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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

5月31日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/429231
シリーズ: 真価問われる専門医改革
新専門医、予定通り開始せず、2017年度は“試行”
厚労省提案「専門医機構の役割縮小」「専攻医の定数設定」

2016年5月31日 (火)配信橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省は、社会保障審議会医療部会「専門医養成の在り方に関する専門委員会」(委員長:永井良三・自治医科大学学長)の5月30日の第3回会議で、新専門医制度は予定通りスタートせず、2017年度は“試行”で実施することを提案した。専門医養成の研修プログラムは、学会が実質的に認定するほか、本専門委員会が、専攻医数の激変や偏在を防ぐため、診療領域別、都道府県別、プログラム別の専攻医定員を設定する内容だ。いずれにおいても、日本専門医機構の役割は限定的。“試行”を進めつつ、同機構の体制や、2018年度以降の専門医養成の在り方については、本専門委員会で引き続き議論する(資料は、厚労省のホームページ)。

 30日の会議でも、日本専門医機構の役員を務める委員からも、同機構のガバナンスが問題視され、予定通り新専門医制度をスタートさせることには反対意見が多いものの、2017年度からの開始に向けて、専門研修プログラムの審査などの準備が進んでいるのも現実。同機構の役割を限定しつつ、“試行”する本案に対し、永井委員長は、「日本専門医機構が正式な形で新専門医制度をスタートさせるかどうかは別にしても、来年度に向けた各学会の取り組みについて議論をすることが必要」と述べ、地域医療に混乱を来さないための“試行”に理解を求めた。各学会が独自に新専門研修プログラムを運用した場合、現状では総定員数が、過去の専攻医の採用実績よりも大幅に多く、専攻医の地域偏在などが生じかねないからだ。

 「(日本専門医機構の動きに関わらず)いずれにしても学会は専門医の養成を続ける。学会は何をしようとしているのか。学会に任せていたら、混乱は起きる。とりあえず1年、あるいは機構がしっかり運営できるようになるまで、試行錯誤を続けるしかないのではないか」(永井委員長)

 もっとも、全日本病院協会会長の西澤寛俊氏は「一度、立ち止まって議論すべきではないか。この提案の位置付けが分からない」と述べるなど、“試行”への反対意見も強かった。「病院団体が反対しているのは、『この制度が始まったら、先生のところから、医師を引き揚げる』などと言われているからだ。プログラム制を走らせること自体に反対している」と西澤氏。新専門医制度は、プログラム制を採用し、大学病院などが基幹施設となり、連携施設と組んで運営するのが基本。指導医と専攻医ともに、基幹施設に集まりやすくなり、結果的に中小病院等の医師不足を招くとの懸念は他の委員からも出た。日本医療法人協会会長の加納繁照氏も、「試行してしまうと止まらないのではないか」と問題視。

 さまざまな意見が出たが、30日の会議では結論は出ず、永井委員長は、「学会の意見を聞かなければいけない」とまとめ、新専門研修プログラムで実施するか、それとも従来通りの研修プログラムで実施するかなどを次回会議までに、学会にヒアリングすることを提案。

 この方針に対し、全国医学部長病院長会議の立場で出席した、日本皮膚科学会理事長の島田眞路氏(山梨大学学長)は、「これまで強権的に進められてきた。やらざるを得ないというから、やってきた。しかし、いろいろな意見が出るから、今はペンディングしている。ここ(本専門委員会)で延期だと言えば、延期し、我々はその間に考えたいと思う」と、本専門委員会に結論を出すよう求めた。日本精神科病院協会常務理事の森隆夫氏も、「日本専門医機構の問題点を指摘してきたが、精神科は大きな学会ではないので、“長いものに巻かれるしかない”ということで、我々は来た」とコメント。

 永井委員長は、「各学会は、従来通りにするのかどうか、意思表示をしなければならない」と投げかけたのに対し、島田氏は「それを助けるのが、この専門委員会」と返した。永井委員長が「学会がやりたくないものをやるわけにはいかない」と述べ、島田氏が「延期という声が出ているなら、延期とはっきり決めてもらえば延期する」と答えたところ、西澤氏が「今の話で一致しているのは、学会が(専門委員会に)従うというなら、新しい専門研修プログラムをやめて、従来通りやるということでいいのではないか」と提案した。

 一連のやり取りを受けて、厚労省医政局医事課は、「延期を支持する学会もあるが、自分のところは、新しい専門研修プログラムでやるという学会もある。その場合、地域医療に影響が出るのではないかということを考えて、我々はこの案を提示した。学会にしっかりと意向を聞いて、次回に報告する」と述べ、議論を収めた。

 次回までに各学会にヒアリングし、その結果を踏まえて、2017年度の専門医制度の対応方針を検討する。内科や外科など、基本領域は19あるが、ヒアリングの結果、2017年度において新専門研修プログラムで実施する学会が一部の場合、当該領域のみで専攻医定員を設定するかなどは未定。

 永井委員長は、前回の第2回会議で、専攻医定員を設定する私案を提出していた(『新専門医制度、永井委員長が“私案”で改善提案』を参照)。今回の厚労省案はこれを踏まえ、具体化したもの。

