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地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

5月2日 

http://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=52840
総合診療医の養成-かかりつけ医の配置は、順調に進むか?
保険研究部 主任研究員・年金総合リサーチセンター兼任 篠原 拓也
2016年05月02日 株式会社ニッセイ基礎研究所 (登録)-

■要旨

 日本では、少子高齢化が進行する中で、高齢者への医療・介護の提供の枠組みが整備されつつある。その際、極めて重要な点は、地域医療を担う、総合診療医の養成であろう。
 総合診療医は、2017年より研修が始まり、養成が進められる予定である。
 本稿では、日本の医師の現状を俯瞰し、その上で、総合診療医の養成について見ていくこととする。


1――はじめに

 日本では、少子高齢化が進行する中で、高齢者への医療・介護の提供の新たな枠組みが整備されつつある。従来の病院中心の医療から、高齢者が自宅や介護施設で生活する中で、医療・介護ケアを充実させていくことを目指す、地域包括ケアシステムの構築という動きである。その際、極めて重要な点は、地域医療を担う、総合診療医の養成であろう。総合診療医は、患者が、まず最初に受診する先であり、その診断に基づいて、以後の治療や養生の方針が定まる。高齢者の医療・介護の質を担保しつつ、治療費の抑制にも努め、医療の効果を高める、いわば、高齢者ケアの司令塔の役割を果たす。
 総合診療医は、2017年より研修が始まり、養成が進められる予定である。日本でも、以前から、内科医や小児科医の開業医が、かかりつけ医として、地域密着の医療を行ってきた。しかし、これまでは総合診療医のような体系化されたトレーニングはなく、主に、各医師の素養や、経験に委ねられてきた。また、現状では、かかりつけ医を持たない人もおり、社会の認識に陰りも見えている1
 本稿では、日本の医師の現状を俯瞰し、その上で、総合診療医の養成について見ていくこととする。

2――日本の医師の現状

 日本の医療については、医師不足が問題とされることが多い。この問題は、医師の絶対数の不足と、診療科や地域ごとの医師の偏在という、2つの側面に分けて見ていくことが必要となる。

1| 医師数は、徐々に増加している
 まず、医師数の推移を見る。臨床の医師は、戦後一貫して増加し、2014年には、30万人に達した。
図表1. 医師数の推移
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 2000年代には、医療の崩壊が喧伝され、その中で、医師不足の問題が取りあげられることもあった。この時期に、医師数が減少したような印象を持つかもしれないが、実際には、医師は増加している。増加の背景には、1980年代以降、新卒医師を養成する大学医学部の定員が、8,000人前後で推移し、医師が、安定的に供給されてきたことが挙げられる。その後、医学部の定員は、2010年度に大きく引き上げられた。2016年度には、過去最多の9,262人となっている2
図表2. 大学医学部定員数の推移
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2| 複数の診療科を標榜する、小児科医や産婦人科医は減少している
 診療科別の医師数の推移を見てみよう。勤務医で、1つの診療科だけを名乗る医師もいれば、診療所の開業医などで、複数の診療科を標榜する医師もいる。1996年から2014年の18年間で、主たる診療科について見ると、多くの診療科で、医師は増加している。その中で、内科、外科、産婦人科では、減少している。一方、複数回答で見ると、これも多くの診療科で増加している。しかし、小児科、産婦人科では、減少している。その背景として、例えば、乳児や幼児の患者に対する、診療の安全性に、医師が懸念を持った結果、従来、内科兼小児科などとしていた診療所が、内科のみを標榜するように変わるといった、専門分化が進んでいることが考えられる。
 今後、地域医療を推進するにあたり、内科や小児科の診療所の医師に、かかりつけ医としての機能を果たすことが期待されている。これらの科の医師を安定的に確保していくことが必要となろう。

