Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

5月14日 

http://www.asahi.com/articles/ASJ5G2V5QJ5GUBQU005.html
群馬大病院再生に群馬県が関与へ
三浦淳、仲田一平
2016年5月14日08時52分 朝日新聞

 群馬大学医学部付属病院(前橋市)で肝臓手術を受けた患者の死亡が相次いだ問題で、群馬県が群大病院の再生に向けた協議会を設置することを決めた。20日に初会合を開く。地域医療への悪影響を最小限に抑えるため、群大病院の支援に県が積極的に関与していく必要があると判断した。

 協議会では、群大病院から改革への取り組み状況の説明を受けて、診療体制刷新後のガバナンス機能の強化や医療事故の再発防止に向けた取り組みについて県が助言などをしていく。厚生労働省が昨年6月に取り消した「特定機能病院」の承認について、再指定を目指すための支援も行う。

 特定機能病院は高度な医療を提供できる病院で、承認が取り消されると、診療報酬上の優遇が受けられなくなり、年間数億円規模の減収の恐れがある。ブランド力の低下も深刻で新規受診患者は大幅に減少した。臨床研修医の採用は前年の半分程度に落ち込み、県全体の医師確保や関連病院への医師派遣機能の低下も懸念されている。

 県は群大病院に人材育成や臨床研究などを担う中核病院としての役割を期待し、患者や地域医療への影響を最小限に抑える必要があると判断。今年4月には、群大病院から紹介患者を受け入れる医療機関への影響を緩和させるため、県独自の制度で群大病院を「がん診療連携中核病院」に指定し、診療報酬の優遇措置を一部復活させた。

 協議会のメンバーは反町敦副知事ら県幹部と群大病院の田村遵一病院長らを予定している。県医務課は「群大病院と県で積極的に情報共有し、連携を密にしていく」と説明している。



http://www.asahi.com/articles/ASJ5G72SWJ5GUBQU00Q.html
佐賀の医療機関で結核10人集団感染 入院患者1人死亡
秦忠弘
2016年5月14日21時17分 朝日新聞

 佐賀県は14日、杵藤(きとう)保健福祉事務所管内の医療機関で結核の集団感染が確認されたと発表した。入院患者と医療スタッフなど計10人が感染し、うち80代の女性1人が死亡した。

 県によると、女性は入院中、発熱や呼吸状態の悪化などを訴え、1月26日に結核と診断され、2月に死亡した。同事務所は女性の家族や医療スタッフら89人を調査。3月には調査対象外だった入院中の別の80代女性が結核と診断されたことから、対象に入院患者ら130人も加えた。

 その結果、2人のほかに計8人が感染し、うち3人が発症していることが4月から5月にかけてわかった。発症した患者らの結核菌の遺伝子調査で遺伝子型が一致したことから、感染に関連性があると判断した。県は「発症者は適切な治療を受けており、医療機関でも早期発見に努めるなど適切な措置を講じている」としている。



https://www.m3.com/news/general/424549?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160514&dcf_doctor=true&mc.l=157618736
臨床研究法案、国会へ 第三者がデータ確認 閣議決定
2016年5月14日 (土) 朝日新聞

 政府は13日、一部の臨床研究について第三者によるデータチェックなどを義務づける「臨床研究法案」を閣議決定し、国会に提出した。高血圧治療薬のディオバンをめぐる研究不正問題の発覚から3年余、最高で懲役3年か罰金300万円の罰則を定めた規制を設ける。ただ、企業からの資金提供の公開義務を限定するなど課題も残る。

 対象は製薬企業から資金提供を受けた薬などの臨床研究や、未承認・適応外の薬の臨床研究。研究責任者は臨床研究の実施基準に基づいた計画を作り、厚生労働相が認めた審査委員会の審査を経て厚労相に提出する。記録の保存や第三者によるデータチェックや事後の監査なども義務づけられる。厚労相は研究が適正に実施されていない場合、改善命令を出し、従わなければ中止を命じられる。

