の状況▽各入院料における患者像や平均在院日数、退院先▽他医療機関受診の状況―など

(2)地域包括ケア病棟の包括範囲見直しの影響:▽手術などの実施状況▽患者像▽入棟前・退院先(どこから入院して、どこへ退院しているのか)―など

(3)慢性期入院医療(療養病棟や障害者施設など)の評価見直しの影響:▽人員配置▽医療区分別患者割合の状況▽患者像▽医療提供の状況▽平均在院日数▽退院先―など

(4)退院支援や在宅復帰率の評価のあり方:▽退院支援の状況▽退院先の状況▽連携先の医療機関・介護事業者の状況―など(関連記事はこちら)

【2017年度調査】経過措置が設けられるなどして、改定の効果・影響が出るまでに時間のかかる項目を調査

(A)一般病棟や特定集中治療室(ICU)における看護必要度見直しの影響:▽病棟群単位の届け出状況▽重症患者割合の状況▽各入院料における患者像や平均在院日数、退院先―など

(B)短期滞在手術等基本料および総合入院体制加算の評価:算定状況や患者像、医療提供体制など

(C)救急医療管理加算などの評価:▽救急医療管理加算を算定している患者像や入院後の転帰▽夜間休日救急搬送医学管理料の届け出状況や患者像―など

 (1)と(A)はともに看護必要度に焦点を合わせた調査項目です。「重症患者割合25%以上」が実際に適用されるのが今秋からであることや、「病棟群単位の入院基本料」届け出が2017年度までとされていることを踏まえて、2年度にわたって調べられます(関連記事はこちらとこちら)。

一般病棟とその加算、地域包括ケア病棟、回復期リハ病棟では、重症患者の対象範囲が異なる
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病棟群単位の入院基本料届け出、今年(2016年)4月から来年(2017年)3月までの1年間に、1回に限り認められる
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 また厚労省では、他のデータ(DPCデータやNDB(ナショナルデータベース:レセプト・特定健康診査のデータベース)など)も活用することで調査を簡素化し、回答率向上を図る考えです。2016年度調査(11-12月実施)の結果は年明け(2017年)3月以降に、17年調査(同年6-7月実施)の結果は17年9月以降に報告される予定です。

DPCデータから「患者の重症度」を判定できないか

 厚労省の提示した調査項目案に対して、入院医療分科会の委員から特段の反対は出ていませんが、いくつかの注文もつきました。

 神野正博委員(社会医療法人財団董仙会理事長)は、(1)や(A)にある看護必要度について「DPCデータから患者の重症度合いを導けないかチャレンジしてほしい」と要望。看護必要度の記録は、看護部にとって大きな負担となっており、見直しが現場の実務に与える影響も大きいため、別指標への置き換えを研究してほしいとの要望です。

 この点に関連し、2016年10月分よりDPCデータのHファイルとして、いわば「看護必要度の生データ」の報告が義務づけられます(DPC病院や7対1病院など)。厚労省では、このHファイルデータも活用しながら、今後の診療報酬改定に向けた検討を進める考えを明確にしており、神野委員の要望に沿った研究が行われる可能性も高いでしょう(関連記事はこちらとこちら)。

 武井純子委員(社会医療法人財団慈泉会本部相澤東病院看護部長)も看護必要度について、「C項目(手術などの医学的状況の評価)の設定日数が妥当か」「内科や救急でほかに評価対象となる項目はないのか」などが見えるような調査設計をしてほしいと求めています。

 また藤森研司委員(東北大学大学院医学系研究科・医学部医療管理学分野教授)は、看護必要度や平均在院日数などとの関係(例えば、看護必要度のA項目●点の患者では平均在院日数にどのような傾向があるかなど)が分かるような調査を行ってほしいと要望しました。

『医師による指示の見直しの頻度』が少ない=医療の必要性が低い」わけではない

 池端幸彦委員(医療法人池慶会理事長)は、2016年度改定論議で慢性期入院医療における『医師による指示の見直しの頻度』データが活用された点を踏まえ、(3)の慢性期に限定せず、「急性期から回復期、慢性期に至るまで一貫した調査項目を設定してほしい」旨の要望を行いました。また神野委員も、『医師による指示の見直しの頻度』について「診察の結果、指示の見直しを行わないと判断するケースもある」ことを強調しています。

