Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

5月19日 

http://www.asahi.com/articles/ASJ5L73FYJ5LUBQU017.html
シリーズ:特集
熊本の病院、半数が損壊 6施設が通常診療できず

斎藤靖史、森本大貴、熊井洋美
2016年5月19日06時23分 朝日新聞

 熊本県を中心とした一連の地震で、県内214病院のうち半数以上の122病院が建物や設備などの被害を受けていたことが、県の調べでわかった。地震発生から約1カ月が過ぎても、6病院で通常診療ができない状態。医師や看護師らの解雇につながっているケースも出ている。

 県によると、122病院で壁のひび割れや天井落下、エレベーター停止などが確認された。20床未満の診療所1477施設のうち328施設も被災した。災害拠点病院など主要病院や益城町、南阿蘇村周辺の62施設では、12日現在で6病院が「通常通りの診療ができていない」と報告。診療を中止したり入院を受け入れなかったりしているという。

 熊本市民病院(熊本市東区)は病棟の天井や壁の一部が崩落し、給水施設も被災。入院患者310人全員が転院や退院となり、新生児38人は県内外の病院に緊急搬送。一部の建物は「危険」と判断された。再診のみ受け付けてきたが、18日から新規患者の受け付けも始めた。移転しての再建を決定し、2018年度中の再建を目指す。

 同病院は県内に2カ所しかない総合周産期母子医療センターのひとつで、小児の心臓手術も県内で唯一扱っていた。市によると、年間600人を超える妊婦や新生児の受け入れが困難になっている。川瀬昭彦・新生児内科部長は、再建まで、妊婦や重い心疾患の新生児らを県外の医療機関に受け持ってもらわざるを得ないと説明している。

 南阿蘇村で唯一の総合病院、阿蘇立野病院では壁が崩れて床にひびが入り、CTやMRIなどが使えなくなった。裏山では土砂崩れの危険性も生じている。約70人いた入院患者は転院。再開の見通しが立たず、10日付で医師や看護師ら職員約150人を解雇した。

 厚生労働省によると、県内の病院の耐震化率は62・6%(全国平均69・4%)で全国ワースト7位。ただ、通常の診療ができなくなった6病院のうち、少なくとも3病院は新耐震基準を満たしていたという。

 宮崎大工学部の原田隆典教授(地震工学)は「病院は被災しても水や電気などの自給が必要。阪神大震災では貯水タンクが使えなくなるなど水の問題が起きた。病院がきちんと対応できていなかった可能性もあるのではないか」と話す。

 熊本大大学院の松田泰治教授(地震工学)は「現状の耐震基準は人の命を守るものだが、診察機器は倒れれば破損する。破損防止のために免震構造を採用している病院もある。防災拠点は様々なリスクを考えなければならない」と話した。



http://kumanichi.com/news/local/main/20160519011.xhtml
地震後2週間で心不全11倍 熊本医療センター2016年05月19日

 熊本地震後、心不全を発症して入院する救急患者が急増し、国立病院機構熊本医療センター(熊本市中央区)では、発生2週間で地震前の11倍に上ったことが19日分かった。
05191_20160520052914cb6.jpg

 地震の被害や相次ぐ余震に伴うストレス、睡眠不足などが原因で、今後も患者は増加するとみられる。専門医は「塩分摂取を控え、薬をきちんと飲んでほしい」と呼び掛けている。

 同センターによると、地震前2週間の心不全患者は2人だったが、地震後2週間は22人で11倍に急増。地震後4週間では35人に上り、昨年同期と比べても3・2倍だった。

 患者35人は、ほぼ半数が体温37~39度台で、感染症を合併。肺炎を併発していた2人は亡くなった。3分の2は高血圧だった。

 循環器内科医長の宮尾雄治医師(52)は「被害が甚大で余震も続くため、避難所暮らしや車中泊の人が多い。精神的・肉体的ストレスの増加や塩分の多い食事、睡眠不足などが発症につながったと考えられる」と指摘する。

 東日本大震災では、震災後6週~2カ月間は心不全の患者が増加したという。宮尾医師は「高血圧につながる塩分摂取を控えて野菜・果物を食べる、肺炎や感染性胃腸炎などの感染症に注意する、薬を処方通りにきちんと飲むなどを心がけてほしい」と呼び掛けている。(高本文明)


- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 


http://mainichi.jp/articles/20160520/k00/00m/040/094000c
厚労省検討会
医師不足の地域で開業前の勤務義務づけ

毎日新聞2016年5月19日 22時14分(最終更新 5月19日 22時14分)

 将来の医師数のあり方を議論している厚生労働省の有識者検討会は19日、医師が大都市などに集中する現状の是正策として、開業前に医師が不足している地域や診療科での一定期間の勤務を義務づけることを盛り込んだ中間取りまとめを了承した。必要な法整備などを整理し、年内に報告書をまとめる。

 国は2000年代に問題化した医師不足を解消するため、08年度から医学部定員の枠を暫定的に広げるなどして医師数を毎年約4000人ずつ増やしてきた。その結果、00年は201.5人だった人口10万人当たりの医師数が14年は244.9人まで増えたが、最も多い京都府(307.9人)と最少の埼玉県(152.8人)では約2倍の差がある。女性医師の比率が高い小児科や産婦人科などの人員不足も解消されていない。

