Doctor G 3 のメディカル・ポプリ

地域医療とプライマリケア、総合診療などに関係したネット上のニュースを記録。医学教育、研修、卒後キャリア、一般診療の話題、政策、そしてたまたまG3が関心を持ったものまで。ときどき海外のニュースも。

4月26日 

http://mainichi.jp/articles/20160426/ddl/k06/040/208000c
米沢市立病院精神科の閉鎖/上 医師不足…山形大の医局頼り 働きやすさ、どう作る /山形
毎日新聞2016年4月26日 地方版 山形県

 そもそも、なぜ米沢市立病院精神科は閉鎖に至ったのか、経緯や背景を渡辺孝男病院長に聞いた。昨年9月ごろ、当時の精神科長が家庭の事情で3月末で退職せざるを得ないと聞いたのがきっかけという。最大の原因は「山形大医学部精神科の医局に、代わりの医師派遣を要請したが、専門医の資格を持った科長クラスの医師が見つからなかったため」と説明した。

 医師のあっせん業者に依頼する方法もあったのではという記者の質問には、渡辺病院長は「一本釣りのように確保した医師が辞めれば、また探す必要に追われる。継続的に医師を確保するには、今後も山形大の医局にお願いするしかない」とした。

 市立病院総務課の業務日誌によると、山形大の医局に医師確保を頼っていた精神科が医師の退職をきっかけに閉鎖へと追い込まれていく姿が浮かび上がる。渡辺病院長は「勤務医全体が不足しており、医局からの医師確保も容易ではない」と言う。だが医局に頼るしかないというジレンマは精神科以外の診療科も同じで、病院の存続自体に関わる問題をはらんでいる。

 閉鎖の方針を受けて、市立病院が市内で唯一担っていた精神科の救急外来の対応が焦点となった。県置賜保健所が呼び掛け、置賜地域で精神科を持つ5病院が集まり検討会を3回開いた。精神科のみの救急外来なら佐藤病院(南陽市)へ、体の合併症がある場合は米沢市立病院で応急処置を行ってから公立置賜総合病院(川西町)へ搬送すると役割分担を決めた。

 呼吸器科の医師でもある同保健所の山田敬子所長は「市立病院の当直は一人しかおらず過酷です。夜間の救急外来は火の車でしょう」と心配し、「個人的には市立病院を守る会を作りたい」と明かす。4月20日に精神科の存続を求める市民団体との懇談で、市立病院医師が直面する過重労働の現状を伝えた。「医師不足を乗り切るには、市民と医療の現場がもっと理解しあうことが大切」と語りかけた。

 南陽市の佐藤病院の進出で、精神科の病床は確保される見通しが出てきたが、医師不足は同科に限らない。取材を通じて、「市立病院を応援したい」という多くの市民の声を聞いた。一方、医療提供側と患者や市民の間にはまだ壁があるとも感じた。働きやすい環境づくりに取り組むことが医師確保の一歩に結びつくのではないか。地域の医療を守るために、それぞれが知恵や力を出し合ってほしい。【佐藤良一】

精神科閉鎖の経過(2015年)

9月    精神科長が2016年3月末で退職の意向を示し、山形大医局に派遣を要請
11月 4日 同医局が「医師派遣が困難」との返答
   11日 病院長、精神科の医師・看護師などで構成する院内対策会議を設置。新規の患者受け入れ中止を決定。入院は閉じ、外来は継続できないか模索
   16日 科長以外の医師2人も16年3月末までに退職・異動と判明し、外来も困難と判断。通院の際に転院先の紹介を始める
   23日 米沢市長選投開票日(後日、前市長に閉鎖の判断を伝える)
   30日 転院先となる置賜地域の精神科医療機関に閉鎖を文書で通知
12月 3日 入院・外来の患者数が約1500人と集計。転院作業を本格化
   16日 渡辺孝男病院長が市議会で精神科閉鎖の方針を報告
   25日 ホームページに閉鎖の方針を載せる
 ※市立病院総務課の業務日誌などから



http://news.biglobe.ne.jp/international/0426/jj_160426_9143264673.html
医師が大規模スト=救急治療にも影響—英
時事通信4月26日(火)20時42分

 【ロンドン時事】英国で26日、日本の研修医に相当する「ジュニアドクター」が待遇改善を求める大規模なストを実施した。通常診療のほか、産科や集中治療、救急部門での業務に携わるジュニアドクターが多数参加。報道によれば、こうした規模のストが行われるのは、原則無料の医療制度「国民保健サービス」(NHS)が1948年に創設されて以来初めて。
 週末や夜間勤務の待遇に不満を訴える医師労組と政府の交渉が今年初めに決裂。政府は再交渉を拒否したため、ジュニアドクターが全面ストに突入した。26日は、予定されていた手術1万3000件と診察10万件以上が延期となった。ストは27日も実施される。 