図表3-1. 主たる診療科別 医師数推移/図表3-2. 複数回答診療科別 医師数推移
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 次に、年齢層ごとに、病院と診療所の医師の分布を見る。病院は30歳代を中心に、幅広い年齢層の医師が勤務している。一方、診療所は50歳代をピークに、70歳以上にも多くの医師が活躍している。

図表4. 年齢層別の医師の分布
3| 診療所では、50歳代をピークに、多くの高齢の医師が活躍している
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4| 大都市と過疎地域の間では、医師の偏在が見られる
 続いて、地域ごとの医師数の推移を見る。現在、全国で、344の二次医療圏3がある。まず、これらを、人口と人口密度により、大都市型、地方都市型、過疎地域型の、3つに分類する4

図表5-1. 二次医療圏の分類
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 その上で、型ごとに、医師数を見る。大都市型は、単位人口、単位面積あたりとも、充実している。地方都市型は、単位人口あたりでは大都市型と遜色ないが、単位面積あたりの医師数は少ない。過疎地域型は、いずれも大都市型より少ない。即ち、大都市と過疎地域の間では、医師の偏在が見られる。
図表5-2. 二次医療圏の型ごとの医師数
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 また、僻地(へきち)での医療アクセス改善への取組みは、徐々に進んでいる。しかし、依然として、問題は残っている。2014年には、全国に637の無医地区5があり、そこで12万4千人が暮らしている。
図表6. 無医地区の数と人口の推移
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3――今後不可欠となる総合診療医

 今後、少子高齢化が進むなかで、医療は、病院で病気の完治を目指す「病院完結型」から、自宅や介護施設等で療養しつつ寛解6を目指す「地域完結型」へと、変化していくものと考えられる。その際、地域医療の中核として、かかりつけ医の役割を担う、総合診療医の存在が不可欠となる。2013年に、厚生労働省の検討会7は、報告書を公表した。その中で、既存の18種の領域別専門医に加えて、新たに、「総合診療専門医」を設けることとした。

1| 総合診療医は、全人的な医療を行うことが求められる
 報告書は、総合診療医の必要性について、4つの視点を挙げている。

 図表7. 総合診療医の必要性についての視点
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 その上で、「総合診療医には、日常的に頻度が高く、幅広い領域の疾病と傷害等について、わが国の医療提供体制の中で、適切な初期対応と必要に応じた継続医療を全人的に提供することが求められる。」としている。
 つまり、従来の領域別専門医の特徴が、医療技術の深さ、であるのに対し、新設の総合診療医は、医療に関して扱う問題の広さと多様性、に力点が置かれている。そのために、総合診療医は、専門的な医療技術のみならず、幅広い病気に対する診断力や、患者や他の医療スタッフ等とのコミュニケーション力等、患者の医療を、総合的にマネジメントする力が求められるものと考えられる。

2| 総合診療医の研修には、ありとあらゆる医療技術や、地域医療の経験が組み込まれている

 2015年、日本専門医機構は、専門研修プログラム整備基準を了承した。この基準では、人間中心の医療、地域志向など、6つの到達目標8が設けられた。2017年度より、研修が始まる予定である。
 総合診療専門医の研修期間は、3年以上。そのうち、総合診療専門研修で18ヵ月以上、内科で6ヵ月以上、小児科と救急科でそれぞれ3ヵ月以上の研修が必須、とされている9
 研修中に経験すべき症例は、心肺停止や呼吸困難といった重篤な病態から、胸やけ、腹痛といった日常的に見られる症状まで幅広い。また、経験すべき診察や処置として、例えば、新生児・幼児・小児の心肺蘇生法。生体標本(喀痰(かくたん)等)に対する顕微鏡的診断。高齢患者の機能評価を目的とした身体診察(歩行機能など)や、認知機能検査。経鼻胃管や胃瘻(いろう)カテーテルの挿入・管理。など、全領域の患者に対して、ありとあらゆる医療技術の習得が求められる。加えて、地域医療の経験として、介護認定審査に必要な主治医意見書の作成。特別養護老人ホームなどの施設入居者の日常的な健康管理。地域の医師会や行政と協力して、特定健康診査の事後指導や、特定保健指導を行うことまで要請される。正に、全人的な医療を提供するための、素養の習得や、技術の鍛錬が求められる。