 2017年度からの新専門医制度については、いまだ流動的な部分が多いものの、日本専門医機構の組織や運営、役割が大きく見直しを迫られるのは必至だ。「今まであまりにも機構に権限が集約していたことが問題。あまりにも多くのものをやろうとし、自縄自縛に遭っている」(永井委員長)。

 厚労省案では、2017年度の“試行”における同機構の役割は、(1)研修医の希望状況を調査し、本専門委員会と各領域研修委員会(学会)へ情報提供、(2)各領域研修委員会(学会)で実質的に認定された、各専門研修プログラムの認定手続き(2018年度以降、必要な見直しを行うことを念頭に置いた「条件付き認定」)――にとどまる。同機構のガバナンスや財務体制のぜい弱さを指摘する声は強く、日本医師会常任理事の羽鳥裕氏は、「(日本専門医機構に)これだけ問題があるなら、もう1回、機構の在り方を1年以上かけてゆっくり議論してもいい。そこまで戻してもらいたい」と求めた。

都市部は過去実績の1.0倍、それ以外は1.2倍

 第3回会議の議題は二つ。2017年度からの新専門医制度への対応と、日本専門医機構の組織・運営、役割の在り方だ。

 厚労省はこの日の会議に、本専門委員会、各都道府県の協議会、各領域研修委員会(学会)、日本専門医機構の役割を整理、その上で2017年度の対応については、専門委員会が専攻医定員枠を設定し、“試行”することを提案。専攻医定員枠は、都市部の都道府県は、過去3年の卒後3~5年目の医師採用実績の1.0倍、それ以外では1.2倍を基本とし、今後実施予定の研修医への希望状況調査などを踏まえて補正する。

 例えば内科領域の場合、全国で研修プログラムは523、募集定員は計6084人。各領域の募集定員は合計で1万9000人を超え、卒後2年目の研修医数の2倍以上になっている。「このままでは、臨床研修の時と同様に、都市部に専攻医が集まることが懸念される」(厚労省医政局医事課)。2004年度から必修化された臨床研修制度では、募集定員総数が、研修希望者数を上回っていたことが、都市部への研修医集中を招いたとの指摘があり、東京都や京都、大阪府などの募集定員を漸減してきた経緯がある。

「基幹施設」「連携施設」の分担が偏在を生む

 もっとも、単に専攻医の定員枠だけでは、問題は解決しないとの指摘も上がった。東京大学大学院教授の北村聖氏は、「大学病院などしか基幹施設になれないため、連携施設に医師が回ってこない」との懸念があるとし、来年度は、基幹施設と連携施設という区分がない形でやるべきと提言。「何が何でも、大学医局に入局しないと研修できないやり方はやめ、どこの病院でも採用できるようにすべき」(北村氏)。

 日本精神科病院協会の森氏も、「簡単に言えば、基幹施設の基準が厳しすぎた。最初の設計が悪すぎた」と指摘。専門医取得の場合、初期研修とは異なり、研修修了時に試験に合格するかどうかが問題であり、「もう少しやりようがある」と述べ、連携施設でも専攻医の募集を可能とするなどの対応を求めた。

 そのほか各都道府県の協議会についても、日本医師会副会長の今村聡氏からは、「現実的には、協議会は機能していない。全く何をしていいかが分からないと言っている協議会のトップもいる」と指摘する声も上がった。厚労省はこの1月以降、各都道府県に対し、専門医研修が地域医療に影響するのを防ぐため、関係者が議論するための協議会の設置を求めてきた。全国自治体病院協議会会長の邊見公雄氏も、「協議会は、大学の研修プログラムの報告会になっている」と述べ、地域の病院長が協議会に参加しても、大学に物を言いにくい現状があるとした。

 全国衛生部長会会長の鶴田憲一氏は、厚労省が都道府県に対して協議会の設置を求めても、「法的根拠がないと、県としては動けない」との声が現場にあるほか、タイトなスケジュールなどにも問題があると指摘。

 これらの意見に対し、厚労省医政局医事課は、「協議会の動きが遅いのはその通りだ」「法律の根拠がないと何もできないわけではない」などと答え、第3回会議に掲出した案では、協議会の役割を限定して、(1)地域医療確保の観点から、必要な施設が研修施設としてもれていないかの確認、(2)各領域研修委員会(学会)への改善要望の取りまとめ(指導医の配置方針、地域枠医師の受け入れへの対応など)――に限定したと説明した。

「資料なしでは判断できない」と西澤氏

 もう一つの議題である、日本専門医機構の組織や運営、役割については、過去2回の会議でも問題視する声が相次ぎ、西澤氏からは、「正式な議事録を基に、議論すべき」との意見が出ていた。第3回会議では、過去の理事会と社員総会の「議事録」が提出され、今年3月14日の社員総会で、社保審医療部会の議論が2016年度の事業計画案に反映されていなかったなどの理由から、再度、4月25日に社員総会が開催された経緯などが説明された(『新専門医制、予定通り開始?延期?それとも……?』、『「延期でかえって大混乱」、池田専門医機構理事長』などを参照)。

 もっとも、西澤氏は、提出されたのは、議論を要約した「議事録」のみで、理事会や社員総会に配布された資料がないことなどから、「これだけでは全く判断できない」と強い口調で問題視、次回会議で資料をそろえた上で、再度議論するよう求めた。