[時事通信社]



http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48625.html
改定で病床再編が本格化、やりようはある!- ASK研究所・中林所長が指南
2016年04月26日 08時00分 キャリアブレイン

 今年秋に開かれる総合展示会「HOSPEX Japan」に向け、一般社団法人日本能率協会とCBnewsは来月22日、大阪市内で診療報酬改定セミナー「今からでも遅くない!2016年度診療報酬改定への対応策」を開催します。医業経営コンサルタントとして著名なASK梓診療報酬研究所の中林梓所長が講師を務め、改定のポイントなどを解説します。今回、セミナーの開催に当たって、中林所長にお話を伺いました。

―16年度の診療報酬改定をどう受け止めていますか。
 7対1の要件の厳格化に注目が集まっていますが、「病気を治す医療」から「病気を治して支える医療」にシフトする方向性が打ち出された点が最も大きいと思います。背景には、団塊の世代が全員75歳以上となる「25年問題」があります。今後の高齢化を見据え、これまでの「医療イコール治療」に加え、「支える」というメッセージを国が出した。

―そのメッセージは、改定のどのような項目に表れていますか。
 例えば、新設された「退院支援加算1」の施設基準では、退院支援や地域連携の業務に専従する職員を2病棟に1人配置することになっています。治療部門以外の「支える」側の人材を評価している。また、介護サービス事業所の職員やケアマネジャーとの連携を促す要件も入っています。

 さらに、「介護支援連携指導料」は100点上がりましたし、「地域連携診療計画加算」などは退院支援加算の加算になった。こうした見直しは、退院後の患者の生活について、入院先の医療機関に考えるよう促しているとも読み取れます。

 入院先の看護師が、患者の退院直後に在宅を訪問した場合の取り組みを評価する「退院後訪問指導料」の新設もそうです。また、同じく新設された「認知症ケア加算」は、ICUや救急病棟も含めた、ほとんどの病棟で算定できるようになっています。これは急性期にも、高齢者を「支える」視点を持ってほしいという国のメッセージでしょう。

―こうした国の方向性に病院はどう対応すべきでしょうか。

 今回の改定で、25年に向けた病床再編が本格的に始まったと言っていいでしょう。地域の人口構成、他の医療機関や施設の動き、地域の医療ニーズの3つの点を確認し、地域で求められる病院に生まれ変わる必要があります。

 やはり、早めに手を打っておくことが重要です。例えば、「認知症ケア加算1」にしても、今から認知症看護の認定看護師を育てておけば、1年後には届け出ることができます。やりようはある。特に200床未満の病院が生き残る道は、いくらでもあると思います。



http://www.medwatch.jp/?p=8660
診療報酬審査ルールの全国統一、審査支払機関の在り方などをゼロベースで検討開始―厚労省が検討会設置
2016年4月26日|医療・介護行政をウォッチ

 大きな地域差が指摘される診療報酬の審査ルールについて、医師の関与の下で「全国統一的かつ明確な判断基準」を策定し、さらに、審査支払に関する体制をゼロベースで見直してはどうか―。

 こういった検討が、25日からスタートした「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」で始まりました。

 年内にも意見を取りまとめ、所要の法令改正などにつなげられる見込みです。

ここがポイント! [非表示]
1 診療報酬審査におけるルールの統一基準めざした検討
2 保険者機能強化の前提として「審査ルールの統一化に基づくデータの蓄積」が必要
診療報酬審査におけるルールの統一基準めざした検討

 診療報酬については、審査支払機関で被保険者資格や請求内容のチェックと支払いが行われます。一般に被用者保険(健保組合や協会けんぽ)の被保険者については社会保険診療報酬支払基金(支払基金)が、国民健康保険の加入者については国民健康保険連合会(国保連)が審査を行っています。

審査支払機関の概要
04261_20160427060813172.jpg

 審査においては、全国一律の診療報酬点数表や施設基準、解釈通知などが拠り所になりますが、これらには「解釈の余地」や「一定の幅」があります。患者の状態は一律ではないためです。

