Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月27日 

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201604/20160427_33077.html
大槌病院が再建 被災の岩手県立3病院で初
2016年04月28日木曜日 河北新報

 東日本大震災の津波で被災した岩手県大槌町の県立大槌病院が再建され、27日、落成式があった。復旧を予定する沿岸の3県立病院で初の完成。5月9日に外来診療、同16日に入院受け入れを始める。
 新病院は以前の場所から約1.5キロ内陸の津波浸水区域外に建設された。鉄筋コンクリート3階で延べ床面積は5353平方メートル。建設費は医師・職員公舎と合わせて約32億円。
 病棟は50床で常勤医は内科4人、外科1人。応援医師による整形外科、皮膚科、眼科、リハビリ科の診療もする。災害時のライフライン被害に備え、自家発電機や食料備蓄庫を設けた。
 式では達増拓也知事が「再建は沿岸地域の医療再生の象徴。県は良質な医療を提供できるよう取り組む」とあいさつした。
 坂下伸夫院長は「これまでは入院する場合、町外の病院に行く必要があった。地域の方に安心して暮らしてもらえる」と話した。
 大槌川近くの旧病院は津波で全壊。2011年4月に公民館で保険診療を再開し、同6月に仮設診療所に移り診療を続けてきた。
 ほかの沿岸県立病院は山田(山田町)が今年秋、高田(陸前高田市)が17年度の開院を目指す。



http://minamishinshu.jp/news/medical/%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E5%8C%85%E6%8B%AC%E3%82%B1%E3%82%A2%E6%A7%8B%E7%AF%89%E3%81%AB%E5%90%91%E3%81%91%E3%80%81%E5%BA%83%E5%9F%9F%E3%81%AE%E6%8E%A8%E9%80%B2%E5%8D%94%E8%AD%B0%E4%BC%9A%E7%99%BA%E8%B6%B3.html
地域包括ケア構築に向け、広域の推進協議会発足
[ 2016年 4月 27日 水曜日 13時47分 ] 南信州新聞

医療介護連携 地域包括ケアシステムの構築に向け、飯田下伊那圏域の医療や介護、行政関係者らで構成する「南信州在宅医療・介護連携推進協議会」が25日夜、発足した。事務局は南信州広域連合が担い、今後に専門部会を中心に広域的な課題の整理や支援体制の構築、連携事業の推進などに取り組む。

 地域包括ケアシステムは高齢になっても住み慣れた自宅や地域で暮らせるよう、医療、介護、介護予防、生活支援、住まいのサービスを一体的に受けられる支援体制。国は2018年度から、全市町村が「在宅医療・介護連携事業」を実施するよう義務付け▽地域の医療・介護サービス資源の把握▽関係者の情報共有▽住民啓発―など8つの項目に取り組むよう求めている。

 25日の理事会幹事会の初会合では、協議会の体制や本年度の進め方などを確認。主要な構成8団体の長による理事会の下、進行管理や調整役を担う幹事会、協議の実動部隊となる専門部会を設ける。重点協議事項の中でも特に▽人材確保を目的とした需給予測調査結果の活用と対応策の研究▽退院時支援のルールづくりと多職種協働の研修開催―などを優先して進める。

 専門部会は①広域版「地域ケア会議」②在宅医療・介護連携強化検討③在宅医療・介護連携情報システム検討④相談支援・普及啓発(①と兼任)―の4つ。必要に応じてワーキンググループを設ける。11月までに予算措置を含めて、具体的な事業計画案をとりまとめ、事務局を通じて広域連合などに諮る。

 飯田下伊那診療情報連携システム「イズムリンク」など情報通信技術(ICT)も活用した情報共有体制の構築も検討課題。イズムリンクは同意を得た患者の診療情報を登録する医療機関や従事者らが共有、閲覧できるシステムで、モバイル端末や書き込み機能を用いて在宅医療現場への利活用も始まっている。

 在宅療養へ移行する場合など退院時の支援ルールづくりでは、居住地環境の調査や病態急変時の対応などが見込まれるため、医療資源のリストやマップの作成なども関係してくる。

 会長に就いた牧野光朗広域連合長(飯田市長)は「広域的な課題を解決するための会。連携推進事業の本格的な内容検討に向け協力を願う」と話した。

 飯伊14市町村は面積が広く、山間部も多い一方、圏域全体で一つの二次医療圏を構成している地域特性を踏まえ、同広域連合は「市町村単独では困難または非効率な課題も想定される」と判断。15年度に全市町村や三師会(医師、歯科医師、薬剤師)、看護協会、介護団体など多職種による準備会を立ち上げ、広域的な推進協議会の検討を重ねていた。