「新専門医制度で、質は上がるか?否」と島田皮膚科学会理事長

 日本専門医機構の運営の経緯について、詳細に説明したのが、日本皮膚科学会の島田氏。「社員総会を開催しても、1回で決まったことがない。必ず何か問題になり、もう1回開催して問題を解決することしかできない」と指摘。

 各基本領域の学会が、日本専門医機構の社員として入れなかった成り立ちから問題が生じた。「学会とコラボしないと運営できないのに、COI(利益相反)が生じるから学会を入れないといった、訳の分からないコンセプトで始まった」(『「学会外し」の専門医制度、73学会が覆す』を参照)。

 次にもめたのは、日本専門医機構の財務面。専門研修プログラムの認定料は、一つの基本領域に付き10万円(初年度)。19領域で全て認定を受ければ、190万円になる。専門医の更新料は1万円(『専門医の更新料、日本専門医機構に「1万円」』を参照)。「我々は、社員総会に行って、いきなり知らされた。その時、言われたのは、『機構の定款上は、理事会の決定事項は、社員総会では報告事項』だということ。大事なことも、全て理事会で決め、社員総会で報告のみで通そうとした。そのため(機構の)財務委員会の委員に、社員から4人を出すことで収まった。これが昨年の6月のこと」(島田氏)。

 さらに今年2月に、社会保障審議会医療部会で新専門医制度が問題視されたものの、前述のように3月14日の社員総会だけでは済まず、4月25日に再度社員総会が開かれ、議論した経緯などを説明。

 邊見氏は、島田氏の発言に対し、「もう言われることが本当なら、中学校か高校のクラス会(学級会)であり、ガバナンスがなっていない」との意見も出た。

 島田氏は、新専門医制度で養成する専門医の質にも言及。「これで本当に質が高い専門医が養成できるのか。それは否だ。機構は全くの素人なのに、学会に命令しようとするから問題」と手厳しく批判した。

 日本精神科病院協会の森氏も、「(専門医制度について)何度質問しても、答えがなかなか返ってこない」とガバナンスの在り方を問題視するほか、専門医の質についても指摘。当初は学会の講義形式の講演しか、専門医研修の単位として認められなかったという。「本来は、シンポジウムやワークショップなどを通じて、知見を出し合っていくことが重要」との考えから、日本専門医機構に相談したところ、それ以外でも暫定的に認められたという。「重要なのは、専攻医の定員枠ではない。機構の機能をいかに縮小するかだ」(森氏)。

日本政策投資銀行から8000万円の借入

 日医の今村氏は、日本専門医機構の監事でもある。財務の点を中心に同機構の在り方を問題視。2017年度からの開始が前提となっていたため、専門研修プログラム作成関係の委員会は多数開催されていたものの、「財務、広報、総務などの委員会の開催は十分ではない、と理事会で指摘していた」と説明。同機構の事務員は少なく、事務局長も非常勤であることから、学会とのやり取りも十分ではなかった理由の一つであると指摘した。

 日本専門医機構は、専門研修プログラムの認定料や専門医の認定料などの収入が入らない状態であり、運営資金にも苦労している。今村氏によると、同機構の社員にアンケートしたところ、「7団体が、無利子、無期限で貸してもいい」という回答だった。しかし、「COIの関係から、社員から借り入れしない方がいい」との同機構の外部評価委員会の意見も踏まえ、日本政策投資銀行から借り入れをすることになったという。借入額は、最初が5000万円、次に3000万円だ。「5000万円については、今年10月までに返済することになっている。しっかりとした財務体制がないと、事務局の機能も強化できない」と今村氏は指摘し、長年活動している既存団体の事務局機能の活用も検討すべきとした。

日本専門医機構の役員も問題視

 そのほか、他の委員からも、さまざまな視点から意見が出た。「日本専門医機構は、法令に基づく組織ではない。プロフェッショナルコミュニティーからの信任に基づいて仕事をしている組織であり、情報公開を最初からやっておくべきだった。基本領域の専門医制度はきちんと機能しているものの、これらをおしなべて新しくするのは意欲的だが、短時間でやるのは無理であり、個人的には『急ぎすぎ』と理事会では言っていた」(日本専門医機構理事の桐野高明氏)、「少なくとも18の基本領域はそれまでもきちんとした専門医制度をやってきた。それを評価する形で進めればいいのに、機構がまずやり、やれないところは学会に依頼するやり方になっている。第三者として機構を運営する立場から、学会を社員にしないという最初の状況に今も引きずられていると思う。学会は利益団体として入っているわけではない」(全国医学部長病院長会議の荒川哲男氏)といった内容だ。

 地域医療を担う立場からは、「(機構の)専門研修プログラムに関する委員会の委員は、各学会の代表者であり、地域医療のことが分からない。その結果、基幹施設の基準が厳しくなり、大学病院中心になってきた」(日本専門医機構理事、日本病院会副会長の末永裕之氏)、「大病院が中心となるため、大病院にいないと(専門医の)更新ができないという不安が出ている」(日本医療法人協会の加納氏)などの意見も出た。

プロフェッショナルオートノミーとは何か?