 このため検討会では、医師配置に関わる直接的な対策が必要だとして、勤務地や診療科を調整する方法を模索、その一つとして、診療所などを開業する場合は、特定の地域・診療科で一定期間診療に従事することを許可の要件とする案を盛り込んだ。勤務期間などは今後議論する。

 一方、大学の医学部定員については、今年度(9262人)程度を当面維持するとした。厚労省は、今の定員だと40年には人口減などで医師が1万8000人程度余ると試算しているが、医師不足が著しい地域で設けている増員枠を撤廃すると悪影響が大きいとの判断から、以前の定員に戻すことは見送った。【細川貴代】



http://www.jiji.com/jc/article?k=2016051900869&g=soc
医学部定員、19年度までは維持=20年度以降は削減も-厚労省
(2016/05/19-20:29)時事通信

 厚生労働省は19日、医師の需給に関する有識者検討会を開き、医学部の現在の定員を2019年度までは維持するとした中間報告を了承した。ただ、将来的に医師が供給過剰になるとの推計が出ており、20年度以降については削減も含め検討する。
 厚労省が示した推計によると、医学部の定員が現在の9262人のまま推移すると仮定した場合、15年に27万4000人だった医師数は40年には33万3000人に増え、必要な人数を1万8000~4万1000人上回るとされる。 
 このため、医師不足が深刻な地域などを対象に実施している臨時増員は当面延長するが、政府の「新成長戦略」に基づいて都道府県が19年度まで要望できる追加増員については、必要性を慎重に判断する。20年度以降の削減の可否は、医師偏在対策などの効果を検証し判断する。



http://www.medwatch.jp/?p=8933
医学部定員「臨時増員」の一部を当面継続、医師偏在対策を見て20年度以降の定員を検討―医療従事者の需給検討会
2016年5月19日|医療・介護行政をウォッチ

 現在、医学部の入学定員については、(1)「医師不足が特に深刻」な青森など10県における増員(2)医師確保が必要な地域や診療科に医師を確保・配置するための都道府県ごとの増員(3)地域医療に従事する明確な意思をもった学生などに配慮した増員―という臨時増員措置が行われています。

 19日に開かれた「医療従事者の需給に関する検討会」と、検討会の下部組織である「医師需給分科会」は、この臨時増員措置のうち(1)と(2)は「当面延長」し(現在は2017年までとなっている)、(3)は「慎重に精査」することを内容とする「中間とりまとめ」を概ね了承しました。

 また、(3)の増員措置が切れる2020年度以降について、今後詰められる医師偏在対策の効果などを見ながら、医学部の入学定員そのものを検討していく方針も固めています。


ここがポイント! [非表示]
1 医師不足地域などを考慮し、2008年度から医学部入学定員を臨時増員している
2 医師の需要・供給の推計によれば、2018-33年度以降は医師過剰時代に
3 医師不足が深刻な地域のための臨時増員は当面「延長」することに


医師不足地域などを考慮し、2008年度から医学部入学定員を臨時増員している

 医学部の入学定員は、現在、「恒久定員8269名」に、「臨時定員993名」を加えた形で設定されています(合計9262名)。臨時定員は「地域の医師不足を補充する」ことなどを目的に設けられているもので、具体的には次の3つとなっています。

(1)新医師確保総合対策(2006年)に基づいて、「医師不足が特に深刻」な10県(青森、岩手、秋田、山形、福島、新潟、山梨、長野、岐阜、三重)と自治医大について、それぞれ「最大10名」まで増員する(2008-2017年度)【図の黄色の部分の下段】

(2)緊急医師確保対策(2007年)に基づいて、医師確保が必要な地域や診療科に医師を確保・配置するために、厳しい条件の下、都道府県ごとに「最大5名(北海道は15名)」まで増員する(2009-2017年度)【図の黄色の部分の上段と中段】

(3)経済財政改革の基本方針2009と新成長戦略(2010年)によって、都道府県の地域医療再生計画等に基づき、地域医療に従事する明確な意思をもった学生に奨学金を貸与し、大学が地域定着を図ろうとする場合の医学部定員について、都道府県ごとに「毎年原則10名までの増員など(140名まで増員可能)」を行う(2010-2019年度)【図の赤色の部分】

05192_20160520052916a17.jpg

医学部入学定員の概要、恒久定員(ブルー)と臨時定員に分けられる。臨時定員は医師不足地域への対応部分(イエロー)と、地域医療再生計画に基づく部分(レッド)に分けられる

 (1)と(2)の臨時増員は来年度(2017年度)で期限が切れてしまいます。そこで、来年度の医学部入学希望者募集までに、これを終了すべきか、継続すべきかを決めなければならないのです。


医師の需要・供給の推計によれば、2018-33年度以降は医師過剰時代に


 ところで検討会と分科会では、地域医療構想などを踏まえて将来における医師の需要量と供給数を推計しています(関連記事はこちらとこちらとこちら)。その結果、次のように推計の前提によって差はあるものの、現在のペースで医師養成を行っていけば、近い将来、医師が過剰になることが分かりました。

▽上位推計(医師需要が最も大きくなると仮定):2033年頃に約32万人で需給が均衡し、2040年には医師が1.8万人過剰となる

▽中位推計(一定程度、医師需要が大きくなると仮定):2024年頃に約30万人で需給が均衡し、2040年には医師が3.4万人過剰となる

▽下位推計(医師需要が最も小さくなると仮定):2018年頃に約28万人で需給が均衡し、2040年には医師が4.1万人過剰となる

05193_20160520052918d66.jpg

将来の医師需給の試算結果、早晩、供給量が需要量を上回ることが明確に(上位推計でも2033年以降は医師供給過剰になる見込み)