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48667.html
かかりつけ医中心の医介連携「財源確保を」- 日医、来年度予算概算要求に向け要望
2016年04月27日 22時00分 キャリアブレイン

 日本医師会(日医)の石川広己常任理事は27日の記者会見で、来年度予算の概算要求に向けた要望事項を公表した。かかりつけ医を中心とする医療と介護の連携を推進するため、地域医療介護総合確保基金(基金)の中での十分な財源確保を求める。また、国が掲げる「介護離職ゼロ」の実現に向け、介護職員の適切な処遇改善につながるような予算確保の要望も盛り込んだ。【松村秀士】

 来年度予算の概算要求に向けて日医が要望するのは、▽地域包括ケアシステム ▽医療保険・介護保険 ▽災害対策 ▽感染症予防 ▽医療安全―に関する予算確保など。

 地域包括ケアについては、かかりつけ医を中心とする医療と介護の連携を推し進めるため、来年度の基金では適切な内示や地域関係者が参加するヒアリングの実施などに配慮した上で、十分な財源を確保するよう求める。基金の枠組み以外でも、地域や多職種の連携、救急医療体制、ICT、認知症対策などの推進や充実を図るための財源を確保するよう要望する。

 医療保険・介護保険に関しては、2025年のあるべき姿に向けた医療提供体制の改革を継続するために適切な医療費財源を確保するとともに、「ものと技術を分離し、適正に評価する診療報酬体系に見直す必要がある」と強調。また、来年4月に予定されている消費税率10%への引き上げに対応する診療・介護報酬改定についても、「財源の確保が必要」とした。

 災害対策では、発生の前や直後、超急性期、急性期以降、収束の各段階で適切に対応することが重要と指摘。その上で、「最終的には被災地の地域医療を取り戻し、地域社会の復興を果たすことを目標として予算を確保する」ことを求める。

 また、将来発生する可能性が指摘されている南海トラフ地震や首都直下地震といった大規模災害への備えとして、医療機関の耐震化や津波対策、地域での災害医療コーディネート研修などを推進するための予算確保も要求する。

 27日の会見で石川常任理事は、「5月に厚生労働省に要望する予定。内閣府や文部科学省、環境省、与党にも順次、要望する」と述べた。



http://answers.ten-navi.com/pharmanews/6677/
製薬各社、国内営業「地域」に照準…医療提供体制改革で変わる市場環境に対応
2016/04/27  AnswersNews

製薬各社の間で、「地域医療」に照準を合わせて国内営業を見直す動きが鮮明になってきました。

国が進める医療提供体制改革により、地域医療が大きな転換点に差し掛かる中、市場環境の変化を先取りした営業体制を構築する企業が相次いでいます。改革は今後、さらに本格化する見通しで、地域重視の動きはさらに加速しそうです。

地域医療の新たな担い手にフォーカス

今年4月から、2025年度までの10ヵ年の中期経営計画をスタートさせたエーザイ。国内営業では「地域医療へのフォーカス」を戦略の柱に掲げました。今後拡大が見込まれる在宅医療や、地域の複数の医療機関で医薬品の共同購入が可能となる地域医療連携推進法人へのアプローチを強化する方針を打ち出しました。

20年度に売上高8000億円以上(15年度見込みは5565億円)を目指す中計のコンセプトは“立地”。エーザイがフロントランナーとなり得る機会=“立地”を見いだし、イノベーションを通じてその場所で主導的役割を果たそうというのが基本戦略です。

これから国内市場に生まれる“立地”。それが、在宅医療や地域医療連携推進法人といった地域医療の新たな担い手だと言います。

こうした新たなターゲットに対し、エーザイはグループが持つ新薬や長期収載品、後発医薬品を疾患ごとに組み合わせ、治療成果や経済性を訴求する「パッケージ戦略」を描きます。

4月の組織改編では、この戦略を立案・実行する専門部署を立ち上げ、MRが所属する「地域統括部」を35から70に倍増。きめ細やかな営業体制を敷き、地域営業強化へアクセルを踏み込みます。

「病床の機能分化・連携」と「地域包括ケア」

地域の医療提供体制は今、大きな転換点を迎えています。国は「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者となる2025年に向けて医療提供体制の改革を実行中。大きなテーマは、「病床の機能分化・連携」と「地域包括ケアシステムの構築」です。