 日本専門医機構の在り方については、「プロフェッショナルオートノミーとは何か」という議論も展開された。

 新専門医制度は、厚労省の「専門医の在り方に関する検討会」が2013年4月にまとめた報告書の端を発している(『「医師不足」消える、専門医制度の最終報告』を参照)。そこでは、「新たな専門医の仕組みは、プロフェッショナルオートノミー(専門家による自律性)を基盤として設計する」とうたわれている。

 「もう一度、原点に戻ることが必要ではないか。プロフェッショナルオートノミーとして、我々医療人が、もう一度作り上げなければいけない。学会も含め、我々の中で議論すべきではないか」と発言し、ここに来て厚労省の関与が強まっていることをけん制したのは、全日病の西澤氏。

 これに対し、東大の北村氏は、「プロフェッショナルオートノミーとは、医師の間で勝手に決めることではない。地域医療のため、患者や国民のために何をやるかを考えるのが、プロフェッショナルオートノミー。この原点に立ってやっていれば、地域医療の崩壊はない」と述べる場面もあった。

 一方で、厚労省は専門医のデータベース構築などの費用を補助していることもあり、「日本専門医機構には、法的根拠はないが、バックに厚労省がおり、皆で作っていく制度であると考えていたから、(機構に)従わざるを得ないとして進んできた面がある」(日本皮膚科学会の島田氏)との意見もあり、日本専門医機構と厚労省との関係については、受け止め方に相違も見られた。



http://www.medwatch.jp/?p=9067
医師の地域偏在は拡大、9割超の病院で医師確保は大学医局に依存―日病調査
2016年5月31日|医療・介護行政をウォッチ

 都会の大規模病院では勤務医が増加しているが、地方の中小規模病院では減少しており、医師の地域偏在は拡大している。不足する医師を確保するために、9割超の病院が大学医局からの派遣に頼っており、特に地方の病院で顕著である―。

 日本病院会が28日に公表した2015年の「地域医療再生に関するアンケート調査」報告書から、このような状況が明らかになりました(日病のサイトはこちらとこちら)。

 また医師確保のために人材斡旋会社を利用する病院が増えており、中には人材斡旋会社に登録し数か月単位で病院を渡り歩く「フリーランス医師」が存在している点を考慮し、日病では「医師・看護師などの斡旋紹介業者に対して一定の規制を掛けることが必要な時期にきている」との問題提起も行っています。

ここがポイント! [非表示]
1 地方・中小規模病院は常勤医減少、都会・大規模病院は増加、偏在は拡大
2 9割超の病院が医師確保で大学医局に依存、3分の1の病院が研究費など支援
3 医師・看護師の人材斡旋会社に一定の規制が必要な時期にきている
4 医師偏在是正、医療現場は「総合診療医」や「医学部地域枠」などが有効と考える
5 地域医療構想策定GL、「過疎地の医療提供体制」という視点が欠落


地方・中小規模病院は常勤医減少、都会・大規模病院は増加、偏在は拡大

 調査は、医師の地域偏在などの状況や地域医療構想に対する考えなどを調べるために実施。664の会員病院から回答が得られました。地域において回答病院数にやや偏りがありますが、規模で見ると、日病会員の構成を概ね反映しています(今般の調査では500床以上:20%[日病会員は12%]、400-499床:12.5%[同9%]、300-399床:16%[同15%]、200-299床:13.4%[同15%]、100-199床:27%[同32%]、100床未満:11%[同17%])。

 まず常勤医師の確保状況について、2010年4月と15年4月の状況を比較すると、54.7%の病院では「増加した」ものの、21.2%の病院では「減少した」ことが分かりました。

 増加した病院の割合が多いのは、所在地別にみると「指定都市・中核市」65%、地域別にみると九州66.7%・近畿63.5%・関東58.3%、病床規模別にみると「500床以上」80%・「400-499床」71%などとなっています。

 一方、減少した病院の割合が多いには、所在地別にみると「郡部・町村」43%、地域別にみると四国36%・北海道32%・東北32%、病床規模別にみると「100-199床」30%となっています。

都市部・大病院では常勤医が増加しているが、地方・中小病院では減少している
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 日病では、さまざまな医師確保対策にもかかわらず「医師の地域偏在は解消するどころか、逆に拡大している」と指摘しています。


9割超の病院が医師確保で大学医局に依存、3分の1の病院が研究費など支援

 また、病院の考えに基づくものではありますが、80%の病院では「勤務医が不足している」と感じており、診療科別に見ると▽内科▽麻酔科▽整形外科▽呼吸器科▽産婦人科―などで不足感が強くなっています。

 では、病院はどのようにして勤務医を確保しているのでしょう。

 今般の調査では、「大学医局からの派遣」が91.0%と突出して高く、次いで「人脈など」47.6%、「公募」42.5%、「人材斡旋会社」37.6%などが多くなっています。

勤務医の確保について、ほとんどの病院は「大学の医局」を頼りにしている
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 「大学医局からの派遣」は、いずれの所在地・地域・開設者・病床規模でも最多となっていますが、特に「郡部・町村部(98%)」「国立・自治体立・公的(98%)」「400-499床(98%)」といった特性を持つ病院で高くなっています。

大規模病院、とくに400-499床の病院で「大学医局」を頼っている割合が高い。また都市よりも地方でその割合が高い
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 また34.7%の病院では、大学医局への研究費支援などを行っている実態も明らかになりました。特に公金支出に規制の多い自治体立病院ですら8%の病院が研究費支援などを行っていることから、日病では「勤務医不足が深刻な状況」と述べています。