医師不足が深刻な地域のための臨時増員は当面「延長」することに

 将来、医師が過剰となるので「医学部入学定員を増加させる必要はない」(つまり臨時増員は終了すべき)とも思えますが、これはあくまでマクロ(日本全国)の推計で、地域によっては医師不足・偏在が厳然として存在するのです。

 そこで、検討会・分科会では、医学部入学定員について次のような考え方をまとめました。

▼(1)と(2)の臨時増員については、「医師不足が深刻な地域を対象としたものである」「効果が現れていない(制度開始に入学した学生が、臨床研修をこの3月に終えたばかり)」といった点を考慮して、当面「延長」する

▼(3)の臨時増員については、上記の推計を踏まえて、「本当に必要な増員であるかどうか」を慎重に精査する

▼2020年度以降(臨時増員がすべて終了)については、臨時増員の効果や、今後の医師偏在対策の効果などを検証したうえで、検討会・分科会で検討していく

05194_20160520052919409.jpg

厚労省の方針案では、臨時増員措置のうち「医師不足に対応する部分」について当面、延長することとし、地域医療再生計画に基づく部分については「慎重に精査」することとしている


 図で見ると、黄色部分が延長されるので、2017年度の医学部入学定員は少なくとも9262人が維持される見込みです。また点線で囲んだ赤色部分については「慎重に精査」されるので、増加が認められない可能性もあります。「精査」の基準については、厚生労働省・文部科学省が示す通知などの中で、一定の考え方が示される見込みです。

 なお、(1)(2)の臨時増員延長に関連して、北村聖構成員(東京大学大学院医学系研究科附属医学教育国際研究センター教授)は「奨学金や教育環境充実などに関する財政支援を考えてほしい」と要望しています。前者については厚生労働省、後者については文部科学省が、来年度(2017年度)予算編成に向けて検討していく見込みです。


 ところで、医師偏在を放置すれば、地域住民が医療に適切にアクセスする機会を奪うことにもなるため、偏在を是正する具体的な方策が必要です。厚労省は、医療従事者の自主性を重視した偏在対策を採っており、小児科や産科などの医師数が増加するなど一定の効果が上がっていますが、全体としてみれば十分とは言えないのが実際です。そこで検討会・分科会では、別途お伝えするように、偏在是正策についてもメニュー(是正策案)を固めており、これから年末にかけて具体的な仕組み・制度に仕上げていくことになります。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48795.html
医学部入学定員暫定増、19年度まで維持- 厚労省検討会が中間取りまとめ案了承
2016年05月19日 22時00分

 厚生労働省は19日、医学部定員の2017年度までの暫定的な増加措置について、19年度まで「当面延長する」とした中間取りまとめ案を医療従事者の需給に関する検討会の下にある医師需給分科会に示し、了承された。分科会の後に開かれた検討会でも中間取りまとめ案は了承された。【新井哉】


■都道府県の追加増員要望は「慎重に精査」

 医学部の定員増をめぐっては、医師が不足している県に加え、医師確保が必要な地域や診療科に医師を確保・配置するための臨時定員として、08年度は128人、09年度以降は317人の暫定増が認められていた。ただ、この措置が17年度で終了することから、分科会で18年度以降の取り扱いについて検討が行われていた。

 厚労省が19日の分科会で示した中間取りまとめ案では、こうした措置が「医師不足が特に深刻な都道府県」などを対象に設けられた仕組みであることに加え、08年度の定員増の入学生が3月で臨床研修を終えたばかりで、その効果を十分検証できないことを挙げ、暫定措置を当面延長するとした。

 一方、この暫定措置とは別に、新成長戦略に基づいた暫定増については、17年度から19年度までは、医学部の定員を毎年追加で増員できることになっているが、各都道府県からの追加増員の要望に対しては「慎重に精査していく」とした。

 また、中間取りまとめ案では、医師需給の推計結果を踏まえ、「すでに現時点で将来的な供給過剰が見込まれる」と指摘。今後、推計結果や医学部定員の暫定増の効果などを検証し、20年度以降の医師養成数を決める方向性を示した。

■全国調査で医師の働き方や勤務状況を把握へ

 中間取りまとめ案には、医師偏在対策で今後検討する事項を記載。特に医師が不足する特定の診療科や地域については、都道府県が策定する医療計画で、確保すべき医師数の目標値を設定し、専門医などの定員の調整を行えるようにするといった「医師確保対策の強化」を挙げている。

 こうした医師の偏在対策などについては、分科会や検討会の委員から「数を増やすだけでは対策とならない」などと地域・診療科の実情に即した対応を求める意見や、「具体策がないと結局はうやむやになる」といった指摘もあったが、中間取りまとめ案に対し、反対の意向を示す委員はいなかった。

 中間取りまとめ案では、40年に最大4.1万人の医師が余ると推計したが、データが限られ、実態を十分把握できなかったことから、厚労省は年内に医師の働き方や勤務状況を把握する全国調査を実施する方針。


http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0519/jj_160519_7972456018.html
患者同意なく臨床研究=愛知県がんセンターの医師
時事通信5月19日(木)19時18分