国が目指す25年の医療提供体制は、

過剰な急性期病床を削減した上で医療資源を集中投入する一方、不足している回復期病床を充実させ、病床間の連携を促進して患者が状態に応じてスムーズに流れる仕組みを構築する

というもの。こうした方向性に沿って、病床の機能分化と連携を進めるためのさまざまな背施策が動き出しています。

地域医療構想の策定がスタート

14年からは、医療機関が今の医療機能と将来果たす医療機能を自ら選んで申告する「病床機能報告制度」がスタート。都道府県ではこれをもとに「地域医療構想」の策定が進められています。

地域医療構想とは、「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の4機能ごとに、25年の医療需要と必要病床数を、2次医療圏を基本とする「構想区域」単位で推計し、実現の方策を定めるものです。

さらに来年度からは、地域医療構想を実現するための手段の1つとして「地域医療連携推進法人」制度が施行されます。地域の複数の医療機関を束ねて一体的に運営するこの制度では、同一法人内で診療科や病床の融通が可能に。経営の効率性を高めるため、医薬品の共同購入もできるようになります(地域医療連携推進法人についてはこちらで詳しく解説しています)。

在宅医療の拡充も急ピッチ

地域包括ケアシステムの構築に向けては、在宅医療の拡充が急ピッチで進みます。16年度の診療報酬改定では、在宅医療を専門に行う医療機関の開設も認められました。かかりつけ医やかかりつけ薬剤師の普及も始まり、「病院完結型」から「地域完結型」の医療に変わろうとしています。

営業所の再編加速、重要性増すMSL

エーザイが地域営業の強化を打ち出したのは、こうした改革によって変化する市場環境に対応するためです。

地域医療構想や地域包括ケアシステムが進めば、個々の病院の機能は変わり、患者の居場所も変わります。エーザイが指摘するように、新たな地域医療の担い手が出てきますし、地域医療連携推進法人が行う医薬品の共同購入は地域の医薬品市場に大きなインパクトをもたらします。

「人の動きやネットワークを正確に捉えないと、必要な医師に必要な情報をどう届けるかという、本来なすべきことが抜け落ちていく」(第一三共の中山譲治社長)という認識は各社共通でしょう。今年に入って多くの製薬企業が中期経営計画を公表していますが、各社とも地域営業の強化や見直しを掲げました。

第一三共や協和発酵キリンは、地域医療構想の構想区域に合わせて営業所を再編する方針です。協和発酵キリンは従来のような「病院担当」「開業医担当」という役割分担ではなく、2次医療圏をベースとしたエリアを担当する体制に移行。第一三共も、営業所の担当区域を見直します。

支店の権限強化も

ニーズが多様化・高度化する地域の市場を攻略するには、メディカル・サイエンス・リエゾン(MSL)などMR以外の社内機能の重要性も増します。

中外製薬は、MRがMSLや医療連携支援を担当するメディカル・ネットワーク・リエゾン(MNL)といった社内専門家とチームを組み、地域のニーズに合った戦略を立案・実行する体制を2018年度までに構築。第一三共の中山社長も、4月に発足させたメディカルアフェアーズ本部の活動が重要になると話しています。


大日本住友製薬は4月から、これまで支店を束ねていた「地域本部」「地域統括部」を廃止し、これらの組織が持っていた戦略立案機能を支店に移す組織再編を行いました。より地域の実情に応じた営業を行うのが狙いで、5月に発表予定の中期経営計画でどのような地域戦略を打ち出すのか注目されます。


18年にさらなる変革の波?

「地域包括ケアというものが概念として、あるいは法制度として出てきてはいるが、完全に動き出したわけではない。まだいろんな変化があると思うので、全面的に変えるということはない」

第一三共の中山社長がこう話すように、地域医療が実際にどう変化するかは、必ずしもはっきりとしているわけではありません。地域営業の強化・見直しという方向性は鮮明になってきましたが、まだ手探りの部分も少なくないようです。

すでにさまざまな施策が動き出している医療提供体制の改革ですが、変化のピークは2018年と見られています。この年は診療報酬と介護報酬の同時改定が予定されているほか、新たな医療計画と介護保険事業計画がスタートします。国が目指す2025年の医療提供体制を実現するための重要な年になるのは間違いありません。

