Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

5月9日 

http://www.qlifepro.com/news/20160509/loss-of-480-billion-yen-in-the-original-drugs-immutable.html
先発品の「変更不可」指定で4800億円の機会損失-解消で後発品促進に効果か
2016年05月09日 AM10:30  QLifePro

医師が院外処方箋に記載する処方薬の変更不可指定によって、2014年度に日本全体で推計約4800億円の経済的機会損失があったことを、横井正之氏(パスカル薬局)らの研究グループがカナダの電子版学術雑誌「Canadian Open Public Health Journal」で発表した。パスカル薬局が応需した1年分の院外処方箋を解析し、最も安価な後発品に変更できないことによる機会損失額を推計した。

横井氏らは、パスカル薬局が14年度に130医療機関から応需した7353枚の院外処方箋を解析した。このうち変更不可指定の記載があったのは772枚(10.5%)だった。院外処方箋に記載された医薬品数の累計は2万2559品目。そのうち2531品目(11.2%)が変更不可に指定された。このうち687品目については、代替可能な後発品が存在しないにもかかわらず、変更不可と記載されていた。

院外処方箋1枚あたりの費用は平均7536円。変更不可指定医薬品が最も安価な後発品に置き換わったと仮定した場合、1枚あたりの費用は平均4728円になる。差し引きすると、変更不可指定による院外処方箋1枚あたりの経済的機会損失額は2808円になった。この損失額は、院外処方箋1枚あたりの薬剤料の52.5%に相当していた。パスカル薬局単体では14年度の1年間で約217万円の経済的機会損失があった。

日本全体の14年度1年間の院外処方箋総枚数は8億8310万枚。変更不可指定の記載があった院外処方箋の割合は19.3%だった。これらの数字から、変更不可指定によって最も安価な後発品に変更できないことによる日本全体の機会損失額を算出すると、その金額は約4800億円に達すると推計できたという。

横井氏は「このような解析が論文化されたことはこれまでなかったと思う。推計値とはいえ、数千億円規模の機会損失が存在することはまず間違いない」と述べた。不必要な変更不可指定の解消は、後発品の使用促進に役立つことを示唆している。

16年度の診療報酬改定で、後発品の銘柄を指定し、変更不可にする場合にはその理由を処方箋に記載する義務が医師に課せられたが、先発品を変更不可にする場合には理由を記載する必要はない。しかし、経済的機会損失額の大きさから横井氏は「先発品についても変更不可にする明確な理由を処方箋に記載するのは、医師の義務であり責任ではないか」と投げかけている。



https://www.m3.com/news/iryoishin/419762
外科医の待遇改善に「インセンティブを」
多根総合病院、緊急手術料10%、1時間1万円の手当も

2016年5月9日 (月) 成相通子(m3.com編集部)

 第116回日本外科学会定期学術集会の4月14日の特別企画「外科医の待遇―明るい未来のために―」で、きつこう会多根総合病院(大阪市西区)の森琢児氏が、同病院の外科医の待遇改善に向けた取り組みを紹介した。夜間と休日の緊急手術で手術料の10%(助手は5%)と、1時間 1万円の呼び出し料をインセンティブとして支給するなど、思い切った外科医の待遇改善で病院の収益につなげている(特別企画の基調講演は『外科の待遇改善、「医師と施設の集約化必要」』を参照)。


 多根総合病院(病床数304床)は、救急搬送件数が年間6743件(2015年度)に上る二次救急指定病院で、年6~8人の初期研修医を受け入れている。森氏は、外科医の労働環境改善のためには「初期研修医の取り込み」と「外科医になった後の勤務環境改善」の2つが必要だと指摘。それぞれに対する同病院の取り組みを説明した。

 外科医になった後の環境改善対策では、(1)外科医同士でペアを組んで助け合うBUDDY制度の導入、(2)当直明けの帰宅制度を明文化(同病院の当直規定で、当直明けの午後は帰宅してOK、土日や祝日の当直分は平日に1日休んでOKと明記)、(3)医療補助スタッフを活用し、雑務を軽減、(4)インセンティブ制度の導入――などを実施。同病院では、2015年度に外科医12人で全身麻酔手術を1921例実施しているが、1週間の平均労働時間は約53.2時間(2012年度の日本外科学会アンケートでは約78.5時間)で、全国平均を大きく下回っており、労働時間の短縮の成果を上げている。