大学の医局から医師派遣を受けている病院のうち、3分の1超は研究費などの支援を行っている
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医師・看護師の人材斡旋会社に一定の規制が必要な時期にきている

 勤務医の確保を「人材斡旋会社」に頼っている病院のうち、41%が1年間に500万円以上の報酬を人材斡旋会社に支払っています。別の日病調査では「全国の病院から総額で340億円が人材斡旋会社に支払われている」と推計されています。

 また日病では、人材斡旋会社に登録し数か月単位で病院を渡りあるく「フリーランス」医師にも注目し、医療の質や安全面で影響が出ることを危惧。

 こうした点を踏まえて「医師・看護師などの斡旋紹介業者に対して一定の規制をかけることが必要な時期にきているのではないか」と問題提起しています。


医師偏在是正、医療現場は「総合診療医」や「医学部地域枠」などが有効と考える

 こうした勤務医不足の本質はどこにあると医療現場は考えているのでしょう。

 今般の調査では72.9%の病院が、「医師の絶対数不足ではなく、地域・診療科偏在にある」と答えています。また、地域偏在の原因については「大病院の都市部集中」60.4%、「新医師臨床研修制度」44.3%、「大学医局制度の崩壊」39.1%などが多くなっています。

 さらに、地域・診療科偏在の解消策については、「総合診療医の育成」79.7%、「医学部地域枠入学の活用」73.1%、「医師の計画配置」70.2%などが高くなっています。この点、「新専門医制度が医師の偏在を助長する」と指摘されていますが、今般の調査では「新専門医制度とリンクさせた偏在是正」については35.7%の病院しか賛同していません(関連記事はこちらとこちらとこちら)。

医師偏在を解決する方策として、「総合診療医」「医学部地域枠入学の活用」「医師の計画配置」を挙げる意見が多い
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 このうち「医学部入学地域枠」については、卒業生の地域定着に大きな効果があることが分かっています。日病では、この点を重視し「有効性・期待が高いからこそ、制度設計や運用ルールを全国レベルである程度統一し、実効性を確保することが必要」と提案しています。

 また「医師の計画的配置」とは、開業の自由などを一定程度制限することにつながります。この点、日本医師会と全国医学部長病院長会議会長の『医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言』では、「医師の地域・診療科偏在の解決のためには、医師自らが新たな規制をかけられることも受け入れなければならない」との考えが明記されています。しかし、今般の調査結果を見ると、規制的手法へ賛同する病院の割合は、以前に比べて低くなっており「規制的手法」の導入は現場レベルでは理解を得るまでに苦労が伴うことを物語っています(関連記事はこちら)。


地域医療構想策定GL、「過疎地の医療提供体制」という視点が欠落

 ところで、現在、各都道府県で地域医療構想の策定が進んでいます。この点、厚労省の地域医療構想策定ガイドラインを拠り所に、地域の事情などを勘案して構想を策定することになりますが、55.8%の病院では「過疎地での医療確保といった視点が乏しい」と感じているようです。

 地域医療構想では、地域の医療ニーズを推計した上で、2025年時点で▽高度急性期▽急性期▽回復期▽慢性期―の各病床がどの程度必要になるのかなどを描きます。都道府県単位で見ると、現在と比べて概ね急性期の病床数が過剰で、回復期が不足するため、「急性期から回復期への転換」をどう促進していくかが鍵と見られています。

 しかし、日病では「医療必要量が少なく、かつ医療資源も乏しい中山間地の過疎地では、高度急性期・急性期はもとより、回復期・慢性期の病床すべてが不足しており、『調整する以前問題』である場合が多い」と指摘。ガイドラインには、こうした過疎地の医療提供体制構築には触れていないと批判しています。

 ただし、今般の調査では「都会の病院の約半数が、『地域医療構想策定ガイドラインに過疎地の視点が不足している』と考えている」ことが分かりました。日病では「病院関係者が所在地や規模に関係なく、医療提供体制そのものの課題を認識している」と強調しています。



http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20160531/201605310901_27381.shtml
大垣市民病院、医療ミス 手術部位誤る
2016年05月31日09:01 岐阜新聞

 大垣市民病院は30日、2013年に男性=当時(56)=に行った首の骨を削って腰の骨を移植する頚椎(けいつい)椎間板ヘルニアの手術で、手術する部位を誤る医療ミスがあったと発表した。医師間の連携不足が原因。手術のやり直しで入院期間は通常の倍となり、市は男性に710万円の損害賠償を支払う方針。

 病院によると、男性は両手両足のしびれなどの症状を訴え、受診。同年6月10日、整形外科の医師が手術をした。椎間板に目印となる針を刺して、エックス線画像で対象の部位を確認する際に、30代の男性医師が40代の男性執刀医に誤って伝えた。執刀医は自ら画像を確認しなかった。

 終了間際にミスが分かり、再度、手術をやり直した。手術時間は通常の2倍かかり、この影響とみられるうみが出たため、通常2カ月ほどで退院できるところを131日間入院。手術の範囲が広がったことなどで、首の動きに影響が出る可能性があるという。

 病院は、再発防止策として医師間の情報共有を徹底するなどとした。



http://mainichi.jp/articles/20160531/ddl/k33/040/620000c
薬過剰投与
死亡 備前市立病院、医療ミス認め賠償 /岡山