 また、医療現場からは「地方独自ルールが存在する」との批判があります。例えば回復期リハビリ病棟の入院患者については、1日につき9単位まで疾患別リハビリ料の算定が可能です(2016年度改定でリハビリの効果に着目した算定制限が導入された)が、A県の国保連では「一律に6単位を上限として、超過分を査定する」といった取り扱いがなされていると指摘されます。

 このように、古くから「支払基金内、国保連内、支払基金と国保連の間で、審査ルールに格差がある」と批判され、これを是正するために「審査情報の共有」などが図られていますが、「未だ不十分」と指摘されています。

 こうした状況を重く見て、規制改革会議では「審査の効率化と統一性の確保」を図る必要があるとし、ゼロベースで審査の在り方を見直すゼよう提言しています。

 厚生労働省はこの提言を受け、検討会を設置。次の2つのテーマについて検討し、夏前に中間とりまとめ、年内を目途に取りまとめを行うよう要請しています。

(A)保険者機能強化と医療の質の向上

(B)審査の効率化・統一化の推進と組織体制

 25日の初会合で挨拶した塩崎恭久厚生労働大臣は、「保健医療2035では、アウトプット中心、質の向上、患者の価値向上を目指すようパラダイムシフトの転換を提言した。これを実現するためには、ICTやビッグデータを活用することが重要だが、現状では、審査支払機関は、その保有データを十分に活用しているとは言い難い。規制改革会議の提言をチャンスと捉え、審査支払機関の役割を再定義し、保険者と審査支払機関が協働して保険者機能を強化し、医療の質を高めるよう期待している。ビッグデータ化、標準化をした上で、データを活用して何をするのか、患者の価値の向上にいかにつなげるべきかを問いかけてほしい。韓国の審査支払機関であるHIRAでは、審査支払業務に止まらず、医療機関の評価や、投薬・献血データをも管理した上で、医療の質向上に資するサービスを実現させている。こうした事例なども参考にしてほしい」と要望しています。

韓国の審査支払機関(HIRA)の業務概要
04262_20160427060815aa8.jpg

保険者機能強化の前提として「審査ルールの統一化に基づくデータの蓄積」が必要

 より具体的な検討項目を見ると、(B)では次のような事項が挙げられています。

【審査の在り方】

(1)医師の関与の下で、全国統一的かつ明確な判断基準を策定する

(2)上記判断基準に基づく精度の高いコンピューターチェックの実施を可能とする(医学的判断を要する審査対象を明確化する)

(3)コンピューターチェックに適したレセプト形式の見直しを行う

(4)レセプトの請求段階における記載漏れ・記載ミスなどの防止措置を構築する

(5)審査結果の通知および審査基準の情報開示をICTの活用により効率的に行う

(6)医師による審査における医学的判断を集約し、継続的にコンピューターチェックに反映する仕組みを構築する

(7)医師による審査および合議のオンライン化や、審査結果などのデータ蓄積を自動化し、統計的な分析結果の参照や過去事例の検索や人工知能の活用などにより、医学的判断を要する審査手続きの効率化、高度化を行う

(8)医学的な判断が分かれるなどの理由から審査結果に疑義がある場合について、医療機関および保険者からの請求に基づく医師による再審査の仕組みを効率化、高度化する

【組織・体制の在り方】(診療報酬の審査の在り方をゼロベースで見直す)

(a)審査の在り方に関する検討を踏まえた上で、現行の支払基金が担っているとされる各業務(特に職員による点検事務および適正な診療・レセプト請求のための審査結果やルールの説明・指導)の要否を検討し、不要・非効率な業務を削減する

(b)(a)で必要とされる業務のうち、効率的な運営を図るため、支払基金以外の者(民間企業を含む)を保険者が活用することが適切な業務の有無を検討し、当該業務がある場合の具体的な活用の仕組みを構築する

(c)(a)で必要とされる業務のうち、(b)の検討を経て支払基金が担うことが適切な業務がある場合には、その具体的な組織・体制等の在り方(業務拠点も含めた職員およびシステムなどの体制、業務範囲、法人形態、ガバナンス体制、事務費負担の在り方など)を検討する

 ここでは支払基金が検討対象となることが明記されていますが、厚労省保険局保険課の宮本直樹課長はメディ・ウォッチに対して「国保連も当然検討対象にある」とコメントしています。ただし、国保連は診療報酬の審査支払業務以外にも「国保財政運営に係る都道府県単位の共同事業」「介護報酬の審査支払」などさまざまな業務を行っており、どのように整理していくのか慎重な検討が求められそうです。