 インセンティブ制度では、2014年度から夜間と休日の緊急手術に手術料の10%(助手は5%)と、1時間当たり1万円の呼び出し料を基本給以外での上乗せを始めた。ある若手外科医は1カ月の手当てが20万円近く上り、「夜間、休日に働くモチベーションの一つとなっている」という。病院側としても、手術件数の増加で収入が増え、年間に外科医1人当たり約2億円の収入につながった。

 初期研修医の取り込みでは、6カ月間の外科必修プログラムの中で、研修前の「なかなか執刀できない」「激務」などのネガティブな印象を変えて、外科の魅力を伝えることに注力。実際に手術の面白さを伝えるために、研修医にも鼠径ヘルニア(5~10例)などの手術を執刀させている。第一、第二助手として、予定手術の助手(130~160例)、緊急手術の助手(12~15例)も経験させ、「手術は面白い」「外科医になって手術がしたい」と思える環境づくりを整備する。

 さらに、学会発表や資格獲得の経済的補助も実施。国際、全国学会の発表で5万円、地方学会では3万円を支給するほか、交通費も支給する。海外の施設や手術見学も奨励している。そのほか、研修医とコミュニケーションを取るため、休日に釣りなどのレクリエーションをしたり、外科希望の国家試験不合格者を臨床研修センター所属として採用し、その後の同病院での勤務につなげたりするなど「温かい対応」を心がけている。

 森氏は、「さまざまな工夫で、初期研修プログラムで外科の魅力を伝えることや、外科医の労働環境の改善は可能。明るい未来が期待される」と結んだ。



http://www.yomiuri.co.jp/local/iwate/news/20160509-OYTNT50084.html
新病院支える70歳「医僧」…大槌
2016年05月10日 読売新聞

 東日本大震災で全壊した大槌町の県立大槌病院が本格復旧し、9日に外来診療の受け付けを始めた。新病院を支える医師の中には、震災1年後に長崎から移り住んだ院内最高齢の心療内科医がいる。僧侶でもある宮村通典さん(70)は「医僧」を名乗り、被災住民の心身を支え続ける。(柿沼衣里)

 診療が始まった午前9時。受付に次々と住民が訪れ、宮村さんの元にも、4年近く診察を受けている町内在住の前川克さん(78)が顔を見せた。持病を抱える前川さんに、宮村さんは毎日30分程度の運動をするようアドバイスし、「少しずつ良くしていきましょう」と優しく語りかけた。

 前川さんは震災で自宅が被災し、町職員だった息子を亡くした。「包み込んでくれるような優しさを感じる。『頑張りすぎないで』という言葉に励まされてきました」と宮村さんに信頼を寄せる。

 宮村さんは震災時、長崎県大村市の病院の副院長を務めていた。娘の夫が大槌町出身の縁で、震災の半年後に町に足を運んだ。壊滅的な被害を受け、全ての医療機関が被災した町中心部を見て言葉を失った。愛読する宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の一節「東ニ病気ノコドモアレバ 行ッテ看病シテヤリ……」の「行ッテ」という言葉に、実際に行動を起こすことの大切さを感じていた。

 「ここで何かしなくては、一生後悔する」。阪神大震災の際は開業医で、支援に行けなかったことも心残りだった。「病気の背後にある人間そのものに迫りたい」と阪神大震災後に53歳で出家し、被災地への思いはより強くなっていた。

 2012年4月に看護師資格を持つ妻(63)と移住し、大槌病院の仮設診療所で診察にあたってきた。家族を失った悲しみを吐露する患者に「ここからは坊さんとして話すけど」と前置きし、死や生について1時間以上説くこともある。

 新病院の完成を区切りと考えていたが、仮設生活の長期化や恒久住宅への移行の本格化を目にし、当面は勤務を続けることにした。「被災者の心のケアはこれからますます重要になる。医者として、僧侶として、被災者の悲しみに寄り添っていきたい」と話している。



http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20160510/2320083
地域医療の核に、ディカルセンター「しもつが」開院 栃木
5月10日 朝刊 下野新聞

 【栃木】市内3病院を統合・再編し発足した一般財団法人「とちぎメディカルセンター」が運営する急性期病院「とちぎメディカルセンターしもつが」の開院式が9日、大平町川連の同所で開かれ、関係者ら約100人が地域医療の中核となる新病院の門出を祝った。同日から外来診療が始まり、426人の患者らが訪れた。

