Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

5月1日 

https://www.m3.com/news/iryoishin/415469?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160501&dcf_doctor=true&mc.l=155553247
シリーズ: 臨床医学リスクマネジメント学会シンポ「大野病院事件を振り返る」
医療裁判、“冤罪”を防ぐのは医師◆Vol.1
医師逮捕から10年、事件を再検証【動画】

2016年5月1日 (日) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本臨床医学リスクマネジメント学会シンポジウム「県立大野病院事件を振り返る」が4月3日に都内で開催され、同事件の関係者らが集まり、当時のエピソードを振り返りつつ、事件から学び得る教訓について議論を交わした。

 大野病院事件の弁護人を務めた安福謙二弁護士は、日本の刑事手続きは被疑者の人権への配慮に欠け、「国際社会で、『中世のものだ』と言われている」と司法の在り方を問題視するともに、「医療事故調査制度は、結局は刑事手続きとつながっていることを忘れないでほしい。今のままだったら、刑事捜査につながる。そのことに留意して、調査を行い、報告書を作成してもらいたい」と医療者に対し、警鐘を鳴らした。

 大野病院事件の医療者にとっての教訓が集約されているのが、この言葉だ。帝王切開手術後に患者が死亡、担当した産婦人科医が業務上過失致死罪に問われた本事件では、2008年8月の福島地裁判決で無罪が確定した(『無罪の根拠は「胎盤剥離の中止義務なし」』を参照)。本事件の刑事捜査の端緒や起訴の根拠となったのは、医師が作成に当たった医療事故調査報告書や鑑定書だ。「専門家が作った報告書や鑑定書が、専門家でない裁判官で否定された」と指摘する安福氏は、“冤罪”を生む要因には、鑑定書等を依頼する検察側の問題もあるものの、「もっと大事なのは受ける側」と指摘し、事故調査や鑑定を引き受ける医療者側の姿勢が問われるとした。

◆開会挨拶:吉田謙一氏(日本臨床医学リスクマネジメント学会理事長)
日本臨床医学リスクマネジメントシンポジウム(2016年4月3日)

 日本臨床医学リスクマネジメント学会理事長の吉田謙一氏(東京医科大学法医学主任教授)は、シンポジウムの冒頭のあいさつで、「冤罪事件はなぜ起こるか、それを防止する方法はあるか」と問いかけ、同学会の目的は、裁判などの公開情報を基に、鑑定や裁判における誤解・誤判を分析し、(1)医療事故・法的誤判の再発防止、(2)情報公開の重要性を訴える――などにつなげることにあるとし、本シンポジウムもこの観点から企画したと説明。

 シンポジウムでは、安福氏のほか、福島県立医科大学産婦人科教授(事件当時は、同講師)の藤森敬也氏が福島県の産科医療の現状などを、弁護側からの要請で大野病院事件の病理鑑定を行った大阪府立母子保健総合医療センターの中山雅弘氏がその鑑定結果を紹介、弁護士で元裁判官の木谷明氏が裁判全般の冤罪について講演した(関連記事は、順次掲載)。

 木谷氏は、37年にわたる裁判官時代、30を超す無罪判決を出したものの、控訴されたのは1件のみで、それも控訴棄却された。99%とも言われる日本の刑事裁判の中で、無罪判決の多さは異例。「冤罪」は、制度上の問題のほか、警察・検察、弁護士、マスコミ、裁判所などの要因で生じるとし、「私が有罪判決を出した中には、実は無罪のケースが含まれるかもしれない」と自戒を込めつつ、「それぞれの立場で、冤罪回避のために精一杯の努力をしていくほかない」と呼びかけた。

 この発言を受け、総合司会を務めた独立行政法人労働者健康安全機構理事長(前昭和大学病院長)の有賀徹氏は、例えば鑑定を依頼された時など、個々人が専門家として対応するという精神論と、冤罪を防ぐためのルール作りの両方を一緒に考えていく必要性を指摘。「(冤罪を防ぐために)被告人が言いたいことをきちんと言わせるという話が出たが、医師の世界でも『人の話をよく聞け』と言われる。これは患者だけでなく、医療者相互にも当てはまる。いわゆる専門家には、きちんとした対応を求められることを感じたシンポジウムだった」と締めくくった。

◆“割り箸事件”特別発言:堤晴彦氏(埼玉医科大学総合医療センター病院長)
日本臨床医学リスクマネジメントシンポジウム(2016年4月3日)




https://www.m3.com/news/iryoishin/420154
無痛分娩「極力勧めず」は3割◆Vol.2
m3.com×『赤すぐ』共同企画、積極推奨は15%(後編)