 企業側には、研究資金を提供する場合に契約を結び、公表を義務づける。研究開発費のほか、寄付金、原稿執筆料、講演謝礼も公表するが、飲食などの接遇費は含まれない。対象は研究責任者とその所属する研究機関に限り、研究に協力するほかの施設の医師らは対象外だ。(寺崎省子、浅井文和)



https://www.m3.com/clinical/kenshuusaizensen/416871
矯正医官、多様な働きが可能に【研修最前線】
第26週「矯正施設の医療について」東京医科歯科大学2015年研修医セミナー

酒井夏子(m3.com編集部)2016年5月13日 (金)

深刻な医官不足から、崩壊の危機にある矯正医療。 こうした状況を改善するための改革が進められている。まずは、制約が多い国家公務員としての働き方を、医官については見直しが進められている。
法務省東京矯正管区長の松田美智子氏が矯正医療のこれからを語る。
まとめ:酒井夏子(m3.com編集部)

松田 非常に特殊な矯正医療ですが、被収容者の診療を外部の医療機関にお願いすることがどうしても出てきます。矯正施設内では対応しきれない場合が多いですが、外部の医療機関からすれば、「どうぞ、どうぞ」と歓迎されるような患者では決してありません。犯罪や非行をした怖い人だと病院では思われることが多いです。防犯や警備上の配慮を私どもはもちろんするものの、病院の方でも気遣いが必要になるのだと思いますが、外来で来ている又は入院している他の患者さんに悪い印象を与えるのではないか、と受け入れに難色を示されます。

 なんとか診ていただけないかとご理解いただけるようにいろいろと説明するのですが、困難な場合が多いです。そういった意味もあり、普段から近隣の医師や医療関係の方々とは良好な関係を築けるように、各施設が努めています。医療関係者や保健所、消防署の方々を含めて、医療関係の協議会を毎年開き、そこで施設の医療の現状を説明してご理解を頂き、なんとかご協力をお願いしています。

 皆さんもいきなり矯正施設で勤務をしてみようとは、おそらく思われないと思いますが、御自身が地域で開業なり勤務なりされたときに、『どこどこ刑務所が患者を診てほしいと言っています』ということがないともいえません。そのような依頼が来たときは本当に困っておりますので、ぜひ診ていただきたいというふうに思います。

深刻な医官不足

 こうした矯正医療の特殊性もあって今、一番問題になっているのは医師不足です。充足率は、医師全体の定員の約7割であり、中には全く常勤医がおらず、非常勤医で対応している施設もあります。理由はいくつか考えられます。このようなお話をいろいろな大学でさせていただくのですが、そのあとのアンケートで皆さん書いてこられるのは、「給与が悪すぎる」と書かれます。矯正医官は国家公務員ですので国家公務員の医療職の俸給表で給与が決まり、私たちなんかに比べるとすごく高いのですが、民間の開業医の方と比べると格段に低いです。それが一番問題だと言われています。しかし、国家公務員である以上、ここは何ともしようがありません。研修や兼業の制約をなんとか改善していこうと今、取り組んでいるところです。

 もう1つ、私たちにとって意外だったのですが、矯正医官のことを医師もご存じでないものですから、矯正医官の勤務経験が医者としてのキャリアアップになかなか結び付かないところがあります。そんなことでなかなか医師が得られなくて苦労しているところです。

「よくこんな状況で持ちこたえている」矯正医療

 こうした問題は、いくつかの新聞にも取り上げていただきました。塀の中の医療が崩壊寸前だということで、平成25年に法務省が、「矯正医療の在り方に関する有識者検討会」を立ち上げて、どうすればいいかということについて広く意見を頂きました。委員の方の名前がずらっと挙げてあります。医師だけではなく法律家やジャーナリストなど、いろいろな方面から集まっていただいて、半年くらいかけて各施設をご覧になったり、働く医師のお話を伺われたりして検討結果を出していただきました。