4――総合診療医を養成する上での留意点

 総合診療医の養成に向けた準備が進められているが、そこには、いくつか、留意すべき点もある。

1| 総合診療医の需給バランスを、どのようにとるか
 日本は、急速に少子高齢化が進みつつある。これに対して、早急に地域医療の充実を図ることが必要であろう。ただし、次の試算10のとおり、一定規模の総合診療医の体制を築くことは容易ではない。総合診療医の需給バランスを、どのようにとるかは、今後の大きな検討点と言えよう。
図表8. 総合診療医の配置数に関する試算
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2| 既存の医師が、総合診療医に転換する仕組みをどう構えるか
 新卒医師だけで、必要な総合診療医体制を実現することは、かなり困難ではないかと考えられる。そこで、既存の医師の転換を考慮することとなる。そもそも、総合診療医には、全人的な医療が求められており、そこでは、医師としての経験や、日々の医業から築いた医療関係者のネットワークが、大きな武器となる。新卒医師を一から養成するだけではなく、既に診療所等で、かかりつけ医として、地域医療を担っている内科医や小児科医等に、総合診療医に、転換してもらうことが有効となろう。即ち、新卒医師と既存医師の両面から、総合診療医の養成を進めることが必要と考えられる。
 既存の医師が、総合診療医に転換するための研修の体制等を、整備していくことが求められよう。

3| 医師の地域偏在の問題を、どう解消すべきか
 医師が不足する過疎地域では、地域医療に支障が生じることが懸念される。これまでは、僻地(へきち)医療の拠点病院から医師の巡回派遣を行うことで、対応してきた。しかし、総合診療医として、従来以上に、地域に根ざした医師の養成を進めるためには、巡回派遣を、一層充実させていく必要があろう。また、その際には、派遣される医師やその家族にとって、転居等に伴う様々な負担の軽減を図るなど、医師の勤務上の待遇や、条件の面において、柔軟で、きめ細かい対応が、必要となろう。

5――おわりに (私見)

 現在、総合診療医の養成に向けた準備が、進められている。しかし、医師の配置には、難題も多い。特に、過疎地域や僻地での医師の充足には、懸念点も多いものと考えられる。
 既存の医師が、総合診療医に転換するにあたっての方策も欠かせない。例えば、医師の各業務の要否を再検討し、医師以外のスタッフでも対応できる業務は、それらのスタッフに移管する。地域医療の促進のために、域内の医療・介護業種とのコミュニケーションを進める。など、医師の働き方まで、見直していくことで、効率的な医療の提供を進めるための、足がかりができるものと考えられる。
 地域包括ケアシステムの構築に向けて、今後、総合診療医の養成、配置にも注目する必要があろう。


