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4月30日 熊本震災関連

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/242525
熊本地震 市民病院被災周産期医療に打撃 妊婦年100人県外搬送へ
2016年05月01日 03時05分 西日本新聞

 熊本地震で熊本市民病院(同市東区)の総合周産期母子医療センターが損壊したため、年間150人近く、高度な医療措置が必要とされる妊婦や新生児の受け入れが困難になり、福岡などへの県外搬送を余儀なくされることが関係者の試算で分かった。同センターは熊本県における周産期医療の中核施設。全国的に産科医や新生児集中治療室(NICU)の不足が慢性化しており、九州全域への影響も懸念される。

 胎児の異常や切迫流産などに24時間対応でき“最後の砦(とりで)”と呼ばれる「総合周産期母子医療センター」が災害で機能不全に陥ったのは全国で初めてという。同病院新生児内科部長の川瀬昭彦医師は「一刻も早く新築するしかないが、数年かかる可能性もある。妊婦受け入れなど九州全体に影響が出かねない。周産期医療に限れば、東日本大震災以上に深刻だ」としている。

 同病院によると、4月16日の「本震」による震度6強の揺れで建物が損傷し、入院患者が退避。同センターも入院診療が不能となり、入院していた新生児38人のうち17人が県内、21人が福岡、佐賀、宮崎、鹿児島各県へ搬送された。

 同病院は低出生体重児や重病の新生児42人が入院でき、熊本県内で唯一、九州でも4カ所しかない新生児心臓手術ができた。昨年はハイリスクの妊婦約200人と先天性心疾患の新生児58人を県内外から受け入れた。

 県内の医療従事者でつくる熊本地震新生児医療連絡会で示された試算では、同病院の被災により、県内の新生児病床は113床から71床に減少。県内で年間100人近くの妊婦と重症新生児50人前後の受け入れが困難となり、福岡県などに搬送される見通しという。

 一方、九州で最も産婦人科施設が多い福岡都市圏でも、重症新生児らの受け入れ要請を断らざるを得ない事例は日常的。福岡県が県内のセンター7施設などを対象に行った調査では、2012年11月から3カ月間、324件の受け入れ要請のうち67件(21%)を断っていた。同県産婦人科医会の長野英嗣常任理事は「九州各県の施設が連携して長期的に支援する必要がある」と話す。

 【ワードBOX】総合周産期母子医療センター

 出産前後の周産期医療の中核として、通常の産婦人科で対応できないハイリスクな母子を主に受け入れる施設。母体胎児集中治療室(MFICU)や新生児集中治療室(NICU)を備えた大学病院や大規模病院を対象に、都道府県が指定する。厚生労働省によると、2015年4月現在、全国では104施設、九州7県では福岡 7 ▽熊本 2 ▽佐賀、長崎、大分、宮崎、鹿児島各1-の計14施設がある。

=2016/05/01付 西日本新聞朝刊=



https://www.m3.com/news/general/420832
派遣記者が見た熊本地震、15日午後~夜 ひび割れた病院、200人移送
地域 2016年4月30日 (土) 毎日新聞社/大分

 熊本市から隣の熊本県益城町まで車で普段なら十数分だろうか。だが片側1車線に市民や救援の車が殺到する県道は、信号が3回変わっても動けない交差点もあった。何とか進むと、市内では見なかった、ぐしゃっと崩れた家が目立ち始めた。

 40分ほどかかった。15日午後3時半ごろ、益城病院へ入る細い道は、塀が倒れて破片が散らばり、斜めの電柱に電線がぶら下がっていた。入り口前のアスファルトは隆起と陥没で波打ち、地中の水道管がむき出しに。震度7が襲った町だった。

    ◆

 「現実とは思えないほど、すさまじい縦揺れと横揺れでした」。14日の地震の際に病院の事務所にいた事務次長の宮崎翔さんは、顔がまだ青白かった。建物をつなぐ渡り廊下の接合部もひび割れた。病院の玄関前の陥没が徐々に広がり、液状化かもしれない、としきりに気にしている。

 病院の職員たちは、患者の荷物をビニール袋にまとめ、玄関まで運び出していた。ヘルメット姿の犬飼邦明理事長によると、14日夜の入院は約200人。病院の設備が被災し、他へ患者を全員移送するところだという。

 迎えのマイクロバスに患者が乗り込むと、女性職員は「気をつけてね」と手を振った。午後4時の会議で、犬飼理事長は「1週間で復旧し、患者を再び受け入れる態勢を整えたい」と皆に伝えた。