支払基金の主な業務
04263.jpg

国保連の主な業務
04264.jpg

 また(A)の保険者機能強化に関しては、▽データヘルスの推進(レセプトデータを地域別・業態別・世代別に分析し、保険者の健康度や疾病管理の状況を診断するなど)▽医療の質の向上(韓国のHIRAをモデルとした、医療機関の質の評価、審査・分析ソフトウェアの開発の検討など)▽事業主に対する「健康経営」の意識改革を通じたデータヘルス事業に必要な人材確保▽マイナンバー制度のインフラを活用し、支払基金・国保連が保有する社会保険・地域保険・介護保険レセプトデータの連結▽審査支払機関によるNDB(National Data Base)などの活用―などが具体的な検討項目として例示されています。


 膨大な量の検討項目が提示されましたが、これらをどう整理し議論を進めるべきでしょうか。この点、多くの構成員からは「(A)の保険者機能の強化などはビッグデータの集積が前提となるが、審査のルールが異なっており、これをいくら集積してもビッグデータにはならない。まず(B)の審査の効率化・統一化を議論すべきである」との意見が出されています。

 また森下雄一構成員(大阪大学大学院医学系研究科寄附講座教授)は、「どこまでを全国統一とし、どこからを地方の裁量として残しておくのか、ゼロベースで考える必要がある」と指摘。なお、森下構成員は「傷病名の統一が根本的な課題」と指摘しましたが、検討会でこのテーマが議論されるかどうかは未定です。

 さらに、山本雄士構成員(ソニーコンピュータサイエンス研究所リサーチャー)は、「ビッグデータがなくても保険者機能は発揮できる」「100%の全国統一ルールは非現実的である」との指摘を行いました。

 一方、森田朗座長代理(国立社会保障・人口問題研究所)は「2010年に開催された『審査支払機関の在り方に関する検討会』で座長を務め、当時は『審査基準の摺合せ』の頻度を高めていくべきとの結論にとどまった。データに基づく治療法・ガイドラインが集積されており、これに基づく審査も考えられるのかもしれない」と見通しています。



http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20160426-OYTNT50171.html
還暦迎え地域医療貢献 南相馬の病院に医師着任
2016年04月27日

 南相馬市立小高病院で今月、外科医の藤井宏二さん(60)が勤務を始めた。還暦をめどに地域医療に貢献する念願をかなえ、東日本大震災で被災地に入れなかった心残りを解消するためだ。病院のある同市小高区では東京電力福島第一原発事故の避難指示解除に向けた長期宿泊が行われている。解除後の住民帰還を見据え、「地域のために尽くす」との思いを新たにしている。

 岡山県倉敷市出身。父も医師だったことなどから医療の道を選び、関西医科大に進んだ。卒業後、京都市の日本赤十字社京都第二赤十字病院で勤務した。

 阪神大震災では、発生直後に医療機器を積んだドクターカーで出発。神戸市長田区に約8時間かけて入り、4日間、被災者らの救護にあたった。「煙が立ちこめる中、ビルの倒壊でけがをした人などを診察した」と振り返る。東日本大震災では、勤務先の病院は福島の支援担当となり、現地に派遣された若手医師の後方支援にあたったという。

 「60歳をめどに地域医療に貢献してみたい」との思いは以前から抱いていた。5人の子供や妻も「行かなかったら後悔するのでは」と後押ししてくれ、勤務先を退職。南相馬市にアパートを借りて移り住んだ。

 県内では、原発事故の影響で医師不足が深刻化している。2015年12月時点の県のまとめでは、小高病院がある相双地区の病院に勤務する常勤医師は事故前より30人も少ない。小高病院も事故や震災の被害で14年4月の再開まで休診を強いられ、非常勤医師による内科診療を中心とした態勢が続いている。

 小高病院は、藤井さんが就任した今年度から金曜日の診察を再開した。藤井さんは医師では最も多い週3日、診察にあたる。南相馬市立総合病院でも診察を受け持っている。

 15年度に小高病院に来た患者は1日平均6・6人だったが、避難指示解除で戻る住民らで今後は大きく増える見通しだ。藤井さんは「震災の時に来られず、申し訳ない気持ちが消えなかった。新たな気持ちで地域医療に尽力したい」と話している。



https://www.m3.com/news/iryoishin/420080
日病会員の8割、勤務医不足解消に「総合診療医育成」
熊本県は余裕病床が少ないという指摘も

2016年4月26日 (火) 高橋直純(m3.com編集部)
 日本病院会の堺常雄会長は4月25日の定例記者会見で、医師不足を解消するため「総合診療医の育成」を 求める会員が多いことを報告した。