毎日新聞2016年5月31日 地方版 岡山県

 備前市立吉永病院(吉永町)の医師が薬を過剰投与したため、高齢の女性患者が昨年12月に副作用で死亡していたことが、同病院への取材で分かった。病院側はミスを認めたうえで遺族に謝罪し、市は遺族に賠償金約1900万円を支払うことで和解した。

 市や病院によると、女性は昨年11月に医師の診察を受けて複数の薬を処方され、そのうち1種類の薬の処方量が過剰だった。女性はその後症状が悪化し、同病院に入院したが12月に亡くなった。

 病院の医療安全管理委員会(委員長、中野秀治院長)が事故を検証し、薬剤に関する注意を徹底し、再発防止に努めることを確認。医師は「薬の適量を間違えた。申し訳ない」と話しているという。【石川勝己】



http://www.sankei.com/affairs/news/160530/afr1605300030-n1.html
未払い手当総額1億3千万円 神奈川・藤沢市民病院
2016.5.30 19:19 産経ニュース

 神奈川県藤沢市は30日、藤沢市民病院の医師と看護師ら421人の時間外勤務手当の一部が平成25年11月~昨年11月、未払いになっていたと発表した。総額は約1億2940万円に上る。

 市によると、昨年11月に藤沢労働基準監督署が調査に入り発覚。是正勧告を受けた市の聞き取り調査などから、421人に最大約350万円の未払いが分かった。「労務管理が不十分だった」としている。



http://mainichi.jp/articles/20160531/ddl/k14/010/334000c
藤沢市
1億2940万円を未払い 医師ら時間外手当 /神奈川

毎日新聞2016年5月31日 地方版 神奈川県

 藤沢市は30日、藤沢市民病院の医師と看護師421人の時間外勤務手当計約1億2940万円が未払いになっていたと発表した。昨年11月の藤沢労働基準監督署の調査で発覚した。6月補正予算で対応するが、市は「労務管理が不十分だった」としている。

 市によると、労基署の是正勧告を受け、2013年11月から昨年11月の勤務状況を調査したところ、医師、看護師ら全職員772人のうち約半数の未払いが分かった。最も額が大きいのは30代の男性医師の約352万円。

 時間外の勤務実績を確認する仕組みが機能していなかったという。担当者は「情報共有しやすい職場環境の構築に努めたい」としている。【鈴木篤志】



http://www.jiji.com/jc/article?k=2016053100216&g=soc
手術中に出火、患者やけど=レーザーメス使用で-東京医科大病院
(2016/05/31-11:08)時事通信

 東京医科大学病院(東京都新宿区)で4月、レーザーメスを使用した手術中に出火し、患者がやけどを負う事故が起きていたことが、警視庁新宿署などへの取材で31日分かった。同署は業務上過失傷害容疑も視野に、執刀した医師から話を聴くなどしている。
 新宿署などによると、4月15日午前10時半ごろ、同病院で産科・婦人科の医師がレーザーメスを使った30代の女性患者の手術中、体を覆っていた手術用の布に火が付いた。医師らがその場で消し止めたが、女性は足や腕などにやけどを負った。女性から被害届は出ていないという。
 レーザーメスは通常のメスに比べ出血が少なく、手術も短時間で済むことが利点とされる。同病院は女性に謝罪した上、第三者による調査委員会を設置。機器の誤作動や医師による操作ミスの可能性もあるとみて、出火の原因を調べている。 
 同病院経営企画・広報室は「委員会による原因究明に協力していく」とコメントした。同病院は高度医療を提供する「特定機能病院」の承認を受けている。



http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016053102000239.html
レーザーメスで手術中に出火 東京医科大で女性やけど
2016年5月31日 夕刊 東京新聞

 東京医科大学病院(東京都新宿区)で四月、レーザーメスでの手術中に患者の女性に掛けられていた布に火が付き、女性がやけどする事故が起きていたことが、警視庁への取材で分かった。新宿署が業務上過失傷害の疑いで調べている。
 署などによると、四月十五日、院内で三十代の女性患者の手術中、女性の体を覆っていた手術用の布(ドレープ)が燃え、看護師らがその場で消し止めたが女性は腕などにやけどを負った。命に別条はないものの現在も入院治療中という。
 手術時に医師がレーザーメスを使用しており、手術室には他に火の気もないことから、署はレーザーメスから出火した可能性があるとみている。
 病院は女性に謝罪し、事故を厚生労働省や東京都に報告した。第三者による調査委員会を設置し、内部調査をしている。
 レーザーメスはレーザー光線を利用した医療機器。熱の作用で止血しながら切開できる利点があり、出血しやすく縫合が困難な組織などの手術に用いられる。一般の外科手術のほか、美容手術でも使われる。



http://www.medwatch.jp/?p=9061
2017年度の専門医、学会の意向確認して定数枠を設定へ―専門医の在り方専門委員会
2016年5月31日|医療・介護行政をウォッチ

 来年度(2017年度)の専門医制度については、各学会の意向を確認した上で、医師偏在が進まないように、過去の採用実績に基づいて「診療領域別・都道府県別・プログラム別に専攻医(専門医を目指す医師)の定員枠」を設定してはどうか―。

 厚生労働省は、30日に開催した社会保障審議会・医療部会の「専門医養成の在り方に関する専門委員会」にこのような提案を行いました。

 「日本専門医機構が統一した基準で研修プログラムと専門医の認証・認定を行う」ことを目指す新制度の実施は、事実上見送りとなる模様です。なお2018年度以降については改めて検討されることになります。