製薬各社の国内営業には、さらなる変革の波が待ち受けていそうです。



http://www.sankei.com/premium/news/160427/prm1604270008-n1.html
【薬価危機-迫られる選択(1)】
「1剤が国を滅ぼす」高額がん治療薬の衝撃 年齢制限求む医師に「政権がもたない」

2016.4.27 14:30 産経ニュース


 東京都心が満開の桜に彩られた今月4日。霞が関の財務省会議室で、日本赤十字社医療センター化学療法科の国頭英夫部長は、居並ぶ財政制度等審議会のメンバーら約50人を前に「国家の存亡」について熱弁をふるった。

 この日、国の財政のあり方を検討する同審議会で取り上げられたのは、予算編成でも安全保障でもなく「がん治療のコスト」だった。

 国頭氏が「この1剤を契機にして、国が滅びかねない」と危機感をあらわにするのは、がん治療薬「オプジーボ」(一般名=ニボルマブ)だ。

 小野薬品工業(大阪市中央区)が平成26年にメラノーマ(悪性黒色腫)の治療薬として製造販売の承認を取り、昨年12月に切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの治療にも追加承認された。

 オプジーボはこれまでの抗がん剤と大きく作用が異なる。従来の抗がん剤はがん細胞の増殖を抑えて死滅させるが、オプジーボは患者自身の免疫に働きかけてがんを抑え、有効例では効果持続期間が長い。

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 京都大の本庶佑(ほんじょ・たすく)客員教授のチームが発見したメカニズムが元になり、日本発の画期的な免疫療法薬として他のがんへの適応拡大も期待されている。

 問題は価格だ。体重60キロの患者が1年間(26回)、オプジーボを使うと、年3500万円かかる。患者の平均的な負担は、医療費の自己負担分が一定額を超えると軽減される「高額療養費制度」があるため、月8万円程度で済む。残る金額は患者が加入する医療保険と国や自治体の公費でまかなわれる。

 オプジーボが適用される非小細胞肺がん患者は年10万人強。このうち、仮に5万人がオプジーボを1年使うとすると、薬代だけで年1兆7500億円。日本の年間医療費約40兆円のうち約10兆円とされる薬剤費が、2割近く跳ね上がる計算だ。医療費や薬剤費は約4分の1が国費でまかなわれている。国の予算に占める社会保障費への影響も数千億円規模になることが予想される-。

 最悪の未来予想図を示した国頭氏は続けて、委員に「破滅回避への処方箋」を示した。

高額療養費制度で国が破滅する?

 薬剤の効果に照らして価格を下げる。薬が効いていない患者の治療を早期に打ち切り、効果がある人への投与を必要最小限にとどめるための研究を行う。しかしそれだけでは足りず、何らかの総量規制も不可避だと国頭氏は指摘した。

 「高額療養費制度を見直し、国民皆保険のない米国のように患者に自己負担を強いて、金がなければ高い薬を使えないようにするか、はたまた、例えば75歳以上はオプジーボを使えないように年齢制限するか」

 後期高齢者医療制度への加入年齢でもある75歳。「同じ75歳でも寝たきりの人、働く人、と個人差は大きいが、社会的状態で分けるのは人間の選別につながる」と国頭氏。「平等な方法は一律に年齢で切ることだ。すべて嫌なら次代にツケを回し、破滅を待つだけ」と迫ると、委員のひとりが漏らした。

 「年齢制限などしようとしたら、政権がもたない」

 新薬開発が進み、効果も高いが費用も高い薬が続々と登場している。治療に期待が高まる一方で、財政は逼迫(ひっぱく)し、薬の値段を決める「薬価」制度が揺らいでいる。限られた公的医療のパイの中で、何を捨て何を残すのか-。国民の選択が迫られる。

 高額ながん治療薬「オプジーボ」は、肺がんの治療現場でどのように受け止められているのだろうか。

 日本臨床腫瘍(しゅよう)学会理事長で国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)の大江裕一郎副院長(呼吸器内科)の元には、「オプジーボを使いたい」という肺がんの患者が多く訪れる。

 「画期的な薬だ。効く人には長く効き、治るかもしれないというほどの効果を示す人もいる。実際にがんがかなり小さくなった患者さんもいる」

 オプジーボが画期的なのは、患者の免疫機能に働きかけるメカニズムによる。

 正常な免疫は、がん細胞を異物と認識して攻撃する。そのため、がん細胞は免疫に攻撃されるのを防ごうと、免疫にブレーキをかけて戦えないようにしてしまう。オプジーボは、がん細胞が免疫にブレーキをかけるのを阻止して、がん細胞への攻撃に再びアクセルを踏む。「免疫チェックポイント阻害薬」と呼ばれ、手術、放射線、化学療法に次ぐ「第4の治療法」として期待される。