1  「かかりつけ医機能の強化に向けた調査研究」江口成美(日本医師会総合政策研究機構, 日医総研ワーキングペーパーNo.294, 2013年7月30日)によると、40歳以上の国民に対するアンケート調査(回答回収数2,080票)の結果、かかりつけ医がいないと回答した人は、34.9%であった。
2  なお、2016年には、37年ぶりに、東北医科薬科大学(宮城県仙台市)に、医学部が新設された。また、2017年には、国際医療福祉大学でも、千葉県成田市に医学部を開学すべく、準備が進められている。
3  一次医療圏は市町村、三次医療圏は主に都道府県。二次医療圏はその中間に属し、複数の市町村が1つの単位。2015年より、都道府県は、地域医療構想を策定することとなっている。地域医療構想は、原則として二次医療圏ごとに策定される。
4  図表5-1、5-2の出典データでは、大都市型は、人口100 万人以上または人口密度2,000 人/㎢以上。地方都市型は、大都市型以外で、人口が20万人以上であるか、または人口が10万人以上かつ人口密度が200人/㎢以上。過疎地域型は、大都市型、地方都市型以外、とされている。
5  医療機関のない地域で、当該地区の中心的な場所を起点として、概ね半径4㎞の区域内に50人以上が居住している地区であって、かつ容易に医療機関を利用することができない地区、を指す。
6  病気そのものは完全に治癒していないが、症状が一時的あるいは永続的に軽減または消失すること。特に白血病などの場合に用いる。(広辞苑 第六版(岩波書店)より)
7  「専門医の在り方に関する検討会」(2011年10月~2013年3月の間、17回開催。2013年4月に報告書を公表)
8  同基準は、「コアコンピテンシー」(中核的能力)と呼んでいる。内容は、次の6つ。(1)人間中心の医療・ケア、(2)包括的統合アプローチ、(3)連携重視のマネジメント、(4)地域志向アプローチ、(5)公益に資する職業規範、(6)診療の場の多様性
9  その他に、外科・整形外科・産婦人科・精神科・皮膚科・眼科・耳鼻咽喉科などについても、必要な範囲で研修を実施。
10  人口1万人につき1人というのは、あくまで、当試算上の設定。総合診療医の必要数についても、議論が必要となろう。

保険研究部   主任研究員・年金総合リサーチセンター兼任
篠原 拓也 (しのはら たくや)
研究・専門分野
保険商品、保険計理
レポートについてお問い合わせicon_targetblank.png
03-3512-1823



http://yamaguchi.keizai.biz/headline/2496/
美祢・大嶺町に「松永救急クリニック」 24時間365日体制目指す
2016年05月02日 山口宇部経済新聞

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 美祢・大嶺町に救急医療を手掛ける「広域医療法人EMS松永救急クリニック」(美祢市大嶺町東分字沖田、TEL 0837‐52‐9237)がオープンして5カ月がたった。開院日は昨年12月1日。

同院は「小さな総合病院のよう」と松永院長

 同院の松永貴志院長は、救急医療を昼夜問わず行う病院として全国で初めて開業した「広域医療法人EMS松岡救急クリニック」(鹿児島県南九州市)の松岡良典院長に共感し、地元で地域医療を行うため、松岡院長にノウハウを学びながら知識と技術を身に付けた。同院は「広域医療法人EMS」グループの2カ所目。

 施設面積840坪。場所は、国道316号線沿いのサンマート美祢店ほど近く。院内には、最新型のCTとMRIを備え、1次救急から3次救急まで全ての救急搬送を受け入れる。長期入院や専門治療が必要な場合、適切な処置を施した上で、他の医療機関へ転院搬送する。一般外来は産科を除く全科に対応し、リハビリテーションにも力を入れる。

 松永院長は宇部出身。美祢での開業を決めたことについて、「美祢市は医師不足が深刻。救急患者を市外へ搬送せざるをえない現状を打開したかった。ここはアクセスが良く、周辺の市からの患者も受け入れられる」と話す。

 通常診療時間には、地域の住人が診察やリハビリのために足を運び、「近くにオープンして助かった」と安堵(あんど)の声が届いている。救急搬送患者は一月当たり20件ほどで、宇部市や下関市から夜間救急の患者も来院するという。

 月・火・木・金曜は24時間体制で院を開け、救急患者の搬送に対応している。松永院長は「24時間365日体制が当初の目標。医療従事者の雇用を進め、今夏には達成したい。地域の方に安心して過ごしてもらえる体制を整えなければ」と意気込む。

 「救急専門だと思われがちだが、一般外来の患者さんも気軽に受診してほしい。分かりやすい説明を心がけ、困ったことを相談しやすい医師でありたい」とも。

 診療時間は、9時~12時30分、14時30分~18時。水曜午後、土曜午後、日曜・祝日休診。診療日はホームページから確認できる。



http://dot.asahi.com/business/pressrelease/2016050200001.html
未来の医師・薬剤師を育てるお仕事体験プログラム 「こどもクリニック」5月15日、岩手県奥州市に初上陸
2016年5月2日 08:00 dot朝日 プレスリリース
株式会社アイセイ薬局