 例えば出来高算定である障害者施設でも『医師による指示の見直しの頻度』が少ない患者が相当数おり、また医療の必要性が高いとされる医療区分3の患者についても『医師による指示の見直しの頻度』が少ない患者が一定数いることが分かり、報酬や基準の見直しが行われています(関連記事はこちらとこちら)。

障害者施設や特殊疾患病棟1にも、「医師による指示の見直しがほとんど必要ない」脳卒中患者が療養病棟と同じ程度の割合で入院している
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 しかし池端委員や神野委員は、「『医師による指示の見直し頻度』が少ない=医療の必要性が少ない、軽症である」と捉えられることに強い疑念を提示していると言えます。

 この点について厚労省保険局医療課の担当者は、会合終了後に「2016年度の前回改定に向けた調査でも、慢性期のみで『医師による指示の見直しの頻度』を調べたわけではない。急性期から慢性期まで一貫して見る調査すべき部分と、病棟の特性に応じて調査すべき部分を適切に組み合わせていく」との考えを述べています。

退院支援加算1と2、届け出病院の違いから「地域連携」のあり方が見えてくる

 また(4)の退院支援に関して、筒井孝子委員(兵庫県立大学大学院経営研究科教授)は「退院支援加算1の届け出病院と退院支援加算2の届け出病院で、どのような属性があるのかを分析できる調査設計としてほしい」と要望。退院支援加算1では、退院支援加算2に比べて、退院支援に向けた体制を充実させるとともに、地域の医療機関・介護施設との「継続した連携関係」の構築が求められます(関連記事はこちらとこちら)。筒井委員は、上記の分析によって「地域での連携ができている病院と、そうでない病院の差が見えてくるのではないか」と期待を寄せています。

退院支援加算1・2の施設基準・算定要件の概要。加算1を届け出るためには病棟に退院支援業務等専従の看護職員・社会福祉士の配置などが必要となる
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 この点、安藤文英委員(医療法人西福岡病院理事長)や石川広巳委員(社会医療法人社団千葉県勤労者医療協会理事長)も、「多くの病院では、『質の高い』退院患者の受け入れ先確保に苦労している」旨を述べ、実態や地域特性も十分に調べる必要があると訴えています。



http://www.asahi.com/articles/ASJ6K5QZSJ6KUBQU00N.html?iref=com_apitop
徳洲会グループで病院集約の動き 垂水徳洲会病院を来春にも閉鎖
周防原孝司
2016年6月17日18時54分 朝日新聞

 垂水徳洲会病院(鹿児島県垂水市田神)が来年春にも閉鎖する方針を市に示していることが明らかになった。徳洲会グループは、大隅鹿屋病院(鹿屋市)に医療機能の集約を図りたいとしている。

茨城・神栖の2次救急病院の統合方針決定 検討委
 5月、徳洲会大阪本部など徳洲会グループの関係者が市を訪れて伝達した。医師の確保が難しくなっていることや施設の老朽化などを理由に挙げたという。

 徳洲会大阪本部(大阪市)の担当者は朝日新聞の取材に対し、「(垂水市や鹿屋市など)地域の中で医療機能を集約して、充実した医療を提供していきたい」と述べた。垂水徳洲会病院の入院患者については、「希望を踏まえたうえで大隅鹿屋病院を中心にスムーズな転院を進めていきたい」としている。

 垂水徳洲会病院は1986年に開院。診療は内科、外科など5科があり、病床は78床。訪問介護・看護も実施し、救急搬送を受け入れている。垂水市では、市立医療センター垂水中央病院(126病床)と並ぶ地域の中核医療施設。

 垂水市議会の一般質問(14~15日)でもこの問題が取り上げられ、市側が経緯を説明した。尾脇雅弥市長は「市にとって垂水徳洲会病院はなくてはならない病院。医療の受け皿がなくなってはいけない。存続に向けてお願いしていきたい」と述べた。



https://www.m3.com/news/iryoishin/433732?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160617&dcf_doctor=true&mc.l=163147640&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: m3.com全国医学部長・学長アンケート
「低学年クライシス」、6割強が実感◆Vol.1
カウンセラー配置や個別指導が増加