 ところが、第4の治療法は患者を選ぶ。オプジーボを使えるのは手術による治療が難しく、他の化学療法で効果が出なかった患者や手術後に再発した患者だ。自身の免疫を利用するため、体力が落ちていては使えない。免疫細胞が正常細胞を攻撃してしまう自己免疫疾患などの重い副作用が出ることもある。

 臨床試験では投与を受けた患者の約2割に有効とされたが、どの患者に効果があるかを事前に見極めることはできない。また、投与後の効果を早い段階で判断するのが難しい。

 大江氏は「腫瘍の増大が止まったり縮小したりすれば効果が出たと分かるが、免疫に働きかける薬は、効果が表れる前に腫瘍が大きくなることがまれにあるといわれている」と説明する。投与後にがんが大きくなったとしても、効果がないのか、効果があることによる反応なのかを判断するのが難しいという。

 効くかどうかの判断の難しさや、判定までにかかる時間は患者を悩ませる。宮崎県に住む加藤小夜さん(39)=仮名=は、オプジーボで治療中の1人。2年前に肺がんが見つかり、増殖や転移をするがん細胞の分子を狙い打ちする「分子標的薬」などの抗がん剤治療をしてきた。予想以上に早く効果が出なくなり、次の治療法を探していたところに、オプジーボが承認された。「使いたい」と医師に提案し、3月から投与を受けている。

 通常は約1時間で終わる点滴を、副作用を防ぐための薬と一緒に2~3時間かけて投与。休み期間を挟み、約2週間後にまた投与を受ける。この繰り返しだ。

 「今は4回投与されたところだが、効果を判定するのは6回目が終わってから。効果がなければこれ以上の治療法がないかもしれず、恐ろしくてたまらない」。加藤さんには夫と2人の子供がいる。

 「誰にでも効く抗がん剤はなく、人によって効き方は違うので、患者はいちるの望みをかけてどんな治療でもしたい」。だが、効果がない場合は早く次の治療に移らないと命取りになる。「効果判定に時間がかかるオプジーボにはもどかしさも感じる」という。

 「北海道肺がん患者と家族の会」代表の野村玲子さん(68)=札幌市=は自らも肺がん患者として、患者や家族の相談にのる。

 つい最近も、オプジーボの投与を受けたらがんが消えたという患者家族から報告を受けた。しかし、「オプジーボが効く患者さんは予想以上に少ないかもしれない」と不安も感じる。

 患者の最大の関心は、この薬が自分に効くかどうか。オプジーボは高額だが、「命をかけて戦っている患者に、価格の話は切なくてとてもできない」。

 日本肺癌学会理事長で近畿大医学部の光冨徹哉教授=呼吸器外科=は「期待は大きいが、皆に効く薬ではない。経験したことがないような副作用があり、場合により致死的なこと、非常に高価であることなどから、適正使用を推進していくのは学会の使命だ」と語る。

 だが、効果の有無が事前に分からない以上、オプジーボに望みを託す患者を選別することは難しい。その薬価は、患者すべての期待に応えるにはあまりに高額だ。
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http://www.qlifepro.com/news/20160427/national-university-hospital-expanding-publication-range-of-funding.html
【国立大病院】資金提供の公表範囲拡大-透明性指針を改定
2016年04月27日 AM10:30  QLifePro

全国の国立大学病院42大学45病院で構成する「国立大学附属病院長会議」は22日、製薬企業等から受け取った資金状況を開示するための「企業等からの資金提供状況の公表に関するガイドライン」について、公表範囲を拡大する一部改定案を発表した。2014年10月の改定では、公表対象が日本製薬工業協会の会員企業のみにとどまっていたことから、さらに医療機器企業などにも対象を拡大し、同意が得られた企業について資金提供状況を公表することにした。16年度分を来年7月から公表する予定。
同会議は、日本製薬工業協会の透明性ガイドラインの項目を参考に ▽受託研究・共同研究・受託事業等 ▽奨学寄付金・現物寄付 ▽講師謝金、原稿執筆料・監修料、コンサルティング等業務委託費 ▽その他(接遇等費用)――の4項目に関する受け取り状況の総額を公表するガイドラインを策定したが、14年10月の改定で、診療科単位で総件数と総額を公表するとしていた奨学寄付金の受け取りについて、資金提供した製薬企業ごとに企業名、合計件数、合計金額まで公表する内容に見直した。