    ◆

 会議の後、炊き出しのカレーライスを勧められた。何度も断ったが「まあいいから」と笑って差し出され、頭を深く下げてお皿とスプーンを受け取った。大分で買って車に積んだゼリーやクッキーばかり食べていたので、温かい食事は熊本に来て初めてだった。こうやって皆、少しずつ日常に戻っていけるのかな、とその時は思った。

 取材結果を熊本支局へ送ると、この日の仕事は終わった。午後10時前には熊本市中央区のホテルに入り、服をハンガーに掛けてソファに横になった。相部屋の先輩記者を待つつもりが、疲労ですぐに眠り込んでしまった。数時間後の本震のことなど、むろん知るはずもない。【田畠広景】=つづく



https://www.m3.com/news/general/421229
熊本・慈恵病院が妊娠・出産の相談時間短縮 あすから当面
2016年4月30日 (土) 毎日新聞社 /熊本

 親が育てられない子供を匿名で受け入れる「赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)」を運営する慈恵病院(熊本市西区)は26日、現在24時間体制で受け付けている妊娠・出産に関する相談の時間を、地震の影響で5月1日から当面の間、午前9時~正午に短縮すると発表した。

 相談部門の職員や看護師が自宅などに被害を受けて避難暮らしをしているため、24時間体制を続けるのは負担が大きいと判断した。

 記者会見した蓮田太二理事長は「2007年に相談業務を始めて以来、24時間でやってきたので残念だが、このままでは職員が健康を損ねてしまう。状況が落ち着くのを待って、2カ月めどで24時間に戻したい」と話した。【取違剛】



http://www.sankei.com/west/news/160430/wst1604300078-n1.html
【熊本地震】
介護に片付け、医療機器破損… 重度障害者の厳しい避難生活「この先どうなるのか」

2016.4.30 22:12 産経ニュース

 熊本地震で被災した重度障害者らが、厳しい避難生活を強いられている。生活する上で医療機器が欠かせず、体育館などの避難所への避難は難しいが、受け入れてくる病床は限られる。家族も介護に追われて自宅の片付けもままならず、生活を立て直すのが難しい。「この先どうなるのか」。長期化する避難生活に不安を抱える家族もおり、支援を訴えている。

介護に追われ自宅に帰れず

 集落の大半の民家が倒壊した熊本県益城町(ましきまち)の木山地区。集落にある団地の一室で30日、水田光子さん(53)が後片付けに追われていた。

 「自宅内の水槽が地震で割れ、今日やっと片付けに手をつけられた」。水田さんはこう語る。長女の愛生子(あいこ)さん(25)は、全身の筋肉が徐々に衰えていく難病「筋ジストロフィー」を患っており、地震後は県内の病院に入院した。ただ医師らは震災への対応に追われ、水田さんが身の回りの世話をするほかない状態が続いた。水田さんがようやく自宅に帰れたのは、地震発生から10日後だったという。

 愛生子さんは「早くいつもの生活をしたい。家に帰りたい」と訴えるが、水田さんが自宅の片付けに割ける時間は今も限られ、思うように進んでいない。水田さんは「娘は友人に会いたがっている。早く戻りたいと思ってはいるが…」と語る。

 ただ、たとえ退院できても、困難な状態は続くとみられる。愛生子さんは寝たきりで、睡眠時に呼吸が難しいため人工呼吸器が必要。地震の際は、夫の信一郎さん(52)が倒れてくる家具から愛生子さんを必死で守り、暗闇の中で機器を探して逃げた。

 幸い機器は無事で、一晩車中泊しただけで入院できる病院も見つかったが、自宅は断水などが続く。光子さんは「生活が安定せず、今後の介護への不安は正直ある」と顔を曇らせる。

退院を迫られるケースも

 さらなる苦境に立たされている重度障害者もいる。支援する「熊本小児在宅ケア・人工呼吸療法研究会」会長の緒方健一医師によると、熊本県内の病院には被災したところもあり、県内では受け入れてもらえずに他県の病院に移った障害者の被災者もいたという。

 一方、緊急性が高い患者に病床を空けるため、自宅療養が可能な患者は退院を余儀なくされることもある。しかし、自宅で使う医療機器が壊れているケースもみられ、緒方医師は「継続した生活支援を急ぐ必要がある」と訴えている。(桑波田仰太)


  1. 2016/05/01(日) 06:03:20|
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