2016年6月17日 (金) 成相通子(m3.com編集部)

全国医学部長・学長アンケート

 2008年度以降、医学部定員は増え続け、2016年度には9262人に上った。一方で、医師の地域、診療科の偏在は解消されておらず、医学部低学年の学力低下を懸念する指摘もある。日本の医師の供給を支える医学教育では、臨床実習の充実や国際化、地域医療提供体制の維持などの課題が迫っている上に、臨床研修制度の見直し、2017年度開始か延期かで揺れる新専門医制度など、制度改革への対応も求められている。

 m3.com編集部は、2015年に引き続き今年の4月から5月にかけて、全国81の医学部、医科大学の医学部長、学長を対象に、医学教育の現状や尋ねるアンケートを実施した。「教員が不足していて、十分な教育時間が割けない」「学力低下が目立っている」など、率直な意見が寄せられ、医学教育におけるさまざまな課題や問題点が改めて浮き彫りになった。

 計25校の医学部長、学長に回答をいただいた。その結果を10回に分けて紹介する(文末に回答者一覧)。

(ご協力いただいた学長、医学部長、大学職員の方には、この場をお借りして、心より厚くお礼申し上げます)

 医学部定員増後、医学部1年生、2年生の留年者数の割合が大幅に増えている――。今年2月に全国医学部長病院長会議が公表した「医学部の学力に関する調査結果報告書」で、衝撃的な数字が紹介された。18歳人口が減少を続ける中、医学部定員の増員で、競争率が低下し、学力の低い学生が医学部に入学するのではないかという懸念がある。一方で、受験生の医学部人気は高まっており、国立大学だけでなく私立大学の偏差値も上昇し、むしろ医学部受験の競争は激化しているようだ(『「慈恵医大は偏差値56から72へ上昇」、2016年度医学部入試動向◆Vol.2』を参照)。

 実際の医学部教育の現場で、1、2年生が学力的、精神的につまずいてしまう「低学年クライシス」は増えているのか。医学部長・学長25人に尋ねた。

 Q. 2016年2月の全国医学部長病院長会議では「低学年クライシス(※1、2年次に医学生が学力的、精神的につまずいてしまう)」が問題になっているとの発表がありました。2008年度の医学部定員増の前後と比較して、そのような問題を抱えている低学年の学生増えていると感じますか。

全国医学部長・学長アンケート
 最初の質問では、「増えている」「変わらない」「減っている」「分からない」の4つの選択肢から1つを選んでもらった。「増えている」との回答が16人で6割強と多数だった。「変わらない」との回答は7人。「分からない」が2人で、「減っている」の回答者はいなかった。

 Q.「低学年クライシス」対策を行っている場合は、その内容を教えてください。

 「低学年クライシス対策」としては、メンターやカウンセラー、担当委員などを配置し、きめこまかな指導や相談を行う例が目立った。以下、対策の内容を選択肢と共に紹介する。


【増えている】
1年時で留年した学生にはメンターを付ける。(弘前大学医学部)

モチベーションの向上を企図して、医師免許を有する基礎医学教員が担当して、症例ベースで医学を考える習慣を身に付けさせる試みをスタートいたします。また、6年前から共用~基礎の教員が初年次に承認図グループによるゼミを開講しておりましたが、今年は7名の原級留置者を出してしましました。(岩手医科大学医学部)

学生支援の強化。具体的には、アドバイザー制度の活用、学生支援室教員による個別面談と指導、学生意見箱による意見の吸い上げ、教員と学生からなる学年小委員会の活動、卒前教育委員会への学生代表参加、カウンセラーの配置、等。(埼玉医科大学)

2-4年生の前年度成績下位20人に該当する学生に対し、修学支援担当教員を割り当て、日ごろの支援(主に学業面)を行っています。(昭和大学医学部)