ただ、その後も情報開示が不十分との指摘があったことから、奨学寄付金や講師謝金、原稿執筆料・監修料などについて、製薬協の会員企業のみ公表する取り扱いを見直すことにした。

具体的には、製薬協加盟社以外の製薬企業や医療機器企業など、資金提供した全ての企業のうち、公表に同意が得られた企業については、資金提供した企業名を公表する。

さらに、受託研究・共同研究・受託事業などの資金提供状況については、現在は受託研究・共同研究・受託事業ごとの総件数、総金額のみに公表対象を限定しているが、今回の改定案では、製薬協ガイドラインの研究開発費等の項目を参考に、16年度の新規契約分から「臨床」(第I相以降の臨床研究、治験・製造販売後臨床試験に関するもの)と「臨床以外」に区分し、それぞれの総件数、総金額を公表することにした。

臨床については、資金提供した企業ごとに企業名、合計件数、合計金額を公表し、臨床以外については企業名を公表する。ただ、受託研究・共同研究・受託事業についての企業名の公表は、製薬協の会員企業のみとする。

同会議は、改定案を16年度分から適用し、来年7月から公表する予定にしている。



https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/54056/Default.aspx
【速報】中医協 費用対効果評価 対象品目はハーボニーなどC肝薬、オプジーボ、カドサイラなど7品目
公開日時 2016/04/27 10:00 ミクスオンライン

厚生労働省は、4月27日に開かれた中医協の費用対効果評価専門部会に、2016年4月から試行的導入する費用対効果評価の対象品目として、C型肝炎治療薬・ハーボニー配合錠、ソバルディ錠(ギリアド・サイエンシズ)、ヴィキラックス配合錠(アッヴィ合同会社)、ダクルインザ錠、スンベプラカプセル(いずれも、ブリストル・マイヤーズ)、抗がん剤・オプジーボ(小野薬品)、カドサイラ(中外製薬)の7品目を提示した。

文末の「関連ファイル」に、厚労省が中医協に提示した「費用対効果評価の試行的導入における対象品目」の資料を掲載しました(4月28日まで無料公開、その後はプレミア限定コンテンツになります)。

費用対効果評価のデータが義務付けられる対象品目は、2012~15年度までに保険適用された既収載品を中心に選定されることになる。具体的には、類似薬効比較方式で▽補正加算の加算率が最も高い品目、▽補正加算が10%以上で、ピーク時予想売上高も高いこととした。原価計算方式で算定された医薬品では、▽営業利益率の加算率が最も高い、▽補正加算10%以上が認められ、ピーク時予想売上高が最も高い――品目とした。

類似薬効比較方式で最も10%以上の補正加算の加算率が高い品目、補正加算10%以上でピーク時予測売上高が最も高い品目の両方にソバルディが該当。初の画期性加算を取得し、補正加算の加算率100%を取得したソバルディが該当。ピーク時予測売上高は987億円を見込む。


◎ソバルディ類似品でC型肝炎治療薬5剤が対象に

ソバルディの類似品として、補正加算は取得していないものの、ハーボニー配合錠(ピーク時予測売上高:1190億円)、ヴィキラックス配合錠(同・608億円)、スンベプラカプセル(同・159億円)が該当。ダクルインザ錠(同・222億円、補正加算の加算率:40%)も類似品として該当した。なお、類似品は、「薬理作用類似薬及び同一機能区分に該当する医療機器を対象とする」とされている。

原価計算方式では、営業利益率が最も高い品目として、営業利益率(20%)の加算率60%を取得した悪性黒色腫治療薬・オプジーボが選定された。ピーク時予測売上高は31億円。

10%以上の加算が認められピーク時予想売上高が最も高い品目としては、ピーク時売上高170億円を見込むHER2陽性の再発乳がん治療薬・カドサイラが選定された。

新規収載品については、「既収載品の選定基準と同程度の水準以上」であることとしており、既収載品の基準に加え、中医協で定めるピーク時予測売上高以上のものとすることを求めた。具体的には、ピーク時予測売上高が類似薬効比較方式では500億円、原価計算方式では100億円とした。