地域医療の重要性や薬局・薬剤師の意義を啓発し、お薬への苦手意識を軽減する

 株式会社アイセイ薬局(本社東京都千代田区:代表取締役社長 藤井江美)は、2016 年5 月15 日、岩手県奥州市江刺区に新規オープンする「いとうファミリークリニック」と共同開催で当社通算19回目の「こどもクリニック」を開催する。
 こどもクリニックは、こどもたちが本物の医療施設を使って、お医者さんと薬剤師になりきる職業体験プログラム。白衣を着てお医者さんになり、問診、検査、診断、処方の順番で体験。そこで作成した処方せんを持ち、次は薬局で薬剤師に。お薬の調剤から投薬までを体験する。
 アイセイ薬局はこうした地域の子どもたちに向けた職業体験プログラムを通して、子どもたちの知的好奇心を喚起しながら、医療の重要性や薬局・薬剤師の意義と役割を学んでもらうことや、子どもたちのお薬への苦手意識を軽減することを狙いとして精力的に活動をしている。アイセイ薬局が実施する「こども薬局・こどもクリニック」は、そのイベントプログラムの体験デザインが評価され、2015 年5 月にキッズデザイン賞を受賞している。また、「こども薬局・こどもクリニック」の認知拡大をきっかけに、地域の小・中学校との連携も拡張し、平成17 年より文部科学省が推進している公立学校における「職場体験学習」への協力も積極的に行っている。
(記事提供:共同通信PRワイヤー)



https://www.m3.com/news/iryoishin/402076
シリーズ: 今どきの「U35ドクター」2016
若手医師の労働時間、改善傾向◆Vol.1
平日1日10時間以上働く医師は56%

2016年5月2日 (月) 高橋直純(m3.com編集部)

 2025年に向けて医療提供体制が大きく変わろうとしている中で、将来を担う若手医師「U35ドクター」はどのように働き、どのようなキャリアアップを模索しているのだろうか。2013年に実施した医師調査「今どきの『U35ドクター』」から3年、m3.comでは改めて若手医師に現在の働き方や将来像を尋ねた。

 調査は35歳以下の医師を対象に2016年1月26日~2月6日に実施。500人から回答を得た。2013年の調査(1月25日~1月26日に実施、35歳以下の勤務医296人から回答)の調査結果と比較しつつ、紹介する。

Q1 平日1日当たりの平均労働時間を教えてください。
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 2016年では最多は34%の「8-10時間」、次いで「10-12時間」の32%、「12-15時間」の21%となった。10時間以上働いている割合は56%で、2013年の61%からわずかに減少。最も多い分布の2013年の「10-12時間」から2016年は「8-10時間未満」に移っており、若手医師の労働環境が改善傾向にあることがうかがえる。

■ 回答者の属性
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https://www.m3.com/news/general/421678?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160502&dcf_doctor=true&mc.l=155614977&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
公徳会の新病院、全容判明―病床108、救急医療も 米沢の精神科閉鎖問題
2016年5月2日 (月) 山形新聞

 米沢市立病院神経・精神科の閉鎖問題で、社会医療法人公徳会佐藤病院(南陽市)が米沢八幡原中核工業団地内で進める新病院整備計画の全容が28日、分かった。病床数は108とし、専門医6人程度が常勤。精神科、心療内科に加え、認知症や児童・思春期外来を設け、救急医療も担う方針。事業費は土地取得を含めて15~16億円を見込む。

 公徳会などによると、病院は鉄骨造り2階建てで延べ床面積は約5千平方メートルとする。病床数は廃止となる市立病院の70床と佐藤病院の38床を新病院に移して108床とする形。佐藤病院は現在の222床のうち54床を廃止する考えで、再編統合によって病床数は全体で16減る計算となる。