(1)新入生スタートアップ宿泊研修の実施、(2)初年次教育のオリエンテーションの充実、(3)初年次における早期臨床体験と患者接触型学外実習の実施、(4)学生アドバイザーによる個別指導、(5)臨床心理士が駐在する学生相談室の設置、(6)保護者に対する学生のメンタルヘルスに関する情報発信、(7)再試験該当者の保護者への連絡、(8)休学者、留年者とその保護者との頻回な面談。(東京慈恵会医科大学)

医学部で6年間学んでいくに当たって必要な基本的スキルを身に付け、医学部での学習を円滑に進めていく基礎を培うことを目標とした「アカデミックスキルズ」を第1学年に配当している。また、学年担当制度を導入しており、1 教員に対し5~10 人の学生を割り当て、定期的に面談を行い学業面・生活面での相談や指導を行っている。特に第1、2学年には多くの担当委員を配置するとともに、2学年連続で同一学生を担当することにより、継続した相談、指導する体制を整えている。(聖マリアンナ医科大学)

本学医学部では、教員・学務室職員・保健管理センターおよび学生総合相談室の学生相談担当者が連携して、学生の修学・精神面を統括して支援する学生支援システムを構築しました。(1)アドバイザー制度:1~3年次学生を3~4人の小グループに分け、各グループに教員(原則として各分野の主任教授)一人をアドバイザーとして配置し、面談等を定期的に行うなど問題学生抽出のゲートキーパーとしての役割を担わせ、学生のモニタリング窓口を広げました。(2)リメディアル教育制度:リメディアル教育登録教員に、学業成績の低い学生に対して、補完授業を行う制度。補完授業は、学生本人、科目担当教員、学務室職員から登録教員に依頼することにより実施します。さらに、入試成績、出身校、入試形態等入試情報と、入学後の成績、心理検査(UPI、入学時全員に課している)結果、所属部活動など個々の学生の基本情報を年次縦断的に学生総合データベースとしてデータベース化し、教員・学務室職員・保健管理センター及び学生総合相談室の相談担当者が必要に応じて学生指導に利用できるようにしました。(福井大学医学部)

留学生が増加しているため、教務厚生委員長を中心にして相談に乗る機会を多く持つようにしている。(岐阜大学医学部)

成績下位10人程度の学生に対して、必要に応じて保護者も含めた面談を行っている。成績不振の原因を突き止めることによって、健康面も含めた対応を始めたところである。(愛知医科大学)

第1学年には学生10人前後に1人の担任を置き、第2学年にはメンター約20人を置いて、学生支援全般を支援しています。(大阪医科大学)

科目によっては平均点で10点ほど下がったものもあると聞いていま。しかし、それは昨今の低学年クライシスとは別物と考えている。ここ2年ほどのことだが、本学でも2学年の留年者が増加している。これは2年から基礎医学教育が始まり、1年に比べて学ぶ量が格段に多くなり、これに対応できない学生が増えているようだ。対策としては、 (1)入成績下位学生への特別講義、指導教員の任命、カウンセリング、休学学生への復学支援などを実施、また、入学早期の対策として次のようなことを実施している、(2)入学時オリエンテーションまでに全員に闘病記を読ませ、医療系学生としての自覚と意識を持たせることをめざしている、(3)1年生のゴールデンウィークを境にすでにモチベーションが低下する学生が少なくないことから、入学後4月、5月の日曜日、祝日に救急外来において患者サービスの支援を全員が経験している、(4)生物学を高校で学んできていない学生がいることから、1年生の際にリメディアルプログラムを組んでいる(半数が選択)、(5)プロフェッショナリズムのコースを設けて、専門職をめざすものとしての意識を明確化することをめざしている。(近畿大学医学部)

高校までの教育のまだらさを補うための理科教育(生物または物理)を実施している。(広島大学医学部)
全学生に指導教員を付けている。(産業医科大学)
 

【変わらない】
(1)定員増加に備えて、低学年担当教員、教育センター、入学センターからなる連絡会議を設置し経過を観察している。結果的には、定員増の前から問題になっているような学生は一定の割合で入学しており、定員増に合わせて増加したという印象は持っていない。
 しかしながら、昨年行われた自己学習時間調査では、調査開始後初めて自己学習時間が前回より減少している実態が明らかになった。現在担当部署で解析、対策の検討を行っているところである。
(2)平成25年度から第1・2学年学生を対象としたグル―プ担任制度を導入し、さらに平成26年度からは第1~3学年の各学年に1名の臨床アドバイザーを配置し、修学指導体制の強化を図っている。(旭川医科大学)