2016年5月1日 (日) m3.com編集部

 妊産婦を対象とする雑誌『赤すぐ』(リクルート社)とm3.comとの共同企画第一弾。後編では、関心の高い無痛分娩に対する産科医の考えについての調査結果を紹介する(調査概要は文末を参照)。

 【設問3】無痛分娩を希望する妊婦さんが増えつつあります。産科医としてのおすすめ度は?
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 妊婦の状態と施設側の体制を勘案し、「可能な状態なら積極的に勧める」と回答した医師は15%、「可能な状態ではっきりした希望があれば考慮する」とした医師は40%で、計55%が無痛分娩に肯定的な考え方を示した。一方で、「可能な状態でも消極的に考慮する」とした医師は7.5%、「極力勧めない」とした医師も27.5%と、消極的な考えを持つ医師も合わせて3割を超えた。

 遷延分娩、弛緩出血のリスクを懸念

 医師から寄せられた41件の理由の中で比較的多かったのは、無痛分娩に否定的となる「リスクへの懸念」だ。

 「合併症が増えるため、自然の経過にはあまり手を加えない方が良い」「陣痛停止、分娩停止の危険が多い」「遷延分娩、弛緩出血が多くなる。医療介入が増え、結局難産になりやすい」「痛みがないといきむタイミングが分からず、分娩遷延につながる」「硬膜外麻酔で児は傾眠になり、吸啜が弱くなりがちである」「帝王切開のリスクが高くなる」「吸引が必要となる場合が増える」と、麻酔が分娩に及ぼす影響を懸念する声が多かった。

 また、「やはり産科医は麻酔に不慣れな所があり、安全性や万一の事故のことを考えると勧めない」「麻酔手技、労力、観察、監視、安全管理の全てにおいて人的にも能力的にも対応できない」「夜間にいつでも対応は困難」「麻酔の管理ができない」と、医療側の体制の問題から無痛分娩に積極的になれない意見も多く見られた。

 無痛で分娩がスムーズになる面も

 一方、無痛分娩を勧める医師からは、「痛いのが怖い」という妊婦への対応になるという意見が多かった。

 「痛みに恐怖があるのであれば、取り除く手段があるのでサポートしてあげたい」「『痛いからすぐ帝王切開してくれ』と夜中に言われなくなる」「患者ニーズになるべく応えたい」「痛みで騒ぎまくる患者さんでは、お産そのものがスムーズになる」「無痛分娩で本人にも医療者にも余裕ができる」「痛みを我慢するメリットがない」「高齢出産が増える中、無痛だからうまく出産できたと思われる症例がある」と無痛分娩のさまざまなメリットが挙げられた。加えて「自分が経験して良かったから」という経験談も。

 心疾患の既往など、医学的適応を重視する意見も複数あった。「心疾患等で血圧を上げたくないなど、医学的適応がある場合は勧める」「合併症があり、怒責をかけられない患者さんはいる。特に合併症がなく、痛いのが嫌だからという理由だけであれば、分娩時のリスクも考え和痛程度の麻酔を勧める」「産科的な適応がない限り、無痛分娩は行っていない」との考えだ。

 無痛分娩推奨派の意見では、事前のリスク説明の重要性も強調された。

 「痛みで冷静さを失うより、不必要な痛みはコントロールする方が妊婦にとって安全。ただし(麻酔によって)陣痛自体は弱まる傾向があり、陣痛促進剤が追加される場合もあるので、事前の説明・同意は不可欠」「リスクを十分理解していただいた上で選択してもらうことが重要」「無痛分娩といっても全く無痛ではないと理解できることが前提」「妊娠中に無痛分娩のメリット、デメリットを話し合っている。全ての分娩に対応できないと説明している」「事前に夫婦とも無痛分娩についての説明を受けている事が条件」と、無痛分娩の実施には説明と同意が最前提であることが強調された。

【調査概要】
m3.com医師調査
 ・調査期間:2016年2月3日から2月10日
 ・調査対象:m3.com医師会員の産科医師、有効回答80人
※『赤すぐ』5月号別冊付録「目指せ!安産パーフェクトBOOK」では、今回のアンケート結果を掲載した特集記事を掲載しています。



http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2016/05/01092349047688.shtml
市民病院がまた計画変更か
(2016年5月1日更新) 長崎新聞

 長崎市立病院機構が運営する長崎みなとメディカルセンター市民病院(513床)が、7月の全面開業時に稼働を始める100床のうち約50床について、当初計画の急性期一般病床から「地域包括ケア病棟」への転換を検討していることが30日、分かった。同病院は2015年度までのER型救命救急センターの整備を断念したばかりで、相次ぐ計画変更に医療関係者から疑問の声が上がっている。