 開院は来春を目指しており、先行して48床、常勤医3人程度で診療を開始する。体制を拡充し、2018年春に救急医療を含めて全面オープンさせる。同時に社会復帰促進や再入院予防の治療を行う定員50人規模の精神科デイケアを開設する計画だ。

 職員体制は医師、看護師のほか、非常勤医や作業療法士、精神保健福祉士、薬剤師などを合わせて80人規模となる見通し。このうち看護師を中心に20人前後は新規雇用する。院内保育所を設けるなどして人材を確保する考え。

 県内の精神病床数は県の医療計画上の基準を超えているため、病院新設は原則的にできない。市は統合後の減床を条件に開設を認める国の特例適用を目指しており、公徳会と連名の整備計画書を週明けにも県に提出する。県は来月12日に開く県医療審議会に諮り、妥当となれば国に特例承認を申請する。



https://www.m3.com/news/iryoishin/421219
シリーズ: 臨床研修制度の見直し
臨床研修、「卒前教育と連続性を考慮」
臨床研修制度WG、来年3月に素案とりまとめ

2016年5月2日 (月) 成相通子(m3.com編集部)

 厚生労働省の第10回医師臨床研修制度の到達目標・評価の在り方に関するワーキンググループ(座長:福井次矢・聖路加国際病院長、以下WG)が4月28日に開かれ、2020年度の臨床研修制度の見直しに向けた到達目標の素案を2017年3月までに取りまとめる方針が決まった。素案は、文部科学省で改訂の検討が始まった「医学教育モデル・コア・カリキュラム」との連続性を考慮して到達目標案を策定し、それを達成するための経験症例などを定めた方略についても同WGの案を提出する方向で検討する。

 WGでは2015年12月までに学会や大学、日本専門医機構などの関係団体からヒアリングを実施し、「臨床研究の到達目標」の骨格案を公表した(『臨床研修、新評価の骨格案を提示』を参照)。4月28日のWGでは骨格案の具体化に向けた検討の方向性とスケジュールが提示され、おおむね了承された。

 モデル・コア・カリキュラムは、2018年度の新カリキュラム開始に向けて、2017年3月までに改訂案を策定する(『医学部コアカリキュラムの改訂始まる、6年ぶり』を参照)。モデル・コア・カリキュラムも「卒前教育と初期研修、専門医研修、生涯教育までの卒後教育との一貫性」がテーマで、福井氏は「正式にどのような連携の形になるかは分からないが、横の連携ができる体制になっている。卒前教育、さらには生涯教育まで、同じ大きな到達目標を作って、習得の程度、深さがそれぞれのステージで違うとものを作ってはどうか」と説明した。

 WGはこれらの方向性を踏まえて、モデル・コア・カリキュラムの改訂作業との整合性を取りながら、2017年3月の臨床研修部会での報告を目指して、7~8月、10~11月、年明けの3回のWGで素案を取りまとめる。

「方略」と「評価」も提案

 厚労省は「到達目標」「方略」「評価」の3つについて、今後の検討の方向性案を示した。

 到達目標の方向性案は、(1)「医師として到達すべき資質・能力」とその基盤となる「医師としての基本的な価値観」を位置づけ、(2)「研修後にどの専門領域に進んでも必要となる医師としての能力」で、修了時に求められる習得の程度を提示、(3)医療の社会性や地域医療、予防医療や外来医療などの項目、薬剤耐性菌アクションプランやゲノム医療等の最新の知見や政策の動きなどの項目も到達目標に組みこむかを検討、(4)現行の「経験すべき診察法・検査・手技」の項目は、「簡素化すべき」との指摘を踏まえて、項目内容と位置づけを検討――など。

 「方略」は、必修科目と必修選択科目などの「診療科目」、経験すべき「特定の医療現場」と「病状・病態・疾患」で構成され、以下の方向性が提案された。(1)経験を求める疾患は、基本的に主な症状・病態の識別疾患から頻度や緊急を要するかどうか等を考慮して整理する、(2)現在のA疾患、B疾患の扱いを検討、(3)レポートの質を確保するため、ガイドラインで必要な事項を示す、(4)特定の医療現場は全国の臨床研修病院で実施可能か配慮しつつ外来での研修の位置づけも検討、(5)方略は必要最小限の部分を定める――など。