カリキュラムの改善。(山形大学医学部)

少なくとも本学ではそのようなことはありません。学生の能力低下について定員増が取り上げられますが、大学に進学する50万人、60万人中の医学部定員を1000名増やしたくらいで学力が低下する訳がありません。むしろ“ゆとり教育”とか“若い世代の哲学”の問題だと思います。ハングリー精神がないだけです。(福島県立医科大学医学部)

入学後の勉学や生活に関して、個人的にケアする対策(クラス担任制の強化や、教員が2~3人のチームで1年生から6年生までを担当する縦割り制度)を導入している。(富山大学医学部)

本学では、以前より低学年(1、2年)の学生へのフォローについては対応を行っているが、大きな変化はない。(名古屋市立大学医学部)
 

【分からない】
全ての学生に対して、教授または准教授の教官が指導教員として担当することとしている(医学部指導教員制度)。そして、最低年に2回は個人面談を行い、学生生活、履修、修学等全般にわたっての相談・指導・助言等の支援を行う事としている。また学生相談室に相談員(教員、専任カウンセラー)を配置し、あらゆる面での相談に応じ、必要に応じて保健管理センター「こころの健康相談」と連携し支援を行っている。(島根大学医学部)
 
回答者名(大学の都道府県順)
旭川医科大学  学長  吉田 晃敏 氏
弘前大学  医学部長  若林孝一 氏
岩手医科大学 医学部長 佐藤洋一 氏
東北医科薬科大学 医学部長 福田寛 氏
山形大学  医学部長  山下英俊 氏
福島県立医科大学 医学部長 鈴谷達夫 氏
埼玉医科大学 学長・医学部長 別所正美 氏
東京医科歯科大学 医学部長 江石義信 氏
昭和大学  医学部長  久光正 氏
東京慈恵会医科大学 学長 松藤千弥 氏
聖マリアンナ医科大学 医学部長 加藤智啓 氏
富山大学  医学部長  北島勲 氏
福井大学  医学部長  内木宏延 氏 (ほか3人)
信州大学  医学部長  池田修一 氏
岐阜大学  医学部長  湊口信也 氏
名古屋市立大学 医学部長 浅井清文 氏
愛知医科大学 医学部長 岡田尚志郎 氏
大阪医科大学  学長  大槻勝紀 氏
近畿大学  医学部長  伊木雅之 氏
大阪市立大学 医学部長 大畑建治 氏
兵庫医科大学  学長  野口光一 氏
広島大学  医学部長  秀道広 氏
島根大学  医学部長  山口修平 氏
産業医科大学  学長  東敏昭 氏
鹿児島大学 医学部長  佐野輝 氏



https://www.m3.com/news/iryoishin/434115
JAMA取り消し、「不適切な執筆者名」
「今考えると問題」、“名誉著者”の形(2016/6/17 訂正)

2016年6月17日 (金) 成相通子(m3.com編集部)

 弘前大学学長の佐藤敬氏が最終著者となっていた論文3本が6月3日に、米医師会誌JAMAとInternal Medicineから取り消された問題で、取り消しの理由がデータの整合性と執筆著者の不適切な割り当てなど、科学における不正行為に関するものだったことが分かった。同大などによると、論文発表当時の2005年ごろは、『名誉著者』として、論文の最終著者名に、実質的に研究責任者となっていない大学教授などが名前を連ねる慣習があり、佐藤学長は「今考えると問題だった」として、取り消しに同意したとしている。

 弘前大は、筆頭著者の元教授が同大を退職後に執筆した論文で、「学内で執筆された論文ではない」として、処分などの対応は検討していない。筆頭著者とは連絡が取れていないという。

 取り消された論文は、下記の3本。
Sato Y, et al. Effect of Folate and Macobalamin on Hip Fractures in Patients With Stroke: A Randomized Controlled Trial. JAMA. 2005; 293(9): 1082-1088.
Sato Y, et al. The Prevention of Hip Fracture With Risedronate and Ergocalciferol Plus Calciun Supplementation in Elderly Women With Alzheimer Disease: A Randomized Controlled Trial. Arch Intern Med. 2005; 165(15): 1737-1742.
Sato Y, et al. Risedronate Sodium Therapy for Prevention of Hip Fracture in Men 65 Years or Older After Stroke. Arch Intern Med. 2005; 165(15): 1743-1748.