ここがポイント! [非表示]
1 診療領域別・都道府県別の定員枠を設定、プログラム認定は各学会が行う
2 後期研修医が集中し、かつ体制を超えて受け入れているところでは定員枠を厳しく設定
3 永井委員長は「学会の意向を確認」することを強調
4 秋頃から専攻医募集を開始、厚労省は「迷惑をかけない」点を強調


診療領域別・都道府県別の定員枠を設定、プログラム認定は各学会が行う


 新専門医制度は、第三者機関(日本専門医機構)が「専門医養成プログラムの認証」と「専門医の認定」を統一した基準で行うことで、より質の高い医療提供体制の構築を目指しています。しかし、「専門医の養成を行う施設が大学病院などに偏っており、地域医療に従事する若手医師が地域を離れてしまう可能性が高い。地域における医師偏在を助長してしまう」との批判があり、改善策を練ってきました。

 27日の専門委員会では、永井良三委員長(自治医科大学学長)委員長から、過去の採用実績を踏まえて都道府県・診療領域別の定員枠を設定し、医師偏在を助長しないように配慮してはどうかという私案(提案)が提示されました。

 厚労省は、この永井私案を踏まえ、次のような考え方を整理して提案したものです。

(1)過去3年間の採用実績を踏まえて、来年度(2017年度)における診療領域別・都道府県別・プログラム別の専攻医定員枠を設定する

(2)都道府県に設置された協議会が、医療現場から「研修プログラムの中に地域医療確保の観点から必要な施設が漏れていないか」「指導医配置方針などに改善すべき点はないか」「地域で必要な定員増はどの程度か」を聞き、それをまとめて学会(各領域研修委員会)に伝える

(3)学会は、(2)の都道府県からの要望を受けて調整を行う(調整をしても、なお検証が必要な場合には、専門委員会で調整を行う)

(4)学会が研修プログラムの実質的な認定を行う(日本専門医機構は、2018年度以降にプログラムが見直されることを条件とした『条件付き認定』を行う)

 この厚労省提案は、新専門医制度の導入を事実上延期するとともに、新制度に向けたトライアル(試行)という位置づけになります。

 専門医の養成を、現在のいわば「病院単位」から「プログラム単位」に変更することで地域偏在が助長されると指摘されているため、(1)のように定員枠を設置することで、偏在を防止することが最大の狙いと言えそうです。


後期研修医が集中し、かつ体制を超えて受け入れているところでは定員枠を厳しく設定

 定員枠の考え方は、次のようなものです。

(i)専攻医が集中している診療領域(後期研修医の全国シェアが高く、かつ、研修体制[前期研修医定員の全国シェア]に比べて後期研修医を多く受け入れている)では、過去3年間の採用実績の1.0倍(ただし、リハビリ科や形成外科など、過去の採用実績が一定をしたわ待っている診療領域は除く)

(ii)(i)以外では、過去3年間の採用実績の1.2倍

 都道府県別の定員枠は「各都道府県における診療領域ごと定員((i)と(ii))の合計」、診療領域別の定員枠は「診療領域における都道府県ごと定員の合計」となります。

 また、▽最低限の定員枠を保つための特例(過去の実績が著しく低い場合の補正)▽研修医の希望を踏まえた補正―も行う考えです。

 (i)について、「後期研修医の全国シェアが5%以上」かつ「研修体制(前期研修医定員の全国シェア)に比べて1.2倍以上の後期研修医を受け入れている」場合を専攻医が集中していると仮定すると、東京都や愛知県の内科・小児科・皮膚科・精神科・産婦人科・脳神経外科・麻酔科などが該当する格好です。

 ただし、(i)の1.0倍という倍率には「甘いのではないか」との指摘もあり、今後より厳しく設定される可能性もあります。なお、(i)の倍率を厳しくした場合、希望する地域・診療領域で専攻医になれない医師も出てきます。この場合のマッチングをどうするのかも、今後、早急に詰められる見込みです。


永井委員長は「学会の意向を確認」することを強調

 こうした厚労省案に対し、「急な提案であり、一度立ち止まって考える必要があるのではないか」(西澤寛俊委員:全日本病院協会会長)、「今までの仕組み(専門医養成制度)を延長すればよいのではないか」(加納繁照構成員:日本医療法人協会会長)といった意見も出されました。

 しかし、学会によっては多額の費用を投入して新たな研修プログラムを作成しているところもあります。こうした学会では、「日本専門医機構が関与するか否かに関わらず、新しい研修プログラムで専門医の養成を開始する」と考えているようです。

 研修がプログラム単位、つまり「基幹施設と連携施設で群を設け、そこで研修医の養成を行う」形になると、基幹施設に若手医師が集中し、地域偏在が進む可能性が高くなります。

 また、厚労省の調査によれば、概ね専攻医の母数となる「現在の初期臨床研修2年目」の医師は8000人程度なのに対し、各診療領域の研修プログラム定員の合計は1万9000人もあります。つまり特定の地域や診療領域に研修医が集中する可能性があるのです。