 市民病院は高度急性期医療を目指すとしていたが、地域包括ケア病棟は急性期から治療を継続、在宅・介護施設への復帰を目指す回復期などの患者が対象。今春の診療報酬改定では、500床以上の病院に地域包括ケア病棟1棟(約50床)の設置を認めた。長崎市内の民間病院の関係者は「市民病院が民間でも可能な分野に手を伸ばせば、地域医療の役割分担が混乱しかねない」と懸念する。

 複数の医療関係者は、今回の事態を招いた発端には08~09年に県、市、長崎大学病院間で議論になった「市民病院と日赤長崎原爆病院の統合問題がある」と指摘する。

 当初、市は老朽化した414床の市民病院を450床の病院に建て替える計画だったが、県と長崎大学病院が、市民病院と360床の原爆病院を統合し、救命救急センターを備えた600床規模の高機能病院建設を要請。教育と研究を担う大学病院と、臨床に力を入れる高機能病院の両輪で、医療レベルを底上げする狙いだった。これに対し市は単独で500床以上に上積みし救命センターも設置するとして要請を拒否。しかし、市の計画は医師確保が困難との見方が強く、大学病院も救命センターを整備し、長崎・県南地域の3次救急医療を担うようになった。

 ある医療関係者は「大学病院が臨床に力を入れ始めたことで、市民病院が高度医療を目指す理由が薄れてしまった」と説明。別の医療関係者も「人口減少で急性期病床がいずれ過剰になるのは分かっていた。やむなく地域包括ケア病棟を選択したのだろう」と話す。

 また市民病院は13、14年度決算で急速に赤字が膨らんでおり、同病棟新設で収支改善につなげたい思惑があるとみられる。

 市民病院は「今は内部で協議している段階で詳しいことは話せない」としている。



http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2016050202000067.html
愛知県、医療観光を推進 4大学など研究会発足へ
2016年5月2日 朝刊 中日新聞

 【ロサンゼルス=赤川肇】訪米中の大村秀章愛知県知事は30日(日本時間1日)、海外から日本に患者を呼び込む医療ツーリズム(観光)の推進に、県として乗り出す考えを明らかにした。5月中にも医師会や大学など県内機関と「あいち医療ツーリズム研究会」を発足させ、年内をめどに具体的な推進策をまとめる。

 県によると、都道府県が医療観光の旗振り役となる前例はない。本紙の取材に大村知事は、テキサス州にある世界最大級の医療研究機関「テキサス・メディカル・センター」(TMC)との「連携、交流を検討する」と述べた。TMCは、海外から積極的に患者や医療従事者を受け入れ、医療観光の先進機関として知られる。県とテキサス州は四月下旬に「友好交流と相互協力に関する覚書」を締結した。

 県が発足させる研究会は、医学部のある四大学(名古屋大、名古屋市立大、藤田保健衛生大、愛知医科大)や医師会、歯科医師会、病院協会に加え、海外からの健康診断などを既に受け入れている名古屋共立病院(名古屋市中川区)など民間で構成する。

 需要の把握や医療機関側の余力、多言語への対応、誘客手法、地域医療への影響などを検討し、来日観光客や患者への意識調査も踏まえ、具体的な推進策の提言につなげる方針だ。

 外務省は2011年、治療や人間ドックを受ける外国人が最長半年間、日本に居られる「医療滞在査証(ビザ)」を導入。発給件数は12年188、13年299、14年611と年々増えている。国籍別では中国が82%(14年)を占める。日本政策投資銀行によると、日本への医療ツーリズムは現在はわずかだが、20年には年43万人の潜在需要が見込める。



http://mainichi.jp/articles/20160502/ddl/k13/040/051000c
急患こどもクリニック
休日診療を拡大 町田市 /東京

毎日新聞2016年5月2日 地方版 東京都

 町田市は、市健康福祉会館(同市原町田5)内で市医師会が夜間に運営していた「急患こどもクリニック」での診療を日曜・祝日と年末年始の日中にも拡大させた。

 市によると、休日に急病の子供が診察を受ける際、これまでのような開業医の輪番制では日によって診療場所にばらつきがあり、その都度、保護者らが診療可能な医療機関を探す必要があった。クリニックは年末年始にも対応し、混雑による待ち時間の解消もはかるという。対象は15歳以下で、けがなど外科治療が必要なケースは除く。受付時間は午前8時45分〜午後4時半。毎日午後6時〜9時半の夜間の運営は従来通り。受診時は事前連絡が必要。問い合わせは同クリニック(042・710・0927)。【森健太郎】


  1. 2016/05/02(月) 05:38:07|
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