 筆頭著者の佐藤能啓氏は弘前大学元教授で、2000年から2003年に同大医学部附属神経外科血管病態研修施設に所属し、退職後、福岡県内の病院に在籍中、上記の論文を執筆した。佐藤学長も同時期に同施設に勤務しており、教授同士の知り合いだったため、英語に堪能な佐藤学長に英文の校閲、指導などの依頼があったという。論文はいずれも、佐藤能啓氏が筆頭著者を務め、ほか2人の執筆者のほか、佐藤学長が最終著者として記載されている。

 JAMAは、今年の5月19日に「懸念の表明」と題して、上記の最初の論文に関して、研究行為、整合性、科学としての妥当性に複数の懸念が指摘されているとの記事を掲載。執筆者に連絡した後、執筆者の所属施設に連絡し、研究の科学的整合性や妥当性を調査するように依頼したことを読者に説明した。その後、6月3日、同論文について、科学的な不正行為があり、データの整合性や執筆者の不適切な割り当てへの懸念があるとして、論文の取り消しを正式に公表した。同日、同様の理由で他2本の論文も撤回された。

 同大では、6月に入ってインターネットのブログ記事で、佐藤学長が関わる論文の取り消しがあったとの指摘を受け、調査を開始。佐藤学長は調査に対して、5月にJAMA誌の問い合わせのメールを受けたことを認め、同論文の英文の校閲、査読、指導などに関わったものの、妥当性が問題視されているデータ内容については関わっていないことを説明した。

【訂正】2016年6月17日に以下の点を訂正しました。
・4段落目、「校閲、査読、指導」とありましたが、「校閲、指導」の誤りです。

【G3註】cited from PubMed
*1 JAMA. 2005 Mar 2;293(9):1082-8.
   Effect of folate and mecobalamin on hip fractures in patients with stroke: a randomized controlled trial.
   Sato Y1, Honda Y, Iwamoto J, Kanoko T, Satoh K.
   1 Department of Neurology, Mitate Hospital, Tagawa, Japan.
*1N JAMA. 2016 Jun 14;315(22):2405. doi: 10.1001/jama.2016.7190.
   Notice of Retraction:
   Sato Y, et al. Effect of Folate and Mecobalamin on Hip Fractures in Patients With Stroke: A Randomized Controlled Trial.
   JAMA. 2005;293(9):1082-1088.

*2 Arch Intern Med. 2005 Aug 8-22;165(15):1737-42.
   The prevention of hip fracture with risedronate and ergocalciferol plus calcium supplementation in elderly women with Alzheimer disease: a randomized controlled trial.
   Sato Y1, Kanoko T, Satoh K, Iwamoto J.
   1 Department of Neurology, Mitate Hospital, Tagawa, Japan.
*2N JAMA Intern Med. 2016 Jun 3. doi: 10.1001/jamainternmed.2016.3177. [Epub ahead of print]
   Notice of Retraction:
   Sato Y, et al. The Prevention of Hip Fracture With Risedronate and Ergocalciferol Plus Calcium Supplementation in Elderly Women With Alzheimer Disease: A Randomized Controlled Trial.
   Arch Intern Med. 2005;165(15):1737-1742.
   Bauchner H, Redberg RF.