 愛知県は19日、県がんセンター愛知病院(岡崎市)消化器内科部長の男性医師(60)が患者の同意を得ず、20年近く臨床研究を行っていた可能性があると発表した。院内の承認手続きも取っていなかった。県病院事業庁によると、医師は「(必要性について)十分な認識がなかった」と説明しているという。
 臨床研究の対象になっていたのは、1997年から今年3月に診療を受けた自己免疫性胃炎などの患者約450人。医師はピロリ菌感染と胃がんの関連性について研究するため、診療に必要のない採血をしたり、胃の粘膜の組織を余分に取ったりした可能性がある。健康被害は確認されていない。 



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48788.html
新専門医制度、自治体関係者から批判相次ぐ- 地域医療の混乱に懸念
2016年05月19日 17時00分

 来年春に始まる予定の新たな専門医制度に対して、公立病院の関係者からの批判が相次いでいる。関西広域連合は17日、地域医療を担う公立病院が基幹施設となり、研修医の採用や派遣を行いやすくすることなどを求める意見書をまとめたほか、自治体病院議員連盟は同日、塩崎恭久厚生労働相に対して、延期を含めた慎重な検討を要望する決議を行った。新制度の開始時期が迫る中、依然として混乱が続いている。【敦賀陽平】


 意見書では、総合診療以外の分野で、地方の中小病院が研修の基幹施設になることは「事実上困難だ」と指摘。研修の連携施設となっても、研修医の派遣を常時受けられる担保はないとして、「地域医療を支える医師の確保に多大な影響が生じる」と問題視している。

 また、基幹施設には指導医数などの基準が設けられているため、優れた指導医がいる地方の公立病院が量的な基準のみによって排除されることに懸念を表明。さらに、基幹施設が都市部に集中することで、専門医の資格取得を目指す初期研修医が地方の公立病院に集まらなくなり、「医師の養成システムに影響が生じる」と危惧している。

 同議連が行った決議でも、専門医が一部の都市の大病院に集中する可能性を指摘し、「地域の医療崩壊をも招きかねないという現場からの強い声がある」とした上で、新制度の在り方について再検討することを要望している。

 17日には、都道府県知事や市町村長でつくる「全国自治体病院開設者協議会」と、公立病院の病院長らによる「全国自治体病院協議会」も連名で国に要望書を提出し、地方に若手医師がバランスよく配置される仕組みに改めるよう求めた。

 新制度をめぐっては、社会保障審議会の専門委員会の永井良三委員長(自治医科大学長)が、面積や患者数などを考慮した都道府県ごとの定員を設けるとする私案を示しており、今後の議論の行方が注目される。



http://www.medwatch.jp/?p=8920
「新専門医の定数枠」方向性は正しいが時間がかかる、1年延期し諸課題の解決を―全自病・邉見会長
2016年5月19日|医療・介護行政をウォッチ

 新専門医制度のあり方について議論する検討会の永井委員長が示した、「過去の専門医の採用実績をベースに、新専門医の地域別・診療科別の定数枠を設定していく」という試案。方向性は正しいが、精緻に設定するためには時間がかかる。少なくとも1年間は新専門医の養成を延期するべきである―。

 全国自治体病院協議会の邉見公雄会長は、18日の定例記者会見で改めてこのように強調しています(関連記事はこちら)。

ここがポイント! [非表示]
1 地域医療構想やNDB用いれば、精緻に地域別・診療科別の専門医定数枠を設定できる
2 自治体病院の開設者である知事や市町村長も「地域医療崩壊」を懸念
地域医療構想やNDB用いれば、精緻に地域別・診療科別の専門医定数枠を設定できる

 「専門医の認定と、養成プログラムの認証を公正中立な第三者機関で統一して行い、全体として医療の質を向上させる」ことを目指す新専門医制度は、来年(2017年)4月から新専門医の養成がスタートする予定です。

 しかし、医療現場からは「地域の医師偏在を助長する可能性が高い」との強い批判があり、社会保障審議会・医療部会の下に「専門医養成の在り方に関する専門委員会」を設け、偏在をストップし、改善するための方策が検討されています(関連記事はこちら)。

 4月27日に開催された専門委員会では、永井良三部会長(自治医科大学学長)から▽過去3年間の専門医採用実績の1.1-1.2倍を日本全国の定員枠とする▽都市部以外の道県に対してより配慮した都道府県・診療領域別の定員枠を設定する―といった偏在是正に向けた試案が提示されました。

 この試案について邉見会長は18日、「試案の方向性は正しい」と強調した上で、「定員枠をきちんと設定するには時間がかかる。『えいや』っと定数枠を設定するよりも、1年間新専門医の養成開始を延期し、指摘されている課題・疑問を1つ1つつぶして良い制度でスタートしたほうが良い」と指摘します。

 地域医療構想では、地域における2025年時点の▽高度急性期▽急性期▽回復期▽慢性期―といった機能別のベッド数が決まります。ベッド数が決まれば、必要な医師数を算出できます。さらに、DPCデータやNDB(National Data Base)を活用すれば手術件数なども見えてきます。これらをベースに「地域で、どの診療科に何人の専門医が必要とされているのか」(需要)を精緻に計算すれば、専門医をどれだけ養成・配置すればよいか(供給)を需要とのミスマッチなく算出できます。

 しかし、こうした精緻な計算には時間がかかるため、「延期したほうがよい」邉見会長は指摘しているのです。

 また邉見会長は、「現在、都道府県では地域医療構想の策定が進められるなど、さまざまな医療提供に関する仕組みが変わろうとしている。そうした状況を見てから、新専門医制度を動かしても、少しも遅くはない」との考えも述べました。