 「評価」に関しては、評価の標準化が必要との指摘を受け、個々の臨床研修病院の実情を考慮しながら、(1)臨床研修医に求められる習得の程度を示し、目標に見合った適切な評価方法を提示して各病院が選択して評価が可能にする、(2)修了判定の基準も検討する――という、主な2つの方向性が示された。

クオリティ・コントロールが課題

 委員からは、福井氏が示した方向性についておおむね賛同する声が多かったが、具体的な内容についてはさまざまな意見が出た。北海道大学大学院医学研究科医学教育センター教授の大滝純司氏は、「卒前と卒後で全く同じように揃えるのは無理だが、一番上の基本的な価値観や資質・能力はなるべく同じような項目にした方が分かりやすく、教育もつなぎやすい」と賛同。日本医師会常任理事の小森貴氏は「これまで一つの疾患を経験したかしていないかで臨床研修の全てを論じることに違和感があったが、それが解消される大きなパラダイムシフトになり得る。興味深い。方向性はいいのではないか」と述べた。

 全国医学部長病院長会議の田中雄二郎氏は「もともと疾患名などを細かくしたのは、各臨床研修病院のプログラムをクオリティ・コントロールするのが目的だった。今回、疾患などを絞るのならば、どうクオリティ・コントロールをするかが問題」と指摘。「臨床研修施設で特色を出すところと、コアになる部分を分け、ウェブベースで共通の評価システムを作ってはどうか」と評価でクオリティ・コントロールすることを提案した。

 これに対し、筑波大学医学医療系臨床医学域教授の前野哲博氏は「これまでは経験症例の有無は言い逃れができず、クオリティ・コントロールになっていた。それを簡素化するとなし崩しになるので、外部のチェックが必要ではないか」と提案。田中氏は「外部評価は難しい。(NCDの)手術成績のようにウェブでお互いが見られるようにするのが現実的だ」と応じた。

 このほか、未修了者の取り扱いの方向性や評価の在り方についても議論した。これらの意見を踏まえて、厚生労働科学研究班が素案を提示し、WGで再度議論する。



https://www.m3.com/news/general/421605
公立病院長に有罪判決 覚醒剤使用、広島地裁
2016年5月2日 (月) 共同通信社

 覚せい剤取締法違反(使用、所持)の罪に問われた公立下蒲刈病院(広島県呉市)の元病院長の原田薫雄(はらだ・くんゆう)被告(52)=呉市福祉保健部付=に広島地裁は28日、懲役2年6月、執行猶予4年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。

 安藤範樹(あんどう・のりき)裁判官は判決理由で「脳神経外科医として覚醒剤の害悪を認識しながら使用した罪は、軽視できるものではない」と指摘した。

 一方、「被告が公立病院の院長として地域医療に貢献してきたこと」などを考慮し執行猶予付きの判決とした。

 判決によると、原田被告は2月4日ごろ、自宅で覚醒剤を使用し、同月12日には7・62グラムを所持した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/419761
 外科の待遇改善、「医師と施設の集約化必要」
日本外科学会定期学術集会、特別企画

2016年5月3日 (火) 成相通子(m3.com編集部)

 第116回日本外科学会定期学術集会(大阪市)の4月14日の特別企画「外科医の待遇―明るい未来のために―」で、元東北薬科大学病院長の田林晄一氏が基調講演で「地域医療構想や新専門医制度においては、外科医や施設の数のコントロールと集約化が必要だ」と指摘した。

 同企画は、福岡和白病院院長の富永隆治氏が司会を務め、冒頭で「若手の外科学会への参入が少ない。その理由の一つが、外科医の待遇が十分ではないこと。手術に関する評価はまだ低く、手術の診療報酬が上がって病院の収入が増えても、外科医の待遇改善まで行っていない。今後も(待遇改善を)主張し続けないといけない」とあいさつした。