 「しもつが」(307床)は富士見町の下都賀総合病院を移転、新築した。地上7階建てで、明るく開放的な雰囲気が特徴。屋上にはヘリポートも備える。地域の基幹病院として質の高い医療を提供するほか、救急医療の拠点となる。既に4月30日から入院患者の診療を行っている。

 開院式で同センターの麻生利正(あそうとしまさ)理事長は「3病院の再編の形がようやく整った。地域の皆さんに愛される病院を目指します」とあいさつ。鈴木俊美(すずきとしみ)市長は職員たちを前に「誇りと責任を持って市民の安心安全のために頑張ってほしい」と激励した。



http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/life-topic/life-topic/1-0267850.html
病院の1割、耐震不備 国調査 道内は37施設・23%が未診断
05/09 17:37、05/09 23:44 更新 北海道新聞

 全国8477病院に対する昨年9月の国の調査で、関連施設の全ての建物が震度6強以上を想定した耐震基準を満たしていると答えたのは7割弱で、1割に当たる全47都道府県の850病院には依然、耐震基準を満たさない建物があることが9日、厚生労働省への取材で分かった。このうち災害発生時に24時間体制で傷病者を受け入れる「災害拠点病院」と、「救命救急センター」も、712施設のうち約1割で耐震基準を満たさない建物があると回答した。

 熊本地震では、地域住民の命を預かる医療機関が損壊し、診療に支障が出る事態が発生。病院の早期耐震化の必要性があらためて浮き彫りになった。調査では耐震基準を満たさない病院が全国に点在している実情が判明。財源確保など課題は多いが、厚労省は国の補助金制度活用などによる耐震化促進を求めている。

 国の調査は2008年以降、東日本大震災があった11年を除き毎年実施。昨年は9月時点の状況について、対象の全8477病院から各都道府県を通じて回答を得た。

 その結果、「全ての建物に耐震性がある」としたのは5880病院(69・4%)。これに対し、「一部の建物に耐震性がある」が719病院(8・5%)で、「全ての建物に耐震性がない」が131病院(1・5%)だった。また「建物の耐震性が不明」の病院が1747病院(20・6%)に上ることから、実際に耐震性不適合な病院はさらに多い可能性もある。

 道内では「全ての建物に耐震性がある」は397病院(70・1%)、「一部の建物に耐震性がある」は33病院(5・8%)、「全ての建物に耐震性がない」は4病院(0・7%)。「建物の耐震性が不明」は132病院(23・3%)だった。道地域医療課は「耐震診断未実施の病院が多いのは、診断費用が問題になっているためだろう。国の補助制度の活用を呼び掛け、今後も耐震化を求めていく」と話している。

 一方、災害拠点病院と救命救急センターについて、国は18年度までの耐震化目標を89・0%と設定している。今回の調査では712施設中、「全ての建物に耐震性がある」としたのは604施設(84・8%)。「一部の建物に耐震性がある」は88施設(12・4%)で、「全ての建物に耐震性がない」は1施設(0・1%)だった。建物の耐震性が不明としたのは19施設(2・7%)。

 建物に震度6強の地震でも倒壊しない強度を求めた現行の耐震基準は、建築基準法に基づいている。



http://www.sankei.com/life/news/160509/lif1605090029-n1.html
850病院が耐震不備 全施設の1割、各地に点在 厚労省調査で判明
2016.5.9 22:06 産経ニュース

 全国8477病院に対する昨年9月の国の調査で、関連施設の全ての建物が震度6強以上を想定した耐震基準を満たしていると答えたのは7割弱で、1割に当たる全47都道府県の850病院には依然、耐震基準を満たさない建物があることが9日、厚生労働省への取材で分かった。

 このうち災害発生時に24時間体制で傷病者を受け入れる「災害拠点病院」と「救命救急センター」も、712施設のうち約1割で耐震基準を満たさない建物があると回答した。

 熊本地震では、地域住民の命を預かる医療機関が損壊し、診療に支障が出る事態が発生。病院の早期耐震化の必要性があらためて浮き彫りになった。調査では耐震基準を満たさない病院が全国に点在している実情が判明。財源確保など課題は多いが、厚労省は国の補助金制度活用などによる耐震化促進を求めている。

 国の調査は平成20年以降、東日本大震災があった23年を除き毎年実施。昨年は9月時点の状況について、対象の全8477病院から各都道府県を通じて回答を得た。


  1. 2016/05/10(火) 06:21:42|
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