 来年4月から専攻医(新専門医を目指す医師)となるのは、主に「現在の初期臨床研修2年目の医師」となるでしょう。邉見会長は「彼らも新専門医制度がどうなるのかを心配している。腰が据わらない制度よりも、1年間ゆっくり検討し、良い制度でスタートしたほうが良い」と強調しています。

自治体病院の開設者である知事や市町村長も「地域医療崩壊」を懸念

 新専門医制度については、自治体病院を開設する都道府県の知事や市町村の首長も「専門医が一部都市の大規模病院に集中し、医師確保に困難を極めている地域医療の苦境を助長し、結果として地域医療の崩壊を招く」といった懸念を持っているようです。

 全国自治体病院開設者協議会(自治体病院を開設する都道府県の知事や市町村の首長で構成される組織、会長は西川一誠・福井県知事)と全自病は17日、「新専門医制度への慎重な検討・対処、偏在是正対策の実施」などを11項目の要望書を、厚生労働省や総務省に提出しています。

 また兵庫県の井戸敏三知事ら、関西地方の12名の知事・市長で構成される関西広域連合も、新専門医制度について(1)公立病院を基幹施設に位置付ける(2)日本専門医機構(新専門医の認定などを行う第三者機関)の運営に自治体病院などの代表者を参画させる(3)制度開始までに地域医療に及ぼす影響などの諸課題を解決する―といった3つの具体的な改善意見を17日に取りまとめています。



http://www.qlifepro.com/news/20160519/experience-about-60-of-the-generic-brand-designation-of-physician.html
一般内科医の約6割がジェネリックの銘柄指定の処方経験あり-アンテリオ調査
2016年05月19日 PM03:45  QLifePro

GEの銘柄指定、中医協総会で健保連と医師会による論争も

近年、後発品(GE)の使用促進が進むなかで、新たな問題として浮上してきているのが処方医によるGE銘柄指定問題である。処方医側が処方箋発行時に特定GE銘柄を記載し、他のGEへの変更不可の指定を行うことで、応需する保険薬局では指定銘柄のGE在庫がなく、対応に苦慮するといった事態も発生している。

05195_20160520052920e1f.jpg
画像はリリースより

2015年10月に開催された厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会の総会では、同協議会診療報酬改定結果検証部会が実施した「平成26年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査」からGE銘柄指定するとの回答がその前年度調査から倍増して4割超となったことに対し、支払側である健康保険組合連合会(健保連)の委員が薬剤師の調剤権を行使したGE使用促進の妨げになっているという認識の下、「異常事態」との意見を表明。これに対して診療側である日本医師会の委員が反論し、健保連の委員が医師会の委員に一部発言の取り消しを求めるという事態にも発展した。

こうした状況を受けて、このほど医療専門調査会社の株式会社アンテリオが行ったGP一般内科の医師を対象に行った調査では、過去1年間にGE銘柄指定の処方経験がある医師は約6割にのぼり、うち4割弱が変更不可欄にチェックした経験があることが分かった。変更不可の理由については、品質への信頼が高い製薬企業の製品指定とともに、患者が服用している既存GEの継続処方のためという回答が最も多かった。

変更不可チェックの理由「信頼できるメーカー」「患者さんの要望・好み」など

調査はアンテリオのインターネット調査・クイックサーベイを用いて19床以下の一般内科を対象に今年1月21~22日に実施し、101人から回答を得た。回答医師の61%(62人)が過去1年以内にGE銘柄指定の処方経験があるとし、この内訳としては43%が「一般名も記載あり」、18%が「一般名の記載なし」だった。

銘柄指定処方経験のある医師のうち、処方箋の変更不可欄にチェックを入れた経験がある医師は37%、全くチェックしなかった医師は63%。

変更不可にチェックをしたことがある医師の理由(複数回答)に関して、最多は「品質の面で信頼できる後発品メーカーを指定する」、「患者さんが継続して使用している製品」であり、この他には「特定の疾患領域や薬効群の場合」、「剤形、味、添加物など、患者さんの好みや体の状態を考慮した処方」、「(価格や継続使用以外で)患者さんの要望がある場合」などが挙げられた。

一方、変更不可の処方経験の有無にかかわらず、回答医師にGE銘柄指定に関する見解を尋ねた自由回答では、「処方する側からは指定したい気もするが、受ける薬局からすれば不良在庫が増える」「手間なだけと思っている」などGE銘柄指定そのものに否定的な意見が最多で、これに次いで「薬局で判断してくれればいいので、指定するつもりはない」、「かかりつけ薬局のある方は、銘柄指定している」など、保険薬局側の対応に合わせている趣旨の意見が多いなど、回答医師全体としては薬局や患者などの状況に応じて対応していることも浮き彫りになっている。(村上和巳)



http://mainichi.jp/articles/20160519/ddl/k27/040/448000c
ひらかた病院
医療事故で和解 市と患者家族 /大阪

毎日新聞2016年5月19日 地方版

 市立ひらかた病院(枚方市禁野本町2)が2010年2月、同市の女児(当時3歳)のへんとう腺を焼き切る手術をした際、女児の唇にやけどをさせる医療事故があり、枚方市が女児の保護者に224万円余りを支払うことで和解が成立した。18日、市議会で報告された。