 堺会長は、日病が2015年10月から11月に会員病院約2450施設に対して実施した「地域医療再生に関するアンケート調査」の概要を報告。勤務医不足、地域・診療科の偏在を解消のための方法として、「総合診療医の育成」(79.7%)、「医学部地域枠入学の活用」(73.1%) 、「医師の計画配置」(70.2%)――などが挙がった(複数回答)。

 勤務医確保の手段としては複数回答で、「大学医局」(91.0%)、「人脈や個別紹介など個人的関係」(47.6%)、「人材派遣会社」(37.6%)などが並んだ。

 「常勤医師数が直近 5 年間で増加した」と回答した病院は、回答病院全体の54.7%。200~300床以上の規模が大きい病院ほど「増加した」の割合は高かった。アンケート結果は近く、日病のウェブサイトで公開される。

 厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会」で、2024年頃に約30万人で、遅くとも2033年頃には約32万人で医師の需給が均衡するとの推計値が出されたことに関連し、4月23日にあった常任理事会の様子として、堺会長は「常任理事はマクロでは理解しつつ、ミクロでは現場では医師が足りない実感がある」と説明(『医師需給、「2024年に約30万人で均衡」との推計も』を参照)。同検討会では医学部定員についての議論も進んでいるが、「地域枠は残してほしい。臨時定員増がなくなるなら、恒久枠内に地域枠が残るように打診していくつもり」とした。

 常任理事会では、「専門医制度で、診療科ごとに定員の設定ができないか」「医師個人の動きを明示化、見える化できないか」という議論があったと紹介した。

熊本、余裕病床がなかった
 熊本地震については、「日病が前面に出るのではなく、オール九州で緊密な連携を取り、不足がある点で全国に問いかけて支援をする」と説明。また、熊本県は地域医療構想が進んでおり、「かなりタイトな機能分化をしており、余裕病床がなかったのでは」と指摘した。「だからと言って、余裕病床を作ってほしいということではない」と述べた上で、人手が足りない中小病院では情報が入りづらかったようだと述べた。



http://www.asahi.com/articles/ASJ4V5JDJJ4VULBJ00X.html
日本ビーシージー製造に業務改善命令 厚労省
2016年4月26日19時25分 朝日新聞

 厚生労働省は26日、結核を予防するBCGワクチンなどを国の承認とは異なる方法で製造していたなどとして、日本ビーシージー製造(東京)に医薬品医療機器法に基づく業務改善命令を出したと発表した。安全性には問題がないとし、自主回収の指示や出荷自粛の要請はしていない。

 厚労省によると、化学及血清療法研究所(化血研、熊本市)による血液製剤の不正製造問題をきっかけに社内で調査をして判明、厚労省に届け出た。隠蔽行為はなく、変更届などを出す必要性を認識していなかったことが原因という。

 日本ビーシージーは国内用のBCGワクチンの製造工程で、菌の培養に使う水を純度の高いものに変えた際、不足していたミネラル類を補充したことを国に届け出ずにつくり続けるなどしていた。輸出用のBCGワクチンでは、世界保健機関(WHO)から求められた水準を満たすため、製品中の菌の量を増やしたことを国に届けていなかった。最も古い違反は1970年ごろから始まっていた。

 厚労省は同社に対し、1カ月以内に是正措置や再発防止策などを盛り込んだ改善計画の提出を命じた。



http://www.yomiuri.co.jp/national/20160426-OYT1T50002.html
せき止め薬10倍投与、病院に60万支払い命令
2016年04月26日 22時31分 読売新聞

 2012年に島根県東部の80歳代の男性が肺がんの治療で松江医療センター(松江市)に入院中、投薬ミスで抗がん剤治療が受けられず、死亡時期が早まったなどとして、遺族が病院を運営する独立行政法人・国立病院機構に約2640万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、松江地裁であった。

 杉山順一裁判長は、投薬ミスと死亡などとの因果関係は認めなかったが、投薬ミスで男性が精神的苦痛を受けたとして、機構側に慰謝料60万円の支払いを命じた。

 判決などによると、男性は12年7月に入院中、薬剤師らのミスで適正量の10倍のせき止め薬を20日間近く投与された。その後、男性は全身の状態が悪化し、予定されていた抗がん剤治療が中止され、同年12月、肺がんのため82歳で死亡した。機構側は投薬ミスの事実は認めていた。

 杉山裁判長は判決で、薬の過剰投与と治療の中止や死亡時期が早まったことなどとの関係性を否定した。一方で、薬の過剰投与が原因で幻覚などが生じる「せん妄」状態になり、看護師らに体を拘束されるなど精神的な苦痛を受けたと認定した。