 こうした点を踏まえて永井委員長は、「学会の意向を確認する必要がある」とし、厚労省にその旨を指示しました。厚労省は基本診療領域を担う学会に対し、「来年度(2017年度)からの専門医養成をどのように行う考えか」などを調べ、次回以降の専門委員会に報告する考えです。

 なお、北村聖構成員(東京大学大学院医学系研究科附属医学教育国際研究センター教授)は、「地域偏在の原因は、『基幹施設』『連携施設』という区分にあると考えられる。基幹施設となる大病院が少なければ、地域の病院は『うちは連携施設になれるだろうか』と心配することになる。来年度(2017年度)は、基幹施設・連携施設の区分をやめ、『どの病院でも一定の症例などを診ればよい』という仕組みにすべき」と提案しています。


秋頃から専攻医募集を開始、厚労省は「迷惑をかけない」点を強調

 専門医制度において、最も不安を感じているのは「来年度(2017年度)から専攻医になろう」と考えている若手医師(主に現在の初期臨床研修2年目の医師)でしょう。

 厚労省は「迷惑をかけないようにする」と強調し、次のようなスケジュールで動く予定です。

▽今後、「募集・採用方法の検討」「定員枠の調整」を専門委員会で詰め、今夏に定員枠を設定する(上記で言えば(1))

  ↓

▽都道府県の協議会で改善要望をまとめて各学会に提出、学会で改善に向けた調整を行い、社会保障審議会医療部会で調整内容を確認

  ↓

▽医療部会の確認を受けて、各学会で研修プログラムの実質的な認定を行い、秋頃には専攻医の募集を開始する



http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2016053102100013.html
北陸発
不整脈診断ミスで6000万円 男性死亡 高岡市民病院賠償

2016年5月31日 中日新聞 北陸

 高岡市民病院(富山県高岡市)は三十日、市内の男性=当時(50)=が二〇一四年七月に受診後、突発的に心室細動を起こす「ブルガダ症候群」で死亡し、遺族へ六千万円を支払う示談が成立したと発表した。遠山一喜院長は同日、市役所で記者会見し、「的確な診断ができず一定の責任を認めた。誠に遺憾で遺族の心情を考えると心が痛む」と診断ミスを認めて謝罪した。(武田寛史)

 病院によると、男性は夜間に意識不明となり、救急外来で受診。数日後に中枢神経系の精密検査で経過観察と診断された。しかし、受診から一カ月半後の八月に発作を起こし、搬送された別の病院で死亡した。救急外来や検査は医師歴二十年以上の男性医師二人が担当したが、症候群と分からなかった。

 遺族は昨年五月、適切な診断がされなかったとして七千五百五十万円の損害賠償を請求。病院側と協議していた。

 ブルガダ症候群は突発的に心室細動を引き起こす不整脈の一つ。多くの場合に一時的な発作で正常に戻るが、戻らずに死亡するケースもある。症候群の特徴的な心電図の波形は男性に多く見られ、夜間に発作を起こすケースが多いという。

 市は病院賠償責任保険から支払い、関連議案を市議会六月定例会に提案する。遠山院長は「診断の体制を強化し、安全安心な医療を心掛け、信頼される病院となるよう全力を尽くす」と述べた。



http://www.sankei.com/affairs/news/160531/afr1605310019-n1.html
官製談合事件、病院職員に懲役1年求刑 北海道・美瑛町
2016.5.31 11:50 産經新聞

 北海道美瑛町立病院での医療機器納入を巡り、官製談合防止法違反の罪に問われた同病院職員の矢野雅人被告(47)=起訴休職中=の論告求刑公判が31日、旭川地裁(佐藤英彦裁判長)であり、検察側は懲役1年を求刑し、結審した。判決は6月29日。

 検察側は論告で「医療機器メーカーの社員に対し強い影響力を持つ立場を悪用した。落札の背景に被告の指示があったことは明らかだ」と指摘。弁護側は最終弁論で「特定業者に落札させるよう、具体的な指示をした事実はない」と、無罪を主張した。

 起訴状によると、矢野被告は磁気共鳴画像装置(MRI)の納入業者を決める指名競争入札に先立ち、医療機器メーカーの男性社員に入札参加業者への卸売価格を調整させ、平成23年4月27日の入札で意中の業者に9647万円で落札させたとしている。落札額は予定価格に近かった。



https://www.m3.com/news/general/429241
群大手術死、報告書を来月に延期…「遅れるなら納得できる結果を」と遺族
2016年5月31日 (火) 読売新聞

 群馬大学病院の手術死問題で、群馬大が設置した第三者による調査委員会(委員長=上田裕一・奈良県総合医療センター総長)の最終的な報告書が、予定していた5月中にまとまらず、完成が6月にずれ込むことがわかった。

 調査委は昨年7月から、旧第二外科の男性医師(昨年3月退職)が行った肝臓の 腹腔鏡手術と開腹手術を中心に、死亡が相次いだ背景などを調査してきた。医学的検証は日本外科学会に委託。旧第一外科も含めた消化器外科手術全般の死亡50例の検証結果を踏まえ、5月下旬に報告書をまとめる予定だったが、委員の意見集約などに時間がかかっているとみられる。

 手術を受けて死亡した患者の遺族のもとには、群馬大から「6月中にはまとめたい」と連絡があったという。遺族の女性は「遅れるからには納得できる結果を出してほしい」と話していた。


  1. 2016/06/01(水) 06:30:01|
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