 その報告書ですが、だいたい役所の報告書は淡々と始まって、淡々と提言がなされるのですが、これは冒頭に大変率直な感想を述べられて始まります。私が見た限りでは珍しい報告書だと思ったのですが、「よくこんな状況で持ちこたえているなとの一言。これが検討を終えた8人の委員の共通認識だ」というところから始まっています。矯正医療の現場を見て、よくこんな状況で持ちこたえているなと思われたということです。それが矯正医療の特殊性などに起因する現在の状況だと思います。

矯正医官として多様な働き方が可能に

 問題に対して有識者検討会から提言があり、その中で基本的な考え方が示されました。一つ目は、塀の中の医療は崩壊の危機に瀕しているという認識を、みんなが持たなければいけないということです。やるべきことはいろいろありますが、常勤の国家公務員としての医師を確保することが必要です。それから医師に対するリスペクトを形成しなければなりません。それから地域医療との共生を図りなさいということです。

 そして改革の道筋として、医師の確保に向けて特例法の整備も視野に入れた対策を取った方が良いと提言がなされました。

 それらを受けて、矯正医官の兼業及び勤務の特例等に関する法律が平成27年12月1日から施行されました。簡単に言えば、国家公務員は、働き方にいろいろ制約があるのですが、医師についてはそれをある程度外して、柔軟な勤務形態をとっていただくことを可能にしようというものです。

 医師それぞれのニーズに応じた多様な働き方を可能にしようと、フレックスタイム制、それから兼業が広く認められます。もちろん勝手にはできません、一応、届出が必要ですが、勤務時間外だけではなく勤務時間内でも兼業ができるような法律が作られ、医師それぞれのニーズにあった働き方ができるように法整備をしたところです。もちろん、これだけではありません。さらに施設の医療のレベルを上げるなど、まだまだやらなければならないことはあるのですが、まずは第1歩である制度が整ったと思っています。

矯正医官、女性医師の選択肢の一つにも

 矯正施設、刑務所と聞くと怖いというイメージがあると思うのですが、意外かもしれませんが、実際には多くの女性の医師に活躍いただいております。比率をお示ししておきました。先ほどからこんな大変、怖いと散々話した後なのであまり説得力がないかもしれませんが、矯正施設も悪いことばかりではありません。実際に御勤務いただいている方によれば、残業があまりないし、病院になっている施設以外は当直がありません。そういう意味では子育て中のママさんドクターには良いところではないかという意見もありましたので、ご参考までに御紹介します。

 さらに医師確保に向けた取り組みを紹介させていただきます。医師の卵についても、矯正医官の修学生ということで、できるところで応援をし、できるだけ来ていただきたく制度を整えているところです。また、もしご関心があれば個別に聞いていただけたらと思います(続く)
(図表省略)



https://www.m3.com/news/iryoishin/416814
シリーズ: 臨床医学リスクマネジメント学会シンポ「大野病院事件を振り返る」
「医師起訴」、左右したのは病理鑑定◆Vol.4
大野病院事件、弁護側と検察側で食い違い【動画】

2016年5月14日 (土) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本臨床医学リスクマネジメント学会の4月3日のシンポジウム「県立大野病院事件を振り返る」で、本病院事件で、弁護側の依頼で胎盤の病理鑑定を行った大阪府立母子保健総合医療センターの中山雅弘氏が登壇、鑑定依頼を受けた際のエピソードや鑑定結果などについて講演した。

 中山氏は、胎盤病理の第一人者。その経験症例数は日本でもトップクラスだ。中山氏は、業務上過失致死罪に問われた産婦人科医の弁護側から病理鑑定の依頼を受けた際、「剥離した胎盤の写真を見て、被告の先生の供述に嘘はなく、お引き受けしようと思った」と明かした。帝王切開手術後に死亡した患者は全前置癒着胎盤で、「産婦人科医がクーパーで胎盤を切開し、大量出血した」ことが検察の起訴事実の一つだったが、胎盤写真には、切開した痕跡は見当たらなかったからだ。