 判決について松江医療センターの上甲尚史事務部長は「(控訴は)判決文を見て相談したい」とし、原告側の代理人弁護士は「控訴は原告と検討したい」と話した。



https://www.m3.com/news/iryoishin/419845?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD160426&dcf_doctor=true&mc.l=154853564&eml=3f492a08f1681d66441569ec02c0b51e
シリーズ: 真価問われる専門医改革
「延期でかえって大混乱」、池田専門医機構理事長
日本専門医機構が社員総会開催、新役員は6月に決定

2016年4月25日 (月) 橋本佳子(m3.com編集長)

 日本専門医機構は4月25日、2015年度の第3回社員総会を開催し、終了後に記者会見した理事長の池田康夫氏は、「ここで延期すると、かえって大混乱を来す。新しい仕組みを開始できるよう全力で努力していく」と述べ、新専門医制度について、予定通り2017年度開始に向けて準備を進める方針を表明した。社員総会では、社員からも「延期」という話は出なかったという。

 社員総会の主たる議題は、2016年度の事業計画案と、役員選任規定案だったが、予定時間を1時間以上も超過し、議論が展開された。「一番、活発な意見が出たのは役員選任規定」(池田氏)で、さまざまな意見が出たものの原案からの修正はなく、「理事は最終的に社員総会が決議」という定款を確認、了承を得た。

 同機構のガバナンスの不備を指摘する声もある中、理事会のメンバーがどんな顔ぶれになるかに、新専門医制度の行方がかかってくる。6月中旬に開催予定の社員総会で理事を決議、理事長や副理事長は理事会の決議で決めることになる。

 日本医師会会長の横倉義武氏は、社員総会後、役員選任規定が決まったことを受け、機構のガバナンスが変わるかとの質問に、「役員として誰が選ばれるかによる」と明言は避けたものの、組織再編の必要性を示唆した。その上で「延期が目的ではない。そこを間違えないでほしい。地域医療に混乱をもたらさないことが一番重要」と述べ、混乱を避ける手順を取ることができれば、「やっていただきたい」との意向を示した。

 2017年度開始に向け準備進む

 2017年度から開始予定の新専門医制度では、地域医療への影響から延期論も出ており、3月に開催された社員総会では事業計画案が了承されなかった(『新専門医制、予定通り開始?延期?それとも……?』を参照)。そのため、年度をまたいで開催されたのが、2015年度の第3回社員総会だ。厚生労働省の社会保障審議会医療部会と、その下部組織に当たる「専門医養成の在り方に関する専門委員会」でも、新専門医制度についての議論を進めている(『新専門医、「議論の順番が違う」と異論』を参照)。

 池田氏は、「延期により混乱する」理由として、「各学会が非常に努力しており、初期研修医も準備している」ことなどを挙げた。既に19の基本領域では、研修プログラムの申請が締め切られている(『内科専門医、「研修施設ゼロ」の2次医療圏は1カ所』を参照)。池田氏は、「社保審医療部会の意見を尊重する。全く意見を無視して突っ走ることはできない」と述べたものの、同部会で2017年度開始について「延期」という結論が出た場合でも、専攻医は専門医研修に入ることには変わりはないことから、機構と学会で話し合いながら進め方を検討するとした。

 理事の選任は社員総会の決議事項

 2016年度事業計画案が、3月の社員総会で了承されなかったのは、社保審医療部会で問題視する声が上がっているにもかかわらず、それが反映された内容でなかったためだ。修正された事業計画には、「社保審医療部会等における、新制度の開始時期ならびに専攻医の偏在などに関する議論によっては、事業計画の変更がある。その場合は理事会での議決を経て、社員総会に報告する」旨の記載が加えられた。ただし、「(新専門医制度により)地域医療で崩壊しないなら、それを示す数字を出すべき」(記者会見に同席した、日本脳神経外科学会理事長の嘉山孝正氏)などの注文が付いた。

 役員選任規定は理事の選任、つまりは日本専門医機構のガバナンスを左右する規定であり、「突っ込んだ議論があった」と池田氏は説明。定款上は、「役員の選任方法は、別に定める」となっているため、「細則は、基本的には理事会で承認する」(池田氏)との方針だった。これに対して、「本来であれば、役員選任規定は、社員総会の承認事項にすべきという、根本論のところで、もめた」(嘉山氏)。そのほか、理事候補者は各基本領域からそれぞれ出すべきとの意見、「学識経験者」の選考基準を問う意見など、さまざまな意見が出たという。