*3 Arch Intern Med. 2005 Aug 8-22;165(15):1743-8.
   Risedronate sodium therapy for prevention of hip fracture in men 65 years or older after stroke.
   Sato Y1, Iwamoto J, Kanoko T, Satoh K.
   1 Department of Neurology, Mitate Hospital, Tagawa, Japan.
*3N JAMA Intern Med. 2016 Jun 3. doi: 10.1001/jamainternmed.2016.3771. [Epub ahead of print]
   Notice of Retraction:
   Sato Y, et al. Risedronate Sodium Therapy for Prevention of Hip Fracture in Men 65 Years or Older After Stroke.
   Arch Intern Med. 2005;165(15):1743-1748.
   Bauchner H, Redberg RF.





https://www.m3.com/news/general/433839?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160617&dcf_doctor=true&mc.l=163147645&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
訴訟:「がん見落とし」で和解 摂津の病院が遺族に1500万円 大阪地裁
2016年6月17日 (金) 毎日新聞社

訴訟:「がん見落とし」で和解 摂津の病院が遺族に1500万円 大阪地裁

 大阪府摂津市の摂津医誠会病院を受診した50代の女性が死亡したのは担当医が胃がんの再発を見落としたためだとして、府内に住む夫らが病院を運営する医療法人と担当医に総額約8100万円の賠償を求めた訴訟で、病院側と遺族が大阪地裁で和解したことが分かった。

 和解は5月20日付で、遺族に1500万円を支払う内容。

 法人は「医誠会」(本部・大阪市)。医誠会のホームページによると、関西を中心に計約30の病院やクリニック、介護施設を展開している。

 訴状などによると、女性は2005年、摂津医誠会病院で胃がんと診断され、手術を受けた。

 その後も通院し、13年6月に再発の有無を調べる内視鏡検査や病理検査を受けた。遺族側は「遅くとも翌月に胃がんの再発を明確に示す病理検査の報告書を受け取っていた」と指摘。報告書は診療記録に添付されていたが、担当医が見落としたと主張した。女性は胃がんの治療を受けないまま、14年4月に亡くなった。

 病院側は裁判で「がんの進行状況から治療を始めても助かる可能性は低かった」と反論していた。

 医誠会は「担当者が不在で詳細は分からない」としている。【向畑泰司】



https://www.m3.com/news/general/434039
母子・父子三次感染、初の和解 B型肝炎訴訟
2016年6月17日 (金) 朝日新聞

 予防接種を原因とするB型肝炎訴訟で、肝細胞がんを発症して2012年に25歳で死亡した大阪府の男性の両親に対し、国が3600万円を支払う内容の和解が16日、東京地裁で成立した。男性は、一次感染者の祖母から母子感染した父親を経た三次感染者。厚生労働省によると母子・父子感染による三次感染者との和解は初めてで、同様の人に和解金を給付できるよう近く省令を改正する。

 弁護団によると、男性は4年前に肝細胞がんと診断され、その4カ月後に死亡した。死亡直前にB型肝炎ウイルスのDNAを調べたところ、二次感染者である父親のウイルスと一致した。



http://www.yomiuri.co.jp/local/iwate/news/20160617-OYTNT50097.html
山田病院再建で式典…高台に移転、今秋にも開院
2016年06月18日 読売新聞 岩手

 東日本大震災の津波で被災し、仮設診療所で診療を行っている県立山田病院(山田町)の新病院がほぼ完成し、17日に式典が行われた。秋にも開院する予定。

 海から約400メートル内陸にあった旧山田病院は津波で1階が浸水した。震災後は、町中心部から約5キロ北の仮設診療所で外来診療を続けている。

 新病院は町中心部近くの山を切り崩した高台(標高約30メートル)に移転した。鉄筋コンクリート2階で、総事業費は約19億円。

 入院を必要としない軽症患者を診る「1次救急」への対応が基本。夜間救急は県立宮古病院で対応する。

 仮設診療所になかった入院機能が50床分ある。病気やけがの治療後、日常生活への復帰を目的に行う「回復期リハビリテーション」を中心とした利用が見込まれている。

 常勤医は4人(内科3人、外科1人)。応援医師の派遣を受けながら内科、外科、小児科、整形外科、眼科、リハビリテーション科の計6診療科で診察を行う。

 式典には関係者ら約30人が出席。宮本伸也院長は「仮設では町民に不便をおかけしてきた。新病院では地域住民に寄り添った医療を提供していきたい」と話した。

 被災した県立病院のうち、大槌病院は5月に新病院が開院。高田病院は来年度中に開院する見込み。


  1. 2016/06/18(土) 06:41:12|
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