 検察の起訴の根拠となった病理鑑定は、福島県のある病理医で、胎盤病理の経験は乏しい。かつ組織切片を顕微鏡で観察したのみで、中山氏が見た胎盤全体を撮影した写真は見ていなかった。「組織所見のみで、癒着胎盤や癒着に伴う大出血を診断できるか」について、「まず不可能だと思う」と中山氏は答えた。仮に検察側の病理医が胎盤の写真を見ていれば、異なる鑑定結果を出した可能性もある。中山氏は可能であれば臨床医の立ち会い下で実施するなど、病理鑑定の実施に当たっては、単に組織切片を観察するだけでなく、多角的視点から行う必要性を強調した。

◆中山雅弘氏(大阪府立母子保健総合医療センター)
日本臨床医学リスクマネジメントシンポジウム(2016年4月3日)
(動画あり)

 シンポジウムの司会を務めた弁護士の上捨石哲郎氏は、「刑事事件化したポイントはどこにあるのか」と問いかけ、大野病院事件の弁護人を務めた安福謙二弁護士は、「要因として大きいのは、胎盤をクーパーで一緒に切ったという、(検察側の)病理鑑定」と答えた。

◆安福謙二氏(弁護士・県立大野病院事件弁護人)
日本臨床医学リスクマネジメントシンポジウム(2016年4月3日)
(動画あり)

 「子宮前壁に癒着胎盤なし」
 中山氏は、講演の最初に癒着胎盤の頻度などの基礎データを紹介。大阪府立母子保健総合医療センターの場合は、約2200例に1例であり、帝王切開の増加に伴い、この50年で約10倍に増えた。

 中山氏への「鑑定依頼事項」は、(1)胎盤の大きさ、形状、(2)癒着胎盤(胎盤が子宮に癒着していた部位)の位置、面積、深度、形状、(3)胎盤組織の残存位置、面積、深度、形状、(4)胎盤の特徴(膜様胎盤、副胎盤)――の4項目だった。

 検察側病理医の「検察官面前調書」には、「通常の帝王切開手術より多量の出血があったのであれば、その原因は、帝王切開手術時に癒着胎盤部を一緒に切開したこと」などと記載されている。しかし、中山氏は「帝王切開手術で胎盤を切開した根拠はない」と指摘。また裁判では、(2)で、帝王切開時に切開されやすい部位、つまり、子宮前壁に胎盤の癒着があったか否かが重要な争点になったが、検察側病理医が「前壁に癒着あり」としたのに対し、中山氏は「前壁に癒着なし」とするなど、両者の鑑定結果は食い違う点が多々あった。

 「子宮後壁は相当程度の広さで癒着していたが、前回の帝王切開手術の創部分を含め、前壁に癒着があったと認めるには合理的な疑いがある」。これが中山氏の病理鑑定の結論だ。



https://www.m3.com/news/general/424511
柔道整復師の不正防止に実務経験 厚労省原案
2016年5月14日 (土) 朝日新聞

 厚生労働省は13日、接骨院などで働く柔道整復師による健康保険の架空請求や不正請求が相次ぐことを受けて、不正防止策の原案をまとめた。3年程度の実務経験と研修の受講を経なければ、患者の窓口負担が療養費の1~3割ですむ「受領委任制度」を使えないようにするのが柱だ。年内にも不正防止策を決める。

 この日開かれた社会保障審議会の専門委員会で示した。柔道整復師は資格をとれば開業でき、「受領委任制度」を使える。この制度を簡単に利用できることが不正の温床になっているとみて、条件を厳しくする。

 実務経験の基準を満たさずに開業する場合は、患者が窓口でいったん全額を払い、あとで健康保険組合などに請求することになる。


  1. 2016/05/15(日) 06:17:45|
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