◎年度内にも既収載品のデータ提出締め切りへ

費用対効果評価のデータ提出が義務付けられる医薬品については、質調整生存年(QALY)など費用対効果評価のデータを製薬企業側が提出。省内に設置される専門体制での再分析を経て、費用対効果評価専門組織(仮称)が分析結果に基づいた総合的評価(アプレイザル)を行い、費用対効果評価が良いか悪いか判断することになる。この結果やデータは、薬価算定組織に提出され、通常の再算定の後にさらに価格調整に用いられることになる。

今後は、該当企業においてデータ提出の準備をすすめるほか、再分析グループにおいて再分析にかかわる準備を開始。夏ごろには、費用対効果評価専門組織で分析方法の事前確認を行った上で、年度内にも既収載品のデータ提出を締め切り、再分析グループでの再分析をスタート。来年度以降に総合的評価を実施。薬価算定組織、保健医療材料専門組織での評価結果に基づく再算定の実施、価格算定案の作成を行うとともに、費用対効果評価再算定を実施する。

一方、新規収載品については、選定基準を満たす品目について、10月からデータ提出を開始する。
http://www.mixonline.jp/download/detail/tabid/259/downid/8946/Default.aspx



http://www.medwatch.jp/?p=8681
熊本地震被災者の受け入れで重症患者割合などが下がっても、従前の入院基本料算定を認める―厚労省
2016年4月27日|医療・介護行政をウォッチ

 平成28年熊本地震で被災した患者を積極的に受け入れ、「平均在院日数」や「重症度、医療・看護必要度」「在宅復帰率」「医療区分2・3の患者割合」などについて入院基本料の施設基準を満たさなくなっても、被災前に施設基準を満たしていれば、当面の間、施設基準の変更届け出をする必要はない(つまり従前の入院基本料の算定が可能である)。また被災地以外でこうした患者を受け入れた場合には、その患者を除外して平均在院日数などを計算することを認める―。

 厚生労働省は26日に、このような取り扱いとすることを明確にしました。

被災地以外の医療機関、重症患者割などの計算で被災者を除外してもよい

 入院基本料や特定入院料を算定するためには、さまざまな施設基準を満たし、それを地方厚生局などに届け出で受理される必要があります(基本診療料の施設基準はこちらとこちら、特掲診療料の施設基準はこちらとこちら)。

 例えば7対1入院基本料については、▽看護配置7対1以上▽平均在院日数18日以内▽一般病棟用の重症度、医療・看護度の基準を満たす重症患者の割合が25%以上(200床未満では23%以上)▽在宅復帰率が80%以上▽データ提出―などが必要です。

 また療養病棟入院基本料1については、▽看護配置20対1以上▽医療区分2・3の患者割合が80%以上▽褥瘡発生割合の評価―などが必要となっています。

 しかし、今般の熊本地震により傷病者が多数発生し、また多くの病院も被災を受け、入院患者を別の病院で受け入れることなどが行われています。この場合、上記の施設基準を厳格に運用すれば、例えば「7対1の点数を算定できなくなってしまうので、比較的状態の安定した患者は受け入れられません」という事態が生じかねません。

 このため厚労省は、当面、特別の取り扱いを行っています(関連記事はこちらとこちら)(厚労省の熊本地震関連サイトはこちら)。

 26日の事務連絡では、次のような取り扱いを行うことが明確にされました。

【被災地の医療機関】

(1)被災前に入院基本料などの施設基準を満たしていた医療機関が、災害などのやむを得ない事情により患者を入院させたことにより、「平均在院日数」「重症度、医療・看護必要度(ICU、HCUは除く)」「在宅復帰率」「医療区分2・3の患者割合」を満たさなくなった場合については、当面の間、直ちに施設基準の変更の届出を行う必要はない(関連記事はこちら)

(2)ICU、HCUに、やむを得ず本来当該治療室への入院を要さない患者を入院させた場合については、当該保険医療機関の入院基本料を算定した上で、重症度、医療・看護必要度の該当患者割合の算出から除外する

(3)入院時食事療養(I)または入院時生活療養(I)の届出を行っている被災地の保険医療機関において、災害などのやむを得ない事情により、入院時食事療養・入院時生活療養の食事の療養たる提供を適時に、かつ適温で行うことが困難となった場合でも、当面の間、従前の入院時食事療養費又は入院時生活療養費を算定できる(できる限り適時・適温の食事提供に努めることは必要)