 同病院によると、手術は男性と女性の医師2人が担当。女性医師が金属製ピンセット(長さ約20センチ)でへんとう腺を焼く間、高温の柄が女児の唇にあたっていた。女児は全身麻酔をされており、手術後に医師がやけどに気付いたという。女児の上唇に約1センチの傷痕が残ったが、生活への支障はないという。

 女児の保護者が昨年9月に損害賠償を求めて大阪地裁に提訴したが、今年3月に和解が成立した。【米山淳】



https://www.m3.com/news/general/425889
富山大賃下げ控訴審初弁論 原告「支払う余裕あった」
2016年5月19日 (木) 共同通信社

 国家公務員の賃下げに合わせ給与を削減されたのは不当だとして、富山大学教職員組合の教授ら47人が、富山大に未払い給与約5700万円の支払いを求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が18日、名古屋高裁金沢支部(内藤正之(ないとう・まさゆき)裁判長)であり、原告は一審判決取り消しを求めた。

 一審で棄却された原告は「経費の節約や積立金を間接的に使うなどすれば財政的に余裕ができ、給与を支払えた」と主張。富山大は控訴棄却を求め、即日結審した。

 昨年12月の一審富山地裁判決は、国家公務員の給与を削減する臨時特例法に合わせ、富山大が2012年7月~14年3月に教職員の給与を最大約9・77%削減したとし、「当時、財政的余裕がなく削減は合理的だった」と認定した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/425660
シリーズ: 中央社会保険医療協議会
高額薬剤、「皆保険の危機要素」と支払側
「切実な問題と感じている」と厚労省薬剤管理管

2016年5月19日 (木) 橋本佳子(m3.com編集長)

 「医療費の約20%を占める薬剤費が国民皆保険の危機要素になる。薬価を総額的に統制する仕組みが必要ではないか」(健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏)

 「オプジーボの話題が、相変わらず医療界を席巻している。オプジーボの適応拡大について承認申請中、あるいは治験中のものがあり、これらが終了して薬事承認されると、薬剤費は増大し、医療費は到底もたなくなる」(日本医師会副会長の中川俊男氏)

 5月18日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)。同総会では、新薬の薬価を承認したが、その関連で高額薬剤の問題が改めてクローズアップされた。抗体医薬のオプジーボ(ニボルブマブ)の適応が、悪性黒色腫から、手術不能または再発の非小細胞肺癌に2015年12月に拡大され、それに伴い市場規模も拡大しているのを機に、繰り返し議論になっている問題だ。

 中川氏は4月13日の中医協でも、薬事承認から原則90日以内に薬価収載するという仕組み自体を早急に見直すべきと提言していた(『高額新薬「適応拡大なら期中改定も」、日医・中川副会長』を参照)。オプジーボに代表されるように、適応拡大に伴う市場規模や患者数などの拡大を踏まえて、抜本的に薬価算定の仕組みを見直すことが急務だと、改めて指摘した。

 厚労省保険局医療課薬剤管理管の中井清人氏は、新薬については「必要な患者に確実に提供できる」ことが前提であるとしつつ、「切実な問題であると感じている」と認め、本当に必要な患者のみに投与されているかどうかを検討するとともに、具体的な議論ができるよう、問題点を整理するとした。

 なお、5月18日の中医協総会では、成分数16(内用薬10、注射約5、外用薬1)、27品目(内用薬15、注射薬11、外用薬1)の薬価が承認された(資料は、厚生労働省のホームページ)。

 オブジーボ、続々適応拡大の治験中
 高額薬剤の問題について口火を切ったのは、健保連の幸野氏。2015年9月以降、調剤費が、対前年同期比で2ケタ増が続いている現状について、「異例の伸びが続いている」と問題視し、製薬企業の業績が好調なのも、この辺りに要因があるとした。「高薬価の医薬品の収載で、医療費の約20%を占める薬剤費が国民皆保険の危機要素になる。薬価を総額的に統制する仕組みが必要ではないか。効果が高いからいい、という論理は通じない」と幸野氏は述べ、新たな制度の検討を求めた。

 中川氏は、薬剤費の在り方、製薬企業の業績、さらには高額薬剤の問題は分けて考えるべきと指摘しつつも、幸野氏と同様に高額薬剤について検討が必要とした。具体例として年間売上が1000億円を超す、C型肝炎治療薬のソバルディ(ソホスブビル)、ハーボニー(レジパスビル)、オブジーボを挙げ、分子標的薬、特に抗体医薬が高額薬剤になるとし、「今の薬価算定方式のままでいけば、公的医療保険に支障を来す、と誰もが考える」と述べ、出席していた製薬団体の代表らに意見を求めた。オブジーボは、腎細胞癌の適応は承認申請中であり、フェーズ2や3の段階の適応拡大の治験もあり、今後もさらに市場が拡大することが予想される。

 これに対し、日本製薬団体連合会会長の野木森雅郁氏は、「高額な医薬品をどう扱うかは大きな課題と捉えている。これからは、希少疾患の薬も出てくる。より狭い患者層の中で、しかも高額な開発費用を使って開発した薬では、いずれにせよ高額になる。イノベーションはもちろん評価してもらいたい」と求めた上で、製薬企業だけでなく、さまざまなステークホルダーが最大限の努力をして、医薬品が本当に必要とする患者のために使われる仕組みを検討すべきとした。「本当に使うべき患者には使うべきであり、それをどのように選んだらいいか、その仕組みを作り上げる努力も必要」と述べ、高額薬剤については、薬価の問題だけでなく、処方の在り方も適正化する必要性を指摘した。