 最終的には、(1)社員総会で出た意見を、「役員候補者選考委員会」に伝え、選考を進める、(2)「役員候補者選考委員会」が選んだ理事候補者の名簿を理事会に提示、社員総会の決議で理事を決定――という方針を確認し、了承を得た(役員選任規定の抜粋は、文末を参照)。

 いまだ揺れる理事会と社員総会の関係

 日本専門医機構の社員総会が再三にわたり紛糾するのは、理事会のメンバーと社員構成が異なるのが主因と言える。「役員選任規定」に代表されるように、各議案が、理事会、もしくは社員総会のいずれに決定権があるかがたびたび問題になっている。

 同機構の社員は、日本医学会連合、日本医師会、全国医学部長病院長会議、四病院団体協議会という設立時およびそれに準じる4団体のほか、18の基本領域の学会、日本がん治療認定医機構の計23団体が社員だ。しかし、理事会のメンバーは社員構成とは連動していない。

 そもそも18の学会は、当初は社員ではなかった(『「学会外し」の専門医制度、73学会が覆す』、『専門医機構、18学会を社員として認定へ』を参照)。嘉山氏は、「(日本専門医機構の)第三者性が強調されすぎたので、機構と学会との関係がぎくしゃくしている。(機構が)“上から目線”でやっているところもあり、もう少しコミュニケーションを取ってほしい」と指摘。池田氏も、各学会とは密接に議論しているとしたが、「各学会はこれまで努力して専門医制度を構築してきた。学会の自主性を認める制度にしないと、機構が全てをコントロールするやり方では、うまくいかないのではないか」という意見が社員総会で出たことも紹介した。

 新専門医制度の立ち上げに当たっては、今後も新規決定事項が相次ぐこと、また専門医試験をはじめ制度運営の実務や各学会が担うことになることから、理事会と社員総会の役割を改めて整理し、定款で明記しなければ、また新たな混乱を来しかねない。

 「地域医療に配慮したベターなプログラム」

 新専門医制度については、地域医療への影響も懸念されている。池田氏によると、25日の社員総会では、横倉氏が「専門医の質の向上と、地域医療を崩壊させないこと。これらの調和をうまく取りながら進めることが必要」と発言、日本医学会会長の高久史麿氏も、二つのバランスを取りながら制度設計するよう求めたという。

 日本専門医機構副理事長の小西郁生氏は、各基本領域の研修プログラムについて、従来は大規模の病院を中心に専門医研修が行われてきたが、新制度では、基幹病院と地域の中小病院が病院群を形成して研修プログラムを運営することになるため、「従来よりも、地域医療に配慮したベターな研修プログラムになっているのではないか」との見方を示し、大都市部に専攻医が集中しないよう、できる限り調整していくと述べた。


◆日本専門医機構の「役員選任規定」(抜粋)

◆役員候補者選考委員会に10名以内の委員を置き、1から4に定められた各号の委員構成とする。
1.機構設立時社員及びそれに準ずる社員 (日本医学会連合、日本医師会、全国医学部長病院長会議、四病院団体協議会) より推薦された各1名
2.内科系社員学会 (内科、小児科、精神科、放射線科、病理、臨床検査) から推薦された2名
3.外科系社員学会 (外科、整形外科、産婦人科、眼科、麻酔科、皮膚科、救急科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、脳神経外科、泌尿器科、形成外科)から推薦された2名
4.外部評価委員会から推薦された2名
◆役員候補者選考委員会は、1から5に定められた各号の理事候補者 (25名以内) を選出し、その名簿を理事会に提示する。
1.機構設立時社員及びそれに準ずる社員 (日本医学会連合、日本医師会、全国医学部長病院長会議、四病院団体協議会) から各2名、計8名
2.内科系社員学会 (内科、小児科、精神科、放射線科、病理、臨床検査) から3名
3.外科系社員学会 (外科、整形外科、産婦人科、眼科、麻酔科、皮膚科、救急科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、脳神経外科、泌尿器科、形成外科) から3名
4.専門医育成に関係する団体(日本医療安全調査機構、療研修推進財団)から各1名、計2名
5.学識経験者として7名以上9名以内



https://www.m3.com/news/general/420108
副作用救済制度の認知3割 「医療新世紀」
2016年4月26日 (火) 共同通信社

 医薬品医療機器総合機構は、医薬品副作用被害の救済制度に関する一般市民の認知率は3割弱だったとする調査結果を公表した。

 昨年12月から今年1月、20歳以上の男女3160人にインターネットで調査。制度を「知っている」「聞いたことがある」との回答は計29・6%で、前年度の21・8%を上回った。調査は2009年度から毎年実施、認知率はここ数年20%台前半で推移していた。