【被災地以外の医療機関】

(4)被災地の保険医療機関が災害などの事情により診療の継続が困難となり、当該被災地の保険医療機関から転院の受け入れを行った場合には、「平均在院日数」「重症度、医療・看護必要度」「在宅復帰率」「医療区分2・3の患者割合」について、当面の間、被災地から受け入れた転院患者を除いて算出することができる

(5)ICU、HCUに、被災地の保険医療機関から転院の受け入れにより、やむを得ず当該治療室への入院を要さない患者を入院させた場合については、当該保険医療機関の入院基本料を算定した上で、重症度、医療・看護必要度の該当患者割合の算出から除外する



http://www.cabrain.net/management/article/48666.html
新専門医制度に「第三の道」-専門委員会で永井委員長が「私案」提示
2016年04月27日 23時00分  キャリアブレインManagement

 専門医を養成する制度の在り方を議論する社会保障審議会・医療部会の専門委員会(委員長=永井良三・自治医科大学長)が27日、2回目の会合を開いた。来年4月から新制度が始まる予定だが、延期を求める声が根強く、この日も一部の委員が慎重な姿勢を崩さなかった。永井委員長は「第三の道」として、新制度を試行的に導入する「私案」を提示。従来通り、各学会が主体的に制度を運用するが、養成できる医師数に都道府県ごとの上限を設けるといったもので、この方向性に複数の委員が賛意を示した。【佐藤貴彦】
(残り1043字/全1279字)



http://mainichi.jp/articles/20160428/ddm/001/010/190000c
臨床研究規制法案
講師謝礼・原稿料も公開 不正監視義務付け

毎日新聞2016年4月28日 東京朝刊

 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑を受け、厚生労働省が検討してきた「臨床研究規制法案」の全容が判明した。臨床試験に関する製薬企業などから研究機関への資金提供の公開義務では、公開対象を当初検討していた研究責任者への奨学寄付金や研究開発費に加え、講師謝金や原稿執筆料などにも拡大する。また、データ改ざんを防ぐため試験途中でデータがカルテと一致しているか確認するモニタリングなどを研究者側に義務付ける。今通常国会に提出し、法案成立を目指す。

 厚労省が27日、自民党の厚生労働部会で示した。法案によると、資金提供した製薬企業の製品を使った臨床試験や未承認薬などを使った臨床試験を「特定臨床研究」と規定。こうした試験を行う研究責任者は国が認定する第三者委員会に実施計画書を提出し、審査を義務付ける。その上で研究者に対し、データ改ざんを防ぐため、試験途中のモニタリングや終了時の監査、企業側からの資金提供など利益相反の管理、データ保存などを義務付ける。国の基準に違反した場合、厚労相が中止を命令でき、最高懲役3年、罰金300万円の罰則も定める。

 バルサルタンの臨床試験疑惑では、データ改ざんが判明した試験を行った大学研究室に販売元の製薬企業から多額の奨学寄付金が提供されていた。【河内敏康】

 ■解説

抜け穴ない対策、信頼回復に必要

 医薬品や医療機器などの臨床試験について、開発企業が研究者側に提供した奨学寄付金や講師謝金などの公開を義務付けたのは、企業から多額の資金提供を受けた試験で都合の良い結果を出すデータ改ざんが見つかり、国民の信頼を失墜させた降圧剤バルサルタンの臨床試験疑惑の反省があったからだ。

 今回の法案によって、研究者と企業のカネを巡る関係が透明化し、不正の抑止につながることが期待される。バルサルタン疑惑を巡っては、京都府立医大や東京慈恵会医大など全国5大学が行った、バルサルタンの新たな効果を調べる臨床試験の多くでデータ改ざんが見つかった。さらに試験を実施した研究室に対し、販売元のノバルティスファーマから計11億円を超える奨学寄付金が提供され試験が行われたにもかかわらず、その事実を論文で明らかにしていなかった大学もあったため、疑惑がさらに膨らんだ経緯がある。

 今回、国が講師謝金や原稿執筆料にまで情報公開の範囲を広げたのは、臨床試験を行った研究者が、資金を提供した企業主催の講演会や医学系雑誌などで試験結果について紹介するケースがしばしばあるためだ。一方、企業から財団などを経由して研究者に資金提供されたりした場合などは法案の規制対象外になるとみられる。企業側から提供される飲食などの接遇費も対象外だ。医療への信頼を回復するためにも、国には「抜け穴」のない一層の対策が求められる。【河内敏康】

  1. 2016/04/28(木) 05:53:06|
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