 続いて米国研究製薬工業協会のパトリック・ジョンソン在日執行委員会委員長は、最近はドラッグラグが短縮したものの、年間売上1000億円超の医薬品を対象とした薬価の「特例再算定」はイノベーションの体力を削ぐ仕組みであること問題視。今後、2025年まで日本の医薬品市場はほぼ横ばいと予想されることなどにも言及し、イノベーションを促す政策を求めていくと述べた。欧州製薬団体連合会のフィリップ・フォシェ副会長は、医療費全体のコスト、財源論という視点で議論していく必要性を指摘、ソバルディなどの高額薬剤については、費用対効果評価でより良い判断ができるとし、「短絡的に議論すべきではなく、どれだけ患者に利益をもたらしたのかという視点から検討しなければいけない」と釘を刺した。

 イノベーションとの兼ね合いも必要
 他の中医協委員からも、高額薬剤の薬価について、イノベーションの視点を重視しつつ、検討すべきとの声が相次いだ。

 日医副会長の松原謙二氏は、「適応拡大した時の国家財政がものすごい負担になっている」と指摘、適応拡大があり、かつ一定以上の売上の医薬品については、再算定などを検討すべきと主張した。

 日本薬剤師会常務理事の安部義弘氏は、調剤医療費が二桁の伸びが続いているのは、薬価が高い薬の影響があると指摘し、「新薬は大切な財産であり、イノベーションの体力を削がないことは大事。一方で日本は国民皆保険で、高額療養費制度があるため、高額であっても、多くの患者が必要に応じてアクセスできることが諸外国とは違っている。この点も踏まえて、バランスの良い薬価の議論が必要」とした。

 日本病院会常任理事の万代恭嗣氏は、「イノベーションについては最優先とは言わないが、かなり優先すべきとは思っている。ただし、イノベーションの推進とコストの在り方については、広い立場で議論していくべき」と述べた。

 中医協の薬価算定組織委員長の清野精彦氏は、「今までは薬の効果を重要視し、評価していたが、コストに対するベネフィットがどうかが重要になってきている」との考えを示し、さらに(1)薬物治療により治癒する場合、あるいは治癒せず永続的に治療を続ける場合に分け、薬価の在り方を検討、(2)分子標的薬で適応拡大が予想されている薬については、その点も踏まえて薬価を考えることが必要――などの必要性を指摘した。

 類似薬効比較方式の「類似薬」、選定は妥当か?
 そのほか中川氏は、18日に薬価承認された新薬についても、二つの点を質問。

 1点目は、新薬を類似薬効比較方式で算定する場合の類似薬の考え方。再発または難治性の慢性リンパ性白血病薬であるイムブルビカカプセル(イブルチニブ)は、化学合成で製造されるのに対し、その類似薬として選定されたのは、抗体医薬であるアレムツズマブ。生物由来製品は、化学合成の薬よりも製造コストがかかるとの考えから、同薬を類似薬として選定した理由を質した。

 中井薬剤管理官は、生物由来製品の中には、さまざまな種類があり、製造コストも違うとしたものの、一般論としては安くはないと回答。アレムツズマブを類似薬として選んだ理由は、効能効果、薬理作用、投与形態、剤形、用法などを総合的に踏まえた上であるとし、現行ルールに則っているとした。中川氏は、「それでは現行ルールを見直さなければいけない」と返した。

 2点目は、薬価と特定保険医療材料を、原価計算方式で算定する場合の一般管理販売費率や営業利益率の算定根拠。薬価では「産業別財務データハンドブック」(日本政策投資銀行)を使用しているのに対し、特定保険医療材料は「医療機器産業実態調査報告書」(厚労省)を使用。

 厚労省医政局経済課長の大西友弘氏は、新薬を開発製造しているのは、新薬メーカーであり、「医薬品産業実態調査報告書」(厚労省)を使用すると、対象企業のうち新薬メーカーは3割程度にすぎず、一方、「産業別財務データハンドブック」はサンプル数は少ないものの、新薬メーカーが8割を占めるため、より新薬メーカーの実態に近いことが理由だとした。少なくとも1998年以降は、同調査を使用しているという。



https://www.m3.com/news/general/425976
敷地一体化、2018年度末 徳島・徳大病院と県立中央病院
2016年5月19日 (木) 徳島新聞

 隣接する徳島大学病院(徳島市蔵本町2)と県立中央病院(同町1)を隔てる塀を撤去し、駐車場などの敷地を一体化させる工事が2018年度末にも終わる見通しとなった。敷地の有効活用策もほぼ固まり、災害時の連携、国道192号の渋滞緩和にもつなげる。両病院の連携を深めて県内医療の拠点とする総合メディカルゾーン(MZ)整備の一環。

 県病院局は、中央病院北側の駐車場を4区画に分け、16年1月から工事に着手。徳島大側も16年度に一部の工事を発注して工事に入る。18年度末には病院間のブロック塀約80メートルが撤去され、双方の敷地を結ぶ車道と屋根付きの歩道が完成する見込み。

 現在それぞれ異なっている駐車場の料金体系を統一するほか、駐車場ゲートを敷地内部に移設。これまで病院に入る車が国道まで連なって引き起こしていた渋滞の緩和を図る。

 また災害時の連携を想定し、中央病院の駐車場の一部は車止めを置かず、ヘリポートや緊急車両用の駐車場として活用。同病院玄関前の大屋根スペース周辺は、負傷者の治療の優先順位を決めるトリアージを両病院が共同で行う場所にする。