 制度は、医薬品を適正に使用したのに入院が必要になるなどの重い副作用が出た人を救済するのが目的で、製薬会社の拠出金と国の補助で運営されている。問い合わせはフリーダイヤル(0120)149931。



https://www.m3.com/news/general/420086
【山形】米沢市立病院 病院予定地を公表 進出の公徳会に売却 市方針
2016年4月26日 (火) 毎日新聞社

 米沢市立病院の精神科閉鎖問題で、誘致に協力する意向を示している社会医療法人「公徳会」に対し、市が建設地として「米沢八幡原中核工業団地」(同市八幡原)の4区画を売却する考えであることが分かった。中川勝市長が25日、市議会市政協議会で公表、「市内に一日も早く精神科病床を確保したい」と述べた。

 建設予定地はJR米沢駅から東に約3キロ。面積約1万9200平方メートルで、病院も建設できる准工業地域。市はすでに、八幡原企業協議会や地区長に建設計画を伝えており、近く地域住民への説明会を開く予定。

 佐藤病院(南陽市)を運営する公徳会は、以前から米沢市進出を検討、土地を探していた。早期建設が可能な場所として市が提案、合意した。市は同駅からの公共バスの増便も検討するという。

 新たな精神科病院建設のため、病床数を再編統合する特例を用いる方針で、5月12日に開かれる県医療審議会に病院整備計画を提出する。許認可手続きなどを経て、来年度早々の開院を目指すとしている。【佐藤良一】



https://www.m3.com/news/general/420116
浜松の整骨院、不正請求10年繰り返す 静岡県警が対策要望
2016年4月26日 (火) 静岡新聞

 無資格で柔道整復師の施術を施し、全国健康保険協会静岡支部から療養費をだまし取ったとして、詐欺などの疑いで浜松中央署と県警生活保安課に逮捕された整骨院の元経営者の男(43)=浜松市西区舘山寺町=ら2人が約10年にわたり「名義貸し」による不正請求を繰り返していたことが25日、捜査関係者への取材で分かった。

 長年にわたり審査機関が不正請求を見落としていたことを受け、静岡県警は同日までに、対策を検討するよう求める文書を静岡県と静岡、浜松両市に送った。今回の事件のような「名義貸し」による不正の可能性を念頭に、施術所に立ち入り調査をするなど再発防止策の実施を要望した。

 県警によると、柔道整復師の資格を持たない男が患者に施術をしていたが、保険機関に提出する療養費の支給申請書には、施術者欄に知人の柔道整復師の女(46)=横浜市=の名前を記していた。2人が保険機関から不正に得ていた療養費は約1億1500万円に上るという。

 捜査関係者によると、容疑者は調べに「柔道整復師の試験に受かるまでの一時的なつもりでやっていたが、続けるうちに罪悪感が薄れていった。ばれないと思っていた」と供述している。

 ■保険機関「不正発見は困難」 厚労省も「患者に頼るしか」

 「まさか別人の名前が書いてあるとは」。男が経営していた整骨院から療養費の請求を受けた保険機関の関係者は驚きを隠さない。「女に資格があることを確認し、ほかに不備がなかったので審査を通した。書類上の審査だけで不正を見破るのは難しい」と打ち明ける。厚生労働省の担当者は「名義貸しの不正を想定しておらず、患者が気付くのに頼らざるを得ない」と現状を説明する。

 柔道整復師の施術所の大半は、患者が施術を受けた際に自己負担分を窓口で支払い、施術者が療養費を保険者に請求する「受領委任」制度を利用している。都道府県国民健康保険団体連合会や全国健康保険協会支部の審査会が申請書の内容を確認しているが、負傷部位を変更して不正請求を繰り返す「部位転がし」ではないかどうかの確認が中心という。今回の事件は、保険機関から施術内容の確認を求めるアンケートを受けた患者が、施術者の名前が女性になっていることを不審に思い、警察に相談して発覚した。県警に「名義貸し」による不正の再発防止策の検討を要望された県と静岡、浜松両市は施術所を調査したり、指導したりする立場。事件を受け、実効性のある対策が求められている。


  1. 2016/04/27(水) 06:14:41|
  2. 未分類
  3. | コメント:0
<<4月26日 熊本震災関連 | ホーム | 4月25日 熊本震災関連 >>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する