 基調講演で田林氏は、日本の高い医療レベルは、勤務医や病院職員の献身的な働きなどで維持されてきたものの、努力も限界に達しつつあると指摘。少子高齢化や高度化する医療技術、業務量の増加に対する医療システムや教育体制、病院機能の集約化、多職種共同体の構築の遅れなどを背景に、「外科分野では教育体制や労働処遇等に大きな支障を来している」と警鐘を鳴らし、待遇改善のためにも地域医療構想や新専門医制度においては、医師数や施設数のコントロールが必要だとした。

 理由として田林氏は、諸外国の外科医数との比較データを紹介。日米の比較では、人口10万人当たりの外科医数は日本の方が多く、韓国や欧米と比較した人口当たりの医療施設数のデータでも、日本が多かった。その結果、日本の医師一人当たりの手術症例数は、外科、胸外科は米国の2分の1から3分の1、脳外科は30分の1ほどにとどまる。田林氏は「手術成績については、手術数、手術経験数が多いほど良好になると言われている。外科系の専門医数と施設数のコントロールが必要ではないかと思う」と述べた。

 さらに、医師の労働時間の長さにも言及し、手術数は増えていないものの手術以外の業務で忙しくなっており、「専門的業務が希釈されている」と指摘。米国のNP(ナースプラクティショナー)制度を紹介して、特定行為研修を経た看護師の業務拡大への期待を込めた。

 学会に期待される処遇改善計画としては、「連続勤務時間を36時間までとする」「2週間に1日以上休暇を取る」「時間外勤務、手術手当を支給する」の3つを列挙。中でも「時間外勤務、手術手当」の支給に難色を示す病院管理者が多く、外科医の待遇改善には医療機関の安定経営が必要だと指摘。そのためにも専門医数と施設数のコントロールと集約化が必要だと強調した。

 富永氏は、「集約化は難しい問題で、誰がやるべきだと思うか」と質問。田林氏は、「地域医療構想の策定で病床が集約化される可能性がある。全ての病院に心臓血管外科や外科が必要か、議論が行われてきたが十分ではない。専門医制度で数のコントロールを行って、集約化せざるを得ないという状況に向かえばいいのではないか」と述べた。

 特別企画では、消化器外科や乳がん、心臓血管外科、呼吸器外科、小児外科の各サブスペシャルティの立場から待遇改善に向けた課題と対策についての講演があったほか、大学や民間病院での待遇改善に向けた取り組みが紹介された。



https://www.m3.com/news/general/421679?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160502&dcf_doctor=true&mc.l=155614978&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
地域医療の向上めざし連携・協力 県と山形大医学部
2016年5月2日 (月) 山形新聞

 県と山形大医学部は28日、次世代型重粒子線がん治療装置など最先端医療の構築、医療人材の育成による地域医療向上などを目的にした連携・協力協定を締結した。

 北海道・東北で初の導入を目指す次世代型重粒子線がん治療装置については、2019年の治療開始を目指している。最先端医療の構築、本県医療の国際化を推進するため、連携・協力事項として ▽がんなど病気発症の遺伝的要素を解明するコホート研究の充実、研究機関との連携による新たな治療法の開発 ▽健康寿命の延伸に向けた医療人材の育成確保 ▽外国人観光客の疾病に対応できる医療提供― などを盛り込んだ。

 県庁で締結式を行い、吉村美栄子知事、嘉山孝正医学部参与らが出席して協定書を取り交わした。吉村知事は「医療分野を通じた国際交流、産業経済の活性化が山形創生につながる」と強調。嘉山参与は「大学は最先端医療の研究をすることはできるが、関連企業との連携、海外展開については県の力が必要」と、連携強化による県民医療の充実へ抱負を語った。


  1. 2016/05/03(火) 08:34:05|
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