 中央病院側の総事業費は約6億円。徳大病院側は旧外来診療棟の解体も含め約11億円。徳大病院は旧外来診療棟の跡地を生かし、路線バスが乗り入れられる大型のロータリーも設ける。

 県の香川征病院事業管理者は「敷地の一体的な活用を図り、総合MZのコンセプトの一つである効率的な運営を進めたい」と話している。



https://www.m3.com/news/general/425873
肺がん診療指針、薬の優先順位に値段反映を検討…高額新薬が医療費圧迫の恐れ
2016年5月19日 (木) 読売新聞

 日本肺 癌がん 学会(理事長=光冨徹哉近畿大学教授)は、肺がんの診療指針で示す治療薬の優先順位に薬の値段を反映させるかどうか、検討を始めた。

 高額な新薬が登場し、広く使われると医療費を圧迫しかねないためだ。海外では、薬の値段が効果に見合っているかを分析した上で、安価な薬を薦める指針を作る国があるが、国内の学会が検討するのは極めて異例だ。

 きっかけとなったのは、昨年、肺がん治療に使えるようになった新薬「オプジーボ」。最も多いタイプの肺がんに使え、約3割の患者に高い効果があるとされるが、月2回の治療で体重60キロの患者の薬代は260万円かかる。

 どの患者に効果があるかを事前に判別することは難しく、5万人の患者が年間を通して使えば総額が1兆7500億円になるとの試算もある。

 同学会では今後内部の委員会で、薬の使用の優先順位を決めるのに値段を判断材料とするかを検討する。医療経済の専門家や患者の意見も聞いた上で、海外の先行事例も参考にする。

 英国では、高血圧や糖尿病で、薬の価格が治療効果に見合っているかを分析し、最新の薬ではなく、実績が豊富で安価な既存の薬を薦める指針を作っている。

 学会の診療指針は、医療現場での治療法に多大な影響を与えるため、同学会は慎重に議論を進める。

 指針の検討委員長の山本信之・和歌山県立医大教授は「高額な薬の使用が医療保険制度に打撃を与えれば、その後、患者が保険を使えなくなる恐れがある。多くの患者を救うのに一番良い方法を考えたい」と話している。



https://www.m3.com/news/iryoishin/425938
シリーズ: 安倍政権の医療制度改革
財政審建議「偏在解消に都道府県の権限強化を」
2017年度からの消費税率の10%引き上げ求める

2016年5月19日 (木) 高橋直純(m3.com編集部)

 財務省の財政制度等審議会は5月18日、『「経済・財政再生計画」の着実な実施に向けた建議』を麻生太郎財務大臣に提出。2017年4月の消費税率の10%への引き上げについては「遅滞なく、かつ着実に実施していくことを強く求めたい」としたほか、医療分野では地域医療構想や医療費適正化計画の早期策定、都道府県の権限強化などを求めた(資料は、財務省のホームページ)。

 建議では消費税率10%への引き上げなどを求めた総論の後に、「社会保障」「文教・科学技術」「社会資本整備」「地方財政」の4分野について具体的な要望を出している。「社会保障」では、さらに、(1)医療・介護提供体制の改革、(2)インセンティブ改革、(3)公的サービスの産業化、(4)負担能力に応じた公平な負担、給付の適正化、(5)薬価、調剤等の診療報酬及び医薬品等に係る改革、(6)年金、(7)生活保護――の7項目を挙げており、2015年12月に出た「経済・財政再生計画改革工程表」の着実な実施を求めている。

■医療分野での主な要望
(1)医療・介護提供体制の改革

・地域医療構想や医療費適正化計画の早期策定を促すべき。 ・都道府県による病床再編や地域差是正のため、診療報酬の特例(都道府県ごとの診療報酬:高齢者医療確保法第14条)の活用、都道府県の権限強化などを進めるべき。 ・入院時の光熱水費相当額の原則患者負担化、かかりつけ医普及の観点からの外来時の定額負担の導入等の検討を進めるべき。

(2)インセンティブ改革、(3)公的サービスの産業化
・ヘルスケアポイントの付与や保険者努力を支援する仕組み(特例調整交付金の一部の傾斜配分)の前倒し。

(4)負担能力に応じた公平な負担、給付の適正化
・高額療養費制度及び高額介護サービス費制度の見直しについて、2016年末までに結論を得て、速やかに必要な措置を講じる。 ・後期高齢者の窓口負担の在り方についても、集中改革期間中に検討し、結論を得るべき。 ・公的保険給付の範囲の適正化に向け「医薬品の費用対効果評価の本格導入」「生活習慣病治療薬の処方の在り方見直し」「かかりつけ医普及のための外来時の定額負担の導入」等について、改革のスピード・深度を高めていくことが特に求められる。

(5)薬価、調剤等の診療報酬及び医薬品等に係る改革
・2016年度診療報酬改定では、後発医薬品の価格の引き下げや、大型門前薬局に対する調剤基本料の引き下げが図られるなど、一定の進展がみられたが、改革はなお途上であり、更なる取組が必要である。



  1. 2016/05/20(金) 05:35:52|
  2. 未分類
  3. | コメント:0
<<5月20日  | ホーム | 5月18日 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する